元農水次官に刺殺された長男が習ったという「軍隊式暗殺八極拳」とは? ドラクエではザオラル祭りも

 元農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者(76)に刺殺された長男の英一郎(44、無職)さんが、過去に「軍隊式暗殺八極拳」を6年間習っていたと公言していたことがわかった。

 1日、英昭容疑者は、東京都練馬区の自宅にいた英一郎さんの腹や胸など10カ所以上を刺し、自ら「息子を刺した」と110番通報。川崎市で児童ら20人が殺傷された事件に触れ、「長男が子どもたちに危害を加えてはいけないと思った」という内容の供述をしているという。

「英一郎さんは、Twitterに『ドラクエ10ステラ神DQX(熊澤英一郎)』という実名入りのアカウントを持っており、オンラインゲーム『ドラゴンクエスト10』の界隈ではちょっとした有名プレイヤーでした。Twitterでは、『元事務次官の愚息であります。凄い人でしょ?w 国家レベルの人なんですw』と父親自慢を繰り返していたほか、実際にゲーム上でのトラブルを英昭容疑者に後始末してもらったことをほのめかすツイートも見つかっている。報道では“無職”とされていますが、『イラストレーター』や『地主』を自称しており、たまにイラストの仕事を請け負っていると明かしていました」(ゲームライター)

 大好きだった『ドラゴンクエスト10』のオンライン上にログインしたまま亡くなったと言われている英一郎さん。立ったまま動かなくなったキャラクター「ステラ神」の周りには、多くのキャラクターが集まったという。

「英一郎さんが操作していた『ステラ神』の横には棺桶が置かれ、集まったプレイヤーが蘇生呪文の『ザオラル』を次々とかける“ザオラル祭り”が行われたようです。オンライン上の『ステラ神』は生きていますから、なんの効果もないのですが、ネットのライトなノリで面白がっていたのでしょう」(同)

 また、英一郎さんはTwitterで「軍隊式暗殺八極拳」なる拳を身に着けていると公言。2014年10月には「現在、護身術として役に立っています。秋葉でカツアゲ3人撃退してます。素人がナイフ持ったくらいじゃ私には勝てないよ♪」とツイート。昨年6月にも「言っとくが私、リアルでもそこそこ護身術、身に付けてるからな? 台湾の留学生、蘇さんに軍隊式八極拳6年間習ったからな?」と凄んでいる。

「八極拳は、中国武術の中でも屈指の破壊力を誇り、敵の動作を抑えることや攻撃を命中させることに重きを置いている武術。接近戦に強く、軍隊に採用されたことでも知られています。英一郎さんの腕前は今となっては知る術はありませんが、父親相手には役に立たなかったようです」(同)

 ネット上には、英一郎さんの生前の様子が汲み取れる材料がゴロゴロと転がっているだけに、野次馬による騒ぎはしばらく続きそうだ。

元農水次官に刺殺された長男が習ったという「軍隊式暗殺八極拳」とは? ドラクエではザオラル祭りも

 元農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者(76)に刺殺された長男の英一郎(44、無職)さんが、過去に「軍隊式暗殺八極拳」を6年間習っていたと公言していたことがわかった。

 1日、英昭容疑者は、東京都練馬区の自宅にいた英一郎さんの腹や胸など10カ所以上を刺し、自ら「息子を刺した」と110番通報。川崎市で児童ら20人が殺傷された事件に触れ、「長男が子どもたちに危害を加えてはいけないと思った」という内容の供述をしているという。

「英一郎さんは、Twitterに『ドラクエ10ステラ神DQX(熊澤英一郎)』という実名入りのアカウントを持っており、オンラインゲーム『ドラゴンクエスト10』の界隈ではちょっとした有名プレイヤーでした。Twitterでは、『元事務次官の愚息であります。凄い人でしょ?w 国家レベルの人なんですw』と父親自慢を繰り返していたほか、実際にゲーム上でのトラブルを英昭容疑者に後始末してもらったことをほのめかすツイートも見つかっている。報道では“無職”とされていますが、『イラストレーター』や『地主』を自称しており、たまにイラストの仕事を請け負っていると明かしていました」(ゲームライター)

 大好きだった『ドラゴンクエスト10』のオンライン上にログインしたまま亡くなったと言われている英一郎さん。立ったまま動かなくなったキャラクター「ステラ神」の周りには、多くのキャラクターが集まったという。

「英一郎さんが操作していた『ステラ神』の横には棺桶が置かれ、集まったプレイヤーが蘇生呪文の『ザオラル』を次々とかける“ザオラル祭り”が行われたようです。オンライン上の『ステラ神』は生きていますから、なんの効果もないのですが、ネットのライトなノリで面白がっていたのでしょう」(同)

 また、英一郎さんはTwitterで「軍隊式暗殺八極拳」なる拳を身に着けていると公言。2014年10月には「現在、護身術として役に立っています。秋葉でカツアゲ3人撃退してます。素人がナイフ持ったくらいじゃ私には勝てないよ♪」とツイート。昨年6月にも「言っとくが私、リアルでもそこそこ護身術、身に付けてるからな? 台湾の留学生、蘇さんに軍隊式八極拳6年間習ったからな?」と凄んでいる。

「八極拳は、中国武術の中でも屈指の破壊力を誇り、敵の動作を抑えることや攻撃を命中させることに重きを置いている武術。接近戦に強く、軍隊に採用されたことでも知られています。英一郎さんの腕前は今となっては知る術はありませんが、父親相手には役に立たなかったようです」(同)

 ネット上には、英一郎さんの生前の様子が汲み取れる材料がゴロゴロと転がっているだけに、野次馬による騒ぎはしばらく続きそうだ。

天皇陛下と雅子さまは「令和の理想の夫婦」になる? 「平成時代との違い」を皇室ウォッチャー解説

 去る5月1日、新天皇が即位し、「令和」が開幕した。上皇さまと美智子さまが国民から「平成の理想の夫婦像」と言われただけに、天皇陛下と雅子さまご夫婦の“関係性”に着目する人も多いが、皇室ウォッチャーX氏は、お二人をどのように見ているのだろうか。

――上皇陛下と美智子さまが「平成の理想の夫婦」として国民から愛されていた理由はどこにあると思いますか。

皇室ウォッチャーX氏(以下、X) 夫婦としてお互いに“支え合う”お姿が、理想の夫婦として国民から尊敬されていたのだと思います。平成の時代、皇室のトップは天皇陛下であり、美智子さまはあくまで2番目の序列でした。美智子さまは、その立ち位置の中でできる最大限のお支えをなされていましたし、上皇さまも美智子さまにとても感謝されていたように感じます。国民はお二人のそんなお姿をよく目にされたのではないでしょうか。

 最近のことで言うと、今年2月の「在位30年式典」で、当時天皇陛下であった上皇さまが、原稿を読む順番を間違えられた際に、そっと美智子さまが近寄って、原稿を読む正しい順番をお伝えしたのです。上皇さまも「ありがとう」とおっしゃって、美智子さまのことを本当に信頼されているのだと感じました。

――天皇陛下と雅子さまは、どのようなご夫婦であると思いますか。

X 私生活では、よく会話されるなど、コミュニケーションを密に取られているご夫婦だそうです。雅子さまが適応障害で療養されてからも、陛下がずっと支えられ、その思いに応えるために少しずつ病状を回復されてきたと言われています。

 一方、公務などの公式の場では、平成の両陛下よりも陛下と雅子さまの方が、“各々”で活躍されているイメージです。今回のトランプ大統領とメラニア夫人との懇談でも、お二人とも通訳をほとんど使わずに英語で会話されていました。今までは、あくまで天皇陛下が主体で、皇后陛下は少し後ろに下がられることが多かったですが、元キャリアウーマンで数カ国語を話すことができる雅子さまだからこそ、このような対応ができたのでしょう。令和流の皇后陛下として、今後もご活躍が期待できると思います。

――お二人のエピソードで心に残っているものをお教えください。

X 雅子さまが療養に入られてからは、しばらく公務にお出ましになっていないこともあって昔の話になってしまいますが、やはり千葉県の鴨場デートでのエピソードは印象に残っています。この場で陛下は「一生全力でお守りします」とプロポーズをされ、そのお言葉を婚約会見で雅子さまが披露されました。そのお言葉通り、ずっと雅子さまを守られてきた陛下だからこそ、今の雅子さまがいらっしゃるのだと思います。

――お二人の夫婦像が、令和時代の「お手本」になりそうだと感じる点はありますか。

X 雅子さまが陛下のお妃候補として報道されていた当時、ちょうど女性の社会進出が始まった頃でした。雅子さまは、まさにその代表格だったのです。ハーバード大学、東京大学を経て外務省に勤務するキャリアウーマンという経歴の女性が、皇太子妃になられるというは当時衝撃的なことだったと記憶しています。社会に出られたことのある雅子さまと、海外留学の経験を持つ陛下というご夫婦は、今の日本国民の感覚に寄り添うことができると思います。また、ご夫婦としてもそうですが、今後、雅子さまご自身の存在感が令和の象徴になってくる気もしています。雅子さまをお手本にしたいという日本女性は増えるのではないでしょうか。

――愛子さまにとって天皇陛下と雅子さまは、どのようなお父さま/お母さまだと思われますか。

X 愛子さまは、勉強でわからないことがあると、よくご両親にお聞きになるそうです。天皇陛下は文系科目、雅子さまは理系科目がそれぞれお得意とのことで、科目に合わせてご両親に教えてもらっているとか。愛子さまは、特に歴史学にご興味があるようで、天皇陛下とは普段の雑談の中でも、そういった話をされているという話も耳にします。きっと愛子さまにとっては「なんでも知っているお父さん」という感覚だと思います。

 一方で、小学生のときに不登校気味になった愛子さまに、ずっと寄り添っておられたのが、お母さまである雅子さま。愛子さまは、雅子さまのことをとても信頼されていると思います。昨年夏、須崎御用邸近くの砂浜で、ご一家が取材対応をされた際、お二人が落ちていたゴミを拾って、“即席コント”のようなユーモラスな会話をされていたのも印象深いです。とても仲のいい母子だと感じました。

かわいすぎる首相官邸インスタグラム、“中の人”はJK!? トランプ大統領に「#おそろコーデ」

「ポップでかわいい」と女子から人気の首相官邸インスタグラム。アメリカのドナルド・トランプ米大統領が26日まで国賓として来日したことで、フォロワー数を大きく伸ばしている。

 同インスタグラムは26日、トランプ大統領と安倍晋三首相が千葉県でゴルフを楽しむ様子をストーリー機能で投稿。どの動画もかわいく“デコられて”いるほか、ゴルフカートで移動する2人の動画では「どちらがスコアが上になると予想?」とアンケート機能を使用。横には「結果は国家秘密です」といった“小ボケ”なども添えられている。

 また、27日の宮中晩さん会前に撮影された動画には、トランプ大統領と安倍晋三首相のネクタイが赤色であったことから、「#赤ネクタイ」「#おそろコーデ」のハッシュタグがつけられている。

「先月、イタリアを訪問した際には、政府専用機の動画と共に『#飛行機好きな人と繋がりたい』とのハッシュタグがつけられるなど、そのユルさが話題に。今回の来日では、『かわおじ』(かわいいおじさんの略)などと呼んでトランプ大統領と安倍首相のツーショット写真をデコる女子が続出しており、動物の耳をつけたり、『ズッ友だヨ』と2人の周りにハートを撒き散らした画像などが出回っている。4月以前はなかなか注目されなかった同アカウントですが、デコり効果でフォロワー数はこの2カ月で約4倍に急増しました」(カルチャーライター)

 そんな女子人気の高い同アカウントだが、幻冬舎の編集者・箕輪厚介氏が主催するオンラインサロン「箕輪編集室」のツイッターが「首相官邸のインスタの中の人が2月入会にいるそうです!」とツイート。先月、ネット番組に出演した箕輪氏は、この“中の人”について「同い歳くらいの年齢の男。真面目そうな人だったけど、首相官邸のインスタはフリが効いているから、やりようはメッチャあるよねっていう話はした」などと語っていた。

「これまで『政府が女子高生を雇っているのでは?』などとウワサされてきましたが、実際は『箕輪編集室』に出入りするような意識高い系のおじさんが戦略的に行っていることが判明。当たり前の話ですが、一部では『言わないでほしかった』なんて声が上がっています」(同)

 日米の仲良しアピールを演出した同インスタグラムだが、こんな皮肉も……。

「日本はトランプ大統領を最大限もてなすことで、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉において譲歩を引き出したい思惑がありましたが、日本滞在中のトランプ大統領のSNSを見てみると『日本政府の人々はこう話す。民主党は、私や共和党が成功を収めるより、アメリカが失墜することを望んでいると』と民主党を攻撃するなど、いつもの調子。この温度差は、世界中に“浮かれているのは日本だけ”という印象を与えてしまったのでは」(同)

 首相官邸によるデコ画像・動画の数々は、若者の政治離れを食い止める特効薬となるだろうか?

各国の北朝鮮レストランから美女軍団が消えた!? 極東ウラジオストクから緊急リポート!

 4月末、ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩党委員長が初の首脳会談を行った、極東ウラジオストク。市内には北朝鮮が直営するレストランが複数あるが、国連の経済制裁の影響で労働ビザが更新できず、美女軍団が激減している。名物の歌謡ショーはキャスト不足で中止となる中、代わりに“秘密兵器”が投入されているようだ。

 北朝鮮がウラジオストクで展開する朝鮮料理店は歴史が古く、故・金日成主席が健在だった1989年、ウラジオストク駅前にソ連と合弁で「モランボン」をオープンさせた。「モランボン」は20年以上前に閉店し、現在は居抜きで韓国料理店が入っている。

 一方、市内では4店舗の北朝鮮レストランが営業中だ。北朝鮮レストランといえば美女軍団の歌、演奏、踊りを繰り出す歌謡ショーが最大の魅力。しかし、4店舗のうち、定期公演を開いているのは韓国系ホテルの近くにある大型店「高麗館」のみ。残り3店舗は、3~4人の美女が給仕するだけで、寂しい限りだ。

 昼に高麗館で食事してみたが、店内の写真撮影は厳禁の上、美女軍団も5~6人ほど。それでも韓国人の団体客が入っており、ロシア人美女を雇用して給仕をサポートさせていた。

 ショーは毎日、午後7時半から行われているといい、この店はなんとか海外の北朝鮮レストランらしいサービスを維持していた。

 ほかの3店舗は交通の便が悪い場所にあり、食事はうまいが、客足はいまいちだ。国連制裁決議は、2019年12月までに加盟国の北朝鮮労働者を送還することになっている。ロシア当局は新規就労ビザの発行を中止している模様で、美女軍団は人手不足に陥っている上、ロシア当局が制裁を順守した場合は、現在の団員たちも今年いっぱいで送還される可能性が出ている。

 定期ショーを実施していない店舗に入ると、カウンター前の物置に北朝鮮製「携帯用画面歌伴奏機」がしまってあるのが見えた。マイクと小型の液晶画面付きカラオケ機がセットになった代物らしい。歌謡ショーを楽しみに来た客に、彼女たちが歌ってあげるのか? それとも「どうしても歌いたい!」という客に渡すのか? 店に長居してみたが、結局、歌伴奏機は使われず、韓国人やロシア人など、まばらな客がシーンとした店内で食事を済ませて出て行くのみだった。

 各国の北朝鮮レストランも同様の事態に見舞われているようだが、美女軍団のいなくなったレストランの行く末はいかに――。

『恋ステ』小山開と石丸晴久に法的措置! ファンに対する「侮辱動画」の代償を弁護士解説

 恋愛リアリティーショー『恋する週末ホームステイ』(AbemaTV)に出演していたモデルの小山開と石丸晴久。去る5月19日、2人が「メンズフェスin大阪」の楽屋で、ファンからのプレゼントを蹴飛ばして踏みつけた上、「俺にいくら、あいつら貢いだと思う? 10万」(小山)「(ファンは)ブスやんな」(石丸)「ブスやし、全然いらんし」(小山)などと暴言を吐くSNS投稿動画がネット上で拡散され、批判の嵐を巻き起こした。

 2人はすぐさま自身のTwitterに謝罪文を掲載したが、同20日には「メンズフェスin大阪」事務局が、2人の今後一切の出演を禁止すると発表。さらに、今回の事態を重く見た小山の所属事務所・ワイケーエンタテインメントは同22日、小山の契約解除を発表した。さらに、同日には、「不適切動画をとった小山開含む一同の今後について」という文書を公表し、そこには、「小山開含む今回の不適切動画投稿(以下本件という)に関与した当事者達(以下当事者達という)に対し、刑事、民事、での法的準備に入ったことをご報告致します」とあり、その理由は「本件同様全国で多発するSNSなどでの不適切動画の投稿やそれを悪意もなくあげてしまう現在の風潮を正し今後の規律として弊社が一石を投じ、今後同様の事件への再発防止の抑止力とする為」と説明されている。

 この一報がニュースサイトに取り上げられると、ネットを中心に「事務所の決断は正しい」「解雇だけでは済まされない問題だと思う」といった法的措置に賛成する声が多数上がることに。しかし、事務所サイドが、具体的に何の罪で訴えるかを明かしていないため、「どういった罰を受けるのだろうか」という疑問も少なからず飛び交っている状況だ。そこで今回、弁護士法人ALG&Associatesの山岸純弁護士に、小山、石丸らに待ち受ける展開について、見解をお聞きした。

 今回の騒動を受け、事務所サイドは「刑事」「民事」での法的準備に入ったと説明しているが、これはどういうことなのだろうか。

 そもそも「『民事で訴える』とは、民事事件として、所属事務所が主体(原告)となって訴訟を提起するという意味であり、一方『刑事で訴える』とは、刑事事件として、捜査機関や検察官に対し、告訴状を提出して刑事告訴をするという意味。刑事事件で訴訟の提起(公訴の提起)ができるのは検察官のみなので、『刑事で訴える』とは『刑事告訴をする』ということなのです」(山岸氏、以下同)という。

「民事事件としては所属事務所の評判を落とされた、予定していたイベントなどの中止を余儀なくされたなどを理由に『損害賠償請求』訴訟を提起することが考えられます。一方で、刑事事件としては、所属事務所の円滑な経営を妨害されたとして、『業務妨害罪(刑法234条)』として刑事告訴することが考えられるでしょう。これは、有形力(物理的な力)を使って人様の業務を妨害することに対する罪で、3年以下の懲役か50万円以下の罰金が科されます」

 動画を見て憤りを覚えたという人にとっては、小山や石丸が損害賠償請求をされたり、業務妨害罪に問われることを「胸のすく思い」と感じるかもしれないが、小山は2002年生まれの高校2年生。その点を踏まえると「刑事事件においては、警察が小山氏に事情を聞くことになったとしても、恐らく “お叱り”だけで終了となるでしょう。起訴はされません」とのことだ。

「しかし民事事件においては、イベントの中止などで所属事務所の売り上げが減少しているでしょうから、この減少した分を損害として賠償しなければならなくなる可能性が高いと思われます」

 昨今、バイト従業員が勤務先での悪ふざけ動画をSNSにアップして、大炎上するバイトテロが流行している。今回の炎上も同様のものだと、山岸氏は見ているようだ。

「未成年であろうとなんであろうと、どんどん責任追及しなければなりません。自分の犯した行動の責任をしっかりと取らせ、それを大々的に報道しないと、こういった若者たちの意識は改まりません」

 今回の法的措置をきっかけとして、何の気なしに不適切動画をSNSにアップしてしまう悪しき風潮がなくなっていけばいいが……。

大相撲観戦のトランプ一行に大ブーイング! 「す~わ~れ~、す~わ~れ~」の大合唱も

 5月26日、来日中のトランプ米大統領夫妻が、安倍首相夫妻とともに両国国技館へ大相撲観戦に訪れた。

 本来は座布団が敷かれる升席に特別にソファを並べ、米国大統領杯の授与のためにトランプ氏が土俵に上がる際には仮設の階段も用意するなど、現職大統領としては初となる大相撲観戦に、国技館側としても異例の対応で迎えた。

 国技館の内外を警察官100人以上が警戒に当たるなど、警備体制も過去に類を見ない規模となったが、一般の観客には必ずしも歓迎されなかったようだ。

 トランプ一行から見て右後方の席にいた観客の男性は、こう証言する。

「この日、国技館の入り口では金属探知機のボディーチェックがあってなかなか入場できず、トランプ一行が到着する数時間前から先乗りした警備の人たちが観客席をちょろちょろ動き回っていて、常連の相撲ファンの間にイライラした空気が張り詰めていました。そんな観客の不満が爆発寸前になった瞬間があったんです。安倍・トランプ両夫妻が着席した直後のこと。結びの3番が始まろうというのに、彼らの背後にいた10人近いSPは、立ったまま警備をしていたんです。そのせいで、後方の観客から土俵が見えにくくなり、『見えないぞ~』などとヤジが飛び始めた。さらに、一部の集団が『す~わ~れ~、す~わ~れ~』と合唱し始めたんです。すかさず、警備関係者とおぼしき人物が、声を上げていた集団に何か話しかけ、合唱はやみました。また、もともとその予定だったのか、ブーイングを受けてそうしたのかはわかりませんが、SPの人たちも腰をかがめたので、それ以上の騒ぎにはなりませんでしたが」

 確かに、この日のNHKの大相撲中継を確認すると、トランプ一行の着席直後に、「す~わ~れ~」と繰り返す音声が確認できた。

 しかし、仮に「それ以上の騒ぎ」となっていた場合、トランプを警護する大統領警護隊が、銃を抜いていた可能性もあるという。警視庁警備部OBはこう話す。

「米大統領は来日の際、大統領警護隊を数十人規模で帯同しますが、彼らには銃の携帯が特例で認められている。国技館に同行した隊員らも銃を携帯していたはずで、もし不満を爆発させた観客がトランプに向かって座布団など、物を投げるような仕草をした場合、反射的に引き金が引かれていた可能性もある」

 事前に日本相撲協会が「物を投げるなどの行為をした者は処罰される可能性がある」と異例のビラ配布で警告したのが功を奏したか、座布団などが乱れ飛ぶことははなかったが、相撲ファンにとっては少し物足りなかったかも?

小学校卒業式の「はかま」に賛否 ――“貧困層”と“子どもの意思”どちらを優先すべき!?

 公立小学校の卒業式で、女子児童を中心に「はかまの着用」が増えており、2017年頃からテレビやネット上で物議を醸している。テレビ番組では、「節目と言えるイベントに服装の自由を認める声がある一方、経済的な事情や着付けの手間を考慮して自粛を求める動きが出ている」などと報道された。

 そんな中、東北を中心に発行している地方紙「河北新報」は2018年12月12日、「卒業式『華美過ぎる』東松島市長が小学生のはかま疑問視 服装で優劣が出ないよう」の記事を掲載。記事によると、宮城県東松島市の渥美巌市長は12月11日、市議会12月定例会の一般質問で、はかまや着物を着て卒業式に出席する女子児童が近年増えている現状に疑問を呈したという。17年度の卒業式における同市8校のはかま着用率は、ばらつきがあるものの、最も多い学校で約9割という高い結果となったとのこと。渥美市長の発言は、各家庭の経済格差を考慮したもので、「はかまを着られない少数の児童が劣等感を抱き、卒業式を心から喜べていないと危惧している。経済的な事情で着たくても着られない女の子の心情は果たしてどうなのか」という意図があったそうだ。

 また、奈良県生駒市の教育委員会も、19年4月22日に行われた定例委員会で、保護者に向け自粛を求める通知を近く各学校を通じて出すことを決めた。はかまを着なれていない児童が、トイレを我慢し「体調不良」を起こすケースや、舞台上での転倒を危惧し「安全面」を考慮した結果だという。今回の決定に際して、市教委は「『禁止』まではしないが各家庭に配慮を求める。(来春の卒業式向けのレンタル予約などがすでに始まっているため)なるべく早く通知したい」とコメントしている。

 Twitter上では「今の小学生はロングスカートやガウチョパンツを着こなしているし、そこまで転倒の心配をする必要はないのでは?」「晴れの日に正装を着ることは賛成」といった声がある一方で、「早朝に着付けをする手間やお金がかかりすぎる」という否定的な声まで、さまざまな意見が散見されたが、いまだ「はかま着用」の是非は問われている状況だ。

 卒業式ではかまを着用する風潮が生まれた理由はなんなのだろうか。大正大学人間学部教授で、子どもにかかわる消費ビジネスを研究する白土健氏は、メディアの影響を挙げ、「大ヒット漫画『ちはやふる』(講談社)がきっかけだと考えられます。具体的に、はかまの着用が増加し始めたのは13年~14年頃」と話す。

 『ちはやふる』は競技かるたに打ち込む高校生の青春を描いた漫画で、11年にテレビアニメ化、16年には女優・広瀬すずの主演で実写化されており、いずれも主人公らは、はかまを着用している。これらを見た児童が「かわいい! 真似したい」と飛びつき、はかまの着用が広まったと考えられるという。

 また、白土氏によると「少子化」が、児童を取り巻く経済活動の変化をもたらしているとのこと。

「両親2人、両祖父母4人の合計6人の財布を示す『6ポケット現象』という言葉があります。少子化の影響により、子ども一人当たりに投じる金額が増えているのです。『6ポケット現象』という言葉からも、ランドセル商戦やはかまの着用などの“お金がかかる”ことへの抵抗が薄れているのでは」

 さらに白土氏は、「小学生の娘が実際にはかまを着た」という知人がいるといい、「娘さんが『仲の良い○○ちゃんがはかまを着るから、私も着たい!』と言ったそうで、子ども主導で衣装を決めたとのこと。そのことに対して、保護者は止めるのではなく、むしろ七五三の延長のような感覚で晴れの日を楽しんでいたようです」という。

 「6ポケット現象」と子どもの成長を「祝う」気持ちが重なれば、はかまの着用率が増加したことは自然なことかもしれない。

 「6ポケット現象」という言葉が生まれた一方で、保護者の所得が低く、相対的貧困状態に陥っている児童も少なくないという現状もあるだろう。渥美市長は、貧困層と言われる児童への配慮として「はかまの着用」に苦言を呈しており、確かに周りの友達がはかまを着用しているのに、自分だけ着ていないという状況は、児童に“劣等感”を覚えさせるのは想像に難くない。

 経済的な事情から学習塾に通うことが難しい中学生を対象にした無料塾「中野よもぎ塾」の代表・大西桃子氏は、「成人式でさえも経済的な理由から、はかまの着用が難しい家庭がある中、小学校の卒業式でもはかまを着用するが一般的になってしまうようであれば、貧困家庭にとっては厳しい風潮です。ただ、各家庭の経済状況がバラバラな公立小学校で、『禁止』と一言でまとめるのは難しいでしょう」と、はかま着用問題への見解を話す。

「昔と比べ、相対的貧困状態にある子どもがわかりづらくなっています。というのも、ファストファッションが広がり、安くてオシャレな物が手に入るため、ボロボロの服を着ている子どもは減りました。そのため、パッと見て『貧困』という問題を抱えているのか見えづらいのです。学校側が、禁止を発するのは難しいと思いますが、そうした背景をもとに自粛を発する配慮は必要かもしれません。また、“隠れ貧困”の児童がどれだけ存在するのかを、把握することも重要だと思います」

 小学生を取り巻く経済活動や経済格差が大きく変化する中で生じた「はかま着用問題」。5月のゴールデンウィークの時点で、レンタル衣装会社などは、「かわいい衣装は早いもの勝ち」と銘打ち、20年の卒業式に向けた展示会や予約を始めており、着用を自粛する動きは見えてこない。

 卒業式などの節目に限ったことではなく、日々の教育や生活のあらゆる面において、格差が生じていくことも予想されるだけに、常日頃から児童と保護者、学校、行政の間でコミュニケーションを取り、信頼関係を築いていくことが重要なのかもしれない。

娘と性交する父親は「許されない」のに「無罪」――日本の「近親姦」をめぐる“捩れ”

 抵抗できない状態の実の娘に、二度に渡って性交をしたとして、準強制性交の罪に問われた父親が無罪判決を言い渡された――4月中旬、この一件がニュースになるやいなや、世間の人々から「おかしい!」という怒りと疑問の声が巻き起こった。

 女性は、中学2年生の頃から父親による性虐待を受け、抵抗すると暴力を振るわれた経験もあったというが、名古屋地裁岡崎支部は「以前に性交を拒んだ際に受けた暴力は恐怖心を抱くようなものではなく、暴力を恐れ、拒めなかったとは認められない」「従わざるを得ないような強い支配、従属関係にあったとまでは言い難い」と判断。2017年に新設された「監護者性交等罪」(18歳未満の子どもを監護する親や児童養護施設職員など、その影響力に乗じて性交・わいせつ行為をした者を処罰できる罪)も、起訴内容が19歳当時に受けた被害だったため適応されず、無罪判決となった。しかし、ネット上では「普通に考えておかしい」と法律自体を疑問視する声が高まり、同時に「近親姦はなぜ罪ではないのか?」「近親姦罪があったら、この父親は有罪になったのに」といった意見も目立っていた。

 実は日本には、かつて「親族相姦」という犯罪が存在していた。1868年制定の「仮刑律」、1870年制定の「新律綱領」、1873年制定の「改定律例」では近親姦が処罰対象であり、場合によっては極刑が下されることもあったのだ。しかし1880年に制定された「旧刑法」から廃止され、現在に至っている。なぜ「親族相姦」罪は消えたのか――今回、千葉大学大学院専門法務研究科長の後藤弘子氏に話を聞いたところ、「かつての『親族相姦』罪の対象には、『自分の子ども』が含まれていなかった」という事実が明らかに。さらに、日本における性虐待問題の病巣が浮き彫りになった。

――なぜ、日本の現行刑法には近親姦罪がないのでしょうか。

後藤弘子氏(以下、後藤) 現在の刑法は1908年に施行されました。明治初期の刑法は、江戸時代のものを参考にしたもので、「仮刑律」「新律綱領」「改定律例」といった唐・明の律系の色彩の強いものでした。欧米諸国と肩を並べるためには、刑法の近代化が必要だとされ、「旧刑法」が制定されたのです。

 そのプロセスの中で参考にされたのが、フランスやドイツの法律です。フランスでは当時すでに近親姦罪はなく、旧刑法を作るにあたって大きな役割を果たした、フランスの法学者、ギュスターヴ・エミール・ボアソナードの草案にも、近親姦罪に関する規定はありませんでした。ボアソナードは、それまで処罰されていた合意に基づく成人間の近親姦に対して、「公権力が家庭における私事に介入すること」は適切ではなく、道徳や宗教によって規律されるべきであると強力に主張。それに対して、日本の関係者も「このような醜態の罪は刑法に置かない方がよい」と賛成しました。もちろん、現行刑法と同様に律の時代でも、「幼児姦」(12歳以下)の場合は合意があっても犯罪だとしていましたし、旧刑法でもそれは踏襲され、現在に至っています。ですから、現在でいえば、小学生以下の子どもの場合は、誰が加害者であっても処罰するべき犯罪だという考えが、明治の時代から存在していました。ただ、親による子に対する性交を特別扱いすべきだという発想は、明治の初めからなかったと言えます。

――日本の社会背景などの影響はありますか。

後藤 当時の封建的な家族観も強く影響していると思います。刑法と同時期に明治民法を作る動きもあるのですが、1908年に成立した明治民法では、家制度という封建的な家族制度を採用することになります。旧民法(1890年公布。未施行)は、先ほどのボアソナードの影響で、自由主義・個人主義的色彩の強い近代的な家族法を目指しましたが、「民法いでて忠孝滅ぶ」と強い反対にあい、結局施行されませんでした。

 家制度では、戸主(ほとんどの場合、父親)が強い権限を持っており、例えば結婚をするにしても、戸主の同意がなければできないなど、女性や子どもは、戸主の「所有物」と考えられていました。絶対的な権限を戸主に持たせることで、近代化を進めようとしていた明治政府にとって、そもそも近親姦のように「戸主の権限を制限する」法律を成立させることは無理だったと思います。

――家制度の基となる家父長制が強かった時代の「仮刑律」「新律綱領」「改定律例」では、「親族相姦」罪があり、近親姦が処罰対象になっていましたが。

後藤 確かにそうですが、その対象に「自分の子ども」は含まれていません。父親や尊属の妾、姑、姉妹、子孫の妻、兄弟の妻といった「子どもを産める女性」が対象だったんです。誰かの「所有物」を姦する/強姦することは、儒教的、道徳的に問題視されるだけでなく、子どもの親の確定が困難になり、血統が混乱することにもつながります。それを避けるといった意味合いから、「親族相姦」罪が存在したのではないでしょうか。

 そう考えると、所有物である自分の子どもが「自分の子ども」を産んだって、家制度は守られていくわけですし、むしろ当時は「子どもがいない」ことの方が問題だとされた時代でした。「(自分の子どもを対象とする)近親姦を処罰する」ことより「家制度を守る」方が重要視されていた、極端な言い方になりますが、「親と子の性的関係は、そこまで悪いことではない」といった考えがあったように思います。

――今の時代から考えると、「家」制度はかなり理解に苦しみます。

後藤 そうでしょうか? 愛知県の事件からもわかるように、実際に今でも「娘は自分の所有物だ」という家制度的な考え方を持つ人がいるのです。被告人は、「女性より男性の方が力を持つべき」というジェンダー的価値観にかなり共感しているように思いますし、性暴力によって、娘を支配し、コントロールしていたと感じます。性暴力は、相手に恥や羞恥心を抱かせるものであり、単純な身体的暴力よりも相手を支配/コントロールしやすいのです。それに、相手を殴ったら、加害者は自分の手も痛めますが、性暴力は痛いどころか、快感や満足感を得られます。強い立場の人が弱い立場の人を支配するのに、性暴力は、逆説的でありますが、「最も優れた手段」なのです。

――そうした中、「監護者性交等罪」が新設されたのは、非常に意味のあることだと思いました。どのような流れで生まれたものなのでしょうか。

後藤 2000年に「児童虐待防止法」ができたことにより、「親が子どもを虐待するのはいけない」ということが、初めて規範として明らかにされました。もちろん以前から、「児童福祉法」の中に「要保護児童」の項目があり、虐待された児童は保護されることになっていたのですが、「虐待」という言葉は前面に出ていなかったのです。児童虐待への問題意識が高まる中で、「性虐待は処罰の対象」と考える人も増えてきたように思います。

 しかし、児童虐待防止法は子どもを保護することに焦点を当てている「防止法」ですので、「児童虐待罪」を規定していません。また現在の刑法では、性交同意年齢が「13歳未満」とされ、つまり被害者が「13歳未満」であれば、暴行・脅迫がなく、たとえ抵抗しなくとも、加害者は罪に問われるのですが、「13歳以上」の場合、暴行・脅迫があったことや抗拒不能だったことが立証できなければ、加害者は罪に問われない。ほかの経済先進諸国に比べて性交同意年齢が「13歳未満」と低く設定されていることで、年長の児童に対する、刑法による近親姦処罰のハードルは高いままでした。もちろん、児童福祉法の「淫行をさせる罪」での処罰は可能ですが、犯罪の重さは異なります。性虐待は発覚しづらいという面を考えると、事件化するハードルはかなり高く、それを解消するためにできたのが「監護者性交等罪」。ただ、性交同意年齢が13歳未満ではなく、「16歳未満」であったら、そもそも監護者性交等罪を作る流れはなかった可能性もあると思っています。監護者性交等がいけないことであると、条文で明文化されたことは、とても大事なことだったと感じていますが、性交同意年齢の改正も引き続き必要だと思います。

――児童虐待相談件数自体はうなぎのぼりであるのに対し、性虐待の相談件数は増えていないようですが、やはり「発覚しづらい」という点があるのでしょうか。

後藤 愛知県の事件でも、被害者女性は中2の頃から性虐待を受けていましたが、その事実は19歳になるまで外に出ませんでした。彼女は「弟たちを犯罪者の息子にしたくないことから通報をためらった」と言っていましたが、性虐待を訴えることにおいて「自分の親を犯罪者にする」という心理的ハードルは高い。母親も、自分の夫が子どもに不適切な行為をすることを信じたくないと、見て見ぬふりをするケースも多いのです。ただ表に出ないからといって、性虐待は珍しいことではないのです。私が理事長を務める「特定非営利活動法人子どもセンター帆希」は、おおむね15~19歳の女子を受け入れるシェルターを運営しているのですが、そこにいる子たちは、ほとんどが性虐待を受けています。父親の子どもを妊娠し、出産しなければいけなかった中学生も、少なからずいるのです。

――1968年、栃木県で15年にわたって実の父親から強姦され続け、子どもを妊娠・出産した女性が、父親を殺害した事件を思い出します。

後藤 この父親は、娘が幼い頃は性虐待を、大人になってからは夫婦同然のように生活し、娘が結婚すると言い出したことに激高して監禁した。まさに「児童虐待+DV」のケースですね。ただこの件は、近親姦というより「尊属殺」という点で注目を集めた事件でした。一方で、実はちょうど同じ頃に、刑法を改正する動きがあり、1974年の「改正刑法草案」には、「第301条 身分、雇用、業務その他の関係に基づき自己が保護し又は監督する18歳未満の女子に対し、偽計又は威力を用いて、これを姦淫した者は、5年以下の懲役に処する」という条文がありました。「偽計や威力を用いて」とあるので、暴行脅迫要件のない「監護者性交等罪」の方が被害者保護には優れていますが、「監護者性交等罪」に通ずるものが、今から40年以上前に、一度、草案としてあがっていたのです。しかし結局、改正刑法草案を反映した法律は実現されませんでした。

――「改正刑法草案」から「監護者性交等罪」ができるまで、かなり時間がかかったのですね。

後藤 43年かかりました。1994年に子どもの権利条約が批准され、子どもの最善の利益が保障されなければらならないとされながら、性虐待への対応はまったく進んできませんでした。2019年国連子どもの権利委員会は、子どもへの暴力、性的な虐待や搾取が高い頻度で発生していることに懸念を示しています。そこでも、子ども自身が虐待被害の訴えや報告が可能な機関の創設や、加害者に対する厳格な処罰が求められているのです。「監護者性交等罪」の成立で、少しは状況が変わることを期待しています。

――愛知の事件でも、多くの人が「おかしい」と感じる無罪判決が出ました。法律が実情と追いついていないのは問題だと盛んに指摘されています。

後藤 近親姦は児童虐待であり、2000年にできた「児童虐待防止法」で、すでに「禁止された行為である」とされています。愛知県の事件では、「実の娘に性交した父親が、なぜ許されるのか」といった声が出ていましたが、現在の日本では「許されない」のです。当時彼女は19歳だったため、「児童虐待防止法」の「18歳未満の子ども」という対象から外れているものの、それでも、実の娘に性交した父親は「許されない」。裁判では、合意があったか/なかったか、抵抗できたか/できなかったかが話し合われていたものの、そもそも「許されない」のだから、本当は議論の余地すらないはずなのです。許されないのに、なぜ無罪なのか――その「捩れ」にこそ、着目してほしいと思います。

――今後、近親姦、また性犯罪をめぐって、社会がすべきことは何でしょうか。

後藤 日本の社会全体が、子どもに対する暴力を容認している、また暴力による影響を軽視していると感じます。「家」制度の影響は法律上も社会生活上もまだ亡霊のように存在していて、親は親権という権力を持ち、また民法では親の懲戒権が定められています。民法では、体罰を明文で禁止していないので、「しつけの名目であれば殴ってもいい」かのように理解する人が少なくありません。、性暴力は、「しつけ」をも超えるもので、いかなる言い訳もそもそも通用しないはずです。いまの通常国会で、この点について児童虐待防止法に、体罰の禁止を盛り込む法律案が審議されていて、もし成立すれば、一歩前進とは言えますが、性虐待に対する対応はまだまだです。

 親からの虐待に限定した児童虐待は「監護者性交等罪」である程度カバーできるので、私は「子ども性虐待罪」を作ればいいと思っています。親はもちろんですが、家庭の外にも懲戒権を持つ「先生」や「コーチ」などがいるので、そうした人も対象となる法律を作る。そして大前提として、性交同意年齢13歳未満を変えることは絶対です。「13歳未満」は変えないというのであれば、そのような性教育を行うべきなのに、現実問題、なされていないのも問題です。さらに、現在日本では、同意がなかっただけでは、罪に問われない条文になっていることもあって、これまであまり「同意とは何か」が自分の問題として考えられてこなかった。この点について、もっと議論されるべきだと思います。

後藤弘子(ごとう・ひろこ)
1958年生まれ。千葉大学大学院専門法務研究科長。専門は刑事法。著作に『ビギナーズ少年法』(守山正氏との共著、成文堂)『よくわかる少年法』(PHP出版)などがある。

通信傍受法施行も問題なし⁉ ヤクザ御用達の”機密性No.1”無料通信アプリって?

 異例の10連休と「平成」から「令和」への改元……。何かと騒がしかった5月前半だったが、ここにきてヤクザ業界がなにやら騒がしい。

 都道府県公安委員会の指定暴力団である複数の有力団体が、ある法案についての内部通達を出したことが、裏社会で話題になっているのだ。

「彼らが警戒しているのは、6月に予定されている通信傍受法の施行です。法律の施行に合わせて、警察庁は捜査上の規則も改正。これまで必要だっ通信事業者の立ち会いが免除されるなど、通信傍受をする上での障壁がかなり取り除かれるようになる。捜査の現場では『特殊詐欺を摘発する際の大きな武器になる』といわれています」(大手紙社会部記者)

 これに伴い、ある指定暴力団内部では、組員同士の連絡手段として、無料通信アプリを使用するように通達が出たという。

「使用が奨励されたのは、『Signal(シグナル)』というアプリ。2013年にアメリカ・サンフランシスコのソフトウェア会社が開発したアプリで、米上院議員間の連絡手段としても採用されています。日本でおなじみのLINEや中国でユーザーが多い微信(WeChat)などと同じような仕様のアプリですが、最大の特徴は、その高い機密性にあります」(IT関連業者)

 シグナルを一躍有名にしたのが、米国家安全保障局(NSA)による個人情報収集活動を暴露したエドワード・スノーデン氏の存在である。米中央情報局(CIA)職員だったスノーデン氏が「愛用している」と公言し、秘匿性の高さを評価したことで話題を集めたのがこのアプリなのだ。

 インテリジェンスのプロがお墨付きを与えたアプリというわけだが、裏社会では以前から「犯罪ツール」として広く活用されているという。

「シグナルは通信内容を暗号化して保護するサービスがマウントされており、一度消去したメッセージの内容を復元するのは不可能に近い。そこに目を付けたのが、ヤクザや半グレなどの裏社会の人間。主に振り込め詐欺で詐欺電話を掛ける『掛け子』や詐取金の受け取り役である『受け子』の連絡手段として使ったり、違法薬物の取引などに悪用されているようです」(前出の記者)

急速に進展する犯罪のハイテク化に対応しようとする警察当局と、さらにその裏をかこうとする裏社会の住人たち。両者のいたちごっこは、まだまだ続きそうだ。