【ビッグ☆セレブ】より
アンジェリーナ・ジョリーの新作映画『アフリカ』が金銭問題で製作危機に陥っている。1980年代に実際に起きた個人類学者リチャード・リーキーと象牙を狙いアフリカ象の生息数を脅かした密猟者たちとの戦いを描くこのアンジェリーナ監督作品において、製作会社であるスカイダンス・プロダクションズが資金協力を50%から25%に引き下げたというのだ。同製作会社の近しい関係者らがデッドラインに明かしたところによると……
続きを読む→
「07その他」タグアーカイブ
嵐が描いてきたゼロ年代の情景とは? ドラマ作品における軌跡をたどる(後編)

『嵐はなぜ史上最強のエンタメ集団になったか』
二宮和也と格差社会
王子様性を一身に引き受けた松本潤や、クドカンドラマに出演し00年代の若者像を引き受けた櫻井翔が時代と並走したのだとしたら、本流とは違う立ち位置から生々しい若者像を演じ続けてきたのが二宮和也だろう。 蜷川幸雄の『青い炎』(03年)やクリント・イーストウッドの『硫黄島からの手紙』(05年)といった映画に出演し、嵐の中では、若手俳優として高い評価を受けた二宮だが、テレビドラマでは『北の国から』シリーズ(81~02年・フジテレビ)で知られる巨匠・倉本聰が脚本を執筆した『優しい時間』(05年・フジテレビ)と『拝啓、父上様』(07年・フジテレビ)に出演したことが大きかったと言える。 二宮が演じたのは、陶芸職人の見習いや料理人見習いといった寡黙な男たち。倉本聰が繰り返し描いてきた寡黙な青年像とストイックに役に没入する二宮の演技はとても相性がよかった。 どちらも決して00年代ドラマの代表作というわけではないが、当時の二宮にはおじさんクリエイターが引きつけられる玄人受けする魅力が存在した。 また、アイドルでありながらも、傍若無人なチンピラ性が見え隠れするのも二宮の魅力だろう。長瀬智也が演じる元不良の新人医師の弟分にあたる、チンピラのノブを演じた『ハンドク!!!』(03年・TBS)では、堤幸彦の乾いた映像とも相まって、二宮の中にある暗い迫力が刻印されていた。 松本や櫻井が00年代の明るい部分を担ったのに対し、二宮が担ったのはグローバル化が進むことで若者の非正規雇用が進み、経済格差が国内で広がっていく不安定な時代に苛立つ気分だった。 東野圭吾の原作小説を宮藤官九郎が脚色した『流星の絆』(08年・TBS)では、家族を惨殺した犯人を追う3兄妹の長男を演じ、『フリーター、家を買う。』(10年・フジテレビ)では、会社をなんとなく合わないという理由で3か月で辞めてしまった25歳の青年を演じ、建設会社で働くことで、自分の軸足を少しずつ獲得していく姿を好演した。 どちらも決して明るい作品ではないが、高い支持を受けたのは、二宮の説得力のある演技によるところが大きいだろう。褒め言葉になるのかわからないが、二宮のような、どこにでもいそうなあんちゃんが、国民的アイドルグループにいるという幅の広さこそが嵐の最大の魅力ではないかと思う。大野智とキャラクタードラマ
00年代後半に入り、嵐が国民的アイドルとして盛り上がっていく中、二宮、櫻井、松本に遅れる形で大野智、相葉雅紀もテレビドラマで主演を務めるようになっていく。 なかでも大きな伸びを見せたのが、リーダーの大野智だ。 彼の魅力は無愛想な顔からにじみ出るヒール(悪役)性と、漫画のキャラクターを演じられることだろう。どちらの役柄にも共通するのは、役者としての自分をどこか突き放した視線で見つめているかのような強い客観性だ。 タロットカードに見立てた復讐殺人をおこなっていく弁護士の成瀬領を演じた『魔王』(08年・TBS)は、そんな大野のクールなヒール性が強く出た作品で、どこか達観したように見える大野のカラーの根幹となっている。 だが、何より大野の存在感を示したのは土9で放送された『怪物くん』(10年・日本テレビ)だろう。 言わずとしれた藤子不二雄Aの人気漫画のドラマ化だが、放送前は「絶対に失敗する」と批判の方が多かったのだが、怪物くんを演じた大野の好演もあってか、放送されると同時にみるみる評価が高まっていった。 イケメンドラマと同じくらい、00年代のドラマを象徴するのは、漫画やアニメを原作とするドラマ、あるいは漫画やアニメのエッセンスを取り入れた“キャラクタードラマ”の隆盛だろう。 ほかの嵐のメンバーもまた、多数の漫画原作のドラマに出演しているが、元をたどれば、これらの流れを確立したのは『金田一少年の事件簿』からはじまった漫画/アニメを実写ドラマに落とし込むさいの試行錯誤の果てに生まれたものだ。 ジャニーズドラマがおこなってきた試行錯誤が、一方でクドカンドラマやイケメンドラマに向かい、もう一方でキャラクタードラマへと向かっていったのだ。 漫画のキャラクターを演じるキャラクター芝居は、演技を定型化させた記号性が必要となり、生身の人間を演じるのとは別のセンスが要求される。 嵐のなかでは櫻井翔がキャラクター芝居を得意としており、クールな執事を演じた『謎解きはディナーの後で』(11年・フジテレビ)では自身を記号化することで、独自のポップな味わいを役柄にもたらしていた。対して、大野のキャラクター芝居は櫻井とは違う暗くて重いよどみのようなものがあり、それが『怪物くん』や『死神くん』(14年・テレビ朝日)のようなダークなテイストのドラマにうまくハマっていたと言える。相葉雅紀と空気系
一方、相葉雅紀は、『天才!志村どうぶつ園』(04年~・日本テレビ)などのバラエティ番組を主戦場としていることもあってか、ドラマの主演作はほかの四人に比べると少なく、俳優としての評価も必ずしも高いとは言えない。個人的には『マイガール』(09年・テレビ朝日)のハートウォーミングなムードは悪くなかったと思うのだが、あまり同系統の作品が作られていないのを見るに、今は、相葉の明るい個性を活かすようなドラマが作りにくい時代なのかもしれない。 だが、ここはまだ掘り下げることができるのではないかと思う。 たとえばアニメでは『けいおん!』(09年・TBS)のような、軽音部の女子高生たちのゆるふわな日常を描いた“空気系”と呼ばれる作品群がある。作中では派手な物語が起こらずに、同性間でのゆるいやりとりが延々と繰り返されるのだが、例えば嵐が出演するゲームのCMや、『嵐にしやがれ』(10年~・日本テレビ)などのバラエティで見せる男の子がぐだぐだとじゃれている感じは、まさに“空気系”のソレであり、その中心にあるのは相葉が持つピースフルな空気だろう。そういったエッセンスを相葉主演のドラマに持ち込めればまだまだ可能性はあるのではないかと思う。10年代の嵐
00年代を一気に駆け抜けた嵐は、その後も順調にキャリアを積み重ねている。 代表作をいくつか振り返ってみよう。 櫻井翔は『家族ゲーム』(13年・フジテレビ)で、謎の家庭教師・吉本荒野を演じ不気味な存在感を見せた。かつては松田優作や長淵剛も演じたことのある家庭教師役だが、櫻井翔が演じた吉本は、何を考えているのか解らないつるんとした男で、櫻井の持つライトな明るさが、むしろ平坦な薄気味悪さへと裏がっている悪夢のような作品だった。慶応義塾大学を卒業し、ニュース番組の司会も務める櫻井は、過去にも『ザ・クイズショウ』(09年・日本テレビ)で、インテリ然としたトリックスター的なクイズ司会者を演じたことがあったものの、その時はまだ演技力が追い付いてなかった。しかし役者としてのキャリアを重ねたことで、本作の吉本荒野は、櫻井の持つインテリジェンスに裏付けされたどこか冷たい客観的な態度が見事に役柄にも反映されていた。 松本潤は、『夏の恋は虹色に輝く』(10年・フジテレビ)以降、『ラッキーセブン』(12年・フジテレビ)、『失恋ショコラティエ』(14年・フジテレビ)に出演し、今や月9の常連となっている。 なかでも意欲作だったのは、『失恋ショコラティエ』だろう。 水城せとなの少女漫画を原作とする本作は、チーフディレクターの松山博昭による作りこんだ演出によるスピード感溢れる何でもありの音楽的映像によって、めくるめく恋愛が、チェスのような心理戦として描かれた。松本は、ショコラティエ(チョコレート菓子専門の職人)の小動爽太を演じ、人妻の高橋沙絵子(石原さとみ)に翻弄される一方で、モデルの加藤エレナ(水原希子)とセックスフレンドの関係にあるという、今までのキャリアの総決算のような王子様役だったと言える。 二宮和也は24時間テレビ内で放送されたスペシャルドラマ『車イスで僕は空を飛ぶ』(12年・日本テレビ)が圧巻だった。『野ブタ。をプロデュース』(05年・日本テレビ)や『Q10』(10年・日本テレビ)で知られる河野英裕がプロデュースした本作は普通の人が何となくイメージしている前向きに生きる障がい者を主人公にした闘病モノだと思っていると痛い目を見る問題作で、二宮はチンピラとの喧嘩の最中に脊髄を損傷して車椅子の生活を余儀なくされた青年を演じた。 ドラマ終盤に展開される母親役の薬師丸ひろ子とのぶつかり合いは壮絶の一言で、近作ではもっとも二宮のポテンシャルが発揮された作品である。 大野智はミステリードラマ『鍵のかかった部屋』(12年)で初の月9出演を果たした。本作で大野が演じたのは榎本径という警備会社に勤める防犯に精通した鍵マニア。鍵にまつわる密室トリックを冷静な分析によって解き明かす榎本の無機質な佇まいは、『怪物くん』などでの漫画キャラクターとは別の意味での非人間的な魅力があり、役者としての大野の可能性をより広げることとなった。 相葉雅紀は高度先端医療センターを舞台にした『ラストホープ』(13年・フジテレビ)で、町医者の父を持つ優しい医師を好演したものの、まだ決定的な代表作には出会えていない。しかし、15年4月からの月9ドラマ『ようこそ我が家へ』の主演が決定している。原作は『半沢直樹』(13年・TBS)で知られる池井戸潤の同名小説で、相葉は売れない商業デザイナーを演じる。物語はある事件をきっかけに家族に対する嫌がらせが次々と起こるサスペンスドラマとなるらしいが、相葉のピースフルな雰囲気を、むしろサスペンスのスパイスに使うというアイデアは悪くないと思うので、放送が楽しみだ。 このように各人の俳優活動は順調だが、今後の課題は嵐の各メンバーが青年役からどのように中年役へとスライドしていくかだろう。 現在の嵐は全員30代。見た目こそ全員若いものの、今後はさすがに青年役を演じることは年々難しくなっていく。そんな中で年相応の大人に成熟していくのか、それとも今のまま仲間同士で戯れ続けるのか? その試行錯誤のむずかしさが垣間見えたのが二宮和也が主演を務めた土9の『弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~』(14年・日本テレビ)だ。 『車椅子で僕は空を飛ぶ』と同じ河野英裕プロデュース作品で、二宮は進学校の野球部のコーチを演じた。しかし、先生役を演じるには少し早すぎるが、生徒役の福士蒼汰や本郷奏多と見比べると学生の側にも入れない中途半端な役柄で、そのためか二宮もどう演じていいのか、最後まで迷っていたように感じた。このあたり、ドラマの出来や演技力とは別に、今後、国民的アイドルでありながら、等身大の男の子として生きてきた嵐がどのように年をとっていけばいいのか? という難しい課題が表れている。 先駆者としてのSMAPは、00年代に30代に突入したときにドラマで演じられる役柄の幅が狭まっていった。 今のSMAPは年齢相応のリアルな中年というよりは、年齢不詳のスターや、非人間的なキャラクターばかりを演じている。おそらくSMAPは最後のテレビスターとして、同世代のファンとともに、行けるところまで今のまま突き進むのだろう。その姿にはどこか悲壮なものすら感じる。 では、嵐はどうなるのだろうか。 『ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体』(幻冬舎新書)の著者・原田曜平は、地方で充足し、仲間内だけでつるむ若者たちをマイルドヤンキーと名付けたが、彼らのような若者たちの姿をポジティブな意味で体現していたのが、『木更津キャッツアイ』であり『嵐にしやがれ』等のバラエティ番組で見せる嵐の5人が見せる緩いやりとりだった。 『木更津キャッツアイ』では、30代となったバンビたちの姿は描かれることはなかったが、嵐の5人が30代になった今、試されているのは、今までのようなマイルドヤンキー的な緩さを維持し続けるのか。それとも、居心地のいいモラトリアム空間に別れを告げるのかということだ。 ドラマの配役というのは、無意識下の視聴者の欲望を引き受けてしまうところがある。もしもファンが嵐のメンバーに強いヒーロー性を望むようであれば、今の少し頼りないが故の自由さは少しずつ失われていくのかもしれない。 個人的には、今の緩さを失わずに30代に入った嵐ならではの、緩さを見せてほしいと思う。その意味で、今後の課題はポスト『木更津キャッツアイ』とでも言うような30代男子グループの新しいロールモデルをテレビドラマという形で、どのように提示できるかだろう。そしてその役割を担うのは、やはり嵐の5人しかいないのではないかと思う。 ■成馬零一 76年生まれ。ライター、ドラマ評論家。ドラマ評を中心に雑誌、ウェブ等で幅広く執筆。単著に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生:テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。
リアルサウンド編集部『嵐はなぜ史上最強のエンタメ集団になったか』
ピクサー新作『インサイド・ヘッド』が『脳内ポイズンベリー』と激似で、パクリ疑惑勃発
【オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】
7月18日公開予定のディズニーのピクサースタジオ新作映画『インサイド・ヘッド』(原題:Inside Out)が大きく注目を集めている。『トイ・ストーリー3』や先日、続編の制作が発表された『Mr.インクレディブル』など、数々の人気作を手がけてきたピクサーの最新作だけに当然ともいえるが、思わぬ点でも注目を集めているのだ。というのも、本作『インサイド・ヘッド』の設定が5月9日公開のマンガ原作映画『脳内ポイズンベリー』とそっくりだとして、ネット上では“パクリ疑惑”が持ち上がっている。 『インサイド・ヘッド』と『脳内ポイズンベリー』の設定は、どちらも感情や思考を擬人化した5名のキャラが主人公の脳内に登場し、さまざまなやりとりを繰り広げるというもの。 【「おたぽる」で続きを読む】『インサイド・ヘッド』公式サイトより。
米倉涼子の離婚報道は上戸彩の妊娠のせい? ビジネスのために離婚に追い込む事務所の手口
【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
4月12日、上戸彩が夫HIROとの第一子を妊娠したことを事務所が発表した。12年9月に結婚した2人だが、それから2年半、待望の赤ちゃんに恵まれHIROもまた喜びのコメントを発表するなど周囲はおめでたムード一色だ。 しかし、そんななか、この上戸のおめでたが、ある大物女優の離婚騒動につながった、という見方がある。その大物女優とは、事務所の先輩でもある米倉涼子。米倉は昨年12月、リクルートから会社経営者に転じた2歳年下の男性Aと電撃結婚したばかりだが、それからわずか2カ月ほどたった今年2月、突如として夫婦の危機がマスコミを騒がせ始めた。それが上戸の妊娠に関係しているというのである。いったいどういうことか。離婚騒動の米倉涼子とご懐妊の上戸彩、背景にはオスカープロの思惑が…?
カニエ・ウェスト、殴ったパパラッチに謝罪!
「ラップとポエトリーの融合の究極形ができた」自閉症とともに生きるハタチのラッパー、GOMESS登場

ラップよりも先にDTM(作曲)を12歳の頃からやってたんです
--リアルサウンド初登場ということで、そもそもデビューのきっかけから聞かせて貰えますか? GOMESS:2012年10月、高3の時にBSスカパーの番組「BAZOOKA!!!」の「高校生ラップ選手権」(全国の高校生ラッパーたちがラップバトルをする企画)で準優勝して。そこからいろんな人を伝って、今所属しているレーベル「LOW HIGH WHO?」のオーナー・Paranelさんに出会ったのがきっかけです。最初は「同じ静岡だから遊びましょう」ってだけで会ったんですけど、その時にLOW HIGH WHO?のパーカーを貰って。そのタイミングで「人間失格」のMVを撮ることになったんですよ。レーベルは全く関係なしに。それをYouTubeの自分のアカウントにアップしたら結構反響があって。そこから1ヶ月もしないうちに1stアルバムをLOW HIGH WHO?から出すことになりました。GOMESS『人間失格』PV
1stでは日本語ラップ的なことより、内面を描こうとした
--去年の7月にリリースした1stアルバム「あい」には自分にとってはどんな作品でしたか? GOMESS:初期衝動だけで、後先考えずに作った感じです。自分では恥ずかしくて聴けないんですよね。でもそのくらいがいいなって、あえてそう作ったんですけど。いわゆる音色的にはヒップホップではない。でも、結構マニアックなこともやってるんですよ。YOU THE ROCKやMUROのリリックをサンプリングしたり。実は10代が作ったにしてはマニアックなことをしてます。 --日本語ラップ的なことはどこまで意識してた? GOMESS:すごい好きだし、その方向はいくらでもできるから、だからこそできるだけ内面を描こうとしました。オレ、家の中で聴く音楽が好きなんですよ。クラブやストリートでだけ聴けるものじゃなくて。でもオシャレじゃなくて、泥臭くもあってっていう。その微妙なラインで作ったつもりです。それを目指して14歳からやって来たから。 --レコーディングの方法が変わってて、即興のフリースタイルで何度もデモを録って、その中でいいものを採用するやり方なんですよね? 歌詞を書かないことが多いっていう。 GOMESS:アメリカとかならあるけど、日本人ラッパーではあまりいないみたいですね。ライブだと、目の前にお客さんがいるし、一回性のものだから、そこに嘘は混ぜられないですよね。レコーディングって何度でも直せちゃうから、緩いんですよ。だからレコーディングでもどこまでライブ感を出せるかが、今後の課題かなと思ってます。
基盤にラップのリズムやグルーヴがあるポエトリーを目指した
--そして2ndアルバム「し」が先月リリースされました。これは全体的にはどんなアルバムですか? GOMESS:もっとポップなものを作りたくて。元々キングギドラも、Dragon Ashも、RIP SLYMEも、J-POPも好きだしっていうタイプだから。 --どういう内容を目指しましたか? GOMESS:1stを出した後にしんどくなっちゃったんですよ。欲しかったものを全部手に入れちゃった気がして。友達と、友達と遊ぶ時間、笑う・泣くっていう感情、家族が仲良くなるっていうこと、自分の新譜を自分のお金で買うとか。全部叶っちゃって、夢がなかったら生きる活力がないって、病んだんですよね。CDのギャラを貰って、なんか怖くなっちゃって、周りに現金で配ったりしちゃったんですよ。バカですよね(笑)。今思えばあれでMacとか買えば良かった。そんな時期に「し」というアルバムを作ろうと思いました。日本ってみんな今はネガティブだから、自然な内容かなと思います。オレが無理してハッピーミュージックをやってる方が不自然だし。 --ラップ的にも変わりましたよね。 GOMESS:作り始めた時はもうちょっとラップっぽくなる予定だったけど、かなりポエトリーリーディングっぽくなりました。ラップ的なフロウのつけ方って、あくまでリズムの取り方であって、ラップ的なリズムを重視するかどうかなんですよ。今回は感情の込め方を重視しての表現を考えたアルバムになりました。 --自己分析すると、何故そっちに行ったんだと思いますか? GOMESS:単純に飽きたっていうのと、誰もやってないことをやりたかった。ポエトリー寄りなんだけど、でも基盤にラップのリズムやグルーヴがちゃんと常にあるっていうのを。中原中也の「盲目の秋」でポエトリーの良さに気づいたんです
--具体的に曲について聞せて下さい。「LIFE」はリリック的に「人間失格」の続きの曲なんですよね? GOMESS:そうですね。それは最初から決めてました。トラックは、元ライムベリーのプロデューサーのE TICKET PRODUCTION(桑島由一)です。ライムベリーのサウンドがすごく好きだったので。桑島さん、センスいいですよね、構成のつけ方とか。でもこの「LIFE」のトラックを自信なさげに持って来たんですよ。「たぶんGOMESS君のイメージと全然違うものができちゃったから、気にいらなかったら全然いらないって言ってね!」って。すごすぎるし、いらないわけないじゃないですかっていう(笑)。 構成も最初から完成してて。【MV】GOMESS - LIFE
【MV】盲目の秋 (原作 : 中原中也) / GOMESS

「自閉症」というコピーでメディアに出ることについて
--自閉症というコピーがGOMESS君を紹介するときにメディアで使われるじゃないですか?そこはどう受け止めてますか? GOMESS:そういうのに過剰反応する人には「余計なお世話だ」くらいに正直思ってます。 --「人間失格」に「カモにして」っていう歌詞がありますけど、どういう気持ちが込められてるんでしょうか。 GOMESS:あの辺のリリックって自虐で言ってるように勘違いされるけど、あれは「人間って滑稽」だなっていう意味もあるんですよ。「人間失格」っていう言葉は自分に対してでもあるし、周りの人間みんなにも言ってるんです。あれがテレビとかでオンエアされてるのって、そういうことなんですよ。「カモにしてるよね、視聴率取れるでしょ?」って。 やったな、みたいな。それはすごい嬉しいですよね。 --そうしたコピーについては、利用しようと思うのか、それとも別にそれは頭にはあるけど、やってるのは音楽なんだから届きさえすれば関係ないという気持ちなのか、聞きたいです。 GOMESS:今となっては、多少利用しようという気持ちが頭の中にあるかもしれない。でも、喋りが上手いって言われたりすると、ちょっとムカつくんです。そうなるためにすごい努力して来たから。そんな易々と評価しないで欲しいって。オレ、バラエティ番組とかドラマとか観て、人と喋る練習のためにメモを取ったりして、ずっといちから勉強して来たんですよ。人が自然にやってきたことができなかったから。すっごい努力して。引きこもりをやめて高校に通い出しても、すぐに実践できなくて。人と笑いのツボも違うから、浮いちゃって。人生で一番努力したのが、「人の喋りに合わせる」ってことだから。「自閉症に感じないね」って言われることに昔は憧れてたけど。嬉しい反面、反発しちゃう気持ちもある。 --今こうやって話をしてると、たしかにトークをするのは上手いなって感じます。 GOMESS:それを言われるのが本当にビックリで。うちのお母さんに言うと喜びますよ。人と喋れない子だったんで。 誰と喋っても噛み合わなくて、全然会話できなかったので。中学生の時に書いた歌詞に「ここは日本なのに言葉が通じない」ってあるくらいで。家族はオレがこうやって社会で人と普通に交わって生きて行く、って思ってなかったみたいだから。長い文章も最近は読めるようになって来たんですよ。ここ1年でできることがめちゃめちゃ増えてきました。人と話してもイライラしなくなって来たし。あらゆる書籍に、努力でどうにかなるなんて書いてなかったんですよ。どうして治すかじゃなくて、どう寄り添って付き合って行くか、っていうことなので。今のオレはかなりレアな状況みたいです。初単独ライブ「人間失格」について
--今回のアルバムにはアイドル関係の人が多く関わってますが、ご自身はアイドルというものをどう見てますか? GOMESS:かわいそう、かな。みんな必死だし、競争率高いし。全然有名じゃなくてもすぐ注目されてニュースになっちゃうし。オレ、ほんとに女の子にときめかないので、わかんないんですよ、ファンの人の感覚が。推すっていうのも。でもカルチャーとしては面白いなって思いますね。プロデューサーに作られてるところとか。昔から裏方志向なので。 --明日4月12日に代官山LOOPにて初めての単独ライブ「人間失格」が開催されます。どんなものになりそうですか? GOMESS:ステージにはどう頑張っても孤独はつきまとうものだから、今回はあえて仲間を総動員でやってみようかなって。アルバムに関わった人たちとか、たくさんゲストに呼びます。でも、それで公演が終わった時に、オレはどういうテンションになるのかなって。みんなといたいと思うのか、ひとりになりたいと思うのか。初単独だし、全部自分で演出もやるし。楽しみですね。 (取材・構成=岡島紳士)

GOMESS『し』(LOW HIGH WHO? PRODUCTION)
畳の上でゴロゴロしながらマンガが読める!「立川まんがぱーく」がリラックスできすぎてヤバイ
【オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】
たまの休日、「今日は一日中マンガを読んで過ごすぞ〜!!」と決めこんだ時、皆さんはどうしているだろうか? 家にあるマンガは全部読んでしまったし、図書館はなんか堅苦しい。マンガ喫茶は、意外と高くついてしまう……。 そんなあなたにオススメなのが、「立川まんがぱーく」である。 「立川まんがぱーく」とは、JR立川駅南口から徒歩13分の場所にある、立川市子ども未来センター2階に作られた、マンガ文化を楽しむための施設である。もともとは、立川市庁舎であり、耐震工事を施した後、2012年にオープンした。小人200円/大人400円、平日は10時〜19時、土日祝日は10時〜20時まで、ひたすらマンガを読むことができる。夢のような施設なのである。 【「おたぽる」で続きを読む】
人気上昇中の“2.5次元”とジャニーズはカブってる?ジャニーズ側が締め出し圧力か
【本と雑誌のニュースサイトリテラより】
「2.5次元」という言葉に耳なじみのある人はどのぐらいいるだろうか? 言葉としては知らなくても、ミュージカル『テニスの王子様』、舞台『弱虫ペダル』といった作品名を聞けば、なんとなく理解できる人もいるだろう。そう、「2.5次元」とはアニメやマンガ、ゲームといった2次元で描かれた作品を、若手俳優らを起用して舞台化(3次元化)したものを指す。 今年3月には、「2.5次元」の発展のために「日本2.5次元ミュージカル協会」が発足し、同じく3月21日には東京・渋谷に専用劇場「アイア2.5シアタートーキョー」がオープンした。ファン以外にはあまり知られていない盛り上がりだが、「日本2.5次元ミュージカル協会」の調査によると、2013年は70本弱の2.5次元ミュージカル作品が上映され、総動員数は160万人を超えるといった、一大ムーブメントになっているのだ。 そんな2.5次元作品に危機感を抱いていると言われるのが、ご存じジャニーズ事務所である。これまで日本のショービズ界における「イケメン」枠を独占してきたジャニーズにとって、2.5次元の盛り上がりは脅威なのだろう。それゆえか、ジャニーズアイドルが毎月のようにページを独占するアイドル誌や舞台・映画専門誌では、2.5次元作品が取り上げられることはまれで、仮に取り上げられてもワンコーナーであったり、モノクロページであったりと扱いがぞんざい。ジャニーズの“圧力”がウワサされるほどである。人気漫画が舞台化され人気を博している「2.5次元」だが…(ミュージカル『テニスの王子様』公式サイトより)
トム・クルーズ、スタッフの助けを借りて恋人探し中!?
嵐が描いてきたゼロ年代の情景とは? ドラマ作品における軌跡をたどる(前編)

『嵐はなぜ史上最強のエンタメ集団になったか』
「嵐」以前、ジャニーズアイドルの90年代
嵐を筆頭に、今ではテレビドラマにジャニーズアイドルが出演することは当たり前のことになっている。新クールのドラマが出揃うと「ジャニーズアイドル主演のドラマが何本あるのか?」がマスコミで話題となるのは、もはや慣例行事だが、こんなことが話題になるのはジャニーズアイドルくらいのものだろう。 古くは、『3年B組金八先生 第1シーズン』(79~80年・TBS)にたのきんトリオ(田原俊彦、近藤真彦、野村義男)が出演したり、トレンディドラマの『抱きしめたい!』(88年・フジテレビ)に本木雅弘が出演したりといったことはあったがこれらは、あくまで例外的存在で主演作も決して多くない。アイドルと俳優という仕事がまだ住み分けられており、ジャニーズアイドルが本格的に俳優活動をする場合は、アイドル活動を卒業して、次のステップとして俳優業に向かっていくということが、ほとんどだったからだ。 テレビドラマはアイドルにとっては主戦場ではなく、テレビドラマもまた、アイドルを戦力と見ていなかった。あくまで当時のアイドルたちの活動は、『ザ・ベストテン』(78~89年・TBS)などの歌番組が中心だったのだ。 しかし90年代に入り歌番組が減っていくと、それにともない、アイドルたちは活動の拠点を歌番組の外に求めざるをえなくなっていく。そんな時代に、全方位的な活動が要求されることになった最初のジャニーズアイドルがSMAPである。 彼らは生き残るためにアイドルでありながら、歌番組だけでなく、バラエティ、スポーツ、報道、そして映画やテレビドラマといった俳優業へとアイドルとして進出していき、それぞれの分野で独自の地位を勝ち取っていった。 SMAPの活躍により、人気はあるが専門的な技術は劣る半人前の存在の象徴であったアイドルが、何でもこなすマルチな存在へと意味が変わっていったのだ。 その結果、当時のドラマの中心だった月9(フジテレビ系月曜9時枠)を中心としたフジテレビ系のポスト・トレンディドラマの主演を、木村拓哉を筆頭とするSMAPが占めるようになっていく。 一方、今までとは違うフロンティアを俳優として開拓していったのが、KinKi Kidsの堂本剛である。彼が主演したTBS金曜ドラマで放送された『人間・失格~たとえばぼくが死んだら~』(94年)という野島伸司・脚本の文芸色の強い青春ドラマと、土9(日本テレビ土曜9時枠)の『金田一少年の事件簿』(95年)を筆頭とする漫画原作のジュブナイルドラマ。これらの作品はトレンディドラマで若返ったドラマファンの年齢層をさらに若返らせ、10代の中高生にも訴求するテレビドラマの流れを作りだした。 なかでも土9は、今日のジャニーズドラマを考えるうえで、もっとも重要なドラマ枠。少年マガジンの原作漫画×演出家の堤幸彦らによる実験的な映像×若手ジャニーズアイドルという組み合わせから、数々の傑作が生まれた。ここでの実験は、漫画原作の映像化した“キャラクタードラマ”という形で、00年代に入ると様々な形で開花していく。 ここにうまくハマったのが、TOKIO、V6といったポストSMAPとしてのジャニーズアイドルたちだ。彼らもまた、SMAPと同じようにオールジャンルへと進出していった。 一方、土9で頭角を現した映像作家の堤幸彦はやがて、舞台をTBSに移し、カルト刑事ドラマ『ケイゾク』(99年)を発表。土9時代の10代向けジュブナイルドラマという枷から解放された堤演出の映像美と複雑怪奇な先が読めない展開は、各方面から高い評価を受け、テレビドラマの流れを大きく変えた。 その後、堤は00年には長瀬智也主演の『池袋ウエストゲートパーク』(00年・TBS)を手掛ける。その時に大抜擢されたのが脚本家の宮藤官九郎で、その後の『木更津キャッツアイ』(02年・TBS)等のクドカンドラマへとつながっていき、ジャニーズアイドル×クドカンドラマという盤石の組み合わせが席巻することになる。嵐とゼロ年代
このようにジャニーズアイドルたちがテレビドラマの中で居場所を獲得していくなか、いよいよ嵐が99年にデビューする。 それ以前にも松本潤と相葉雅紀が、KinKi Kids主演の『僕らの勇気 未満都市』(97年・日本テレビ)に脇役で出演することはあったものの、嵐のメンバーがテレビドラマで主演クラスの活躍をするようになるのは、00年代に入ってからである。 10代後半から20代後半にかけてという男性アイドルにとって、もっとも旬の時期を00年代に過ごしたこともあってか、嵐のドラマには、00年代を生きた少年が青年になっていく過程が刻まれている。同時にそれは00年代に生きた若者たちの記録だったと言っても差し支えないだろう。 00年代のドラマシーンは、90年代までは勢いがあった恋愛ドラマが失速していく時代だった。トレンディドラマの総決算と言える『やまとなでしこ』(00年・フジテレビ)以降は、視聴率が低下し、『ビューティフルライフ』(00年・TBS)や『世界の中心で愛をさけぶ』(04年・TBS)といった難病モノの形でしか成立しなくなっていた。松本潤とイケメンドラマ
恋愛ドラマの人気が落ちていく中、入れ替わる形でドラマシーンを席巻したのは、若手男性俳優を見せることに特化したイケメンドラマである。 これは『テニスの王子様』のミュージカル(テニミュ)や、『仮面ライダー』シリーズ(平成ライダー)にしても同様で、あらゆるジャンルが汎イケメン化していったのが00年代の大きな特徴だった。 そんなイケメン戦国時代の渦中で揉まれながら、頭角を現したのが松本潤である。 たとえば『ごくせん』(02年・日本テレビ)は、ヤンクミこと山口久美子(仲間由紀恵)がヤクザの娘であることを隠しながら女教師をしているというドラマだが、今、男子生徒役を振り返ったときに、松本を筆頭に小栗旬、成宮寛貴、松山ケンイチ、ウエンツ瑛士、上地雄輔、パート2では亀梨和也、赤西仁、速水もこみち、小池徹平、水嶋ヒロ、三浦涼介といったそうそうたるメンバーがいたことに驚かされる。 『ごくせん』でおこなわれたイケメン俳優の展覧会という試みは、その後、『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』(07年・フジテレビ)や『メイちゃんの執事』(09年・フジテレビ)などの少女漫画のドラマ化によって、より徹底されたものとなっていく。 そんな、イケメンドラマの金字塔となったのが、『花より男子』(05年・TBS)であることは言うまでもない。 『花より男子』は、原作こそ日本の人気少女漫画だが、台湾でドラマ化されて大ヒットしたことから逆輸入的に日本でドラマ化されたドラマだ。 物語はセレブの子どもたちが通う英徳学園で庶民の出の少女・牧野つくし(井上真央)が奮闘するラブコメディで、松本潤はつくしの前に立ちはだかるセレブグループの頂点に立つF4のリーダー・道明寺司を好演した。オラオラ系男子だが、ヒロインのつくしにはベタ惚れという二面性が受けて、マツジュン=王子様というイメージを完全に定着。後に続編や映画版も作られる00年代を代表するメガヒット作品となった。 一方、イケメンドラマや男性アイドルが求められる時代背景を、かつてのトレンディドラマの構造を使うことで描き出した隠れた名作が『きみはペット』(03年・TBS)だ。 新聞社に勤める巌谷スミレ(小雪)は、エリートであるが故に何でも完璧であらねばならないと思うあまりに仕事と恋愛のストレスを抱え込んでいたが、マンションの前で段ボールに入って倒れていた謎の美少年・モモ(松本潤)といっしょに暮らすことで少しずつ癒されていく。美少年をOLがペットとして飼うという不思議な作品だが、松本の天真爛漫な演技もあって、おかしな味わいのラブコディに仕上がっていた。モモとすみれの関係は男女の恋愛には規定できない不可思議なものだが、今考えるとこれは男性アイドルやイケメン俳優を女性視聴者がどのように希求していたのかを描いたメタ・アイドルドラマだったのかもしれない。櫻井翔とクドカンドラマ
また、イケメンドラマの構造を最大限に活用――つまりジャニーズアイドルさえ出ていれば何をやってもOKという枠組みを利用――して自分たちの作りたいドラマを作り続けたのが脚本家・宮藤官九郎とプロデューサーの磯山晶がチームを組んで制作した『池袋ウエストゲートパーク』や『うぬぼれ刑事』(10年)といったTBSで放送されたクドカンドラマである。 90年代小劇場文化のもっとも暗くて深い場所にいた松尾スズキが主催する劇団・大人計画に所属していた宮藤が、ジャニーズアイドルの出演するドラマの脚本を執筆するというのは、当時は驚かされたものだが、ジャニーズサイドとしては有名クリエイターの作品に出演することで箔をつけることができ、クリエイターサイドはジャニーズアイドル主演ということで商業面(テレビドラマでは視聴率やDVD-BOXのセールスにおいて)での保険をかけることができるという、双方の利益がかなった幸福な結婚だった。 なかでも櫻井翔が出演する『木更津キャッツアイ』は、クドカンドラマのブランドを決定づけた、00年代ドラマの金字塔である。 本作は余命半年の青年・ぶっさん(岡田准一)を中心とした男の子たちのグループが昼は草野球チームの木更津キャッツ、夜は怪盗団・木更津キャッツアイとして活躍する青春コメディだ。櫻井はグループの中で、一人だけ大学生で童貞のバンビを演じた。 まだ演技経験が少なく決してうまいとは言えないぎこちない演技だったが、そのぎこちなさが初々しさにつながり、生真面目すぎてめんどくさいがみんなから愛されているバンビにぴったりとハマっていた。 それにしても女性に夢を売る男性アイドルが、童貞役を演じ、男子校的なノリを「これでもか」と展開する『木更津キャッツアイ』が放送され女性視聴者に受け入れられたのは、テレビドラマとしてはもちろんのこと、アイドルドラマとしても快挙だったと言える。 本作以降、若手男性アイドルを多数登場させることで新人俳優の登竜門となるイケメンドラマは多数制作されるが、『木更津キャッツアイ』を筆頭とするクドカンドラマが果たした役割は大きい。 アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(95~96年)の内向的な主人公・碇シンジや、97年に酒鬼薔薇聖斗の名前で猟奇殺人事件を起こした14歳の少年が象徴的だが、思えば90年代は男の子を少年犯罪のようなネガティブな形でしか描くことがむずかしい時代だった。 ふつうの少年たちはスポットライトを浴びることはなく、隅っこに追いやられ、男の子たちの男子校的な共同体を幸福な形で描くことはとても困難だった。 テンポの速い会話劇や、東京ではなく木更津という郊外を舞台にしたことなど、00年代において様々なイノベーションを起こした宮藤官九郎のドラマだが、なにより最大の功績は、ふつうの男の子たちの幸福な共同体を00年代に描ききったことだろう。この流れは二宮和也が主演を務めた童貞高校生グループの青春を描いた『Stand Up!!』(03年・TBS)や嵐の5人が出演した映画『ピカ☆ンチ LIFE IS HARD だけどHAPPY』(02年)へとつながっていく。(後編に続く) ■成馬零一 76年生まれ。ライター、ドラマ評論家。ドラマ評を中心に雑誌、ウェブ等で幅広く執筆。単著に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生:テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。
リアルサウンド編集部『嵐はなぜ史上最強のエンタメ集団になったか』




