綾瀬はるかファンが悲鳴!? 主演ドラマ『義母と娘のブルース』に“招かれざる男”ウーマン・村本大輔が出演で……

 綾瀬はるかが7月期にTBS系の「火10」枠で主演を務める連続ドラマ『義母と娘のブルース』に、“炎上男”ウーマンラッシュアワー・村本大輔の出演が決まり、不穏な雰囲気が漂ってしまった。

 同ドラマの原作は、桜沢鈴氏の同名漫画(ぶんか社)。綾瀬が演じるのは、業界トップシェアの金属会社で働くバリバリのキャリアウーマン・岩木亜希子役。老舗の金属会社勤務で、8歳の娘を持つ宮本良一(竹野内豊)からプロポーズをされ結婚。母親になろうと畑違いの家事や育児に一生懸命に奔走し、この家族と過ごす日々を描いた10年間の物語。娘役は幼少期が横溝菜帆、高校生時代は上白石萌歌が演じる。

 さらに、“3番手”として、放送中のNHK朝ドラ『半分、青い。』でヒロイン・永野芽郁の相手役を務めて注目を集める佐藤健が、亜希子・良一家族に、長きにわたり大きな影響と被害を与えるバイク便の男・麦田章役で出演する。

 メインキャストが豪華なうえ、脚本は『世界の中心で、愛をさけぶ』『白夜行』『MR.BRAIN』、『JIN-仁-』シリーズ、『とんび』『天皇の料理番』(いずれもTBS系)、NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』など、数々のヒット作を生み出した森下佳子氏が担当するとあって、ドラマファンの前評判は高い。7月期の民放連ドラで、最も期待値の高い作品といってもいいだろう。

 そんな中、注目される同ドラマに水を差す事態が発生した。それは、連ドラ初レギュラー出演となる村本の起用が決まったことだ。

 村本は昨年終盤から、芸人ながら、政治コメンテーター路線にシフトしたが、稚拙な知識しか持ち合わせていないため不評を買っていた。追い打ちをかけたのは、『朝まで生テレビ!元旦スペシャル』(テレビ朝日系)で、「沖縄はもともと中国から奪い取ったんでしょ」などと事実とは異なる発言をして、ネット上で大炎上。その後、仕事を干されてテレビ出演が激減。ここ最近では、全国各地で独演会を開いて、細々と活動している状態だ。

 村本は主人公・亜希子の部下・前原大輔役を演じるが、ドラマ出演にあたって、「僕がこのドラマに出ることで、ドラマの好感度が下がるのではと心配です(笑)」と自虐的なコメントを残しているが、楽しみにしていた綾瀬ファンから「村本なんて、いらない!」「ほかのキャストに代えて!」などと悲鳴が上がっているという。

 綾瀬は主演ドラマの『わたしを離さないで』(TBS系/2016年1月期)、「放送90年 大河ファンタジー『精霊の守り人』(NHK総合/16~18年)が相次ぎ不振に終わったが、昨年10月期『奥様は、取り扱い注意』(日本テレビ系)では平均12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と高視聴率をマークし、人気の健在ぶりを示した。依然“好感度ナンバー1女優”の座を保っており、『義母と娘のブルース』への視聴者の期待度は高い。

 TBSは村本を“炎上男”と認識したうえで、話題作りのためにキャスティングしたようだが、これがあだとならぬことを願うばかりだ。村本には、真摯に役者として取り組んでほしいものだが、不安は尽きない。

(文=田中七男)

低迷フジテレビ、4月期もドラマ全滅……3クール連続でオール1ケタ! 7クール連続で民放連ドラのビリ

 4月期の民放プライム帯のすべての連ドラが終了した。全話平均視聴率のトップは、嵐・二宮和也主演の『ブラックペアン』(TBS系)で14.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマーク。一方、テレビ東京系を除いた中でビリとなったのは、ディーン・フジオカの連ドラ単独初主演作となった『モンテ・クリスト伯─華麗なる復讐─』(フジテレビ系)で、6.2%で、深夜ドラマ『家政夫のミタゾノ』第2シリーズ(TOKIO・松岡昌宏/テレビ朝日系)の6.7%をも下回ってしまった。

 ディーンは昨年10月期の『今からあなたを脅迫します』(日本テレビ系)で、武井咲とのダブル主演の形で、初の連ドラ主演を務めたが、6.2%と大不振。これで、主演ドラマの視聴率が2作連続で6%台では、当分プライム帯での主演オファーは望めそうにない。

 深刻なのは、ディーンのみならず、低迷が続くフジだ。4月期も、『モンテ・クリスト伯』のほか、長澤まさみ主演の月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』が8.9%、坂口健太郎の連ドラ初主演作『シグナル 長期未解決事件捜査班』(火曜午後9時~)が7.8%で全滅。これで、フジのドラマは昨年10月期以降、3クール連続でオール1ケタ台の惨状だ。

 さらに、問題なのは、フジのドラマが毎クール、民放プライム帯の連ドラ(テレビ東京系は除く)の中で視聴率最下位が続いている点だ。

 2016年10月期に、天海祐希主演『Chef~三ツ星の給食~』が7.1%で、よもやのビリになると、以後、小雪主演『大貧乏』(昨年1月期)、観月ありさ主演『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』(同4月期)、真木よう子主演『セシルのもくろみ』(同7月期)、井上真央主演『明日の約束』(同10月期)、芳根京子主演『海月姫』(今年1月期)と、フジのドラマがワースト視聴率を記録。4月期で、ついに7クール連続で“最下位ドラマ”を生み出す惨たんたる結果となった。

 来る7月期、フジのドラマは、沢村一樹主演『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』(月9)、吉岡里帆主演『健康で文化的な最低限度の生活』(火9)、山崎賢人主演『グッド・ドクター』(木10)のラインナップで臨む。

 過去の2シリーズが好評だった『絶対零度』は、主演だった上戸彩が、“特別出演”の形で脇役に回り、沢村が主演となってしまったのが不安要素。『最低限度の生活』『グッド・ドクター』は、いずれも若手が主演とあって、どうしても“ビリ”がちらついてしまう。

 なんとか、7月期こそ負の連鎖を断ち切ってほしいものだが、2ケタ取る可能性がありそうなのは、かつての実績がある『絶対零度』だけか?

(文=田中七男)

『花のち晴れ』松田翔太の登場に沸くも、最終回を前に視聴者のフラストレーションは最高潮!?

 今夜ついに最終回を迎える、火曜ドラマ『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』(TBS系)。念のため触れておきますが、先週放送の第10話の視聴率は、5.2%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)という悲惨な結果でした。同時間帯にはサッカーW杯日本代表の初戦となるコロンビア戦(後半)がNHKで生中継されていましたから、致し方ない結果でしょう……。

 前回(参照記事)、晴(King & Prince・平野紫耀)の父・巌(滝藤賢一)の提案により、天馬と柔道・剣道・弓道の3種目で勝負をすることになった晴。今話では、いよいよその戦いが幕を開けます。大事な一戦はロシアだけでなく、ドラマの中でも行われていたのです。さらには、前シリーズの『花より男子』から、松田翔太演じる「F4」西門総二郎も登場し、Twitterでは「#西門さん」「#西門総二郎」がトレンド入りするなど、W杯の陰で盛り上がりを見せました。ということで、最終回前の予習がてら、今回もあらすじから振り返っていきましょう。


*前回までのレビューはこちらから

■紺野さんが視聴者の気持ちを代弁

 晴に抱きしめられたことで、晴のことが好きだとやっと認めた音(杉咲花)。でも、「これで終わりにする」と自分の気持ちには蓋をして、天馬(中川大志)とちゃんと向き合いたいという音に、紺野さん(木南晴夏)は厳しく言います。

「音っちは結局、自分が傷つくのが怖いだけじゃん。周りのことばっか気にして、自分の気持ち後回しで、結局どっちつかずで、そういうのが一番人を傷つけてるって分かんない!?」

 まさにその通り。冒頭から紺野さんが全視聴者の気持ちを代弁してくれました。でも、幼いころから一緒に過ごしてきた天馬くんとの時間を失いたくないと、紺野さんの愛のこもった説教を無視して音は天馬の元へ。晴の試合も、天馬くんを応援すると約束するのでした。

 そんないつまで経っても踏ん切りがつかない音とは対称的に、晴はメグリン(飯豊まりえ)を呼び出し「どうしても江戸川が好きだ」「俺と別れてくれ」と土下座。音をかけて天馬と勝負し、負けたら音を諦めて父の言うとおりにすると約束したことを伝えます。そんなことをされたら一気に熱が冷めそうなものですが、一途なメグリンは「私にもまだチャンスがあるはず」と、晴と別れる気はないようす。どこまででも健気です。いっそのこと天馬とメグリンがくっつけばいいのに……。もちろん冗談ですが。

 

■松田翔太の壁ドン&アノ人の名前も

 柔道・剣道・弓道の3種目で全国チャンピオンの腕前を持つ天馬と勝負する晴、どう考えても無謀ですが、音だけは晴が勝つかもしれないと信じていました。そしてそんな音に感化されたC5メンバーは、筋肉キャラで武道に長けている杉丸(中田圭祐)が道場の師範代を集めたり、頭脳明晰な海斗(濱田龍臣)がトレーニングプランを組んであげたり、愛莉(今田美桜)は筋トレに付き合ってあげたりと、晴に協力します。

 さらに、家が華道の家元である一茶(鈴木仁)は、家元仲間である「F4」メンバーの一人、西門総二郎を晴の弓道の先生として招き、道明寺オタクであり、「F4」にも強い憧れを抱く晴は大興奮。「仕方ないよ、俺カッコいいから」というナルシスト発言も全然嫌味に聞こえないし、若干お年を召された感はありますが、悪い意味ではなく、さらに色気が増した印象です。左肩を出した「肌脱ぎ」と呼ばれる弓道着姿がたまらなく色っぽくて、晴同様、視聴者は大興奮だったこと間違いなしです。はい。

 西門さんの指導のおかげで、最初は弓を持つことすらままならなかった晴も、的まで弓を飛ばすことができるように。偶然、天馬の付き添いで練習場を訪れた音は、そんな晴の姿に思わず口元が緩みます。そして晴の想い人が音だと気づいた西門さんは、「最後までその気持ちに真正面からぶつかっていけよ」「人生、一期一会だ」と、おなじみの台詞で背中を押します。

 そして、晴と音の姿に、かつての道明寺(松本潤)とつくし(井上真央)の姿を重ねたのでしょう。F4きってのプレイボーイでもある西門さんは、音に壁ドンをしてからかいつつも、「君とあいつを見て思っただけ。歴史は繰り返されるなぁって」とポツリ。おなじみのハーレーにまたがり、「もしもし あきら?」と電話をかけ、「今すっごい面白いことあってさ」と楽しそうに報告します。この「あきら」とはもちろん、「F4」メンバーの美作あきら(阿部力)。残念ながら本人の出演はありませんでしたが、原作でもあきらが登場するのはまだまだ先のこと。そのほかにも西門さんの口から道明寺や花沢類の名前も登場しましたし、『花男』ファンにとってはたまらない演出だったかと思います。スタッフさんの愛を感じますね。

■自分の「しょーもなさ」に気がついた音

「好きな人に応援されたら嬉しいと思う」とメグリンに鈍感発言を浴びせた音。「それ音が言う?」と凍りついた表情のメグリンの心情たるや……。鋼のメンタルを持つメグリンもさすがに限界だったようで、晴と天馬が戦う本当の意味を音に打ち明けます。

「分かってるよね? 音が応援しなきゃいけない相手は誰なのか。天馬くんだよ?」

 ことあるごとに「しょーもない」と言ってきた音ですが、本当に「しょーもない」のは自分だとようやく気がつきます。天馬とちゃんと話そうと会いに行くと、彼は音にこう言います。

「神楽木とさえ離れれば、元の自分達に戻れる。音を幸せにするのは僕だ」

 この思いつめた天馬の言葉に、真面目で責任感の強い音は、自分が天馬を元に戻さなくてはと、天馬のそばにいることを決心するのでした。なんかもう、自分で自分の首を絞めてしまっているようにしか思えません。

 そうして迎えた晴と天馬の「武道三種 交流試合」。ルールは簡単、3番勝負で先に2番勝利したほうが勝ち。両校とも生徒が応援に駆けつけるなか、英徳の制服を着た音は、天馬の母・利恵さん(高岡早紀)と、母・由紀恵(菊池桃子)と一緒に、真っ白な制服に身を包んだ桃乃園の生徒たちに混じって天馬の応援に。会場には巌パパとメグリンの姿もあります。

 一回戦は柔道。響き渡る声援の中、いよいよ試合開始となりますが、天馬は容赦なく晴につかみかかり、あっという間に一本背負いを決めます。試合開始からほんの数十秒のことでした。挙句、手首を負傷してしまったようです。この後どうなっちゃうの……!?  というところで10話は終わりです。

 

■音へのイライラが最高潮に

 7話以降、晴と天馬くんの間を行ったりきたりして、ブレッブレな音ちゃん。冒頭の紺野さんのみならず、往生際の悪さに苛立っているのは、愛莉も同じでした。これまで音&晴推しだった愛莉ですが、9話でメグリンの一途さにかつての自分を重ね、音と晴を素直に応援できなくなってしまっています。

 そんなところに、メグリンと付き合っていたはずの晴が音のために天馬と戦うと聞けば、そりゃあ「だから最初っから愛莉は音だって言ってたのに!」と怒りたくなる気持ちもわかります。でも晴は「これ以上、自分に嘘はつけない」と、自分の弱さを認めた上で、気持ちに正直になることを選びました。

 一方の音はというと、自分の気持ちから逃げてばかり。でも、父の会社が倒産してからは、出稼ぎ中の父に代わって、世間知らずで根っからのお嬢様である母を支えながら、バイトをして苦しい家計を助けてきた音は、自然とそうなるしかなかったのかもしれません。婚約者である天馬と結ばれれば家計も今よりは楽になるだろうし、おまけに利恵さんは、音の父を化粧品部門の責任者として迎え入れ、家族3人で住める部屋も手配してくれるっていうし……。家族想いな音だからこそ、天馬のそばを離れられないんだと思います。

 それに、1話で紺野さんに暴言を言った晴を肉の塊で殴ったり、4話で家出をした愛莉を雨の中探しに行って助け出したり、カッコいい姿を見せてくれただけに、このところはウジウジしっぱなしで、良いところが全然でていなかった音。晴はとっくに腹をくくっているので、「私のためにケンカしないでー」なんてしょうもないことを言わず、自分の気持ちを1番にして行動してくれることを願いたいと思います。

 さて、いよいよ最終回。天馬信者の近衛(嘉島陸)による英徳や音への嫌がらせ事件も結局保留になったままだし、晴と天馬の勝負の行方を含めて、最後まで見守りたいと思います。きっと“晴エンド”でも“天馬エンド”でもネット上は荒れるんでしょうが……。

(文=どらまっ子TAROちゃん)

来年放送のスペシャルドラマが早くも決定! 『ドクターX』続編、あきらめきれないテレ朝は米倉涼子の“言いなり”!?

 米倉涼子が来年、テレビ朝日系で放送されるスペシャルドラマ『疑惑』(放送日未定)で主演を務めることがわかった。すでに撮影に入ったというが、最低でも半年以上も先にオンエアされるドラマのことを局側が発表するのは異例。それだけ、米倉主演ドラマに力を入れているという、なによりの証拠だろう。

 同ドラマの原作は松本清張の同名小説で、1982年に映画化され、4度のドラマ化もされている。米倉が演じる、主人公・佐原卓子は、真実解明のためなら手段を選ばない敏腕弁護士。ブラック企業を次々と勝訴に導いてきたこともあり、“最低の弁護士”とも揶揄される女性。「保険金目的で夫を殺した」との疑惑がささやかれる悪女・白河球磨子(黒木華)を弁護することになり、エキセントリックな言動に振り回されながらも、決してクロとは決めつけず対峙し、真相を追求していくストーリーだ。

 米倉で清張作品といえば、2004年に放送されたドラマ『黒革の手帖』(テレビ朝日系)で主演し、女優として本格的に開眼。その後、『けものみち』(同)、『わるいやつら』(同)、『熱い空気』(同)、『強き蟻』(テレビ東京系)、『かげろう絵図』(フジテレビ系)と数多くの清張作品で主役を張ってきた。

 今回、テレ朝では『熱い空気』以来、約7年ぶりに清張作品で主演することになったが、やはり気になるのは、米倉が主演する同局の人気ドラマシリーズ『ドクターX~外科医・大門未知子~』の続編がどうなるかだ。

「これ以上、役のイメージをつけたくない米倉は、もう『ドクターX』はやりたくない。だから、昨年10月期の第5シリーズをもって、“終了”としたかった。あきらめきれないテレ朝は説得を続けましたが、米倉は固辞。代案として浮上したのが、今年の10月期に、米倉主演の別のドラマを制作することだったようです。ただ、テレ朝は来年10月期に、『ドクターX』を放送することを視野に入れていると聞きます。そのために、米倉の要望は『できるかぎり、聞こう』という方針でしょう。その一環が、『疑惑』の制作でしょうね」(スポーツ紙記者)

 テレ朝としては、確実に視聴率20%超えが計算できる『ドクターX』の放送を、そう簡単にあきらめるわけにはいかない。それを実現させるなら、もはやなりふり構わぬ姿勢で、米倉の“言いなり”も覚悟のうえなのだろう。

 今年10月期の「木9」枠では、米倉主演の新ドラマがオンエアされることが濃厚だが、まだ6月だ。米倉がテレ朝の熱意に翻意して、急転直下、『ドクターX』第6シリーズが放送される可能性が、わずかながら残されているかもしれない。ファンのためにも、テレ朝には粘り強く、米倉と交渉してもらいたいものだ。
(文=田中七男)

嵐・二宮和也『ブラックペアン』過去最高18.6%有終の美! それでも「続編は難しい」ワケとは

 日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)最終話の視聴率は18.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と過去最高を記録。全話平均も14.3%となり、今期ドラマではトップだそうです。7話目までは13%前後でしたが、ラスト3話で急上昇。有終の美を飾りました。

 前回のレビューで「ラスト3話だけ見とけば大丈夫だったんじゃ?」と書きましたが、はてさてホントにそうだったのでしょうか。最終話を中心に振り返ります。

前回までのレビューはこちらから

■面白かったー!

 今回は、いよいよ表題でもある『ブラックペアン』のお話。端的に言って、面白かったです。最終回、たいへん楽しめました。

 初回からたびたび登場していた、体内にペアンが残されたX線写真の謎。この謎が、ほぼ今回だけですべて紐解かれました。主人公の天才外科医・渡海征司郎(二宮和也)が上司の佐伯教授(内野聖陽)に抱いていた誤解と逆恨みも、スッキリ解消。その天才的な手技で佐伯教授の命を救うクライマックスも、たいへん盛り上がりました。

 ガジェットとしての「ブラックペアン」の処理も、比較的忠実に原作を再現していました。まだネット上の公式で無料で見られますし、最終回だけ見てもストーリーはおおよそ理解できると思いますので、興味があればチェックしてみてください。よくできたお話です。

 佐伯教授は、ブラックペアンが“医者が不完全である”ことの象徴だと言います。「医者は腕こそがすべて」だと言い続けてきた東城大佐伯外科チームのボスが、「腕だけでは治せない患者」のために用意していたのが、ブラックペアンでした。

 最終回にきて、初めて手術に失敗した渡海。患者の命を救うと同時に、ブラックペアンは医師としての渡海を救うことにもなりました。

■二宮和也が“悪魔”だった効果

 序盤から、このレビューではニノの愛嬌について「このドラマの長所」と書いてきました。“オペ室の悪魔”と呼ばれる孤高の天才外科医、どうにも低身長で猫背で童顔なニノには似合わない設定ですが、このニノの可愛げこそが作品を救っていると。

 最初のころにそう書いていたのは「渡海って、なんか暗くてジメジメしたキャラだし、手術に関しては超天才完璧超人すぎるから、顔とか立ち姿はキュートなほうがバランスが取れて、ちょうどいいよね」くらいの感じでしたが、最終回まできて、渡海が可愛いこともドラマにきっちり作用しました。

 渡海は最終盤になって「誤解に基づく恩讐に囚われて、師匠の命を危険にさらす」という、かなりヤバ目なところまで落ちてしまいます。佐伯教授はペアンを体内に残しましたが、渡海は病魔に倒れた佐伯教授の体内に、取れるはずの大動脈解離を残し、「いつ死んでもおかしくない」状態に置きながら脅迫するのです。

 そこから渡海はブラックペアンによる救いを得て回復していくわけですが、この医療従事者にあるまじき暴挙を犯した孤高の闇医者が、ニノのツルツルな童顔のおかげで「天才だが未成熟な人物」として浮き上がってくる効果がありました。絶対に手術を失敗しない外科医が(つまりは医療そのものが)“未成熟である”もしくは“完璧ではない”ことはブラックペアンをめぐるドラマそのものの主題となっていますし、だからこそこの作品の結末は、未来を感じさせるものとなりました。

 顔の見えない原作だと「その後、杳として行方がしれない」渡海に“終わった感”が漂っていたものですが、ニノなんか、まだまだガキンチョっぽいので、これからもっといい医者になりそうだなーと思えたのです。これは、原作以上に気持ちのいい余韻になりました。

■でもやっぱり、4話でよかった。

 というより、『ブラックペアン』は物語が4話分しかなかった、というのが今クール全体を通した印象です。1~6話はほとんど同じストーリーのループで、1話にまとめても差し支えありません。無理やり引き延ばしたせいで人物描写はブレにブレたし、高階講師(小泉孝太郎)と研修医・世良(竹内涼真)のような登場シーンの多いキャラクターほど、どこをどう飛んでどう着地したのか、その軌跡が見えにくくなってしまいました。前話で片づけたはずの問題が、1週間たったら解決していないことになっているケースも多く、2人とも芝居がよかっただけに、残念だった部分です。

 一方で、物語の進行にあまり関係のない、単なるキャラクターとして大いに光ったのがオペナース・猫田(趣里)でした。「渡海を支える」という役回りだけなのでキャラが立ちやすかった上、シナリオの進行によって人格がブレることがなく、終始、愛せる人物として画面の中で存在感を放ち続けることができました。同様の理由で、趣里ちゃんほどじゃないにしろ、キャラクターの良さを発揮したのが関川医師(今野浩喜)だったことも記しておきます。演出部が関川のキャラを気に入って便利に使っていることが、ありありと伝わってきました。

 いろいろ話題を振りまいたカトパンこと加藤綾子の治験コーディネーター役も、まずもって業界関係者からのクレームはカトパンの責任ゼロですし、お芝居も悪くなかったと思います。感情を豊かに表現した、というわけではないですが、感情を出さないクールな人物として成立していた、ドラマの邪魔になっていなかったと思います。あと、これも何度も書いていますが、顔面の美しさと年齢の感じが絶妙にハマってたと思う。いろんな偉い男性との食事シーンが何度もありますが、そのすべてで「食後のセックス」を連想させました。単なるお色気フェロモンとはまた違う、リアルなエロさというか、これは今後、カトパンが女優業を本格的にやるなら武器になると感じます。

■続編希望続々! だそうですが……。

 実際、面白かったし、最終回を前に視聴率爆上げ、しかも渡海は死んでませんので、ネット上では続編を期待する声が続々と上がっているそうです。

 でも正直、厳しいかなーと思います。

 原作者・海堂尊さんの一連のシリーズでは、数多くの作品が繰り返し映像化されていますが、田口公平が複数作品を横断して登場する『チームバチスタの栄光』シリーズとは違い、渡海が出てくるのはこの『ブラックペアン』だけです。

 また同作は、基本的に「ブラックペアンって、なんなの?」という疑問への答えが、ミステリーとしての仕掛けの帰着と、物語が抱いている思想の帰着の両方を担っています。いわば一本道なので、この先がありません。ならばドラマスタッフがオリジナルでシナリオを作ればいいということにもなりそうですが、1冊の小説から実質4話分しかドラマを抽出できなかった「渡海が主人公の『ブラックペアン』」を新たに12話分作るのは難儀でしょうし、実現したとしても今回の1~6話のような「水戸黄門スタイル」のループドラマにしかなり得ないと思います。

 海堂さんの小説の特色は、本職の医者が、実際の現場で抱いた医療の問題をエンタメに昇華していることにあります。作家が頭で考えたロジックではなく、現場のプロがその身をもって「やべえ」と感じていることを「どう世の中に伝えるか」というスタンスが少なからず入っているため、そのメッセージが実存的であり、強烈なのです。「プロの医者じゃなきゃ書けない小説」だからこそ売れたのであって、その続編を作る可能性があるとしたら、やっぱり海堂さん自身がまず『ブラックペアン2』を書くしかないよなぁと思います。

 どちらかというと、ニノが今後、渡海っぽいキャラを演じることのほうに期待したいです。そして、40歳50歳になって、内野聖陽くらい顔面にシワが刻まれたとき、どんな俳優になっているのか。そっちのほうが楽しみですねー。

 ではでは、今回はそんなところで。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

吉高由里子は関ジャニ∞・大倉忠義との結婚に一直線!? 『正義のセ』1ケタ台で“神話”崩壊……

  吉高由里子が主演した日本テレビ系連続ドラマ『正義のセ』(水曜午後10時~)が13日、最終回(第10話)を迎えた。視聴率は10.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、4週ぶりに2ケタに乗せたが、10話中6話は1ケタ台と伸び悩んだ。全話平均は9.8%で、10%超えはならなかった。

 吉高はヒロインを務めた、2014年前期のNHK連続テレビ小説『花子とアン』が平均22.6%と大ヒット。その後に主演した、昨年1月期『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)も11.4%をマークし、“数字の取れる女優”としての評価を確立しかけていたが、『正義のセ』の不振で、その神話も崩壊したといってよさそうだ。

「『正義のセ』は、横浜地検で働く駆け出しの新米検事・竹村凛々子(吉高)が不器用ながらも、なにごとにも一生懸命で、まっすぐに事件に取り組み、検事として、女性として成長していく姿を描いた作品でした。“作品ありき”だったなら、明らかに“ミスキャスト”。軽いノリの役が似合う吉高や三浦翔平が検事役を演じるには、説得力が乏しく、かなり無理がありました。逆に、“吉高ありき”であったのなら、完全な企画倒れ。吉高には、検事モノではなく、もっと彼女に合った作品を選択すべきでした。脚本は異例の4人体制でしたが、1話完結モノとはいえ、統一感がありませんでした。その内容も、すぐ結末が見えてしまうようなスカスカのもの。最終回こそ刺殺事件でしたが、取り扱う案件も、オレオレ詐欺の受け子だったり、保育園トラブルだったりで、チンケ。スケールがあまりにも小さすぎて、視聴者の関心を引けなかったようです。また、メインストーリーに絡まないとはいえ、今ブレーク中の広瀬アリスをせっかく起用したのに出番が少なかったのも物足りませんでした。むろん吉高にも一定の潜在視聴率があるとはいえ、それをもってしても2ケタに届かなかったのは当然と言えそうです。この低視聴率は吉高本人の責任と言うより、企画、脚本自体の責任と言っていいのではないでしょうか」(テレビ誌関係者)

 7月22日で30歳を迎える吉高にとって、“20代最後の主演ドラマ”は不振に終わった。次回作での挽回を期待したいところだが、本人は仕事より、交際継続がウワサされる関ジャニ∞・大倉忠義との結婚に気持ちが向いているのかもしれない。
(文=田中七男)

韓国編後半で意外なゲスト登場!『孤独のグルメ』肉の食べごろはいつなのか問題

『孤独のグルメ Season7』(テレビ東京系)は、引き続き韓国編。前回はセルフビビンパを楽しんだ井之頭五郎(松重豊)だったが、今回は待ってましたの焼肉。Season1から各シリーズごとに必ず1回は登場する(ホルモン焼き含む)ド定番人気メニューだが、本場はもちろん初。

 今回は韓国らしく、でかい肉をハサミで切り分けられつつも「おあずけ」に苦しむ五郎の姿が。第10話「韓国ソウル特別市の骨付き豚カルビとおかずの群れ」。

(前回までのレビューはこちらから)

■朝から「立ち食いそば」感覚でトッポギ

 韓国滞在2日目の朝。朝からやってるトッポギ屋台を発見。

 仕事前のサラリーマンやOLがさっと食べてさっと出て行く様子は、五郎の言う通り「日本の立ち食いそばみたいな感覚」のよう。

 トック(うるち米でできた長細い餅)をコチュジャン(唐辛子味噌)や砂糖で甘辛に炒めたものを熱々でいただく。

 どちらかというと甘めな印象だが、五郎が食べたものはなかなか辛いようで、魚のすり身らしき具も入っている。

 続いて揚げたてのティギム(天ぷら)も追加。イカやさつまいもに混じってキムマリ(春雨海苔巻き)の天ぷらもあり、五郎も気に入った様子。

 水を飲もうと迷っていると、隣で食べていた若者が「おでんのスープと一緒に召し上がるといいですよ」と紙コップにオデンの汁だけよそって手渡してくれた。原作のハードボイルドと違い、ドラマの五郎はかまってあげたくなる。

 あちらのおでんの具は波打つように串に刺された練り物がメインで、スープを紙コップで飲むのも定番のよう。

 どうやら練り物自体を「オデン」と呼ぶようで、前回のビビンパの回も、甘辛いタレにまみれた小粒の「オデン」がおかずの一品に混ざっていた。

 ちなみに、ベースとなる料理は以前からあったとの説があるが、「おでん」という名前は戦時中の日本統治下で広まったものらしい。釜山では以前は「カントウ」と言い、これも関西の「関東炊き」からきているという。

 

■襲い来る「おかずの群れ」

 無事、午前中で仕事も終え、ソウルで昼飯の店探し。

「朝、屋台飯だったからガッツリしたものを(腹に)入れたい」と五郎は力んでいたが、朝からトッポギと天ぷらは、なかなかに「がっつり」だと思う。

 そんな筆者の気持ちなど伝わるわけもなく、「がっつり系 ガツンと響く ソウル飯」と街角で一句詠みつつ店を探す俳人・五郎。

 そして見つけた庶民的な焼肉店。さっそく入店し、隣席で食べている肉を指差したりジェスチャーを交え「デジカルビ」と「白米」を無事注文。独自の愛想を振りまいたからか「面白い日本人だな」と客に笑われるが、気にしない。

 注文後すぐ、前回の全州の店と同じく、オーダーしてないキムチやナムルなどのおかず(パンチャン)が何皿も運ばれてくる。五郎も驚いていたが、これは韓国では普通のことで、さらに基本おかわりもできて無料(というかメインの料理に「込み」)。今回も11皿がずらりと並ぶ、まさに「群れ」。『修羅の群れ』の主演は松方弘樹だが、「おかずの群れ」の主演は松重豊。

 さっそくテンジャンチゲ(味噌チゲ)から「群れ」退治。

「ご飯と汁があれば、あとの全てはおかずとして向こうに回し、定食が完成する」

 いつものように哲学しながら汁をすする。「毎日飲みたい」ほどちょうどいいらしいチョイ辛味噌汁。

 続いてニラ・ネギ・白菜の三種キムチ。一皿ずつしっかり量がある。

 白菜キムチは(前回もそうだが)一枚のまま切っておらず、こういう本場感がうれしい。

「キムチって漬物ではなくて一つの『道』、『教え』のような気がする」と悟りを開き、わしわしと音を立て「教え」を味わう賢者・五郎。

 続くケジャン(ワタリガニの辛い漬物)もうまそうだったが、マヨネーズで和えたリンゴのサラダに妙に惹かれた。給食で食べた淡いマヨネーズ味の和え物に野菜のほかリンゴやパイナップルが入っていた記憶があるが、これと関係があるのだろうか。

 昔は韓国で「サラダ」というと、とにかくマヨネーズで和えたものだったらしく、定番の味らしい。

 

■原作でも食べていたチャプチェ

 そして、主役のデジカルビが登場。骨が付いたままの豚のあばら肉をでかいまま1枚、網全面に広げ焼けるのを待つ。デジモンの「デジ」はデジタルだが、デジカルビの「デジ」は豚だ。

 焼いてる間に、「群れ」のチャプチェ(春雨炒め)やワラビナムルでつなぐのだが、目の前に鎮座する肉塊が気になって仕方ない。

 ナムルなどを楽しみつつも「それにしてもこの肉の焼ける匂い、拷問だよ。理性がグラグラしてきた」と、これから食べる肉の匂いに苦しむ五郎。

「このお預け感はハンパない、ああ、犬のように店の中を駆けずり回りたい」

「いや、俺は犬ではない、人として静かに待とう……」

 もはや満月の夜の人狼。チャプチェを食べる時も「小皿で肉食欲を散らすんだ」と自分の中の「野性」を必死に抑え込んでいた。チャプチェに失礼だぞ、五郎。

 ちなみに今回チャプチェに対し「スキヤキの残り物みたいな哀愁があって結構好きなんだ」とも言っていたが、原作漫画では、川崎を訪れた際に初めてチャプチェを食べており、その時は「なんだか翌日あっためなおしたスキヤキのようだ」と発言している。

 

■食べごろ感のズレが気になる

 ようやく店員が肉をハサミで切り分けたので、「(食べて)オーケー?」と聞くも、「もう少し」とお預けをくらう。

「まだなの?」「あーもう自分で焼きたい」爆発寸前の五郎。

 仕方なく、焼ける間に今度は海苔の和え物を食べて気を紛らわす五郎だが、美味しく味わいながらも正直「肉が気になって味がようわからん」と、もうノイローゼ状態。

 ちなみに筆者も、店員が焼いてくれるタイプのサムギョプサルの有名チェーンに行った時、よくこの感情を抱く。

 個人的な食べごろ時に箸を伸ばすと、もう少し焼いてと静止されてしまうのだ。そうしているうちにジューシー感はピークを越え、水分が減った感じ(ウエルダン)になって初めて「許可」が降りる。あちらではカリカリ感が大切なようで、余分な油をしっかり落とす意味合いもあると思われるが、「食べごろ」感のズレを感じる。

 

■豚肉だけでなく牛肉も

 そして、ようやく店員から念願の肉解禁サインが。

「うまいなあ……」

「おあずけ」を経た胃袋に染み渡る肉の美味さに溺れつつも、付けダレをひと舐めし「ん? ちょっと酸っぱいんだ」と分析する冷静さも持ち合わせているのはさすが。

 あとはただ力一杯味わうだけ。ご飯とともにグイグイ流し込む。

「力強い肉だ。待ちに待った俺をドーンと受け止める、ガッツリ系の最高峰」

「最高! 口がはしゃぎ、喉が喜び、胃袋が踊り狂っている」

「幸せだ。幸せ者とは、まさに今の俺のことなんだろう」

 一番うまいとされる骨の周りの肉も幸せそうに噛み剥がす。

「俺は今、ソウルの黒豹だ」

 勇ましい発言をした直後に勢い余って肉を落としてしまい「俺は黒豹失格だ」と即野獣引退。とにかく楽しそう。

 これで終わりかと思いきや、となりの席に運ばれてきたチャドルバギ(牛カルビの薄切り)を見て、またしても「同じやつください」戦法で追加注文。同時に半ライスも。

 ここでもやしナムルの小皿を完食するも、すぐさまおかわりが勝手に出てくる。五郎いわく「ナムルのわんこそば」。幸せなシステム。

 チャドルバギはデジカルビと違って軽く焼くだけでいいという。厚みの違いもあるが、やはり牛だからだろうか。

 脂身多めのスライス肉を次々と成敗。ごま油と塩を付けて「日本の焼肉屋の今は亡きレバ刺しの食べ方」と故人を偲ぶ。

 次は肉に味噌と白米を巻いて。牛肉と味噌と米。合わないわけがない。

「味噌、酸っぱいタレ、ごま塩。俺の胃袋に肉を放り込ませ続ける最強のトライアングル」

 原作の川崎焼肉回の名文句「うおォン、俺は人間火力発電所だ」を思い起こす食べっぷり。完食するとおかわりが来ちゃうからと「おかずの群れ」は残しつつ、完食。

 終わり際、肉でなく焼き魚定食を食べる酒好きの常連客が登場したのだが、クレジットを見たら『デュエリスト』(2005)や『M』(07)の監督イ・ミョンセ。韓国映画ファンにはうれしいサプライズ。

 そして前回はなかった原作者・久住昌之が同店を訪ねるコーナー「ふらっとQUESUMI」で、ついに久住がソウルへ。

 久住は五郎の頼んでいないサムギョプサルを食べていたが、こちらはあまりカリカリに焼いていなかった。焼く人次第で違うのだろうか?

 得意の、お酒を違うものに例えるくだりでは、マッコリを「牛乳」「コリアンミルク」と表現。このくだりは、ウザがられてもしつこく毎回やってほしい。

 今頃日本人観光客で賑わっているのだろうその店名は「チョンチョムスップルカルビ」。行ける方が羨ましい。

 次回は、千葉市の特製ニンニクスープと生鮭のバター焼き。一瞬何のお店かわからなかったが、いわゆる洋食店。Season7も残りわずか!
(文=柿田太郎)

「男にしてください」の台詞にキュン死しちゃう!? 中小企業の弱さと醍醐味『宮本から君へ』第10話

 クライマックスに向け、新米サラリーマンの大暴走が続く池松壮亮主演ドラマ『宮本から君へ』(テレビ東京系)。情熱だけで人間は、果たしてどこまで突っ走ることができるのでしょうか。宮本の若さに任せた暴走を苦々しく感じている大人たちが、次々とその前に立ちはだかることになります。もう後には戻れない“爆弾小僧”宮本が、真正面から障害へとぶつかっていく第10話を振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 弱小文具メーカーに勤める宮本浩(池松壮亮)は仕事に興味が持てず、付き合い始めた大手自動車メーカーの受付嬢・美沙子(華村あすか)とはエッチした直後に振られ、人生のドン底にいました。さらには大手文具メーカーに勤めるイケメン営業マンの益戸(浅香航大)と営業先でケンカ騒ぎを起こし、反省の意味を込めて頭を丸めたところです。「社会人になって、あまりいいことがない」とこぼしていた宮本ですが、大手製薬会社に納品するクリアファイルの件だけは、まだ諦め切れずにいます。大手製薬会社が正式決定を下すまで、残り1週間。ライバル益戸の勝利が確定している中、奇跡の逆転を目指して宮本は今回も鼻息が荒いです。

 宮本の情熱に感染してしまった先輩の神保(松山ケンイチ)、小田課長(星田英利)の協力を得て、宮本は極秘に新しいサンプルの発注を進めていました。1週間以内にサンプルを完成させなくてはいけないので、綱渡り状態です。ところが、宮本がクリアファイル納品の件をまだ諦めていないことが、仲介業務を請け負っている「ワカムラ文具」の島貫部長(酒井敏也)の耳に入ります。宮本が勝手に新しいサンプルを提出することは、大手製薬会社との間に入っている島貫部長や文具問屋の安達(高橋和也)のメンツを潰すことになります。激怒した島貫は、宮本の上司である岡崎部長(古舘寛治)を電話で叱責。坊主頭の宮本のことをヤクザ呼ばわりするのでした。

 元はと言えば、タヌキ親父の島貫がクリアファイルの入札価格を事前に益戸に漏らしたために端を発した問題ですが、既得権益の上にあぐらをかく島貫は自分の非を認めるわけがありません。さまざまな利害関係で成り立つビジネスの世界には、ろくに仕事をしていないのに威張っている島貫のような理不尽な輩は大勢います。会社に戻ってきた宮本は、さっそく岡崎部長から会議室に呼び出され、大目玉を喰らうはめに。でも、島貫の悪行にはこれまでも神保や小田課長も散々手を焼いてきたのでしょう。2人して、宮本を庇うのでした。中でもほっしゃん演じる小田課長のこの言葉が泣かせます。

小田「上に立つ人間が、部下の可能性の間口を狭めてどないするんすか。取り引き停止のひとつやふたつ、どないでも穴埋めできますから」

 会社勤めを経験している人間なら、仕事ができる先輩に一度は言われてみたい台詞ですね。会社って、いくら大企業に就職できても、配属先の先輩や上司がサイアクな場合はどうにもなりません。むしろ地獄です。その点、宮本は本当に上司や先輩に恵まれています。思わず目頭が熱くなった宮本は、「……続けさせてください」と岡崎部長に声を震わせながらお願いするのが精一杯でした。実はこの台詞、新井英樹の原作コミックにはないひと言です。架空の人物であるはずの宮本浩が憑依した池松壮亮の口が、自然に動いたものではないでしょうか。

 会議室での熱いやりとりを、同僚の田島(柄本時生)は耳をそばだてて聴いています。採算の目処が立たない仕事に夢中になっている宮本は大バカ者ですが、そんな大バカ者を小田課長と先輩の神保は懸命にフォローしています。田島は羨ましくて仕方ありません。つまらないはずの仕事を面白い状況に転がし、周囲をどんどん巻き込んでいく宮本は、とても特殊な才能の持ち主のようです。

■宮本の強引すぎる営業スタイルは是か非か?

 結局、岡崎部長はサンプルの件について「OK」とは言いませんでしたが、「絶対に許さん」とも言わずに会議室から去っていきました。小田課長いわく「沈黙は了承や」とのことです。かくして、タヌキ親父の島貫のメンツを潰すことを前提にした新サンプル作成ゲリラチック情熱作戦は続行することになったのです。ところが、ここでトラブル発生。新しいクリアファイルのデザイン版下は用意できていた宮本ですが、すでに押さえていた印刷工場が仕事のキャンセルを言い出したのです。

 親会社から急ぎの大量発注が回ってきたので、イレギュラーでしかも少量のサンプルを仕上げるだけの宮本の注文は後回しにされてしまったのです。印刷工場の社長も申し訳なさそうです。印刷工場の多くは零細企業で、社長が営業と現場の責任者を兼ねていることがほとんどなのですが、そんなカツカツの予算とスケジュールで動いている町工場のリアルさがまざまざと描かれる第10話でした。『宮本から君へ』の原作世界をリスペクトする真利子哲也監督の場合、柳楽優弥&菅田将暉主演作『ディストラクション・ベイビーズ』(2016)のスマッシュヒット以前はインディーズ映画でずっと地道に撮り続けてきたわけです。予算も人材も限られているインディーズ映画の製作現場も、似たようなものです。いくら監督だけが熱くなっても、どうにもなりません。みんなを熱くできなければ、現場は回らないのです。

 宮本が窮地に陥っている一方、ライバルの益戸はいっさい手綱を緩めようとしません。島貫を遠隔操作してクリアファイルの件を宮本に諦めさせようとしていた益戸ですが、さらに念には念をと、クリアファイルの納品を1日早めます。もはや絶体絶命のピンチに追い込まれた宮本。ですが、ここで救いの手を差し伸べる人物が現われるのでした。高橋和也演じる文具問屋の安達です。本来なら島貫同様に仲介を無視した宮本の暴走に怒っていいはずの安達ですが、彼も益戸と島貫のアンフェアなやり口にはカチンときていたのです。そして何よりも、宮本の「僕を男にしてください!」という実直な言葉を粋に感じたのです。ソープランドの店内ならいざしらず、取引先の相手にはなかなか言えない台詞です。「よくぞ、言った。宮本!」とばかりに安達は以前から懇意にしている印刷所を個人経営する飯島(篠原篤)のところへ宮本を連れていくのでした。これぞ、男が男に惚れる瞬間ですね。さすが元「男闘呼組」高橋和也!

 宮本の強引な仕事ぶりに反感を覚える視聴者もいることでしょう。仲介人も印刷工場もそれぞれの立場と事情を抱えて毎日黙々と働いているわけです。そこへ宮本はふいに割り込み、ひたすら頭を下げ続けることでイレギュラーな仕事を押し付けているのです。宮本は自分の思いどおりに仕事ができて満足かもしれませんが、相手は目先の仕事だけでなく職場全体と家族を守らなくてはいけないのです。

 でもですよ。常識ある人間は、常識の範囲内でしか物事を考えることができません。常識の中だけで生きていればリスクを生じる可能性は低いわけですが、新しいものは何も生まれてはきません。縮小再生産を繰り返し、ゆっくりとパワーダウンしていくのを待つだけです。宮本の強引なお願いは、非常識ですが、何か訴えかけるものがあるのです。クリアファイルのサンプルを印刷するだけですから、大した儲けにはなりません。しかし、宮本のギラギラした目を見ていると、「こいつと一緒にいると、何か面白いことが起きるかも」という気にさせてくれるのです。親戚や学生時代にはいなかったような、途方もなく面白そうなヤツに出会える。それが仕事の醍醐味であり、そんな人間関係のネットワークを名刺一枚で築くことが、営業マンの面白さなのかもしれません。

 宮本の面白い人間を呼び寄せ、巻き込んでいく特殊能力は、原作後半ではとんでもない事件を招くことにもなりますが、それはまだしばらく先の出来事です。次回・第11話はサラリーマン・宮本浩としての最大の見せ場が待っています。宮本の熱さに感染した人は、もう見逃すことができません。
(文=長野辰次)

『あなたには帰る家がある』ユースケ・サンタマリアの家族愛に号泣も、“泣き”を引き出す演出がダサすぎ! 

 中谷美紀主演ドラマ『あなたには帰る家がある』(TBS系)の第10話が6月15日に放送され、平均視聴率は9.7%(ビデオリサーチ調べ、関東平均)を記録。前回から1.5ポイントアップしました。

 10話が最終回と思っていたのですが、まさかのもう1話あるという……。やはりネットでの賑わいが功を奏したのでしょうか。その上、ここにきて同ドラマ最高視聴率を記録! この調子でいけば、次回の最終回で2ケタも夢ではない予感が!? 最終回で有終の美を飾るのか、期待したいですね。 

 それでは、今回もあらすじから振り返って行きましょう!

(これまでのレビューはこちらから)

■茄子田の信じられない秘密が明らかに!

 真弓(中谷美紀)が太郎(ユースケ・サンタマリア)と仲良くなっていることに不安を覚える秀明(玉木宏)。行きつけのカレーショップでマスターの圭介(駿河太郎)に相談するも、圭介は「あるわけがない」と否定。その言葉に安心したのもつかの間、なんと真弓と太郎がそろって来店し、いい感じの雰囲気に秀明は動揺する。

 その翌日、朝元気に学校へ向かったはずの麗奈(桜田ひより)が「登校していない」と教師から真弓へ連絡が来る。すぐさま秀明に連絡し、また綾子の仕業かと勘ぐった真弓は、綾子を問い詰めるも「知らない」と言い返されてしまう。すると、そこに、麗奈から連絡が。太郎と綾子の息子・慎吾(萩原利久)と一緒に栃木にある綾子の実家へ向かっていることを知った2人は、気まずい雰囲気を醸し出しながら綾子の実家へと向かう。一方その頃、秀明も太郎の車で栃木へと向かっていた。

 綾子の母親の葬式会場に着いた真弓と綾子だったが、そこに慎吾と麗奈の姿はなく、秀明と太郎と合流し再び探すことに。子どもたちをやっと見つけた4人だったが、そこで茄子田家のある秘密が明かされる。

 夜になり、葬式に参加した茄子田家。参列を済ませ旅館へ戻ると、太郎は綾子に離婚届を手渡し、「飲んでくる」と言ってその場を去っていった。

 そんな太郎を見て、いてもたってもいられなくなった真弓は太郎を追いかける。ベンチに腰掛け、太郎の綾子への一途な思いを聞かされ、涙を流す真弓。するとそこへ綾子が現れ、真弓は見せつけるように太郎へキスをし、「この人を幸せにする」と宣言するのだった、というのが今回の内容でした。

■“笑い”からの“ヒューマン”演出がダサ過ぎる!

 今回は後半全体が見せ場に。慎吾が太郎の子どもではなく綾子の姉の夫の子どもであると綾子が慎吾に伝えるシーンや、太郎が綾子の姉夫婦に慎吾を「うちの1人息子です」と紹介するシーン、太郎が離婚届を綾子に渡し慎吾が太郎と暮らすことを選ぶシーンなど、見せ場が多くて、感動するシーンばかりで、不倫ドラマが急にヒューマンドラマに(笑)。舵きり過ぎだろと思ってしまいましたが、「これはこれで良し」との反応が多く、視聴者は楽しめたようです。

 ただ、前半がコメディードラマ演出なのがすごく残念。確かに、突然映画『タイタニック』の主題歌が流れたり、綾子との珍道中のケンカなど、笑わせてはくれるんですが、後半をヒューマンドラマ演出で泣かそうと思っているのが見え見えで、正直ダサい。そんなことをしなくても、後半の内容だけでも泣けるはず。

 また、同ドラマ全体を考えると、不倫ドラマから始まり、綾子の頭がおかしい行動でサスペンスホラーになり、怖くならないようにところどころでコメディーを入れて、今度はヒューマンに。正直、要素が多すぎてワケがわかんないドラマになっています。なんだか、金曜ドラマの名作を全部ぶっこんで見ました感がハンパない。

 プロデューサーはドラマ放送前に「大人向けの名作を生んできた『金曜ドラマ』を復活させたい」といった旨のコメントを残していましたが、その結果がこれ……。もう、残念でならない。『あなたのことはそれほど』(TBS系)のヒットを考えると、同ドラマも不倫ドラマとして悪くはなく、もう少し視聴率があってもいいはず。しかし、実際2ケタに届かないのは、この点に原因があるかもしれません。

■太郎の家族観が「素晴らしい」と大評判

 “第二の高橋ジョージ”と視聴者から認識されてしまったモラハラ夫の太郎ですが、今回、綾子への一途な思いと、家族愛を吐露する場面が視聴者にすごく響いたみたいです。

 太郎にとって綾子は初めて付き合った女性で、許し難い今までのモラハラ行動もその女性を幸せにしたい一心でやっていたよう。さらに、実の子どもではない慎吾も自分が育てたなら自分の子だと、真弓に泣きながら語る姿が、今まで父親の威厳を保とうと威張っていた太郎と別人すぎて、なんだか小さく見えてくるんですよ。そのギャップが女性の心を掴んだようで、「めっちゃいい人! 太郎かわいい!」「太郎頑張れ〜!」といった声が。一瞬でファンが急増したようです(笑)。また、この場面に関しては、ユースケの演技も良く、本当は常識があり、むしろ聖人だった太郎を演じきっていたように思えます。

 ただ、それまでは所々に素のユースケが出ていて、『「ぷっ」すま』(テレビ朝日系)を見ている気分になっちゃうんですが(笑)。真弓とご飯を食べるシーンや葬式のシーンを見ていると「あれ、こんなシーン『「ぷっ」すま』にあったような……」と思ってしまう。1話からそういう風に見ないようにしようと思っていたんですが、前回声高らかに「ハッピバースデートューユー~」と歌いだしたシーンで、もろユースケ感が溢れだしていたため、今回無意識にユースケ感を探すように……。できれば、前回ではなく最終回で出してくれたほうが、そういう邪道な考えを持たずに済んでよかったのに……。ちょっとこの部分が残念な点と感じました。

■真弓がついに仕返しに乗り出す!

 今まで、綾子にやられっ放しだった真弓ですが、今回は最後の最後で、綾子に復讐を開始します。

 その復讐というのが、太郎と一緒になって幸せになると綾子のいる前で宣言するというもの。今まで、いろいろ嫌味を言ってきた男を好きになるって「おい真弓、あんたチョロすぎるだろ!」とツッコミたくなる上、「え!? 両親入れ替えって……。『ママレード・ボーイ』(集英社)みたいな展開になるの?(笑)」と、昼メロから今度は少女マンガみたいな非現実的な展開になるのかと、ちょっと驚きました。

 でもこれは“真弓の計算”とのことで、そんな展開にならないとわかりひと安心(笑)。

 綾子が姉の夫を寝取ったという前科があることを知った真弓は、「綾子には人のものを欲しがる癖がある」と考えてこの行動に出たようです。まあ、優しい真弓のことだから、太郎の気持ちを聞いて、「太郎と綾子を元サヤに戻してしてあげたい」という考えもあるのかもしれませんが。

 最終回はこの真弓の行動がポイントとなるようです。はたして、これが吉と出るのか凶と出るのか、そしてどんな結末で終わるのか。今回の最後の展開で、先がまったく読めなくなったため、原作で結末を知っている人も楽しめそう。期待して放送を待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

『幸色のワンルーム』放送中止で、テレ朝とABCの間に再び“亀裂”関係悪化か

 テレビ朝日がドラマ『幸色のワンルーム』の放送を中止することがわかった。同ドラマは在阪準キー局のABCテレビが制作にあたり、7月から放送予定だったが、原作コミックが「実際に起きた誘拐事件を肯定的に描いている」などの批判が怒っていた。

 同作は、両親から虐待を受けてしまい、さらに同級生からもイジメに遭う14歳の女性が主人公。彼女がマスク姿の男性に誘拐され、共同生活を送る奇妙な関係が描かれている。ドラマ化発表当初から賛否両論あったが、これにテレビ朝日が敏感に反応。「総合的な判断」として放送見送りを決めた形だ。

 だが、これを機に心配されるのは、両局の関係が再び「悪化」しないかということだという。

「そもそも、テレビ朝日とABCは同じ系列ですが、そこまで仲がよくないのは有名な話。特に、スポーツでは野球中継のレベルの差が大きく、全国ネットの中継も長年、近畿圏にテレ朝チームがなかなか入れなかったこともありましたからね」(在京キー局制作スタッフ)

 近年は夏の高校野球中継にテレ朝側からスタッフやアナウンサーを派遣したり、報道でも人事交流があるというが「日曜夜23時台に放送する番組にケチをつけて放送見送りなんて、今まであまり聞いたことがない話。両局の編成担当はかなりピリピリしていると聞いており、それが引き金となって関係が悪化しなければいいですけどね」(同)と心配の声も。

 キー局と準キー局の“微妙”な関係に、暗い影を落とすことになりそうだ。