「トランプ氏の勝利は想定内」米大統領選で、中国人がメディアに“洗脳”されなかったワケ

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 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。  11月8日に行われたアメリカ大統領選挙において、共和党候補のドナルド・トランプ氏が当選しました。今回の大統領選では、アメリカをはじめ、世界各国のメディアは民主党候補のヒラリー・クリントン氏の当選を予想していたため、この結果は大反響を呼びました。 ■メディアに洗脳されない中国国民  一方、中国メディアは比較的中立的な立場で大統領選を報道していましたが、大多数の中国人にとって、トランプ氏の勝利は想定内でした。彼らがメディア報道に“洗脳”されなかった理由は、商業的な意味合いでリベラル、平和主義的な報道を行うことが多い資本主義国家のメディアに比べ、中国メディアは、政府の都合のため誇張・捏造された情報を毎日のように報道しています。そのため、多くの中国人がメディア報道に対し、懐疑的になっているのです。  新聞、テレビなどアメリカの主要メディア27のうち、トランプ支持を表明したのはわずか2つだったそうです。トランプ氏はその事実を知り、自身のTwitterに「不公平だ!」と書き込みましたが、僕自身も報道の偏向性を感じました。中でも、中国人の僕にとって一番容認できない記事は、3月24日付のニュースサイト「ニューヨーク・タイムズ」中国語版に掲載されたものです。記事のタイトルは「なぜ、中国人がトランプ氏を支持しているのか?」。トランプ氏の提唱するイスラム教徒弾圧や中国の海洋進出に触れ、トランプ氏の政策は中国にとって都合がいい、という内容が書かれていました。確かにこれらの一部は事実ですが、中国版Twitter「微博」上に「川普粉糸団」というトランプ氏のファンコミュニティが存在することに言及し、「毛沢東を崇拝する中国人は、同じく独裁的なトランプを支持している」と、毛沢東の体にトランプ氏の顔を合成した写真を掲載しました。  しかし、「川普粉糸団」の参加者は、不法入国者の強制送還などトランプ氏の「法治精神の貫徹」に共感しているのであり、独裁的な面を支持しているわけではありません。しかも彼らは、欧米風の民主主義、いわゆる「普世価値観」(普遍的な価値観)を支持する人が大半です。そのため、ニューヨーク・タイムズの記事内容に多くの中国人が反発し、サイトのコメント投稿欄には「トランプ氏は民主、法治の理念を貫徹する素晴らしい人物だ」「アメリカの左派層は社会主義を浸透させ、自国を蝕んでいる。(トランプ氏を)中国共産党と比較するなんて、侮辱だ」「トランプ氏を毛沢東に例えることは、公衆への信用をなくす行為」などと批判的な書き込みが殺到しました。 ■ある意味、中立的な機関メディア  僕自身はトランプ氏が当選した後、アメリカのメディアは彼に対する認識を改めると思ったのですが、全米各地で反トランプデモが発生していることや、大統領選後に株価が暴落したことを大々的に報道するなど、スタンスをまったく変えませんでした。日本や香港のメディアも、大半がアメリカに追従したような報道を繰り返しており、僕は失望しました。そんな中、中国メディア「鳳凰衛視」が「日本の安倍首相がトランプ氏と急いで会談する真意は?」「アメリカの内向化で、日本の防衛体制に不安が」「トランプ氏は日本に核兵器保有を容認したが(その後、否定)、被爆国の日本国民は許さないだろう」という中立、客観的な記事を掲載しました。  僕自身は、「米軍基地撤退」を掲げるトランプ氏の大統領就任をきっかけに、日本国憲法9条第2項「目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」を削除し、自衛隊を国防軍化するべきだと思います。仮に本当にアメリカ軍が撤退した場合、日本の国防は瀬戸際を迎えます。今回の大統領選は、日本がアメリカ依存の防衛体制から脱却を図るきっかけとなるかもしれません。  防衛体制の変革が必須になっているにもかかわらず、憲法改正を訴える主要メディアはごく一部です。日本のみなさんは報道をうのみにするのではなく、自身が正しいと思う主義主張を選ぶべきです。そのためには、中国人のメディアに対する懐疑的な姿勢は、ある意味、参考になると思います。 ◆「チャイナめった斬り」過去記事はこちらから
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●そん・こうぶん 中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)、『中国が絶対に日本に勝てない理由』(扶桑社)がある。 <https://twitter.com/sun_koubun>

今年はセクシーコスプレが大流行! セレブのハロウィン仮装2016

 10月31日は日本でもすっかり定着したハロウィン。アメリカでは子どもたちが仮装姿で近所やモールを「トリック・オア・トリート」と言ってまわり、大人たちも同僚や友人と仮装して盛り上がっている。イベントごとにパーティーを開催するセレブたちにとっても、ハロウィンは特別な日。みんなを怖がらせるためにホラー仮装をしたり、笑いをとるためにオモシロ仮装をしたり、憧れのキャラの仮装をしたりと各々気合十分だ。年に一度、童心に返り、自分ではない誰か・なにかに変身して、思う存分楽しむお祭りの日なのである。

 今回は仮装した写真を投稿したセレブのインスタグラムの中から、反響が大きかったショットを紹介しよう。

セレブのハロウィン仮装2016

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■怖すぎるマーサ・スチュワートのモンロー

御年75歳の元祖カリスマ主婦、マーサ・スチュワートは、メイクの力を借りて“永遠のセックスシンボル”マリリン・モンローに大変身。いまいちセクシーさが足りないのか、この写真の投稿には、ドラマ『アイ・ラブ・ルーシー』のルーシーに似てる、往年の女優ザ・ザ・ガボールに似ているというコメントが書き込まれていた。

■当たり役にコスプレしたベット・ミドラー

1993年に公開されたディズニーのファンタジー映画『ホーカス ポーカス』で、古くからの言い伝え通り、童貞により蘇った怖ろしい魔女3人組の1人ウィニー役を演じたベットは、今回のハロウィンで懐かしの同役に変身。「相変わらずキモ怖い!」とファンを怖がらせていた。

■かわいすぎる仮装のジェイコブ・トレンブレイ

主要な映画賞にノミネートされまくった『ルーム』で、“今世紀最高の子役”と呼ばれるようになったジェイコブは、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でマイケル・J・フォックスが演じた主人公マーティ・マクフライに仮装。表情もばっちりで最高にキュート!

■マッチョなボディースーツが似合う、マーク・ジェイコブス

ファッションデザイナーとして有名なマークは、ベット・ミドラー主催のハロウィンパーティーに出席。今年は「ポルノ男優と遊び呆けており、ドラッグ依存もひどい」といったウワサが流れたが、マッチョなボディスーツに青のビキニを重ねたボディビルダー姿は「とても元気そう」だとファンを安堵させた。

■ノリノリなシンディ・クロフォード一家

元祖スーパーモデルのシンディは、元モデルで実業家の夫ランド・ガーバー、モデルとして活躍中の長女カイア、同じくモデルとして今年ランウェイデビューを果たした長男プレスリーと一家仲良くパンクキッズに変身。親の方がやる気マンマンだと話題に。

■政治ネタで攻めるケイティ・ペリー&オーランド・ブルーム

ヒラリー・クリントンを熱烈に支持するケイティは、投票を促す効果を期待してか、特殊メイクを施しヒラリーに大変身。恋人のオーランドはドナルド・トランプを支持する“トロール(ネット上の荒らし魔)”に扮し(写真後方)、そのセンスに米ネット民も脱帽。

■カイリー・ジェンナーはあの歌姫に

自分でハロウィンパーティーを主催したり、いくつかのパーティーに顔を出すなど大忙しだったカイリー。彼女のコスプレの中で、今年最もイケていた仮装がこれ。2002年の大ヒット曲「Dirty」のミュージックビデオでのクリスティーナ・アギレラに変身したもので、退廃的な雰囲気が今の彼女にぴったり。

■「ベスト・オブ・骸骨」はハル・ベリーの手に

オスカー女優のハルは気合を入れてコスプレに挑戦。顔に骸骨ペイントを施したセレブは何人かいたが、ハルが最高の出来だと話題に。衣装もクオリティーの高いもので、街ですれ違ったら気絶しそうだという声も上がった。

■細身を生かしたリリー・オルドリッジ

テイラー・スウィフトの親友でヴィクトリアズ・シークレットのエンジェル(専属モデル)であるリリーは、映画『ティファニーで朝食を』のオードリー・ヘプバーンに変身。細身だからか、オードリーの雰囲気にそっくり。

■あえて胸を隠したエミリー・ラタコウスキー

映画『ゴーン・ガール』でのトップレス姿ですばらしい美乳だと讃えられているエミリーは、あえて胸を強調せず、クレオパトラに変身。スタイルの良さと美しい顔が際立つと、女性からも好評だった。

■パリス・ヒルトンのセクシーアリス

ナルシストとして名高いパリスは、今年もハロウィンを満喫。たくさんのパーティーに出席して仮装を楽しんだが、中でも好評だったのがこの『不思議な国のアリス』のボインなアリスだった。

■テイラー・ロートナーは今年話題のアノ人に!

ハロウィンでは「その年に話題を振りまいた有名人」の仮装をする人も少なくないが、俳優のテイラーは競泳金メダリストで「虚偽の強盗被害」が大問題となったライアン・ロクテに変身。髪は、問題を起こした当時のライアンの髪色と同じプラチナブロンド色に染め、ジャージ姿にメダル、ゴーグルを首から下げるなど小道具もバッチリ!

■ニーナ・ドブレフは友人を巻き込んで……

人気吸血鬼ドラマ『ヴァンパイア・ダイアリーズ』のヒロインを演じたニーナ・ドブレフも、友人と共にライアン・ロクテに変身。友人は「虚偽の強盗被害」でライアンと一緒にウソの証言をした競泳選手のジミー・フィーゲンに!

■キャンディス・キャメロン・ブレの40歳と思えぬティンカーベル

国民的ドラマ『フルハウス』の続編『フラーハウス』が好調なキャンディスは、ティンカーベルに変身。メイク、髪型、コスチュームすべてが完璧!

■デミ・ロヴァートはセクシードロシーに

『オズの魔法使い』の主人公ドロシーに仮装したデミ。肩、デコルテを出し、真っ赤な口紅をつけ、かなりセクシーなドロシーに変身した。

■いつもの美貌を捨てたマリア・シャラポワ

赤毛のツインテールにそばかすだらけの顔で長い靴下を履き、ペットのチンパンジーを体に乗せている少女ピッピが主人公の名作童話『長くつ下のピッピ』。子どもの頃、同作が大好きだったというマリアが、おどけた表情でピッピになりきる姿にファンは感激。

■ジョアンナ・クルーパは「妖精」がテーマ

セクシーな写真が多い男性誌「プレイボーイ」に登場したり、過激な動物愛護団体「PeTA」の広告に全裸で登場したり、体を張ることで知られるモデルのジョアンナは、上半身はボディペイントのみという姿でハロウィンをエンジョイし、男性ファンを大喜びさせた。

■マシュー&レニー・モリソン夫妻はあの人気キャラになりきるも……

人気ドラマ『glee/グリー』のウィル先生役で大ブレイクしたマシューは、妻でモデルのレニーと映画『スーサイド・スクワッド』のキャラに変身。マシューはジョーカー、レニーはハーレイ・クインになりきっていたが、ネット上では「なんとも微妙なクオリティー……」という意見も。

「貧乏より売春するほうがマシ」高騰する住宅ローンのために、夫公認で妻が売春!? 中国人の歪んだ道徳観

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イメージ画像(Thinkstockより)
 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。  10月27日、中国・江蘇省蘇州市内のホテルで、29歳の女性が売春を行った容疑で現行犯逮捕されました。警察の捜査によると、逮捕された女性は、とある企業で経理を担当している会社員で、平均月給は5,000元(約7万8,000円)弱に上っていました。中国国内の大卒初任給は2,500元(約3万9,000円)程度で、しかも女性は共働きの既婚者ということもあり、やや富裕な層に属していたようです。そのような女性が売春に手を出した理由は、国内で高騰する住宅ローンでした。 ■貧乏よりも、売春するほうがマシ!?  2010年に中国のGDP(国内総生産)が世界第2位になった際、国内の経済学者がその内訳を調査したところ、半分以上が不動産に関する投資であることが判明しました。北京や上海など大都市中心部の不動産価格はいまだに上昇の一途をたどっており、現在は日本の銀座の平均価格を上回るほどです。逮捕された女性が住む住宅のローンは1月1万元(約15万6,000円)程度に達しており、夫婦の合計月収を上回っていました。そのため、女性は夫も承知の上、自らの体を売って収入を得たのです。現代の中国では、拝金主義の影響から、「貧乏よりも売春するほうがマシ」という思想が蔓延しています。そのため、この夫婦のような事例は珍しい話ではありません。それどころか、母親が金を稼ぐために小中学生の娘に売春行為をさせるといった例も少なくありません。  さらに現在、離婚して不動産を購入する「離婚買房」と呼ばれる横行が流行しており、中国の検索サイト「百度」で検索すると、離婚買房の手法が書かれたサイトが多くヒットします。日本のバブル期と同様に不動産価格が高騰し続けている中国では、物件や土地を購入した後に転売すれば、差額で莫大な収入を得ることが可能です。当然、人民はこぞって不動産を購入したのですが、その事態を受け、中国政府は夫婦が不動産を共同で所有する場合、2件目の不動産購入を禁止する法律を作りました。しかし、人民たちは、複数の不動産を購入するために「偽装離婚」を行い始めたのです。 ■自分たちの幸せのために離婚する夫婦  一例を挙げると、今年の夏、上海市役所前には、離婚の手続きを行うために、連日早朝から多くの若い夫婦が行列を作りました。夫婦は一度離婚をした後に不動産を購入し、再び結婚するのです。市役所側も彼らの目的を承知しており、離婚手続きを淡々と行います。中国では、夫婦の所有する不動産は「幸せの巣」と呼ばれ、そこでの暮らしぶりは幸福の象徴とされています。そのため、国内には「夫婦の愛情に対する試練だ!」などと偽装離婚を正当化する世論が広がっています。  僕は、拙書『中国のヤバい正体」(大洋図書)内で、最低限の生活費以外、収入のほとんどを住宅費の支払いに費やす「房奴」(住宅の奴隷)という言葉を解説しましたが、「離婚買房」を行う彼らも、不動産のために自らの貞操観念や愛情、道徳観を放り出す房奴たちです。  現在の中国経済は、企業が次々と倒産するなど、実際は大幅に低迷しているのですが、政府は「国内の経済状態は横ばい」と公表し、まやかしのデータをでっち上げるために、故意に不動産価格をつり上げ続けています。こうしたGDPの捏造が、人民の心の堕落を招いているのです。 ◆「チャイナめった斬り」過去記事はこちらから
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●そん・こうぶん 中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)、『中国が絶対に日本に勝てない理由』(扶桑社)がある。 <https://twitter.com/sun_koubun>

トラウマ必至! とある9歳児を大フィーチャーした反共テーマパーク「李承福記念館」

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楳図かずお的な迫力
 タダならぬ表情の少年像。これぞ、李承福(イ・スンボク)クンという9歳の少年が、北朝鮮兵に襲われるも、勇敢に「僕は共産党が嫌い」と訴え、殺されてしまうシーンを再現した像である。……なんだそれ。  平和ボケしている身には理解できない、こんな心穏やかでない像が立つスポットがあると聞き、2018年には冬季オリンピックが行われる平昌(ピョンチャン)郡の山の中まで行ってきた。  ソウルから珍富(チンブ)という、珍スポ趣味者を歓迎するかのような名前の小さな村まで、バスで3時間。そこからさらに村バスに乗り換え、30分ほどで「李承福記念館」に到着だ。
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予想以上に立派な佇まい
 四方を山に囲まれた、がらんとした巨大な駐車場の先に、立派な門構えの公園が待ち構えている。これまた立派な警備室の前を通ると、整えられた広場に立派な少年像が屹立していた。
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真似したくなる、いいポーズ
 事件が起きたのは1968年と、一昔前のこととはいえ、少年、このあと大変な目に遭うんでしょ? と思うと、そわそわする。「勇敢すぎるにもほどがある」と言いたい。  この公園はハイキングコースにもなっており、紅葉はとても美しいのだが、お子様連れのご家族はどのような気持ちでこの像を眺めるのだろう?  少年像をあらゆる角度から激写する私の横を、「僕は共産党が嫌い!」と彼のキメゼリフを楽しそうに口ずさみながら、お年寄りの団体が通り過ぎて行った。
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叫ぶ少年像と、観覧コースを紹介するお姉さんとのギャップがぐっとくる
 記念館はこの像以外にも、李少年に関わる展示がめじろ押しだ。  次に現れたのは、北朝鮮兵の襲撃を受けた自宅を復元したもの。本物の家は、ここから5キロ先の山奥にあったそうだが、「わかりやすいように(日本語パンフより)」ここに設置したのだという。
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いずれにせよ、戸締りはしっかりしたほうがいい
 お次は、記念館のメインコンテンツといえる、李少年の9年間が詰まったミュージアム「本館展示室」だ。  中に入ると、右手には厳かな追悼室があり、左手には映画の上映室があった。先客がいるので扉の外で待っていたところ、中からおどろおどろしい叫び声が聞こえてくる。しかも、テープの延びきったような割れた音で。ここはお化け屋敷か。 『李承福の一代記』というタイトルの、20分ほどの白黒映像を見て、事件のあらましを知り、おなかいっぱいになるが、展示室はここからが本番だ。  薄暗く重々しい雰囲気の中、事件のことはもちろん、李クンの人生や人となり(「成績は良好、性格は活発でおおらか」とある)、家族のその後を紹介する詳細なパネル展示がずらりと並ぶ。さらには、彼が実際に使っていた箸や皿まで……。
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「李承福茶碗」というシュールなキャプション
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そして、この不穏な油絵は……
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ひいいい
 極めつきは、事件の様子を描いた一連の油絵。李クンが北朝鮮兵に口を裂かれるシーンは、トラウマ級のグロさ! あの石像の次の瞬間は、こんなのなのか……。  別のところには、さらりと北朝鮮兵の死体写真も並んでるし、観覧客をビビらそうとしているとしか思えない。  この記念館が生まれたのは、南北関係がもっと緊張していた1982年(翌年には韓国大統領が北朝鮮の工作員に暗殺されかけるラングーン事件が起きる)。李少年とこのスポットを通じて、国民の反共精神を叩きこもうとしたことは間違いない。  ちなみに当時は、韓国の多くの小学校に李承福像が立っていたそう。日本でいうところの、二宮金次郎状態だ。  対北感情がはるかに穏かになった昨今は、グロ絵を用いるほどのスパルタ反共教育はさすがに行われていない。時が止まったようなここ李承福記念館は、当時の韓国のイケイケな雰囲気を味わえる、貴重なスポットといえる。  なお、ウィキペディアによると90年代、とある雑誌が「李承福事件はねつ造である」と書いたことにより、真偽はともかく国民の多くが李承福事件を冷めた目で見るように。小学校にあった李承福像も、大部分が撤去されたとか。  展示館では李クンの性格から愛用していた食器の形まで、思わず詳しくなってしまったが、記念館はこれで終わりではない。敷地の一番奥にはなんと、彼が通っていた小学校までもが復元されている。情報量、濃すぎるのだが……。
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李承福少年の通っていた校舎が丸ごと登場
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校舎の中も見学できる。あらゆる場所に李クンが
 園内には李承福関連以外にも、動植物の剥製や標本が並ぶ「自然学習場」、戦車や戦闘機などが準備されている。さらりと見学した後、1時間に1本あるバスに乗って下山した。  李クンの何倍も長く生きているが、果たしてこれだけ広い庭園を埋めるだけのコンテンツを私は持っているのか、自問自答せざるを得なかった。 ●李承福記念館 住所 江原道平昌郡龍坪面雲頭嶺路500-11 営業時間 9:00~18:00(11~2月、~17:00) (文・写真=清水2000)

美少年のような儚さと女性の妖艶さを併せ持った、ジェンダーレス・モデルに注目!

 近年ファッション界に大きな変化が起こっている。時代の流れとともにLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)が社会に受け入れられるようになり、ジェンダーレスをコンセプトに取り入れたファッションが増えてきたのだ。フェミニンでありマスキュリンでもある男女兼用ファッションは大きなトレンドとなった。今や、ファッション業界では、LGBTとは切り離された形で、「ジェンダーという考えを持たないファッション」が主流となっているのである。

 そんなジェンダーレスなファッションが似合うのは、中性的なモデル。近年の人気ブランドのランウェイや有名ファッション誌では、中性的なモデルが引っ張りだこだ。中でも、女っぽい色気と少年のような魅力を持ち合わせる女性のモデルの活躍が目覚ましく、人気を集めている。今回は、そんな不思議な魅力あふれる女性モデルたちを紹介しよう。

中国人コメントは捏造だった!? 中国人漫画家が見抜いた「わさびテロ」のウソ

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イメージ画像(Thinkstockより)
 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。  9月30日、大阪の「市場ずし難波店」において、外国人客に提供した寿司に大量のわさびが使用されていたという苦情がSNS上にアップされました。同店には、以前より、来店した外国人たちから類似の苦情が寄せられていたようで、店側による「ヘイト行為」ではないかという疑惑が湧き上がっています。 ■外国人は、大量のわさびを求めることが一般的  市場ずし側がホームページに寄せた謝罪文を読むと、外国人客が大量のわさびを注文する例が多いためのサービスだったとのことですが、これは店側の弁解ではなく、まったくの事実だと思います。一般的に中国では寿司を食べる際、口に入れた時に涙が出るほど大量のわさびを使用することが好まれます。そのため、僕は初めて日本の寿司店で食事をした際、同行した日本の知人に教わるまで、シャリにわさびが塗られていることに気づきませんでした。さらに、中国で使用されるわさびはコスト削減のために大量の人工調味料が添加されており、耳かき一すくい程度の量で涙が出るほどの辛さです。そのため「本物のわさび」が食べられるという希少価値も重なり、中国人が日本の寿司店を訪れた際は大量のわさびを要求することが多くあります。SNSに投稿された写真を見ると、寿司に使用されたわさびの量は、一般的な中国人の感覚からすれば、むしろ適量です。そのため僕は、この問題の報道を聞いた時、違和感を禁じ得なかったのです。  今回の「わさびテロ」に対し、複数の韓国人のほかに、ひとりの「中国人」から苦情が寄せられましたが、僕はその「中国人」が書いたとされる「Google マップ」への書き込みを読んで、いくつかの疑問を感じました。まず、そこには、英文と、その日本語訳が併記されているのですが、なぜか中国語で書かれたものがありません。また、市場ずしの店員に「バカな中国人め!」と罵倒したという記述があるのですが、その英文に「stupid Chinese」という言葉が使われていました。しかし、英語で中国人を罵倒されたスラングは「Chinese pig」というものが一般的で、この言葉は中国や香港の映画では、悪役の外国人が頻繁に使用します。そのため、この書き込みには中国人特有の感性が見られません。加えて言えば、もし本物の中国人が被害を拡散したければ、中国版Twitter「微博」など中国のSNSに苦情を投稿するはずですが、それが一切行われなかったことも不自然に感じました。僕はこの書き込みは、今回の問題に便乗した、韓国の反日層の者による偽装ではないかと推測します。 ■意図的に問題を拡大する反日層  「わさびテロ」は韓国国内でも報道され、「この写真撮った人は『ひどいことされた』ではなく『辛すぎてそのまま食べるのは無理でした~涙出るくらいでしたけど本場の寿司ってこんな味ですね!驚いた!』と純粋に信じてました。それが嫌がらせだと聞いたときどんな気持ちだっただろうか。なんだかすごく切なくなりました…」(原文ママ)などといった書き込みもありましたが、これは日本人の店員に悪意があったと印象付けるための、韓国の反日層によるものでしょう。  2010年に国土交通省が発行した中国人観光客向けのマニュアルには、「刺身を食べる中国人には練りワサビをたっぷり提供する方がよい」という記載があります。つまり今回の件は、日本人が持つ「おもてなし」の精神が裏目に出てしまったというのが真相だと思います。  もし、今後も「市場ずし」側に苦情が殺到するようなら、威力業務妨害で警察に捜査してもらうべきです。 ◆「チャイナめった斬り」過去記事はこちらから
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●そん・こうぶん 中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)、『中国が絶対に日本に勝てない理由』(扶桑社)がある。 <https://twitter.com/sun_koubun> 

中国人コメントは捏造だった!? 中国人漫画家が見抜いた「わさびテロ」のウソ

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イメージ画像(Thinkstockより)
 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。  9月30日、大阪の「市場ずし難波店」において、外国人客に提供した寿司に大量のわさびが使用されていたという苦情がSNS上にアップされました。同店には、以前より、来店した外国人たちから類似の苦情が寄せられていたようで、店側による「ヘイト行為」ではないかという疑惑が湧き上がっています。 ■外国人は、大量のわさびを求めることが一般的  市場ずし側がホームページに寄せた謝罪文を読むと、外国人客が大量のわさびを注文する例が多いためのサービスだったとのことですが、これは店側の弁解ではなく、まったくの事実だと思います。一般的に中国では寿司を食べる際、口に入れた時に涙が出るほど大量のわさびを使用することが好まれます。そのため、僕は初めて日本の寿司店で食事をした際、同行した日本の知人に教わるまで、シャリにわさびが塗られていることに気づきませんでした。さらに、中国で使用されるわさびはコスト削減のために大量の人工調味料が添加されており、耳かき一すくい程度の量で涙が出るほどの辛さです。そのため「本物のわさび」が食べられるという希少価値も重なり、中国人が日本の寿司店を訪れた際は大量のわさびを要求することが多くあります。SNSに投稿された写真を見ると、寿司に使用されたわさびの量は、一般的な中国人の感覚からすれば、むしろ適量です。そのため僕は、この問題の報道を聞いた時、違和感を禁じ得なかったのです。  今回の「わさびテロ」に対し、複数の韓国人のほかに、ひとりの「中国人」から苦情が寄せられましたが、僕はその「中国人」が書いたとされる「Google マップ」への書き込みを読んで、いくつかの疑問を感じました。まず、そこには、英文と、その日本語訳が併記されているのですが、なぜか中国語で書かれたものがありません。また、市場ずしの店員に「バカな中国人め!」と罵倒したという記述があるのですが、その英文に「stupid Chinese」という言葉が使われていました。しかし、英語で中国人を罵倒されたスラングは「Chinese pig」というものが一般的で、この言葉は中国や香港の映画では、悪役の外国人が頻繁に使用します。そのため、この書き込みには中国人特有の感性が見られません。加えて言えば、もし本物の中国人が被害を拡散したければ、中国版Twitter「微博」など中国のSNSに苦情を投稿するはずですが、それが一切行われなかったことも不自然に感じました。僕はこの書き込みは、今回の問題に便乗した、韓国の反日層の者による偽装ではないかと推測します。 ■意図的に問題を拡大する反日層  「わさびテロ」は韓国国内でも報道され、「この写真撮った人は『ひどいことされた』ではなく『辛すぎてそのまま食べるのは無理でした~涙出るくらいでしたけど本場の寿司ってこんな味ですね!驚いた!』と純粋に信じてました。それが嫌がらせだと聞いたときどんな気持ちだっただろうか。なんだかすごく切なくなりました…」(原文ママ)などといった書き込みもありましたが、これは日本人の店員に悪意があったと印象付けるための、韓国の反日層によるものでしょう。  2010年に国土交通省が発行した中国人観光客向けのマニュアルには、「刺身を食べる中国人には練りワサビをたっぷり提供する方がよい」という記載があります。つまり今回の件は、日本人が持つ「おもてなし」の精神が裏目に出てしまったというのが真相だと思います。  もし、今後も「市場ずし」側に苦情が殺到するようなら、威力業務妨害で警察に捜査してもらうべきです。 ◆「チャイナめった斬り」過去記事はこちらから
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●そん・こうぶん 中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)、『中国が絶対に日本に勝てない理由』(扶桑社)がある。 <https://twitter.com/sun_koubun> 

「官民そろって幼稚すぎ!」スポーツ選手を悪イジリし、iPhone 7を使用禁止にする、中国の“トンデモ”反日行動

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イメージ画像(Thinkstockより)
 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。  9月4日から5日にかけて中国・杭州市で開催された「G20」(20カ国・地域サミット)を受け、中国国内の機関メディアは「21世紀は中国が世界の中心となる」「中国の経済政策が世界経済の低迷を救う」などと、こぞって会議の成功をアピールする美辞麗句を並べ立てました。その一方、海外メディアからは今回のG20を酷評する声が相次ぎました。この件に限らず、中国メディアは子どもじみた偏向報道をたびたび行っています。 ■反日のために“巨乳”にされた、女子バレー・木村沙織選手  9月22日、中国メディア「新華社通信」は英語版公式Twitterのアカウントに、「Good looking means good money」(見た目で大金を稼いでいる)という投稿を行いました。投稿には、リオ五輪バレーボール日本代表の木村沙織選手の写真が添付され、その写真は彼女の胸が不自然に強調されたものでした。この投稿は「木村選手は実力ではなく、お色気で世界に進出した」という意味の風刺だったのでしょうが、実は、添付された写真は画像加工されたものだったのです。しかし、木村選手はトルコの強豪クラブで活躍するなど世界的に知名度が高いのはご存じの通りで、写真がTwitterに投稿された途端、各国のバレーボールファンは「エセ豊胸」に気づきました。そのため、世界中から抗議の声が殺到し、新華社通信は慌てて投稿を削除しました。  木村選手の件に限らず、以前から同社は女性アスリートが肌を露出した姿や、胸部や股間をアップにした写真を掲載し続けており、各方面から非難を浴びています。また、記事の添付写真に、日本のAVや欧米のポルノ映画の画像を無断使用した前例もあります。同様の企画は日本のゴシップ誌も行っていますが、中国では機関メディアが率先して行っています。 ■時代錯誤的なCEOの支持  機関メディアに限らず、中国の民間企業も幼稚な行為をしています。同18日、中国のある民間企業のCEO(最高経営責任者)は、社員全員に対し、2日前に発売された「iPhone 7」の使用禁止、使用が発覚した場合の即日解雇を宣言しました。18日は、日中戦争が開始するきっかけとなった「満州事変」が発生した日で、その日を境に、かつて中国を侵略した日本と、その日本と同盟関係にあるアメリカ製品をボイコットしようというものです。CEOはそのほかにも、「われわれは自国の産業の振興を手伝うべき」「米帝製のぜいたく品を作るために、自国民を搾取してはいけない」などと理由付けしたそうですが、このあまりにも時代錯誤な方針に、多くの人民が「微博」(中国版Twitter)上で批判の声を上げました。と同時に、支持する声も多く投稿された点は、中国の前時代性を表していると思います。 「21世紀の世界の中心」を自負する中国ですが、国内では官民がそろって子どものイタズラのような行為をしているのが現実です。僕は、現在の人民の民度は、18世紀以前に退行しているようにすら感じます。国内が民主化され、根本的な改革が実施されない限り、中国は「21世紀の世界のがんとなる」でしょう。 ◆「チャイナめった斬り」過去記事はこちらから
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●そん・こうぶん 中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)、『中国が絶対に日本に勝てない理由』(扶桑社)がある。 <https://twitter.com/sun_koubun> 

ひとりでじっくり挑みたい、硬派な近現代エロアート「エロティックアートミュージアム」

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館内には、うす~くK-POPが流れている
 ソウルからバスで小1時間、北朝鮮領までたった4kmの場所に位置する「ヘイリ芸術村」を訪れた。  1994年から少しずつ造成されたこの場所、当初は芸術家たちのアトリエやギャラリーが並ぶ本気のアート村だったが、2000年代後半から迷走。おもちゃ博物館、3D恐竜博物館、エルヴィス博物館など、ご家族・カップルに色目を使うベタな個人博物館ばかりが並ぶ、日帰り観光地・デートスポットとなっている。  次々と吸い取られる各館の入場料にため息をつきながら、だだっ広い芸術村をとぼとぼ歩いていたところ、珍スポ趣味をくすぐる博物館を発見。それが「エロティックアートミュージアム」だ。
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2014年にオープンしたばかりの新物件
 入り口にあったパンフレットを読むと、「朝鮮時代の春画から男根女根像、ヨーロッパの性文化、現代作家によるエロティシズムまで」、1,000点を超える展示物を誇るそうで、村上隆、ピカソ、アンディ・ウォーホルといった名前まで並ぶ。えっ、それってかなりすごくない?  入場料を払い、撮影許可を得て最初の部屋へ。まずは韓国の春画コーナー。韓国語だが、それぞれ解説もあり、歴史好きも一見の価値ある内容だ。  次の部屋に行くと、中国、ベトナムを筆頭とした民族的エロアートや、おとぼけ男根像が所狭しと並び、その密度に思わず圧倒される。  ただし、フロアはそれほど大きくなく、胃もたれがするほどではない。ねちっこい時間を過ごす中高年カップルたちとすれ違うのに気を遣いながら、先へと進む。
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1910年、韓国で最初に撮影されたエロ写真だとか。エロい顔に、時代も国境もないね!
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朝鮮戦争に参戦した軍人たちに贈られたハンカチ。この絵で自分を慰めていたのかと思うと、趣き深い
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エロ切手コーナー。単なる裸婦像ともいえるが、異常な物量がぼんやりとしたエロさを醸し出す
 性の喜びあふれる、浮かれた展示物にほのぼのとした気持ちになりながら、次の角を曲がったところ、いきなり中国の纏足(てんそく)写真が登場! 心臓が止まるかと思った。これって、エロと関係ないのでは……。  心を落ち着かせ、奥の部屋へ。そこには待望の巨匠コーナーが展開されていた。荒木経惟、ジェフ・クーンズらによる小さな写真がびっしり張ってあるけど、これって雑誌の切り抜き? ピカソの作品とやらも、随分ぞんざいに貼られているのが気になるが……。  続いて2階・3階へと進む。そこにはちゃんと額に飾られた、韓国を中心とする現代エロアート作品がずらりと並んでいた。こちらは、さすがに本物であろう。  あちらに見たことある村上隆の作品があると思ったら、村上フィギュアを韓国の画家がリアルに写生した「パロディ作品」であった。パンフにそう書いてよ……。  それはそれとして、細密に性器を描写した韓国作家のエロアートを鑑賞できるのはなかなか貴重。こんなアーティストもいるのかと、勉強になりました。
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韓国作家による裸婦像がずらり。奥にはウォーホルとシャガールの作だというエッチな絵が鎮座する
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館内で最もキュンときた作品、スク水のオードリー・ヘプバーン(キム・スンファン作)
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「国内最高のエロティック作家」と紹介されているチェ・ギョンテのコーナー。2001年に発表した女子高生シリーズが物議を呼び、罰金200万ウォンと作品焼却の罰を受けたとか
 30分ほどの観覧で、ミュージアムは終了。  カップルで楽しむことを目的としたチャラいセックスミュージアムが多い中で、意外にもアカデミックな情報を提供し、あいまにリアル纏足写真を投入するこのエロティックアートミュージアムこそ、ひとりで挑みたい、硬派な性の博物館といえる。  建物を出るとそこはカップルばかりで、そこから遠くにあるバス停まで、纏足を思いながらとぼとぼ歩いた。 ●エロティックアートミュージアム 住所  坡州市炭縣面法興里1652-115 ヘイリ芸術村G-31 営業時間 10:30~19:00 定休日 月曜 料金 8,000ウォン (文・写真=清水2000)

ひとりでじっくり挑みたい、硬派な近現代エロアート「エロティックアートミュージアム」

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館内には、うす~くK-POPが流れている
 ソウルからバスで小1時間、北朝鮮領までたった4kmの場所に位置する「ヘイリ芸術村」を訪れた。  1994年から少しずつ造成されたこの場所、当初は芸術家たちのアトリエやギャラリーが並ぶ本気のアート村だったが、2000年代後半から迷走。おもちゃ博物館、3D恐竜博物館、エルヴィス博物館など、ご家族・カップルに色目を使うベタな個人博物館ばかりが並ぶ、日帰り観光地・デートスポットとなっている。  次々と吸い取られる各館の入場料にため息をつきながら、だだっ広い芸術村をとぼとぼ歩いていたところ、珍スポ趣味をくすぐる博物館を発見。それが「エロティックアートミュージアム」だ。
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2014年にオープンしたばかりの新物件
 入り口にあったパンフレットを読むと、「朝鮮時代の春画から男根女根像、ヨーロッパの性文化、現代作家によるエロティシズムまで」、1,000点を超える展示物を誇るそうで、村上隆、ピカソ、アンディ・ウォーホルといった名前まで並ぶ。えっ、それってかなりすごくない?  入場料を払い、撮影許可を得て最初の部屋へ。まずは韓国の春画コーナー。韓国語だが、それぞれ解説もあり、歴史好きも一見の価値ある内容だ。  次の部屋に行くと、中国、ベトナムを筆頭とした民族的エロアートや、おとぼけ男根像が所狭しと並び、その密度に思わず圧倒される。  ただし、フロアはそれほど大きくなく、胃もたれがするほどではない。ねちっこい時間を過ごす中高年カップルたちとすれ違うのに気を遣いながら、先へと進む。
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1910年、韓国で最初に撮影されたエロ写真だとか。エロい顔に、時代も国境もないね!
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朝鮮戦争に参戦した軍人たちに贈られたハンカチ。この絵で自分を慰めていたのかと思うと、趣き深い
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エロ切手コーナー。単なる裸婦像ともいえるが、異常な物量がぼんやりとしたエロさを醸し出す
 性の喜びあふれる、浮かれた展示物にほのぼのとした気持ちになりながら、次の角を曲がったところ、いきなり中国の纏足(てんそく)写真が登場! 心臓が止まるかと思った。これって、エロと関係ないのでは……。  心を落ち着かせ、奥の部屋へ。そこには待望の巨匠コーナーが展開されていた。荒木経惟、ジェフ・クーンズらによる小さな写真がびっしり張ってあるけど、これって雑誌の切り抜き? ピカソの作品とやらも、随分ぞんざいに貼られているのが気になるが……。  続いて2階・3階へと進む。そこにはちゃんと額に飾られた、韓国を中心とする現代エロアート作品がずらりと並んでいた。こちらは、さすがに本物であろう。  あちらに見たことある村上隆の作品があると思ったら、村上フィギュアを韓国の画家がリアルに写生した「パロディ作品」であった。パンフにそう書いてよ……。  それはそれとして、細密に性器を描写した韓国作家のエロアートを鑑賞できるのはなかなか貴重。こんなアーティストもいるのかと、勉強になりました。
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韓国作家による裸婦像がずらり。奥にはウォーホルとシャガールの作だというエッチな絵が鎮座する
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館内で最もキュンときた作品、スク水のオードリー・ヘプバーン(キム・スンファン作)
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「国内最高のエロティック作家」と紹介されているチェ・ギョンテのコーナー。2001年に発表した女子高生シリーズが物議を呼び、罰金200万ウォンと作品焼却の罰を受けたとか
 30分ほどの観覧で、ミュージアムは終了。  カップルで楽しむことを目的としたチャラいセックスミュージアムが多い中で、意外にもアカデミックな情報を提供し、あいまにリアル纏足写真を投入するこのエロティックアートミュージアムこそ、ひとりで挑みたい、硬派な性の博物館といえる。  建物を出るとそこはカップルばかりで、そこから遠くにあるバス停まで、纏足を思いながらとぼとぼ歩いた。 ●エロティックアートミュージアム 住所  坡州市炭縣面法興里1652-115 ヘイリ芸術村G-31 営業時間 10:30~19:00 定休日 月曜 料金 8,000ウォン (文・写真=清水2000)