オリエンタルラジオさんの至言「"変わってるって思われたい自分"も見透かされてる」(中編)

akari_oriradi02_s.jpg前編はこちらから ――おお......そんな相方を隣で見守る気持ちは? 中田 まあ、ありがたいなと思っていますけど、そういうものですからね、消費は早いですから。頑張ってくれ!(あっさり) 藤森 ......。 ――えっと、おふたりはブレークしてからずっとメディアに出続けていますけど、何か秘訣はあるんでしょうか? 藤森 やっていて分かったんですが、確かに僕らは番組がすぐに終わったりはしても、まったく仕事がなくなったことはなくて。自分でなんとなく振り返ってみると、その時々に、自分の核となるネタがあったんですよ。「とにかく大御所の芸能人とお付き合いをしてみよう」とか、「今度は女の子と遊ぼう」とか。そういう風にやっていたら、今のチャラ男になった。これはさんまさんが言ってたことなんですが、「3カ月に1回ブレークせなあかん」みたいな。それを意識したわけではないですけど、なんとなく仕事が調子よくもらえる時って、核となるネタがあるんです。だから、それを作り続けていかなきゃいけない。ネタは舞台で見せるものだけじゃないから。だからチャラ男の次は......。 ――えっ! もうチャラ男の次を考えているんですか!? チャラ男、面白いのに!! 藤森 もちろん、それは分かっていますから。人って飽きますもの。変わり続けなきゃ。 中田 でも、全部ゼロになるわけではないですから。今もたまに武勇伝をやると喜んでもらえるし、そういうのがありつつ、新しいものを作っていくというか......変わろうというよりも、ただ一生懸命いい形になって生きようと思ってます。 ――おふたりとも顔で損をしたことはないですか? お笑いの世界だと、イケメンだとハードルが高くなりそうです。 中田 それは両極端です。両方あるんですよ。単純に僕らの外見が好みで見てくれる女の子もいるから、スタートダッシュは早い。ただ男性の反感もある。僕も昔、モテなかった時はロンブーさんが大嫌いでしたしね(笑)。ちょうどロンブーさんが売れ始めた頃、『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)が始まって、通学の登下校で渋谷駅にどデカいポスターに「ロンドンブーツが出てきた!」って書いてあった時は悔しさがすごかったんですよ。「お笑いでスタイリッシュだったら、こちらに寄るすべがない!」と、非常に毛嫌いしていたんです(笑)。そういう気持ちはすごく分かるので、僕らのことも「嫌われているな~」っていうのは分かりましたね。でも、それは大人になるにつれてなくなる感情だし、気にならなくなりましたね。見た目がよくても面白い人は面白いし、ブサイクでも面白くない人は面白くないですから。 ――なるほどー。中田さんはお笑い以外でも、絵を描かれたりもしてますよね。「どういう精神状態でこれを?」っていう、グロテスクな絵を......。 中田 でも、僕は普通の人間だなって思います。ああいう絵を描くことで"変わってるって思われたい自分"も出ているでしょうし、それも見透かされるでしょうし......。ただ、すごく暴力的なものを描きたくなるんですよ。首が切れていたり、怪我していたり、よく分からないんですけど、描きたいんですよね。 ――DVDでも、びっくりするくらい血のりが出てきたりしていますよね。ちょっとしたホラーよりも血まみれ! 中田 DVDなんかを作る時に、「これがウケるだろう」と思って作る頭もあるんですけど、結局、衝動がないとパサパサなものになってしまうんです。衝動に忠実であろうとしてはいるんですけど、そうなるといつも暴力にいってしまう。ケンカしたこともないんですけどね(笑)。 ――ケンカしない分、内面にそうとうな暴力性が秘められていそうです! おふたりのエッセーにはよくコンプレックスという言葉が出てきますが、どのようなコンプレックスをお持ちなんですか? 中田 藤森くんは、イチモツに変なイボがある。 ――......えっ。 中田 あとは趣味が長続きしないのと、自分を持っていない。ペラペラである。この4つがコンプレックスだと思う。 藤森 はいはい。僕のはいいですよ。 中田 僕のは......すごいいい人になりたいと思うんです。 ――今は、いい人じゃないんですか? 中田 いい人じゃないですね。この業界に入って、「なんであんなにいい人なんだろう」って思う人が多くて。ベッキーとかを見ると、「なんでまだ国民栄誉賞を得ていないのか!?」と思います。いい人であろうとしても、絶対に嫌な一面が露呈してしまうのが人間の常なので、もしキャラを作っているとしたら、逆に反動の闇が気になるんです。誰だってスーパーマンのままではいられないですから、ベッキーはどこで人間になるのか? だから、僕は核シェルターの中でベッキーが何をしているのかを考えると、涙が出てくる。だから、僕もいい人になりたい。すごく。 藤森 「いい人になりたい」って言っているうちはダメなんですよ。ベッキーは自分のことを「嫌な奴」って言いますから。たぶん、僕らの次元では考えられない何かで形成されているんだ。 ――あはは! ベッキーは本当に毎朝、Twitterで全人類の幸せを祈ったりしていますもんね。そして中田さんはそれをお気に入りに入れている(笑)。Twitterに関しては、おふたりともかなり真面目ですよね。たまに若くてかわいい女の子をズラーってフォローしてたりする人もいるけれど、チャラ男キャラの藤森さんは全然そうじゃない。 藤森 そうですね。あっちゃんは尋常じゃない数フォローしてますけど。 中田 僕は3万人フォローしてますから。人とかかわろうと思って。 藤森 でも、ほとんどブロックするじゃない、あなた。 中田 僕は極端なので、「私をフォローしてください」「フォローミー」ってのがすごく多かったんですよ。「うるせえな! じゃあお前ら全員フォローしたらどんな気持ちになるんだよ!」って、3万人の限界までフォローしたんですよ。タイムラインも本当に高速で流れるようになって......。でも、中には、友達がいなくてフォローされている人がゼロの人も多いわけですよ。で、つぶやきはすごくたくさんあったりして......。それって池に向かってずっと石を投げている状態じゃないですか。そんな時に僕がフォローするだけで、仮に僕が読んでなくても、僕が読んでいる感があるんでしょうね。本当に感謝される。そして、そのフォローを外した時、ものすごく悲しそうな顔をするんですよ。一度、フォローしてる最中に「やっぱりやめよう」と思ったら、外した人たちから「なんで外すんですか?」「中田さんがいなかったらゼロなんです。私のつぶやきはどこに投げればいいんでしょうか!」って言われて......。そういう人たちが多いんだと思ったら、ガーッと3万人をフォローすることになりまして、その上で、ブロックにおきましては、"カジュアルブロック"というのを推奨してまして。 ――中田さんってけっこう優しい......ん? なんです? その"カジュアルブロック"っていうのは? 中田 何気なくブロックしちゃう。流れてくるつぶやきを見て、「僕はこの言い回しはイヤだな」と思うのと、カジュアルにブロックする。 藤森 ぜんぜんカジュアルじゃないけどね! 人に制裁を加えるのが好きなんです。嫌な人! 中田 最近は、自分のことをフォローしてない奴をブロックしてるんですよ。"オリラジ"で検索して、「この人ちょっと違うな~」と思ったら、先んじてブロックしておくんです。そしてその人が2~3年後、何かの事情で僕のつぶやきを読みたいと思った時に、「なぜ読めない?」とパニックになる。そして、「2~3年前のあの発言だったのか!」と気づいて欲しい。ということで、先んじてブロック。僕らはそれをやります。 藤森 僕はそんなことしないですよ!! 中田 最近、ちょびちょび危険な時がありますけど、もう少しであなたも僕にブロックされますよ。 藤森 相方までも? 中田 カジュアルブロックあるよ。気をつけていただきたい。 藤森 ......。 (後編につづく/取材・文=小明) ●おりえんたるらじお 中田敦彦と藤森慎吾からなるお笑いコンビ。2004年結成。翌年、「武勇伝」ネタで大ブレーク。以降、数々のテレビレギュラーをこなしつつ、トークライブ活動なども精力的に行っている。11年11月より『おまかせ!アニマックスNAVI』放送中。 ●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
オリエンタルラジオ 全国漫才ライブツアー 才(ザイ) 武勇伝だけじゃない! amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第30回】 大槻ケンヂさんの至言「ネガティブを売りにすると自家中毒に陥るんです」 【第29回】 辛酸なめ子さんの至言「なんか、つい交尾の話とかしちゃうんです」 【第28回】 みうらじゅんさんの至言「アイドルライターってなんなの?」 【第27回】 山路徹さんの至言「バラエティーが怖いようでは戦場に行けないですよ」 【第26回】 浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

オリエンタルラジオさんの至言「"変わってるって思われたい自分"も見透かされてる」(前編)

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モテない、金ない、華もない......負け組アイドル小明が、各界の大人なゲストに、ぶしつけなお悩みを聞いていただく好評連載。第31回のゲストは、オリエンタルラジオさんです! [今回のお悩み] 「アラサーなのにグラビアがやりたい......」 ――よろしくお願いします! ギャー! 芸能人のオーラがすごい! ええっと、おふたりはアニマックスの『おまかせ!アニマックスNAVI』に出演されていますし、アニメはお好きなんですよね? 藤森 僕はいわゆる王道の、『ドラゴンボール』とか『幽☆遊☆白書』とかが好きで、あっちゃんはもっとコアな、『エヴァ』だったり『攻殻機動隊』だったりに詳しくて、共演の日南響子ちゃんは執事系とか萌え系が好きみたい。 ――3人とも好きなジャンルがカブらないからいい感じに補完し合えそうですね! 日南響子ちゃんといえば話題の超絶美少女ですが、初収録はどうでしたか? 藤森 すごくかわいかったですよね! これから仲良くなっていければと(笑) 中田 ......掴めないですよね。まだ、どういう子なのか。干支が一回り違うし、それ以上に17歳の女の子なんて、どう捉えたらいいのか......。もっとキャッキャしている感じだと分かりやすいんですけど、ものすごくおとなしいんですよ。藤森さんどうでした? 藤森さん、モデルさんのお友達多いじゃないですか。 藤森 はい(笑)。でも、10代はさすがに知らないから! 中田 ああ、藤森さんはもうちょっとスレた感じの......。 藤森 普通に23~24歳の子ね! だから僕は新鮮でしたよ。話を聞いたらインドア派で家でアニメを見ていることが多いって言ってたから、興味が湧きましたね。 中田 心を開いてくれるまで時間がかかるだろうな......。 藤森 あっちゃんの場合、お互いに心を閉じているからね。僕は結構話せたと思います! ――中田さんもアニメ大好きじゃないですか? オタク同士、話が弾んだりはしないんでしょうか? 中田 オタク同士って仲良くなれないんですよね。オタクって排他的であることをアイデンティティーにしているじゃないですか? 「自分はほかと違う」というのがあるので、同じ趣味で同じアニメが好きでも相容れなかったり、「え? そういう見方するんだ」っていうのがあったり......。 藤森 そうなんですよね。だから同じのが好きでも、わりと意見が違ったりして、「ここはそうじゃない」「ここは好き!」っていうズレが、すごく楽しいというか......まぁ日南ちゃんが単純にかわいいのでね(笑) ――いいですね。私もオタク寄りなんですけど、10代の頃なんてもう目も当てられなかったですよ......! おふたりが10代の頃はどんなことをしてたんですか? 中田 惨憺たるものですよ。携帯電話も持っていなかったし......。というのも、友達がいないのを認識するのが嫌だったんですよ。アドレス交換する人もいないのに、なんの通信のために買うの? 放課後に誰かと遊んだこともないし、カラオケに行ったこともなかった。ひとりで神保町の本屋に行ってアイドルの写真集の表紙だけ見たり......。買えないのでね......。フフ......。 ――わぁ、分かります。私も古本屋で背表紙ばかり見てました。あと、屋上に上るのがお好きとのことで。 中田 屋上上りは好きでしたね! オススメは外階段! 外階段を上ると、徐々に怖くなっていく感覚が分かるんですよ。足がすくんでいくのがまた......(ニヤリ)。 藤森 変態! なんでそういう考えになるんだろうねー? 中田 小説の影響もあるのかな。やたら主人公が屋上に行くシーンが頭に残っていて、それがトレンドでスタイリッシュだと思ってた。なので、外階段を見つけてはひとりで上ってました。 ――うへぇ、スタイリッシュとは思っていなかったですけど、私も屋上は大好きです。単純に高いところに行って広い空を見ると、気持ちがいいからなんですが。 中田 やっぱり、屋上って惹きつけるものあるよね! 藤森 ......心、晴れることがあるんですか? ――「あ、大丈夫、自分はこんなに小さいから、悩みとかたいしたことないな」という......。 中田 開放感あります! 藤森 僕には分からないですけど......。僕は長野の高校生だったから、何もしてなかったですね~(笑)。ただただズボンを腰履きして、親におねだりしてグッチのローファーを履いたり、そういうのをステータスにしてたね。結構な大金をはたいて昭和第一高校のカバンを買ったり(笑)。田舎だったから、どうやって東京からカバンを入手するか考えてましたよ。 中田 僕は、パラシュート生地のトートバック。お店の人に「パラシュートの生地だから絶対に丈夫です」って言われて......。 藤森 生地はどうでもいいよ。高校生から生地の強度は気にしないでいいよ。 ――中に凶器でも入れていたんですか? 中田 そういうわけじゃないんですけど、何が流行っているのかよく分からなかったから。制服も着崩し方が分からなかったよね。紺色で銀色のボタンの、いい学ランだったんですよ。それにパラシュート生地のカバンで......。 藤森 変態だよね! 中田 そんな人いっぱいいるよ! 藤森くんは東京に行きたくて受験勉強を頑張って、丸坊主にしたんだよね。 藤森 そうそう。高校は1年の時からずっと遊んでいて、成績もどんどん落ちてたから、3年生の夏前に「坊主にして欲をなくそう」って。それでなんとか東京に来れた! ――禁欲生活!? それで童貞を捨てたのが18歳の頃だったんですね! 藤森 そうです、大学来てから。僕らは遅いんですよ。あっちゃんの方が3カ月くらい早い。 中田 そう、僕の方がヤリチン。10代でやっちゃうっていう破天荒な生活をしていました。 藤森 10代は普通だよ! 中田 で、まあ、高3のガリ勉の時、ちょうどお笑いにも目覚めてたんだけど、実はDVD育ちで......。シティボーイズさん、千原兄弟さん、バナナマンさん、ラーメンズさんがすごい好きで、エッジの効いたコントばかり見ていたんです。でも、まさか自分たちが、ああいう形でデビューするとは思ってもみなかった。 ――武勇伝! でも、オリラジさんも武勇伝でドカンとブレークした後、80分以上の漫才のツアーをやってましたよね。あのDVDは大変見応えがありました。特典映像もツアー中のおふたりにずっと密着してて、『情熱大陸』(TBS系)みたいでしたよね。 中田 ストイック感を出したかったんですよね。そんなに頑張ってる感を出さなくていいよっていうくらい頑張ってました。 ――藤森さんも全然チャラ男に見えない頑張り方でした。実はすごく真面目な方なんじゃないでしょうか。 藤森 もともと、そういうノリが好きな部分もあったけど、そこをフィーチャーして大げさに表現するようになったからなぁ。 ――昔の彼女(みんな有名芸能人)を暴露した『しゃべくり007』(日本テレビ系)、最高でしたよ! 藤森 あの番組がターニングポイントだったかなぁ。あそこからプライベートを荒削りする日々が始まりましたね。もうないです。すっからかん。むしろ朝も夜もなく仕事をするようになって、あまり遊びに行けなくなってしまったんで、もう夜遊びのネタがない......。 中田 トラックで売ってるケバブがあるじゃないですか? 仕事する藤森くんを見るたびに、行列ができて細くなっていくケバブを連想しますね。藤森くんがほっそくなってく。 藤森 肉が追加されないんだよ......(遠くを見ながら)。 (中編につづく/取材・文=小明) ●おりえんたるらじお 中田敦彦と藤森慎吾からなるお笑いコンビ。2004年結成。翌年、「武勇伝」ネタで大ブレーク。以降、数々のテレビレギュラーをこなしつつ、トークライブ活動なども精力的に行っている。11年11月より『おまかせ!アニマックスNAVI』放送中。 ●あかり 1985年栃木県生まれ。2002年史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
オリエンタルラジオ 全国漫才ライブツアー 才(ザイ) 武勇伝だけじゃないんす。 amazon_associate_logo.jpg
小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談バックナンバー 【第30回】 大槻ケンヂさんの至言「ネガティブを売りにすると自家中毒に陥るんです」 【第29回】 辛酸なめ子さんの至言「なんか、つい交尾の話とかしちゃうんです」 【第28回】 みうらじゅんさんの至言「アイドルライターってなんなの?」 【第27回】 山路徹さんの至言「バラエティーが怖いようでは戦場に行けないですよ」 【第26回】 浅草キッド・玉袋筋太郎さんの至言「相手がクンニしてる顔を思い浮かべなさい」 【第25回】 前田健さんの至言「自分は赤毛のアンの生まれ変わりだと思ってる」 【第24回】 叶井俊太郎さんの至言「結婚したければ高2で100人斬りの男を探しなさい!」 【第23回】 須藤元気さんの至言「僕の本なんて、ギャグみたいなものですよ」 【第22回】 オアシズ大久保佳代子さんの至言「本当はOLを辞めたくなかったんだよなぁ......」 【第21回】 Kダブシャインさんの至言「宇多丸は、Kダブをシャインさせない」 【第20回】 楳図かずおさんの至言「世界を相手にやっている人は、友達作っちゃうと危ない!」 【第19回】 キングオブコメディさんの至言「いつ辞めてもいいから、続けられるんです」 【第18回】 バカリズムさんの至言「モヤモヤは、そのまま持ち帰って立ち向かいます」 【第17回】 島田秀平さんの至言「小明さんの手相にはアブノーマル線があるんです」 【第16回】 小森純さんの至言「写真のチェックとか、自分では一切しないんです」 【第15回】 堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」 【第14回】 稲川淳二さんの至言「自分の子どもを殺そうか、と思った自分が一番怖かった」 【第13回】 蝶野正洋さんの至言「自分の役割の中で、最大限に光らなきゃならない」 【第12回】 有野晋哉さんの至言「アイドルは『育ちがええねんなー』っていうのが大事です」 【第11回】  鳥居みゆきさんの至言「やりたくないこと、やらないだろうな、ってことをやるの」 【第10回】  宇多丸さんの至言「人にはだいたい『ちょうどいい』ところがあるんです」 【第9回】  桜木ピロコさんの至言「あたしいつもだいたいいやらしいことしてるもん!」 【第8回】 伊集院光さんの至言「結局、うんこを食うしかない状況になるんです」 【第7回】 ルー大柴さんの至言「ライフっていうのはマウンテンありバレーありです」 【第6回】 大堀恵さんの至言「私、いつも『アンチ上等』って思ってるんです」 【第5回】 品川祐さんの至言「なったらいいなと思ってることは、だいたい実現する」 【第4回】 福本伸行さんの至言「俺は『面白いものを作ろう』じゃなくて、作れちゃう」 【第3回】 大根仁さんの至言「ネットの書き込みなんて、バカにしていいんじゃない?」 【第2回】 杉作J太郎さんの至言「そんなことより『ファフナー』見ろ、『ファフナー』を」 【第1回】 河原雅彦さんの至言「もう無理やりヤラれちゃえばいいんじゃない?」

"じゃないほう"芸人3人が織りなした奇跡の番組『撮れ高次第』とは何だったのか

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「この3人でホントに大丈夫!?」  そんな民衆の声に聞こえないフリをするかのように、昨年から放送された流浪のロケ番組『撮れ高次第』(TOKYO MX)。アンジャッシュ・児嶋一哉、ドランクドラゴン・鈴木拓、キングオブコメディ・高橋健一の3人がさまざまな企画に手探りで奮闘する勇姿は、見るほどにその生々しさがクセになるような、無二の笑いを生み出した。  一見、地味な印象のメンツだが、個々に寄ると、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で「児嶋あそび」という回が放送されるほど、独特の行動と返しを周囲から面白がられている児嶋。日頃から毒舌で悪フザケが過ぎるゆえ「クラッシャー」の異名を持つ鈴木。"潮干狩り"を趣味に持ち、100枚ものペナントに囲まれた自室で生活するなど時折見せるエキセントリックな思考が「気持ち悪い」と評される高橋。『撮れ高次第』とは、そんな3人が集結した奇跡の番組なのだ。  放送は今年1月に終了してしまったが、25日にリリースされる番組DVDには、完全撮りおろしの特典映像もたっぷり収録されるという。早速、"見た目は普通、中身はアクだらけ"の3人を直撃した。 ――ついに『撮れ高次第』のDVDが2巻同時リリースされますね。 児嶋 えーと、『ももクロ次第』でしたっけ? 高橋 いやいや、『撮れ高次第』でしょ。 鈴木 別に『ももクロ次第』でもいいんじゃない? ――取材前にももクロの話してたからって適当なこと言わないでください。それより、ここのビル(ソニー・ミュージックエンタテインメント本社ビル)のロビーに、番組のメインビジュアル(3人が鼻をほじっているイラスト)の超巨大パネルが設置されてますよね。メーカーのこのDVDに対する推しっぷりが伝わってきました。
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高橋 あそこの巨大パネルをバラエティーが飾るのは初なんですって。うちらの前はJUJUさんや、2PMさんだったらしいです。 鈴木 すげえ! 高橋 ソニーの重役さんが、毎日我々が片っ鼻ほじってる姿を見てからデスクに向かうなんて......。 児嶋 でも、僕はあの鼻に指を入れてるイラストは、最初に見たときから「ちょっとイヤだな」って思ってたんです。 鈴木 何でですか? 得意のプライドですか? 児嶋 だってこういうキャラじゃ......得意のプライドって何だよっ! 高橋 確かにあのイラストのせいで、いろんな媒体の取材で「鼻に指入れてください」って言われるんですよ......。 ――DVDのジャケットでは、2巻とも高橋さんがオチ要因っぽく描かれてますよね。1人だけ地面に埋まってたり。 児嶋 正直、このDVDを買ってくれる人のほとんどが高橋さんファンだと思うんですよ。人気も一番あるし。
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鈴木 そうそう。『撮れ高次第』の一番の魅力は高橋さんですから。 高橋 とんでもないです。 鈴木 でも、高橋さんはここ一番ってときにパワーが出ないんですよ! 児嶋 高橋は、収録中とにかく肩に力が入ってたからね。 鈴木 でね、なんか分かんないんですけど、高橋さんのファンの人らに「高橋はもっとできるのに、あいつらがうまく引き出してくれない」って怒られちゃうんですよ。 児嶋 そうっ! 俺らのせいにされちゃうんだよな。 高橋 いやいや、もちろん僕が悪いんですよ。 鈴木 しかも俺なんか最近、高橋さんから一方的に嫌われちゃって。今まではよく一緒に釣り行ってたのに、もう誘っても来てくれないし。ひどいときは電話も出てくれないんですよ。 高橋 違いますよ! 僕、もう歳だから寝ないとダメなんですよ!
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児嶋 いや、はたから見てても拓と高橋はギクシャクしてきたよ。それに高橋は俺にも苦手意識持ってるし。 高橋 苦手っていうか相性の問題ですよ! 児嶋さんと僕って真面目な性格が似てるから、2人でいても正直あんま盛り上がんないじゃないですか。 児嶋 高橋と似てると思いたくないね! 鈴木 あら!? ドンパチか? 怖え怖え! 取材の最中にやめて欲しいなあ(うれしそうに)。 児嶋 まとめると、高橋は俺が苦手。高橋と拓はギクシャクしてる。でも俺と拓はまったくギクシャクしてない。 高橋 ああ、やめてやるよ! 俺がいなくなればいいんだよ! この世からなっ! 鈴木 やだやだ~。つかまったときみたいになっちゃうから、突然いなくなるのやめてよ~。 高橋 事件(記事参照)をぶり返すな! 鈴木 だってあのとき、高橋さんと連絡取れないから(留置所にいたため)、俺、千葉の山奥まで探しにいったんだよ~。 ――千葉の山奥ですか? 高橋 僕が普段、1人で夜中のダムで釣りしたりするから、落石事故とかにあったと思って、鈴木さんが車で夜中まで探してくれたんですよ。 児嶋 すげえ優しい~。俺はあのとき、まったく心配じゃなかった。
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高橋 こらこら。さらに鈴木さんの奥さんも優しくて、僕が活動自粛中に、奥さんが鈴木さんに「高橋くんが復帰するまでお金を援助してあげたり、できる限りあなたが支えてあげなさい」って言ってくれて。 児嶋 うわ~、いい話。 高橋 でもそれ聞いて鈴木さん、奥さんと僕の間に体の関係があるんじゃないかって疑ったんですよ。あんな優しい奥さんを疑うなんて信じられない! 鈴木 あのときは、「高橋さんと兄弟になったか」と思いましたよ。あははは。 児嶋 酷いな。拓は『撮れ高次第』でもそうだけど、いい意味でも悪い意味でも不真面目過ぎ。 高橋 特に児嶋さんと一緒にいる時の鈴木さんは、どんどん不真面目なスイッチが入りますもんね。 児嶋 拓と俺は真逆だよね。拓は番組を面白がって壊そうとするけど、俺は根が真面目だから「これじゃまずい」と思って引き戻そうとしちゃう。 鈴木 そう! 児嶋さんはとにかく真面目! 物事を斜めから切るとか、裏側から見るってことはしないですから。正面からド~ンと! 児嶋 ダセェな、俺。センスがねぇんだよ。 鈴木 いやいや、児嶋さんは人間味があって、その延長線上に「本気で怒る」っていうのがありますから。今のバラエティーは本音でぶつからないとオベンチャラで終わるんで、児嶋さんの「本気で怒る」っていうプロあるまじき行為は素晴らしいなと思いますね。あ~見習いたい! 児嶋 お前、俺をちょいちょい小馬鹿にしてるのが出ちゃってるんだよ。 高橋 僕から見たら児嶋さんと鈴木さんは最高の相性ですよ。お互いがバネを引き合って永久に動くんですから。コンビ組めばいいのに。 ――では最後に、そんな仲良しの3人からDVDのみどころを教えてください! 高橋 普段、下にいる人間がもっと弱い者を見つけた時の、踏みつけて上に上がろうとする滑稽さを観て頂ければと。残酷さと面白さは紙一重ですから。 鈴木 この番組を見ると、「イジメってなくなんねえな」って思いますよ。 児嶋 人間社会の縮図だよね。 ――なんかあんまり見たくないんですけど......。 鈴木 いや、すごく面白いですから! 普通のテレビでは隠すような"企画の打ち合わせ"や"収録後の反省会"まで全部見せちゃう画期的な番組ですよ! 児嶋 僕は、とにかく特典映像が面白いと思いますね。正直、本編より面白いんじゃないかなあ。 高橋 DVDが売れれば"シーズン2"の放送の可能性もあるので、是非買ってください! (取材・文=林タモツ) ●児嶋一哉(こじま・かずや) 1972年、東京都生まれ。スクールJCA1期生。渡部建とのお笑いコンビ・アンジャッシュとして活動中。『爆笑オンエアバトル』(NHK)『エンタの神様』(日本テレビ)などでブレークし、各局ネタ番組を席巻。"勘違いコント"のジャンルを確立した。2008年にはソロライブ『タンピン』(俳優座劇場)開催。04年より千葉テレビにて看板レギュラー『白黒アンジャッシュ』放送中。 ●鈴木拓(すずき・たく) 1975年、神奈川県生まれ。スクールJCA5期生。塚地武雅とのお笑いコンビ・ドランクドラゴンとして活動中。2001年に『はねるのトびら』(フジテレビ)レギュラーに抜擢され全国区に。ツッコミでありながら凄まじいまでの天然ぶりで特異のキャラクターを発揮。相方・塚地が主演した『間宮兄弟』『ハンサム★スーツ』などで映画出演も果たしている。 ●高橋健一(たかはし・けんいち) 1971年、東京都生まれ。スクールJCA6期生。今野浩喜とのお笑いコンビ・キングオブコメディとして活動中。2010年に3,009組が出場した『キングオブコント2010』(TBS)で優勝。サイゾーテレビ『ニコニコキングオブコメディ』(http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120)隔週木曜日更新中。
撮れ高次第 Vol.1 1月25日発売。 amazon_associate_logo.jpg
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発売元:アニプレックス/価格:各巻¥2940(税込)/(C)2011「撮れ高次第」パートナーズ Aniplex Inc. 【関連記事】 ・ドランクドラゴン 完璧な構築物に風穴を開けて回る「鈴木拓のガッカリ力」"コント人"アンジャッシュ児嶋が挑む「全部ひとりでやる」の境地「決勝進出は地獄」!? キングオブコントに挑むキングオブコメディの意外な本音とは

『デビルズ・ダブル』原作者の告白「ウダイを殺れなかったのが心残り」(後編)

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穏やかな表情で取材に答えるラティフ氏。
1990年にアントニオ猪木が邦人解放のために
イラクに入国したが、「私は入院中でした。
猪木氏が会ったのはウダイ本人でしょう」とのこと。
前編はこちらから ■西洋も青い目をしたフセインばかり。システムが個人を処刑しているんです  "悪魔のプリンス"ウダイ・フセインの影武者を4年間にわたって務めたラティフ・ヤヒア氏。身の危険を感じたラティフ氏はイラクから国外脱出するが、そのためにラティフ氏の父親は処刑されている。だが、ラティフ氏がイラク国内に残れば、当然ながらウダイの追っ手に捕まり、さらに酷い拷問に遭っただろう。もしくは地下に潜っての過酷な逃亡生活を余儀なくされたはずだ。それでもラティフ氏は、自分の生まれ育った祖国を棄てたことを後悔している。 ラティフ 「やはり、もう一度やり直すチャンスがあれば、自分の家族と共にイラクに残ることを選択すると思います。それは何故かというと、結局は海外で暮らしていても、イラクとまったく変わらないことが分かったからです。イラクを脱出したばかりの頃は、海外での生活に期待していました。きっと西洋のどこかには本当の民主主義が守られ、人権を大切にする国があるのではないか、自分の新しい故郷と呼べる国があるのではないかと思っていたんです。ヨーロッパのいろんな国で過ごしましたが、結局はどの国でも姿を変えたサダム・フセインにしか会うことができませんでした。アイルランドでは、大学で講義をする機会もあったのですが、米国が犯したマイナス面について、特に米国の外交政策についてイラク人である私が言及しようとすると逮捕されそうになりました。発言の自由は認められることはなかったんです。イラクでは独裁者に従わないとすぐに処刑されましたが、西洋社会ではすぐに殺されることはなくても、非常にゆっくりと処刑が行われるんです。システムによって、気がつかないうちに殺されるんです。私はどの国で暮らしていても、いまだに正式なパスポートは与えられていません。イラクから亡命した私には国籍がないままなんです」  地獄のような生活から大きな犠牲を払って脱出したものの、海外の国々も決して安住の地ではなかった。探し求めれば、ユートピアが見つかるというものではないようだ。
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ウダイに従わない人間は、みな拷問責めに
処せられる。ラティフ氏は完成試写中に当時の
記憶がフラッシュバックする恐怖を味わった。
ラティフ 「アイルランドで15年間を過ごしていますが、それまではさまざまな国を1年ごとに変えて暮らしていました。国際弁護士として働いているので、お金はちゃんと稼いでいるんです。でも、いくらお金を払っても"祖国"を買うことはできません。西洋の国で自由な発言を控えて大人しく暮らしているか、もしくは各国の諜報機関に協力していれば50億円くらいもらえて、パスポートも与えられたかもしれません。でも、私はそうしませんでした。特にCIAに協力するようなことはしませんでした。CIAに情報提供を求められましたが、それは断固拒否したんです。もし、CIAに協力すれば、それはイラクを売るような行為です。イラクにいる間にウダイに強制されていたとはいえ、協力させられていたことと同じことを繰り返すことになってしまうからです。結局は西洋諸国も、青い目をしたサダム・フセインたちが支配しているんです」  生きるために、自分であることを棄てざるを得ない。『デビルズ・ダブル』はアイデンティティーとは何かについて考えさせる作品でもある。 ラティフ 「私はイラクから脱出した際にアイデンティティーを喪失しました。ウダイと過ごした4年間は、まだ自分のアイデンティティーは自分の内側に仕舞い込むことができていたんです。でも、国外に逃亡してからはアイデンティティーを持つことはできていません。"母"と呼べる祖国を私は失ってしまったんです。CIAや各国の諜報機関に協力することは、自分の"母"を外国に売ることになるわけです。そうやって生きながらえても、そこには生きた人間としての尊厳はありません。イラクを出たときに自分はアイデンティティーと祖国を失ったのですが、自分の祖国を外国に売ってしまえば、自分は全てを失ってしまうことになってしまうんです」 ■金正日にも影武者はいたはず。独裁者は自己愛が強いから  諜報機関への情報提供料が50億円という驚くべき数字が飛び出したが、これは決してホラではない。イラク戦争で米軍によってバグダッドが占拠された後、ウダイは弟クサイと郊外の隠れ家に潜伏していた。だが、この隠れ家を提供したイラク人によって通報され、米軍の急襲を受けて2人とも射殺された。通報したイラク人には情報提供料として数十億円が支払われたと言われている。イラク戦争開戦前のフセイン家の情報なら、もっと値が付いていただろう。さて、若手男優ドミニク・クーパーが『チャップリンの独裁者』(40)よろしくウダイとラティフ氏の一人2役を演じた映画だが、ラティフ氏本人にはどう映っただろうか? ラティフ 「私は映画の原作となった手記を書き上げたことで、ずいぶん気持ちの整理ができました。手記の発表後、多くの映画化のオファーをもらいました。私からの映画化の条件は、なるべく原作のストーリーを外れすぎないようにということでした。ハリウッド映画のように、ただの消耗品のエンターテインメント作品にはしてほしくなかったんです。その点、今回のベルギーで作られた『デビルズ・ダブル』は60~70%は原作に沿った形にしていますし、私が訴えたかったことも、きちんと理解した上で映画に盛り込んでくれています。ドミニク・クーパーの演技も素晴らしく、私は満足しています。マルタ島でオープンセットが組まれた撮影には、私も何度も足を運んだのですが、撮影スタッフはみんなまるでファミリーのような温かさに溢れていましたね。スタッフひとりひとりの働きぶりもよく、ケータリングのスタッフが淹れてくれた一杯のコーヒーも美味しかった(笑)。ただし、バイオレンスシーンは当初に予定されていたものの、10~20%程度になっています。実はバイオレンスシーンはもっと撮っていたのですが、全部見せてしまうと映画館に来たお客さんたちは5分も我慢できずに席を立ってしまうだろうということでカットしたんです(苦笑)。  1996年に実際に起きたウダイ暗殺未遂事件も劇中では再現されている。ラティフ氏もその場にいたら、自分が銃を撃ちたかったのではないだろうか? ラティフ 「もちろん! この映画を観た方の多くは、どこまでが実話かフィクションなのか知りたくなると思います。実は劇映画としてではなく、ドキュメンタリーとして別にもう一本製作しているところなんです。もうすぐ、こちらも完成します。そちらを観てもらえれば、リアルな部分がもっと分かるはずです。ドキュメンタリーも楽しみにしてください」  取材したのは2011年12月19日。北朝鮮の金正日総書記死去のニュースが飛び込んできた日でもある。金正日にも複数の影武者がいると言われてきたが、独裁者には影武者が必ずいるものなのか。体験者であるラティフ氏に聞いてみた。 ラティフ 「答えはイエスです。歴史をひも解いてみても、ヒトラー、ムッソリーニ......と独裁者にはみんな影武者がいたといわれています。では、それは何故か。独裁者は自己愛が強すぎるのでしょう。独裁者に限って、『自分は神だ』『自分は死ぬことはない』と考えるのです。だから、民衆の前に立ち、殺されることを恐れるのです。そのために人前には影武者を立たせたがるのです。サダム・フセインも1997年に死んでおり、その後は実は影武者だったんではないかといわれています。金正日もそうですが、独裁者は死ぬことを恐れ、危険な行為は影武者に押し付けるわけです。でも、そうやって長生きしても、200歳、300歳と生きることはできません。結局はどれだけ長生きしたかよりも、自分が死んだ後にどのような歴史を残すことができるかで、その人の価値は決まるのではないでしょうか。私はそう考えます。  ラティフ氏と握手を交わし、「笑顔でイラクに帰る日が来ることを願っています」と別れの言葉を告げた。ラティフ氏が返してくれた最後の言葉が胸に突き刺さった。 ラティフ 「サンキュー。でも、それは夢の中でしか叶わないことですね。私が脱出した後のイラクは米軍の暴力によって歪められ、昔のイラクではありません。私が暮らしていたイラクは、もうどこにもないんです」 (取材・文=長野辰次) ●『デビルズ・ダブル ある影武者の物語』 原作/ラティフ・ヤヒア 監督/リー・タマホリ 出演/ドミニク・クーパー、リュディヴィーヌ・サニエ 配給/ギャガ R18 1月13日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国公開 <http://devilsdouble.gaga.ne.jp> ●ラティフ・ヤヒア 1964年イラク・バグダッド生まれ。実業家の息子として生まれ、エリート学校に入学し、ウダイ・フセインの同級生となる。大学卒業後、軍隊に所属していたが、ウダイに呼び戻されて影武者になることを強要され、87~91年をウダイの影武者として過ごす。その後、ヨーロッパに亡命し、作家・国際法律弁護士となる。亡命後もCIAに協力しなかったことから拷問に遭ったと告白している。また正式なパスポートを持たないため、2011年11月の初来日時は成田空港で入国拒否に遭い、アイルランドにUターン。2度目の来日で無事に入国を果たした。
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【関連記事】 ・何を信じていいの? カダフィ政権崩壊をめぐる「偽造映像」騒動硬直した映画興行に一石を投じる!? 河崎実監督が9人の美女を従えて帰還韓国インディーズ映画の奇才監督が、エロくて笑えるSF作品で日本上陸!

『デビルズ・ダブル』原作者の告白「ウダイを殺れなかったのが心残り」(前編)

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『デビルズ・ダブル』の原作者ラティフ・ヤヒア氏。
自分と顔が似ているウダイ・フセインと出会った
ばっかりに過酷な人生を歩んできた。
 もしも、人間の姿をした悪魔に出会ったら、あなたならどーする? そして、その悪魔の顔があなたにそっくりで、「思いのままの生活を保障するから、オレの身代わりを務めないか」と持ち掛けてきたら、どーする? ベルギー映画『デビルズ・ダブル』はホラー映画ではなく、実在した悪魔から"影武者"になることを強要された男の実話に基づいた社会派サスペンスだ。この実在した悪魔とは、イラクを長年にわたって支配した独裁者サダム・フセインの長男ウダイ・フセイン(1964~2003年)。父親の権力を傘に、欲望のままに生き、"悪魔のプリンス"と恐れられた。殺人、強姦などあらゆる犯罪に手を染め、自分に従わない人間には容赦なく拷問を加えた。父親のサダム・フセインでさえ、「生まれたときに殺しておけばよかった」と手を焼いたワル。『デビルズ・ダブル』の原作者であるラティフ・ヤヒア氏は、ウダイ・フセインとは高校時代の同級生であり、顔がよく似ていたことから影武者になることを命じられた。ラティフ氏が拒むと、1週間にわたる拷問が続き、さらには家族に危害を加えると脅され、屈服させられた。ラティフ氏が影武者として、ウダイの暮らす大豪邸で過ごした4年間が『デビルズ・ダブル』では描かれている。その後、ラティフ氏は命からがらイラクから亡命し、現在は国際弁護士として生計を立てている。来日したラティフ氏に悪魔と過ごした地獄の4年間を振り返ってもらった。  ラティフ氏がウダイ・フセインと出会ったのは高校時代。超進学校である高校の同級生の中にウダイがいたのだ。当然ながら親の威光によるコネ入学だ。青春時代を暴君Jr.と一緒に過ごすだけでも大迷惑な話。出会った当時のウダイはどんな高校生だった? ラティフ 「今でも出会いはよく覚えています。私の人生において、ウダイ・フセインとの出会いはサイアクの体験でしたから。ウダイは高校生のときから、もうすでにワルでした。同級生だけでなく、教師に対する振る舞いも尋常ではありませんでした。例えば、彼は黄色いポルシェがお気に入りで、ポルシェで通学していたんですが、校庭のバスケットコートにポルシェを駐車してしまうんです。なので、ウダイが高校に現われると、誰もバスケットができませんでした。授業にはガールフレンドも連れ込んでいました。まったく自分たちとは異なる価値観の持ち主でしたね」
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ウダイ・フセインの影武者ラティフ(ドミニク
・クーパー2役)は、披露宴中の花嫁をレイプ
するなどの悪行の数々に立ち会うはめに。
 とんでもない高校生がいたもんである。そんなウダイと「顔が似てる」と高校時代から評判になっていたとのこと。 ラティフ 「えぇ、確かに高校時代から、よく言われましたね。1970年代の当時はアフロヘアがとても流行していて、私もアフロヘアにしていたんです。ところが、ウダイもアフロヘアだったこともあり、友達には『似ているなぁ。キミもフセイン一族なのかい?』としょっちゅう尋ねられました。私自身は全然、顔は似ているとは思いませんでしたし、フセイン家とは民族も違い、血縁関係はまったくありませんでした。昔から私のことを知っている友達からは何も言われませんでしたけど、高校に入ってからの知り合いにはよく言われました」  ラティフ氏はウダイと同じ校舎で学ぶことを嫌い、工学志望だったが法律に専門を変更。大学を卒業するまではしばらく平穏な時間を過ごせたが、イラク男性の義務だった兵役に就いていたところ、バグダッドに呼び戻された。自分の名を棄て、ウダイのボディダブル(替え玉)を務めろという。自分が嫌って避けていた人間の言動を、ぴったり正確にコピーしなくてはならないという不条理。ラティフ氏は1987年から1991年の4年間をウダイの影武者として過ごした。その心境はいかに? ラティフ 「元々の私はジョークが好きで、よく笑っていたんです。でも、影武者を勤めた4年間は一度も心から笑うことはできませんでした。家族に危害が加えられていないか心配でしたし、私自身もずっと心に痛みを感じ続けていました。その4年間は自分が尊敬できない人間の言動をコピーしなくてはいけなかったわけですが、どんなに強制されていても『自分がウダイではない』という意識が常に脳裏に残っていました。『自分はウダイではないのだ』とずっと自分自身に言い聞かせていたんです」 ■悪魔が生まれたのは家庭環境のせい? それとも......?  ウダイは異常な性欲の持ち主で、イラクの女子学生たちを拉致強姦する常習犯だったことでも知られる。また、父フセインが信頼していた腹心を殴死させているが、微刑で済んでいる。1993年のドーハでは、サッカー日本代表チームとロスタイムで引き分けたイラク代表チームを『負けたら全員ムチ打ち』と脅していたことでも有名だ。父フセインから後継者として認められなかったことが、ウダイを過剰な暴力と狂気に走らせたとも言われているが、いちばん近くから見ていたラティフ氏はどのように感じていたのだろうか?
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ウダイから寵愛される愛人サブラ(リュディ
ヴィーヌ・サニエ)。だが、ウダイから飽き
られれば、彼女もオモチャのように処分される
身だ。
ラティフ 「権力を自在にかざせる立ち場にいたからだとか、有り余るお金のせいで常識を失ったのだとか言う人もいますが、私はそうは思いません。ウダイに関しては、生まれつきの"悪"だったと私は思います。サダム・フセインをはじめとする政治家たちにも会いましたが、ウダイほど酷い人間は他にはいませんでした。ウダイのことを昔からよく知っている人間も、『ウダイは生まれついてのサディストだ』と言っています。環境のせいではなく、根っからの悪です。ウダイは人間ではなかったと思いますね。  そんなウダイと4年間も身近に生活を送るとは、まさに災難である。ウダイの暮らす豪邸では美食や美女に囲まれていたわけだが、ラティフ氏の心が和む時間はあったのだろうか。 ラティフ 「いえ、一瞬たりともリラックスできるときはなく、幸せを感じることもできませんでした。ウダイと過ごした4年間の中で心残りがあるとすれば、自分の手でウダイを殺すことができなかったことです。1991年に私はイラクから脱出しましたが、その後、20年間の間に考え続けていたことがあります。もし仮に、私が20年前に後戻りすることができ、『イラクに残るか』『イラクを脱出するか』を選択できるとしたら、私は『イラクに残る』を選ぶかもしれません。そうすれば、少なくともイラクに自分の墓を残すことができたわけです」 (後編につづく/取材・文=長野辰次) ●『デビルズ・ダブル ある影武者の物語』 原作/ラティフ・ヤヒア 監督/リー・タマホリ 出演/ドミニク・クーパー、リュディヴィーヌ・サニエ 配給/ギャガ R18 1月13日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国公開 <http://devilsdouble.gaga.ne.jp> ●ラティフ・ヤヒア 1964年イラク・バグダッド生まれ。実業家の息子として生まれ、エリート学校に入学し、ウダイ・フセインの同級生となる。大学卒業後、軍隊に所属していたが、ウダイに呼び戻されて影武者になることを強要され、87~91年をウダイの影武者として過ごす。その後、ヨーロッパに亡命し、作家・国際法律弁護士となる。亡命後もCIAに協力しなかったことから拷問に遭ったと告白している。また正式なパスポートを持たないため、2011年11月の初来日時は成田空港で入国拒否に遭い、アイルランドにUターン。2度目の来日で無事に入国を果たした。
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『デビルズ・ダブル』原作者の告白「ウダイを殺れなかったのが心残り」(前編)

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『デビルズ・ダブル』の原作者ラティフ・ヤヒア氏。
自分と顔が似ているウダイ・フセインと出会った
ばっかりに過酷な人生を歩んできた。
 もしも、人間の姿をした悪魔に出会ったら、あなたならどーする? そして、その悪魔の顔があなたにそっくりで、「思いのままの生活を保障するから、オレの身代わりを務めないか」と持ち掛けてきたら、どーする? ベルギー映画『デビルズ・ダブル』はホラー映画ではなく、実在した悪魔から"影武者"になることを強要された男の実話に基づいた社会派サスペンスだ。この実在した悪魔とは、イラクを長年にわたって支配した独裁者サダム・フセインの長男ウダイ・フセイン(1964~2003年)。父親の権力を傘に、欲望のままに生き、"悪魔のプリンス"と恐れられた。殺人、強姦などあらゆる犯罪に手を染め、自分に従わない人間には容赦なく拷問を加えた。父親のサダム・フセインでさえ、「生まれたときに殺しておけばよかった」と手を焼いたワル。『デビルズ・ダブル』の原作者であるラティフ・ヤヒア氏は、ウダイ・フセインとは高校時代の同級生であり、顔がよく似ていたことから影武者になることを命じられた。ラティフ氏が拒むと、1週間にわたる拷問が続き、さらには家族に危害を加えると脅され、屈服させられた。ラティフ氏が影武者として、ウダイの暮らす大豪邸で過ごした4年間が『デビルズ・ダブル』では描かれている。その後、ラティフ氏は命からがらイラクから亡命し、現在は国際弁護士として生計を立てている。来日したラティフ氏に悪魔と過ごした地獄の4年間を振り返ってもらった。  ラティフ氏がウダイ・フセインと出会ったのは高校時代。超進学校である高校の同級生の中にウダイがいたのだ。当然ながら親の威光によるコネ入学だ。青春時代を暴君Jr.と一緒に過ごすだけでも大迷惑な話。出会った当時のウダイはどんな高校生だった? ラティフ 「今でも出会いはよく覚えています。私の人生において、ウダイ・フセインとの出会いはサイアクの体験でしたから。ウダイは高校生のときから、もうすでにワルでした。同級生だけでなく、教師に対する振る舞いも尋常ではありませんでした。例えば、彼は黄色いポルシェがお気に入りで、ポルシェで通学していたんですが、校庭のバスケットコートにポルシェを駐車してしまうんです。なので、ウダイが高校に現われると、誰もバスケットができませんでした。授業にはガールフレンドも連れ込んでいました。まったく自分たちとは異なる価値観の持ち主でしたね」
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ウダイ・フセインの影武者ラティフ(ドミニク
・クーパー2役)は、披露宴中の花嫁をレイプ
するなどの悪行の数々に立ち会うはめに。
 とんでもない高校生がいたもんである。そんなウダイと「顔が似てる」と高校時代から評判になっていたとのこと。 ラティフ 「えぇ、確かに高校時代から、よく言われましたね。1970年代の当時はアフロヘアがとても流行していて、私もアフロヘアにしていたんです。ところが、ウダイもアフロヘアだったこともあり、友達には『似ているなぁ。キミもフセイン一族なのかい?』としょっちゅう尋ねられました。私自身は全然、顔は似ているとは思いませんでしたし、フセイン家とは民族も違い、血縁関係はまったくありませんでした。昔から私のことを知っている友達からは何も言われませんでしたけど、高校に入ってからの知り合いにはよく言われました」  ラティフ氏はウダイと同じ校舎で学ぶことを嫌い、工学志望だったが法律に専門を変更。大学を卒業するまではしばらく平穏な時間を過ごせたが、イラク男性の義務だった兵役に就いていたところ、バグダッドに呼び戻された。自分の名を棄て、ウダイのボディダブル(替え玉)を務めろという。自分が嫌って避けていた人間の言動を、ぴったり正確にコピーしなくてはならないという不条理。ラティフ氏は1987年から1991年の4年間をウダイの影武者として過ごした。その心境はいかに? ラティフ 「元々の私はジョークが好きで、よく笑っていたんです。でも、影武者を勤めた4年間は一度も心から笑うことはできませんでした。家族に危害が加えられていないか心配でしたし、私自身もずっと心に痛みを感じ続けていました。その4年間は自分が尊敬できない人間の言動をコピーしなくてはいけなかったわけですが、どんなに強制されていても『自分がウダイではない』という意識が常に脳裏に残っていました。『自分はウダイではないのだ』とずっと自分自身に言い聞かせていたんです」 ■悪魔が生まれたのは家庭環境のせい? それとも......?  ウダイは異常な性欲の持ち主で、イラクの女子学生たちを拉致強姦する常習犯だったことでも知られる。また、父フセインが信頼していた腹心を殴死させているが、微刑で済んでいる。1993年のドーハでは、サッカー日本代表チームとロスタイムで引き分けたイラク代表チームを『負けたら全員ムチ打ち』と脅していたことでも有名だ。父フセインから後継者として認められなかったことが、ウダイを過剰な暴力と狂気に走らせたとも言われているが、いちばん近くから見ていたラティフ氏はどのように感じていたのだろうか?
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ウダイから寵愛される愛人サブラ(リュディ
ヴィーヌ・サニエ)。だが、ウダイから飽き
られれば、彼女もオモチャのように処分される
身だ。
ラティフ 「権力を自在にかざせる立ち場にいたからだとか、有り余るお金のせいで常識を失ったのだとか言う人もいますが、私はそうは思いません。ウダイに関しては、生まれつきの"悪"だったと私は思います。サダム・フセインをはじめとする政治家たちにも会いましたが、ウダイほど酷い人間は他にはいませんでした。ウダイのことを昔からよく知っている人間も、『ウダイは生まれついてのサディストだ』と言っています。環境のせいではなく、根っからの悪です。ウダイは人間ではなかったと思いますね。  そんなウダイと4年間も身近に生活を送るとは、まさに災難である。ウダイの暮らす豪邸では美食や美女に囲まれていたわけだが、ラティフ氏の心が和む時間はあったのだろうか。 ラティフ 「いえ、一瞬たりともリラックスできるときはなく、幸せを感じることもできませんでした。ウダイと過ごした4年間の中で心残りがあるとすれば、自分の手でウダイを殺すことができなかったことです。1991年に私はイラクから脱出しましたが、その後、20年間の間に考え続けていたことがあります。もし仮に、私が20年前に後戻りすることができ、『イラクに残るか』『イラクを脱出するか』を選択できるとしたら、私は『イラクに残る』を選ぶかもしれません。そうすれば、少なくともイラクに自分の墓を残すことができたわけです」 (後編につづく/取材・文=長野辰次) ●『デビルズ・ダブル ある影武者の物語』 原作/ラティフ・ヤヒア 監督/リー・タマホリ 出演/ドミニク・クーパー、リュディヴィーヌ・サニエ 配給/ギャガ R18 1月13日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国公開 <http://devilsdouble.gaga.ne.jp> ●ラティフ・ヤヒア 1964年イラク・バグダッド生まれ。実業家の息子として生まれ、エリート学校に入学し、ウダイ・フセインの同級生となる。大学卒業後、軍隊に所属していたが、ウダイに呼び戻されて影武者になることを強要され、87~91年をウダイの影武者として過ごす。その後、ヨーロッパに亡命し、作家・国際法律弁護士となる。亡命後もCIAに協力しなかったことから拷問に遭ったと告白している。また正式なパスポートを持たないため、2011年11月の初来日時は成田空港で入国拒否に遭い、アイルランドにUターン。2度目の来日で無事に入国を果たした。
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草食系社会でも「女性は性を捧げ、男性は生活を保証する」が変わらない理由


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『〈脱・恋愛〉論 「純愛」「モテ」
を超えて』(平凡社新書)
  昨今、「震災婚」「年の差婚」など結婚に関する言葉をよく見かける。自身の恋愛観や結婚観を見つめ直している人も少なくないようだが、そのような人にも参考になるであろう本が、「どのようにして私たちは他者と出会い、関係をつくり、育て、維持・発展させていくのか」ということをテーマに、社会学者のジンメルやデュルケムなどの言葉を引用しながら考察した『〈脱・恋愛〉論 「純愛」「モテ」を超えて』(平凡社新書)だ。同書の著者で、早稲田大学で教鞭をとる著者の草柳千早教授に、条件で結婚相手を決めることや本書に登場する社会運動家・松本正枝さんについて話を聞いた。 ――先生は現在、どんなテーマを研究されているんですか? 草柳千早教授(以下、草柳) 私は社会学の社会問題を研究しています。というと、具体的に「どんな社会問題なのか?」と聞かれることが多いのですが、具体的な社会問題を追いかけているのではなく、一人ひとりが持っている生きづらさや違和感が、どのようにして社会性を獲得し、社会問題としてみんなの問題として認知されていくのか、そのプロセスに関心があります。そして、声を上げ、社会問題として世間に認識された問題よりも、「それは個人のわがままではないか」というような、人の生きづらさが否定され、かき消され、社会問題としては挫折させられていくようなプロセスや、そこにどんな力が働いているのかということに関心があります。 ――その関心の延長線上で、今回、本書を執筆されたということでしょうか? 草柳 私がそういったテーマに一番最初に関心を持ったのは、自分自身が結婚や離婚をしたという経験からです。そのときに、既存の結婚制度や結婚に関する法律、また、世間の「妻とはどうあるべきか」「結婚とは幸せなものだ」という考えに違和感を持ちました。そういう経緯から本としてまとめました。 ――最近発表された国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」によると18歳から34歳の未婚男性で交際相手がいない男性は6割を占めています。こうした社会的状況はどう分析されていますか? 草柳 まず、この調査では異性の交際相手しか聞いていません。中には異性の交際相手はいらないけど、同性の交際相手がいるからいいと思っている人が入っているかもしれない。この調査は、結婚という国の関心に基づいた調査なので、交際の実態はよく分からないですね。 ――たとえば、異性の交際相手が欲しいけれどもいないという人についていえば、特に男性では経済的な理由が大きいのでしょうか? 草柳 恋愛に幻想を持っていると、交際相手がなかなかできないように思います。つまり、こういう人と付き合いたいといった、先にイメージがありきで、それに合うような人を探している。でも、自分の周りにはいろんな人がいて、そのいろんな人との中での楽しさや、ちょっといいなという気持ちがあれば、そこから何かが発展するかもしれない。お金の問題に関していえば、お金が理由で結婚や恋愛ができないのではなく、お金がある恋愛や結婚をしたいと思い込んでいるから、お金がないとダメという発想になっていると思います。 ■条件以外のどこを見て、相手を選ぶのか? ――本書に出てくる松本正枝さんという社会運動家の女性も、約80年前に「女性は男性に性を捧げ、男性は生活を保障する」といった、条件で相手を選ぶことに疑問を呈しています。松本さんとはどんな方だったのでしょうか? 草柳 私も本で知るまではまったく知らない人でした。松本さんに関する資料はとても少なく、昭和6年頃に「婦人戦線」という雑誌で、「結婚の経済学」「恋愛の経済学」「セックスの経済学」「貞操の経済学」などを連載していたようです。 ――松本さんが指摘する「女性が男性に性を捧げ、男性は生活を保証する」というような状況は現在でもさほど変わっていないように思うのですが。 草柳 かなり状況はよくなっているとは思います。ただ、女性が1人で食べていくのは現在でも大変ですし、女性のほうが圧倒的に非正規雇用の割合も多いですね。そうすると、結婚に関して、どうしても経済的に頼れる人が欲しいということになる。それは、本人の打算や計算というより、社会の構造の問題だと思います。そして、それは男性側にとっても、松本さんも指摘しているように、そうやって女性に生活を保障できない男性が、恋愛や結婚、性から疎外されている状況は今もあるといえます。 ――草柳さんや松本さんが指摘されているように、結婚相手を選ぶときに学歴や稼ぎといった条件ではなく、自分の身体感覚でいいなと思える相手と付き合えるほうが素敵な気がします。 草柳 学歴や稼ぎといったものはあくまで条件で、その人にとって本質的な問題ではないと思います。というのも、生まれた時代や、運がいいとか悪いとかといった、その人がどういう人かとはあまり関係のない理由で、職が決まったり、決まらなかったり、お金が転がり込んできたり、そういうことで成立している。たとえば、私の年代だと、有名な金融企業の人と結婚したから安泰だと思われていましたが、その後、会社が倒産し、安泰ではなくなった人もいます。また、ロストジェネレーションと呼ばれる世代も、たまたま景気が悪い時に学校を卒業したから、就職が難しい。今の社会は何が起こるか分からないから、条件や年収のようなその人そのものではないもので選ぶと、その条件は今後いくらでも変わる可能性がある。そんなことで選んでいいのかと私は思います。 ――条件以外で選ぶとなると、人間性を見るということでしょうか? 草柳 たとえば、どんな逆境でも明るい、打たれ強い、一緒にいると楽しい、朗らかだからなんとなく楽しい気分になるといったような、その人自身を見たほうが確かじゃないかと思います。条件はその時にたまたまそうなっているだけですから。 ――草柳さんは離婚を経験されていますが、そのような自分の身体感覚的なもので相手を選ばれましたか? 草柳 一緒にいたら、楽しかったからですね。ところが、結婚という制度、型、結婚したなら女はこうすべきだという、そういった世の中の通念のようなものに負けてしまいました。 ――本書をどんな人に読んでもらいたいですか? 草柳 恋愛や結婚に価値があると思われている風潮に対して違和感があるような人に読んでほしいです。「恋愛や結婚はいいものだ」という価値付けは今の社会の中にあると思う。そういう価値付けに対して、少しでも疑いを持ったことがある人に読んでほしいです。 (構成=本多カツヒロ) ●くさやなぎ・ちはや 1959年愛知県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。慶應義塾大学大学院社会学研究科修士課程修了。株式会社生活科学研究所、大妻女子大学等を経て、現在早稲田大学教授。文学博士。著書に『「曖昧な生きづらさ」と社会ークレイム申し立ての社会学』(世界思想社)がある。
<脱・恋愛>論―「純愛」「モテ」を超えて 結局はフィーリング? amazon_associate_logo.jpg
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天衣無縫な小向美奈子にニューロティカの
カタル(左)とアツシ(右)もタジタジ!?
 バンドブームに青春を過ごした人には懐かしく、現役でライブハウスに通っている人にはおなじみの、ピエロメイクのボーカリスト・アツシ率いる老舗パンクバンド・ニューロティカが、なんとあの"スライム乳"小向美奈子とのコラボミニアルバム『おつかれサマータイム』を発売した。  「真冬の発売なのになんでサマータイム?」という表題作はもちろん、小向美奈子自身の経験をイメージして作られたという「私の恋は世界サイズ!」では、エロネタ、フィリピンネタなど不謹慎な歌詞がギッシリ。そもそもどーしてこの組み合わせでCDを出すことになったのかも理解不能な、突っ込みどころ満載のコラボ企画について直撃! ■お母さんが若い頃ファンでした! ――ニューロティカと小向美奈子さんのコラボというすごい企画ですけど、そもそもこの2組はどこで知り合ったんですか? アツシ ボクが行きつけの西麻布の飲み屋で......。 カタル あっちゃん(アツシ)、西麻布なんて行ったことないでしょ! アツシ だって、こういうインタビューでは読者をビビらせなきゃいけないと思ったからさぁ(笑)。本当は美奈子ちゃんの事務所の社長さんと友達だったんで、飲んでいるときに「じゃあ曲でも出しましょうや」って話になって。 カタル しかも、メンバーには事後承諾だからね。 小向 私も顔合わせの席で初めて知りましたよ。急にマネジャーさんから「恵比寿でニューロティカっていうバンドがライブやっているから行こう」って呼ばれて、そのまま顔合わせ。でも、いい遊び場所を見つけたなって思いました。ライブではマネジャーさんまでダイブしてて(笑)。ほかのバンドのライブじゃ、こんなお祭り感覚は味わえませんもん。コレはハマりますよ! アツシ 美奈子ちゃん、顔合わせのときにはもうベロベロに酔っぱらってたもんね(笑)。 カタル その後も何回もライブに来てくれてね、客席でモッシュしてるんだよ。 ――え、客席に混ざってるんですか!? 小向 ダイブしてステージによじ登って、マイクを奪って「Oi! Oi! Oi!」ってコーラスしちゃったり(笑)。 ――お客さんもビックリするでしょう。また奇行をしていると思われますよ! アツシ 夏くらいからちょくちょくそういうことがあったから、勘のいいお客さんは「あれ、ニューロティカまた何かやるんじゃないの?」って思ってたみたいだけどね。
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いろいろあった小向さんですが、
なんだかキラキラしていましたよ!
――小向さんは以前からニューロティカを知っていたんですか? 小向 みなさんの顔とかは知らなかったんですけど、お母さんが若い頃ファンだったらしくて、曲は聴いたことがありました。 アツシ お母さんがファンって世代だもんなぁ......。 カタル なんといっても、ニューロティカの結成は美奈子ちゃんが生まれる1年前ですからね。 小向 でも、みなさん全然若いですよ! アツシ この間、オレが47才だって知ってビックリしてたもんね。 小向 ずっと42才だって聞いてたんで。 アツシ 本当のことをいうのが恥ずかしくって(笑)。 カタル 中途半端な年齢詐称のほうがよっぽど恥ずかしいよ! ――ニューロティカと有名人のコラボといえば、野村沙知代さんとのライブ(2001年2月19日に新宿ロフトにて開催)を思い出しますが。 小向 えーっ、そんなのもやってたんですか!? アツシ いろんな人とコラボしてるよね。野村沙知代さん、メロン記念日(09年にコラボシングル「ピンチはチャンス バカになろうぜ!」発売)、そして今回は小向美奈子ちゃんと! ――しっかしメチャクチャなラインナップですね。 アツシ ニューロティカは売れるためなら何でもやるバンドなんで(笑)。でも、こんなことができるロックバンドなんてウチぐらいなもんでしょう! カタル しかもヂン(本記事のインタビュアー)は、サッチーとメロン記念日の間に田代まさしともコラボさせようとしてたでしょ。 ――今回の件を考えると、何でマーシーとのコラボを断られたのかがまったく分かりません! カタル やっぱ、女の子じゃないとイヤなんですよ。 ――ということは、サッチーも女の子枠なんですか!? カタル 女の子だよサッチーも。だって一緒にスタジオに入るといっつもいい匂いしてたもん(笑)。 ■「歩く18禁」なんで大抵のことは問題ありません! ――しかし今回のCD、真冬の発売なのに『おつかれサマータイム』ってどういうことなんですか? カタル やっぱりそう思うでしょ? アツシ このCDを作る話が夏に決まったから......。すごく暑かったんだもん、そりゃこいう歌詞になるよ。 ――いやいや、CDが出るまでにタイムラグがあるのくらい分かるじゃないですか、何年この業界にいるんですか!
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初コラボとは思えない息の合った掛け合いも。
アツシ やっぱり、人と同じことやってちゃダメよ。冬だからってクリスマスソングっていうのはみんなやってることでしょ。ちょっと違うことをやったら話題になるじゃん。「えーっ、なんでこのとき期に!?」って。そこに意味深なものを感じ取ってもらえれば......。 カタル でも、実は何の意味もないというね。 ――歌詞は全部アツシさんが書いたんですか? アツシ 「おつかれサマータイム」はオレが作ったけど、「私の恋は世界サイズ」は美奈子ちゃんをイメージした曲なんで、みんなでアイデアを出し合って作りました。 小向 歌詞の内容をどうしようかっていう打ち合わせをした後にみんなで飲みに行ったんですけど、そこでの会話のほうがたくさん歌詞に採用されてるんですよ。 カタル お酒が入ったら面白い話が出てくる出てくる。そういうの全部携帯にメモっといたからね。 小向 「歩く18禁」とか「本当はドM」「私自身が芸術なの」......名言がたくさん生まれました! カタル オレがまず仮の歌詞を作ったんだけど、これはちょっとマズイかな? っていう危険なワードも全部オッケー出ちゃいましたから。この事務所、大抵のことはオッケーなんですよ。 小向 「歩く18禁」なんで大抵のことは問題ありません! ――「私の恋は世界サイズ」っていうタイトルはやっぱり、いろんな国の男性とお付き合いされてきたから......。 小向 そういうこともあるかもしれませんねぇ~、ウフフ。 ――そういえば小向さん、アイドルとき代に『ホイッスル!』っていうアニメの主題歌「DOUBLE WIND」を歌っていましたよね。 小向 ......その辺はあまり触れられたくない過去なんですけど(笑)。 ――これ以上、触れちゃいけない過去があるんですか!? でも、ああいうアニメソングより今回のロックのほうが合ってたんじゃないですか? 小向 そうですね、ノリがよくて勢いがあったほうが自分的には歌いやすかったです。 ――声もアイドル時代より、若返っているような気がしました。 小向 それは私も思いましたね。 カタル いざ歌ってもらったら、思っていたよりも高い声が出たんだよ。事前にリハをやったりして声を聴かせてもらってはいたんだけど、その段階ではイマイチ歌い方がつかめていない感じで、実はちょっと心配だったの。でも、いざレコーディングに入ったらガンガン歌い出してね。結局1日で4曲分録れちゃったもん。 ■小向美奈子×ニューロティカ温泉バスツアー!? ――この間、このコラボでライブをやったときに「DVDの撮影よりも緊張した」というコメントを出されてましたけど。 小向 だっていっぱいいるんだもん、お客さんが。 ――ストリップなんかでもお客さんはいっぱいいるじゃないですか。 小向 私、どんな現場でもすごく緊張しちゃうタイプなんですよ。 カタル やっぱりライブのとき、客席を見るのは怖かったの? あっちゃんのほうばっかり見てたみたいだけど。 アツシ オレも見つめられてドキドキしちゃったよ。
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ピエロメイクのアツシさんがフツーに見えてくる不思議!
小向 ステージ前に陣取ってたカタルさんのファンらしき人たちから「私のカタルさんに近づくな!」みたいな雰囲気を感じて怖くって。なるべくアツシさんに近づいておこうかなって(笑)。 アツシ 「私のあっちゃんに近づくな!」っていうのは感じなかったんだ......。 ――いろんな現場や修羅場を経験していそうですが、それでも緊張するんですね。 小向 ダメだって少しでも思っちゃうと飲まれちゃうんで......。最初さえいいテンションで始められれば大丈夫なんですけどね。だからいつでも「全力投球フォアボール」って心意気ですよ。無我夢中でやって「やらかしちゃった!」っていうときもありますけど、ポジティブに前へ前へ進んでいくしかないですからね。過去を振り返ったらズルズル行っちゃいそうで怖いんです。 ――テンションを上げるためにやっていることってありますか? 小向 とりあえず、楽屋ではひたすらしゃべりまくりますね。マネジャーさんが逃げ回ってますから。そのノリで現場に出るとうまくいくんですよ。しゃべったり、ワーッて叫んだり、身体を動かしてないとテンション下がっちゃうんで。 アツシ 初めて会ったときも酔っぱらってて、すごいテンションだったもんなぁー。 ――ところで、ニューロティカは今年で28周年ですけど。 アツシ 面白いことをいろいろ考えてますよ! 昨年末にはコミケでmilktubとのスプリットCDを販売したし、3月には初音ミクちゃんとのコラボCDも出る予定です。 小向 コミケ、ウチのお兄ちゃんはよく行ってますよ。田村ゆかりさんが好きみたいです(笑)。 ――小向さんは今年どんな仕事をやりたいと思っていますか。 小向 今年もいろんなことをやっていきたいですね。まだやってないことにドンドン挑戦したいです! カタル これだけいろんなことをやって......まだやってないことがあるの? 小向 ウフフ! カタル まあ、歌は今後もやっていったほうがいいと思うよ、踊りもうまいし。 小向 じゃあ、今後はニューロティカのバックダンサーをやらせてもらおうかな。あとは温泉に行きたいと思ってるんですけど......。 ――それは仕事じゃなくてプライベートですよね。 アツシ じゃあ、ニューロティカと美奈子ちゃんで温泉旅行に行こうよ! 小向 みんなで大浴場にバーッで入りましょうか! アツシ えー! それだったらファンも集めてバスツアーにしたほうが儲かるよ! カタル メチャクチャ大騒ぎになりそうだねぇ。受け入れてくれる旅館があるかどうか......。 アツシ じゃあ、東中野のラドン温泉で手を打っておきましょうか。 (取材・文=北村ヂン) ●<ニューロティカの新年会だよ☆ ~サタデーナイトライブショウ!~> 1月7日(土)新宿ロフト※深夜 OPEN 24:00 / START 24:30 ADV ¥2500 / DOOR ¥3000 出演/ニューロティカ/30% LESS FAT/小向美奈子/President of Youth/芝浦ニューロティカーズ/他 小向美奈子×ニューロティカ ライブの模様はニコニコ生放送・ロフトチャンネルでも配信! <http://live.nicovideo.jp/watch/lv76713405> 1月7日24:30放送開始予定
おつかれサマータイム iTunesでも配信中。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・小向美奈子が激白! なぜ「セックス」「流産」「ドラッグ」そのすべてを語ったのか?小向美奈子"ストリップ革命宣言"!「アイドル時代も言われれば、脱いでましたよ」小向美奈子「ソフト・オン・デマンド」からDVDリリース! その気になる内容とは......

「私、歩く18禁なんで!」あの小向美奈子がニューロティカと奇天烈コラボ!

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天衣無縫な小向美奈子にニューロティカの
カタル(左)とアツシ(右)もタジタジ!?
 バンドブームに青春を過ごした人には懐かしく、現役でライブハウスに通っている人にはおなじみの、ピエロメイクのボーカリスト・アツシ率いる老舗パンクバンド・ニューロティカが、なんとあの"スライム乳"小向美奈子とのコラボミニアルバム『おつかれサマータイム』を発売した。  「真冬の発売なのになんでサマータイム?」という表題作はもちろん、小向美奈子自身の経験をイメージして作られたという「私の恋は世界サイズ!」では、エロネタ、フィリピンネタなど不謹慎な歌詞がギッシリ。そもそもどーしてこの組み合わせでCDを出すことになったのかも理解不能な、突っ込みどころ満載のコラボ企画について直撃! ■お母さんが若い頃ファンでした! ――ニューロティカと小向美奈子さんのコラボというすごい企画ですけど、そもそもこの2組はどこで知り合ったんですか? アツシ ボクが行きつけの西麻布の飲み屋で......。 カタル あっちゃん(アツシ)、西麻布なんて行ったことないでしょ! アツシ だって、こういうインタビューでは読者をビビらせなきゃいけないと思ったからさぁ(笑)。本当は美奈子ちゃんの事務所の社長さんと友達だったんで、飲んでいるときに「じゃあ曲でも出しましょうや」って話になって。 カタル しかも、メンバーには事後承諾だからね。 小向 私も顔合わせの席で初めて知りましたよ。急にマネジャーさんから「恵比寿でニューロティカっていうバンドがライブやっているから行こう」って呼ばれて、そのまま顔合わせ。でも、いい遊び場所を見つけたなって思いました。ライブではマネジャーさんまでダイブしてて(笑)。ほかのバンドのライブじゃ、こんなお祭り感覚は味わえませんもん。コレはハマりますよ! アツシ 美奈子ちゃん、顔合わせのときにはもうベロベロに酔っぱらってたもんね(笑)。 カタル その後も何回もライブに来てくれてね、客席でモッシュしてるんだよ。 ――え、客席に混ざってるんですか!? 小向 ダイブしてステージによじ登って、マイクを奪って「Oi! Oi! Oi!」ってコーラスしちゃったり(笑)。 ――お客さんもビックリするでしょう。また奇行をしていると思われますよ! アツシ 夏くらいからちょくちょくそういうことがあったから、勘のいいお客さんは「あれ、ニューロティカまた何かやるんじゃないの?」って思ってたみたいだけどね。
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いろいろあった小向さんですが、
なんだかキラキラしていましたよ!
――小向さんは以前からニューロティカを知っていたんですか? 小向 みなさんの顔とかは知らなかったんですけど、お母さんが若い頃ファンだったらしくて、曲は聴いたことがありました。 アツシ お母さんがファンって世代だもんなぁ......。 カタル なんといっても、ニューロティカの結成は美奈子ちゃんが生まれる1年前ですからね。 小向 でも、みなさん全然若いですよ! アツシ この間、オレが47才だって知ってビックリしてたもんね。 小向 ずっと42才だって聞いてたんで。 アツシ 本当のことをいうのが恥ずかしくって(笑)。 カタル 中途半端な年齢詐称のほうがよっぽど恥ずかしいよ! ――ニューロティカと有名人のコラボといえば、野村沙知代さんとのライブ(2001年2月19日に新宿ロフトにて開催)を思い出しますが。 小向 えーっ、そんなのもやってたんですか!? アツシ いろんな人とコラボしてるよね。野村沙知代さん、メロン記念日(09年にコラボシングル「ピンチはチャンス バカになろうぜ!」発売)、そして今回は小向美奈子ちゃんと! ――しっかしメチャクチャなラインナップですね。 アツシ ニューロティカは売れるためなら何でもやるバンドなんで(笑)。でも、こんなことができるロックバンドなんてウチぐらいなもんでしょう! カタル しかもヂン(本記事のインタビュアー)は、サッチーとメロン記念日の間に田代まさしともコラボさせようとしてたでしょ。 ――今回の件を考えると、何でマーシーとのコラボを断られたのかがまったく分かりません! カタル やっぱ、女の子じゃないとイヤなんですよ。 ――ということは、サッチーも女の子枠なんですか!? カタル 女の子だよサッチーも。だって一緒にスタジオに入るといっつもいい匂いしてたもん(笑)。 ■「歩く18禁」なんで大抵のことは問題ありません! ――しかし今回のCD、真冬の発売なのに『おつかれサマータイム』ってどういうことなんですか? カタル やっぱりそう思うでしょ? アツシ このCDを作る話が夏に決まったから......。すごく暑かったんだもん、そりゃこいう歌詞になるよ。 ――いやいや、CDが出るまでにタイムラグがあるのくらい分かるじゃないですか、何年この業界にいるんですか!
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初コラボとは思えない息の合った掛け合いも。
アツシ やっぱり、人と同じことやってちゃダメよ。冬だからってクリスマスソングっていうのはみんなやってることでしょ。ちょっと違うことをやったら話題になるじゃん。「えーっ、なんでこのとき期に!?」って。そこに意味深なものを感じ取ってもらえれば......。 カタル でも、実は何の意味もないというね。 ――歌詞は全部アツシさんが書いたんですか? アツシ 「おつかれサマータイム」はオレが作ったけど、「私の恋は世界サイズ」は美奈子ちゃんをイメージした曲なんで、みんなでアイデアを出し合って作りました。 小向 歌詞の内容をどうしようかっていう打ち合わせをした後にみんなで飲みに行ったんですけど、そこでの会話のほうがたくさん歌詞に採用されてるんですよ。 カタル お酒が入ったら面白い話が出てくる出てくる。そういうの全部携帯にメモっといたからね。 小向 「歩く18禁」とか「本当はドM」「私自身が芸術なの」......名言がたくさん生まれました! カタル オレがまず仮の歌詞を作ったんだけど、これはちょっとマズイかな? っていう危険なワードも全部オッケー出ちゃいましたから。この事務所、大抵のことはオッケーなんですよ。 小向 「歩く18禁」なんで大抵のことは問題ありません! ――「私の恋は世界サイズ」っていうタイトルはやっぱり、いろんな国の男性とお付き合いされてきたから......。 小向 そういうこともあるかもしれませんねぇ~、ウフフ。 ――そういえば小向さん、アイドルとき代に『ホイッスル!』っていうアニメの主題歌「DOUBLE WIND」を歌っていましたよね。 小向 ......その辺はあまり触れられたくない過去なんですけど(笑)。 ――これ以上、触れちゃいけない過去があるんですか!? でも、ああいうアニメソングより今回のロックのほうが合ってたんじゃないですか? 小向 そうですね、ノリがよくて勢いがあったほうが自分的には歌いやすかったです。 ――声もアイドル時代より、若返っているような気がしました。 小向 それは私も思いましたね。 カタル いざ歌ってもらったら、思っていたよりも高い声が出たんだよ。事前にリハをやったりして声を聴かせてもらってはいたんだけど、その段階ではイマイチ歌い方がつかめていない感じで、実はちょっと心配だったの。でも、いざレコーディングに入ったらガンガン歌い出してね。結局1日で4曲分録れちゃったもん。 ■小向美奈子×ニューロティカ温泉バスツアー!? ――この間、このコラボでライブをやったときに「DVDの撮影よりも緊張した」というコメントを出されてましたけど。 小向 だっていっぱいいるんだもん、お客さんが。 ――ストリップなんかでもお客さんはいっぱいいるじゃないですか。 小向 私、どんな現場でもすごく緊張しちゃうタイプなんですよ。 カタル やっぱりライブのとき、客席を見るのは怖かったの? あっちゃんのほうばっかり見てたみたいだけど。 アツシ オレも見つめられてドキドキしちゃったよ。
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ピエロメイクのアツシさんがフツーに見えてくる不思議!
小向 ステージ前に陣取ってたカタルさんのファンらしき人たちから「私のカタルさんに近づくな!」みたいな雰囲気を感じて怖くって。なるべくアツシさんに近づいておこうかなって(笑)。 アツシ 「私のあっちゃんに近づくな!」っていうのは感じなかったんだ......。 ――いろんな現場や修羅場を経験していそうですが、それでも緊張するんですね。 小向 ダメだって少しでも思っちゃうと飲まれちゃうんで......。最初さえいいテンションで始められれば大丈夫なんですけどね。だからいつでも「全力投球フォアボール」って心意気ですよ。無我夢中でやって「やらかしちゃった!」っていうときもありますけど、ポジティブに前へ前へ進んでいくしかないですからね。過去を振り返ったらズルズル行っちゃいそうで怖いんです。 ――テンションを上げるためにやっていることってありますか? 小向 とりあえず、楽屋ではひたすらしゃべりまくりますね。マネジャーさんが逃げ回ってますから。そのノリで現場に出るとうまくいくんですよ。しゃべったり、ワーッて叫んだり、身体を動かしてないとテンション下がっちゃうんで。 アツシ 初めて会ったときも酔っぱらってて、すごいテンションだったもんなぁー。 ――ところで、ニューロティカは今年で28周年ですけど。 アツシ 面白いことをいろいろ考えてますよ! 昨年末にはコミケでmilktubとのスプリットCDを販売したし、3月には初音ミクちゃんとのコラボCDも出る予定です。 小向 コミケ、ウチのお兄ちゃんはよく行ってますよ。田村ゆかりさんが好きみたいです(笑)。 ――小向さんは今年どんな仕事をやりたいと思っていますか。 小向 今年もいろんなことをやっていきたいですね。まだやってないことにドンドン挑戦したいです! カタル これだけいろんなことをやって......まだやってないことがあるの? 小向 ウフフ! カタル まあ、歌は今後もやっていったほうがいいと思うよ、踊りもうまいし。 小向 じゃあ、今後はニューロティカのバックダンサーをやらせてもらおうかな。あとは温泉に行きたいと思ってるんですけど......。 ――それは仕事じゃなくてプライベートですよね。 アツシ じゃあ、ニューロティカと美奈子ちゃんで温泉旅行に行こうよ! 小向 みんなで大浴場にバーッで入りましょうか! アツシ えー! それだったらファンも集めてバスツアーにしたほうが儲かるよ! カタル メチャクチャ大騒ぎになりそうだねぇ。受け入れてくれる旅館があるかどうか......。 アツシ じゃあ、東中野のラドン温泉で手を打っておきましょうか。 (取材・文=北村ヂン) ●<ニューロティカの新年会だよ☆ ~サタデーナイトライブショウ!~> 1月7日(土)新宿ロフト※深夜 OPEN 24:00 / START 24:30 ADV ¥2500 / DOOR ¥3000 出演/ニューロティカ/30% LESS FAT/小向美奈子/President of Youth/芝浦ニューロティカーズ/他 小向美奈子×ニューロティカ ライブの模様はニコニコ生放送・ロフトチャンネルでも配信! <http://live.nicovideo.jp/watch/lv76713405> 1月7日24:30放送開始予定
おつかれサマータイム iTunesでも配信中。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・小向美奈子が激白! なぜ「セックス」「流産」「ドラッグ」そのすべてを語ったのか?小向美奈子"ストリップ革命宣言"!「アイドル時代も言われれば、脱いでましたよ」小向美奈子「ソフト・オン・デマンド」からDVDリリース! その気になる内容とは......

「私の前世はマイクかもしれないんです」【高本めぐみ】小6で描いたマイクロフォンの夢の中

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 元祖フリーアイドルで声優のルンルンこと宍戸留美さんが、自らカメラマンとしてかわいい声優さんたちの写真を撮り、さらにアイドルライターの私(小明)がインタビューする不思議な連載の16回目です! 今回は『いつか天魔の黒ウサギ』(テレビ埼玉ほか)のヒロインでおなじみ、高本めぐみさんです! ――高本さんは「第1回シグマ・セブン公開オーディショングランプリ」っていう華々しいデビューなのに、ブログもTwitterもやられてないですし、画像を検索しても完全に別人の写真が出てきたり、出回ってる情報が極端に少ないんですが、それは意図的に? 高元(以下、高) 情報をセーブしようという意図は全然なかったんですけど、オーディションに合格したときは大学生でしたし、レッスンの経験もまったくなかったので、外にアピールするより先に自分が内に得ないといけないもののほうが圧倒的に多かったんです。まだ足りない、まだ必要だと思っているうちにここまで来ちゃいました(笑) ――グランプリなのに、アイドル声優的なポジションには全然進まれなかったんですね。  私にはアイドル性がないですからね(キッパリ)。 ――おきれいなのに! 写真は苦手なんですか? 高 すっごい写るのヘタなので!!(笑) ――いやいや、透明感が半端ないですよ。 高 それは存在感が薄いだけだと思います......そのうち透けてなくなるかも?(笑) ――そういう意味での透明度じゃなくて......やっぱり色白だからですかね、普段どんなケアをされてるんですか? 高 至って普通なんですけど......室内にばかりいるからかしら......。 ――あんまり外には出ないタイプなんですか? 高 極端ですね。「今日は一歩も出ないぞ!」っていう日と、「今日は帰らないぞ!」という日があって。 takamotomegumi02.jpg ――帰らない日は何をして遊ばれるんですか? 高 散歩してます。 ――ずっと? 高 はい。歩くのが好きで、スタジオ移動も2~3時間とかなら平気で歩いちゃったりしてますね。一応、バレー部だったので基礎体力はあって......。 ――なるほど! そんなに細いのにどこにそんな体力が! 高 脱いだらスゴイんです(笑)。......だから脱げないですっ! ――でも、めちゃめちゃお肌もキレイですし、ここはいっちょ大胆に......。 高 やめてください! 全然地デジ対応できないんで(笑) ――いやいや、昭和の女優さんみたいな正統派の美人顔っていうか......。 高 そうですね、リアクションが昭和って言われますね(笑)。あと考え方が古風というか、「昔気質だよね」ってマネジャーさんから言われるんです。あれ、生まれる時代を間違えたかな~? ――どこまでも褒めさせないですね! 高 小心者なので、どうしても「いやいやいや」といった受け方しかできなくて。いつか自信を持って「ありがとうございます」と返せる自分を目指したいと思います。 ――でも、外見やプロフィールから、勝手に清楚で真面目な学級委員的な方なのかなぁと思ってたんですが、意外と、えーと、変わった方なんですね! だって趣味が歌・ピアノ・映画鑑賞・乗馬って......少女マンガの主人公みたいなプロフィールじゃないですか! 高 ね(笑)。でも、乗馬に関してはたまたまつけたテレビでディープインパクトの引退試合をやっていて、ついつい見守っていたら、終わった頃には涙が出ちゃって......あのごぼう抜きはすごかった!! ――初見のディープインパクトに影響されて乗馬を!? 競馬にハマるほうじゃなくてよかったです!  ベースは真面目なんですよ! ただイベントやラジオだと、「楽しんでもらわないと!」と意気込んだ結果、やる気が斜め上に走って残念な感じに......おかしいなぁ。 ――その部分はどんどん出してほしいです! ちなみに、声優を志されたのはいつ頃から? 高 小学校の卒業文集で、将来の夢を書くじゃないですか? それまでにもぼんやりとしたビジョンはあったのですが、固まったのはそのときだと思います。 ――どうして声優だったんでしょうか? 高 マイクとお芝居が好きだからです! まさに声優はドンピシャ! ――マイク好き!? マイク真木? 高 (笑)。とにかくマイクが好きで、前世はマイクだったのかもしれない。 ――......。おうちにいるときは、何をされているんですか? 高 本を読んでいるか、歌っているかですね。劇団☆新感線さんの『SHIROH』という作品を友だちに教えてもらったんですけど見事にハマっちゃいまして! 部屋でひとり「皆殺しだー!!!」とか歌ってるんで、外に声が漏れていたらちょっとマズイですね(笑)。 ――スゴい選曲! 演劇がお好きなんですか? 高 大好きです! 舞台ってすごい世界......! takamotomegumi03.jpg ――私から見ると、声優業界だって相当すごい世界ですよ! でも、演劇がお好きなのに演劇に進まずに声優さんの道へ行かれたのも、やっぱり人前に出るのが恥ずかしいから? 高 いや、マイクが......! ――あ、マイクないから!? なぜそんなにマイクにこだわりが! 高 ね、なんででしょうね......やっぱり、前世がマイクだったのかも......? ――......。えっと、学生時代はどう過ごされましたか? 高 高校までは、共学で、大学は女子大です。 ――女子大と言えば合コン! たくさん誘われたんじゃないですか? 高 誘われはしたんですけど、このお仕事を目指す上で「大学に行く、資格を取る」という親との約束があったので、4年間通してけっこう授業に追われてたんですよ。そして授業が終わってからお仕事へ向かうといった生活だったので、結局合コンは経験できずじまいでしたね(苦笑) ――だから資格をいっぱい持ってるんですね、司書と学芸員! 学芸員というのは、どういったことをする資格なんでしょう。 高 学芸員は、博物館に勤めることができる資格です。 ――ぎゃあ! かっこいい! こういう業界は決して安定しないものですけど、それだけ資格があると、将来に不安とかは少なそうですね。 高 いえいえ! ありますよ! あくまでも私がやりたいのは今の仕事ですから。今日も出掛けに「あっ......(凹)」って思いながら......。 ――えっ、出掛けに? 高 あと、夜中にハッと目が覚めて不安になって眠れなくなったりとか......。 ――そういうときはどうするんですか? 高 それこそ乗馬や好きなことをパーッとやって発散しちゃうとか、逆に泣ける音楽や映像、本などを見て思い切り泣いて不安ごと洗い流してしまうか。 ――好きな男性のタイプは? 高 理想は、自分の精神年齢がすごく低いので、それを許容してくれる人と......あと、誠実な感じ......? ――間口が広い! 高 だから、お見合い婚のほうがいいんだろうなぁ。穏やかで一途な方に出会いたい! ――昔気質! では婚活も含めて、イベントやライブなどの告知があればぜひ! 高 あ、特にないので、「何気にまだまだ頑張っていまーす☆」とかで! ――あはは! ずっといるじゃないですか! 高 いろんな時間帯でいろんな雰囲気の作品にご縁を頂いているんですけど、それぞれ視聴者層が違うらしくて「高本久しぶりに見た」って言われたりもするんですよ。あと、ナレーションだと事前情報が出ないことも多いので、何やら神出鬼没な人になりつつあるような気がします。それはそれで面白いんじゃないかなと思っているんですけど(笑) ――声優としての目標みたいなものはありますか? 高 ご縁を頂いた番組を生涯背負っていくこと! その仕事をしている瞬間瞬間に愛情を込めるのはもちろんですが、番組が終わった後にこそ、さらにその作品・キャラに対する責任を忘れないようにしたいんです。過去に恥じないように今を頑張ることができれば、少しずつでも前進できると思うので......。歩みは遅くとも、頑張りたいです! (取材・文=小明/写真=宍戸留美) takamotomegumi04.jpg ●たかもと・めぐみ 10月3日生まれ。千葉県出身。シグマ・セブン所属。主な出演作に『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』(ウィンリィ・ロックベル役)、『いつか天魔の黒ウサギ』(サイトヒメア役)等。宍戸さんとは『WHITE ALBUM』(澤倉美咲役)、『ジュエルペット てぃんくる☆』(アルマ役)で共演。現在『SKET DANCE』(丹生美森役)、『クロスファイトビーダマン』(稲葉ナツミ役)が放送中。その他J:COMで放送中の『ぶらかるちゃ』をはじめ、各種ナレーションでも活躍中。 ●ししど・るみ 1973年、福岡県生まれ。1990年にアイドルデビュー、18歳でフリーアイドルになり現在まで様々な分野で活動中! フランス、ドイツ等でもライブを行い音楽活動で高い評価を得ている。 ☆魔性姉妹としてもミュージシャン森若香織と音楽活動開始!! http://www.loft-prj.co.jp/masho/ ☆7年ぶりのニューアルバム「CHERBOURG→BRIGHTON」発売中!! http://p.tl/rVTY ☆USTREAM音楽番組「宍戸留美×津田大介 Oil in Life」も絶賛放送中!! 公式HP http://rumi-shishido.com/ ●あかり 1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。 ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/> サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中
いつか天魔の黒ウサギ Blu-ray 第6巻 よろしく! amazon_associate_logo.jpg
【声優 on FINDER!】バックナンバー 【vol.15】「左手の薬指の爪にしか自信がなくて......」【山咲智美】100点満点少女のメランコリー 【vol.14】「ロングヘアーの男としか交際しない!?」【千葉千恵巳】犬1匹ネコ7匹とのおだやかでラジカルな日常 【vol.13】「今がいちばん精神状態が幼いかも(笑)」【吉田仁美】7歳でデビュー、逆行のライク・ア・チャイルド 【vol.12】「目立つの苦手、でもやっぱり歌って踊りたい」【水野愛日】12年ぶりのシングルリリース 【vol.11】「レトロな物が好きなんです」【井上直美】50年前のカブリオレを駆って 【vol.10】「あのころ、ネットがなくて本当によかった」【小明】中2のままのアイドルライフ 【vol.09】「悩んだら、バーッっときてグワーン!」【中川里江】1回泣いて全部忘れるヒロインサイド 【vol.08】「"声優"の仕事の幅広さにびっくり」【稲村優奈】10年に詰まったスクランブルデイズ 【vol.07】「ビキニを着たこともないんです」【蝦名恵】3カ月目のヴァージン・シュート 【vol.06】「生き急いだ分、戻ってやり直しができると思う」【江里夏】10歳で見たデイドリーム 【vol.05】「何でも出来るって、とりあえず言っちゃう」【矢野明日香】360度のワークフィールド 【vol.04】「考えてると、寝ちゃうんです......」【窪田涼子】東経135度のモラトリアム 【vol.03】「いいものを出せば必ず返ってくる」【チャン・リーメイ】100%のプロレス・マインド 【vol.02】「いつもどこかで、なんとかなるさ」【片岡あづさ】22歳のセカンドフェーズ 【vol.01】「Twitter始めるまで、いつも泣いてた」【宍戸留美】20年目のセルフポートレート