月9『民衆の敵』大爆死の原因は? 「篠原涼子がバカすぎ」「非現実」視聴者100名がダメ出し!

 現在放送中のフジテレビ月9ドラマ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』は、政治がテーマの市政エンターテインメントドラマ。高額報酬に魅せられて市議会議員となった、学歴も教養もお金もない主婦・佐藤智子(篠原涼子)が、“ママさん議員”として政界に切り込んでいくストーリーだ。

 現実世界でも政治にまつわるさまざまな疑念や不満が渦巻く昨今だけに、視聴者の関心も高そうなものだが、初回視聴率は9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2話目以降は回を重ねるごとに数字が下がり、12月4日放映の第8話からはついに5%台へと落ち込んでしまった。

 人気女優・篠原が主演を務め、高橋一生など話題の俳優陣が脇を固める中、視聴率低下を招いたのはなぜなのか? 同ドラマを視聴したことのある男女100人を対象に、「『民衆の敵』が低視聴率な理由」を考えてもらった。(■調査地域:全国■調査対象:年齢不問・男女■調査期間:2017年11月07日~2017年11月21日■有効回答数:100サンプル)

■政治のゴタゴタは、現実だけでおなかいっぱい
 初回放送予定日が衆議院選挙の公示期間中にあたることとなり、放映日を延期する事態に見舞われた同ドラマ。視聴率が振るわない理由には、現実社会の影響が少なからずあるようだ。

・議員のモラルのなさが目立つ中、市議会議員というリアルな設定が現実に引き戻される気がして十分に楽しめない(40代女性/正社員)
・政治がテーマであることが原因だと思います。政治に関しては厳しい意見が多く、ドラマといえども受け入れられない方が多いのではないでしょうか?(40代女性/専業主婦)
・最近の総選挙の野党とかのゴタゴタ劇を見飽きたんでしょうね(30代男性/正社員)
・みんなニュースで政治のことを見ていて、ドラマでまで見たくないのでは?(20代女性/無職)
・見ていて面白くないとは思わないのですが、実在の人物に似せたキャラクターが多すぎて、その「実在の人物」を嫌う視聴者が遠ざかっているのではないかと思います(50代男性/無職)
・舞台設定が市議や政治関係でとっつきにくい。政治不信が当たり前のなかで、夢や希望を抱かせる感じのドラマに思えない(40代女性/専業主婦)
・実際の選挙と時期が重なってしまい、ドラマでまで政治のことを考えたくないと思った。一介の主婦が議員だなんていうなら、もう少し政治パロディのように振り切るか、思いきってリアルな議員を描くかどっちかにしたらいいと思った。篠原涼子の芝居が胡散臭く見える(30代女性/パート・アルバイト)
・選挙が終わってからだったので、もう少し早い段階で始まっていれば、もう少し人気が出たと思います(40代女性/パート・アルバイト)
・今の政治のゴタゴタに便乗するかのようなドラマで、かつ内容が陳腐で汚い(30代男性/正社員)

 そもそも政治への関心が薄い層が多いのではないかという指摘も、一理ありそうだ。特にラブストーリーがメインの月9にはそぐわないという意見も。

・自分も含めて若い世代が、今の政治にまったく興味がないからだと思います(30代男性/派遣社員)
・市議会議員に興味がない。どうせなら安倍批判で、女総理とかの方が面白かった(40代男性/個人事業主)
・世の中のみんなはそれほど政治に興味がないということの現れではないでしょうか。しかも月9といえばラブストーリーばかりだったので、ラブストーリーを見たい層が離れたのだと思います(40代女性/専業主婦)
・国民全体が政治に関心がないことが一番の理由なのではないでしょうか(60代女性/専業主婦)
・政治のことに詳しくなく、あまり興味を持てない人たちからは支持がないと思います。出演している女優さんか俳優さんが好きであれば見るかもしれませんが。主演の篠原涼子さんの役どころも感情移入しにくいですし、見る人を選ぶドラマだと思います(40代女性/専業主婦)
・テーマが政治なので、ドラマを見る若い世代はとっつきにくいと思う(20代女性/パート・アルバイト)
・視聴者が政治に対して興味がないことが理由かと思います。見ていて面白いと感じられないのかもしれません(20代女性/無職)
・政治そのものに興味がないのと、どうしても不快感があるからじゃないかと(30代女性/正社員)

■現実はそんなに甘くない
 「平凡な主婦が市議会議員となり、社会の幸せのために突き進む」というサクセスストーリーに、リアリティを感じられないという人も少なくない様子。

・主人公の考え方がきれいごとすぎて、感情移入しにくいからだと思います。「それができたら苦労しないんだよ」と、むなしい気持ちにさせられて、見る気を削がれるように感じました(20代女性/学生)
・あんな簡単に低学歴の主婦が議員になれるわけがないし、なっても現実の世界であれば、常識的な部分が欠けている人は役に立たないので、現実味がない(40代女性/正社員)
・主人公がお金のために市議会議員に立候補して、当選してしまうこと自体があり得ない展開です。しかも、ちょっとヤンキーが入った主人公にしっかりした友人たちというのも、現実味がないと思いました(60代女性/個人事業主)
・主婦がいきなり政治家になるなんて、あまり現実味がないので共感しない(50代女性/パート・アルバイト)
・主人公に共感しにくい。楽観的すぎるのと、協力的な旦那がいるのは現実感がないから(30代女性/無職)

 暮らしに関わる “政治”がテーマなだけに、キャストのイメージや演技力へ向けられる視聴者の視線はおのずとシビアに。

・主演の篠原涼子がキャラと合っていないような気がして違和感がある(20代女性/正社員)
・出演者たちがすべからくバカっぽく見えてしまうので、政治に関わっている人に見えないというのが大きい(40代男性/パート・アルバイト)
・キャスティングミスだと思います。篠原涼子さんに一般人を演じさせるのはリアリティがなさすぎて面白みに欠けます(40代女性/専業主婦)
・正直あまり見ていないのですが、政治の素人が演じても説得力がないのではないでしょうか。ドラマだけとして見るのは面白いかもしれないけど、「世の中そんなに甘くない」とも同時に思ってしまいます。普通の人間ドラマか恋愛ドラマの方が無難で良いですね(30代女性/パート・アルバイト)
・篠原涼子が、規格外れの人物を演じることにマンネリ化を感じるのが、低視聴率の理由の1つだと思います、意外性がなく、正直ラストの展開がわかるような気がします(50代女性/専業主婦)

■中途半端感、否めず……
 政治不信が募る今だからこそ、ストーリーや共感性にひと工夫が必要だったのかもしれない。

・政治をテーマにするなら相当現実的な風刺をきかせない限り、本気で見るコア層をファンにつけられない。コメディっぽくやるなら政治をよく知らない層がとっつきやすくて見ると思うけど、よほど楽しくない限りテーマが面倒臭くて視聴をやめちゃうだろう(30代女性/正社員)
・実際にこんな政治家がいたら嫌だし、税金からの給料なのでお金目的で政治家になるのも嫌な感じがする(30代女性/専業主婦)
・話題性のある俳優を脱がせとけばいいと思っている節があるし、中身に現実味がない(20代女性/学生)
・内容や脚本がつまらないことや、現実にいる人を中傷するような表現をしているからだと思います(30代男性/正社員)
・真面目な作品なのかサクっと見られる作品なのかがハッキリしない(20代男性/学生)
・まずタイトルにストレスを感じます。興味をそそらないCMも好感度が低いです。政治や宗教は会話のタブーなので、周囲と感想を話しづらいのも低視聴率の原因だと思います(30代女性/個人事業主)
・つまらないです。安易に感情移入ができないし、泣くこともできないですから(50代男性/正社員)
・第3話まで視聴しましたが、ハラハラする展開もなく、気分が爽快になることもありませんでした。番宣での期待が大きかった分、ガッカリ感も大きいのではないでしょうか(40代男性/パート・アルバイト)
・製作者の変な思想を入れ込んでいるからでしょう。『ドクターX』みたいに本来の権威主義を打ち壊すなら痛快なんだろうが(30代男性/正社員)
・バカ正直な主人公が政治の概念に挑戦する話を描きたいんだろうけど、主人公がバカすぎる。リアル路線でもないし、ドラマとしても内容が中途半端。政治ドラマが好きで見始めた分、内容の陳腐さに愕然とした人が多かったと思う(30代男性/個人事業主)
・全体的にちょっと間抜けな印象を受けます。コメディ系の雰囲気を出しているところもダメだと思います(40代男性/個人事業主)

月9『民衆の敵』大爆死の原因は? 「篠原涼子がバカすぎ」「非現実」視聴者100名がダメ出し!

 現在放送中のフジテレビ月9ドラマ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』は、政治がテーマの市政エンターテインメントドラマ。高額報酬に魅せられて市議会議員となった、学歴も教養もお金もない主婦・佐藤智子(篠原涼子)が、“ママさん議員”として政界に切り込んでいくストーリーだ。

 現実世界でも政治にまつわるさまざまな疑念や不満が渦巻く昨今だけに、視聴者の関心も高そうなものだが、初回視聴率は9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2話目以降は回を重ねるごとに数字が下がり、12月4日放映の第8話からはついに5%台へと落ち込んでしまった。

 人気女優・篠原が主演を務め、高橋一生など話題の俳優陣が脇を固める中、視聴率低下を招いたのはなぜなのか? 同ドラマを視聴したことのある男女100人を対象に、「『民衆の敵』が低視聴率な理由」を考えてもらった。(■調査地域:全国■調査対象:年齢不問・男女■調査期間:2017年11月07日~2017年11月21日■有効回答数:100サンプル)

■政治のゴタゴタは、現実だけでおなかいっぱい
 初回放送予定日が衆議院選挙の公示期間中にあたることとなり、放映日を延期する事態に見舞われた同ドラマ。視聴率が振るわない理由には、現実社会の影響が少なからずあるようだ。

・議員のモラルのなさが目立つ中、市議会議員というリアルな設定が現実に引き戻される気がして十分に楽しめない(40代女性/正社員)
・政治がテーマであることが原因だと思います。政治に関しては厳しい意見が多く、ドラマといえども受け入れられない方が多いのではないでしょうか?(40代女性/専業主婦)
・最近の総選挙の野党とかのゴタゴタ劇を見飽きたんでしょうね(30代男性/正社員)
・みんなニュースで政治のことを見ていて、ドラマでまで見たくないのでは?(20代女性/無職)
・見ていて面白くないとは思わないのですが、実在の人物に似せたキャラクターが多すぎて、その「実在の人物」を嫌う視聴者が遠ざかっているのではないかと思います(50代男性/無職)
・舞台設定が市議や政治関係でとっつきにくい。政治不信が当たり前のなかで、夢や希望を抱かせる感じのドラマに思えない(40代女性/専業主婦)
・実際の選挙と時期が重なってしまい、ドラマでまで政治のことを考えたくないと思った。一介の主婦が議員だなんていうなら、もう少し政治パロディのように振り切るか、思いきってリアルな議員を描くかどっちかにしたらいいと思った。篠原涼子の芝居が胡散臭く見える(30代女性/パート・アルバイト)
・選挙が終わってからだったので、もう少し早い段階で始まっていれば、もう少し人気が出たと思います(40代女性/パート・アルバイト)
・今の政治のゴタゴタに便乗するかのようなドラマで、かつ内容が陳腐で汚い(30代男性/正社員)

 そもそも政治への関心が薄い層が多いのではないかという指摘も、一理ありそうだ。特にラブストーリーがメインの月9にはそぐわないという意見も。

・自分も含めて若い世代が、今の政治にまったく興味がないからだと思います(30代男性/派遣社員)
・市議会議員に興味がない。どうせなら安倍批判で、女総理とかの方が面白かった(40代男性/個人事業主)
・世の中のみんなはそれほど政治に興味がないということの現れではないでしょうか。しかも月9といえばラブストーリーばかりだったので、ラブストーリーを見たい層が離れたのだと思います(40代女性/専業主婦)
・国民全体が政治に関心がないことが一番の理由なのではないでしょうか(60代女性/専業主婦)
・政治のことに詳しくなく、あまり興味を持てない人たちからは支持がないと思います。出演している女優さんか俳優さんが好きであれば見るかもしれませんが。主演の篠原涼子さんの役どころも感情移入しにくいですし、見る人を選ぶドラマだと思います(40代女性/専業主婦)
・テーマが政治なので、ドラマを見る若い世代はとっつきにくいと思う(20代女性/パート・アルバイト)
・視聴者が政治に対して興味がないことが理由かと思います。見ていて面白いと感じられないのかもしれません(20代女性/無職)
・政治そのものに興味がないのと、どうしても不快感があるからじゃないかと(30代女性/正社員)

■現実はそんなに甘くない
 「平凡な主婦が市議会議員となり、社会の幸せのために突き進む」というサクセスストーリーに、リアリティを感じられないという人も少なくない様子。

・主人公の考え方がきれいごとすぎて、感情移入しにくいからだと思います。「それができたら苦労しないんだよ」と、むなしい気持ちにさせられて、見る気を削がれるように感じました(20代女性/学生)
・あんな簡単に低学歴の主婦が議員になれるわけがないし、なっても現実の世界であれば、常識的な部分が欠けている人は役に立たないので、現実味がない(40代女性/正社員)
・主人公がお金のために市議会議員に立候補して、当選してしまうこと自体があり得ない展開です。しかも、ちょっとヤンキーが入った主人公にしっかりした友人たちというのも、現実味がないと思いました(60代女性/個人事業主)
・主婦がいきなり政治家になるなんて、あまり現実味がないので共感しない(50代女性/パート・アルバイト)
・主人公に共感しにくい。楽観的すぎるのと、協力的な旦那がいるのは現実感がないから(30代女性/無職)

 暮らしに関わる “政治”がテーマなだけに、キャストのイメージや演技力へ向けられる視聴者の視線はおのずとシビアに。

・主演の篠原涼子がキャラと合っていないような気がして違和感がある(20代女性/正社員)
・出演者たちがすべからくバカっぽく見えてしまうので、政治に関わっている人に見えないというのが大きい(40代男性/パート・アルバイト)
・キャスティングミスだと思います。篠原涼子さんに一般人を演じさせるのはリアリティがなさすぎて面白みに欠けます(40代女性/専業主婦)
・正直あまり見ていないのですが、政治の素人が演じても説得力がないのではないでしょうか。ドラマだけとして見るのは面白いかもしれないけど、「世の中そんなに甘くない」とも同時に思ってしまいます。普通の人間ドラマか恋愛ドラマの方が無難で良いですね(30代女性/パート・アルバイト)
・篠原涼子が、規格外れの人物を演じることにマンネリ化を感じるのが、低視聴率の理由の1つだと思います、意外性がなく、正直ラストの展開がわかるような気がします(50代女性/専業主婦)

■中途半端感、否めず……
 政治不信が募る今だからこそ、ストーリーや共感性にひと工夫が必要だったのかもしれない。

・政治をテーマにするなら相当現実的な風刺をきかせない限り、本気で見るコア層をファンにつけられない。コメディっぽくやるなら政治をよく知らない層がとっつきやすくて見ると思うけど、よほど楽しくない限りテーマが面倒臭くて視聴をやめちゃうだろう(30代女性/正社員)
・実際にこんな政治家がいたら嫌だし、税金からの給料なのでお金目的で政治家になるのも嫌な感じがする(30代女性/専業主婦)
・話題性のある俳優を脱がせとけばいいと思っている節があるし、中身に現実味がない(20代女性/学生)
・内容や脚本がつまらないことや、現実にいる人を中傷するような表現をしているからだと思います(30代男性/正社員)
・真面目な作品なのかサクっと見られる作品なのかがハッキリしない(20代男性/学生)
・まずタイトルにストレスを感じます。興味をそそらないCMも好感度が低いです。政治や宗教は会話のタブーなので、周囲と感想を話しづらいのも低視聴率の原因だと思います(30代女性/個人事業主)
・つまらないです。安易に感情移入ができないし、泣くこともできないですから(50代男性/正社員)
・第3話まで視聴しましたが、ハラハラする展開もなく、気分が爽快になることもありませんでした。番宣での期待が大きかった分、ガッカリ感も大きいのではないでしょうか(40代男性/パート・アルバイト)
・製作者の変な思想を入れ込んでいるからでしょう。『ドクターX』みたいに本来の権威主義を打ち壊すなら痛快なんだろうが(30代男性/正社員)
・バカ正直な主人公が政治の概念に挑戦する話を描きたいんだろうけど、主人公がバカすぎる。リアル路線でもないし、ドラマとしても内容が中途半端。政治ドラマが好きで見始めた分、内容の陳腐さに愕然とした人が多かったと思う(30代男性/個人事業主)
・全体的にちょっと間抜けな印象を受けます。コメディ系の雰囲気を出しているところもダメだと思います(40代男性/個人事業主)

ついにフジテレビがテレ東をパクった!? “素人密着モノ”参入に、業界内から冷たい視線

 視聴率競争で後塵を拝し、「振り向けばテレ東」などと揶揄されてきたフジテレビ。そんなフジが、ついに番組作りまで「テレ東をパクった」と話題になっている。

 問題の番組は、12月10日の16時からフジテレビで放送された『私の家を壊して下さい』という番組だ。たまたま放送を見ていた同局関係者は、これが自局の番組だったことに大いに驚いたそうだ。

「この番組は、タイトルそのままに、使わなくなった家を解体する過程を追ったドキュメンタリーです。ある家庭に密着して、家を壊すことになった経緯や、家にまつわる思い出を聞き出し、最後は実際に家を解体する様子と、それを眺める家族の姿を追うものでした。日曜の夕方という枠は、一般視聴者にとってはエアポケットのような時間帯ですが、パイロット版(評判が良ければゴールデンやレギュラーに昇格する、テスト用の番組)がしばしば放送されるので、テレビマンにとっては要チェックの時間帯です。今回の『私の家を~』も、おそらくその類いでしょう。内容自体は面白かったのですが、エンディングロールを見ていたら、これがカンテレ(関西テレビ/フジテレビ系列)制作の番組だったことに驚きました。私はてっきりテレビ東京だと思って見ていたのです」

 同様な感想を抱いたのはこの関係者だけでなく、ネットにも、

「なんかテレ東の手法を安易にパクッた的な……」

「テレ東の遅れ番組(制作した放送局以外の局でも放送する時に、発局の放送から遅らせて放送すること)かと思ったら、フジの全国ネットか」

「めっちゃテレ東臭のする番組だな」

 といった書き込みが続出。いったいどこがテレ東的だったのか?

「テレ東といえば、訪日外国人がターゲットの『YOUは何しに日本へ?』、終電を乗り過ごした人などについていく『家、ついて行ってイイですか?』、最近の大ヒット『池の水をぜんぶ抜く』など、実録モノというか、密着ドキュメンタリーが軒並み大ヒットし、高評価を得ています。今回の『私の家を~』の番組作りは、完全にそういった流れを踏襲したものです。そもそもテレビ業界には、かつての大食いバトル、警察密着ドキュメント、最近はやりのカラオケバトル、年末年始に定番となったマグロ漁など、他の局で当たったものをパクってくるのが恥ずかしいという概念がありません。むしろ『ウチもやれ』と、尻を叩かれるぐらいです。ただ、フジテレビがいくら落ちぶれたからといって、会社の規模は比べ物にならないわけで、予算がないからこそアイデアで勝負しているテレ東からヒントをもらってくるようでは、プライドも何もあったものじゃないですね」

 もし、「テレ東の企画に、ウチの予算をつぎ込んだら……」などと考えているようなら、いよいよ「振り向けばテレ東」の立ち位置さえも怪しくなりそうだ。

『クイズダービー』故・篠沢秀夫教授の“形見分け”テレビマンたちの心を揺るがす「名文」とは

 TBSの人気番組『クイズダービー』で活躍した元学習院大名誉教授の故・篠沢秀夫さんの残した「直筆メッセージ」が、テレビ関係者の間で「名言」として“形見分け”されている。

 2009年に発症したALS(筋萎縮性側索硬化症)で体を自由に動かせなくなった中でも、必死に書いた文章が、取材したテレビ記者らを感動させ、それぞれ額に入れるなどして複数の関係者により丁重に保管されているのだ。

「つらいと思ったら すべてつらくなる。タンがからんでつらくとも、とってもらってサッパリするとうれしい。大切なこと」(原文ママ)

 紙に書かれた直筆のメッセージは、篠沢さんがALS発症後、テレビ番組の取材を受けたときに筆談で書いたもの。これを取材したテレビディレクターが許可を得て局に持ち帰ったが、感動のあまり、関係者間で「宝物にしよう」と分けられたという。

「日々の放送で残される“使用アイテム”って、通常は放送後にずさんな扱いを受けやすく、ゴミ箱行きも多いんですけど、篠沢さんのは違ったんです」と番組の元スタッフ。

 10月に肺炎で亡くなった篠沢さんは、詩人・ランボーなど、フランス文学に傾倒したパリ留学後、明治大学法学部教授を経て、学習院大のフランス文学科教授になり、定年退職した2004年に名誉教授にもなった。『日本国家論』(文藝春秋)などの名著を持つが、世間的には「篠沢教授」の愛称で親しまれ『クイズダービー』への出演が印象強い。

 番組では、クイズの迷回答が多かったことから、当初は「大学教授にもわからないのか」とも言われたが、「当人は、苦手なものはできなくてもいいということを世間に伝えたい思いがあったそうです」と元スタッフ。11年間の番組出演で「愉快、愉快」と笑う篠沢さんは人気者となったが、その人生は愉快なことばかりではなく、最初の妻を交通事故で亡くし、長男も海で溺死。椎間板ヘルニア、大腸がんでの闘病生活もあり、09年のALS発症で最後まで苦難があった。

 このALSは、全身の筋肉が次第に衰え、呼吸もできなくなっていくという難病。篠沢さんはダイエット中に歯の噛み合わせがおかしいことに気付き、検査したところ筋肉の異変が見つかったが、当初は「誤診だろう」と疑ったという。

 しかし、次第に病の進行が訪れ、10年1月、テレビ取材を受けたときはすでに人工呼吸器を付け、会話ができない状態だった。そのため、わずかに動く腕で筆談となった。

「正直、感動する話を見慣れている取材班でも勇気づけられる経験でした。何しろ教授はずっと明るかったんです。悲観的な話がまったくなくて、ジョークまで言う。こんなに強い人がいるんだと驚かされました」

 執筆活動は闘病中も続いた。パソコンを使う習慣はなかったが、入院中に文書作成だけ覚えて使うようになったという。

「その話をするときも『妻がワープロは重くて持ってきたくないというのでパソコンを覚えた』なんて笑わせていました。本当に“愉快”な方でしたね」(同)

 取材時に書いた篠沢さんのメッセージは「今ある姿を楽しむ古代の心に達しました。かくすことはない」「実務時代にはコツコツと毎日というやりかたはできませんでした。今は毎日同じ仕事を少しずつ」など含蓄あるもので、「まるで格言の色紙のよう」と元スタッフ。

 文字を書くスピードが日々衰える中でも、発症後、5冊もの本を書いた篠沢さん。それらが遺作となったわけだが、直筆メッセージの方も貴重な“遺言”として受け継がれた。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

『クイズダービー』故・篠沢秀夫教授の“形見分け”テレビマンたちの心を揺るがす「名文」とは

 TBSの人気番組『クイズダービー』で活躍した元学習院大名誉教授の故・篠沢秀夫さんの残した「直筆メッセージ」が、テレビ関係者の間で「名言」として“形見分け”されている。

 2009年に発症したALS(筋萎縮性側索硬化症)で体を自由に動かせなくなった中でも、必死に書いた文章が、取材したテレビ記者らを感動させ、それぞれ額に入れるなどして複数の関係者により丁重に保管されているのだ。

「つらいと思ったら すべてつらくなる。タンがからんでつらくとも、とってもらってサッパリするとうれしい。大切なこと」(原文ママ)

 紙に書かれた直筆のメッセージは、篠沢さんがALS発症後、テレビ番組の取材を受けたときに筆談で書いたもの。これを取材したテレビディレクターが許可を得て局に持ち帰ったが、感動のあまり、関係者間で「宝物にしよう」と分けられたという。

「日々の放送で残される“使用アイテム”って、通常は放送後にずさんな扱いを受けやすく、ゴミ箱行きも多いんですけど、篠沢さんのは違ったんです」と番組の元スタッフ。

 10月に肺炎で亡くなった篠沢さんは、詩人・ランボーなど、フランス文学に傾倒したパリ留学後、明治大学法学部教授を経て、学習院大のフランス文学科教授になり、定年退職した2004年に名誉教授にもなった。『日本国家論』(文藝春秋)などの名著を持つが、世間的には「篠沢教授」の愛称で親しまれ『クイズダービー』への出演が印象強い。

 番組では、クイズの迷回答が多かったことから、当初は「大学教授にもわからないのか」とも言われたが、「当人は、苦手なものはできなくてもいいということを世間に伝えたい思いがあったそうです」と元スタッフ。11年間の番組出演で「愉快、愉快」と笑う篠沢さんは人気者となったが、その人生は愉快なことばかりではなく、最初の妻を交通事故で亡くし、長男も海で溺死。椎間板ヘルニア、大腸がんでの闘病生活もあり、09年のALS発症で最後まで苦難があった。

 このALSは、全身の筋肉が次第に衰え、呼吸もできなくなっていくという難病。篠沢さんはダイエット中に歯の噛み合わせがおかしいことに気付き、検査したところ筋肉の異変が見つかったが、当初は「誤診だろう」と疑ったという。

 しかし、次第に病の進行が訪れ、10年1月、テレビ取材を受けたときはすでに人工呼吸器を付け、会話ができない状態だった。そのため、わずかに動く腕で筆談となった。

「正直、感動する話を見慣れている取材班でも勇気づけられる経験でした。何しろ教授はずっと明るかったんです。悲観的な話がまったくなくて、ジョークまで言う。こんなに強い人がいるんだと驚かされました」

 執筆活動は闘病中も続いた。パソコンを使う習慣はなかったが、入院中に文書作成だけ覚えて使うようになったという。

「その話をするときも『妻がワープロは重くて持ってきたくないというのでパソコンを覚えた』なんて笑わせていました。本当に“愉快”な方でしたね」(同)

 取材時に書いた篠沢さんのメッセージは「今ある姿を楽しむ古代の心に達しました。かくすことはない」「実務時代にはコツコツと毎日というやりかたはできませんでした。今は毎日同じ仕事を少しずつ」など含蓄あるもので、「まるで格言の色紙のよう」と元スタッフ。

 文字を書くスピードが日々衰える中でも、発症後、5冊もの本を書いた篠沢さん。それらが遺作となったわけだが、直筆メッセージの方も貴重な“遺言”として受け継がれた。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)

“ブラック企業”イメージ一掃に躍起のTBS 「過酷労働」吉田明世アナの負担を急軽減!

 

 TBSが、“ブラック企業”イメージの払拭に躍起になっているようだ。

 事の発端となったのが、同局人気ナンバー1の吉田明世アナが生本番中に訴えた体調不良だった。吉田アナは10月29日の『サンデー・ジャポン』生放送中に体調不良を訴え、途中退席。さらに3日の同番組の放送中にも、同じ理由で退席した。吉田アナが同日、自身のインスタグラム、Twitterで、貧血を起こしたことが原因で、第1子を妊娠していると発表。これを受け、ネット民は騒然となり、「妊婦に過酷労働を強いるなんて、TBSはブラック企業だ!」といった趣旨で、TBSはバッシングされるハメになった。

 現在、吉田アナは朝の帯番組『ビビット』をはじめ、『サンジャポ』『爆報! THE フライデー』『トコトン掘り下げ隊!生き物にサンキュー!!』『有田哲平の夢なら醒めないで』、TBSラジオ『たまむすび』(月曜パーソナリティー)と6本の番組を担当。『ビビット』と日曜の『サンジャポ』は生放送であるため、2015年春から、“週6勤務”を余儀なくされてきた。

 生放送がない土曜が唯一のオフとなっていたが、収録が入ってしまえば、“週7勤務”となり、まさしくブラックそのものだったのだ。

 同局では、吉田アナの妊娠による体調不良を受け、『ビビット』への帯での出演を、11月17日で終了させ、翌週より水曜~金曜のみ出演に軽減した。それでも、3日に吉田アナが再び途中退席したことで、10日の『サンジャポ』はスタジオ出演ではなく、自宅から出演させるという異例の措置。この放送で、出産予定日は夏前と明らかにし、年内で同番組を卒業することを発表した。

 11日の『たまむすび』では、来年3月まで同番組に出演予定と明かした上で、「TBSはブラック企業でもなんでもないですし、アナウンサーの体を一番に思ってくれてる会社なので」と発言。これまた、ネット民からは「火消しのため、吉田アナに言わせてる」「ブラック企業でないなら、週6勤務なんてさせない」と批判のタネになりそうな気配だ。

 吉田アナは、14年10月から、田中みな実アナの退社に伴い、『サンジャポ』の進行アシスタントに就任。帯とはいえ低視聴率の『ビビット』より、人気番組『サンジャポ』の方が、吉田アナの人気アップによっぽどつながったはずで、本人にとっても、早々の卒業決定には複雑な思いがあるに違いない。

 生放送中の途中退席がきっかけとなり、来年1月から、吉田アナの負担は一気に軽くなるが、問題なのは、その後任だ。

「TBSは14年以降、女子アナの採用に力を入れてきましたから、人がいないわけではありませんが、大事な番組を任せられるところまで、若手が育っていないのが現状です。ハッキリ言って『ビビット』は視聴率が悪いため後任は誰でもいいでしょうが、『サンジャポ』は看板番組の一つだけに、そうもいきません。ルックスのみならず、バラエティ的なセンスが必要。その意味では、宇垣美里アナあたりが候補に浮上しそうですが、“肉食系”であるため、スキャンダルが心配ですね」(テレビ誌関係者)

 果たして、同局が『サンジャポ』進行アシスタントの後任に誰を指名するのか、注目されるところ。
(文=田中七男)

『ドクターX』は駄作? 大門未知子が大嫌い? 否定派100人に「どこがつまらないか」を大調査

 2012年から5回にわたりシリーズ化されてきたドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)。フリーランスの天才外科医・大門未知子(米倉涼子)が、「私、失敗しないので」という名ゼリフのもと、数々の重症患者の命を救い、医療界にはびこる金と欲、そして権力争いにも鋭くメスを入れるという痛快ストーリーだ。第1期から、平均視聴率19.1 %(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を獲得し、第2期からはほぼ毎話20%を優に超える視聴率を叩き出す、大人気シリーズに。そして今年の10月、満を持してのスタートとなった第5期も20%超を連発している状況だ。

 まさに“国民的ドラマ”といっても過言ではない『ドクターX』だが、一方で「どこが面白いのかわからない」「どんどん面白くなくなっている」と語る者も存在している。そこで今回は、『ドクターX』に否定派の人々100人を対象に、どういった点がつまらないのかを調査し、その結果をまとめた。(■調査地域:全国■調査対象:年齢不問・男女■調査期間:2017年11月07日~2017年11月21日■有効回答数:100サンプル)

■どんなに波乱な展開でも結果が同じじゃつまらない
 シリーズものには避けて通れないマンネリ感。やはり同作でも多くの人がワンパターン化に飽きを感じ始めていた模様。展開が読めてしまうのは、やはり面白みに欠けるのかもしれない。

・反ヒロイン派の医師など登場人物の役割の構図がいつも同じで、話の流れがワンパターン化して結末が読める(40代女性/正社員)
・ストーリーの展開が毎シリーズワンパターンでマンネリ化した。大門先生が本当に失敗するなど、新しい展開があると良いかも(30代女性/無職)
・毎回ワンパターンな展開がいい加減飽きてしまいます。院内のドロドロもつまらないと思います。もう少し人間ドラマが見たいです(40代女性/専業主婦)
・お決まりのパターンになっているから。プロットが面白ければ見るかもしれないが、手術をテキパキやって失敗しないという単純な設定に興味を覚えない(40代男性/専業主夫)
・そもそも医療系のドラマは、やりつくされているので新鮮味がない。パターンが似ている(20代男性/学生)
・いつもいつもワンパターンなので、いいかげん飽きてきました。「私、失敗しないので」のセリフも聞き飽きました(50代男性/正社員)
・毎回お決まりのパターンで飽きてしまいました。医療の描写においても、現実味がないのでつまらないです(40代男性/個人事業主)
・毎回決まったストーリー展開であること。一方では、それが醍醐味と感じる人もいるのでしょうが(20代女性/学生)
・性格の悪い外科医がなんか毎回同じ感じ。同じ病院だからしょうがないけど(20代女性/無職)
・医療ドラマのはずなのにズレたところで話を展開しているし、ネタも使い回しで既視感があってマンネリ(20代女性/学生)
・今まではとても面白いと思っていました。が、続編はやらないと言いつつやるなど、有り難みがなくなった。そして、単純にもう飽きた(20代女性/パート・アルバイト)
・シリーズを通じて見ていますが、失敗しないことが前提で手術をやっているのでリアリティがない。『水戸黄門』みたいに似たストーリーの繰り返しになっている(40代男性/個人事業主)

 “どんな手術も失敗しない凄腕で、権力にも屈せずポリシーを貫く一匹狼の美人外科医、大門未知子”というあまりに現実離れした完璧なキャラクターに、共感を得られないとする声も。

・主人公に謙虚さを感じない点です。医師も患者も同じ人間であり、命を扱っているのですから、あまり見ていて良い気持ちはしません。自信満々の医師ほど胡散臭く感じてしまいます(30代女性/個人事業主)
・あんなに美しい女性が、あれほどの神がかり的な手術を失敗なくこなせるなんてリアリティが全然ないので、しらけた目で見てしまう(50代男性/正社員)
・過去話を全て見たわけではないが、失敗したことがないというのは人間味がなさすぎる。ブラックジャックでさえ、何回か失敗しているのだから(40代男性/個人事業主)
・主人公がミニスカで「私、失敗しないので」と言うところがすでに現実離れしています(40代女性/パート・アルバイト)
・周りの医者が役立たずで、大門未知子のみがうますぎる点(30代女性/無職)
・大門未知子というキャラが見ていてツラくなってきた&飽きてきた。1シリーズで十分だったなぁ。天才の腕を持って、偉そうすぎて孤高、弱い人間の私としては現実味がなくて共感できない。『相棒』の方が、人当りが柔らかいキャラだから長く見ていられた(30代女性/正社員)
・大門未知子の、おばさんなのにとんがって偉そうなキャラクターがあまり好きになれない(20代女性/学生)
・あまりにも非現実的すぎる。大門未知子の自分勝手で協調性のないところがいいと言う人は多いが、自分は大嫌いだ。見ていてイライラする。腕が良ければ何でもありなのか? と思う(30代女性/無職)
・現実的ではない。1人の人間が活躍するのはアメリカ映画だけで十分(40代男性/正社員)
・「私、失敗しないので」というセリフを多用しているのが、なんか不快。主役だけでなく、ほかの役をフィーチャーした話をたくさん増やしても面白いかもしれません(30代女性/専業主婦)
・とにかく、大門未知子が偉そうでしかなくて鼻につく。手術が必ず成功することはわかっているから、つまらないと思った。岸部一徳との関係もよくわからないし、メロンも意味がわからない(30代女性/パート・アルバイト)

■米倉涼子は医師に向かない!? 
 大門未知子のイメージがすっかり定着した米倉涼子。ただ、医師という役柄と米倉のキャラクターに温度差を感じている人も。

・オペのシーンの米倉涼子さんの目を見開いた顔が怖いです。あと、あまり彼女に知性を感じないので、医者役ってどうなのかなと思っています(40代女性/専業主婦)
・米倉涼子にそもそも興味がない。医療系ドラマで女が主人公になっているのがつまらない。どうせならイケメンが見たい(40代女性/専業主婦)
・結局、米倉涼子のキャラが前面に出てしまい、毎回ストーリーは違っているのに同じように感じて面白くない(40代女性/専業主婦)
・米倉涼子さんの演技が好きになれないので、彼女のドラマは基本的に見ません(30代女性/パート・アルバイト)
・米倉涼子さんにあまり惹かれないのと、病院のゴタゴタをわざわざテレビで見る気がしないです(50代女性/パート・アルバイト)

 主人公を取り巻く個性豊かな面々は、ストーリーに深みを持たせる一方、視聴者に煩わしさを感じさせてしまうことも。医療と人間関係、どちらが主軸なのかわからなくなるほどのドロドロゴタゴタに、辟易している視聴者も少なくないようだ。

・パターン化が一番のつまらないところ。意地悪な先生や、肩書や出世しか考えていない医者はもうわかったから(40代女性/専業主婦)
・病院の中で人間関係がごちゃごちゃしているのが、なんとなく苦手(20代女性/無職)
・大門先生のオペとか、診断のすばらしさを見たいのであって、よけいなヤツらの権力闘争とかどうでもいい(50代男性/専業主夫)
・病院のシーンがほとんどで、生活者としての医師の姿がほとんど描かれていないので、親しみが感じられない。クセのある登場人物が多すぎて覚えきれない(30代女性/パート・アルバイト)

■ドラマといえども現実味はある程度必要
 あり得ないのは大門未知子だけじゃない? ストーリー自体にリアリティを感じられないと、ドラマの世界にイマイチ入り込めず、楽しさも半減してしまうのかもしれない。

・本格的な医者のドラマが好きなので、王道から逸れている感じが嫌(30代女性/専業主婦)
・あまりにも簡単に手術しすぎ。どんなに難しい手術でも緊張感が感じられない(40代男性/正社員)
・医学技術が発達してるので、優秀な外科医等の話題は意外性がなく面白味がない(70代男性/無職)
・看護師をしていたので医療系のドラマは現実と比べてしまいます。あり得ないって思うことが多々ある(30代女性/専業主婦)

■ストーリーが真面目すぎる
 医療系ドラマに、求める要素も千差万別。一部視聴者が「見たい」ものとは、ちょっとズレていた可能性も?

・もう少しだけ笑いがあっても良いと思うが、真面目すぎる(20代女性/パート・アルバイト)
・健康に役立つ情報が知りたくて見るのですが、特殊な病気を取り上げるケースが多く参考にならない(40代男性/正社員)

おぎやはぎ・矢作も「今年一番笑った!」“演歌歌手×Jポップ”TBS『演歌の乱』の細川たかし無双

 9日にTBS系列で放送された『演歌の乱~細川たかしがサザンを!藤あや子が宇多田ヒカルを本気で歌うぞSP~』。土曜の昼下がりのヌルい時間帯、何気なく眺めていた番組だが、その意外な盛り上がりに驚いた。特に細川たかし。

 内容は、タイトルそのまま。今やテレビで歌える場所が減ってしまった実力派演歌歌手が、昔ならおそらく断っていたであろう、慣れないJポップを歌う。持ち歌を歌わせてもらえないのは不本意かもしれないが、しかし食わず嫌いな視聴者にその歌唱力を知ってもらい、興味を持ってもらうにはいいきっかけだろう。

 正直よくあると言えばよくある企画なのかもしれないが、歌手が一堂に会する番組もほぼなくなり、演歌とJポップの距離が離れた現在だからこそ、『THE夜もヒッパレ』(日本テレビ系)などの時代よりも、こういう企画が意味を持つのかもしれない。

 司会はTBSアナウンサーの駒田健吾と日比麻音子。申し訳ないが、とにかく予算がないことがわかる人選だ。一部の歌手とゲスト以外に特にお金がかかっている様子はなく、申し訳程度のセットやスタジオの色調から、どこか通販番組を思わせるほど。

 しかし出演者は、演歌界で勢いある若手から大御所まで、ツボを押さえたラインナップ。

 

■「前前前世」や「First Love」を歌ったのは……

 

 トップを飾るのはデビュー30周年だという藤あや子。紅白出場21回のベテランだ。

 選曲は、街角でリクエストの多かった上位50曲の中から、歌手自らがクジ引きで決定。藤が引いたのは宇多田ヒカルの「First Love」だった。

 このクジ引きがガチであるのかはどうでもいいし、ガチでなくてもなんの問題もないのだが、実にちょうどいい選曲。

 クジを引いて、その曲に挑む意気込みや不安などを語り、さらに練習風景や苦労する様子が添えられ「さて本番はどうなるのか──?」的な煽りを受け、スタジオでいざ本番! というのが基本の流れ。

 かつて同じTBSで放送されていた芸人シャッフルネタ番組『笑いの祭典 ザ・ドリームマッチ』などで見られる「そこまでの経緯をVTRで→スタジオで披露」という王道の構成。

 しかし、当然なのかもしれないが、みなさんさすがに上手い。声が通る、迫力がある、艶がある。藤あや子は、練習すると新鮮味がなくなるとの理由から、練習シーンなどなかったが、それでも難しい宇多田の曲を見事に歌い上げる。

 ゲストも、とにかく「上手い」と酔いしれる。高橋真麻が正しく聞き惚れ、鈴木奈々がバカみたいに感激し、大友康平がテクニカルな部分を語る。IKKOは寂しいセットを補うかのように派手な外観で居座り、おぎやはぎが面白くする。

 前半、印象的だったのはRAD WINPSの「前前前世」を歌った徳永ゆうきだった。

 

■なぜか「指パッチン」がうまい

 

「テンポが速い」と不安がり、テンポ比較のため、自身のゆったりした持ち曲を指を鳴らしながら口ずさむのだが、テンポや歌とかよりも、その指パッチンの音色が見事で驚かされる。

 さらに「前前前世」を「両手(指パッチン)つかわないと出来ないテンポ」と言い、実際両手で指を鳴らしながら歌ってみせるのだが、もうそのパッチン音が凄すぎて歌が入ってこない。

 これだけでも十分、徳永に興味を惹かれるのだが、本番、伸びのある澄んだ声で歌いあげる「前前前世」が指にも増して見事。袴姿で軽やかに歌ってのけるのも、また憎い。

 ゲストの鈴木奈々も「めちゃめちゃ大好きになりました!」「大ファンになっちゃいました」×2回と、素で感激。興奮しすぎて「顔は面白いけどー」と、なかなかに失礼なことを付け足してしまい、バラエティに慣れていない徳永がたじろぐなど、それも含めて前半一の盛り上がり。

 伴奏があるので本番では残念ながら指を鳴らすことはなかったが、間奏で狂ったように指を鳴らす「ポール徳永」も見たかった。

 この後も実力者たちが見事にJポップを歌ってみせるのだが、全員に共通するのはとにかくコブシを効かすことを抑え、Jポップとして歌い上げていること。

 特に船村徹の弟子でもある走裕介は「コブシを隙間なく入れたくなっちゃう」と、良さでもある「職業病」に悩みつつ、なんとか苦労してコブシを封印、少ししゃがれた声で秦基博の「ひまわりの約束」を、これまた雰囲気たっぷりに歌い上げた。

 ゲストの矢作も「お笑い的なアドバイスをするなら、あそこまでVTRで(コブシ封印を)振ってた場合は、思いっきりコブシを入れて歌わないと」と、ふざけて盛り上げる。

 そしていよいよ大トリで登場したのはご存知、御大・細川たかし。

 

■「たかしのエリー」

 

 曲はサザンの「いとしのエリー」に決定。他の歌手と違って不安を語るとか特訓することとかもなく、いつも通りの感じでスタジオに登場し歌い出した。

 しかし、これがもう見事なまでの「細川たかし」。

 コブシを効かせまくり、なんの遠慮もない、まんま「THE・たかし」「THE・演歌」「いとしのエリーだよ、人生は」。

 後輩たちがあれほどにコブシを抑えたり、演歌とは違う歌い方に注力してたのに、たかしはどう思ってスタンバイしていたのか。気持ちのいいほどの「たかし」っぷり。まさか、走裕介のコブシの「振り」がここで回収されるとは。

「エリぃいぃ、マイラぁあぁブぅ、そおぉおぉ吸いぃいぃい(so sweet)」

「素敵に いよおぉおぉさあぁあぁい(In your sight)」

 ゲスト席は、普通に爆笑している。「笑ってもっとベイべー」状態。いや、たかし的には「べいびぃいぃ」か。

 メガネを外し、涙をぬぐう矢作。もちろん面白いから。たまに浪曲だから。「たかしのエリー」だから。

 暴力的なコブシを効かせるたかし越しに映される、爆笑のゲスト席。もう「マジ歌選手権」だ。

 現に、歌終わりに、矢作は開口一番「本当に今年一番笑いました」と素直にぶちまけ、他のゲストも全員遠慮なく共感の爆笑、それを聞いてるたかしも爆笑と、もはや企画意図を突き抜け、謎の幸せな時間となった。

 しかも驚いたのは、あまりにいつもの歌い方すぎて、逆に栗田貫一のモノマネに聞こえてくることだ。

「もしも細川たかしが、サザンオールスターズだったら」だ。

 声は細川、画面に映って歌っているのも細川、髪型ももちろん細川なのに、なぜかクリカンの“もしもシリーズ”に聞こえてしまう不思議。いっそのこと、細川へのお題は「いとしのエリー」とかJポップとかではなく「救急車」とか「サイレン」とかにして欲しいほど。

 ふざけた書き方をさせてもらったが、これほど面白いのに、それでいて最後には見事なファルセットを聞かせたり、「歌唱法」とか「発音」とかを超え、滲み出るソウルのようなものを感じさせてくれる圧巻のステージで、番組収録とは思えない本気の盛り上がりを見せていた。

 なぜそんなにオリジナリティがあるのかと聞かれた細川は、

「桑田(佳祐)くんが作ったけど、サザンに合わせる必要性は何もない! 俺が歌うんだから『俺のエリー』を聞け! ということ」

「それで文句があったらオンエアするな!」

 さほど多くない観覧の客席から、本気の拍手が湧き起こる。まさに「たかしのエリー」。

 しかし、直後に商品も賞金も出ないこと聞くなり「予算のない番組だね~(笑)」と自分は「文句」を吐いて落とすなど、完全にいいところを持っていく形で放送は終了した。

 そもそも細川は、事前のVTR撮影に、わざわざどこかの空港まで来たスタッフに「よっぽど暇なんだね」とか、演歌勢は高齢化だから「すでに企画が遅いよね」とか、ナチュラルな笑顔で吐き捨てたり、あげく「我々にJポップ歌えっていうのは、ちょっと無理だよね」と明るく企画を全否定したりとやりたい放題で、一人だけ違う意図で番組に出ているかのようだった。

 視聴者の反応もよかったようなので、是非続編を作る際には細川にはマストで出ていただき、慣れないJポップと格闘し苦闘する若手を、明るく身もフタもなく笑い飛ばしていただきたい。

■出場歌手と演目

藤あや子「First Love」(宇多田ヒカル)
大江裕「for you…」(高橋真梨子)
徳永ゆうき「前前前世」(RAD WINPS)
城之内早苗「Hero」(安室奈美恵)
丘みどり「DEPARTURES」(globe)
走裕介「ひまわりの約束」(秦基博)
北山たけし「One Love」(嵐)
細川たかし「いとしのエリー」(サザンオールスターズ)

そして誰もいなくなる? 吉田明世アナは妊娠、笹川友里アナは結婚……TBSが究極の人材不足に突入へ!

 TBSが究極の人材不足に突入しそうな雲行きになってきた。働き盛りの若手・中堅の女子アナの妊娠・出産、結婚、退職が相次いでいるからだ。

 まず、同局の人気ナンバー1といえる吉田明世アナ。去る10月29日の『サンデー・ジャポン』生放送中に体調不良を訴え、途中退席していたが、12月3日の同番組の放送中に再び同じ理由で退席した。同日、自身のインスタグラム、ツイッターで、貧血による体調不良が原因で、第1子を妊娠していることを発表。2日間の休養を取って、5日の『ビビット』で仕事復帰し、予定日は春以降であると明かした。吉田アナは当面仕事を続ける意向だが、来年初めには産休に入るため、TBSは貴重な戦力を一時的に失ってしまうことになる。

 吉田アナは、帯番組の『ビビット』をはじめ、『サンデー・ジャポン』『爆報! THE フライデー』『トコトン掘り下げ隊!生き物にサンキュー!!』『有田哲平の夢なら醒めないで』、TBSラジオ『たまむすび』と6本の担当番組を抱え、過酷労働を強いられてきた。10月29日に最初の体調不良を起こしてからは、『ビビット』の出演が帯から水~金曜に軽減されたが、ハードワークであることに変わりはない。

 吉田アナの途中退席をきっかけに、一部の人気アナウンサーに仕事が集中している点が問題視された。この件について、TBS・武田信二社長は、11月29日の定例会見で「働き方改革を行っていて、徐々に成果は出ている。吉田アナの件をきっかけに現場には改善を要請している」と語ったが、果たしてどうなることやら。

「フリーになる前の加藤綾子アナ(元フジテレビ)がそうであったように、民放の場合どの局でも、視聴率を考慮すると人気アナに仕事が集中し、不人気アナは閑職に追いやられるのが常。ハッキリ言って、人気のないアナウンサーに大事な番組は任せられませんよ。従って、ある程度は調整できても、人気アナがハードワークになってしまうのは避けられないでしょう。それがイヤなら、フリーになるしかありません」(テレビ制作関係者)

 TBSにとって、もうひとつ心配のタネなのが、新婚の笹川友里アナの存在だ。笹川アナは2013年に情報制作局に配属され、“美人すぎるAD”と話題になり、翌14年にはアナウンス部へ異動。同局きっての美貌で、男性視聴者からの人気が急上昇し、吉田アナに続く人気女子アナに成長。現在は『はやドキ!』『王様のブランチ』などを担当しているが、1日に、08年北京、12年ロンドン両五輪のフェンシング銀メダリストで、現・日本フェンシング協会会長の太田雄貴氏と入籍。本人は仕事を続ける意向を示しているが、結婚したとなると、それこそ、いつ妊娠するかわからないだろう。

 昨年来、TBSでは小林悠アナ、久保田智子アナ、佐藤渚アナが退職。新婚の加藤シルビアアナ、林みなほアナは出産を経て、育休中。吉田アナのみならず、11月には小倉弘子アナも第3子を妊娠中であることを発表した。

 14年9月に田中みな実アナ、15年6月に枡田絵理奈アナが退職して以降、TBSには“エース”と呼べるような女子アナがいなかった。毎年12月に発表されている「好きな女性アナウンサーランキング」(オリコン調べ)では、3年連続、TBSからトップ10入りはない。そんな中、吉田アナが奮闘してきたが、来年早々には休暇に入る。

 14年以降、女子アナの採用に力を入れてきたTBSでは、笹川アナをADから転身させたのをはじめ、ルックス重視で宇垣美里アナ、皆川玲奈アナ、宇内梨沙アナ、上村彩子アナ、伊東楓アナ、日々麻音子アナ、山本恵里伽アナ、山本里菜アナ、山形純菜アナを採用したが、なかなか育っていないのが現状。彼女らが人気アナウンサーに成長するまでに、「そして誰もいなくなった」状態になりかねない。
(文=田中七男)

元公安が語る『奥様は、取り扱い注意』――綾瀬はるかの「元特殊工作員の主婦」は結構リアル!?

 主演ドラマ『奥様は、取り扱い注意』(日本テレビ系)の演技が好評を博している女優・綾瀬はるか。彼女が演じる元特殊工作員・菜美の手法は、リアル工作員の目にどう映るのか。

 元・警視庁公安部に勤務、引退後は警察と裏社会について多数の著書を執筆し、最近『迷宮探訪 時効なき未解決事件のプロファイリング』(双葉社)を上梓した北芝健氏にその解説をお願いした。

■公安の人は『奥様は、取り扱い注意』を大体見ている

――北芝さんは、『奥様は、取り扱い注意』を見ているそうですね。

北芝健氏(以下、北芝) はい、見てます。結構リアルでいいですよね。公安の人は大体見ているんじゃないでしょうか。現役の捜査官も、暇さえあれば見ていると聞いてます。

――現役の方もですか?

北芝 話している私自身が信じられないほど、関係者の視聴率は高いです。綾瀬さんの別のドラマ『精霊の守り人』(NHK)も同時に見ているようですが、こちらは槍を使っている。『奥様は、取り扱い注意』では、素手で戦っているので、より親近感が湧くんでしょうね。実際、良いアクションだと好評です。

――日本には実際に、特殊工作員のような組織に属する女性はいるのですか?

北芝 綾瀬さん演じる菜美のような戦闘をする、“エージェントの公務員”だと、内閣情報調査室や公安調査庁、警察の公安部外事課の女性がそれに当たります。内閣情報調査室は、生え抜きではなく、防衛省や警視庁などからの出向組の組織。菜美は“某国の特殊工作員”という設定ですが、警護もしていますし、逮捕術のようなものも駆使していますから、逮捕権があって、日常的に実践を積める公安外事警察に所属していたようにも見えました。あそこは気性の激しさがないと訓練段階で脱落してしまうので、とてもハイレベルなことをやっているんですよ。

――ちなみに菜美は、親に捨てられて養護施設育ちという設定でもあります。

北芝 菜美の境遇はまさに理想的です。親がいないか捨てられた人間は戻る家がないので、後腐れなく危険な任務に就かせられます。女も男もない、現場では、まさに戦闘員なのです。

――子どもの頃の養護施設のシーンで、菜美が飛んできたボールを素手で受け止めているシーンがあるのですが、身体的に恵まれているからこそエージェントになれたのでしょうか。

北芝 一見、無茶な設定と思われるかもしれないですが、あれはできないことではないんです。全身が繊細な人だと、後ろで風が動いただけで反応できる人もいます。ですが、幼少期からそれだけ体を鍛えると、成長が止まって背が低くなってしまうんです。だから菜美のようにスラッとした体形にはならないでしょうね。

――菜美は特殊工作員から足を洗って主婦になりました。実際に、菜美のような戦闘員として活動している女性が、引退後に普通の主婦として暮らすことはできるのでしょうか?

北芝 本当の最前線にいる特殊工作員は、普通の暮らしは絶対ダメですね。主婦をしていると命を狙われます。相手は、主婦仲間といるときでもお構いなしでしょうから、巻き添えも出るでしょう。拉致されて情報を引き出そうとしてきます。

 実際に暮らすならば、イスラエルぐらいの住宅の防備と、防弾と爆弾を想定した底の厚い車で移動する。また、常に命を守る防刃防弾のベストを着て、日常生活を送らないとダメです。菜美ぐらいの格闘技の技術があれば襲われても生き残れますけど、遠くから体の自由を奪う吹き矢とかで撃たれたら、アウトですから。

――まさに「最前線で活動している」というわけではない女性工作員の場合はどうでしょうか? 北芝さんの周りにはいますか?

北芝 現実にも女性工作員はいっぱいますし、結婚して主婦をしている女性も大勢いますよ。時折、関係者で集まることがありますけど、普通の乗用車で来ていますね。

――そこまで私生活を縛られているわけではないのですね。

北芝 工作員をやっているときは、対象者や敵対組織に把握されないように、メガネをかけたりして変装をするなど、彼女たちは自分で防衛する技術がありますから。

――引退後の女性工作員から「昔の癖がつい出ちゃった」といった話を聞いたことはありますか?

北芝 癖が出たというのは聞かないですが、「エレベーターに乗ったら、抱きついてきた男がいたから、そのままの状態で、片目に指を突っ込んでやった」と話している女性はいましたね。普通の女性なら、恐怖心で体が固まってしまうでしょうが、彼女たちは慣れたもので、咄嗟の時に動じずに反撃できるんです。

 ちなみに、右翼担当の公安第二課の女性職員は、暴力団が相手であろうが全然怖がらないです。街宣車に乗っているのは99%暴力団員なんですが、「彼らが降りてきて殴り合いになっても、私は絶対負けません」と言い切るぐらいに強気ですね。

――菜美は、IT企業の経営者・勇輝(西島秀俊)と結婚しました。後に勇輝も「実は工作員ではないか?」といった疑惑が浮上するのですが、現実の女性工作員は、どういった相手を伴侶にしているのでしょうか?

北芝 IT企業の男性との結婚はほとんどいないですね。そもそも、IT系の頭脳派、飲食店経営やアパレルなど手広く手がける実業家に見初められても、飽き足らない女性が多いです。「街でヤンキーが絡んできたら一撃で倒してくれる旦那じゃなきゃ嫌だ」なんて言ってます(笑)。

――そうなると、相手は同僚ではないと、なかなか難しい気がします。

北芝 なので、職場結婚です。公安外事で捜査員やっている女性はほぼ100%職場結婚。普通の社会の男たちは面白くないらしいです。刺激的じゃないと。危険と隣り合わせの商売をやっている方が、自分の旦那としてはいいそうです。

 そう考えると、菜美があの旦那さんに惹かれたのは、最高の流れですよね。昔あったブラッド・ピッドとアンジェリーナ・ジョリーの『Mr.&Mrs. スミス』(2005年)を思い出します。

――ドラマ内には、菜美が勇輝を尾行するシーンがあります。近しい人を尾行するのはかなりの困難だと思うのですが……。

北芝 難しいですね。振り向かれて、そこで目撃されるだけでアウトですから。ですが訓練していれば別です。1人ではかなり難しいのですが、2人であれば無線で連携することで、どんな相手でも追跡できます。

菜美の尾行時の服装は、目立たない色でしたし、結構いいと思います。実際は、帽子なども被るほか、体形を誤魔化すのに、肩パッドを入れたシャツを着たりします。人間は初めに上半身に目がいきますから、顔がはっきり見えなくて体形が違えばバレないです。服は全てリバーシブルにして、曲がり角でさっと着替えます。

――対象者に振り向かれるといったシーンもありましたが、北芝さんならどう対応しますか?

北芝 昔ならタバコを取り出して火をつける、靴紐を結ぶというのが定番でした。実際にモノを落として拾うといった手もありますね。多少変に思われても、しゃがんでいるので顔は見えませんし、実際に拾っているわけですから、相手も「尾行されていると思ったのは気のせいかな」となります。最近は道具がすごいので、数百メートル先からカメラではっきり撮れます。そういった道具を揃えることができるなら、もう相手は尾行に気づけないですね。

――逆に、もし尾行されていることに気がついたら、どうやって撒くのでしょうか?

北芝 電車のホームを使いますね。電車に乗って、ドアが閉まる直前に降りるんです。コンマ数秒だと相手は反応できないので撒くことができます。それでもついてくる相手はバスですね。バスは視界が狭く、身動きが取れない、そこで電車のように突然降りる。すると何がなんでも追尾したい相手は、バスを無理やり止めて降りて来ることがあるんです。そうなればバレバレですね。

――ドラマ内では、菜美が勇輝を電車内でも尾行していました。

北芝 ドラマのように、電車内でちらちら様子を窺うような尾行はしませんね。同じ車両内で視界に常に対象が見える位置を取ります。

■公安時代、グリコ・森永事件を振り返る

――「勇輝は公安の人間で、菜美を調べるために、潜入捜査をしているのではないか?」という説も、ドラマ初回から流れていました。公安ではこうした仕事もするのでしょうか。

北芝 公安外事にいたときに、同僚の女性とカップルを装ってパーティーに潜入したりはしました。人前ではイチャイチャして、人目がなくなったらパッと離れています。仕事を忘れてしまいそうになることもありました、ほんの一瞬ですがね。

 夫婦を装って、ターゲットの近所に引っ越すといったこともありました。グリコ・森永事件のときです。公安外事警察と刑事警察が別々に捜査していたのですが、公安は予算があったので、犯人と思われる家族のマンションの隣に引っ越して調べていたんです。犯人が子どもの声で脅迫電話をかけてきたじゃないですか? だから子どものいる人間がホシだろうと睨んだわけです。日本では昔からやっていますよ。

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北芝健(きたしば・けん)
早稲田大学卒業後、商社に勤務するも一念発起して警視庁入庁し、交番勤務の後、私服刑事となる。一方で鑑識技能検定にもパスし、警視庁の語学課程で優等賞をもらい、公安警察に転属したが、巡査部長昇任試験を拒否し、巡査のまま退職。ロス市警の捜査に協力したことから、アジア特別捜査隊と懇意になり、犯罪捜査をネイティブの英語で伝える語学力を身につける。現在は現場捜査の経験を活かし、複数の学校の講師として犯罪学を教える。プロファイリングの第一人者としてテレビのコメンテーターとしても活躍。

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『迷宮探訪 時効なき未解決事件のプロファイリング』(北芝健 著、双葉社)
科学捜査の発達した現代でも尚、絶えず起こる未解決事件。その現場を訪れて、はじめて解き明かされる事件の深層、そして真犯人―。迷宮事件の霧をすべて晴らす「北芝プロファイリング」完全版事件現場の現在。