新垣結衣『けもなれ』大爆死で『逃げ恥』続編の出演を了承か

“ワンチャン”の芽が出てきたことで、TBS関係者は小躍りしているという。

 10月期のドラマが続々と最終回を迎える中、2016年にドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)を大ヒットさせた脚本家の野木亜紀子と新垣結衣が再タッグを組んだ『獣になれない私たち』(日本テレビ系)は、“大本命”との前評判もむなしく全話平均視聴率8.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と大撃沈。日テレドラマでは、賀来賢人主演の『今日から俺は!!』、Sexy Zone・中島健人主演の『ドロ刑』の後塵を拝し、3位と形無しだった。

「同作では三十路を迎えた新垣が、これまでの清純路線を転換して禁断のベッドシーンを公開。しかし、1話目からパワハラに苦しむ新垣を見せられ、彼女の最大の魅力だった“ガッキースマイル”が消えていたことで、視聴者にそっぽを向かれてしまった。逆に『今日から俺は!!』でヒロインを務めた清野菜名は、1980年代の“聖子ちゃんカット”がハマり、透明感のある演技で新世代ピュア系女優として大ブレークの兆しを見せています」(テレビ誌ライター)

 そんな新垣の爆死で“棚からぼた餅”の可能性が出てきたのが、TBSだという。

「“爆死女優”のレッテルを貼られた新垣が、女優価値を取り戻すために、これまで断り続けてきた『逃げ恥』の続編を了承したといいます。くしくも、同ドラマの原作漫画も来年1月25日発売の『Kiss』(講談社)3月号で続編の連載が再開されることが発表されており、その部分を特番として4月に放送する交渉が進められているようですよ」(テレビ関係者)

 日テレドラマといえば、1月期に放送された『anone』で広瀬すず、4月期に『Missデビル 人事の悪魔・椿眞子』で菜々緒、そして7月期には『高嶺の花』で石原さとみが大爆死。日テレに絶縁状を叩きつけたと言われている。どうやら新垣も、その仲間入りをしそうだ。

仲間由紀恵が『相棒』元日スペシャルで復帰! 巻き返しの“切り札”になるか?

 仲間由紀恵が水谷豊主演の人気ドラマ『相棒season17』(テレビ朝日系)の元日スペシャルで、女優復帰することがわかった。

 仲間は3月14日放送の『相棒season16』最終回への出演を最後に出産のため女優業を休業。6月下旬に一卵性の双子男児を出産した。その後は育児に専念していたが、今回10カ月ぶりの復帰となる。

『season13』から、仲間は警視庁広報課長・社美彌子役で準レギュラーとして出演。同局では、産休となった後も、その後任は置かずに、“仲間復帰”のタイミングを図っていたようだ。

『相棒』元日スペシャルは、2006年の『season4』からスタートし、13年の『season12』では19.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマークするなど、高視聴率を記録し続けていた。しかし、今年の『season16』では15.4%しか取れず、『season5』(07年)の13.8%に次ぐ、ワースト2位の視聴率に甘んじていた。

 巻き返しに躍起の同局では、元日スペシャルに、“2代目相棒” 神戸尊を演じる及川光博も約2年ぶりに出演させる。さらに、女優復帰作となる仲間の起用を“切り札”として、高い視聴率を目指すことになりそうだ。

「『相棒』元日スペシャルは、すっかり視聴者に浸透していますし、レギュラー回より高い数字が求められます。悪くても17%はほしいところ。今年は裏の『嵐にしやがれ元日SP』(日本テレビ系)が15.6%を取って、僅差で『相棒』が敗れました。19年も『嵐にしやがれ元日SP』とのガチンコ対決となりますが、テレ朝としては、来年こそは日テレに勝ちたいでしょうから、仲間の出演で数字を上げたいところでしょうね」(テレビ誌関係者)

 放送中の『season17』は、初回、第2話で2週連続17%台をマークするなど、今のところは好調に推移している。仲間の出演は今後もスポットでプランされているというだけに、元日スペシャルで高視聴率を獲得して、後半に弾みをつけたいところだろう。
(文=田中七男)

『忘却のサチコ』漆黒の三代目登場! 新春の『孤独のグルメ』に登場してほしい

 我が道を行く新感覚グルメドラマ『忘却のサチコ』(テレビ東京系)。第10話では、あの有名店のオムライスに幸子がほだされます。

(前回までのレビューはこちらから)

■「いつも通り=精一杯努める」の幸子

 編集者によるネット討論番組に出演することになった我らが佐々木幸子(高畑充希)。その名も「今必要な恋愛小説」。

 編集長(吹越満)から「いつも通りでいいからな」と言われるも「はい、精一杯努めてまいります!」と高らかに返事する幸子。確かに、いつでも愚直に手抜きなしが幸子の「いつも通り」。編集長はおそらくリラックスさせる意図で言ったのだろうが、そう受け取れない不器用な幸子がかっこいい。

 

■まずは「おやき」で忘却

 しかし本番前、ネット番組→全世界の人が見ている→結婚式当日に失踪した元・新郎の俊吾さん(早乙女太一)が生放送中に現れるかも! と妄想し、パニックになりかけた幸子は、いつものように美味しいものを食べてつらい気持ちを「忘却」することに。

 幸子の目に留まったのは、主催者が長野出身とのことでケータリングに置かれていた「おやき」。

 言わずと知れた、きんぴらやかぼちゃなどの具を小麦の皮で包んで焼いたお惣菜饅頭。

 幸子が選んだのは、定番中の定番の具材、野沢菜。

 奇をてらってない飽きの来ない味は、いつ食べても落ち着く。

 蒸した肉まんよりやや皮が硬めなのも、武骨でいい。素朴を絵に描いたような郷土の味ながら、現代でも通じる惣菜パン的おやつ。

 

■幸子のライバル

 実はこの討論番組のキャスティングは、「月刊スピカ」の尾野真由美(佐藤めぐみ)が裏で手を回し仕組んだもの。

 8話で初登場し、接待の場で幸子に大敗を喫した尾野は、幸子を陥れるために復讐の炎を燃やす、わかりやすい女狐タイプのライバルだ。

 今回も本番前に主催者で司会の社会学者(六角慎司)の手をハプニングを装って握り、色仕掛けに走るなど余念がないが、幸子にストッキングが伝線してることを教えられパニクるなどやはり天敵・幸子にペースを乱される。

 本番中も、社会問題に恋愛を絡めたような作品、読者の知識レベルや倫理観を高められるような小説が必要、毒にも薬にもならない小説は必要ないと強弁し、存在感を示そうと躍起になる尾野。

 それに対し、社会的弱者であろうとなかろうと悩みはさまざまなので、自分の物語だと思える作品を見つけることができるのが「小説」であるから、よって「今必要な恋愛小説」の答えは「全ての恋愛小説」だとある種の正解を出してしまう幸子。

 さらにネット住民が喜びそうな作家と編集者との色恋話をあえて繰り出す尾野に対し、幸子は、小説家とは身体一つで真っ暗な宇宙(未知の世界)へ飛び込んで人類(読者)を新しい世界へと誘うパイオニア「はやぶさ2号」(小惑星探査機)であると、壮大な例えを繰り出す。

 当初そんな存在と恋愛はできないとしていた幸子だが、悩んだ挙句、作家の先生を尊敬しているから、「もし愛する人が作家になったら愛と尊敬を両立させ新しい感情の扉を開くことができるかもしれません」と気持ちを吐き出す。

 尾野が常に視聴者や世論など他者のウケを優先し、ある種、媚びて発言するのに対し、幸子の発言は無茶苦茶ながらも自分の想いが貫かれており、そこに嘘がない。

■幸子は嘘をつかない

 そう、この討論に限らず幸子は嘘をつかないのだ。

 いや、つけないと言ってもいいのかもしれない。

 式の最中に新郎がいなくなった時も、逃げられた悲劇の新婦である以上に、責任を伴う立場の当事者として、自ら状況を正直に淡々と説明、最悪の状況を「以上です」で締めくくり参列者を驚かせた。

 常に嘘がない故に、空気を読むことに長けまくっている現代の世では奇特に見えてしまうことも多いが、そのひたむきさにどこか胸を打たれることも多い。

 他人どころか自らを騙すなど自分に嘘がつけないから、毎度逃げた俊吾さんを思い出しては苦しんでしまうのだろう。

 当初は幸子、というか高畑のコスプレが必ずあったのだが、最近は俊吾さんこと早乙女太一のコスプレに移行してきている。

 今回も、宇宙から来た正義のヒーローや和装の文豪に早乙女が扮しているが、借り物的なコスプレではなくかなりの熱演で、早乙女の新たな魅力を見せてくれている。

 

■三代目登場!

 番組終了後、幸子が立ち寄った店はあの「たいめいけん」。

 オムライスと真っ黒な3代目店長でお馴染みのあの老舗洋食店。

 絶品のカニクリームコロッケやコンソメスープを味わったあと、いよいよ名物タンポポオムライスが到着。

 伊丹十三の映画『たんぽぽ』(1985)でもお馴染みの、切り開くととろとろの卵が溢れるあのオムライス。

 デミグラスソースを纏った卵とチキンライスを口にいれ、思わず目を細める幸子。

 ケチャップもいいが洋食店ならではのデミグラスもいい。

 店長と見分けがつかないくらいの漆黒が卵に映える。

 食べてる最中、第2話のように3代目と踊り出すのでは? とソワソワしたが、無事そういうハプニングもなく終了。3代目の不自然な固い笑顔がよかった。

 ちなみに映画『たんぽぽ』で、このオムライスが登場した時は、デミグラスではなく真っ赤なケチャップをかけている。

 トマトが好物な高畑にはそちらも食べさせてみたかった。

 

■脇役の宝庫

 結局この日も幸子にいいところを持っていかれ、またしてもグギギとなった尾野真由美だが、だんだんその純粋な負けん気が可愛く見えてくるから不思議だ。

 そして、ニコニコ動画らしきサイトで「佐々木さん頑張れ」と必死にコメントを連打する後輩・小林(葉山奨之)も、どんどん存在感を増している。

 そして、堂々としてるがゆえに見落としがちだが、小林より先に「佐々木頑張れ」とコメントを打とうと言い出し、実践していた編集長。

 原作でもそうだが、時折佐々木を想う場面が見られる(恋愛感情かどうかは定かでないが)ので、もっと編集長を活躍させてあげてほしい。

 残りあとわずか。

『孤独のグルメ』新春スペシャルで一部生放送をやるらしいので、そこにサチコがカメオ出演とかしないかなーと期待してますが、叶ったら嬉しいです。
(文=柿田太郎)

常盤貴子の新ドラマが爆死なら……米倉涼子『ドクターX』復活への道のり

 テレビ朝日、そして米倉涼子自身も決めかねているようだ。

 12月13日に放送された米倉涼子主演のドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系)最終回の視聴率が17.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録した。

 同ドラマは初回視聴率15%、2話で18.1%をマークするも、その後勢いは減速、8話では13.4%まで落ち込んでいたため、関係者も安堵したことだろう。

「そもそも『リーガルV』は、『ドクターX~外科医・大門未知子~』に飽きた米倉がテレ朝に直訴して実現した経緯がある。テレ朝としては、視聴率20%超えの『ドクターX』を放送したいのが本音でしょうが、『リーガルV』も十分すぎる合格点。すでに、来年の10月期も米倉を主演にしたドラマを放送することが決定しているようですが、どちらでいくのか、テレ朝幹部も頭を悩ませているといいます」(テレビ誌ライター)

 しかし、テレビ関係者は『リーガルV』の“シーズン2”は、かなり不安だという。

「最終回には、同局の小川彩佳アナが刑事役としてサプライズ出演。現役アナがミニスカ美脚を惜しみなく披露したことも、視聴率の急回復につながったはず。小鳥遊翔子は弁護士資格を剥奪された“元・弁護士”という設定のため、米倉の役割はあくまで後方支援。そのため、弁護士ドラマの最大の見せ場である法廷シーンで活躍することができない。“失敗しない女”大門未知子が自らの手で難手術を成功させるのと比べると、爽快感が物足りなかった感は否めません。ネットで話題になることも少なく、世間的な盛り上がりはイマイチでした」(同)

 ともあれ、弁護士モノは今やドラマ界のブーム。2019年1月期も、坂口健太郎主演の『イノセンス~冤罪弁護士~』(日本テレビ系)、竹内結子主演の『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)、常盤貴子主演の『グッドワイフ』(TBS系)と目白押しだ。

「米倉は、来年44歳を迎えます。女弁護士モノは知性と色気という点で、アラフォー女優にドンピシャでハマるのですが、46歳の常盤が日曜劇場というTBSの看板枠で結果を残せるかが、テレ朝の判断に大きく影響しそうです」(前出・テレビ誌ライター)

 常盤ドラマが爆死すれば、大門未知子が復活するかも?

『ドロ刑』主演・中島健人はキャスティングミス? “遠藤憲一VS中村倫也”がメインならよかったのに

 ジャニーズの人気グループ・Sexy Zoneの中島健人が主演するドラマ『ドロ刑 -警視庁捜査三課‐』(日本テレビ系)の最終話が15日に放送され、平均視聴率9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.6ポイントアップとなりました。

(前回までのレビューはこちらから)

 前回、斑目勉(中島)ら13係のメンバーは、煙鴉(遠藤憲一)が、20年前に『虹の見える丘公園』という分譲地の販売に関わった人物たちへ復讐を企てていることを察知しました。

 そして今回さらに、その土壌が汚染されていたため息子が小児がんになり病死してしまったことや、他の住人らとともに訴訟を起こすも、市や病院がグルになり隠蔽工作をしたために敗訴したこと、息子を失った悲しみから妻が飛び降り自殺したことなどが判明するのでした。

 13係が煙鴉を追跡すればするほど、20年前の事件が明るみになる。その狙いに気づいた班目は、13係の室内に盗聴器が仕掛けられていることを察知し、これを逆に利用する計画を思いつきます。

 実は20年前の事件には、現・警視総監の真鍋茂樹(本田博太郎)も深く関わりがあり、目障りな存在である煙鴉を逮捕するべく、鯨岡千里(稲森いずみ)に命じて対策チームを発足。それが13係だったのです。そして鯨岡は、警視総監の座を譲り受けるべく真鍋の言いなりになっているのです。

 班目はその情報を利用。20年前の事件が明るみに出そうになり危機感を抱いた鯨岡が、13係を解散させたという嘘情報を室内で喋り、怒りの感情に任せて鯨岡に抗議しに行く、という芝居を打ちます。

 13係に自分の思い通りに動いてもらわなければ困る煙鴉は、これに焦って必ず姿を見せるハズ。その予想通り、煙鴉は姿を現すのですが、逮捕時のやりとりで班目が誤って銃撃してしまい、救急車で搬送することになってしまうのです。

 そしてその車内で班目は、妹・真里を煙鴉に殺されたと憎む皇子山隆俊(中村倫也)に対し、ある話をします。

 実は真里が勤務していた病院は、土壌汚染の証拠を示すカルテを改竄していました。この事実を偶然知った真里は苦悩の末に自殺。煙鴉がそれを阻止しようとして失敗したため、遺体から煙鴉のDNAが検出されたのでした。

 近親者が自殺した場合、遺族が自責の念に苦しむことを身をもって知る煙鴉は、皇子山にその苦悩を味わわせないため、自身への殺人の濡れ衣を否定せずにいたのです。この事実を知った皇子山は、救急車内でひと目も憚らず号泣するのでした。

 結局、煙鴉は一命を取り留めたものの、盗み出したデータはすべて鯨岡が持ち去り、真鍋に渡してしまいます。班目は、真鍋が煙鴉の逮捕を大々的に報じるために設けた記者会見場へ足を運び、その様子を見守ることになります。

 ところが会見が始まる直前、ひとりの記者が、20年前の隠蔽工作の証拠資料をばら撒く事態が発生。実はこの資料は鯨岡が渡したもの。鯨岡は煙鴉の亡き妻の親友で、復讐をするために真鍋に接近していたのです。

 後日、班目と鯨岡が見舞いに訪れるも病室はもぬけの空。しかし班目は、どこか晴れ晴れとした表情を浮かべ、ここでドラマは終了となったのでした。

 さて感想。今回、煙鴉が妻子の復讐を果たすため、20年以上も闇の世界で生き続けてきたことが発覚しましたが、演じる遠藤の演技力も相まって、とても魅力的なキャラクターとして描かれていたと思います。皇子山の妹が自殺した事実を隠していたというくだりも不器用な優しさが感じられましたし、その事実を知った皇子山が号泣するシーンは感動的でした。

 だからこそ、最初から『皇子山VS煙鴉』の構図をメインにしたドラマが観たかったなぁ、というのが率直な感想です。あるいは、原作コミックでは熱血漢である主人公を中村が演じていれば、もっと良質なドラマになっていたのではないかと思います。中島の王子様キャラを際立たせるためのコミカルな設定変更が、というよりも中島の演技のレベルが作品の質を下げてしまった印象でした。主役に関しては完全にキャスティングミスでしたね。

 鯨岡役の稲森に関しても、真鍋との密談時のシリアスな演技では、少し無理をして背伸びしている感が否めませんでした。煙鴉の捜査を一任されるということは本来、相当なやり手のハズなのですが、その雰囲気がちっとも伝わらず、班目たちの前で見せる能天気なキャラだけが相応しいといった印象でした。

 また、“煙鴉を守るために13係にはポンコツばかりを集めた”とのことですが、それならばなぜ煙鴉は班目に近づいたのか。警視庁の内部情報を引き出すためならばまだしも、20年前の陰謀を明らかにするために利用するのであれば、もう少しマシな刑事に目をつけるのではないかと違和感を抱きました。

 これは恐らく、原作の設定を変えた結果、辻褄合わせが上手くいかずバランスが崩れてしまったことによるものだと思うのですが、他にも全体を通して随所に強引さやチグハグ感が感じられ、回収されていない伏線も多々ありました。たとえば、第8話で煙鴉が自身の偽者を用意し、5日間勾留されているように依頼したことについては、何も説明されないまま終わってしまいました。

 結局、班目は煙鴉を逮捕できませんでしたが、これはシリーズ化への布石だったのでしょうかね。それならばいっそのこと、皇子山と煙鴉の関係性を銭形警部&ルパンのような腐れ縁のようにして、そちらの対決をメインに制作して欲しいところ。主演の中島のメンツが丸つぶれになってしまうため実現は難しいでしょうが、ぜひとも期待したいです。
(文=大羽鴨乃)

夏菜、女優としてのラストチャンス!? 『ちょうどいいブスのススメ』で6年ぶりの全国ネット連ドラ主演も……

 2012年後期のNHK連続ドラマ小説『純と愛』でヒロインに抜擢を受けながら、その後、不遇の時代が続いていた夏菜に、女優としての“ラストチャンス”ともいえる機会が巡ってきた。来年1月期の深夜ドラマ『ちょうどいいブスのススメ』(日本テレビ系/木曜午後11時59分~)で、主演を務めるのだ。夏菜が全国ネットの連ドラで主演するのは、朝ドラ以来、実に6年ぶりのこと。

 同ドラマの原作は、お笑いコンビ・相席スタートの山崎ケイによる同名エッセー。「イケていない女子」が、「ちょうどいいブスの神様」(山崎)の手ほどきを受けながら、「ちょうどいいブス」になるために厳しい修行の日々を送る、女性としての「生き方指南・共感ラブコメディー」だ。

 主人公である、商社勤務のOL・中川彩香(夏菜)は、「自己表現下手くそブス」で、「融通の利かないブス」木原里琴(高橋メアリージュン)、「開き直りブス」皆本佳恵(小林きな子)と共に、「ちょうどいいブス」を目指していくストーリーとなる。

 11年公開の映画『GANTZ』での体当たり演技で注目を集めた夏菜は、『純と愛』のヒロインに起用されたものの、破天荒な主人公の女性を演じさせられたばかりに、なかなか視聴者の“共感”を得られず、バッシングを受けることも多かった。同作の全話平均視聴率は17.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と惨敗で、夏菜にとっては、あまり“いい思い出”にはならなかった。

 朝ドラ直後の13年4月期『ダブルス~二人の刑事』(伊藤英明、坂口憲二主演/テレビ朝日系)ではヒロインに起用されたものの、その後はパッとしない時期が続き、15年7月期の西内まりや主演『ホテルコンシェルジュ』(TBS系)では、ほとんど端役的な扱いも受けた。昨年10月期には、『ハケンのキャバ嬢・彩華』(朝日放送)で朝ドラ以来の主演を務め、セクシーなドレス姿を披露して話題を振りまいたが、いかんせん関西地区とネットでの放送では、全国的なムーブメントは起こせず。

 そんな中、昨夏から出演している『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)での“ぶっちゃけキャラ”で新境地を開拓し、バラエティー番組に引っ張りだことなった。4月から9月まで、テレ朝系で放送された『運命のひと押し~ここで印鑑を押しますか?~』では、ココリコと共に進行役に起用されるまでになった。

 とはいえ、夏菜にとって“本職”は女優であり、バラエティーでのブレークを女優業につなげられなければ意味がない。4月期には、佐々木希主演のNHKドラマ『デイジー・ラック』で2番手に抜擢を受け、存在感を発揮していたが、今回の『ちょうどいいブスのススメ』での主演は、深夜枠ながら、久々のビッグチャンス到来となった。

「放送される日テレの木曜深夜ドラマ枠の視聴率は2~4%程度。10月期の山口紗弥加主演『ブラックスキャンダル』も注目を集めましたが、全話平均3.3%とイマイチでした。夏菜にとっては、視聴率もさることながら、どこまで“主演女優”としてアピールできるかに、今後の女優生命が懸かっているといっても過言ではないでしょう。ここで存在感を示せば、ゴールデン・プライム帯の連ドラで、主演とまではいいませんが、ヒロイン、女優2番手くらいのオファーが来るようになるかもしれません。その意味で、深夜枠といっても、夏菜にとっては重要な作品になるはずです」(テレビ誌関係者)

 朝ドラでの役どころがよくなかったこともあり、女優としては長く不遇の時代が続いてしまった夏菜。ここで一発逆転して、女優としてのポジションを高めたいところだ。

(文=田中七男)

米倉涼子、次は「外科医」か「弁護士」か……『リーガルV』のバブリーすぎる打ち上げ風景

「局内では、すでに続編についてのGOサインが出ていますよ。ただ、オスカーも、『ドクターX』とどちらにするかをまだ決めかねているようです。うちにとっては、うれしい悲鳴なんですけどね」(テレビ朝日関係者)

 米倉涼子が主演を務めたドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』。最終回も17.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録、平均視聴率15.7%と今クールのドラマの中で、ダントツ1位でフィニッシュした。

「当然、『ドクターX』と比べると数字は落ちますが、実はあの『ドクターX』も第1期は平均19.1%と、20%を切っているんです。第2期からはずっと20%超えなので、次回はさらに数字が上がると思いますよ。実際、12月初旬に行われた打ち上げにも、うちの会長とオスカーの社長が来るくらい期待値の高い作品でしたからね」(同)

 その打ち上げ会場も、通常のホテルではなく、昨年六本木にオープンしたばかりの、ホテルやクラブ、ラウンジ、レストランなどを備えた国内初の複合型施設「TOWER OF VABEL」が選ばれた。

「会場は『バブリー』の一言で、まさにテレ朝の米倉さんに対する敬意を感じましたね。同局の早河洋会長とオスカー社長の古賀誠一社長の両名がドラマの打ち上げに来るのは非常にまれですからね。社員は外に週刊誌記者などがいないか、何度も見回りさせられてましたよ」(芸能事務所関係者)

 会場には300人近くが集まり、米倉は主演らしく大トリで登場した。

「定刻になると、まず早川会長の挨拶がありました。『米倉さんには医者から弁護士まで演じていただいていますが、うちは刑事モノが強いので、今後は『相棒』や高橋英樹さんの『十津川警部』ともコラボしてみるのも面白いかもしれませんね』というと、会場はまさかの組み合わせに沸きましたね。なかなか実現は難しいかもしれませんが、会長の発言ですから、それなりに重く受け止めてるスタッフもいましたよ」(同)

 すぐに番組プロデューサーの乾杯の挨拶があり、歓談の時間となったが、その時も米倉は主演としてスタッフをねぎらっていた。

「歓談中、米倉さんは片手に白ワインを持って、各テーブルを丁寧に挨拶しながら回ってました。『あの頃は大変だったよね~』とか、スタッフと肩を組みながらフランクに話しかけていましたね。この日は第8話のオンエアを全員で見るということだったので、20時半には1次会はいったん終了という形だったんです。それもあって、30分くらいしたらすぐに出演者の挨拶となりました。オスカーの社長が帰るときは、米倉さんが大きな声で『社長~!』って言って見送ってましたね」(ドラマスタッフ)

 歓談もそこそこにビンゴ大会と各出演者の挨拶があり、メインどころの順番は小日向文世、高橋英樹、向井理、そして米倉涼子の順だった。

「ビンゴの商品を紹介しながら挨拶をするのですが、以前は家電とかiPadとかが多かったのですが、最近の傾向にのっとって、商品券とか旅行券、食事券とか、かさばらないものが多かったですね。そんな中で異彩を放っていたのが、勝村(政信)さんのドローンでした。当日は舞台稽古で欠席だったので『もしかして、それにかけて(ドロン=欠席)るの!?』と米倉さんも大盛り上がりでした。小日向さんは叙々苑の5万円焼肉券を3人分の15万円、高橋さんは商品券10万円を3人分、向井さんは15万円の商品券に『さらに5万円足します!』と言って、その場で財布から5万円を出して計20万円の景品としました。当たった方は不在で、連れの方に渡していたのですが『5万円抜くなよー!』と言って会場を笑わせてました」(同)

 向井は、挨拶でも周囲を驚かせる発言をしたという。

「挨拶で『リーガルVのヴィクトリーにかけて、今回VICTORY OPTICALの眼鏡を買いましたけど、やっぱり天馬先生の貫禄には負けるので、来年の10月までにはひげを生やしてきます!』と続編を示唆する発言をしました。そして『さあ、最後は我らがヒロイン、米倉涼子の登場です!』と米倉さんを呼び込んでました」(同)

 その米倉は「景品に負けちゃうので、先に挨拶します」と言って、こう続けたという。

「『6年間、群れなかった私が今回仲間の大切さを教えられました。“チーム京極”として、みんなでズッコケたりするシーンも楽しかったです』と、これまでのフリーランスの敏腕ドクターという役柄だった『ドクターX』とは違う“チーム”を強調してましたね。どこか涙ぐんでいましたから、思うところがあったんでしょう。そして、肝心の景品は25万円の商品券が2組でした。それで、当たったのがライバル役の小日向さんで、米倉さんも『5万円だけ持って帰る?』といって会場を笑わせてました。小日向さんも『いや、いいよ~』といって、最終的には5万円を5人に分けていました」(同)

 差し入れ女王の異名を取る米倉は、これ以外にも驚くべきサプライズ品を用意していた。

「彼女は自身のスタイリストにスタッフジャンパーを発注していて、その数なんと120着です。黒が基調で、1着4,000円~5,000円くらいするんじゃないでしょうか。撮影中も叙々苑弁当を大量に差し入れたりしてましたが、米倉さんは打ち上げだけで100万円ほどは使ってるはずです。こういうのを見ると、しばらく彼女の時代が続くのかなって思いますよね」(同)

 米倉の次回作は、果たして医師か弁護士か、それとも――。

『中学聖日記』有村架純&岡田健史の純愛が実るも、不満が殺到!「毒親肯定ドラマ」と激怒の声も

(これまでのレビューはこちらから)

 有村架純主演ドラマ『中学聖日記』(TBS系)の最終話が12月18日に放送され、平均視聴率9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 二ケタとはなりませんでしたが、自己最高視聴率で有終の美を飾った同ドラマ。主人公2人の恋の行く末が気になると前回の放送直後から話題になっていましたが、一体どんな結末を迎えたのでしょうか。

 ではでは、今週もあらすじから振り返っていきましょう!

■取り調べに誓約書……2人の恋の行く末は!?

 未成年誘拐容疑で警察へ連行されてしまった聖(有村)。厳しい取り調べの中で無実だと言い張るも信じてもらえず。さらに、取り調べが終わると今度は愛子(夏川結衣)から“今後一切、晶(岡田健史)の目の前に現れない”と書かれた誓約書にサインしろと迫られてしまう。

 悩んだ末に聖は誓約書にサインし、同時に日本を離れ海外で教師として働くことを決意する。そんな聖を知った原口(吉田羊)と勝太郎(町田啓太)は、遊園地に聖を呼び出し、晶と再会させる。

 母親からサイン済みの誓約書を見せられ「自分がするべきことを考えなさい」と言われていた晶は、聖に「聖ちゃんに幸せになってほしい。だからもう会わない」と伝えた。すると、聖は「海外で教師になる。会えてよかった。さよなら黒岩くん」と明かし、2人は笑顔で別れる。

 それから5年後、タイで教師として働く聖の目の前に、大人になった晶が突然会いに。晶は「平成2018年」と書かれた誓約書を聖に手渡す。それを見た聖はにっこりと笑い、2人の恋はついに叶うのだった、というのが最終話のストーリーでした。

■2人の恋は叶うも「なんで?」「スッキリしない」と不満殺到!

 高校時代でも別れた2人ですが、さらに5年経ち結局2人の恋は実るというハッピーエンドだったんです、が! これにネットでは不満の声が殺到し、「なんで」「スッキリしない」との感想が飛び交う事態に。

 とくに多かったのが、遊園地で再会し「もう会わない」と晶は宣言。聖も「さよなら」と言って別れるんですが、その5年後、晶はタイにいる聖に会いに行くんです……。「もう会わない」といったはずなのに!? えっ!? 意味がわかりません。さすがにここには視聴者からものすごいツッコミが(笑)。「もう会わない」と言ってすぐ5年経ち、すぐにタイで再会ですからね。「矛盾している!」と驚いたようです。

 で、タイで再会した晶は誓約書を渡すんです。が、これにもツッコミが。なんと「平成2018年」と聖の直筆で書かれているんです。この文字を2度クローズアップして放送しているため、多分スタッフ側としては「記入ミス=不成立=会いに行ってよし!」という意図があるのかもしれません。ですが、そんな細かいところ、何の説明もなく視聴者にわかると思いますか?(大体、先週は原口の書いた履歴書類の「卸売業」が思いっきり間違っていたので、この「平成2018年」もスタッフ側の凡ミスなのかと思っちゃいましたよ!)「読み取れ!」と言われても高度すぎてあ然です。案の定、放送直後に「平成2018年のくだりは何?」といった声が殺到し、結末よりもそっちに注目がいってましたよ。

 尺が足りなかったのか、大事な部分が雑すぎ。正直に言うと、まるで打ち切りのような終わり方でした(別れ方・再会の仕方などが唐突すぎてびっくりです)。「スッキリしない」といわれる理由はそこにあるかと思います。

■純愛ドラマのはずが……「毒親肯定ドラマ」とブーイングの嵐

 聖の件で仲が悪くなった黒岩家ですが、最後の最後で仲直り。この簡単な説明だと、「めでたし」といった感じがしますが、実際、これにもブーイングの嵐。

 母親の愛子はひとり息子の晶に対し、過保護すぎる印象があり、度々毒母みたいな行動(晶が家出し、聖の周囲を探るなど)を起こしていました。そのために晶は母親を毛嫌いしていた。しかし、最終話では、そんなことはなかったかのように仲直り。

 ちなみに、最終話では

・母親が反対したから母親の希望通りいい大学いっていい企業入る

・母親が許してくれたから先生に会う

・ぜんぶ母親の言う通りの人生

 といった内容に。

 ネットでは、「あれだけ、ケンカしていた親子が、結局母親の言うことを聞いて“いい話”でまとめるって」「なんだか都合が良すぎる」「これじゃ、晶はマザコンに見えるよ!」とすこし怒った感があるコメントが多く寄せられていました。

 ん~。こういう、親子のハッピーエンドは納得できないというのもわかります。もうすこし、親子関係部分も深く描いて欲しかったです。

■登場人物は聖・晶・愛子・勝太郎で十分だったのでは?

 たくさん登場人物が出てきましたが、結局必要だったのは聖・晶・愛子・勝太郎の4人だったなといった印象。

 最終話では突然、夏木マリ演じる晶の中学時代の校長先生が晶と聖のことを知って愛子に会いにくるんです、「許せない」という愛子に優しく諭すんですが、これがよくわからない……(笑)。突然出てきた意味って一体!?

 で、あれだけ、聖と晶の仲を壊そうとしていたるな(小野莉奈)、聖の彼氏だった野上(渡辺大)やネグレクト母親の橘美和(村川絵梨)も出てこず。さらに、晶の父親の島崎康介(岸谷五朗)にいたっては、あれだけ晶に「男だったらちゃんと筋を通せ」みたいなことをいったのに、最終話の晶の行動によって、まったく意味なし。登場が無意味に(笑)。

 結局、本当に4人でよかったと思わせてくれる最後でした(笑)。

 以上、最終話のレビューでした。

 最終回に感動した人からは、続編を望む声が上がっていましたが……、まあ、正直この終わり方だと、それはないかと。それより、次回作の深田恭子主演ドラマに期待して欲しいところ。来年の放送を楽しみ待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

『イッテQ!』だけじゃない! 日テレドラマ“壊滅”止まらず……「フジテレビ化」の懸念

 人気看板番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)のヤラセ問題が話題となった2018年。

 実はバラエティでミソがついただけでなく、今の日テレはドラマにおいても絶不調だと業界内でウワサされている。

 今クールで日テレドラマの視聴率トップを飾ったのは、全体7位の『今日から俺は!!』で全話平均視聴率9.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。以下、『ドロ刑 -警視庁捜査三課-』が8位の8.8%、放送開始前には大きな期待を寄せられていた『獣になれない私たち』が9位の8.7%と、軒並み低視聴率にあえいだ。

 福田雄一ワールド全開の『今日から俺は!!』は、原作ファンの40~50代に受け入れられただけでなく、普段テレビをあまり見ない10代などの支持も集め、久しぶりに「ファミリーで見られるドラマ」として高評価を得た。

 しかし、『ドロ刑』は名バイプレイヤーの遠藤憲一や旬の中村倫也など、脇に豪華な顔ぶれを集めたものの、ほぼ無風。『けもなれ』にいたっては、「イライラする」「話がとっ散らかっていて何が言いたいかわからない」と酷評が相次いだ。

 日テレドラマには「水曜ドラマ」「土曜ドラマ」「日曜ドラマ」の3つの枠があるが、11年の『家政婦のミタ』以降は、どの枠においても大ヒットといわれる作品が登場していない。

「フジテレビの凋落が叫ばれて久しいですが、今クールの作品はともかく、近年は意欲作も見られるようになったフジに比べ、むしろマズイ状況にきているのは日テレじゃないかといわれています。ジャニーズ事務所など、お付き合いのある事務所などから主演が決まり、主演ありきの安直なつくり方をしている点などは、かつてのフジのようだといわれていますし、対応の悪さもよく耳にします」(テレビ雑誌関係者)

 ドラマ取材などでは、複数媒体を集めて行う「合同取材」のスタイルが一つの定番だが、集まった記者たちの間で最近の日テレの対応について話題になることもあるという。

「取材待ちの間に、別媒体の記者さんから『日テレの広報さんって、怖くないですか?』と聞かれることがときどきあります。おそらく個人差があるでしょうし、そもそも受け取り方の違いもあるのでしょうが、例えば『けもなれ』は、媒体をかなり選んで取材を受けていたようで、媒体名で断られ、『基本的に受けていないけど、どうしても取材したいということなら、受けるかわかりませんが、とりあえず企画書だけ送っておいてください』と、かなり高圧的な態度で言われて、びっくりしたなんて話も聞きますよ」(同関係者)

 また、あるエンタメ記者は言う。

「制作サイドの取材をしていくと、日テレドラマがおかしなことになっているのは、脚本家のせいじゃなくて、演出のせいだというグチをこっそり聞くこともあります。大仰なBGMをつけたり、暗く自己満足な映像にこだわったりと、脚本の世界を殺してしまうというか。作り手の中でも、方向性が定まらず、ちぐはぐになっている部分があるようです」

 もちろん局の体質ではなく、個人、あるいは座組みの雰囲気はあるもので、『今日から俺は!!』のように制作サイドも出演者もともに楽しみ、視聴者にも受け入れられる好例もある。

 日テレが今後、どんなものを見せていくのかに注目したい。

『大恋愛』アルツハイマー患者は、消費されて捨てられた……残酷な最終回に「後味悪すぎ」

 14日に放送されたドラマ『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)最終回の視聴率は13.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。過去最高です。おめでとうございます。

 さて、第1話から好意的なレビューをしてきたし、実際とっても面白い作品だと思っていましたが、まあ最終回は、どうなのこれ。どうなのよ。振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 

■あっけなく死んだ

 若年性アルツハイマーが日々進行していた尚ちゃん(戸田恵梨香)が書き置きを残して失踪してから半年。夫の真司(ムロツヨシ)たちはテレビの「見つかりました」的な番組に依頼して、尚ちゃんの居所を突き止めました。

 片田舎の小さな診療所に、尚ちゃんは身を寄せていました。発病前に貯め込んでいた5,000万円の預金通帳を手に「これで面倒を見てくれ」と頼み込んだそうです。診療所の手伝いをしたり、看護師さんに世話をしてもらったりしながら、ゆっくりと時を過ごしていた尚ちゃん。真司の顔を見ても、それが誰だかわかりません。

 診療所の医師から手渡されたビデオカメラには、尚ちゃんの自撮りムービーがたくさん残っていました。小さなモニター画面の中で、真司、真司と語りかける尚ちゃん。

「あたし、あたしね、真司に会いたいな」

 号泣してしまう真司は、医師に促され、“はじめましての人”として尚ちゃんと話してみることにしました。

 真司は、自分と尚ちゃんのことを書いた小説を読み聞かせます。最初はただ、心地よく聞いていただけの尚ちゃんでしたが、自分が病気になったことを真司に告げるシーンで、変化が訪れました。

「『ごめんね、面倒な病気になっちゃって』妻は続けて語った。『ぜんぜん平気。迷惑かけると思うけど』」

 真司がそこまで読み上げると、尚ちゃんが不意に続きを暗唱しました。

「一生懸命生きるから、よろしくお願いします」

「真司……」尚ちゃんが、真司の目を見つめています。

「やっぱり真司は才能あるね、すごい」

 記憶が、そのときだけ戻ったのでした。その日以来、尚ちゃんは真司のことを思い出すこともなく、「それから1年後、尚は、肺炎であっけなくこの世を去った」んだそうです。そのほかいろいろありましたが、大筋そんな感じです。

 

■まず町医者がヤバい

 いや、あのさ、家の前に前後不覚の女が立ってて、そいつが「私アルツハイマーです」と言いながら5,000万円の預金通帳を出して「面倒みてくれ」ってなったときにですよ。言いなりになって面倒みますか? という話です。まず警察でしょ。

 どういうつもりで町医者は身元を引き受けたのか。本人は「家を出てきた」と言っているが、アルツハイマーを自称する通り、意思は不明瞭です。尚ちゃんは財布を置いて出て行ったから健康保険証など身分を明かすものは持っていなかったかもしれないけど、通帳はあったわけです。通帳からは口座名義と銀行支店名がわかるし、警察に届ければ口座から住所氏名はわかります。しかも尚ちゃんには捜索願が出ている。そうじゃなくても「間宮尚」の通帳と間宮真司の著書を持っているわけですから、町医者さえその気になれば、翌日か翌々日には尚ちゃんは真司の家に帰れたのです。彼ら夫婦を引き剥がして、恵一くんから母親との日々を奪ったのは、この町医者です。

「診療所の手伝いをさせた」とか「看護師を雇って世話をさせた」とか、何を勝手なことをやっているのか。この町医者にとって尚ちゃんは患者でもないし、患者扱いで診療行為を行っていたつもりだとしても、家族の意思を確認しようとしないのは、どういう了見か。もうね、犯罪の匂いさえ漂いますよ。何しろこの自称若アル患者には5,000万円の預金残高があるわけです。アルツハイマー患者の財産って、それこそ医療関係者にとって、もっとも慎重に取り扱うべきものでしょう。成年後見制度とかさ、ちゃんと制度があるわけでしょう。ちゃんとしようよ。

 しかも町医者を訪れた時点で尚ちゃんの病気は進行中ではあっても、まだ「何もかも忘れました」という状態ではなかった。適切な治療を受ければ、進行を遅らせることだってできたかもしれないし、何しろ真司と尚ちゃんの義理の父親となった井原侑市(松岡昌宏)という人は、尚ちゃんの主治医であり、アルツハイマーの世界的権威で、最先端医療に携わってる。どう考えても、その時点で井原に診せるのが医者として最善の判断なはずです。専門家でもない町医者が独自の判断で適切な医療を受けさせず、病気の進行を早めてる。まるで「早く全部忘れてしまえ」とでも言いたいかのような。アルツハイマーの診断が下れば、口座を凍結される可能性もありますからね。町医者にとっては、尚ちゃんを専門医に診せないほうが都合がいいわけだ。5,000万円下ろし放題だからね。

 とにかく、アルツハイマーを自称していて、その症状が明らかに見られる患者の意思だけを尊重し、家族の意向を確認しない医者というのはヤバすぎだし、真司はもっと怒ったほうがいい。「お前さえすぐに警察に届けていれば……!」って、怒ったほうがいいよ。井原先生も専門家なら怒れよ。ママも怒れよ。何してんだよ。

■結局、消費された

 性懲りもなく、真司は尚ちゃんの記憶が戻った瞬間を「神様が僕らにくれた奇跡だったのかもしれない」とかポエミーな解釈をしています。そして、それをそのまま小説に書いて『大恋愛~僕を忘れる君と』という新刊を出版しました。どうせバカ売れでしょう。おめでとうございます。

 女神だとか奇跡だとか、結局「また小説を書けた」ことだけが真司にとって大切だったわけだし、尚ちゃんが死んだ後には「尚ちゃんのことはこれで終わり、もう書かないよ」とか言ってる。

 このドラマでは、再三にわたって「作家が身近な病人をネタにすること」の是非について疑問を投げかけてきました。尚ちゃんと同じMCI患者の松尾(小池徹平)は「尚は小説の道具だろ」と真司を糾弾したし、担当編集の水野さん(木南晴夏)も尚ちゃんに「小説家の嫁としての覚悟」を問うたりしていました。

 そういう疑問を、結局疑問のまま放り投げて、ドラマは尚ちゃんを殺して終わりました。病気はネタとして消費されただけで、作品そのものが「難病をネタにすること」とどう向き合ってきたかは示されなかった。真剣に向き合っているというポーズだけだった。

 このドラマで描かれたのは、小説家の嫁が「病気になるまで」であって、尚ちゃんが「病気になった後(完全に記憶を失った後)」のことは何も語られません。

「あれ以降、一度も思い出さなかった」
「あれは奇跡だった」

 真司は、記憶を失った尚ちゃんの面倒を見ることもなく、たまに会いに行くだけで、発症後には生活を共にすることすらしなかった。「あれは奇跡だった」と「死んだ」の間に、本来なら長大で退屈で代わり映えしない、苦難と絶望に満ちた日々があるはずです。人によっちゃ数十年、そういう日々が続くわけです。それがアルツハイマー患者を家族に持つということなんです。

 そういう日々は、小説家である真司には必要なかったと、ドラマは言っている。なぜなら、小説に書けることがないからだ。毎日同じ苦難の繰り返しだからだ。

 だから、ドラマは尚ちゃんを棄てたのです。記憶を失い、「尚ちゃんでなくなった尚ちゃん」は「もう尚ちゃんではない」と、断言したのです。

 病気が進行し、だらしなく口からこぼれ落ちるヨダレを拭ったり、尚ちゃんの激臭ウンコにまみれた大人用オムツを交換したり、ときに癇癪を起こしてモノを投げつけられたり、そうなった尚ちゃんの面倒を見たのは、真司じゃなくて、尚ちゃんの5,000万円で雇われた田舎の看護師だった。

 このドラマが多くの視聴者の涙を搾り取った“大恋愛”の正体は、そういうものです。ボケ切る前の尚ちゃんなら愛せるけど、ボケ切ったら愛せないんです。『僕を忘れる君』は好きだけど、『僕を忘れた君』には興味がないんだ。「尚ちゃんが尚ちゃんでなくなっても、尚ちゃんじゃなきゃ嫌なんだ」と真司が言っていたのも、ハイ、全部ウソでした。

 病気になっても「一生懸命生きるから、よろしくお願いします」と言った尚ちゃんでしたが、どっかで勝手に死にました。早々に死んでくれてよかったね。めでたしめでたし。

 なかなか最低な結論だったと思います。

 

■戸田ムロはすごかった。

 そんなわけで、脚本的には“メッセージ性”だけあって“メッセージ”がないという、そのわりに、すごく悲しい場面や神々しい場面が訪れて泣けちゃうという、いかにもベテランにいいようにやられたなという感想なんですが、戸田さんとムロさんのお芝居はすごかったね。がっつり感情移入しちゃったものだから、余計に最終回の尚ちゃんが不憫で、ひたすらムカついていたのだけど。

 あと、今になって思うと、サンドウィッチマン・富澤たけしが演じた引っ越し屋の木村が、ぼちぼち脚本自体を自己弁護するようなセリフを言わされていたなあと感じます。病気になった尚ちゃんのことを「書くべきだ」とか、いなくなった尚ちゃんを「探すべきでない」とか。真司にとってではなく、物語の進行にとって都合のいいことを、説得力のある雰囲気で述べていました。そういう意味で、富澤さんはすごく信頼されていたのでしょうね。

 そういうわけで、後味悪いけどここで終わります。よいお年を!
(文=どらまっ子AKIちゃん)