「切り身を投げようよ、ファンの人に」アイドルグループ・つりビット“世界を釣り上げる”日がやってきた!

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 TBS系『櫻井・有吉THE夜会』で、俳優の山田孝之もおすすめするアイドルとして、業界内外から注目されるアイドルグループがいる。  そのアイドルは、2012年に結成された、“釣り”をテーマにしたアイドルグループ「つりビット」。山下達郎の「踊ろよ、フィッシュ」をカバーするなど、個性的な展開を見せる彼女たちは、来る2月26日に赤坂ブリッツでワンマンライブ「赤坂サカナ!~みんなで釣ろう赤坂BLITZ~」を控えている。  すでにチケットは完売。“いつか世界を釣り上げます!”をキャッチフレーズに掲げる彼女たちに、話を聞いてみた。 ――結成当時から伺っていきたいんですけど、そのときは、みなさんおいくつでしたか? 長谷川瑞(以下、長谷川) 私が中3で。 安藤咲桜(以下、安藤) 聞間、竹内、安藤が小6で、小西が小5です。
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竹内夏紀(なっちゃん)
――お互いの第一印象ってあります? 安藤 すごい覚えてる(笑)。なつ(竹内夏紀)は、茶色いランドセル背負っていたんですよ。 長谷川 茶色いランドセル(笑)。 安藤 その時点で、「あ、一軍だ」と思って(笑)。もう、怖くて怖くて。 竹内夏紀(以下、竹内) いやいや、そんなそんな。 長谷川 私、オーディションの時に、私の次がなつだったんですよ。それで、なつが私のオーディションのずっと見てて。で、茶色いランドセルで。「最近の小学生……すげえ!」って思って。
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安藤咲桜(さくちん)
――では、順番に、安藤さんの第一印象はどんな感じでしたか? 聞間彩(以下、聞間) すごいおとなしそうだった。 長谷川 顔合わせのときにさ、「なにか質問ありますか?」ってプロデューサーさんに言われて、一人だけ手を挙げて質問してたんですよ。だから、積極的だなあって思って。 聞間 私も思った。それ、記憶にある。 安藤 なんか言ったっけ? 覚えてない(笑)。 長谷川 なんか言ってたんだよ。みんな挙げないで「ないです」って感じだったのに、「はぁい!」って。 安藤 空気読めない人じゃん、それ(笑)。
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聞間彩(ちゃんあや)
――聞間さんの印象、どうでした? 竹内 GAPのパーカー着てたイメージしかないんだけど(笑)。 長谷川 そうそう! 聞間 ちょうど、顔合わせのちょっと前にGAPのパーカーを買ってもらって、新しいから気合入れて、これ着ていこうって思って。 長谷川 “GAPの子”であやちゃんのこと、覚えちゃったから私。みんなの名前覚えるときに、“GAPあや”って書いて(笑)。
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長谷川瑞(みーちゃん)
――続いて、長谷川さん。 安藤 一番年下かと思ったんです。 聞間 声が高くてびっくりした! 竹内 私、こんな声の高い人が人類にいるんだと思って。 長谷川 ひどいよ〜人類だよ〜! ずっとこんなだよねえ。
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小西杏優(あゆたん)
――小西さんの第一印象はどうでしたか? 最年少ということですけど。 聞間 なんか、ミニーちゃんのセットアップ?着てたよね(笑) 小西杏優(以下、小西) 恥ずかしいんで、やめてください(笑)。 聞間 水玉の。この子、ミニーマウスなのかなって。 安藤 すごいハキハキしてたから、滑舌もすごいよくて。笑顔もぱあってしてたから。すごい慣れてる子なんだなって。
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――その後、レッスンが始まるんですよね。 小西 ストレッチをしたり、それこそAKBさんの曲とかを使って、違う振り付けをつけてもらって、練習とかしましたね。ダンスやってない子もいたんで、ストレッチとかはやったよね。 安藤 そのころはまだ、打ち解けてなくて。休憩時間も、みんな無言でお水飲んでいるみたいな。 長谷川 みんな人見知りなんで、もうね、全然ね。 ――打ち解けるきっかけってなんだったんですか? 竹内 交換日記をはじめたんですよ。「最終手段だ!」みたいな。言えないことは書けたりするし、紙面で。 聞間 あと、あれやらなかった?プロフィールの渡し合いっこみたいなの。 長谷川 した! 書いたよね。 安藤 懐かしい。今あるのかな? 竹内 あるんじゃない? ――デビュー曲「真夏の天体観測」が、2013年7月に発売されます。 安藤 代表曲になってますし。つりビットといえば、盛り上がる曲といえば、この曲ってなっているので。本当に大事な曲です。 長谷川 いろんな方が、この曲は聞いたことがあるって言ってくださって。対バンとかでやるとね、「おー!」ってなってくれるんですよ。爽やかなんですけど、私たちの年齢からすると、ちょっと背伸びした歌詞になっているので、それを私たちが歌うってことで、その年のころにしかできなかった感じ? 雰囲気? が楽曲の中に込められているのかなって思って。今歌ってもそれは出ないもんね。 安藤 出ない。「ロマンスを閉じ込めて」ってなんだろうって。 長谷川 でも、今はまた別の意味で、意味がわかった上で歌えるよね。 ――アイドルさんって、再録とかすると声が変わっているって言いますよね。 安藤 そうなんです! 長谷川 全然違うよね。「真夏の天体観測」は、再録したよね、前。 安藤 アルバムの時にアレンジしたバージョンを録ったんですけど、聞き比べると声が。 聞間 低くなったよね、まず。 長谷川 若さが違う。フレッシュさがどこかへ行ってしまった!
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――これまで出演したライブで、印象的だったことはありますか? 長谷川 はじめてのワンマン(2014年6月14日)が、正直ボロボロだったんですよ。結構怒られちゃって、終わった後に。自分たちは満足しちゃっていたんですけど。「はじめてのワンマンよくできたな」って思っていて。でもやっぱり、客観的に見るとそうじゃないというのをそこで知れて。パフォーマンスしっかりしなきゃって、すごい印象に残ってます。 ――逆に、よくできたなって思えるライブはありますか? 聞間 こぶしファクトリーさんとの2マンライブ(2016年3月15日)をさせていただいた時に、ちょうどレコード大賞新人賞にこぶしファクトリーさんが選ばれてて、すごい方たちなんだなって。それで、みんな気合が入ってたというか、負けられないねって。こんなに頑張ったことなかったなって思えるぐらい一致団結して、パフォーマンスは、自分たちで言うのはあれなんですけど、本当にいいパフォーマンスできたのかなって思いましたね。終わったあとの握手会でも、ファンの方から「今日、本当かっこよかった」って言ってもらえて、すごいうれしくて印象に残ってます。 ――つりビットは、“かっこいい”と“かわいい”だと、どちらがうれしいですか? 安藤 “かっこいい”は言われたことないなあ(笑)。かっこいいパフォーマンス……したいね。 長谷川 かっこいいパフォーマンスしたいなあ。 安藤 かわいい曲が多いからね。 ――本人たちとしては、どちらを目指しているんでしょう? 竹内 「おもしろい」かな! 長谷川 私たちは、アイドルらしい曲と釣りやお魚をテーマにしたはっちゃけた曲みたいなのが2つあって楽しめるから、「楽しい」「おもしろい」って思ってくれたほうがね、うれしいよね。 竹内 総合的に評価してもらえると嬉しいです。「楽しい」とか「おもしろい」とか。 安藤 全然「かわいい」じゃないからね、もう年がね(笑)。 竹内 私たちよりも若いアイドル、いっぱいいるからね、今ね。 ――今回、赤坂ブリッツに向けて、動画をツイッターに上げていますよね。部活みたいだなと思って。どんなことをやっていますか? 安藤 やってますね。レッスン場を飛び出して、近くの公園まで走って、階段昇り降りしたりとか、公園で腕立てやったり、スクワットやったりとか。 ――アイドルになる時、そういう部活みたいなことをするって思ってました? 長谷川 なんか、ニコニコして歌って踊ってっていうのがアイドルだと思ってたから、裏でこんなに厳しいことたくさんあると思ってなくて。最初のころはね、やばかったよね。 安藤 私、運動音痴なんですよ、だから、その分みんなについていけないし、ダンスもできないから、覚えるのも遅いしっていうのですごい大変でした。筋肉も柔軟性もないので。ダンス未経験だったんですよ。 ――最後に、赤坂ブリッツへの意気込みを聞きたいと思います。ところで、ブリッツのステージに立ったことはありますか? 安藤 対バンライブとかではあります。 長谷川 とても大きなライブハウスだから、どうしよう!って思って。埋めるなら1,000人以上とかになっちゃうんだよね。 安藤 あやちゃんが言ってたんだっけ? いつも、赤坂でお仕事することが多くて、赤坂ブリッツを通るたびに並んでる人が多くて、「どこのアーティストさんなんだろう? 誰がライブするんだろうね」って話をしてたんですよ。それが私たちになる。だから、すごいうれしい。 長谷川 デビューライブも赤坂でやったんですよ。だから、赤坂はね、すごい思い入れのある土地なので。そこでね、憧れのブリッツでできる。 ――4年間でケタを変えて帰ってきましたね! ずばり、これからのつりビットの野望は? 長谷川 みんなで言ってるのはあるよね。夢は大きい方がいいから、いずれはドームツアーができるくらいになりたい。 安藤 世界を釣り上げなきゃいけないからね(笑)。 長谷川 じゃあ、マグロさばきますか。そこで。 安藤 じゃあさ、切り身投げようよファンの人に。 聞間 くさいくさい(笑)。 安藤 マグロ解体して、切り身を投げるの。それがつりビットだよ(笑)。 (取材=MC内郷丸)
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ワンマンライブ「赤坂サカナ!~みんなで釣ろう赤坂BLITZ~」 【日程】2017年2月26日(日) 【会場】赤坂BLITZ (〒107-0052 東京都港区赤坂5-3-2 赤坂サカス) 【開場/開演】 15:00 / 16:00   【入場料金】前売り 1,000円 【お問い合わせ】オデッセー 03-5444-6966(平日11:00~18:00) ●つりビット つりビットとは、釣りとビット(小さな一片や最小単位などの意)を掛け合わせた造語であり、釣りというレジャー&スポーツに打ち込むこ とを誓った少女たちで構成されるアイドルユニット。2013年5月デビュー。前作『Chuしたい』はオリコンウィークリーランキングで5位にランクイン!最近ではTBS「櫻井・有吉THE夜会」に出演するなど、今注目の歌って釣りもする王道アイドルユニットです! オフィシャルwebサイト:http://www.tsuribit.com/ オフィシャルTwitter:@tsuri_bit

「嫁は感激してますけど……」“元アウトローのカリスマ”瓜田純士が大ヒットアニメ『君の名は。』をメッタ斬り!

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 短気で素直な元ヤクザに無理やり話題作を鑑賞させ、その喜怒哀楽を観察する実験企画。『HiGH&LOW THE MOVIE』に退屈し、『おそ松さん』を嫌悪し、『この世界の片隅に』を大絶賛した“元アウトローのカリスマ”こと作家の瓜田純士(37)だが、果たしてこの青春アニメには、いかなる反応を見せるのか?――世界の興収累計で日本映画最大のヒット作となり、今なお国内外でロングラン上映を続けている『君の名は。』が、今回のお題だ!  昨年8月に封切られ、社会現象を巻き起こした新海誠監督の『君の名は。』。アジアやヨーロッパの各国でも続々と公開され、日本を含む全世界興行収入は約337億円を突破(1月8日時点)。日本映画の中で世界一売れた作品となった。
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『君の名は。』公式サイトより
 本作の鑑賞を瓜田に依頼したところ、まずはこんな反応が返ってきた。 「めちゃくちゃ売れてる青春物のアニメですよね? こないだグラミー賞のノミネートを逃したとかいう報道を見ましたよ」  アカデミー賞をグラミー賞と間違えてはいるものの、瓜田もこの映画の存在は知っていた。だが、鑑賞にはまったく乗り気ではないようだ。 「俺にもメンツってもんがありますから。1人で青春アニメを見に行ってる姿を知人に目撃されようものなら、何を言われるかわかったもんじゃない。記者と2人で? もっとイヤですよ。ゲイカップルと勘違いされるじゃないですか。どうしてもって言うんなら、嫁同伴でいいですか? 嫁と一緒だったら、“家族サービスをする夫”という体を装える。実際、嫁は『君の名は。』を見たいと言ってますし」  その要求を飲むことにした。前回、『この世界の片隅に』を見てもらったときは(記事参照)、最前列の一番端の席しか売れ残っておらず、瓜田を怒らせてしまったため、今回は「最後列のド真ん中」の席を、記者の分を含め3枚連番で予約した。  だが、劇場に来て拍子抜け。予約など必要なかったようだ。平日ということもあるだろうが、客入りは4割程度。最後列はわれわれ以外、誰もいない。公開から半年経ってこれだけ入れば十分と見るべきか、さすがに勢いが落ちてきたと見るべきかは判断の分かれるところだろうが、とにもかくにも落ち着いて鑑賞できる環境が整っていることは確かである。  いざ、開演――。途中で何度も、隣のほうから鼻をすするような音が聞こえてきたが、果たして……? 感想は終演後にじっくりうかがおう。 * * * ――いかがでしたか? 瓜田純士(以下/純士) なんだよ、この変態ムービー。嫁は大感激してますけど、俺には無理っす。ないなぁ、これは。 ――あれ? 奥様、目が真っ赤じゃないですか! 瓜田麗子(以下/麗子) もう、涙が止まらなくて……。ちょっとお化粧直しにトイレ行ってきます。 ――では引き続き旦那様にお話をお聞きしますが、「変態ムービー」とはどういう意味でしょう?
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純士 たとえばですけど、『ドラえもん』ってあるじゃないですか。あれを飽きずに見れるのは、のび太とかドラえもんとかジャイアンが三枚目だからですよ。でも、出木杉君としずかちゃんが主演のラブロマンスを、2時間見れます? 無理でしょう。つまりはそういうことです。『君の名は。』は、絵やキャラクターに、「若い男女は美しくあって欲しい」という監督の変態的な願望が入りすぎてるから、こっちの目と心が追いつかないんですよ。 ――絵のクオリティーはものすごく高かったですけどね。 純士 その技術力は、きっと世界でもダントツでしょう。キャラの動き、スマホの質感、コンビニで買った商品のリアル感。どれもこれもすごい。すごいんだけど、100で来られすぎました。クリエイターたちの力が入りすぎてて、見てるほうが疲れちゃうんですよ。 ――瓜田さんの地元である新宿の街並みも、本物そっくりに再現されていましたね。 純士 まわりくどい。あそこまでリアルさを追求するんだったら、実写でやれよ。なんでわざわざアニメにしたんだよ。監督はたぶん自分で見て自分で酔いしれてるんだろうけど、その優越感が鼻につきますね。そのくせ、バイト先の女上司が、先に風呂入って浴衣に着替えてるのに、バリバリのツケマで外行きのままなんですよ。そういう細部には気が回ってない。下手したら女性は化粧でそんぐらいに化けてるってことを、わかってないのかもしれないな。この新海って子は。 ――瓜田さんより年上ですけどね。 純士 中身は俺のほうがオトナですよ。あんまこういうこと言いたくないけど、初めから違う人なんだな、と思います。見てる景色や育った環境、すべてにおいて俺とは違う人なんだな、と。(ここで麗子夫人が戻ってくる) ――旦那様はお気に召さなかったようですが、奥様はいかがでしたか? 麗子 もう最初から最後まで、ズッキュン、ズッキュン来まくりでした。途中から嗚咽が止まらなかったです。    純士 そのときに俺、わかったんですよ。嫁は凡人で、俺は天才なんだな、と。 麗子 ちゃうわ! 純士にはロマンチックさがないんや! 私、学園物は苦手なんやけど、これはホンマに最高やった。ようできてるなぁ、と。 純士 こんなもんによく感情移入できたな。アニメって、ブサイクな男の子も女の子も見るじゃないですか。どっかで自分にコンプレックスのある人たちが見た場合、学校のシーンなんかが特にそうだけど、脇役までもが揃いも揃ってヒロイン級に容姿端麗だったら、面白くなくなりますって。僕が、私が、この場にいたらどうなるんだろう? そういう想像を掻き立てるのがアニメの面白いところなのに、どいつもこいつも出来杉君としずかちゃんばっかだと、イケてない男女が自分を投影できず、置いてきぼりを食らって可哀想ですよ。その点、宮崎アニメなんかは、ヒロインが可愛いんだか可愛くないんだかわかんなかったりして、愛嬌があるから、感情移入できるんですけどね。 麗子 スマホの音とか、電車の発車メロディーとか、生活音がリアルやったから、私はストーリーに没頭できたけどな。 純士 ああいう音もすべて、「うるせえよ!」と思いました。うるさかったと言えば、なんすか、あの学芸会みたいなバンドは。あんなしみったれた歌詞でお経みたいに歌われたら、「家でやれよ!」と言いたくなりますよ。 麗子 ウソー!? 私はあの音楽、めっちゃ泣けたで。サントラのCD欲しいもん。 純士 頼む。それだけはやめてくれ。一緒に住んでるんだから……。上映中はマジで地獄でしたよ。こっちはバカだクソだと思ってるのに、横では自分の愛する嫁が感動して泣いてるんですよ。しかも、あの背筋が凍るような音楽を、監督が好きだからって、ちょいちょい出してくるわけです。「ほら、ここでこの曲が流れたら、お前らグッとくるだろ?」と言わんばかりに。だけどあの手の音楽が嫌いな人からしたら、「え、やめて!」となるじゃないですか。なのに、しつこく流してくる。眠たいったらありゃしない。落語かよ、と思いました。 ――RADWIMPSは紅白に出るほど大人気ですけどね。
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純士 流行りって怖いなって思いました。最後、出演者のテロップを見て、納得したんですよ。大御所を含む有名俳優が声優として何人も参加してるんで、各々の事務所が相当なプロモーションをしたんだな、だから流行ってるんだな、と。それだけのことですよ。 ――ストーリーそのものは、どうだったでしょう? 純士 これから面白くなるんだろうと思って、ずっと信じて見てたんですけど、最後の最後まで裏切られました。どうでもいい奴らが、どうでもいい時空の歪みでどうでもいいことする話なんて、ホント、どうでもよくないですか? 麗子 歴史が変わったんやで! 運命を変えたんやで! 純士 あんな人形みたいな連中、死んでても生きてても一緒だろ(笑)。どうでもいいよ。 麗子 そんなことないわ! 途中で何度も入れ替わって、最後どうなるんかと思ったら、あぁ、こうきたか、と。 純士 何度も入れ替わるシーンにしても、混乱するから、もっとわかりやすくして欲しかったですよ。声が一緒のまんま、しょっちゅう入れ替わるから、今どっちなのかわかりづらくて、途中でどうでもよくなっちゃった。 麗子 それは純士がアホやからや! 普通にわかる! 私は全部わかったで! 純士 こういう話が好きな人は、『時をかける少女』とかも好きなんですよ。メンヘラ以下です。 麗子 『時をかける少女』は嫌いやけどな。 ――「メンヘラ以下」とは? 純士 メンヘラの作ったもののほうが内容がとっちらかってて、まだ印象に残るんですよ。『君の名は。』を見て思ったのは、本物の凡人の心は、こうなのかもしれないってこと。大学出て、サラリーマンやって、毎朝きっちり電車に乗って。そういう人たちの心って、案外こうなのかもしれない。俺とは人生が違いすぎるので、ちょっとわかんないわ。あともう一つ、すごく気に入らなかったことがある。 ――まだありますか? それは何でしょう? 純士 『君の名は。』というタイトルの存在を、途中で匂わせすぎですね。タイトルと内容が一瞬、かするか、かすらないかぐらいが映画や小説の醍醐味で、「なんでこのタイトルなんだろう?」というのをこっちは想像したいのに、天からケツまで、『君の名は。』みたいなことを、やたら言わせよう聞かせよう見せようとしすぎです。学芸会を前にした子供が「僕すごいんだよ! 僕の今からやる演技を見てね!」と練習の段階で周囲に見せまくるのと一緒。もうわかったから、うっせえな、って感じ。幼稚くさい子だな、と。 ――よかった点はありますか?
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純士 俺、見てる途中で、耳の奥がキーンとなったんですよ。ものすごくまずいものを食ったり、嫌いな人を見たり、つまんないものを見たりすると、キーンとなるんだな、ということがわかったのが唯一の収穫でしょうか。 ――本作を総括すると? 純士 金持ちAが現れて、「さぁ、うちの屋敷を見てごらん」と言われて、バカラグラスやフェラーリを見せられたら、ウザってえと感じつつも、やっぱすごいと俺は思って、写メを撮るかもしれない。それがハリウッド大作としましょう。一方、金持ちBの邸宅に招かれて行ったら、フィギュアの山を自慢されたうえ、聴きたくもねえ幻のレコードを延々と聴かされて、「知らねえよ!」って感じで逃げ出したくなった。それが『君の名は。』です。 * * *  ここまで言って大丈夫なのだろうか? という不安のほか、ここまで意見が対立して、この夫婦は今後うまくやっていけるのだろうか? という不安も募った今回の取材。3人で笑いあえる日はまた来るのか? 次回がもしあるなら、夫婦同伴で来ていただき、『君の名は。』よりもドラマチックな再会を果たそうではないか。 (取材・文=岡林敬太/撮影=おひよ) ※日刊サイゾーでは瓜田純士の最新情報をほぼ月イチペースでお届けしています。 http://www.cyzo.com/cat8/outlaw_charisma/ ※瓜田純士&麗子 Instagram  https://www.instagram.com/junshi.reiko/

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 短気で素直な元ヤクザに無理やり話題作を鑑賞させ、その喜怒哀楽を観察する実験企画。『HiGH&LOW THE MOVIE』に退屈し、『おそ松さん』を嫌悪し、『この世界の片隅に』を大絶賛した“元アウトローのカリスマ”こと作家の瓜田純士(37)だが、果たしてこの青春アニメには、いかなる反応を見せるのか?――世界の興収累計で日本映画最大のヒット作となり、今なお国内外でロングラン上映を続けている『君の名は。』が、今回のお題だ!  昨年8月に封切られ、社会現象を巻き起こした新海誠監督の『君の名は。』。アジアやヨーロッパの各国でも続々と公開され、日本を含む全世界興行収入は約337億円を突破(1月8日時点)。日本映画の中で世界一売れた作品となった。
「嫁は感激してますけど……」元アウトローのカリスマ瓜田純士が大ヒットアニメ『君の名は。』をメッタ斬り!の画像2
『君の名は。』公式サイトより
 本作の鑑賞を瓜田に依頼したところ、まずはこんな反応が返ってきた。 「めちゃくちゃ売れてる青春物のアニメですよね? こないだグラミー賞のノミネートを逃したとかいう報道を見ましたよ」  アカデミー賞をグラミー賞と間違えてはいるものの、瓜田もこの映画の存在は知っていた。だが、鑑賞にはまったく乗り気ではないようだ。 「俺にもメンツってもんがありますから。1人で青春アニメを見に行ってる姿を知人に目撃されようものなら、何を言われるかわかったもんじゃない。記者と2人で? もっとイヤですよ。ゲイカップルと勘違いされるじゃないですか。どうしてもって言うんなら、嫁同伴でいいですか? 嫁と一緒だったら、“家族サービスをする夫”という体を装える。実際、嫁は『君の名は。』を見たいと言ってますし」  その要求を飲むことにした。前回、『この世界の片隅に』を見てもらったときは(記事参照)、最前列の一番端の席しか売れ残っておらず、瓜田を怒らせてしまったため、今回は「最後列のド真ん中」の席を、記者の分を含め3枚連番で予約した。  だが、劇場に来て拍子抜け。予約など必要なかったようだ。平日ということもあるだろうが、客入りは4割程度。最後列はわれわれ以外、誰もいない。公開から半年経ってこれだけ入れば十分と見るべきか、さすがに勢いが落ちてきたと見るべきかは判断の分かれるところだろうが、とにもかくにも落ち着いて鑑賞できる環境が整っていることは確かである。  いざ、開演――。途中で何度も、隣のほうから鼻をすするような音が聞こえてきたが、果たして……? 感想は終演後にじっくりうかがおう。 * * * ――いかがでしたか? 瓜田純士(以下/純士) なんだよ、この変態ムービー。嫁は大感激してますけど、俺には無理っす。ないなぁ、これは。 ――あれ? 奥様、目が真っ赤じゃないですか! 瓜田麗子(以下/麗子) もう、涙が止まらなくて……。ちょっとお化粧直しにトイレ行ってきます。 ――では引き続き旦那様にお話をお聞きしますが、「変態ムービー」とはどういう意味でしょう?
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純士 たとえばですけど、『ドラえもん』ってあるじゃないですか。あれを飽きずに見れるのは、のび太とかドラえもんとかジャイアンが三枚目だからですよ。でも、出木杉君としずかちゃんが主演のラブロマンスを、2時間見れます? 無理でしょう。つまりはそういうことです。『君の名は。』は、絵やキャラクターに、「若い男女は美しくあって欲しい」という監督の変態的な願望が入りすぎてるから、こっちの目と心が追いつかないんですよ。 ――絵のクオリティーはものすごく高かったですけどね。 純士 その技術力は、きっと世界でもダントツでしょう。キャラの動き、スマホの質感、コンビニで買った商品のリアル感。どれもこれもすごい。すごいんだけど、100で来られすぎました。クリエイターたちの力が入りすぎてて、見てるほうが疲れちゃうんですよ。 ――瓜田さんの地元である新宿の街並みも、本物そっくりに再現されていましたね。 純士 まわりくどい。あそこまでリアルさを追求するんだったら、実写でやれよ。なんでわざわざアニメにしたんだよ。監督はたぶん自分で見て自分で酔いしれてるんだろうけど、その優越感が鼻につきますね。そのくせ、バイト先の女上司が、先に風呂入って浴衣に着替えてるのに、バリバリのツケマで外行きのままなんですよ。そういう細部には気が回ってない。下手したら女性は化粧でそんぐらいに化けてるってことを、わかってないのかもしれないな。この新海って子は。 ――瓜田さんより年上ですけどね。 純士 中身は俺のほうがオトナですよ。あんまこういうこと言いたくないけど、初めから違う人なんだな、と思います。見てる景色や育った環境、すべてにおいて俺とは違う人なんだな、と。(ここで麗子夫人が戻ってくる) ――旦那様はお気に召さなかったようですが、奥様はいかがでしたか? 麗子 もう最初から最後まで、ズッキュン、ズッキュン来まくりでした。途中から嗚咽が止まらなかったです。    純士 そのときに俺、わかったんですよ。嫁は凡人で、俺は天才なんだな、と。 麗子 ちゃうわ! 純士にはロマンチックさがないんや! 私、学園物は苦手なんやけど、これはホンマに最高やった。ようできてるなぁ、と。 純士 こんなもんによく感情移入できたな。アニメって、ブサイクな男の子も女の子も見るじゃないですか。どっかで自分にコンプレックスのある人たちが見た場合、学校のシーンなんかが特にそうだけど、脇役までもが揃いも揃ってヒロイン級に容姿端麗だったら、面白くなくなりますって。僕が、私が、この場にいたらどうなるんだろう? そういう想像を掻き立てるのがアニメの面白いところなのに、どいつもこいつも出来杉君としずかちゃんばっかだと、イケてない男女が自分を投影できず、置いてきぼりを食らって可哀想ですよ。その点、宮崎アニメなんかは、ヒロインが可愛いんだか可愛くないんだかわかんなかったりして、愛嬌があるから、感情移入できるんですけどね。 麗子 スマホの音とか、電車の発車メロディーとか、生活音がリアルやったから、私はストーリーに没頭できたけどな。 純士 ああいう音もすべて、「うるせえよ!」と思いました。うるさかったと言えば、なんすか、あの学芸会みたいなバンドは。あんなしみったれた歌詞でお経みたいに歌われたら、「家でやれよ!」と言いたくなりますよ。 麗子 ウソー!? 私はあの音楽、めっちゃ泣けたで。サントラのCD欲しいもん。 純士 頼む。それだけはやめてくれ。一緒に住んでるんだから……。上映中はマジで地獄でしたよ。こっちはバカだクソだと思ってるのに、横では自分の愛する嫁が感動して泣いてるんですよ。しかも、あの背筋が凍るような音楽を、監督が好きだからって、ちょいちょい出してくるわけです。「ほら、ここでこの曲が流れたら、お前らグッとくるだろ?」と言わんばかりに。だけどあの手の音楽が嫌いな人からしたら、「え、やめて!」となるじゃないですか。なのに、しつこく流してくる。眠たいったらありゃしない。落語かよ、と思いました。 ――RADWIMPSは紅白に出るほど大人気ですけどね。
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純士 流行りって怖いなって思いました。最後、出演者のテロップを見て、納得したんですよ。大御所を含む有名俳優が声優として何人も参加してるんで、各々の事務所が相当なプロモーションをしたんだな、だから流行ってるんだな、と。それだけのことですよ。 ――ストーリーそのものは、どうだったでしょう? 純士 これから面白くなるんだろうと思って、ずっと信じて見てたんですけど、最後の最後まで裏切られました。どうでもいい奴らが、どうでもいい時空の歪みでどうでもいいことする話なんて、ホント、どうでもよくないですか? 麗子 歴史が変わったんやで! 運命を変えたんやで! 純士 あんな人形みたいな連中、死んでても生きてても一緒だろ(笑)。どうでもいいよ。 麗子 そんなことないわ! 途中で何度も入れ替わって、最後どうなるんかと思ったら、あぁ、こうきたか、と。 純士 何度も入れ替わるシーンにしても、混乱するから、もっとわかりやすくして欲しかったですよ。声が一緒のまんま、しょっちゅう入れ替わるから、今どっちなのかわかりづらくて、途中でどうでもよくなっちゃった。 麗子 それは純士がアホやからや! 普通にわかる! 私は全部わかったで! 純士 こういう話が好きな人は、『時をかける少女』とかも好きなんですよ。メンヘラ以下です。 麗子 『時をかける少女』は嫌いやけどな。 ――「メンヘラ以下」とは? 純士 メンヘラの作ったもののほうが内容がとっちらかってて、まだ印象に残るんですよ。『君の名は。』を見て思ったのは、本物の凡人の心は、こうなのかもしれないってこと。大学出て、サラリーマンやって、毎朝きっちり電車に乗って。そういう人たちの心って、案外こうなのかもしれない。俺とは人生が違いすぎるので、ちょっとわかんないわ。あともう一つ、すごく気に入らなかったことがある。 ――まだありますか? それは何でしょう? 純士 『君の名は。』というタイトルの存在を、途中で匂わせすぎですね。タイトルと内容が一瞬、かするか、かすらないかぐらいが映画や小説の醍醐味で、「なんでこのタイトルなんだろう?」というのをこっちは想像したいのに、天からケツまで、『君の名は。』みたいなことを、やたら言わせよう聞かせよう見せようとしすぎです。学芸会を前にした子供が「僕すごいんだよ! 僕の今からやる演技を見てね!」と練習の段階で周囲に見せまくるのと一緒。もうわかったから、うっせえな、って感じ。幼稚くさい子だな、と。 ――よかった点はありますか?
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純士 俺、見てる途中で、耳の奥がキーンとなったんですよ。ものすごくまずいものを食ったり、嫌いな人を見たり、つまんないものを見たりすると、キーンとなるんだな、ということがわかったのが唯一の収穫でしょうか。 ――本作を総括すると? 純士 金持ちAが現れて、「さぁ、うちの屋敷を見てごらん」と言われて、バカラグラスやフェラーリを見せられたら、ウザってえと感じつつも、やっぱすごいと俺は思って、写メを撮るかもしれない。それがハリウッド大作としましょう。一方、金持ちBの邸宅に招かれて行ったら、フィギュアの山を自慢されたうえ、聴きたくもねえ幻のレコードを延々と聴かされて、「知らねえよ!」って感じで逃げ出したくなった。それが『君の名は。』です。 * * *  ここまで言って大丈夫なのだろうか? という不安のほか、ここまで意見が対立して、この夫婦は今後うまくやっていけるのだろうか? という不安も募った今回の取材。3人で笑いあえる日はまた来るのか? 次回がもしあるなら、夫婦同伴で来ていただき、『君の名は。』よりもドラマチックな再会を果たそうではないか。 (取材・文=岡林敬太/撮影=おひよ) ※日刊サイゾーでは瓜田純士の最新情報をほぼ月イチペースでお届けしています。 http://www.cyzo.com/cat8/outlaw_charisma/ ※瓜田純士&麗子 Instagram  https://www.instagram.com/junshi.reiko/

出版界に大旋風! 『夫のちんぽが入らない』こだまが語る、夫とネットと大喜利と

出版界に大旋風! 『夫のちんぽが入らない』こだまが語る、夫とネットと大喜利との画像1
著者のこだま氏。この日は「友達と旅行」とウソをついて上京。
「このタイトルで出せないなら、他社に持っていく」。担当編集者にそこまで言わせる作品は、昨今なかなかないかもしれない。文学フリマで異例の大行列を生んだ同人誌「なし水」。そこに収められた一編のエッセーが、2017年出版界に大波乱を巻き起こしている。ただ衝撃的なタイトルに惹かれて読み進めれば、必ずやいろいろな意味での裏切りに遭う。お涙頂戴路線で読もうとすると、センスあふれる表現力が痛快に感動のはしごを外す。ちんぽが入る人も入らない人も、すべての生きとし生けるものたちへの挽歌『夫のちんぽが入らない』(扶桑社)。うらやましい、あやかりたい、そして、こだま氏の素顔が知りたい!! *** ――いやー、各所で話題になっていますね! 発売1カ月で「4刷13万部」という数字は、昨今の出版業界においては大事件だと思うのですが、こだまさんご自身は、どういうお気持ちですか? こだま 戸惑いと不安がすごく多くて。こんなタイトルですから、ネット上で見た人が面白がって買ってくれる程度だと思っていたんですよ。これが地元の書店にも並んで……恐怖しかない。いつ家族の手に渡るんだろうと思うと。 ――まだご家族には……。 こだま 言ってないです。 ――『夫のちんぽが入らない』は、もともと「なし水」という同人誌に1万字くらいの短いエッセーとして書いたのが始まりだったそうですね。 こだま 「なし水」は、私を含めて4人で出していたんですけど、その方たちが皆さん面白い文章を書くんですよ。だから最初は「この3人にウケたい」っていうだけの気持ちでした。 ――ウケたい(笑)。 こだま このタイトルも……深刻は深刻なんですけど、でも、この機会に全部出しちゃえば、楽になるかなっていう気持ちでした。最初は100部くらいしか刷らなかったので「100人程度なら、知られてもいいや」って。ただ3人と、買ってくれた100人にウケたかったっていう。 ――その100人が、いまや大変なことに……。 こだま まさか、こんなことになるとは……。ただただ、ウケを狙っていただけなのに。 ――「なし水」の方々とは、どういうお知り合いだったんですか? こだま 引きこもっていた時期に「ネット大喜利」っていう投稿サイトに参加していたんですけど、そこでよく一緒になった4人なんです。それで、「なし水」ではみんなで家族の暴露話や創作を書き合って。メンバーだったのりしろさん(乗代雄介)は「群像」(講談社)の新人賞を取られて今は作家活動していて、爪切男さんはウェブの「日刊SPA!」で連載(https://nikkan-spa.jp/spa_comment_people/%E7%88%AA%E5%88%87%E7%94%B7)されていて……「次はたかさんだね」って、言われてる。たかさんは漫画家志望なんです。面白いです。 ――たかさん、プレッシャーでしょうね……。 こだま 「自分以外は、みんな売れてる」って言ってます(笑)。だから本当に、ただただ面白い人たちに面白いと思ってほしいという気持ちで書いていたのが、いつの間にか「感動する」みたいになっていて、身近な人たちは納得してないんですよ。「ただの笑い話だろ?」って。
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『夫のちんぽが入らない』(扶桑社)

◆ネットと出会って、才能が開花

――「ウケたい」っていう気持ちは、ずっと持ってらっしゃったんですか? こだま 小さい頃はまったく……とにかくしゃべらない子だったんで、自己表現をすることもないし。ネットと出会って、そこでブログを書くようになってから、自分もウケれるんだ……と。だって、面白い人しかウケないと思ってたんですよ。だけど、ネットだったら、暗くても評価されることもあるんだなっていうのを、初めて知りました。 ――クラスの人気者的な人がウケるって思い込み、ありますよね。 こだま そう、絶対なれない地位(笑)。 ――ウケるの、気持ちいいですよね……。 こだま そうですね。みんなにっていうよりは、一緒にやっている人たちに認められたいっていう気持ちが強いかもしれない。 ――これは人によるのかもしれませんが、何か書いていると「ほかはどう思われてもいいから、とにかく面白いと思われたい」「ウケたい」みたいな気持ちとの戦いになることがよくあります。 こだま ですね(笑)。この作品を書いていたときは本当に何もやっていない時期で、単なる引きこもりの主婦で、ただブログをやっているだけの。でも、これがきっかけで「クイック・ジャパン」(太田出版)さんに連載のお話をいただいて、「週刊SPA!」(扶桑社)さんからいただいて、すべての始まりが、ただウケたいとだけ思っていた同人誌だったんです。 ――(担当編集の)高石さんにお聞きしてもいいですか? 高石さんが絶対このタイトルに……と会社を説き伏せたと伺いましたが、そこまで強く思ったのはなぜでしょうか? 高石 最初、僕にこの作品の存在を教えてくれたのは、まんしゅうきつこさんだったんですよ(※高石氏は、漫画家まんしゅうきつこさんの担当でもある)。それで、普通の面白エッセーみたいなノリで読むじゃないですか。「ちんぽ」ですし。でも、想像と中身のギャップに驚いた。それを読者にも味わってほしいという気持ちが強かったんです。 ――確かに。「ちんぽ」は何かのたとえなのかなって思いながら読んだら……。 こだま そのまんまの意味(笑)。最初は、ただこの事実を知ってもらいたいというのがあって、タイトルに持ってきたんです。それでこのタイトルにした限りは、何かにつけてこのフレーズを出さねばと。入らない、入らないと連呼して。 ――よく「勃起しない」つらさの話は耳にしますけど、「勃つけど入らない」というのは、あまり表面化してこなかった悩みだと思います。 こだま そう、こうやって書いたことによって「実はうちも入らないんです」っていう声をよく聞いて、そんなに珍しいことじゃなかったというのを初めて知って、それも私にとって大きかったです。 ――“そもそも勃たない”派からしたら「ぜいたくな悩み」って言われそうで、なかなか声にできなかった人もいたのかなぁ……。 こだま 悩みの方向は違うかもしれないけど、できないことは一緒なんですよね。ただ私自身に関しては……普段は家からまったく出ないので、特に何も変化はないんですよ。外側だけ盛り上がっている感じで。Twitterやネットをしているときだけ「あぁ、本当に(本が)出たんだな」っていう実感があって。パソコンから離れると、地味~な山奥での暮らしが待っている。

◆売れても素直に喜べない……

――そのギャップを楽しむ気持ちはないですか? 旦那は知らないけど……みたいな。 こだま それ以上にバレたときの恐怖がデカすぎて、楽しめない。毎日高石さんに「今日は無事でした」っていう報告のメールをするんですよ。おそらく私以上に、高石さんはその責任を負ってくださっているというか。 高石 だって、僕が悪いじゃないですか。声かけたし、企画通したし、「ちんぽ」出しちゃったし。だから僕も素直には喜べてなくて。バレないでほしいので……こだまさんからの「無事」メールがくるとホッとする。 ――2人だけノイローゼ(笑)。 高石 売れてほしいけど、売れてほしくない。うれしいけど、うれしくない。ずっと引き裂かれている。 こだま 私が怖がることで、高石さんにも不安を与えてしまっている。周りのみんなは「いっそバレて、きちんと旦那さんにも言ったらいいんじゃない? これなら怒らないと思うよ」って言ってくださるんですけど……。 高石 そうは言いますけどね……。 こだま 内容が内容なので……完全にネタにしてるし……。 高石・こだま ……。 ――(暗くなっちゃった!!)でも、ほら、「キング」じゃないですか。男性にとってキング、相当褒め言葉ですし。 高石・こだま ……。 ――(もっと暗くなっちゃった!!)あの、どうも「ちんぽ」に目がいきがちですが、こだまさんの文章は表現のセンスがすごいな……って。そういうセンスって、どうやって培われてきたのでしょうか? こだま 私が育ったのは集落も集落で、映画館もないですし、本当に文化がないところ。テレビもろくに見せてもらえませんでしたので、子どもの頃は本だけ、推理小説とか。大人になってネットをやるようになって、面白い人の文章を読んだりして、そこで急速に情報を得たんです。やっぱりネット大喜利ですね。 ――なんか、道場みたいですね。 こだま そう! よく投稿していたサイトも「○○道場」みたいな名前で。全国から300~400人くらい一気にお題に投稿して、採点されて順位を付けられるんです。自分の書いたものが点数になるって、引きこもりの主婦にとっては面白くて。小さい頃の抑圧されていた感じが、そこで一気に爆発した、みたいな。ようやく面白いもの見つけた! って。 ――その道場では、「ちんぽ」的なジャンルにも参加していたんですか? こだま いや、私、どちらかという下ネタはあんまり得意じゃなくて……。「ちんこ」でも「ちんちん」でもなくて「ちんぽ」にしたのも、自分から一番遠い言葉だったからなんですよ。下ネタは言ったら怒られるんじゃないかっていう怖さがあって。 ――「下ネタ言うと怒られる」って、なんかわかる気がします。世代的なものかもしれませんが。 こだま でも、私が唯一優勝したのは「下ネタ大喜利」だったんですよね。 ――……今、ちゃぶ台ひっくり返しましたね。 こだま すみません(照)。

◆“入らないこと”より、つらかったこと

――こだまさんの文章は、面白いのももちろんですけど、すごく読みやすいんです。 こだま 私、本当に一時ですけど、タウン誌でライターとして働いていたことがあって。そのときに「わかりやすく読ませる」ことを編集さんに教えてもらったから、それがよかったのかもしれません。 ――なるほど。自分のことだけどすごく客観的で、ご自身の気持ちですら「事実」として書かれているなぁと。 こだま そうですね。事実ですね。もうどうしようもない。あまり入り込みすぎないように書こうとはしてました。 ――執筆中はどうでしたか? つらかったですか? こだま つらい時期のことは割と書けるんですけど、付き合っているときの甘い話を書きたくなかった。あまり身内を褒めたくない。だから、同人誌のときは全然書かなかったんですけど、高石さんからは「そこを重点的に書いてください」と言われて。 ――確かに。 こだま 「すごく幸せなんだけど、そういう関係性を持てない」という落差につながるから……だけど、当時のことを書くときは、当時の気持ちにならなきゃいけないじゃないですか。夢中になっている自分を書かなきゃいけない。その恥ずかしさと向き合うのが、つらくて。 ――こだまさんのような、自分の中の「恥ずかしさ」とちゃんと向き合って、作品として笑いに昇華させている方々が今、次々とブレークなさっている気がします。まんしゅうさんもそうですよね。 こだま 恐れ多いです。私、故・雨宮まみさんから「一生に一度しか書けない文章っていうのがあって、これはまさにそれなんだけど、それを書いちゃったら終わりかっていうと、書いたら次も書ける。ビビッて書かない人は、ずっと何も書けない」という言葉をいただいて、これは思い切って出してよかったんだなって、そのとき本当に思いました。この本に全部自分の人生を押し込めちゃったんで、もう書きたいことはないだろうって思ったんですけど、「また書ける」という雨宮さんの言葉が、今すごく励ましになってます。 ――次回作のプレッシャーはありますか? こだま これを機に大きく何かやりたいっていう気持ちは特になくて、今いただいている連載だけは頑張ろうと……。身元が危ないっていうのが、根底にあるので。 ――こだまさんの面白さの根底にいつもある「身元が危ない」(笑)。 こだま それが私の中で、いいバランスになっているのかもしれません。はしゃげない、喜べない。 ――すごく謙虚に見えるけど……。 こだま ただおびえているだけ。

◆書籍化自体が“壮大な大喜利”

――でも、「週刊SPA!」のインタビューで松尾スズキさんがおっしゃってましたけど、こだまさん、フェイクの入れ方が微妙だと……。 こだま 創作っていう、イチから作ることに慣れてないんです。自分の原体験を基にしなきゃ書けないので、ほぼありのまま。松尾さんに「ちょっとしかズラしてないんじゃないか」って指摘されてハッとしました。 ――誠実なんだと思います。ひとつ大きなウソが出てくると、そこに引っ張られちゃう。 こだま 大きく変えたら全然詳しくも書けないですし、かなり外れたものになっちゃったと思います。ただこの本は、美談ではなくて、情けない人間の話として読んでもらえるのが一番ありがたいかなぁ。私のやっていることの中には悪いこともありますし。それをいいように捉えられてしまうのはちょっと……。 ――でも、アレですよね。同人誌時代からのお知り合いの、この作品を純粋に面白がっていた人にとっては最高のオチですよね。ただウケたいだけの同人誌が、本になり、13万部売れて、ちょっと感動するみたいな話にもなって……。 こだま で、本人だけがビクビクしてる(笑)。 ――すべてが大喜利のような。 こだま 周りの人が一番喜んでますね。 ――もしも、もしも、旦那さんにバレたらどうしますか? こだま 夫次第ですね。「もうこんなもんやめろ」って言われたら、反省の意味も込めてやめるかな……でも、名前だけ変えて、また書いてそうな気もする……。 高石……こだまさん、絶対やめられないと思う。 こだま そう。怖いけど、それを超えるくらい、書いていて楽しいし。 ――また「こだま」から、そんな離れてないペンネームつけて(笑)。 高石 間違いなく、ひらがな3文字でしょうね。ヘタしたら「こまだ」。 ――ひらがな三文字の作者の面白い作品見つけたら、「あぁ」って思います。 こだま みんな素知らぬふりして、「こだま出直したのか」と迎えてくれたらいいなと思います。 (取材・文=西澤千央)

旦那とのセックスレスに悩んでAVデビュー! 清楚な人妻・榎本美咲の乱れっぷりに注目

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 結婚5年目の専業主婦にして、昔から夢見ていたAV出演を諦めきれず、今年1月、リアル既婚者でありながら『SOD人妻レーベル史上最大のギャップ人妻 「私の本性見てください」 榎本美咲 28歳 AV Debut』で遂にAVデビューを果たした榎本美咲。デビュー作ではその清楚なルックスとは裏腹に自身の秘めたドM・淫乱ぶりを次々に露呈。玩具責め・3Pなど大胆で過激なSEXに挑戦している。  また、今月16日に発売された2作目『榎本 美咲 28歳 第2章 密室ハメ撮り 連続絶頂3P 無限イカせ6P 旦那が仕事中の12時間ずーっとイキっぱなし連続絶頂SEX』でも輪姦・6Pに果敢に挑戦。人妻・AVファンを大喜びさせる内容であることは間違い無しだ。今回はSOD本物人妻レーベル史上最もドMと言われる彼女を直撃。彼女の秘めた素顔に迫ってみた。 ──結婚5年目の人妻で、夫婦関係も良好だと聞いたのですが、またなぜAVに出演しようと思ったのですか? 榎本 ずっとAVをやりたくて、悩んだ末に自分から応募したんです。痴漢ものとかSMとか、AVが昔から大好きで……。けっこう、一人でするときとかに見ていて、自分もやってみたいという気持ちを抑えきれなくなって。 ──旦那さんはデビューを知っているのですか? 榎本 もちろん知りません。内緒です。 ──バレたりしない? 榎本 大丈夫だと思います。まじめな人で、普段からAVも見ていないと思うので。 ──AVが好きだったということですが、好きになるきっかけが何かあったのですか? 榎本 わたしが中高生だった頃に、紋舞らんさんを好きになったのがきっかけなんです。 ──紋舞らん。また懐かしい名前ですね。 榎本 紋舞らんさんに憧れてAVの世界に興味を持って……。本当は高校生くらいでデビューしたかったんですけど、なかなか踏ん切りがつかなくて。この年になってようやく。 ──デビューの理由には、夫婦間のセックスレスを解消したいというのもあったとか。 榎本 そうです。 ──セックスレスなんですか? 榎本 そうなんです。 ──欲求不満だった?
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榎本 だいぶ……。わたしは毎日したいタイプで。 ──旦那さんとしたいときはどうするんですか? 自分からいくという感じだったんですか? 榎本 それが、自分からはいけないタイプで。それでよけい欲求不満になっていて……。もっと自分を開放したかったし、テクニックを上げれば主人もそういうことに興味を持ってくれるんじゃないかって。それで応募したんです。 ──デビューしてプロの男優さんと絡んでみて、テクニックも向上したのでは? 榎本 そうかもしれないです。騎乗位とか苦手だったんですけど、頑張って動いてみたら、できるようになりました。筋肉痛にはなりましたけど(笑)。気持ちの面でも、1本目を撮ってから少しずつ変わってきて、主人にも自分から迫れるようになってきているんです。 ──騎乗位で筋肉痛(笑)。やっぱり女優さんも体力的につらいんですね。 榎本 撮影の次の日は本当に筋肉痛がすごかったです。毎日したら、きっと鍛えられるだろうなって。 ──エッチに関しては体で感じる派、脳で感じる派、どっち派なんですか? 榎本 どっちもあるかも。シチュエーションものとかにすごく弱いし。 ──普通より、ちょっとイケナイエッチが好き? 榎本 そうですね。 ──ファンの反響を見てみると、顔がMっぽくてすごくいいと。旦那さんや過去に関係を持った人からも、エッチのときの表情がいいって言われたりしませんでしたか? 榎本 声は「いいね」って言われたことあります(笑)。 ──旦那さんはどんな感じの人なんですか? 榎本 普通のタイプですよ。まじめで優しい人です。 ──榎本さんがMっぽいので、どうしてもSっぽい人を想像してしまうんですけど。
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榎本 Sっぽくはないですね。わたし、Sっぽい人とは実はあんまり縁がないんです。これまで付き合った人にも、そういう人はいなかったです。中学から大学までずっと女子校、女子大だったせいもあって、あんまり出会いがなかったのもありますけど。 ──女子校、女子大だと男性が苦手になってしまったりしませんか? 榎本 男性への苦手意識はなかったです。エッチなことにも興味あったし。話すのも男性の方が話しやすかったです。女性の方がちょっと怖かったくらい。 ──女子校・女子大だと出会いは制限されそうですが、街で口説かれたりもあったでしょう? 榎本 声はよくかけられました。でも、正直そういうのは怖くて。面白い人なら少し話しをしちゃいますけど。 ──初体験は? 榎本 16歳です。 ──相手はどんな人だったんですか? 榎本 大学生の人。6つか5つくらい上だったかな。 ──付き合った人は年上が多いんですか? 榎本 年下が嫌というわけではないですけど、付き合った人は、同じ年か年上の人が多いです。あと、まじめな人が多いです。選んでるつもりはないんですけど、結果的にそうなってしまっている感じです。 ──付き合ったことのない人とエッチはした事あるんですか? 榎本 ありますよ。付き合う前にしちゃったみたいな(笑)。 ──作品に話題を移したいんですが、1月に発売されたデビュー作はどんな感じの作品ですか? 榎本 玩具責めとか3Pとか盛りだくさんな内容です。玩具はもともと好きだったので楽しかったです。 ──玩具好き?
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榎本 好きです。玩具もののAVもよく見ていたし、女の子を玩具でいじめ続けるみたいな、そういう同人誌もあるんですけど、それを買って読んだりもしていたんです。ジャンル的には苦手なものがないので、今後はいろんなことに挑戦してみたいです。 ──痴漢ものが好きと言っていましたが、痴漢ものにも? 榎本 はい。痴漢ものもやってみたいです。わたし、痴漢もののAVが本当に好きで。満員電車とかでも、自分から人ごみに行ってしまうようなタイプなんです。実際に痴漢にあったことは1、2度しかないんですけど。痴漢のシチュエーションに憧れがあります。痴漢してくれる人を探す痴漢募集サイトみたいなものがあるんですけど、そこも覗いたりしているくらい。 ──性感帯はどこですか? 榎本 乳首が一番。どんなやり方でも乳首は感じます。くりくりされるのが一番感じるかも。長くやられるとすごく気持ち良くて。 ──好きな体位は? 榎本 バックです。無理矢理されている感があるので。あと、奥に突いてくる感じがたまらなくて。 ──本当にスケベなんですね……。ちなみに自分の体で自信のあるところは? 榎本 どこだろう。今は思いつかないですね……。お尻も小さいし脚も細いので、もう少し鍛えなきゃって思っているので。 ──でも、話しているとき体がクネクネしていたり、そういう女性的な部分がすごくいいと思いますよ。無理に鍛えなくてもいいのでは? 榎本 お腹は引っ込めたいかな(笑)。 ──1本目の撮影は緊張しませんでしたか? 榎本 緊張しました。インタビューも言葉がうまく出てこなくて。何を言えば喜んでもらえるのかなって。 ──2本目も発売されましたね。 榎本 2本目では6Pに挑戦しているんです。6Pは強烈でした(笑)。自分が何しているかわからなくなるくらい。 ──6Pまで経験したら怖いものなしですね。
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榎本 ちょっと忙しかったですけど(笑)。 ──SMにも挑戦したいとのことなんですけど、どこまでできるんですか? 榎本 緊縛とかなら全然平気です。ローソクは火傷にならないくらいなら。跡が残ったら嫌だなとは思いますけど。あと、コスプレもやりたいです。 ──コスプレ? ちなみにどんな衣装を着たいですか? 榎本 ナースとか、女教師もいいなって(笑)。 ──清楚なものから乱れるようなものまで、なんでもできそうですね。ちなみにプライベートのことも聞きたいんですけど、普段はどんな感じの女性なんですか? 榎本 家にいることが多いです。家でアニメ見たり、エッチな同人誌見たり……。 ──好きな芸能人は? 榎本 男性だと今田耕司さん。わたし、一番最初に好きになった芸能人が今田さんなんです。女性だとモーニング娘。さん。アイドルも大好きなんです。AVの世界だと最近は白石茉莉奈さんが大好きで。 ──同じSODだし、まりりんと共演できるのでは? 榎本 できたらうれしいですね。夢が叶います。 ──白石さんとレズものとか来るかもしれませんよ。レズはしたことありますか? 榎本 ないです。でも、まりりんさんとレズなんて恐れ多いですよ(笑)。 ──今後の目標は? 榎本 いろんなAVに出たいです。イベントにもたくさん出たいって思っているんです。あと、テクニックを向上させて主人とのセックスレスも解消していきたいです。頑張りますので応援お願いします! (取材・文:名鹿祥史) えっちなリプライをされると興奮してしまう、榎本美咲さんのTwitterも要チェック! @enomotomisaki
榎本 美咲 28歳 第3章 溢れる欲望と愛液を抑えきれず妻としての顔を捨て3度目の不貞 旦那以外のち○ぽに非日常の快楽を求める未体験4SEX [DVD] おらも興奮するぅ! amazon_associate_logo.jpg

ラジオの未来は“見えないラジオ”!? 川野将一が語る、ラジオと歩んだ半生と野望とは

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 昨年、長寿番組『大沢悠里のゆうゆうワイド』(TBSラジオ)が終了した一方で、エリアフリーとタイムフリー視聴という画期的なシステムがradikoに導入され、密かにブームが再熱しつつあるラジオ業界。  そんな業界の動きと呼応するように、“テレビの放送作家でラジオのヘビーリスナー”を自称するラジオ愛に溢れる男が、全848ページにも及ぶエッセー『ラジオブロス』(イースト・プレス)を書き上げた。取り扱う番組は、深夜帯の『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)、『JUNK』(TBSラジオ)などの人気番組はもちろん、『小島慶子 キラ☆キラ』(TBSラジオ)や10代向けの『能年玲奈のGIRLS LOCKS!』(TOKYO FM)と多岐にわたる。  「今、日本一の珠玉のラジオエッセー」と水道橋博士も太鼓判を押す本書の著者で、現在もテレビの放送作家として活躍する川野将一に、ラジオ愛を語ってもらった。
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――ラジオとの出会いは? 川野将一(以下、川野) 僕は、45ですけど、生まれた時に居間にテレビはありました。でも、自分の部屋にはない時代だったから、部屋に閉じこもるときは、買ってもらった小さなラジカセでラジオを聞くんですよ。ある日、ラジオを流していたら『宇宙戦艦ヤマトのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)が流れてきた。『宇宙戦艦ヤマト』をラジオドラマでやるんですけど、聞いていると、どうやら僕が知っているテレビのアニメのヤマトとは違うぞと。ラジオというものは、単純に“絵のないテレビ”だと思っていて、むしろ下だと思っていたけれど、ラジオには全然違う別の世界が広がっているんだと思って、そこからオールナイトニッポンだったら、ビートたけしさんだったり中島みゆきさんだったり。テレビとは違う面白さにハマっていきました。 ――それって、おいくつくらいの出来事なんですか? 川野 小学1年生ですね。 ――小学1年生!? 早いですね! 川野 だからそう……それだけは早熟だったの。 ――それからはもう、ラジオ一筋? 川野 ラジオ好きになっていろいろ聞いていくと、「あ、みんなハガキを出して参加しているんだ」と気づくじゃないですか。だけど、いろんなものを「聞く側でいいや」って思っちゃって。ハガキ職人にならなかった分、いろんな番組をいっぱい聞いていたんですよ。でもやっぱり、投稿することは好きだったから「宝島」(宝島社)とか雑誌の方にいきました。  そのころ「TVブロス」(東京ニュース通信社)が、ちょうどワーって出てきたころで、TVブロスで多く採用されていました。僕の内容に合わせてコーナー作ってくれたりとか。就職活動をする時期になって、テレビ雑誌の編集部だったら、書くことも好きだしテレビも好きだから、両方できるんじゃないかと。自分、いっぱい採用されているって武器を持って行ったんですけど……全然ですよ(笑)。スポーンって落とされて、ライバル雑誌「TeLePAL」(小学館)の編集プロダクションを受けました。それから、ご縁があってライバル誌の編集者でありながら「TVブロス」で、テレビについての連載を星野スミオのペンネームで始めました。でも、今度はテレビそのものを作る方に興味が湧いてくるんですよ。 ――制作側に。 川野 そうそう。それで、放送作家という仕事があることを知って。ツテはなかったから、どうやってなればいいかわからない。今でも好きですけど、その時いちばん好きだった『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)のエンディングのスタッフロールを見て、現場を仕切っている一番偉い人、総合演出の人宛に『タモリ倶楽部』の企画書をいろいろと、20くらい送ったら、放送作家事務所を紹介してもらいました。勤めていた編集プロダクションは辞めたんですけど、星野スミオとして書いているブロスの連載は続けていました。  けれど、テレビを作りながら、そういうのをやっていくと……苦しくなる。 ――わかります。どっちの気持ちもわかる、じゃないけど……。 川野 この状態はよろしくないなって、編集部さんに連載内容を変えたいって相談したんですよ。僕はずっと昔からラジオは聞き続けていたから、「高木ブーさんのこういうラジオあるの、知ってます?」とか、そういうラジオがあるってことを言っただけで、驚いてくれて。テレビ雑誌だけど、毎回ラジオについて書くっていうのはありかもということで、『ラヂオブロス』がはじまりました。TVブロスで連載するラジオについてのコラムだから『ラヂオブロス』。そこで、3年続けて。  ちょっと遡りまして、TVブロスで「テレビのミカタ」という連載をしていたころ、よく、ライターの近況を書くところってあるじゃないですか、本文のほかに。そこで一回、ビートたけしのオールナイトニッポンの後に始まった、たけしさんと浅草キッドのTOKYO FMのラジオのことを書いたんですよ。「昔、たけしのオールナイトニッポンを聞いていた人は、絶対聞いたほうがいいですよ」って。それが1997年のとき。そしたら、水道橋博士が「星野スミオっていうのが『TVブロス』で小さく俺のやっているラジオ番組のことを書いてくれた」ってブログに書いたんです。そのころ僕は自分で積極的にネット見るっていう文化がなかったから、全然書かれたことを知らなかったんです。  ある時TVブロスの編集部に行ったら、僕宛てに荷物が届いてたんです。それを見たら、手紙とビデオテープで送り主が小野正芳。「あれ!? これ水道橋博士じゃん!」って、僕はすぐにわかったんですよ。編集部の人はそれが博士からのものだと気づかなくて、半年ぐらい置いたままで。その時は、テレビの放送作家の仕事を始めていたから、いつか現場で会ってお礼を言わないとって思っていたけど、そういうことに限って、ほかの芸人さんとはお会いしても……なかなか、会わないんですよ。18年間も会わなかった。
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――18年! 忘れちゃうくらい、時間が流れていますね。 川野 博士と会わないまま、博士がメールマガジンを始めたっていう情報が入ってきて。それで、ここが自分の参加する現場なんじゃないかって思ったんです。そのころにちょうど、博士が『藝人春秋』(文藝春秋)を出して、月島でトークイベントがあったんで行きました。18年経て、やっと会いに行ったんです。ご挨拶してサインもらいながら「あのときの“星野スミオ”です」って伝えて、その後に「メールマガジン、いつも読んでいますけど、僕もラジオで参加させていただけませんか?」って言ったら、ぜひということで声をかけていただきました。そこで新しく『ラジオブロス』が始まったんです。ここに来るまでに、こういう変遷があったという話なんですけど……聞いていることとズレちゃいましたかね? ――いえいえ! こんな深い歴史があるとは。ラジオ関係の仕事をしたいという気持ちは、あんまりないんですか? 川野 ……その流れで言えば、ラジオ局をつくりたい。 ――ラジオ局! 自分で、この時間はこの人に任せて、この時間はこの人に……ということですか? 川野 妄想でコンセプトがあって、今って誰が話しているかって顔がわかるじゃないですか。調べれば、ネットとかで。でも、昔は「どういう顔なんだろう」って話している人の顔がわからなかった。一つ便利になったことで、一つ失っている楽しみがそれだなって思うんですよね。よく“見えるラジオ”なんて言葉がありますけど、“見えないラジオ”をやってみたい。 ――“見えないラジオ”! “聞けば見えてくる”の逆をいくわけですね。 川野 誰が話しているかわからない。何がいいかっていうと、例えば『ONE PIECE』(集英社)の作者の尾田栄一郎さん。あの方、すごいお話が大好きで面白くて、ラジオ番組にゲストで出たりするんですよ。『鈴木敏夫のジブリ汗まみれ』(TOKYO FM)にゲストとして尾田さんが出ていらっしゃる。そこで、昔の日本映画について話したりとか。最近でいうとGReeeenとか。彼らも単発でラジオとかやっていますけど、顔は出さなくてもおしゃべりが好きなおもしろい人を出すラジオ局を作りたいっていう勝手な妄想(笑)。ラジオ局を作るっていうのは、莫大なコネクションと莫大なバジェットが必要なことはわかっていますから、それはあくまで妄想で。  けれど、ラジオに関わりたくないんですか? って聞かれれば、むしろラジオ局を作りたいって答える。 ――関わるというよりも、もっとディープにということですね(笑)。今回の連載が始まった時に、最初に書きたいという人はいたんですか? 川野 “テレビの放送作家でラジオのヘビーリスナー”と名乗っているんですけど、1番最初に自分の自己紹介的なことも含めて書けるなと思ったのが、久米宏さん。久米さんって、もともとTBSラジオでずっと話していた人なんですよね。それが『ニュースステーション』(テレビ朝日系)とか『ザ・ベストテン』(TBS系)とか、テレビの世界に生きて、またラジオに戻った。僕は“ブーメランパーソナリティ”って勝手に呼んでいるんですけど(笑)。その人生の歩み方がまずおもしろい。久米さんを最初に取り上げようっていうのは、連載を始めるかなり前から思っていましたね。
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 連載は、その時々にあわせて「あ、今はこのタイミングだからこの人書こう」みたいなことでやっています。毎月、日常で聞く番組と課題として聞く番組がある。だからね、本当のラジオファンからすると、あまり健康的な聞き方じゃないかもしれない(笑)。 (取材=菅谷直弘[カカロニ])
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 昨年、長寿番組『大沢悠里のゆうゆうワイド』(TBSラジオ)が終了した一方で、エリアフリーとタイムフリー視聴という画期的なシステムがradikoに導入され、密かにブームが再熱しつつあるラジオ業界。  そんな業界の動きと呼応するように、“テレビの放送作家でラジオのヘビーリスナー”を自称するラジオ愛に溢れる男が、全848ページにも及ぶエッセー『ラジオブロス』(イースト・プレス)を書き上げた。取り扱う番組は、深夜帯の『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)、『JUNK』(TBSラジオ)などの人気番組はもちろん、『小島慶子 キラ☆キラ』(TBSラジオ)や10代向けの『能年玲奈のGIRLS LOCKS!』(TOKYO FM)と多岐にわたる。 「今、日本一の珠玉のラジオエッセー」と水道橋博士も太鼓判を押す本書の著者で、現在もテレビの放送作家として活躍する川野将一に、ラジオ愛を語ってもらった。
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――ラジオとの出会いは? 川野将一(以下、川野) 僕は、45ですけど、生まれた時に居間にテレビはありました。でも、自分の部屋にはない時代だったから、部屋に閉じこもるときは、買ってもらった小さなラジカセでラジオを聞くんですよ。ある日、ラジオを流していたら『宇宙戦艦ヤマトのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)が流れてきた。『宇宙戦艦ヤマト』をラジオドラマでやるんですけど、聞いていると、どうやら僕が知っているテレビのアニメのヤマトとは違うぞと。ラジオというものは、単純に“絵のないテレビ”だと思っていて、むしろ下だと思っていたけれど、ラジオには全然違う別の世界が広がっているんだと思って、そこからオールナイトニッポンだったら、ビートたけしさんだったり中島みゆきさんだったり。テレビとは違う面白さにハマっていきました。 ――それって、おいくつくらいの出来事なんですか? 川野 小学1年生ですね。 ――小学1年生!? 早いですね! 川野 だからそう……それだけは早熟だったの。 ――それからはもう、ラジオ一筋? 川野 ラジオ好きになっていろいろ聞いていくと、「あ、みんなハガキを出して参加しているんだ」と気づくじゃないですか。だけど、いろんなものを「聞く側でいいや」って思っちゃって。ハガキ職人にならなかった分、いろんな番組をいっぱい聞いていたんですよ。でもやっぱり、投稿することは好きだったから「宝島」(宝島社)とか雑誌の方にいきました。  そのころ「TVブロス」(東京ニュース通信社)が、ちょうどワーって出てきたころで、TVブロスで多く採用されていました。僕の内容に合わせてコーナー作ってくれたりとか。就職活動をする時期になって、テレビ雑誌の編集部だったら、書くことも好きだしテレビも好きだから、両方できるんじゃないかと。自分、いっぱい採用されているって武器を持って行ったんですけど……全然ですよ(笑)。スポーンって落とされて、ライバル雑誌「TeLePAL」(小学館)の編集プロダクションを受けました。それから、ご縁があってライバル誌の編集者でありながら「TVブロス」で、テレビについての連載を星野スミオのペンネームで始めました。でも、今度はテレビそのものを作る方に興味が湧いてくるんですよ。 ――制作側に。 川野 そうそう。それで、放送作家という仕事があることを知って。ツテはなかったから、どうやってなればいいかわからない。今でも好きですけど、その時いちばん好きだった『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)のエンディングのスタッフロールを見て、現場を仕切っている一番偉い人、総合演出の人宛に『タモリ倶楽部』の企画書をいろいろと、20くらい送ったら、放送作家事務所を紹介してもらいました。勤めていた編集プロダクションは辞めたんですけど、星野スミオとして書いているブロスの連載は続けていました。けれど、テレビを作りながら、そういうのをやっていくと……苦しくなる。 ――わかります。どっちの気持ちもわかる、じゃないけど……。 川野 この状態はよろしくないなって、編集部さんに連載内容を変えたいって相談したんですよ。僕はずっと昔からラジオは聞き続けていたから、「高木ブーさんのこういうラジオあるの、知ってます?」とか、そういうラジオがあるってことを言っただけで、驚いてくれて。テレビ雑誌だけど、毎回ラジオについて書くっていうのはありかもということで、『ラヂオブロス』がはじまりました。TVブロスで連載するラジオについてのコラムだから『ラヂオブロス』。そこで、3年続けて。  ちょっと遡りまして、TVブロスで「テレビのミカタ」という連載をしていたころ、よく、ライターの近況を書くところってあるじゃないですか、本文のほかに。そこで一回、ビートたけしのオールナイトニッポンの後に始まった、たけしさんと浅草キッドのTOKYO FMのラジオのことを書いたんですよ。「昔、たけしのオールナイトニッポンを聞いていた人は、絶対聞いたほうがいいですよ」って。それが1997年のとき。そしたら、水道橋博士が「星野スミオっていうのが『TVブロス』で小さく俺のやっているラジオ番組のことを書いてくれた」ってブログに書いたんです。そのころ僕は自分で積極的にネット見るっていう文化がなかったから、全然書かれたことを知らなかったんです。  ある時TVブロスの編集部に行ったら、僕宛てに荷物が届いてたんです。それを見たら、手紙とビデオテープで送り主が小野正芳。「あれ!? これ水道橋博士じゃん!」って、僕はすぐにわかったんですよ。編集部の人はそれが博士からのものだと気づかなくて、半年ぐらい置いたままで。その時は、テレビの放送作家の仕事を始めていたから、いつか現場で会ってお礼を言わないとって思っていたけど、そういうことに限って、ほかの芸人さんとはお会いしても……なかなか、会わないんですよ。18年間も会わなかった。
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――18年! 忘れちゃうくらい、時間が流れていますね。 川野 博士と会わないまま、博士がメールマガジンを始めたっていう情報が入ってきて。それで、ここが自分の参加する現場なんじゃないかって思ったんです。そのころにちょうど、博士が『藝人春秋』(文藝春秋)を出して、月島でトークイベントがあったんで行きました。18年経て、やっと会いに行ったんです。ご挨拶してサインもらいながら「あのときの“星野スミオ”です」って伝えて、その後に「メールマガジン、いつも読んでいますけど、僕もラジオで参加させていただけませんか?」って言ったら、ぜひということで声をかけていただきました。そこで新しく『ラジオブロス』が始まったんです。ここに来るまでに、こういう変遷があったという話なんですけど……聞いていることとズレちゃいましたかね? ――いえいえ! こんな深い歴史があるとは。ラジオ関係の仕事をしたいという気持ちは、あんまりないんですか? 川野 ……その流れで言えば、ラジオ局をつくりたい。 ――ラジオ局! 自分で、この時間はこの人に任せて、この時間はこの人に……ということですか? 川野 妄想でコンセプトがあって、今って誰が話しているかって顔がわかるじゃないですか。調べれば、ネットとかで。でも、昔は「どういう顔なんだろう」って話している人の顔がわからなかった。一つ便利になったことで、一つ失っている楽しみがそれだなって思うんですよね。よく“見えるラジオ”なんて言葉がありますけど、“見えないラジオ”をやってみたい。 ――“見えないラジオ”! “聞けば見えてくる”の逆をいくわけですね。 川野 誰が話しているかわからない。何がいいかっていうと、例えば『ONE PIECE』(集英社)の作者の尾田栄一郎さん。あの方、すごいお話が大好きで面白くて、ラジオ番組にゲストで出たりするんですよ。『鈴木敏夫のジブリ汗まみれ』(TOKYO FM)にゲストとして尾田さんが出ていらっしゃる。そこで、昔の日本映画について話したりとか。最近でいうとGReeeenとか。彼らも単発でラジオとかやっていますけど、顔は出さなくてもおしゃべりが好きなおもしろい人を出すラジオ局を作りたいっていう勝手な妄想(笑)。ラジオ局を作るっていうのは、莫大なコネクションと莫大なバジェットが必要なことはわかっていますから、それはあくまで妄想で。  けれど、ラジオに関わりたくないんですか? って聞かれれば、むしろラジオ局を作りたいって答える。 ――関わるというよりも、もっとディープにということですね(笑)。今回の連載が始まった時に、最初に書きたいという人はいたんですか? 川野 “テレビの放送作家でラジオのヘビーリスナー”と名乗っているんですけど、1番最初に自分の自己紹介的なことも含めて書けるなと思ったのが、久米宏さん。久米さんって、もともとTBSラジオでずっと話していた人なんですよね。それが『ニュースステーション』(テレビ朝日系)とか『ザ・ベストテン』(TBS系)とか、テレビの世界に生きて、またラジオに戻った。僕は“ブーメランパーソナリティ”って勝手に呼んでいるんですけど(笑)。その人生の歩み方がまずおもしろい。久米さんを最初に取り上げようっていうのは、連載を始めるかなり前から思っていましたね。
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 連載は、その時々にあわせて「あ、今はこのタイミングだからこの人書こう」みたいなことでやっています。毎月、日常で聞く番組と課題として聞く番組がある。だからね、本当のラジオファンからすると、あまり健康的な聞き方じゃないかもしれない(笑)。 (取材=菅谷直弘[カカロニ])
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ラジオブロス 読むべし。 ラジオの未来は見えないラジオ!? 川野将一が語る、ラジオと歩んだ半生と野望とはの画像6

茨城の新星! 「M-1」決勝進出コンビ・カミナリが見せる“信頼”と“絆”のどつき漫才

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撮影=後藤秀二
 鹿島アントラーズが奇跡の下克上を果たし、大相撲では稀勢の里が初優勝、そして綱取り。次のNHK朝ドラは『ひよっこ』……キテる、いま確実に茨城がキテます!! このコンビは茨城勢の波に乗ることができるか? 2016年「M-1」決勝進出、心地よい茨城訛り、そして懐かしくてどこか新しいどつき漫才で鮮烈な印象を残した、カミナリである。ツッコミのたくみは言う。「僕たちの漫才、4分間に6発しかボケがない、まるでリボルバーのような漫才」。お笑い界に風穴、あけちゃう? *** ――カミナリさんは養成所には行かずに、グレープカンパニーに入ったんですよね。何か理由があったんですか? たくみ いくつか履歴書を送った事務所の中で、連絡くれたのがグレープカンパニーでした。いま思えば、事務所の人、見る目ありますね(笑)。 まなぶ 養成所に行かなかったのは……そうですね、とがりじゃないですけど、教えてもらうもんじゃねぇな、みたいに思ってました。でも結局、同じ事務所のNSC出た先輩に、養成所で習うこと全部教えてもらいました。 たくみ 無料でNSCのノウハウを得たという(笑)。 ――永野イズム感じますね~。お笑いの世界には、どちらから誘ったんですか? たくみ 僕です。 まなぶ 最初、中2のときにたくみくんが声をかけてくれて、でもそのときは僕「やらない」って断ったんですよ。で、高2のときにもう一回「やろう」って誘ってくれたから、「僕も、やりたいって思ってたよ」と。中2のときは、ちょうどホリエモンがはやっていたので、成り金になりたかったんですよね。 たくみ 六本木に住んで、社長になりたかったんだよね。 まなぶ テレビでよくやってたので。でも、高2のときは、ホリエモンブームも去った後だったので。 たくみ ホリエモンの代わりに、お笑い芸人がよくテレビに出るようになったんだよね。まなぶくん、テレビっ子だったので。 まなぶ そんなことないよ~。 ――一回断られたのにもう一度声をかけるというのは、やはり相方はまなぶさんしかいないと。 たくみ そうですね。一番すごい人だと思ったので。 まなぶ 一番面白かったみたいです。僕が。 たくみ 村一番の笑わせ者ですね。高校のときもそういうやつはいたんですけど、やっぱりバイブスっていうか、笑いのツボが一緒の人は、まなぶくんくらいしかいなかったので。 ――バイブス……また永野イズムが。 まなぶ たくみくんはしゃべりで笑い取るタイプで、僕は顔芸でした、ずっと。急に鼻水出したりとか、顔を振動させたりとか。 ――顔を振動……? たくみ フルフル~ってやるだけなんですけど。誰でもできます(笑)。 まなぶ ただ、それをやる勇気があったのは、僕だけです。 たくみ いきなりやるから面白いんですよ。変なタイミングでやるから「なんで今それやるの?」って。 ――ややもすると、周囲から心配されてしまう子かもしれませんね……。 たくみ 本気で心配されてた時期もありました。僕らは、わざとだってわかってたんだけど。 まなぶ それを心配されないようにコントロールするのが相方で。
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竹内まなぶ

茨城には、漫才の文化がない!?

――幼なじみコンビだからこそ、気をつけていることはありますか? まなぶ あの、家族みたいなケンカをしちゃうときがありますね。爪切っててティッシュ敷いてねぇとか。 ――注意するのは、どちらなんですか? たくみ まなぶくんが僕に怒るほうが多い。 まなぶ ティッシュ敷かなかったのはたくみくんがキレてきたんですけど、僕はコンプライアンス担当なんで、カミナリの。言葉遣いとかは、注意します。 ――たとえば……? たくみ テレビで絶対言っちゃいけない言葉ってあるじゃないですか。それが時々わかんなくなっちゃって、大きい声でワーッて言っちゃうんですよ。そうすると、まなぶくんが「それはダメだよ」と。 まなぶ あと、たくみくんは盛り上がっちゃうと、先輩の楽屋に挨拶に行って、先輩はそろそろ帰ってくれの空気出してるのに、1エピソード話しちゃったりするんです。そんなときは、後から「一言でいいんだよ」と。 ――まるで親(笑)。ああいうツッコミスタイルだと、周囲に「気性の激しい人」みたいなイメージを持たれたりしますか? たくみ どうなんだろう? まなぶ でも、みんな楽屋とかでしゃべって、5分くらいで「あぁ、いい子だね~」って言ってくれます。 たくみ いい子だね~(笑)。 ――そもそも、あの激しいツッコミは、どういうきっかけで誕生したのですか? たくみ まだコントをやっていた頃、地元茨城で単独ライブをやったんです。それが思った以上にウケなくて。地元だし、ホームだし、これくらいはイケんだろうっていう予想をはるかに下回っていたんで、悔しくてアドリブで叩いたんですよ、まなぶくんを。そしたら、すごいウケた。それから、叩く要素を入れるようになりました。 まなぶ 小さい子から80オーバーまで、幅広い客層がいたところでウケたから。 たくみ おばあちゃんたちも「あ~いや~」って(笑)。ただコント中心だったんで、限界を迎えまして。 ――確かに、コントだと難しいかも。 たくみ ちょうど「M-1」グランプリがあったんで、記念受験みたいな感じで漫才作ったら、意外としっくりきたというか。いつも賞レースでは1回戦落ちだったのが、「M-1」ではウソでも2回戦まで行けたので。それで1年間漫才をやり、去年決勝に行けた……という流れです。 ――すごい、シンデレラストーリー! たくみ 勝手に苦手意識を持ってたんですよね。ずっとまなぶくんが言ってたのは「茨城には漫才って文化ねぇから、コントのほうがいい」って。まぁコントの文化もないんですけど(笑)。 まなぶ 漫才は、すごいもんだと思ってたんですよ。 たくみ 自由が利くのはコントだろうと思ってたけど、意外とコントのほうが縛りあって。コンビニの設定でやったら、店員さんがお客さんであるまなぶくんの頭叩くとか、訳わかんなくなっちゃう。漫才だったら、個人が個人叩くだけなんで。 まなぶ どつきで考えると、ルーツがあるんですよ。中1のときにたくみくん、「まなぶをどうしたら面白くなるか」悩みすぎて、俺の頭にいきなり机投げてきたことがあって。 ――え……わからない……(笑)。 まなぶ それが、たくみからの初めてのどつきでしたね。 たくみ そうですね。まなぶくんも「痛ぇ」より先に、びっくりしてました。
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石田たくみ

「M-1」に出て、あらためてサンドウィッチマンのすごさがわかった

――今のお話を聞く限り、学校側に心配されるのは、まなぶさんじゃなくて、たくみさんですね(笑)。でも、当時から「まなぶさんを面白くする方法」を、机ぶん投げるほど真剣に考えていたと。 たくみ まなぶくんが僕を注意すると、周りが笑うんですよ。だから、わざと怒られるようなことをします。まなぶくんが怒るように。ネタだけじゃなくて、普段の生活でも。そうすると、空気が柔らかくなるんですよ。だから、思ってもないようなことを言ったりする。 まなぶ 営業でも、叩くところより「ダメだよ」のところのほうがウケたりしますね。 ――今「M-1」パワーを感じてます? たくみ そうですね。「M-1」ってすごいなって、実感します。 まなぶ 僕らがすごいわけじゃない。「M-1」がすごいんです。 ――(笑)。生活は変わりましたか? たくみ 今はアルバイトをお休みしています。バイトに行く必要がなくなったわけではなく、厳密にいうと、バイトに行く時間がなくなった。籍は置いてあるんですけど。 ――おお! まなぶさんはいかがですか? まなぶ 酔っ払いの人に「カミナリだ!!」って、声をかけられることが多くなりましたね。僕、姉と仲いいんですけど、姉と新宿の歌舞伎町歩いてたら「あ、カミナリだ!」って。「あぁ、女と歩いてるって思われたかね~」って話してて、その翌日は妹と遊んでたんですよ、新宿西口で。そしたらまた「カミナリだ!!」って言われて。俺、女取っ換え引っ換えしてると思われたら嫌だな~。 ――えっと、まず、そんな頻繁に、お姉さんや妹さんと遊ぶんですね。 たくみ そもそも(笑)。 まなぶ 仲いいんですよ。姉、僕、妹で。 たくみ 時々、女の子っぽいところが出るんですよ。内股だし。 まなぶ 味の好みも合うし、意見も合うし。一緒にレストラン行っても「○○のクリームチーズ」みたいなメニューは絶対頼むし。 ――やっぱり、女子はチーズ好きですよね~。しかし、28歳で「M-1」決勝は、早いほうではないでしょうか? たくみ いま永野さんまで「若手」ってなってるから(笑)。ただ、ダウンタウンさんとかウッチャンナンチャンさんとか……誰と比べてんだって話ですけど、皆さんは22、23歳で、もうテレビ出てるんですよ。だから周りの人に「早いね」って言われても、自分たち的には遅いと思ってます。あと、「M-1」に出て、あらためて(事務所の先輩の)サンドウィッチマンさんのすごさがわかった。 まなぶ 優勝って、すごい。 たくみ 富澤さんには「いくらオマエらが優勝したとしても、サンドウィッチマンが敗者復活から優勝したあの感動は超えられないから、安心して行ってこい」と言われました。 ――優しい……。 まなぶ 2016年の年が明けたときは「今年も永野さんたちと酒飲めて、1年間楽しく過ごせたらいいな」くらいしか思ってなかったんですよ。それが、夏くらいに爆笑問題の太田さんが俺たちのこと知ってるって聞いたり……すべてが急で。 たくみ 爆笑問題さんのラジオでネタやらせてもらったんですけど、あの時点で(顔が見えない)ラジオでも結構面白いかも……っていうのがわかったから、逆に叩く必要ないんじゃね? って(笑)。(太田さんに)「話が面白い」って言ってもらえたのが、うれしかったですね。
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ネタ作りへのこだわり

――カミナリさんの漫才は訛りとどつきがフューチャーされがちですが、実はネタが本当によくできてるなぁと。 たくみ 僕が大まかなテーマを出して、まなぶくんと相談して2人で作ってます。 まなぶ 僕が「これはいい」「これはやりたくない」って言いながら、完成させていく感じです。「これは言いたくない」とか「育ちじゃない」とか。 ――育ちじゃない(笑)。 まなぶ 「そういう人間じゃない」っていうのは、言いますね。 たくみ 人の悪口言うようなやつは嫌がりますね。 まなぶ 振りでも嫌ですね。あと、ちょっと胸ぐらつかむとかもダメ。いくらそれがウケようが、ダメ! たくみ 「じゃあ、ほかなんかあんのか!?」って言っても思いつかなくて、ケンカになる(笑)。 まなぶ たくみくん、去年頭のキレがすごかったんですよ。 たくみ 漫才にしてから、考えやすくなった。まなぶくんが間違いやすいようなことをテーマにね。 ――まなぶ研究家としては、相当なキャリアをお持ちですから。 たくみ そうですね。いま言ったようなところを見極めないと、本当に全部NG出してくる(笑)。 ――以前、日刊サイゾーでは永野さんもインタビューさせてもらったんですよ(参照記事)。ブレーク直後くらいに。 まなぶ 僕ら永野さん大好きで、年末年始地元に帰ると、友達と集まるじゃないですか。それで「なんか面白いことやろう」ってなると、すぐ永野さんのネタをパクってた。 たくみ まだその頃、永野さんテレビ出てなかったから。その後、ブレークして、すぐバレたけど(笑)。でも本当、道作ってくれたというか、すごい、気持ちの面の話をしてくださる方なんですね、理屈じゃなくて。「笑顔で頑張れ」とか「大きい声出せ」とか。永野さんご自身がブレークして、それが正しいということを証明してくれた。 まなぶ 自分たちが面白いと思っている人がブレークすると「僕らの面白いって思うものは間違ってない」って思えます。 たくみ サンドさんもそうですけど、永野さんも、売れてるのにずっと真面目にネタ作ってるんですよ。「ブレたくないから」って。「ネタ作らなくなると、感覚がわからなくなる。つまらなくなる」って。ホント、すごいなって思います。 ――2016年は「M-1」で顔と名前を売って、さて、2017年はどんな目標を? たくみ トーク番組に出たいです。もともと漫才師というよりは、タレントを目指していましたので。もっと内面とか仲の良さとかを知ってもらいたいです。 まなぶ あと、2人で車イジったりしたいよね。 たくみ ……それはもっと先でしょ? ――所さん的な(笑)。 たくみ でも、正直、世田谷ベースとか憧れますよ……。俺がホースで水まいてて、後輩がやってきたら「おお!」って水かけるとか。 まなぶ 俺は車の下にもぐってて、出てくるたびに様子が違ってる。「車の下七変化」。 ――それ、絶対所さんやらないですよね……。 (取材・文=西澤千央) ●まなぶTwitter ●たくみTwitter

茨城の新星! 「M-1」決勝進出コンビ・カミナリが見せる“信頼”と“絆”のどつき漫才

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撮影=後藤秀二
 鹿島アントラーズが奇跡の下克上を果たし、大相撲では稀勢の里が初優勝、そして綱取り。次のNHK朝ドラは『ひよっこ』……キテる、いま確実に茨城がキテます!! このコンビは茨城勢の波に乗ることができるか? 2016年「M-1」決勝進出、心地よい茨城訛り、そして懐かしくてどこか新しいどつき漫才で鮮烈な印象を残した、カミナリである。ツッコミのたくみは言う。「僕たちの漫才、4分間に6発しかボケがない、まるでリボルバーのような漫才」。お笑い界に風穴、あけちゃう? *** ――カミナリさんは養成所には行かずに、グレープカンパニーに入ったんですよね。何か理由があったんですか? たくみ いくつか履歴書を送った事務所の中で、連絡くれたのがグレープカンパニーでした。いま思えば、事務所の人、見る目ありますね(笑)。 まなぶ 養成所に行かなかったのは……そうですね、とがりじゃないですけど、教えてもらうもんじゃねぇな、みたいに思ってました。でも結局、同じ事務所のNSC出た先輩に、養成所で習うこと全部教えてもらいました。 たくみ 無料でNSCのノウハウを得たという(笑)。 ――永野イズム感じますね~。お笑いの世界には、どちらから誘ったんですか? たくみ 僕です。 まなぶ 最初、中2のときにたくみくんが声をかけてくれて、でもそのときは僕「やらない」って断ったんですよ。で、高2のときにもう一回「やろう」って誘ってくれたから、「僕も、やりたいって思ってたよ」と。中2のときは、ちょうどホリエモンがはやっていたので、成り金になりたかったんですよね。 たくみ 六本木に住んで、社長になりたかったんだよね。 まなぶ テレビでよくやってたので。でも、高2のときは、ホリエモンブームも去った後だったので。 たくみ ホリエモンの代わりに、お笑い芸人がよくテレビに出るようになったんだよね。まなぶくん、テレビっ子だったので。 まなぶ そんなことないよ~。 ――一回断られたのにもう一度声をかけるというのは、やはり相方はまなぶさんしかいないと。 たくみ そうですね。一番すごい人だと思ったので。 まなぶ 一番面白かったみたいです。僕が。 たくみ 村一番の笑わせ者ですね。高校のときもそういうやつはいたんですけど、やっぱりバイブスっていうか、笑いのツボが一緒の人は、まなぶくんくらいしかいなかったので。 ――バイブス……また永野イズムが。 まなぶ たくみくんはしゃべりで笑い取るタイプで、僕は顔芸でした、ずっと。急に鼻水出したりとか、顔を振動させたりとか。 ――顔を振動……? たくみ フルフル~ってやるだけなんですけど。誰でもできます(笑)。 まなぶ ただ、それをやる勇気があったのは、僕だけです。 たくみ いきなりやるから面白いんですよ。変なタイミングでやるから「なんで今それやるの?」って。 ――ややもすると、周囲から心配されてしまう子かもしれませんね……。 たくみ 本気で心配されてた時期もありました。僕らは、わざとだってわかってたんだけど。 まなぶ それを心配されないようにコントロールするのが相方で。
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竹内まなぶ

茨城には、漫才の文化がない!?

――幼なじみコンビだからこそ、気をつけていることはありますか? まなぶ あの、家族みたいなケンカをしちゃうときがありますね。爪切っててティッシュ敷いてねぇとか。 ――注意するのは、どちらなんですか? たくみ まなぶくんが僕に怒るほうが多い。 まなぶ ティッシュ敷かなかったのはたくみくんがキレてきたんですけど、僕はコンプライアンス担当なんで、カミナリの。言葉遣いとかは、注意します。 ――たとえば……? たくみ テレビで絶対言っちゃいけない言葉ってあるじゃないですか。それが時々わかんなくなっちゃって、大きい声でワーッて言っちゃうんですよ。そうすると、まなぶくんが「それはダメだよ」と。 まなぶ あと、たくみくんは盛り上がっちゃうと、先輩の楽屋に挨拶に行って、先輩はそろそろ帰ってくれの空気出してるのに、1エピソード話しちゃったりするんです。そんなときは、後から「一言でいいんだよ」と。 ――まるで親(笑)。ああいうツッコミスタイルだと、周囲に「気性の激しい人」みたいなイメージを持たれたりしますか? たくみ どうなんだろう? まなぶ でも、みんな楽屋とかでしゃべって、5分くらいで「あぁ、いい子だね~」って言ってくれます。 たくみ いい子だね~(笑)。 ――そもそも、あの激しいツッコミは、どういうきっかけで誕生したのですか? たくみ まだコントをやっていた頃、地元茨城で単独ライブをやったんです。それが思った以上にウケなくて。地元だし、ホームだし、これくらいはイケんだろうっていう予想をはるかに下回っていたんで、悔しくてアドリブで叩いたんですよ、まなぶくんを。そしたら、すごいウケた。それから、叩く要素を入れるようになりました。 まなぶ 小さい子から80オーバーまで、幅広い客層がいたところでウケたから。 たくみ おばあちゃんたちも「あ~いや~」って(笑)。ただコント中心だったんで、限界を迎えまして。 ――確かに、コントだと難しいかも。 たくみ ちょうど「M-1」グランプリがあったんで、記念受験みたいな感じで漫才作ったら、意外としっくりきたというか。いつも賞レースでは1回戦落ちだったのが、「M-1」ではウソでも2回戦まで行けたので。それで1年間漫才をやり、去年決勝に行けた……という流れです。 ――すごい、シンデレラストーリー! たくみ 勝手に苦手意識を持ってたんですよね。ずっとまなぶくんが言ってたのは「茨城には漫才って文化ねぇから、コントのほうがいい」って。まぁコントの文化もないんですけど(笑)。 まなぶ 漫才は、すごいもんだと思ってたんですよ。 たくみ 自由が利くのはコントだろうと思ってたけど、意外とコントのほうが縛りあって。コンビニの設定でやったら、店員さんがお客さんであるまなぶくんの頭叩くとか、訳わかんなくなっちゃう。漫才だったら、個人が個人叩くだけなんで。 まなぶ どつきで考えると、ルーツがあるんですよ。中1のときにたくみくん、「まなぶをどうしたら面白くなるか」悩みすぎて、俺の頭にいきなり机投げてきたことがあって。 ――え……わからない……(笑)。 まなぶ それが、たくみからの初めてのどつきでしたね。 たくみ そうですね。まなぶくんも「痛ぇ」より先に、びっくりしてました。
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石田たくみ

「M-1」に出て、あらためてサンドウィッチマンのすごさがわかった

――今のお話を聞く限り、学校側に心配されるのは、まなぶさんじゃなくて、たくみさんですね(笑)。でも、当時から「まなぶさんを面白くする方法」を、机ぶん投げるほど真剣に考えていたと。 たくみ まなぶくんが僕を注意すると、周りが笑うんですよ。だから、わざと怒られるようなことをします。まなぶくんが怒るように。ネタだけじゃなくて、普段の生活でも。そうすると、空気が柔らかくなるんですよ。だから、思ってもないようなことを言ったりする。 まなぶ 営業でも、叩くところより「ダメだよ」のところのほうがウケたりしますね。 ――今「M-1」パワーを感じてます? たくみ そうですね。「M-1」ってすごいなって、実感します。 まなぶ 僕らがすごいわけじゃない。「M-1」がすごいんです。 ――(笑)。生活は変わりましたか? たくみ 今はアルバイトをお休みしています。バイトに行く必要がなくなったわけではなく、厳密にいうと、バイトに行く時間がなくなった。籍は置いてあるんですけど。 ――おお! まなぶさんはいかがですか? まなぶ 酔っ払いの人に「カミナリだ!!」って、声をかけられることが多くなりましたね。僕、姉と仲いいんですけど、姉と新宿の歌舞伎町歩いてたら「あ、カミナリだ!」って。「あぁ、女と歩いてるって思われたかね~」って話してて、その翌日は妹と遊んでたんですよ、新宿西口で。そしたらまた「カミナリだ!!」って言われて。俺、女取っ換え引っ換えしてると思われたら嫌だな~。 ――えっと、まず、そんな頻繁に、お姉さんや妹さんと遊ぶんですね。 たくみ そもそも(笑)。 まなぶ 仲いいんですよ。姉、僕、妹で。 たくみ 時々、女の子っぽいところが出るんですよ。内股だし。 まなぶ 味の好みも合うし、意見も合うし。一緒にレストラン行っても「○○のクリームチーズ」みたいなメニューは絶対頼むし。 ――やっぱり、女子はチーズ好きですよね~。しかし、28歳で「M-1」決勝は、早いほうではないでしょうか? たくみ いま永野さんまで「若手」ってなってるから(笑)。ただ、ダウンタウンさんとかウッチャンナンチャンさんとか……誰と比べてんだって話ですけど、皆さんは22、23歳で、もうテレビ出てるんですよ。だから周りの人に「早いね」って言われても、自分たち的には遅いと思ってます。あと、「M-1」に出て、あらためて(事務所の先輩の)サンドウィッチマンさんのすごさがわかった。 まなぶ 優勝って、すごい。 たくみ 富澤さんには「いくらオマエらが優勝したとしても、サンドウィッチマンが敗者復活から優勝したあの感動は超えられないから、安心して行ってこい」と言われました。 ――優しい……。 まなぶ 2016年の年が明けたときは「今年も永野さんたちと酒飲めて、1年間楽しく過ごせたらいいな」くらいしか思ってなかったんですよ。それが、夏くらいに爆笑問題の太田さんが俺たちのこと知ってるって聞いたり……すべてが急で。 たくみ 爆笑問題さんのラジオでネタやらせてもらったんですけど、あの時点で(顔が見えない)ラジオでも結構面白いかも……っていうのがわかったから、逆に叩く必要ないんじゃね? って(笑)。(太田さんに)「話が面白い」って言ってもらえたのが、うれしかったですね。
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ネタ作りへのこだわり

――カミナリさんの漫才は訛りとどつきがフューチャーされがちですが、実はネタが本当によくできてるなぁと。 たくみ 僕が大まかなテーマを出して、まなぶくんと相談して2人で作ってます。 まなぶ 僕が「これはいい」「これはやりたくない」って言いながら、完成させていく感じです。「これは言いたくない」とか「育ちじゃない」とか。 ――育ちじゃない(笑)。 まなぶ 「そういう人間じゃない」っていうのは、言いますね。 たくみ 人の悪口言うようなやつは嫌がりますね。 まなぶ 振りでも嫌ですね。あと、ちょっと胸ぐらつかむとかもダメ。いくらそれがウケようが、ダメ! たくみ 「じゃあ、ほかなんかあんのか!?」って言っても思いつかなくて、ケンカになる(笑)。 まなぶ たくみくん、去年頭のキレがすごかったんですよ。 たくみ 漫才にしてから、考えやすくなった。まなぶくんが間違いやすいようなことをテーマにね。 ――まなぶ研究家としては、相当なキャリアをお持ちですから。 たくみ そうですね。いま言ったようなところを見極めないと、本当に全部NG出してくる(笑)。 ――以前、日刊サイゾーでは永野さんもインタビューさせてもらったんですよ(参照記事)。ブレーク直後くらいに。 まなぶ 僕ら永野さん大好きで、年末年始地元に帰ると、友達と集まるじゃないですか。それで「なんか面白いことやろう」ってなると、すぐ永野さんのネタをパクってた。 たくみ まだその頃、永野さんテレビ出てなかったから。その後、ブレークして、すぐバレたけど(笑)。でも本当、道作ってくれたというか、すごい、気持ちの面の話をしてくださる方なんですね、理屈じゃなくて。「笑顔で頑張れ」とか「大きい声出せ」とか。永野さんご自身がブレークして、それが正しいということを証明してくれた。 まなぶ 自分たちが面白いと思っている人がブレークすると「僕らの面白いって思うものは間違ってない」って思えます。 たくみ サンドさんもそうですけど、永野さんも、売れてるのにずっと真面目にネタ作ってるんですよ。「ブレたくないから」って。「ネタ作らなくなると、感覚がわからなくなる。つまらなくなる」って。ホント、すごいなって思います。 ――2016年は「M-1」で顔と名前を売って、さて、2017年はどんな目標を? たくみ トーク番組に出たいです。もともと漫才師というよりは、タレントを目指していましたので。もっと内面とか仲の良さとかを知ってもらいたいです。 まなぶ あと、2人で車イジったりしたいよね。 たくみ ……それはもっと先でしょ? ――所さん的な(笑)。 たくみ でも、正直、世田谷ベースとか憧れますよ……。俺がホースで水まいてて、後輩がやってきたら「おお!」って水かけるとか。 まなぶ 俺は車の下にもぐってて、出てくるたびに様子が違ってる。「車の下七変化」。 ――それ、絶対所さんやらないですよね……。 (取材・文=西澤千央) ●まなぶTwitter ●たくみTwitter

『山田孝之のカンヌ映画祭』山下敦弘監督&松江哲明監督が激白!「冗談でやってるわけじゃない」

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 俳優の山田孝之がプロデューサーとなり、カンヌ国際映画祭で賞を獲りたいと奔走するテレビ東京のドキュメンタリードラマ『山田孝之のカンヌ映画祭』の山下敦弘監督と松江哲明監督が4日、都内で行われた映画『エリザのために』公開記念記念トークショーに出演した。 『エリザのために』は第69回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で監督賞を受賞した人間ドラマ。監督のクリスティアン・ムンジウはルーマニア人で、本作以外にも2007年に『4ヶ月、3週と2日』で同賞のパルム・ドールを、12年には『汚れなき祈り』で脚本賞を受賞するなど、カンヌで3度の受賞を果たした名監督。  松江監督は「去年の夏にカンヌについてリサーチをして『カンヌに好かれる映画』の法則が、だいたいわかってきたところなんですけど、この作品を観たときに、まさにこれだって」と本作についてコメント。 「フレームの外を常に意識させる作品です。日本映画をディスるみたいに思わないでほしいですけど、日本映画はフレームの中で全部説明しようとする。でもこの作品はフレームの外に何かがある。映っていないところから何か事件が起きる、不穏な緊張感がフレームの外から入ってくる。そこがすごくカンヌ好み」と本作を紹介。  山下監督も「演出が丁寧。ルーマニアの人たちの生活を描きながらも、実はそれが緻密に計算されている。キャスティングも素晴らしい」と絶賛。 『山田孝之のカンヌ映画祭』に話題が及ぶと、山下監督は山田について「僕よりも年下だけど、リーダーというか座長タイプ。普通は映画の現場では監督の名前をとって『山下組』とかやるんですけど、この番組では、まさに『山田組』という感じ」としみじみ。
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 松江監督も「あの番組では突飛なことをしているようですけど、山田くんがやっていることは、意外とカンヌの監督たちと大きくかけ離れていない。例えば脚本もないのに、なんでこんなことやっているんだって思われるかもしれないけど、実はウォン・カーウァイも、そういうスタイルでやっていたりする。嗅覚や勘がすごくいい」とコメント。  松江監督はまた、山田がいかに“もっている男”かも力説し、「たまたまカンヌの事務局に行ったらスタッフと会えるとか、そういういい偶然を呼ぶ人っているんです。カメラが回っているときに奇跡を起こせない人もいる中で、山田孝之は、まさにそれを起こせる人。プロデューサーとしてもすごい」と断言。
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 2人とも、番組の中だけでなく、実際に本気でカンヌを目指しているといい、山下監督が「自分もカンヌ映画祭を獲ることを目標に掲げて今やっている」と話せば、松江監督も「番組をネタだと思っている人がいるんですけど、僕ら冗談でやっているわけじゃないですよ」とニヤニヤ。  カンヌを獲る秘訣についても、山下監督は「魂を込めたもの、作り手の思いというか、これしかできないというか……。そんな、監督のある種の思いがないとまず響かないでしょう」と分析。 「あと、カンヌに実際に行って感じたのは、やっぱり何かしらのコネクションも必要だということ。それは別にいやらしいコネクションという意味ではなくて、外に対する開き方の問題。海外の人はそれが独特で素晴らしい。やっぱり自分から歩み寄っていかないと。日本人はそれが下手ですね」と笑顔で話していた。 (取材・文=名鹿祥史)