低迷する『ザ!鉄腕!DASH!!』“切り札”木村拓哉投入で高視聴率取れなければOUT!

 山口達也が自らの不祥事によりTOKIOを脱退後、どうにも視聴率が振るわない『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)に、ついにジャニーズの“切り札”といえる木村拓哉が助っ人出演する。

 今年1月6日は『世界の果てまでイッテQ!新春2時間SP』、同13日は『行列のできる法律相談所 さんまVS怒れる美男美女軍団3時間SP』が放送されるため、『DASH!!』次回オンエアは同20日の予定で、木村は久々の放送となる人気企画「0円食堂」にチャレンジする。

 山口が消えた『DASH!!』は、4人体制で昨年5月12日オンエア分からリスタートを切った。当初は話題性や残されたTOKIOメンバーへの同情票もあってか、同日放送回で20.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマークするなど、高い数字を記録していたが、世の関心も低くなった頃から視聴率が低下した。

 それは必然ともいえる現象だった。4人体制ではなかなかメンバーがそろわなかったのだ。大工仕事や肉体を駆使する作業が得意だった山口がいなくなって、そういった演出がやりづらくなってしまった。企画はマンネリで、「俺たちのDASHカレー」などの新企画もイマイチ盛り上がっていない。

 視聴率はジリジリと下がっていき、同12月2日は12.1%、9日は12.3%と、2週連続12%台まで落ち込んでしまった。16日は14.5%まで上げたが、23日は13.6%と再び下落した。

 その23日放送分は、冒頭で、「DASH島~茂サンタから聖夜のサプライズ・プレゼント~」と題して、国分太一が5分ほど出演し、城島茂からのクリスマスプレゼントを開けるシーンが流された。そして、同回のメイン企画は「聖夜のDASH海岸~東京湾でおっさんずクリスマス~」で、メンバーの出演は城島ただひとり。それを補うべく、日本テレビ・桝太一アナが助っ人で登場。平均年齢48歳のおじさんたちが東京湾で釣った魚を調理して食するという企画だったが、メンバーが城島だけではなんともさびしい限り。これで、高い視聴率をマークしようというのは、あまりにも虫がよすぎる話だ。

 そんな中、ジャニーズと日テレはまさに“切り札”といえるカードを切ってきた。なんとかテコ入れを図るべく、ついに木村が助っ人参戦する。これで数字が上がらなければ、『DASH!!』は完全にアウトだろう。そうなってしまうと、木村のブランドにも傷が付いてしまいかねない。

 視聴率的にひとつの目安となるのが、ジャニーズ人気ナンバー1グループ・嵐の二宮和也が出演し、都心で国分と共にカブトムシを探した、8月19日放送回の15.5%になりそう。ここ最近12~13%台に甘んじていることが多いだけに、これはかなりハードルが高くなるが、果たして、木村の助っ人でどこまで数字を上げられるか注目してみたい。
(文=田中七男)

2019年『FNS27時間テレビ』はどうなる? ビートたけしの事務所移籍で風雲急!

 4月でビートたけしが古巣のオフィス北野から、新事務所T.Nゴンへ移籍して1年となる。今年の動向で気になるのは、新メンバー加入とともに『FNS27時間テレビ』(フジテレビ系)の行方であろう。

『27時間テレビ』は、2017年にこれまでのお笑い色を排して、ビートたけしが関ジャニ∞の村上信五をパートナーに「にほんのれきし」を取り上げた。翌年も「にほんの食」をテーマとする教養バラエティ路線を踏襲している。お笑いファンには物足りないが、今年はどうなるのだろうか?

「昨年はたけしの独立直後ということもあり、番組内容に何かしら変化があるのではと期待されましたが、やはり従来の路線でした。お笑い色の強い『27時間テレビ』をやるには、過去の『笑っていいとも!』『クイズ! ヘキサゴン』回のように、メーンとなる人気番組が必要になります。今のフジテレビにそうした番組があるかといえば疑問符がつきますので、やはり同じ路線となるのではないでしょうか?」(業界関係者)

 ならば19年の放送は、どのような内容が予想されるだろうか。

「翌20年には東京オリンピック・パラリンピックが控えていますから、やはりスポーツの歴史といったものになるのではないでしょうか。スポーツつながりで、ダウンタウンの浜田雅功による『ジャンクSPORTS』や、とんねるずの石橋貴明とのカラミなどは予想されます。さらに、新元号となって最初の放送ですから、平成30年史を振り返る企画や、明治以降の近現代史などにも注目が集まりそうです」(同)

 教養バラエティ路線の『27時間テレビ』はどうしてもやりたいわけではなく、ほかにメーンとなる番組やMCが不在のための「消極的企画」といえるかもしれない。
(文=平田宏利)

2019年『FNS27時間テレビ』はどうなる? ビートたけしの事務所移籍で風雲急!

 4月でビートたけしが古巣のオフィス北野から、新事務所T.Nゴンへ移籍して1年となる。今年の動向で気になるのは、新メンバー加入とともに『FNS27時間テレビ』(フジテレビ系)の行方であろう。

『27時間テレビ』は、2017年にこれまでのお笑い色を排して、ビートたけしが関ジャニ∞の村上信五をパートナーに「にほんのれきし」を取り上げた。翌年も「にほんの食」をテーマとする教養バラエティ路線を踏襲している。お笑いファンには物足りないが、今年はどうなるのだろうか?

「昨年はたけしの独立直後ということもあり、番組内容に何かしら変化があるのではと期待されましたが、やはり従来の路線でした。お笑い色の強い『27時間テレビ』をやるには、過去の『笑っていいとも!』『クイズ! ヘキサゴン』回のように、メーンとなる人気番組が必要になります。今のフジテレビにそうした番組があるかといえば疑問符がつきますので、やはり同じ路線となるのではないでしょうか?」(業界関係者)

 ならば19年の放送は、どのような内容が予想されるだろうか。

「翌20年には東京オリンピック・パラリンピックが控えていますから、やはりスポーツの歴史といったものになるのではないでしょうか。スポーツつながりで、ダウンタウンの浜田雅功による『ジャンクSPORTS』や、とんねるずの石橋貴明とのカラミなどは予想されます。さらに、新元号となって最初の放送ですから、平成30年史を振り返る企画や、明治以降の近現代史などにも注目が集まりそうです」(同)

 教養バラエティ路線の『27時間テレビ』はどうしてもやりたいわけではなく、ほかにメーンとなる番組やMCが不在のための「消極的企画」といえるかもしれない。
(文=平田宏利)

こんなキャラだった!? IKKOと和泉元彌の中で高まる”チョコプラの含有量”

テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(12月23~29日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

■平野レミ「アタシは丁寧にやってるんですよ」

 24日放送の『きょうの料理』(NHK Eテレ)で、平野レミがクリスマスパーティーに向けた料理を作っていた。出来上がった料理は「ブロッコロリン」と「クリスマストリー」と「ソーダ! クリスマスダ」の3品。ブロッコリーは寝ていて、ローストチキンが立っていて、炭酸が吹き出していた。

 特筆すべきは番組冒頭。オープニングトークが終了し、いよいよ料理を始めるというタイミングで、レミは次のように注意を促した。

「アタシがさ、料理やってるとさ、材料をさ、無駄にしてるとかさ、ちゃんと丁寧に扱わないなんてよく聞きますけども、アタシは丁寧にやってるんですよ。丁寧でしょ? アタシ」

 そう言ってレミは、「タッタカタッタッタ~」と口ずさみながら調理台へ移動し、生モノを扱うからという理由で手袋を装着し、ローストチキン用の鶏の骨付きモモ肉を手に取った。そして、そのモモ肉を、オーブンの天板に叩きつけた。ビターンって。

 レミの料理が丁寧なのかどうなのかはおいといて、フリは丁寧だ。

 というか、この連載「テレビ日記」はこれで4回目なのだけど、すでに3回もレミについて言及してる。どんだけ。この日の放送では、クリスチャンでもあるレミの洗礼名が“アグネス”ということも知ってしまった。

■IKKO「ほんもの~!」

 同日放送の『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)。この日は2時間スペシャルで多くのゲストがひな壇に座っており、その中にIKKOとチョコレートプラネットがいた。

 で、番組の随所でIKKOが「どんだけ~」的なことを何か4文字で叫ぶと、チョコプラ・松尾がIKKOのモノマネで4文字を叫び、続いて長田が和泉元彌のモノマネで「そろり、そろり」的な3文字を連呼する、という展開を何度も繰り広げていた。4文字と3文字で大喜利をしてるようだ。いや、とても面白いのだけれど。

……と、彼らのトリオ芸を堪能していたら、CM開けにIKKOの隣に座っていたのは、チョコプラ・松尾ではなく、長田でもなく、和泉元彌だった。IKKOは声を張り上げる。

「ほんもの~!」

 別の番組で石原良純が、番組収録で怒りやすくなっている自分について「ボクはだんだん(自分をモノマネする)神無月さんみたいになってきた」と嘆いていたけれど、IKKOもなんだかこれまで以上に”4文字言う人”になっている。この日の和泉も、自分のモノマネをする長田のモノマネみたいな感じになっていた。というかすでに、狂言の舞台の方でも自分のモノマネのモノマネを取り入れてそう。知らないけど。

 IKKOと和泉の中で高まっていくチョコプラの含有量。「同じ狂言でも、西の流派と東の流派で柿の食べ方が違う。チョコプラのモノマネは西の食べ方」みたいなことも和泉は言っていたけれど、もはや何が本物なのかよくわからない。

■黒柳「今日はクリスマスにふさわしいお2人をお招きしております」

 同日放送された『徹子の部屋』(テレビ朝日系)。いつものように、番組は黒柳によるゲストの紹介から始まる。そこで徹子はこう言った。

「今日はクリスマスにふさわしいお2人をお招きしております。今この局の朝の顔として大注目のおふたりです。『羽鳥慎一モーニングショー』の司会、羽鳥さんと、刺激的なコメントが人気の玉川徹さんです」

 徹子が言うのなら、クリスマスにふさわしい2人なのだろう。

■滝沢カレン「いい言葉が増えるけど、ありがとうだけがなくなると思います」

 26日放送の『思考実験バラエティー! もしもの世界』(NHK Eテレ)。「もしも魔法が使えたら」というテーマで、MCの劇団ひとりとゲストがトークしていた。で、魔法が使えるようになったら世の中はどうなるのだろう、という問いかけに対し、ゲストの滝沢カレンはこう答えた。

「言葉が変わると思います。全部(自分で)できちゃうから、ありがとうがなくなる。あと、マイナスな言葉がなくなると思います。いい言葉が増えるけど、ありがとうだけがなくなる」

 滝沢が言うのなら、そうなるのだろう。

■明石家さんま「この奇跡を大事にしよう」

 24日深夜に放送された『明石家サンタ 史上最大のクリスマスプレゼントショー2018』(フジテレビ系)。今年一番面白かったのは、最初の7歳の女の子からの電話だろう。

 女の子は、給食のじゃんけんで負けてしまい小玉スイカが食べられなかった、という話で合格。プレゼント抽選の権利を手にした。抽選は例によって、番号を付した25枚のパネルから1枚をめくる形式。しかし、女の子がコールした「16番」はハズレ。特別な配慮でもう1度抽選のチャンスが与えられたのだけれど、その2回目もハズレた。

 ただ、この2回目のチャンス、女の子は「10番」とコールしているようであり、それをさんまが「9番」と聞き間違えたようであり、「え、どっち?」と八木亜希子の声が重なって、ゴチャゴチャっとなって十分に確認がとれないままに、9番のパネルがくるりと回って、ハズレ、という展開。

 ハズレ2連続というあまりの偶然に驚くさんま。そして喜ぶさんま。ただ、電話の向こうの女の子は「さんまさーん、10ですよー」と食い下がる。さんまは「間違いなくボク、小玉スイカ送りますよ」と約束するのだけれど、それでも女の子は「10だった……」。そんな7歳に対し、さんまはこう言った。

「いや、あの、ごめんなさいね。こんな奇跡みたいなこと起こらないのよ。この奇跡を大事にしよう」

“お約束”を随所に散りばめたトークを自身の番組で展開してきたさんまは、そんな“お約束”の外、自分の想定の外からやってくる奇跡とも呼べる展開を目の当たりにしたときに、最も喜ぶ。そして、そんな奇跡を起こす人を、自分にはない何かを持つ存在として尊ぶ。相手が何歳だろうと。だから、電話が切れてなおも言う。

「あの子の持ってるもの、オレ持ちたいもん」

 7歳にバラエティーの奇跡を説いてわかるのかどうかはよくわからないけれど、7歳のあなたに嫉妬したテレビスターがいたことは覚えておいてもいいかもしれない。

■蘭「マヒしちゃったのかなぁ。ヤバいね私たち」

 26日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)。今回は2時間のスペシャル版で、「第4回替え歌最強トーナメント~男子高校生編~」と「Mr.シャチホコのオレオレ電話でアッコファミリー全員集められる説」に加え、クロちゃんが主役のモンスターハウスの最終回が放送された。

 番組は、たむらけんじのこんな言葉で始まった。

「さあ、始まりました水曜日のダウンタウン、2時間スペシャル、今夜は都内某所より、一部、緊急生放送でお送りいたします。わたくし、こんな大事なときにグラサン忘れた、たむらけんじでございます」

 画面右上の「緊急生放送」の文字。そして登場する、アイマスクにヘッドホンのクロちゃん。さて、リアルタイムに事態が進展する中で、クロちゃんは一体どうなってしまうのか、番組は最後に何を仕掛けてきたのか……その顛末はいろいろニュースにもなっているから説明を省くとして、最終回の途中、モンスターハウスの住人であるモデルの蘭が、クロちゃんのウソや盗撮を知りながらも好意のようなものを寄せてしまう自分たちに対し、「マヒしちゃったのかなぁ。ヤバイね私たち」とつぶやいていた。この言葉がなんだか振り返ってみると、モンスターハウスの住人の自己批評を飛び越えて、テレビの視聴者も巻き込んだこの企画全体、あるいは企画に積極的に巻き込まれていった視聴者への批評になっているかのようだった。

 あと、今回の緊急生放送の件、たむけんよく黙ってたな、と思った。『めちゃイケ』終了の際は公式発表の前に言っちゃってたけど。

(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)

米倉涼子、3年連続民放連ドラのトップはならず……日テレは壊滅状態! 「2018年連ドラ平均視聴率ランキング」

 年をまたぐ一部のドラマを除き、2018年のすべての連続ドラマが終了した。そこで、この1年にオンエアされた連ドラをランキング形式で振り返ってみたい。対象は年内に最終回を迎え、10%以上の視聴率を獲得した作品のみ(視聴率はすべてビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。

 NHKの連続ドラマ小説、大河ドラマを含め、全局の連ドラで堂々のトップに立ったのは、朝ドラ『半分、青い。』(永野芽郁主演)で21.1%を獲得。ヒロインの永野は高校を卒業したばかりで、撮影当時、まだ18歳の若さでありながら抜群の演技力で視聴者をクギ付けにした。その相手役を務めた佐藤健も好アシストで、高視聴率に導いた。

 2位は『わろてんか』(葵わかな主演)の20.1%で、16年以来、2年ぶりに朝ドラでワンツーフィニッシュとなった。しかし、その後の葵は『ブラックペアン』(TBS系)でヒロインに起用されたものの、イマイチ存在感を示せなかった。それだけに、来年の巻き返しに期待したい。

 民放トップで総合3位になったのは、嵐・松本潤主演『99.9ー刑事専門弁護士-SEASONII』(TBS系)。松本と香川照之のコンビネーションも依然絶妙で、17.6%をマーク。16年4月期のシーズン1(17.2%)の視聴率を超えたのは大いに評価されるところで、シーズン3のオンエアが待望視される。

 米倉涼子が主演した新ドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系)は15.7%で4位。米倉は『ドクターX~外科医・大門未知子~』で、16年は民放トップ、昨年は全ドラマでトップに立っていたが、3年連続民放首位はならず。『99.9』に大差をつけられてしまったが、新作できっちり結果を出すあたりはさすが。来年10月期のテレ朝「木9」枠は、すでに米倉枠で内定しているとされるが、『ドクターX』が復活するのか、『リーガルV』続編なのか、はたまた新ドラマとなるのか、注目される。

 2クールに渡って放送されるテレ朝の鉄板ドラマ『相棒season16』(水谷豊主演)は、前シーズンと同率の15.2%で5位タイ。“相棒”が4代目の反町隆史に代わってから視聴率は落ちたが、15%をキープしているのはさすがだ。

 木村拓哉主演『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)は15.2%で『相棒』と並んだ。今や、すっかりオジサンと化した木村に体を張ったドラマは、かなり厳しいと思われた。それでも、昨年主演した『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)の14.6%を上回ったのは、評価していいだろう。

 嵐・二宮和也の4年ぶりの連ドラ主演作『ブラックペアン』(TBS系)は14.3%をマークして7位。同じ嵐のメンバーである松本が主演した『99.9』と同じ「日曜劇場」枠とあって、視聴率を比較されることも多かった。数字的には松本の圧勝となったが、ダークヒーローを演じきった二宮の演技は高評価を得たようだ。

 綾瀬はるかが主演した『義母と娘のブルース』(TBS系)は14.2%を挙げて8位。一時は主演ドラマが不振に陥ったが、昨年主演した『奥様は、取り扱い注意』(日本テレビ系)も12.7%をマーク。民放ドラマで、2作連続の好結果を残したことで、“視聴率を取れる女優”として復活したといえそうだ。

 昨年3月に逝去した、故・渡瀬恒彦さんが主演していた『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日系)を後継した『特捜9』(V6・井ノ原快彦主演)は、『9係』を超える支持を得て、14.0%をマークし、堂々の9位にランクイン。『9係』時代からの根強いファンが支えているだけに、シーズン2が放送されても、高視聴率を取るのは間違いないだろう。

 3年ぶりに続編放送となった『下町ロケット』(TBS系)は10位に入ったが、平均視聴率は18.5%→13.6%と大幅ダウン。最終回で自己最高の16.6%を記録して有終の美を飾ったのは救いだが、仮にシーズン3のオンエアがあるとしたら、脚本や演出、キャストなどを見直す必要がありそうだ。

 11位以下を見ると、例年通り、『科捜研の女』『遺留捜査』など、テレ朝のシリーズモノががぜん強さを発揮し、着実に2ケタ超えを記録。これは来年も変わらないだろう。

 近年、視聴率低迷が続くフジテレビでは、山崎賢人主演『グッド・ドクター』が下馬評の低さを覆して、よもやの11.2%をマークしてトップ。織田裕二主演『SUITS/スーツ』、沢村一樹主演『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』も共に10%超えを果たした。2ケタに乗せた連ドラは3作で、依然低調なのは確かだが、来年に向け好材料となった。

 逆にお先真っ暗なのが、視聴率3冠王の日本テレビだ。今年の最高は、賀来賢人主演『今日から俺は!』の9.9%(24位)で、オール1ケタで壊滅状態。昨年は3作が2ケタに乗せていただけに、ドラマ部門が不振を極めた。しかも、石原さとみ、新垣結衣、波瑠、広瀬すず、吉高由里子といった人気女優たちを主演に起用したドラマでも、1ケタに終わらせてしまった責任は重い。来年は巻き返しを図らないと、「バラエティーだけの日テレ」といわれかねない。
(文=田中七男)

<2018年連続ドラマ平均視聴率ランキング>

※2018年中に放送を終えたドラマのみが対象
1位 『半分、青い。』 (NHK総合) 21.1%
2位 『わろてんか』 (同) 20.1%
3位 『99.9ー刑事専門弁護士-SEASONII』 (TBS系) 17.6%
4位 『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』 (テレビ朝日系) 15.7%
5位 『相棒season16』 (同) 15.2%
5位 『BG~身辺警護人~』 (同) 15.2%
7位 『ブラックペアン』 (TBS系) 14.3%
8位 『義母と娘のブルース』 (同) 14.2%
9位 『特捜9』 (テレビ朝日系) 14.0%
10位 『下町ロケット』シーズン2 (TBS系) 13.6%
11位 『未解決の女 警視庁文書捜査官』 (テレビ朝日系) 13.0%
12位 『警視庁・捜査一課長』シーズン3 (同) 12.8%
13位 『科捜研の女17』 (同) 12.7%
13位 『西郷どん』 (NHK総合) 12.7%
15位 『科捜研の女18』 (テレビ朝日系) 12.5%
16位 『刑事7人』シーズン4 (同) 11.8%
16位 『遺留捜査』シーズン5 (同) 11.8%
18位 『グッド・ドクター』 (フジテレビ系) 11.2%
19位 『アンナチュラル』 (TBS系) 11.1%
20位 『SUITS/スーツ』 (フジテレビ系) 10.8%
21位 『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』 (同) 10.6%
22位 『ハゲタカ』 (テレビ朝日系) 10.4%
23位 『大恋愛~僕を忘れる君と』 (TBS系) 10.1%

日テレ『ちょうどいいブスのススメ』改題も、テレ朝は“ブスドラマ”放送で「胸クソ」と批判

 テレビ朝日系で12月27日深夜、尼神インター・誠子と新川優愛がW主演したスペシャルドラマ『ブスだってI LOVE YOU』が放送され、ネット上で「これもブスいじりドラマ?」と波紋を呼んだ。

「1週間前の21日、日本テレビ系で来年1月にスタートする連続ドラマ『ちょうどいいブスのススメ』が、「誰にとって“ちょうどいい”なの?」「失礼すぎる」などと物議を醸し、タイトルが『人生が楽しくなる幸せの法則』に変更となりました。それでも批判が冷めやらぬ中、テレ朝はしれっと“ブス”を掲げたままオンエア。ストーリーは違えど、女性の容姿をネタにしているという点は日テレと同じと言えるでしょう」(芸能ライター)

『ブスだってI LOVE YOU』は、勤務先の美容室でブス扱いされる川端湯菜乃(誠子)が、美人な同僚・町田美里(新川)との境遇の差を痛感し、整形を決意。ところが不思議なことに、目が覚めると整形されておらず、美的感覚が真逆になった世界、つまり“ブスがチヤホヤされる世界”になっていたのだ。

「初めは戸惑っていた湯菜乃ですが、もともと思いを寄せていたイケメン美容師・諸星誠也(岡田龍太郎)と付き合うことに成功。しかし結局、湯菜乃は性格の問題で誠也に振られ、その世界でブス扱いされながらも幸せを手にしていく美里を見てショックを受ける……という展開でした」(同)

 ネット上には「なんとなく見てたけど、結構おもしろいドラマだった」「いくら容姿を絶賛される人間でも、やっぱり内面が大事ってことよね」と好意的な声もあったが、一方で「日テレがタイトルを変えざるを得ないほど問題になってる中、テレ朝が似たようなドラマをやってて驚き」「テレ朝は何も思うところはなかったのか?」という指摘も。

「また、『ブス役にされた誠子が可哀想』『まず、女の子をブス呼ばわりする職場が胸クソ悪い』といった苦言のほか、ドラマの終盤に湯菜乃が元の世界へと戻り、心を入れ替えて誠也に告白するも『見た目が無理』と言われて振られるというオチには、『途中まで“性格が大事”みたいな雰囲気のドラマだったのに、結局ブスは幸せになれないってこと!?』『結果的にブスに厳しいドラマだった。つらい』などと、愕然とするネットユーザーも少なくなかったようです」(同)

 単発の放送でもこのような批判が寄せられていたことを顧みるに、日テレの連ドラも、炎上は避けられなさそうだ。

『水曜日のダウンタウン』、クロちゃん“収監”で3度目の警察沙汰に「スタッフ学習しろ」の声

 12月26日の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)は、安田大サーカス・クロちゃん出演の恋愛企画「モンスターハウス」の最終回を放送。最後までゲスな行動でネット上の反感を買っていたクロちゃんだが、終盤の生放送パートで、クロちゃんの“公開収監”が発表されると、現地に視聴者が殺到する騒動に発展した。

「『モンスターハウス』は、恋愛リアリティ番組『テラスハウス』(フジテレビ系)のパロディ企画。クロちゃんはこれまで、参加者のタレント・莉音とモデル・蘭に“二股アプローチ”したり、女性陣を“盗撮”したりして、ネットユーザーから『最低すぎる』『もはや犯罪者』などと批判されていました」(芸能ライター)

 最終回では、クロちゃんが莉音に指輪を差し出して告白。しかし莉音から振られると、クロちゃんは「やっぱり俺が好きなのは蘭ちゃん」だとして、同じ指輪を使って蘭にアタック。この告白の結果は生放送され、結局クロちゃんは玉砕したのだった。

「ネット上には『指輪の使い回しは最悪』『あんなに莉音にすがりついてたのに、蘭にも言い訳するし、クロちゃんのこういうところが無理』といった非難の声が噴出。その後、クロちゃんは視聴者投票の結果“罰”を受けることとなり、都内の遊園地・としまえんに設置された檻の“モンスターハウス”に収監されました」(同)

 番組は、そのままオールナイト&入園無料でクロちゃんを一般公開するイベントをスタート。ところが、園やその近隣に視聴者が詰め寄せ、ネット上にも「としまえん、人があふれ返ってる」「近所なんだけど、としまえん周辺ヤバいな。近づかないでおこう」との報告が相次いだ。

「この事態を受け、番組Twitterは27日午前1時過ぎに『多数の来場者で混乱をきたしているため、夜間の無料開放は一旦中止とさせて頂きます』と発表。その後は謝罪ツイートも出し、番組の公式サイトにも『放送とツイッターで来場を呼びかけたため、予想を超える多くの方々が集まり混乱を招きました』『ご迷惑をおかけした近隣住民の皆様、関係者の皆様、イベントを楽しみにされていた皆様に深くお詫び申し上げます』と掲載されました。報道によると、夜中の騒ぎで110番通報が相次ぎ、警察が出動していたそうです」(同)

 番組は、今年5月にもコロコロ・チキチキペッパーズのナダルを連れ去る企画で通行人に通報されており、2016年にはクロちゃんをマンションの一室に閉じ込める企画で一般の住民に迷惑をかけ、やはり警察が駆けつけるなど、問題が多発している。

「ネットユーザーの間でも『この番組、前にも警察沙汰を起こしてたよね?』『今回の混乱も、事前に予想できたはず。スタッフは学習しろ』『今どきのバラエティにしては攻めてると思うけど、無関係の人に迷惑をかけるのは良くない』といった番組への苦言が飛び交っています。一方で、『軽い気持ちで見に行った人もいるだろうけど、バカ騒ぎしてた人たちは何なの?』『渋谷のハロウィンを思い出す』というように、今回は一般人側のモラルを問う書き込みもありました」(同)

「モンスターハウス」最終回は、その内容よりも、後の騒ぎの方が注目を浴びてしまったようだ。

ブラマヨが”オンエアされやすいボケ”をあえてやらない理由

テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(12月16日~22日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

■有吉弘行「この迷路からとにかく出たくない」

 何が正解で何が不正解なのか、もはや誰にもわからない時代だ、みたいなことがよく言われる。

 たとえば昨年、「権力を批判しない日本のお笑い芸人と、そんな芸人を戴くテレビはオワコン」と言っていた脳科学者・茂木健一郎が、政治をはじめ時事を絡めたコントや漫才などを芸人が披露する番組『時事ネタ王2018』(NHK総合、12月22日)にコメンテーターとして出演していたのだけれど、番組の冒頭で「ホントにこの番組やっていいんですか? 全部カットってことないですか?」と、いかにもテレビ的な発言をしていた。そんなのを見たりすると、やっぱり何が正解で何が不正解なのかわからなくなる。

 あるいは、19日放送の『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日系)。「社会に出た人は、みんな社長とかトップを目指すべきなのでしょうか?」という視聴者からの相談メールを受け、マツコ・デラックスと有吉弘行が次のようなことを話していた。

 今の芸人やテレビタレントの場合、そもそも目指すべきトップがなんなのかよくわからない。かつてであれば、BIG3と呼ばれるタモリ・たけし・さんまのようなトップスターがテレビから輩出されていた。けれど、そのようなスターを生む構造は、もはやテレビから失われている。そんな現状のもとでは、トップを目指すというのはBIG3のようになるということを意味しているわけではないだろう。けれど、BIG3とは違った新しいトップの形が示されているわけではない。そんなことを一通りしゃべり、マツコは嘆く。

「ウチらももうよくわかんないわよ、何が正解なのか」

 もちろん、同じ芸能人でも、CDの売り上げなどのランキングが出るミュージシャンや、賞レースに出場する芸人など、数字で明確な結果が出る世界に生きる人たちは、まだ目指すべき場所がわかりやすいのかもしれない。「けれど」と有吉は言う。自分たちのような明確な評価の基準がないところにいる芸人は、何を目指せばいいのか。

「ボクらみたいな迷路に迷い込んだ芸人たちは、どこ目指したらいいのかわかんないよ。この迷路からとにかく出たくないっていう、とにかくそれだけだよ。ツラいけど、こっからは(出たくない)。出たら終わりだからね」

 どこがゴールなのか、その中にいる者にはわからない迷路。いつどこで迷い込んだのかもはっきりしないので、入り口に戻ることも難しい。そもそも、中にいる者は、ゴールを見つけて迷路から出ることを望んでいるわけでもない。ゴールのない迷路の中に居続けることがゴールであるかのような混迷。

 では、芸人たちはその見通しのつかない迷路の中で、どこへ行こうとしているのか? 

■キンコン西野「露出は増えて信用は落ちるっていうのがタレントさん」

 例えば、キングコング・西野亮廣の場合。芸人としてだけではなく、絵本作家などとしても活躍していることは広く知られたところ。そんな西野が、20日放送の関西ローカルの番組『ビーバップ!ハイヒール』(朝日放送)に出演。「新進気鋭の実業家」として、MCのハイヒールらにクラウドファンディングの話などをしていた。

 西野いわく、テレビタレントとクラウドファンディングの相性はとても悪い。なぜか?それは、お金の本質に関わるのだという。お金とは、信用を数値化したものである。周囲から寄せられる信用の量で、集められるお金の額は変わってくる。クラウドファンディングは、そんなお金の本質を可視化する。では、テレビタレントは信頼を寄せられる存在なのか? その逆だ、というのが西野の持論だ。

「例えばグルメ番組で、あんまりおいしくない料理が出てきても、これは一応そんなにひどいことは言えない。でも、そこでそれをやらないと仕事になんない。ってなってきたら、露出は増えるんだけれど、信用を落としちゃう。ウソを重ねちゃう。ってことが、10年前とかだったらバレなかったんですけど、いまネットで、ぐるなびとか食べログとかTwitterとかで、ウソついてるってことがバーッて広まってしまって。露出は増えて信用は落ちるっていうのがタレントさん」

 かつて、オードリー・若林正恭が、食レポは「銃口が向けられるような状況」だと話していたことがある。なぜならそれは、「おいしくない」という言葉が封じられた上で、料理の感想を言うことが求められる状況だからだ。

 食レポで「銃口」を突きつけられたタレントが迫られているもの。西野に言わせると、それはウソをつくことである。だから、西野はテレビに出る機会を減らす。そうやってウソを減らし、代わりに信用を増やす。その信用を原資に、さまざまな事業に乗り出す。いわば、ウソをつかざるを得ないテレビから距離をとり、「銃口」から逃れた西野は、ウソをつかせるテレビの側に、そのままでよいのかと「銃口」を突きつけているのだ。

 ゴールのない迷路の中に居続けることがゴールである。そのような混迷の中に、いまテレビで活躍している芸人たちが少なからずいるのだとしたら、西野がしようとしていることは、ウソで塗り固められた迷路の壁に銃弾を撃ち込み、壊すことなのかもしれない。そうやって、順路とは異なる迷路からの脱出ルートを、自ら切り開くことなのかもしれない。

 その銃に入っているのが実弾なのか、空砲なのか、それはボクにはちょっとよくわからないけれど。

■ブラマヨ吉田「小杉でよかったっていうのは、ほぼ全収録で思う」

 あるいは、ブラックマヨネーズの場合。2005年の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)で優勝し、現在も第一線で活躍する、言わずと知れた人気漫才コンビである。

 そんなブラマヨが、22日放送のトーク番組『サワコの朝』(TBS系)に出演。2人は阿川佐和子の聞く力に導かれ、お互いへの信用を口にしていた。

 小杉は吉田について、こう語る。

「(芸人も)だんだんキャリア積んでいくと、面白いことを言うプラス、”賢いな”とか”実はいい人やねんな”みたいな意外性を出していく人もいると思うんですよ。それはそれでいいんですけど、(吉田は)面白いと思ったときにバーッと突き進む。ええかっこせえへんとこは、ホンマにすごいと思う」

 対する吉田は、小杉についてこう語る。

「(相方が)小杉でよかったっていうのは、それはもう、ほぼ全収録で思うんじゃないですかね。ボクのボケって結構わかりづらい冗談も多いんですけど、ボクのわかりづらい絵に、小杉が色ぬって(わかりやすくしてくれる)。吉田が言いたいことはこういうことやろ、っていうのを(小杉が)やってくれてるっていうのは、ほぼ全収録ですね」

 あるいは、以前放送されていた番組『ブラマヨとゆかいな仲間たち アツアツっ!』(テレビ朝日系)で、吉田はこんな話もしていた。ボケとして、どういうコメントや行動がテレビで使われやすいのかは知っている。例えば、むちゃな企画をやらされたときに、「おい、この番組のスタッフ頭おかしいよ!」と言ってみたりとか。わざと面白くないことをして、デヴィ夫人に怒られたりとか。そうすると、100%オンエアに乗るはずだ。でも、自分はやらない。なぜか。それはプライドがあるから。しかもそれは、吉田個人のプライドではない。

「コンビとして2人の面白さを世に出したくて、この世界に入って頑張ってるんですよ」

 対して、同番組の、ロンドンブーツ1号2号の田村淳をゲストに迎えた回。舞台で芸を磨く前にテレビでの活動を広げてしまった自分たちは、もう舞台の上に戻れない、というロンブー・淳の話を受けて、小杉はこんなことを言う。

「(自分たちは)1人でいるより2人でいるほうが面白くなるっていうのが前提やと思うんで。その2人の関係を健全にしておくにはやっぱり、舞台に立って漫才をすることなんかなって」

 テレビで活躍するお笑い芸人が放り込まれているかもしれない、どこがゴールなのかわからない迷路。でも、ブラマヨの2人はたぶん、出口はわからなくとも、自分たちの入り口を見失うことがない。舞台の上の漫才師という入り口に、2人でいることの面白さを世に出したいという入り口に、いつでも戻ることができる。出口を探すことではなく、入り口を忘れないことが、迷路の中で迷わないためのひとつの方法なのかもしれない。

 1人ではなく2人でいるほうが面白い――。そんな2人を、ボクは信用している。

(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)

TBS『消えた天才』が危なすぎる……“過剰演出”で、BPOは大丈夫?

 今をときめくアスリートたちが幼少期に憧れた、もしくは打ちのめされたライバルを紹介する『消えた天才』(TBS系)。不定期での放送を経て、今年10月からレギュラー化された同番組だが、疑問に残る演出が波紋を呼んでいる。12月16日には3時間スペシャルが放送されたが、番組を見たベテランスポーツライターは、過剰な演出に言葉を失ったという。

「スキージャンプの葛西紀明は、人生で最も憧れたジャンパーとして1980年のレークプラシッド五輪出場の秋元正博を挙げましたが、W杯で4勝を挙げた彼を“消えた天才”として扱うのはいくらなんでもどうかと思います。秋元は確かに交通事故を起こして一時期謹慎しましたが、それも2年弱のこと。強豪の日本人ジャンパーが彼以外にいないような表現もありましたが、レークプラシッド五輪では、八木弘和が銀メダルを取っていますし、それもどうかと……。さらに気になったのは、当時の映像です。見ている多くの人は気づかなかったでしょうが、映像にかぶせられていた実況は後からつけたものです。これはTBSの得意技ですが、スポーツの試合映像に後から実況をかぶせるのは、限りなく“捏造”に近い行為ですから、モラル的にどうかと思います」(スポーツライター)

 さらに野球ファンの間では、12月2日の放送が話題になっている。週刊誌のスポーツ担当記者が語る。

「12月2日の放送では、“大谷翔平が勝てなかった天才”というコーナーが組まれ、大谷から甲子園でホームランを打った唯一の選手が“消えた天才”として紹介されました。その選手は大阪桐蔭の4番バッターで、放送ではドラフト会議で指名されなかったことが大きくクローズアップされましたが、彼はそもそもプロ志望届を提出していないので、指名されないのは当たり前です。それなのに、野球をやめた理由として、『ドラフトで指名漏れして挫折した』と記されていたのは、明らかに間違いです。本人が出演しているのですから、間違えるはずもないでしょうに」(スポーツ担当記者)

 くしくもこの番組は、やらせ問題が騒動になった『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の裏番組。視聴率戦争が激しいのはわかるが、“消えた天才”を無理やりでっち上げていると、こちらもBPO(放送倫理・番組向上機構)に、にらまれることとなりそうだ。

「今日から俺は!!」のMVPは磯村勇斗? 最終話で見せた、狂気と笑顔のギャップに募る今後への期待

 12月16日に放送された『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の第10話。今回の最終話で描かれたのは、2つの友情だ。

■セリフからうかがえる三橋と伊藤の友情

 ヤクザの若頭・月川(城田優)と対決した伊藤真司(伊藤健太郎)は、月川に圧倒的な差を見せつけられる。左手しか使わない月川にボコボコにされたのだ。顔を血で染めながら伊藤は言った。

「覚えとけ。三橋はなあ……三橋は俺より強えぞ」

 ヤクザの事務所に乗り込んだ三橋貴志(賀来賢人)と伊藤。今度は三橋が月川と対決し、そこでは三橋が月川を圧倒! 両手両足を使って本気を出す月川に余裕で対処し、打撃を打ち込みながら涼しい表情だ。三橋は月川に言い放った。

「言っとくけどなあ、ウチの伊藤は俺より強えぜ。テメエが左手一本しか使わねえから本気出せなかっただけ。優しい男だからさ」

 これぞ、『今日から俺は!!』の世界観。謙遜してるのでも、伊藤を立てているのでもない。「左手一本の相手に本気を出せない」という評価は、伊藤の性分を端的に言い当てている。相棒の腕っぷしと優しさを認める三橋の言葉だ。

 伊藤が三橋に向ける友情も厚い。今度は三橋にピンチが訪れた。赤坂理子(清野菜名)が人質にとられたため、相良猛(磯村勇斗)に抵抗できず、ボコボコにされたのだ。身を盾にして理子をかばいながら三橋が口にしたのは「絶対、あいつが来っからよ」という言葉だった。そして、本当に伊藤が助けに来た。

 原作では、大ケガを負いながら救出へ向かう伊藤を心配した早川京子(橋本環奈)が彼を制止し、そんな京子を伊藤は振り切る。

「どけよ。ピンチ……なんだぜ、アイツが。今、俺を助けに来ねーってことは……俺を……待ってるんだ。ここで行かない奴は、伊藤じゃ……ないぜ」

 実はここ、原作派が最も楽しみにするくだりだった。でも、ドラマ版では描かれていない。伊藤と京子のイチャイチャへつなげるため、あえて削ったのかもしれない。ならば、もう野暮なことは言うまい。こんなに優しいし、こんなに強い。三橋の言う通りの男だ。

 相良と対峙した伊藤は満身創痍の体で相良をKO、三橋と理子の窮地を救った。

三橋 「さっき……チュー、できたななあ」

理子 「バカ」

伊藤 「来なきゃ良かったよ……」

■狂人・相良に智司がもたらした“未来”

 もうひとつの友情は、相良と片桐智司(鈴木伸之)である。

「天下の開久が女盾にして半端やってんじゃねえぞ。テメエら、開久のプライド忘れたんか、コラ!」

 京子を人質にとる開久たちにボコボコにされる伊藤を救い、不良らを蹴散らしたのは開久の前番長・智司だった。

 伊藤にやられ立ち上がれない相良の元へ、智司がやって来た。

智司「相良。どっか遠くの街行って、2人で働こうぜ」

相良「フッ。こんな俺を許すのかよ」

 原作の相良の狂いっぷりは、タガが外れている。危険の次元がほかのキャラに比べ、1人突き抜けている。彼がいなくなることにより、三橋たちの世界に平和がもたらされる。招かれざる存在。だから、相良の“その後”について描く必要はない。本来は、そんな男だ。

 そういう意味で、智司が「どっか遠くの街行って、2人で働こうぜ」と手を差し伸べた事実が深いのだ。智司がそばにいることで、あんな相良にも未来があるとにおわせてくれる。そもそも、三橋&伊藤を認める智司に納得いかなかった相良が、軟高と開久の抗争を巻き起こした。始まりは、智司との友情をこじらせたがゆえの嫉妬だったのである。

 いつもはオープニングで流れる「男の勲章」のライブシーンが、最終話ではエンディングに配された。ニクい。客席に開久がいるのだ。最前列には、ノリノリになっている相良と智司の姿が。クシャクシャの笑顔ではしゃぐ相良。あんなにメチャクチャだった相良も、三橋らと仲良さげである。

 原作の相良は狂人だったが、ドラマ版の相良にはどこか憎めないところがあった。つまり、演じる役者に力量があったということ。相良役の磯村勇斗が、こんなに逸材とは思わなかった。このドラマのMVPには、磯村を挙げたい。

『ひよっこ』(NHK総合)や『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)などで実績を積んでいる彼だが、『今日から俺は!!』を契機に、これから番手を上げていく気がする。エンディングでのギャップも含め、磯村の演技には多くの人がハートをつかまれた。

■続編、そして相良&智司のスピンオフへの期待

 最終話の視聴率は12.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。同時間帯にテレビ朝日で放送された『シン・ゴジラ』は9.7%だったので、まさに圧勝だ。SNSでの盛り上がりを加味すれば、もはや軽く社会現象といえるだろう。

 そこで期待されるのは、やはり続編である。三橋貴志役の賀来賢人はドラマのリレーブログで「35歳くらいまでは、三ちゃんできるんだけどなぁ。プロデューサー、なんとかなりませんか?」とつづった(賀来は現在29歳)。福田雄一監督は「とにかく、まだたくさんやれることあるなあという気分です。あとは日テレさん次第ですかね(笑笑)」というコメントを発表した。

 ドラマ版は、三橋も伊藤もまだ高校を卒業していない。サイパム編、軽井沢編、修学旅行編、埼玉編など未実写化の重要エピソードは数多い。中野誠、高崎秀一、田中良、森川涼子といった超重要キャラも温存中である。図らずも、それらの事実はシーズン2スタートの理由として機能する。

 ドラマ版『今日から俺は!!』の最終回は、漫画とは異なるものだった。しかし、原作の内容を織り交ぜつつ、うまい落としどころだったと思う。主人公2人がまだ卒業していないのも奇跡的だ。

 あと、やはり相良の描き方である。相良の狂気を巧みにテレビサイズへ収めていた。相良と智司の“その後”もスピンオフで見てみたい。

 期待を募らせるには十分。ドラマ版『今日から俺は!!』、いい着地点だった。

(文=寺西ジャジューカ)