役所広司主演『陸王』20%超で、池井戸作品の争奪戦激化も……“門前払い”のテレビ局とは?

 役所広司が主演したTBS日曜劇場枠の『陸王』(日曜午後9時~)最終回(第10話)が12月24日、25分拡大で放送され、視聴率は20.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と初の大台超えを成し遂げ、有終の美を飾った。

 初回は14.7%でスタートし、以後14~16%と安定した数字で推移し、第8話では自己最高の17.5%をマーク。第9話は15.7%と伸び悩んだが、最終回では一気に大台突破を果たした。今年放送された民放連ドラの中で20%を超えたのは、米倉涼子主演『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)を除けば、初の快挙となった。全話平均は16.0%で、今年1月期に同枠でオンエアされた、木村拓哉主演『A LIFE~愛しき人~』の全話平均14.6%をも上回ったのは、大いに評価されそうだ。

 同作の主人公・宮沢紘一(役所)は、老舗足袋業者・こはぜ屋の四代目社長。年々先細る足袋の需要から資金繰りに悩んだ末、これまで培った技術が生かせるランニングシューズ「陸王」の開発を始める。

 最終回では、フェリックスの御園丈治社長(松岡修造)が、業務提携を前提に、「5年での返済」という厳しい条件のもと3億円の融資をこはぜ屋に提案。一方、豊橋国際マラソンで、こはぜ屋が応援するランナーの茂木裕人(竹内涼真)は、サポート受けるアトランティスのシューズではなく、陸王を履いて臨み、ライバルの手塚直之(佐野岳)を破って勝利する。優勝インタビューで、「陸王を作ってくれた、こはぜ屋さんのおかげ」と発言したことで、陸王は大ヒット商品となり、工場、従業員を増やすほど業績がアップした。エンディングは、宮沢の息子・大地(山崎賢人)が、あこがれだったメトロ電業の内定を断って、こはぜ屋で働きたい意向を伝えるも、父はメトロ電業に就職することを勧めるという感動のシーンだった。

 『陸王』は、人気作家・池井戸潤氏の作品が原作。同氏の作品は近年次々にドラマ化され、TBS系『半沢直樹』(2013年/堺雅人主演)以降、ことごとくヒットしてきた。『陸王』も、TBS系『下町ロケット』(15年/阿部寛主演)の平均18.5%にこそ及ばなかったものの、高視聴率を獲得したことにより、テレビ業界では池井戸氏の作品を巡って、これまで以上のさらなる争奪戦が勃発するのは間違いなさそうだ。

「争奪戦といっても、これまでの実績からして、TBSとWOWOWが原作を手にする可能性が高い。ただ、『花咲舞が黙ってない』シリーズ(14、15年/杏主演)を放送した日本テレビ、『民王』(15年/遠藤憲一、菅田将暉主演)をオンエアしたテレビ朝日も黙っていないでしょう。しかし、フジテレビは、『ようこそ、わが家へ』(15年/嵐・相葉雅紀主演)で、主人公を変えた上、設定や登場人物などを原作とは大きく変えて、池井戸氏を怒らせた“前科”があるだけに、門前払いでしょうね」(テレビ誌関係者)

 お茶の間のドラマファンとしては、有料BSチャンネルのWOWOWより、地上波での放送が望ましいところ。むろん、空前のヒットとなった『半沢直樹』の続編が実現すれば、願ったりかなったりなのだろうが……。
(田中七男)

役所広司主演『陸王』20%超で、池井戸作品の争奪戦激化も……“門前払い”のテレビ局とは?

 役所広司が主演したTBS日曜劇場枠の『陸王』(日曜午後9時~)最終回(第10話)が12月24日、25分拡大で放送され、視聴率は20.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と初の大台超えを成し遂げ、有終の美を飾った。

 初回は14.7%でスタートし、以後14~16%と安定した数字で推移し、第8話では自己最高の17.5%をマーク。第9話は15.7%と伸び悩んだが、最終回では一気に大台突破を果たした。今年放送された民放連ドラの中で20%を超えたのは、米倉涼子主演『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)を除けば、初の快挙となった。全話平均は16.0%で、今年1月期に同枠でオンエアされた、木村拓哉主演『A LIFE~愛しき人~』の全話平均14.6%をも上回ったのは、大いに評価されそうだ。

 同作の主人公・宮沢紘一(役所)は、老舗足袋業者・こはぜ屋の四代目社長。年々先細る足袋の需要から資金繰りに悩んだ末、これまで培った技術が生かせるランニングシューズ「陸王」の開発を始める。

 最終回では、フェリックスの御園丈治社長(松岡修造)が、業務提携を前提に、「5年での返済」という厳しい条件のもと3億円の融資をこはぜ屋に提案。一方、豊橋国際マラソンで、こはぜ屋が応援するランナーの茂木裕人(竹内涼真)は、サポート受けるアトランティスのシューズではなく、陸王を履いて臨み、ライバルの手塚直之(佐野岳)を破って勝利する。優勝インタビューで、「陸王を作ってくれた、こはぜ屋さんのおかげ」と発言したことで、陸王は大ヒット商品となり、工場、従業員を増やすほど業績がアップした。エンディングは、宮沢の息子・大地(山崎賢人)が、あこがれだったメトロ電業の内定を断って、こはぜ屋で働きたい意向を伝えるも、父はメトロ電業に就職することを勧めるという感動のシーンだった。

 『陸王』は、人気作家・池井戸潤氏の作品が原作。同氏の作品は近年次々にドラマ化され、TBS系『半沢直樹』(2013年/堺雅人主演)以降、ことごとくヒットしてきた。『陸王』も、TBS系『下町ロケット』(15年/阿部寛主演)の平均18.5%にこそ及ばなかったものの、高視聴率を獲得したことにより、テレビ業界では池井戸氏の作品を巡って、これまで以上のさらなる争奪戦が勃発するのは間違いなさそうだ。

「争奪戦といっても、これまでの実績からして、TBSとWOWOWが原作を手にする可能性が高い。ただ、『花咲舞が黙ってない』シリーズ(14、15年/杏主演)を放送した日本テレビ、『民王』(15年/遠藤憲一、菅田将暉主演)をオンエアしたテレビ朝日も黙っていないでしょう。しかし、フジテレビは、『ようこそ、わが家へ』(15年/嵐・相葉雅紀主演)で、主人公を変えた上、設定や登場人物などを原作とは大きく変えて、池井戸氏を怒らせた“前科”があるだけに、門前払いでしょうね」(テレビ誌関係者)

 お茶の間のドラマファンとしては、有料BSチャンネルのWOWOWより、地上波での放送が望ましいところ。むろん、空前のヒットとなった『半沢直樹』の続編が実現すれば、願ったりかなったりなのだろうが……。
(田中七男)

妊娠したら仕事がなくなる!? テレビ業界で働く“女性放送作家”の悲喜こもごも座談会

housousakka-kouhen-171223

 前編では、業界人のセクハラ問題から始まって、枕営業、風俗、合コン、年収など下世話な話盛りだくさんでお送りしました! 後編では女性ならではの悩み、“妊娠・出産”を経てママ放送作家となる決意や、そのために苦労したことなど……よりリアルな女性放送作家の実情をお送りします。

<座談会出席者>
A:制作会社勤務ののち、独立してフリーランスに。30代、1児の母。
B:出席者の中で唯一の事務所所属作家。現在妊娠中の30代。
C:広告会社のライターを経て業界に入りまだ1年目。20代の新参者。

 妊娠したら……「番組にはもういらない」?

――先ほどAさん、Bさんから子どもに関するお話が出ましたが、“ママタレント”“ママモデル”などと違って“ママ放送作家”さんは、業界内でかなり少ないのでは?

A そうかもしれないですね。正直、この業界って結婚している女性自体少ないので、結婚報告も妊娠報告もすごくしづらかったです。妊娠報告はギリギリまでしなかったな。変に気を使われるのも嫌でしたし。

B わかります! いまだに妊娠報告をできてない方が、私も多いです。だって今後、しばらくは遅い時間の会議や急な仕事なんかには対応できなくなるかもしれない。それで「じゃあもう君はいらない」って言われるのが怖いんです。

A フリーランスは一般企業と違って産休の制度なんてもちろんないですしね。覚悟を決めて一度仕事をリセットだ! ってくらいの気持ちがないと産めないかもしれません。

――妊娠・出産によって自分の積み上げてきたキャリアが0になってしまうかもしれないという不安がありながらも、ママになろうと決意したんですね。やはり産む前に不安はありましたか?

A 私の場合は、うれしさと同時にやっぱり「仕事どうしよう……なくなっちゃうかも」って、最初はそればっかり考えていました。「この子のせいで仕事がなくなった、なんて思って愛せなかったら……」ってところまで悩んで。でも、産んでみたらもう本当に本当に可愛いです。そんな感情は吹き飛びましたね。

B 私は、年齢的にそろそろ産んでおかないとまずい……となってから、妊活してできた子なので、待望でした。不安はまだまだたくさんありますけど、それこそAさんがおっしゃったように「一度仕事をリセット」でも構わない! また一からがんばっていこう! っていう気持ちでいます。

C はぁ……そうなんですね。恥ずかしながら、まだまだ先のことだなってのんきに考えていて、そこまで考えたことなかったです。こういうお話、すごく勉強になります。

――妊娠(出産)して、実際にお仕事は減りましたか?

A いくつかは「お疲れさまでした」って言われちゃいましたね。

C えっ。そんな感じでやんわり言ってくるんですか……?

A そうなんですよ! 「番組降りてください」とは言われなくて、「妊娠おめでとうございます~。しばらくゆっくりしてくださいね~」みたいな感じ(笑)。

B ハッキリ言われないのがむしろ怖いっ! まぁ、毎回取材に行って走り回らなきゃいけないようなお仕事は、どっちにしろ続けられないし、しょうがないですよね。台本だけ書けばOKみたいなのなら続けられるけど。

A そうですね。だから、せめて残ってる仕事は最後までやらなきゃって、ギリギリまで仕事してました。

C どのくらいギリギリまでしてらしたんですか?

A えーっと、私は里帰り出産だったんです。帰省の飛行機に乗るために、病院の診断書をもらいに行ったらお医者さんにメチャメチャ怒られたくらいまで、仕事してました。「いつまで仕事する気なの! 早く帰りなさい!」って(笑)。それでも仕事の都合上どうしても帰省が1日遅くなってしまって、航空会社に連絡したら「もう一度診断書を取り直してください」って言われて。もうお医者さんに怒られたくなくて、あきらめて新幹線で帰りましたよ(笑)。おなかの子にとって、いいママではなかったなって、今になって反省中です。ほんと、無事に産まれたからよかったですけどね。本来は無理をしちゃいけない時期だし。

B 私はいつまでできるんだろうな~。なんとなく予想で、出産後も続けさせてもらえるんだろうなってお仕事はいくつかありますけど、それ以外は厳しいかも。復帰だって、すぐにとはいかなそう。

A 私は「出産したらすぐに復帰します!」って触れ回っていましたけど、現実はそうはいかなくて、やっぱりかなりしんどかったですね。体調的な面もそうですけど、子どもがあまりに可愛いから、離れたくなくて大変(笑)。

――ここからはテレビ番組についていくつかお聞きしたいと思います。皆さんはテレビ番組を“作る側”ですが、“見る側”として好きな番組はありますか?

B たくさんありますよ~。マツコ・デラックスさんの番組は面白くてついつい見ちゃいますね。あとは『ガイアの夜明け』(テレビ東京系)みたいな、密着取材型は知らない職業のお話が知れて興味深いです。

C わかります! 『ガイアの夜明け』『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合)『情熱大陸』(TBS系)……あとは『和風総本家』(テレビ東京系)だとか『SWITCHインタビュー 達人達』(NHK Eテレ)だとか、プロのお仕事が見られる番組、私も大好きです。「プロでもこんなに努力してるんだから、私はもっと頑張らなきゃ」って意識を高くもてます。その時だけ……(笑)。

A 私もいっぱいあって言い切れない! 自分の携わった番組はもちろんですけど、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)や『さんま御殿』(日本テレビ系)のようなトーク番組は、芸人さんの話術がすごくて感心しちゃいますね。『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)によくある壮大なドッキリ企画もニヤニヤしながら見てしまいます。

――世間的に人気な番組は、放送作家さん側にも人気なんですね。では、逆に嫌いな番組はありますか?

C 個人的に、「芸能人のうわさ話」で盛り上がるワイドショーはあまり見ないです。誰が不倫したって誰が問題起こしたって、知り合いじゃないので興味がなくて……。あとは後付けされた笑い声や感嘆の声がたくさん入ってるお笑い番組も、ちょっと冷めちゃいますね。

B 今はもう当たり前ですもんね、笑い声の付け足し。

C 適度なら必要なものかもしれないですけど、ちょっとした情報でも「ええ~~!?」とか「へぇ~~!!」とかかぶされていて、あまりに多いのでそっちが気になってきちゃうんです。“薄っぺらい感じ”がするのかもしれません。

A そういうのって本当にウソくさいですよね。ドッキリ系にもよくありがちですけど、「絶対そんな反応しないでしょ」ってくらい大袈裟だったり露骨だったり。その時点で急に見るモチベーションがなくなります。

B 私は、そうですね……。ものまねグランプリみたいなやつ、嫌いです。ものまね芸人じゃない芸人さんが格好だけものまねして、コントはそのまま普段のもので。本来の土俵じゃないところに無理やり引っ張り出されている感じが、半端に見えるんですよね。きっと彼らも望んでやってるわけじゃないんだろうなって思っちゃいます。もともとモノマネ番組が大好きで学生時代に観覧に行ったくらいなんですが、最近は、実力派の方をもっと見たいのに、旬の芸人さんで引っ張る演出も多くて……。

C 無理してる感じとか、痛々しい感じが伝わっちゃったら、もうだめですよね。

――当たり前かもしれませんが、皆さんたくさんテレビ番組を見られるんですね。

B う~ん。それが、今はそうでもないかも。できるだけ見るようにはしていますけど、正直なかなか時間がとれないですね。

A ですよね。私も最近はあまり見てないです。中には「全てのテレビ番組を倍速で見て網羅してる」っていう、すごい作家さんもいるみたいだけど……。

B いるいる! 昔まさに倍速で見てる先輩がいて、「俺はこんなにも見てるんだ!」ってドヤ顔されてたっけ。ファイリングとかもしていてすごかったです。ただ、その先輩は今、どこにいるのか……それ以来、一度も見かけていません。

C 私の知っている先輩作家さんも、まさにそんな感じで、「過去のも含めて、とにかくテレビ番組をいっぱい見ろ!」って口を酸っぱくして言っていましたね。でも、ほかの作家さんにその話をしたら「つまらない番組ばっかりだから見なくていいよ! 今はネットで調べたら番組内容なんてすぐわかるんだし。自分が面白いと思えるものだけ見れば十分だよ」なんて真逆のことを言われて……どちらが正しいのかわからず、混乱しました(笑)。

A それ、ちなみにどちらの作家さんの方が売れてるか聞いてもいいですか?

C とんでもない差で、後者の作家さんです!

B (笑)。放送作家としてどっちが正しいっていうのはなくて、自分に合っている方でいいんだと思います。

――なるほど。では、復帰してから作りたい番組はありますか?

B そうですね、私は音楽が大好きなので、もっと音楽にかかわりたいです。まだあまりテレビには露出していないけど面白いバンド、かっこいいバンド、世の中にはいっぱいいるんです。そういう埋もれているアーティストさんたちが活躍できるようなものを作りたいですね。

A 私は女の人が見てためになる番組かな。男性が不快にならない程度に女性寄りにして、リアルな女性の本音だとか、情報を伝えたいですね。結婚、妊娠、出産だってテレビではあまりやらないから情報が少ないですし。「この情報、早く知ってたら……」って何度も思うことがありましたから。

B それはたっくさんありますね!

A 男性はちゃんとした性の知識を持ってる人が意外に少ないから、そういう人にも教えられるような番組になれば理想的です。

B そうそう。子どもを作ることだって「常にできる」「ヤレばできる」と思ってる人がいっぱいいますもん。出産が大変っていうのは認識してるかもしれないけど、その前の妊活も、実際に妊娠してからもどれだけ大変か、もっと世に広まればいいですね。

C 私は復帰ではなく、まさにこれから頑張らなきゃいけない立場ですが、Eテレのような、クリエイティブでためになる番組に携わりたいです。ぼーっと見てられる番組じゃなく、脳が揺り動かされるような! 自分の脳でしっかりと考えなきゃいけないものを作りたいです。

A いいですね! 子どもに安心して見せられる、むしろ見せたい番組をぜひ作ってほしいです。

――テレビ業界は昔から人気の職業ですが、業界や放送作家を志す女性に伝えたいことはありますか?

A まだまだ男性社会ですから、Cさんが受けたようなセクハラだとかモラハラだとかは、正直どうしてもあると思います。でも、最初にも少し言いましたが、30を超えると言われなくなりますよ! あと、業界にもちゃんとしていらっしゃる男性はたくさんいるので、あまり幻滅しないでくださいね(笑)。

C ちゃんとした男性、いるんですね。その言葉で少し安心しました。

B いますいます! 人間的に尊敬できる方、たっくさんいます。Cさんもこれから作家を続けていけば出会うと思いますよ。

C そう信じたいです(笑)。えっと、私はアドバイスなんて言える立場ではないのですが……。どんなハラスメントでも、耐えるだけが道じゃないはずだ、と思っています。作家に限らずどの職業でも、「この一本道しかない」ってことは少なくて、遠回りでも裏道でも、探せば道はそこだけじゃないはずです。放送作家になる道は本当に人それぞれなので、自分に合った道を見つけて頑張ってほしいです。

B 私のアドバイスは放送作家を目指す女性だけにじゃなく、出産を考える全ての女性に、という勢いなんですが、産みたいと思うときのために婦人科の検診など、今からできることは是非とも受けてください。私がそうだったのですが、「まだ若いし35歳くらいになったら考えればいいいや」なんて思っているうちに歳をとって、必死に妊活するようになってから初めて「早く行動していれば……」と後悔しました。。この仕事はいろいろな人と出会えて、毎日が新鮮で刺激的です。だからこそあっという間に時間が過ぎるので、プライベートをおろそかにするとどんどんツケが回ってきますよ。気を付けてくださいね!

――ありがとうございました!

(文:ヨコシマリンコ)

妊娠したら仕事がなくなる!? テレビ業界で働く“女性放送作家”の悲喜こもごも座談会

housousakka-kouhen-171223

 前編では、業界人のセクハラ問題から始まって、枕営業、風俗、合コン、年収など下世話な話盛りだくさんでお送りしました! 後編では女性ならではの悩み、“妊娠・出産”を経てママ放送作家となる決意や、そのために苦労したことなど……よりリアルな女性放送作家の実情をお送りします。

<座談会出席者>
A:制作会社勤務ののち、独立してフリーランスに。30代、1児の母。
B:出席者の中で唯一の事務所所属作家。現在妊娠中の30代。
C:広告会社のライターを経て業界に入りまだ1年目。20代の新参者。

 妊娠したら……「番組にはもういらない」?

――先ほどAさん、Bさんから子どもに関するお話が出ましたが、“ママタレント”“ママモデル”などと違って“ママ放送作家”さんは、業界内でかなり少ないのでは?

A そうかもしれないですね。正直、この業界って結婚している女性自体少ないので、結婚報告も妊娠報告もすごくしづらかったです。妊娠報告はギリギリまでしなかったな。変に気を使われるのも嫌でしたし。

B わかります! いまだに妊娠報告をできてない方が、私も多いです。だって今後、しばらくは遅い時間の会議や急な仕事なんかには対応できなくなるかもしれない。それで「じゃあもう君はいらない」って言われるのが怖いんです。

A フリーランスは一般企業と違って産休の制度なんてもちろんないですしね。覚悟を決めて一度仕事をリセットだ! ってくらいの気持ちがないと産めないかもしれません。

――妊娠・出産によって自分の積み上げてきたキャリアが0になってしまうかもしれないという不安がありながらも、ママになろうと決意したんですね。やはり産む前に不安はありましたか?

A 私の場合は、うれしさと同時にやっぱり「仕事どうしよう……なくなっちゃうかも」って、最初はそればっかり考えていました。「この子のせいで仕事がなくなった、なんて思って愛せなかったら……」ってところまで悩んで。でも、産んでみたらもう本当に本当に可愛いです。そんな感情は吹き飛びましたね。

B 私は、年齢的にそろそろ産んでおかないとまずい……となってから、妊活してできた子なので、待望でした。不安はまだまだたくさんありますけど、それこそAさんがおっしゃったように「一度仕事をリセット」でも構わない! また一からがんばっていこう! っていう気持ちでいます。

C はぁ……そうなんですね。恥ずかしながら、まだまだ先のことだなってのんきに考えていて、そこまで考えたことなかったです。こういうお話、すごく勉強になります。

――妊娠(出産)して、実際にお仕事は減りましたか?

A いくつかは「お疲れさまでした」って言われちゃいましたね。

C えっ。そんな感じでやんわり言ってくるんですか……?

A そうなんですよ! 「番組降りてください」とは言われなくて、「妊娠おめでとうございます~。しばらくゆっくりしてくださいね~」みたいな感じ(笑)。

B ハッキリ言われないのがむしろ怖いっ! まぁ、毎回取材に行って走り回らなきゃいけないようなお仕事は、どっちにしろ続けられないし、しょうがないですよね。台本だけ書けばOKみたいなのなら続けられるけど。

A そうですね。だから、せめて残ってる仕事は最後までやらなきゃって、ギリギリまで仕事してました。

C どのくらいギリギリまでしてらしたんですか?

A えーっと、私は里帰り出産だったんです。帰省の飛行機に乗るために、病院の診断書をもらいに行ったらお医者さんにメチャメチャ怒られたくらいまで、仕事してました。「いつまで仕事する気なの! 早く帰りなさい!」って(笑)。それでも仕事の都合上どうしても帰省が1日遅くなってしまって、航空会社に連絡したら「もう一度診断書を取り直してください」って言われて。もうお医者さんに怒られたくなくて、あきらめて新幹線で帰りましたよ(笑)。おなかの子にとって、いいママではなかったなって、今になって反省中です。ほんと、無事に産まれたからよかったですけどね。本来は無理をしちゃいけない時期だし。

B 私はいつまでできるんだろうな~。なんとなく予想で、出産後も続けさせてもらえるんだろうなってお仕事はいくつかありますけど、それ以外は厳しいかも。復帰だって、すぐにとはいかなそう。

A 私は「出産したらすぐに復帰します!」って触れ回っていましたけど、現実はそうはいかなくて、やっぱりかなりしんどかったですね。体調的な面もそうですけど、子どもがあまりに可愛いから、離れたくなくて大変(笑)。

――ここからはテレビ番組についていくつかお聞きしたいと思います。皆さんはテレビ番組を“作る側”ですが、“見る側”として好きな番組はありますか?

B たくさんありますよ~。マツコ・デラックスさんの番組は面白くてついつい見ちゃいますね。あとは『ガイアの夜明け』(テレビ東京系)みたいな、密着取材型は知らない職業のお話が知れて興味深いです。

C わかります! 『ガイアの夜明け』『プロフェッショナル 仕事の流儀』(NHK総合)『情熱大陸』(TBS系)……あとは『和風総本家』(テレビ東京系)だとか『SWITCHインタビュー 達人達』(NHK Eテレ)だとか、プロのお仕事が見られる番組、私も大好きです。「プロでもこんなに努力してるんだから、私はもっと頑張らなきゃ」って意識を高くもてます。その時だけ……(笑)。

A 私もいっぱいあって言い切れない! 自分の携わった番組はもちろんですけど、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)や『さんま御殿』(日本テレビ系)のようなトーク番組は、芸人さんの話術がすごくて感心しちゃいますね。『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)によくある壮大なドッキリ企画もニヤニヤしながら見てしまいます。

――世間的に人気な番組は、放送作家さん側にも人気なんですね。では、逆に嫌いな番組はありますか?

C 個人的に、「芸能人のうわさ話」で盛り上がるワイドショーはあまり見ないです。誰が不倫したって誰が問題起こしたって、知り合いじゃないので興味がなくて……。あとは後付けされた笑い声や感嘆の声がたくさん入ってるお笑い番組も、ちょっと冷めちゃいますね。

B 今はもう当たり前ですもんね、笑い声の付け足し。

C 適度なら必要なものかもしれないですけど、ちょっとした情報でも「ええ~~!?」とか「へぇ~~!!」とかかぶされていて、あまりに多いのでそっちが気になってきちゃうんです。“薄っぺらい感じ”がするのかもしれません。

A そういうのって本当にウソくさいですよね。ドッキリ系にもよくありがちですけど、「絶対そんな反応しないでしょ」ってくらい大袈裟だったり露骨だったり。その時点で急に見るモチベーションがなくなります。

B 私は、そうですね……。ものまねグランプリみたいなやつ、嫌いです。ものまね芸人じゃない芸人さんが格好だけものまねして、コントはそのまま普段のもので。本来の土俵じゃないところに無理やり引っ張り出されている感じが、半端に見えるんですよね。きっと彼らも望んでやってるわけじゃないんだろうなって思っちゃいます。もともとモノマネ番組が大好きで学生時代に観覧に行ったくらいなんですが、最近は、実力派の方をもっと見たいのに、旬の芸人さんで引っ張る演出も多くて……。

C 無理してる感じとか、痛々しい感じが伝わっちゃったら、もうだめですよね。

――当たり前かもしれませんが、皆さんたくさんテレビ番組を見られるんですね。

B う~ん。それが、今はそうでもないかも。できるだけ見るようにはしていますけど、正直なかなか時間がとれないですね。

A ですよね。私も最近はあまり見てないです。中には「全てのテレビ番組を倍速で見て網羅してる」っていう、すごい作家さんもいるみたいだけど……。

B いるいる! 昔まさに倍速で見てる先輩がいて、「俺はこんなにも見てるんだ!」ってドヤ顔されてたっけ。ファイリングとかもしていてすごかったです。ただ、その先輩は今、どこにいるのか……それ以来、一度も見かけていません。

C 私の知っている先輩作家さんも、まさにそんな感じで、「過去のも含めて、とにかくテレビ番組をいっぱい見ろ!」って口を酸っぱくして言っていましたね。でも、ほかの作家さんにその話をしたら「つまらない番組ばっかりだから見なくていいよ! 今はネットで調べたら番組内容なんてすぐわかるんだし。自分が面白いと思えるものだけ見れば十分だよ」なんて真逆のことを言われて……どちらが正しいのかわからず、混乱しました(笑)。

A それ、ちなみにどちらの作家さんの方が売れてるか聞いてもいいですか?

C とんでもない差で、後者の作家さんです!

B (笑)。放送作家としてどっちが正しいっていうのはなくて、自分に合っている方でいいんだと思います。

――なるほど。では、復帰してから作りたい番組はありますか?

B そうですね、私は音楽が大好きなので、もっと音楽にかかわりたいです。まだあまりテレビには露出していないけど面白いバンド、かっこいいバンド、世の中にはいっぱいいるんです。そういう埋もれているアーティストさんたちが活躍できるようなものを作りたいですね。

A 私は女の人が見てためになる番組かな。男性が不快にならない程度に女性寄りにして、リアルな女性の本音だとか、情報を伝えたいですね。結婚、妊娠、出産だってテレビではあまりやらないから情報が少ないですし。「この情報、早く知ってたら……」って何度も思うことがありましたから。

B それはたっくさんありますね!

A 男性はちゃんとした性の知識を持ってる人が意外に少ないから、そういう人にも教えられるような番組になれば理想的です。

B そうそう。子どもを作ることだって「常にできる」「ヤレばできる」と思ってる人がいっぱいいますもん。出産が大変っていうのは認識してるかもしれないけど、その前の妊活も、実際に妊娠してからもどれだけ大変か、もっと世に広まればいいですね。

C 私は復帰ではなく、まさにこれから頑張らなきゃいけない立場ですが、Eテレのような、クリエイティブでためになる番組に携わりたいです。ぼーっと見てられる番組じゃなく、脳が揺り動かされるような! 自分の脳でしっかりと考えなきゃいけないものを作りたいです。

A いいですね! 子どもに安心して見せられる、むしろ見せたい番組をぜひ作ってほしいです。

――テレビ業界は昔から人気の職業ですが、業界や放送作家を志す女性に伝えたいことはありますか?

A まだまだ男性社会ですから、Cさんが受けたようなセクハラだとかモラハラだとかは、正直どうしてもあると思います。でも、最初にも少し言いましたが、30を超えると言われなくなりますよ! あと、業界にもちゃんとしていらっしゃる男性はたくさんいるので、あまり幻滅しないでくださいね(笑)。

C ちゃんとした男性、いるんですね。その言葉で少し安心しました。

B いますいます! 人間的に尊敬できる方、たっくさんいます。Cさんもこれから作家を続けていけば出会うと思いますよ。

C そう信じたいです(笑)。えっと、私はアドバイスなんて言える立場ではないのですが……。どんなハラスメントでも、耐えるだけが道じゃないはずだ、と思っています。作家に限らずどの職業でも、「この一本道しかない」ってことは少なくて、遠回りでも裏道でも、探せば道はそこだけじゃないはずです。放送作家になる道は本当に人それぞれなので、自分に合った道を見つけて頑張ってほしいです。

B 私のアドバイスは放送作家を目指す女性だけにじゃなく、出産を考える全ての女性に、という勢いなんですが、産みたいと思うときのために婦人科の検診など、今からできることは是非とも受けてください。私がそうだったのですが、「まだ若いし35歳くらいになったら考えればいいいや」なんて思っているうちに歳をとって、必死に妊活するようになってから初めて「早く行動していれば……」と後悔しました。。この仕事はいろいろな人と出会えて、毎日が新鮮で刺激的です。だからこそあっという間に時間が過ぎるので、プライベートをおろそかにするとどんどんツケが回ってきますよ。気を付けてくださいね!

――ありがとうございました!

(文:ヨコシマリンコ)

自宅に火を放って逮捕されたCBCテレビマンをめぐる“怪文書”「薬物を女子アナに強要している……」

 テレビ業界の一部で知られた“ウワサのテレビマン”が、放火未遂容疑で逮捕された。

 CBC(中部日本放送)の元岐阜支社長で、営業局業務部社員の佐藤和洋容疑者(52)は12月17日の夜、岐阜市内にある木造2階建ての自宅1階で郵便物などに火をつけ、一部を焦がしたとして岐阜県警に逮捕された。本人は「火をつけたが、家を燃やすつもりではなかった」と、容疑を一部否認しているという。

 容疑者は地方テレビ局の一局員だが、本人と面識のないテレビ業界人の一部で、その名前は知れ渡っていた。というのも、定期的に各局に送られていた怪文書に、その名前があったからだ。在京キー局など、各局に匿名で送られていた文書は佐藤容疑者を名指しで中傷する内容で、「薬物をやっていて、女子アナにそれを強要している」「暴力団と組んで中日ドラゴンズのグッズ販売の利権に関与している」など、根拠不明のもの。おそらくは何者かの恨みを買って、そんな中傷をされていたのだろうが、これを手にしたテレビ関係者の間では「佐藤和洋っていったい、何者なのか」とささやかれていたのである。

 ただ、この中傷文書がなくとも、佐藤容疑者の評判はあまり良いものではなかったようだ。岐阜支社長だった2014年2月、飲酒運転で事故を起こして現行犯逮捕されたことがあり、CBC内からも「とにかく酒癖が悪い人」という話が聞かれた。こちらは根拠不明ではなく、「酔って居酒屋で暴れだし、タクシーに乗せて返すまで苦労した」などの具体的な目撃談があった。

 そして、今回の逮捕も“酒がらみ”だ。放火未遂の犯行は、佐藤容疑者と同居する母親からの「息子が酒を飲んで暴れている」との通報で発覚。飲酒運転の後は支社長を解任されながらもCBCに勤務していた佐藤容疑者だが、酒をやめるどころか酔って、放火未遂をやらかしてしまったわけだ。

 CBCはメディアに「事実関係を調査した上で、厳正に対処します」とコメントしているが、これは飲酒運転の際に出したものとまったく同じ。

「何がどう厳正なのかはわからないですが、いずれにせよ、下手すれば自宅のみならず周囲住民に大きな犠牲を出す可能性もある重大犯罪で、酒癖の悪い局員を野放しにしていたことで起きたともいえますね」とは他局の番組制作スタッフ。容疑の現住建造物等放火罪は、5年以上の懲役刑や死刑が定められ、殺人罪にも匹敵する重罪。通常、未遂の場合は軽減などがあるが、飲酒運転の前科があることを考えれば、厳罰を求める声もあるだろう。

「これで社内処分が軽いと『身内に甘い体質』とCBC自体に批判が及ぶのでは」(同)

 ただ、CBCは13年、未成年女性にわいせつな行為をして罰金20万円の略式命令を受けた30代の男性社員について、わずか3カ月の休職処分にとどめていたこともあった。今回もその程度の処分にとどまれば、どこかにいるであろう怪文書の主もまた、中傷文のバラまきをやらかしそうだ。
(文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)

テレビ業界の異常なセクハラ、年収1000万円作家のウラ側……「女性放送作家」座談会

housousakka-171221

 「放送作家」――耳にしたことはあるけれど、具体的に何をしているかわからないという人は多いのではないでしょうか? 簡単に言ってしまうと、放送作家とはテレビやラジオなどの番組制作における「企画」や「構成」を考える人々のこと。今回は、まだまだ男性社会であるテレビ業界の中でしっかりと生き抜く“女性放送作家”にスポットをあて、業界でのやりがいや苦労、結婚・妊娠・出産まで、女性だからこそ抱える問題に迫りました!

<座談会出席者>
A:制作会社勤務ののち、独立してフリーランスに。30代、1児の母。
B:出席者の中で唯一の事務所所属作家。現在妊娠中の30代。
C:広告会社のライターを経て業界に入りまだ1年目。20代の新参者。

 「いつセックスさせてくれるの?」業界で飛び交うセクハラ発言

――今日の座談会は、「テレビ業界でのセクハラ」をメインに語っていただければと思います。さまざまな立場の女性放送作家さん3名にお集まりいただきました。女性の作家さんは、業界でどのくらいいますか?

B 少ないと思います。作家に限らず、業界自体まだまだ女性人口は少ないですね。

C 私はまだ1年目で作家の知り合い自体そう多くはないんですが、女性作家さんの知り合いは0人です。なので作家の男性に、おかしなことを言われても、セクハラなのかどうかも相談できる人がいなくて……。

――どんな発言なんですか?

C 日常会話の中で、「俺って男としてセーフ?」のような感じで話が始まります。私にとってその方は大先輩なので「いえ、アウトです」なんて口が裂けても言えず、同調していると「で、いつセックスさせてくれるの?」とか、「プレイ中はMでしょ?」とかどんどん進んで。彼としては冗談のつもりで悪意もなく、セクハラだなんて露ほども思ってないんでしょうけど、一般企業で働いていた経験のある私としては衝撃でしたね。会社だったら即異動か解雇レベルですもん。

B あ~そういう人、いますね。フリーの場合なら会社って枠組みがない分言い放題だし、ある程度年齢を重ねてたら注意する人もいなくなるから、恥をまき散らしてることに気が付かないんですよね。ある意味かわいそう。

C 些細なことだって受け流せばそれまでなんですが、お会いするとずーっとそんな調子なので、毎回気力をすり減らされていました。セクハラというより、モラハラですかね。

A すごい方ですね……。女性側が30歳を超えるとハラスメント系はかなり減るから、今は辛抱しかないかもしれないですね。

――辛抱しかないんですか? Aさん、Bさんもそのような経験が?

B ありますね~。まだ業界に入ったばかりの頃……それこそCさんと同い年くらいの若さで。右も左もわからず企画会議に参加して、そこで初めて出された宿題が「下ネタで替え歌を作ってこい」で。

A・C エッ! いやだ~!

B ですよね。当時は訳もわからず必死に考えました。でも全然できなくて……。下ネタって言ってもどの程度なのかもわからないし、考えあぐねた末に先輩に相談したら「あ~それね。ただのセクハラ」って言われたんです。企画は関係なく、私が考えた替え歌を発表させることを楽しもうとしてたんでしょうね。その日はさすがに泣いて帰りました。

A それが最初の宿題ってキツイですね……。

――企画の会議中はどんな雰囲気なんでしょうか?

A もはや社内の男たちの性癖や性事情を全て把握できちゃうくらい、会議ではそういう話題が出ますよ。20~30人いる会議室で大学時代のセックス事情を話し出すD(ディレクター)とか、風俗の話で延々盛り上がったりだとか。感覚的に、午後10時を回ると下ネタ解禁って感じです。

B 会議前の雑談でもよく風俗の話はしていますね~。前に一度「お気に入りの女の子とのプレイを盗聴してきたんですよ~! Bさんもぜひ聞いてください!」と若いADに振られて、もうビックリしましたね。さすがにドン引きしたので断りましたけど。

C 断れたんですね……よかったです。私は振られた下ネタを一度嫌がったことがあるんですが、「若い女ぶりやがって。この程度でダメだったら業界じゃやってけねーよ」なんて言われてしまって、「そんな業界なんだ……」って嫌になりました。それはバラエティの会議だったので、余計ひどかったのかもしれません。

B バラエティはどうしても下ネタが多くなるかも。冷静に考えたらそんな業界おかしいのに、もう慣れちゃってオカシイって思わなくなってきちゃってるのかもしれないです。危ない慣れですね。 個人的には、朝の情報番組だとかNHKだとかの会議はまともで、セクハラや下ネタは少ないイメージです。

――業界といえばP(プロデューサー)とアイドルなんかの枕話はよくウワサされますが、女性作家さんたちにも、そういうウワサはあるんでしょうか?

B 私の知り合いが実際に誘われたって話は聞きました。とある番組に携わっていた子なんですが、「視聴率が良かったから」とPから10万円余計に振り込まれていて、おかしいな……と思いながらも打ち上げに行ったら、なぜかPしかいなかったらしくて。2人でご飯の後、案の定ラブホテルに無理やり連れてかれそうになったって言っていました。通りがかった人に助けられて無事だったらしいですが、怖いですよね。

C アイドルやタレントならそういう話ありそうですけど、制作側でもあるんですね……。恐ろしい……。

――逆に、それを逆手にとって女を武器にしている女性作家さんはいないんでしょうか?

A いるのかもしれないけど、わからないなあ。

B いたとしても、正直それだけじゃ長くは続かないよね。女を武器にして番組に入れてもらっても、何もできないんじゃ次は呼ばれないだろうし、結局、実力がないと残っていけない世界な気がします。

A そうやって思われていたことはあったかも。企画会議中、私にだけすごく態度が悪い男性作家がいて、「なんで私にだけそんな態度なの?」って、こっちも嫌いだったんですけど、酒の席で話す機会ができたときに思い切って聞いてみたんです。そうしたら「女っていうだけで急に番組に呼ばれたりするし、どうせ業界の女は誰か偉いやつらと寝てるんだろって思ってた」って言われたんですよ。

C 「ハァ? 何言ってるの?」って感じですね!

A そうそう、まさにそう言いました。その男性とは今でこそ仲良しになったけど、「女性ってだけで、そんなふうに思われることもあるんだな」って勉強になりました。

――最初から偏見の目で見られると、ちゃんとしている部分は見てもらえないことが多いですよね。

B ですね。私は20代の頃、演出の男性にとても好かれてしまったことがあって。その方の企画に再度呼んでもらえたとき、女スタッフから「やっぱりいるんだ。お気に入りは楽でいいよね~」と嫌味を言われましたよ。正直、その頃は必死で頑張ってネタをたくさん通していたので、次も呼ばれたのはその成果だと思うのですが、傍から見たら“お気に入りの女だから”って感じだったんでしょうね。

C 少し見ていたら、まじめにやってることくらいわかるはずなのに、そもそも“女だから”ってだけで舐められている感じがたまらなく嫌ですね。

――一方で、女性放送作家だからこその仕事もあるんですよね?

A それももちろんあります。「女性目線」が欲しい、というところで呼んでもらったりしますね。「女性目線」と言われると、ものすごくハードルが上がりますが! どっぷりテレビの業界に染まり、下ネタも全然OKに染まってるといわれる私が、普通の女性目線を語って良いものかと。でも、求められることはすごくありがたいし、一般的な女性目線を忘れないようには心がけています。

B あとは、企業の取材に行ったときに、こちら側に女性がいた方が打ち解けて話してもらえたりして、意外に重宝されますね。女の子の家で取材だったりするときも、女性スタッフがいた方が女の子も安心してしゃべれるみたいで。こういうのは女性ならではですよね。

――なるほど。「女性目線」のほかに、よく言われる言葉ってありますか?

A うーん。会議が行き詰まった頃に必ず「女性としてはどう?」って振られるの。あれは本当に困る!

B ありますね! 行き詰まっている状況を打破してほしいのはわかりますけど、煮詰まってるもんは煮詰まってますから。女性関係なくどうしようもないのに、そんな状況のときだけ振らないでって感じ。

C 私は企画会議もまだまだあまり参加できないので、そういう経験は少ないですが、「合コンセッティングして!」はよく言われます。女性作家というより、まだ若い女としてしか見られてないからかもしれないですね。言ってこられた男性作家さんは、年収が1000万円を超えている方だったので、合コンなんかしなくても女性が寄ってきそうなんですけどね。

――年収1000万超え! すごいですね。放送作家さんって実は稼げる職業なんですか?

B どうでしょう、ピンキリだと思います。上はそれこそ億プレイヤーですけど、数えられるくらいじゃないでしょうか。下はどうなんだろう、よくて月4万円とか。

A 放送作家は、直接ディレクターさんと作業することが多いので、そこで認められたり、「この人やりやすい」と思ってもらえたら、どんどん仕事に呼んでもらえたりします。あとは、何だかんだ人と人の相性も大事な仕事なので「ディレクターと仲良し」というのも大事なポイント!

B いますね! そういう人。「会議での発言も企画も面白くないのに、なんでずっと残れてるんだろう」って人は、大体Dとプライベートでも仲が良くて、そのディレクターがいる番組は大体呼んでもらえるんですよね。

C へぇ~! 男性同士でのえこひいきみたいなのも、やっぱりあるんですね!

――そういう放送作家さんも含め、稼いでる人はやはり激務なんでしょうか?

A たいていの方は「ほとんど寝てない」ってレベルで毎日を過ごされているみたいです。

C あ、そういえば年収1000万超えの男性作家さんも「1月1日と2日以外、丸一日の休みは取ってない」って言っていました。睡眠時間も「5時間眠れたらいい方」だとか。

B 全て自分でやってらっしゃる方はそういう方も多いみたいですけど、大御所さんの中には、弟子や後輩に台本を書かせて、自分はそれを確認するだけって人もいますよ。いくら台本を肩代わりしたって、番組のエンドロールで名前が流れるのはその大御所さんだけなんですけどね。

A 「使い勝手がいい」ってウラでディレクターや大御所に言われているのにも気づかず、はした金で使われる若手作家の多いこと多いこと……。

C 私のような若手にとっては、先輩作家さんから頼まれたら“断る”っていう選択肢が基本的にないので、足元を見られているのがわかっていてもやっちゃうでしょうね。そもそもその“はした金”すら出ないお手伝いもいっぱいしますし……。

――だんだん夢のない話になってきましたね(苦笑)。

B 稼げる金額的には夢のある職業だとは思います。けど、やっぱりそこまで達するのは相当大変ですね。当たり前ですが。

A 私は子どもがまだ小さいからそっちに割かなきゃいけない時間も多いし、現状は難しいかな。

B そうですね。私も独身時代のようにがむしゃらに、っていうのは正直体的にも厳しいです。たくさんお仕事をしたい! っていう気持ちはありますけど、宿題を抱えれば抱えるほどなぜか“つわり”がひどくなるので、今は無理しないようセーブしています(笑)。

C えっ! 宿題というストレスが“つわり”となって出てきちゃうんですか!?

――Aさん、Bさんはママということもあり、今後は“仕事と子育ての両立”が求められますが、後編では結婚から妊活、出産まで、“ママ放送作家”としてのお話を詳しくお伺いします!

(文:ヨコシマリンコ)

テレビ業界の異常なセクハラ、年収1000万円作家のウラ側……「女性放送作家」座談会

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 「放送作家」――耳にしたことはあるけれど、具体的に何をしているかわからないという人は多いのではないでしょうか? 簡単に言ってしまうと、放送作家とはテレビやラジオなどの番組制作における「企画」や「構成」を考える人々のこと。今回は、まだまだ男性社会であるテレビ業界の中でしっかりと生き抜く“女性放送作家”にスポットをあて、業界でのやりがいや苦労、結婚・妊娠・出産まで、女性だからこそ抱える問題に迫りました!

<座談会出席者>
A:制作会社勤務ののち、独立してフリーランスに。30代、1児の母。
B:出席者の中で唯一の事務所所属作家。現在妊娠中の30代。
C:広告会社のライターを経て業界に入りまだ1年目。20代の新参者。

 「いつセックスさせてくれるの?」業界で飛び交うセクハラ発言

――今日の座談会は、「テレビ業界でのセクハラ」をメインに語っていただければと思います。さまざまな立場の女性放送作家さん3名にお集まりいただきました。女性の作家さんは、業界でどのくらいいますか?

B 少ないと思います。作家に限らず、業界自体まだまだ女性人口は少ないですね。

C 私はまだ1年目で作家の知り合い自体そう多くはないんですが、女性作家さんの知り合いは0人です。なので作家の男性に、おかしなことを言われても、セクハラなのかどうかも相談できる人がいなくて……。

――どんな発言なんですか?

C 日常会話の中で、「俺って男としてセーフ?」のような感じで話が始まります。私にとってその方は大先輩なので「いえ、アウトです」なんて口が裂けても言えず、同調していると「で、いつセックスさせてくれるの?」とか、「プレイ中はMでしょ?」とかどんどん進んで。彼としては冗談のつもりで悪意もなく、セクハラだなんて露ほども思ってないんでしょうけど、一般企業で働いていた経験のある私としては衝撃でしたね。会社だったら即異動か解雇レベルですもん。

B あ~そういう人、いますね。フリーの場合なら会社って枠組みがない分言い放題だし、ある程度年齢を重ねてたら注意する人もいなくなるから、恥をまき散らしてることに気が付かないんですよね。ある意味かわいそう。

C 些細なことだって受け流せばそれまでなんですが、お会いするとずーっとそんな調子なので、毎回気力をすり減らされていました。セクハラというより、モラハラですかね。

A すごい方ですね……。女性側が30歳を超えるとハラスメント系はかなり減るから、今は辛抱しかないかもしれないですね。

――辛抱しかないんですか? Aさん、Bさんもそのような経験が?

B ありますね~。まだ業界に入ったばかりの頃……それこそCさんと同い年くらいの若さで。右も左もわからず企画会議に参加して、そこで初めて出された宿題が「下ネタで替え歌を作ってこい」で。

A・C エッ! いやだ~!

B ですよね。当時は訳もわからず必死に考えました。でも全然できなくて……。下ネタって言ってもどの程度なのかもわからないし、考えあぐねた末に先輩に相談したら「あ~それね。ただのセクハラ」って言われたんです。企画は関係なく、私が考えた替え歌を発表させることを楽しもうとしてたんでしょうね。その日はさすがに泣いて帰りました。

A それが最初の宿題ってキツイですね……。

――企画の会議中はどんな雰囲気なんでしょうか?

A もはや社内の男たちの性癖や性事情を全て把握できちゃうくらい、会議ではそういう話題が出ますよ。20~30人いる会議室で大学時代のセックス事情を話し出すD(ディレクター)とか、風俗の話で延々盛り上がったりだとか。感覚的に、午後10時を回ると下ネタ解禁って感じです。

B 会議前の雑談でもよく風俗の話はしていますね~。前に一度「お気に入りの女の子とのプレイを盗聴してきたんですよ~! Bさんもぜひ聞いてください!」と若いADに振られて、もうビックリしましたね。さすがにドン引きしたので断りましたけど。

C 断れたんですね……よかったです。私は振られた下ネタを一度嫌がったことがあるんですが、「若い女ぶりやがって。この程度でダメだったら業界じゃやってけねーよ」なんて言われてしまって、「そんな業界なんだ……」って嫌になりました。それはバラエティの会議だったので、余計ひどかったのかもしれません。

B バラエティはどうしても下ネタが多くなるかも。冷静に考えたらそんな業界おかしいのに、もう慣れちゃってオカシイって思わなくなってきちゃってるのかもしれないです。危ない慣れですね。 個人的には、朝の情報番組だとかNHKだとかの会議はまともで、セクハラや下ネタは少ないイメージです。

――業界といえばP(プロデューサー)とアイドルなんかの枕話はよくウワサされますが、女性作家さんたちにも、そういうウワサはあるんでしょうか?

B 私の知り合いが実際に誘われたって話は聞きました。とある番組に携わっていた子なんですが、「視聴率が良かったから」とPから10万円余計に振り込まれていて、おかしいな……と思いながらも打ち上げに行ったら、なぜかPしかいなかったらしくて。2人でご飯の後、案の定ラブホテルに無理やり連れてかれそうになったって言っていました。通りがかった人に助けられて無事だったらしいですが、怖いですよね。

C アイドルやタレントならそういう話ありそうですけど、制作側でもあるんですね……。恐ろしい……。

――逆に、それを逆手にとって女を武器にしている女性作家さんはいないんでしょうか?

A いるのかもしれないけど、わからないなあ。

B いたとしても、正直それだけじゃ長くは続かないよね。女を武器にして番組に入れてもらっても、何もできないんじゃ次は呼ばれないだろうし、結局、実力がないと残っていけない世界な気がします。

A そうやって思われていたことはあったかも。企画会議中、私にだけすごく態度が悪い男性作家がいて、「なんで私にだけそんな態度なの?」って、こっちも嫌いだったんですけど、酒の席で話す機会ができたときに思い切って聞いてみたんです。そうしたら「女っていうだけで急に番組に呼ばれたりするし、どうせ業界の女は誰か偉いやつらと寝てるんだろって思ってた」って言われたんですよ。

C 「ハァ? 何言ってるの?」って感じですね!

A そうそう、まさにそう言いました。その男性とは今でこそ仲良しになったけど、「女性ってだけで、そんなふうに思われることもあるんだな」って勉強になりました。

――最初から偏見の目で見られると、ちゃんとしている部分は見てもらえないことが多いですよね。

B ですね。私は20代の頃、演出の男性にとても好かれてしまったことがあって。その方の企画に再度呼んでもらえたとき、女スタッフから「やっぱりいるんだ。お気に入りは楽でいいよね~」と嫌味を言われましたよ。正直、その頃は必死で頑張ってネタをたくさん通していたので、次も呼ばれたのはその成果だと思うのですが、傍から見たら“お気に入りの女だから”って感じだったんでしょうね。

C 少し見ていたら、まじめにやってることくらいわかるはずなのに、そもそも“女だから”ってだけで舐められている感じがたまらなく嫌ですね。

――一方で、女性放送作家だからこその仕事もあるんですよね?

A それももちろんあります。「女性目線」が欲しい、というところで呼んでもらったりしますね。「女性目線」と言われると、ものすごくハードルが上がりますが! どっぷりテレビの業界に染まり、下ネタも全然OKに染まってるといわれる私が、普通の女性目線を語って良いものかと。でも、求められることはすごくありがたいし、一般的な女性目線を忘れないようには心がけています。

B あとは、企業の取材に行ったときに、こちら側に女性がいた方が打ち解けて話してもらえたりして、意外に重宝されますね。女の子の家で取材だったりするときも、女性スタッフがいた方が女の子も安心してしゃべれるみたいで。こういうのは女性ならではですよね。

――なるほど。「女性目線」のほかに、よく言われる言葉ってありますか?

A うーん。会議が行き詰まった頃に必ず「女性としてはどう?」って振られるの。あれは本当に困る!

B ありますね! 行き詰まっている状況を打破してほしいのはわかりますけど、煮詰まってるもんは煮詰まってますから。女性関係なくどうしようもないのに、そんな状況のときだけ振らないでって感じ。

C 私は企画会議もまだまだあまり参加できないので、そういう経験は少ないですが、「合コンセッティングして!」はよく言われます。女性作家というより、まだ若い女としてしか見られてないからかもしれないですね。言ってこられた男性作家さんは、年収が1000万円を超えている方だったので、合コンなんかしなくても女性が寄ってきそうなんですけどね。

――年収1000万超え! すごいですね。放送作家さんって実は稼げる職業なんですか?

B どうでしょう、ピンキリだと思います。上はそれこそ億プレイヤーですけど、数えられるくらいじゃないでしょうか。下はどうなんだろう、よくて月4万円とか。

A 放送作家は、直接ディレクターさんと作業することが多いので、そこで認められたり、「この人やりやすい」と思ってもらえたら、どんどん仕事に呼んでもらえたりします。あとは、何だかんだ人と人の相性も大事な仕事なので「ディレクターと仲良し」というのも大事なポイント!

B いますね! そういう人。「会議での発言も企画も面白くないのに、なんでずっと残れてるんだろう」って人は、大体Dとプライベートでも仲が良くて、そのディレクターがいる番組は大体呼んでもらえるんですよね。

C へぇ~! 男性同士でのえこひいきみたいなのも、やっぱりあるんですね!

――そういう放送作家さんも含め、稼いでる人はやはり激務なんでしょうか?

A たいていの方は「ほとんど寝てない」ってレベルで毎日を過ごされているみたいです。

C あ、そういえば年収1000万超えの男性作家さんも「1月1日と2日以外、丸一日の休みは取ってない」って言っていました。睡眠時間も「5時間眠れたらいい方」だとか。

B 全て自分でやってらっしゃる方はそういう方も多いみたいですけど、大御所さんの中には、弟子や後輩に台本を書かせて、自分はそれを確認するだけって人もいますよ。いくら台本を肩代わりしたって、番組のエンドロールで名前が流れるのはその大御所さんだけなんですけどね。

A 「使い勝手がいい」ってウラでディレクターや大御所に言われているのにも気づかず、はした金で使われる若手作家の多いこと多いこと……。

C 私のような若手にとっては、先輩作家さんから頼まれたら“断る”っていう選択肢が基本的にないので、足元を見られているのがわかっていてもやっちゃうでしょうね。そもそもその“はした金”すら出ないお手伝いもいっぱいしますし……。

――だんだん夢のない話になってきましたね(苦笑)。

B 稼げる金額的には夢のある職業だとは思います。けど、やっぱりそこまで達するのは相当大変ですね。当たり前ですが。

A 私は子どもがまだ小さいからそっちに割かなきゃいけない時間も多いし、現状は難しいかな。

B そうですね。私も独身時代のようにがむしゃらに、っていうのは正直体的にも厳しいです。たくさんお仕事をしたい! っていう気持ちはありますけど、宿題を抱えれば抱えるほどなぜか“つわり”がひどくなるので、今は無理しないようセーブしています(笑)。

C えっ! 宿題というストレスが“つわり”となって出てきちゃうんですか!?

――Aさん、Bさんはママということもあり、今後は“仕事と子育ての両立”が求められますが、後編では結婚から妊活、出産まで、“ママ放送作家”としてのお話を詳しくお伺いします!

(文:ヨコシマリンコ)

NHKが真っ昼間から“ラブホテル特集”で業界騒然! 山本晋也監督出演で「完全に『トゥナイト』じゃ……」

 NHKといえば、「公共放送」を旗印とし、ゲスな芸能ニュースやエログロ路線とは一線を画する放送局。ところが、そんなNHKが真っ昼間からラブホテルを特集し、業界内で話題となっている。

 民放でも昼間に流すのはためらうようなテーマを取り上げたのは、12月7日放送の『ごごナマ』だ。同番組は、今年4月に始まった大型情報番組で、船越英一郎と美保純らが司会を担当。「オトナの井戸端、作りました。」というキャッチコピーの同番組だが、同日放送ではラブホテルを取り上げた。番組を見たテレビ関係者が語る。

「番組は一応“ラブホテル文化史”というテーマを掲げ、最近のラブホでは女子会が行われていること、シニアの割り引きがあること、昭和っぽいレトロ感が再評価されていることなどを紹介して、ビジネスニュースのような体裁を取っていました。しかし、山本晋也監督をゲストに呼んでおり、内容は完全に『トゥナイト』(テレビ朝日系)でした。まさかNHKのアナウンサーの口から、『ラブホテル』という単語を聞くとは思いませんでした」

 テレビ欄に「ラブホテル」という文字を載せるだけでも、なかなか勇気がいること。これが病院や役所の待合室のテレビで流れたと思うと、苦笑を禁じ得ないが、テレビ関係者が驚いたのには、もう1つの理由がある。

「NHKは長年、受信料制度が合憲かどうかを争う裁判を行っており、最高裁判決が12月6日に出ました。判決は受信料を合憲だと認め、NHKにとって満足がいくものでしたが、同時に放送の公共性が強く求められることも確認されたわけです。そもそもNHK職員の高給ぶりは、今やテレビ関係者ならずとも知るところ。民放よりも生涯収入は高いといわれています。多くの視聴者が受信料制度に疑問を持つなか、NHKに有利な判決が下った次の日にラブホテル特集を放送すれば、『公共放送とは何か?』という疑問の声が上がるのは当然です。そういう意味でも、“攻めすぎ”の感は否めなかったですね」(同)

 裁判所に受信料制度へのお墨付きをもらった今、もう誰もNHKを止めることはできなくなってしまったのだろうか?

放送終了目前に狂い咲き!? とんねるず『みなさん』が、なぜかここに来てメチャクチャな新企画を決行!

「探し物は、探すのをやめたら見つかる」とは、マーフィーの法則だったか。

 来春での放送終了を発表した『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)だが、終了が発表された直後に始まった新企画が、皮肉にも(?)かなり良いのだ。12月14日放送分にてスタートしたのは、その名も「内緒でおじさんNo.1を決める大会」。

 この日、番組に招集されたのは長嶋一茂、石原良純、大鶴義丹の3人だ。彼らへは「行きつけの美味しいお店を紹介してもらう」という企画内容だと伝わっているのだが、その裏には真の目的が存在する。実は、「誰が最も“おじさん度”があるかを競うグランプリをこっそり開催する」が、今回の裏テーマである。

 一口に「おじさん」と言っても、いろいろある。“おしゃべりなおじさん”、“おせっかいなおじさん”、“せっかちなおじさん”、“グイグイ来るおじさん”などなど。観察すると、3人はこれらの生態を全て兼ね備えていたのだ。

 いきなり、凄い。“芸能界のサラブレッド”とも言うべき彼らだが、木梨憲武からそれぞれの育ちについて質問されるや、一茂は「最低10万円くらいするようなおせちが何パックか来た」と回答。それに負けじと、義丹は唐突に「この中で親父に逮捕歴があるのは僕だけです」と胸を張るのだ。何も、そんな場をザワつかせなくても……。

 これは、いわゆる“負けず嫌いおじさん”の生態である。

 移動中のバスの車内では、体の衰えを自慢し合うおじさんたち。義丹が「若い頃は11時くらいまで寝れたが、今は何があっても朝5時に起きちゃう」とこぼせば、良純は「俺なんか、朝足つったぜ!」と心配なことを口にし、そんな良純に一茂は「それって栄養不足らしいよ」と無遠慮に指摘するのだ。さらに「サプリだけで50~60種類飲んでる」と、妙なベクトルの自慢を始める一茂。

 このくだりには“負けず嫌いおじさん”、“グイグイくるおじさん”、“ヒザが痛いおじさん”、“健康オタクおじさん”、“病気がちなおじさん”と、さまざまな生態があふれかえっている。

 バスから降りて空を見上げると、なんとも心配な空模様に気付いた一行。しかし、気象予報士でもある石原良純は「大丈夫。降ることはない!」と断言する。

 しかし、飲食店に寄ってバスへ戻る頃には、思いっきり雨が降っており、木梨らから「ハズレじゃん!」「ウソつき!」とツッコまれる良純。ザーザー降りなのに「こんなの降ってるうちに入らないよ!」と開き直りを見せるその態度は、“わがままおじさん”の生態に当てはまるだろう。

 そんな良純は、“行きつけの美味しいお店”として西洋料理店「東洋軒」に一行を案内している。店内で「東洋軒がクリームコロッケ発祥の地と言われている」と知識を披露する良純であったが、店員から「違う」と否定され、雨のくだりに続き、またも赤っ恥をかいてしまった。

 この時の良純は、まさしく“うんちくおじさん”の生態に当てはまる。

 これらの戯れを踏まえ、今回“キング・オブ・おじさん”に輝いたのは長嶋一茂であった。彼が特に兼ね備えていたのは“おしゃべりなおじさん”、“健康オタクおじさん”、“負けず嫌いおじさん”、“力持ちなおじさん”、“筋肉があるおじさん”といった生態だ。

 予想以上の破壊力を含んでいた、このハチャメチャな新企画。来春までに、もう一度放送されることを願うばかりである。
(文=寺西ジャジューカ)

「そんな終わり方ある?」視聴者の不満が爆発! 2017年下半期“ダメ最終回”ドラマは?

 2017年も年の瀬を迎え、10月~12月期ドラマが続々と最終回を迎えている。6日に最終回を迎えた、綾瀬はるか主演の『奥様は、取り扱い注意』(日本テレビ系)は全話平均12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。最終回は14.1%で有終の美を飾ったのだが、その内容にお茶の間からは不満の声が上がっているようだ。

「同作は、波瀾万丈でワケありの過去を捨てた専業主婦・伊佐山菜美(綾瀬)が、近所の主婦たちが抱えるさまざまなトラブルを解決しようと発奮するストーリー。笑いあり、アクションありのエンタメドラマが描かれてきました。しかし、最終回のラストシーンでは、家に帰った菜美を玄関で迎えた夫・勇輝(西島秀俊)が銃を向けたと思いきや画面が暗転し、銃声だけが轟いてドラマが終了。このすっきりしない最後に『そんな終わり方ある?』『“続きは映画で!”ってか』『ドラマの内容は良かったのに最後ですごい冷める』と視聴者から不満の声が噴出しています」(芸能ライター)

 最終回に不満の声が上がったのは『奥様は、取り扱い注意』だけではない。今年7月~9月期放送の武井咲が主演を務めた『黒革の手帖』(テレビ朝日系)にも「モヤモヤする」などの不満の声が上がっている。

「これまでに何度も映像化されてきた『黒革の手帖』ですが、2017年版は原口元子を武井が演じました。同作は、勤めていた銀行から1億8千万円を横領した元子が、そのお金と借名口座のリストが記された“黒革の手帖”を盾に自身の店『カルネ』をオープンし、夜の世界を生き抜いていく物語が描かれます。最終回では、盗まれた“黒革の手帖”が警察の手に渡ってしまい、元子の店に警察が駆け付けるのですが、元子は不敵な笑みを浮かべ、そのままドラマが終了。視聴者からは『え? これで終わり?』『終わり方が気に食わない』『最後はなんか投げやりだな』といった感想が多く上がりました」(同)

 また、『黒革の手帖』と同じく7月~9月期に放送された『カンナさーん!』(TBS系)にも最終回へ不満が続出していた。

「渡辺直美がゴールデンタイムの連ドラ初主演を務めるということで注目を集めた同作は、深谷かほるによる同名人気漫画を原作にした作品。自由奔放なダメ夫の礼(要潤)や理不尽な上司に振り回されながらも、ポジティブに生きるカンナ(渡辺)が描かれています。ドラマ版の最終回は、離婚したカンナと礼がヨリを戻すというハッピーエンドを迎えたのですが、このラストは原作と異なるもの。ドラマオリジナルの展開に『原作通り別れていたらよかったのに』『エンディングがうすら寒い』との声が続出しました」(同)

 12月14日に放送された米倉涼子主演の『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)の最終回は、25.3%の超高視聴率を獲得。今年放送の連ドラで最高の数字を叩き出し、視聴者からは「最近のドラマでは珍しく、最終回も面白かったよ!」「いい最終回だった!」「最終回見て良かった」「続編待ってます!」といった大満足の声が上がっている。最終回のストーリーと視聴率の面で大健闘した『ドクターX』が、17年のナンバー1ドラマと言えるかもしれない。