
「週刊文春」(4/28号、文藝春秋)
今週の注目記事 1位
「原発は本当に大丈夫か?<徹底検証>」(「週刊文春」4/28号)
「『熊本地震』瓦礫に咲く花」(「週刊新潮」4/28号)
2位
「『朝日新聞』部数水増し3割で『大新聞』の明日」(「週刊新潮」4/28号)
3位
「僕たちのヒーローはみんな在日だった」(「週刊現代」5/7・14号)
4位
「ライバル誌『週刊現代』のSEX特集60すぎて70すぎて、80すぎて90になっても『したい』を実践してみた」(「週刊ポスト」5/6・13号)
5位
「自民党参院選候補 山田宏妻が嘆きの告白」(「週刊文春」4/28号)
6位
「発表! ニッポンの『ウラ大金持ち』ランキングベスト100」(「週刊現代」5/7・14号)
7位
「【告発スクープ】ダノンが隠蔽した『ヨーグルト異物混入』事件」(「週刊文春」4/28号)
8位
「驚異のMEGA地震予測 新たなる『警戒地域』」(「週刊ポスト」5/6・13号)
9位
「藤原紀香大炎上『火の国』ブログで熊本県民を怒らせ、土足厳禁の松竹座をブーツで闊歩し梨園からブーイング」(「週刊文春」4/28号)
10位
「逮捕! 田母神敏雄<元航空幕僚長>『夜の赤坂豪遊と愛人』」(「フライデー」5/6号)
11位
「元日テレジェニック・高崎聖子<改め、高橋しょう子>のAV」(「週刊現代」5/7・14号)
12位
「北海道『仁義なき補選』最前線ルポ」(「週刊文春」4/28号)
【巻末付録】現代とポストのSEXグラビア比べ!
GWを控え、各誌、合併号の季節である。今日発売の現代とポストは、合わせて900円。1冊450円というのは、いつもながら高いな~。
450円あったら、すき家で牛丼を食べて、ドトールでコーヒーが飲める。そうブツブツ言いながら、パラパラめくってみる。グラビアに気合いが入っているのはわかるが、特集は合併号らしい華やかさがない。まあ、上にも入れたが、ポストの「ライバル誌『週刊現代』のSEX特集を実践してみた」というのが“意外”に面白かった。おちょくってけなすのかと思ったら、真面目に取り組んでいる。それは後ほど紹介しよう。
まずは文春から。昨日投開票が行われた北海道5区の補選の投票前の状態を報じていた。自民党公認で故・町村信孝衆院議長の娘婿である和田義明氏(44)と、高校中退で2人の子どもを持つシングルマザーで、北海道大学大学院で公共政策を学んでいる池田真紀氏(43)の一騎打ちになった。
和田氏は町村氏の地盤を受け継ぎ、選挙区内に3万近い票を持つ新党大地の鈴木宗男氏が支援しているから、負けようがない戦いのはずだが、現状は池田氏が互角の戦いをしていて、安倍首相は大慌てだったという。
池田氏が支持を伸ばしている背景には、共産党が独自候補の擁立を取り下げ、民共共闘が進んでいることが大きい。また、せっかく取り込んだ宗男氏だが、宗男氏と娘の貴子氏が目立ちすぎると、誰の選挙だかわからなくなるという批判が後援会から出て、宗男隠しにあっていると、本人も腹を立てている。
「総決起集会に私を呼んでおきながら(応援演説の)出番も与えない。(中略)昔の町村流のやり方に固執しているのか、勝つためにどうすればいいのか分かっていないのか、不思議でなりません」(鈴木宗男氏)
アベノミクスは失敗で円高、株は乱高下。TPPでは、日本側の聖域が守られていないことがだんだん明るみに出てきた。消費税10%は先送りが既定路線となり、今さら発表してもインパクトは少ない。そこに熊本地震が起きたのだから、もはや安倍政権はレイムダック状態になってきている。
結果は和田氏が当選したが、得票は和田氏が約13万5,800票、池田氏が約12万3,500票と、大楽勝と思われていた自民党の牙城を崩す勢いだった。特に浮動票は圧倒的に池田氏が多かったから、もっと投票率が上がっていたらと思う。
この結果を見て、安倍首相は衆参同日選挙をあきらめたようだ。
衆議院京都3区の補欠選挙は民進党の前議員・泉健太氏が当選したが、投票率は30.12%で、戦後に行われた衆議院の補欠選挙の中では最も低くなった。参議院選挙は、みんなで選挙に行こうね。
どうでもいい話だが、先週も紹介した元日テレジェニック・高崎聖子が高橋しょう子と改名して出たAVが、5月1日に発売されると現代がご丁寧に報じてくれている。
価格は2,480円~。レンタルはないので、近くのアダルトショップで買うか、ネットのDMMにアクセスして動画をダウンロードする。Amazonでも買えるそうだ。興味のある方はどうぞ。
元航空幕僚長の田母神俊雄氏(67)が、公職選挙法違反容疑で逮捕された。私も多少袖すり合ったことがあるが、世間知には疎いという印象だった。幕僚長を辞めた直後に話を聞くために自宅に電話をかけると、上品そうな奥さんが対応してくれた。だが友人から、田母神氏は愛人問題で奥さんと別れる・別れないの騒動になっていると聞いて、驚いたことがあった。
フライデーは、彼について「カネと酒とオンナが大好きな俗物ですよ。戦後日本最後の侍なんてキャッチフレーズは、実像とはほど遠い」(田母神容疑者の知人)とバッサリ。よくこんな男の政治団体へ1億3,000万円もの寄付が集まったものだ。
さて先週、文春は、片岡愛之助には大阪・北新地のホステスとの間に男の子がいるが、藤原紀香との結婚記者会見の翌日、彼女は愛之助の弁護士から、息子のDNA鑑定をしてほしいと告げられたと報じた。
それが出てから愛之助は「事実とかけ離れた記事の内容が出ており、僕自身大変驚いています」とブログで反論したが、再び彼女はこう言っている。
「事実とかけ離れた? それがどこなのか教えてほしいです。卑怯です。息子の前で、今までのことを洗いざらい、包み隠さず話せるというのでしょうか。(かつては実子と認めた)自分の言葉にもっと、責任と重みを持って欲しい」
紀香も、歌舞伎界では行儀の悪さなどが批判の対象になっていると、文春は報じている。
「歌舞伎界ではお祝いムードは皆無です。正直あの人(紀香)さえ(歌舞伎界に)来なければと思います」(歌舞伎関係者)
悪いところだけ「夫唱婦随」では、この結婚長く続くのだろうか?
ポストの専売特許「MEGA地震予測」をしている村井俊治東大名誉教授が、熊本大地震も予測していたと報じている。
だが、ここが危ないと2014年5月から呼び掛けていたが、あまり長く警戒を続けていては読者を不安にさせてしまうと、昨年末に警戒を解除してしまっていたというのだ。ネット上では村井氏の予測を評価する一方で、不正確さを非難する声も上がっているという。
まあ、気象庁もお手上げの地震予測だから致し方ないとは思うが、今後の警戒ゾーンはどこになるのか? いくつも挙げているが、これを見ると日本全国が要警戒地域ではないか。
これで当たったと言われてもな~。
文春は世界的な食品メーカーの「ダノン」日本法人が、2014年10月、ひそかに「10月29日が賞味期限のダノンビオいちじくミックス」を営業担当の社員たちを動員して買い取りに走らせていたことを報じている。
酵母菌が混入していたのだが、無害だとダノンジャパンは回答している。だが「健康被害がないからOKではなく、『欠陥が見つかれば公表する』そして『回収の対応をとる』というのがきちんとした企業です」(消費者問題研究所の垣田達哉氏)というのは当然だろう。
三菱自動車が先日、軽自動車4車種で燃費を実際よりよく見せる不正を行っていたと発表した。国内で生産・販売している全車種のうち半数以上が、法令と違う方法で測定されていた可能性が出てきたといわれている。
ドイツのフォルクスワーゲンと同様のケースのようだが、ほかの日本の自動車メーカーでも同じことがあるのではないか。不正が見つかれば直ちに公表する。遅れるとその分、信用を回復するのに時間がかかる。そう思って決断できる経営トップが、どれだけいるのだろうか?
現代の「2016年版高額所得者番付」を見ていると、昔のことを思い出す。今の時期になると、高額所得者番付が新聞に載った。この番付は事前にマスコミに配られるのだが、週刊誌はかなり前から取材しておかないと締め切りに間に合わない。
知り合いの新聞記者から手に入れた番付のコピーを記者の人たちに渡して、企業の社長や土地成金、スポーツ選手や作家などを取材してコメント取りをやったものだった。
あの頃は、長者番付の上位は親から相続した土地を売って大金を手に入れた人が多かった。上位の常連は大企業のオーナー経営者たちだった。
その頃と比べると、顔ぶれはずいぶん変わってきている。今回のランキングは、総資産の多い順になっているようだ。
第1位はキーエンス名誉会長の滝崎武光(70)氏。計測機器や電子顕微鏡が評価され、社員の平均年収が日本一高い会社としても知られる。総資産は3,062億2,000万円。
2位がスタートトゥデイという会社の前澤友作(40)氏。CD通販会社として設立され、アパレルのオンラインショッピングサイト「ZOZOTOWN」がヒットした。総資産は2,493億6,000万円。
3位はエービーシーマート創業者の三木正浩(60)氏。安価なブーツを売り出して売り上げを伸ばした靴小売チェーン。総資産は2,332億7,000万円。
4位はホテルチェーンを擁するアパグループ代表の元谷外志雄(72)氏。総資産は2,200億万円。
5位はコロプラ社長の馬場功淳(38)氏。スマホ向けのゲーム開発会社だそうだ。総資産は1,751億4,000万円。
多くがIT関連企業か、安売りで伸びてきた会社のようだ。こうした企業は、10年後にどうなっているのだろう? 来年からは、10年前のランキングと現在のを比べて見せてくれないだろうか。世の中の流れがわかって面白いと思うのだが。
文春が参議院選の自民党公認候補、山田宏元杉並区長のスキャンダルを報じている。山田氏は先月話題になった「保育園落ちた」ブログを、こう批判した。「まあ落書きですね。『生んだのはあなたでしょう』『親の責任でしょ。まずは』と言いたいところだ」。だが、山田氏にこう言える資格があるのかと、文春は問うている。
以前、山田氏は愛人問題で騒がれたが、現在は、妻と東京家裁で離婚裁判中だというのだ。それも、原告が山田氏で、妻が被告なのだ。
妻の祐子さんは離婚の意思はないといい、「彼女を訴えたのは、参議院選で議員復帰する前に彼女とのことを精算したい」「今は現職ではないし、借金しか残っていないので、慰謝料で大金を払わなくても済む」という姑息なやり方だと非難する。
「女性とお金にだらしないのは間違いありません。(中略)当時は離婚も考えましたが、子供たちがまだ小さくて……。彼らのことを考えると、そんな決断はできなかったのです」
先日、次男が結婚式を挙げたそうだが、山田氏は欠席して手紙だけを送ってきたそうだ。
人間的には何かが欠落しているが、政治姿勢には彼女も息子たちも共感しているという。だが、自分の欲望のまま律することができない人間に、政治家になる資格があるのだろうか? 私は疑問である。
今週の現代とポストのSEX記事は、現代が「妻から夫へ これが本音です!『してほしいSEX』『してほしくないSEX』」。読まないでも内容はわかる。
ポストのほうは「ザ・ベスト・オブ『死ぬまでSEX』」。第1部と第2部がある。特に第2部は週刊現代のSEX記事の中から「思わず目を丸くした記事」をピックアップして組んでいる。
思いつくことがなくなって自棄になってやったのかと思ったが、どうしてどうして、真面目に取り組んでいるところがほほえましい。
どんなのを試したのかというと、「なかなか上手に入らない『クリトリス尿道挿入』という流儀」「性の賢者なら試している『小陰唇観音開き』で妻に怒られた」「心臓にやさしいテクニック『ホバリングタッチ』で毛も感じる」「ブラジル女性が叫ぶ体位『寝坊する犬』で恥丘の裏側へ」「睾丸を毎日モミモミすれば下半身が元気になる!?」など。
タイトルだけではわかりにくいが、こうして見ると、現代のタイトルはなかなかうまい。
やることは万国同じだから、せめてタイトルだけでも、という苦労の跡がうかがえる。他誌の企画も取り込んでしまうポストの貪欲さを買って上位に入れてみたので、ぜひ編集部の苦労を頭に入れて読んでみてください。
現代の「僕たちのヒーローはみんな在日だった」というタイトルを見て、30年ほど前に引き戻された気がした。
朴一大阪市立大学教授が同じタイトルの文庫を講談社のα文庫から出したことで、この企画を組んだようだ。
私が「月刊現代」の編集部にいた頃、在日の芸能人やスポーツ選手、企業の社長たちを調べて、その人たちの名前を載せ、話題になったことがあった。
まだほとんどの人たちが日本名を名乗り、在日であることをカミングアウトする人は少なかった時代であった。出された人たちは迷惑したことだろう。
ネタ元は韓国の新聞や雑誌だった。そこには日本で成功しているわが同胞たちという特集があり、日本名と韓国名を併記してあった。
ずいぶん昔になるが、伊集院静氏と初めて会ったとき、彼の名刺に韓国名が書かれていたのを見て、格好いい人だなと思った記憶がある。
私がいた講談社でも、社員名に韓国語が見られるようになったのは、それほど遠い昔のことではなかった。
今の若い人は韓国名を名乗る人が多いようだし、なんとも思わなくなったが、ここへくるまではやはり長い時間がかかっているのだ。
今回の朴さんも、名前を挙げているのは故人やよく知られた人が多い。やしきたかじん、力道山、松田優作、都はるみ、和田アキ子などなど。松坂慶子は私の中学校の後輩だが、彼女はその頃から、きれいな女の子がいると騒がれていた。
NHK朝の連ドラ『マッサン』の玉山鉄二、野球選手の桧山進次郎選手は知らなかった。
美空ひばりも在日ではないかというウワサは以前からあった。ノンフィクション作家の本田靖春さんと美空を取材しているとき、彼女にそのことについて聞いてみようかという思いはあったが、本田さんの意向もあってやめたことがある。
在日の人たちに芸能や音楽関係、スポーツ選手が多いのは、その頃はなかなか一般企業に就職できなかったということも関係していると思う。今は少しよくなってきているのだろうが、こうした“差別”は完全になくさなければいけない。
先週はポスト、今週は新潮が朝日新聞の押し紙問題を特集している。事の発端は、朝日新聞の販売店が、新聞の注文部数を減らしたいと朝日新聞側に申し入れたにもかかわらず、同社の営業社員は考え直せと突っぱねたので、たまりかねて公正取引委員会に申告したのだ。
そこで公取委は、放置すれば違反につながると朝日新聞側にイエローカードを出したというのである。
新潮によれば、公取委が動いたのは、2月15日に日本記者クラブで行われた公取委の杉本和行委員長の会見の席で、朝日新聞のエース記者大鹿靖明氏が、こう質問したことから始まったという。
「(朝日の)販売店を調べに行った次第ですが……。そこでお話を伺うと、相当、押し紙が横行している、と。みんな新聞社から配達されてビニールでくるまったまま、古紙回収業者が回収していく。私が見聞きしてた限りだと、25%から30%くらいが押し紙になっている。どこの販売店も何とかしてほしいけれども、新聞社がやってくれない、と」
新聞業界最大のタブーとされる「押し紙問題」を、朝日新聞の記者が“告発”したというのである。それを受けて公取委が動き、先のような処分が朝日新聞に下されたのである。
押し紙は販売店の損失になるが、これまでは折り込み広告や、押し紙一部につき月1,500円の補助を出していたから続いてきた。
しかし、慰安婦問題などで14年に約740万部あった部数が10月には40万部減らし、現在は660万部にまで落ちているという。しかも、そのうちの25~30%が押し紙だというのだから、実数は500万を切るのではないだろうか?
これは、部数1位を誇る読売新聞とて同じである。新聞の窮状がうかがえるが、もうひとつ見逃せないのが、公取委が押し紙問題に積極的になった背景である。
公取委は総理大臣直属の行政委員会なのだ。したがって、自分の気に入らないことを書く朝日新聞に圧力をかけるには、安倍首相にとって好都合なのである。
「いまや新聞は安倍政権に完全に生殺与奪の権を握られたのである」(先週のポスト)
そんな折だが、「表現の自由」に関する国連特別報告者として初めて訪日したデービッド・ケイ氏(米国)が、日本での調査を終えて4月19日に外国特派員協会で会見したと朝日新聞が報じている。
「『特定秘密保護法や、「中立性」「公平性」を求める政府の圧力がメディアの自己検閲を生み出している』と分析。『ジャーナリストの多くが匿名を条件に面会に応じた。政治家からの間接的圧力で仕事を外され、沈黙を強いられたと訴えた』と述べた」(朝日新聞4月20日付)
また同じ紙面で、国際NGO「国境なき記者団」が、2016年の「報道の自由度ランキング」を発表したが、日本は前年より順位が11下がって72位だったと報じている。10年には11位だったから、安倍首相になって61も下がったことになる。
安倍首相批判報道を自主規制し、権力に擦り寄る大手メディアの堕落ぶりを指摘されているのに、なんだか他人事のような報道の仕方である。困ったものだ。
文春と新潮は当然ながら熊本大地震の記事がトップで、ページもたっぷり割いている。文春のタイトルは「原発は本当に大丈夫か?」、新潮は「『熊本地震』瓦礫に咲く花」。新潮にしては、珍しく切迫感の乏しいタイトルである。
まずは文春からいこう。地震直後の18日の衆議院TPP特別委員会で丸川珠代環境相兼原子力防災担当相が、答弁を要求されていないのに自ら立ち上がり、こう発言した。
「(原子力)規制委員会において、今のところ安全上の問題がないと判断されたと報告を受けております」
これを拙速な安全宣言だと、文春も批判している。地震の震源地から半径約150キロ圏内には3つの原発がある。鹿児島県の九州電力川内原発、佐賀県の九州電力玄海原発、愛媛県の四国電力伊方原発で、川内は2015年に1号機、10月には2号機が再稼働している。
玄海、伊方も近いうちに再稼働が見込まれている。今回の地震の震源は熊本から大分に向かって北東へ移動しているが、延長線上には川内と伊方原発が位置しているのだ。
特に川内原発は「過去に巨大噴火を起こした桜島周辺の姶良カルデラ(陥没地形)などに囲まれた“火山銀座”の内側にある」(文春)ため、「全国の原発で最悪の場所にあると言える」(井村隆介鹿児島大准教授)。
今月6日の川内原発差し止め裁判で、福岡高裁宮崎支部は住民側の抗告を棄却したが、一方で「最新の知見でも噴火時期や規模の的確な予測は困難な状況。規制委が的確に予測できることを前提に立地評価している点で、不合理といわざるを得ない」と付言しているのだ。
さらに九州電力は、川内原発を再稼働した後に「免震重要棟」を造らないと発表した。玄海原発にも造る考えはないと言っている。国会の原発事故調報告書で東電の清水元社長が「あれがなかったと思うとゾッとする」といっているほど重要なものを、平然と造らないと言い出しているのである。異常と言うしかない。
その国会事故調は、福島第一原発の電源が失われたのは津波の前、地震による可能性が高いと報告しているのだ。
だが、文春によれば、伊方原発は、地震による最大級の揺れの想定「基準地震動」を570ガル(ガルは揺れの勢いを示す加速度の単位)から650ガルに引き上げたから安全だと言っているが、「熊本大地震は1,580ガルを記録しています。これは地表での数値で、原発は固い岩盤の上にあるので、その半分ぐらいをイメージすればいいとはいえ、650ガルでは到底耐えられない」(岡村眞高知大特任教授)というのである。
こうした大きな疑問に対して、規制委員会の田中俊一委員長は表に出てきて説明するべきだ。さらに、今回の大地震で専門家たちが口をそろえていうのは「南海トラフ地震」が起きる可能性についてだ。南海トラフとはフィリピン海プレートとユーラシアプレートの間に位置し、地震を引き起こすエネルギーの貯蔵庫として知られ、90~150年の周期で大地震が起きている。
地震予知が専門の長尾年恭教授は、今年4月1日に起きた紀伊半島沖の地震(M6.1)が、南海トラフの東端で、今回の熊本地震は西の端にあたるという。
「後世の人は、(今回の熊本地震を=筆者注)南海トラフ地震の予兆だったと述べることになるのではないでしょうか」(長尾教授)
現在、南海トラフ地震は30年以内に起きると予測されているが、起きたら被害規模は想像もできないほど巨大になる。
「死亡者は47~50万人と推計されています」(立命館大学歴史都市防災研究所の佐藤比呂志教授)
ところで、14日の地震が起きた後に、安倍首相は被災地を視察すると言いだした。16日の早朝6時出発という日程が組まれたそうだが、当日未明の本震が起きて出発3時間前に中止になったそうだ。
もし行っていれば、警備やなんやかんやで1,000人規模の人員が動くことになり、被災地にとっては、菅直人首相(当時)が福島第一原発事故直後、現地を視察したときと同様、大きな非難を浴びたであろう。
安倍首相は、24日に投開票される衆院北海道5区の補選が気になり、そちらへ応援に行きたくてならないのだが、被災地視察より先にするわけにもいかず、官邸は頭を悩ませているという。
文春は、今回の震災報道では、NHKに対して稚拙だという批判があり、テレ朝『報道ステーション』の富川悠太アナの株は上昇したと書いている。
確かに、NHK地方局の新米アナなのだろう、「家が傾いています」「道路が陥没しています」程度の、見ればわかることしかいえない現地ルポにイライラしたことは事実だ。
富川アナは災害現場からの中継に慣れているから、「水を得た魚」のようにこなしていた。それに比べて、今春からTBS『NEWS23』のキャスターになった星浩氏の評価は低い。
「星さんの取材は、赤ちゃんが救出された家屋の前に佇んでいただけ。行政への問題提起など、はっきりした切り口はなく、最後に活断層について地元の首長と話したことや原発立地の問題を、その映像はないまま『報告』して終わり」(立教大学服部孝章名誉教授)で、精彩を欠いていたと手厳しい。
NHKについていえば、熊本出身の武田真一アナはよかった。NHKスペシャルでの冒頭「熊本県は私のふるさとです。家族や親戚、たくさんの友人がいます。(中略)また今夜も明かりのない夜を迎えることを思いますと胸が締め付けられます」と話したことで、大きな感動を呼んだ。
新潮は現地ルポを中心に、被災地で暮らしている女性タレントについても取り上げている。阿蘇の麓で暮らしていた井上晴美(41)は、最初の地震で自宅が住めるような状況ではなくなって、近くの友人宅の庭でテントを張って泊まっていた。そこへ本震が来て、自宅は全壊。今はなんとか空いている旅館を見つけて、そこの7畳で家族5人が生活しているという。
新潮も取り上げているが、Twitterなどを使った悪質なデマが飛び交ったのにはうんざりした。
「地震のせいでうちの近くの動物園からライオンが放たれたんだ」という程度ならまだ許せるかもしれないが「熊本の朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだぞ」に至っては、これを書き込んだ奴を明らかにして、悪質なひぼう中傷罪で逮捕するべきである。
気になる地震保険についても、新潮は触れている。
「現在、保険金額1,000万円の場合、熊本県の保険料は木造で1万600円、鉄筋は6,500円。これに対し、東京都は木造で3万2,600円、鉄筋で2万200円となる」(新潮)
金額は年額である。熊本県の地震保険の加入率は28.5%で、全国平均とほぼ同じだという。だが、1,000万円では満額もらえたとしても、当座の暮らしに消えていくだけだろう。
熊本地震が激甚災害に指定されれば、それなりの補償はあるのだろうが、安倍首相はなぜか渋っていた。それは北海道補選前に被害を大きく見せたくないからではないかと、ネットでは批判されているが、そう思われても致し方あるまい。
安倍の地元・山口県で起きた豪雨で死者・行方不明者4人、全壊家屋49棟だったが、すぐに激甚災害に指定した。今回のほうがはるかに被害は大きいのに、いまだに激甚災害指定しないのはなぜなのか?
そう思っていたら、ようやく政府は「25日午前、熊本、大分両県で相次ぐ地震の激甚災害への指定を持ち回り閣議で決定した。被災自治体の災害復旧事業に対する国の補助率が上積みされ、自治体は少ない負担で事業を実施できる。安倍晋三首相は24日に麻生太郎副総理兼財務相に復旧・復興のための平成28年度補正予算案の編成を指示しており、被災者の生活再建に全力を挙げる」(産経新聞4月25日付より)。
これも北海道5区の補選が辛うじて勝てたから、ようやく腰を上げたのであろう。
こうした大災害が起きると円高に振れるそうだ。被害の大きさやいまだに続く余震で、熊本を含む九州経済は大きな打撃を受けた。
被災者を救済し、倒れた家屋の復旧を急ぎ、日常生活を取り戻すために政府はもちろんのこと、日本人全員で助けなくてはいけない。そのために消費税をアップするのは致し方ないかもしれない。
それにはアップした分を全部救済に使うという確約と、使途をすべて明らかにすべきことは言うまでもない。
【巻末付録】
現代は、頭のカラーページで熊本地震被災地支援のための「有名人の私の愛用品お譲りします」という企画をやっている。
五郎丸歩のレッズのジャージー5,000円、壇蜜のシルクのパジャマ1万円、筒香嘉智のバッティンググローブ8,000円などなど。いい試みだとは思うが、もっと値段を上げるか品数を多くしないと、全部売り上げたとしても、失礼だが、たいした額にはならない。
この売り上げ+現代が100万円ぐらい出したらどうか。
グラビアは「リオ五輪 バレーボールイタリア代表 F・ピッチニーニ」。世界最高の肉体といわれるだけあって、迫力は満点。ただし、ヘア・ヌードではない。
元祖スイカップアナウンサー「古瀬絵理 黄金の時間」。こちらもヘアはないが、かわいい。「『国民的アイドルグループ』元人気No1メンバー 三上悠亜 恋しくて」。こちらにはかわいいヘアあり。進化する袋とじは「超高性能電子顕微鏡で女性の肉体を徹底調査」。こういう企画の難点は、微細になればなるほど、H度は少なくなることだ。
ポストはカメラマン渡部達生氏が撮っていた女優83人の「ピース」写真。よくまあこれだけ取っていたものだと感心。
珍しく巻頭から袋とじ。「フィギアスケート女王 村主章枝」。意外に太ももが太くない。セクシーさはイマイチ。
後半の袋とじはズバリ「きれいなお姉さん65人のアンダーヘア図鑑」。これもまあ、よく集めてきたね。
お次は元シェイプUPガールズ「中島史恵 47歳、このカラダを身よ!」と「坂口良子 28歳のフルヌード」。そして、また袋とじ「奇跡の女優ヌード」。島田陽子、五月みどり、大谷直子などなど。写真は小さいけど、濱田のり子の下半身がそそる。
今週は、現代はやや企画倒れ。ポストのほうが迫力、セクシー度ともに現代を上回っている。よってポストの勝利!
(文=元木昌彦)