低調フジテレビ“魔の土曜日”がヤバすぎる……局員が嘆く「片平なぎさの悪夢」

 視聴率低迷が続くフジテレビだが、とりわけひどいのが土曜日。しばしば発生する“珍事”に、局内では「魔の土曜日」ともささやかれているという。

 スマートフォンやインターネットなどの普及に伴い、テレビ離れの傾向には歯止めが利かないが、中でも低落が著しいのがフジだ。2017年上半期のゴールデンタイムの平均視聴率では、日本テレビ、NHK、TBS、テレビ朝日に次ぐ5位に沈み、同年4~9月では8億3600万円の営業赤字に転落。低迷を象徴するのが土曜日だ。テレビ関係者が語る。

「景気の良い話がめったに聞こえてこないフジですが、中でも深刻なのが土曜日です。土曜日は、情報バラエティの『にじいろジーン』、有吉弘行やタカトシの散歩番組『ぶらぶらサタデー』、ゴールデンが『もしもツアーズ』『さまぁ~ずの神ギ問』『めちゃイケ』といったラインナップですが、夕方の片平なぎさの2時間ドラマの再放送が、1日で一番視聴率が高くなってしまう事件が何度も起きています。かつては高視聴率をバンバン叩き出した『めちゃイケ』は、近年は5%前後をウロウロしており、昨年10月にゴールデンに進出した『神ギ問』も苦戦しています。そんななか、片平なぎさのドラマの再放送が、それより良い数字を取ってしまうのです」

 再放送であろうと何であろうと、数字が取れればそれに越したことはないが、フジの不振は深刻だという。テレビ情報誌の記者が語る。

「視聴率で見ると、フジのヤバさがはっきりわかります。最近、週間視聴率ベスト10どころか、ベスト30にフジの番組がひとつもランクインしない週があります。以前は『サザエさん』という最後のとりでがありましたが、最近は『サザエさん』でさえ2ケタいかないこともザラで、2ケタに届く番組がひとつもない日も珍しくありません。他の局にも“谷間の曜日”はありますが、フジの土曜日の惨状は際立っています。再放送に関していえば、テレ朝が夕方にやっている『相棒』の再放送も、かなりの数字を取りますが、再放送が視聴率で全日トップになるなんて聞いたことがありません」

 それならいっそ、ゴールデンも『めちゃイケ』黄金期の再放送でも流してみる?

丸坊主じゃないICONIQがキーマン『海月姫』ラストは、稲荷と佐々木がくっついてほしい!

 オタク女子だけが住む共同アパート天水館を舞台とする月9ラブコメディ『海月姫』(フジテレビ系)。天水館買収の危機を救うため、アパレルの富豪(カイフィッシュ・賀来賢人)の誘いに乗り、デザイナーとして海外へ行くことを受け入れた月海(芳根京子)を、仲間が取り戻そうと奮闘する第9話の視聴率は6.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、やや上昇。打ち切りもなかったようで、ラスト2回!

 

(前回までのレビューはこちらから)

 

■ファヨンはあのICONIQ

 

 天水館住人(尼~ず)や蔵之介(瀬戸康史)、修(工藤阿須加)が月海へ想いを伝えようとゲリラ出演したテレビ番組(『たけ散歩』)を見て涙する月海は、決心がぐらつくが、カイに天水館がなくなると脅され、戻ることを諦める。

 月海はパスポートができるまでの期間、カイの作ったクリエイターが集まるサロンで基礎を学ぶが、そこでデザイナーらしき女子に月海の作った服を「利益にならない服なんて、ただのゴミ」だと否定される。

 カイの部下・ファヨン(伊藤ゆみ)にも大量の焼却待ちの在庫を見せられ「お金を産むために、お金を燃やし続けるんです」と言われるが「それじゃ結局は何も残らないってことですよね」と月海は納得できない。その言葉にハッとするファヨン。その後もファヨンは「これからは馴れ合いでドレスを作っていた時とは違う」と月海にきつく当たるが、真意が見えない。ちなみに伊藤ゆみは10年以上前にエイベックスからデビューしていた、あのICONIQ(アイコニック)。もちろん今回五厘刈りではないが、変わらぬ美貌で終盤のキーマンとなる。

 

■カイに想いを寄せているファヨン

 

 海外に行くのは月海の本意ではないはずと信じる蔵之介と修の異母兄弟、兼恋敵コンビは共に月海を探すが、運転手の花森(要潤)の仲間の事情通・すぎもっちゃん(浜野謙太)のアイデアでカイのブランドのモデルオーデションを受け潜入することに(女装した蔵之介のみ)。

 カイのいるホテル(月海の居場所)を聞きだすも、スタッフから「自分の周りの才能ある女と片っ端から寝るのが社長の悪い癖」だと聞き、慌てる蔵之介。

 ホテルで見張っていたファヨンに「あなたは月海さんのなんなんですか?」と問われ、悩みつつも蔵之介は「こ、恋人だよ」と言い切った。だが、その時のファヨンの安堵のリアクションから、カイのことを想っていることを見破った蔵之介は、自分が月海を取り戻せば、カイはファヨンの元に戻ってくる、だから居場所を教えろと持ちかけ、揺さぶる。自分の気持ちは曖昧なのに、人のことはすぐにわかるのは、あるっちゃある話だ。

 蔵之介とのことがあったからなのか「独創的な彼女のデザインは、うちのビジネスモデルには合わない」と詰め寄るファヨンに、共に過ごした孤児だった時代の話を始めるカイ。

「(親になってくれる大人をいつも待っていたが)選ばれたのは、金持ちが捨てた真っ白いシャツを着ていたやつだった」
「月海となら、この世界を変えられる」

 カイは、自分が育てるクリエイターに必ず白いシャツを着せていた。あの手この手で満たされなかった過去への復讐をしているのだろう。

■稲荷と佐々木がくっついてほしい

 

 月海のパスポートが出来上がる日、「月海奪還の最後のチャンス」(蔵之介)として、都内のパスポートセンター各所を手分けして見張る尼~ずと助っ人たち。文句を言いつつ律儀に見張る稲荷(泉里香)が、すっかり味方になっている。その際、修と2人でタッグを組んだ稲荷の同僚・佐々木(安井順平)が張り込みつつ、修に尋ねる。

「一度ちゃんと聞きたかったんだけどさ、うちの稲荷翔子は全然脈なし?」

 修を利用しようと色仕掛けで近づいた稲荷は、今や修のまっすぐさにほだされている。

「好きとか嫌いとか、そういう感情は一切ありません」と、はっきり答える修に「それ絶対あいつに言わないでね、一番傷つくやつだから」とフォローする佐々木がいい。

 登場当初、完全に尼~ずを見下していた稲荷が、必死に聞き込みをするまやや(内田理央)らに心を動かされていく様子も悪くない。前回、修と稲荷がくっついてほしいと個人的な願望を書いたが、よく考えたら佐々木と稲荷って実にいいカップルだ。もはや絶対付き合ってほしい。

 それはさておき、カイ側が仕掛けたであろうおとりに翻弄され、パスポート受け取りの月海を押さえられなかったメンバー。

 なんとか月海は成田に向かったらしいと情報を得るが高速は渋滞……。

 しかし! 鉄オタ・ばんばさん(松井玲奈)が時刻表を脳内で検索、最適なルートを導き出すという大活躍ぶり! ナビタイムとか使えば誰でもわかるんじゃ……とか考えてはいけない。蔵之介にルートを説明しつつ、ばんばの目に見えているであろう多くのウインドウが空中に浮かぶ描写は近未来的で、思わず『マイノリティ・リポート』のトム・クルーズみたい! と叫んでしまいました。ちなみにこの時、松井玲奈が前髪を上げ、初めての「顔出し」。原作では、おそらく次回やるであろう場面で「顔出し」するのだが、長らくばんばの子分と化してきた花森(要潤)がおののく姿が見れたのがよかったです。

 空港に蔵之介と修が駆けつける展開は、いかにも懐かしのザ・月9。

「あなたは我々に消費されるべき人間ではありません」と付き添いのファヨンがギリギリで解放してくれ、間に合わなかったと思って落ち込む2人の前に月海が現れる展開も王道。

 蔵之介と「やったな月海!」「はい! やりました!」」と浮かれかけるも、「本当によかった」と修に唐突に抱きしめられ、固まる月海。テンションの上がった顔が、スッと悩むような顔に変化する芳根の芝居がいい。これは何を意味するのか。

 

■働く尼~ず

 

 今回、「私たちが一人ひとり自立していないと、月海が無事に戻ってきた時、安心して戻って来れない」(千絵子/富山えり子)との思いから、なんと生粋のニート・尼~ずたちが働き出すというオリジナルの展開に。

 まやや→ティッシュ配り、千絵子→コーヒーショップ店員、ジジ様(木南晴夏)→パソコン事務。そしてばんばさんは企業でまさかの受付を担当、申し込んだ方にも採用した方にもメリットのない謎の人選。しかし、それぞれ過剰に虐げられつつ(ジジ様以外)も慣れない仕事に必死に向き合う姿が熱い。

 月海は帰宅後、天水館がなくなる覚悟で、自分を取り戻すため尼~ずが動いてくれたことを知る。追い出されるくらいなら明日自ら出て行くと語る尼~ずと食事をするのも、もうこれが最後。その尼~ずが稼いだ金で作ったすきやきを頬張りつつ、月海は「おいしい」と涙する。

 そして、修がイタリアで買った指輪を月海にはめつつ「僕と結婚してください」と正式にプロポーズ。それを黙って見つめる蔵之介。三角関係の結末は、もちろん次回の最終回。

 次回はカイが再度、日本に月海を取り返しにやってくるみたいだし、安達祐実の怪演が見事だったノムさんや、その他オールスターキャストも結集。

 シンガポールで月海がそこそこ長く過ごす部分は今回ごっそり省いていたが、どうやら駆け足ながら全17巻のラストまで描くようなので、最後まで見届けたい。とりあえず、稲荷と佐々木がくっつけば筆者的には相当満足です!
(文=柿田太郎)

ゲスマニアたちが歓喜した向井理の外道っぷり!! 吉岡里帆が泥棒猫扱いされる『きみ棲み』第8話

 いやんいやんも好きのうちと言いますが、吉岡里帆演じるキョドコのあまりの挙動不審ぶりが気になって、ついつい火曜の夜10時になるとTBSにチャンネル設定してしまう自分がいます。吉岡里帆&TBSの思うツボ状態ですね。そんな『きみが心に棲みついた』(TBS系)も、最終回まで残すところ2話のみとなりました。ロストヴァージンを果たしたキョドコがどうなったのか、第8話をプレイバックしてみましょう。

 漫画誌編集者・吉崎(桐谷健太)の手によって、10年間にわたって貞操帯として機能してきたネジネジストールをついに解除された小川今日子(吉岡里帆)ことキョドコでした。勤務先の下着メーカーではデザイナーの八木(鈴木紗理奈)と堀田(瀬戸朝香)を中心にした新ブランドの第1弾ランジェリーの発表会が開かれ、大盛況。処女を捧げた吉崎からは、バレンタインのお返しにネックレスをプレゼントされました。恋に仕事に、キョドコは絶好調です。

 ところが、好事魔多しです。これまでの暗かった28年間の人生をストールと一緒に脱ぎ捨てたキョドコは全身から幸せオーラを発散させていたのですが、そのことで墓穴を掘ってしまいます。せっかく新ブランドチームの素材担当としての責任を担っていたものの、人気タレントの山藤アイカ(石田ニコル)とのコラボ企画のスタッフへと異動を命じられてしまうのです。キョドコが調子に乗っているのが面白くない、ゲス上司・星名(向井理)の陰謀でした。

 せっかく軌道に乗り始めた新ブランドのチームから離れたくないキョドコは、タクシーに乗ろうとしていた星名を見つけ、強引に同乗します。まさに飛んで火に入る夏の虫とは、このことです。「吉崎と別れるなら、上と掛け合ってもいい」「あいつじゃ、物足りないと思うようになる」とタクシーの後部シートで星名に迫られた挙げ句、吉崎からプレゼントされたばかりのネックレスを引きちぎられてしまいます。

 キョドコはなぜ懲りもせず、星名と2人きりになるシチュエーションを自分から作ってしまうのでしょうか。まったく学習しようとしないキョドコの行動には空いた口が塞がりません。人間は同じ過ちを何度も繰り返す生き物であるという、典型的なサンプルだとしか言いようがありません。

 星名からの「最後に1日、俺と付き合えよ。それで全部終わりにしよう」という提案にまんまと応じるキョドコでした。もちろん、交際相手である吉崎には内緒です。会社の休日、大学時代に通ったボロボロの定食屋を店先で冷やかした後、ハンバーガーをテイクアウトして、野球場へと向かう星名とキョドコ。懐かしい風景に、キョドコは星名を慕っていた大学生の頃にしばしタイムスリップするのでした。ガラガラの客席、キョドコの膝枕で昼寝する星名の無邪気な寝顔には、いつものサディストぶりは微塵も感じられません。キョドコが気を許した瞬間を狙って、星名はキョドコの唇を奪うのでした。キョドコの唇からは、きっと食べたばかりのハンバーガーの肉汁の味がしたことでしょう。

■「何もしないから」は「何かすると思う」の隠語

 

 胸騒ぎの球場を後にした星名は、キョドコを連れて立ち呑み屋へと入っていきます。コップ酒をあおりながら、星名は自分の秘密をキョドコにだけ打ち明けるのでした。星名の母親(岡江久美子)は不倫相手だった星名の実の父親を殺害し、刑務所暮らしを送っていました。大学時代、星名がひとりぼっちで泣いている姿を見て、キョドコは「私、星名さんのために生きます」と誓ったことがあります。星名が泣いていたのは、刑務所にいた母親が自殺未遂騒ぎを起こしたことが原因でした。キョドコはずっと自分は星名に支配されてきたと思い込んでいたのですが、本当は星名がキョドコに依存していたのでした。そのことに、キョドコは初めて気づきます。

 自分を洗脳し、ずっと苦しめ続けてきた星名ですが、大学時代の一時期とはいえ、子どもの頃から孤独だったキョドコに生きる希望を与えてくれた存在だったことは確かです。肉体関係こそなかったものの、キョドコが心の底から好きになった初めての男性でした。酔った星名をこのままひとりで帰すのが心配になったキョドコは、ほいほいと星名のマンションまで付いて行くのでした。何度も繰り返しますが、キョドコには学習能力がまるでありません。

 大学時代から星名は女遊びが派手でしたが、なぜかキョドコにだけは手を出しませんでした。そんな星名から「上がれよ、コーヒー淹れるから。何もしねえよ」と言われ、キョドコは部屋へと入っていきます。ちなみに「何もしない」という誘い言葉は、「多分、何かすると思うよ」の隠語です。キョドコも28歳の社会人なので、さすがにそのことは分かっていたはずです。案の定、部屋に入ったキョドコはソファーで星名に押し倒されるのでした。

 これが大学時代、いや数週前までのキョドコだったら、星名に抵抗することなく、そのまま受け入れていたことでしょう。でも、今のキョドコには吉崎という交際相手がいます。さすがに吉崎を裏切ることはできず、ギリギリのところで星名を拒絶するキョドコでした。ずっとキョドコにとってのご主人さまだった星名ですが、いつの間にかキョドコにお預けを喰らわせられる立場に逆転していたのです。「冗談だよ」と軽口を叩くのが、今の星名には精一杯でした。でも、キョドコとこの日SEXしていたら、星名はきっと行為中に大号泣していたことでしょう。

 キョドコにSEXを拒まれ、さらには「もう、星名さんとは分かりあえる日はこないと思います」と最終通告までされてしまいます。母親からも手紙で「もう私とは関わらないでください」と告げられていた星名には、誰も依存できる相手がいません。広くて、おしゃれなマンションでひとりぼっちになった星名は、「ハハハ、ハハ……。死にてぇ……」とつぶやくことしかできませんでした。

 星名のマンションを出たキョドコには、待ち人がいました。吉崎ではなく、職場の同僚である飯田(石橋杏奈)です。用済みとなって星名に棄てられた飯田は、星名のストーカーと化し、キョドコがマンションから出てくるのをじっと待っていたのです。「弱いふりして、他人の男に手を出して、どこまで卑怯な女なの!?」と見た目はお嬢さんっぽい飯田は髪を振り乱し、ハンドバッグでキョドコをバンバン叩きまくるのでした。どうも、“マゾヒスト”キョドコはいろんな業を呼び込んでしまう体質のようです。「絶対、地獄に突き落としてやる~ッ!!」という飯田の叫び声が、夜の街に響き渡る『きみ棲み』第8話のラストでした。

 さらに第8話のエンディングでは、編集部でお仕事していた吉崎のところに、郵送で映像データが届けられます。キョドコの校内ストリップに続く、衝撃映像第2弾です。映像データを吉崎が会社のパソコンで再生すると、そこには星名と連れ立ってマンションへと消えていくキョドコの姿が。交際疑惑が発覚した芸能人は、よく「部屋で一緒にゲームしていた」「演技論について語り合っていた」みたいな言い訳をしますが、キョドコは吉崎にどう説明するのでしょうか?

 デーモン星名こと向井理が、女心を弄ぶサディストぶりと母犬とはぐれた子犬のような心細そうな表情との二面性を存分に見せつけた第8話。次週予告を見ると、星名のパワハラ&セクハラが社内でようやく問題になるようです。第1話の視聴率9.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をピークに、数字的にはなだらかに下降し、第7話では6.5%まで下がってしまいましたが、第8話は7.9%と初めて盛り返しを見せました。世の中にはイケメンの外道っぷりを、さらにはその破滅する姿までをたっぷり楽しみたいというゲスマニアがかなり多いと思われます。残り2話、向井理がゲス野郎の断末魔をどう見せてくれるのか楽しみで仕方ありません。
(文=長野辰次)

嵐・松本潤、『99.9』でシリアス演技で魅力発揮も、ストーリーには意外性なし……

 嵐・松本潤がマイペースな弁護士役で主演を務めるドラマ『99.9 -刑事専門弁護士- SEASONII』(TBS系)の第8話が11日に放送され、視聴率18.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回より0.6ポイントアップとなりました。

 今回、深山大翔(松本潤)が弁護を担当することになったのは、ニシカワメッキ社長の西川五郎(おかやまはじめ)。西川は、選挙を控える藤堂正彦(佐野史郎)に羊羹を贈呈したのですが、それを食べた藤堂とその妻・京子(森口瑤子)、第一秘書の上杉、後援会長の金子源助(原金太郎)の4人のうち、上杉が死に、京子が意識不明の重体となってしまったのです。

 羊羹からはセトシンという毒物が検出され、西川が会社で個人保管しているセトシンとまったく同じ組成であることが発覚。羊羹の包みには毒薬の注入痕も残っており、西川の有罪はほぼ間違いなしの状態なのです。

 しかし、個人で鑑定を行っている沢渡清志郎(白井晃)が高精度の解析機器を用いて調べたところ、2つのセトシンは別物であることが判明。また、今回の事件で用いられたセトシンが、2年前に島根県にある平塚冶金工業で起きた殺人事件で用いられたものとまったく同じ組成であることもわかります。

 さらに、その平塚冶金工業の社長と藤堂が異母兄弟であることが判明。そして、上杉が藤堂の不倫スキャンダルを告発する動きをしていたという情報をキャッチしたため、深山は藤堂が毒殺犯なのではないかと疑います。

 しかし、藤堂が真犯人となると、2つの疑問が生じます。その1つは、いつ毒を注入したのか。もう1つは、どうやって上杉を狙い殺すことができたのか、という点。というのも、羊羹は4等分され、4人が無作為で選んで食べたからです。

 1つ目の疑問については、意識を取り戻した京子が、事件直前に自宅で同じ羊羹を見たことを思い出したため解決。つまり、藤堂はあらかじめセトシンを注入した羊羹を用意しておいて、切り分ける直前にすり替えたというわけです。

 そして迎えた裁判。京子の証言に検察側は明らかに動揺し、深山は勝訴を確信します。しかし、ここで裁判長・川上憲一郎(笑福亭鶴瓶)が、自宅に置いてあったという羊羹のラベルの色や柄などについて京子を質問攻め。京子がたじたじとなってしまったため証言の信頼性が失われ、結果的に西川の有罪が確定してしまうのです。

 川上の汚いやり口に憤った深山は、すぐさま控訴。そして、事件の捜査記録を洗い直した結果、あることに気がつきます。

 選挙事務所を訪れた深山は、藤堂、京子、金子の3人に事件時の再現を依頼。そして、切り分けた羊羹を食べる段になったところで、事件後に事務所から出されたゴミの中から見つけてきたという爪楊枝入れを取り出し、そこから1本1本、藤堂たちに爪楊枝を手渡していきます。

 実は事件時に用意された爪楊枝入れは、致死量のセトシンと死なない程度のセトシンを付着させたもの、何も付着していない爪楊枝とが、3つに仕切られ入れられていたのです。

 そしてもちろん、深山が用意したのは別の爪楊枝入れ。このトラップに引っかかり、毒死を恐れて羊羹を口にしなかった藤堂は、犯行を自白します。また、無差別殺人に見せかけるため、京子も共犯だったことが発覚。西川の無罪が確定し、一件落着となりました。

 さて、感想ですが、事件発生直後、警察はなぜ爪楊枝の行方を捜査しなかったのか、という疑問はありましたが、これまでを振り返ればミステリー的な要素については一番マシな回だったといえるのではないでしょうか。少なくとも、まず謎を提示し、いくつかのステップに分けて謎解きをするという体裁は今シーズンで一番整っていたと思います。

 とはいえ、日本の刑事事件における裁判有罪率“99.9”%をタイトルに用い、0.1%の可能性に賭けて無罪を証明する、という大風呂敷を広げてしまっていることを考慮すれば、期待外れの出来。京子が被害者に見せかけて実は共犯者という展開はありきたりですし、食べ物ではなく爪楊枝に毒を付着させるトリックも意外性はない。どれもミステリー小説やドラマでは手垢のついたものばかりです。

 そもそも、今シーズンで扱っている事件はどれも中途半端。有罪率が99.9%になってしまうのは、被疑者が絶対的不利な状況に追い込まれてしまっているからなのか、裁判所と検察のズブズブの関係による作為的なものなのか。つまりは、難解な謎解きをメインに描きたいのか、司法機関VS深山の構図を描きたいのか、テーマがはっきりしないのです。

 個人的には、深山VS川上のシーンをもっと見たい。今回、川上が京子に対して質問攻めをした結果、敗訴が決定した瞬間の深山のシリアスな表情がとても印象的でした。深山自身、実の父親が殺人の冤罪で逮捕された過去があるため、理不尽な判決への怒りや悔しさ、自分自身の不甲斐なさ、無力感などが入り混じった感情を、松本潤が顔の表情だけでうまく表現していたと思います。

 最終回となる次週、死刑囚の再審請求を巡り、深山と川上が再び対峙。しかも2時間スペシャルということで、おやじギャグの連発や笑えない小ネタなどの無駄シーンを極力カットして、正面切っての濃厚な対決を期待したいです。
(文=大羽鴨乃)

次期月9『コンフィデンスマンJP』に江口洋介、内村光良ら出演決定も「またキャスト頼み……」

 4月9日から放送がスタートする長澤まさみ主演の月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)に、江口洋介ら豪華キャストが出演することがわかった。キャストに注目が集まる一方で、「またキャスト頼りか……」と、ため息をつく声も上がっている。

“欲望”や“金”をテーマに、一見平凡で善良そうな姿をした主人公たちが欲望にまみれた人間たちから大金を騙し取る、痛快エンターテインメントコメディーの同ドラマ。長澤、東出昌大、小日向文世がチームを組むことが話題になっていたが、このたび、悪役でゲスト出演するキャストも発表された。

 第1話では江口、第2話以降は内村光良、吉瀬美智子などがゲスト出演するらしく、同ドラマの公式Twitterでは「毎週豪華すぎるゲストです」と宣伝している。

「ネット上では豪華キャストが発表されるも『視聴率7パーくらいかな』『無駄に金かけてるだけの作品』『またフジテレビの犠牲者が誕生するのか』と冷めた声が続出しています。近年視聴率の低下が著しい月9ドラマですが、相葉雅紀、武井咲、生瀬勝久、井川遥、滝藤賢一、中山美穂、仲間由紀恵などを揃えた昨年4月期ドラマの『貴族探偵』も散々な数字。視聴率は初回のみ2ケタ超えという寂しい記録で幕引きに。また、同年10月期ドラマの『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~』は、人気急上昇中の高橋一生、石田ゆり子らを起用したものの、最終回は月9史上最低の視聴率4.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)を記録していました」(芸能ライター)

 しかし現在放送中の月9ドラマ『海月姫』も、芳根京子、瀬戸康史、工藤阿須加など旬の若手俳優を使いながら視聴率は5%台を連発する大低迷。実力派の知名度が高い俳優を使っても、旬の若手俳優を使っても結果が出ていない。

「月9という枠に対して『ブランド力がなくなっている』『生活習慣が変わったから月曜21時はドラマを見るのに適さない』という声もあがっています。しかし『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- 3rd season』は、同年7月期の全ドラマの中で視聴率がトップに。枠がダメだったり、フジテレビが避けられているということでもなさそうです」(同)

 果たして『コンフィデンスマンJP』は好記録を打ち出せるのだろうか。注目していきたい。

『コンフィデンスマンJP』主演・長澤まさみより脚本家を大きく扱うフジの思惑「アノ作品の続編を……」

 4月スタートの連ドラでも注目度が高そうなのが、『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)だ。11年ぶりの月9主演となる長澤が詐欺師に扮し、さまざまなセクシーコスプレを披露するとあって、男性誌では長澤のお色気遍歴にスポットを当てる企画が目立つ。

 しかし、フジテレビのアピールポイントは、そこではなかったようだ。テレビ誌ライターが言う。

「番組の公式サイトで予告映像が公開されているのですが、そこで真っ先に流れるのが、『脚本 古沢良太 最新作』の文字です。画面いっぱいにデカデカと表示され、長澤ら出演者のクレジットが入るのは、その後しばらくたってからで、名前のサイズも古沢氏の3分の1以下。古沢氏は過去に同局で『リーガル・ハイ』をヒットさせていますから、彼を大々的に持ち上げることで、『リーガル・ハイ』の続編への布石としたい思惑が見え隠れします」

 視聴率が爆死続きのフジドラマだが、昨年放送された『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』の続編だけは、数少ない高視聴率ドラマだった。昨年、赤字転落となったフジだけに、ヒット作の「続編」にすがりつくのが一番手堅いと考えていることは予想がつく。しかし、『リーガル・ハイ』の続編には高い障壁があるという。テレビ関係者が語る。

「もちろん、レギュラーだった元KAT-TUNの田口淳之介が、ジャニーズ事務所を退社していること、プロデューサーがフジを退社し、テレビ東京に移籍しているのも大きい。しかしそれ以上に高いハードルとなっているのが、ヒロインの新垣結衣です。『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)のメガヒットに続き、主演映画『ミックス。』では、日本アカデミー賞の優秀主演女優賞に選出されるなど、女優としての格が高くなりすぎてしまった。おそらく、彼女が主演以外で連ドラに出演するのは『コード・ブルー』が最後でしょう。もし、『リーガル・ハイ』の続編があったとしても、ヒロインは主演の堺雅人と同じ事務所の夏目三久になるのではないでしょうか。古沢氏を大々的に持ち上げたところで、それほどフジにうまみがあるとは思えないのですが」

 あとは『コンフィデンスマンJP』が『リーガル・ハイ』を超えるヒット作となるのを祈るしかなさそうだ。

 

山崎賢人と門脇麦に待ち受ける「別れ」――『トドメの接吻』“闇堕ち”した新田真剣佑の悲惨な末路

 予想を裏切るストーリー展開で、回を追うごとに面白味が増しているにもかかわらず、どうも視聴率がついてこない『トドメの接吻』(日本テレビ系)ですが、4日放送の第9話は7.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、前回から0.6ポイントアップ!(大拍手)

 物語も終盤ということで、クズ(山崎賢人)vs クズ(新田真剣佑)のバトルが激化していますが、いよいよその決着がつきそうです。金のためならなんでもするクズか、妹のためならなんでもするクズか、どちらのクズが勝つのか、今回もあらすじから振り返っていきます。

*これまでのレビューはこちらから

 

■優しかった兄・尊氏の悲しい結末

 

 主人公・旺太郎(山崎)に大切な妹・美尊(新木優子)を奪われ、もはやヤケクソ状態の尊氏(新田)に拉致されてしまった宰子(門脇麦)。旺太郎と宰子がタイムリープしていることに勘づき始めている尊氏は、宰子を脅してその秘密を暴こうとしますが、「どんなことをされても、彼が幸せになれるなら私は構わない」と、宰子は口を割りません。尊氏はそんな宰子を別の場所に連れ出します。

 一方の旺太郎はというと、美尊ちゃんからの誘いを断れずに彼女と旅行へと出かけますが、どこか上の空。考え事をしているようすの旺太郎に、美尊ちゃんは、「宰子さんのこと?」と不安気に問いかけます。どうやら、宰子の素性を調べていた母・京子(高橋ひとみ)から、2人が親戚ではないという事実を知ってしまったようです。旺太郎は、そんな彼女を諭すように、12年前に事故が起きたクルーズ船に宰子も乗っていたこと、旺太郎と弟・光太で彼女を助けたこと、宰子に恋愛感情はないことを打ち明けました。と、そこへ尊氏から電話が。呼び出された旺太郎はその場に美尊ちゃんを残し、走り出します。

「宰子っ!!」とゼェハァしながら工場へ駆けつけた旺太郎、まるで、ヒロインを助けにきたヒーローです。が、宰子にナイフを突きつける尊氏を、「金があるうちは(美尊ちゃんを)愛してやるよ。偽りの愛だけど」「美尊さんが愛しているのは、お前じゃなくて俺だから」「愛されないって虚しいよな」と躊躇なく煽りまくります。案の定、尊氏はブチ切れ。もはやタイムリープの秘密なんてどうだっていいと、旺太郎の首にチェーンをぐるぐる。全力で殺しにかかってきます。

 と、そこに警察が駆けつけ幕引きに。そう、旺太郎と宰子は尊氏の隙をついてキスをし、この状況を作り出すために芝居を打ちながら同じことを繰り返していたのです。前回ラストで宰子が拉致されたのに余裕の表情を浮かべていたのは、そういうことだったんですね。

 尊氏逮捕の現場には、長谷部くんとともに、彼から12年前の事故の真相と、尊氏が布袋に長谷部くんを襲わせたことを聞いた美尊ちゃんもやってきました。

「美尊を守りたかったんだ。ただそれだけだったんだ……」

 泣きながら妹の名前を何度も呼び、警察を振り切ろうとする兄と、そんな兄を拒み、怒りと悲しみの両方が入り混じった涙を流す妹。あんなに仲の良かった並樹兄妹の悲しい結末です。

 

■失って「愛」に気付いた旺太郎

 

 尊氏の逮捕後、叔父の郡次(小市慢太郎)は旺太郎側に寝返り、旺太郎と美尊ちゃんの結婚の話は猛スピードで進行し、今度こそ、旺太郎は100億を手に入れたも同然です。

 そんな旺太郎の帰りを、前にリクエストされたビーフストロガノフを作って待っていた健気女子代表・宰子。決して嫌味っぽくない、明るくやさしい口調で旺太郎に問いかけます。

「あなたは美尊さんに愛された。次はあなたが愛する番だと思う」
「結婚、おめでとう。お幸せに」
「あなたは幸せを手に入れた。だからもう、私はいらないでしょう?」

「バイバイするみたいな言い方すんなよ」
「俺達だったらうまくやってけるよ。別にキスしなくたって……」
「2人で幸せになるって契約だろ? 俺が宰子を幸せにするっつっただろ!」

 ここまで口にしてやっと自分の気持ちに気がつきはじめた無自覚ツンデレ・旺太郎は、それからというもの、美尊ちゃんの超絶綺麗なウエディングドレス姿を見ても、頭に浮かぶのは宰子のことばかり。でも、そんなこととはつゆ知らずの宰子は、ガード下でストリートミュージシャン・春海(菅田将暉)にバッタリ。さらにはキスをされてしまいます。でも、春海が死ぬこともなければ、タイムリープをすることもありません。

「想いの届かないキスなんてつらくない? 君はもっと楽に生きていいんだよ」

 これまで恋愛を諦めてきた宰子ですが、春海とタイムリープをしない“普通”のキスができた宰子は、「彼氏ができたら出て行ってもいい」という冗談半分の旺太郎の言葉の通り、旺太郎の元を離れることに。「普通にキスできた」「普通にした」と旺太郎に電話で報告する宰子に、「お前を幸せにするのは俺だって言っただろ」と取り乱す旺太郎、「宰子ちゃんは俺が幸せにするからバイビー!」とお気楽な春海、新たな三角関係ができ上がりました。

 ついにやってきた、旺太郎と美尊ちゃんの結婚式。いよいよ誓いのキスです。でも、寸前でためらう旺太郎。そこで扉がバーンと開き、「ちょっと待ったー!」と言わんばかりに現れたのは宰子でした。旺太郎は嬉しさを隠し切れていません。すると背後から、ナイフを手に、完全に目がイッちゃってる尊氏が!

 旺太郎を庇うようにして尊氏の前に立った彼女は、血を流して倒れこみます。彼女に駆け寄り抱きしめた旺太郎は、6話で布袋に襲われ命を落とした旺太郎へ宰子がしたように(参照記事)、「戻ろう?」と泣きじゃくりながら、何度もキスをしますが、死んだ相手には、タイムリープの力は働きません。「俺を置いていくな……」素直な旺太郎の気持ちが溢れ出ます。

■“想う側”の宰子と尊氏は、似てるようで似ていない

 

「式が終わったら、目を覚ましてくれるはず」と、宰子は教会に来る前、春海に止められながらも、尊氏への誘拐の訴えを取り下げようと、警察に行っていました。一方通行の恋をしている自分と“似ている”尊氏を放ってはおけなかったんです。

 宰子はこれまで旺太郎が幸せになれるように手を貸してきましたが、尊氏は美尊ちゃんを愛するがあまり、彼女を邪魔者から守るべく悪事に手を染めてしまいました。同じ「自己犠牲」でもそこは決定的に違います。似ているようでまったく違う2人ですが、「想いが届かないとわかっているのに、この想いだけは捨てられない」と、寂しそうにつぶやいていた尊氏の気持ちを理解できるのは、きっと宰子だけ。だからこそ、彼女は刺された直後、「大丈夫」といわんばかりに、尊氏をそっと抱きしめたのかもしれません。

「愛してくれなくていいんです。あの人にはたくさんのものをくれたから」
「この気持ちだけは捨てたくないんです。彼を想うだけで私は生きていけます」

 優しい表情と明るい声でそう春海に話していただけに、旺太郎を庇っての宰子の死は、胸に刺さるものがありました。

 

■何が“ハッピーエンド”で、何が“バッドエンド”か

 

 ドラマが始まったばかりの頃は、妹想いの優しいお兄ちゃんだった尊氏。そんな彼がここまで変わってしまったのは、旺太郎、というよりも、旺太郎が繰り返した“タイムリープ”のせいでしょう。もし旺太郎がタイムリープを繰り返し、美尊ちゃんとの距離を縮めなければ、布袋に長谷部くんを襲わせたり、宰子を拉致して監禁したり、旺太郎を殺そうとまではしなかったはず。ある意味、彼はタイムリープによって人生を狂わされてしまった被害者なのかもしれません。

 美尊ちゃんも、旺太郎が先回りして襲ってくる和馬(志尊淳)から守ったり(3話参照)、兄と結婚する運命を受け入れるしかないと諦めていた彼女の背中を押してあげたりしなければ(5話参照)、「チャラいホスト」のイメージのまま、好きになったりすることはなかっただろうし、すべてはタイムリープによって旺太郎の“望むまま”の形になっただけ。パラレルワールドがあるとするならば、思い描いた通りの世界がある一方でその真逆も有り得るでしょう。

「Hulu」で配信されているスピンオフドラマ『トドメのパラレル』が、まさしくそれです。9話のラストでは、尊氏と春海が重なり合うようにして一緒に死んでいたのが発見されました。しかも、尊氏はニヤッと笑っていたとか……。おそらく、尊氏が春海とキスをしてタイムリープしたということでしょう。これ、本編の最終回と繋がっていきそうな予感です。

 次回予告では、口から血を流す旺太郎の姿が……。もしかして、ハッピーエンドではなく、ロミジュリ的バッドエンド展開!? これまで引っ張りまくってきた春海の正体や、タイムリープの謎が、今夜放送の最終話で明らかになります。果たして、旺太郎が選ぶのは「金」か「愛」か――? “邪道ラブストーリー”の結末をしっかり見届けたいと思います。
(文=どらまっ子TAROちゃん)

 

松岡昌宏主演『家政夫のミタゾノ』、ファン待望の続編決定も……“名相棒”清水富美加の不在が痛い!?

 TOKIO・松岡昌宏が主演するテレビ朝日系連続ドラマ『家政夫のミタゾノ』の続編が、来たる4月期に放送されることがわかった。シーズン1と同じ「金曜ナイトドラマ」(金曜午後11時15分~)の枠でオンエアされる。

 同ドラマは、2016年10月期に放送され、深夜帯ながら、平均7.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)の高視聴率をマークし、ファンから続編が待望視されていた。

 主人公の三田園薫は家政婦紹介所に所属する女装家政夫で、女性が主に活躍する家政婦業界において、男性ながらに掃除・洗濯・料理・子守などの家事全般を完璧にこなしてしまう“スーパー家政夫”。しかし、派遣された家庭の内情を覗き見し、そこで得た秘密をネタにその家庭を崩壊させてしまうのが趣味というハタ迷惑な家政夫だ。だが、家庭を崩壊させても、再生へと導く“ダークヒーロー”で、コメディタッチで描かれた作品。

 17年1月期以降、同枠で同ドラマの視聴率を超えた作品はない。今期の“ゲス不倫ドラマ”『ホリデイラブ』(仲里依紗主演)は、話題性こそ抜群だが、視聴率は5%前後に低迷している。それだけに、同ドラマの続編決定は、同局的にも待ちに待ったものであるはずだ。

 しかし、不安要素がないわけではない。それは、シーズン1でヒロインを務めて、好評だった清水富美加が出演しない可能性が高いからだ。

「『家政夫のミタゾノ』で、女装家政夫役の松岡のキャラをうまく引き出したのは、同僚家政婦役を演じた清水でした。まさに、清水は“名相棒”で、彼女なくして、この高評価、高視聴率は得られなかったはずです。しかし、清水は昨年2月に法名・千眼美子として、『幸福の科学』に出家。同年5月に所属していたレプロエンタテインメントとの契約が終了。現在は『幸福の科学』が母体となったアリ・プロダクションに属しているため、テレ朝としては、出てほしくても、さすがに状況的に手は出せない可能性が大ですね。清水が不在となると、このドラマの良さが半減してしまう恐れもあり、視聴率も不安視されます」(テレビ誌関係者)

 注目されるのは、清水が出演しない場合、彼女に代わるヒロインに誰がキャスティングされるかだ。後任には、清水に負けず劣らずの“演技派”を期待したい。
(文=田中七男)

「大事なものを捨てて」とは佐藤健との恋? ドラマ爆死に加え恋愛禁止の“激辛司令”で、嫌われ女優・吉岡里帆が耐える禁欲生活

「大事なものを全部切り捨てて……」

 2月末、意味深なタイトルで始まるインタビューがネットで公開されたのは、吉岡里帆(25)だ。

 この冬、ドラマ『きみが心に棲みついた』(TBS系)で連続ドラマ初主演をはたした吉岡。昨年からの急激な人気上昇率から、高視聴率を期待されていたが、第1話の9.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)から上昇することはなく、最低6.5%と、盛大にずっこけてしまった。

「グラビアをきっかけに男性ファンを獲得してきた吉岡の武器を最大限にいかすべく、劇中では吉岡の下着シーンや全裸のバックショットなどが満載。この作品を成功させるんだ、という意気込みを感じさせる、体当たり演技が話題にはなりましたが、原作が人気少女漫画の女性をターゲットにした作品に女子人気の低い吉岡をキャスティングした時点で、原作ファンからはブーイングの声が上がっていました」(ドラマウォッチャー)

 そして、いよいよ敗色濃厚となった2月末に、冒頭のインタビューがネットで公開されたのだ。

「小学生時代から大学まで一筋に打ち込んできた書道の道から、勇気をもって女優の道へと踏み出し、真摯に演技と向き合ってきた吉岡のこれまでの歩みを振り返る内容で、好感度をアップさせつつドラマのPRにつなげたいという、吉岡とその周囲の思惑が丸見えの内容、タイミングでしたね」(芸能記者)

 だが、そのタイトルから、どうしても、あの“初スキャンダル”と重ね合わせて読んだファンも多かったに違いない。

「切り捨ててきた“大事なもの”とは、小学生時代から大学でも学んできた書道や、その恩師のことでしたが、どうしても昨年の8月に熱愛がスクープされた、俳優・佐藤健のことを思い浮かべてしまいますよね。“すっぴん&濡れ髪”という、まさに準備万端・ヤル気満々な姿で佐藤のマンションへと向かう姿は、あまりに生々しく、ファンを大いに失望させましたからね。インタビューは、一見、“私は、最愛の男も投げ捨てて、女優の仕事に打ち込んでいるんですぅ~”というアピールにも見えましたね」(同)

 佐藤との関係については、双方ともに特別な関係にあることを否定するコメントを発表しているが、

「“すっぴん&濡れ髪”が尾を引き、むなしい言い訳にしか聞こえません。実際のところは、売り出し中の大事な時期の自覚に欠ける行動に事務所が激怒し、すぐに関係にピリオドが打たれたといいます。さらに、吉岡には仕事が入っている向こう2年の恋愛・セックス禁止が科せられ、吉岡も納得してこれを受け入れたといわれています」(芸能プロ関係者)

 まさに大事なものを投げ捨て、体当たりで挑んだドラマが爆死し、女優としての評価にも疑問符がつけられてしまった吉岡。女優もいいが、またグラビアからファンの信用を回復していく必要があるかも!?

深キョンついに妊娠!『隣の家族は青く見える』第8話は高橋メアリージュンの強い芝居に涙させられる神回

 コーポラティブハウスを舞台に、4組の「家族」の価値観を描く『隣の家族は青く見える』。第8話は、視聴者も知らぬいくつかの「理由」があかされ視聴率は6.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、やや上昇。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■『毒親』に悩まされてきた2人

 

 今回まず目立ったのは、ずっと仲違いしてきたちひろ(高橋メアリージュン)と深雪(真飛聖)の関係の変化。

 亮太(和田庵)の死んだ母親の言葉「人間いつ死ぬかわかないから、やりたいことやっとけ」という言葉に触発され優香(安藤美優)は、受験を辞めて公立中に進み、ダンスを続けたいと母・深雪(真飛聖)に告白。「ママの言う通りにして後悔するのが嫌なの」と言われ、激怒し手を上げかけた深雪のその手を、ちひろが掴む。「子どもをストレスのはけ口にしないで」と語るちひろには、何か理由がありそう。

 後日、亮太の誕生日が近いことを知り、ケーキ作りの手伝いを奈々に頼むちひろだが、奈々(深田恭子)はお菓子作りの腕が「プロ級」だという深雪を連れてくる。ギクシャクしつつも、距離が縮まりだす。

 ここで深雪は、自身が小・中と受験に失敗し、母親に褒められずに育ったという過去を明かす。確かに前回「あなたは受験に失敗したとこから人生狂ってしまった」と、いまだ年老いた実母に圧をかけられていた。

「でもね、子どもができた時、初めて喜んでくれて、ようやく両親に認めてもらえたって思った」という深雪は、子どもの存在を「両親と私をつないでくれた魔法の架け橋」だと言い、だから他人にもつい「子どもを作れ」と勧めてしまう、と。

 深雪も内側に、いわゆるインナーチャイルドを抱える弱い人間なのだ。初めて深雪の弱さを知ったちひろも、母親にいつも殴られていたという自身の過去を明かす。

 確かにちひろは前回「みんながみんな子ども時代が幸せだとは限らないからね」と朔(北村匠海)と共感していた。

「こんな親にだけはなりたくないと思ってて、ある日、気づいたんだよね。そっか、子どもを産まなきゃいいんだって」
「私みたいな育てられ方した人間がいい母親になんかなれるわけないから」
「産んだはいいけど愛してあげられませんでしたじゃ、子どもがかわいそう」

 反目していた2人には『毒親』によって苦しんだという共通する子ども時代があったのだ。深雪は子どもを育てることで、ちひろは子どもを持たないことで、当時のことに折り合いをつけているのだ。

 自分と同じく母親を「失った」亮太がSOSを発した時には必ずそばにいてあげたいと語るちひろの思いを知り、何かが溶けるような表情を見せた深雪が印象的。

 深雪はまだ自身の『毒親』に対し希望を持っているかもしれないが、ちひろは切り捨てているようだ。もし優香をあそこで叩いてしまっていたら、自分が優香に「切り捨て」られていたかもしれない。実際そんなことはないかもしれないが、深雪が、気まずい中、お菓子作りに来たのは、優香との関係を守ってくれたちひろに対する感謝があったのかもしれない。

 この物語では無理だろうが、いつかちひろが(勝手な推測だが)「切り捨て」た母親とまた通じ合い、亮太らを紹介できる、そんな日がきたらいいなと思った。

 そして、こういう場をちゃんとセッティングする奈々、頼もしい。

■死んだ母に「許された」亮太

 

 そして誕生日当日。ちひろは完成したケーキをうれしそうに差し出すも、亮太はいきなりそれを床に叩き落とし、「今日はお母さんが死んだ日だ」と外へ飛び出す。

「悪かった、私が! 知らなかったの! 今日がお母さんの命日だなんて知らなかったの」
「亮太ごめん、亮太を傷つけるつもりなんかなかったの! 本当にごめん、ごめんなさい、ごめんなさい!」

 正直知らなかったちひろに落ち度はないし、それはそれとしてケーキを叩き落とした亮太も幼いのだが、ちひろはすぐさま全力で亮太に飛び込んだ。本気で向き合おうとするちひろの思いが亮太に届く。

「仕事で(誕生日)一緒にいられないって言うから『お母さんなんか別にいらない』って言っちゃったんだ」
「でももう謝れない、お母さんのこと傷つけたの」

 あれから1年間、誰にも言えず、ずっと小さな身体で抱えていたのだろう。実父・亮司(平山浩行)にも言えなかった気持ちをちひろに向けて語ったのは、亮太もちひろに心から向き合おうとしているからだろう。

「2人とも亮太と暮らしたくて何年も親の権利を争ったんだよ? そうやって、やっと亮太と暮らす権利を手に入れたお母さんが、寂しさの裏返しで言った言葉を本気にするわけないじゃんか」
「悔しかったと思うよ、亮太を残して死ぬの、無念だったと思う。最後の最後まで亮太を残して死ぬの心配で心配で仕方なかったと思う」

 亮太はこの言葉がなかったら大人になっても後悔でずっと前を向けなかったかもしれない。死者は何も語れないが、亮太は初めて『許された』気持ちになったのではないか。高橋は強く気持ちを吐き出す芝居がよくハマる。筆者的にはこのドラマで一番のシーン。

 

■別れを切り出される深雪

 

 いつの間にか定期預金を解約していたことを知り、インスタ映えなど虚栄心を満たすために散財してるのでは? と深雪を責める真一郎(野間口徹)。しかし、夫のみならず子どもにまで裏切られたと思い込む深雪はもう限界を迎えており、「私はずっと後悔の連続」「私の人生は一体どこにあるのよ」と気持ちを吐き出すが、真一郎は「君一人に子育てをさせてしまったツケだな。済まない」と謝りつつも、離婚しようと告げる。

 争いを避けようとする彼らしい選択だが、今までと違い深雪の根底にある弱さを知った我々には、キレる深雪に、真一郎には届いていない彼女なりのSOSに感じる。子どもも引き取ると言われ、「魔法の架け橋」を奪われた深雪のこの先が心配だ。

 

■それぞれの「理由」

 

 今回、深雪やちひろの他にも、我々が初めて知る「理由」があった。

 子どもが1歳になったら仕事復帰したいという大器(松山ケンイチ)の妹・琴音(伊藤沙莉)と母親・聡子(高畑淳子)の対立。当初、早急な仕事復帰に反対してした聡子だが、「好きな仕事に汗水垂らして働いてるお母さんとお父さん見て育ったから、そんな姿を私も真奈(娘)に見せたい」という琴音の気持ちを知り、涙する。

 また奈々の上司・倉持(寿大聡)は奈々の不妊治療告白以後、やけに強く理解を示していたが、実は倉持にも7年間ずっと治療をして、やっと子を授かったという過去が。それゆえ「文句を言うとこっちが悪者みたくなる」と奈々への陰口をたたく他の部下に対し、「想像力が足りない」「人生には他人の協力がないとできないことがある」と理解を求める。

 それぞれ人には表面上ではわからない過去や背景がある。そんな当たり前のことに気付かせてくれ、他人に対する態度が短絡的な感情によるものではないか? と見ている我々にも自問させてくれる回だった。

 聡子は「自分と違う立場の人や違う事情を抱えた人のことも理解して思いやることができたら理想的だけど、実際はその立場になってみたり事情を聞いてみないとわからないことだらけ」と語っていたが、これが今回の主題だろう。

 厚生労働省とタイアップしてるだけに教訓めいたことをスローガンのように語ったり、言いたいことを言葉のみでつらつら語らせるシーンがときおり見られるのだが(言ってる内容は実に正論)、高畑が絡むと、演技が上手すぎて、その違和感がまったく気にならなくなるのが凄い。

 伊藤沙莉との親子ゲンカのシーンは毎回達者同士で見応えあるし、正直あまり上手い方ではない深田も高畑と絡むと見事に引っ張られているように見える。細かいが「二度見」の上手さなどは志村けんレベルだし、しつこいようだが高畑敦子、凄い。

 

■奈々が妊娠! だが……

 

 排卵を誘発する注射を自分で打ったり、一人で採卵の処置を受ける奈々の不安な様子も丁寧に描かれた。いよいよ体外受精、そしてついに妊娠。ここまで大器と苦労した回想が流れる。

 しかし、もちろん妊娠して終わりではないし、まだまだ不安定だ。この結末をどうもっていくのか。安易かもしれないが、無事出産してほしいと思う。しかし、実際悩んでいる人々は、あまりにご都合主義では冷めてしまう。もちろんその後の子育ても大変だし苦労は続く。

 残り2回。それぞれが腹を割り出してから面白さが加速している。次回が待ちきれない。
(文=柿田太郎)