“性の2大解放区”は北海道と静岡!? 県別「おんな変態度」ギョーテン調査結果

gendai0817wb.jpg
今週の注目記事1 「母・洋子から息子・安倍晋三への『引退勧告』」(「週刊現代」8/29号) 同・2 「独占 吉永小百合さん『戦争はだめ、核もだめ』」(「週刊朝日」8/21号) 同・3 「『渥美清』鋼鉄のプライバシー」(「週刊新潮」8/25号=3000号別冊) 同・4 「『IQ 190』の天才VS.警視庁捜査二課」(「週刊現代」8/29号) 同・5「今すぐ『首』を揉むのはやめなさい」(「週刊現代」8/29号) 同・6 「県別『おんな変態度』くらべ」(「アサヒ芸能」8/20号) 同・7 「これが80歳のSEXだ」(「週刊現代」8/29号)  今週は週刊新潮、週刊文春、週刊ポストが合併号でお休み。よって、新潮の3000号記念別冊と週刊朝日、アサヒ芸能、今日発売の週刊現代から選んでみたが、残念ながらこれといったスクープはないので、今週は順位なしである。  ポストが編集長交代から「死ぬまでSEX」特集にかなり力を入れてきたからか、現代も負けじと、とんでもない特集を組んできた。  以前にもあったが、今週も80歳のSEXの「奥義」をこれでもかと開陳している。だが、こんなものを誰が読むのであろう。  現在80歳以上で、なんとしてでもSEXしたいという老人が、わざわざ現代を買うだろうか。面妖な企画だが、ちょっとのぞいてみよう。  東京大学名誉教授で医学博士の石川隆俊氏は「私の調査から、50代後半から90代の高齢者のうち、男性の約8割、女性の約7割が性的にアクティブであることが明らかになっています」と言っているが、それは肉体的に健康な人のことだろう。  外を歩くのにもよちよちとぼとぼの年寄りの頭の中がSEXのことで一杯だとは、とても思えない。  元地方紙記者の大島淳さん(82・仮名)は、10歳年下の女性と付き合うようになったが、当然ながら最初はできなかったという。だが、お互い負けず嫌いだから、試行錯誤の日々を重ね、ついにSEXを果たしたというのだ。 「彼女は潤滑ゼリーとエッチな下着。オレはアダルトビデオに大人のおもちゃ、それにバイアグラという完全装備で挑んだら……ついにデキたんだよ! ただ、一回やると2日寝こむから、3日に一回のペースだね。バイアグラだって飲み過ぎはよくないよな。だから最近は、結合するのは月に1~2度、射精まで頑張るのは3カ月に一回。それで十分なんだよ。バイアグラを使わなければ、ゼリーを使って滑りこませるような挿入しかできないけど、それでもやっぱり気持ちはいいわな。昔はセックスって『快楽のためのスポーツ』という感覚だったけど、今は『スキンシップの延長』で考えるようになったね」(大島氏)  都内でクリニックを営む医師が、こう解説する。 「女性も男性も80歳になっていきなりやろうとしてもできません。80歳を迎えるまでの30年間に、定期的にセックスをすることが重要です。使わなくなったゴムホースのように、性器も使わなければ劣化してしまいます。でも誤解しないでください。挿入はしなくていいんです。女性なら自慰行為、男性なら一日一回勃起させることを心がけてください」  いやはや、大変なことである。80歳で性欲があるということはうらやましいような、情けないような……。  セクシーグラビアを紹介しておこう。いにしえの美女シリーズ。今週は「NHK朝ドラ『北の家族』のヒロイン 高橋洋子」。それに「間宮夕貴 24歳、女優の覚悟」。袋とじは「8人の女の子の中から『無毛女子』を探せ」。顔や身体だけ見ていても、「無毛」はわからない。私はベトナムへ行った時に「無毛」女子と懇ろになったことがあるが、なかなかいいものであった。東南アジアは無毛の子が多いんだよね。  お次はアサヒ芸能。「県別『おんなSEX変態度』くらべ」というのをやっている。  この手はどこの誰のデータなのかということが重要だが、今回は紀行作家の色川わたるなる御仁。この人「性感研究所」を主催して会員が8000人いるという。まあだまされてもともとだから、いくつか紹介してみよう。  色川氏が「性の2大解放区」と太鼓判を押すのが、北海道と静岡だそうだ。北海道は開拓のために全国から移住者が集まってきた歴史を持つから、その時代から男女同権でセックスでは女性がリードするという。広大な土地柄の影響か、「青姦好き」という特徴もあるというのだが、ホントかね。  静岡は食べ物に恵まれた風土だけに、セックスでも享楽的だそうだ。 「町なかではノーパン外出、電車内での痴漢ゴッコなどが楽しめます」(色川氏)  車保有率の高い山梨と群馬は「カーセックス大好き」だそうな。「変則体位好き」なのは大分。大分は物事を突き詰めて深く追求する県民性があるため、セックスでも趣向を凝らしたプレイが好きだという。 「変則体位好き」のナンバー2は富山県。 「セックスにおいてはより深い快感を得られるマイラーゲの開発に余念がありません」(同)  さらにディープな「複数プレイ願望」が強いのは、むっつりスケベの多い長野、情熱的な女性の多い熊本だそうだ。  その他「3Pプレイ経験率」では徳島、山形、福岡が上位になるという。よくわからないが、「潮吹き率」でダントツトップなのが新潟だという。潮吹きのメカニズムは解明されていないが、色川説によると「豪雪地帯で雪おろしが欠かせない新潟の女性は、骨盤付近が鍛えられたために潮吹き体質になった」そうだ。  念のため、ここで読んだことを、くれぐれもカミさんや彼女には言わないほうがいいと思う。「お前新潟出身だから潮吹いて見せておくれ」なんて言おうものなら、ぶん殴られるか、一生口を聞いてもらえないかもしれない。  さて、SEXで疲れた時や、仕事で根を詰めた時など首が凝って、ひどい時は痛くて曲がらない。  そんな時は誰しも、首を自分で揉んだり、他人に頼んだりマッサージに行って揉んでもらうことがあるはずだが、現代はそれはやめないと大変なことになるというのである。 「ちょっと首がこったな、頭が重いな、という時、あまり意識することなく自分の手で首を揉むのは誰でもやることでしょう。しかし、それは今すぐやめたほうがいい。なぜなら首を強く揉むという行為は、身体にとって百害あって一利なしであるばかりか、病気の原因にまでなるからです」  こう警告するのは、医学博士で東京脳神経センター理事長の松井孝嘉医師だ。  松井医師が書いた『首は絶対にもんではいけない!』(講談社刊)が、大きな評判を呼んでいるという。 「自分で揉むのを避けるのはもちろん、マッサージ器も首には使わないほうが無難です。ましてや、床屋や整体でマッサージを受ける時も、首のまわりはきっぱりと断ったほうがいい」(松井氏)  その理由はこうだという。 「首は身体全体の調子を左右する『自律神経』と密接に関係しているのです。外から力を加えられただけで全身に大きな影響を与えかねない、皆さんが思っているよりも、はるかに重要でデリケートな部位なのです」  自律神経は、主に昼間の活動的な時に働く交感神経と、就寝時などリラックスしている時に優位に働く副交感神経の2つの神経によって成りたっている。この2つが「バランス」を取り合うことで、脈拍や血圧、呼吸、消化、体温の調整など、生命を維持するのに必要なあらゆる機能を調節しているそうだ。  松井氏の独自の研究によれば、この自律神経のバランスを整える部位が、首の後ろから頭の付け根あたりに存在しているのだという。 「強く揉み続けると、こりが増幅して、副交感神経の働きが障害され、交感神経とのバランスが崩れてしまう。交感神経が過剰に優位になると、急に脈が早くなり、血圧が上昇したり、胃腸の働きが抑制され食欲がなくなったりと、様々な体調不良につながるのです」(松井氏)  首を揉むことの弊害を指摘しているのは、国際医療福祉大学熱海病院の神経内科医、永山正雄副院長も同じだ。氏によれば、血管と血流の観点からも、首を揉むことにはリスクがあるのだというのである。 「首を強く揉むことによって、頸動脈などの血管にこびりついているプラーク(血管のカス)や血栓が剥がれ落ち、血管が詰まって脳梗塞になる恐れがあります。プラークは年齢が高くなるに連れて生じやすいので、高齢者ほど危険です。最悪の場合、首への負荷によって血管の外壁に亀裂が入り、そこの部分に瘤が出来てしまい、クモ膜下出血につながる恐れもあるのです」  首の不調によって認知症が進行する可能性もありうる、と指摘する鍼灸師もいる。  また、首を過度に揉むことで、うつ病を発症する可能性も高まるというのだ。  揉まずにこりをほぐし、首の健康を取り戻すには、いったいどうしたらいいのだろうか。松井氏は、一番重要なのは、緊張で凝り固まった首を「ゆるめる」ことだと説く。 「長時間机に向かっているときなど、15分に一回、30秒ほど手を添えて頭を後に反らしてあげるといいでしょう。そうすると首の後ろの筋肉が緩み、溜まった老廃物を血液が流してくれますから、こりがやわらぎます」  この体操に加えて、松井氏は「首は冷やすのではなく、しっかり温めることが重要だ」と語っている。  さらには、首の筋肉そのものを鍛えることも重要だという。 「お薦めしたいのが、『アイソメトリック』と呼ばれる鍛錬法です。やり方は簡単で、手で頭に適度な力を加え、それを頭で押し戻す。これを頭の四方で20秒ずつやってください。一カ月程度で首の筋力強化を実感できるでしょう」  この原稿を書き終わったら、「首体操」をやってみるか。  ところで、最近ちまたで話題なのがビットコインなるものだ。私にはさっぱりわからないが、先日、そのビットコイン取引で億万長者になったフランス人が、顧客から預かったカネを不正に流用した容疑で逮捕された。IQ190の天才なので、警視庁捜査二課も手こずっていると現代が報じている。  14年2月、仮想通貨ビットコインの取引所「マウントゴックス」社が経営破綻した。同社社長のフランス人、マルク・カルプレス容疑者(30歳)は、 「外部からの不正アクセスで約65万ビットコイン(当時のレートで約87億円相当)と、顧客から預かった最大28億円の資金がなくなった」 と、自分も被害者であるとして、警視庁サイバー犯罪対策課に被害の相談をしていたそうだ。  だが、そこから情報の提供を受けた警視庁捜査二課の捜査員は資料を分析して、こう確信するに至ったという。 「社内の口座データにアクセスできる権限は、カルプレスしか持っていない。カルプレスは被害者面をしているが、経営破綻は『自作自演』で、彼こそが会社を使って私腹を肥やした『首謀者』に違いない」  捜査二課は8月1日、1年以上にわたる捜査の末、カルプレスを私電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕したのだ。  社内のデータを改ざんして、自分の口座残高を100万ドル(約1億2400万円)水増ししたというのが容疑内容だという。  カルプレス容疑者は、85年にフランス東部のブルゴーニュ地方で生まれた。 「両親はともにIQ148以上でないと入会できない秘密結社『メンサ』のメンバーです」(彼の友人)  カルプレスは、有能なシステムエンジニアとしてネット通販会社やゲーム会社など、フランスのIT企業を転々とした後、イスラエルに渡り、その後、09年6月に来日している。  マンガやアニメへの興味が高じた結果だそうだ。小学生の頃からマンガが好きで、アニメを見ているうちに日本語を覚えてしまったというから、いかに知能が高いかがわかろうというものだ。  現代によれば、来日後、カルプレスは11年3月に仮想通貨の取引所、マウントゴックス社を譲り受ける。同社のシステムに手を加えることで利便性を高め、13年には世界最大のビットコイン取引所にまで成長させた。ビットコイン関係者はその手腕に驚嘆し、カルプレスは天才プログラマーの名を欲しいままにしたという。  IQ190を自称するカルプレスは取り調べに際して、ビットコイン大量消失の「真犯人」は別にいるのだと主張しているそうだ。カルプレスと親しい知人が、彼の言い分をこう代弁する。 「彼は、マウント・ゴックス社の創設者である米国人のX氏にハメられたと言っています。(中略)たしかに彼はプログラマーとしては超一流の天才ですが、世間知はまったくないし、ましてや経営者としての資質はゼロです。誰かに騙されたとしても不思議ではない」  私のように「いつもニコニコ払う現金」という暮らしをしている者には、ビットコインのような「架空マネー」など信用するほうがおかしいので、だますほうもだまされるほうも、どっこいどっこいだと思えてならないのだが。  さて、今週は週刊新潮が「3000号記念」(440円)の別冊を出している。昭和31年(1956年)に出版社系一般男性週刊誌として初めて出された新潮は、当時としては革命的な雑誌だった。  新聞社と違って人も情報も少ない週刊誌が、当時100万部を誇っていた週刊朝日などの新聞社系週刊誌に対抗していけると考えた人は、新潮編集部でも少数派だったであろう。  だが「選択と集中」で、新聞批判とスキャンダルを柱に、あっという間に新聞社系を抜き去り、出版社系週刊誌の全盛時代を築くのだ。  今でも語り草の新潮流スクープがある。昭和33年の全日空下田沖墜落事故の時だったと思うが、新潮の記者が現場や全日空に駆けつけたが、新聞社が漁った後で何もない。  仕方なく新潮は、同機に乗るはずだったがなんらかの事情でキャンセルした人たちを探し出し「私は死神から逃れた」とタイトルをつけた特集を組んだ。大ヒットだった。  この別冊でも、その名企画を真似て御巣鷹山に墜落した日航機に「乗れなかった」人たちの「後半生」という特集を組んでいる。  小沢一郎に田中角栄を語らせ、プライバシーをまったくのぞかせなかった役者・渥美清や、3000号を彩った人たちのワイドを組んでいるが、残念ながらかつての新潮の切れ味や新潮ならではのスクープはない。  時代が、週刊誌的なスクープを必要としていないのだろうか。それとも、週刊誌の劣化が進んでいるからだろうか。週刊誌を待ち遠しく読んだあの時代は二度と帰らないのか。猛暑の中、ガリガリ君をかじりながら考え込んだ。  だが、何も取り上げないのも愛想なしだから、渥美清が死ぬまで守り通した「鋼鉄のプライバシー」に挑んだ読み物を紹介しよう。  渥美清は本名を田所康雄という。若い頃胸を病んで片肺がえぐり取られ、時代劇のように肩からバッサリ切られた傷跡があったため、ロケ先でも誰もいない時に風呂に入っていた。  浅草でストリップの合間にやる軽演劇で腕を磨き、下積みを経て『男はつらいよ』で花が咲く。  だが、彼が住んでいる家を知っている者はほとんどいなかった。長年の友人だった黒柳徹子も、目黒区の自宅までクルマで送っていくと、決まって「そこでいいから」と、自宅から離れたところで降りて、自宅の前までは送らせなかった。  徹底しているのは、長年付き人や運転手をしていた人間にも、知らせなかったというのだ。  それは渥美清という俳優より、田所康雄という「個」を大切にしたかったからではないかとライターの飯田守氏は書いている。  「婦人公論」の昭和48年3月号に、渥美はこんなことを話している。 「僕はいつも女房というのはいないつもりでいるんだ。芝居をやっててね、扶養家族が精神面にチラチラあらわれたら、いけないと思うな。精神を、いつも、エンピツの先のように、とがらせておく。で、なんでも見たり聞いたりするたびに『ウン、そうだ』『ウン、そうだ』と、ビビッと反応する。大切だと思うな。とくに役者にとってはね。だから一人でいたいんだよ」  彼の奥さんは、白百合短大を出た女性だという。渥美が41歳の誕生日を迎えた年の3月に、出雲大社で結婚式を挙げたそうだ。17歳年下だった。長男はラジオ局に勤めているそうだ。  朝日新聞が主催する句会に出席していたという。俳号は「風天」。こんな句を詠んだそうだ。 「赤とんぼ じっとしたまま 明日どうする」 「背伸びして 大声あげて 虹を呼ぶ」 「お遍路が 一列に行く 虹の中」  私は、渥美がプライバシーを大切にした気持ちがわかるような気がする。「咳をしても一人」と詠んだ尾崎放哉を演じたかったそうだ。しょせんこの世は孤独が当たり前。その孤独に耐えなければ、役者としても人間としても一人前になれやしない。  そうやって徹底的に孤独になることで、あの寅さんの滋味あふれる笑顔を作り出していたのではないか。このところ、何本か寅さん映画を見ている。彼の抱えている孤独の影が、見ていて哀しくなるのは、こちらが年を取ったせいか。  週刊朝日で、わが心の永遠の恋人、吉永小百合がけなげに「戦争はだめ、核もだめ」だと言うてはる(どこの方言じゃ!)。彼女が原爆詩の朗読会を全国でやっているのは、よく知られている。  原爆の後遺症に苦しむ青年との悲劇を描いた『愛と死の記録』(相手役は彼女が結婚を切望したといわれる渡哲也。親の猛烈な反対で泣く泣く別れ、親への反発から15歳も年上でバツイチの男と結婚したといわれている)や沖縄戦で死んだ沖縄師範の女子学生たちのドラマ『あゝひめゆりの塔』、広島で胎内被曝した芸妓のテレビドラマ『夢千代日記』など、原爆や戦争の悲劇をテーマに据えたものも多い。  今は、井上ひさしの傑作『父と暮らせば』をベースに山田洋次監督が書いた、『母と暮らせば』(12月公開予定)を撮り終えたばかりだという。 「この本(父と暮らせば=筆者注)の冒頭で、広島と長崎に落とされた原爆のことを、日本人の上に落とされただけではなく、人間の存在全体に落とされたものであり、だからまた、あの地獄を知っていながら、知らないふりをするのは、なににもまして罪深いことだと述べています。人間が人間として生きることも死ぬことも、一瞬にして奪ってしまう原爆は、本当にとんでもないこと。その現実を私たちは絶対に知っていなければならないと思うんですね」(小百合)  ええこと言うじゃん。彼女は安保関連法案に反対する映画関係者で作る「映画人九条の会」が出したアピールの賛同者でもある。当然ながら、原発再稼働にも反対している。 「あれから(福島第一原発事故=筆者注)4年も経つというのに、いまだに放射性汚染水が漏れているという報道があります。福島の人たちの怒りと悲しみは今でも癒やされることはありません」(同)  そして、こう結ぶ。 「戦後70年を迎えて、広島に、長崎に、原爆を落とされたことを知らない若い人たちが増えています。当然、核の悲惨さも知らない。そんな時代だからこそ、世界中から核兵器をなくすこと、戦争の愚かさと平和の尊さを、私たち日本人はもっともっと語っていかなければいけない」  彼女の口から出る言葉は、われわれサユリストには神の声である。彼女には、ぜひ安倍首相の面前で原爆詩をじっくり朗読してあげてほしいものである。  現代が、まるで安倍首相の母・洋子さんから聞いたかのように「息子・安倍晋三への引退勧告」という記事をやっている。タイトル倒れの記事ではあるが、先日の70年談話を出した夜にNHKの『ニュースウオッチ9』に出ていた安倍の顔は、生気も覇気もなく、明らかに病気が進行していることをうかがわせた。  奥さんはともかく、さぞ母親は心配していると思う。官邸スタッフがこう言っている。 「総理は、相当疲れているようで、富ヶ谷(渋谷区)の自宅に帰るとバッタリと眠ってしまうそうなんです。本当なら、安全保障、原発、労働者派遣法、TPPなど、ストレスの種となる難問が山積していて、これらについて勉強しなければいけないのに、『起きていられない状態』だといいます」  トイレに駆け込む回数も増えているそうだ。そうした息子を心配して母親は、 「総理の体調がすぐれない時は、消化にいい具材で雑炊を作っている。今まではお手伝いさんに作らせることが多かったらしいのですが……。洋子さんがここまでするのに驚いています。若くして亡くなった夫の晋太郎(元外務相)さんを重ねているのでしょう」(安倍家と親しい関係者)  洋子さんは政界の「ゴットマザー」と呼ばれているそうだ。「妖怪」といわれた岸信介元総理の娘として生まれ、後に自民党のニューリーダーと称された安倍晋太郎氏と結婚し、わが息子の晋三氏を総理の椅子に再び座るまでに育てあげた。  父を亡くした後の晋三総理に、政治家としての立ち居振る舞いを叩き込み、帝王学をほどこしたのは、洋子さんだったといわれているそうだ。  現代によれば、その洋子さんがついに一つの決断を下そうとしているというのだ。 「晋三さん、もういいのです。あなたはお祖父さまやお父さまの無念を晴らし、私の期待に立派に応えてくれました。これで十分なのです」  母から息子への引退勧告だという。 「岸内閣が退陣した60年から55年の歳月を経て、父、夫、息子の3人の力で、悲願である憲法改正の足がかりは確実なものとなった」(現代)  母親が誰に向かってそんなことを言ったのかはまったくわからないが、母親の心情としてはわからないでもない。だが「憲法改正の足がかりは確実なものとなった」というのは「嘘」である。万が一安保法制が成立しても、否、成立させてしまえば、かえって憲法改正は遠のくに違いない。  憲法改正をせずに戦争の出来る国に変容させることは、国民の間に安倍自民党への反撥を強くさせ、間違いなく次の総選挙では議席を減らす。  その前に参議院選もある。憲法改正どころか、安倍は自民党を大きく目減りさせた首相として後世に語り継がれるに違いない。  先の渥美と同じように、安倍首相も孤独なようだ。これだけ体調が悪いにもかかわらず、洋子さん以外にはきちんとお世話をしてくれる人がいないようだ。家に帰ったところで、昭恵夫人は、福島の被災地を訪れたり、自分が経営する居酒屋で忙しかったりと、連日のように出歩いている。洋子さんはそのことにも心を痛めているというが、もし事実なら離婚ものであろう。  今、洋子さんは、複雑な思いを抱いているそうだ。それは自分が息子に対してかけた期待に、息子自身が、がんじがらめに縛られ、体を痛めつけているのだから。  そんな息子を見かねてか、もはや息子を見限ってかはわからないが、昨年春頃、洋子さんの長男(安倍総理の兄)、寛信氏の長男が安倍家の後継者だと正式に決まったという。  東京五輪まではやりたいといっていた安倍首相だが、この頃は、「(来年5月の)伊勢志摩サミットまではやりたい」と期限を切るような発言をし始めたそうである。  最後に安倍首相の「70年談話」について触れておく。  何度も読み返してみたが、朝日新聞が15日付の社説で書いているように、これは「出すべきではなかった」と、私も思う。  総花的で言葉が上滑りしているのはアメリカや中国、韓国に気を使って、自分のホンネを押し隠した文章をでっち上げたからであろう。この一時しのぎの誤魔化し談話で米中韓はだませても、日本国民はだまされない。「平和主義を堅持」「唯一の被爆国として核兵器の不拡散と廃絶を目指す」、その上「法の支配を尊重」などと、あきれてものがいえないことを平気でいう神経を疑う。  憲法を蔑ろにし、法治主義を壊そうとしているのはどこの誰なのだ。安倍首相に言いたい。この談話を首相官邸の壁に貼り、毎日3回、声に出して読み上げなさい。その時は必ず主語を私、日本とはっきりさせること。そうすれば、ここに書いたことと自分が今やっていることがどれほど違うかが、はっきりわかるはずだ。過ちては改むるに憚ること勿れである。 (文=元木昌彦)

世界初の「風俗コンシェルジュサービス」が夢いっぱい過ぎる!

kakubutsu_08654.jpg
「風俗」と言えば、写真と全然違うブスやババァが来るのが最もベタな“あるある”だ。勇気を出して「チェンジ」を告げるも、余計にひどいブスが召喚され、戦意を喪失させられることもある。失敗すれば、ホテル代も含めて2万円から3万円の損失。「それも風俗の醍醐味だ」とは言うものの、できれば失敗なんてしたくないし、もっと言えば、「生きてて良かった」と思えるぐらいの極上の美女と素敵な時間を過ごしたいものである。  そんな中、大手AVメーカーとして知られる「ソフト・オン・デマンド」が運営する風俗検索サイト「kaku-butsu SOD覆面調査団・風俗ランキング」が、9月1日(火)、従来のサービスを改良し、世界初の「風俗コンシェルジュサービス」なるものを開始すると発表した。  このサービスを実現するために1億円以上の調査費を投じ、優良店のオススメできる女性を見極め、膨大なデータベースを作り上げ、自分の趣味や性癖にピッタリと合う女性を紹介できるようになったのだという。  さらに、人気すぎて予約が取れない女の子を店舗の受付よりも早く予約が取れる「プレミアム先行予約」や、無料券や半額券が当たる「プレミアムボーナス」などのサービスもあり、現役アイドルや現役モデルなど、週刊誌が間違いなく飛びつくであろうレアな情報も、しっかりと裏取りをして、会員だけに「プレミアムメールマガジン」として送られるそうだ。まさに、至れり尽くせりのサービスだ。  kaku-butsu代表の金丸伸吾氏は、「覆面調査や事前の内部調査で、かなりレアな情報を手に入れられるので、これまでに某週刊誌で話題になった風俗で働くA●B48の研究生のその後の情報や、ハ●プロ系のアイドルだった女の子、世界水泳に出場歴のある元オリンピック候補生、大学教授の人妻など、『こんな子が風俗で働いているの?』という情報をお届けしてきました。会員が限定されているからこそできるサービスですが、皆さん、ニヤニヤしながらメルマガを読んでくださっています」と話す。
miraisan18.jpg
 例えば、「ピュアセレクション」の新人・みらい(18)さんは、かつてグラビアアイドルとして活躍していたことが発覚。さっそくプレミアム会員だけに情報が発信されたが、それから2週間後には予約が取れない幻の女性になってしまった。「情報公開後に、すぐに話題になってしまうこともあるので、どこよりも早く情報をお伝えすることに命を掛けています」と金丸氏。  8月には、風俗嬢との合コンイベントも開催。お金を払えばエッチはできるが、それ以上に風俗嬢と仲良くなりたいというユーザーの声に応えた企画だという。  9月には、サロンバスを貸し切っての「風俗バスツアー」も企画されているそうで、風俗激戦区をバスで巡り、オススメの風俗店や風俗嬢にまつわるエピソードを語りながら、途中のバス停で風俗嬢が乗り込み、ゲームなどで盛り上がった後、最後はホテル街で解散となるという。  これ以外にも、会員同士の交流会なども開催されるそうで、「風俗仲間」ができるという。日常生活の中で、まさか「あの子のフェラチオ、最高だったよ!」なんて話で盛り上がれる仲間がいるはずもなく、「風俗」を趣味として生きる男性たちには最高の「憩いの場」になりそうだ。  第2期プレミアム会員の募集は、9月1日(火)12時からだが、今年3月の第1期募集の際は、わずか6日で100名の枠が完売になってしまったという。 「既に話題になっていることもあり、第2期の募集は、さらに短い期間で完売になってしまうと思います。このサービスを実現するために、調査費用で1億円、トータルで3億円以上を費やしました。これこそkaku-butsuにしかできないサービスだと思います。風俗で失敗することを思えば、確実に元が取れると思いますので、興味がある方は、9月1日の12時からパソコンの前でスタンバイしてもらいたいです!」(金丸氏)。  この夢のサービスの会員募集は年に2回だけ。このチャンスを逃すと、次は2016年3月となる。芸能界にも風俗をこよなく愛する人は多いが、kaku-butsuプレミアム会員になっていることが風俗ファンのステータスになる日も近いかもしれない。 ●kaku-butsu SOD覆面調査団・風俗ランキング http://fuzoku.sod.co.jp/

ただの金持ちボンボンだけじゃない!? 韓国財閥2世たちの意外な職業

jiminwb.jpg
財閥一家初の女性将校、チェ・ミンジョン
 韓国では最近、銀の匙ならぬ「金の匙」という言葉がはやっている。財閥、資産家、芸能人の2~3世たちのことを「金の匙をくわえて生まれた」と表現しているのだ。大韓航空のナッツ・リターン事件、ロッテのお家騒動など、世間を騒がせたこれらの出来事の共通点も財閥2世、つまり「金の匙」によるものだが、彼らのほかにもたくさんの「金の匙」たちが韓国で注目を浴びている。  最も話題になっているのは、韓国屈指の出版社グループ「民音社」代表の次女パク・ユンハ(17歳)。祖父は創業者で、父はその祖父から経営権を譲り受けたという典型的な「金の匙」だ。グループの年間売り上げは168億ウォン(約16億8,000万円)にも上る。ただ、次女という立場からか、まだ経営には興味がない様子。彼女は歌手を目指しており、テレビのオーディション番組『K-POPスター』に出演し、トップ6に残るほどの歌唱力を誇っている。番組内では、アイドルグループINFINITEのメンバーであるソンギュとデュエットを披露するなど、その才能を開花させている。こんな彼女に、祖父である民音社グループ創業者パ・メンホ氏は、「孫が私より有名になったので、これからは“ユンハのおじいちゃん”と名乗るようにします」と、かわいい孫の活躍を喜ぶコメントをしている。  ミュージカル『風と共に去りぬ』のスカーレット役でデビューを飾ったハム・ヨンジ(23歳)もまた、「金の匙」のひとり。スカーレット役をめぐっては300倍もの競争率があったそうだが、それを勝ち抜いた彼女は、“韓国のキユーピー”ともいえる大手食品会社「オットゥギ」財閥の3世。14歳ですでに12億ウォン(約1億2,000万円)相当の株を所有し、昨年は“20代の株富豪ランキング”で19位にランクイン。また、彼女の経歴を知らなくても、その顔を知る人は多い。韓国で「オットゥギ」といえばインスタントカレーで有名なのだが、彼女はミュージカルデビュー後、自社のカレーCMにも出演したのだ。  ちなみに彼女は、子どもの頃からミュージカル女優を目指しており、ニューヨーク大学芸術学部で演技を専攻。デビュー前はミュージカル俳優ブラッド・リトルが講師を務めるアカデミーで勉強もしたという。ミュージカルへの挑戦は、ただの趣味や暇つぶしではなさそうだ。  一方、石油精製業や通信事業を軸とする財閥、SKグループ現会長チェ・テウォンの次女で、盧泰愚(ノ・テウ)韓国13代大統領の孫娘であるチェ・ミンジョン(24歳)は、誰もが驚くような職業に就いている。ロイヤル・ファミリーのご令嬢である彼女が選んだのは、男性も避けたがる軍隊。中でも、特に厳しいといわれる海軍なのだ。財閥一家初の女性将校となる彼女は現在、4,400トンの駆逐艦「忠武公李舜臣(チュンムゴン・イスンシン)」号の戦闘情報補佐として、中東・アデン湾で海賊対処などの任務に就いている。中国留学時も親になんの援助も求めず、奨学金とバイトで生活していたエピソードが知られている彼女には、国民たちも声援を送らずにはいられない。  このほかに、重工業を軸とする財閥、斗山グループ現会長の長男であるパク・ソウォン(36歳)も注目を集める。彼は斗山グループの力をまったく借りず、シングルマザーを減らすためにコンドームブランドを立ち上げたり、ジャムや靴の事業に参加したり、画期的なアイデアを武器とする青年実業家として、社会貢献に力を入れている。  このように自分の道を突き進む「金の匙」たちがより多くなれば、韓国ドラマでよく描かれる財閥家の話にも多少変化が表れるかも!? (文=李ハナ)

中国・天津爆発事故にテロ説急浮上! 極度の情報統制下で、地元テレビ局は韓流ドラマ垂れ流し

tenshin01wb
テロの疑いもある今回の爆発事故。死者は1,300人を超えるといううわさだ
 天津で発生した爆発事故の死者の数は、当局の公式発表によると、8月16日0時時点で112名。しかし、中国人でもこの数字を信じている者は少ない。  政府の情報統制のせいか、ネット上では、消防隊員の活躍ぶりや殉職者を伝える情報が多く、彼らを称賛する声であふれている。原因解明が遅々として進まない中、殉職者の顔写真と名前は早々に公表されているが、こうした目先の情報にごまかされるな、という冷静な意見も見られるようになってきている。重大事故が起こった際のお決まりだが、当局やメディアから発信される情報の少なさに、市民はいら立ちを見せているのだ。
tennshin02wb
救急隊員の奮闘ぶりを強調することで批判を交わそうとする当局の思惑が透けて見える
 地元のテレビ局、天津衛視は事故直後、特別番組に切り替えてしかるべきなのに、発生から10時間が経過しても韓流ドラマを放映し続けたことで、批判に晒されている。中国では、テレビというメディアが報道機関として機能していないことをあらためて浮き彫りにした形だ。  救急隊員が実名で公表される一方で、被害者や遺族が報道されることはない。彼らから語られるであろう、政府批判を恐れているからだ。ところが今回は、それだけが理由ではない。テロの可能性を否定できないからだ。政府はいつも以上に、メディアの情報発信に過敏になっている。「鄭州晩報」は、デマを流したという理由で、WeChatの公式アカウントの使用を1週間停止されることになった。これを含め、当局発表と異なる情報を流した50のサイトをアクセス禁止に。うち18のサイトは永久閉鎖とされている。中国版LINE「微信(WeChat)」では、死者は1,300名超との情報も拡散されたが、当局はこれをデマとして、投稿主とされる人物を検挙している。
tenshin03wb
天津衛視は、事故直後10時間がたっても韓流ドラマを放映し続けた。犠牲者には、韓国人も含まれるというが……
 しかし、今回の事故をテロだと信じている市民は少なくない。政府が情報を規制すればするほど、その疑念は深まるという皮肉を生んでいる。それに、政府の情報規制も国外までは及ばない。北米の華字メディア「世界新聞網」は、消息筋の話としてこう伝えている。 「北京や天津の危険物倉庫は、来月(9月3日)の(戦勝)パレードに向けて、新疆のテロリストたちがずっと狙っていた。彼らによって引き起こされた可能性が極めて高い」
tnshin04wb
レイプ疑惑の少林寺住職が犠牲者の冥福を祈祷するパフォーマンス。利用できるものは、なんでも利用する?
 天津市は温家宝前首相の地元であり、事故のあった浜海新区は、前政権で急遽開発が進められた。そのためか、危険物倉庫が居住区の近くにあり、それが被害を拡大させている。  香港の「東方日報」も、式典を前に、テロリストたちが天津、河北省などの北京周辺に続々と流入していると伝えている。9月3日の「抗日戦勝70周年記念日」を前に、第2の爆発事故が発生することも否定できない。 (文=中山介石)

「死神は出て行け!」超高齢化社会を突き進む中国で、老人ホーム建設反対運動が勃発

home081401wb
さすが漢字を発明した国。「死人院」という表現には、感心させられる
 満員の電車やバスの車内に老人が乗ってくると、すぐに座席を譲る。中国人ほど高齢者を大切にする国はないと思っていた。しかし経済発展によって、その美徳は失われつつあるのかもしれない。  上海市郊外、楊浦区の住宅街に隣接して老人ホームが建設されることとなり、住民たちによる反対運動が起きている。8月3日付「新民網」には、マンションの敷地内に掲げられた「死人院は出て行け」という過激な横断幕の写真が掲載された。まるで、斎場や火葬場が建てられるかのような過剰な反応ぶりだ。
home081402wb
老人ホームになる予定の建物。工事は止まったままだ
 くだんの老人ホームが建つ土地の使用権を持つのは、国有企業の「上海儀電集団」。建物はもともと学生寮として貸し出されていたが、2013年に契約が終了した後は、同集団傘下の「上海滄鑫投資管理諮詢有限公司」が管理。老人ホームを新設するに当たり、場所探しに苦心していたため、ここをリノベーションして利用することに決めたという、いわば政府お墨付きのプロジェクトなのだ。投資金額は3,000万元(約5億8,000万円)で、ベッド数は291床となる計画。ところが反対運動を受け、工事はストップしている。
home081403wb
マンションの窓には、至るところにビラが。団体行動が不得手な中国人だが、こういうときの団結力は強い
 報道によると、住民が反対する理由は2つだ。まず、老人ホームには霊安室や終末期ケアのための病室が設けられるはずで、環境や住民の心理に影響を及ぼすという主張。住民のひとりが関係当局に宛てた抗議文は、「(亡くなることで)空室になるのがわかったり、遺族の哀哭が聞こえてきたり、病室で汚染された空気を吸い込むことにより、数百人の(マンションの)住民に死神の触手が及ぶかもしれない」と、これまた過激だ。
home081404wb
マンション入り口には、不動産価格の推移を掲示。住民たちは、不動産価値が下がることを恐れている
   2つ目は、このマンションの不動産としての価値の低下だ。マンション入り口には、ご丁寧に不動産価格の推移を示すグラフが掲示されている。それによると、上海市や楊浦区の平均を下回っているといい、老人ホームの建設計画がその理由だと主張しているのだ。  現場に足を運ぶと、たまたまテレビ局が取材に訪れており、住民が集まっていた。見ると、50~60代が多い。50代半ばの男性は「とにかくマンションから近すぎる。老人ホームとなる建物のすぐに下には、子どもの遊具だってあるんだ」と憤っていた。
home081405wb
現場にはテレビ局の取材クルーが訪れていた。集まっているのは、高齢者予備軍
 彼らには、自分たち自身も将来、老人ホームのお世話になる可能性があるという想像力が働かないのだろう。中国で50代より上は、特にきょうだいの多い世代。親の面倒を見るのに、負担を分散することができた。ところが、自分たちの子どもは一人っ子。一人の子どもが2人の親の面倒を見るのは負担が大きく、老人ホームを選択する家庭は今後間違いなく増えるはずなのだが。  中国では長年の一人っ子政策により、人口構造がいびつになっている。高齢化が急速に進んでいるが、とりわけ上海はスピードが速い。上海市統計局の発表によると、14年時点で65歳以上は270万人を超え、全人口の18.8%を占める(上海戸籍保有者に限る)。この人口構造のひずみが、老人ホームの需要を拡大させている。しかし、今回の反対運動が長期化するようであれば、ほかのプロジェクトにも波及するだろう。中国の高齢化対策は、人々の価値観や道徳心の変化により、難しい局面を迎えようとしている。 (取材・文=大橋史彦)

おっさんの「路上入浴」に非難轟々! 猛暑の韓国で“裸族”の奇行が止まらない!!

bathtime.jpg
路上入浴男
 今年の夏は、とにかく暑い。東京では観測史上最長の猛暑日を記録し、日本各地で熱中症の被害が相次いでいる。お隣韓国でも、連日猛暑にさらされている。その結果、己の肉体を人前にさらす“裸族”が相次いで出没しているという。  最も大きな話題となっているのは、浦項(ポハン)市内の路上で堂々と裸体をさらした中年男性だ。彼はなんと全裸で小川に入り、まるで入浴を楽しんでいるかのような姿を披露。この様子は、すぐにインターネット上で拡散された。  さらに、男はその後、ズボンだけはいた半裸の状態で市内を散歩し始めたという。彼の奇行は韓国ネチズンの一部では笑えるハプニングとして取り上げられているが、法律的に見れば、他人に不快感を与える「過多露出法」に抵触しており、軽犯罪となる。しかし、浦項警察関係者は「普通なら10万ウォン(約1万円)以下の罰金に処されるところだが、この場合は意図的ではなく、単純に暑さのためと判断できるので、口頭の注意にとどめる」と説明している。    韓国裸族の奇行は、まだまだある。全州(チョンジュ)市内では、真っ裸の男が夕方の道路を全裸で爆走する姿が目撃されている。その姿は、韓国でも大ヒットの漫画『進撃の巨人』に登場する巨人になぞらえて「奇行種が出た!」と大騒ぎになった。警察に検挙されたその男は後日、精神障害があることが判明。本来なら公然淫乱罪として500万ウォン(約50万円)以下の罰金、もしくは1年以下の懲役に処せられるところだが、警察関係者は「意図的な行為ではなかった」として、無罪放免になった。  犯罪率が上昇する夏場の韓国では、笑えない事件も多発している。
zenradash.jpg
道路を全裸で爆走する男
 特にその傾向が顕著なのは、韓国南東部に位置する蔚山(ウルサン)。海に面した立地から、夏場には多くの人が集まるリゾート地としても人気が高いのだが、連日30度を超える蒸し暑さは、住人の8割以上が不快感を覚えるレベルにまで到達しているという。「アフリカぐらい暑い」という意味で「ウルフリカ」という造語が作られるほどだ。不快指数上昇に伴い、蔚山では“猛暑犯罪”が猛威を振るっている。  騒がしい隣人の家に乗り込んでぶん殴る、社内トラブルから殴り合いに発展、タクシーで間違った場所で降ろされた腹いせに周囲のガラスを割るなど、この地域での傷害・器物破損事件を挙げればキリがない。蔚山地方警察庁によると、7月だけで昨年の月平均を2,000件も上回る事件があったという。    韓国における夏場の犯罪はこうした暴行事件だけにとどまらず、SNS上でのリゾート宿泊券やバカンス用品の格安販売をうたった詐欺も多く、50人以上から1,100万ウォン(約110万円)をだまし取った22歳男性や、30人余りから1,400万ウォン(約140万円)を受け取った21歳男性などが相次いで検挙されている。  熱に浮かされたような犯罪が続く韓国。ある意味、夏場の韓国旅行はスリルを求めるにはもってこいかも?

年間80~120万人の奇形児が生まれる中国で、びっくり人間「内臓逆位」が相次いで発見!

gyakuten001.jpg
100万人に1人の割合という珍しい症状だ(写真はイメージです)
「内臓逆位」という言葉をご存じだろうか? これは、内臓のすべてが鏡に映したように逆に位置している内臓奇形を指している。かつては、手塚治虫の『ブラック・ジャック』でも取り上げられた症状で、ブラック・ジャックは鏡を使って手術を行っていた。  中国でも最近、内臓逆位に悩まされている男性が出現し、話題となっている。 「南方都市報」(8月5日付)によると、広州東莞市第八人民病院に、左下臀部に強い痛みを訴える40代の男性がやってきた。医師は痛み止めを処方し、しばらく様子を見るように伝えた。しかし、一向に痛みが引かないため、あらためて病院で精密検査を受けることに。医師は男性を問診し、腹膜炎の可能性を疑った。  しかし、検査の中で心音を聞こうと聴診器を当てた医師は、そこで初めて男性の体の異変に気が付いた。心音が、通常とは反対側から聞こえたからだ。その後、詳しい検査で、内臓が通常の人間と正反対に位置していることが判明し、男性の病気もの虫垂炎であることがわかった。男性は現在、快方に向かっているという。  病院によると、内臓逆位の原因としては、胚胎の発育過程で、両親から受け継いだ遺伝子が突然変異し、影響を及ぼしている可能性が高いという。この内臓逆位は100万人に1人の割合で見られる症状で、現在でも研究が行われているが、具体的な原因は不明だという。  さらに8月4日にも、広東省高州市の病院で肝臓にできた腫瘍の摘出手術を受ける予定の男性が内臓逆位だったことがわかり、5時間の手術の末、無事に腫瘍摘出に成功したと報じられた(「広州日報」8月4日付)
gyakutem002.jpg
内臓逆位は医師が手術する際に非常に困難が伴い、危険とされる(写真はイメージです)
 100万人に1人の割合なのに、立て続けに内臓逆位が発見されたことに関して、上海市在住の日本人医療コーディネーターはこう解説する。 「中国ではいまだに『生まれてこの方、何十年も医者にかかったことがない』という人が多く存在するので、今まで判明しなかっただけという見方もできます。しかし近年、中国では毎年、80~120万人の奇形を持った新生児が誕生しており、今も微増傾向にある。国家婦人・幼児保健センターも、『環境汚染が原因』と断定している。相変わらず、公害や食品偽装が減らないこの国では、今後もさまざまな奇病患者が出現することでしょう」  中国では、人口の多さに加えて、急激な経済発展による公害が原因とされる遺伝子疾患を持つ人が日本より格段に多い。近年、中国の都市部では水質汚染や大気汚染、食品汚染などの影響から、新生児や動植物の奇形の増加が指摘されている。また、3歳女児が初潮を迎えたり、6歳で乳房が膨らむなど(記事参照)の異常生育も多数、報告されている。今回の内臓逆位にかかわらず、この国で奇病患者の出現が減ることはないだろう。 (取材・文=青山大樹)

乃木坂46盗撮動画騒動に韓国ファンも激怒!「警察は何やってんだ!?」

nanamin0815.jpg
橋本奈々未ファースト写真集『やさしい棘(とげ)』(幻冬舎)
 乃木坂46の人気メンバー・橋本奈々未のトイレ盗撮動画流出騒動に、韓国のファンたちが困惑している。  先日、日本の盗撮動画サイトに「今世紀最大の大流出!!空前絶後の超激ヤバ映像を独占公開!あの国民的スーパーアイドルグループ!乃●坂46 橋●奈々未 トイレシーンがまさかまさかの大流出!!」という告知が登場し、瞬く間にネット上で拡散。「本人ではないか」という声が相次ぎ、ファンの間では検証作業まで行われた。同サイトは当初、12日に公開すると宣言していたが、延期をほのめかしながら最終的には中止。現在は「アイドル激ヤバ流出作品の公開を自粛します」という文言が掲げられている。  一連の騒動に対して「事務所から圧力がかかった」「(サイト側の)炎上商法じゃないのか」など、さまざまな臆測が飛び交っているが、韓国では橋本ファンを中心に配信サイトに対する批判の声が多いようだ。  日本のアイドルを応援しているあるブロガーは、自身のブログに「なんでこんな盗撮をするのか。2ちゃんにもすでに拡散しているよう……。ななみん本人、ファンの人たちはとても傷つくだろう」とつづった。そのほかにも、ネット上では「明らかに犯罪行為なのに、日本の警察は何をやっているんだ」などの声が相次いでいる。中には「こんなことまでできるなんて、さすが先進国クオリティー」「まさか、これもマーケティング?」などと騒動を揶揄する声や、「日本では海外でサーバーを運用していたら捕まえられないのか」と、事態を悲観するコメントも噴出している。  今回の騒動には、韓国メディアも飛び付いた。韓国大手スポーツ紙・スポーツ東亜は、動画流出騒動をピックアップして次のように報じた。 「どういう経路でこの動画が撮影されたかは定かではないが、橋本本人および彼女のファンを傷つけることは間違いない。韓国国内は、芸能人の私生活侵害が深刻な問題となっているため、今回の騒動は韓国でも多くの関心を集めるだろう」  経済紙・ヘラルド経済のウェブ版でも「乃木坂46は先日発売したシングルが63万枚を売り上げ、AKB48を駆逐するほどの人気アイドルグループ」とした上で「今回の盗撮騒動は、グループ最大の危機」と報じている。 「韓国では盗撮画像が出回るということはほとんどないですが、芸能人や有名人が自ら撮影したプライベートな画像が流出して、人気が低迷することが少なくありません。おそらく、韓国の報道はその点を懸念しているのではないでしょうか」(韓国芸能事情に詳しい記者)  今回の騒動は、橋本本人や乃木坂46にはなんの落ち度もない。韓国メディアが懸念しているような、人気低迷の要因とはなり得ないだろう。ただ、同じような動画流出騒動で人気が失墜した自国の芸能人を見ている韓国ファンにとっては、非常に心配になるエピソードのようだ。

てれびのスキマが見た【日本テレビ】と【フジテレビ】──「平成テレビの完成形」と「元祖テレビの王様」の現在地

sukima0813.jpg
第1回第2回はこちらから> 「テレビは終わった」  などと語られる時、その「テレビ」は「フジテレビ」的なものを指すことが多いのではないでしょうか。なぜなら80年代以降、フジテレビこそがテレビの主役であり、象徴であり続けたからです。本当にテレビは、フジテレビは終わってしまったのでしょうか?  視聴率はわずか1%でも、30~40万人が見ているといわれています。インターネットをはじめ、あらゆるエンタテインメント業界で、その人数を集めるのは至難の業です。しかし、テレビにおいては、わずか視聴率1%でそれだけの人が見ている計算になるのです。その影響力は、今もとてつもなく大きいことは間違いありません。  「テレビ裏ガイド」連載100回記念企画の最終回は、フジテレビと日本テレビについて見ていきたいと思います。  82年から12年間にわたり民放の中で「視聴率三冠王」に君臨したフジテレビ。だが今、フジテレビはテレビ凋落の象徴のように見られている。実際、視聴率では日本テレビに大きく水をあけられているどころか、2位の座も明け渡してしまった。  そもそも、視聴率をこんなにも一般的に注目されるものにしたのはフジテレビ自身だった。「視聴率三冠王」を名乗り、自分たちの威光を大々的にプロモーションしたからだ。それまで、三冠王なんて概念はなかったし(もちろん数値上は存在していたが)、一部の看板枠(土曜夜8時など)の視聴率の動向が注目されることはあったが、個別の番組の視聴率なんて一般の視聴者は気にしていなかった。いわば、現在のフジテレビの首を絞めているのは過去のフジテレビなのだ。  今年の『27時間テレビ』は「テレビの時代はもう終わり?…でも俺、本気出しちゃいます」というコピーで「本気」をテーマに行われた。ナインティナインが総合司会を務め、同局の看板番組のひとつである『めちゃ×2イケてるッ!』がベース。場面場面を見れば、見どころのあるシーンは多々あったものの、正直言って、全体を通してみると、その「本気」が空回りしていたり、肩透かしにあった部分のほうが目立っていた。  そのエンディングが行われている時間帯に、日本テレビでは『世界の果てまでイッテQ!』の看板企画のひとつ、イモトアヤコを中心とした「登山部」による「マッキンリー登頂プロジェクト」が放送されていた。もともとの苛酷さに加え、登山は自分たちの力ではどうしようもない天候という障害もある。どんなに「本気」であろうと、ゴールが約束されていない残酷な旅だ。そんな過酷な状況でも、『イッテQ』ではあくまでも「笑い」をベースにした編集で、その偉業を伝えていた。まさに、日テレ式のドキュメントバラエティの最高峰と呼ぶにふさわしいものだった。  フジテレビ全盛だった80年代後半、日テレは民放3位に低迷していた。その突破口を開いたのが『進め!電波少年』や『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』といった日テレ式のドキュメントバラエティだった。そして94~03年の10年間、「視聴率四冠王」の座に君臨、その後も、現在に至るまで日テレは王者であり続けているのだ。  ゴールデンでは愚直にファミリー向けの番組づくりを徹底して行い、『ザ!鉄腕!DASH!!』『イッテQ』『世界まる見え!テレビ特捜部』『踊る!さんま御殿!!』『笑ってコラえて!』『ぐるぐるナインティナイン』『世界一受けたい授業』……と、各曜日に看板番組と呼べる番組を抱えている。さらに深夜帯には『ガキの使いやあらへんで!!』はもとより、『月曜から夜ふかし』『ナカイの窓』『マツコとマツコ』『有吉反省会』など多様な番組をそろえ、お昼も『ヒルナンデス!』『スクール革命!』と、いまや盤石の構えだ。まさに、現在の日本テレビは、平成のテレビ界の完成形のひとつと言っても過言ではない。  そのライバルであるはずのフジテレビは現在、確かに迷走しているように見える。けれど、この状況は、実は70年代後半の頃とそっくりだ。当時、フジテレビは「振り向けば12チャンネル」などと言われ、低迷していた。それを80年代に入って『THE MANZAI』や『オレたちひょうきん族』『笑っていいとも!』の成功で覆していったのだ。  『ヨルタモリ』や『久保みねヒャダこじらせナイト』の演出・プロデューサー木月洋介や、『アウト×デラックス』のディレクター鈴木善貴など、若く優秀な人材も活躍し始めている。たとえば『ヨルタモリ』では、無意味なテロップや過剰な煽りなどを徹底的に排している。その上で、スタジオコントである合間のVTRは、かなりマニアック。どの番組の真似でもない、昨今のテレビのつくり方とはまったく違うアプローチだ。『アウト×デラックス』では、これまで「テレビ的」ではないとされていた人たちに光を当て、多くの新たな人材を発掘している。80~90年代のフジテレビはファミリー層を大胆に切り捨て、時代の最先端にいる若者をターゲットの中心に据えた上で、自分たちが時代を先取りし、牽引していた。それまでの大衆のための「テレビ」観とはまったく違う価値観で、新しい「テレビ」観をつくっていったのだ。そのあたりに、再浮上のヒントがあるのではないだろうか?  かつてフジテレビは、どん底からはい上がり、栄華を極めた。ならば再びフジテレビが、そしてテレビが復活を遂げることは、決して絵空事ではないのだ。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) 「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

空襲で焼け死ぬ前に一度セックスしてみたい……二階堂ふみが演じる戦時下の青春『この国の空』

konokuninosora01wb
「今すぐ食べて」。体が熱くなって仕方がない里子(二階堂ふみ)は、隣に住む妻子持ちの市毛(長谷川博己)にトマトを差し出しながら懇願する。
「私はこのまま結婚もせず、死んでいくのかしら」。19歳になった里子は空襲警報を聞きながら、ふとそんな考えがよぎる。男と愛し合うことも知らず、私は処女のまま死んでしまうのね。そんなことを考えているうちに、里子の頭の中は真っ白になってしまう。二階堂ふみ主演映画『この国の空』は太平洋戦争末期の東京を舞台にした官能系青春ドラマだ。連日のように空襲が続き、本土決戦が叫ばれている。広島には新型爆弾が投下されたらしい。もうすぐ、みんな死んでしまうかもしれない。それなら、死ぬ前に想いを寄せる男性に一度でいいから抱かれたい。戦争に対する恐怖と性への好奇心が心の中で激しく葛藤する主人公・里子に、沖縄出身の人気女優・二階堂ふみがヌードシーンも厭わず成り切ってみせる。  1945年3月の大空襲で東京の大部分は焼け野原になってしまった。里子(二階堂ふみ)が母・蔦枝(工藤夕貴)と暮らす杉並区善福寺一帯は空襲の直撃は免れていたが、若い男たちは徴兵され、子どもたちは田舎に集団疎開してしまい、女性と年輩の男しか残っていない。まるでセミの抜け殻のように、町は活気を失っていた。里子はそろそろ縁談話が持ち上がってもいい年ごろだったが、どこにもその相手がいない。そんな中、里子は隣に住む銀行支店長の市毛(長谷川博己)のことが気になり始める。38歳になる市毛は妻と子どもを田舎に預け、ずっとひとり暮らしを続けていた。時折、敵性音楽であるバイオリンをこっそり演奏したりしている。留守がちな市毛に配給品を届けたり、市毛に頼まれて部屋を片付けているうちに、里子は既婚者である市毛との禁断の恋にどうしようもなく引き寄せられていく。  おしゃれな現代っ子のイメージの強い二階堂ふみだが、昭和初期の「~ですわ」という丁寧な言葉遣いと質素なファッションが逆に新鮮に映る。レトロな開衿シャツに亡くなった父親の遺品を仕立て直したと思われるズボンを組み合わせたシックなコーディネイト。防空頭巾ですら、チャーミングに着こなしてみせる。そんな二階堂ふみが演じる里子の、戦時中という非常時の日常生活が描かれる。娘の嫁ぎ先に疎開することになったご近所の木南さん(石橋蓮司)のところに転出届けを渡しに行き、お礼に貴重なブドウ糖をもらう。甘い物に飢えていた里子は手に付いたブドウ糖の粉を舐め、小さく笑みをこぼす。空襲で焼け出された伯母の瑞江(富田靖子)を居候させることになるが、日に日に少なくなる食事をめぐって母は伯母とすぐケンカになる。その度に里子が間に入って仲裁しなくてはならない。庭に植えたカボチャやトマトに、モンペ姿でかいがいしく柄杓で肥えを掛けるのも里子の役目だ。里子が物心ついたときから日本は戦争をしていたので、もうすっかり戦時下の慎ましい生活が身に付いてしまった。
konokuninosora02wb
6歳上の親戚の女の子は戦時下でも嫁入りしたのに、もうすぐ20歳になる里子には縁談話がひとつもない。里子の頭の中は市毛のことでいっぱいになる。
 ゴーストタウン化してしまった東京を、里子は久しぶりに離れることに。母と一緒に郊外の農家まで闇米の買い出しに出掛ける。夏の陽射しの中をずいぶん歩いて汗を掻いた里子は裸足になり、清流の中でしばし涼む。開放感のあるこのシーンを観て多くの男性は思うだろう。「あぁ、川を流れる水になって、二階堂ふみの足の指のすき間を流れたい」と。またある日、里子は市毛の留守中、片付けを口実に市毛の寝室にまで足を踏み入れる。そして、おもむろに市毛が使っている枕カバーの匂いを嗅ぐ。やはり、多くの男性は思うだろう。「あぁ、二階堂ふみに匂いを嗅がれる枕カバーになりたい」と。そんな不埒な妄想をしてしまうほど、里子と実年齢が重なる二階堂ふみの美しさが匂い立っている。  1983年に発表された原作小説『この国の空』を映画化したのはベテランシナリオライターの荒井晴彦。二階堂ふみのキャスティングよりも先に、脚本だけでなく監督も兼任することを決めていたそうだが、『私の男』(14)でも10代と思えぬ妖艶さを見せた二階堂ふみを演出することが『身も心も』(97)以来となる監督業の大きなモチベーションになったのは間違いない。脚本家・荒井晴彦の初期代表作に『遠雷』(81)がある。ハウストマトを育てる農家に嫁入りすることになったデビュー間もない頃の石田えりの熟れたてのトマトのような、たわわなおっぱいが目に染みる作品だった。本作でもトマトが重要なツールとして使われている。夜更け、悶々として寝付けずにいた里子は庭で実ったばかりのトマトをもいで、市毛宅を訪ねる。真っ赤なトマトを市毛に差し出して、「今すぐ食べて」と迫る。
konokuninosora03wb
里子は市毛と闇米の買い出しに出掛ける。先行きの見えない戦争と夏の暑さが、2人の間にある年齢差と倫理観をドロドロに溶かしてしまう。
「今すぐ食べて」という里子の気迫に押された市毛は、うなずきながらトマトにむしゃぶりつく。市毛の手に握られたトマトは汁を垂らしながら、市毛の口の中へと吸い込まれていく。もう里子も市毛も我慢できない。里子のシャツのボタンは慌ただしく外され、ふんどし一丁になった市毛に押し倒される。里子の頭の中は真っ白になっていく。 『この国の空』は反戦映画ながら、とてもエロチックな作品だ。里子は戦争に負けた日本がこれからどうなっていくのかという社会情勢よりも、年上の市毛には妻子があるという倫理観よりも、処女のまま死んでしまうのは嫌だという自分の衝動に正直に生きる。戦争は嫌。竹槍で戦うよりも、愛する男の肌に触れていたい。わずかな時間でいいから、結婚生活を味わってみたい。二階堂ふみが演じる里子の一途な願望を、誰も否定することはできない。 (文=長野辰次)
konokuninosora04wb
『この国の空』 原作/高井有一 脚本・監督/荒井晴彦 出演/二階堂ふみ、長谷川博己、富田靖子、利重剛、上田耕一、石橋蓮司、奥田瑛二、工藤夕貴 配給/ファントム・フィルム 8月8日よりテアトル新宿、丸の内TOEI、シネ・リーブル池袋ほか全国公開中 (c)2015「この国の空」製作委員会 http://kuni-sora.com