『幸色のワンルーム』放送中止で、テレ朝とABCの間に再び“亀裂”関係悪化か

 テレビ朝日がドラマ『幸色のワンルーム』の放送を中止することがわかった。同ドラマは在阪準キー局のABCテレビが制作にあたり、7月から放送予定だったが、原作コミックが「実際に起きた誘拐事件を肯定的に描いている」などの批判が怒っていた。

 同作は、両親から虐待を受けてしまい、さらに同級生からもイジメに遭う14歳の女性が主人公。彼女がマスク姿の男性に誘拐され、共同生活を送る奇妙な関係が描かれている。ドラマ化発表当初から賛否両論あったが、これにテレビ朝日が敏感に反応。「総合的な判断」として放送見送りを決めた形だ。

 だが、これを機に心配されるのは、両局の関係が再び「悪化」しないかということだという。

「そもそも、テレビ朝日とABCは同じ系列ですが、そこまで仲がよくないのは有名な話。特に、スポーツでは野球中継のレベルの差が大きく、全国ネットの中継も長年、近畿圏にテレ朝チームがなかなか入れなかったこともありましたからね」(在京キー局制作スタッフ)

 近年は夏の高校野球中継にテレ朝側からスタッフやアナウンサーを派遣したり、報道でも人事交流があるというが「日曜夜23時台に放送する番組にケチをつけて放送見送りなんて、今まであまり聞いたことがない話。両局の編成担当はかなりピリピリしていると聞いており、それが引き金となって関係が悪化しなければいいですけどね」(同)と心配の声も。

 キー局と準キー局の“微妙”な関係に、暗い影を落とすことになりそうだ。

岩田剛典主演『崖っぷちホテル!』最終回は7.9%!“続編”への期待も?

 日曜ドラマ『崖っぷちホテル!』(日本テレビ系)も17日放送の第10話で最終回。視聴率は7.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)に終わりました。初回10.6%から第2話で6.1%と急落。その後、第4話で7.0%に戻してからは、ずっと7%台をキープ。特に気に入った人も少なかったけど、離脱した人もあんまりいなかったようです。

 岩田剛典くんのアイドルスマイルが存分に振りまかれた同作。最終回を中心に振り返ってみます。

(前回までのレビューはこちらから)

■「なんか素敵」だけでいいのか。別にいいか。

 3カ月前、どいつもこいつも、まったくやる気のない老舗ホテル「グランデ・インヴルサ」に突然やってきた“ホテル界の革命児”宇海くん(岩田)。従業員たちに無理難題を押し付けつつ、その思慮の深さと、徹底した「お客様ファースト」によって意識改革をもたらし、ホテルは大逆転に成功。そしていよいよ、インヴルサと宇海との、お別れのときが訪れました。

 宇海はこの日、とある地方のホテル「スイーブル」の従業員たちを、インヴルサに招待していました。その数、11人。インヴルサの従業員数と同じです。

 彼らは、まるで3カ月前、宇海がインヴルサを訪れる以前の従業員たちと瓜二つです。料理よりギャンブルにしか興味がないシェフ、無関心な客室係、備品をくすねる清掃係……その姿を見て、インヴルサの清掃係・裕子ちゃん(川栄李奈)は、宇海がインヴルサを辞めてスイーブルに行くつもりなのではないかと予感します。ちなみにこのドラマの裕子ちゃんは「いつも予感が当たる」という設定なので、この時点で宇海がインヴルサを辞めることは確定です。

 宇海は、慰留しようとする支配人の佐那ちゃん(戸田恵梨香)に、辞める理由を述べます。

「怖くなってしまったんです、この場所にいるのが」

 いわく、宇海は子どものころに一度ここを訪れてからというもの、インヴルサで働くのが夢だったそうです。そして夢を叶えた今、「どんなことにワクワクしていけばいいのかわからない」「夢が現実になってしまった怖さ」「だから私は、この場所を夢のままにしたい」のだそうです。

 正直、ちょっと何言ってるのかわからないんですが、基本ニコニコだった岩ちゃんが真剣な表情で語る姿は、いかにも最終回っぽいです。

 その後、送別会が開かれますが、宇海はなかなか顔を出しません。これに、宇海がもう次の職場に旅立ってしまったと勘違いした従業員たちが、順繰りに宇海への感謝のスピーチを行います。みんな泣いてます。宇海もドア越しに泣いてます。そのスピーチの内容は特に展開があるわけではなく、単なるセリフによるダイジェストでしかないので、まったく面白くありませんし感動もしませんが、とにかく基本ニコニコだった岩ちゃんがポロポロと涙を流す姿は、いかにも最終回っぽいです。

 そして、ひとしきりスピーチを味わってから顔を出した宇海は、なぜここでワクワクできないと思ったかを、全員に告げます。

「私はホテルマンです。お客様が第一です。なのに私、みなさんのことが、お客様より、大好きになっちゃったんです」

 えーと、マジで何言ってるかわからない。ここで言うセリフが宇海という人物の総決算なのに、雰囲気しかない。要するに、面白くない。「なんか素敵」という印象しか残らない。

 でも、このドラマの「なんか素敵」なだけの感じは、そんなに嫌じゃなかったんですよねえ。

■良心的であろうとした姿勢がよかった

『崖っぷちホテル!』は、最初から最後まで上品で楽しく、良心的なドラマであろうとしていたと感じます。

 特に、第1話で明確に物語の目標を提示してから、インヴルサの従業員たちの意識改革が完遂する第6話までは、やりたいことができている感じがしました。岩ちゃんのためのアイドルドラマであるにもかかわらず、脇役たちに丁寧にエピソードを振りながら、少しずつホテルがよくなっていく。それにしたがって、従業員たちの宇海に対する評価も変化し、結果、宇海の好感度も上がっていく。とりわけディテールが優れているわけでも、展開にダイナミズムがあるわけでもないけど、安定して楽しめる作品になっていました。

 その反面、全員が一人前のホテルマンに成長してからの7~9話は蛇足感がありました。このドラマは「誰かが成長する」ことを感動の主軸に置いてきたので、立派な人しかいなくなったインヴルサにドラマは起こり得なくなっていたのです。最終回でみんなが語ったダイジェストが、すべて6話までに起こった出来事だったことからも、7~9話の空っぽさがよくわかります。

 最終回となった第10話は「岩ちゃんが泣く」というシーンを撮るためだけの作業みたいな脚本になっていましたが、そもそもの「アイドル岩ちゃん初主演ドラマ」という企画主旨を考えれば、許容範囲かなと感じました。

 好みを言ってしまえば、7~9話はそれまでのユルさから一歩進んで、大切な思い出の客室が不始末で燃えちゃったりとか、従業員の中でも信頼の厚かった人がやむにやまれぬ理由から悪事に手を染めていて悲しい別れが訪れたりとか、「みんなが一つになったと思ったのに!」みたいな、もうちょいシビアで刺激的なお話があってもよかったかなと思いますが、それはまあ、また別の話で。ニコニコだけど正装したら吐いちゃうという宇海くんが「ついにタキシードを着る」「マジでガチなお話をする」「泣いちゃう」というそれぞれの山場についても、もうちょい独自のエピソードを練って盛り上げられたんじゃないの? と思うけど、それもまあ、別の話ですね。

 ちなみに、宇海の転職先であるホテル・スイーブル、フランス語の「suivre」は、英語なら「To be continued」的な意味でしょうか。「宇海の夢は続いていく」と「続編に期待してね」のダブルミーニングで、なんか素敵なエンディングでした。続編があるならホラーがいいなあ。数年後、朽ち果てたインヴルサを訪れた宇海の目の前に、佐那ちゃんの○○が……! それを目の当たりにした宇海、なぜかニコニコ……! みたいな。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

脚本の“粗さ”を“胸キュン”でねじ伏せた『花のち晴れ』、キンプリ・平野紫耀の魅力が爆発中!?

 King & Prince・平野紫耀くんと杉咲花ちゃんのビミョ~な距離感がとってももどかしい火曜ドラマ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS系)。第9話の視聴率は、8.6%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)となりました。8話で2.1ポイントもアップしましたが、今回は1.0ポイントダウン。そんなにうまくはいきませんね……。

 ただ、今夜放送の10話では、松田翔太演じる「F4」の西門総二郎が登場するそうなので、これまた盛り上がりを見せること間違いなしでしょう。と、その前に、平野くん演じる晴の魅力が爆発した9話のあらすじを振り返っていきたいと思います。

*前回までのレビューはこちらから

■桃乃園はヤンデレ養成所なのか?

 前回ラスト(参照記事)で死んだ魚のような目で音(杉咲花)を抱きしめた天馬(中川大志)。大事な食事会に遅れた音に激怒し、6話ぶり(詳しくはレビューへ)にヤンデレ化か!?︎ と視聴者をゾワゾワさせましたが、ただ音がやってくるのか不安でいっぱいなだけだったようです。ブラック天馬が現れなくて、ひとまず安心です。

 ある夜、音は帰り道で何者かに顔にスプレーをかけられ目が開けられなくなったところを、天馬同様目に光のない近衛(嘉島陸)ら桃乃園の生徒会メンバーに助けられました。犯人は英徳の校門に落書きされたときと同じ、「英徳に未来はない」という言葉を残して去っていっただけに、病院に駆けつけた天馬は、メグリン(飯豊まりえ)の誕生パーティーで起きた爆発事件とも何か関係があるはずだと、晴(平野)に報告するように言いますが、晴はメグリンと付き合いたてホヤホヤ、おまけに、晴の彼女になってルンルンのメグリンに余計な心配をかけまいと、なかなか言い出せません……。

 目の調子も良くなった音は、晴が「ミシュランの三ツ星も霞む」と言い切った音の野菜炒めを食べたいという天馬のリクエストに応えて、剣道の練習をしている天馬に差し入れをしに桃乃園へとやってきました。すると、学園内でガラの悪そうな男と何やら話している近衛を発見。会話の内容と、近衛が男にお金を渡した様子から、メグリンの誕生パーティーでケーキを爆発させたのも、音を襲ったのも、すべて近衛の指示だったことが判明しました。

 しかし、いくら音が問い詰めても天馬くんを崇拝する近衛は「馳さんを悲しませるな」と、ひるむ様子はなく、天馬本人に近衛が犯人だと告げても、「桃乃園への転入を急かしたために音さんに嫌われ、こんな嘘をつかれた」と、天馬をたらし込みます。案の上、「僕の大切な仲間がそんなことするとは思えない」と音を疑う天馬にショックを受けた音は、「天馬君は信じてくれないんだね」と、その場を立ち去るのでした。

 

■いい子すぎるメグリン

 その頃、カリスマモデルである彼女の撮影現場をサプライズ訪問した晴に、メグリンは大喜び。カメラマン(喜矢武豊)に2ショットを撮影してもらったり、カフェでお茶したり、2人はデートを楽しみますが、偶然にもそこに音が通りかかります。いつもと様子が違う音を晴が気にかけていることに気付いたメグリンは、「行って!」と晴の背中を押し、紺野さん(木南晴夏)の家へ。「賭けに負けました」と、紺野さんと一緒にたこ焼きを焼いていた愛莉(今田美桜)に事情を説明するのでした。

メグリン、なんていじらしいんでしょうか(涙)。落ち込む彼女に、「愛莉のず〜っと欲しかったものパッと手に入れといて、グジグジすんじゃないわよ」と、叱咤がとびます。あまのじゃくな愛莉なりの励ましと、それに涙するメグリンめちゃくちゃエモい。「けなげすぎて泣けてくる~」と若者たちにシビれる紺野パイセンの姿は、まるで私たち視聴者のようです。そしてなんやかんやいいながら、メグリンと愛莉もいい友達になれそうな予感……。

 

■5000万円を貢ぐ男vs男らしい言葉をかける男

 さてさて、メグリンを残して音を探しに飛び出した晴は、公園のベンチに佇む音の姿を発見。音を家まで送ってくれるそうです。その途中、音に謝りに行こうとしていた天馬と近衛にバッタリ(音が晴と2人でいるところに近衛が引き会わせたのですが……)。音が泣いている理由を知った晴は、

「バカかてめぇは!」

「合ってようが外れてようが、好きな女の言ってること信じなくてどうすんだよ!」

 と、天馬につかみかかってブチ切れ。音は思わず「どうして神楽木がわたしの欲しい言葉全部くれるの?」とジーンときちゃいます。天馬くんは英徳に在学できるようにと、5,000万円もの大金をサラッと払ってくれましたが、音が欲しかったのは、お金ではなく、そういう男らしい言葉だったのかもしれません。そう思わないと、あまりに天馬くんがあまりにも不憫です。

 しかも晴はそれだけでなく、「一人にして」と言われあっさり引き返した天馬とは対照的に、「泣いてる女を一人になんてできるかよ」と、これまた無自覚で男前発言をしながら音のそばを離れませんでした。そんな晴は別れ際、音にお礼を言われてたまらず「1分だけ」と、後ろからギュッと音を抱きしめます。そして、そんなところにタイミング悪く戻ってきた天馬くん。完全なる修羅場です。焦る音が抵抗しても、「やめない」と、晴は離れようとはせず、音を抱きしめたまま、

「とられるぞ。お前がちゃんと江戸川をつかまえとかないとな」

「余裕ぶっこいてスカしてないで、こいつを一番に考えろよ」

 と宣戦布告。「じゃあな」と去っていきます。天馬くんは、「近衛も僕にとって大切な仲間だから」と、犯人は必ず見つけ出すと音に約束し、手をつなぎながら2人は晴と別の方向へ歩き出すのでした。

 いやあ~ズルいです、晴。ちょっぴりおバカでアホなところは変わりませんが、この9話において、ヘタレ要素は1ミリも感じないくらい男らしかったし、音と2人のシーンは胸キュンの連続でした。ネットの評判なんかを見ても、晴の株がグングン上がっているようですよ。天馬くん派の方には申し訳ないですが、今回ばっかりは仕方ないです。はい。

■巌パパの目的は?

 その日の夜、晴の部屋を訪ねてきた天馬。音をめぐって、男同士のバトル勃発です。

天馬「あんなふざけたまねは許さない。もう音に近づくな。お前には西留さんがいるだろ」

晴「俺は俺のしたことに責任を持つ。ちゃんとけじめをつける。俺は江戸川を諦めない」

 ド正論をぶつける天馬に対して、堂々と開き直ってみせる晴。取っ組み合いのケンカを始める2人を止めたのは、意外にも晴の父・巌(滝藤賢一)でした。それだけでなく、「10点満点でいえば5点、いや2点程度の存在だと息子に分からせてやってほしい」と、柔道・剣道・弓道の3種目で晴と勝負することを提案するんです。天馬が勝てば二度と音には近づかせないよう英徳を辞めさせ留学をさせる、晴が勝てば自由にさせるという条件付きで。3種目すべてで全国チャンピオンの天馬にとっては楽勝すぎる戦いですが、晴はその条件をのみ、ハンデなしで天馬との勝負を受けることに決めます。

「完璧な息子しかいらない」と、晴に散々口酸っぱく言い聞かせてきた巌パパ。「また子どもにひどいこと言って負け戦をさせて!」とか、「子ども同士のケンカに口を挟むな!」とか今までなら思いもしますが、今回はそうじゃなかったんですよね。思い返すと、晴が寝込んだとき執事の小林さん(志賀廣太郎)に任せればいいのに、必ず様子を見に部屋に現れたし、わざと厳しい試練を与えながらも、心のどこかで晴のことを心配していたのではないでしょうか? わざわざ我が子の惨めな姿を晒したいわけはないだろうし、巌パパの父性を信じたいところです。

 

■視聴者のモヤモヤを“胸キュン”でねじ伏せる

 正直、いきなり自分の仲間を犯人と疑われて戸惑う天馬くんに、考えたり話し合う時間も与えず、「なんで信じてくれないの」と喚く音はちょっとヒステリックに感じたし、近衛が「馳さんからの愛情を過信している」と言いたくなるのもわかります(やり方は間違えているけど)。 

 もちろん、彼女がいながら、やっぱり音が好きだと言い放った晴にも「メグリンはどうした?」とツッこまずにはいられなかったし、他にもモヤッとするところはたくさんありますが、まぁ、原作はマンガだし、ファンタジーに近い青春ラブストーリーなわけで、設定や脚本にマジレスするのも野暮な気がします。

 それに、今回は“晴がヘタレの仮面を脱ぎ捨て男を見せる”という大事な見せ場もあったし、7・8話でのオリジナル展開で溜まった視聴者の不満を、今波にノッている人気アイドル・平野くんが晴というフィルターを通し世の女子たちをときめかせることで吹き飛ばしてくれたので、それでいいんだと思います。脚本家の力技にまんまとねじ伏せられた感はありますが。グチグチ言いましたが、私も今話の晴にはグッときたので、もう細かいことは気にしないことにします。イケメンっていいな!

 さてさて、冒頭にも書いたように、10話にはアノ西門さんが登場し、打倒天馬を目指す晴の稽古をしてくれるそうです。晴と天馬、いったいどっちが勝利を、そして音を手に入れるのか、メグリンの幸せも願いつつ、テレビの前で見守りたいと思います。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

木村拓哉、10月クール新ドラマ“主演報道”で蒸し返される「アノ女優」との共演NG過去

 来年10月にTBS系で木村拓哉主演のドラマ『星降るレストラン(仮)』(TBS系)が放送されると、6月14日発売の「週刊文春」(文藝春秋)が報じた。

「キムタクといえば、SMAPの解散騒動でイメージが悪化し、以降は出演作が軒並み爆死していた。しかし、今年放送された『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)では平均視聴率15.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を獲得。これまでの“カッコいいキムタク”とは違い、弱くてダサくてカッコ悪い中年男を演じきったことで、再評価されています。しかし、記事によると次回作はシェフ役ということで、またカッコいいキムタクに逆戻りしそうですね」(テレビ誌ライター)

 タイトルはまだ「仮」のようだが、“料理人キムタク”や“星降る”のフレーズとくれば、多くの人が2002年にキムタクが明石家さんまとW主演したドラマ『空から降る一億の星』(フジテレビ系)を思い出したことだろう。そして、さらにそこからの連想で掘り返されているのが、キムタクに共演NG指定されたあの女優だという。芸能記者が明かす。

「井川遥ですよ。出演者の顔合わせが、当時、人気がうなぎ上りだった彼女のスケジュールに合わせて作られていた上、井川がそれを途中退席したことにキムタクが大激怒。また、番宣で井川が『SMAP×SMAP』(同)の人気コーナー『BISTRO SMAP』に出演した際も、恒例の勝者へのキスを自分ではなく草なぎ剛にするという空気の読めなさに、不快感を表していたといいます。モデルから転身したての井川の演技に対しても、『ヘタクソすぎて、もう一緒に仕事をしたくない』と周囲に漏らしていたようで、実際、本来の脚本が変更されて、第7話で井川は殺されてしまいました。井川としては、そんな過去を蒸し返されるのは迷惑な話でしょうね」

『星降る~』の共演陣はまだ明らかになっていないが、『空から降る~』同様、番組から新たな共演NGが生まれることにならなければいいが……。

木村拓哉、10月クール新ドラマ“主演報道”で蒸し返される「アノ女優」との共演NG過去

 来年10月にTBS系で木村拓哉主演のドラマ『星降るレストラン(仮)』(TBS系)が放送されると、6月14日発売の「週刊文春」(文藝春秋)が報じた。

「キムタクといえば、SMAPの解散騒動でイメージが悪化し、以降は出演作が軒並み爆死していた。しかし、今年放送された『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)では平均視聴率15.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を獲得。これまでの“カッコいいキムタク”とは違い、弱くてダサくてカッコ悪い中年男を演じきったことで、再評価されています。しかし、記事によると次回作はシェフ役ということで、またカッコいいキムタクに逆戻りしそうですね」(テレビ誌ライター)

 タイトルはまだ「仮」のようだが、“料理人キムタク”や“星降る”のフレーズとくれば、多くの人が2002年にキムタクが明石家さんまとW主演したドラマ『空から降る一億の星』(フジテレビ系)を思い出したことだろう。そして、さらにそこからの連想で掘り返されているのが、キムタクに共演NG指定されたあの女優だという。芸能記者が明かす。

「井川遥ですよ。出演者の顔合わせが、当時、人気がうなぎ上りだった彼女のスケジュールに合わせて作られていた上、井川がそれを途中退席したことにキムタクが大激怒。また、番宣で井川が『SMAP×SMAP』(同)の人気コーナー『BISTRO SMAP』に出演した際も、恒例の勝者へのキスを自分ではなく草なぎ剛にするという空気の読めなさに、不快感を表していたといいます。モデルから転身したての井川の演技に対しても、『ヘタクソすぎて、もう一緒に仕事をしたくない』と周囲に漏らしていたようで、実際、本来の脚本が変更されて、第7話で井川は殺されてしまいました。井川としては、そんな過去を蒸し返されるのは迷惑な話でしょうね」

『星降る~』の共演陣はまだ明らかになっていないが、『空から降る~』同様、番組から新たな共演NGが生まれることにならなければいいが……。

藤澤恵麻、田畑智子、原田夏希、宮地真緒……もはや結婚、妊娠、出産しか話題にならない“元・朝ドラヒロイン”たち

 NHK連続テレビ小説『天花』(2004年)でヒロインを務めた藤澤恵麻が第1子を妊娠したことを、所属事務所セブンス・アヴェニューが明らかにした。藤澤は昨年8月に、会社員の一般男性と結婚していた。藤澤のネタがニュースになるのは久しぶりのことで、そもそも「藤澤恵麻って、誰?」と思う読者は多いだろう。

 藤澤は上智大学在学中の01年に「non-no」(集英社)のオーディションでグランプリを受賞し、専属モデルとなった。そして、演技ド素人で『天花』のヒロインに起用され、女優デビューを果たした。同大卒業後、女優業に専念し、05年には『奇談』で映画初出演にして、阿部寛とのダブル主演の形で大抜擢を受けた。だが、その後伸び悩み、一時休業して米国へ語学留学。帰国して10年秋より復帰を果たしたが、女優としては鳴かず飛ばずの状況が続いていた。

 女優として最後に出演したのは、昨年7月期のフジテレビ系連続ドラマ『セシルのもくろみ』だった。同ドラマは低視聴率と、主演・真木よう子の場外での迷走ぶりで話題を振りまいたが、藤澤に与えられたのは新人の主婦モデルというチョイ役で、記憶に残っている人は少ないと思われる。

 そのほかの元・朝ドラヒロインでは、『私の青空』(00年)で主演した田畑智子が、交際→破局を繰り返した俳優・岡田義徳と、すったもんだの末、今年の元日に結婚。5月には第1子を妊娠していることを公表した。

『わかば』(04年)でヒロインを務めた原田夏希は、朝ドラ後、パッとせず。14年に大手芸能プロのオスカープロモーションに移籍後は、仕事にありつけるようになったが、目立たぬ端役ばかり。16年6月に医師の男性と結婚し、昨年6月に第1子を出産したが、世間の話題になったのは、仕事ではなく、これら私生活のことくらいだ。

『まんてん』(04年)で主演した宮地真緒も、それまではグラビア活動が主で、朝ドラが女優デビュー作だったが、その後は大成せず。昨年11月に、一般男性と結婚したが、そのニュースで、久しぶりに名前を聞いた人も多かったはず。

 今世紀になって、『ちゅらさん』(01年)の国仲涼子、『てるてる家族』(03年)の石原さとみ、『純情きらり』(06年)の宮崎あおい、『ゲゲゲの女房』(10年)の松下奈緒、『おひさま』(11年)の井上真央、『梅ちゃん先生』(12年)の堀北真希らが、朝ドラでヒロインを演じたことをステップに、老若男女に支持される“国民的女優”に飛躍した。近年では、『あさが来た』(15年)の波瑠が“出世頭”といえるだろう。

 それらの成功組もいれば、藤澤らのように“忘れ去られた朝ドラヒロイン”も多く、まさに明と暗がくっきり。むろん結婚、妊娠、出産はおめでたいのだが、女優業ではなく、そういったことでしか、話題にならない元朝ドラヒロインたちの末路は、厳しいものだ。
(文=田中七男)

藤澤恵麻、田畑智子、原田夏希、宮地真緒……もはや結婚、妊娠、出産しか話題にならない“元・朝ドラヒロイン”たち

 NHK連続テレビ小説『天花』(2004年)でヒロインを務めた藤澤恵麻が第1子を妊娠したことを、所属事務所セブンス・アヴェニューが明らかにした。藤澤は昨年8月に、会社員の一般男性と結婚していた。藤澤のネタがニュースになるのは久しぶりのことで、そもそも「藤澤恵麻って、誰?」と思う読者は多いだろう。

 藤澤は上智大学在学中の01年に「non-no」(集英社)のオーディションでグランプリを受賞し、専属モデルとなった。そして、演技ド素人で『天花』のヒロインに起用され、女優デビューを果たした。同大卒業後、女優業に専念し、05年には『奇談』で映画初出演にして、阿部寛とのダブル主演の形で大抜擢を受けた。だが、その後伸び悩み、一時休業して米国へ語学留学。帰国して10年秋より復帰を果たしたが、女優としては鳴かず飛ばずの状況が続いていた。

 女優として最後に出演したのは、昨年7月期のフジテレビ系連続ドラマ『セシルのもくろみ』だった。同ドラマは低視聴率と、主演・真木よう子の場外での迷走ぶりで話題を振りまいたが、藤澤に与えられたのは新人の主婦モデルというチョイ役で、記憶に残っている人は少ないと思われる。

 そのほかの元・朝ドラヒロインでは、『私の青空』(00年)で主演した田畑智子が、交際→破局を繰り返した俳優・岡田義徳と、すったもんだの末、今年の元日に結婚。5月には第1子を妊娠していることを公表した。

『わかば』(04年)でヒロインを務めた原田夏希は、朝ドラ後、パッとせず。14年に大手芸能プロのオスカープロモーションに移籍後は、仕事にありつけるようになったが、目立たぬ端役ばかり。16年6月に医師の男性と結婚し、昨年6月に第1子を出産したが、世間の話題になったのは、仕事ではなく、これら私生活のことくらいだ。

『まんてん』(04年)で主演した宮地真緒も、それまではグラビア活動が主で、朝ドラが女優デビュー作だったが、その後は大成せず。昨年11月に、一般男性と結婚したが、そのニュースで、久しぶりに名前を聞いた人も多かったはず。

 今世紀になって、『ちゅらさん』(01年)の国仲涼子、『てるてる家族』(03年)の石原さとみ、『純情きらり』(06年)の宮崎あおい、『ゲゲゲの女房』(10年)の松下奈緒、『おひさま』(11年)の井上真央、『梅ちゃん先生』(12年)の堀北真希らが、朝ドラでヒロインを演じたことをステップに、老若男女に支持される“国民的女優”に飛躍した。近年では、『あさが来た』(15年)の波瑠が“出世頭”といえるだろう。

 それらの成功組もいれば、藤澤らのように“忘れ去られた朝ドラヒロイン”も多く、まさに明と暗がくっきり。むろん結婚、妊娠、出産はおめでたいのだが、女優業ではなく、そういったことでしか、話題にならない元朝ドラヒロインたちの末路は、厳しいものだ。
(文=田中七男)

嵐・二宮和也『ブラックペアン』ラスト3話だけ見とけば大丈夫だったんじゃないか疑惑が……

 最終回直前の第9話を迎え、視聴率16.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、今回も好調だった日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)。“天才外科医”渡海征司郎(二宮和也)は、今日も元気に他人が失敗した手術に横入りし、見事に患者の命を救いました。

 単話ごとで見れば、いつもテンションが高くて見応えのある同ドラマ。その反面、連ドラとしてのお話のつながりやキャラクターの整合性は無茶苦茶で、追いかけるのがかなりしんどいわけですが、もうあと2話なのでね、一旦リセットして楽しみましょう。振り返ります。

前回までのレビューはこちらから

■うーん、面白かった!

 毎度、ストーリーの進行に必要な誰かが心臓病で倒れるのが“お約束”ですが、今回は東城大の医局の重鎮・佐伯教授(内野聖陽)がそのお役目を引き受けることに。なんでも、今までになく難しい症例だそうで、こんな難しい手術ができるのは、“神の手”佐伯教授本人を除けば、渡海しかいないそうです。

 しかし、これも“お約束”なんですが、渡海はいつだって最初から手術に参加させてはもらえません。なんやかんや理由を付けてチームから外される渡海ですが、こちらもいつものように不測の事態に備えて予習に余念がありません。今回はどうやら、最新医療ロボ「カエサル」を使った手術になりそうなので、取扱説明書を熟読するなど持ち前の生真面目さで手術に備えます。態度は悪いけど、ホントに真面目な子です。

 当初、カエサルでの手術を執刀するのは佐伯教授の直属の部下・黒崎准教授(橋本さとし)の予定でしたが、こちらは準備段階であっさり挫折。カエサルでの手術経験は豊富だけど、東城大にとって裏切り者である高階講師(小泉孝太郎)に頭を下げて、協力を求めます。高階は高階でいろいろあって、古巣の名門・帝華大に絶望していたので、執刀を快諾。準備を進めます。さぁ、あと1週間かけて準備をするぞ! と思っていたら、佐伯教授の容態が急変。緊急オペになりますが、“お約束”で結局、手術中に「助けて、渡海くん!」状態に。

 さあヒーロー見参。ですが、今回の渡海は一味違います。オペ室にジャジャーン! と乗り込むのではなく、医局に鎮座していたカエサルのシミュレーターに陣取り、オペ室内の本体を遠隔操作。さらに、オペ室のカエサルの前に座って手持ち無沙汰の高階も遠隔操作しながら、見事に手術を成功させます。高階とカエサルが「鉄人28号」で、渡海が金田正太郎という配置ですね。見どころは、渡海の声をイヤホンで聞きながら、そのままの言葉でオペ台の周辺にいる助手に指示を伝える高階の「言葉の乱暴さ」です。ふだんは上品な高階が乱暴な言葉で指示を出し続け、上司である黒崎たちが素直に従うという構図。「目の前の命を守る」が何よりも優先されている様子が、緊迫感を持って描かれます。まあ第1話からそうですが、こういうシーンの演出は、ホントに強いです。引き込まれちゃう。

 次回の最終回は、渡海自ら命を救った佐伯教授とブラックペアンをめぐる因縁がすべて明らかにされるのでしょう。ここまで、この本筋については説明不足の感が否めませんが、ここまできたらどうやって収めるのか見届けたいと思います。

■顔面ドアップ演出の真骨頂

 福澤克夫監督と福澤組による日曜劇場の名物となっているのが、テンションマックスな人物がドアップで力の入ったセリフを滔々と述べるシーンです。今回は、そんな顔面ドアップ演出が目白押しでした。

 まずは小泉孝太郎。本来の上司である帝華大・西崎教授(市川猿之助)に「苦悶からの正論ぶちかまし」をドアップで繰り広げます。受ける猿之助も、さすがの顔面力でカウンターアタック。必要以上の性格の悪さで、視聴者の不快感を煽ります。この不快すぎる猿之助が、高階のキャラ立てに効力を発揮。ここまでフラフラしていた高階権太という人物の輪郭が、はっきりと浮き上がりました。それにしても小泉孝太郎って、同じ福澤組の『下町ロケット』(同)あたりから、見事に化けましたねー。この第9話のMVPは間違いなく孝太郎だと思います。

 加えて、ナース2人の顔面芸も光りました。こちらは2人とも恐怖の象徴として顔面ドアップメンバーに加わりましたが、もともと影のある怖い人として登場した猫田(趣里)はまだしも、ほんわかおばさんだった藤原師長(神野三鈴)の鉄仮面ぶりには目を見張りました。顔が怖いのもそうなんですが、でかいんですよね、この人。Wikipediaによると168センチだそうです。そら迫力出るわ。

■竹内涼真、渾身の泣きとオリジナル要素の回収

 今、もっとも性格がよさそうに泣く俳優(当社調べ)の竹内涼真。このドラマで演じた研修医・世良は前半に無駄泣きが多く「もっと! もっと竹内渾身の泣きを!」と思っていましたが、ようやく出ました。どちらかといえば悪い方の役回りだった「日本外科ジャーナル」の池永編集長(加藤浩次)を相手に見せてくれました。

「僕なんて、なんの役にも立たない!」

「でも、目の前にある命をあきらめられない!」

「僕も医者でありたいんです!」

 その純真な土下座で、見事池永編集長の心を動かし、佐伯教授の命をつないで見せました。

 ところでこの池永編集長と専門誌「日本外科ジャーナル」の周辺は、ドラマの完全なオリジナル要素となっています。この雑誌に論文を載せて「インパクトファクター」なるインパクトのファクター数値を積み重ねることで、外科医は学会の理事長になれるのだそうです。

 このドラマでは、いかに池永編集長を懐柔し、自分の論文を雑誌に載せることで理事長選を有利に戦うか、というのが、物語の縦糸として設置されていました。それを争うことで佐伯教授と西崎教授、ひいては東城大と帝華大の対立構造を浮き彫りにしてきたわけです。

 この原作への追加要素には、対立がはっきりして見やすくなるメリットがあった反面、特に佐伯教授が「論文も大切、患者も、まあ大切」というどっちつかずな性格になってしまうデメリットがありました。しかし、今回の世良と池永の対話によって論文の存在が佐伯教授の命を救うファクターになったことで、これまでの対立軸が実に美しく消化されました。原作をはみ出して広げた風呂敷は、ちゃんと自分たちで畳むという、ドラマ側の物語に対するマナー意識みたいなものが感じられて気持ちよかったです。

■いわずもがな、ニノはキュートなんだけど

 今回は孝太郎と竹内涼真に大きな見せ場が振られていたので言いそびれていましたが、ニノはあいかわらずキュートでした。懸命に悪態をつきつつ、オペ室への入室を禁じられるとおとなしく「遠隔操作」という代替策を考え、必死に勉強して患者を救う様子など、健気すぎて涙が出ます。

 次回、いよいよ最終回ですが、気になるのが、このニノ演じる渡海征司郎の完璧超人かつ善良人間っぷりです。手術手技はもちろん、状況判断や人心掌握についても完全にノーミスを貫いていますし、何もかもが渡海の思うままに進んでいます。

 これ、全部ネタ振りというか、渡海をドン底に落とすためにあえてスーパーマンとして描いてきたのだとしたら、そして原作にあったようなニュアンスで、物語そのものが渡海をその物語世界の外側へ突き放すのだとしたら、なかなかダイナミックな作劇だなぁと思うし、そういう方向に期待しているというのが今の正直な感触です。

 ダークヒーローの美学みたいなものを、ドラマがどう解釈するのか。この渡海も、半分はテレビ局が勝手に作ったイメージですから、マナーを持って落とし込んでほしいと思います。なんか原作のネタバレするのもアレなので曖昧なことしか書けなくなってしまいましたが、要するに今回は面白かったし、全体的に見てもまあ面白かったし、序盤から中盤にかけて整合性を無視しながら強引にリピートし続けたシナリオも、最終回へのネタ振りとして強烈に作用するならオールオッケーになっちゃうけど、どうなるんだろ! ってことです。逆に言えば、これお話を理解するだけならラスト3話だけ見とけば大丈夫だったんじゃない? という気もしますが、それを言ってしまっては身もふたもないわな。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

嵐・二宮和也『ブラックペアン』ラスト3話だけ見とけば大丈夫だったんじゃないか疑惑が……

 最終回直前の第9話を迎え、視聴率16.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、今回も好調だった日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)。“天才外科医”渡海征司郎(二宮和也)は、今日も元気に他人が失敗した手術に横入りし、見事に患者の命を救いました。

 単話ごとで見れば、いつもテンションが高くて見応えのある同ドラマ。その反面、連ドラとしてのお話のつながりやキャラクターの整合性は無茶苦茶で、追いかけるのがかなりしんどいわけですが、もうあと2話なのでね、一旦リセットして楽しみましょう。振り返ります。

前回までのレビューはこちらから

■うーん、面白かった!

 毎度、ストーリーの進行に必要な誰かが心臓病で倒れるのが“お約束”ですが、今回は東城大の医局の重鎮・佐伯教授(内野聖陽)がそのお役目を引き受けることに。なんでも、今までになく難しい症例だそうで、こんな難しい手術ができるのは、“神の手”佐伯教授本人を除けば、渡海しかいないそうです。

 しかし、これも“お約束”なんですが、渡海はいつだって最初から手術に参加させてはもらえません。なんやかんや理由を付けてチームから外される渡海ですが、こちらもいつものように不測の事態に備えて予習に余念がありません。今回はどうやら、最新医療ロボ「カエサル」を使った手術になりそうなので、取扱説明書を熟読するなど持ち前の生真面目さで手術に備えます。態度は悪いけど、ホントに真面目な子です。

 当初、カエサルでの手術を執刀するのは佐伯教授の直属の部下・黒崎准教授(橋本さとし)の予定でしたが、こちらは準備段階であっさり挫折。カエサルでの手術経験は豊富だけど、東城大にとって裏切り者である高階講師(小泉孝太郎)に頭を下げて、協力を求めます。高階は高階でいろいろあって、古巣の名門・帝華大に絶望していたので、執刀を快諾。準備を進めます。さぁ、あと1週間かけて準備をするぞ! と思っていたら、佐伯教授の容態が急変。緊急オペになりますが、“お約束”で結局、手術中に「助けて、渡海くん!」状態に。

 さあヒーロー見参。ですが、今回の渡海は一味違います。オペ室にジャジャーン! と乗り込むのではなく、医局に鎮座していたカエサルのシミュレーターに陣取り、オペ室内の本体を遠隔操作。さらに、オペ室のカエサルの前に座って手持ち無沙汰の高階も遠隔操作しながら、見事に手術を成功させます。高階とカエサルが「鉄人28号」で、渡海が金田正太郎という配置ですね。見どころは、渡海の声をイヤホンで聞きながら、そのままの言葉でオペ台の周辺にいる助手に指示を伝える高階の「言葉の乱暴さ」です。ふだんは上品な高階が乱暴な言葉で指示を出し続け、上司である黒崎たちが素直に従うという構図。「目の前の命を守る」が何よりも優先されている様子が、緊迫感を持って描かれます。まあ第1話からそうですが、こういうシーンの演出は、ホントに強いです。引き込まれちゃう。

 次回の最終回は、渡海自ら命を救った佐伯教授とブラックペアンをめぐる因縁がすべて明らかにされるのでしょう。ここまで、この本筋については説明不足の感が否めませんが、ここまできたらどうやって収めるのか見届けたいと思います。

■顔面ドアップ演出の真骨頂

 福澤克夫監督と福澤組による日曜劇場の名物となっているのが、テンションマックスな人物がドアップで力の入ったセリフを滔々と述べるシーンです。今回は、そんな顔面ドアップ演出が目白押しでした。

 まずは小泉孝太郎。本来の上司である帝華大・西崎教授(市川猿之助)に「苦悶からの正論ぶちかまし」をドアップで繰り広げます。受ける猿之助も、さすがの顔面力でカウンターアタック。必要以上の性格の悪さで、視聴者の不快感を煽ります。この不快すぎる猿之助が、高階のキャラ立てに効力を発揮。ここまでフラフラしていた高階権太という人物の輪郭が、はっきりと浮き上がりました。それにしても小泉孝太郎って、同じ福澤組の『下町ロケット』(同)あたりから、見事に化けましたねー。この第9話のMVPは間違いなく孝太郎だと思います。

 加えて、ナース2人の顔面芸も光りました。こちらは2人とも恐怖の象徴として顔面ドアップメンバーに加わりましたが、もともと影のある怖い人として登場した猫田(趣里)はまだしも、ほんわかおばさんだった藤原師長(神野三鈴)の鉄仮面ぶりには目を見張りました。顔が怖いのもそうなんですが、でかいんですよね、この人。Wikipediaによると168センチだそうです。そら迫力出るわ。

■竹内涼真、渾身の泣きとオリジナル要素の回収

 今、もっとも性格がよさそうに泣く俳優(当社調べ)の竹内涼真。このドラマで演じた研修医・世良は前半に無駄泣きが多く「もっと! もっと竹内渾身の泣きを!」と思っていましたが、ようやく出ました。どちらかといえば悪い方の役回りだった「日本外科ジャーナル」の池永編集長(加藤浩次)を相手に見せてくれました。

「僕なんて、なんの役にも立たない!」

「でも、目の前にある命をあきらめられない!」

「僕も医者でありたいんです!」

 その純真な土下座で、見事池永編集長の心を動かし、佐伯教授の命をつないで見せました。

 ところでこの池永編集長と専門誌「日本外科ジャーナル」の周辺は、ドラマの完全なオリジナル要素となっています。この雑誌に論文を載せて「インパクトファクター」なるインパクトのファクター数値を積み重ねることで、外科医は学会の理事長になれるのだそうです。

 このドラマでは、いかに池永編集長を懐柔し、自分の論文を雑誌に載せることで理事長選を有利に戦うか、というのが、物語の縦糸として設置されていました。それを争うことで佐伯教授と西崎教授、ひいては東城大と帝華大の対立構造を浮き彫りにしてきたわけです。

 この原作への追加要素には、対立がはっきりして見やすくなるメリットがあった反面、特に佐伯教授が「論文も大切、患者も、まあ大切」というどっちつかずな性格になってしまうデメリットがありました。しかし、今回の世良と池永の対話によって論文の存在が佐伯教授の命を救うファクターになったことで、これまでの対立軸が実に美しく消化されました。原作をはみ出して広げた風呂敷は、ちゃんと自分たちで畳むという、ドラマ側の物語に対するマナー意識みたいなものが感じられて気持ちよかったです。

■いわずもがな、ニノはキュートなんだけど

 今回は孝太郎と竹内涼真に大きな見せ場が振られていたので言いそびれていましたが、ニノはあいかわらずキュートでした。懸命に悪態をつきつつ、オペ室への入室を禁じられるとおとなしく「遠隔操作」という代替策を考え、必死に勉強して患者を救う様子など、健気すぎて涙が出ます。

 次回、いよいよ最終回ですが、気になるのが、このニノ演じる渡海征司郎の完璧超人かつ善良人間っぷりです。手術手技はもちろん、状況判断や人心掌握についても完全にノーミスを貫いていますし、何もかもが渡海の思うままに進んでいます。

 これ、全部ネタ振りというか、渡海をドン底に落とすためにあえてスーパーマンとして描いてきたのだとしたら、そして原作にあったようなニュアンスで、物語そのものが渡海をその物語世界の外側へ突き放すのだとしたら、なかなかダイナミックな作劇だなぁと思うし、そういう方向に期待しているというのが今の正直な感触です。

 ダークヒーローの美学みたいなものを、ドラマがどう解釈するのか。この渡海も、半分はテレビ局が勝手に作ったイメージですから、マナーを持って落とし込んでほしいと思います。なんか原作のネタバレするのもアレなので曖昧なことしか書けなくなってしまいましたが、要するに今回は面白かったし、全体的に見てもまあ面白かったし、序盤から中盤にかけて整合性を無視しながら強引にリピートし続けたシナリオも、最終回へのネタ振りとして強烈に作用するならオールオッケーになっちゃうけど、どうなるんだろ! ってことです。逆に言えば、これお話を理解するだけならラスト3話だけ見とけば大丈夫だったんじゃない? という気もしますが、それを言ってしまっては身もふたもないわな。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

『コンフィデンスマンJP』見飽きたフジの“内輪盛り上がり”……ファン以外は楽しめない最終回!?

 『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)、6月11日放送の最終話「コンフィデンスマン編」。

 詐欺に嫌気がさしたボクちゃん(東出昌大)は、ダー子(長澤まさみ)とリチャード(小日向文世)の元から去る。引っ越し屋の仕事を始めたボクちゃんは、新入りの従業員・鉢巻秀男(佐藤隆太)と出会う。半年前、鉢巻は結婚詐欺に遭っており、金をだまし取ったのがダー子とリチャードという疑惑が浮上。憤ったボクちゃんはダー子たちが隠れ住むホテルの一室に鉢巻を連れて行く。そこで鉢巻は本性をあらわし、引き連れてきたマフィアとともにダー子たち3人を監禁。鉢巻の真の目的は、中国系マフィアであった父親・孫秀波(麿赤兒)が騙し取られた15億円をダー子たちから取り戻すことだった。

 以上が最終話のつかみ。ラストには大どんでん返しが待っており、SNSでもネットニュースでも「すごい!」「騙された!」などの絶賛の声が相次いだ。

 しかし、本当に賞賛に値する最終回と言えるのだろうか? 喜んでいるのは作品のファンだけではないのか? 最終回で初めて見た視聴者でもついていける内容だったのか?

「目に見えるものが真実とは限らない」という本作のコンセプトになぞらえ、最終話「コンフィデンスマン編」を批判的な目線で振り返りたい。

(これまでのレビューはこちらから)

■出た出た! 出ました! フジお得意の内輪盛り上がり

 賞賛されたラストのどんでん返しをネタバレすると、「最終話は第1話よりも前の物語でした」という時系列のトリック。【毎話ダー子たちの食事を配膳する外国人男性がマフィアの中にいた】や、【ボクちゃんの脱退の回数が1話の時より少ない(1話が400回目の脱退・最終話が398回目の脱退)】などの伏線が張り巡らされていた。

 1話から本作を見て来た私は、素敵なファンサービスだと感じた。しかし、冷静に考えれば、最終話で初めて見た人にとっても面白い内容なのか疑問に思った。

 そこで「コンフィデンスマン 初めて見た」で検索し、好意的なツイートを数えてみると15件前後。「コンフィデンスマン」だけで検索すればこの一週間で1万件近いツイートがあるのに比べ、初めて見た人のリアクションは薄いように思える。また、継続視聴していたファンのツイートの中にも、「中だるみを感じた」などの批判的な意見もある。

 原因は、絶賛されたどんでん返しのために伏線を配置する故に、無理にストーリーを押し進めてしまったせいだと考えられる。

 ラストでダー子たちは鉢巻からも15億円を騙し取るのであるが、「鉢巻秀男がファザコンだから銀行口座のパスワードは父親の言いつけ通りのものにしているだろう」と臆測だけで詐欺に及ぶのは、雑な計画と言える。また、最初から鉢巻を騙すつもりだったという後明かしも唐突過ぎる。一応、前フリとしてあったホテルの部屋番号が各話と違うという映像的伏線も、最終話だけを見た人にとっては「何のこっちゃ」という話である。

 ストーリーの面白さというより、ウォーリーを探せ的な面白さに寄せ過ぎたように思う。同じウォーリー的な楽しみで言えば、映画『サスペリア PART2』(1975年)の方が巧妙なので是非見てほしい。室内に隠れた殺人犯が意外な場所で一瞬映るという映像的伏線は見事だ。犯人捜しの物語で、犯人がチラッと映るのはストーリー上、意味を成している。

 本作に話を戻すと、初めて見た人にとっては鉢巻を騙す物語なのに、「実は最終話は第1話の直前の物語でした」と言われても、「だから何?」という感想しか湧かないだろう。

 内輪盛り上がり的なノリが一因で嫌われたテレビ局が、内輪盛り上がりで物語を終結させた。その結果、視聴率は、9話から0.3%ダウンの9.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。最終話まで2ケタに届くことはなかった。映画化の決定で再度注目されたのだから、初めて本作を見る人までファンにするガッツキがほしかった。作品の良さを語り合う相手を増やすこともまた、継続視聴した人に対するファンサービスだと私は思う。

■それでも各話名作ぞろい! 勝手に“ベスト3”

 最終話を酷評してしまったが、本作が名作であることに変わりはない。

 Blu-ray&DVD-BOXが9月19日に発売されるだけでなく、「FODプレミアム」で全話見逃し配信されている。しかし全話見るのは時間と根気が必要。そこで、個人的にお薦めできる三つの回を紹介したい。

【3位】第9話「スポーツ編」

 小池徹平扮するIT社長にニセのバスケチームを売りつけるまでの一話。

 巧妙な伏線が見所の回ではあるが、スポーツアクションが多く、『SLAM DUNK』(集英社)などの名作のパロディも楽しめて、疲れていても見易い一作となっている。

【2位】第3話「美術商編」

 石黒賢演じる美術商の毒舌ぶりが痛快で、『リーガル・ハイ』(同)の古美門弁護士が好きな人には必見の回。美術商のバックグラウンドとキャラクター造詣がしっかりしていたため、美術商の転落後を描いた1シーンはグッとくる。脚本家・古沢良太の作るキャラとセリフの面白さを堪能できる一話。

【1位】第7話「家族編」

 コンゲームが本来持つべき、騙し合いや裏切りをコミカルに楽しむことができる。スリルあり、笑いありなのに、ラストは家族愛に泣かされる。そしてベタなストーリーというわけでもない。エンターテインメントのあるべき姿を提示した珠玉の一作。基本設定さえ押さえておけば、この一話だけ見ても十分楽しむことができる。

 他にも第1話は登場人物とストーリーの設定をおさらいできるし、批判はしたものの最終話も全話見た人にとって楽しめる作りにはなっている。

 映画の公開前におさらいするも良し。リアルタイムで見れなかったから見るも良し。酷評しておいて言うのも掌クルクル過ぎるが、実に楽しい3カ月間を『コンフィデンスマンJP』に与えてもらった。

■これからの“月9”は? フジテレビは……?

 『コンフィデンスマンJP』の後作品として控えるのは、7月期『絶対零度』、10月期は海外ドラマ『SUITS』のリバイバルとウワサされている。共に刑事ドラマと弁護士ドラマで、あらすじやコンセプトを見る限り海外ドラマの事件モノにテイストを寄せるようだ。

 過去には『ガリレオ』や『コード・ブルー』などのシリーズも放映された枠ではあるが、恋愛ドラマのイメージが強い月9の路線変更に勝算はあるのだろうか?

 個人的には海外ドラマの亜流には勝算がないと踏んでいる。

 路線変更には、低視聴率を恐れぬ“チャレンジ精神”。もしくは見向きもされない期間を我慢する“忍耐力”が必要だからだ。

 TBSの『半沢直樹』と『逃げるは恥だが役に立つ』にはチャレンジ精神があった。当時ヒットになりにくいとされた業界モノと恋愛モノ。しかし、それぞれ時代劇要素や社会派要素をエッセンスとして足して、面白いと思わせようとする気概を感じた。

 一方、忍耐力が垣間見えるのはテレビ朝日。「見飽きた」「ダサい」などと言われてきた事件モノを、手を替え品を替え放映し続け、ノウハウを蓄積して『相棒』などのヒットシリーズを生み出した。また忍耐力が若手育成にも作用しているのか、若手スタッフが手掛けた『おっさんずラブ』がブームに至っている。

 近年の視聴者の目は肥えていると言われるが、一番の所以は、画面越しでも作り手の思惑を見抜く感受性にあると思う。制作者の熱意も感じ取れれば、方針の迷走や不安すら見抜いてしまう。小手先のテクニックだけで、現代の視聴者を「面白いよ」と騙すことはできない。

 最後に、私個人の話になるが、幼少期は『北の国から』を見て友達のいない期間を乗り越え、苦学生時代はトレンディドラマを見て、実感できないバブルを感じとった。フジテレビの番組が温かかったから、暗い青春時代を明るく生きることができた。

 かつて視聴者の気持ちに寄り添っていたフジテレビのこれからを見守りつつ、何気ない一日でも「楽しかった」と言わせてくれるテレビの未来に期待をしたい。

(文=許婚亭ちん宝)