4月に入り、各局の春ドラマが続々とスタート。その中には、放送前からドラマのキャッチコピーが問題視されたり、原作マンガの内容が物議を醸した作品もあり、「事前の炎上が宣伝効果となって吉と出るか、それともそのまま凶と出るか」(業界関係者)と、一部で注目を浴びている。
問題の作品とは、テレビ朝日系・土曜ナイトドラマ枠『泣くな研修医』(4月24日スタート)と、フジテレビ系・オトナの土ドラ枠『最高のオバハン 中島ハルコ』(4月10日スタート)だ。
『泣くな研修医』は、GENERATIONSの白濱亜嵐が主演の医療ドラマ。原作は現役の外科医でもある作家・中山祐次郎氏による同名小説(幻冬舎)。地元・鹿児島にある大学の医学部を卒業後、上京して都内の総合病院の外科で研修医として勤めることになった主人公・雨野隆治(白濱)を中心とした群像劇となっている。
もう一方の『中島ハルコ』は、還暦を迎えるバツ2の独身敏腕経営者・中島ハルコが、持ち前の毒舌で周囲の人々の悩みを斬っていくコメディー。林真理子の小説『最高のオバハン』シリーズ(文藝春秋)が原作で、東村アキコ氏によって『ハイパーミディ 中島ハルコ』(集英社)として漫画化もされている。ハルコ役は大地真央、ハルコの相棒となり振り回されるフードライター・いづみ役は松本まりかが務める。
『泣くな研修医』が炎上したのは今年2月のこと。ドラマ公式Twitterが、「学生以上、医師未満」というキャッチコピーを発表したところ、一部から「研修医も医師免許を持っている紛れもない医師」「患者の不安を煽る」「研修医に失礼」などと批判を浴びた。
「公式Twitterはこれを受け、『当該ツイートにつきましては削除いたしました。視聴者の皆様に誤解が生じる表現となったことをお詫びいたします』と謝罪。原作の中山氏もTwitterで『研修医の皆さんにお詫び申し上げます。いま一度考えると、自分が研修医の頃、このキャッチを見たら傷つくだろうな、と感じました』と投稿。『研修医の皆さんを応援したくて書いたこの作品。逆のことをしてしまい、苦しく思います』と陳謝しています」(同)
一方の『中島ハルコ』は、漫画版がTwitterを発端に物議を醸すことに。2019年8月、連載中の月刊女性マンガ誌「ココハナ」(集英社)に、韓国が舞台となるエピソードが掲載されたタイミングだった。
「作中に、韓国蔑視と受け取れる表現があると、ある読者がTwitter上でマンガの一部を抜き出して指摘。『カジュアルに韓国への偏見や蔑視があちこちにみて取れると思う』『掲載する集英社の人権感覚を疑う』とのコメントとともに拡散されました」(同)
問題視されたのは、中島ハルコが韓国の街を行き交う女性を眺めながら、「すごいわねえ たった今 整形手術しましたっていうのがミエミエなのに こんな風に堂々と歩いてるんだから 日本人にはちょっと真似できないわよねえ」と話す場面や、いづみが現地の女性コーディネーターを「韓国では珍しい天然美人」と紹介する場面などだった。
「マンガの一部が抜き出されて批判された形でしたが、林氏による小説版の時点にも、同じセリフがあります。原作を通して読むと、冷えた日韓関係を毒舌混じりに憂えている内容になっており、韓国を称賛するセリフも見られるのですが、センシティブな内容だけに、このエピソードはドラマには採用されない可能性もあります」(同)
放送スタート後にも再び炎上騒ぎを起こさないといいが――。