TBS『水ダウ』藤井健太郎は、時代の寵児? フジ・日テレに勝利も懸念される「危ない死角」

 水曜ドラマ『白衣の戦士!』(日本テレビ系)が振るわない。4月10日放送の初回こそ10.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下、同)と2ケタに乗せたものの、その後は9.3%(17日)、9.3%(24日)、8.4%(5月8日)と低迷。その裏番組で互角の勝負を繰り広げているのが、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)だ。4月10日は 8.0%、以降は7.9%(24日)、9.4%(5月8日)という推移をたどっている(4月17日、5月1日は休止) 。

「番組コンセプトを見ると、『人は誰しも自分だけが信じる“説”をもっているはず。そこに確かな裏付けや科学的根拠がなかろうと、個人が妄信的に信じ込む“説”を芸能人・有名人たちが独自の目線と切り口でプレゼン』となっています。そのため、一時期は『~説』という括りにこだわりすぎた企画を乱発し、視聴者が遠ざかっていました。現在は『説』に縛られることなく、芸人の生態を観察する番組にシフトして好調を維持しています」(芸能ライター)

 4月10日は人気企画「早弁先生」が復活。デヴィ夫人、日本ボクシング連盟前会長・ 山根明、具志堅用高の3人が教師として教壇に立つ中、その目を盗んでシュークリームや手巻き寿司、スイカ、さらにはチーズダッカルビをホットプレートで焼いて完食することを芸人たちが目指した。また5月8日は「新元号を当てるまで脱出できない生活」に芸歴14年目のコンビ・ななまがりが挑戦。苦難の末、5日目に令和を当てて脱出した。

 番組の作り手として知られるのは、総合演出を務める藤井健太郎氏。コンプライアンスに縛られ、硬直化が進むテレビ界の中で「時代の寵児」と業界内でもてはやされている。

「この番組で特徴的なのが、M1層(20~34歳の男性)、M2層(35歳~49歳男性)に受け入れられていること。20代のテレビ離れが進む中、M1層がついているのは奇跡といえるでしょう。総合視聴率としてはそれほどでもないのですが、物を買ってくれる若い購買層、いわゆる『コアターゲット』に支持されているのは強い」(同)

 近年の好調ぶりを受けて、フジテレビは2017年、『水ダウ』の常連出演者だったバカリズム、劇団ひとり、ハライチ・澤部佑、メイプル超合金・カズレーザーを実質引き抜いて、まったく同じ時間帯に『良かれと思って!』を始めたが、わずか1年で撤退。続く『梅沢富美男のズバッと聞きます!』も当初でこそ勢いがあったが、もはや息切れ状態だ。

日テレも、同時間帯で1月クールに『家売るオンナの逆襲』を放送したものの、平均11.5%と予想外の苦戦を強いられた。もはら、水曜夜10時で安定した人気と数字を稼げるのは『水ダウ』のみといえる状況だが、その担い手である藤井氏に、死角はないのだろうか。

「藤井氏の立ち位置は、テレビ朝日で『ロンドンハーツ』『アメトーーク!』の2本を手掛けている加地倫三氏に似通っているものがあります。2人ともエッジの利いた番組を作っているのですが、ただ2本ともヒットさせている加地氏に対し、藤井氏のレギュラーは現在『水ダウ』のみ。以前、『クイズ☆タレント名鑑』もゴールデンで担当しましたが、2年で終了しています。つまり、ヒットクリエイターはまず1本当てることも大事ですが、2本目を成功させてこそとも言われています。真価が問われるのは実はこれからなのではないでしょうか」(業界関係者)

 実際的に、藤井氏は『水ダウ』に関しては編集はもちろんナレーション原稿書きから音楽の選曲まで担っている。2本目の成功のためにも、次を急がず、この番組だけに集中してほしいところだが……。
(村上春虎)

“世界一ピュアな男”野爆ロッシーの、規格外の優しさ

テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(5月12~18日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします

野性爆弾・ロッシー「ほかにもおるんですか? ロッシーが」

 昔の芸人は、怖かったりコンビ仲の悪いケースが多かった。けれど、最近は優しく、仲の良いコンビが増えている。そんな話を、しばしば聞く。

 松本人志は以前、仲の良い芸人が増えた理由を、次のように推察していた。ダーウィンの進化論ではないけれど、お笑いも環境の変化に適合した特性を持つものが生き残りやすい。お笑いにとっての環境、つまり、今の視聴者やお客さんが求めているのが、仲の良い芸人なのだろう、と。優しい芸人が増えている理由も、同様に説明できるかもしれない。

 そんな優しい芸人に関する説が、15日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で検証されていた。題して、「ロッシー 何でも受け入れちゃいすぎておっかない説」。ロッシーとは、野性爆弾・くっきーの相方であり、世界一ピュアで優しい男とも評される芸人である。そんなロッシーの周りで、普通の人なら怒ったり疑問を抱いたりするであろう出来事をいろいろ起こしてみると、どういう反応を示すか。そんなドッキリ的な企画だ。

 数日間密着した結果は、次のようなものだった。街で知らない人からケータイを貸してくれと頼まれると、当然のように貸す(パスコードの存在を知らないし、画面ロックもかけていない)。道で少女から「マッチを買ってください」と声をかけられれば、1箱1,000円でも買う(去り際に「頑張って」と一言添える)。行き先を「赤坂」と告げて乗ったタクシーが、反対方向の品川に向かっても、正規の料金を支払う(降り際に「ありがとうございます」とお礼を言う)。胃の中でスイカの種が発芽しているレントゲン写真を医師に見せられ、信じる(処方された謎の薬も飲む)。初対面のADから借金返済のために300万円を貸してほしいと頼まれると、すぐに300万円は用意できないという理由で断るものの、「いつでも相談に乗る」「一緒に頑張っていかなアカンよね」と優しく声をかける。

 といったように、番組側が仕掛けた非日常的な現象の数々を、すんなりと受け入れ、規格外の優しさを見せつけるロッシー。さらに、ここ最近何か変わったことはなかったかとスタッフから確認された彼は、「思ってる以上に、ちょっと寒いとか?」と返答。マッチ売りの少女から高額なマッチを買った件や、ADにお金を貸してくれと土下座された件などは、ロッシーにとって「変わったこと」ではないのだ。

 もしかしたら、子どもが絡んだり、他人のプライバシーに触れるような話題は、安易に口外しないという、これまたロッシーの優しさである可能性もある。それでも、胃からスイカが発芽していた件は、話してもいい「変わったこと」だろう。しかし、胃の中のスイカの発芽より、会話に困ったときに交わすような話題(「思ってる以上に、ちょっと寒い」)のほうが、ロッシー的にはインパクトで勝るのだ。

 極めつきは、『水曜日のダウンタウン』の企画をやっていたと知らされた、ネタバラシのシーン。ロッシーは驚いた様子で、こう言った。

「ウソでしょ。いや、ほかにもおるんですか? ロッシーが」

 一瞬、理解が追いつかない発言だ。VTRを見たスタジオの面々も困惑していたが、松本らの間ではこんな解釈がされていた。自分の周囲では変な出来事は特に起きていない。だから、番組から何かを仕掛けられた、この自分ではない別の自分がどこかにいる。ロッシーは、そう思っているのではないか――。

 番組は今回、ひとまず「おっかない」を落としどころにしていた。けれど、見た者に大きなクエスチョンマークを残して終わった展開は、「おっかない」というワードすら、据わりが悪い。

 優しい芸人の増加は、環境としての視聴者やお客さんへの適応の結果かもしれない。しかし、優しい芸人の進化の極北に立つロッシーは、その環境すら翻弄する。

 優しい芸人、仲の良い芸人といえば、このコンビもそうだ。好感度ナンバーワンと評されるサンドウィッチマンが、16日放送の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)に出演していた。この日のくくりは、「サンドウィッチマン大好き芸人」。中川家やナイツ、狩野英孝など、2人を敬愛する芸人仲間が、好きなポイントなどを語っていた。

 話題は、テレビであまりやらない伊達によるモノマネにも及んだ。で、『下町ロケット』(TBS系)の阿部寛のモノマネの後に、安倍首相のモノマネが披露されたのだけれど、これがあまり見かけない方向に展開していった。

「えー、ワタクシが、内閣総理大臣の、安倍晋三で、あります。先ほどですね、アメリカの、トランプ大統領と、電話で会談をしました。内容は、確実に一致しました」

 話し方の特徴をうまくつかんだ総理のモノマネを伊達が見せると、そこに中川家・礼二が参入。総理会見の即興コントのようなやりとりが始まった。

礼二「あの、総理。新元号が発表になりましたけど、そのへんについていかがでしょうか?」

伊達「新元号が、えー、発表されました。えー、しかし、ですね、先ほど、アメリカのトランプ大統領と、電話で、会談をしました。私たちの考えは、一致しました」

 総理会見のコントはさらに続く。

礼二「総理、景気回復についてはどのようにお考えでしょうか?」

伊達「確かに景気、大事ですね。ただ、ですね、先ほど、アメリカのトランプ大統領と、電話で、会談……。考え方が、一致しました」

 この後、富澤が『キン肉マン』のロビンマスクのモノマネをしたのだけれど、「総理、感想を」と振られた伊達は、こう応じた。

「えー、先ほどの、ロビンマスク、非常によろしかったんですが、私は先ほど、トランプ大統領と、電話で、会談をしました。私たちの考え方は、一致しました」

 どんな内容でも、すぐにトランプ大統領に電話をかけてしまう総理。このモノマネに、スタジオは大いにウケていた。初めから風刺を意図したというよりも、流れの中で「先ほど、トランプ大統領と……」が定型のフレーズになり、繰り返され、それが面白かった、というのが実際のところかもしれない。が、結果的に日米関係についての風刺になっているのも確かだ。政治的な風刺は緊張感が走る場合もあると思うが、伊達のモノマネに爆笑する富澤、その2人の仲の良さや優しさが、笑いやすい雰囲気を生んだのかもしれない。

 にしても、さすが高い好感度を誇る芸人、サンドウィッチマン。日本のお笑い芸人は政治への風刺が欠如していると批判してきた茂木健一郎からの好感も得られるかもしれない。お笑いに政治批評を過剰に読み取るのは野暮かもしれないが、そんな深読みも含め、広範囲からの人気を獲得しながら、サンドウィッチマンは進化していく。

 最後に、別に優しさとか仲の良さとか関係ないのだけれど、特殊な方向に進化している芸人の話を短めに。17日放送の『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)。この番組では、最後のオチとしてコウメ太夫が出てくる回が多いのだけれど、今回もコウメが登場していた。正直、「またか……」とも思ったのだけれど、この日のコウメはバージョン違いかと思うほど、これまで以上に吹っ切れたネタを披露していた。

 手の甲に書かれたメモをチラチラ見ながら、「チャンチャカチャンチャ……」といつものイントロの後にコウメが歌い上げたネタは、次のようなものだ。

「おじやを食べているかと思ったら~、おばさんでした~」

「元カノがこっちへ来るかと思ったら~、野生のプテラノドンでした~」

 邪推を差し挟む前に笑ってしまうわけだが、冷静に考えてみると、おばさんを誤って食べてしまったときの第一声は、チクショーではない。野生ではないプテラノドンとは、とも思う。だが、そんな常識を当てはめても仕方がない。これもまた、普通の笑いでは飽き足らない視聴者(環境)が生んだ進化のひとつの姿、さまざまに分化していった芸人の多様性のひとつである。

 最後のネタは、次のようなものだった。

「だまされたかと思って食べてみたら~、だまされてました~」

 だからなんだ、という話だし、ネタを間違えたんじゃないかとも思ってしまうわけだが、いや、ここにはもしかすると、コウメによる意図的な風刺が込められているのかもしれない。これほど注意喚起がなされているにもかかわらず、振り込め詐欺の被害はなくならない。フェイクニュースも巧妙になり、何が正しい情報なのか判断がつきにくくなった。そんな時代にあっては、自分はだまされない、だまそうとする相手を自分は見破っている、そう思っている人でも結局はだまされてしまうのだ。むしろそういう人ほど、だまされやすいのだ。そんなコウメからの社会的な警句が、ここには含まれているのではないか――。

 かように、風刺の深読みは野暮である。

(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)

『ザ・ノンフィクション』「今のままでいい」バツイチ・子持ちのアヤ(38)の婚活「男と女の婚活クルーズ 2019」

 NHKの金曜夜の人気ドキュメント番組『ドキュメント72時間』に対し、こちらも根強いファンを持つフジテレビ日曜昼のドキュメント『ザ・ノンフィクション』。5月12日放送のテーマは「男と女の婚活クルーズ 2019」。

あらすじ:38歳子持ち女性・アヤ、婚活で告白されるも「お断り」

 主人公は38歳のアヤ。すらっとしたスタイルの美人だ。バツイチで7歳の娘がおり、親から引き継いだ土地で一昨年から農業を営んでいる。パパが欲しいという娘の希望もあり、結婚相談所「ノッツェ」が開催している婚活クルーズに参加する。

 台北から横浜への4泊5日のクルーズで複数の男性からアプローチを受け、「娘のための良いパパ候補」は見つけられるも、やはり自分が好きにならなければ難しいと、最終的に2人から告白されるも「お断り」してしまう。

「私が好きになれる人じゃなきゃダメ」なアヤは婚活向きじゃない

 今作を見た方と語り合いたいのは「アヤ、別に結婚したくないよね?」ということだ。

 「バツイチ」「子持ち」「婿養子にならないといけない」というアヤの状況は、婚活市場において男性が「ぜひ!」となる要因ではない。アヤも自覚していたが、38歳という年齢も相手側が子どもを望むならかなり厳しいだろう。

 それを踏まえ、アヤの立場で本当に結婚したいのなら、参加するのは婚活クルーズといった若い人も大勢いるようなイベントめいたものよりも、結婚相談所での一対一のお見合いではないかと思う。クルーズでアヤに対し、「子持ちはちょっと」と言った男性がいた。のちにその男性は失言を詫び、確かに配慮は足りなかったが、本音はそうなのだ。結婚相談所における一対一の出会いなら、条件が「違う」マッチングはそもそも成立させないことだってできるのだから、お互い気まずい思いをせずに済む。

 しかしアヤは、結婚相談所に行ったところで仲人泣かせだろう。なぜならアヤは、一貫して「私が好きになれる人じゃないとイヤ」な人だからだ。

 婚活クルーズ中、アヤは複数の男性からアプローチされるも「私が好きなれる人じゃないとダメ」を繰り返し、結局、そのうち二人の男性から告白されるも断ってしまう。そして番組の最後には、「いい人だけではいけなかった。私は、一度失敗しているから」と言っており、前の夫もアヤにとっては「いい人なんだけど……」という存在だったのかもしれない。

 とにかく「好き」になりたいアヤは婚活向きではない。そんな態度を見透かされてか、クルーズの最中にノッツェ・須野田珠美社長から、そろそろパッション的な恋愛から、生活していく中で(相手を)好きになっていくというステージを選ぶべきであり、「卒業」の覚悟はあるか? と諭されていたが、結局アヤは“卒業”に踏み切れなかった。

 「好きになりたい」アヤだが、それなら婚活ではなくマッチングアプリなどを使い恋活すればいいのではと思う。しかし番組の最後にアヤは、「(恋に)燃えると子どもを置き去りにするから、今はゆっくりでいい」とも言っている。
 
 結局、アヤは「結婚したい」でも「燃え上がるような恋がしたい」でもなく「別に今のままでいい」のだ。なんなんだ、という脱力感の中で「サンサーラ(番組エンディングテーマ)」を聞いた。

 私はテレビのお見合い番組や婚活関連の番組を見るのが大好きで、過去には中高年向け結婚情報サービス「茜会」、エグゼクティブ男性の結婚相談所「誠心」の両事業者に取材させていただいたこともある。そんなイチ婚活ファンとして、アヤのような覚悟の決まらない人間が婚活をしたら、覚悟を決めて大枚をはたいている相手に失礼だとも思うが、アヤとて「クルーズに出てみて、やっぱりそんな結婚したくないとわかった」というのはあるのかもしれない。視聴している側には、アヤが最初から結婚に乗り気でないように見えたが、自分のことは案外わからないものだ。それとも、美人のアヤにとって、婚活クルーズに参加したのは「栄光よ、もう一度」的気持ちもあったのだろうか。

 38歳のアヤにアプローチをかけた男性3人のうち、一人は46歳、残りの二人は50代で、最終的にアヤに告白したのも、この46歳と50代だった。アヤと同世代の男性は、アヤより下の世代に行き、こういう点において婚活はわかりやすくシビアだ。なまじ美人ほどかつていい思いをしただけ、こういったギャップはきついだろうとも思う。

アヤにはなく、真の主役・サヨにあるもの

 実は、今作の主役はアヤではなかったように思う。真の主役は、ちらっとしか出てこなかったクルーズ参加者の看護師・サヨではないだろうか。最終日の告白タイムにおいて、通常は男性から告白するが、女性から告白したい人はいるかという司会者の問いかけにサヨは手を挙げる。

 そして相手に対し「初日からいろいろな話をして将来のことも話した。これからも歩んでいけたら」「結婚を前提にお付き合いさせていただきたい」と痺れるような告白をする。相手は感動の上、快諾していた。

 一方アヤはその日の朝、食事を一緒に食べた男性の口元にケチャップがついているのをナプキンで拭ってあげる「モテテク」を披露し、男性はその後アヤに告白し玉砕していた。「好きにならないとダメ」なくせに、好きでもない相手にそんなことをする。覚悟の決まったサヨを前に、しみじみとアヤは「婚活」向きではない。

 次回の『ザ・ノンフィクション』は「黄昏れてフィリピン ~借金から逃れた脱出老人」。アヤの煮え切らなさが可愛く思えてくるような一本だ。

石徹白未亜(いとしろ・みあ)
ライター。専門分野はネット依存、同人文化(二次創作)。著書に『節ネット、はじめました。』(CCCメディアハウス)。
HP:いとしろ堂

『あなたの番です』秋元康ふざけすぎ!? ホラーから一転、袴田吉彦が自身をディスるギャグ回に

 5月12日に放送された『あなたの番です』(日本テレビ系)の第5話。

 502号室でバースデーケーキを囲んで殺されている赤池美里(峯村リエ)と吾朗(徳井優)を見つけた手塚菜奈(原田知世)と翔太(田中圭)たち。ケーキの上には「赤池美里」と書かれたプレートが乗っていた。

 マンション周辺で続く死に不安を感じ、「引っ越そうか」と言いだす翔太。菜奈は自分が交換殺人ゲームで名前を書いた人物の安否を気にして「引っ越しは最後の手段にとっておこう」と返答する。

 その後、臨時の住民会が開かれ、菜奈は交換殺人ゲームのことを警察に話すべきだと提案。しかし「殺人教唆に問われるかもしれない」「子どもがいじめられるかもしれない」「マンションの資産価値が下落する」といった理由で、住民たちは反対した。さらに菜奈は、住民会の後に浮田啓輔(田中要次)から「ゲームで『赤池美里』の名前を書いた」と告白された。

 一方、翔太は交換殺人ゲームのことを黙っていた菜奈の苦悩を想像し、どうしたら彼女を助けてあげられるかと思案。しかし、ある夜、翔太は菜奈がこっそり細川朝男(野間口徹)と会っているところを目撃してしまう。翌朝、翔太は菜奈に何も言わずに出勤し、ジムにやってきた朝男と顔を合わせた。

 その頃、菜奈は久住譲(袴田吉彦)から“殺したい人”として俳優の「袴田吉彦」の名を書いたと告げられていた。まさか、袴田吉彦を殺しに行く人間がいるとは思えないと言う久住。しかしその頃、袴田吉彦は撮影現場で、覆面をかぶった3人組の襲撃を受け殺されていた。何も知らない久住は「もうこのゲームから抜けたい」と、自分が引いた紙を菜奈に見せた。そこには「細川朝男」と書かれていた。

 第5話は、ストーリーの速度が停滞していた印象。あまりドラスティックなことは起きなかった。目についた進展(伏線の回収)といえば、殺された美里が浮田と口を利かなくなった理由、そして、久住がマスクとサングラスを着用して外出する理由が明かされたことくらいである。

 今回は、特に後者のほうに触れなければならない。菜奈の前に現れた久住は、いきなりすごいことを口にした。

「俳優の袴田吉彦って知ってます? 僕、よく似てるって言われるんですよ」

 攻めたセリフを口にする袴田。どんな気持ちで彼は演技しているのだろう?

「昔から似てるって言われるんですけど、悪口として言われるんですよ」

「最近だと『ポイントカード』って呼ばれたり……」

 自分自身をディスる袴田。久住はよく道でサイン求められ、「違います」と断ると舌打ちされることもあるという。だから、彼はマスクにサングラスを着けて外出していたのだ。

「それで紙に書いたんです。殺したい人、袴田吉彦って。袴田死ねばいいと思って」

 久住にとってすれば、アパホテルの一件で袴田に堪忍袋の緒が切れてしまったようだ。彼は口にした。「まさかここの住人で、袴田吉彦殺しに行く人なんていないでしょ?」。

 このセリフから、場面は転換。唐突に、時代劇の撮影に臨む袴田吉彦が現れた。いわば、一人二役だ。撮影の合間、立ちションしているときに謎の3人組襲われ、袴田は撲殺された。赤池夫婦が殺害された前回のホラー展開から、第5話はいきなりのギャグ回である。振り幅が大きすぎだ。秋元康、ふざけすぎだと思う。

 こうして、これからこのドラマは袴田吉彦が死んだ世界を描いていく。ちなみに、ホームページの次回予告を読むと、こんなことが書いてあった。

「俳優の袴田吉彦が殺害され、久住(袴田吉彦)は責任を感じていた」

 なんだ、このおもしろ設定は。

 黒島沙和(西野七瀬)は、「織田信長」の名前が書かれた紙を引いたと明かしていた。袴田が時代劇の撮影に臨んでいたことから「一気に袴田と信長を殺したことになるのでは?」という説がネットでは流布されているが、袴田が持っていた台本を確認すると、彼は信長ではなく坂本龍馬を演じていたようである。だから、今回殺されたのは袴田1人だけだ。

 このドラマ、開始40~50分辺りまでは伏線を提示し続け、ラスト5~10分のタイミングで誰かが死ぬというフォーマットを毎回お決まりのように敷いている。袴田吉彦はこのフォーマットの犠牲者というわけだ。

 またしても、菜奈が不可解な行動を取っている。夜中に1人で起き、自宅前に来た朝男と彼女は親密に会話していたのだ。4話では朝男を少し避けている感じだったのに、この日の菜奈は朝男に笑顔を見せていた。しかも、このときの彼女は翔太とセックスをした直後なのだ。

 いつも、菜奈からは翔太への愛があまり感じられない。安定してセックスに乗り気ではないし、翔太が夫婦間の交換日記を提案してもよくわからない理由で拒否をした。

 今回、菜奈は交換殺人ゲームについて黙っていたことを翔太に謝罪した。同時に、彼女は両手の指を組んでいた。これは、菜奈がウソをつくときにする癖である。

 怪しすぎる菜奈と、がぜん気になる存在になった久住。今夜放送の第6話は、この2人に注目したい。

(文=寺西ジャジューカ)

『俺のスカート、どこ行った?』永瀬廉が誰もいない家でひとり涙……彼の抱える闇とは?

 5月11日に『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)の第4話が放送された。今回のテーマ……というか、ドラマからのメッセージは“謝罪”だろうか。

 豪林館学園高校にて、さまざまな職場で仕事をする授業「職業体験」が行われた。原田のぶお(古田新太)と里見萌(白石麻衣)は探偵事務所の職業体験を引率することになり、東条正義(道枝駿佑)や若林優馬(長尾謙杜)を含めた生徒たちを連れ、魚住探偵事務所へ向かった。

 事務所で原田たちが任されたのは人探しだった。依頼者は、探偵事務所長・魚住(前野朋哉)の祖母の豆子。食堂で自分が食べきれない分を食べてくれた上に、代金まで払ってくれた人を探して欲しいそうだ。原田たちは豆子の話を参考に似顔絵を描き、それをもとに目的の人を探し始める。

 一方、明智秀一(永瀬廉)は工場で職業体験をしたものの、工場長(岡部たかし)に邪魔者扱いされ衝突していた。他の生徒を連れ工場から引き揚げたことがバレた明智は、寺尾綴校長(いとうせいこう)に呼び出された。そこで工場に戻るよう言われた明智は、「原田が工場長へ頭を下げてくれたら戻る」と言いだす。

 一方、人探しをしていた原田たち。原田の娘の糸(片山友希)が描いた似顔絵は豆子が探している人物にそっくりで、しかもその人物は原田のクラスの生徒・駒井和真(堀家一希)だということに気が付いた。

 翌日、工場行きをボイコットした明智や駒井らに怒り、学校に工場長がやって来た。工場長は「お前らの面倒を見ないといけない俺らは手間が増える」「お前らに仕事させてミスが起きたら俺が責任取らなきゃいけない。だから、リスクを取らないために見てろと言った」と高圧的な態度を取る。原田は「あんたも若いとき、間違ったら上司に頭下げてもらったんじゃないの?」と意見するが、工場長は「じゃあ、お前が謝れ。こいつらの担任だろ?」と原田を挑発。原田は土下座をし、たじろいだ工場長は帰っていった。

 原田は駒井を豆子と会わせ、豆子は食堂で代金を支払ってくれた駒井にお礼をした。

永瀬廉(明智)が大人に挑発的な理由

 職業体験の受け入れ体制を整えていなかった工場側。許可なしに帰ってしまった明智たち。どちらが悪いかは、ここでは問わない。というか、両者まずい。工場側は学生用の仕事を用意するなど、準備しておくのが普通。生徒たちもボイコットによって周囲に迷惑をかけている。どちらにも非があるのだ。

 明智は工場に戻る条件として「原田が工場に謝ること」を提示した。彼は親と同居しておらず、大人に不信感を抱いている。やたらと教師に取る挑発的な態度は、信用できる大人なのか試しているフシがあるのだ。

 ほかの教師は理不尽な工場長にペコペコと頭を下げ、事なかれ主義を露呈した。そんな中、原田だけは自分たちの味方として工場長と対決し、土下座までした。その姿を前に、明智は葛藤する。原田の土下座も本心ではない。彼は誰に謝っていたのか? 工場長のような情けない大人がいる事実を、大人を代表して原田が明智たちに謝罪していたように見えた。

 原田の謝罪を求めた明智だったが、本当に謝罪するなんて計算外だったはず。ほかの生徒は、明らかに原田に惹かれ始めている。大人への不信が根深い明智とは温度差がある。

 東条が明智グループからハブられている。職業体験のグループ分けで、彼はひとりぼっちに。そして、希望職種を記入する用紙は白紙のまま提出した。自分が引率する探偵体験の班に東条を入れ、若林と組ませたのは、原田による教育的配慮だろう。

 3話エンディングで、かつての仲間から机の上の筆箱を落とされた東条。その場面を見て、若林は何もしなかった。東条にいじめられてきた若林にはわだかまりがある。それなのに、フラットな態度で笑顔で話しかけてくる東条。若林はガマンならなかった。

「なんで、普通に喋り掛けられるわけ? 僕、許したつもりないんだけど。『ごめん』の一言も言えないわけ? まあ、言われても何だけど」(若林)

 東条は、頭を下げる原田の姿を見て感化された。そして、若林に謝罪し、土下座しようとした。若林は「工場長みたいな大人になりたくない」と、東条を許した。

 4話にして、明智以外の全員が原田を受け入れた。「誰が最初に原田を辞めさせられるか」というゲームも、もはや有名無実化している。原田の生徒への思いやりが、明智が孤立化するフラグになっているのは皮肉だ。

 前回のエンディング、誰もいない自宅で明智はひとり涙していた。彼の抱える闇はなんなのだろう? 明智もいつか、原田に救われてほしい。

(文=寺西ジャジューカ)

『きのう何食べた?』上がりまくったハードルを一瞬で飛び越える、磯村勇斗の逸材っぷり!

 5月10日深夜に放送された『きのう何食べた?』(テレビ東京系)の第6話は、筧史朗(西島秀俊、以下「シロさん」)の自意識が暴走した回である。

 上町法律事務所に女性の司法修習生・長森夕未(真魚)がやって来ることに。指導はシロさんが務めると聞いた矢吹賢二(内野聖陽、以下「ケンジ」)は、シロさんが迫られるのでは? とヤキモキした。

 実際、夕未はシロさんに好意のあるそぶりを見せるのだ。この態度にいちいち困惑するシロさん。焦り、慌てふためき、自分が恋愛対象に見られていないか確認すべく、夕未に「彼氏はいないの?」と、ついつい聞いてしまった。

 シロさんの心境がわかっていればこの問いにも納得だが、相手からすると、あまりにも脈略がなかった。ドン引きする夕未。一瞬で顔色が変わった。こっちは尊敬の念を示していただけなのに、中年男が必死こいて彼氏の有無を聞いてきたのだと受け止められてしまったのだ。

 こんなことが起こったそもそもの原因は、シロさんの自己評価の高さにある。だから勝手に1人でしどろもどろになり、結果的に起きてしまったセクハラ事案。まあ、顔が西島秀俊だったら、誰でも自意識過剰になるとは思うが……。

 同時期に、シロさんは小日向大策(山本耕史、以下「小日向さん」)からのお誘い攻撃にも頭を悩ませていた。「一度、どうしても2人でお会いしたい」というメールの文面は強引で、距離の詰め方もエグい。改めて、小日向さんを山本耕史が演じるという配役が絶妙に思えてくる。「この人はこうやって堀北真希を落としたのだろうか?」という……。

 シロさんは小日向さんと待ち合わせた。

「小日向さんは割と俺のタイプなんだ……!」(シロさん)

 あなたの顔を見てればわかる。あからさまにうれしそうだから。でも、小日向さんは恋人とののろけ話を延々語り続けた。交際中の井上航(磯村勇斗、以下「ジルベール」)をシロさんに会わせるのが、今日の小日向さんの目的だった。

 第6話は、「男女からのモテ期到来!」という勘違いから「フラれてガッカリ」というシロさんの自意識過剰回だった。実は、原作において司法修習生のエピソードと小日向さんに誘われるエピソードは別々の回で描かれている。この2つをくっつけたドラマ制作陣のセンスは特筆ものだ。シロさんが独り相撲したエピソードとして、見事1つにまとまった。素晴らしかったと思う。

 なんといっても今回は、待望のジルベール初登場である。原作でも人気の高いキャラクターだけに、ハードルは上がりまくっていた。

 ジルベールを演じる役者は磯村勇斗と、すでに発表済みだ。不安材料はあった。シロさんは彼を見たとき「どこがジルベールじゃ!」と内心でツッコむのだ。本当に美少年だとまずい。となると、磯村はルックスが良すぎる。そういう意味での不安である。

 いや、恐れ入った。磯村自身はイケメンのはずなのに、イケメンと呼ぶには少々惜しいジルベールの雰囲気を彼は仕上げてきていたのだ。ジルベールが、ちゃんとジルベールだった。トロンとした目つき。小汚いけど、なんかかわいい。ゆるさがあって小悪魔感がある。まさに、マンガから飛び出てきたかのような感覚。ジルベールの出番はほんの数分だったが、あの数分だけで絶大なインパクトを残し、事前に上がっていたハードルをはるかに上回る印象を残して見せた。

 磯村といえば、『今日から俺は!!』(日本テレビ系)の相良猛役が記憶に新しい。筆者は同作のレビュー記事で『今日俺』のMVPとして磯村を挙げたが(参照記事)、あのときの彼の作り込み(狂気の再現など)もすごかった。さらに、今回も原作以上に原作っぽいジルベールとして登場。磯村もすごいし、彼を起用したドラマ制作陣の目利きもすごい。素直に驚いた。

 また、磯村に呼応する山本耕史もいい。シロさんと会話するときのダンディさはどこへやら、ジルベールが来た途端にクネクネし始める。渋声から甘声への異常な高低差。原作版小日向とドラマ版小日向には若干の違いがあるが、山本は役を完全に自分のものにしている。

 実は、ジルベールと会話した際、山本は一瞬セリフをかんでいる。そのかみを、磯村は「かわいい」とアドリブでツッコむことでフォローし、OKテイクにさせた。これぞ、まさに丁々発止。

 第7話では、シロさん、小日向さん、ジルベールにケンジを加えた4人が一堂に会して食事するようだ。つまり、西島、内野、山本、磯村という実力派の役者4人が集結する見せ場でもある。この面子による演技合戦が今から楽しみで仕方ない。というか、この面子なのに公安ドラマでも時代劇でもなく、ラブラブなカップル2組による会合が描かれるという事実がすごい。

 司法修習生からはガッカリされ、小日向さんからの誘いは勘違いだった。へこんだシロさんは「今日は何もしたくない」とふさぎ込むが、とはいっても鍋を作ろうとするのがならでは。普通の人なら、こういう日は弁当かカップラーメンで済ますだろうに。今までのグルメドラマと違い、自分で料理を作るところがこのドラマのいいところ。やりきれないことがあっても、料理が発散させてくれる。さらに、その料理を大切な人と食べれば、いつの間にかもやもやは消えている。その過程に救いがあるのだ。また、元気になったシロさんにケンジが安堵している様子も素敵だった。相性がいい人との食事は幸せをもたらせてくれるのだと、改めて実感する。

 また、食べ過ぎようとするケンジをシロさんが咎める場面も秀逸である。

シロさん「おいおいおい! うまいからって食いすぎるなよ」

ケンジ「え~っ。また腹八分目にしとけって言うの?」

シロさん「この後があるからだよ」

ケンジ「……」

 無言の間の後、ニヤッと笑うケンジの喜び方が妙だ。明らかに勘違いしている。シロさんはシメの雑炊のことを言っているのに、ケンジはエロいことを想像している。このドラマ、ちょいちょいそういうのを意外とぶっ込んでくる。

 今夜放送の第7話は、ケンジがどうしてシロさんのことを好きになったか理由を明かすエピソードだ。……というか、気づいたらもう7話か。『きのう何食べた?』は全12話と発表されており、折り返し地点はもう過ぎたということ。すでに、現時点で名残惜しい。

(文=寺西ジャジューカ)

『たいむとんねる』生活情報系にシフト……石橋貴明は過激な笑いを捨ててしまうのか?

 放送開始当初から低視聴率にあえぎ、いよいよ終了かとささやかれているフジテレビ系『石橋貴明のたいむとんねる』(毎週月曜23時)。2018年4月のスタートから1年が過ぎ、すでに放送2年目に突入しているが、その内容が大幅にシフトチェンジしている。

 芸能やスポーツなど、さまざまな分野に詳しい石橋が、ゲストと共に昭和や平成のカルチャーを振り返るという内容だったはずの同番組。しかし、この4月以降は、血液型を特集したり、東急ハンズで買い物ロケをしたりと、生活情報系バラエティーになっているのだ。

「日本テレビの『ヒルナンデス!』や『火曜サプライズ』、『有吉ゼミ』などのような番組になってしまいました。業界内では、果たしてこれを石橋貴明の冠番組でやる必要があるのか……とささやかれています」(テレビ局関係者)

 確かに、当初の『たいむとんねる』では、石橋が自身と大物タレントやスポーツ選手とのエピソードを明かすことなども多く、まさにスターである石橋ならではの内容だった。しかし、生活情報となれば、わざわざ石橋が発信する必要もない。

「『たいむとんねる』の終了は既定路線で、今回のシフトチェンジはフジテレビから石橋への『そろそろ終わらせましょう』というメッセージだとの見方もできる。ただ、その一方で石橋自身が生活情報系番組へのシフトを狙っているのではないかとの声もあります」(同)

 これまでは、どちらかといえば“自分らしさ”を前面に押し出す番組ばかりに出演していた石橋が、生活情報系番組に色気を見せるとはどういうことなのだろうか?

「『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)終了以降、とんねるずは活動休止状態。木梨憲武は、創作活動に軸足を起きつつ、ラジオレギュラーなどを持ち、マイペースに活動をしています。一方、石橋のレギュラー番組は『たいむとんねる』のみという状態。もしここでレギュラー番組を失うと、今後の芸能生活にも影響があると感じているのかもしれない。だから、仕事の幅を広げるという意味で、シフトチェンジしたのではないかとの声もあるんです」(同)

 石橋は、昨年8月からAbemaTVにて『石橋貴明プレミアム』という番組を不定期で配信している。

「『みなおか』が終了した背景には、単純に視聴率の低下だけでなく、昨今のコンプライアンスの問題で、地上波ではとがった笑いができにくくなっている現状があるといわれている。だからこそ、石橋はAbemaTVで自由な笑いを追求しているのでしょう。やりたいことはAbemaTVでやって、地上波では割り切って生活情報を伝える……といった方向性に変わっていこうとしているのかもしれません」(同)

 昭和後期と平成のテレビ界を席巻した石橋貴明。令和の時代で生き残るために、地上波では過激な笑いを封印することとなるのだろうか……。

『白衣の戦士!』、不倫&浮気ネタで自己最低! 「最悪なドラマ」「不愉快」の声続出

 連続ドラマ『白衣の戦士!』(日本テレビ系、5月15日放送)の第5話が、平均視聴率8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったことがわかった。自己最低記録を更新してしまったが、「今後さらなる下落もあり得る」(芸能ライター)という。

「『痛快お仕事ドラマ』のとしてスタートした同作は、“元ヤン”の新米看護師・立花はるか(中条あやみ)と、“婚活中”の先輩看護師・三原夏美(水川あさみ)の奮闘が描かれています。しかし、ネット上では放送開始当初から、観月ありさ&松下由樹のコンビで放送された人気ドラマシリーズ『ナースのお仕事』(フジテレビ系、1996~2002年)との類似を指摘する声が多く、初回視聴率は10.3%とまずまずの滑り出しを見せるも、以降は1ケタ台が続き低迷中です」(同)

 第2~3話は同率の9.3%を記録するも、ゴールデンウィーク明けの放送となった第4話は、8.4%までダウン。そして今回はさらに0.1ポイント減と、苦しい状況が続いている。

「第5話は、主任看護師・村上真由(片瀬那奈)と脳外科医・清水悟史(東根作寿英)の不倫や、藤井雪乃(小松彩夏)と交際していた事務部の西野充(佐伯大地)の浮気が発覚。ネット上には『不倫や浮気ネタは気分悪い』『お仕事ドラマに不倫を絡める必要あった?』という書き込みが散見されました」(同)

 真由は悟史の妻・裕子(大村彩子)の妊娠を知り、ショックから仕事のミスを連発。事情を知るはるかと夏美は真由を心配し、彼女のために何かできないかと考えていた。

「夏美が看護師長・本城昭之(沢村一樹)からもらった食事券を使い、はるか、真由らと食事へ行く展開になりました。同席していた雪乃は、そこで充の浮気現場を目撃。“元ヤン”のはるかが思わず充を殴ってしまう場面は、ネット上で『充はクズだしスカッとしたわ』『手を出すのはマズいけど、はるかはいい仕事した』と、おおむね好評でした」(同)

 一方で、真由は病院の前で腹部の痛みを訴えうずくまっていた裕子に遭遇し、彼女を助ける。これをきっかけに、真由は自ら悟史との別れを決意。はるかはそんな真由を泣きながら褒め、夏美も笑顔で見守っていた。しかし、この展開には「なんで真由は責められないの? 悟史はクソだけど、真由も同罪でしょ?」「充を殴ったはるかが、不倫した真由を許すって、意味不明なんだけど」「不倫を美化するな! 最悪なドラマ、もう見ない」など、批判が噴出した。

「もともと同作は、はるかと同僚の斎藤光(ジャニーズWEST・小瀧望)や、夏美と本城の“恋愛パート”もあり、看護師の仕事を描くだけのドラマではありません。しかし、『不倫ネタはやりすぎ』と感じるネットユーザーが続出し、『いつもは笑えるけど、今回は不愉快だった』『はるかと斎藤に癒やされようようと思ったのに、モヤモヤする』との書き込みが寄せられています。制作側は“路線変更”で視聴率アップを狙ったのかもしれませんが、明らかに失敗でしょう」

 視聴者からは「不要」だと思われてしまった不倫&浮気ネタが、次週の数字に悪影響を及ぼさなければよいのだが……。

『家、ついて行ってイイですか?』高齢ドライバー暴走運転の被害者遺族が悲痛な叫び「抱きしめたいよ……」

 高齢ドライバーによる暴走事故が相次いでいる中、15日放送の『家、ついて行ってイイですか? 【今夜は特別編】予想外の結末…最後に衝撃告白SP』(テレビ東京系)が話題になっている。

 ロケ隊が大宮駅で声をかけたのは、47歳の男性。職業は板前だが、“ある事情”で店は閉めてしまったという。ほろ酔いということもあってか、ルー大柴並みのオヤジギャグを連発しながら気さくな様子で取材に応じていた男性だが、ロケ隊が玄関先にかけてあったスーツについて尋ねると、表情が一変。「きょう着たの。娘の裁判」と、仏壇を指さした。

 実は3年前、男性は当時高校1年生だった長女(享年15)を交通事故で亡くしているという。横断歩道を渡り終え、駅に向かって歩いていたところ、後ろから80歳の男性が運転する車が突っ込んだのだった。

「そのまま壁に向かってうちの娘を押し当てて、5分も6分も10分も降りてこない。本人は。周りの人間がダーンと窓叩いて、それでも降りてこない。『何やってんだ! お前、早く降りろ! バックしろ!』。それでもアクセル踏み潰してた」

 周辺のマンションの3~4階まで、長女が「ギャー!」と叫ぶ声が響き渡っていたという。長女は救急車で病院に運ばれたが、その時点で心肺停止。開胸して心臓マッサージも行われたものの、帰らぬ人となった。

 その日はたまたま学校が休みで、RADWIMPSのライブに行く途中だった。誕生日まであと2日の、2016年12月23日のことだった。

 刑事裁判では禁錮1年6カ月で、民事裁判の判決は今秋くらいに出る予定だというが、実はこの日の裁判で、加害者がすでに死亡していたことが明かされたという。

「ただ、その加害者、きょう裁判所行ったら、2月7日に死にましたっつうね。ふざけんなって話だよな。オレ、どこに誰に、何を言えばいいの? それで判決出た、出ない? 冗談じゃないよね。お金払う、払わない。そういう問題じゃないよ。納得なんていくわけないのに、納得いかされちゃうんだから、判決として」

 男性は悔しさをにじませ、「何もしてあげられなかった。抱きしめたいよ……。抱きしめたいよ……。抱きしめたいですよ……」と遺影を見つめながら涙したのだった。

 放送後、ネット上には、「泣きすぎた。苦しい。こんなことあってはいけない」「ニュースで見ても胸が締め付けられる気持ちがしたけど、お父さんの口から聞くと本当に辛い」「あんなにはっきりした描写状況が聞ける機会、ニュースはないし、全国の運転するご老人は見た方がいいと思う」「やっぱり高齢者には免許返納を義務付けるべき」といった感想が多数上がり、時勢も相まって、大反響となっている。

「ロケ日は4月18日となっていましたが、くしくも翌日、池袋の暴走事件が発生。自転車に乗った母子が亡くなりました。昨今多発する高齢者ドライバーの暴走事故を受け、免許の返納を義務付けるべきだという議論が盛んになっていますが、現行の免許返納は自己判断に委ねられる部分が多く、警視庁の発表によると、2008年の75歳以上の返納率は5.18%にとどまっています。また、『自分の運転テクニックなら十分危険回避できる』と考える割合は64歳以下では2割に満たないものの、65~69歳で29%、70~74歳で46%、75歳以上で53%と、年齢が高いほど高くなる傾向があります(国民生活センター『国民生活』2016年11月より)。こういったこともあり、家族が返納を勧めても、なかなか受け入れられない現状がある。多くの自治体では、バスや電車といった公共交通機関やタクシーなどの運賃割引といった施策を設けていますが、地方部ではそもそも公共交通機関が充実していないですし、車がないと生活が不便なことには変わりありません。法整備だけでなく、車に代わる安全な移動手段の確保が早急に求められています」(社会部記者)

 くだんの事件後、長女の友人たちは高齢者の免許更新制度の改正や、返納後の交通手段確保などを求め、ネット上で署名活動を開始。現在までに賛同者は2万5,000人を超えているという。また、母親もたびたびメディアに登場し、高齢ドライバーの問題提起を行っているが、ドライバーたちには今一度、運転について考えてほしいものだ。

福山雅治主演『集団左遷!!』視聴率は安定せず、乱高下! 再度番宣ラッシュの可能性も……

 福山雅治が主演するTBS日曜劇場『集団左遷!!』の視聴率がどうにも安定せず、乱高下を続けている。

 初回は13.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で好発進するも、第2話で8.9%と急降下。第3話は10.1%となんとか2ケタに戻したものの、直近の第4話(12日)は9.2%で再び1ケタ台に転落した。ここまでの平均は初回の高視聴率が効いて10.5%と2ケタを維持しているものの、この推移を見る限り、先行きはかなり不安だ。

「大型連休中は在宅率が下がり、どうしても視聴率を取るのが厳しくなります。第2話、第3話がよくなかったのは、そのためとも思われましたが、連休明けの第4話で1ケタに落ちたのは深刻です。テレビ朝日系の『科捜研の女』や『緊急取調室』は連休中でも安定した数字を残しました。その意味で、『集団左遷!!』は、視聴者の絶対的な興味を得られていないということでしょうね」(テレビ誌関係者)

 かつて主演したドラマが立て続けにヒットした福山だが、結婚して一児の父となり、気づけば50歳を迎え、すっかりいいオジサンとなった。今までのようなカッコイイ路線はもはや通用しない。そのへんは福山も承知しており、『集団左遷!!』では三枚目っぽい役どころに挑戦。ドタバタ走り回り、顔芸のオンパレード。銀行を舞台にしたドラマなのに、コメディタッチの作品で、二枚目でニヒルな福山はどこにもいない。しかし、福山の挑戦もむなしく、現状、視聴者に受け入れられていない。だからこそ、視聴率も安定しないのだろう。

「多くの視聴者は『半沢直樹』(TBS系)チックなビジネスドラマを期待していたのに、いざ始まってみたらコメディみたいなノリで、楽しみにしていた視聴者をガッカリさせてしまいました。だからこそ、第2話で急降下してしまったんです。ただ、その反省からか、徐々にコメディタッチが薄れてきました。この先、巻き返しを図れるかどうかは、ドラマの内容にかかっているといえるでしょうね」(同)

 TBSの看板ドラマ枠で福山が主演を張る以上、同局では15%超え、悪くても12~13%台を期待していたはず。にもかかわらず、10%台ではなんとも物足りないのが現実。それどころか、全話平均で2ケタを割る可能性すら出てきたのだから大変だ。

 福山は前回主演した連ドラ『ラヴソング』(フジテレビ系、2016年4月期)が8.5%と大爆死を喫しているだけに、『集団左遷!!』は絶対にヒットさせなければならない事情がある。1ケタ台にとどまっているわけにはいかないのだ。今後も10%前後の視聴率に甘んじるようなら、再び福山がTBSの番組に出まくって番宣に努めることになるかもしれない。

(文=田中七男)