台湾のマック赤坂か? 地方選で“ヤバすぎる”泡沫候補登場「俺は財神だ!」

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上半身裸で、選挙活動をする様子。
 選挙の時期になると必ず話題になるのが、一風変わった立候補者だ。一部の泡沫候補は陰謀論を突然唱えたり、奇抜なフッションで注目を集めたりと、ネット上を騒がせている。そんな日本の変わった立候補者を彷彿とさせる映像が、台湾から届いた。  先ごろ初の女性総統が誕生した台湾では現在、第9回嘉義市立法委員会の選挙も行われている。そして今回立候補した3名の中に、明らかにひとりだけ様子がおかしい人物がいるのだ。  この男の本名は黄宏成。だが、立候補登録書類には「黄宏成台湾阿成世界偉人財神統裁」という名前が書かれている。意訳をすると「世界の偉人で、金運の神で総裁の黄宏成」といったところだろうか。1月7日、台湾の公営テレビにて行われた政見放送で演説するこの男の姿が、ネットを中心に話題となっている。  自称、財神を名乗るこの男は、財神をイメージした衣装を着て登場すると、突然歌いだしたのだ。 「財神が来たぞ! 財神が来たぞ! おめでとう! おめでとう! 財神が来たぞ! 財神が来たぞ!」  政見放送の持ち時間12分の間、歌を披露したほか、 対立候補を厳しく批判したり、嘉義市名物の鶏肉丼を食べたりと、有権者たちに必死に訴えた(https://www.youtube.com/watch?v=TP9d2hthmAw)。  この男は自らの職業を作家や芸術家と名乗り、三輪車に乗って台湾や中国大陸各地の土にキスするという企画を2011年に行い、この頃からネットを中心に少しずつ知名度を得ていったようだ。またその後も、「台湾で一番長い人名」の称号を得るため二度の改名を行い、現在の「黄宏成台湾阿成世界偉人財神統裁」へ。奇抜なフッションと行動がメディアでも取り上げられるようになると、14年に政界入りを目指し、嘉義県の県知事選に立候補。しかし、過激な言論があったとして、選挙委員会から立候補を見送られるという経緯もあった。その後も、台湾地方公職人員選挙などに立候補したが、惨敗している。  中国版Twitter「微博」や台湾のSNSには、この男に対して多数のコメントが寄せられている。 「芸術家ではなく、頭の病気だな」 「終わった。こいつ俺の行ってた大学の出身だ。マジ恥ずかしい」 「選挙って面白いな。いつか投票してみたい」 「政見放送で、こいつの歌を一切笑わず、淡々と手話してる人がシュールで面白すぎる」  日本で例えると、マック赤坂氏とドクター中松氏と又吉イエス氏を足して3で割ったような人物、といったところか。今のところ政治的には期待されていないようだが、バラエティ的には活躍の場があるのかもしれない。 (取材=青山大樹)

ついに“第2のキム・ヨナ”出現か!? 韓国を沸かす脅威の小学生フィギュアスケーターとは――

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 2014年に女王キム・ヨナが引退して以降、それに続く有望選手がなかなか現れていなかった韓国で、フィギュア人気が再燃するかもしれない。  その期待を一身に背負うのは、身長143センチしかない小学生、ユ・ヨン(11)だ。彼女は、1月8~10日に韓国で行われた全国男女フィギュアスケート総合選手権で、シニアの選手を差し置いて、ショートとフリーの両方で1位に。総得点183.75点で、史上最年少優勝に輝いた。03年に12歳6カ月で同大会に優勝したキム・ヨナの最年少記録を更新する、11歳8カ月での優勝だった。それだけに、韓国メディアは「女王を超えた神童出現!!」「待望のキム・ヨナ2世登場!!」と大騒ぎ。その演技を見守ったキム・ヨナも「私が小学生のときよりもうまい」と、その才能を認めたほどなのである。  インドネシアで事業を展開する父の仕事の関係で、1歳のときからシンガポールで育ったユ・ヨン。10年バンクーバー冬季五輪で金メダルに輝いたキム・ヨナに影響されて6歳からフィギュアを始め、本格的なトレーニングを受けるべく、13年に母と共に帰国。韓国代表選手のトレーニング施設で、かつてキム・ヨナも汗を流した泰陵(テルン)選手村スケートリンクでその技術を磨いてきた。本人によると、1日6時間は練習に費やしているという。今回の総合選手権史上最年少優勝は、まさにその成果ともいえるだろう。  ただ、若さゆえの制約もある。今回の優勝者には3月に行われる世界選手権(アメリカ)や、世界ジュニア選手権(ハンガリー)への出場権が与えられるが、国際スケート連盟(ISU)主催の国際大会に出場できるのは、満13歳から。自国開催となる平昌(ピョンチャン)冬季五輪にも出場できない。五輪出場資格は満15歳からとなっているため、04年5月生まれのユ・ヨンが五輪に出場できるのは、早くても22年北京冬季五輪からなのである。  それだけに、韓国のフィギュアファンたちは落胆の色を隠せないが、待望の“第2のキム・ヨナ”出現に期待は膨らむばかり。しかも、その期待が韓国代表の選抜ルールまで変えてしまいそうな勢いなのだ。  大韓氷上競技連盟は、15年7月から国家代表選抜規定を改定。それまで年齢規定を設けていなかったが、前出のISU主催大会の年齢規定を受けて、満13歳以下の選手は才能や実績があっても代表選手に抜擢しないという方針を決めていた。ただ、それに沿うと、11歳のユ・ヨンに代表資格はなくなってしまう。昨夏まで韓国代表候補として泰陵選手村スケートリンクで練習してきた彼女からすると、練習環境が激変してしまうわけだ。そうした事情を踏まえて、メディアやファンたちは連盟に特例を設けるよう呼びかけ、連盟も特例措置を検討している。“ユ・ヨン特別法”なるものが誕生しそうな勢いなのだ。  果たして、ユ・ヨンは国中の期待を一身に背負って“第2のキム・ヨナ”になれるだろうか? 順調に成長していけば、日本女子フィギュア界にとってはライバルとなるだけに、今後の動向から目が離せない。

「ガソリン代だけで赤字だろ?」「ウケ狙い」“食の安全”を訴え、ランボルギーニで肉まんを出前する男に疑惑の目

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ランボルギーニのドアを颯爽と開ける経営者。白い車体は、肉まんをイメージさせるため?
 つい先日「2時間で6人の客を取る! 時速130kmのBMWで駆けつける『超高速デリヘル売春』が話題に」というニュースをお伝えしたばかりだが、今度はランボルギーニを駆って肉まんを出前する男が現れた。  中国・四川省成都市で肉まん店をオープンした男性が、オープン当日に自身のランボルギーニに乗って出前を行ったと、「中国ニュースネット」(1月6日付)が伝えた。  中国で肉まんは非常にポピュラーな朝ご飯だが、かつては肉の代わりにダンボールを入れたり、飲食産業では食の安全が大きな問題となっている。そこで、経営者自らが高級車に乗っていることを見せて、そんなセコい金儲けはしないというアピールをしたかったようだ。 ちなみにこのランボルギーニによる出前をしてもらうには、1回当たり100個以上の肉まんを注文することが条件。大きな会社で社員用にまとめて注文するような時にしか、利用できそうもないサービスである。  これにはネット民たちも、かなり批判的な目を向けているようだ。
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とても肉まんが100個入っているとは思えないのだが……
「肉まん1個の儲けはいくらだよ? ガソリン代だけで、もう赤字だろ?」 「肉まん100個って、誰が注文できるんだよ。パフォーマンスじゃね?」 「こんなの、単なる宣伝目的のウケ狙いに決まってる」 「ランボルギーニだって、どうせレンタルだろ?」 「だいたい、金持ちになるほど汚い金儲けがうまくなるものだ」 「今の中国、食の安全を言うなら、材料からして大きな問題だろ? それとも、材料の肉も野菜も自分で作っているというのか?」  善人な商人どころか、怪しさ満点の、この経営者。早くも、経営危機に陥りそうな気配である。 (文=佐久間賢三)

こんなコ待ってた! “みんな同じ顔”K-POPアイドルに「鼻血メイクOK」の新星現る!!

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亜州経済より
“今年ブレーク間違いなし”と、韓国メディアが太鼓判を押す美女がいる。K-POPガールズグループ「Girl's Day」のヘリだ。  Girl’s Dayは、2010年に5人組ユニットとしてデビュー(現在は4人組)。韓国芸能界の新人と中堅の間のポジションで活躍している。人気急上昇中のヘリは、どちらかというとダンサーやサブボーカル的な役割が多く、グループ内でもそれほど目立つ存在ではなかった。そんな彼女が支持されるようになった理由は、いったいなんなのだろうか?  韓国メディアの多くは、その理由のひとつとして“エギョ=愛嬌”を挙げる。この言葉は、日本語で「(嫌みのない)ぶりっ子」と「親しみやすさ」「身近さ」「率直さ」などを足して割ったような意味合いになる。韓国芸能界にはクールでセクシーなキャラクターのアイドルが多い一方、変顔もいとわない、気さくなかわいい系アイドルはあまりいなかった。キレイ系の女性タレントに食傷気味だった世間の需要に、ヘリはぴったりとはまったのだ。現在、ヘリはソロで10本以上、グループとしては20本近いCMに出演しており、現場では得意の“エギョ”を発揮し、スタッフからもかわいがられているようだ。  そんなヘリの人気を不動のものにしたのは、昨秋から放送されている人気ドラマ『応答せよ1988』のヒロイン抜擢だった。『応答せよ』はこれまで、コ・アラ、Apinkのウンジなど、人気ヒロインを輩出した人気ドラマシリーズ。いまや、新人女優の登竜門と化しつつある。当初、アイドルであるヘリの演技力は期待できないという世論が多数を占めていたが、第1話が放送されるなり、そんな懸念はたちまち吹き飛んでしまった。現在では、“シリーズ最高のヒロイン”という評価も高く、女優としての知名度もウナギ上りだ。  ドラマでは鼻血を出したり、厚化粧を披露したりと、これまで韓国アイドルにはなかった体を張った演技で視聴者を魅了しているヘリ。『応答せよ』シリーズは、日本でも人気が高いドラマだけに、いずれ放送されるはず。ヘリの“エギョ”は、海を越えて旋風を巻き起こすことができるだろうか? (取材・文=河鐘基)

韓国でタレントそっくりに整形、一晩で数十万円稼ぐ女も! 中国の新手売春集団「外囲女」とは

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警察に踏み込まれた売春の現場
 中国東部の江蘇省泰州市で、15の省と市にまたがる巨大な売春紹介ネットワークが警察によって摘発された。容疑者の数は3,500人以上、金額は数千万元(数億円)にも及んでいるという。「新華報業ネット」(1月7日付)などが伝えた。  今回の摘発のきっかけは、まったく別の事件に関する捜査からだった。昨年2月、上海に住む女性が、泰州市に住む姪っ子の夫に1,700万元(約3億円)をだまし取られたとして、同市の警察に訴え出た。その男は姿をくらましていたのだが、3月になって妻がまもなく出産するという時に、こっそり戻ってきたところを詐欺罪の容疑で逮捕された。
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昨年3月に逮捕された“外囲女”の喬聖依などは「準ミス・ワールドに選ばれた」という記事まででっち上げ、ネットに掲載していた
 警察が男を取り調べたところ、1,700万元は高利貸しからの借金の返済や高級車の購入、そして女性タレントやファッションモデルの買春で使い切ってしまったという。この“女性タレントの買春”について警察がさらに問いただしたところ、この男は半年の間に160人以上の女性タレントやモデルを相手に買春し、280万元(約5,000万円)も使ったという。それを突破口に警察は捜査を進め、数カ月後、中国各地にまたがる巨大な売春紹介ネットワークを摘発することに成功したというわけだ。  逮捕された女性たちは、実際には本物のタレントでもモデルでもなく、いわゆる「外囲女」と呼ばれる女性たちだった。この外囲女というのは、タレントやファッションモデルを自称しているが、実際のところはそれをウリにして高額で売春を行っている女性たちのこと。モデル業界の外囲(周辺)でこっそりとうごめいていることから、「外囲女」と呼ばれるようだ。  この「外囲女」について、中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏は、こう説明する。
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でっち上げの写真。いかにも本物っぽく、これにだまされた人も多いという
「“外囲女”という言葉が世間に知られるようになったのは、2013年。中国南部のリゾート地・海南島で金持ちのボンボンたちがパーティーを開いて若い女性たちを相手に乱痴気騒ぎを起こしていたことが明るみになり、この時の女性たちというのが、いわゆる“外囲女”だったんです。半年くらい前から再びニュースでたびたびこの言葉を見かけるようになったので、またぞろこういった売春形態がはやってきたのかもしれません」  どうやら最近は、この外囲女の世界に自ら望んで飛び込んでいく女性が多いようで、今回捕まった外囲女の一人などは、名門大学を卒業したばかりの才女だった。彼女の学生時代の成績は抜群で、そこそこ裕福な家のお嬢さんだったが、周りの同級生たちはもっと金持ちで、彼女らが高級スポーツカーに乗って通学しているのを見て嫉妬。もっと金持ちになってスポーツカーに乗りたいという気持ちから、外囲女の世界に入っていた。泰州市の警察によると、この女性のように見栄や虚栄心から高学歴の女性が外囲女になるケースも少なくないという。  売春ネットワークの中には、女性に韓国で整形手術を受けさせて有名タレントに似た顔立ちにさせるだけではなく、そのタレントの名前と写真が入った身分証明証まで偽造して、女性に持たせて商売させるところも。さらには、ニュース記事をでっち上げ、ネットで配信、女性を本物のタレントやモデルのように見せかけるケースもあるという。  何が本物で何がニセモノなのかわからない、中国の夜の世界。それは中国らしいともいえるのだが、いずれにしても、こういった女性にうかつに手を出さないほうが身のためなのは確かなようだ。 (取材・文=佐久間賢三)

“娘便乗商法”SHIHOが、今年も韓国芸能界を荒らす!? マスコミは異様なヨイショ記事を連発で……

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『SHIHO loves YOGA ~おうちヨガ~』(エムオン・エンタテインメント)
 毎年、雨後のたけのこのように新たなスターが登場する韓国芸能界だが、いま韓国メディアの間で、2016年のブレークタレント候補として注目される、ひとりの日本人がいる。それは、ここ最近、韓国での活動を活発化させているモデルのSHIHOだ。  SHIHOの夫である秋山成勲と娘のサランちゃんは、韓国で人気の子育てバラエティ『スーパーマンが帰ってきた』で、14年頃から国民的スターの仲間入りを果たしている。加えて今年はSHIHOが、韓国芸能界全体を席巻するスターになるのではないかと期待されている状況だ。  SHIHOの韓国での活動について、日本では「娘便乗商法」などと批判の声も少なくない。過去には、ネット掲示板にも「反日国で活動ですか」「日本じゃ売れないからね。賞味期限切れたら韓国へ」(参照記事)などといった書き込みもあった。また、公式サイトやインスタグラムでは韓国での活動については一切触れないという姿勢に、批判的な声も少なくない。  ちなみに、韓国メディアの報道によれば、SHIHO自身はかねてより韓国での活動を希望してきたという。ただ、イメージ管理のために、日本の芸能事務所側が韓国芸能界での活躍を制限してきたという事情があったそうだ。現在、SHIHOは夫と共に、BANBOOエンターテインメントという韓国の芸能事務所に所属している。今後、韓国で本格的な活動する用意がいよいよ整った状況だ。  韓国メディアは、異常なほどSHIHOを持ち上げている。例えば、「秋山成勲氏といる時は、懸命に夫をサポートする妻としての魅力を持ち、愛娘サランちゃんといる時は、きれいで優しい理想の母親、そしてモデルとして活躍する時は、韓国芸能人顔負けのかっこいい女性であり、老若男女問わず、幅広い年齢層の人々から支持を得ていると」いった具合だ。中でも、日本でトップを張ったモデルとしての実力は「本物」と大絶賛。実際、韓国ファッション誌やブランド広告への出演依頼は後を絶たないそうで、そのモデルとしての実力は遺憾なく発揮されている。韓国人有名モデルとの人脈も太く、スターへの道を着々と歩んでいるようだ。  一方、ひとつ難があるとされているのが、韓国語の問題だ。本人は勉強を続けているそうだが、「よほど努力しないと、テレビなどで活躍するのは難しいのではないか」と、率直な指摘を寄せる芸能人や関係者も少なくない。昨年末、『KBS芸能大賞2015』という番組のMCアシスタントに抜擢されたのだが、MCを務めた芸人イ・ギョンギュからは「(娘の)サランちゃんのほうが「韓国語がうまいのではないか」というツッコミを受け、会場の笑いを誘う一幕もあった。  実際、韓国で活躍する外国人タレントは皆、韓国語が流暢だ。SHIHOにとって、韓国語の習得は避けては通れない道となりそうだが、果たしてそれを乗り越え、完全ブレークとなるか!? (取材・文=河鐘基)

“汚職官僚6万人”の中国でも前代未聞! 村ごと乗っ取った地方議員は、マフィアのボスだった!? 

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法廷に立つ張。マフィアの貫禄も消え去ったようだ(出典:新華網)
 中国「全国人民代表大会」(日本の国会に相当)の下級機関、「市・県人民代表大会」の議員が“マフィアのボス”だったことが判明し、話題になっている。「新京報」(1月11日付)によると、山西省方山県の張志雄議員がマフィア組織を結成し、数々の犯罪行為に手を染めていたというのである。  張は、1989年に国営の中国人民銀行方山支店に就職。すると早速、地元マフィア組織「菜刀団」と手を結んだ。後ろ盾を得た彼は、支店長を恐喝・暴行し、銀行が提供していた駐車場や住居を私的に流用するなどの犯罪行為に手を染めるようになっていった。その後、同県のある村が株主として所有していた鉱山採掘会社の社長を恫喝し、この会社を乗っ取るなど、次第に地元の“顔役”になっていった。  張は以降、マフィアの手下を使って別の鉱山採掘会社の所有する鉱山を次々と非合法な手段で手に入れ、鉱山周囲の村の地下層に存在する鉱物・ボーキサイト採掘に乗り出した。その際、住宅21戸を無許可で取り壊したという。張の報復を恐れて、警察や行政に訴える村人は誰一人いなかった。  2010年になると、地元での影響力を背景に、同県第九期人民代表大会のメンバーに選出された。張はそれまでの悪行を隠すため、議員特権を利用し、厳しく村人たちの行動を監視。村の共産党委員のメンバーも、全員自らの腹心である部下たちで固めた。そんな中、警察当局と国土局は09年と11年に、安全上の問題から張の鉱山採掘会社に家宅捜索に入ろうとしたが、張の手下に邪魔されて何もできず、中止となっていたという。  習近平政権が誕生し、「反腐敗運動」が内陸部にまで浸透した14年12月、ようやく捜索が再開され、張と関係者27名が暴行・恐喝・恫喝・職権乱用など30以上の罪に問われて逮捕・起訴された。15年12月に起訴され、張が所有していた約8,500万元(約15億円)の資金と、数億円相当の不動産などが没収された。中国版Twitter「微博」では、この事件に多くのネットユーザーからコメントが寄せられている。 「ヤクザに乗っ取られた村か。映画化決定だな」 「こんなの氷山の一角! 腐った公務員や政治家は、あと数万人はいるぞ」 「人民代表大会という名前を、マフィア代表大会に変えるべき。裏社会とのつながりがないと、議員になれないんだろ」  中国の政治や社会問題に詳しい香港在住の日本人ジャーナリストは、今回の事件について次のように語る。 「中国政府は、15年に逮捕された汚職官僚・政治家の人数が約6万人に達したと発表しました。そのほとんどが贈収賄などの汚職か、愛人を囲っていたなど女性関係です。今回のように村ごと乗っ取り、暴力や脅迫で村人を支配していた事件は聞いたことがありません。村人たちはいまだに張を恐れていて、警察の捜査に対して被害を訴える人は出てきていないそうです。中国にはまだ4万以上の村があるので、今回のような悪政に苦しんでいるところはほかにも存在していると思います。内陸部に行けば、まだまだ“中世”のような環境なんです」  張が村に与えた一番の損害は、村人の心の傷かもしれない。 (文=青山大樹)

“汚職官僚6万人”の中国でも前代未聞! 村ごと乗っ取った地方議員は、マフィアのボスだった!? 

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法廷に立つ張。マフィアの貫禄も消え去ったようだ(出典:新華網)
 中国「全国人民代表大会」(日本の国会に相当)の下級機関、「市・県人民代表大会」の議員が“マフィアのボス”だったことが判明し、話題になっている。「新京報」(1月11日付)によると、山西省方山県の張志雄議員がマフィア組織を結成し、数々の犯罪行為に手を染めていたというのである。  張は、1989年に国営の中国人民銀行方山支店に就職。すると早速、地元マフィア組織「菜刀団」と手を結んだ。後ろ盾を得た彼は、支店長を恐喝・暴行し、銀行が提供していた駐車場や住居を私的に流用するなどの犯罪行為に手を染めるようになっていった。その後、同県のある村が株主として所有していた鉱山採掘会社の社長を恫喝し、この会社を乗っ取るなど、次第に地元の“顔役”になっていった。  張は以降、マフィアの手下を使って別の鉱山採掘会社の所有する鉱山を次々と非合法な手段で手に入れ、鉱山周囲の村の地下層に存在する鉱物・ボーキサイト採掘に乗り出した。その際、住宅21戸を無許可で取り壊したという。張の報復を恐れて、警察や行政に訴える村人は誰一人いなかった。  2010年になると、地元での影響力を背景に、同県第九期人民代表大会のメンバーに選出された。張はそれまでの悪行を隠すため、議員特権を利用し、厳しく村人たちの行動を監視。村の共産党委員のメンバーも、全員自らの腹心である部下たちで固めた。そんな中、警察当局と国土局は09年と11年に、安全上の問題から張の鉱山採掘会社に家宅捜索に入ろうとしたが、張の手下に邪魔されて何もできず、中止となっていたという。  習近平政権が誕生し、「反腐敗運動」が内陸部にまで浸透した14年12月、ようやく捜索が再開され、張と関係者27名が暴行・恐喝・恫喝・職権乱用など30以上の罪に問われて逮捕・起訴された。15年12月に起訴され、張が所有していた約8,500万元(約15億円)の資金と、数億円相当の不動産などが没収された。中国版Twitter「微博」では、この事件に多くのネットユーザーからコメントが寄せられている。 「ヤクザに乗っ取られた村か。映画化決定だな」 「こんなの氷山の一角! 腐った公務員や政治家は、あと数万人はいるぞ」 「人民代表大会という名前を、マフィア代表大会に変えるべき。裏社会とのつながりがないと、議員になれないんだろ」  中国の政治や社会問題に詳しい香港在住の日本人ジャーナリストは、今回の事件について次のように語る。 「中国政府は、15年に逮捕された汚職官僚・政治家の人数が約6万人に達したと発表しました。そのほとんどが贈収賄などの汚職か、愛人を囲っていたなど女性関係です。今回のように村ごと乗っ取り、暴力や脅迫で村人を支配していた事件は聞いたことがありません。村人たちはいまだに張を恐れていて、警察の捜査に対して被害を訴える人は出てきていないそうです。中国にはまだ4万以上の村があるので、今回のような悪政に苦しんでいるところはほかにも存在していると思います。内陸部に行けば、まだまだ“中世”のような環境なんです」  張が村に与えた一番の損害は、村人の心の傷かもしれない。 (文=青山大樹)

手術費捻出のため、重い心臓病を患う2歳児が自ら空き缶拾い……中国医療保健制度の闇

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ペットボトルを探し、路上を歩く笑笑ちゃん。この写真が、募金のきっかけに
 中国福建省から、また残酷なニュースが入ってきた。「網易新聞」(1月7日付)によると、福建省福州市ビン侯県に両親と3人で暮らす笑笑ちゃん(2歳)は先天性の心臓病を患っており、医師から手術が必要だと宣告された。しかし、手術費用は10万元(約200万円)で、小さな裁縫店を営む笑笑ちゃんの両親がとても工面できるような金額ではない。  さらにこの一家にとって絶望的だったのは、笑笑ちゃんは3歳までに手術をしないと命が助からないという現実だった。手術費を少しでも早く稼ぐため、両親は実家に笑笑ちゃんを預け、都会へ出稼ぎに行った。さらにそれでは足りないので、笑笑ちゃんは祖父母らと一緒に、路上でペットボトルや空き缶の回収をして換金するという生活が始めたのだ。  最初は祖父母だけで空き缶拾いをしていたが、笑笑ちゃんはその姿を真似するようになり、毎日自ら進んで路上で空き缶やペットボトルを拾い集めるようになったという。無邪気にペットボトルを一生懸命拾う笑笑ちゃんの姿が中国のネット上にアップされると、中国版Twitter「微博」を中心に、同情の声が集まった。さらに、中国の医療制度の不備を嘆く者も少なくなかった。 「この少女の笑顔を奪ってはいけない。笑笑ちゃんに募金したい」 「国の医療保険の余剰金は7,600億元(約15兆2,000億円もあるのに、なんで必要としている人に渡らないんだ!」 「こんな小さな女の子ひとりすら助けないで、政治家は何が“中国の夢”だ。笑わせるな」  笑笑ちゃんの記事が拡散されると、中国全土から募金の申し出が殺到し、わずか3日で手術費を大きく超える23万元(約460万円)もの募金が集まった。募金には、笑笑ちゃんと同じ福州市出身の中国の大人気女優・姚晨(36)からのものも含まれていた。笑笑ちゃんは現在、無事に手術を終え快方に向かっており、昨年12月に3歳の誕生日を迎えることができたという。
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拾ってきた空き缶とペットボトルを分別している
 今回、ネットユーザーの善意でひとりの幼児の命を救うことができたが、中国の医療保険制度は一体どうなっているのだろうか? 中国の社会問題に詳しい上海在住のジャーナリストは、次のように指摘する。 「戸籍などによって大きく2つに分類されています。任意加入の農村医療保険、強制加入の都市医療保険(児童や学生は任意)の2種類です。同じ中国人でも、出身地によって加入できる公的医療保険が異なるのです。この2種類の保険制度には医療給付金の金額や給付上限に大きな差があり、圧倒的に都市部が優遇されています。その上、中国の医療機関では代金踏み倒し防止のため、治療費は先払いが多い。医療費をまず自分で支払ったその後、給付金を受け取ることができる制度なのです。中国政府は2020年までに医療制度改革を行うことを発表していますが、その間にも十分な治療を受けられずに亡くなる人は大勢いる」  出身地によって命の重さに差がつけられてしまう悲しい現実が、中国にはあるようだ。 (文=青山大樹)

「虫入りキャラメル」「ビニールチキン」……食品衛生ルール改悪でさらに揺らぐ、韓国“食の安全”

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くだんのビニールチキン
 愛知県稲沢市の産業廃棄物処理業者が、カレーチェーン店「CoCo壱番屋」を展開する「壱番屋」が廃棄したビーフカツを不正に転売していたとして騒動になっているが、韓国で食品にまつわるアクシデントが起こったときは、「食品医薬品安全処」(食薬処)に申告するのが一般的だ。そんな食薬処が1月14日、食品製造・加工業者2万7,740カ所を点検し、食品衛生法違反として2,823カ所を摘発したと発表した。  それによると、食品の安全確保の上で必須といえる基本安全守則の違反件数が、1,144件にも上っていることが判明している。基本安全守則とは、異物管理努力や流通期限など食品事故を防ぐための原則なのだが、異物混入(291件)、品質検査未実施(261件)、衛生教育未実施(149件)、無登録製品の使用(94件)など、当たり前に守られるべきルールが守られていない現実が浮き彫りになった。食薬処は昨年、加工食品7万3,298点についても検査しており、そのうち224点を回収している。  実際、韓国では相も変わらず食品への異物混入が頻発している。最近では昨年12月に起こった“ビニールチキン騒動”が有名。チキンのフランチャイズ「チキンマニア」のある店舗で販売したチキンにビニールのかけらが刺さっており、クレームを入れた消費者に対して「その程度では返品できない」などと突っぱねた騒動だ。事態はネットを通じて拡散し、最終的にチキンマニアは公式謝罪。ビニールチキンを販売した店舗は閉店に追い込まれている。また、11月には有名製菓業者のお菓子に、5mmほどの幼虫2匹が混入していた事件も。8月にも、虫入りのキャラメルを食べて下痢を起こした親子の騒ぎがあった。  数字と実例が表す通り、“食の安全”に疎い韓国なのだが、食薬処は、異物混入などの申告を受けた製造者の報告義務期限を「確認の時点以降、翌日まで」から「確認した日を含めて3日以内」に延長したと発表。つまり、これまでは異物混入の申告を受けた際、迅速な措置を取るために、翌日までに管轄市長、郡長らに報告していたのだが、今後は3日以内の報告に緩和するということだ。食薬処は「現在は報告期間が短く、本当に異物混入なのかどうかを正確に把握する前に報告するという事態が起こっている」と説明しており、補償金を目当てのウソの申告が増加していることも報告期間延長の原因と考えられている。  新たに猶予を作った食薬処には、批判が殺到。本当に虫やガラスなどの異物混入があった場合、直ちに回収などの措置を取れないからだ。何よりも報告期間が延長されたことで、製造業者が異物混入の原因を隠蔽する時間的余裕も作られてしまうだろう。消費者の安全を考えるのであれば、たとえ申告の正確性が不確かであったとしても、即日調査すべきとの声が多い。  いずれにせよ、食薬処のルール改悪によって、ますます食の安全に疑問符がついている韓国。かの国の食品に手を出すときは、異物混入などのアクシデントへの特別な注意が必要なのかもしれない。