5月25~28日に、“令和初の国賓”として来日したドナルド・トランプ米大統領。一部の米メディアからは「まるで観光客」と揶揄されたが、安倍晋三首相とのセルフィーを撮りながら仲良くゴルフし、新天皇・皇后両陛下からも歓迎され、うれしそうな表情を浮かべていたのが印象的だった。
しかし、6月3~5日に訪問するイギリスでは、日本ほど歓迎はされることがないのではと懸念されている。昨年7月に訪英した際には、各地で大規模な反トランプデモが勃発したからだ。
今回の訪問では、バッキンガム宮殿で歓迎晩餐会が行われ、チャールズ皇太子の公邸でもアフタヌーンティーが開催される予定。エリザベス女王やチャールズ皇太子、カミラ夫人だけでなく、ウィリアム王子とキャサリン妃、ヘンリー王子とも対面する予定だが、アメリカから王室に嫁ぎ、先月6日に第一子を出産した元女優のメーガン妃は「育休」を理由に面会しないと発表されている。
そのメーガン妃について、トランプ大統領が「意地悪な、失礼な人」とけなすインタビューの音源が公開され、物議を醸している。
ホワイトハウスの大統領執務室で録音されたインタビューの音源は、現地時間1日に英大手タブロイド紙「ザ・サン」電子版で公開されたもの。記者から「今回のイギリス訪問は楽しみになさっていますか? ご子息やご息女のほとんどを連れて来られるのですよね?」という質問に対して、大統領は「何人かを連れていきます。本当に光栄なことだと思ってます」「女王陛下と再会できることも楽しみにしています。初めてお会いした前回は、いろいろな話ができてよかったと思っているんですよ。興味深い話で盛り上がりましたし。前回の訪問は、とても素晴らしかったです」と穏やかな口調で回答。
「今回は、ほかの王族とも対面されるんですよね」という質問には、チャールズ皇太子がアフタヌーンティーを開催してくれるとうれしそうに答え、「皇太子とは以前もお会いして、好印象を持っている」と述べた。「チャールズ皇太子は気候変動問題への取り組みに賛成しておられるわけですが」という問いには、「もちろんその話はする」と述べ、「この2年で米国の排出量は減少した。ほかの国もぜひ頑張ってもらいたい」などと熱弁したが、インタビュアーはその件については興味がないようで、さっさと次の質問へ。
「“サセックス公爵夫人”という新しい名前を与えられたメーガン妃は、育休を理由にあなたとはお会いされませんが……」「対面できないことを残念に思われますか? 彼女は選挙中、あなたに対してあまり良いとはいえない発言をしていましたけれど。そのことについてご存じでしたか?」と聞いた。
大統領は、「ノー、知らなかった。知らなかったよ。ノー。彼女が元気であればいいなと思うけれど。そのことについては知らなかった」と明らかに動揺。インタビュアーから「あなたが大統領選で当選したら、カナダに移住すると言っていたのですよ。移り住まれたのはイギリスだったわけですが」と楽しそうに言われると、「ま、ちょうどいいんじゃないか。たくさんの人がここ(アメリカ)に移住するから」と自身の移民政策に関連するブラックジョークを口にし、「ノー。彼女がそんなナースティ(nasty・意地悪、失礼)な人だとは知らなかったね」と言い放った。
嫌われていると知り、思わずメーガン妃をディスったトランプ大統領だが、すぐに落ち着きを取り戻し、「彼女はプリンセスとして素晴らしい仕事をしていくと思う。いいプリンセスになると思う。なれるように祈るよ」とも話した。
メーガン妃だが、2016年の米大統領選挙中に出演した深夜トーク番組で、「トランプは人々を分裂させる不和を生じさせる人」「女性を蔑視している」と嫌悪感をあらわにし、当選した場合、当時出演していたドラマの撮影地であるカナダのトロントに「そのまま残ろうかと思う」と吐露。昨年5月に挙げた結婚式には、「各国の政治指導者は招待しない」としたが、メーガン妃が大統領の訪問を嫌がったからという臆測も流れた。
反トランプなセレブは彼女だけでない。しかし、大統領としては、「王室に嫁ぐような女性が、そんな嫌みな発言をするなんて」と驚いたようである。
ちなみにトランプ大統領は、大統領選でライバルだったヒラリー・クリントンのことも「ナースティな女」呼ばわりしており、自分に対して失礼で意地悪な発言をする女性に対しては「ナースティ」という言葉を使う傾向があるよう。
王室ジャーナリストからも「メディアから注目されるのが大好きな方なので、近いうちに公務に復帰されることでしょう」と軽くディスられているメーガン妃だが、トランプ大統領の「ナースティ」発言にどうコメントするのか? 早くも注目が集まっている。