「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、“お酒とおつまみ大好き”管理栄養士・川村郁子先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。
■餃子の王将、新メニュー「肉玉スタミナ麺」の実力&スタミナメニュー3選
大手ラーメンチェーン「餃子の王将」にて、8月1日から期間限定メニュー「肉玉スタミナ麺」(税別682円)が発売されます。外の暑さにクーラーの寒さ、慣れないマスク着用も加わって夏バテ気味……という人が増えるこの時期、スタミナのつく料理はうれしいですよね。ということで今回は、管理栄養士の川村先生に、「餃子の王将」のメニューから“夏を乗り切るスタミナ料理”を3つ選んでもらいました。
――「夏バテ予防にはスタミナをつけよう!」とよく聞きますが、「スタミナがつく」とは具体的にどういうことなんでしょうか?
川村郁子先生(以下、川村) スタミナというのは、簡単に言うと「疲れにくい持久力」のことだと思います。疲れにくい体をつくるためには、特定の食材や栄養素が必要というよりも、人それぞれ不足している栄養素を補ったり、摂りすぎている栄養素を適量に抑えたりして、“調整すること”が最も大切。つまり、「スタミナをつける」なら、栄養バランスのいい食事をすることがベストなんです。この連載を読んでくださっている方からしてみれば、“耳タコ”かもしれませんが(笑)。
――肉やニンニクなど、「スタミナがつく」といわれる食材もありますが……。
川村 「これを食べればスタミナがつく」という食べ物は、「あるといえばある」という感じです。肉類には体の組織の原材料となるタンパク質が含まれていますし、代謝に関わるビタミンB群なども豊富に含まれています。また、ニンニクにはアリシンという成分が含まれており、ビタミンB1の吸収を助ける役割があります。なので、これらの栄養素が不足している方にとっては、摂取すれば代謝がスムーズになり、スタミナをつけることにつながるといえます。ただ、肉とニンニクだけ食べればいいかといえばそうではなく、繰り返しになりますが、食事はバランスが大切です。
ちなみに、一般的に見て「不足しがちな栄養素」もあります。鉄、亜鉛、ビタミンB群などがそれに当たり、女性は特に鉄分不足になりがち。鉄欠乏性貧血の原因となり、集中力の低下などが起きることもあります。これらの栄養素は、細胞の合成や栄養の代謝に関わるため、普段の食事から意識して摂取してほしいと思います。
――「スタミナ料理」というと、辛いものもよく見られますが、これはどういう働きをするんでしょうか?
川村 辛いものに含まれる成分といえば、カプサイシンが有名。このカプサイシンは、少量なら胃を刺激して消化液の分泌を助け、食欲が促進されます。なので、暑くて食欲がないときに辛いものを食べるのは、夏バテ防止につながるといえるでしょう。しかし、カプサイシンを摂りすぎるとかえって胃の粘膜を傷つけてしまいますので、適量にすることが大事。胃腸のことを考えると、“激辛”はおすすめできませんが、“ピリ辛”程度でしたらいいのではないでしょうか。
■8月限定新メニュー「肉玉スタミナ麺」の評価は……?
――では、「餃子の王将」からおすすめのスタミナメニューを教えてください。名前にスタミナとついている、8月限定の新メニュー「肉玉スタミナ麺」は……?
川村 卵や肉はビタミンB群を多く含む食材で、ニンニクはビタミンB1の吸収をサポートしてくれます。さらに、唐辛子も入っているので、食欲増進も期待できますね。ただし、食材を炒める際の油や肉の脂など、脂質が多いのは気になります。また、塩分も過剰になりそうなので、スープは飲み切らずに残したほうがよさそうですね。
――ほかに、王将のレギュラーメニューでスタミナがつきそうなものはありますか?
川村 一般的なアドバイスとして、代謝に関わるビタミンB群、ビタミンB1の吸収を助けるアリシン、不足しがちな鉄と亜鉛、これらが補えるメニューを基準に3品選びました。
「ニラ肉炒め」(単品/税別480円)
ニラにはにんにく同様、ビタミンB1の吸収を助けるアリシンが含まれています。また、体内でビタミンAに変換されるβカロテンという栄養素も摂れますね。ビタミンAは「抗酸化力のあるビタミン」ともいわれており、紫外線の強くなる夏に不足しないよう、積極的に摂りたい栄養素の一つです。肉に含まれるビタミンB群、鉄、亜鉛も補えるメニューなので、スタミナメニューといえるのではないでしょうか。バランスを考えて、セットでご飯やスープと一緒に食べるといいでしょう。
「ニラレバ炒め」(単品/税別480円)
「ニラ肉炒め」同様、ニラを使ったメニュー。こちらはさらに、鉄、亜鉛、ビタミンB群が豊富なレバーを一緒に摂ることができるので、素晴らしいですね。また、ニラに含まれるβカロテンは脂溶性ですので、「ニラ肉炒め」「ニラレバ炒め」のように、油で炒めたメニューにすることで吸収率も上がります。代謝に必要な栄養を効率よく補えるメニューといえるでしょう。こちらも、ご飯やスープと組み合わせて食べるとバランスがいいです。
「五目そば」(単品/税別600円)
王将の中では比較的あっさりしていそうな「五目そば」には、ビタミンB群を含む卵や、エビなどの海鮮類、ニンジンやインゲンなどの野菜類が入っています。スタミナメニューというと、なんとなく肉やニンニクがガッツリ入っているイメージですが、胃腸は毎日が本調子というわけではありませんよね。夏は特に、冷たい飲み物や食べ物などで胃腸が疲れてしまうこともあります。ちょっと胃がスッキリしないときには、無理をしてガッツリメニューを選ぶよりも、野菜や卵などをあっさりと味わえる、五目そばのようなメニューを選んでみましょう。お酢をプラスして消化を助けるのもおすすめです。
夏バテをしないためには、胃腸が食べ物の栄養素をきちんと消化・吸収できる状態であることも大切。そのためにも、胃腸に負担がかかる脂っこい料理の食べすぎや、冷たい食べ物・飲み物の摂りすぎなどにも気をつけなければいけません。自分の胃腸の調子を意識しながら、バランスよく食べられるメニューを選びましょう。
(文:佐藤真琴)
■川村郁子(かわむら・いくこ)
管理栄養士。中村学園大学栄養科学部栄養科学科卒業。九州の病院栄養士経験を経て独立。レストランのヘルシーメニュー監修、栄養専門学校講師、企業・大学での食育講演を行いながら、「コンビニや外食との上手な付き合い方」「15分で作れるかんたん栄養めし」の提案をしている。
インスタグラム:@shokuikuko/WEBサイト:「酒好きの食育」 https://shokuikuko.net/