「ヤッたからって恋人とは限らない」メンヘラの“ヤリマンアイドル”にとって、セックスする意味とは?

 “誰とでもセックスするヤリマン”と聞くと、我々は、受け身の人間性を想像してしまいがちである。確かに、一昔前に“サセ子”“公衆便所”と呼ばれていたようなヤリマン女性たちのイメージは、男の欲望に無条件に従う(どこか頭の弱い)女というものである。つまり、完全に他者の価値観、他者の欲望の中で生きているような女性像だ。

 しかし、昨年から“ヤリマン”を冠したトークライブを主催している筆者が会うような近年のヤリマン女性たちの多くは、驚くほど自己中心的で、自らの欲望を最優先する「捕食者」のメンタリティーなのだ。果たして、“ヤリマン”を自称する女性は、女性読者の目にはどう映るのだろうか?

第3回 ヤリマンアイドル白玉あも(前編)

■「セックス=恋人」じゃないって思った

 前回、前々回と紹介したヤリマンが「陽のヤリマン」なら今回紹介するのは「陰のヤリマン」。果てしなく暗い北の大地が育んだ、世にも不思議な“ヤリマンアイドル”白玉あも(33歳)である。

 ヤリマンアイドルは、歌を歌うわけでも、CDを出すわけでもない。アイドルがイベントで歌を歌うように、エロ系のトークライブに出てエロ話をし、アイドルがファンと触れ合ってチェキを撮るように、客に直接“顔面騎乗をしながら”チェキを撮る。

 北海道の最東部、人口3万人の根室市。年の離れた3人兄姉の末っ子として生まれ、小学生の頃には両親が離婚、母親とのいびつなふたり暮らしが始まる。情緒不安定な女の子、いわゆる「メンヘラ」だった。現在もたまにしているという自傷行為、リストカットを始めたのは中学生の頃。

「“死にたい”という気持ちもなかったし、理科室に、ちょうどよさそうな刃物があって、単純に切ってみたいと思っちゃった。感覚的におかしいんでしょうね、自分を傷付けてみたいって……。その時は1回で止まったんだけど、高校生くらいからは、急に机をドーンってやったり、教室で発狂したり してました。今となっては“親がいなかったのが寂しかったんだろうな”ってわかるんだけど、当時はなんで自分がそうなっちゃうかわかんなくて」

 そんな多感な15歳の頃にした初めてのセックスが、その後のセックス観を決定づけた。

「中3の時、同じく母子家庭の、すごく仲のいい同級生がいて、その彼が熱で学校を休んだんですね。それで学校から届け物を持っていったんですけど、彼の部屋でちょっとしゃべってたら『隣に来て』って言われて、一緒に蒲団に入ったらモゾモゾしだして、そこでセックス。

 “これで私も大人の女になったんだ”ってうれしかったし、ヤッたんだから“もう私と付き合うことになるだろう”って思った。その彼は、私が毎日一緒に学校行ってた女友達と付き合ってたんですよ。その子には悪いんだけど“最近うまくいってない”って聞いてたし“いいかな”って。どっかで“私の方が勝っちゃった”って感覚だったと思う」

 しかし、初セックスの相手とは、思うような関係にはならなかった。

「しばらくは仲良くしていたんですが、ある放課後、彼に呼ばれて行ってみたら、女友達がたくさん集まっていて、その前で“俺、オマエと別に付き合ってねえから”って言われた。私も内心傷付いたけど、“セックスをしても付き合えないんだ”って、そこから『セックス=恋人』じゃないって思った。だから、奥さんや彼女がいる人とも平気でヤるようになっちゃったんだと思う」

■援助交際で稼いだお金を、親にたかられる

 高校生になると携帯電話を持ち、多くのセックスを重ねてゆく。

 知らない大人と伝言ダイヤルやツーショットダイヤルで会って援助交際。札幌に遠征したこともある。先にお金が振り込まれると夜行バスで向かい、カラオケや食事に行き、ラブホでセックスしてお金をもらう。1回3万円から5万円ほど稼いだお金は、食費に充てていたという。

「離婚後、ママはご飯も作らなくなったし、洗濯もしないし、パパからの養育費は毎月入ってたんですけど、それは私に使ってくれなくなった。最初はそば屋でもバイトしてたんですけど、給料入ったら全部ママが持ってっちゃうんですよ。それで“バイトなんかしてらんない”って援交始めたんです」

 しかし、そのお金にまで母親の手がつく。

「後々通帳を調べられてバレて、“なんでこんなにいろんな人から振り込みがあるの!? アンタなにやってんの!?”って言われたんですけど、私が援交やめたらママも困るし、最終的には“この子は稼いでる”ってわかったので“車ぶつけたから×万円貸してくれない?”って私にたかってくるようになったんですよね……高校生の娘に3万円とか借りて、それでパチンコ行くんですよ。キチガイですよね……」

 ほとんどひとりで投げ出された状態で、援助交際で暮らしていた根室の高校生。そんなところに、セックスの快感などあるはずもない。

「気持ちいいって感覚は特になかったけど、こういうことしてる時って男の人、優しいなって思ったし、“ヤラせれば家に泊まりに来てくれる”って感覚がありました。長く関係が続いていたのは、地元のお祭りの運営サークルの人。そこには大人もいっぱいいて、飲み会にも呼んでもらってたんですよね。だから、そこの人とはだいたいヤッてます。

 一番多かったのは20歳過ぎの若い人で、あとはおじさんたち。奥さんもいる30歳過ぎのおじさんが車の中でイタズラしてきたり、家に呼んでベロベロに酒飲ませてヤッたり、別荘で乱交したり……」

 しかし、その中の誰ひとりとして恋愛関係はないというのだ。そのような異様な境遇で、“セックスを断る”という選択肢はなかったのだろうか?

「ないです。なんで断らなきゃいけないのかわかんなかったし、断った時にガッカリされるのが怖いっていうか。明日から連絡なくなるんじゃないかとか、“もう要らない”とか言われそうな気がして……。性的な役割でも必要とされているのはうれしかったです。ヤればまた遊んでくれるし、居場所は作れる」

 しかしその代償として、今も拭えない罪悪感が、彼女のセックスにはつきまとっている。

「セックスの後、嫌な気持ちになることが多いのは、奥さんや彼女がいるところで、なんにもないふりをするのがキツかったから。みんな、私とヤることは秘密なわけじゃないですか。だからセックスは“言っちゃいけないこと”って感じでした。もしも私のセックスを堂々と言えてたら、ちょっと人生変わってたかもしれないと思う」

■親戚からのひどい仕打ち

 実はその性へのネガティブな意識は、幼児期にまでさかのぼる。

「幼稚園に上がる前くらいの時に、高校生の従兄弟にオナニーの相手させられた。昼寝して起きたら、私のパンツを下ろして、太ももにこすりつけて素股みたいなことやってて、ハアハア言って……。そのまま精子をぶっかけられた」

 親戚からも、幼少期から性の対象としてばかり見られていたのだ。

「“これはママに言っちゃいけない”ってことは、なんとなくわかってた。私、なんか変なことしゃべったらいけないから、家族とか親戚で集まっても、あんまりしゃべらなくなったんですよ。みんな楽しくしてても 、“あのお兄ちゃん、私にエッチなことしたよね”と思ってたし……とにかく嫌でしたね、親戚といるのは」

 どこでも公言できないまま、異常な性体験だけを重ねていった10代だった。高校を出て函館の専門学校に通うようになって、家族関係のストレスはなくなったと思われたが、姉の早世で帰省した彼女に、容赦なくそれは襲いかかった。

「姉は脳腫瘍で倒れて3カ月くらいで死んだんだけど、葬式終わった後、ご飯食べたりする席で、従姉妹が“っていうか、なんでいるの? お姉ちゃんは子どももいるし生きていなきゃダメな人だったけど、アンタはいてもいなくても変わんないんだから、アンタが病気になって死ねばよかったんだよ”って言いだして。そしたらウチのママも泣きながら“そうなのよねえ”って言いだして……。いい大人がみんなそんな感じになっちゃって、“もうこんなところ一生関わりたくない”って思って、急遽その夜に飛行機とって帰って、その人たちとは一生バイバイですよね」

■東京へ出て風俗嬢に

 彼女は、函館の五稜郭前の交差点で援交相手と出会いまくっていた最中にも、セックスによって東京へ出る段取りをつけていた。

「高校3年生くらいから、ツーショットダイヤルで知り合った東京の人と、遠距離恋愛みたいな感じで付き合ってることにして、全然好きじゃなかったけど、“東京に出るための口実”を、その時点から作ってたんですよ。その人をキープしながら援交でお金をためて、東京に行く資金にしようって」

 もはや何かの復讐劇のような壮絶な話だが、彼女は必死にセックスをして、北海道を出たのだった。

「家は“東京に出てきたら同棲しよう”って、その人が用意してくれました。申し訳ないですけど、その人のことはまったく好きじゃなくて、1年くらいで別れました……ひどいですよね」

 上京した彼女はカフェの店員 になって働いたものの、半年ほどで辞めてしまう。風俗嬢になったのだ。風俗も、感覚的には援交と変わらないということだろうか?

「変わらないです。それよりもよかったのは、自分で獲物探さないでも、待ってればお金持ってる人が来るし、援交なら帰るタイミングわからないんでドライブ付き合ったりしてたんですけど、風俗は60分、90分とかで帰るんで、“なんていい仕事なんだ!”って思いましたね。人と深い話しなくていいし、嘘の名前で働けるし」

 なし崩しで始めたような風俗の仕事も、実は昔からの予定通りだった。

「東京に風俗の仕事があるって知って、“早くしたい”って思ってたんです。田舎の嫌なのって、横のしがらみだらけ。東京に出てしまえば、人殺した人もいるだろうし、もっと育ちが悪い人もいるだろうし、そういうところに出れば紛れるかなって思って……」

 世の中には、プロ野球選手に憧れる少年がいるように、風俗嬢に憧れる少女もいるのだ。

「風俗は、朝から夕方までの昼番でやってたので、彼氏にはカフェで働いてるふりをしてました。でもだんだん気付いていったっぽいんです。おごったり、プレゼントあげたりしてたから、お金持ってるってわかってたと思うし。彼氏もママみたいになってきて、“今月、車の支払いキツいなー”とか言ってくるんですよ。それで、私は困ってるの見るのに弱いから、“今月貸す?”“いいの?”みたいになって。だんだん関係性が変わっていくんですよね」

 たまたまの巡り合わせなのか、彼女が周囲をそうさせているのか、どこまでいっても、お金とセックスが基盤になった人間関係なのである。そんな彼とも別れ、歌舞伎町のソープランドに転職した23歳頃、彼女に初めてのまともな彼氏ができる。
(文・写真=福田光睦/Modern Freaks Inc.代表/Twitterアカウント:@mitutika

(後編に続く)

「世界で最も若い大富豪」3位、高卒タトゥー入りの超イケメン! ある日突然“億万長者”に

大富豪、億万長者、大資産家――「フォーブス」世界富豪ランキングの上位には、若く麗しい男性の名も少なくない。彼らが手にした誰もが嫉妬する成功と、スキャンダルを紹介する。

[File.11]
グスタフ・マグナー・ウィッツアー Gustav Magnar Witzoe

経済力★★☆☆☆
ゴシップ力★☆☆☆☆
女性人気★★★★★
オシャレ度★★☆☆☆
カリスマ性★☆☆☆☆

国籍:ノルウェー
年齢:23歳
役職:サルマー社株主
学歴:高校卒業
総資産:1.89億ドル(約195億円)
配偶者:なし
2016年「フォーブス」世界富豪ランキング:1577位(ノルウェー11位、世界で最も若い大富豪ランキング3位)

◎いきなり億万長者になった“世界最大のシャケ屋”の息子

 「世界で3番目に若いビリオネア」

 ノルウェーのゴシップ誌が報じた若者は、さわやかな笑顔と金髪、青い目をした、絵に描いたようなイケメンであった。

 高校を卒業したばかりのグスタフ君はある日、突如として億万長者になってしまう。父親から、経営する会社の株式のうち47%を譲渡されたのである(残りは妹などに譲渡)。

 その会社とは、1991年に創業したサルマーASA社。アトランティックサーモンの養殖でノシ上がってきた一代企業である。その品質の良さから世界中に輸出され、日本にも支社を持つ。寿司用のネタとしても使われているとかで、あなたの食卓に並んでいるシャケも、もしかしたらこの会社で養殖されたものかもしれない。

 寿司や刺身などのネタとして、日本よりもむしろ中国やアジア、欧米でサーモン需要が高まっている。そんな背景もあり、シャケの養殖はノルウェーでは重要産業の1つにまで成長してきた。中でもトップ企業のサルマーASA社は、いまや世界最大のシャケ屋である。その絶頂時に、なぜ父は会社をわが子に譲ったのか。理由はズバリ、莫大な額にのぼるはずだった相続税を回避すためである。年々増えていく資産と税金を天秤にかけた勝ち組たちがよく使う手であるが、ノルウェー人も同じらしい。

◎経済界が太鼓判「世界でいま結婚に値すべきオトコ」

 お坊ちゃまは、それでは父のくれた会社で労働に勤しんでいるかといえば、ちっともそんなことはなく、もっぱら投資に夢中なのだとか。しかし、父のくれた掛け金は膨大である。懐に余裕のある人間ほど強いのはギャンブルの鉄則だ。不動産投資にハマッたジュニアは、見事に資産を増やし続けている。シャケの仕事は引き続き父がこなしており、グスタフ君はまあニートのようなものではあるが、この調子なら彼にも高額の課税がありそうだ。

 そんなわけでグスタフ君は、一応社主の1人ではあるのに出社もしていないので、その実態はナゾに包まれている。

 だが、時折インスタグラムに投稿される写真(現在は非公開)は、さすがの大富豪。グランドピアノが鎮座するホテルのロビーのごとき巨大リビングでポーズを決める坊ちゃま。さりげなく一緒に映っている車のエンブレムはフェラーリ。ドバイの誇る7つ星ホテル、最高ランクの部屋はなんと1泊250万円という「ブルジュ・アル・アラブ」をバックにくつろぐ若き大富豪。

 左腕全体をびっしりと覆っているタトゥーはエスタブリッシュメントとはかけ離れており、そのあたり若社長としての資質が問われそうではあるが、なんといってもイケメン億万長者。ゲス……いや大衆視線の経済誌「フォーブス」をはじめ、数多くの経済関連雑誌やウェブサイトで「世界のリッチな独身男性ベスト10」だとか「世界でいま結婚に値すべきオトコたち」みたいな特集では必ず登場する、もはや常連。

 彼女の有無は不明だがシングルではあるようで、世界中の女たちがグスタフ君を狙っている。彼が住んでいるのは北海に浮かぶ美しき島フロヤ。小さな島なので観光がてら行ってみたら、もしかしたらイケメン大富豪と出会えるかもしれない。

古舘伊知郎と松本人志の急接近は「とんねるず vs ダウンタウン」完全和解の布石に?

furutati1112
 6日、フリーアナウンサーでタレントの古舘伊知郎が『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演した。  古舘は先日放送された『人志松本のすべらない話』(同)において、ダウンタウンの松本人志と初共演を果たしている。さらに11月より同局で『フルタチさん』『トーキングフルーツ』と2本のレギュラーを番組を始めており、フジテレビとの関係を深めつつある。そんな彼に期待される役目がある。 「とんねるずとダウンタウンの共演の橋渡し役ですね。両コンビは2014年の3月に放送された『笑っていいとも!』の最終回スペシャルで一緒になっていますが、これは、とんねるずのゲリラ的な乱入で実現したもので、正式な共演とはいえません」(放送作家)  それでは、なぜ古舘が橋渡し役となるのだろうか。そこには彼の人脈が生きてくる。 「古舘さんは、とんねるずの石橋貴明さんと非常に親しいことで知られています。2人が酒を飲みながら語り合う『第4学区』なる深夜番組もありました。ダウンタウン松本さんと共演の機会を増やしている古舘さんの仕切りで、両者が共演する番組があったら是非とも見てみたいですね」(同)  大物芸人の意外な組み合わせには、何かしらのギミックが必要となる。ビートたけしと松本人志が共演した『たけしとひとし』(日本テレビ系)では、両者のシャイな性格に配慮し、空中のセットに座らせて、お互いの目線が合うようにした。 「古舘さんは、往年のプロレス実況でもわかるとおり、とにかく“煽る”人です。それと同時に長年のアナウンサー経験から全体を見渡せる“配慮”の人でもあります。とんねるずの暴走を抑えつつ、後輩のダウンタウンを煽り立てるといった、神業が見られるかもしれません」(同)  視聴率は低下の一途を辿り、テレビ業界は末期的状況といわれて久しい。特にフジテレビはその傾向が顕著である。バラエティの現場に本格復帰した古舘伊知郎が、閉塞した状況を打破するキーマンとなる可能性は十分にあるだろう。 (文=平田宏利)

古舘伊知郎と松本人志の急接近は「とんねるず vs ダウンタウン」完全和解の布石に?

furutati1112
 6日、フリーアナウンサーでタレントの古舘伊知郎が『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演した。  古舘は先日放送された『人志松本のすべらない話』(同)において、ダウンタウンの松本人志と初共演を果たしている。さらに11月より同局で『フルタチさん』『トーキングフルーツ』と2本のレギュラーを番組を始めており、フジテレビとの関係を深めつつある。そんな彼に期待される役目がある。 「とんねるずとダウンタウンの共演の橋渡し役ですね。両コンビは2014年の3月に放送された『笑っていいとも!』の最終回スペシャルで一緒になっていますが、これは、とんねるずのゲリラ的な乱入で実現したもので、正式な共演とはいえません」(放送作家)  それでは、なぜ古舘が橋渡し役となるのだろうか。そこには彼の人脈が生きてくる。 「古舘さんは、とんねるずの石橋貴明さんと非常に親しいことで知られています。2人が酒を飲みながら語り合う『第4学区』なる深夜番組もありました。ダウンタウン松本さんと共演の機会を増やしている古舘さんの仕切りで、両者が共演する番組があったら是非とも見てみたいですね」(同)  大物芸人の意外な組み合わせには、何かしらのギミックが必要となる。ビートたけしと松本人志が共演した『たけしとひとし』(日本テレビ系)では、両者のシャイな性格に配慮し、空中のセットに座らせて、お互いの目線が合うようにした。 「古舘さんは、往年のプロレス実況でもわかるとおり、とにかく“煽る”人です。それと同時に長年のアナウンサー経験から全体を見渡せる“配慮”の人でもあります。とんねるずの暴走を抑えつつ、後輩のダウンタウンを煽り立てるといった、神業が見られるかもしれません」(同)  視聴率は低下の一途を辿り、テレビ業界は末期的状況といわれて久しい。特にフジテレビはその傾向が顕著である。バラエティの現場に本格復帰した古舘伊知郎が、閉塞した状況を打破するキーマンとなる可能性は十分にあるだろう。 (文=平田宏利)

セックス目的の空間には寄り付かない――女性目線のラブホテルデザインに見る女の願望

 

ozawariesan001

 「少子高齢化」といわれて久しい現在、かつてカップルが愛を育む場所であったラブホテルの需要は減りつつあるという。業界内では、「ラブホテル」を「レジャーホテル」と呼称し、その数自体も年々減少傾向にあることを、前回ご紹介した。

 ラブホテル運営側は生き残るための活路を見いだしつつある。いわゆる「カップルのためのホテル」という位置付けを見直し、女子会やおひとりさま向けのプランはもちろん、外国人観光客のステイ先としてのPRも活発化しているようだ。

 そんな中、女性デザイナーが手がけるホテルが活気付いているという。男性が多いという業界において注目を集める“女性目線のラブホテル”とは、一体どういった空間なのだろうか?

■男性の考える“女性の好むもの”はズレている

 今回お話を聞かせていただいたのは、Re Design代表のデザイナー・オザワリエ氏。「HOTEL AROMA」シリーズの5店舗を始めラブホテル以外にリゾートホテル・温泉施設などをプロデュース。女性の“五感”に訴える空間作りをコンセプトに、数々の好成績を実現している。

 いわゆるラブホテルがはやり始めた1970年代と現在とでは、目に見える変化として、城や遊園地などを模した外装や内装といったテーマパーク性が薄くなっていることが挙げられるだろう。この点についてオザワ氏は、客にとってのラブホテルの位置付けが大きく変化しているのでは、と語る。

「当時はあまり娯楽がなかったんですよね。シティホテルに限らず、ラブホテルに泊まりに行くことで、非日常感を味わいたかったのではないかと思います。そのために、ラブホテルの中にテーマパーク性を盛り込んだのではないでしょうか。しかし時代は移り変わり、あらゆる娯楽が存在するようになったことで、ラブホテルに、いわゆる“テーマパーク的な楽しみ”を求める人が減っていったと感じます」

 オザワ氏は、ラブホテルの派手な造形だけでなく、定番である“豊富なアメニティグッズ”や“カラオケやゲーム、マッサージチェア、ジェットバスなどの充実した設備”についても疑問を抱き、「時代が進んだ今でも、業界内では『ラブホテルとはこうでなければならない』という既成概念を引きずっているような気がしたんです」と語る。そこでオザワ氏は、「ラブホテルの改革」に打って出たそうだ。

「“私が行きたくなる空間”を作っています。それまでのゲームやカラオケなど“ラブホテルになくてはならないもの”を全部排除したんです。煌びやかなネオンや娯楽設備に頼らず、音や香り、質感などの、女性の五感に訴える空間を作りたいと考えました。私はラブホテルやレジャーホテルとは呼ばずに『プライベートホテル』と呼んでいて、カップルはもちろん、女性同士も使いたくなる空間を提案したいんです」

 しかしその改革は、簡単には進まない。ラブホテルオーナーの多くは団塊世代の男性。女性の好むホテルに改装しようとしても、彼らの視点で考えるそれと、女性が望んでいるものとでは明らかに趣向が異なっていたという。

「ラブホテルにありがちな赤やピンクの照明、真っ白なレースの天蓋、パッと見てゴージャス感を出せる大理石などが、男性の考える“女性の好むもの”なんですが、女性はピンと来ないのではないでしょうか。また、そもそもラブホテルの部屋は、お客様目線で作られていないんです。例えば、よくあるビニールレザーのソファやプラスチックのティッシュケースなんかは、ホテル側が“掃除がしやすい”から選ばれている。どんなに『最新のマッサージチェアを入れました!』と宣伝したところで、お客さんが触れる床材、壁の素材、ティッシュケースなどの小物一つひとつにまでこだわらないと、女性のお客さんの中で、そのホテルのポイントは下がってしまいます。私はそんな男性やオーナー目線の事柄を一つずつ潰していきたくて、自然素材のものを使って空間を作りたいと考えました」

■色っぽい自分を感じられる仕掛け

 では実際に、オザワ氏はどのような空間を作っているのだろう。彼女の最新作である新潟県新潟市「月とうさぎ」は、ぼんやりと柔らかな外観ライトの照明をくぐると、その先には和紙や木に囲まれた和空間が広がる作りになっている。室内で特徴的なのは、墨色に染められた透け感のある素材で作られた天蓋。白×レースが一般的なところを墨色にした分、派手さはないが、女性の肌を少し綺麗に映すのではないかと期待させる。

「『ラブホテルに行く』というだけで、女性にとっては後ろめたいことだと思うんです。私はその後ろめたさや嫌悪感を一切排除したくて。女性が綺麗に見えて、心地よいと感じるような、清潔感ある空間作りをしました。ここの空間にいる自分は、自宅にいるときよりも綺麗で、ちょっと色っぽいなと思えたら、気分も盛り上がるし、カップルの関係もよくなるんじゃないかなと思うんです」

 また、オザワ氏が初めて手掛け、現在も池袋にある「池袋ホテルアロマ」では、外装や内装だけでなく、“匂い”に着目。もともとオザワ氏は、人と人が交わり続けることで発せられるラブホテルの“独特な匂い”が嫌いだったといい、そのため天然のアロマを焚くようにしたそうだ。こういった仕掛けは、女性を心身ともにリラックスさせるだろう。

「もともとホテルアロマは、池袋駅から離れた場所にあった古くてボロボロのラブホテルをリノベーションしたものです。リノベーション前は、一室につき月10万の売上だったのが、リノベーション後には月130万にアップ。立地も悪いので、最初はあまり売り上げは伸びなかったのですが、口コミから少しずつお客さんが増えていき、リノベーションした年のクリスマスには行列ができたんです。その時に、業界の常識をひっくり返した“女性が好む空間”というホテル作りは間違いではなかったんだなと感じました」

■ラブホテルからプライベートホテルへ

 女性目線を取り入れることで、業界にも光が見えてきた。しかしやはり、全体的に見るとラブホテルの利用者は減少傾向にある。現在、ラブホテルの平日日中の主要ユーザーはシニア層だというが、現在の30~40代が10~20年後にシニアになったとき、同じように利用してくれるのかというと疑問が残るようだ。

「今のシニア層って元気なんです。でも、今の30~40代は元気がないから、シニアになったとき、ホテルを利用する人は少なくなるのではないでしょうか。これからは業界全体で、そのあり方を変えていかないといけないなと思います。地方のホテルでは、ラブホテルを一般の旅館業法にシフトして、中国人の観光客をバスで連れて来るような営業手法に転換されているところも多いですし……本当に居心地のいいホテルでないと生き残れないのではないでしょうか」

 オザワ氏は、アロマホテルを作った際、ラグジュアリーホテルに近い内装にしたいと構想していたという。一泊5~10万円支払うことが当たり前、私たちにとっては高嶺の花だが、そういった空間を楽しむのと同じような感覚を、リーズナブルな価格で提供してくれるのが、オザワ氏のいう「プライベートホテル」なのだ。ハイクラスな癒やしを、手軽に与えてくれるサプリメント的な存在とも位置付けられるだろう。

 ラブホテルはセックスをするための場所、という時代は終わったのかもしれない。確かに、今の若者は性に消極的だといわれるだけに、セックスだけが目的の空間を与えても寄り付かないだろう。しかし、“カップルだけの空間がほしい”という声も、決してなくならないはずだ。だからこそ、これからは「プライベートホテル」という名のように、カップルや夫婦、友人などが“関係性を深めるため”の居心地よい空間と定義される場所が、さらに必要とされるのではないかと考えられる。セックスをしたいのではなく、セックスによって関係性を深めたい――ラブホテルからプライベートホテルへの変遷に、そんな人々の心の奥底にある願望を感じた。
(取材・文=いしいのりえ)

セックス目的の空間には寄り付かない――女性目線のラブホテルデザインに見る女の願望

 

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 「少子高齢化」といわれて久しい現在、かつてカップルが愛を育む場所であったラブホテルの需要は減りつつあるという。業界内では、「ラブホテル」を「レジャーホテル」と呼称し、その数自体も年々減少傾向にあることを、前回ご紹介した。

 ラブホテル運営側は生き残るための活路を見いだしつつある。いわゆる「カップルのためのホテル」という位置付けを見直し、女子会やおひとりさま向けのプランはもちろん、外国人観光客のステイ先としてのPRも活発化しているようだ。

 そんな中、女性デザイナーが手がけるホテルが活気付いているという。男性が多いという業界において注目を集める“女性目線のラブホテル”とは、一体どういった空間なのだろうか?

■男性の考える“女性の好むもの”はズレている

 今回お話を聞かせていただいたのは、Re Design代表のデザイナー・オザワリエ氏。「HOTEL AROMA」シリーズの5店舗を始めラブホテル以外にリゾートホテル・温泉施設などをプロデュース。女性の“五感”に訴える空間作りをコンセプトに、数々の好成績を実現している。

 いわゆるラブホテルがはやり始めた1970年代と現在とでは、目に見える変化として、城や遊園地などを模した外装や内装といったテーマパーク性が薄くなっていることが挙げられるだろう。この点についてオザワ氏は、客にとってのラブホテルの位置付けが大きく変化しているのでは、と語る。

「当時はあまり娯楽がなかったんですよね。シティホテルに限らず、ラブホテルに泊まりに行くことで、非日常感を味わいたかったのではないかと思います。そのために、ラブホテルの中にテーマパーク性を盛り込んだのではないでしょうか。しかし時代は移り変わり、あらゆる娯楽が存在するようになったことで、ラブホテルに、いわゆる“テーマパーク的な楽しみ”を求める人が減っていったと感じます」

 オザワ氏は、ラブホテルの派手な造形だけでなく、定番である“豊富なアメニティグッズ”や“カラオケやゲーム、マッサージチェア、ジェットバスなどの充実した設備”についても疑問を抱き、「時代が進んだ今でも、業界内では『ラブホテルとはこうでなければならない』という既成概念を引きずっているような気がしたんです」と語る。そこでオザワ氏は、「ラブホテルの改革」に打って出たそうだ。

「“私が行きたくなる空間”を作っています。それまでのゲームやカラオケなど“ラブホテルになくてはならないもの”を全部排除したんです。煌びやかなネオンや娯楽設備に頼らず、音や香り、質感などの、女性の五感に訴える空間を作りたいと考えました。私はラブホテルやレジャーホテルとは呼ばずに『プライベートホテル』と呼んでいて、カップルはもちろん、女性同士も使いたくなる空間を提案したいんです」

 しかしその改革は、簡単には進まない。ラブホテルオーナーの多くは団塊世代の男性。女性の好むホテルに改装しようとしても、彼らの視点で考えるそれと、女性が望んでいるものとでは明らかに趣向が異なっていたという。

「ラブホテルにありがちな赤やピンクの照明、真っ白なレースの天蓋、パッと見てゴージャス感を出せる大理石などが、男性の考える“女性の好むもの”なんですが、女性はピンと来ないのではないでしょうか。また、そもそもラブホテルの部屋は、お客様目線で作られていないんです。例えば、よくあるビニールレザーのソファやプラスチックのティッシュケースなんかは、ホテル側が“掃除がしやすい”から選ばれている。どんなに『最新のマッサージチェアを入れました!』と宣伝したところで、お客さんが触れる床材、壁の素材、ティッシュケースなどの小物一つひとつにまでこだわらないと、女性のお客さんの中で、そのホテルのポイントは下がってしまいます。私はそんな男性やオーナー目線の事柄を一つずつ潰していきたくて、自然素材のものを使って空間を作りたいと考えました」

■色っぽい自分を感じられる仕掛け

 では実際に、オザワ氏はどのような空間を作っているのだろう。彼女の最新作である新潟県新潟市「月とうさぎ」は、ぼんやりと柔らかな外観ライトの照明をくぐると、その先には和紙や木に囲まれた和空間が広がる作りになっている。室内で特徴的なのは、墨色に染められた透け感のある素材で作られた天蓋。白×レースが一般的なところを墨色にした分、派手さはないが、女性の肌を少し綺麗に映すのではないかと期待させる。

「『ラブホテルに行く』というだけで、女性にとっては後ろめたいことだと思うんです。私はその後ろめたさや嫌悪感を一切排除したくて。女性が綺麗に見えて、心地よいと感じるような、清潔感ある空間作りをしました。ここの空間にいる自分は、自宅にいるときよりも綺麗で、ちょっと色っぽいなと思えたら、気分も盛り上がるし、カップルの関係もよくなるんじゃないかなと思うんです」

 また、オザワ氏が初めて手掛け、現在も池袋にある「池袋ホテルアロマ」では、外装や内装だけでなく、“匂い”に着目。もともとオザワ氏は、人と人が交わり続けることで発せられるラブホテルの“独特な匂い”が嫌いだったといい、そのため天然のアロマを焚くようにしたそうだ。こういった仕掛けは、女性を心身ともにリラックスさせるだろう。

「もともとホテルアロマは、池袋駅から離れた場所にあった古くてボロボロのラブホテルをリノベーションしたものです。リノベーション前は、一室につき月10万の売上だったのが、リノベーション後には月130万にアップ。立地も悪いので、最初はあまり売り上げは伸びなかったのですが、口コミから少しずつお客さんが増えていき、リノベーションした年のクリスマスには行列ができたんです。その時に、業界の常識をひっくり返した“女性が好む空間”というホテル作りは間違いではなかったんだなと感じました」

■ラブホテルからプライベートホテルへ

 女性目線を取り入れることで、業界にも光が見えてきた。しかしやはり、全体的に見るとラブホテルの利用者は減少傾向にある。現在、ラブホテルの平日日中の主要ユーザーはシニア層だというが、現在の30~40代が10~20年後にシニアになったとき、同じように利用してくれるのかというと疑問が残るようだ。

「今のシニア層って元気なんです。でも、今の30~40代は元気がないから、シニアになったとき、ホテルを利用する人は少なくなるのではないでしょうか。これからは業界全体で、そのあり方を変えていかないといけないなと思います。地方のホテルでは、ラブホテルを一般の旅館業法にシフトして、中国人の観光客をバスで連れて来るような営業手法に転換されているところも多いですし……本当に居心地のいいホテルでないと生き残れないのではないでしょうか」

 オザワ氏は、アロマホテルを作った際、ラグジュアリーホテルに近い内装にしたいと構想していたという。一泊5~10万円支払うことが当たり前、私たちにとっては高嶺の花だが、そういった空間を楽しむのと同じような感覚を、リーズナブルな価格で提供してくれるのが、オザワ氏のいう「プライベートホテル」なのだ。ハイクラスな癒やしを、手軽に与えてくれるサプリメント的な存在とも位置付けられるだろう。

 ラブホテルはセックスをするための場所、という時代は終わったのかもしれない。確かに、今の若者は性に消極的だといわれるだけに、セックスだけが目的の空間を与えても寄り付かないだろう。しかし、“カップルだけの空間がほしい”という声も、決してなくならないはずだ。だからこそ、これからは「プライベートホテル」という名のように、カップルや夫婦、友人などが“関係性を深めるため”の居心地よい空間と定義される場所が、さらに必要とされるのではないかと考えられる。セックスをしたいのではなく、セックスによって関係性を深めたい――ラブホテルからプライベートホテルへの変遷に、そんな人々の心の奥底にある願望を感じた。
(取材・文=いしいのりえ)

地の果て・アラスカ州から殺人旅行を繰り返したシリアル・キラー

――犯罪大国アメリカにおいて、罪の内実を詳らかにする「トゥルー・クライム(実録犯罪物)」は人気コンテンツのひとつ。犯罪者の顔も声もばんばんメディアに登場し、裁判の一部始終すら報道され、人々はそれらをどう思ったか、井戸端会議で口端に上らせる。いったい何がそこまで関心を集めているのか? アメリカ在住のTVディレクターが、凄惨すぎる事件からおマヌケ事件まで、アメリカの茶の間を賑わせたトゥルー・クライムの中身から、彼の国のもうひとつの顔を案内する。
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アラスカのシリアル・キラー、イスラエル・キース。
 2012年2月1日午後8時頃、アラスカ州アンカレッジにある小さなコーヒー店でアルバイトをしていたサマンサ・コーニック(当時18歳)は、店を閉める準備をしていた。すでに店の周囲は暗闇に包まれていたが、彼女のもとに最後の客が訪れた。顔を覆うスキーマスクを被った男は、コーヒーを注文。極寒のアラスカ州では、そうしたマスクを被る姿は見慣れた光景だった。彼女は男のために、この日最後のコーヒーを淹れ、カウンターへ運ぶ。  そこで彼女を待っていたのは、銃口を向ける男の姿だった。男はサマンサの手首を結束バンドで縛ると、深々と降り積もる雪の中、誘拐したのだ。  翌日、犯罪とは縁遠かった町で、市民と警察による大規模な捜索が開始される。3週間後、サマンサのボーイフレンドに、彼女の携帯電話からメッセージが送られてきた。 「コナー公園にあるアルバートの写真の下。彼女可愛いな」  謎めいたメッセージをもとに警察がコナー公園に向かうと、掲示板に貼られたアルバートという犬探しのポスターの下に、サマンサの写真が入ったジップロックを発見。怯えた様子で目を見開いたサマンサと、数日前に撮影したことを示すためか、日付入りの地元新聞が写されていた。そこには、彼女の銀行口座に30000ドルを振り込むよう身代金を要求する紙も同封されていた。サマンサの両親は市民からの寄付金を集めると、すぐに現金を振り込んだ。娘が生きて帰ってくることを信じて。  それから数日後、事件は急展開をみせる。アラスカ州から遠く離れたアリゾナ州で、サマンサの口座の現金が引き出された。防犯カメラにはサングラスで変装をした男の姿が捉えられていた。その後、男はニューメキシコ州、テキサス州と移動し、ATMから現金を引き出し続ける。警察は防犯カメラの映像をもとに捜査を進め、滞在先のホテルから車を走らせようとしていた男にたどり着いた。停車させた車の中で、サマンサの携帯電話とデビットカード、そして大量の現金を発見。男が提示した免許書には、イスラエル・キーズと記されていた。  ここでついに、サマンサ誘拐の容疑者は逮捕された。だがこの時、イスラエルがシリアル・キラーであることは、まだ誰も知る由もなかった。

厳格な両親のもとで暮らした少年時代

 1978年1月7日、イスラエル・キーズは、ユタ州リッチモンドで9人兄妹の長男としてこの世に生を受けた。厳しいキリスト教原理主義者の両親は、子供たちの名前を聖書から引用し、彼にはイスラエルと名付けた。  彼が生まれて間もなく、一家はワシントン州スティーブンス郡に移り住む。経済的に恵まれない環境だった一家は、林に囲まれた通り沿いに立つ小さな小屋で生活を開始。厳しい冬を迎えると、電気も通っていない小屋で薪を燃やして暖をとる生活を送った。イスラエルは学校には通わず、ホームスクールで教育を受け、神への冒涜と両親が判断すれば、映画や音楽などのポップカルチャーに触れることも許されなかった。そして週末になれば、両親と共に白人至上主義の色濃い教会に通い続ける日々を送った。孤立した環境で育ったイスラエルにとっては、それが普通だった。しかし、彼が初めて自分の“異変”に気がついたのは、彼が14歳の頃だった。  友人と行動をするようになった彼は、空き家に侵入するという遊びを繰り返していた。ある日、忍び込んだ家の中で猫を発見すると、イスラエルは躊躇なく射殺した。気味悪がった友人は、彼を避けるようになっていったという。また、妹が飼っていた猫がゴミを漁ると問題になった時も、彼は猫を林に連れて行き、腹部に向かって発砲。死にゆく猫を見ながら笑った。  常軌を逸した行動で、さらに孤立を深めていった彼であったが、後に彼が営む建設業の才能を見つけるのも、ちょうどこの頃だった。イスラエルが初めてキャビンを建てたのは、まだ16歳の頃だった。  1990年代後半、一家は再び住まいを変える。母親は、キリスト教原理主義者からモルモン教徒へと変わる。だがその信仰は定まらず、今度はメーン州スミュルナに移り住み、アーミッシュ・コミュニティでの生活を開始。近代的な生活様式を営まず、昔ながらの農耕や牧畜によって自給自足をするこの集落で過ごす中、母親は環境になじめず、再び信仰を変えていく。2度3度と信仰を変える母親は、それゆえに周囲からは気味の悪い女性として変わり者扱いされ、カルト扱いされていたという。  そうしたこともあって、イスラエルは17歳の頃、とうとう両親の信仰に嫌気が差し始めた。一家の絶対的な存在であった神の存在に苦しみ、無神論者となることを決意。彼の不信心を知った両親は、イスラエルを勘当する。彼は家族を捨てて旅に出た。  1998年、イスラエルは自ら軍に入隊する。3年間の軍隊生活の末に除隊した後は、9歳年上のガールフレンドと再びワシントン州へと移り住み、幼少時代から培った才能を活かして、建設業を営み始めた。仕事は順調だった。結婚こそしなかったが、2人の間には娘が生まれた。  2007年3月、2人は知人の勧めもあって、娘を連れてアラスカ州へと移住を決意。新天地でも建設業を営み、 寡黙だが確かな腕を持ち、指定した時間の5分前には準備を整えている彼の姿は、すぐに評判の職人として、地元住民に知られていった。彼を雇った住民は、一様に真面目で娘思いの男と太鼓判を押していた。サマンサ誘拐事件が起きるまでは……。

“殺人中毒”を自称する男が語りだした複数の犯行

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イスラエルが用いた殺人キット。
 2012年3月13日、誘拐容疑でイスラエルは逮捕されたが、依然としてサマンサの捜索は続いていた。連日続いた取り調べに対して、彼は沈黙を守り続けたからだ。しかし逮捕から18日後、FBIの捜査によって追い詰められたイスラエルは、その重い口を開き始めた。 「彼女はもう、死んでるよ」  そして彼は、おぞましいサマンサ殺害の全容を、淡々と語り始めたのだ。  イスラエルは彼女を誘拐後、ガールフレンドと娘が眠る自宅のガレージで強姦し、窒息死させた。身代金要求の為の写真を撮影した時には、すでに死んでいたことを告白。さらに、写真に写る彼女の見開いた目は、糸で縫いつけて強引に開けさせていたこと。死体をバラバラにし、ビニール袋に入れてマタヌスカ湖へと運び、厚く張った氷をチェーンソーで切り抜いて死体を捨てたこと。その場で釣りを楽しんだこと。そして、その帰りに娘の小学校へ向かい保護者面談に出席し、その夜、釣った魚を鍋料理にして娘に食べさせたことを滔々と語った。 「あなたが知りたいことを全て話しますよ。もっと話さなきゃきけないストーリーもあるんです」  イスラエルは、捜査官にそう告げると、過去の犯行を語り始めたのだ。  殺人が趣味と豪語する彼は、建設業で金を稼いでは全米を飛び回り殺人を繰り返していたというのだ。バーモンド州では、中高年の夫婦宅を襲った。寝ていた2人を起こして手首を縛って誘拐し、近くの廃墟にある地下室で夫を椅子に縛り、上の階で妻を強姦。2人を殺害し、地下室に遺棄した。さらに、複数の州に、銃や、ロープ、ゴミ袋、排水管洗浄剤などを入れた“殺人キット”を、あらかじめ用意しておき、手ぶらで訪れると殺人を繰り返していたのだ。自らを“殺人中毒”と表現するイスラエルは、そうした行為を働く為に、2007年から2012までの間に20回も飛行機でアラスカを出ており 、資金調達のために銀行強盗まで働いたというのだ。  イスラエルは、14年間に渡って家庭的な父親と、冷酷な連続殺人鬼の二重生活を送っていたのだ。

崇められたいわけではないーー身勝手すぎる結末

「今、直面している問題は、誰かが私の事をバカバカしいテレビのトゥルー・クライム・ショーにしようとすることだ」  イスラエルは取調室で、コーヒーカップを握りながらそう呟いた。  過去に存在したシリアル・キラーの中には、自分の犯した罪によって浴びるスポットライトに快感を覚える者も少なくない。しかし、彼は自分の名が新聞や、インターネットに載ることに抵抗を示し、特にテレビ番組のネタに扱われることに嫌悪を示した。10歳になる娘が将来、自分のことをインターネットで調べるのを恐れていたのだ。  また、彼はそうしたショーに、人々が夢中になることも知っていた。アメリカにはこうした実録犯罪物のテレビ番組が多くあり、人気を博している。一線を越えて、殺人鬼を英雄視する者も一定数存在する。手紙の交換をしたり、面会と称して直接会いに行く者もいる。有名な殺人鬼ともなれば、ファンクラブもあるほどだ。彼らを祭り上げるのは男だけではない。殺人鬼に恋心を持つ女性のことを「プリズン・グルーピー」と呼ぶが、ロックスターの追っかけのように、殺人鬼に夢中になり、中には獄中結婚をする者もいるのだ。  しかし、イスラエルは、自分を崇める者達に興味を持つようなタイプのシリアル・キラーではなかった。彼は、一刻も早く、この世から去りたいと考え始めていた。 「俺はもう全てを終わりにしたいんだ。俺は刑務所から一生出れないことを知っている。俺にとって、それは死刑と同じなんだよ」  そして2012年1月21日、裁判開始の3カ月前、イスラエルはカミソリの刃で手首を切り自殺をした。警察は少なくとも11件の殺人に関与していると見て捜査を進めていたが、イスラエル亡き今、その数は把握しきれていない。  14年間に渡って殺人旅行を行ったイスラエルの被害者は、今も全米中に眠っているかもしれない。 井川智太(いかわ・ともた) 1980年、東京生まれ。印刷会社勤務を経て、テレビ制作会社に転職。2011年よりニューヨークに移住し日系テレビ局でディレクターとして勤務。その傍らライターとしてアメリカの犯罪やインディペンデント・カルチャーを中心に多数執筆中。

トランプ擁護派は「差別主義者」認定!? 各所で相次ぐ“トランプショック”

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 トランプ氏の大統領当選を“擁護”した韓国教育界の実力者に、批判の声が殺到している。  京畿道の教育監(教育委員会の委員長に相当)を務めるイ・ジェジョン氏は9日、トランプ氏の当選が確実になると、自身のTwitterに「アメリカの政治革命! 米国内の白人の集結が下した、政治既得権益への審判」という文章を投稿。すると、それに対し、「人種差別主義者」「女性嫌悪主義者」などの非難が殺到したのだ。  これに対し、イ氏は「誤解があまりにも大きい。トランプ氏を支持するものではない。米国の大統領選挙の過程を礼賛するものでもない。誤解を招いて申し訳ない」とコメント。問題の文章を削除した。 「韓国では、トランプ氏は差別主義的な人物であるというイメージが定着している。イ氏に対する批判は過剰かもしれませんが、韓国内の政治の混乱に続き、韓国と関係が深い米国の大統領選が予想外の結果になったことに対して、国民の感情が高ぶっているのでしょう」(韓国メディア記者)  なお、韓国では“トランプショック”により、各地域経済に不穏な空気が漂っている。例えば、韓国第2の都市である釜山の商工会議所は、米大統領選を受け、地域経済への影響分析を行った。海運業で栄える釜山地域の輸出全体のうち、対米輸出が最も大きな割合を占めているが、もしトランプ氏が保護貿易主義を強化すれば、地域経済に大きな影響を及ぼすだろうと予測している。  アジア諸国の中では、日本と並んで米国との経済・軍事・社会的結びつきが強い韓国。トランプ新大統領の就任で、どのような影響を受けるのか? “擁護派”への非難は、自分たちの生活に危機感を感じ取った韓国国民の、一種のアレルギー反応なのかもしれない。

「その茶髪染めて」、Hey!Say!JUMP山田涼介への的外れな批判をした朝日新聞コラムが大炎上

 10月17日から放送が始まった、Hey! Say! JUMP山田涼介主演の月9ドラマ『カインとアベル』(フジテレビ系)。11月7日に第4話の放送を終えたが、視聴率はいまだ2ケタ台には届かず、低空飛行が続いている状態だ。しかし第5話からは、山田演じる高田優と、兄の隆一(桐谷健太)、そして隆一の婚約者である矢作梓(倉科カナ)との三角関係がより複雑になる展開が予想され、視聴者からは「続きが楽しみ」と期待の声が多い。

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