低迷中の明石家さんまに“引退説”再燃! SMAP解散時の「キムタク擁護」引き金に?

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明石家さんま
 ビートたけし、タモリと並んでお笑い界の頂点に君臨する明石家さんまに、“引退説”が再燃するのではないかとの声があるようだ。  2年前に「60歳になったら、引退する」と公言して、「笑えない冗談?」とテレビ界を騒然とさせたが、本人は本気モードだった。ところが、さんまに収益の多くを依存していた吉本興業からの慰留に加えて、後輩である爆笑問題の太田光が「今、辞めたらカッコ良すぎる。落ちていくところをわれわれ我々後輩に見せる義務がある」と叱咤されたことから、引退を思いとどまったという過去がある。  ところが、60歳になって迎えた昨年1月に持ち上がったSMAPの独立・解散騒動で、さんまは「俺は木村派だ」と公言。ファンの多くから“裏切り者”のレッテルを貼られたキムタクを擁護したことで、中居正広からも敬遠され、同時に世間の好感度も落ちてしまった。  その発言に一定の影響力があるさんまが、メンバー同士がトラブっていることをわかっていながら、一人に肩入れしたのは、バランス感覚を欠いていたとしか言いようがない。『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)に出演し、大団円を演出しようとしてみせたタモリとは対照的だ。その世間の空気の読めなさは、最近のさんまの評価にも直結しているのではなかろうか?  現に昨年9月には、31年間続いた関西テレビ制作の『さんまのまんま』が打ち切りになった。さらに、13年間続いたキムタクとの正月特番『さんタク』(フジテレビ系)も今年は放送されなかった。年々番組の視聴率が下がってきたための打ち切りという見方もあるが、さんまも“木村離れ”をしないとまずいと判断したようで、最近はさんまの口からキムタクの話は聞かれなくなった。  さんまの低迷ぶりは、それだけではない。一昨年4月からフジでスタートした冠番組『さんまのお笑い向上委員会』の視聴率が、スタート直後から低迷を続けている。1月14日に放送された同番組の視聴率は5.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。この数字は、テレビ東京を除く民放キー局の同時間帯最低視聴率だった。この番組は、さんまがいま一番、力を入れている番組だというが、内容は若手・中堅の芸人を集めて、内輪ウケで盛り上がるという目新しさのないもの。若手・中堅芸人たちも、さんまに気を使ってか、本来の持ち味を発揮できているとはいえず、視聴者からも支持を得られていない。さんまのトークも企画力も、もはや限界ということかもしれない。  くしくも爆笑問題の太田が言った「落ちていくところを、われわれ後輩に見せる義務がある」という言葉が現実味を帯びてきた。今、本人が再び引退宣言をしても、それを止める人間は以前ほど多くないのではないだろうか? ある吉本興業関係者も「さんまさんがいなくなっても、その枠を埋める中堅芸人が育ってきた。ギャラの高さもネックになって、テレビ局側も年々使いづらくなってきているでしょう。もし引退となったら、売り上げ的には痛手ですが、上層部は以前ほど強い慰留はしないと思います」と冷静だ。  さんまと親しいビートたけしは「おいらたちの仕事は、飽きられたら自然に仕事が来なくなる。引退なんて言う必要はない。仕事がある間は、図々しくやっていればいいんだよ」と言っていた。  さんまもオファーがある以上、芸能界で生き続けてほしいが、果たして引退願望が強かったさんま自身は、どう考えているのだろうか? (文=本多圭)

ジャック・バウアーが“望まれない”大統領になって孤軍奮闘!『サバイバー 宿命の大統領』

YouTube「Netflix Japan」より
 ついに誕生したトランプ大統領。就任式では議員たちのボイコットが続出、観衆も当初予想されていた90万人を大きく下回り、さらには、アメリカのみならず世界各地で反トランプのデモが行われるなど、まさに波乱のスタートだ。前代未聞のヒール大統領誕生から当面、目が離せそうにないが、そんな“望まれない”大統領の苦労が垣間見えるドラマがある。それが『サバイバー 宿命の大統領』だ。  もっとも、トランプ氏は嫌われ者とはいえ、選挙で正式に選ばれた大統領。しかし、このドラマの大統領トム・カークマンは、選挙ではなく、繰り上がり方式で図らずも大統領になってしまったという人物。そんな苦労を背負い込んだトホホな大統領を演じるのが、『24 TWENTY FOUR』のジャック・バウアー役でおなじみのキーファー・サザーランドだ。  キーファーにホワイトハウスとくれば、やはり普通のドラマよりテロ絡みを想像してしまうが、その通り、このドラマはワシントンを舞台にした政治ドラマであると同時に、未曾有のテロと戦う大統領を描いたドラマだ。『24 TWENTY FOUR』といえば、今年は復活版第2弾が放送されるが、キーファーはそれには出演せず、今度は大統領となってテロと戦うことになる。  キーファーが演じるトムは、住宅都市開発庁という、閣僚とはいえ、超下っ端の地味省庁の長官。アメリカではテロなどによる政府機能の停止を回避するために、連邦議会議事堂で閣僚や議員が一堂に会する際などに、両院の各党1名ずつが欠席して別の安全な場所で待機する指定生存者制度があり、トムは一般教書演説の日に、この指定生存者となっていた。まさかのための措置ということで、下っ端閣僚のトムが選ばれていたわけだが、なんとその一般教書演説中に大規模テロが勃発し、大統領はおろか、上位の閣僚から両院の議員まで軒並み犠牲になってしまう。そんな混乱の中、どさくさまぎれのような状態で大統領になってしまったトム。住宅都市開発庁長官という、アメリカ人でもロクに知らない無名の存在からいきなり大統領となり、しかも議員すらひとりもいないという、限りなく無政府状態での船出は苦難の連続だ。  繰り上がり式大統領といえば、『ハウス・オブ・カード』のフランクも同様だが、彼は当時副大統領であり、内閣も議会も存在しているという点では通常運転の範囲。それでも、選挙で選ばれていないことが弱点になったところからしても、トランプがどれだけ嫌われようとも選挙で選ばれたというのは、それだけでかなり大きなアドバンテージなのだとしみじみと思ってしまう。それなのに本作のトムは、選挙で選ばれていないだけでなく、めぼしいキャリアもなければ、実はクビになる寸前だったというのだから、望まれてない感も極まれりだ。   そんな大統領トム(キーファー)は、無敵のジャック・バウアーとは違い、アクションバリバリでテロリストと対峙することはない。しかし、孤軍奮闘という意味では、トムも近いものがある。もはや議会も存在せず、政府の立て直しと同時にこのテロの首謀者を追わなければならないトムだが、そのために必要な軍のトップは完全にトムをナメきっているわ、マスコミからは徹底的に攻撃されるわ、共和党の指定生存者だった下院議員フックストラテンは明らかにトムより一枚上手なしたたか者で、大統領のポジションを虎視眈々と狙っているわ……という四面楚歌の状況は、ある意味、ジャック・バウアーより過酷だ。しかし、そんな過酷さの中で、決して無双ではないトムが奮闘するからこそ、多くの人は共感を覚えるだろう。下っ端閣僚だったからこその庶民感覚や、人として当たり前の感覚を大事にするトムは、いまだアメリカ人が理想の大統領と語ることが多いドラマ『ザ・ホワイトハウス』のバートレット大統領に匹敵する人気大統領キャラクターとなる可能性がある。自身の代名詞となったジャック・バウアーを超えることができるか、これはキーファーにとっても大きな挑戦なのだ。  一般教書演説中のテロで政府がほぼ全滅という荒唐無稽な場面から始まる本作だが、 “壊滅状態の政府を立て直すための政治”という視点は、これまでの政治ドラマにはなかったものとしてかなり新鮮だ。日頃は“アメリカ”とひとまとめに考えてしまうが、このドラマを見ると、アメリカは“合衆国”なのだということがあらためて鮮明に浮き上がってくる。荒唐無稽とはいえ、決して非現実的というわけでもないその絶妙なバランスで、今のアメリカを絡め取りながら、しっかりとエンタテインメントしている点が秀逸だ。  余談だが、トムのスピーチライターとなるセスを演じるカル・ペンは、俳優活動を中断してオバマ政権でホワイトハウス広報部のアソシエイト・ディレクターを務めた異色の経歴を持つ人物。リアルな政治の世界を知る俳優がキャスティングされているところも、微妙にリアリティにつながっているのかもしれない。  そんな政治ドラマとしての面白さはもちろんのこと、やはり『24 TWENTY FOUR』のキーファーがテロと戦う大統領を演じるとなれば、議事堂テロをめぐるストーリーにこそ、期待が集まるのは当然だ。ジャック・バウアーのように自らが体を張ってテロと戦うわけではない大統領というポジションで、いかにテロリストを追い詰めていくのか? トムのキャラクターからは、今度は知略で攻めていくぞ、という姿勢が見て取れる。その分、実働部隊となりそうなのが、『NIKITA/ニキータ』で主人公ニキータを演じていたマギー・Q演じるFBI捜査官ハンナだ。事件の捜査を担当しているうちに、ある疑念を持った彼女は、やがてこのテロ事件を独自に捜査していく。トムが政府を立て直すために、わずかな味方だけを頼りに孤軍奮闘する間、彼女はテロ事件の捜査で、やはり孤軍奮闘する。シーズン序盤はトムとハンナにそれほど接点はないが、それゆえに、そんな2人の道がいつどこで交わるのかにも注目だ。  怪しげな生存者や、もはやお約束な内通者の影など、『24 TWENTY FOUR』好きならたまらないポイントはしっかりと押さえつつ、いくつもの疑念が複雑に絡まり合い、次第に議事堂テロという未曾有の事件の背後にさらなる大きな陰謀があることが徐々に浮かび上がってくる本作。第2の『24 TWENTY FOUR』を待望する人の期待にしっかり応えるスリリングな展開は、まさに王道のアメリカン・ドラマだ。 ★このドラマにハマった人におすすめ! 『ザ・ホワイトハウス』 『ハウス・オブ・カード』 『24 TWENTY FOUR』 ●まくた・ちひろ 映画・海外ドラマライター。『日経エンタテインメント!海外ドラマSpecial』『ゲーム・オブ・スローンズ パーフェクト・ガイド』(日経BP社)、『海外ドラマTVガイド WATCH』(東京ニュース通信社)、『映画秘宝EXドラマ秘宝vol.2~マニアのための特濃ドラマガイド』(洋泉社)等に寄稿。Twitterアカウントは@charumin

逃れられない母娘関係の呪縛……『お母さん、娘をやめていいですか?』が描く、“愛情”という名の暴力

逃れられない母娘関係の呪縛……『お母さん、娘をやめていいですか?』が描く、愛情という名の暴力の画像1
『お母さん、娘をやめていいですか?』|NHK ドラマ10
「ママには超能力があるんだと思う。だって、離れていても、私が困っているのがわかる」  時に親友のように、時に恋人のように仲がよい母娘。  娘は、仕事や恋愛の状況、悩みを逐一報告し、母はそれに丁寧に答えていく。母も娘も、お互いが誰よりも相手が自分をわかってくれる存在だと認め、誰よりも自分が相手のことをわかると自負している。  そんな蜜月の関係の危うさを描いたのが『お母さん、娘をやめていいですか?』(NHK総合)だ。  娘・美月を波瑠が、母・顕子を斉藤由貴が演じている。親子役がとてもしっくりくる2人だ。  斉藤は『はね駒』(1986年)、波瑠は『あさが来た』(2015年)と、ともに朝ドラの主演を演じた2人が同じNHKドラマで母娘を演じているという関係性も面白い。  この母娘は、ともに朝ドラヒロインのように「善良」な人だ。基本的に明るく前向きで、相手のことを思いやっている。この2人の関係性を、ドラマでは繰り返し描いている。  たとえば、新築する家の壁紙とフローリングを画像で確認するシーンだ。 「これって、お願いした色?」 と聞き返す母は、頬に手を当て、何やら考えあぐねている。何か不服なことがあるときのクセらしい。  そんな様子の母を見て、娘は言う。 「思ったより、濃くない?」 「そう、ママもそう思う」  2人の意向を受け、業者が少し薄い色に替えると、母が満足げな顔をする。  それを見た娘は、すかさず言うのだ。 「うん、いい! 私、こっちのほうが好き!」 「そう? みっちゃんがそう言うのなら、そうしようか」  母は、娘を思いやって自分の意見を主張せず、娘の好みに合わせようとする。娘は、母を思いやって母の意見を先回りしてくみ取り、自分の意見のように主張する。そうして母は、娘の意見として、自分の思い通りに事を運んでいく。そこに、娘の本当の好みは入っていない。母の好みをくんだ上での好みだ。  ここでのポイントは、どちらもまったく悪気がないことだ。むしろ、お互いにお互いを思いやり尊重し、“共犯関係”が成立している。  そんな2人がひとりの男性と出会うことによって、その関係性に歪みが生じてくる。  彼女たちが家を新築する際、担当となった現場監督・松島(柳楽優弥)である。  母が人形作りのアシスタントをしているのも、子どもを自分の分身=人形のように扱うメタファーだろうし、この家族が家の新築を始めたのも、これから彼女たちの関係性を再構築するメタファーだろう。それを“指揮”することになるのが、松島なのだ。  彼は、持ち前の人懐っこさと積極性で、2人の間に入り込んでいく。  最初に彼に好感を持った母は、「なんかお似合いね」「(松島を)デートに誘っていいわよ」と美月に提案する。  娘は困惑するが、母に勧められたから渋々了承するのだ。  母娘の関係性に亀裂が入ったのは、このデートが発端だった。  そこで娘は、母が2人を尾行している姿を見てしまう。 「超能力がある」みたいに自分のことをわかってくれるのは、実は母が彼女を尾行したり、日記を盗み見たりして監視していたからだったのだ。動揺する娘に、彼は「もっと自分の好みを主張したほうがいい」と諭す。「自分の好みを言っている」と反論する彼女に、彼はこう返す。 「僕も母の顔色ばっかり見る子どもだったんで、君のことが全部わかる」  お互いがお互いを「全部わかる」と思い合う関係。それは一見、幸福だが、一皮むけば恐怖にほかならない。気持ちなんて、自分にだってわからない。にもかかわらず、愛情さえあれば相手の気持がわかる、と錯覚してしまう。 「全部わかる」は、「そんなはずじゃない」に一瞬で変容する。自分が思っている相手の像とは違う言動を目にしてしまったら、「そんなの、本当のあなたではない」と思ってしまう。  それは愛情の暴力だ。そこに「愛しているから」とか「思いやっているから」という“正義”が入っているから、たちが悪い。  悪気のない正義ほど、強く、怖いものはないのだ。お互いがお互いを好きすぎることから生じる歪み。それはあまりにも切なく、恐ろしい。ホームドラマであり、母娘の“ラブ”ストーリーであり、サイコ・ホラーかのようでもある。  母娘は、ついにぶつかり叫び合う。 「あなたの気持ちをこの世で一番大事に思っているのは、ママなのよ!」 「それ、私の気持ちじゃない!」  彼女たちの大きな目が、震えている。  そう、このドラマは目が印象的なドラマだ。みんな目が強い。斉藤由貴の常に狂気をはらんだ目と、波瑠の常に何かに戸惑っているような目、そして、柳楽優弥の力強く見据えているようで、どこかくすんでいる目。  第3話以降、母の「暴走」が本格化していくという。そのとき、彼女たちの目は、どのように変化していくのだろうか? (文=てれびのスキマ http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

逃れられない母娘関係の呪縛……『お母さん、娘をやめていいですか?』が描く、“愛情”という名の暴力

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『お母さん、娘をやめていいですか?』|NHK ドラマ10
「ママには超能力があるんだと思う。だって、離れていても、私が困っているのがわかる」  時に親友のように、時に恋人のように仲がよい母娘。  娘は、仕事や恋愛の状況、悩みを逐一報告し、母はそれに丁寧に答えていく。母も娘も、お互いが誰よりも相手が自分をわかってくれる存在だと認め、誰よりも自分が相手のことをわかると自負している。  そんな蜜月の関係の危うさを描いたのが『お母さん、娘をやめていいですか?』(NHK総合)だ。  娘・美月を波瑠が、母・顕子を斉藤由貴が演じている。親子役がとてもしっくりくる2人だ。  斉藤は『はね駒』(1986年)、波瑠は『あさが来た』(2015年)と、ともに朝ドラの主演を演じた2人が同じNHKドラマで母娘を演じているという関係性も面白い。  この母娘は、ともに朝ドラヒロインのように「善良」な人だ。基本的に明るく前向きで、相手のことを思いやっている。この2人の関係性を、ドラマでは繰り返し描いている。  たとえば、新築する家の壁紙とフローリングを画像で確認するシーンだ。 「これって、お願いした色?」 と聞き返す母は、頬に手を当て、何やら考えあぐねている。何か不服なことがあるときのクセらしい。  そんな様子の母を見て、娘は言う。 「思ったより、濃くない?」 「そう、ママもそう思う」  2人の意向を受け、業者が少し薄い色に替えると、母が満足げな顔をする。  それを見た娘は、すかさず言うのだ。 「うん、いい! 私、こっちのほうが好き!」 「そう? みっちゃんがそう言うのなら、そうしようか」  母は、娘を思いやって自分の意見を主張せず、娘の好みに合わせようとする。娘は、母を思いやって母の意見を先回りしてくみ取り、自分の意見のように主張する。そうして母は、娘の意見として、自分の思い通りに事を運んでいく。そこに、娘の本当の好みは入っていない。母の好みをくんだ上での好みだ。  ここでのポイントは、どちらもまったく悪気がないことだ。むしろ、お互いにお互いを思いやり尊重し、“共犯関係”が成立している。  そんな2人がひとりの男性と出会うことによって、その関係性に歪みが生じてくる。  彼女たちが家を新築する際、担当となった現場監督・松島(柳楽優弥)である。  母が人形作りのアシスタントをしているのも、子どもを自分の分身=人形のように扱うメタファーだろうし、この家族が家の新築を始めたのも、これから彼女たちの関係性を再構築するメタファーだろう。それを“指揮”することになるのが、松島なのだ。  彼は、持ち前の人懐っこさと積極性で、2人の間に入り込んでいく。  最初に彼に好感を持った母は、「なんかお似合いね」「(松島を)デートに誘っていいわよ」と美月に提案する。  娘は困惑するが、母に勧められたから渋々了承するのだ。  母娘の関係性に亀裂が入ったのは、このデートが発端だった。  そこで娘は、母が2人を尾行している姿を見てしまう。 「超能力がある」みたいに自分のことをわかってくれるのは、実は母が彼女を尾行したり、日記を盗み見たりして監視していたからだったのだ。動揺する娘に、彼は「もっと自分の好みを主張したほうがいい」と諭す。「自分の好みを言っている」と反論する彼女に、彼はこう返す。 「僕も母の顔色ばっかり見る子どもだったんで、君のことが全部わかる」  お互いがお互いを「全部わかる」と思い合う関係。それは一見、幸福だが、一皮むけば恐怖にほかならない。気持ちなんて、自分にだってわからない。にもかかわらず、愛情さえあれば相手の気持がわかる、と錯覚してしまう。 「全部わかる」は、「そんなはずじゃない」に一瞬で変容する。自分が思っている相手の像とは違う言動を目にしてしまったら、「そんなの、本当のあなたではない」と思ってしまう。  それは愛情の暴力だ。そこに「愛しているから」とか「思いやっているから」という“正義”が入っているから、たちが悪い。  悪気のない正義ほど、強く、怖いものはないのだ。お互いがお互いを好きすぎることから生じる歪み。それはあまりにも切なく、恐ろしい。ホームドラマであり、母娘の“ラブ”ストーリーであり、サイコ・ホラーかのようでもある。  母娘は、ついにぶつかり叫び合う。 「あなたの気持ちをこの世で一番大事に思っているのは、ママなのよ!」 「それ、私の気持ちじゃない!」  彼女たちの大きな目が、震えている。  そう、このドラマは目が印象的なドラマだ。みんな目が強い。斉藤由貴の常に狂気をはらんだ目と、波瑠の常に何かに戸惑っているような目、そして、柳楽優弥の力強く見据えているようで、どこかくすんでいる目。  第3話以降、母の「暴走」が本格化していくという。そのとき、彼女たちの目は、どのように変化していくのだろうか? (文=てれびのスキマ http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

福山雅治から星野源へ「TENGA」のバトン!? 死地を乗り越えた男の“エロ”とは『星野源のオールナイトニッポン』

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ニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』番組サイトより
 ニッポン放送の深夜には、エロくてセクシーな男がよく似合う。そんなイメージがあるのは15年間、土曜の深夜を担当した福山雅治さんの影響でしょうか?  そのセクシーな声でエロトークを繰り広げる『福山雅治のオールナイトニッポン サタデーナイトスペシャル・魂のラジオ』(ニッポン放送)には、男女問わず多くのヘビーリスナーがいました。僕の記憶が正しければ、おそらく深夜ラジオで最初に自慰グッズ「TENGA」の存在に触れたのは、どの芸人でもなく福山さんだったはず。僕が中学生のころ、布団の中で悶々としていた記憶があるので2005年でしょうか?  そんな純朴だった僕も「ラジオで福山雅治が言っていたんだけど……」と、枕詞をつけて女の子にエロい質問をすると回答率が上がるという、テクニックを使うようになった16年3月に始まったのが『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)です。  放送開始以来、一貫して月曜深夜に下ネタとエロトーク、自他ともに認めるくだらない話題を投下し続ける星野源さんですが、昨年は大ブレイクしました。一昨年暮れにリリースの4枚目のアルバム『YELLOW DANCER』(ビクターエンタテイント)はロングセラーの大ヒットを遂げ、主演を務めた連ドラ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)は「恋ダンス」とともに一大社会現象になりました。  そんなドラマや楽曲から抱きがちな“草食系男子”のイメージを嫌う星野源さんが、その先入観をぶち壊すために……とかでは全くなく、この人、素で下ネタが好きなんでしょう。飾らない自然体の星野源さんと、落ち着いた声のトーンのおかげで全く下品に聴こえない放送が同番組の大きな魅力。リスナーから性体験の話とか募集しているんですけど。  星野源さんの人柄も相まって、番組には童貞丸出しのくだらないメールや、今や都市伝説と化した甘酸っぱいラジオ越しの告白、どエロい女性からのどエロいメールをはじめ、さまざまなリスナーから多くのメールが送られてきます。  なかでも、今回紹介するケンドーコバヤシさんをゲストに迎えた2016年6月13日深夜放送回は、星野さんがパーソナリティだからこそのエロとバカバカしさが合わさった神回でした。  番組冒頭から、2種類のいい声で繰り広げられるトークは、共通の友人であるバナナマンの日村さんの話題から始まります。星野さんは、毎年『バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBS)に出演するくらいの仲なのです。この日の放送で流れた「SUN」は、日村さんに贈ったバースデーソングを基に制作されたほど。  そんな話題から始まったトークは、ものの2分ほどでエロトークに。ケンドーコバヤシさんのAV女優に対する感謝や、男優を救う基金を設立したいという話題で盛り上がり、そのままこの日のメインコーナー「A-1グランプリ」になだれ込みます。 「A-1」の「A」とは喘ぎ声のA。リスナーから喘ぎ声を収集するというコーナーです。とはいっても、もちろんガチのものではなく、どことなく喘ぎ声に聴こえる、どこかエロく聴こえる音源を募集しているので、かわいらしい女の子の声だけではなく、男性からのバカバカしい音源も数多く送られてくる、番組きっての人気コーナー。  この日も、コンバースのスニーカーを履けない女の子の「ん……んん……きつくて入らないよ……」という喘ぎ声に、おじさん2人が大興奮。電波の向こうのリスナーも、おそらく男女問わず大興奮。  星野さんがパーソナリティということで、女性からの投稿が多いのもほかのラジオと一線を画しているところです。  放送終盤には重大発表として、番組とTENGAのコラボレーションが発表されました。本人たちも自覚は全くないでしょうが、ドスケベでセクシーなラジオ界の先輩、福山雅治さんから、TENGAのバトンが星野源さんに渡った瞬間でした。  テレビのイメージとはかけ離れた、初めて聴いたら思わず引いてしまうかもしれない神回は、星野さんが弾き語りで歌う「スーダラ節」で締めくくられました。  星野さんは、12年にくも膜下出血で活動を休止。翌年春には、驚異のスピード復帰を果たしますが、治療に専念するために再度活動を休止します。一度つかみかけた武道館でのワンマンライブも中止になりました。  退院後、星野さんの携帯には、バナナマン日村さんからの「心配です。返信は無用です」と留守電が入っていたそうです。14年2月、一度消えた武道館のステージに立った時、星野さんはどんなことを思ったのでしょうか。  スーダラ節の「わかっちゃいるけど、やめらない」を歌い上げる、死地を乗り越えた星野さんの目は、きっと明るい未来を見ているはず。 (文=菅谷直弘[カカロニ])

福山雅治から星野源へ「TENGA」のバトン!? 死地を乗り越えた男の“エロ”とは『星野源のオールナイトニッポン』

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ニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』番組サイトより
 ニッポン放送の深夜には、エロくてセクシーな男がよく似合う。そんなイメージがあるのは15年間、土曜の深夜を担当した福山雅治さんの影響でしょうか?  そのセクシーな声でエロトークを繰り広げる『福山雅治のオールナイトニッポン サタデーナイトスペシャル・魂のラジオ』(ニッポン放送)には、男女問わず多くのヘビーリスナーがいました。僕の記憶が正しければ、おそらく深夜ラジオで最初に自慰グッズ「TENGA」の存在に触れたのは、どの芸人でもなく福山さんだったはず。僕が中学生のころ、布団の中で悶々としていた記憶があるので2005年でしょうか?  そんな純朴だった僕も「ラジオで福山雅治が言っていたんだけど……」と、枕詞をつけて女の子にエロい質問をすると回答率が上がるという、テクニックを使うようになった16年3月に始まったのが『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)です。  放送開始以来、一貫して月曜深夜に下ネタとエロトーク、自他ともに認めるくだらない話題を投下し続ける星野源さんですが、昨年は大ブレイクしました。一昨年暮れにリリースの4枚目のアルバム『YELLOW DANCER』(ビクターエンタテイント)はロングセラーの大ヒットを遂げ、主演を務めた連ドラ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)は「恋ダンス」とともに一大社会現象になりました。  そんなドラマや楽曲から抱きがちな“草食系男子”のイメージを嫌う星野源さんが、その先入観をぶち壊すために……とかでは全くなく、この人、素で下ネタが好きなんでしょう。飾らない自然体の星野源さんと、落ち着いた声のトーンのおかげで全く下品に聴こえない放送が同番組の大きな魅力。リスナーから性体験の話とか募集しているんですけど。  星野源さんの人柄も相まって、番組には童貞丸出しのくだらないメールや、今や都市伝説と化した甘酸っぱいラジオ越しの告白、どエロい女性からのどエロいメールをはじめ、さまざまなリスナーから多くのメールが送られてきます。  なかでも、今回紹介するケンドーコバヤシさんをゲストに迎えた2016年6月13日深夜放送回は、星野さんがパーソナリティだからこそのエロとバカバカしさが合わさった神回でした。  番組冒頭から、2種類のいい声で繰り広げられるトークは、共通の友人であるバナナマンの日村さんの話題から始まります。星野さんは、毎年『バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBS)に出演するくらいの仲なのです。この日の放送で流れた「SUN」は、日村さんに贈ったバースデーソングを基に制作されたほど。  そんな話題から始まったトークは、ものの2分ほどでエロトークに。ケンドーコバヤシさんのAV女優に対する感謝や、男優を救う基金を設立したいという話題で盛り上がり、そのままこの日のメインコーナー「A-1グランプリ」になだれ込みます。 「A-1」の「A」とは喘ぎ声のA。リスナーから喘ぎ声を収集するというコーナーです。とはいっても、もちろんガチのものではなく、どことなく喘ぎ声に聴こえる、どこかエロく聴こえる音源を募集しているので、かわいらしい女の子の声だけではなく、男性からのバカバカしい音源も数多く送られてくる、番組きっての人気コーナー。  この日も、コンバースのスニーカーを履けない女の子の「ん……んん……きつくて入らないよ……」という喘ぎ声に、おじさん2人が大興奮。電波の向こうのリスナーも、おそらく男女問わず大興奮。  星野さんがパーソナリティということで、女性からの投稿が多いのもほかのラジオと一線を画しているところです。  放送終盤には重大発表として、番組とTENGAのコラボレーションが発表されました。本人たちも自覚は全くないでしょうが、ドスケベでセクシーなラジオ界の先輩、福山雅治さんから、TENGAのバトンが星野源さんに渡った瞬間でした。  テレビのイメージとはかけ離れた、初めて聴いたら思わず引いてしまうかもしれない神回は、星野さんが弾き語りで歌う「スーダラ節」で締めくくられました。  星野さんは、12年にくも膜下出血で活動を休止。翌年春には、驚異のスピード復帰を果たしますが、治療に専念するために再度活動を休止します。一度つかみかけた武道館でのワンマンライブも中止になりました。  退院後、星野さんの携帯には、バナナマン日村さんからの「心配です。返信は無用です」と留守電が入っていたそうです。14年2月、一度消えた武道館のステージに立った時、星野さんはどんなことを思ったのでしょうか。  スーダラ節の「わかっちゃいるけど、やめらない」を歌い上げる、死地を乗り越えた星野さんの目は、きっと明るい未来を見ているはず。 (文=菅谷直弘[カカロニ])

『ローカル路線バス』太川・蛭子コンビに「復帰熱望」殺到も、テレ東“難航”の深いワケ

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 1月2日に放送された特番で、太川陽介&蛭子能収コンビが卒業したテレビ東京の人気番組『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』だが、続編のキャスティングが難航しているようだ。  番組関係者によると「放送後、視聴者からコンビ復活を求める電話やメールが殺到。あまりの反響の大きさに、ダメ元で2人に再登板してもらえるよう、説得することになったんです」と明かす。  この番組は、特番として2007年の春からスタート。初回視聴率12.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、以降も10%前後をキープするテレ東の看板番組に成長。昨年は劇場版も公開された。  番組の制作費は1本あたり800万円ほどで、通常の1時間バラエティ番組の約半分と、コスパの高さでも注目された。それだけに、太川&蛭子コンビが卒業しても番組を続行し、3月からは新しいコンビで収録に入る予定だったという。  有力候補だったのは、俳優・田中要次と芥川賞作家・羽田圭介のコンビ。そのほか、旅番組の常連ともいえる照英、花田虎上、大鶴義丹、原田龍二らの名前が挙がっていた。ところが、前述の通り、太川&蛭子コンビの復活を望む声が殺到したため、制作サイドは“ダメ元”で2人を口説き始めたという。  なぜ、ダメ元なのか?  ちまたで伝わっているように、太川が蛭子を毛嫌いしているからだ。太川だけではない。蛭子と共演したタレントの多くは「やりづらい」と敬遠している。ビートたけしも「空気が読めないし、間が取れないから、やりづらい」と言っていた。  視聴者から見たら、その蛭子のズレっぷりが面白いわけだが、それが何度も繰り返されると、現場のテンションは低下するという。 『ローカル路線バス』でも、台本を無視したり、ロケ中に寝てしまうことは日常茶飯事。また、旅先の飲食店に入った際、制作陣も視聴者も地元の名物料理を期待するが、蛭子だけはカレーライスやとんかつを注文。このデリカシーとサービス精神のなさは、最初こそはウケていたが、そのうち視聴者からも「協力してくれるお店側にも失礼」などといった声が上がるようになった。  そんな蛭子に対して、年齢は下だが、芸能界では先輩の太川が見かねて、たびたび注意していたが、馬の耳に念仏。そのうち太川は蛭子を毛嫌いするようになり、2人の距離感は微妙なものになっていたようだ。  そんな中、蛭子は「もう年だから、3泊4日の過酷ロケはきつい」との理由で番組卒業を発表したが、ギャラの安さも降板を選んだ一因といわれている。  太川は1976年にアイドル歌手としてデビュー。テレビ界での実績もあり、番組でも進行役的ポジションを務めることから、1本あたりのギャラは数十万~100万円。対して、本業が漫画家の蛭子のギャラは、その半額程度だという。コンビを復活させるためには、蛭子のギャラアップが必須だが、蛭子のギャラを上げれば、太川のギャラも上げなければならない。  太川には、心の離れた蛭子とのコンビ再結成を了承してもらい、蛭子には魅力的なギャラを提示しなければならないとなると、テレ東がクリアすべきハードルは高い。凸凹コンビが再び見られる日は、やって来るのだろうか? (文=本多圭)

元SMAP“キムタク以外”4人の独立は既定路線! 受け皿となる「田辺エージェンシーの元専務」の存在とは

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 昨年末で解散したSMAPだが、木村拓哉を除く、中居正広、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の4人が、ジャニーズ事務所との今年9月の契約切れをもって独立するという話は、もはや既定路線化している。この4人の陰に見え隠れしているのは、タモリや堺雅人、夏目三久らが所属する大手芸能プロ「田辺エージェンシー」の田邊昭知社長の存在だ。  SMAPをジャニーズから独立させようと、当時チーフマネジャーだった飯島三智女史が田邊社長の元へ相談に行っていた話はすでに報じられているが、その後、キムタクの裏切りで独立に失敗。飯島女史はジャニーズ事務所どころか、事実上、芸能界を追われた。しかし、昨年7月、田邊氏が打ち合わせでよく利用する渋谷のホテルで、2人の姿が目撃されている。そして昨年末、SMAP解散の決定を受けて、田辺エージェンシー所属のタモリがSMAPのために積極的に動きだしたのだ。  中居と草なぎ、香取は長年、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)のレギュラーだったことから、タモリにかわいがられていた。特に草なぎは、タモリが「あいつは友達だ」と公言するほど親しい。しかし、タモリという男は、昔から面倒なことに関わりたくないタイプ。その男が『SMAP×SMAP』(同)内の「ビストロSMAP」に最後のゲストとして出演。キムタクとほか4人の乾杯を促し、ファンを感激させた。  それどころか、一昨年には司会を断っていた『NHK紅白歌合戦』に昨年末はゲスト出演することとなり、最後までファンに同番組へのSMAP出場の希望を持たせた。なぜ、タモリは『紅白』に出演したのか?  これは、なんとしてもSMAPを『紅白』に出場させたいNHK上層部に、田邊氏が頼まれた、というのが真相だといわれている。田邊氏がタモリに頭を下げて、協力してもらったということのようだ。  結局、SMAPの『紅白』出場は実現しなかったが、4人にタモリの思い、その背後に控える田邊氏の思いは伝わったはずだ。大手芸能プロ幹部は「それが、田邊氏の目的だったのでは?」という。  さらに、事務所の反対を押し切って、キムタクを除く4人が解散日となる大みそかに慰労会の場所として選んだのが、六本木の高級焼肉店。ここは、堺正章がプロデュースする店だった。  堺は田辺エージェンシー系列の個人事務所の所属。田邊氏とはかつてのバンド仲間で、いまだに親友の関係だ。4人は、自分たちが同店を使うことで大きな宣伝効果があると見越して、田邉氏サイドに恩を返したという見方もある。  さらに今年に入って「週刊文春」(文藝春秋)が、昨年2月、飯島女史がに退社した日に、田辺エージェンシー元専務の松尾浩介氏が世田谷区内にマネジメント会社を設立していた事実をつかみ、「4人が独立した際の受け皿になるのでは?」と報じた。  松尾氏は、タモリの番組のプロデューサーを務め、女優・永作博美の育ての親といわれた敏腕マネジャーだったが、数年前になんらかの事情で田辺エージェンシーを退社したという。  田邊氏は、かつて芸能プロの業界団体である日本音楽事業者協会(音事協)の会長を務めたこともあるだけに、4人を自身の事務所に受け入れることは道義的にできない。音事協はタレントの引き抜きや移籍について、保守的な立場を取っているからだ。  しかし、松尾氏の事務所が受け皿になってマネジメントをサポートするなら、問題はない。  4人が、強大な影響力を持つジャニーズを辞めて活動するからには、田邉氏の力は不可欠だ。田邉氏の動向から、目が離せない――。 (文=本多圭)

元SMAP“キムタク以外”4人の独立は既定路線! 受け皿となる「田辺エージェンシーの元専務」の存在とは

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 昨年末で解散したSMAPだが、木村拓哉を除く、中居正広、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の4人が、ジャニーズ事務所との今年9月の契約切れをもって独立するという話は、もはや既定路線化している。この4人の陰に見え隠れしているのは、タモリや堺雅人、夏目三久らが所属する大手芸能プロ「田辺エージェンシー」の田邊昭知社長の存在だ。  SMAPをジャニーズから独立させようと、当時チーフマネジャーだった飯島三智女史が田邊社長の元へ相談に行っていた話はすでに報じられているが、その後、キムタクの裏切りで独立に失敗。飯島女史はジャニーズ事務所どころか、事実上、芸能界を追われた。しかし、昨年7月、田邊氏が打ち合わせでよく利用する渋谷のホテルで、2人の姿が目撃されている。そして昨年末、SMAP解散の決定を受けて、田辺エージェンシー所属のタモリがSMAPのために積極的に動きだしたのだ。  中居と草なぎ、香取は長年、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)のレギュラーだったことから、タモリにかわいがられていた。特に草なぎは、タモリが「あいつは友達だ」と公言するほど親しい。しかし、タモリという男は、昔から面倒なことに関わりたくないタイプ。その男が『SMAP×SMAP』(同)内の「ビストロSMAP」に最後のゲストとして出演。キムタクとほか4人の乾杯を促し、ファンを感激させた。  それどころか、一昨年には司会を断っていた『NHK紅白歌合戦』に昨年末はゲスト出演することとなり、最後までファンに同番組へのSMAP出場の希望を持たせた。なぜ、タモリは『紅白』に出演したのか?  これは、なんとしてもSMAPを『紅白』に出場させたいNHK上層部に、田邊氏が頼まれた、というのが真相だといわれている。田邊氏がタモリに頭を下げて、協力してもらったということのようだ。  結局、SMAPの『紅白』出場は実現しなかったが、4人にタモリの思い、その背後に控える田邊氏の思いは伝わったはずだ。大手芸能プロ幹部は「それが、田邊氏の目的だったのでは?」という。  さらに、事務所の反対を押し切って、キムタクを除く4人が解散日となる大みそかに慰労会の場所として選んだのが、六本木の高級焼肉店。ここは、堺正章がプロデュースする店だった。  堺は田辺エージェンシー系列の個人事務所の所属。田邊氏とはかつてのバンド仲間で、いまだに親友の関係だ。4人は、自分たちが同店を使うことで大きな宣伝効果があると見越して、田邉氏サイドに恩を返したという見方もある。  さらに今年に入って「週刊文春」(文藝春秋)が、昨年2月、飯島女史がに退社した日に、田辺エージェンシー元専務の松尾浩介氏が世田谷区内にマネジメント会社を設立していた事実をつかみ、「4人が独立した際の受け皿になるのでは?」と報じた。  松尾氏は、タモリの番組のプロデューサーを務め、女優・永作博美の育ての親といわれた敏腕マネジャーだったが、数年前になんらかの事情で田辺エージェンシーを退社したという。  田邊氏は、かつて芸能プロの業界団体である日本音楽事業者協会(音事協)の会長を務めたこともあるだけに、4人を自身の事務所に受け入れることは道義的にできない。音事協はタレントの引き抜きや移籍について、保守的な立場を取っているからだ。  しかし、松尾氏の事務所が受け皿になってマネジメントをサポートするなら、問題はない。  4人が、強大な影響力を持つジャニーズを辞めて活動するからには、田邉氏の力は不可欠だ。田邉氏の動向から、目が離せない――。 (文=本多圭)

アイドルラップの次なる本格派!? “ガチ”で“ドープ”な『E TICKET RAP SHOW』を聞け

 ラッパーブームといわれる昨今、アイドルがラップを、ラッパーがアイドルの楽曲を手掛けることは珍しくない。この連載では、アイドルファンで「社会人ラップ選手権」決勝進出経験を持つ、ラッパーのMC内郷丸が“ラッパー的観点”から毎月大量にリリースされるアイドルソングを定点観測。
「E TICKET PRODUCTION 1st mini ALBUM『E TICKET RAP SHOW』DIGEST TRAILER」(YouTubeより)
 アイドルに勝手にヒップホップ的要素を見出し紹介してきたこの連載。第3回にしてはじめて、やっと“アイドルラップ”を扱うことにした。今回の一枚は、『E TICKET RAP SHOW』(IDOL NEWSING)である。  アイドル×ラップといえば、現在は「lyrical school」と「ライムベリー」の二大巨頭が著名だ。lyrical schoolはメジャーデビュシングル「RUN AND RUN」(キングレコード)のMVが“スマホジャック縦型MV”として大きな話題を呼び、世界的な広告賞であるカンヌライオンズで銅賞を受賞するなど、大きな話題を呼んだ。その後も精力的に活動し、これからさらなるブレイクが期待されていただけに、昨年末のオリジナルメンバーのami、ayaka、meiの卒業発表は大きな衝撃であった。  一方、ライムベリーは現在盛り上がりを見せるMCバトルシーンに積極的に参加。一時は事実上解散かと思われたが、MC MIRIがラッパーがマイク1本で競う『戦極MC BATTLE』に参加するようになり、いまではMCバトルシーンのアイドル的存在にまでなっている。バトルで「リリスク(lyrical school)が嫌い」とラップし謝罪したり、日本のヒップホップシーンの女性ラッパーとして確固たる地位にいるCOMA-CHIの「B-Girlイズム」をカバーし、その後Twitter上でいざこざが起こったり、話題に事欠かない。  そんなアイドル×ラップのシーンに名を刻むことになるであろう新たな一枚が登場した。それが、E TICKET PRODUCTIONによる『E TICKET RAP SHOW』だ。  E TICKET PRODUCTIONとは、イラスト、執筆、作詞、作曲などマルチな活動を行う作家・桑島由一の音楽活動の際の名義で、2015年2月までライムベリーの楽曲プロデュースも彼の手によるもの。初期のライムベリーは、かなりオールドスクールな音作りが特徴。そんなアイドルラップシーンの重要人物による、アイドルラップがたくさん詰まったコンピレーションアルバムである今作。簡単にレビューしていこう。正直、めっちゃいい……! 「りんねラップ」& 「りんねラップ2」(feat.吉田凜音)
「りんねラップ」(YouTubeより)
 なんといってもこのコンピレーションの一番の注目は、吉田凜音。NONA REEVESの西寺郷太のプロデュースのもと音楽活動に取り組んでいた彼女だったが、今回のコンピレーションの一曲目「りんねラップ」が大きな話題を呼び、スペシャルユニットNATASHAにも参加。まだ高校生、しかも「りんねラップ」発表時はまだ中学生。2000年生まれのアイドルであるというから驚きだ。  MVには「808state」のパーカーを着て、みなとみらいを闊歩。楽曲ではかつて『関ジャニの仕分け∞』(テレビ朝日系)の企画「カラオケNo.1決定戦」に何度か出演していた経験からか「次私が仕分ける順番/お地蔵さん首振る瞬間」とラップしているなど、彼女のキャラクターがそのままリリック(歌詞)に反映されている。
「りんねラップ2」(YouTubeより)
「GOES ON(feat.ようなぴ)」  ニューウェイブ系アイドルグループ「ゆるめるモ!」から、ようなぴが参加。アニメ声でのラップが、いかにもアイドルラップらしい。「偏差値偏差値偏差値偏差値」と連呼する元ネタはなんと、アメリカの人気ラッパーMigosの「Versace」という曲の「ヴェルサーチ」というブランド名の連呼をそのまま真似たのだと本人がインタビューで答えている。
Migos「Versace」(YouTubeより)
 ちなみに、この「ヴェルサーチ」というブランド、この楽曲の影響なのか、やたら最近のラッパーのリリックに登場する。Tシャツ一枚で、僕が一枚にかける20倍近い値段だった。高けえ! 「AS ONE(feat.寺口夏花&山崎愛)」  かなりファンキーでオールドスクールなトラックに、アイドルの女の子のラップがのるという違和感が気持ちいい。「レペゼンお魚/山口愛(まな)だ」というラインは、ヒップホップであればよくありそうな自己紹介リリックの定番だが、妙に韻が固いのと、アイドルの女の子が「レペゼン」と口にするところが不自然でかわいい。  寺口夏花と山崎愛は「sora tob sakana」のメンバー。最近、アイドルファンの間で話題のグループである。 「FIRE LIAR(feat.椎名ぴかりん)」
「FIRE LIAR(feat.椎名ぴかりん)」(YouTubeより)
 ビッグビートに合わせてラップするのは、中二病モデルの椎名ぴかりん。タイトルの通り、炎上を恐れる内容の歌詞。彼女は“ファンサービスが過激すぎる”ということで、『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)や『アウトデラックス』(フジテレビ系)といったテレビ番組でもネタにされる存在だ。  全体的にヒップホップのみならず、テクノなどからの引用も散りばめられた高いクオリティのトラックに、ラップするアイドルたち本人の経験や思いをしっかりと反映してつくられたリリック。“リアル”を大切にするアンダーグラウンドのヒップホップにも通じるような、“アイドルのリアル”が見えてくる。  いずれにせよアイドルラップ界の重要人物、E TICKET PRODUCTIONの新たな活動に、今後も目が離せない! (文=MC内郷丸) Twitterアカウントは@bfffffffragile MC内郷丸の「ほんと何もできません」https://synapse.am/contents/monthly/uchigomaru