「経験無し」って悪いこと? ドラマ『オトナ高校』に見る日本の貞操観

 2006年に放送されたドラマ『14才の母』(日本テレビ系)は衝撃的だった。志田未来演じる14才の少女が妊娠、出産をするというストーリーで、当時、性体験の低年齢化などが問題になっていたこともあり、大きな話題となった。そのドラマで、志田未来の相手役、つまり「15才の父」を演じていたのが三浦春馬だ。

 そんな三浦が今度は「30才の童貞」を演じているのが、現在放送中のドラマ『オトナ高校』(テレビ朝日系)である。

 エリート銀行員の荒川英人(三浦)は、ある日内閣府特別政務官の嘉数喜一郎(杉本哲太)という男性に声をかけられる。彼いわく、国の少子化対策の一環として、30才以上で性体験の無い男女を集め、本当のオトナになる、つまり性体験をさせるための学校「オトナ高校」が設立され、その第一期生に英人が選ばれたらしい。

 狼狽し、なんとか入学の日までに経験をしようと試みるが、もくろみは不発に終わり、結局入学することになる英人。入学式には、会社の上司であり、55才の権田(高橋克実)や、美人でキャリアウーマンの園部(黒木メイサ)など個性的な面々が集まっており、「未経験者」ならではの主張を繰り広げていた。さらには、英人が密かに思いを寄せていた姫谷さくら(松井愛莉)が、「経験豊富な副担任」として英人らの指導にあたることになったのだ。

 ドラマは基本的にコメディタッチである。事あるごとに英人の心の声がカットインされるし、「処女」「童貞」のこだわりや葛藤が面白おかしく描かれている。「15才の父」から「30才の童貞」までを演じきる三浦の幅の広さもたいしたものだ。

 しかし、気になるのは、このドラマが、どの立ち位置からの視点で描かれているかということ。

 性経験の豊富なスタッフにより、「未経験者のおかしさを描いた作品を」という視点で作られていたとしたら、素直に笑うことはできない。そこには多分に「いじめ」的な要素が絡んでくるからだ。

 誰もができていることができない人のことを笑う。みんなと違っている点がある人のことを笑う――。

「その人」たちから見れば面白いかもしれないが、まだ未経験の人、かつて未経験であることで苦しい思いをしたことのある人は決して手放しで笑うことはできないだろう。

 そもそも本来、「貞淑」な女性、「一途」な男性は褒められるべき存在であった。昨年大ヒットした新垣結衣主演ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)で星野源が演じた津崎は、恋愛経験ゼロの堅物だったし、アイドルグループのメンバーが「恋愛禁止」を謳うのだって、「貞淑」を尊ぶファン心理があってのことだろう。

 それがいつの頃からか、「数多く経験したほうが偉い」というようなヒエラルキーができてしまう(私の記憶では、高校生ぐらいの時期から)。もし、ドラマにあるように「少子化対策」を目的とするならば、数をこなすことより、一人の相手と結婚し、じっくりと愛し合うことを教えるのが正しい道ではないだろうか。

 もちろん、経済面や環境面で子どもが持ちにくい社会であることも理解はしている。しかし「草食系男子」といった言葉に代表されるように、性交渉自体にガツガツしない若者が増えているのもまた、事実なのだ。

 要因は一概には言えないだろう。ただ、一時期爆発的に増えた日本の人口に対し、何らかの「抑制」が働いて、少子化を進行させてしまったのではないかとも考えられる。少子化対策も確かに大事だが、無理に人口を増やすより、できるだけ推移を見守り、自然に任せたほうが幸せな気がする。それでもし、日本人が一人もいなくなるようなことがあったとしても、それはおそらく民族としての寿命なのだ。

 第3話までの放送を見た限りでは、先生と生徒、両方の思いをうまく交差させながら物語が進行しているように感じる。「もっとうまく立ち回り、自分をさらけ出して相手にぶつかっていけ」という主張も「みっともないかもしれないが、自分はこうとしか生きられない」という思いも、両方に「うんうん、わかる」とうなずかされてしまう。

 おそらく、この問題に正解はない。ドラマはどちらかの正当性を主張するのではなく、見る人にこの問題について考えさせるきっかけを与えれば成功なのだ。

 そもそも「多くの人との経験をしたほうがいい」「無理に経験するものではなく未経験でもかまわない」この二つの思想は、どうあっても噛み合うものではない。どちらが正しいか、どちらが幸せなのかは、それぞれが判断すればいいことだ。ただ一つ言えるのは、どちらの考えも強制したり、排除したりするものではなく、それを選択する自由が与えられるべきだということだ。

 毎回、合コン、不倫、恋人代行サービスなど、ホットな話題を取り入れながら進んでいくこのドラマ、もともとの設定がなかなかにトリッキーであるので、最終回にどんな結末を見せてくれるのかは興味深い。

 何より、こうしてドラマについて論じている時点で、私自身、すでにこの作品の術中にハマっているともいえるのだ。
(文=プレヤード)

ガングロおやじサーファー風の陣内孝則が邪魔するも、安定の高視聴率マーク! 『ドクターX ~外科医・大門未知子』第3話

 米倉涼子が一匹オオカミの天才外科医を演じるドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子』(テレビ朝日系)第5期の第3話が26日に放送され、平均視聴率19.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.6ポイント下がったものの依然として高い数値をキープしています。

 今回は大門未知子(米倉涼子)ら東帝大学病院の外科チームが、大学の付属幼稚園に健診に訪れたところからスタート。子供嫌いの未知子は生意気な園児たちに手を焼くのですが、そんな中で園長の三鴨寿(平田満)が倒れ、すぐさま病院へと搬送します。

 実は三鴨は肺がんを患い、外科副部長・猪又孝(陣内孝則)の指示で半年前から化学療法を受けているのです。しかし、腫瘍は一向に小さくなる気配がないため、セカンドオピニオン(別の医者に診察してもらうこと)を希望。プライドが高くメンツを気にする猪又はこれを了承するものの、他の病院に三鴨の検診をしないよう根回しをします。

 困り果てた三鴨は、未知子が所属する神原名医紹介所の所長・神原晶(岸部一徳)に相談。神原は病院長・蛭間重勝(西田敏行)のもとへ出向き、園児たちに人気の三鴨を救えばマスコミに取り上げられて絶好のPRになると進言します。そして、持ち込み患者扱いということで未知子にオペをさせる約束を取り付けるのです。

 しかし、もともと三鴨の主治医であった猪又がこれに猛反発。困った蛭間は、猪又を執刀医、未知子を第一助手にしてオペを行うよう提案するのですが、今度は未知子が納得いかないと拒否したため話が進まなくなってしまうのです。

 猪又をステーキ屋に呼び寄せた蛭間は、オペが失敗した時に責任をなすりつけるための保険として未知子を助手に置いておくべきだと主張。さらに、次期・外科部長の座をチラつかせて未知子と一緒にオペをするよう丸め込みます。

 その一方、三鴨の声がかすれていることに気づいた未知子は、原発巣(がんの元)は甲状腺にあり、肺の腫瘍はそこから転移したものだと見抜きます。だからいくら化学療法を続けても腫瘍は小さくならなかったのです。そのことに気づいた未知子は、早急に処置をしなくてはまずいと思い、助手としてオペに立ち会うことを了承するのです。

 そうとは知らない猪又は、オペ中に血管を損傷してしまい大量出血を引き起こすなど醜態をさらします。未知子は強引に猪又を押しのけ、甲状腺にある腫瘍の摘出を開始。見事にオペを成功させ、三鴨の命を救ったところで今回は終了となりました。

 初回のレビューにも書いたように同ドラマは、これまでのシーズンも含めて病院内で孤立する未知子が教授の誰かと対立し、オペ中に教授がミスを犯して未知子がその尻拭いをして終了というのがお決まりのパターンになっています。今回で5期目ということで、定番化した展開は旧来のファンにとって『水戸黄門』(TBS系)のような長寿ドラマに似た安心感をもたらしているかもしれません。ただ、今シーズンはあまりにも露骨に脚本が定型化されてしまっているようにも思えます。今回、猪又がオペ中に血管を損傷して大量出血を引き起こしてしまう展開は、前回の伊東亮治(野村周平)が執刀した時とまるで同じでした。

 ストーリーに変動がないのは、未知子のキャラクターの生みの親であり第1~4シーズンまでメインで脚本を担当していた中園ミホが、今回初めてチームから外れてしまっていることが少なからず影響しているのかもしれません。これまでのシーズンやスペシャル版を通じて平均視聴率20%前後を常に叩き出してきただけに、中園なしにして展開をガラリと変えてしまうのは困難なのでしょう。

 第3シーズンのラスト、神原が未知子の高額なギャラをネコババして資金を貯め、未知子のための外科病院建設プラジェクトを画策していることが明らかになり、そろそろその計画が実行に移されてもいいのではないかとも思っていたのですが、今シーズンでは望めそうにありませんね。主演を務める米倉の魅力が損なわれない限りは安定した視聴率を獲得できると思いますが、少し物足りない気もします。

 また、脚本をいじれない代わりにキャラづくりで目新しさを出そうとしたのかもしれませんが、白髪にガングロのおやじサーファーみたいな陣内孝則のルックスはいかがなものでしょうか。今回の役柄に限らず陣内の演技には強引に笑いを取ろうというあざとさが見える気がするのですが、オペ中にもふざけた演技をしたのはドラマの緩急をつける意味でも邪魔だったと思います。

 脇役たちの新鮮さで勝負という意味では、次回ゲスト出演する仲里依紗は同枠の前クールに放送された『黒革の手帖』で、地味な女から夜の蝶へと変身する過程を見事に演じ絶賛されただけに期待したいと思います。
(文=大羽鴨乃)

好調のTBS日曜劇場『陸王』視聴率「15%突破の鍵」は、竹内涼真の“アレの揺れ”!?

 女性視聴者をどれだけ引き込めるかは、やはりあの男しだい?

 役所広司主演のドラマ『陸王』の第2話が10月29日に放送され、平均視聴率が14.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。初回の14.7%から数字を落としたものの、裏番組ではプロ野球SMBC日本シリーズが放送されただけに、引き続き高視聴率をキープしているといっていいだろう。

 ドラマは人気作家・池井戸潤氏の同名小説が原作で、老舗足袋業者「こはぜ屋」4代目社長・宮沢紘一(役所)が、社運を懸けてランニングシューズ開発に取り組む企業再生物語。役所のほかに山崎賢人、竹内涼真などの人気イケメン俳優が出演している。

「中高年男性向けといわれる池井戸作品ですが、今回はイケメン俳優によって女性層を取り込もうとしている。第2話では、実業団のマラソンランナー・茂木裕人を演じる竹内が短パン姿で汗まみれになった長い素足を披露する姿に、女性ファンがクギ付けになりました。ネット上では『竹内くんの涙の流し方って、神がかってないですか!?』などと演技にも称賛が寄せられており、ここまでは制作サイドのもくろみ通りとなっていますね」(テレビ誌ライター)

 しかし、初回、第2話と視聴率15%の壁に阻まれてしまった。いったい何が足りないのか?

「鍵を握るのは、竹内クンの“アノ部分”でしょう」と言って力説するのは、女性誌の記者だ。

「実際のマラソン中継などで、密かに男性ランナーの“股間の揺れ”に萌えている女子は意外と多いんです。でも残念なことに、竹内クンはぴったりしたサポーターで押さえつけているようで、股間部分がまったく揺れないんです。そのサポーターを外すだけで、彼の走るシーンは“女性必見”になると思いますよ」

 制作サイドは、この意見を取り入れてみてはいかがだろうか。

好調のTBS日曜劇場『陸王』視聴率「15%突破の鍵」は、竹内涼真の“アレの揺れ”!?

 女性視聴者をどれだけ引き込めるかは、やはりあの男しだい?

 役所広司主演のドラマ『陸王』の第2話が10月29日に放送され、平均視聴率が14.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。初回の14.7%から数字を落としたものの、裏番組ではプロ野球SMBC日本シリーズが放送されただけに、引き続き高視聴率をキープしているといっていいだろう。

 ドラマは人気作家・池井戸潤氏の同名小説が原作で、老舗足袋業者「こはぜ屋」4代目社長・宮沢紘一(役所)が、社運を懸けてランニングシューズ開発に取り組む企業再生物語。役所のほかに山崎賢人、竹内涼真などの人気イケメン俳優が出演している。

「中高年男性向けといわれる池井戸作品ですが、今回はイケメン俳優によって女性層を取り込もうとしている。第2話では、実業団のマラソンランナー・茂木裕人を演じる竹内が短パン姿で汗まみれになった長い素足を披露する姿に、女性ファンがクギ付けになりました。ネット上では『竹内くんの涙の流し方って、神がかってないですか!?』などと演技にも称賛が寄せられており、ここまでは制作サイドのもくろみ通りとなっていますね」(テレビ誌ライター)

 しかし、初回、第2話と視聴率15%の壁に阻まれてしまった。いったい何が足りないのか?

「鍵を握るのは、竹内クンの“アノ部分”でしょう」と言って力説するのは、女性誌の記者だ。

「実際のマラソン中継などで、密かに男性ランナーの“股間の揺れ”に萌えている女子は意外と多いんです。でも残念なことに、竹内クンはぴったりしたサポーターで押さえつけているようで、股間部分がまったく揺れないんです。そのサポーターを外すだけで、彼の走るシーンは“女性必見”になると思いますよ」

 制作サイドは、この意見を取り入れてみてはいかがだろうか。

ディーン&武井咲も大コケ……日テレ「日曜ドラマ」が“死に枠”化したワケとは

 日曜日の日本テレビと言えば、17時30分からの『笑点』を皮切りに、19時台の『ザ!鉄腕DASH!!』、20時台の『世界の果てまでイッテQ!』、21時台の『行列のできる法律相談所』と、高視聴率番組がずらりと並ぶ、日テレの黄金時間帯。しかし、22時台のドラマの視聴率がまったく振るわず、完全に“死に枠”と化している。

 日曜夕方~夜にかけての日テレの鉄板ぶりは、他の追随を許さない完璧さだ。台風に襲われた10月最終週も、『笑点』が22.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、『イッテQ』が18.1%をマークするなど、盤石の強さを発揮し、日テレは月間視聴率「三冠王」(全日:6~12時、プライム:19~23時、ゴールデン:19~22時)を47カ月連続で獲得。『笑点』と『ザ!鉄腕DASH!!』に挟まれた18時台の『バンキシャ!』が、高視聴率の上位常連だった『サザエさん』(フジテレビ系)を上回る日さえ少なくない。

 そんな中、その勢いをまったく生かせていないのが、22時台のドラマだ。テレビ情報誌記者が語る。

「視聴率データを見る限り、日曜のお茶の間は、『笑点』から22時台の『おしゃれイズム』まで、日本テレビをつけっぱなしという家庭が、かなりの数を占めています。しかも23時台には『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』という人気番組もある。その中で、見事なエアポケットになっているのが、22時30分からのドラマ枠です。この枠は、以前は『有吉反省会』でしたが、2015年にドラマになりました。これまで『デスノート』『ゆとりですがなにか』などが放送されてきましたが、ヒットらしいヒット作はなく、10月15日に始まった武井咲とディーン・フジオカ主演のドラマ『今からあなたを脅迫します』の視聴率は、第1回の8.0%から2回目で5.7%に急落しました」

 29日放送の第2回の数字は、直前の『おしゃれイズム』に武井が出演した上でのもの。となると、今後も苦戦は予想されるが、芸能誌記者はこの枠をドラマにしたこと自体に疑問を呈する。

「そもそもこの枠がドラマ化される時、日テレは『ストックコンテンツの強化』を理由として挙げました。つまり配信やDVD化、映画や舞台への派生でもうけたいということです。しかし日曜の22時30分から1時間のドラマを見るのは、時間帯としていかにも深すぎます。武井とディーンのドラマも、日テレの流れがあるから、この数字で済んでいるとみるべき。他の局なら、もっと悲惨な数字になっているでしょう。これまで同枠では、松坂桃李や綾野剛など、一流どころを投入してきましたが、このまま“数字が伸びない枠”という評価が定まれば、役者側から敬遠されかねません」

 ドラマ界全体が低調な昨今、あえてドラマで勝負する攻めの姿勢は買いたいが、今のところは、せっかくの勢いの足を引っ張る結果になっているようだ。

ディーン&武井咲も大コケ……日テレ「日曜ドラマ」が“死に枠”化したワケとは

 日曜日の日本テレビと言えば、17時30分からの『笑点』を皮切りに、19時台の『ザ!鉄腕DASH!!』、20時台の『世界の果てまでイッテQ!』、21時台の『行列のできる法律相談所』と、高視聴率番組がずらりと並ぶ、日テレの黄金時間帯。しかし、22時台のドラマの視聴率がまったく振るわず、完全に“死に枠”と化している。

 日曜夕方~夜にかけての日テレの鉄板ぶりは、他の追随を許さない完璧さだ。台風に襲われた10月最終週も、『笑点』が22.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、『イッテQ』が18.1%をマークするなど、盤石の強さを発揮し、日テレは月間視聴率「三冠王」(全日:6~12時、プライム:19~23時、ゴールデン:19~22時)を47カ月連続で獲得。『笑点』と『ザ!鉄腕DASH!!』に挟まれた18時台の『バンキシャ!』が、高視聴率の上位常連だった『サザエさん』(フジテレビ系)を上回る日さえ少なくない。

 そんな中、その勢いをまったく生かせていないのが、22時台のドラマだ。テレビ情報誌記者が語る。

「視聴率データを見る限り、日曜のお茶の間は、『笑点』から22時台の『おしゃれイズム』まで、日本テレビをつけっぱなしという家庭が、かなりの数を占めています。しかも23時台には『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』という人気番組もある。その中で、見事なエアポケットになっているのが、22時30分からのドラマ枠です。この枠は、以前は『有吉反省会』でしたが、2015年にドラマになりました。これまで『デスノート』『ゆとりですがなにか』などが放送されてきましたが、ヒットらしいヒット作はなく、10月15日に始まった武井咲とディーン・フジオカ主演のドラマ『今からあなたを脅迫します』の視聴率は、第1回の8.0%から2回目で5.7%に急落しました」

 29日放送の第2回の数字は、直前の『おしゃれイズム』に武井が出演した上でのもの。となると、今後も苦戦は予想されるが、芸能誌記者はこの枠をドラマにしたこと自体に疑問を呈する。

「そもそもこの枠がドラマ化される時、日テレは『ストックコンテンツの強化』を理由として挙げました。つまり配信やDVD化、映画や舞台への派生でもうけたいということです。しかし日曜の22時30分から1時間のドラマを見るのは、時間帯としていかにも深すぎます。武井とディーンのドラマも、日テレの流れがあるから、この数字で済んでいるとみるべき。他の局なら、もっと悲惨な数字になっているでしょう。これまで同枠では、松坂桃李や綾野剛など、一流どころを投入してきましたが、このまま“数字が伸びない枠”という評価が定まれば、役者側から敬遠されかねません」

 ドラマ界全体が低調な昨今、あえてドラマで勝負する攻めの姿勢は買いたいが、今のところは、せっかくの勢いの足を引っ張る結果になっているようだ。

アニメファンにも大受け!? テレビ朝日の早朝時代劇『暴れん坊将軍』大躍進のワケとは

 昨年7月から今年6月まで放送の日本のドラマ番組を表彰する「東京ドラマアウォード2017」で、NHK大河ドラマ『真田丸』が優秀賞を受賞。主演の堺雅人が主演男優賞を、共演の草刈正雄が助演男優賞を受賞し個人部門で2冠に輝いた。

 先月26日の授賞式では、制作統括の屋敷陽太郎氏が「時代劇は日本を代表する文化」と話したが、出席者の間で話題になっていたのが、早朝に放送されている時代劇の高視聴率だ。

 テレビ朝日が平日の早朝4時から放送している『おはよう!時代劇』の視聴率が好調で、日によってバラつきはあるが、たとえば10月25日の視聴率は2.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、主要6局中1位。大半の局が情報番組を流している中で、この数字は驚異的。2位の日本テレビ系『Oha!4 NEWS LIVE』1.6%、3位のTBS系『はやドキ!』1.1%を大きく引き離しており、そのほかの局は、いずれも0.2~0.4%なのだ。

「早朝の情報番組は前夜までのニュースだけでなく、スタッフが徹夜で当日の速報を先取りして集めて伝えるので、仕事はハード。数字が上がりにくい時間帯なので、その労力が報われない時間帯ともいえるんですが、そんな中で素材を流すだけの再放送ドラマがトップなんです」

 こう話した他局の早朝番組制作スタッフは「ウチでも時代劇をやった方がいい」と、大真面目に提案をしたばかりだという。

『おはよう!時代劇』は、2015年3月の改変からスタートしたもので、局側は早起きのシニア層をターゲットに、そのあとの朝の情報番組『グッド!モーニング』に取り込む狙いで思いきった方法をとったところ、大当たりした。しかし面白いことに、いまや逆転現象が見られる。25日の放送では後の『グッド!モーニング』の視聴率が2.0%と出ており、時代劇より落ちているのだ。これは『おはよう!時代劇』で放送されている『暴れん坊将軍』が異様な大ヒットを見せているからで、ネット上を見るとシニア層ではなく、意外に若い人々が「暴れん坊将軍を見てから寝る」「最近は深夜アニメより時代劇が目当てで起きてる」などといった話をしている。

『暴れん坊将軍』は、江戸幕府の八代将軍・徳川吉宗が、町民に姿を変え市井にはびこる悪を斬る勧善懲悪もので、悪の親玉の前でその身分を明かすも、相手が「上様がこのような場所におられるわけがない」などと抵抗して斬られていくのがパターン。

「実はこれが、アニメファンの嗜好に合致する要素がある」とアニメ制作に携わるクリエイター。

「典型的な悪者を主人公が圧倒的な力で倒す、というのはアニメでもよくある設定で、それがわかりやすくパターン化され1話完結するというスタイルは受けやすいんです。アニメファンでも、劇場版3部作よりテレビ版50話の方が好きって人は多いですからね。実はアニメ仕事している人たちの間でも、暴れん坊将軍をアニメ化してみたいという人は結構いますよ」(同)

 高視聴率の理由はシニア層以外にも受けたからなのか。徹夜明けで眠い目をこすっていた前出の他局スタッフは「情報番組の開始時間を30分遅らせて、ウチも時代劇やった方がいい」と言っていたが、局のメンツでもある報道番組が移動することはなかなかないことで、この状況はしばらく続きそうだ。
(文=李銀珠)

アニメファンにも大受け!? テレビ朝日の早朝時代劇『暴れん坊将軍』大躍進のワケとは

 昨年7月から今年6月まで放送の日本のドラマ番組を表彰する「東京ドラマアウォード2017」で、NHK大河ドラマ『真田丸』が優秀賞を受賞。主演の堺雅人が主演男優賞を、共演の草刈正雄が助演男優賞を受賞し個人部門で2冠に輝いた。

 先月26日の授賞式では、制作統括の屋敷陽太郎氏が「時代劇は日本を代表する文化」と話したが、出席者の間で話題になっていたのが、早朝に放送されている時代劇の高視聴率だ。

 テレビ朝日が平日の早朝4時から放送している『おはよう!時代劇』の視聴率が好調で、日によってバラつきはあるが、たとえば10月25日の視聴率は2.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、主要6局中1位。大半の局が情報番組を流している中で、この数字は驚異的。2位の日本テレビ系『Oha!4 NEWS LIVE』1.6%、3位のTBS系『はやドキ!』1.1%を大きく引き離しており、そのほかの局は、いずれも0.2~0.4%なのだ。

「早朝の情報番組は前夜までのニュースだけでなく、スタッフが徹夜で当日の速報を先取りして集めて伝えるので、仕事はハード。数字が上がりにくい時間帯なので、その労力が報われない時間帯ともいえるんですが、そんな中で素材を流すだけの再放送ドラマがトップなんです」

 こう話した他局の早朝番組制作スタッフは「ウチでも時代劇をやった方がいい」と、大真面目に提案をしたばかりだという。

『おはよう!時代劇』は、2015年3月の改変からスタートしたもので、局側は早起きのシニア層をターゲットに、そのあとの朝の情報番組『グッド!モーニング』に取り込む狙いで思いきった方法をとったところ、大当たりした。しかし面白いことに、いまや逆転現象が見られる。25日の放送では後の『グッド!モーニング』の視聴率が2.0%と出ており、時代劇より落ちているのだ。これは『おはよう!時代劇』で放送されている『暴れん坊将軍』が異様な大ヒットを見せているからで、ネット上を見るとシニア層ではなく、意外に若い人々が「暴れん坊将軍を見てから寝る」「最近は深夜アニメより時代劇が目当てで起きてる」などといった話をしている。

『暴れん坊将軍』は、江戸幕府の八代将軍・徳川吉宗が、町民に姿を変え市井にはびこる悪を斬る勧善懲悪もので、悪の親玉の前でその身分を明かすも、相手が「上様がこのような場所におられるわけがない」などと抵抗して斬られていくのがパターン。

「実はこれが、アニメファンの嗜好に合致する要素がある」とアニメ制作に携わるクリエイター。

「典型的な悪者を主人公が圧倒的な力で倒す、というのはアニメでもよくある設定で、それがわかりやすくパターン化され1話完結するというスタイルは受けやすいんです。アニメファンでも、劇場版3部作よりテレビ版50話の方が好きって人は多いですからね。実はアニメ仕事している人たちの間でも、暴れん坊将軍をアニメ化してみたいという人は結構いますよ」(同)

 高視聴率の理由はシニア層以外にも受けたからなのか。徹夜明けで眠い目をこすっていた前出の他局スタッフは「情報番組の開始時間を30分遅らせて、ウチも時代劇やった方がいい」と言っていたが、局のメンツでもある報道番組が移動することはなかなかないことで、この状況はしばらく続きそうだ。
(文=李銀珠)

イケメンの乳首に興奮するおばさんたちに辟易も“爆笑ヨーグルト姫”の登場で面白みが増す『監獄のお姫さま』第3話

 人気脚本家・宮藤官九郎が監獄コメディー&復讐劇に挑んだドラマ『監獄のお姫さま』(TBS系)の第3話が先月31日に放送され、平均視聴率6.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から3.1ポイントの大幅下げとなったのですが、これについては記事の最後に触れたいと思います。

 さて、まずはこれまでのあらすじを少し。2017年のクリスマス・イヴ、元囚人の馬場カヨ(小泉今日子)、大門洋子(坂井真紀)、足立明美(森下愛子)、勝田千夏(菅野美穂)と元刑務官の若井ふたば(満島ひかり)の5人は、EDOミルク社・社長の板橋吾郎(伊勢谷友介)を誘拐。その背景には、6年前に吾郎の婚約者だった江戸川しのぶ(夏帆)が、吾郎の浮気相手・横田ユキ(雛形あきこ)の殺人教唆罪で逮捕されたのが冤罪だったことを吾郎に証言させようという目的があったのです。

 そして前回からは、カヨたちがしのぶと出会った6年前の女子刑務所での話と現在とをクロスさせるカタチで展開。今回は、刑務所にしのぶが入所してきたところからスタートしました。

 殺人事件そのものが大々的に報じられたことや、爆笑する姿がネット上で出回ったことにより“爆笑ヨーグルト姫”と名付けられるなど顔が広く知れ渡っていたしのぶ。同居することになったカヨたちは興味津々で近づくのですが、心を閉ざされ距離を置かれてしまいます。

 しかし、時間がたつにつれてしのぶは次第に心を開きはじめ、殺人事件についても語るようになります。すると、ニュースで聞いた情報とは食い違いがあることにカヨたちは気がつくのです。報道によれば、しのぶがユキを呼び寄せて依頼者に殺害させたということになっていたのですが、しのぶがポロリと口にしたのは「(ユキが)押しかけてきた」という言葉だったのです。

 また、吾郎と晴海(乙葉)が交際しているというニュースがテレビで流れた際、しのぶが「裏切られた」と呟きながら泣き出したため、カヨたちはしのぶが何か隠しているのではないかと疑います。しかし、いくら問い詰めてもしのぶは何も答えようとしないのです。そんな折、しのぶが突然吐き気をもよおしたことで、もしや妊娠しているのでは? とカヨが感づいたところで今回は終了となりました。

 さて、感想。“クドカン”の愛称でお馴染みの人気脚本家・宮藤が、今1番書きたいものは何かと自問した結果、“おばちゃんのお喋りを書いている時が一番楽しい”という結論に至ったことがきっかけになり制作が決定したという今回のドラマ。実際におばちゃん女優たちがわちゃわちゃと会話するシーンが多く、クドカンの夢は叶ったようです。ただ、アラフィフの小泉今日子や森下愛子、坂井真紀がナチュラルメイクで登場する刑務所でのシーンはビジュアル的に結構キツイものがあるように感じます。 

 また、吾郎の乳首が立ってることに気づいたカヨたちが大興奮するシーンが今回ありましたが、まるで下ネタに食いつく男子中学生のようなノリは見ていて辟易するものがありました。それと、終始怒鳴りっぱなしというキャラ設定のふたばが、回を重ねるごとに鬱陶しさが増して仕方ありません。

 その一方で、今回から登場した新人刑務官・高山沙也香役を演じる大幡しえりのやる気はあるけど空回りしてしまう感じは、演技なのか素のキャラクターなのか定かではありませんが独特の存在感を発揮していて面白かったと思います。また、今回からしのぶが本格的に登場したことでミステリー要素が加わりドラマとしては面白みが増してきた印象を受けました。

 それだけに今回、プロ野球・日本シリーズの中継延長のためスタート時間が1時間半以上も遅れてしまい、視聴率がガタ落ちしてしまったのは残念でした。同ドラマは、現在と吾郎による6年前の殺人事件の回想、6年前の女子刑務所など、年月や場所を行き来してのシーン転換が複雑に入り組んでストーリーが展開されるため、1話でも見逃すと話の流れについていけなくなる可能性が高いのです。

 一応、TBSオンデマンドで次回放送日まで無料配信しているのですが、そこまでして視聴する人がいるかどうか……。不運としか言いようがありませんが、次回からはしのぶだけでなくカヨや他の女囚たちのキャラも掘り下げられていく展開になるということで、楽しみに待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

朝ドラファンはやっぱり“嫁いびり”がお好き! 『わろてんか』視聴率が再び上昇

 視聴率が下降傾向にあった、NHK連続ドラマ小説『わろてんか』(葵わかな主演)が、ここにきて盛り返しを見せている。

 同ドラマは、初回20.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と好発進。第3話で自己最高の22.3%をマークするなど、第1週の平均は20.8%と好スタートを切った。しかし、第2週は第7話で自己ワーストの17.7%を記録するなど振るわず、平均19.4%に降下。さらに、第3週は6回すべてで20%の大台を割って、平均18.8%と下げた。

 ところが、第4週に入ると、第19話で22.2%の高視聴率をマーク。ただ、これはたぶんに台風21号の状況を知るため、視聴者が朝ドラ前後のニュース、台風情報を見るべく、NHKにチャンネルを合わせた可能性が高かった。それでも、同週は第20話以降も、20.5%→20.9%→19.7%→20.3%→18.7%と好調をキープ。週平均は20.4%を記録し、3週ぶりに大台を突破した。

 それでは、下がり気味だった視聴率が、なぜ再び上昇してきたのだろうか?

「第3週では、主人公である京都の薬問屋・藤岡屋の長女・藤岡てん(葵)が、父・儀兵衛(遠藤憲一)に、芸人で大阪の米問屋・北村屋の跡取り息子・北村藤吉(松坂桃李)との結婚を反対され、駆け落ち。第4週では、藤吉の実家に行き、『てんを嫁に迎え、米屋を継ぐ』と宣言するも、実家にはすでに、許嫁の杉田楓(岡本玲)がおり、母・啄子(鈴木京香)が猛反対。『女中なら置いてやってもいい』として、てんと楓が商い勝負に挑むという展開でした。“嫁いびり”は朝ドラの定番で、旧来の朝ドラファンの心を打ったのでしょうね。『良家のお嬢様の苦労話』もまた。朝ドラファンは大好きで、関心を呼んで、視聴者が戻ってきたのでしょう」(テレビ誌関係者)

 近年の朝ドラで“嫁いびり”といえば、『ごちそうさん』で、め以子(杏)が、夫・悠太郎(東出昌大)の姉・和枝(キムラ緑子)から、いびり倒されるシーンが鮮烈に印象に残っている。“嫁いびり”はマンネリとはいえ、やはり朝ドラファンにはたまらないのだろう。

 とはいえ今後は、てんと、そのライバル・楓が雪解け傾向で、“嫁いびり”もやわらいでいく雰囲気もあり、今後その視聴率がどう推移するか注目されるところ。
(文=田中七男)