キョドコが公開イジメに遭う史上最悪のBBQ!! 胸の谷の吉岡里帆、再び『きみ棲み』第5話

 吉岡里帆演じる“挙動不審女子”キョドコのもじもじぶりにイラつく派、「そこがいいんじゃない?」と擁護する派が拮抗する『きみが心に棲みついた』(TBS系)。ドラマがスタートして1カ月が経過しましたが、擁護派はあまり増えず、イラつく派に押されつつあるようです。まぁ、イラつく派が優勢になればなるほど、男性視聴者はキョドコ=吉岡里帆のことを庇いたくなるわけで、そのことが余計にイラつく派の火力を増強させることになっています。キョドコがストールをいつもネジネジと巻き上げているように、劇中のキョドコも現実の吉岡里帆も捻れに捻れた負のスパイラルへと沈んでいる真っ最中です。

 バレンタイン前夜となる2月13日にオンエアされた『きみ棲み』第5話でしたが、これまでで最もイヤ~な気分になるエピソード回でした。みんな楽しいはずの野外BBQ大会で、キョドコが公開イジメに遭ってしまうのです。いくらキョドコがMっ子だからといって、ご主人さま以外の部外者が寄って集ってイビっていいもんじゃありません。子どもの頃、夕方によく再放送されていた『フランダースの犬』や『みなしごハッチ』を観ていたときのようなブルーな気持ちになってしまいました。

 第5話の冒頭、下着会社に勤める小川今日子(吉岡里帆)ことキョドコは、第3話に続いて再び下着姿になります。デザイナーの八木(鈴木紗理奈)が試作した新作ランジェリーのサンプルが完成したので、モデルの代わりにキョドコが試着することになったのです。

「男が思わず抱きしめたくなる」というキョドコのアイデアから生まれたサンプル下着を身に着け、うれしさ半分恥ずかしさ半分の表情を見せるキョドコでした。下着といってもキャミソールタイプのもので、第3話の純白ブラジャーに比べると肌の露出はかなり控えめですが、胸の谷間はしっかり映し出されています。吉岡里帆のセクシーショットで、少しでも数字を稼ぎたいというTBSのあざとい狙いが丸分かりなシーンでした。こういった露骨なサービスカットも賛否を呼んでいるようです。

 男が欲情するかどうかはさておき、自前のラブリーランジェリーをまとい、うれし恥ずかし状態のキョドコの前に、上司である星名(向井理)が現われます。八木が経理部から呼びされたため、試着室は下着姿のキョドコと星名の2人っきりに。最近、キョドコが漫画編集者の吉崎(桐谷健太)と仲がいいことを星名は責め、さらには「キョドコのくせに」とキョドコの首を締め上げるのでした。就業中の職場でSMプレイとは、まぁなんと破廉恥なことでしょう!

「吉崎の化けの皮を剥いでやるよ」とキョドコに宣言した星名は、さっそく行動に移します。有言実行はポジティブな意味で使う言葉ですが、星名のサディストぶりは話数を重ねるごとにどんどん度を過ぎたものになりつつあります。

 星名が過剰なまでにキョドコにかまうのは、理由がありました。星名の母親は殺人罪で長らく刑務所生活を送っていたのですが、ようやく出所し、星名の姉・祥子(星野園美)の世話になっていたのです。スマートな星名と違って肥満体型の祥子はレストランでピザを頬張りながら、母の世話代として300万円を星名に要求するのでした。

「私もきれいな顔になりたかったわ。あんたみたいに整形してさ」

 ピザを呑み込み、油まみれになった口で、姉は星名の暗い過去をほじくり返します。少年時代の星名は、父親から「顔も悪い。頭も悪い。誰に似たんだ」と散々殴られ続ける日々を過ごしたのです。星名がキョドコをずっと手放したがらないのは、星名もまた少年時代に家族からの愛情を感じることができなかったからだったのです。

 デーモン星名の悪魔の企みは着々と進行します。まずはキョドコと映画デートを楽しんだ後の吉崎を電話で呼び出し、漫画家のスズキ先生(ムロツヨシ)も交えて、馴染みのバーで意気投合してみせるのでした。星名の裏の顔を見破っていたはずのスズキ先生ですが、バーテンの牧村(山岸門人)が幻のデビュー作『モノレールにもう乗れる』を読んでいたことから簡単に籠絡されます。ムロツヨシはこういう無能キャラを演じさせると抜群の魅力を発揮しますね。

■キョドコ、死亡フラグを立てまくる!!

 星名が吉崎やスズキ先生を誘って、週末にBBQをやることが決まり、キョドコも行かないわけにはいきません。キョドコは職場の先輩である堀田(瀬戸朝香)たちをBBQに誘いますが、キョドコと吉崎が距離を縮めていることが面白くない編集者の為末(田中真琴)、星名と大学時代の同級生だったレイコ(小林恵美)や牧村も参加していました。大自然に囲まれて気持ちのいいBBQのはずが、キョドコの過去を知る顔ぶれが集まっているために、キョドコはまるで食欲が湧きません。

 ナイスバディだけど、頭は空っぽそうなレイコは、次々とキョドコを口撃します。「相変わらず暗いわね。あんた、そんなんで仕事できてんの?」「キョドコはね、ひと言でいうと、星名くんのストーカーだった」。せっかくのBBQで、参加者をディスるのは本当にやめてほしいものです。BBQに対する冒涜ですよ。さらに、キョドコが耐え切れずにお手洗いへ逃げると、そこで待っていたのは牧村でした。大学時代にキョドコが星名に命じられて校内ストリップをした様子を牧村は隠し撮りしており、そのときの映像をスマホでちらつかせるのでした。キョドコは過呼吸となり、ぶっ倒れてしまいます。

 倒れたキョドコを介抱するのは、もちろん吉崎です。「なんで泣いてるのか分からないけど、終わったことはしようがないじゃん」とキョドコをいたわる吉崎ですが、そんな吉崎の誠実さがキョドコをより苦しめます。校内ストリップの映像を吉崎に見られたら、もう生きてはいけない。BBQの後片付けに戻った吉崎を残し、キョドコはひとりで山を下っていくのでした。

 自殺フラグを立てまくったキョドコを吉崎は追い掛けようとしますが、その様子をずっと見ていた星名は「あなたの手に負えるような人間じゃない。少しでも優しくすると、全身全霊で寄りかかってきますよ」と忠告します。でも、周囲が反対すればするほど、当時者たちの恋心は燃え上がってしまうものです。ずいぶん離れたバス停で、ようやくキョドコに追いついた吉崎。「好きです。私、吉崎さんのことが大好きです」とキョドコもやっと本心を口にします。「嫌われる前にさよならしちゃ、ダメですか?」と別れの言葉を告げようとするキョドコの口を、吉崎は熱いキスで封じるのでした。

 最後の最後にキョドコと吉崎の初キスで強引に盛り上げた第5話でしたが、BBQシーンがあまりにも陰鬱だったせいか、視聴率は過去ワーストだった先週と同じく7.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)という結果に。

 原作コミックは『きみが心に棲みついた』全3巻の後、続編『きみが心に棲みついたS』として連載が今も続いています。ちなみにタイトルにあるSはSacrifice(生贄、神への捧げもの)の頭文字だそうです。第6話以降は、キョドコ以外にも星名の犠牲者が続出することになりそうです。また、星名が悪魔にならざるをえなかった悲惨な過去も明かされるようです。向井理にとって、『ゲゲゲの女房』(NHK総合)以来のハマリ役となっている星名のダークサイド・ストーリーに期待しましょう。

(文=長野辰次)

「やっぱり草なぎでいけばよかった……」亀梨和也主演『FINAL CUT』大コケで、関テレ内部から恨み節

 KAT-TUN・亀梨和也が主演している関西テレビ制作の“火曜夜の復讐ドラマ”『FINAL CUT』(フジテレビ系)が視聴率6%台(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と低迷を続け、ドラマ関係者から「やはり、草なぎ剛主演ドラマでいけばよかった」と後悔する声が上がっているという。

 フジ系カンテレ制作の、“復讐ドラマ”シリーズは、草なぎ主演で、15年放送の『銭の戦争』、昨年1月期に放送された『嘘の戦争』が大ヒット。特に『嘘の戦争』は、SMAPの解散で袂を分かつことになった木村拓哉が、同1月クールで主演したドラマ『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)との“ドラマ対決”で注目された。

 視聴率は、キムタクドラマが平均視聴率14.5%を記録し、11.3%の草なぎが敗北する結果となった。しかし、草なぎドラマのヒロインが、女性から評判の悪い水原希子だったこともあり、別の女優を起用していたら、視聴率が取れていたのではという声も上がるなど、ドラマ自体の評価としては総合的に草なぎの方が高かったという。

 同シリーズは、視聴率がともに2ケタ台と好調だったことから、第3弾の『FINAL CUT』の制作が決定。演出に『嘘の戦争』の三宅喜重氏、ライバル役に藤木直人を起用し、当初は草なぎの主演で予定されていた。昨年の9月に、草なぎがジャニーズ事務所を退所した際も、その方向性が変わることはなかったという。

 ところが、いざフタを開けてみると『FINAL CUT』の主演は亀梨に交代していたのだ。

 亀梨は『怪盗 山猫』『ボク、運命の人です。』と、立て続けに日本テレビ系のドラマに主演。しかも、『運命の人』では、亀梨よりドラマでの実績がある山下智久を助演扱いし、主役を演じている。このことからもわかるように、ジャニーズ事務所を仕切る藤島ジュリー景子副社長は、亀梨にかなりの力を入れているようだ。

 そして今回、ジュリー副社長は“草なぎ潰し”の意図もあって、制作局であるカンテレにお気に入りの亀梨を売り込んだのだろう。そして、情けないかな、同局の上層部はジャニーズに忖度して、『FINAL CUT』の主役を草なぎから交代させたのだ。

『FINAL CUT』の初回視聴率は7.2%。2話目以降は6%台と低迷を続けている。打開策として、亀梨がカンテレをジャック。情報番組などに生出演したが、ジャニーズの人気アイドルが関西ローカル番組をジャックするというのは、異例の出来事である。

 そうした番宣の結果、関西地区の3話目は10.8%を記録したが、関東地区では6%台と変化がなかった。これでは、もはやカンテレの番組出演は、ドラマの番宣ではなく、今回の主演交代のバーターだったのでは? と勘繰りたくもなる。

 亀梨の前作主演ドラマ『運命の人』は、平均視聴率9.5%と厳しい結果だった。亀梨が草なぎより数字を持っていないことは明らかで、『嘘の戦争』の11%台に追いつくのは、もはや至難の業だ。それどころか、打ち切り説も流れているという。

 これも、カンテレの上層部がジャニーズの圧力に屈した結果だろう。ドラマは“視聴者のために作っている”という原点を、制作者は肝に銘じてほしい。

ついに5%台! 視聴率大爆死の『トドメの接吻』、山崎賢人に“救い”はあるのか……?

 12日放送の第6話の視聴率は、なんと、5.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、1.4ポイントの大幅ダウン。初の5%台を記録してしまいました。同時間帯には、NHK総合で9日から開幕した平昌冬季オリンピックの「フリースタイル・女子モーグル決勝」の中継と、「デイリーハイライト」が放送されていたため、その影響を受けたとも考えられますが、元々が“アレ”なだけに、余計に視聴率の低さが目立つ結果に。

 ドラマも折り返し地点を過ぎ、残り4話。まぁ確かに、序盤はイケメン俳優・山崎賢人くんや新田真剣佑がキスをしまくる、ただの“ファン媚びドラマ”かと思いましたけど、回を重ねるごとにストーリーが面白くなっているので、なんだか残念です。

 前回(参照記事)、美尊ちゃん(新木優子)と尊氏(新田真剣佑)の婚約披露パーティーをぶち壊すかのように、参加者たちが見ている前で堂々と美尊ちゃんとキスをしてみせた旺太郎(山崎賢人)。ブチ切れ寸前の尊氏&尊氏の忠犬・布袋(宮沢氷魚)に何かされないか心配ですが、果たして……。

*これまでのレビューはこちらから

■クズ(尊氏)の親は、やっぱりクズ

 

尊氏の叔父である郡次(小市慢太郎)から奪ったテープに映っていた少年は尊氏であり、12年前の海難事故が起きた原因を作ったのは、尊氏だったことに気がついた旺太郎。結局テープは尊氏によって焼かれてしまいましたが、どこかにコピーがあるはずだと、テープの捜索を開始します。

 興信所の根津(岡田義徳)によれば、並樹グループの前社長・尊(山田明郷)が息子である尊氏の罪を隠蔽するために、クルーズ船の運営会社に手を回したそう。根津からの情報を頼りに、服役後に姿を消した父・旺(光石研)がいるであろう香港を訪れた旺太郎は、父の仕事仲間から、父もテープのコピーを探していたこと、父を貶めるよう嘘の証言をしたのが、クルーズ船の運営会社に務めていた長谷部くん(佐野勇斗)の父だったという情報を掴みました。

 旺太郎は電話越しに「尊氏と一緒にお前の親父も潰してやる」だの「もしテープのコピーを見つけられなかったら、お前に地獄を見せてやる」だのと長谷部くんを脅迫。しかし、旺太郎が帰国すると、なんと長谷部が死んだとのニュースが! なぜ彼は死んだのか、死の原因を探り長谷部を助けるべく(内心は長谷部が見つけていたテープのコピーを手にするべく)、旺太郎は宰子とキスをするのですが、過去にタイムリープしても結局、長谷部くんは死んでしまいました。

 2度目のタイムリープで、長谷部くんが死ぬ前に会っていたのが尊氏だということがわかったものの、旺太郎の努力もむなしく、何度タイムリープしても長谷部くんは死んでしまうのです。

 

■健気すぎる宰子が完全に「恋する乙女」

 

 前回、旺太郎と美尊ちゃんがキスしているところを見てしまった宰子は、いくら契約を結んだからといって、旺太郎が美尊ちゃんに本気なら「キスしたら悪い」と、旺太郎を気遣ってみせます。

 ほかにも、旺太郎に「この間(唇が)がガサガサしてたぞ」と言われたのを気にして、「今、ガサガサ……」と拒否したり(「キス」は嫌じゃない様子)、旺太郎からの香港土産に目を輝かせたり。

 さらには、ストリートミュージシャンの春海(菅田将暉)から、旺太郎がキス女のことを「不気味で陰気な女」と言っていたと聞いてしょぼくれたり、夜な夜な鏡の前で笑顔の練習&赤いリップを手にメイクを研究したり……いや~、もう完全に「恋する乙女」状態です。

 “恋をすると女の子は綺麗になる”とはよく言いますが、宰子もまさにソレ。回を追うごとにどんどん可愛くなっています。そんな乙女モード全開の宰子に「こんなこと話して自慢できんの宰子だけだからさぁ」とかヘラヘラ笑顔を向ける旺太郎。無自覚ツンデレほど、破壊力が強いことを彼は知らないのでしょうか? そんな2人を見ているからこそ、今話では、悲しく、切ないシーンがありました。

■旺太郎のつらい過去とすれ違う2人

 

 どうすれば長谷部の死を食い止めることができるのか、宰子の部屋で計画を練っていたとき、彼女が弟・光太の靴を持っていることに気がついた旺太郎。沈黙の末、2人はようやくお互いが12年前にあの船で出会った少年・少女だったことに気が付きました。

 自分だけが助かってしまったと自分を責めて生きてきた宰子は、「生きてた……あなたは生きててくれた……よかった……」と涙ぐみますが、「お前を助けたばっかりに」「あのときお前を助けたりしなかったら(光太は助かったかもしれない)……」と、旺太郎は彼女を激しく責めます。

“海難事故を起こした船長の遺族”として世間から冷たい視線を浴びせられながらも、父が負った3億円もの事故の賠償金を支払うため、仕方なくホストの道を選び、がむしゃらに働いてきた旺太郎。散々つらい目に遭ってきたこれまでの間、「よかった」なんて思った瞬間は一度もありませんでした。

「俺たちが出会ったのは偶然じゃなかった」「お前は光太に命をもらったんだよ」「償え」

 旺太郎に「幸せになっていい」と言われたことで、自分を縛っていた過去から抜け出して前を向き、旺太郎にも恋心のようなものも抱き始めていた宰子にとって、この旺太郎の言葉は、あまりにも残酷です。皮肉なことに、過去が繋がったことで、2人の間に大きな隔たりが生まれてしまいました。

 春海が言った「何度も同じ時間を繰り替えすと、元の出来事が抵抗して自分に振りかかってくる」という言葉から旺太郎の身を心配する宰子は必死に抵抗しますが、男の力に敵うはずも無く、無理やりキスされてしまいます。

 前回(参照記事)は、まるでお互いの想いが通じあったかのような、ベストキスシーンを見せてくれた2人ですが、今話ではうってかわって、『ドメキス』始まって以来の一番悲しいキスシーンでした。このとき、裏で春海こと菅田くんが歌う主題歌「さよならエレジー」がBGMとして流れるのですが、これがまたイイ。そのまま過去へと時間が遡り、春海がアコギを抱えて路上で歌うシーンへと繋がるのですが、ニクイ演出でした。

 

■そしてネタバレ通り、「旺太郎、死す」!?

 

 タイムリープした先で目を覚まし、涙をポロポロ流す宰子。一方、長谷部くんの上着のポケットに入っていた馬のエサから、彼は並樹乗馬倶楽部で死んだと推理する旺太郎は、やりきれない思いを押し殺すようにして拳をギュッと握り、長谷部くんがいるであろう並樹乗馬倶楽部に急ぎます。

 そして案の定、そこには長谷部くんと揉み合う黒ずくめの男が。旺太郎が助けに入りますが、ハンマーを片手に殴りかかってくる男に対抗できません。そこに、宰子が駆けつけ男の前に立ちはだかりますが、彼女をかばった旺太郎が犠牲に。男はテープを奪い去っていきました。

 頭から血を流し、呼びかけにも応じない旺太郎に宰子はキスをしますが、何も起こりません。「戻ろうよ? ねぇ……お願い……」と、涙を流しながら何度もキスをしますがタイムリープすることはできず、長谷部の「もう………死んでるよ」という言葉に泣き崩れます。

 2人を襲ったのは、並樹乗馬倶楽部の部員で尊氏ラブの忠犬・布袋でした。いくら尊氏ラブだからって、主のために殺しまでする布袋もヤバいですし、布袋からの報告の電話に、「そこまでしてくれなくても良かったのに……そう、ありがとう」と満面の笑みを浮かべる尊氏もいよいよヤバい気がします。“ブラック”どころの話ではありません。

 そういえば、旺太郎が2度目のタイムリープをしたとき、「これで本当のお開きだよ」と意味深な言葉を残していました。もしかして、長谷部くんの上着に馬のエサを仕込んでわざと旺太郎に気付かせて、乗馬倶楽部におびきよせたの? なんて、深読みしすぎでしょうか……?

 おそらく7話では、宰子が他の誰かとキスをして旺太郎を助けるでしょう。その相手は一体誰なのか……。きっと、旺太郎が殺されるところを見ており、自分自身も襲われた長谷部くんでしょう。宰子とキスをすれば、長谷部くんは未来の出来事を知ったまま過去に戻ることができる。つまり、乗馬倶楽部で自分と旺太郎が襲われることを旺太郎に話せば、2人ともそれを回避できるし、全てを仕組んだ尊氏を2人で追い詰めることが可能になります。間違っていたらごめんなさい。

 ともあれ、宰子の奮闘ぶりに期待しつつ、今夜の放送に備えたいと思います。
(文=どらまっ子TAROちゃん)

 

ついに5%台! 視聴率大爆死の『トドメの接吻』、山崎賢人に“救い”はあるのか……?

 12日放送の第6話の視聴率は、なんと、5.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、1.4ポイントの大幅ダウン。初の5%台を記録してしまいました。同時間帯には、NHK総合で9日から開幕した平昌冬季オリンピックの「フリースタイル・女子モーグル決勝」の中継と、「デイリーハイライト」が放送されていたため、その影響を受けたとも考えられますが、元々が“アレ”なだけに、余計に視聴率の低さが目立つ結果に。

 ドラマも折り返し地点を過ぎ、残り4話。まぁ確かに、序盤はイケメン俳優・山崎賢人くんや新田真剣佑がキスをしまくる、ただの“ファン媚びドラマ”かと思いましたけど、回を重ねるごとにストーリーが面白くなっているので、なんだか残念です。

 前回(参照記事)、美尊ちゃん(新木優子)と尊氏(新田真剣佑)の婚約披露パーティーをぶち壊すかのように、参加者たちが見ている前で堂々と美尊ちゃんとキスをしてみせた旺太郎(山崎賢人)。ブチ切れ寸前の尊氏&尊氏の忠犬・布袋(宮沢氷魚)に何かされないか心配ですが、果たして……。

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■クズ(尊氏)の親は、やっぱりクズ

 

尊氏の叔父である郡次(小市慢太郎)から奪ったテープに映っていた少年は尊氏であり、12年前の海難事故が起きた原因を作ったのは、尊氏だったことに気がついた旺太郎。結局テープは尊氏によって焼かれてしまいましたが、どこかにコピーがあるはずだと、テープの捜索を開始します。

 興信所の根津(岡田義徳)によれば、並樹グループの前社長・尊(山田明郷)が息子である尊氏の罪を隠蔽するために、クルーズ船の運営会社に手を回したそう。根津からの情報を頼りに、服役後に姿を消した父・旺(光石研)がいるであろう香港を訪れた旺太郎は、父の仕事仲間から、父もテープのコピーを探していたこと、父を貶めるよう嘘の証言をしたのが、クルーズ船の運営会社に務めていた長谷部くん(佐野勇斗)の父だったという情報を掴みました。

 旺太郎は電話越しに「尊氏と一緒にお前の親父も潰してやる」だの「もしテープのコピーを見つけられなかったら、お前に地獄を見せてやる」だのと長谷部くんを脅迫。しかし、旺太郎が帰国すると、なんと長谷部が死んだとのニュースが! なぜ彼は死んだのか、死の原因を探り長谷部を助けるべく(内心は長谷部が見つけていたテープのコピーを手にするべく)、旺太郎は宰子とキスをするのですが、過去にタイムリープしても結局、長谷部くんは死んでしまいました。

 2度目のタイムリープで、長谷部くんが死ぬ前に会っていたのが尊氏だということがわかったものの、旺太郎の努力もむなしく、何度タイムリープしても長谷部くんは死んでしまうのです。

 

■健気すぎる宰子が完全に「恋する乙女」

 

 前回、旺太郎と美尊ちゃんがキスしているところを見てしまった宰子は、いくら契約を結んだからといって、旺太郎が美尊ちゃんに本気なら「キスしたら悪い」と、旺太郎を気遣ってみせます。

 ほかにも、旺太郎に「この間(唇が)がガサガサしてたぞ」と言われたのを気にして、「今、ガサガサ……」と拒否したり(「キス」は嫌じゃない様子)、旺太郎からの香港土産に目を輝かせたり。

 さらには、ストリートミュージシャンの春海(菅田将暉)から、旺太郎がキス女のことを「不気味で陰気な女」と言っていたと聞いてしょぼくれたり、夜な夜な鏡の前で笑顔の練習&赤いリップを手にメイクを研究したり……いや~、もう完全に「恋する乙女」状態です。

 “恋をすると女の子は綺麗になる”とはよく言いますが、宰子もまさにソレ。回を追うごとにどんどん可愛くなっています。そんな乙女モード全開の宰子に「こんなこと話して自慢できんの宰子だけだからさぁ」とかヘラヘラ笑顔を向ける旺太郎。無自覚ツンデレほど、破壊力が強いことを彼は知らないのでしょうか? そんな2人を見ているからこそ、今話では、悲しく、切ないシーンがありました。

■旺太郎のつらい過去とすれ違う2人

 

 どうすれば長谷部の死を食い止めることができるのか、宰子の部屋で計画を練っていたとき、彼女が弟・光太の靴を持っていることに気がついた旺太郎。沈黙の末、2人はようやくお互いが12年前にあの船で出会った少年・少女だったことに気が付きました。

 自分だけが助かってしまったと自分を責めて生きてきた宰子は、「生きてた……あなたは生きててくれた……よかった……」と涙ぐみますが、「お前を助けたばっかりに」「あのときお前を助けたりしなかったら(光太は助かったかもしれない)……」と、旺太郎は彼女を激しく責めます。

“海難事故を起こした船長の遺族”として世間から冷たい視線を浴びせられながらも、父が負った3億円もの事故の賠償金を支払うため、仕方なくホストの道を選び、がむしゃらに働いてきた旺太郎。散々つらい目に遭ってきたこれまでの間、「よかった」なんて思った瞬間は一度もありませんでした。

「俺たちが出会ったのは偶然じゃなかった」「お前は光太に命をもらったんだよ」「償え」

 旺太郎に「幸せになっていい」と言われたことで、自分を縛っていた過去から抜け出して前を向き、旺太郎にも恋心のようなものも抱き始めていた宰子にとって、この旺太郎の言葉は、あまりにも残酷です。皮肉なことに、過去が繋がったことで、2人の間に大きな隔たりが生まれてしまいました。

 春海が言った「何度も同じ時間を繰り替えすと、元の出来事が抵抗して自分に振りかかってくる」という言葉から旺太郎の身を心配する宰子は必死に抵抗しますが、男の力に敵うはずも無く、無理やりキスされてしまいます。

 前回(参照記事)は、まるでお互いの想いが通じあったかのような、ベストキスシーンを見せてくれた2人ですが、今話ではうってかわって、『ドメキス』始まって以来の一番悲しいキスシーンでした。このとき、裏で春海こと菅田くんが歌う主題歌「さよならエレジー」がBGMとして流れるのですが、これがまたイイ。そのまま過去へと時間が遡り、春海がアコギを抱えて路上で歌うシーンへと繋がるのですが、ニクイ演出でした。

 

■そしてネタバレ通り、「旺太郎、死す」!?

 

 タイムリープした先で目を覚まし、涙をポロポロ流す宰子。一方、長谷部くんの上着のポケットに入っていた馬のエサから、彼は並樹乗馬倶楽部で死んだと推理する旺太郎は、やりきれない思いを押し殺すようにして拳をギュッと握り、長谷部くんがいるであろう並樹乗馬倶楽部に急ぎます。

 そして案の定、そこには長谷部くんと揉み合う黒ずくめの男が。旺太郎が助けに入りますが、ハンマーを片手に殴りかかってくる男に対抗できません。そこに、宰子が駆けつけ男の前に立ちはだかりますが、彼女をかばった旺太郎が犠牲に。男はテープを奪い去っていきました。

 頭から血を流し、呼びかけにも応じない旺太郎に宰子はキスをしますが、何も起こりません。「戻ろうよ? ねぇ……お願い……」と、涙を流しながら何度もキスをしますがタイムリープすることはできず、長谷部の「もう………死んでるよ」という言葉に泣き崩れます。

 2人を襲ったのは、並樹乗馬倶楽部の部員で尊氏ラブの忠犬・布袋でした。いくら尊氏ラブだからって、主のために殺しまでする布袋もヤバいですし、布袋からの報告の電話に、「そこまでしてくれなくても良かったのに……そう、ありがとう」と満面の笑みを浮かべる尊氏もいよいよヤバい気がします。“ブラック”どころの話ではありません。

 そういえば、旺太郎が2度目のタイムリープをしたとき、「これで本当のお開きだよ」と意味深な言葉を残していました。もしかして、長谷部くんの上着に馬のエサを仕込んでわざと旺太郎に気付かせて、乗馬倶楽部におびきよせたの? なんて、深読みしすぎでしょうか……?

 おそらく7話では、宰子が他の誰かとキスをして旺太郎を助けるでしょう。その相手は一体誰なのか……。きっと、旺太郎が殺されるところを見ており、自分自身も襲われた長谷部くんでしょう。宰子とキスをすれば、長谷部くんは未来の出来事を知ったまま過去に戻ることができる。つまり、乗馬倶楽部で自分と旺太郎が襲われることを旺太郎に話せば、2人ともそれを回避できるし、全てを仕組んだ尊氏を2人で追い詰めることが可能になります。間違っていたらごめんなさい。

 ともあれ、宰子の奮闘ぶりに期待しつつ、今夜の放送に備えたいと思います。
(文=どらまっ子TAROちゃん)

 

長澤まさみに託された“月9”の命運……4月期『コンフィデンスマンJP』早くも映画化内定か

 4月にスタートする女優・長澤まさみ主演の月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)に、“映画化内定”のウワサがささやかれている。

 同ドラマは、天才的な頭脳でどんな専門知識でも短期間でマスターできるという、長澤演じる詐欺師の「ダー子」が、さまざまな職業に就く人物に変装して事件を解決していくというもの。脚本はドラマ『リーガル・ハイ』シリーズ(同)などを手掛けた古沢良太氏が担当。推定Gカップといわれる長澤のコスプレ衣装とともに、ドラマ放送前から期待が高まっている。

「フジとしても看板枠の“月9”復活をもくろんでいるようです。実は、すでに劇場版の話も決まっています」

 そう明かすのは、芸能プロ関係者。放送開始前なのに映画化の話が決まっているのだから、フジがどれほど前のめりになっているかがうかがい知れる。だが、逆にいえば、それだけ“月9”の命運が長澤にかかっているということだ。

「月9は今期『海月姫』が5話までの全話平均6.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と大コケ中。2016~17年に放送された8作中7作が1ケタ視聴率を記録するなど、枠そのものがいつ廃止されてもおかしくない状態です。長澤の『コンフィデンスマンJP』がコケるようなことがあれば、一気に月9枠廃止へと舵が切られるかもしれません」(芸能デスク)

 月9復活ののろしとなるか、それともトドメを刺すのか、4月からの同ドラマに注目だ。

ディーン・フジオカの連ドラ“単独初主演”作『モンテ・クリスト伯』、どう考えても「爆死濃厚」な数々のワケとは?

“逆輸入俳優”ディーン・フジオカが4月期にフジテレビ系「木10」枠でオンエアされる『モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-』で、単独では初の連ドラ主演を務める。

 ディーンは、昨年10月期に、日本テレビ系の日曜ドラマ『今からあなたを脅迫します』で、武井咲とダブル主演しており、1クール間を空けただけで、立て続けに大役へ臨むこととなった。

「『今から――』は、武井とのダブル主演だったにもかかわらず、クランクイン直前に武井がデキ婚。つわりなどの体調不良により、武井はベッドに寝たきりの演出が多くなるなど、出演シーンも大幅に減っていきました。おまけに武井の代役とばかりに、途中から松下奈緒がヒロイン同然で登場したりと、脚本の大きな変更を余儀なくされたようです。全話平均視聴率は6.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と大爆死で、同枠史上ワースト。武井のせいで、ディーンは低視聴率の責任を一身に浴びることになり、大迷惑を被ってしまいました。連ドラ初主演作で大コケしたのですから、所属事務所(アミューズ)としては、早々に汚名を返上する必要に迫られたのでしょうね」(テレビ誌関係者)

『モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-』の原作は、フランス人作家アレクサンドル・デュマの小説『モンテ・クリスト伯』(1841年刊)で、日本では『巌窟王』の名で親しまれている。

 ドラマ版の展開はというと、主人公の柴門暖(ディーン)は、愛する女性・目黒すみれ(山本美月)との結婚が決まり、幸せの絶頂にいた。そんな中、婚約者を奪おうとする恋敵・南条幸男(関ジャニ∞・大倉忠義)、出世をねたむ同僚・神楽清(新井浩文)、ある事情を抱えた警察官・入間公平(高橋克典)の保身によって、異国の地の監獄に送られてしまう。無実の罪で15年間もの間閉じ込められ、婚約者との未来を奪われた柴門は、思わぬ幸運で獄中生活から逃れ、巨万の富を手に入れ、別人となって舞い戻る。柴門は、その知力と絶大な財力を駆使し、かつて自分を陥れ、人生を狂わせた3人の男たちに対して、大胆かつ緻密で華麗な復讐劇を見せていく。また、単なる復讐劇にとどまらず、仇敵に制裁を下していくたびに良心と葛藤し、次第に人生とその人間性を取り戻していくヒューマンストーリーであり、一人の女性に対して一途に貫かれた純愛を描いたラブストーリーでもあるという。

 ただ、『今から――』のリベンジをもくろむディーンにとっては、数々の難題が待ち受けているようだ。まず、フジの「木曜劇場」は、“爆死枠”と呼ばれており、視聴率を挙げるのが非常に難しい枠なのだ。

 同枠で、最後に全話平均視聴率が2ケタに乗ったのは、2014年10月期『ディア・シスター』(石原さとみ、松下ダブル主演)の11.3%で、それ以来、3年以上、1ケタ台が続いている。近年では、篠原涼子、松嶋菜々子、天海祐希らが主演に起用されても爆死を遂げて、大物女優たちの“黒歴史”となってしまった。

 昨年は、1月期『嫌われる勇気』(香里奈主演)、10月期『刑事ゆがみ』(浅野忠信主演)の平均6.5%が最高値。今期の『隣の家族は青く見える』(深田恭子主演)も、5~7%台に低迷しており、もはや誰が主演を務めても、数字を取るのが難しい状況だ。

 次にディーン自体が、完全に失速してしまった点が挙げられそうだ。周知の通り、ディーンは15年後期のNHK連続ドラマ小説『あさが来た』(波瑠主演)で、薩摩藩士・五代友厚役でブレークした。役の上で亡くなった後は、ファンから悲鳴が上がり、“五代ロス”なる言葉も生まれたほど。

 その後、16年1月期『ダメな私に恋してください』(深田恭子主演/TBS系)に準主役で、同10月期『IQ246~華麗なる事件簿~』(織田裕二主演/同)に俳優2番手で出演したが、勢いがあったのは、そのあたりまで。それ以降、人気に陰りが見えていたが、『今から――』の大コケで、人気降下があらわになってしまった。単独での連ドラ初主演といっても、「今さら」感が強い。

 そして、メインキャストの大倉、山本が数字をもっていない点も、かなりの不安要素。大倉は民放連ドラ初主演となった、14年1月期『Dr.DMAT』(同)が平均6.9%と壮絶爆死。準主役で出演した、15年4月期『ドS刑事』(多部未華子主演/日本テレビ系)も、2ケタに乗せることはできなかった。

 美形かつ、清楚イメージの強い山本は、ドラマ界で重宝されているが、ヒロインで出演した、16年7月期『HOPE~期待ゼロの新入社員~』(Hey!Say!JUMP・中島裕翔主演/フジテレビ系)、『刑事ゆがみ』は、ともに6%台に終わっており、2人とも、とても潜在視聴率が高いとはいいがたい。

 最後に、脚本を担当する黒岩勉氏に、最近ヒット作がほとんど出ていないことも心配だ。プライム帯では、15年4月期『ようこぞ、わが家へ』(嵐・相葉雅紀主演/同)こそ、平均12.5%をマークしたが、それ以外はさっぱり。13年1月期『dinner』(江口洋介主演/同)、同10月期『よろず占い処 陰陽屋へようこそ』(関ジャニ∞・錦戸亮主演/同)、14年10月期『すべてがFになる』(武井、綾野剛ダブル主演/同)、16年4月期『僕のヤバイ妻』(伊藤英明主演/同)、17年4月期『貴族探偵』(相葉主演/同)と、いずれも1ケタ台に甘んじている。

 総じて、明るい材料が乏しく、数々のネガティブな要素を抱える『モンテ・クリスト伯』だけに、“爆死濃厚”といわれても致し方ないところ。主演のディーンには、前評判を覆してヒットさせ、“復活”を果たしてほしいものだが……。
(文=田中七男)

フジテレビ『隣の家族は青く見える』4.6%と超低空飛行も、深田恭子の“善き人”ぶりに注目!?

 ある集合住宅(コーポラティブハウス)を舞台に、そこに住む4組の「家族」の価値観の違いを軽やかに描く『隣の家族は青く見える』(フジテレビ系)。

 なかなか子どもができない奈々に、子どもがらみの事件が降りかかる第5話は4.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、さらにダウン。NHKで放送されていた平昌五輪のカーリングが高視聴率だったことが響いた模様。4家庭の現状から振り返ります。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■また深雪の逆鱗に触れる事件が

 

 人工授精に向けて動き出した大器(松山ケンイチ)と奈々(深田恭子)夫妻。

 急きょ確定する排卵日の前日・前々日に合わせて、採れたて精子を医師に提出することの苦労を語る大器。奈々も、会社に理由を伏せながら3連休を取らねばならぬため、理解ある職場だが、それでも軽く注意されてしまう。確かに「人工授精のために」とは言えないだろう。

 大器は「『今日は精子とってから出勤しまーす』とか『人工授精終わってから出勤しまーす』とか言えるべきなんだよ~」と愚痴るが、それも確かに。妊活に前向きに向き合いだす大器の変化がわかる。後日、奈々は精子の温度が冷えないようタオルでくるみ、大切に運んだが、これらの活動が何ひとつ会社に言えないということが、ある意味一番つらいのかもしれない。

 よい精子をつくるために自転車に乗りすぎない(圧迫が×)とか、膝上ノートパソコンはよくない(精巣の高温×)などの情報も、ためになる。

 ゲイであることをを中傷するヘイトなビラが会社に配られたことをきっかけに、デザイン事務所からの独立を決めた広瀬。あんなの気にすることないと同僚・長谷部(橋本マナミ)は引き止めるが、決意は固い。

 川村亮司(平山浩行)が前妻の子を引き取ることで、出て行くことを決めた、ちひろ(高橋メアリージュン)。引っ越し費用を出すからと謝る亮司の言葉が、ちひろの気分を害する。言ってほしいのはそこじゃない。「すぐに出て行かないで、チャンスあげたのに、何にも言ってこない」と奈々・朔(北村匠海)ら女子トーク仲間にも愚痴っていた。

 だが、自分の責任のため、迂闊なことは言わず罪を被っているつもりの亮司。平行線どころか、別れ間際で、さらに溝が深まってしまう。

「男なんてプライド高い小心者ばっかりだから、リスクあることするわけない」「より戻したいなら女の子から言わなきゃ」と朔からアドバイス。

「違う環境で育った人間同士が心を通わせるなんて、そもそもムリなことしてるんだから、恋愛関係が続くこと自体奇跡」

「めんどくさいことや些細なことを乗り越えて、それでもこの人と! って思えた人と奇跡の山恋愛に登頂できる」

 朔先生のありがたい言葉に耳を傾ける生徒2人。

 深雪(真飛聖)は、奥様らと自宅で優雅にランチ……かと思いきや、まさかの、リア充ぶりを撮影させる有料サービス。

「この度も『リア充代行サービス・ハピネス』をご利用いただきありがとうございました」と、普通言わないであろう丁寧な説明セリフ有り。以前登場した高級バッグもここのレンタル&撮影だったようで、虚栄心が満たされず「いいね」依存が止まらない。

 この席で、他の3家族への愚痴や暴露が止まらない深雪。夫の無職の件などしゃべりすぎで心配なほど……。

 深雪はこのとき、大器と奈々のことを「アライカップル」と揶揄していたが、アライとはLGBTに理解・支援するスタンスのこと。ゲイである広瀬らだけでなく、それを許容する奈々達も気に食わないのだ。

 一方、長女の優香(安藤美優)は、友人の代役でダンス番組のオーディションに参加するが、塾からの連絡でサボったことが深雪にばれてしまう。

 

■娘のために嘘をつく真一郎

 

 深雪は、偶然通りかかった奈々に次女の萌香(古川凛)を預けて、慌てて塾へ。揶揄していたくせに。しかし、子どものできない2人には、これが貴重な擬似体験に。

 帰宅後、何をしていたか本当のことを言えない優香のため、自分が誘い出したと真一郎(野間口徹)が助け舟を出す。真一郎は優香がダンスを練習してるところを偶然見かけ、練習に打ち込む姿に感激していた。

 自分と会っていたというのは、もちろん優香を助けるための嘘だが「こうでもしなきゃ子どもたちとの時間作れないから」と語った気持ちは本物だろう。

 中学受験合格が悲願の深雪と、子どもの気持ちを尊重したい真一郎。出張時代、子どもの面倒を見てきたというプライドから「暇になったからって、急に口出さないでよ」とキレる深雪。言い返せない真一郎だが、どんどん火薬が蓄積されていってるような危険を感じる。

 深雪のキャラは相当嫌われる作りになっているのだが、それでも次女・萌香の無垢な笑顔に癒やされたりするシーンがごく稀にあり、首の皮一枚で救いを持たせている。

 今回は真一郎が優香にダンスを応援する旨をこっそり伝えたり、優香も中学受験について「辞めたらママがっかりするから」と母を想う気持ちを見せるなど、救いを入れている。

 今さらだが野間口の気弱な夫ぶりは見事で、地味ながら「顔」でしっかり芝居を見せ、「お前まで俺をバカにする気か」と、落とした小銭を追いかける哀愁も実にハマっている。

 

■謎の女が動きだす

 

 広瀬の同僚・長谷部が朔の働くバーに、いきなり訪問。朔について調べた調査報告書をチラつかせ「世間知らずのおぼっちゃまかと思ったら結構複雑な生い立ちなのね」といきなりバケの皮を自ら剥ぐ。

 中傷ビラも、広瀬と朔を別れさせるため長谷部がやったことで、「あなたは彼には相応しくない。彼の将来に邪魔になるようなことだけはしないで」と脅す。

 朔も初めは動じなかったが「広瀬くんのとこに転がりこんだ理由も話した?」と言われたとたん、言葉を失う。どんな理由があったのか。帰り際「ご馳走様」と注文した白ワイン代を払わず去るところが、長谷部の性格を表している。

 ちなみに調査報告書によると、朔のバーがあるのは渋谷の松濤で、ドラマの舞台となるコーポは世田谷区上用賀東2-1-4。東という住所はないが、上用賀2-1-4で検索すると、現在休苑中の馬事公苑がヒットする。いいとこ住んでますね。

 

■琴音の出産に立ち会い

 

 大器の妹・琴音(伊藤沙莉)が破水し、出産に立ち会う奈々。実は少し前に自分の人工授精が実らなかったのに、なぜが他人の子ども問題が次々降りかかる。

 緊迫した手術シーンの後、祭りで神輿を担いでいたとのことで、ハッピ姿で慌てて病院に駆けつける両親(春海四方・高畑淳子)と夫(前原滉)がスローモーションなことに爆笑。胎盤早期剥離でやや小さい子ながら無事出産。医師の説明を聞きながら2人目を見つめ合うのが大昔のジャンプの恋愛漫画『キックオフ』みたいで良かったです。

 ここまで肝っ玉母さん一辺倒だった聡子(高畑)も、奈々が不妊治療していたことを知り、自分の無神経さを後悔する。

「小さい頃は、大人になったら誰でもお母さんになれるものだって思ってたけど、実はそうじゃなくて、お腹の中に赤ちゃんが宿ることも、この世界に赤ちゃんが宿ることも、すくすく成長することも、みんな当たり前のように見えてるけど、本当は一つ一つが奇跡」と、ますます子どもが欲しいと強く思えた奈々。

 同時に、うらやむことをやめ「私は妊娠できないだけじゃない、まだ妊娠してないだけだって」と前向きに切り替える。本当に善の人ですね、奈々は。感情を強く出すと変な感じになっちゃうことの多い深キョンですが、こういうマイペースな雰囲気はマッチ。

 そして、決別し出て行く間際、無言で見つめあった瞬間、いきなりおっぱじめる亮司とちひろ。ここまで言えなかった気持ちが、セックスとして爆発。タランティーノの映画みたい。予定を切り上げ不意にやってきた亮太に、下着姿のちひろが見つかってしまうも、普通に挨拶する大人な亮太。

 終わり際まで見所が多く、尻尾まであんの詰まったたい焼きのような回。とりあえず、どうせうまくいくんだろ? と斜に構えながらも、ちひろと亮太の距離がどうなるのかが楽しみでなりません。
(文=柿田太郎)

 

『ロボコップ』丸出しの木村拓哉『BG』見続けるのが“ストレス”になるワケ

 近未来のデトロイト。警察から治安業務を請け負っている民間の巨大複合企業オムニ社は、殉職した警官・マーフィをロボコップとして生き返らせた。オムニ社の役員であるディック・ジョーンズは、実は警察組織にも裏から手を回し、街を牛耳る大悪党。そんなジョーンズを追い詰めたマーフィだったが、「オムニ社の役員に危害を加えることができない」というプログラムのため、ジョーンズに引き金を引くことができない。オムニ社の会長を人質に取るジョーンズ。しかし、会長が機転を利かせ「ディック、おまえはクビだ!(You are fired!)」と叫ぶと、その瞬間にオムニ社の役員ではなく失業者となったジョーンズは、マーフィによる正義の銃弾に撃ち抜かれるのだった……。

 というのが、1987年公開の映画『ロボコップ』のラストシーンでした。今回の『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)におけるキムタクの見せ場は、ここからの引用です。

 クライアントからの命令を遵守すると決めているキムタクは、その仲間から凄惨なリンチを受けても、手も足も出しません。ひとしきり殴られた後、クライアントに「私をクビにしてください」と告げ、「とっくにクビだ」と吐き捨てられると、まるで覚醒した「ED-209」のごとき無敵のミラクルアタックで、一味を一網打尽にするのでした。

 そのほかにもいろいろあったんですが、実に象徴的な描き方だったので、今回は、だいたいこのシーンのお話だけで済みそうです。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■結論から言って、『BG』は人間の感情を描こうとしてないわけです

 

 ロボコップとなったマーフィは、人間として生きていたときの記憶と感情を完全に取り戻しています。だから、自らの利益のために街の治安の悪化を利用し、警官たちの身を危険にさらすジョーンズを絶対に許せない。100%、完全に許せない。許せないけど、自分の意思ではどうしようもない無慈悲なプログラムによって身動きを封じられているわけです。そこに人造人間としての葛藤と悲しみがあり、意識と実存の間で引き裂かれる感情がある。だからこそ、ジョーンズが「fired!」された瞬間にカタルシスが生まれる。ドラマとして、華やかに昇華する。

 一方のキムタクは、なんやかんやで「クライアントには絶対服従」と自分でも言うし、仲間たちも「こいつは絶対服従してる」と言葉で強調してますが、別にプログラムを仕込まれたサイボーグでもなんでもなく、生身の人間です。なので、マーフィのケースとは「絶対服従」の意味が、まるで違います。

『ロボコップ』を引用するなら、キムタクの「絶対服従しなきゃ」という決意に、サイボーグにとっての「仕込まれたプログラム」と同等の強制力・拘束力を与えなければならない。物語によって、そのキムタクの決意に説得力を持たせなければならない。それができなければ、今回の「私をクビにしてください」という展開は成立しないわけです。

 結果、当然ですが、成立してません。なぜならマーフィは半人半ロボで、キムタクは人間だからです。

『ロボコップ』のラストシーンが美しいのは、人間が抱き得る葛藤の範疇を超えるロボなりの悲しみを描こうとしているからです。作り手が一生懸命、必死になって「ロボでコップなマーフィ」の深淵に潜り、その本質を探り当てる努力をした結果に、たどり着いた結末だったからです。

 一方で『BG』は、何をしてるのか。安易に設定だけ借りてきて、直前のシーンとのギャップだけで納得させようとしてる。キムタクの感情がどう動いて、なぜリンチに耐えているのか、考えることを放棄してる。

 初回からずっと言い続けてますが、『BG』というドラマでは、完全にキムタクを接待するためだけの脚本が作られています。1話にひとつキムタクの見せ場を作るために、全員を感情のないロボとして扱い、適当に配置して、キムタクが目立つためにジャマだと思えば画面から追い出して、ひとしきりカッコつけさせたらまた呼び込んで、そういう繰り返しを延々と見せ続けている。にもかかわらず、主人公のキムタクたったひとりに対してでさえ、真剣に向き合おうとしてない。このドラマにとって、主人公・島崎章という人物がどんな人間なのかよりも、キムタクにウサギちゃんの変なパジャマを着せて「ねむねむ……」って目をこすらせるシーンを編み出すほうが、ずっと優先順位が高いのです。

■念のため、キムタクは悪くないですよ

 

 今回、キムタクの芝居そのものは、わりとよかったと思います。以前「カッコ悪いキムタクがいないから、逆転劇なのに逆転劇に見えない」と指摘したことがありましたが、今回はキッチリ逆転劇になっていました。もとより、全然悪くないんですよ、キムタク。

 それに『BG』は、撮影もいいんです。シーンごとで、画面の意味がすごくわかりやすい構図になってるし、光もきれい。役者もよくて、意味がわかりやすくてきれいな画面が次々に現れるのに、次のシーンでそれを裏切る、ウソにする、なかったことにする、そういう脚本なので、余計にストレスなんです。全部が全部ダメダメだったら、もうちょっと気楽に鼻くそほじりながら見られるんですけど。ちなみに今回の視聴率は14.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だそうです。みんな、どんな顔して見てるんだろう。

 と、今回はそんな感じでしょうか。いいかげんあらすじも紹介したいんですが、物語を追っていくと書いたそばから矛盾が発生するので、説明できないのです。今回のクライアントは悪に手を染めた元有名サッカー選手でしたが、「ホテルで注意深く証拠を隠滅している」というシーンの後に「証拠は全部、カバンに入ってる」と言い出したり、「選手時代にイタリアの永住権を取った」と言ったのに「選手として海外進出していない」ことになったり、もう無茶苦茶なんです。無茶苦茶なんですよ!

 あと、脚本家の人が『ロボコップ』見てなかったら、この文章は全部見当外れですから、そのときはスミマセン……。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

 

解剖医が私刑を促す!? 石原さとみ『アンナチュラル』衝撃のラストに賛否

 石原さとみが法医解剖医役を演じるドラマ『アンナチュラル』(TBS系)の第5話が9日に放送され、平均視聴率9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回よりも2.4ポイントダウンとなってしまいました。

 今回、不自然死究明研究所(通称・UDIラボ)へ解剖依頼に訪れたのは、鈴木巧(泉澤祐希)という人物。つい最近、妻が海で溺死し、警察には自殺として処分されてしまったものの、どうしても自殺とは思えないと訴えるのです。

 提出書類に問題がないため、UDIは鈴木の依頼を受託。本来は三澄ミコト(石原さとみ)と中堂系(井浦新)の2チームに分かれているのですが、今回は人手不足のため合同で解剖をすることに。ミコトが筆頭医となり、鈴木の妻の肺を取り出して調査を開始します。

 しかし、そこで葬儀屋から待ったがかかります。実は、遺体は鈴木の妻ではなく、婚約者。たまたま姓が同じだっただけなのです。しかも、駆け落ちの関係だったため、鈴木は相手の両親から憎まれている。その両親は娘をキレイな体のまま弔いたいと考えているため、鈴木はこっそり遺体を盗んでUDIへ運んだ、というわけだったのです。

 そうとは知らず、危うく死体損壊罪で捕まるところだったミコトは、“葬儀出禁”を条件に釈放された鈴木の元に解剖費の返金に足を運びます。しかし、土下座してまで調査続行を懇願する鈴木の姿に心を打たれてしまい、断り切れなくなってしまうのです。

 とはいえ、遺体がないことには調査する術はありません。頭を悩ませていたところ、中堂が肺だけをこっそり保管していたことを知ります。実は、中堂自身も過去に恋人を不審死で失った経験があるため、鈴木の無念を晴らしてあげたいという想いがあったのですね。

 もちろん、中堂の行為は犯罪ですが、ミコトは黙認。UDIの顕微鏡や分析に使えそうな道具を中堂のマンションへ持ち込み、肺に入ったプランクトンの調査を開始します。

 その結果、女性は遺体として発見された場所で入水したことがわかります。しかし、目撃証言では、女性は別の場所で飛び込んだことになっているのです。

 この食い違いについて考えられるのは2点。1つは目撃者が嘘をついていること。しかし、中堂が再度確認したところ、“女性が海に飛び込むところを見た”という釣り人の証言にどうやら偽りはなさそうです。

 とすると考えられるのは、女性を殺した何者かが被害者に成りすまして海に飛び込んだ、というもの。この推測を中堂から伝えられた鈴木は、婚約者が死んだ翌日、漁協に勤める女性が、婚約者に贈ったものと同じネックレスをしていたことを思い出します。

 婚約者の葬儀当日、中堂からその話を聞いたミコトは、嫌な予感を抱き、慌てて葬儀場へ駆けつけます。しかし、一歩及ばず。復讐心に駆られた鈴木は、すでに真犯人の女性のお腹を刺し、今まさにトドメのナイフを振りかざすところだったのです。

 命乞いする犯人の弁によると、被害者の“幸せ(婚約)自慢”に嫉妬し、腹を立てて殺してしまったとのこと。そんなどうしようもない理由で婚約者を失ってしまったのだと知った鈴木は、ミコトの説得も無視して、そのままナイフを振り下ろしてしまいます。

 結局、真犯人は一命を取り留めたものの、今回はこれまでになく後味の悪い回となってしまいました。本来は事件解決へと導くための解剖が、新たな悲劇を生み出すきっかけになってしまったのです。

 とはいえ、ラストの惨劇は防げたハズ。中堂が鈴木に事件の真相を話してしまったがため、復讐へと導くことになってしまったのではないか。また、鈴木にトドメの一振り(死には至りませんでしたが)をさせ、中堂に「想いを遂げられて本望だろう」というセリフを言わせるなど、私刑に肯定的な展開に対して、ネット上では批判の声も少なくないようです。

 筆者も初見では、中堂が余計な推測を伝えたがため、悲劇を招いてしまったのだと思いました。しかし、よくよく考えてみると、鈴木は最初から真犯人の存在に気づいていたのではないかと思い直しました。

 少なくとも、事件翌日に婚約者と同じネックレスをつけているのを見た瞬間、ピンとくるものはあったのでしょう。鈴木が欲しかったのは、婚約者が自殺ではなかったという解剖結果。その確証さえ得られれば、司法に委ねず自らの手で裁く決意をしていたようにも思えます。

 また、復讐を促すような言動をした中堂についてですが、彼自身もまた、恋人を失った経験がある。しかも、殺害された可能性があるんですね。その真相を探るべく、無断で解剖をして逮捕された。そんな過去の自分と鈴木を重ね合わせてしまったのでしょう。

 確かに私刑を許してしまえば法もへったくれもなくなり、法治国家の形態は崩れ去ってしまう。しかしそれは、愛する人の命を奪われた当事者ではないからこそ言える理論でもあると思うのです。

 中堂は今もまだ恋人を失った悲しみが癒えず、死の真相を追求中。今後はその謎解きにミコトも協力するようなので、ますます目が離せない展開になっていきそうです。
(文=大羽鴨乃)

解剖医が私刑を促す!? 石原さとみ『アンナチュラル』衝撃のラストに賛否

 石原さとみが法医解剖医役を演じるドラマ『アンナチュラル』(TBS系)の第5話が9日に放送され、平均視聴率9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回よりも2.4ポイントダウンとなってしまいました。

 今回、不自然死究明研究所(通称・UDIラボ)へ解剖依頼に訪れたのは、鈴木巧(泉澤祐希)という人物。つい最近、妻が海で溺死し、警察には自殺として処分されてしまったものの、どうしても自殺とは思えないと訴えるのです。

 提出書類に問題がないため、UDIは鈴木の依頼を受託。本来は三澄ミコト(石原さとみ)と中堂系(井浦新)の2チームに分かれているのですが、今回は人手不足のため合同で解剖をすることに。ミコトが筆頭医となり、鈴木の妻の肺を取り出して調査を開始します。

 しかし、そこで葬儀屋から待ったがかかります。実は、遺体は鈴木の妻ではなく、婚約者。たまたま姓が同じだっただけなのです。しかも、駆け落ちの関係だったため、鈴木は相手の両親から憎まれている。その両親は娘をキレイな体のまま弔いたいと考えているため、鈴木はこっそり遺体を盗んでUDIへ運んだ、というわけだったのです。

 そうとは知らず、危うく死体損壊罪で捕まるところだったミコトは、“葬儀出禁”を条件に釈放された鈴木の元に解剖費の返金に足を運びます。しかし、土下座してまで調査続行を懇願する鈴木の姿に心を打たれてしまい、断り切れなくなってしまうのです。

 とはいえ、遺体がないことには調査する術はありません。頭を悩ませていたところ、中堂が肺だけをこっそり保管していたことを知ります。実は、中堂自身も過去に恋人を不審死で失った経験があるため、鈴木の無念を晴らしてあげたいという想いがあったのですね。

 もちろん、中堂の行為は犯罪ですが、ミコトは黙認。UDIの顕微鏡や分析に使えそうな道具を中堂のマンションへ持ち込み、肺に入ったプランクトンの調査を開始します。

 その結果、女性は遺体として発見された場所で入水したことがわかります。しかし、目撃証言では、女性は別の場所で飛び込んだことになっているのです。

 この食い違いについて考えられるのは2点。1つは目撃者が嘘をついていること。しかし、中堂が再度確認したところ、“女性が海に飛び込むところを見た”という釣り人の証言にどうやら偽りはなさそうです。

 とすると考えられるのは、女性を殺した何者かが被害者に成りすまして海に飛び込んだ、というもの。この推測を中堂から伝えられた鈴木は、婚約者が死んだ翌日、漁協に勤める女性が、婚約者に贈ったものと同じネックレスをしていたことを思い出します。

 婚約者の葬儀当日、中堂からその話を聞いたミコトは、嫌な予感を抱き、慌てて葬儀場へ駆けつけます。しかし、一歩及ばず。復讐心に駆られた鈴木は、すでに真犯人の女性のお腹を刺し、今まさにトドメのナイフを振りかざすところだったのです。

 命乞いする犯人の弁によると、被害者の“幸せ(婚約)自慢”に嫉妬し、腹を立てて殺してしまったとのこと。そんなどうしようもない理由で婚約者を失ってしまったのだと知った鈴木は、ミコトの説得も無視して、そのままナイフを振り下ろしてしまいます。

 結局、真犯人は一命を取り留めたものの、今回はこれまでになく後味の悪い回となってしまいました。本来は事件解決へと導くための解剖が、新たな悲劇を生み出すきっかけになってしまったのです。

 とはいえ、ラストの惨劇は防げたハズ。中堂が鈴木に事件の真相を話してしまったがため、復讐へと導くことになってしまったのではないか。また、鈴木にトドメの一振り(死には至りませんでしたが)をさせ、中堂に「想いを遂げられて本望だろう」というセリフを言わせるなど、私刑に肯定的な展開に対して、ネット上では批判の声も少なくないようです。

 筆者も初見では、中堂が余計な推測を伝えたがため、悲劇を招いてしまったのだと思いました。しかし、よくよく考えてみると、鈴木は最初から真犯人の存在に気づいていたのではないかと思い直しました。

 少なくとも、事件翌日に婚約者と同じネックレスをつけているのを見た瞬間、ピンとくるものはあったのでしょう。鈴木が欲しかったのは、婚約者が自殺ではなかったという解剖結果。その確証さえ得られれば、司法に委ねず自らの手で裁く決意をしていたようにも思えます。

 また、復讐を促すような言動をした中堂についてですが、彼自身もまた、恋人を失った経験がある。しかも、殺害された可能性があるんですね。その真相を探るべく、無断で解剖をして逮捕された。そんな過去の自分と鈴木を重ね合わせてしまったのでしょう。

 確かに私刑を許してしまえば法もへったくれもなくなり、法治国家の形態は崩れ去ってしまう。しかしそれは、愛する人の命を奪われた当事者ではないからこそ言える理論でもあると思うのです。

 中堂は今もまだ恋人を失った悲しみが癒えず、死の真相を追求中。今後はその謎解きにミコトも協力するようなので、ますます目が離せない展開になっていきそうです。
(文=大羽鴨乃)