1月4日にTBS系列で放送された『櫻井・有吉THE夜会2時間SP』で、ゲストの嵐・松本潤が突如乱入してきた香川照之にボコボコに「説教」される一幕があった。
■松本潤の疑惑が確定
それは、ゲストの松本にまつわるさまざまな「疑惑」を追求するという企画内で起きた。ちなみに、まだ香川は登場していない。
まず、過去この番組で相当ハマっていると熱弁していた松本の“盆栽熱”が、早くも冷めてきていることが暴かれたのち、続いて浮上したのが松本の「スターなのに虫にビビりすぎ疑惑」。
同じくゲストの女優・木村文乃から『99.9-刑事専門弁護士-』(TBS系)のロケ時に、虫を怖がっていたことがチクられる。それを検証するため、数種類の昆虫が入った水槽が運び込まれるも、その覆いをめくった途端、カマキリがコオロギを捕食している最中で、急遽、一種類減ってしまうという食物連鎖ハプニング。有吉や島崎和歌子らがそれに爆笑する中、どこかぎこちない松本の笑顔。
その昆虫を触るように促されるも、カマキリに対しては「持ち方わかんなかった」「精密機械みたいに思えて」「昔は普通に触れてたけど」と、なんとなく回避する松本。
カブトムシ(コーカサスオオカブト)に対しては、持ち上げようとするものの上手く掴めず、それについても、「キャラメルみたいなパリパリ感」「クリームブリュレ的な(パリパリ感で持ちにくい)」と煙に巻く。おそらく掴む時の力加減がわからないという意味なのだろうが、ここで、ずっと松本の発言を傍で冷静に見ていた同僚・櫻井翔が、立ち上がって語りだす。
「あの~、精密機器だとかクリームブリュレだとか、なんだかんだゴタゴタ言ってますけど、子どもの時から虫嫌いです」
虫嫌い確定。全て知っている盟友からの逃がれようのない証言に、笑うしかない松本。
この番組では、有吉が「櫻井・松本不仲説」イジリをよくしており、この日も櫻井は「炎上商法」で、その流れに乗っていくとボケていたので、そのための「冷めた顔」なのかと思いきや、ただ「容疑者を泳がせている顔」だった模様。
まったくの余談だが、幼馴染とかでもなく、お互い芸能の門を叩いてからの知り合いのはずなのに、「子どもの時から」知っていると当たり前に語る関係性に、デビュー前からプロ予備軍として同じ釜の飯を食ってきた2人の歴史を感じる。サモ・ハン・キンポーとジャッキー・チェンが子どもの頃から知り合いなのと同じで、今さら「不仲」どうこうではないのだと思う。
虫嫌い確定の松本に対し、「強がってたの~? か~わいい~!」と、一人変なところでスイッチを入れる島崎和歌子を尻目に、ここで、いよいよもう一人の、いや一匹のゲストが登場する。
■全身カマキリで激怒
「松潤に対して怒っている『虫』」として呼び込まれたのは、全身カマキリのかぶり物でビルドアップした「昆虫本気モード」の俳優・香川照之。
説明するまでもない名優だが、最近は手がつけられないほどの「過激な昆虫好き」としても名を馳せる。
そもそも香川が最初に昆虫好きを爆発したのは、2年前のこの『夜会』だった。その時も全身カマキリの着ぐるみで昆虫愛を語り倒し、同時に「Eテレで昆虫番組をやりたい」と他局なのにアピール。それをたまたまEテレのチーフプロデューサーが観ていて、悲願の昆虫番組『香川照之の昆虫すごいぜ!』が誕生したのだ。
その回の『夜会』で着ていたコミカルタッチの着ぐるみが相当気に食わなかったのだろう、Eテレ番組開始と同時に香川が何度もダメ出しし、腕の棘の位置にまでこだわったというリアルな着ぐるみを製作、今回、その渾身のシェイプを引っさげての凱旋となった。ちなみに、なぜカマキリかというと、香川が一番好きな昆虫だから。
登場するなり、「俺が出てくる前にカマキリ(本物)出しちゃダメだろ!」と番組構成にブチギレ、「やってらんねーよ!」と鎌の部分を床に叩きつけて帰るというヒールレスラーのような魅せ方を心得ている香川。さらにEテレで実際に使っている着ぐるみを着てきたことに驚く周囲に、「俺の2018年の目標は、テレビ局のチャンネルをぶっ壊すことだ!」と叫ぶ。外見・発言ともに立派な怪人だ。
■ボコボコにされる松潤
ここで、松本が虫嫌いになったトラウマが語られる。子どもの頃、山で虫捕りをしていたら 「虫刺されれとかで、1回、体がボロボロ」になり、それ以降、虫を触ろうとすると痒くなってしまうという苦い思い出。当然スタジオには嵐ファンも多くいるだろう、同情や共感する観客の空気。しかし、カマキリの化け物がお構いなしに松本を責め立てる。
「それはね、人間としての思い上がりなんだよ!」
「昆虫の方がちっちゃくて偉くない、人間が偉いと思っている、その思い上がりからくる痒み」
「今我々がやってる婚姻関係とか社会性とか、全部昆虫がすでに何億年も前にやってるんだよ」
「だからご先祖様みたいなもんなんだよ? 噛まれたら『ありがたい!』ってこう(鎌で合掌のポーズ)」
実際の苦い思い出をほんの少し語っただけなのに、サンドバッグのようにボコられる松本。ちなみに香川はボクシングもヤケクソに大好きだ。
■香川が『池の水』を抜く?
さらに香川は、そのEテレの正月特番でマレーシアまで行ったのに、ハナカマキリをゲットできなかったから今度はTBSでリベンジ番組をやりたいと本気で持ちかける。
TBS→Eテレ→TBS、と都合よく両局を渡り歩き、双方手玉に取ったあげく、いいとこ取りをしようとするその計略っぷりは、まるで『用心棒』の三船敏郎だ。
実際、今度はTBSの予算でハナカマキリの着ぐるみをイチから作らせ、それを着て新番組のプレゼンをしていた。そのきぐるみの制作費が100万かかったことを知り「アタシラのギャラに回してよ」と憤るガヤ席に座るみちょぱ(池田美優)の意見ももっともだ。
実際どれくらい視聴率が見込めるかという櫻井の問いに、「とりあえずこのカッコをして池の水でも抜くよ」と、テレ東で絶好調の『池の水ぜんぶ抜く大作戦』シリーズを引き合いに出す香川。そこまで出ているわけでもないのに、バラエティの生々しい数字の動向にまで精通しているのがすごい。
そして、『池の水~』の番組ノリ的に、夏くらいに香川がテレ東で水を抜いてそうな予感もビンビンにする。おそらくミズカマキリかタガメの格好で。
香川は改めて「民放の壁をぶっ壊せ! が今年の目標」だと語っていたが、現に公共放送との壁はとっくに崩壊させている。
各局の電波をカマキリ姿で飛び回る香川の繁殖ぶりに期待したい。
(文=柿田太郎)