「これ以上の舞台はない」46歳キング・カズのヴェルディ移籍は、引退への花道なのか

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『カズ語録』(PHP研究所)
 日本サッカー界の至宝、キング・カズに移籍話が急浮上している。  J2横浜FCの元日本代表FW・三浦知良に対して、兄の三浦泰年監督率いるJ2東京ヴェルディが期限付き移籍での獲得に動いていることが明らかになった。近日中にもクラブ間交渉が行われ、東京V側は正式にオファーする方針。移籍が実現すれば、カズにとって15年ぶりの古巣復帰となる。 「関係者によれば、東京Vは早い時期から水面下でカズ獲得に動いていたようです。すでに獲得へ向けてゴーサインも出ていて、今夏の移籍市場で正式オファーを提示する方針。近日中にも両クラブの幹部が直接交渉し、条件面などが話し合われる見通しです。東京VとしてはJ1昇格の切り札としてカズの得点力に期待しているとのことですが、本音では人気低迷のチームへのテコ入れ策としての獲得でしょうね。いくらなんでも、50歳近いプレーヤーにJ1昇格を託すというのはあり得ない。兄弟で同じチームで競演ともなれば話題性も十分だし、それだけで客を呼べます。一方、横浜FCで満足なプレー機会を得られていないカズとしても、どんな形であれ出場機会が得られるのなら、東京Vへの移籍は大歓迎でしょうからね」(サッカー誌編集者)  すでに兄の三浦泰年監督はカズの獲得を見越して、起用法やカズを生かすためのシステムなど複数のアイデアを描いているという。だが、今回の移籍話はそんな単純なものではない、という見方もある。 「ズバリ、引退へ向けた“最後の花道”です。横浜FCでくすぶり続けながらフェードアウトするように引退するのは、カズとしても本意ではないでしょう。派手好きな男ですから、華々しく引退できる舞台やシチュエーションを模索しているはず。本来ならプロ生活を始めたブラジルのクラブチームで引退したいのでしょうが、さすがにブラジルのクラブでは出場機会は保証されない。一方、ある程度、出場機会が得られそうな東京Vなら、かつて全盛期を過ごしたクラブだし、兄が監督であるし、カズが有終の美を飾るにふさわしい舞台だといえます。しかも、チームのJ1昇格がかなえば、最後の花道として、これ以上言うことありません」(同)  46歳という現役最年長プレーヤーとして、鉄人ぶりを見せつけてきたカズだが、いよいよ現役引退が近づいてきたのかもしれない。

今回もヤバい奴らが勢ぞろい!“不良の格闘技大会”『RINGS × THE OUTSIDER』舞台裏レポ!

outsider-yokohama_4352.jpg  横浜にケンカ自慢が大集結!──前田日明主催の格闘技イベント『RINGS × THE OUTSIDER』が9日、横浜文化体育館で行われた。因縁の再戦、自爆チョップ、あわや番狂わせ、海外対抗戦などなど、見どころの多かった今大会。ひときわ目立っていた試合と選手をクローズアップ! ●“横濱義道会初代総長濱の狂犬”  黒石高大(神奈川・27歳)      VS  “リアル刃牙”  渋谷莉孔(東京・28歳)  アウトサイダーの看板選手である両者。前回の対戦は互いに慎重になりすぎて、お見合いに終始。ファンの失望を買った。そこで主催者の前田日明は今回、再戦の舞台を用意した。  試合前の両者にインタビュー。まずは控え室に横たわり、無表情でストレッチをしていた渋谷から。 ──体調はいかがでしょう? 「普通。全然、なんも用意してない」 ──再戦を控えた今の心境は? 「仕方ないからやる、みたいな感じ」 ──あまりこの試合には乗り気でない? 「ぶっちゃけ、キャンセルしてもよかったんですよ。カネがないから俺の階級のベルトを作る気がないって(主催者の前田日明に)言われて、一気にやる気がなくなっちゃった。(リングスは)ちょっとカネの使い方、間違ってるんじゃないか。あんな外人ばっかにカネ使ってるようじゃ、ダメでしょ」 ──そんな中、今日の試合に向けて、どのように気持ちを奮い立たせてきたんですか? 「まだ全然奮い立ってない。試合30分前になってから、どうにかします」 ──今回勝ったらどうするつもり? 「他んとこ行くかも。名古屋とか沖縄とかから、いっぱい声がかかってるんですよ。『ベルト作るから、来てくれ』と。ワンマッチでタイトルマッチやってくれるところもあるみたいだし、カネも出るし旅費も出るから、他行ったほうがいいのかな、と」 ──ということは、勝っても負けてもアウトサイダーは今回で最後? 「試合後に何を言われるかによりますね。(ベルトを)作るって言われたら残るかもしれないけど」  ……といった感じで、終始テンション低めの渋谷。「トレーニングは全然してない。ここ最近はずっと不摂生してた」と言うが、体は前回よりも鍛え上げられているように見える。
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言葉とは裏腹に仕上がりはよさそう
 一方の黒石の様子はどうか。控え室を覗くと、ひとりで何やら思案中だった。普段は陽気な彼なのに、この日は非常に恐ろしい顔で取材に応じた。 ──地元横浜での再戦。今、どういう気持ちですか? 「もうやること決まってるんで。殴り合い。突っ込むしかない」 ──1ラウンドのしょっぱなから? 「2ラウンドフルで戦うことは考えてないっす」 ──今日のために、どのような練習を? 「フィジカル。組み合ったときの対処と、あとは6分間で600~700発ぐらいはフルで殴れるように」 ──寝技もある程度想定している? 「2~3発いいパンチが効いたら、渋谷君は絶対タックルに来るから」 ──もしそうなっても大丈夫? 「土橋(政春)君といつも練習やってるから大丈夫です。渋谷君は土橋君よりは強くないんで」
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人気者・黒石のコールに風船が舞う
 そんな両者の対決は、前回とは打って変わって終始アグレッシブな展開に。まず開始早々、渋谷がハイキックで黒石からダウンを奪う。立ち上がった黒石はひるまず猛進するが、力みすぎてスリップする場面もたびたび。そうした隙を見逃さず、渋谷は黒石を打撃と寝技でジワジワ追い詰め、最後はスピニングチョークで締め落とした。
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終始積極的に攻めた黒石だったが……

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渋谷の冷静さが光った
 勝った渋谷は勝利者マイクで「おい黒石、いろいろあったけど、俺おまえのこと嫌いじゃないぜ。おまえのまっすぐなとこ俺は好きだぜ。ありがとう! あともう一個言わせて。今、前田さんが俺のためにベルト作ると言ったんで、チャンピオンは俺しかいないっしょ! 見とけー!」と継続参戦の意思表示。  敗れた黒石は「完璧な負け。途中で心が折れた。また一から出直します」とさっぱりした表情で再起を誓った。
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試合後は健闘を称え合った
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時は来た!?
●“リアル アマプロレスラー”  橋本シバター(神奈川・27歳)  毎回、有名プロレスラーをモチーフにしたファイトで賛否両論を巻き起こすシバター。今回は橋本真也になりきって戦ったはいいが、試合後に医務室へ直行した。いったい何があったのか? 診察を終えたシバターを直撃! ──ケガをしたんですか? 「袈裟斬りチョップを打ったときに、右手の骨を折ってしまった……。チョップの威力が強すぎて、自分を破壊してしまうとは皮肉だな」 ──折ったのはいつ? 「1ラウンドの序盤だ。折れた後もしばらく我慢してチョップを打ち続けていたんだが、そのうち痛みに耐え切れなくなってしまった。右手が使えないから試合を決める力がなくて、2ラウンドフルのドロー判定にまでもつれ込んでしまった」
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痛そうにする橋本シバター
──しかしそんな中、水面蹴りを披露したのはすごい! 「だな。もう右手は使えないから、あれしかなかったんだ。だが俺と違って、本物の橋本は、骨を折った後に勝っている。まだまだ俺も練習不足だな」 ──ところでその黒いパンタロン、かなり忠実に再現してありますね。 「いつも特注で作ってもらうんだよ。お抱えのデザイナーがいるんだ」 ──おいくらですか? 「イチゴーだね」 ──1万5,000円? 15万円? 「150万だ」 ──今後の抱負を。 「実は会社を辞めて本物のプロレスラーになろうと思っている。もう会社にも辞表を出しており、腹を決めている」 ──どこのプロレス団体に行くつもりですか? 「このあいだ『大改造!!劇的ビフォーアフター』を見て知ったんだけど、新日本プロレスの選手寮が新しくなったそうだから、まずは新日からだな」 ──アウトサイダーにはもう戻って来ない? 「安心しろ。上から降りて行くつもりだ。新日で活躍してから、アウトサイダーに戻って来る。だから今後も見守ってくれよ」  骨は折れても心はまったく折れていないシバターであった。
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●“埼玉のリアルバイキンマン”  齊藤勇駿(埼玉・24歳)  “キング・オブ・アウトサイダー”こと吉永啓之輔を追い詰め、会場を大いに沸かせたのが、この齊藤だ。結果は判定負けだったが、「金的攻撃の減点がなければ勝っていたかも」という声もチラホラ。「畜生!」と連呼しながら引き上げて来た齋藤に話を聞く。 ──もうちょっとで大金星でした。 「判定じゃダメなんだよ! いつも俺、判定で負けたりしちゃうから、ブッ倒さなきゃ意味がないって思ってたんだけど……。あぁ、畜生! 時間無制限のケンカなら、勝てたんじゃないかな」 ──試合中、相手の吉永選手の表情は? 「苦しがってたね。明らかにイヤそうな顔してた」 ──吉永選手がダウンっぽく倒れた場面もありました。あそこに一気に畳み込むかと思いきや、様子見をしましたね。
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“ミスターアウトサイダー”吉永を追い込んでいく
「みんなに今日は冷静になれって言われてたから、いつものガツガツした感じを、ちょっと抑えたんだよね」 ──ともあれ、ナイスファイトでした。今後の目標は? 「今回、仕事が忙しくてあんま練習できなかったから、今後はぜってえ猛練習するよ。そんで吉永と、現チャンピオンのハゲ(Ryo)と、G-STEPのRYO、この3人をまとめてブッ倒してやるよ!」
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落ち着き払った表情
●“朝倉兄 神と魂”  朝倉未来(愛知・20歳)  弱冠ハタチながら、非凡な打撃センスと抜群の勝負度胸を見せる朝倉。この日は海外対抗戦に参加し、イギリス人ファイターをパンチでKO。これでアウトサイダーでの戦績が3戦3勝になった。  この朝倉、見た目が優しそうなので真面目な格闘家なのかと思いきや、実は根っからのケンカ屋であることが試合後のインタビューで判明した。 ──外国人と戦ったのは初めてですか? 「ケンカはありますけど、試合は初めてかな」 ──いつどこで、外国人とケンカしたんですか? 「2~3年前、暴走族の副総長をやってるときに、公園でやりました。向こうからケンカを売って来たから、じゃあやってやろうってことで。そのときの相手は確かブラジル人だったと思います」 ──なぜケンカを売られたのでしょう? 「俺、ケンカが大好きで、暇さえあればケンカしてたんで、きっとそいつの目に止まったんでしょう。そういうのはしょっちゅうでした。ちなみに暴走族に入った理由は、ケンカをしたかったからです。ただし、今どきの若い奴らみたいに、集団でボコリとかは絶対にやりませんよ。俺はどんなときもどんな相手でも、素手のタイマンしかやらないし、タイマンで負けた記憶はないです」 ──ケンカは何連勝? 「数え切れない。これは自信を持って言えることですけど、ケンカはこの世代では日本一……とまでは言わないですけど、それぐらいやってます」 ──相手はどこで探すのでしょう? 「地元でやればやるほど、どんどん強いのがやって来る。で、ある程度やっちゃうと、そのうち地元には相手がいなくなるから、今度は名前も知らない街にバイクで遠征に行くんです。そうすると俺は弱そうに見えるからか、よくケンカを売られるんですよ。で、『待ってました』とばかりにケンカを買って、ブッ倒す。楽しかったなぁ(笑)」
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思い切り振りぬかれた右
──今はもうやってませんよね? 「少年院に入ってから、落ち着きましたね。でも時が流れて、あるときふと思ったんです。やっぱケンカがないと寂しいな、と。それで1年半ぐらい前に、総合格闘技を始めました。それ以前から空手はやってましたけどね」 ──今日は押される場面もありましたが、最後は見事にKO勝ち。 「今日の相手は外人だけあって、パワーが強かったし、今までで一番パンチも重かった。殴られて記憶が飛びかけたのも今日が初めてでした。でも最後まで、落ち着いて戦えましたね」 ──落ち着いて戦えるのは、ケンカの場数が多いから? 「というより、自分のパンチに自信があるんですよ。当たれば誰でも倒せるという自信がある。左右どっちのパンチでも」 ──試合後のマイクでは、吉永選手との対戦希望をアピールしていましたが。 「DVDを見て、格好いい男だなと。憧れの存在ですね」 ──その吉永選手ですが、今日の試合ではヒヤッとする場面もありました。 「へえ、そうなんだ。じゃあ、たいしたことないっすね、たぶん」 ──今後の目標を? 「あのねえ、最近ねえ、チャンピオンがつまんないじゃないですか。だから俺が、強くて面白い試合ができるチャンピンになりたいですね」 ──面白い試合とは? 「打撃の試合に決まってるじゃないですか。俺、寝技もできますよ。でも、客が見たいのはそれじゃないでしょ? 本当にヤバいときには寝技も使いますけど、スタイルとしてはやっぱケンカですね。俺が次世代のミスター・アウトサイダーになるんで、期待しといてください」 outsider-yokohama_5481.jpg  5周年を迎えたアウトサイダー。世代交代の波が、徐々にではあるが確実に押し寄せているようだ。  次回アウトサイダーは、9月8日(日)に大阪市中央体育館にて開催。初の関西進出なので、注目度の高い大会になりそうだ。チケット情報、選手募集情報などは、リングス公式サイト(http://www.rings.co.jp/)でご確認を! (取材・文=岡林敬太/撮影=オカザキタカオ)

「エフエムたちかわ」看板アナにセクハラ・パワハラを繰り返した社長に賠償命令

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エフエムたちかわ 公式サイトより
 FMラジオ局の社長が局の看板アナウンサーにセクハラ・パワハラ行為を繰り返し、損害賠償請求された事件が、先ごろ、東京・立川の東京地裁立川支部で終結した。  コミュニティFMラジオ局「エフエムたちかわ」の代表取締役・梶範明氏は、同局の三谷啓子アナウンサーに対し、約5年間にわたり関係を迫るなどしており、昨秋、三谷アナが同局を提訴したことから事件が明るみになった。 「2007年の開局当初から梶社長は三谷アナに対し、セックスを要求するような発言をしていたと言われています。これは『エフエムたちかわ』と取引がある企業の関係者ならば誰もが知っていることですが、三谷アナと梶社長は昨年初めまで常に一緒に行動していた。愛人と思われてもおかしくない仲でしたよ」 と語るのは、開局以来、「エフエムたちかわ」と親交がある団体関係者。オトコとオンナの関係であったとしたら、別離がきっかけで両者が不仲になるケースは多々ある。ところが今回は、「愛人」と思われることに三谷アナが激怒していたというのだ。  取材をした全国紙社会部記者が、こう明かす。 「梶社長はスポンサーとの打ち合わせで、『私と三谷は愛人関係だと言われている』と、三谷アナを前にして笑顔で話していたようです。三谷アナは正直、困惑していましたが、スポンサー先などでは笑顔で対応するしかない。彼女も大人なので、1回、2回ならば聞き流せますが、これが頻繁に続いたので、さすがに辟易していたみたいです」  07年4月、コミュニティFMの開局ブームに乗る形で放送を開始した「エフエムたちかわ」。資本金は13年6月現在で7,795万円と、ミニFM界では中堅規模。だが、東京23区外の「都下」に拠点があることから番組のスポンサーがつき難く、会社としては「副業」で生計を立てていたようだ。  その代表的な事業が、アンテナショップ「ふるさと多摩てばこ」と「アナウンススクール」の運営である。なんと、どちらも三谷アナが担当。言ってみれば、三谷アナが同局の経営まで深く関与していたことになる。  ところが、アンテナショップの立ち上げに関して、三谷アナは「一杯食わされた」可能性があるという。 「10年の12月からアンテナショップを『エフエムたちかわ』が運営したのですが、運営資金として梶社長と佐伯佳春常務取締役は、三谷アナに500万円の支援を要求。アンテナショップの実質責任者として持ち上げられていた三谷アナは、仕方なく500万円を工面したそうです」(同)  この500万円は、本来ならば「エフエム~」の借入金になるべきものなのだが、梶社長は仰天のカラクリを仕掛けた。 「500万円のうち400万円は梶社長が個人で経営している会社の資本金、残りの100万円は同じく梶社長の個人会社への貸付という形を取ったのです。つまり、三谷アナからの支援は『エフエム~』とは直接関係ないように取り繕った。初めから、金だけ頂戴する戦法だったのかもしれません」(同)  何も知らない三谷アナは、アンテナショップの店長も兼務。局のアナウンサーと店長を務めたが、店がオープンして2年が経過したころから梶社長の態度が一変。三谷アナを放送局の業務から外し、特定の女性社員を重用。その社員を部長職に昇格、三谷アナを降格させるという人事を強行したのだ。  そればかりか、会社の資金源であったアナウンススクールを突如、休講。三谷アナをアンテナショップの店番だけ、という閑職に追いやった。 「梶社長は社員に三谷アナの悪口雑言を吐き、彼女と接触させないようにしたり、三谷アナのブレーンだった社員は解雇されてしまった。結局、12年7月にアンテナショップは閉店したのですが、業者には『三谷に任せていたら赤字になったので閉店する』と通告。代表者が、役員でもない一社員に責任を押し付ける神経には、業者も唖然とした」(前出・団体関係者)  一方で、入会金1万円、受講料が2カ月半の10回で5万円というアナウンススクール。このスクールには毎回、受講生が15人近く通っていたという。3カ月に一度、受講生が入れ替わることから、1回15人として1年4回と計算すると年間360万円。スポンサーがつかない郊外のコミュニティFMにとって、年間360万円の収益が見込める事業は会社の支えでもあるはずだ。  それも「三谷が気に入らない」というだけで、簡単に打ち切り。その売り上げを穴埋めできる代替事業があれば問題ないところだが、ミニFMという性質上、企業からの支援は困難の極み。感情論だけで中止にするには、少々無理があったといえる。  そのあおりで、「エフエムたちかわ」は自社制作番組が軒並み減少、経営はひっ迫。三谷アナいじめの逆効果で、経営難に陥ったのだ。  結果、梶社長は重用していた社員を含め、従業員を全員解雇。現在、スタッフは「アナウンススクール」出身のアルバイトアナウンサーと数人のアルバイトだけになったという。  最後に「エフエムたちかわ」の株主が次のように嘆く。 「梶社長と三谷アナの関係がおかしくなったのは12年の1月、2人で長野出張に行ってから。1泊出張だったのですが、そこで社長が三谷アナに関係を求めたところ、彼女から強烈に拒まれたそうです。その後、12年2月、梶社長の次男が不慮の事故で他界した際には、三谷アナが葬儀一切を取り仕切るなど貢献していたのですが、梶社長は長野の一件が許せなかった。代表者として会社を経営する器ではなかったのかもしれません。三谷アナはスポンサーをいくつかついていたので、できることならば彼女に復帰してもらい、会社を立て直してほしい」  なお事件は、「エフエムたちかわ」と梶社長が350万円を三谷アナに支払うことで和解が成立。三谷アナにとっては500万円の貸付金が350万円しか回収できなかったが、局の財政を考えれば、御の字の金額だろう。  因果てきめん――悪事の報いはたちまち眼前に現れる。会社を私物化したツケは、あまりに大きい。

“さしこに弟子入り”で引退回避狙う、元3冠王・ソフトバンク松中信彦の思惑

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福岡ソフトバンクホークス松中信彦オフィシャルブログより
 今季のプロ野球、セ・パ交流戦で見事優勝するも、祝勝イベントを勝手に欠席し、無期限の2軍降格中のソフトバンク・松中信彦。かつて3冠王にも輝いたホークス一筋17年目のベテランだが、引退勧告まで出かねないこの大ピンチを、なんと20歳近く年下の“さしこ”ことHKT48の支配人・指原莉乃に“弟子入り”し、乗り越えようとするプランが浮上している。  今月13日、「優勝に貢献していない」という自己判断から無断でイベントを欠席し、翌14日には秋山幸二監督から2軍への懲罰降格を命じられた松中。「かつての主砲の、身勝手な言動からの2軍降格か?」と報道陣から尋ねられた監督は、「嫌なことを思い出させるなよ。気分悪くなっちゃう!」とバッサリ。ここ数年は、代打稼業中心の松中だけに、こんなことで降格となっては「最悪の場合、球団サイドから引退を促されることは十分考えられる」(地元テレビ局スポーツ番組スタッフ)。  そんな大ピンチをなんとか切り抜けようと、18日に行われた2軍での試合では、しっかりイベントにも参加。猛省していることをしきりにアピールしているが、暗中模索の状態は変わらない。そこで浮上しているのが、くだんの弟子入りだというのだ。 「指原は昨年、男性スキャンダルの一件で、福岡を拠点にするHKT48に半ば左遷状態で移籍。ですが、今年の『第5回選抜総選挙』では見事1位に輝き、これにはグループをプロデュースする秋元康氏もかなり驚いたそう。同時に、それまでマイナーだったHKTの知名度アップにも大きく貢献した。そんなノウハウを持つ指原の本拠地と、松中の本拠地(福岡ヤフオク!ドーム)は目と鼻の先。現在、両者と親交があるメディア関係者が画策して、まずは食事会をきっかけに松中を弟子入りさせて、指原から逆境を乗り越えるためのアドバイスをもらう。指原は、常勝軍団で主軸としてチームをけん引した松中の“帝王学”を学び、それをHKTでの活動に生かす。まさに一石二鳥な合体プランとなります」(同)  さしこのノウハウが、ベテラン松中の窮地を救うことができるのか!?

これもアベノミクス効果!? 地方からの上京組をカモにするデート商法が流行中!

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イメージ画像(「Thinskstock」より)
 大阪府警は6月18日、22〜27歳の男女10人に高額な投資ソフトを売りつけていた詐欺集団を検挙した。彼らはホストクラブやキャバクラに勤務歴のある数十人の美男美女からなるグループで、「ミクシィ」や「モバゲー」で知り合った客に接触。好意を抱かせ、金融取引の自動売買ソフトを約100万円で販売していた。被害者を篭絡(ろうらく)するためには、性的関係を結ぶことも厭わなかったという。  被害者は全国に延べ約1000人、被害総額は計約9億6000万円に上るとみられている。しかし、この事件は氷山の一角にすぎないようだ。 「最近、職を見つけて地方から上京してくる若いコが増えているんですよ。アベノミクス効果で、求人が増えているせいじゃないですかね。都会に慣れてなくて警戒感が薄く、孤独を感じているお上りさんは、僕らの格好のカモっすね」  そう話すのは、都内のデート商法グループで、SNSで物色した女性に接近し、色仕掛けで約30万円の美容機器を販売する、「アポインター」歴4年という30代の男だ。 「『上京してきたばかりです』みたいな書き込みを見つけては、片っ端から『俺も上京したばっかりでさみしいんで、友達になりませんか』ってメッセージを送るんです。これで10人に3~4人はアポが取れ、そのうち1人とはセックスまでいける。そうなれば、あとはこっちのもん。『もっとキレイになってほしい』って言って、契約書にサインさせるんです」  ちなみに人材サービス大手のインテリジェンスの調べによると、今年4月のフード系アルバイトの求人数は前年比40.3%の大幅増となっており、彼が指摘するアベノミクス効果はあながち間違ってはいないようだ。 「うちのグループのアポインターは、昨年の3倍になりました。同業者も確実に増えている印象ですね。それでも僕自身の売り上げ成績は、昨年と比べて約2倍の月100万円くらいになった。その半分の約50万円を、コミッションとしてもらっています。マジで、アベノミクス様様っすよ」  大企業や裏社会ばかりが恩恵を受けている感のあるアベノミクス。一般庶民への所得再分配が達成されるのは、いつになることやら……。 (文=牧野源)
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虎ナインも番記者も願う“アニキ”金本氏の「荒療治」って?

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『金本知憲引退記念メモリアルDVD 虎バンDVD 鉄人・金本知憲引退 ~ありがとう! アニキ~』(ポニーキャニオン)
 首位巨人まで3ゲーム差。リーグ戦再開後も宿敵への追撃が不可欠な阪神に、新たな“再合体”プランが浮上している。昨年までチームを引っ張り、今年から解説者になったOBの金本知憲氏だ。疲れがたまる今の時期に、虎ナインも「アニキの荒療治」を願っているようで──。  昨年、現役生活に別れを告げ、今年からスポニチ、デイリースポーツの野球評論家を軸に解説者生活をスタートさせた金本氏。 「最近では詐欺被害公判に出廷するなど、現役時代の負の遺産に足を引っ張られることも。『週刊新潮』(新潮社)とは、その一件の報道内容で係争中ですし、本来はあれだけの成績を残した選手なので、悠々自適な生活が待っていてもおかしくないと思うのですが」(スポーツ紙プロ野球担当デスク)  だが、意外にも仕事で訪れた球場では「暗いそぶりは一切見せず、むしろ檄を飛ばしまくっている」(同)という。それだけではない。やはり、アノ後輩が餌食となっている。 「新井貴浩のことです。現役時代から金本氏が、新井に絶妙なイタズラを仕掛けまくったのは有名な話。で、金本氏が引退したので、新井も周囲に『ホッとしています』とつぶやいていた。ところが、解説の仕事で球場での練習中にベンチに来ると、きまって新井をヤジりだす。この前も『送球より走塁の練習をしてください~!』『サングラスをかけてたら、曇って何も見えませんよ~!』と言いたい放題。しまいには、選手のロッカーにまで“侵入”して、新井をイジり倒す(笑)。犠牲者は出ていますが、着実に現場の空気は明るくなってますよ」(同)  今年の阪神でムードメーカー的役割を果たす選手といえば、メジャー帰りで金本氏同様、先輩の新井をイジる西岡剛と新井貴の弟・良太の2人くらい。だが、西岡は体が万全ではなく、良太は成績不振で10日から2軍落ちの状態。今の阪神を再び上昇気流に乗せるべく、引退してもこのチームは“アニキ”が引っ張ることになりそうだ。

「殴ったほうが訴える……?」横暴やまないサッカー韓国代表に、世界中から非難の目

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アジアサッカー連盟公式サイトより
 サッカー韓国代表が18日、ホームで行われた2014年W杯アジア最終予選でイランに0-1で敗れたものの、グループ2位で本大会出場を決めた。  3位のウズベキスタンとは勝ち点で並び、得失点差で1点上回っただけという、まさにギリギリの予選通過。だが、その裏で、韓国のスポーツマンシップにもとる行為が起きていた。 「韓国に勝利し、W杯出場を決めて喜ぶイランのゴールキーパーを、韓国のチームスタッフらが殴りつけたんです。暴力沙汰だけでも許されないのに、さらに韓国はイラン代表のカルロス・ケイロス監督が勝利でガッツポーズをしたことに対して、挑発的だと国際サッカー連盟(FIFA)とアジアサッカー連盟(AFC)に提訴する考えだというから、開いた口がふさがりません」(サッカーライター)  両者の諍いには伏線があった。昨年10月、同予選で韓国はアウェーでイランと対戦したが、0-1で敗戦。このとき、韓国代表に出発当日ギリギリまでビザが発給されなかったり、現地に到着後も照明のない練習場を与えられたりと、イランにさまざまな嫌がらせを受けたのだ。いってみれば、アウェーの洗礼である。その遺恨が、今回の事態に発展したのだろう。 「中東のチームと戦うときには、こうした嫌がらせは普通のこと。アウェーの洗礼は、日本代表だって受けていますよ。でも、だからって、ピッチ上で相手の選手を殴ったりしないでしょう? スポーツマンシップのかけらもない。もう論外ですよ。韓国としては、“イランの嫌がらせが原因で負けた”と言いたいのでしょうが、それが韓国の実力なんですよ。ケイロス監督の態度が挑発的だと批判しますが、韓国が日本に勝利したときの挑発的な態度はどう説明するのでしょうか? 言い分が一方的で、まったく話になりません」(同)  サッカーにおける韓国の狼藉ぶりは、今に始まったことではない。02年の日韓W杯では、開催国であるのをいいことに、露骨なホームタウン・デシジョンでベスト4をかすめ取り、世界中のサッカーファンから批判を浴びた。昨年のロンドン五輪では韓国が日本に勝利して銅メダルを獲得した際には、代表選手のパク・チョンウが竹島の領有権を主張するプラカードをピッチで掲げ、五輪スポーツに政治を持ち込むものとして大問題になった。  このときは国際オリンピック委員会から厳重注意はあったものの、最終的にパクにも銅メダルが授与された。しかし、韓国の懲りない横暴ぶりを見る限り、このときに厳罰を与えるべきではなかったかと思わざるを得ない。というよりも、スポーツマンシップを理解できない韓国には、サッカー界から退場願ったほうがよさそうである。

中国の地理的利点が失われる? 猪瀬氏の「標準時前倒し案」に現場から賛否の声

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 5月、猪瀬直樹都知事が提言した「日本標準時前倒し案」。日本の標準時を2時間前倒しすれば、米ニューヨーク市場が終わる時にアジア最大の東京市場が開くようになり、香港やシンガポールの外資系金融機関のアジア拠点が日本に移転することによる経済効果が期待できるというものだ。  この提言に、元経済財政相で経済学者の竹中平蔵氏は賛成の姿勢を、麻生太郎副総理・財務・金融相や、「子午線の街」である兵庫県明石市長、日本証券業協会会長はそれぞれ反対の姿勢を示すなど、賛否両論の声が上がった。しかしその後、議論は立ち消えとなったのか、この件に関する続報はない。  ところが、国際舞台で活躍するビジネスマンの間では、いまだ懸案事項となっているようだ。  毎月3回の中国出張をこなしている都内貿易会社の男性は、猪瀬氏の提言を歓迎する。 「標準時前倒しが実現すれば、中国との時差は3時間に広がる。そうなれば、午前の直行 便で東京を出れば、午前中には中国の各都市に到着できるようになり、出張初日からフル稼働できる。北京や上海なら、とんぼ返り出張も容易になる。出張時の時間と宿泊費の節約になるのはもちろんのこと、日本企業が中国国内に構えている拠点も不要になるケースが出てくるのでは」  一方、中国広東省で、プラスチック成形加工メーカーを営む男性は、標準時前倒し案に反対の立場だ。 「現在、日本と中国の時差は現在1時間。それだけでも日本のクライアントとやりとりできる時間は1時間少ない計算になる。それが3時間に広がれば、こちらの昼休みが明けて1時間ほどで日本の企業は終業時間を迎えることになり、日本とやりとりする時間はほとんどなくなる。中国国内とのやりとりもあるので、就業時間帯を日本に合わせて早めることも難しいし、従業員もそんなに早く出社させられない。日本と地理的に近いことが中国のアドバンテージのひとつだったのに、時差が開けばその価値も薄れてしまう」   文字通り、市民の生活の基盤である時間の変更に際しては、十分に成熟した議論が 求められる。 (文=牧野源)

コンフェデ杯イタリアに大善戦で見えた、ザック・ジャパン「世界との埋めがたい距離」

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日本サッカー協会 公式サイトより
 19日、FIFAコンフェデレーションズカップのグループリーグ第2節が行われ、サッカー日本代表は4-3で惜しくも敗北を喫してしまった。これで日本はブラジルに続き2敗目となり、勝ち点の関係で最終節を待たずに、グループリーグ敗退が決定した。 「イタリアは前の試合から中2日という、日本よりも短い期間だったため、明らかにコンディション不良で出足が鈍かった。そのせいもあってか、日本は持ち味を存分に発揮して、終始、試合を優勢に進めていました」(サッカーライター)  実際、前半20分に本田圭佑がPKを決めて、先取点を奪取。続く33分には、香川真司がペナルティエリア内で鋭い反転からのボレーシュートで、追加点をゲット。前半終了間際まで2-0と、試合は完全に日本が支配していた。 「しかし、前半41分にコーナーキックからダニエレ・デ・ロッシに1点返されると、後半5分、7分と立て続けに内田篤人のオウンゴール、マリオ・バロテッリのPKでイタリアに得点され、試合をひっくり返されてしまいます。前半終了と後半開始の間際という最も失点してはいけない場面でゴールを許してしまう、日本の悪癖が一向に改善されていないことが露呈。とはいえ、イタリアが不調なだけに、この後もつけ込む隙はいくらでもあったんですけどね」(同)  疲労から足が止まったイタリアに対して、日本はさらに攻勢をかけ、後半24分に岡崎慎司がCKからヘディングでイタリアゴールを破り、同点に追いつく。その後も疲労困憊のイタリアのとどめを刺すべく、岡崎の右ポスト直撃のシュートやその跳ね返りを詰めた香川のクロスバー直撃のヘディングシュートなどで、次々とチャンスを作っていく。日本の追加点も時間の問題か、と思われた後半41分、グロッキー寸前のイタリアが一瞬の隙を突いて、セバスチャン・ジョヴィンコが勝ち越し弾を決める。そのまま試合は終了し、日本のグループリーグ敗退が決定してしまった。 「疲労で動けないイタリアに対して、日本は攻め続けて何度もチャンスを作りましたが、結局追加点が奪えなかった。一方、イタリアはフラフラになりながらも、たった一度のチャンスを決めて勝ち越し点を奪った。ここが世界の強豪国と日本との差。今回の試合を見て、内容は日本のほうがよかったと言う人がいるかもしれないし、日本のポゼッションサッカーはW杯でも通用すると言う人もいるかもしれません。しかし、そんなふうに考えているようでは、日本サッカーの成長はありません」(同)  まさに勝負の世界は紙一重。だが、その「紙一重の差」こそが、史上最強ともいわれる現在の日本代表の力をもってしてもなかなか埋めがたい、世界との距離なのではないだろうか。

【論点整理】2013年児童ポルノ法改定案は、何が問題なのか

jipoposter0621.jpg  「表現の自由」をめぐって注目された、児童ポルノ法改定問題。今年4月から自民党を中心に進められた規制を強化する形での改定案は、多くの人々の働きかけによって、どうにか国会会期末まで審議されることもないまま終わりを迎えそうだ。  だが、夏の参院選で与党優勢が伝えられる中、再び改定案が浮上すれば、あっという間に成立してしまう可能性もある。  そこで、今回はあらためて改定案の問題点を整理してみたい。  今回の改定案は、2009年に自民・公明両党が提出したものと大差はない。そこで挙げられる問題点は、大きく3つに分かれる。 1:単純所持の禁止 第六条二項を新設 何人も、みだりに、児童ポルノを所持し、又は第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録を保管してはならない。(罰則なし)  単純所持を禁止する国では、冤罪の発生が相次いでいる。アメリカのコネチカット州では、離婚裁判中の妻が夫のノートPCに児童ポルノを仕込むという事件が発生(アクセス時間に夫が旅行中だったため、すぐに冤罪が発覚)。また、家族の写真を現像に出した際に、自分の娘の裸が写っていたため通報されるという、冗談のような事件は無数に発生している。イギリスでは、反戦運動のシンボル的存在だったロックバンド「Massive Attack」のメンバー・3Dが、イラク戦争の直前に児童ポルノ閲覧の容疑で逮捕され、後に証拠不十分で釈放という事件もあり、新たな予防拘禁の手段としても使われている可能性が高い。  日本でも児童ポルノ法第二条のあいまいな定義が覆されない以上は、同様の事例が起こることが懸念される。 2:漫画・アニメ規制のための調査研究 附則の第二条の新設 政府は、漫画、アニメーション、コンピュータを利用して作成された映像、外見上児童の姿態であると認められる児童以外の者の姿態を描写した写真等であって児童ポルノに類するもの(次項において「児童ポルノに類する漫画等」という)と児童の権利を侵害する行為との関連性に関する調査研究を推進するとともに、インターネットを利用した児童ポルノに係る情報の閲覧等を制限するための措置(次項において「インターネットによる閲覧の制限」という)に関する技術の開発促進について十分な配慮をするものとする。 2 児童ポルノに類する漫画等の規制及びインターネットによる閲覧の制限については、この法律の施行後三年を目途として、前項に規定する調査研究及び技術の開発の状況等を勘案しつつ検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。  一部の国では漫画・アニメも「児童ポルノ」と判断され、有罪判決を受ける事例がある。代表的な事例は、スウェーデンの漫画翻訳家であるシモン・ルンドストローム氏の事件である。  ルンドストローム氏は、離婚した元妻と親権を争う裁判を行っていたのだが、その過程で元妻が裁判を有利に進めるためか、彼を「幼児性愛者である」と警察に通報。家宅捜索の結果、パソコンに保存されていたネットから拾った日本人が作成したとおぼしきイラストが「児童ポルノ」であるとされ、逮捕。一審・二審では有罪を宣告され罰金刑となったが昨年、スウェーデン最高裁は「(問題となった39点のイラストのうち)1枚はリアルに描かれているため、有罪になる可能性も考えられる」としながらも、「犯罪として成立し得るものではない」と、無罪判決を下した。この過程では、スウェーデン警察の児童ポルノ担当者が同地の新聞に「実際に性的虐待などの被害を受けている児童がいる中で、漫画を取り締まっている場合でない」と発言するなど、スウェーデン国内では大きな議論を呼び起こした。  また、裁判の過程でルンドストローム氏は出版社から仕事を切られるなど、実害も受けている。 3:児童ポルノ取り締まりのためのネット事業者の努力義務規定  インターネットを利用した不特定多数の者に対する情報の発信又はその情報の閲覧等のために必要な電気通信役務(電気通信事業法〔昭和五十九年法律第八十六号〕)第二条第三号に規定する電気通信役務をいう)を提供する事業者は、児童ポルノの所持、提供等の行為による被害がインターネットを通じて容易に拡大し、これにより一旦国内外に児童ポルノが拡散した場合においてはその廃棄、削除等による児童の権利回復は著しく困難になることに鑑み、捜査機関への協力、当該事業者が有する管理権限に基づき児童ポルノに係る情報送信を防止する措置その他インターネットを利用したこれらの行為の防止に資するための措置を講ずるよう努めるものとする。  多摩大学情報社会学研究所研究員の中川譲氏によれば、「インターネットのブロッキングが一歩前に進む」という。現在、日本国内のインターネットサービスプロバイダ(ISP)は人権侵害に対する緊急避難措置として、児童ポルノが掲載されている疑いがあるサイトのブロッキングを行っている。この条文の追加によって、緊急避難ではなく正当な業務行為となる。ISPでは、誰が児童ポルノを掲載しているサイトにアクセスしたかも把握することができる。捜査機関からの「児童ポルノの取り締まりのために必要」という要求に対して、ログを開示するISPが現れる可能性もある。3つの問題点の中では直近の効果は少ないが、将来的にネットで誰がどこにアクセスしているかを国家が監視するための土台になり得る可能性がある。  これらの点からも、児童ポルノ法改定案が冤罪を生み出す可能性を持ち、漫画・アニメなどの文化産業の萎縮効果をもたらすことは明らかだ。  筆者は今回の児童ポルノ法改定案の浮上に際して、中心人物である自民党の高市早苗政調会長にさまざまな媒体を通じて取材を申し込んでいるが、多忙を理由に拒否されている。ただ、秘書を通じて「前回とスタンスに変化はない」との発言は得られている。  08年に高市政調会長に取材した際には「個人の性的好奇心を満たす目的による児童ポルノへの『需要』に歯止めをかけない限り、『供給』の根絶は困難です。また、児童ポルノの被写体になった被害者の生涯にわたる苦悩、第三者が画像を持ち続けることへの苦痛や拡散への不安を考えると、規制はやむを得ないと考えています」と、所持の禁止に対するスタンスの説明を受けている。この時も、冤罪の可能性については聞いたが「電子メールで送りつけられるような本人の意図しない所持については罪にならないように、条文の文言に十分な配慮を行っています」という。確かに、新設がもくろまれている第六条二項には「みだりに」の4文字が入っているが、これが十分な配慮とは考えがたい。  以上が、今回の自民・公明・維新の会によって提出された改定案の大まかな問題点である。  今回、4年ぶりに改定案が提出された背景には、自公政権の復活により表現規制と情報統制のための措置や立法が次々と現実になっていることが挙げられる(これらの全体像については、上智大学教授の田島泰彦氏が出版業界誌「出版ニュース」13年3月下旬号でも述べている)。こうした措置や立法の先にあるのが、自民党の改憲草案である。改憲をめぐっても、意見は大きく分かれるところだろう。99年の青少年有害社会環境対策基本法案以来、自民党には立法や改憲などによって、社会を引き締めることが国家の利益につながると信じてやまない議員が常に一定数存在する。だが、亡国の危惧が高まるTPPを推進しながら、一方では亡国の危機を防ぐために社会を引き締める措置を行おうと考えているわけで、やっていることはとてつもなくちぐはぐだと言わざるを得ない。 (文=昼間たかし)