酒飲みになにかと嘲笑されているモンテローザの素敵なところを、勝手に探求していく当連載。今回は、「海鮮肉酒場キタノイチバ」で泥酔してきました。
モンテローザ3軒目:海鮮肉酒場キタノイチバ
キタノイチバは、刺身などの海鮮とザンギをはじめとする鶏肉をメインにした大衆的な居酒屋。モンテローザ系列ですから、もちろん元ネタにあたる店があります。それは、ワタミグループのチェーン居酒屋「ミライザカ」。カタカナ表記の店名はもちろん、名物メニューのラインナップからメニューのデザインまでマルっと似せたかのような酒場です。
また、看板や内装が大衆酒場的な雰囲気を醸し出していますが、料理の値段が中途半端に高く、好き放題飲食していると、あっという間に会計が4,000円〜5,000円台に突入するという……油断ならない居酒屋でもあります。そんなキタノイチバですが、ちゃんといいところもありました。
アルコールが比較的良心的価格なんです。
とにかく飲みまくりたいなら、飲み放題がお得です。ビール以外の大体のドリンクが2時間1,188円(税抜/以下同)で飲み放題。普通、飲み放題は「2人以上〜」などの制限があったり、コース料理と同時注文の場合しか利用できないことが多いですが、キタノイチバでは1人から利用可能。事前予約も必要がなく、コース料理の注文も不要なのです。これはミライザカにはないサービスで、わりと太っ腹です。
ビールも飲み放題にしたければ、+200円。純米大吟醸の獺祭やホッピー、生搾りサワーなども飲み放題にしたければ、+700円でグレードアップできますが、個人的には、獺祭を飲み放題にしたところで、獺祭のおいしさを引き立たせるような丁寧な味のおつまみがあるわけでもないので、1,188円の飲み放題で十分かな……と。飲み放題なら、飲み会に単価の高いカクテルや甘いサワーばかりを頼む人が混ざっている場合でも明朗会計で安心ですね。
飲み放題にするほど大量に飲まない場合、単品のアルコールもお手頃価格です。キリン一番搾りの生ビール、ジムビームハイボール、プレーンサワーなどがジョッキ198円で提供されているのです。角ハイボールが298円というのも安い……。
とはいえ、キタノイチバのアルコール類は、値段の付け方に妙なクセがあるので、しっかりメニューを見て頼まないと会計に響きます。例えば、ウーロンハイや生茶ハイなどのお茶ハイが398円という価格設定の中、なぜか午後の紅茶ハイが198円に値下げされています。ほか、グレープフルーツサワーなどのサワー類が398円という中で、なぜかカルピスサワーと国産南高梅サワーが198円に値下げされており、それらがメニューの中に混在しています。
意味不明な価格設定ですが、ウーロンハイより生ビールのほうが安いなんて、感謝しかありません。日頃、高いからと生ビールを避けている人はここぞとばかりに飲んでみては……。ちなみに、焼酎のラインナップにキンミヤ(グラス348円、ボトル1,998円)があるのは珍しいです。大衆酒場では定番の焼酎ですが、モンテローザ系列ではあまり見かけない気がします。あのミライザカにも用意はありませんし……。
このように、酒は工夫次第で安価に楽しめるキタノイチバですが、つまみが難しい。どれもこれも1皿398円〜598円ほどで、味のクオリティは魚民レベル。せめてあと100円安ければ納得できるかな……という味と量です。
例えば、「いか下足のごろ焼き」(498円)は、数本の下足を玉ねぎでかさ増ししていて詐欺っぽかったり……。こういう料理をあれこれ頼んでも会計が跳ね上がるだけで、金額に見合う満足度が得られないのが残念です。
複数で飲む場合は、「もつ鍋」一択かと。2〜3人前で1,798円、4〜5人前で2,598円。ニラ増し398円、追加牛もつ498円、締めのラーメン298円などの具を追加しなければ、1人あたりの会計は格安。温かいスープは満腹中枢を刺激するので、空腹時でも安心です。
鍋は調理時間がかかるのでついつい前菜を頼みたくなりますが、ここはお通し(拒否してもどうせテーブルチャージが360円かかるので、もらったほうが得)の「おかわりキャベツ」をつまんで待ちましょう。おかわり無料なので、何度もリピートしておきたいところ。
キタノイチバ一番の名物は、「旨唐揚げ 菜・彩・鶏の『皇帝ザンギ』」999円。もちろん、ミライザカの「清流若どり 骨付モモ一本 グローブ焼き ガーリック」999円をオマージュしたものでしょう。
手のひらサイズの大きな骨付きもも肉を揚げたもので、ボリュームはあります。しかし、手を使ってハサミでカットしながら食べるのは不衛生だし、そもそも酒を飲みながら肉をカットするのは面倒くさい。999円という強気な価格なら、カットサービスも付けてほしいです。これなら、普通の唐揚げ「鶏ももザンギ」(6個598円)の方が安くて食べやすいのでは……。
一番難しいのが、1人飲みの場合のつまみ選び。例えば、唐揚げを一皿頼んでしまうと若干飽きる、かといって何品も頼んでいたら会計に響く……。
個人的には、298円のオニオンスライスが狙い目かな、と。丼鉢のような器にたっぷりとオニスラが盛られていて、鰹節と卵黄と一緒に混ぜるのですが、ボリューム、ツマミ力ともに悪くない。
ただ、お通しの「おかわりキャベツ」があるので、野菜はキャベツで補って、「やみつき手羽先ザンギ」(398円)をチビチビつまむというのもアリ。
2本298円のやきとりも、値段、量ともに1人向きでした。ちなみに、「肉巻きナポリタン串」(298円)というチャレンジメニューっぽい串があったので食べてみたのですが、肉の中に薄味ぶよぶよのスパゲティが入っていて、かなり不気味でした。
多少、気分が華やぐものをつまみたい場合は、「うに・いくら・かにみそ三種盛り」(880円)を。やや高いですが、実は刺盛りより安価。うに、いくら、かにみそが並んで盛られている器を眺めているだけで、なんとなく豪華な気持ちになれます。SNS映えも狙えるのでは?
酒はわりとお手頃価格ですが、料理が地味に高くて味の満足度はいまいちな「キタノイチバ」。結論としては、軽く飲み直したい2軒目使いにちょうどいいのではないでしょうか。もしくは、生ビールを安価に飲みたいとき……。
いずれにせよ、あまりおなかが空いていない状態で訪れるのがコツだと思います!
海鮮肉酒場キタノイチバ:総合評価
味 ★☆☆☆☆
品数 ★★☆☆☆
雰囲気 ★★☆☆☆
コスパ ★★☆☆☆
また行きたい度 ★★☆☆☆
【おまけ:フードメニュー写真】