『あなたには帰る家がある』中谷美紀と玉木宏の夫婦描写がリアルすぎて「あるある」「見てて辛い」と賛否両論!

 TBSの金曜ドラマ『あなたには帰る家がある』の第1話が4月13日に放送され、初回平均視聴率は9.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 同ドラマは、2000年に『プラナリア』(文藝春秋)で直木賞を受賞した作家・山本文緒の同名小説が原作。“夫婦の絆”や“不倫”、“女の本音”が盛り込まれており、『金曜日の妻たちへ』『ずっとあなたが好きだった』といった人気ドラマを生み出したTBSの金曜ドラマらしい作品に仕上がっているそうです。

 では、第1話のあらすじを振り返ってみましょう!

■表向き“平穏な夫婦”。でも裏では……

 専業主婦・佐藤真弓(中谷美紀)は、結婚13年目になる住宅販売会社社員の夫・佐藤秀明(玉木宏)とひとり娘・麗奈との3人家族。麗奈が名門私立中学に合格し、子育てがひと段落したのもつかの間、虚無感が真弓を襲う。そんな中、麗奈の中学入学式の帰り道に、真弓がかつて働いていた旅行代理店の同期・愛川由紀(笛木優子)に偶然再会し、職場復帰を勧められる。

 一方その頃、秀明はモデルハウスを見に来ていた茄子田太郎(ユースケ・サンタマリア)と妻の綾子(木村多江)の接客をしていたが、太郎のめんどくさい態度に困惑する。

 その夜、真弓は秀明に職場復帰の相談をするが、秀明は「そんなに甘くない」と言い放つ。しかし、その態度に腹が立った真弓は家計や麗奈の学費のためだと力説し、しぶしぶ秀明も了承した。

 職場復帰した真弓だが、働いていた頃と勝手が変わり、失敗ばかり。秀明の方は営業のために茄子田家を訪れたものの、横柄な態度を取る太郎にまたも手を焼く。そんな秀明の姿を見て励ます綾子。いつしか2人は惹かれ合っていった。

 ある夜、会社でミスをして帰ってきた真弓は、家事を一切手伝わない秀明に怒りをぶつけ大ケンカに発展するも、タイミングよく太郎からの電話が鳴り、なんとかその場を逃れることに成功。

 太郎が待つスナックを訪れた秀明は、真弓や仕事への不満を爆発させ、あおるように酒を飲んで、その場で寝てしまう。目を覚ますと、なんとそこは茄子田家。かいがいしく秀明を介抱してくれる綾子に、秀明は思わず抱きつき「本当に幸せなのか?」と尋ねた。そこで2人は一線を越えそうになるが、物音が聞こえて、秀明は慌てて茄子田家を後にした。

 それから数日たった4月13日。この日は真弓と秀明の結婚記念日。真弓は秀明のためにと、好物であるメンチカツを作って帰りを待っていた。その頃、秀明も早めに家に帰ろうと車を走らせていたが、偶然、雨の中で大荷物を持って歩く綾子を見つけ、家まで送ることに。その途中、綾子は秀明に「私、幸せです。でも、寂しい」と胸の内を語り、2人はホテルへ。ついに一線を越えてしまうのだった、というのが第1話の内容でした。

■女性100人超リサーチ力に圧巻! 女性たちからは共感との声!

 同ドラマの脚本は『花燃ゆ』(NHK総合)の脚本を担当した大島里美氏。『花燃ゆ』では、時代劇初挑戦ということで、大河ドラマ史上ワーストと言われる視聴率をたたき出してしまいましたが、良作もあります。まだ若かった沢尻エリカを有名にしたドラマ『1リットルの涙』『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』(共にフジテレビ系)や映画『ダーリンは外国人』(2010)といった作品をヒットさせており、現代ものでは評価されています。ただ、今回は“大人のドラマ”ということで、“不倫”などを主題に扱うのはほぼ初めて。少々不安が残ります。

 でも、そこは天下のTBSがカバー! なんと事前に女性100人超にリサーチを行い、「クスっと笑える“オンナの本音”あるある」を大量にゲットしたそう。これが秀明や太郎の性格、夫婦描写に反映されているようで、ネットでは放送中から「秀明の賞味期限チェック、あれウチの旦那もやるよ~! ムカつくんだよね~」「仕事も家事もやるのって大変だよね~それなのに旦那がグータラしてるの腹立つ~わかる~!」「太郎みたいに若い女には優しい態度するおっさんいるいる!」など、共感するとの声が聞こえてきていました。

 一方で、そういったリアルな描写が「見ていて辛い」といった声も。特に夫婦のすれ違いなどの描写が妙にリアルだと既婚女性は感じていたようです。夫婦で見ると険悪なモードに入りそうな予感がしますので、今後はひとりで見ることをオススメします。

■演技力抜群の俳優陣の中に一人だけ……

 主人公の真弓はずぼらで頑固な性格の専業主婦。これを中谷が演じるということで、最初は「大丈夫か?」と感じていた人もいるはず。なぜなら、中谷から“家庭”“主婦”という生活感ある役をあまり演じたことがない上、キャリアウーマンや少し抜けた刑事と印象の方が強いからです。

 しかし、ドラマを見ると、あら意外といいじゃない! 特に、結婚記念日に料理を作るシーンではメンチカツを油の中に投入する前から「あちっ!」と言ったり、思いっきり焦げているにもかかわらず、嬉しそうに「よし!」と言っているのです。中谷といえば、数年前までベジタリアンで、揚げ物なんて作ったことがないはず。むしろそういうところが、“ずぼら主婦”にぴったりハマるのです。

 また、ユースケ演じる横暴で嫌味ったらしい夫も絶妙。ユースケといえば、ドラマ『火の粉』(フジテレビ系)で演じた狂気を秘めた役のように、変人役を演じさせると、なぜかぴったりハマります。原作では、さらに気持ち悪い行動を取るだけに、今後もその演技に期待できるはず。さらに、その嫁を演じる木村も実にうまいのです。あの幸薄い感じが妙に色っぽい主婦にぴったり。いつもは三つ指突いて夫の帰りを待つような嫁なのですが、突然、大胆な行動をみせ、不倫へと走ってしまう……。その演技は主役の中谷よりも木村の方が魅力的に映ってしまうほど。

 そして、ユースケ×木村といえば、『カレ、夫、男友達』(NHK)でも夫婦役だったのですが、そのときに、束縛夫のユースケが妻である木村の頭にマヨネーズをドバドバとかけるという衝撃的な荒行が今でも思い出されます。同ドラマにも、そういったシーンがあると話題になると思うのですが……。今後そういった演出を期待したいところです。

 一方で、違和感しか湧かなかったのが、中谷の夫を演じる玉木宏。同ドラマのようにダメな夫役は、過去にドラマ『残念な夫。』(フジテレビ系)で演じていたことがありましたが、これもすごく違和感が……。実生活で若い頃チーマーをしていたことが影響しているからでしょうか。さらに、顔が若すぎて、とても13歳の娘を持つ父親とも思えない……。配役に少々無理があるように思えますが、なんてったって好感度NO.1俳優ですからね。視聴率のためには必要不可欠。次回は浮気がバレそうになるという不運に見舞われますが、どんなダメな夫ぶりをみせてくれるのか期待しましょう。

 以上、第1話のレビューでした。

 前作の『アンナチュラル』は初回平均視聴率12.7%だっただけに、少し寂しいスタートを切ってしまいました。しかし、演技派の俳優陣に加え、“リアルな描写”という売りがありますから、これから数字が伸びるチャンスはまだまだありそうです。第2話に期待しましょう!

(文=どらまっ子KOROちゃん)

米倉涼子、テレ朝10月に新ドラマ主演報道 『ドクターX』に飽きた米倉に対するガス抜き企画か

 米倉涼子の主演ドラマが、テレビ朝日で10月から始まるらしい──。そんな情報を4月17日発売の「女性自身」(光文社)が報じている。

 テレビ朝日の米倉涼子主演ドラマといえば『ドクターX』。昨年12月まで放送されていた第5シーズンも、平均視聴率20%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を超えるなど、言わずと知れた大人気シリーズだ。

「『女性自身』の記事によると、テレ朝は『ドクターX』の続編を制作すべく米倉を口説いたものの、米倉本人がシリーズからの卒業を決断したとのこと。しかし、現状はもうちょっとフレキシブルなようです」

 そう話すのは、キー局のドラマ事情に詳しい芸能事務所関係者A氏だ。

「米倉本人が『ドクターX』の続編に乗り気でないことは、間違いないようです。本人も『このままでは、女性医師役以外できなくなる』とイメージが固まってしまうことを恐れているとか。その一方で、テレ朝はドル箱シリーズである『ドクターX』を、どうにかして続けたいと思っている。前シーズンの打ち上げにテレ朝の会長が直々に顔を出して、米倉に感謝の意を伝えたというくらいですからね」(A氏)

 では、10月から新ドラマが始まるという今回の報道は、どういうことなのだろうか?

「テレ朝としては、ここで一発、米倉のご希望通りのドラマを作って、ご機嫌をうかがいつつ、『ドクターX』の続編制作につなげたいのでしょう。『ドクターX』に飽きてしまっている米倉に対する“ガス抜き”的なドラマになるということです。企画としても、『ドクターX』とはまったく違った方向でいくのではないでしょうか」(同)

 実際問題として、『ドクターX』続編制作の可能性は、どれくらいあるのだろうか? テレビ局関係者は、こうささやく。

「少なくともテレ朝は、制作するつもりで動いているはず。ただ、米倉とは交渉中といった段階で、最終決定というところまでたどり着いていないと聞いています。仮に米倉との交渉が決裂したとしても、別の主演を立ててシリーズが続行するというパターンもあり得るとは思いますけどね」

 ドル箱を失いたくないテレ朝と、もうおなかいっぱいの米倉との駆け引き。果たしてどちらに軍配が上がるのだろうか?

米倉涼子、テレ朝10月に新ドラマ主演報道 『ドクターX』に飽きた米倉に対するガス抜き企画か

 米倉涼子の主演ドラマが、テレビ朝日で10月から始まるらしい──。そんな情報を4月17日発売の「女性自身」(光文社)が報じている。

 テレビ朝日の米倉涼子主演ドラマといえば『ドクターX』。昨年12月まで放送されていた第5シーズンも、平均視聴率20%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を超えるなど、言わずと知れた大人気シリーズだ。

「『女性自身』の記事によると、テレ朝は『ドクターX』の続編を制作すべく米倉を口説いたものの、米倉本人がシリーズからの卒業を決断したとのこと。しかし、現状はもうちょっとフレキシブルなようです」

 そう話すのは、キー局のドラマ事情に詳しい芸能事務所関係者A氏だ。

「米倉本人が『ドクターX』の続編に乗り気でないことは、間違いないようです。本人も『このままでは、女性医師役以外できなくなる』とイメージが固まってしまうことを恐れているとか。その一方で、テレ朝はドル箱シリーズである『ドクターX』を、どうにかして続けたいと思っている。前シーズンの打ち上げにテレ朝の会長が直々に顔を出して、米倉に感謝の意を伝えたというくらいですからね」(A氏)

 では、10月から新ドラマが始まるという今回の報道は、どういうことなのだろうか?

「テレ朝としては、ここで一発、米倉のご希望通りのドラマを作って、ご機嫌をうかがいつつ、『ドクターX』の続編制作につなげたいのでしょう。『ドクターX』に飽きてしまっている米倉に対する“ガス抜き”的なドラマになるということです。企画としても、『ドクターX』とはまったく違った方向でいくのではないでしょうか」(同)

 実際問題として、『ドクターX』続編制作の可能性は、どれくらいあるのだろうか? テレビ局関係者は、こうささやく。

「少なくともテレ朝は、制作するつもりで動いているはず。ただ、米倉とは交渉中といった段階で、最終決定というところまでたどり着いていないと聞いています。仮に米倉との交渉が決裂したとしても、別の主演を立ててシリーズが続行するというパターンもあり得るとは思いますけどね」

 ドル箱を失いたくないテレ朝と、もうおなかいっぱいの米倉との駆け引き。果たしてどちらに軍配が上がるのだろうか?

くりぃむしちゅー・上田晋也の“俳優進出”に鼻息が荒くなる「ネクストMC」たち

 お笑いコンビ、くりぃむしちゅーの上田晋也が、5月4日放送のスペシャルドラマ『天才バカボン3~愛と青春のバカ田大学』(日本テレビ系)にバカボンのパパ役で主演する。

『バカボン』の実写ドラマは2016年3月に放送され、平均視聴率12.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、17年1月に放送された第2弾は、9.5%をそれぞれ記録している。

「第2弾の視聴率は下落したものの、日テレ内での評価は上々。とりわけ上田の演技力は予想以上の高評価を得ました。まさに“開眼した”と言っていい出来だったと思います」(テレビ誌ライター)

 上田といえば、現在のテレビ界で、もっとも売れているタレントの一人。

「安心感のある語り口に加え、進行しながらも、お笑い芸人として巧みなツッコミで笑いを取ろうとしているのは、まさに職人芸です。しかし、当の上田本人はこのままMC業だけをやっていても芸の幅が広がっていかないと感じているようで、『バカボン』をきっかけに役者業の割合を増やしていきたい考えもあるといいます」(テレビ関係者)

 そんな上田に対して、“ぜひ俳優として成功してほしい”と熱いエールを送っているのが、ほかでもない同業者たちだ。

「バナナマン、おぎやはぎ、雨上がり決死隊ら、業界関係者が『ネクストMC』と呼ぶ面々です。なんせ、上田は週レギュラー14本というモンスター。相方の有田哲平も週10本の超売れっ子ですが、上田の場合は、いったいいつ休んでいるのか心配になってくるレベルです。上田が俳優に転身してくれれば、そのイスがごそっと空く可能性があるわけですから、みんな本気で応援しているようですよ(笑)」(バラエティ番組スタッフ)

 もっとも、“超人”上田のこと、バラエティでの活動はそのままに連ドラ出演までしてしまいそうだが。

『正義のセ』吉高由里子が殺人回想シーンになぜか登場! 突然“想像の翼”を広げる主人公についていけない!

 吉高由里子主演のドラマ『正義のセ』(日本テレビ系)の第2話が4月18日に放送され、平均視聴率9.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、前回から1.1ポイントダウンとなってしまいました。

 第1話放送直後から「既視感がすごい……」と視聴者の間では、悪い意味で話題となっていたため、「見なくてもいいっか~」と考える人が続出したのでしょうか。

 視聴率ダウンの推測はこのくらいにして、第2話のあらすじを振り返ってみましょう! 

■初めて殺人事件を担当し、検事として成長を見せる凜々子!

 ある日、竹村凜々子(吉高)は梅宮譲支部長(寺脇康文)から妻が夫を殺した事件を任される。初めて殺人事件を担当することになった凜々子は「頑張ります!」と張り切るが、凜々子の担当事務官・相原勉(安田顕)は、「常に冷静に落ち着いて」と忠告する。

 凜々子の担当する殺人事件は、主婦・町田かれん(財前直見)が夫・義之(大澄賢也)の暴力から身を守るために夫を殴った、という内容。「気付いたら意識がなくびっくりした」と泣きながら殺意を否認するかれんの供述を聞き、凜々子は同情する。

 そんな中、警察から「かれんが夫以外の男性と頻繁に会っていた」という情報がもたらされ、凜々子と相原は殺害現場である町田家に向かった。すると、近所の主婦から「かれんが出したゴミ袋の中に離婚届があった」との話を聞く。もしかしたら「かれんは不倫をしていたのでは?」と思い始める凜々子。さらに、司法解剖によって5回も殴っていたことが判明し、殺意があった疑いが強まっていく。

 翌日、かれんが頻繁に会っていた男が、仕事の斡旋業者の社長だったことがわかり、凜々子と相原は話を聞きに行くことに。社長はかれんが働きたがっていたと話し、2人はかれんが夫と別れ独り立ちしたがっていたのだと知るのだった。

 さらに、調べようと、かれんの携帯電話の情報を取り寄せた2人は、履歴から娘・まりあの居場所を突き止める。まりあに会いに行き、2人は「日頃から暴力を振るっていた父に母は何も言わず耐えていた。それが嫌で家を出た」という真実を聞く。母を毛嫌いし続けるまりあに、凜々子はかれんがまりあのSNSに励ますメッセージを送っていた事実を伝える。それに感動したまりあは「母に渡してほしい」と、かれんのことを許す旨を書いた手紙を凜々子に渡した。

 凜々子はかれんにその手紙を渡し、自白を促す。手紙を読んだかれんは泣きながら事件の真実を話し、無事解決に至った、という内容でした。

■SF演出が炸裂! 凜々子が“想像の翼”を広げて、殺人回想シーンに登場!

 第1話でも言いましたが、凜々子を中心に話が進むため、結局は彼女の想像通りにことが進みすぎです。凜々子の推理は的中率100%に近く、被疑者の自白シーンがまったく必要なくなってしまうぐらいで、「お前は江戸川コナンか!」とツッコミたくなります。

 その上、今回、凜々子と相原がかれんの携帯電話の履歴から娘の居場所を見つけるというシーンがあるのですが、「警察が調べてるはずでしょ?」と疑問が。まさかこのドラマの中の警察は、かれんの「娘の居場所はわからない」という言葉を信じて調べてないのでしょうか。普通調べているはずですが、きっと警察は無能だということを言いたいのでしょうか!?

 また、かれんの事件回想シーンの演出が急にSFチックになり、かれんが夫を殺す瞬間に第三者として、なぜか凜々子が傍観しているのです! 「ええ? なんでいるの?」という声と共に、「“想像の翼”を広げ始めちゃった? ああ、『花子とアン』(NHK総合)ね」とツッコミたくなる演出にびっくりです。多分、凜々子のかれんに同情する気持ちを表現したいと思ったのでしょうが、突拍子もない演出になってしまっているので、視聴者側としては「てっ!」ではなく、「けっ!」と吐き捨てしまいそうです。

■吉高よりも有名な脇役俳優たちがパセリ化!

 凜々子中心で話が進むので、どうしても脇役が機能していない印象がすごいです。無駄に声を低くしてクールキャラを気取っている三浦翔平しかり、梅宮支部長役の寺脇康文、同僚の塚地武雅も添え物程度にしか見えず、「いる意味があるのか?」と疑問に思ってしまいます。

 凜々子のバディである相原に至っては、毎回凜々子に忠告をするのですが、凜々子がガン無視して猪突猛進するあまり、別にいなくてもいい存在という印象が強くなるばかり。演技派として人気がある安田顕の無駄遣いとしかいいようがありません。

 また、「仕事並みに恋もしっかりする」というテーマがあるようですが、デートのシーンが毎回ちょっとしかない……。その上、恋人とすれ違いという悲しいオチ。まったく恋はうまくいっていないので、すでに失恋フラグが立っている印象に。演出を担当している南雲聖一氏は過去に菅野美穂主演ドラマ『働きマン』(同)の演出も担当していることもあり、筆者としては、このまま相手が別れを切り出す方向に進めようとしているのではないかと想像してしまいました。

 そして一番いらないと思ってしまったのが、家族のシーン。父親役の生瀬勝久と母親役の宮崎美子、塩顔の凜々子と似ても似つかないソース顔の妹の広瀬アリスとの一家団欒シーンがあるのですが、これがまったく仕事に結びついていないのです。家族コントのためだけに用意されているのかと思ってしまうぐらいで、いっそこのシーンはなくしてしまったほうがいいのではないかと。今後この家族が凜々子の仕事に必要になる日がくるのでしょうか。

 以上、第2話のレビューでした。

 こういうお奉行さまスタイルのドラマは高齢者も見やすいとあって、今後視聴率が挽回する可能性もなきにしもあらず。次回は、結婚詐欺事件を担当するそう。おまけに、プライベートの方では恋人にプロポーズされるらしく、「え? そっちの方は全然進んでいなくない? また突然かよ!」と放送前からツッコミ要素が満載。楽しみに次回放送を待ちましょう!

(文=どらまっ子KOROちゃん)

“崖っぷち女優”夏菜に正念場! 佐々木希主演ドラマに「2番手」で出演も……

 ここ最近、本業の女優としてより、“ぶっちゃけキャラ”としてバラエティでの活躍が目立っていた夏菜に、久しぶりの“大役”が巡ってきた。4月20日放送開始の佐々木希主演ドラマ『デイジー・ラック』(NHK総合/金曜午後10時~)に“2番手”で出演するのだ。現在、夏菜が置かれている立場を考えると、これはビッグチャンスでもあるが、勝負どころを迎えたともいえそうだ。

 夏菜は2012年後期のNHK連続テレビ小説『純と愛』でヒロインを務め、一躍脚光を浴びた。直後の13年4月期には、『ダブルス~二人の刑事』(テレビ朝日系)でヒロインに起用された。しかし、それ以降は不遇の時期が続いた。16年1月期には、草なぎ剛主演『スペシャリスト』(同)に、そこそこの役で出演したが、その後はドラマ出演機会も減り、まともな役は回ってこず。

 昨年10月期には、朝日放送とAbemaTVによって共同制作された『ハケンのキャバ嬢・彩華』で、朝ドラ以来の連ドラ主演を果たした。同ドラマでは、大きく胸元が開いたドレス姿を披露し、世の殿方を悩殺したが、いかんせん関西ローカル番組。ほかの地域では、AbemaTV、民放公式ポータルサイト「TVer」でしか見ることができなかったため、大きな話題になることはなかった。

 その一方、夏菜はバラエティへの出演が増え、ぶっちゃけキャラで注目を集めるようになり、『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)では準レギュラーの座を獲得している。

 そんな中、『デイジー・ラック』に出演する夏菜。皮肉なことに、『ダウンタウンなう』と、“裏かぶり”になるため、同番組へは当分、出ることができない。夏菜が全国ネットの連ドラにレギュラー出演するのは、17年4月期『リバース』(TBS系)以来、1年ぶり。しかも、今作では主演の佐々木に次ぐ、2番手で起用されている。

『デイジー・ラック』は、楓(佐々木)、薫(夏菜)、ミチル(中川翔子)、えみ(徳永えり)のアラサー女子4人の問題山積みの日々を、温かくほほえましいタッチで描いた作品。夏菜は高級エステサロンの営業職として働くキャリアウーマンながら、男を見る目はゼロという女性を演じる。

「夏菜がドラマで、まともな役をもらうのは、『スペシャリスト』以来、久しぶりです。今後そうそうチャンスが巡ってくるわけではないので、『デイジー・ラック』では、なんとか存在感を発揮したいところ。もともと、このドラマ枠は数字をもっておらず、視聴率は5%前後(ビデオリサーチ調べ、関東地区)しか取れていません。ですが、主演の佐々木の妊娠が発覚し、産休前最後のドラマ出演となりそうですので、注目度が増しています。その意味でも、夏菜にとっては真価を問われ、正念場になりそうです」(テレビ誌関係者)

 BSを除くと、夏菜が地上波のNHKドラマに出るのは、朝ドラ以来5年ぶりとなる。ここで、インパクトを残せないと、またロクな役が回ってこなくなり、バラエティタレントの方が“本職”になりかねない。まさに“崖っぷち女優”である夏菜の演技に期待してみたい。
(文=田中七男)

『シグナル』サスペンスにSFエキスをポトリ……塩顔・坂口健太郎とソース顔・北村一輝の時空を超えた捜査に期待!

 坂口健太郎が連続ドラマ初主演を務める『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第2話が17日に放送され、平均視聴率8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.3ポイントダウンとなってしまいました。

 まずは前回のあらましを少し。三枝健人(坂口健太郎)は、小学1年生の時に起きた女児誘拐殺人事件で犯人らしき女を目撃するのですが、警察には取り合ってもらえず。警察は、25歳の男性・橋本啓介を最重要容疑者として捜査を進めるのでした。

 しかし、行方をくらませた橋本は見つからぬまま月日は流れ、間もなく時効成立を迎えてしまうことに。その間、城西警察署地域課所属・南山田交番勤務の警察官となった健人は、ある日、廃棄予定の無線機から男の声が聞こえてくることに気づきます。

 その声の主は、過去に同警察署刑事課に所属していた刑事の大山剛志(北村一輝)。閉鎖された谷原記念病院の通風孔内に橋本の首吊り死体があることを伝えてきます。

 半信半疑の健人ですが、現場へ足を運んだところ白骨化した橋本の死体を発見。これによって一気に捜査の突破口が開け、谷原記念病院に勤務していた看護師・吉本圭子(長谷川京子)が容疑者として急浮上。任意同行にこぎつけたところで前回は終了となりました。

 そして今回、圭子の取り調べシーンからスタートするのですが、時効まで残された時間はわずか20分。当然、圭子は口を割ろうとしません。警察にとって頼みの綱は、橋本の首を吊ったロープに付着していた血液。これが圭子の血液ならば、殺人の決定的な証拠となる。しかし、DNA鑑定を依頼した科捜研からは、なかなか結果が届きません。

 焦燥感に駆られた健人は、偽の鑑定書を圭子に突きつけ自白を迫ります。しかし、嘘を見透かされてしまい、そのままタイムアウト。時効成立となったところでようやく科捜研から鑑定書が届きます。ロープに付着していたのは、やはり圭子のもの。真犯人を目の前にして逮捕できず、健人は悔しさを滲ませます。

 しかし、科捜研からはもう一点、届け物が。それは、橋本の衣服に入っていたというコインパーキングのチケットなのですが、そこに打刻された日時は、少女が殺害された翌日。つまり、橋本殺害に関しては時効まで1日の猶予があり、圭子はその場で即逮捕され、一件落着となります。

 その後、2010年4月に時効を撤廃する改正法が成立し、警視庁内では長期未解決事件捜査班が発足。城西警察署刑事課の刑事・桜井美咲(吉瀬美智子)らが配属されます。

 それからさらに8年後、アメリカでプロファイリングを学び、警部補に昇進した健人が同捜査班に加入。1997年に発生した女性連続殺人事件の再捜査を開始することになります。

 とはいえ、過去に捜査一課が全力を尽くしても解決できなかった事件。新たな手がかりは掴めず、捜査は一向に進展しません。

 そんな折、例の無線機から再び大山の声が。慌てて応答した健人は、大山が以前とはどこか違う様子であることに気がつきます。不審に思い問い詰めると、大山はまさしく今、21年前の女性連続殺人事件の捜査中だというのです。

 時空を超えた通信に驚く健人ですが、さらに不可思議な現象が発生します。本来は殺害されたことになっている近藤美香という女性を、1997年の世界にいる大山が救出すると、それが2018年にも反映され、捜査資料上で“殺人未遂”に変化。つまり、タイムパラドックスが発生するのですが、今回はそこまでで終了となりました。

 さて感想。前回は、橋本の白骨死体が見つかって以降、目まぐるしい展開となり、健人をはじめとする演者たちがドタバタ動き回り、視聴者側は置いてけぼりをくらって、何が何だかわからないまま終わってしまった印象でした。

 その点、今回は落ち着いて見られました。2018年の世界にいる健人と、1997年の世界にいる大山とが無線機で繋がり、タイムパラドックスが発生するという展開も面白い。その世界観に引き込まれました。

 冷静に考えれば、“そんなバカな”な設定なのですが、重厚なサスペンスの世界にSFのエキスを一滴たらし、演出の妙でうまく溶け込ませている。だから、特異な設定も違和感なく受け入れられるんですね。

 ただ、時系列がちょっと複雑。実は今回、圭子を逮捕した直後にも無線機の通信がつながるシーンがあったのですが、その時の大山がいつの時代から交信しているのかわからない。前回、橋本の首吊り死体を発見した時とも違う雰囲気なのです。設定自体は面白いだけに、今後はこのあたりの交通整理をうまくして欲しいな、と思いました。

 見ようによっては、大山が主役にもとれますよね。塩顔・坂口健太郎とソース顔・北村一輝という対照的な2人ですが、時空を超えた捜査が今後どう発展していくのか。回を重ねる毎に面白くなっていくのではないかと期待してます。
(文=大羽鴨乃)

『シグナル』サスペンスにSFエキスをポトリ……塩顔・坂口健太郎とソース顔・北村一輝の時空を超えた捜査に期待!

 坂口健太郎が連続ドラマ初主演を務める『シグナル 長期未解決事件捜査班』(フジテレビ系)の第2話が17日に放送され、平均視聴率8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から1.3ポイントダウンとなってしまいました。

 まずは前回のあらましを少し。三枝健人(坂口健太郎)は、小学1年生の時に起きた女児誘拐殺人事件で犯人らしき女を目撃するのですが、警察には取り合ってもらえず。警察は、25歳の男性・橋本啓介を最重要容疑者として捜査を進めるのでした。

 しかし、行方をくらませた橋本は見つからぬまま月日は流れ、間もなく時効成立を迎えてしまうことに。その間、城西警察署地域課所属・南山田交番勤務の警察官となった健人は、ある日、廃棄予定の無線機から男の声が聞こえてくることに気づきます。

 その声の主は、過去に同警察署刑事課に所属していた刑事の大山剛志(北村一輝)。閉鎖された谷原記念病院の通風孔内に橋本の首吊り死体があることを伝えてきます。

 半信半疑の健人ですが、現場へ足を運んだところ白骨化した橋本の死体を発見。これによって一気に捜査の突破口が開け、谷原記念病院に勤務していた看護師・吉本圭子(長谷川京子)が容疑者として急浮上。任意同行にこぎつけたところで前回は終了となりました。

 そして今回、圭子の取り調べシーンからスタートするのですが、時効まで残された時間はわずか20分。当然、圭子は口を割ろうとしません。警察にとって頼みの綱は、橋本の首を吊ったロープに付着していた血液。これが圭子の血液ならば、殺人の決定的な証拠となる。しかし、DNA鑑定を依頼した科捜研からは、なかなか結果が届きません。

 焦燥感に駆られた健人は、偽の鑑定書を圭子に突きつけ自白を迫ります。しかし、嘘を見透かされてしまい、そのままタイムアウト。時効成立となったところでようやく科捜研から鑑定書が届きます。ロープに付着していたのは、やはり圭子のもの。真犯人を目の前にして逮捕できず、健人は悔しさを滲ませます。

 しかし、科捜研からはもう一点、届け物が。それは、橋本の衣服に入っていたというコインパーキングのチケットなのですが、そこに打刻された日時は、少女が殺害された翌日。つまり、橋本殺害に関しては時効まで1日の猶予があり、圭子はその場で即逮捕され、一件落着となります。

 その後、2010年4月に時効を撤廃する改正法が成立し、警視庁内では長期未解決事件捜査班が発足。城西警察署刑事課の刑事・桜井美咲(吉瀬美智子)らが配属されます。

 それからさらに8年後、アメリカでプロファイリングを学び、警部補に昇進した健人が同捜査班に加入。1997年に発生した女性連続殺人事件の再捜査を開始することになります。

 とはいえ、過去に捜査一課が全力を尽くしても解決できなかった事件。新たな手がかりは掴めず、捜査は一向に進展しません。

 そんな折、例の無線機から再び大山の声が。慌てて応答した健人は、大山が以前とはどこか違う様子であることに気がつきます。不審に思い問い詰めると、大山はまさしく今、21年前の女性連続殺人事件の捜査中だというのです。

 時空を超えた通信に驚く健人ですが、さらに不可思議な現象が発生します。本来は殺害されたことになっている近藤美香という女性を、1997年の世界にいる大山が救出すると、それが2018年にも反映され、捜査資料上で“殺人未遂”に変化。つまり、タイムパラドックスが発生するのですが、今回はそこまでで終了となりました。

 さて感想。前回は、橋本の白骨死体が見つかって以降、目まぐるしい展開となり、健人をはじめとする演者たちがドタバタ動き回り、視聴者側は置いてけぼりをくらって、何が何だかわからないまま終わってしまった印象でした。

 その点、今回は落ち着いて見られました。2018年の世界にいる健人と、1997年の世界にいる大山とが無線機で繋がり、タイムパラドックスが発生するという展開も面白い。その世界観に引き込まれました。

 冷静に考えれば、“そんなバカな”な設定なのですが、重厚なサスペンスの世界にSFのエキスを一滴たらし、演出の妙でうまく溶け込ませている。だから、特異な設定も違和感なく受け入れられるんですね。

 ただ、時系列がちょっと複雑。実は今回、圭子を逮捕した直後にも無線機の通信がつながるシーンがあったのですが、その時の大山がいつの時代から交信しているのかわからない。前回、橋本の首吊り死体を発見した時とも違う雰囲気なのです。設定自体は面白いだけに、今後はこのあたりの交通整理をうまくして欲しいな、と思いました。

 見ようによっては、大山が主役にもとれますよね。塩顔・坂口健太郎とソース顔・北村一輝という対照的な2人ですが、時空を超えた捜査が今後どう発展していくのか。回を重ねる毎に面白くなっていくのではないかと期待してます。
(文=大羽鴨乃)

『コンフィデンスマンJP』見どころは古沢良太脚本だけじゃない!? フジテレビの敏腕スタッフが超高視聴率を狙う!

 長澤まさみ主演作『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)が4月9日にスタート、第1話の平均視聴率は9.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)であった。

 同作は『リーガルハイ』『デート』(同)を手掛けた脚本家・古沢良太の3年ぶりの連ドラ作品とあって、初回90分放送の肝いりの第1話。まずは、あらすじをさらっと解説したい。

 天才的な頭脳を持つもハニートラップが苦手な詐欺師・ダー子(長澤まさみ)、詐欺師なのにお人よしで騙されやすいボクちゃん(東出昌大)、変装の名人リチャード(小日向文世)の3人が、悪徳公益財団の会長・赤星(江口洋介)から20億円を騙し取るというのが第1話のストーリー。登場人物同士が騙し合い、視聴者の予想すら裏切る“コンゲーム”というジャンルの性質上、ストーリーの詳細はお伝えしないが、初回90分という長尺にもかかわらず、体感時間はアッと言う間という感じ。飽きることなく見ることができた。

 番組宣伝でデカデカと『脚本:古沢良太』と銘打たれた通り、脚本家に注目が集まる本作。この記事では『コンフィデンスマンJP』の見どころに触れつつ、企画や演出などを担当するフジテレビの人々にもスポットライトを当ててみたい。

■今からでも間に合う、古沢良太ってどんな人?

 スタッフを紹介する前に、まずは古沢良太に触れたいと思う。ネットニュースやCMなどで名前を見たことがあっても、どのくらいスゴい人なのか、わからないという人も多いはず。

 経歴をザックリ紹介すると、2002年テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞で『アシ!』という漫画家とアシスタントの交流を描いた作品で大賞を受賞。岡田恵和氏・井上由美子氏・両沢和幸氏、そして今は亡き野沢尚氏という脚本界のレジェンドたちに認められ、破格の賞金800万円(現在は500万円)を掴み取り、20代にして華々しいデビューを飾った。その後、30代のうちに映画『ALWAYS三丁目の夕日』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞、ドラマ『ゴンゾウ 伝説の刑事』(テレビ朝日系)で向田邦子賞の受賞などの各タイトルを総ナメにする。プロ将棋士に例えるなら、羽生善治的な存在と言えるだろう。

 本作『コンフィデンスマンJP』も、古沢良太の足跡が滲み出た一作だった。

『リーガルハイ』でも見られた、味方すら騙す裏切りの連続。『デート』にも使われた、行ったり来たりの自由な時系列での構成。そして登場人物同士の軽快な掛け合い。

 掛け合いの良さはデビュー当時から評価されていたが、構成力と予想のつかない展開は、『相棒』(テレビ朝日系)、『ゴンゾウ 伝説の刑事』『外事警察』(NHK総合)などの刑事ドラマで培ったと考えられる。

 ただ、それらの作品は、現在の古沢良太作品と比べると、ややヘビーなテイストの作品が多い。そこで注目したいのが、表題にも挙げたフジテレビの敏腕スタッフである。

■ブランド力低下のフジテレビにもいる、有能社員たち

 まず本作の企画を手掛けたのは、成河広明氏。『リーガルハイ』や『デート』の時からタッグを組んでいたプロデューサーだ。成河氏の代表作は、『ストロベリーナイト』『絶対零度~未解決事件特命捜査~』(共にフジテレビ系)など、古沢良太が過去に手掛けた刑事ドラマと毛色が似ている。

 それにもかかわらず、二人がタッグを組んだ作品は本作も含めてコメディ路線。そうなった経緯については当人同士しか存ぜぬことではあるが、古沢良太のコメディを書ける力を見抜いていなければ、『リーガルハイ』『デート』は存在せず、現在のように広く世に名の知れる脚本家になっていなかったかもしれない。いかに組むスタッフが大事かということがうかがえる。

 その点で、起用された演出家も素晴らしい。チーフディレクターの田中亮氏は『ラストシンデレラ』『ディア・シスター』(共にフジテレビ系)など女性層に向けたヒューマンコメディ作品を手掛けた監督。コミカルな世界観を艶っぽく見せる力に長けている。

 第1話のフジテレビ本社社屋のイルミネーションを背景に使ったタイトルバックは絶妙だった。さじ加減も優れており、一歩間違えばただのドタバタ喜劇になりかねない場面をスリリングに演出して冷めさせない。長澤まさみが持つセクシーさを控えつつ、チャーミングさを引き出し、「色仕掛けだけは下手くそ」というダー子の設定に説得力を持たせていた。

 同じくディレクターとして名を連ねる金井絋氏も『HERO』や『恋仲』(共にフジテレビ系)など幅広いジャンルの作品で登場人物の人間臭さを引き出してきた監督であるし、三橋利行氏も『俺のセンセイ』(フジテレビ系)という新人脚本家と組んだ深夜ドラマを洗練された作品に昇華させた力を持つ。

 上質な脚本をフジテレビのスタッフたちがどう料理するかも、楽しみな要素の一つである。

■初回平均視聴率9.4%。視聴率アップの秘策は?

 まるで忖度したかのように絶賛記事を書いてしまったが、本作にも課題はある。それが2ケタに届かなかった視聴率だ。

 直近の月9作品、『海月姫』初回8.6%、『民衆の敵』初回9.0%と比べれば健闘した数字と言えるが、TBS日曜劇場や日本テレビ水曜10時枠などのコンスタントに2ケタ視聴率を取る他局の看板枠に比べれば物足りない。

 Twitterやネットニュースなどで本作への絶賛の声が多く見受けられるも、褒められる作品イコール高視聴率とは限らない。『海月姫』も視聴者の満足度は高かったが、月9史上ワースト視聴率を更新した。ネットで声を上げる層は、目が肥えているという自負のある、言わばモノを見る玄人。そういった類の人は、ごく一部に過ぎない。炎上は低視聴率につながるが、ネット上の絶賛は高視聴率につながらない。バッシングを受けない程度に斬新で見易い作品を心がけるこたが、視聴率を上げる手でもある。そういった意味では光明がある。それは3月30日放送の『新・週刊テレビ批評』(フジテレビ系)で語られた古沢良太のスタンスだ。

「フジテレビは攻めの姿勢を貫くべき、ただし過激なことをすればいいというわけではない」

 高視聴率を目指すのに必要な“攻め”とは、好感を持たれるほんの少しの目新しさなのかもしれない。

『半沢直樹』(TBS系)は水戸黄門的な馴染みのあるフォーマットに、“上司への仕返し”という、ありそうでなかった要素を入れていた。『逃げるは恥だが役に立つ』(同)も時代の半歩先を行く契約結婚を主軸に置いた。両作品とも、視聴者にとって身近な会社組織と結婚生活を題材とし、それらに対する不満まで解消し、人気を博した。

『コンフィデンスマンJP』は、我々にとって身近なお金の不満を解消してくれるのだろうか?

 年収1,000万円超のテレビマンたちが、視聴者の財布の中の1円玉にまで想いを馳せる想像力と誠実さがあれば、この作品は多くの人に愛されるモノになる。

 本作がフジテレビの世の中からの評価に対するコンゲームとなることを期待しつつ、16日放送の第2話も見守りたい。(文=許婚亭ちん宝)

『コンフィデンスマンJP』見どころは古沢良太脚本だけじゃない!? フジテレビの敏腕スタッフが超高視聴率を狙う!

 長澤まさみ主演作『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)が4月9日にスタート、第1話の平均視聴率は9.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)であった。

 同作は『リーガルハイ』『デート』(同)を手掛けた脚本家・古沢良太の3年ぶりの連ドラ作品とあって、初回90分放送の肝いりの第1話。まずは、あらすじをさらっと解説したい。

 天才的な頭脳を持つもハニートラップが苦手な詐欺師・ダー子(長澤まさみ)、詐欺師なのにお人よしで騙されやすいボクちゃん(東出昌大)、変装の名人リチャード(小日向文世)の3人が、悪徳公益財団の会長・赤星(江口洋介)から20億円を騙し取るというのが第1話のストーリー。登場人物同士が騙し合い、視聴者の予想すら裏切る“コンゲーム”というジャンルの性質上、ストーリーの詳細はお伝えしないが、初回90分という長尺にもかかわらず、体感時間はアッと言う間という感じ。飽きることなく見ることができた。

 番組宣伝でデカデカと『脚本:古沢良太』と銘打たれた通り、脚本家に注目が集まる本作。この記事では『コンフィデンスマンJP』の見どころに触れつつ、企画や演出などを担当するフジテレビの人々にもスポットライトを当ててみたい。

■今からでも間に合う、古沢良太ってどんな人?

 スタッフを紹介する前に、まずは古沢良太に触れたいと思う。ネットニュースやCMなどで名前を見たことがあっても、どのくらいスゴい人なのか、わからないという人も多いはず。

 経歴をザックリ紹介すると、2002年テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞で『アシ!』という漫画家とアシスタントの交流を描いた作品で大賞を受賞。岡田恵和氏・井上由美子氏・両沢和幸氏、そして今は亡き野沢尚氏という脚本界のレジェンドたちに認められ、破格の賞金800万円(現在は500万円)を掴み取り、20代にして華々しいデビューを飾った。その後、30代のうちに映画『ALWAYS三丁目の夕日』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞、ドラマ『ゴンゾウ 伝説の刑事』(テレビ朝日系)で向田邦子賞の受賞などの各タイトルを総ナメにする。プロ将棋士に例えるなら、羽生善治的な存在と言えるだろう。

 本作『コンフィデンスマンJP』も、古沢良太の足跡が滲み出た一作だった。

『リーガルハイ』でも見られた、味方すら騙す裏切りの連続。『デート』にも使われた、行ったり来たりの自由な時系列での構成。そして登場人物同士の軽快な掛け合い。

 掛け合いの良さはデビュー当時から評価されていたが、構成力と予想のつかない展開は、『相棒』(テレビ朝日系)、『ゴンゾウ 伝説の刑事』『外事警察』(NHK総合)などの刑事ドラマで培ったと考えられる。

 ただ、それらの作品は、現在の古沢良太作品と比べると、ややヘビーなテイストの作品が多い。そこで注目したいのが、表題にも挙げたフジテレビの敏腕スタッフである。

■ブランド力低下のフジテレビにもいる、有能社員たち

 まず本作の企画を手掛けたのは、成河広明氏。『リーガルハイ』や『デート』の時からタッグを組んでいたプロデューサーだ。成河氏の代表作は、『ストロベリーナイト』『絶対零度~未解決事件特命捜査~』(共にフジテレビ系)など、古沢良太が過去に手掛けた刑事ドラマと毛色が似ている。

 それにもかかわらず、二人がタッグを組んだ作品は本作も含めてコメディ路線。そうなった経緯については当人同士しか存ぜぬことではあるが、古沢良太のコメディを書ける力を見抜いていなければ、『リーガルハイ』『デート』は存在せず、現在のように広く世に名の知れる脚本家になっていなかったかもしれない。いかに組むスタッフが大事かということがうかがえる。

 その点で、起用された演出家も素晴らしい。チーフディレクターの田中亮氏は『ラストシンデレラ』『ディア・シスター』(共にフジテレビ系)など女性層に向けたヒューマンコメディ作品を手掛けた監督。コミカルな世界観を艶っぽく見せる力に長けている。

 第1話のフジテレビ本社社屋のイルミネーションを背景に使ったタイトルバックは絶妙だった。さじ加減も優れており、一歩間違えばただのドタバタ喜劇になりかねない場面をスリリングに演出して冷めさせない。長澤まさみが持つセクシーさを控えつつ、チャーミングさを引き出し、「色仕掛けだけは下手くそ」というダー子の設定に説得力を持たせていた。

 同じくディレクターとして名を連ねる金井絋氏も『HERO』や『恋仲』(共にフジテレビ系)など幅広いジャンルの作品で登場人物の人間臭さを引き出してきた監督であるし、三橋利行氏も『俺のセンセイ』(フジテレビ系)という新人脚本家と組んだ深夜ドラマを洗練された作品に昇華させた力を持つ。

 上質な脚本をフジテレビのスタッフたちがどう料理するかも、楽しみな要素の一つである。

■初回平均視聴率9.4%。視聴率アップの秘策は?

 まるで忖度したかのように絶賛記事を書いてしまったが、本作にも課題はある。それが2ケタに届かなかった視聴率だ。

 直近の月9作品、『海月姫』初回8.6%、『民衆の敵』初回9.0%と比べれば健闘した数字と言えるが、TBS日曜劇場や日本テレビ水曜10時枠などのコンスタントに2ケタ視聴率を取る他局の看板枠に比べれば物足りない。

 Twitterやネットニュースなどで本作への絶賛の声が多く見受けられるも、褒められる作品イコール高視聴率とは限らない。『海月姫』も視聴者の満足度は高かったが、月9史上ワースト視聴率を更新した。ネットで声を上げる層は、目が肥えているという自負のある、言わばモノを見る玄人。そういった類の人は、ごく一部に過ぎない。炎上は低視聴率につながるが、ネット上の絶賛は高視聴率につながらない。バッシングを受けない程度に斬新で見易い作品を心がけるこたが、視聴率を上げる手でもある。そういった意味では光明がある。それは3月30日放送の『新・週刊テレビ批評』(フジテレビ系)で語られた古沢良太のスタンスだ。

「フジテレビは攻めの姿勢を貫くべき、ただし過激なことをすればいいというわけではない」

 高視聴率を目指すのに必要な“攻め”とは、好感を持たれるほんの少しの目新しさなのかもしれない。

『半沢直樹』(TBS系)は水戸黄門的な馴染みのあるフォーマットに、“上司への仕返し”という、ありそうでなかった要素を入れていた。『逃げるは恥だが役に立つ』(同)も時代の半歩先を行く契約結婚を主軸に置いた。両作品とも、視聴者にとって身近な会社組織と結婚生活を題材とし、それらに対する不満まで解消し、人気を博した。

『コンフィデンスマンJP』は、我々にとって身近なお金の不満を解消してくれるのだろうか?

 年収1,000万円超のテレビマンたちが、視聴者の財布の中の1円玉にまで想いを馳せる想像力と誠実さがあれば、この作品は多くの人に愛されるモノになる。

 本作がフジテレビの世の中からの評価に対するコンゲームとなることを期待しつつ、16日放送の第2話も見守りたい。(文=許婚亭ちん宝)