
「cylab -サイラボ-」公開のお知らせ


「鶴(JAL)に恩返しさせろ」――。日本航空(JAL)の再建問題を議論している自民党国土交通部会の「航空問題プロジェクトチーム」(PT)の会合で、出席議員の1人は、JALのロゴマークの鶴丸と夕鶴の民話を掛けて、こう皮肉った。 PTは7月13日、JALの再上場に反対する決議をした。公的支援に加え、巨額の税金の免除を受けた日航が、国際線で新規路線を開設したり、格安航空会社(LCC)への出資で事業を拡大する一方、公共性の高い地方路線から撤退するなど、利益を社会に還元していないことを、反対の理由にしている。 PTは、「国際線などの新路線を開くことに何年か歯止めをかけるルールを作ること」や「縮小した地方路線の復活を進めること」を再上場を容認する条件にするよう、政府に要求した。 国の支援で業績を回復した以上、撤退した地方路線を復活して「鶴(JAL)は恩返ししろ」という理屈である。自民党航空族がゴリ押しした“政治路線”が、日航の赤字を招いた一因だったことを忘れたかのような乱暴な意見だが、その言い分には一理ある。 業績のV字回復は、銀行団の債権放棄による5215億円の借金棒引きや、官民ファンドの企業再生支援機構などから、7000億円を超える公的資金を受けたことが大きい。 政府の支援で再生した日航が再上場を急ぐのも、政府主導ならではのこと。JALは、現在、国が支援機構を通じて発行済み株式総数の96.5%を保有する筆頭株主。支援機構は来年1月中旬までに全株式を売却するよう義務付けられている。政府は是が非でも日航を上場させ、3500億円の出資金を回収しなければならない事情がこれだ。再上場をテコに株式を高値で売却することで、出資金(=公的資金)にプラスαをつけて返済することが「鶴の恩返し」なのである。 ライバルの全日本空輸(ANA)は「このままでは公正な競争ができなくなる」とかみついた。ANAが問題にしているのは、JALが巨額の利益を上げながら、法人税を免除されるという恩恵を受けていることだ。「日航は2012年3月期の法人税は約680億円軽減された」(毎日新聞7月4日付朝刊)。法人税の免除は昨年度から始まり、延べ9年間で4300億円を超えると試算されている。 法人税の減免は、企業が過去の赤字と今の利益を相殺できる一般的な税のルールだ。「ANAも2009年3月期が赤字になった影響で、2012年3月期は単体で約350億円の法人税が免除された」(同)。 ただし、JALの場合は経営破綻した際の資産の洗い直しで膨大な評価損が発生した。この多額の繰越欠損金で利益を帳消しにできるわけでメリットは大きい。 JALは、燃費効率が従来機より20%良い次世代中型機のボーイング787を45機購入する。この購入額が、9年間の法人税の免除額にほぼ匹敵することが判明している。こうした国の過剰な支援によって「競争環境がゆがめられている」と、ANAの伊東信一郎社長は不満を口にしたのである。 JALの再建策は民主党の前原誠司国土交通相(当時)が政治主導で決めたものだ。野党の自民党からすれば格好の攻撃材料だ。自民党の国土交通部会は7月13日、日航が2011年3月に実施した第三者割当増資についても「透明性に欠ける」と批判した。 同部会に招かれたJALの絶対の大株主である企業再生支援機構が、「(会社更生法の)更生手続きが近く終わる予定であることが、(増資の)引受先に伝わっていた」と述べたことから、批判の火が広がった。再上場が間近で株価の値上がりが確実な第三者割当増資だったことが明らかになったからだ。 11年3月15日の第三者割当増資では127億円を調達した。支援機構は「どこが出資したかは守秘義務で言えない」と公表を拒んだ。だが、公表を拒んだってダメである。 第三者割当増資は、JALの稲盛和夫・名誉会長(11年3月時点では会長)の出身母体である京セラが50億円、大和証券グループ本社が50億1000万円を出資したほか、大手旅行会社のJTBと阪急交通社、損害保険会社の三井住友海上火災保険や損害保険ジャパン、あいおいニッセイ同和損害保険、東京海上日動火災保険の合計8社が引き受けた。 第三者割当増資が完了した直後の3月28日、JALは更生手続きを終えている。 出席した自民党議員からは「インサイダー取引だ」との指摘が出たが、金融庁の担当者は「JALは非上場企業なのでインサイダー規制は適用されない」との認識を示した。その当時は、確かに非上場企業とはいえ、再上場のスケジュールがほぼ明らかになっている企業の株式を、単なる非上場企業と一緒にしていいものなのか。 確か11年3月、「ほかに大口の引き受け手がなかったから」と、京セラが50億円を出資した理由について説明されたと記憶しているが、JALの再建を主導してきた稲盛氏がオーナーの京セラが、第三者割当増資を引き受けたことの是非が問われることになる。 民主党の分裂で衆院解散、総選挙が現実味を帯びる。国交省は政権に復帰するかもしれない自民党の意向を無視できず、地方路線の拡充をJALに要請する事態に追い込まれた。JALの再上場は、まずは、“政治赤字路線”の復活という副産物を生むことになろう。 順調とみられてきた鶴のマークのエアラインの再上場は、最終局面で、政治の乱気流に巻き込まれ、ダッチロールすることとなった。 (文=編集部) <おすすめ記事> 暴走トーハンに抗う講談社社長の狙いは取次会社の中抜き? 孫正義が描くプラチナバンドの胸算用 アコム、アイフル株価上昇?消費者金融破綻・整理の最終章 ルネサス再建を阻む、融資打ち切り懸念と3年前の時限爆弾? 沢尻大麻疑惑、たかのビューティ「今後のCM契約は未定」 リクルート上場で、億万長者の社員が続出は吉と出るか? パン焼きオーブンでアスベスト被害「気づいてほしい」遺族の願い『ありがとうジャンボ 〜The FinalTouch Down〜JAL Boeing747Memorial DVD 』
ソフトバンクモバイル(以下、ソフトバンク)が、「プラチナバンド」をキーワードにしたテレビCMを始めた。 7月25日を境に、ソフトバンクの携帯電話がつながりやすくなるという話もある。そこで今回は、プラチナバンドとはなんなのか? そして、それによって何が変わるのか? について解説しよう。 まず、プラチナバンドというのは、携帯電話の通話に利用する電波の周波数帯域の中で、700〜900MHzあたりのことをいう。この帯域はたくさんの情報を一度に送ることができ、障害物をある程度は迂回して通信ができるなど、高品質な通話・通信を実現する上で大きなメリットを持っている。さらに送受信設備も小型化できる。そうなれば、当然どの通信会社(キャリア)も使いたい。 しかし、誰もがこの使いやすい帯域で通信できるわけではない。利用内容ごと、会社ごとにすみ分けが決められていたのだ。そこで今まで割を食ってきたのが、ソフトバンクだった。 割を食っていたソフトバンク NTTドコモとKDDIは以前から800MHz帯を利用しており、サブとして1.7GHz帯や2GHz帯を使ってきた。つまり、十分使いやすいところでビジネスしてきたことになる。ところが後期参入組ともいえるソフトバンクは1.5GHz帯、イー・アクセスは1.7GHz帯しか持っていなかった。ソフトバンクは一部機種で2GHz帯も使えるようになっていたが、それにしてもプラチナバンドからは遠い。そのせいで、同じように基地局をつくったとしても、「つながりづらい」という結果になってしまっていた。 ところが、後発2社にチャンスが恵ってきた。電波の効率的な利用を目指した周波数再編だ。目玉は700MHz帯と900MHz帯。このうち、900MHz帯を割り当てられたのがソフトバンクモバイルだ。 700MHz帯については、NTTドコモとKDDI、イー・アクセスが分け合うかたちになったが、これが決定されたのは6月27日だ。一方、ソフトバンクへの900MHz帯割り当てが決定したのは2月29日。当時、900MHzを全キャリアが欲しがった。利用可能になる時期が早い900MHz帯を先に決定するにあたり、すでにプラチナバンドを持っているNTTドコモやKDDIよりも、持っていないソフトバンクとイー・アクセスが優先された。2社を秤にかけた上でソフトバンクが選ばれた理由は、既存契約者数の量だ。700MHz帯は残る3社に割り当てられると示唆されていたため、イー・アクセスにもプラチナバンド獲得の機会があることは見えていたが、利用可能になる時期が15年以降と先だ。900MHz帯を獲得した時、孫正義氏が「念願がかなった」と満面の笑みを浮かべたのも理解できるというものだ。 ソフトバンクは約4カ月早くプラチナバンドを手に入れた上に、地デジ化で不要になったNHKの基地局設備を譲り受けるなど、効率的な準備を進めたことで、7月25日から順次プラチナバンドでのサービスを開始する。当然つながりやすくなるはずだが、すべての端末がつながりやすくなるわけではない。 要注意!すべての端末がプラチナ対応ではない 実際にプラチナバンドサービスの恩恵を受けられるのは、2012年夏以降発売端末のほか、プラチナバンド獲得を見込んでつくられたものや海外端末など、900MHz帯を利用するための機能がついた端末のみが適用になる。例えば、iPhone 4Sなどは対応端末だが、詳しくはキャリアサイトで対応機種一覧を確認してほしい。 900MHz帯の割り当てを受けた3社のうち、NTTドコモは15年1月にこの帯域を使ったLTEサービスを提供開始するとしている。実は900MHz帯はラジオやマイクなど、すでにこの周波数帯を使っているほかの無線が移行してからの利用開始となるため、少々動きだしまで時間がかかるのだ。すでに800MHz帯でビジネスをしているKDDIやNTTドコモはともかく、イー・アクセスにとっては苦しいタイムラグとなるだろう。 11年度の携帯電話シェアは、ソフトバンクが22.6%、KDDIが27.3%、NTTドコモが46.9%となっている。NTTドコモの1人勝ちにも見えるが、実は50%以上あったシェアからの転落だ。また、前月の契約数に対して増えた契約数を競う「純増数」では、ここしばらくソフトバンクがトップを走っている。つまり、巨人を後発が追い上げつつある状態だ。 これまでソフトバンクといえば、サービス価格は安価だがつながりづらいという印象が強かった。そのため、都市部の若年層が使っている傾向が強いといわれたりもするが、プラチナバンドでのサービスが開始されて本当につながりやすくなれば、わかりやすい欠点がなくなる可能性もある。iPhoneを持つというアドバンテージに加え、900MHz帯は海外でも使われているため、海外メーカー製の端末を販売しやすくなるというメリットもある。 プラチナバンド獲得にあたって、孫氏は「やっと平等な戦いができる」「もう言い訳はできない」と語り、サービス拡充を宣言している。「どこでもつながるソフトバンク」というキャッチコピーも出されているが、本当に屋内や地下、山間部でもつながるようになった時、シェアはどう変化するのだろうか? さらに純増数が増えて追い上げが加速する可能性もある。 (文=エースラッシュ) <おすすめ記事> 沢尻大麻疑惑、たかのビューティ「今後のCM契約は未定」 リクルート上場で、億万長者の社員が続出は吉と出るか? パン焼きオーブンでアスベスト被害「気づいてほしい」遺族の願い 金の力が欧州クラブを席巻! 世界サッカーの最新経営術 震災でブーム到来!?日本酒業界に何が起こっているのか? 太陽光の10倍!?経産省「再生エネ“本命”は洋上風力発電」 山本一郎「やっぱり中国経済はもうダメになるのか?」「ソフトバンクモバイルHP」より
ソフトバンクモバイル(以下、ソフトバンク)が、「プラチナバンド」をキーワードにしたテレビCMを始めた。 7月25日を境に、ソフトバンクの携帯電話がつながりやすくなるという話もある。そこで今回は、プラチナバンドとはなんなのか? そして、それによって何が変わるのか? について解説しよう。 まず、プラチナバンドというのは、携帯電話の通話に利用する電波の周波数帯域の中で、700〜900MHzあたりのことをいう。この帯域はたくさんの情報を一度に送ることができ、障害物をある程度は迂回して通信ができるなど、高品質な通話・通信を実現する上で大きなメリットを持っている。さらに送受信設備も小型化できる。そうなれば、当然どの通信会社(キャリア)も使いたい。 しかし、誰もがこの使いやすい帯域で通信できるわけではない。利用内容ごと、会社ごとにすみ分けが決められていたのだ。そこで今まで割を食ってきたのが、ソフトバンクだった。 割を食っていたソフトバンク NTTドコモとKDDIは以前から800MHz帯を利用しており、サブとして1.7GHz帯や2GHz帯を使ってきた。つまり、十分使いやすいところでビジネスしてきたことになる。ところが後期参入組ともいえるソフトバンクは1.5GHz帯、イー・アクセスは1.7GHz帯しか持っていなかった。ソフトバンクは一部機種で2GHz帯も使えるようになっていたが、それにしてもプラチナバンドからは遠い。そのせいで、同じように基地局をつくったとしても、「つながりづらい」という結果になってしまっていた。 ところが、後発2社にチャンスが恵ってきた。電波の効率的な利用を目指した周波数再編だ。目玉は700MHz帯と900MHz帯。このうち、900MHz帯を割り当てられたのがソフトバンクモバイルだ。 700MHz帯については、NTTドコモとKDDI、イー・アクセスが分け合うかたちになったが、これが決定されたのは6月27日だ。一方、ソフトバンクへの900MHz帯割り当てが決定したのは2月29日。当時、900MHzを全キャリアが欲しがった。利用可能になる時期が早い900MHz帯を先に決定するにあたり、すでにプラチナバンドを持っているNTTドコモやKDDIよりも、持っていないソフトバンクとイー・アクセスが優先された。2社を秤にかけた上でソフトバンクが選ばれた理由は、既存契約者数の量だ。700MHz帯は残る3社に割り当てられると示唆されていたため、イー・アクセスにもプラチナバンド獲得の機会があることは見えていたが、利用可能になる時期が15年以降と先だ。900MHz帯を獲得した時、孫正義氏が「念願がかなった」と満面の笑みを浮かべたのも理解できるというものだ。 ソフトバンクは約4カ月早くプラチナバンドを手に入れた上に、地デジ化で不要になったNHKの基地局設備を譲り受けるなど、効率的な準備を進めたことで、7月25日から順次プラチナバンドでのサービスを開始する。当然つながりやすくなるはずだが、すべての端末がつながりやすくなるわけではない。 要注意!すべての端末がプラチナ対応ではない 実際にプラチナバンドサービスの恩恵を受けられるのは、2012年夏以降発売端末のほか、プラチナバンド獲得を見込んでつくられたものや海外端末など、900MHz帯を利用するための機能がついた端末のみが適用になる。例えば、iPhone 4Sなどは対応端末だが、詳しくはキャリアサイトで対応機種一覧を確認してほしい。 900MHz帯の割り当てを受けた3社のうち、NTTドコモは15年1月にこの帯域を使ったLTEサービスを提供開始するとしている。実は900MHz帯はラジオやマイクなど、すでにこの周波数帯を使っているほかの無線が移行してからの利用開始となるため、少々動きだしまで時間がかかるのだ。すでに800MHz帯でビジネスをしているKDDIやNTTドコモはともかく、イー・アクセスにとっては苦しいタイムラグとなるだろう。 11年度の携帯電話シェアは、ソフトバンクが22.6%、KDDIが27.3%、NTTドコモが46.9%となっている。NTTドコモの1人勝ちにも見えるが、実は50%以上あったシェアからの転落だ。また、前月の契約数に対して増えた契約数を競う「純増数」では、ここしばらくソフトバンクがトップを走っている。つまり、巨人を後発が追い上げつつある状態だ。 これまでソフトバンクといえば、サービス価格は安価だがつながりづらいという印象が強かった。そのため、都市部の若年層が使っている傾向が強いといわれたりもするが、プラチナバンドでのサービスが開始されて本当につながりやすくなれば、わかりやすい欠点がなくなる可能性もある。iPhoneを持つというアドバンテージに加え、900MHz帯は海外でも使われているため、海外メーカー製の端末を販売しやすくなるというメリットもある。 プラチナバンド獲得にあたって、孫氏は「やっと平等な戦いができる」「もう言い訳はできない」と語り、サービス拡充を宣言している。「どこでもつながるソフトバンク」というキャッチコピーも出されているが、本当に屋内や地下、山間部でもつながるようになった時、シェアはどう変化するのだろうか? さらに純増数が増えて追い上げが加速する可能性もある。 (文=エースラッシュ) <おすすめ記事> 沢尻大麻疑惑、たかのビューティ「今後のCM契約は未定」 リクルート上場で、億万長者の社員が続出は吉と出るか? パン焼きオーブンでアスベスト被害「気づいてほしい」遺族の願い 金の力が欧州クラブを席巻! 世界サッカーの最新経営術 震災でブーム到来!?日本酒業界に何が起こっているのか? 太陽光の10倍!?経産省「再生エネ“本命”は洋上風力発電」 山本一郎「やっぱり中国経済はもうダメになるのか?」「ソフトバンクモバイルHP」より
今、全国で最も注目されている地方自治体といえば大阪市だろう。 圧倒的な民意を背に、大阪市役所に乗り込んできた橋下徹市長。その人気は、大阪府知事時代から今に至るまで、衰えることを知らない。ところが市民からの人気とは裏腹に、市役所職員の間ではすこぶる評判がよろしくないもようだ。 市役所内を我がモノ顔で、好き勝手に振る舞う橋下市長の権勢ぶりに、職員のほぼ全員がNOを突きつけているというのだ。 大手メディアでは伝えられない、そんな大阪市役所の現状をレポートする。 入れ墨を入れていない職員が、「入れている」と回答? すでに各種報道で伝えられている、同市役所職員への「入れ墨調査」。これは、同市児童福祉施設に勤務する男性職員が、施設入所児童に自身の入れ墨を見せ、恫喝したという問題が表面化したのを機に行われたものだ。 この調査は大阪市全職員約3万3500人(教育委員会を除く)を対象に実施。結果、環境局の73人を筆頭に、110人の職員が入れ墨をしていることが判明した。 さて、この「入れ墨調査」では、プライバシーを理由に回答を拒否した15人の職員に注目が集まっている。市長は「プライバシーを理由に調査拒否して、のうのうとできる職場があるのなら、公務員は世間をなめすぎている」と彼らを批判、懲戒処分の可能性を匂わせた。 しかし、この「入れ墨調査」は、職員に配られた調査用紙に記入するのみ。なので上司、もしくは医師などの第三者が、実際に調査対象となる職員の身体を目視することもない。あくまでも職員の自己申告によるものである。 そのため匿名を条件に話を聞かせてくれた現役職員・A氏によると、「入れ墨を入れているのに『入れていない』と虚偽の回答したケースももちろん考えられるが、それ以上に深刻なのは、入れ墨を入れていないのに、調査では『入れている』と回答した職員もいる可能性がある」という。なぜそのようなことが起こり得るのだろうか? 「就任以来、橋下市長の職員に対する横暴、こうした調査のやり方への不満に尽きる」(A氏) また、A氏は「(市長が)公務員の懲戒処分を自己申告のみで行う」ことのほうが、よほど問題だとし、「懲戒処分を行うのならば、それ相当の手続きと公正で客観的な調査が必要であり、そうした手続きと調査が何ら行われていない」と憤る。 職員を裸にして調べるしかない もし入れ墨を入れている職員が、今回の調査で「入れていない」と虚偽申告、これによって懲戒処分を免れたならば問題であろう。同じように「入れ墨を入れている」と自称した職員が、懲戒処分を受けた場合ももちろん問題である。 どちらのケースでも、法と手続きを守るべき市役所において、公正で客観的な調査を行わずして自己申告のみで懲戒処分を免れたり、受けたりすることになるからである。とても行政機関として望ましい姿とはいえない。 「本当にきちんと調べるのならば、職員を裸にして、公衆の面前で徹底的に調べるしか方法はない。それこそ人権問題だ。でも、橋下市長なら職務命令と称してやりかねないね」(A氏) ミスは必ず他人のせい 橋下市長は、就任以来、こうした職員へのアンケート調査に熱心だ。とりわけ選挙時、平松邦夫前市長寄りとされた市の労働組合は目の敵である。 入れ墨調査の前には「労使関係に関するアンケート」を実施。これは「もっぱら組合潰しを目的としたものであることは、いうまでもない」(A氏)との声も多い。 その調査内容は、市職員に労働組合に「加入しているか否か」「活動に参加したことがあるか否か」のほか、「選挙で投票依頼をされたことがあるか否か」を問う内容となっており、これにとどまらず「誰に誘われたか」をも問いただす内容だ。 しかしこの調査は、結果が出ることはなかった。その調査内容が、憲法上の「内心の自由」をも侵す恐れもあるとの声が法曹界や労働界に広がり、問題視されたためだ。これを受けて、今年4月には、この調査用紙は破棄されるに至った。 さて、この調査に「正確に回答しなければ懲戒処分もあり得る」と言った橋下市長だが、「野村修也(大阪市特別)顧問に任せてあるので問題ない」と自らの責任については回避する言動を見せている。 橋下市長は「器のちっちゃい」男 こうした橋下市長の責任回避姿勢は、これにとどまらない。日常での業務でも、失敗したら部下や外部のせいになるという。 よく知られたところでは、昨年の市長選の際、対立候補だった平松前市長支援目的で市交通局職員が「知人・友人紹介カード」なるリストを作成、配布・回収したとされる問題だ。 このリストは「市と組合が組織ぐるみで市長選に関与していたことを裏付ける資料である」として、橋下市長率いる大阪維新の会所属の杉村幸太郎大阪市議が、市議会などで追及した。しかし、後にこのリストは、市交通局職員が捏造したものだと発覚した(捏造リスト問題)。 これについて橋下市長は「市長として、リストを捏造した職員の行為は問題であり謝罪するが、この問題を追及した大阪維新の会、また杉村市議になんの問題もない」「杉村市議の指摘があったからこそ、捏造リスト問題が発覚した。市議会は健全である」との見解を示した。 平たくいえば「市長としては市職員が悪い。でも市議会で追及した杉村市議は悪くない。だから大阪維新の会代表である自分は悪くない。市民の民意を受けている自分は悪くない」ということだ。 「責任はとにかく回避。ミスは職員のせい。職員がミスしたら、とにかく怒鳴って吊るし上げる。この前の市長記者会見で女性記者にかみついたときと同じ対応。市職員はみんな『市長は、なんちゅう器のちっちゃい男や』といっている」(A氏) 平松前市長の実績も、橋下市長にかかると「俺のもの」 ところが、実績、特にマスコミ受けのいい手柄は、橋下市長の手にかかると「すべて俺のもの」ということになるという。 その代表格が、今、世間で騒がれている生活保護不正受給を取り締まる「生保Gメン」だ。これは元警察官やケースワーカーなど三人一組で地域を回るというものである。 「あれも市長はさも自分の実績のように話しているが、昨年の10月時点ではもう、生活保護世帯の多い西成区では行われていたはず。橋下市長の当選は昨年11月ですからね。それをわざわざメディア受けするネーミングをつけて、自分の手柄として吹聴する。ほんまに実績ドロボーですわ」(A氏) こうした話はあまりメディアを通して伝わってこない。なぜなら「記者クラブ所属の記者は橋下市長に萎縮して、批判的なことを言えないし書けないから」(同)だとか。 それにしても散々な言われようの橋下市長だが、彼の実績として多くの市職員が認めているものもある。ただそれは「禁煙化の徹底」くらいしかないということだ。 アホ(有権者)がアホ(市長)を選んだので仕方がない 大阪市は地域柄、お笑い、ユニークなどなど、話題性のある人を好む。政治家も例外ではない。かつて元漫才師の横山ノック大阪府知事、同じく漫才師だった西川きよし参院議員などを選出した土地柄だ。 「アホ(有権者)がアホ(市長)を連れてきたので仕方がない。市長には、一刻も早く出て行ってほしい。このままでは市役所が崩壊する。だいたい選挙権は政策を理解している人間にのみ与えるべき。ワイドショーで『とおるちゃん!』なんて言っているオバちゃんが、政策を理解しているとは思えない。橋下市長の『職員を叩いて、有権者である市民の支持を得る』という手法は、市役所職員のやる気を失わせ、優秀な人材ほど退職し、退職してほしいどうしようもない人材ばかりになりつつある。今では市の行政にも支障を来し始めている」(A氏) 圧倒的民意を得た政権は、一旦ブームが去ると、その反動も大きい。ブームはいつまでも続くものではない。これが去ったとき、大阪市民は橋下徹という政治家を、どう判断するのだろうか。 (文=編集部) <おすすめ記事> 金の力が欧州クラブを席巻! 世界サッカーの最新経営術 震災でブーム到来!?日本酒業界に何が起こっているのか? 太陽光の10倍!?経産省「再生エネ“本命”は洋上風力発電」 山本一郎「やっぱり中国経済はもうダメになるのか?」 「ノマドワーク」「スタートアップ」ブームは軽薄である 自称ニートがネットで"生活費集め"はOKか!?(後編) コーラが特定保健用食品って、さすがに無理がないか?頭の良さは正直うらやましい...
(「橋下徹公式HP」より)
今、全国で最も注目されている地方自治体といえば大阪市だろう。 圧倒的な民意を背に、大阪市役所に乗り込んできた橋下徹市長。その人気は、大阪府知事時代から今に至るまで、衰えることを知らない。ところが市民からの人気とは裏腹に、市役所職員の間ではすこぶる評判がよろしくないもようだ。 市役所内を我がモノ顔で、好き勝手に振る舞う橋下市長の権勢ぶりに、職員のほぼ全員がNOを突きつけているというのだ。 大手メディアでは伝えられない、そんな大阪市役所の現状をレポートする。 入れ墨を入れていない職員が、「入れている」と回答? すでに各種報道で伝えられている、同市役所職員への「入れ墨調査」。これは、同市児童福祉施設に勤務する男性職員が、施設入所児童に自身の入れ墨を見せ、恫喝したという問題が表面化したのを機に行われたものだ。 この調査は大阪市全職員約3万3500人(教育委員会を除く)を対象に実施。結果、環境局の73人を筆頭に、110人の職員が入れ墨をしていることが判明した。 さて、この「入れ墨調査」では、プライバシーを理由に回答を拒否した15人の職員に注目が集まっている。市長は「プライバシーを理由に調査拒否して、のうのうとできる職場があるのなら、公務員は世間をなめすぎている」と彼らを批判、懲戒処分の可能性を匂わせた。 しかし、この「入れ墨調査」は、職員に配られた調査用紙に記入するのみ。なので上司、もしくは医師などの第三者が、実際に調査対象となる職員の身体を目視することもない。あくまでも職員の自己申告によるものである。 そのため匿名を条件に話を聞かせてくれた現役職員・A氏によると、「入れ墨を入れているのに『入れていない』と虚偽の回答したケースももちろん考えられるが、それ以上に深刻なのは、入れ墨を入れていないのに、調査では『入れている』と回答した職員もいる可能性がある」という。なぜそのようなことが起こり得るのだろうか? 「就任以来、橋下市長の職員に対する横暴、こうした調査のやり方への不満に尽きる」(A氏) また、A氏は「(市長が)公務員の懲戒処分を自己申告のみで行う」ことのほうが、よほど問題だとし、「懲戒処分を行うのならば、それ相当の手続きと公正で客観的な調査が必要であり、そうした手続きと調査が何ら行われていない」と憤る。 職員を裸にして調べるしかない もし入れ墨を入れている職員が、今回の調査で「入れていない」と虚偽申告、これによって懲戒処分を免れたならば問題であろう。同じように「入れ墨を入れている」と自称した職員が、懲戒処分を受けた場合ももちろん問題である。 どちらのケースでも、法と手続きを守るべき市役所において、公正で客観的な調査を行わずして自己申告のみで懲戒処分を免れたり、受けたりすることになるからである。とても行政機関として望ましい姿とはいえない。 「本当にきちんと調べるのならば、職員を裸にして、公衆の面前で徹底的に調べるしか方法はない。それこそ人権問題だ。でも、橋下市長なら職務命令と称してやりかねないね」(A氏) ミスは必ず他人のせい 橋下市長は、就任以来、こうした職員へのアンケート調査に熱心だ。とりわけ選挙時、平松邦夫前市長寄りとされた市の労働組合は目の敵である。 入れ墨調査の前には「労使関係に関するアンケート」を実施。これは「もっぱら組合潰しを目的としたものであることは、いうまでもない」(A氏)との声も多い。 その調査内容は、市職員に労働組合に「加入しているか否か」「活動に参加したことがあるか否か」のほか、「選挙で投票依頼をされたことがあるか否か」を問う内容となっており、これにとどまらず「誰に誘われたか」をも問いただす内容だ。 しかしこの調査は、結果が出ることはなかった。その調査内容が、憲法上の「内心の自由」をも侵す恐れもあるとの声が法曹界や労働界に広がり、問題視されたためだ。これを受けて、今年4月には、この調査用紙は破棄されるに至った。 さて、この調査に「正確に回答しなければ懲戒処分もあり得る」と言った橋下市長だが、「野村修也(大阪市特別)顧問に任せてあるので問題ない」と自らの責任については回避する言動を見せている。 橋下市長は「器のちっちゃい」男 こうした橋下市長の責任回避姿勢は、これにとどまらない。日常での業務でも、失敗したら部下や外部のせいになるという。 よく知られたところでは、昨年の市長選の際、対立候補だった平松前市長支援目的で市交通局職員が「知人・友人紹介カード」なるリストを作成、配布・回収したとされる問題だ。 このリストは「市と組合が組織ぐるみで市長選に関与していたことを裏付ける資料である」として、橋下市長率いる大阪維新の会所属の杉村幸太郎大阪市議が、市議会などで追及した。しかし、後にこのリストは、市交通局職員が捏造したものだと発覚した(捏造リスト問題)。 これについて橋下市長は「市長として、リストを捏造した職員の行為は問題であり謝罪するが、この問題を追及した大阪維新の会、また杉村市議になんの問題もない」「杉村市議の指摘があったからこそ、捏造リスト問題が発覚した。市議会は健全である」との見解を示した。 平たくいえば「市長としては市職員が悪い。でも市議会で追及した杉村市議は悪くない。だから大阪維新の会代表である自分は悪くない。市民の民意を受けている自分は悪くない」ということだ。 「責任はとにかく回避。ミスは職員のせい。職員がミスしたら、とにかく怒鳴って吊るし上げる。この前の市長記者会見で女性記者にかみついたときと同じ対応。市職員はみんな『市長は、なんちゅう器のちっちゃい男や』といっている」(A氏) 平松前市長の実績も、橋下市長にかかると「俺のもの」 ところが、実績、特にマスコミ受けのいい手柄は、橋下市長の手にかかると「すべて俺のもの」ということになるという。 その代表格が、今、世間で騒がれている生活保護不正受給を取り締まる「生保Gメン」だ。これは元警察官やケースワーカーなど三人一組で地域を回るというものである。 「あれも市長はさも自分の実績のように話しているが、昨年の10月時点ではもう、生活保護世帯の多い西成区では行われていたはず。橋下市長の当選は昨年11月ですからね。それをわざわざメディア受けするネーミングをつけて、自分の手柄として吹聴する。ほんまに実績ドロボーですわ」(A氏) こうした話はあまりメディアを通して伝わってこない。なぜなら「記者クラブ所属の記者は橋下市長に萎縮して、批判的なことを言えないし書けないから」(同)だとか。 それにしても散々な言われようの橋下市長だが、彼の実績として多くの市職員が認めているものもある。ただそれは「禁煙化の徹底」くらいしかないということだ。 アホ(有権者)がアホ(市長)を選んだので仕方がない 大阪市は地域柄、お笑い、ユニークなどなど、話題性のある人を好む。政治家も例外ではない。かつて元漫才師の横山ノック大阪府知事、同じく漫才師だった西川きよし参院議員などを選出した土地柄だ。 「アホ(有権者)がアホ(市長)を連れてきたので仕方がない。市長には、一刻も早く出て行ってほしい。このままでは市役所が崩壊する。だいたい選挙権は政策を理解している人間にのみ与えるべき。ワイドショーで『とおるちゃん!』なんて言っているオバちゃんが、政策を理解しているとは思えない。橋下市長の『職員を叩いて、有権者である市民の支持を得る』という手法は、市役所職員のやる気を失わせ、優秀な人材ほど退職し、退職してほしいどうしようもない人材ばかりになりつつある。今では市の行政にも支障を来し始めている」(A氏) 圧倒的民意を得た政権は、一旦ブームが去ると、その反動も大きい。ブームはいつまでも続くものではない。これが去ったとき、大阪市民は橋下徹という政治家を、どう判断するのだろうか。 (文=編集部) <おすすめ記事> 金の力が欧州クラブを席巻! 世界サッカーの最新経営術 震災でブーム到来!?日本酒業界に何が起こっているのか? 太陽光の10倍!?経産省「再生エネ“本命”は洋上風力発電」 山本一郎「やっぱり中国経済はもうダメになるのか?」 「ノマドワーク」「スタートアップ」ブームは軽薄である 自称ニートがネットで"生活費集め"はOKか!?(後編) コーラが特定保健用食品って、さすがに無理がないか?頭の良さは正直うらやましい...
(「橋下徹公式HP」より)
広告特集だらけの東洋経済 「週刊東洋経済 7/14号」の第一特集は『今こそ買いたい! マンション 戸建て』という住宅特集だ。住宅特集は各デベロッパーも取材に協力的とあって、「東洋経済」「ダイヤモンド」共に、毎年1冊は出している定番物だ。各業者からの広告も見据える企画なために、当然ながら取材のツッコミは甘くなる。 今回も復興需要の本格化で建築資材の高騰傾向による価格上昇懸念に、建物部分にかかる消費税率の引き上げ、今後先細りしていく政府による住宅取得優遇策と、「今年よりは、来年、来年よりは再来年と、住宅購入を取り巻く環境は厳しくなる。今夏は住宅購入を決断する、ラストチャンスといえそうだ」と、今が買い時とばかりにあおっている。 しかし、実はそれほど住宅は売れていないというのが、住宅業界の本音だ。デフレ下の住宅ローンは家計への負担が厳しいモノとなるうえに、地震活動が本格化し始めた現在、わざわざ「新築」というリスクを抱えようというノー天気な購入者はどれだけいるのだろうか。乱立する新築タワーマンションを抱えた業者は、値引きに次ぐ値引きでなんとか売り切りを図ろうとしているというのが現実だ。 こうした業者の意向を反映してか、今回の特集の内容は業界の懐が潤う「新築」の話ばかりで、内容的にも目新しさもない(筆者としては、今どうしても買わなければいけないという人には、新築ほどのリスクがない中古をオススメする)。 ただし、住宅特集でいえば、実は、「東洋経済」よりも、ライバル誌「ダイヤモンド」のほうが積極的にヨイショ特集を展開している。今年に入ってからだけでも、なんと、別冊形式で3冊も住宅特集を出しているのだ。 ・『2/18号別冊 [新築]マンション・戸建て これで完ペキ! 「王道」の住宅選び』 ・『5/19号別冊[新築]マンション 戸建て 安心・納得 成功する「住宅」選び』 ・『7/28号別冊 マンション 戸建て 極上「中古」を探せ!「中古×リフォーム」の選び方』 これら3冊は広告担当の主導で制作され、業界には、「御社のパブリシティ効果が期待できますよ」と広告収入目当てに営業に回るシステムだ。こうした業界依存型の雑誌作りでは、読者に役に立つ記事は期待できようもない。 こうしたシステムは「ダイヤモンド」だけではない。「東洋経済」も同様だ。今週号を開くと広告特集ばかりなのだ。 『広告特集 ムダをなくす我慢と無理のない省エネの進めかた 制作・東洋経済広告企画制作部』(11頁)、『事後レポート ASEANへの不動産・インフラ投資フォーラム 主催・新日本有限責任監査法人』(4頁)、『広告特集・大学総合ガイド2012 制作・東洋経済広告企画制作部』(13頁)、『ワールド・トラベル特集 制作・東洋経済広告企画制作部』(9頁)、『インド・東南アジア 戦略フォーラム2012 制作・東洋経済広告企画制作部』(4頁)と、「制作・東洋経済広告企画制作部」のスポンサー頼みのパブリシティ記事ばかりなのだ。これでは、第一特集の住宅特集も業界のPRと疑いたくもなるだろう。 しかし、出版不況の今、これほど広告に身を売ってまで雑誌を出し続けるのは、世の中に訴えたい記事を発信し続けるためといえるかもしれない。そう好意的に解釈したくなるのが、第二特集だ。 今回の第二特集は『知られざる巨大市場 日本のLGBT』だ。LGBTとは、女性同性愛者(レズビアン)、男性同性愛者(ゲイ)、両性愛者(バイセクシュアル)、そして性転換者(トランスジェンダー)、それぞれの頭文字をとった性的マイノリティを指す総称だ。 アメリカの人気キャスターがゲイであることをカミングアウトし、今年2月、オバマ米国大統領は結婚を男女に限った連邦法について憲法違反との判断を示した。これにより、同性婚の是非は今年の大統領選の争点の一つにもなりつつある。英国政府の調べによれば英国人の6%がLGBT、日本では公的機関から発表されたデータはないものの、約4%という説が一般的だ。国内市場規模は6兆6000億円規模(ポータルサイト運営会社のパジェンタ社、2006年調べ)ともされる最後の巨大市場ともいえるのだ。日本企業はLGBTに対し差別的な取り扱いをする一方で、ゴールドマン・サックスやIBMといった大手外資企業はLGBT向けリクルーティングに力を入れている。 というのも、将来を案じて一般の学生よりも勉強に励む。また、東京大学や早稲田大学は大学公認のLGBTサークルもあるために、進学の目標としやすい。「個」を磨き、自分の視点を持っている。日本よりも生きやすい国に憧れて、語学習得に注力する。 ……といった点からLGBTは能力が高く、日本企業が求めている理想のグローバル人材ともいえるのだ。ただし、現実的には、とある研究によれば、異性愛者ではない人の自殺未遂率は、異性愛者の約6倍にも上るという。「性的志向を隠さなければという強い抑圧で精神的に追い詰められ、生きづらさが増幅され、慢性的なストレスになっている」と見られている。 インタビューにマツコ・デラックスが登場し、社会に対して望むものは「必要なのは法整備。特別なことをするのは逆差別につながるが、基本的人権は与えられるべきだ」として、パートナーへの相続ができるような法整備と、男女間に限定した婚姻というシステムの背後にある保守的な「家」制度の見直しを指摘する。今回の第二特集は14頁の特集ながら読ませどころがある。「週刊東洋経済 6/23号」の第二特集『携帯電話は安全か?』以来の独自調査の記事として評価したい! と思いきや、ライバル誌「週刊ダイヤモンド 7/14号」の第二特集もなんとLGBT特集なのだ。 第二特集はそろって「LGBT」特集!?横並び対決はダイヤモンドの勝利 「週刊ダイヤモンド 7/14号」の第二特集は『性的マイノリティ「LGBT」 国内5.7兆円市場を攻略せよ』だった。 こちらは、米国の動きを中心に紹介している。米国のLGBT市場の規模は約77兆円、日本のほぼ10倍だ(英国は約7兆円という推定)。米国の企業はこの巨大な市場を取り込もうとマーケティングを競い合っている。大手百貨店は同性愛者に対し差別的扱いをした店員を解雇。さらに不適切な発言をした選手に対し、NBA(米プロバスケットボール)は罰金を科するなど厳正な処分を行った。金融機関も、将来結婚しないカップル専門のファイナンシャルアドバイザーを育成する……といった具合だ。 米国に進出している日本企業もLGBTマーケティングに躍起だ。富士重工のスバルは、広告にレズビアンのテニスプレーヤーを起用。以来、あるスバル車は「レズバルス」と呼ばれ、たいへん人気だという。 一方で、消費者側もLGBTに対する企業の取り組みや考え方を指標として点数化し、バイヤーズガイドを作成するなど、両者間に緊張感のある空気が流れている。たとえば、「レズバルス」で人気のスバルは85点、LGBTマーケティングを行っているトヨタ自動車は100点満点、同性パートナーへの福利厚生や保険制度などが充実していない日産自動車は30点と低い。こうした緊張感がこれらの社会的な知名度を高めているとして、同誌には「LGBTは普通の生活者 非差別を掲げる企業は多くの支持を集める」とゲイであることをオープンにしている大阪・神戸米国総領事パトリック・J・リネハン氏のインタビューも掲載されている。 国内に目を向けてもディズニーランドやパークハイアットはLGBT向けの同性結婚式を受け入れるなど、企業にとって大きな動きになりつつある。 ところで、この時期になぜ、LGBTを特集したのか。実は、6月はLGBTのプライド月間として世界各地で盛大なパレードが開催されていた。そのうえ、5月には、オバマ大統領が歴史上初めて、同性結婚への支持を表明している。こうした世界的な動きから、この時期に特集が組まれたのだろう。 しかし、両誌が同じ号の第二特集で横並びするほどのタイムリーさがあるかといえば、そうともいえない。しかも、中身を見比べてみると、データは「ダイヤモンド」のほうが新しい数値になっている。「東洋経済」の記事には今年2月、電通グループのシンクタンクである電通総研が行った「電通総研LGBT調査」と、オバマ大統領が同性結婚への支持を表明した5月のニュース(2月の発言までは紹介されている)、そして、6月のLGBTのプライド・パレードの紹介が一切ないのだ。 ここから先は推測も混じっているが、ひょっとして「東洋経済」は、2月くらいには原稿になっていて、しばらく編集部で留め置きされていて、今回、横並び的に出したのではないかと思わせるくらいに鮮度がないのだ。「同誌 4/28・5/5号」では『OUTLOOK 企業におけるLGBT対応 「おネエ」だけじゃない 性的マイノリティとの共生を』という2頁モノの記事が掲載されているが、その頃に掲載されていれば画期的な内容になっていたはずだ。 たとえば、国内の市場規模を「東洋経済」は「6兆6000億円」としていたが、これは06年のデータ。一方で、「ダイヤモンド」の「5兆7000億円」は、先述の「電通総研LGBT調査」の数字だ。また、この調査によれば、日本の人口に占めるLGBTの割合は約5.2%だという。しかし、「東洋経済」は、この「約4%という説が一般的だ」というそれまでの推定を紹介するにとどまってしまっている。なんだか惜しい! 記事ばかりなのだ。 「ダイヤモンド」のLGBT特集は、全18頁の特集で最新情報も充実しており、今回の横並び対決は、同誌に軍配を上げたい。 なお第一特集は、『給料と仕事 将来比較』。平均年収の減少傾向が続くなか、5年後の年収はどうなっているかを、上場3255社のデータをもとに独自試算を行っている。07年と11年の売上高の変化率などをもとに平均年収上昇率を予測。トップ20には、介護・医療、ポータルサイト、小売業などが名を連ねている。 しかし、6位に、苦戦が続くミクシィ(5年後平均年収上昇率 22.2%)、19位にはコンプガチャ問題のディー・エヌ・エー(同 13.1%)がランクインするなど、現実無視、データ偏重だとツッコミたくなるランキングなのだ。Part1の巻頭のキャッチコピーに「リーマンショックや東日本大震災など思わぬ事態に見舞われた日本企業。はたして5年前に今の給料は想像できたであろうか」と書かれているが、まさにその通り。結論は、誰も5年後の給料など予想できないのではないだろうか? (文=松井克明/CFP) <おすすめ記事> 自称ニートがネットで"生活費集め"はOKか!?(後編) 「ノマドワーク」「スタートアップ」ブームは軽薄である 1万人クビ切りNECが、ルネサスに経営危機をバラされた? 西貞三郎元住友銀行副頭取死去で、イトマン事件を想う 明るい話題が一転。赤ちゃんパンダ死亡で急落した銘柄ほか ソフトバンク"つながりにくい"解消で、ドコモ戦々恐々!? コーラが特定保健用食品って、さすがに無理がないか?(右)「週刊ダイヤモンド 7/14号」(左)「週刊東洋経済 7/14号」
広告特集だらけの東洋経済 「週刊東洋経済 7/14号」の第一特集は『今こそ買いたい! マンション 戸建て』という住宅特集だ。住宅特集は各デベロッパーも取材に協力的とあって、「東洋経済」「ダイヤモンド」共に、毎年1冊は出している定番物だ。各業者からの広告も見据える企画なために、当然ながら取材のツッコミは甘くなる。 今回も復興需要の本格化で建築資材の高騰傾向による価格上昇懸念に、建物部分にかかる消費税率の引き上げ、今後先細りしていく政府による住宅取得優遇策と、「今年よりは、来年、来年よりは再来年と、住宅購入を取り巻く環境は厳しくなる。今夏は住宅購入を決断する、ラストチャンスといえそうだ」と、今が買い時とばかりにあおっている。 しかし、実はそれほど住宅は売れていないというのが、住宅業界の本音だ。デフレ下の住宅ローンは家計への負担が厳しいモノとなるうえに、地震活動が本格化し始めた現在、わざわざ「新築」というリスクを抱えようというノー天気な購入者はどれだけいるのだろうか。乱立する新築タワーマンションを抱えた業者は、値引きに次ぐ値引きでなんとか売り切りを図ろうとしているというのが現実だ。 こうした業者の意向を反映してか、今回の特集の内容は業界の懐が潤う「新築」の話ばかりで、内容的にも目新しさもない(筆者としては、今どうしても買わなければいけないという人には、新築ほどのリスクがない中古をオススメする)。 ただし、住宅特集でいえば、実は、「東洋経済」よりも、ライバル誌「ダイヤモンド」のほうが積極的にヨイショ特集を展開している。今年に入ってからだけでも、なんと、別冊形式で3冊も住宅特集を出しているのだ。 ・『2/18号別冊 [新築]マンション・戸建て これで完ペキ! 「王道」の住宅選び』 ・『5/19号別冊[新築]マンション 戸建て 安心・納得 成功する「住宅」選び』 ・『7/28号別冊 マンション 戸建て 極上「中古」を探せ!「中古×リフォーム」の選び方』 これら3冊は広告担当の主導で制作され、業界には、「御社のパブリシティ効果が期待できますよ」と広告収入目当てに営業に回るシステムだ。こうした業界依存型の雑誌作りでは、読者に役に立つ記事は期待できようもない。 こうしたシステムは「ダイヤモンド」だけではない。「東洋経済」も同様だ。今週号を開くと広告特集ばかりなのだ。 『広告特集 ムダをなくす我慢と無理のない省エネの進めかた 制作・東洋経済広告企画制作部』(11頁)、『事後レポート ASEANへの不動産・インフラ投資フォーラム 主催・新日本有限責任監査法人』(4頁)、『広告特集・大学総合ガイド2012 制作・東洋経済広告企画制作部』(13頁)、『ワールド・トラベル特集 制作・東洋経済広告企画制作部』(9頁)、『インド・東南アジア 戦略フォーラム2012 制作・東洋経済広告企画制作部』(4頁)と、「制作・東洋経済広告企画制作部」のスポンサー頼みのパブリシティ記事ばかりなのだ。これでは、第一特集の住宅特集も業界のPRと疑いたくもなるだろう。 しかし、出版不況の今、これほど広告に身を売ってまで雑誌を出し続けるのは、世の中に訴えたい記事を発信し続けるためといえるかもしれない。そう好意的に解釈したくなるのが、第二特集だ。 今回の第二特集は『知られざる巨大市場 日本のLGBT』だ。LGBTとは、女性同性愛者(レズビアン)、男性同性愛者(ゲイ)、両性愛者(バイセクシュアル)、そして性転換者(トランスジェンダー)、それぞれの頭文字をとった性的マイノリティを指す総称だ。 アメリカの人気キャスターがゲイであることをカミングアウトし、今年2月、オバマ米国大統領は結婚を男女に限った連邦法について憲法違反との判断を示した。これにより、同性婚の是非は今年の大統領選の争点の一つにもなりつつある。英国政府の調べによれば英国人の6%がLGBT、日本では公的機関から発表されたデータはないものの、約4%という説が一般的だ。国内市場規模は6兆6000億円規模(ポータルサイト運営会社のパジェンタ社、2006年調べ)ともされる最後の巨大市場ともいえるのだ。日本企業はLGBTに対し差別的な取り扱いをする一方で、ゴールドマン・サックスやIBMといった大手外資企業はLGBT向けリクルーティングに力を入れている。 というのも、将来を案じて一般の学生よりも勉強に励む。また、東京大学や早稲田大学は大学公認のLGBTサークルもあるために、進学の目標としやすい。「個」を磨き、自分の視点を持っている。日本よりも生きやすい国に憧れて、語学習得に注力する。 ……といった点からLGBTは能力が高く、日本企業が求めている理想のグローバル人材ともいえるのだ。ただし、現実的には、とある研究によれば、異性愛者ではない人の自殺未遂率は、異性愛者の約6倍にも上るという。「性的志向を隠さなければという強い抑圧で精神的に追い詰められ、生きづらさが増幅され、慢性的なストレスになっている」と見られている。 インタビューにマツコ・デラックスが登場し、社会に対して望むものは「必要なのは法整備。特別なことをするのは逆差別につながるが、基本的人権は与えられるべきだ」として、パートナーへの相続ができるような法整備と、男女間に限定した婚姻というシステムの背後にある保守的な「家」制度の見直しを指摘する。今回の第二特集は14頁の特集ながら読ませどころがある。「週刊東洋経済 6/23号」の第二特集『携帯電話は安全か?』以来の独自調査の記事として評価したい! と思いきや、ライバル誌「週刊ダイヤモンド 7/14号」の第二特集もなんとLGBT特集なのだ。 第二特集はそろって「LGBT」特集!?横並び対決はダイヤモンドの勝利 「週刊ダイヤモンド 7/14号」の第二特集は『性的マイノリティ「LGBT」 国内5.7兆円市場を攻略せよ』だった。 こちらは、米国の動きを中心に紹介している。米国のLGBT市場の規模は約77兆円、日本のほぼ10倍だ(英国は約7兆円という推定)。米国の企業はこの巨大な市場を取り込もうとマーケティングを競い合っている。大手百貨店は同性愛者に対し差別的扱いをした店員を解雇。さらに不適切な発言をした選手に対し、NBA(米プロバスケットボール)は罰金を科するなど厳正な処分を行った。金融機関も、将来結婚しないカップル専門のファイナンシャルアドバイザーを育成する……といった具合だ。 米国に進出している日本企業もLGBTマーケティングに躍起だ。富士重工のスバルは、広告にレズビアンのテニスプレーヤーを起用。以来、あるスバル車は「レズバルス」と呼ばれ、たいへん人気だという。 一方で、消費者側もLGBTに対する企業の取り組みや考え方を指標として点数化し、バイヤーズガイドを作成するなど、両者間に緊張感のある空気が流れている。たとえば、「レズバルス」で人気のスバルは85点、LGBTマーケティングを行っているトヨタ自動車は100点満点、同性パートナーへの福利厚生や保険制度などが充実していない日産自動車は30点と低い。こうした緊張感がこれらの社会的な知名度を高めているとして、同誌には「LGBTは普通の生活者 非差別を掲げる企業は多くの支持を集める」とゲイであることをオープンにしている大阪・神戸米国総領事パトリック・J・リネハン氏のインタビューも掲載されている。 国内に目を向けてもディズニーランドやパークハイアットはLGBT向けの同性結婚式を受け入れるなど、企業にとって大きな動きになりつつある。 ところで、この時期になぜ、LGBTを特集したのか。実は、6月はLGBTのプライド月間として世界各地で盛大なパレードが開催されていた。そのうえ、5月には、オバマ大統領が歴史上初めて、同性結婚への支持を表明している。こうした世界的な動きから、この時期に特集が組まれたのだろう。 しかし、両誌が同じ号の第二特集で横並びするほどのタイムリーさがあるかといえば、そうともいえない。しかも、中身を見比べてみると、データは「ダイヤモンド」のほうが新しい数値になっている。「東洋経済」の記事には今年2月、電通グループのシンクタンクである電通総研が行った「電通総研LGBT調査」と、オバマ大統領が同性結婚への支持を表明した5月のニュース(2月の発言までは紹介されている)、そして、6月のLGBTのプライド・パレードの紹介が一切ないのだ。 ここから先は推測も混じっているが、ひょっとして「東洋経済」は、2月くらいには原稿になっていて、しばらく編集部で留め置きされていて、今回、横並び的に出したのではないかと思わせるくらいに鮮度がないのだ。「同誌 4/28・5/5号」では『OUTLOOK 企業におけるLGBT対応 「おネエ」だけじゃない 性的マイノリティとの共生を』という2頁モノの記事が掲載されているが、その頃に掲載されていれば画期的な内容になっていたはずだ。 たとえば、国内の市場規模を「東洋経済」は「6兆6000億円」としていたが、これは06年のデータ。一方で、「ダイヤモンド」の「5兆7000億円」は、先述の「電通総研LGBT調査」の数字だ。また、この調査によれば、日本の人口に占めるLGBTの割合は約5.2%だという。しかし、「東洋経済」は、この「約4%という説が一般的だ」というそれまでの推定を紹介するにとどまってしまっている。なんだか惜しい! 記事ばかりなのだ。 「ダイヤモンド」のLGBT特集は、全18頁の特集で最新情報も充実しており、今回の横並び対決は、同誌に軍配を上げたい。 なお第一特集は、『給料と仕事 将来比較』。平均年収の減少傾向が続くなか、5年後の年収はどうなっているかを、上場3255社のデータをもとに独自試算を行っている。07年と11年の売上高の変化率などをもとに平均年収上昇率を予測。トップ20には、介護・医療、ポータルサイト、小売業などが名を連ねている。 しかし、6位に、苦戦が続くミクシィ(5年後平均年収上昇率 22.2%)、19位にはコンプガチャ問題のディー・エヌ・エー(同 13.1%)がランクインするなど、現実無視、データ偏重だとツッコミたくなるランキングなのだ。Part1の巻頭のキャッチコピーに「リーマンショックや東日本大震災など思わぬ事態に見舞われた日本企業。はたして5年前に今の給料は想像できたであろうか」と書かれているが、まさにその通り。結論は、誰も5年後の給料など予想できないのではないだろうか? (文=松井克明/CFP) <おすすめ記事> 自称ニートがネットで"生活費集め"はOKか!?(後編) 「ノマドワーク」「スタートアップ」ブームは軽薄である 1万人クビ切りNECが、ルネサスに経営危機をバラされた? 西貞三郎元住友銀行副頭取死去で、イトマン事件を想う 明るい話題が一転。赤ちゃんパンダ死亡で急落した銘柄ほか ソフトバンク"つながりにくい"解消で、ドコモ戦々恐々!? コーラが特定保健用食品って、さすがに無理がないか?(右)「週刊ダイヤモンド 7/14号」(左)「週刊東洋経済 7/14号」
広告特集だらけの東洋経済 「週刊東洋経済 7/14号」の第一特集は『今こそ買いたい! マンション 戸建て』という住宅特集だ。住宅特集は各デベロッパーも取材に協力的とあって、「東洋経済」「ダイヤモンド」共に、毎年1冊は出している定番物だ。各業者からの広告も見据える企画なために、当然ながら取材のツッコミは甘くなる。 今回も復興需要の本格化で建築資材の高騰傾向による価格上昇懸念に、建物部分にかかる消費税率の引き上げ、今後先細りしていく政府による住宅取得優遇策と、「今年よりは、来年、来年よりは再来年と、住宅購入を取り巻く環境は厳しくなる。今夏は住宅購入を決断する、ラストチャンスといえそうだ」と、今が買い時とばかりにあおっている。 しかし、実はそれほど住宅は売れていないというのが、住宅業界の本音だ。デフレ下の住宅ローンは家計への負担が厳しいモノとなるうえに、地震活動が本格化し始めた現在、わざわざ「新築」というリスクを抱えようというノー天気な購入者はどれだけいるのだろうか。乱立する新築タワーマンションを抱えた業者は、値引きに次ぐ値引きでなんとか売り切りを図ろうとしているというのが現実だ。 こうした業者の意向を反映してか、今回の特集の内容は業界の懐が潤う「新築」の話ばかりで、内容的にも目新しさもない(筆者としては、今どうしても買わなければいけないという人には、新築ほどのリスクがない中古をオススメする)。 ただし、住宅特集でいえば、実は、「東洋経済」よりも、ライバル誌「ダイヤモンド」のほうが積極的にヨイショ特集を展開している。今年に入ってからだけでも、なんと、別冊形式で3冊も住宅特集を出しているのだ。 ・『2/18号別冊 [新築]マンション・戸建て これで完ペキ! 「王道」の住宅選び』 ・『5/19号別冊[新築]マンション 戸建て 安心・納得 成功する「住宅」選び』 ・『7/28号別冊 マンション 戸建て 極上「中古」を探せ!「中古×リフォーム」の選び方』 これら3冊は広告担当の主導で制作され、業界には、「御社のパブリシティ効果が期待できますよ」と広告収入目当てに営業に回るシステムだ。こうした業界依存型の雑誌作りでは、読者に役に立つ記事は期待できようもない。 こうしたシステムは「ダイヤモンド」だけではない。「東洋経済」も同様だ。今週号を開くと広告特集ばかりなのだ。 『広告特集 ムダをなくす我慢と無理のない省エネの進めかた 制作・東洋経済広告企画制作部』(11頁)、『事後レポート ASEANへの不動産・インフラ投資フォーラム 主催・新日本有限責任監査法人』(4頁)、『広告特集・大学総合ガイド2012 制作・東洋経済広告企画制作部』(13頁)、『ワールド・トラベル特集 制作・東洋経済広告企画制作部』(9頁)、『インド・東南アジア 戦略フォーラム2012 制作・東洋経済広告企画制作部』(4頁)と、「制作・東洋経済広告企画制作部」のスポンサー頼みのパブリシティ記事ばかりなのだ。これでは、第一特集の住宅特集も業界のPRと疑いたくもなるだろう。 しかし、出版不況の今、これほど広告に身を売ってまで雑誌を出し続けるのは、世の中に訴えたい記事を発信し続けるためといえるかもしれない。そう好意的に解釈したくなるのが、第二特集だ。 今回の第二特集は『知られざる巨大市場 日本のLGBT』だ。LGBTとは、女性同性愛者(レズビアン)、男性同性愛者(ゲイ)、両性愛者(バイセクシュアル)、そして性転換者(トランスジェンダー)、それぞれの頭文字をとった性的マイノリティを指す総称だ。 アメリカの人気キャスターがゲイであることをカミングアウトし、今年2月、オバマ米国大統領は結婚を男女に限った連邦法について憲法違反との判断を示した。これにより、同性婚の是非は今年の大統領選の争点の一つにもなりつつある。英国政府の調べによれば英国人の6%がLGBT、日本では公的機関から発表されたデータはないものの、約4%という説が一般的だ。国内市場規模は6兆6000億円規模(ポータルサイト運営会社のパジェンタ社、2006年調べ)ともされる最後の巨大市場ともいえるのだ。日本企業はLGBTに対し差別的な取り扱いをする一方で、ゴールドマン・サックスやIBMといった大手外資企業はLGBT向けリクルーティングに力を入れている。 というのも、将来を案じて一般の学生よりも勉強に励む。また、東京大学や早稲田大学は大学公認のLGBTサークルもあるために、進学の目標としやすい。「個」を磨き、自分の視点を持っている。日本よりも生きやすい国に憧れて、語学習得に注力する。 ……といった点からLGBTは能力が高く、日本企業が求めている理想のグローバル人材ともいえるのだ。ただし、現実的には、とある研究によれば、異性愛者ではない人の自殺未遂率は、異性愛者の約6倍にも上るという。「性的志向を隠さなければという強い抑圧で精神的に追い詰められ、生きづらさが増幅され、慢性的なストレスになっている」と見られている。 インタビューにマツコ・デラックスが登場し、社会に対して望むものは「必要なのは法整備。特別なことをするのは逆差別につながるが、基本的人権は与えられるべきだ」として、パートナーへの相続ができるような法整備と、男女間に限定した婚姻というシステムの背後にある保守的な「家」制度の見直しを指摘する。今回の第二特集は14頁の特集ながら読ませどころがある。「週刊東洋経済 6/23号」の第二特集『携帯電話は安全か?』以来の独自調査の記事として評価したい! と思いきや、ライバル誌「週刊ダイヤモンド 7/14号」の第二特集もなんとLGBT特集なのだ。 第二特集はそろって「LGBT」特集!?横並び対決はダイヤモンドの勝利 「週刊ダイヤモンド 7/14号」の第二特集は『性的マイノリティ「LGBT」 国内5.7兆円市場を攻略せよ』だった。 こちらは、米国の動きを中心に紹介している。米国のLGBT市場の規模は約77兆円、日本のほぼ10倍だ(英国は約7兆円という推定)。米国の企業はこの巨大な市場を取り込もうとマーケティングを競い合っている。大手百貨店は同性愛者に対し差別的扱いをした店員を解雇。さらに不適切な発言をした選手に対し、NBA(米プロバスケットボール)は罰金を科するなど厳正な処分を行った。金融機関も、将来結婚しないカップル専門のファイナンシャルアドバイザーを育成する……といった具合だ。 米国に進出している日本企業もLGBTマーケティングに躍起だ。富士重工のスバルは、広告にレズビアンのテニスプレーヤーを起用。以来、あるスバル車は「レズバルス」と呼ばれ、たいへん人気だという。 一方で、消費者側もLGBTに対する企業の取り組みや考え方を指標として点数化し、バイヤーズガイドを作成するなど、両者間に緊張感のある空気が流れている。たとえば、「レズバルス」で人気のスバルは85点、LGBTマーケティングを行っているトヨタ自動車は100点満点、同性パートナーへの福利厚生や保険制度などが充実していない日産自動車は30点と低い。こうした緊張感がこれらの社会的な知名度を高めているとして、同誌には「LGBTは普通の生活者 非差別を掲げる企業は多くの支持を集める」とゲイであることをオープンにしている大阪・神戸米国総領事パトリック・J・リネハン氏のインタビューも掲載されている。 国内に目を向けてもディズニーランドやパークハイアットはLGBT向けの同性結婚式を受け入れるなど、企業にとって大きな動きになりつつある。 ところで、この時期になぜ、LGBTを特集したのか。実は、6月はLGBTのプライド月間として世界各地で盛大なパレードが開催されていた。そのうえ、5月には、オバマ大統領が歴史上初めて、同性結婚への支持を表明している。こうした世界的な動きから、この時期に特集が組まれたのだろう。 しかし、両誌が同じ号の第二特集で横並びするほどのタイムリーさがあるかといえば、そうともいえない。しかも、中身を見比べてみると、データは「ダイヤモンド」のほうが新しい数値になっている。「東洋経済」の記事には今年2月、電通グループのシンクタンクである電通総研が行った「電通総研LGBT調査」と、オバマ大統領が同性結婚への支持を表明した5月のニュース(2月の発言までは紹介されている)、そして、6月のLGBTのプライド・パレードの紹介が一切ないのだ。 ここから先は推測も混じっているが、ひょっとして「東洋経済」は、2月くらいには原稿になっていて、しばらく編集部で留め置きされていて、今回、横並び的に出したのではないかと思わせるくらいに鮮度がないのだ。「同誌 4/28・5/5号」では『OUTLOOK 企業におけるLGBT対応 「おネエ」だけじゃない 性的マイノリティとの共生を』という2頁モノの記事が掲載されているが、その頃に掲載されていれば画期的な内容になっていたはずだ。 たとえば、国内の市場規模を「東洋経済」は「6兆6000億円」としていたが、これは06年のデータ。一方で、「ダイヤモンド」の「5兆7000億円」は、先述の「電通総研LGBT調査」の数字だ。また、この調査によれば、日本の人口に占めるLGBTの割合は約5.2%だという。しかし、「東洋経済」は、この「約4%という説が一般的だ」というそれまでの推定を紹介するにとどまってしまっている。なんだか惜しい! 記事ばかりなのだ。 「ダイヤモンド」のLGBT特集は、全18頁の特集で最新情報も充実しており、今回の横並び対決は、同誌に軍配を上げたい。 なお第一特集は、『給料と仕事 将来比較』。平均年収の減少傾向が続くなか、5年後の年収はどうなっているかを、上場3255社のデータをもとに独自試算を行っている。07年と11年の売上高の変化率などをもとに平均年収上昇率を予測。トップ20には、介護・医療、ポータルサイト、小売業などが名を連ねている。 しかし、6位に、苦戦が続くミクシィ(5年後平均年収上昇率 22.2%)、19位にはコンプガチャ問題のディー・エヌ・エー(同 13.1%)がランクインするなど、現実無視、データ偏重だとツッコミたくなるランキングなのだ。Part1の巻頭のキャッチコピーに「リーマンショックや東日本大震災など思わぬ事態に見舞われた日本企業。はたして5年前に今の給料は想像できたであろうか」と書かれているが、まさにその通り。結論は、誰も5年後の給料など予想できないのではないだろうか? (文=松井克明/CFP) <おすすめ記事> 自称ニートがネットで"生活費集め"はOKか!?(後編) 「ノマドワーク」「スタートアップ」ブームは軽薄である 1万人クビ切りNECが、ルネサスに経営危機をバラされた? 西貞三郎元住友銀行副頭取死去で、イトマン事件を想う 明るい話題が一転。赤ちゃんパンダ死亡で急落した銘柄ほか ソフトバンク"つながりにくい"解消で、ドコモ戦々恐々!? コーラが特定保健用食品って、さすがに無理がないか?(右)「週刊ダイヤモンド 7/14号」(左)「週刊東洋経済 7/14号」
――おふたりとも、例えば『情熱大陸』(TBS系)の出演を経て知名度が急上昇したり、ブログやソーシャルメディアといったネットツールを上手に活用して言説を発信したりという共通項が多いように感じるのですが、「有名人になる」ことで苦労や面倒も増えてしまう面も、あるのではないでしょうか? 安藤美冬氏(以下、安藤) そのあたりのことは、私より勝間さんのほうがご苦労なさっていると思います。なので、私がそれを語るのはおこがましいかもしれませんが、やはり、批判やあらぬ誤解に触れるとヘコみますよね。私はいたって普通の人間なので。私はほんの2年前まで普通の会社員をしていて、今回のようにメディアに出させていただけるようになったのも、ここ半年足らずのことなんですね。もちろん、自分の活動や言葉が多くの人たちに届けられる現在の環境は、とても恵まれていると思いますし、感謝しています。ただ、これまで「自分をどう売り出していくか?」「どのようにソーシャルメディア上で発信していくか?」といった戦略を持ってやってきたのは事実ですが、あくまでそれはフリーランスとして独立後、「どう生計を立てていけばいいのか?」という課題を解決するための手段としてです。ソーシャルメディア上で積極的な発信を始めたのが約1年前ですので、これだけの短期間で、例えばテレビの討論番組からお声をかけていただいたり、『情熱大陸』に出演したりというのは、本当に晴天の霹靂というか、自分なんかがそんな機会を与えてもらっていいのかな、とも感じているんです。そして、今の本音を言えば、自分自身が思う自分の像──強いところもあれば弱いところもある「安藤美冬」という自己像と、良くも悪くも世間の人たちが捉えている「安藤美冬」像という、2つのイメージのギャップに悩んでいるというのが、正直なところです。 勝間和代氏(以下、勝間) キツいですか? 安藤 キツいです、とても。 勝間 ちょっとしたことまで、逐一話題になりますしね。 安藤 未熟で未完成なところも含めて、いつも正直にさらけ出して生きていきたいと思っているので。キツいし不安ではありますが、私を信頼してお仕事を任せてくれる方々に応える意味でも、堂々としていなきゃダメだよね、と。 リアルに知っている人の評判を大切に 勝間 私からひとつヒントというか、アドバイスさせていただくとしたら、安藤さんをリアルに知っている人が悪いことを言わない限り、大したことは起きない、ということです。以前、月刊誌「サイゾー」(小社刊)で私の特集をつくられたことがあるんですよ。その時に、ライターさんが「勝間ブームの裏側」みたいな切り口で、いろいろ調べられたんですね。で、彼が想定したのは、私を担当した編集者にインタビューして、悪口を聞き出すことだった。それを面白おかしく書き立てようとしたら、残念ながら編集者たちは誰も私の悪口を言わなかったんで、「記事になりませんでした」ってことまで書いてくださったんですよ(笑)。 安藤 素晴らしいですね。でも、そういったことは、最近、私も実感しています。臆測や誤解で、批判や不信感を向けてくる方も少なくないのですが、一方で私のことをよく知る身近な人たちからは「美冬のことは大好きだし、いつも応援しているよ」と、事あるごとに温かい言葉をかけてくださるので、本当にありがたいなと思っています。 勝間 まずは自分にとって身近な家族や友人がいて、お客様がいて、ファンがいて、そのほかの人がいて......と、だんだん関係性が遠くなってくるわけですが、近い人が自分のことを理解してくれているのであれば、それでいいのかなって。臆測や先入観で、ワイドショーで扱うゴシップネタのように批判や揶揄をしてくる人もいますが、そんな時に私は「おやまぁ、そうだったのかい」と頭の中で唱えることにしています(笑)。 安藤 いいですね、それ。「おまじない」みたいな(笑)。批判にさらされたり、臆測で語られたりするような、ネガティブな事柄があったとしても、それがポジティブに働く側面もあるなと痛感しているんです。これは別に強がっているわけではなく、本当にそう感じています。理由はふたつあって、ひとつは、身近な人たちがこれだけ自分を信頼してくれてるんだな、ということを実感できる点。もうひとつは、いろいろな方がアドバイスをしてくださって、成長するためのヒントやきっかけを得られる点です。そういったことが励みや糧になるっていうのは、本当にありがたいことだなぁ、と。逆に、ぜんぜん名前も知られていなくて、ひたすら孤軍奮闘していた去年あたりは、仕事もないし、これといってやりたいこともないしで、もっと内側にこもって悶々としていたんですよね。で、周りに対して見栄を張って、強がっていたんです。そういう心境の変化も含めて、周囲の方々に助けられてるなぁ......と、つくづく思いますね。 売り出すための仕掛け ――勝間さんにも、たとえば『情熱大陸』などで取り上げられ、耳目が集まるようになって、安藤さんが抱かれたような葛藤はあったのでしょうか? 勝間 私の場合、PR会社さんについていただいて、戦略的に売り出していったから、安藤さんのような自然発生的な部分がないぶん、当事者の感覚としては少し違うかもしれません。2008年の前半ごろ、ダイヤモンド社さんのスポンサードでPR会社に施策をお願いして、『情熱大陸』に出演したり、「週刊ダイヤモンド」や「AERA」で特集を組んでもらったり、という動きをほぼ同時期に仕掛けていきました。そのことについて「勝間の裏には電通がついている」とか、臆測や悪口を言う人もいましたけどね(苦笑)。 ――想像を超えるというか...。 勝間 社会現象のようなレベルで有名になってしまう。要は、そのジャンルでトップに立ってしまうと、その人にあらゆることが集中してしまう傾向が強くなります。ひとたび耳目が集まり始めると、ひたすらそこに取材や講演などの依頼が殺到してしまうんですね。そして、誰がその枠に入るのか、というのは結局のところ偶然なんですよ。私も偶然そこに入ったし、安藤さんも偶然そこに入った。となると、その結果起こることは、なかなかコントロールしづらい面があります。もちろん、その枠に入れるよう、確率を上げていく取り組みは必要です。私も確率を上げる努力はしています。が、確率を上げる努力をした人が全員、枠に入れるかどうかはわからないことですから。 一発屋と定番の分水嶺 ――要は「有名人になる」ことはコントロールできることではない、と。 勝間 ええ。コントロールできないから、行き着くとこまでやってみよう。とりあえず流れに乗って、やれることをやっていこう、というスタンスなんです。そして、ブームはどこかで必ず終息するものだから、終息した時にまた考えようと。ブームはたいてい2~3年で終息するんですね。人間の関心事にはサイクルがあるらしくて。で、その後、一発屋みたいな扱いになるのか、定番化するのか、という分水嶺が出てくる。わかりやすい例でいうと、私はコンビニの棚割りをイメージしているんです。たとえば、アミノ酸飲料とか大豆製品とか、トレンドが生じると関連商品、類似商品が一気に増えるじゃないですか。で、トレンドが落ち着いて、陳腐化すると、そうした商品はまた一気に姿を消していくわけですが、それでも10~20製品にひとつくらい、ちゃんと定番化するモノが出てきます。「有名人」というブームも、結局それと同じなのかな、といつも思ってるんです。 安藤 なるほど。わかりやすいですね。 勝間 ブームの間って、要はできるだけいろいろな人に知ってもらう過程であって、その中で興味を持ってくれた人の5~10パーセントでも買い続けてくれれば、それは定番として棚に残りますよ、と。そしてここが重要なのですが、なぜ定番化した人やモノが生き残っているかというと、コアなファンが飽きないように、ちゃんとイノベーションをしているからなんです。松任谷由実さんやサザンオールスターズといった方たちが典型ですけど、彼らは微妙に革新し続けている。同じようなことをしているようで、実はずっと新しいことをやっているんですよね。吉野家の牛丼も然りで、実は味がちょっとずつ変わってるんですよ。お客様が飽きないように、ちゃんとその時のトレンドなどを踏まえて味を変え続けてるんです。 ――つまり、変わらないように見えるものでも、実は少しずつ変わっていると。 勝間 「定番」という響きに惑わされてしまいがちなのですが、定番って意外とイノベーションをしている。というか、だからこそ定番として残り続けているんです。一方、いわゆる一発屋で消えてしまう人やモノって、要は同じ芸しか持っていなくて、それが飽きられてしまったら終わってしまう、ということなのかな、と。だから、私がすごく安藤さんにお伝えしたいのは、いろいろ悩むところはあるだろうけど、最後に定番になるためにも、ブームのような喧噪はやはり必要ということ。ブームを、いろいろな人に知っていただくための機会と捉えれば、要はパブリシティーをしてもらっている状況なわけですから、とても大切な段階といえる。一生の中で、そんなにパブリシティーしていただける機会ってないですからね。 <おすすめ記事> 【対談】勝間和代・安藤美冬(1)「自分の仕事は周囲が決める?」 【対談】勝間和代・安藤美冬(2)「なぜバラエティ番組に出る?」 【対談】勝間和代・安藤美冬(4)「ノイズはさっさとブロック」 自称ニートがネットで"生活費集め"はOKか!?(後編) 明るい話題が一転。赤ちゃんパンダ死亡で急落した銘柄ほか ソフトバンク"つながりにくい"解消で、ドコモ戦々恐々!? コーラが特定保健用食品って、さすがに無理がないか?勝間和代氏(左)と安藤美冬氏(右)
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