『M-1』王者とろサーモン ブレークのカギ握るのはツッコミ村田、業界は俳優として熱視線

『M-1グランプリ2017』(テレビ朝日系)で優勝し、漫才日本一に輝いたお笑いコンビ・とろサーモン。すでに番組出演オファーが殺到し、売れっ子への階段を駆け上がろうとしている。お笑い関係者は、こう話す。

「特にボケの久保田かずのぶは、漫才でのクレイジーな雰囲気だけでなく、私生活でのクズっぷりも含めてトークネタが豊富。ラッパーとしても活動するほか、吉本でも随一のオシャレ芸人ということもあり、いろいろな番組に対応できる。一見するととっつきにくいタイプですが、根はマジメでスタッフ受けも良い。今回の優勝をきっかけに、どんどん売れていくでしょうね」

 しかし、業界関係者が本当に熱視線を送っているのは、久保田よりもツッコミの村田秀亮のほうだという。

「芸人らしいルックスの久保田とは対照的な濃い顔でイケメンの村田は、ぱっと見芸人タイプではないということで、バラエティー番組では少々浮いてしまうこともありました。しかし、お笑いスキルは申し分なく、アドリブコントなんかも得意ですよ。あとは、ナレーションの仕事も多く、ネタやひな壇とは別の部分でも才能を発揮しています」(同)

 そんな村田が期待されているのは、俳優としての活躍だ。

「Netflix限定ドラマ『火花』での漫才師役の演技は素晴らしかったと、各方面で絶賛されています。映画『牝猫たち』にも漫才師役で出演し、濃厚な濡れ場を披露。こちらもかなり評価が高い。イケメンではありますが、個性的で独特な雰囲気の持ち主なので、どんな役でもハマりそうだと、注目されているんですよ」(テレビ局関係者)

 仮にバラエティーでは久保田ばかりが活躍したとしても、村田には俳優の道があるというわけだ。

「最近のお笑い界では、フットボールアワーの後藤輝基しかり、千鳥のノブしかり、ボケよりもツッコミの方が重宝されるという傾向がある。そういう意味では、とろサーモンとしても、村田にかかっている部分は大きいはず。村田の場合は、お笑いスキルだけでなく、俳優でブレークする可能性もあるわけだから、これは大きな強みだと思います」(同)

 ラストイヤーでM-1チャンピオンをつかみ取ったとろサーモン。その未来は明るそうだ。

ナベプロが『流行語大賞』を“出禁”に!? 授賞式にブルゾンちえみとひふみんを出席させず……

 毎年恒例の『現代用語の基礎知識選 2017ユーキャン新語・流行語大賞』が1日発表され、都内ホテルで授賞式が行われた。だが、今年は著名人受賞者の多くが欠席で、お寒い内容だった。

 陸上100メートルで日本人初の9秒台を達成した桐生祥秀選手の記録「9・98」と、将棋界の連勝記録を更新した藤井聡太四段の「29連勝」が受賞したが、ともに不在。2人は“競技者”であるから欠席もやむを得ないが、問題はタレント受賞者だ。

「35億」で受賞したお笑い芸人のブルゾンちえみと、「ひふみん」で選ばれた将棋棋士・加藤一二三は会場に姿を現さなかった。関係者によれば「ともにスケジュールの都合」というが、それが本当かどうかは「?」だ。

 両名とも大手芸能事務所の「ワタナベエンターテインメント」の所属。同社はタレントマネジメントに定評があり、わずかでもマイナスになるようなことがあれば、仕事を一切受けないことで知られる。

「かねて『授賞式に出席すると一発屋になる』というジンクスがささやかれており、ナベプロはそれを気にしたようです。同社の名物広報担当者X氏が『出ても何の得にもならない』と判断したとも言われています」(スポーツ紙記者)

 ブルゾンとひふみん以外にも、今年は同事務所所属のサンシャイン池崎も「空前絶後の」でノミネートされていた。仮に「空前絶後の」が選ばれたとしても「池崎は仕事を理由に来なかっただろう」(同)という。

 別のスポーツ紙記者は「流行語大賞が“オイシイ”のはノミネート段階まで。そこに入れば、もう役割を終えており、あとは勝手に話題になっていく。授賞式に出るメリットがないんです」と補足する。

祝『M-1』王者! とろサーモン・久保田かずのぶ“愛すべき”クズエピソード

『M-1グランプリ2017』(テレビ朝日系)が12月3日に放送され、コンビ結成15年目のラストイヤーとなる、とろサーモンが優勝を果たした。

 とろサーモンは、高校の同級生である久保田かずのぶと村田秀亮によって2002年に結成。相手からのフリに対して、その予想や期待を裏切る意外な言動で笑いを取る“スカシ漫才”を得意とし、05年には『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)の名物企画「笑わず嫌い王決定戦」に出場するなど注目を集めるも、長らくブレークを果たせなかった。小太りで黒縁メガネの久保田は“クズキャラ”として知られる。

「なにしろ久保田は、芸人の入り口となる、吉本興業の芸人養成所であるNSCの試験に落ちています。理由は、ほかの受験者への質問に、食い気味に答えていたためといわれていますね。そのため、久保田は1年浪人して入学し、村田は大阪21期、久保田は22期扱いになります。コンビは芸歴が浅い方に合わせるので、とろサーモンは大阪22期扱いとなり、同期にはキングコング、ダイアンなどがいます」(放送作家)

 久保田のクズエピソードは、女性関係が多いのも特徴だ。

「合コンで容姿の整わない女性が来ると、目の前でラップ調でディスるといったものですね。ほかにも、売れない時期に一般人女性と結婚するも財布から金を抜いて警察沙汰になった、東京進出後に金がなくなったのでその元嫁をガールズバーで働かせていたといったものです。さらに『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)では、ハニートラップ的なドッキリを仕掛けられるも、女性にタクシー代を払わせたほか、放送できない暴言を吐きまくり、話題となりました。芸人仲間のケンドーコバヤシからは“芸人としては100点だが、人間としては0点”と評価されています」(同)

 これまでは知る人ぞ知る存在だった“最強クズ芸人”久保田の全貌が、『M-1』優勝効果で白日の下にさらされそうだ。
(文=平田宏利)

祝『M-1』王者! とろサーモン・久保田かずのぶ“愛すべき”クズエピソード

『M-1グランプリ2017』(テレビ朝日系)が12月3日に放送され、コンビ結成15年目のラストイヤーとなる、とろサーモンが優勝を果たした。

 とろサーモンは、高校の同級生である久保田かずのぶと村田秀亮によって2002年に結成。相手からのフリに対して、その予想や期待を裏切る意外な言動で笑いを取る“スカシ漫才”を得意とし、05年には『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)の名物企画「笑わず嫌い王決定戦」に出場するなど注目を集めるも、長らくブレークを果たせなかった。小太りで黒縁メガネの久保田は“クズキャラ”として知られる。

「なにしろ久保田は、芸人の入り口となる、吉本興業の芸人養成所であるNSCの試験に落ちています。理由は、ほかの受験者への質問に、食い気味に答えていたためといわれていますね。そのため、久保田は1年浪人して入学し、村田は大阪21期、久保田は22期扱いになります。コンビは芸歴が浅い方に合わせるので、とろサーモンは大阪22期扱いとなり、同期にはキングコング、ダイアンなどがいます」(放送作家)

 久保田のクズエピソードは、女性関係が多いのも特徴だ。

「合コンで容姿の整わない女性が来ると、目の前でラップ調でディスるといったものですね。ほかにも、売れない時期に一般人女性と結婚するも財布から金を抜いて警察沙汰になった、東京進出後に金がなくなったのでその元嫁をガールズバーで働かせていたといったものです。さらに『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)では、ハニートラップ的なドッキリを仕掛けられるも、女性にタクシー代を払わせたほか、放送できない暴言を吐きまくり、話題となりました。芸人仲間のケンドーコバヤシからは“芸人としては100点だが、人間としては0点”と評価されています」(同)

 これまでは知る人ぞ知る存在だった“最強クズ芸人”久保田の全貌が、『M-1』優勝効果で白日の下にさらされそうだ。
(文=平田宏利)

『M-1』マヂカルラブリーを“公開処刑”した上沼恵美子、本番終了後にフォローしていた

 恒例の漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2017』(テレビ朝日系)の決勝が3日に放送され、出場資格ギリギリとなる結成15年のとろサーモンが悲願の優勝を飾った。

 だが、ネット上で「真のM-1王者」と呼ばれているのは、審査員の上沼恵美子だ。冒頭でさっそく「去年もやらしていただいて、ネットの書き込みで、顔が白いって……。だから今日は素顔で来ました」と、自らタブーネタに触れ、会場を盛り上げた。

 昨年、低評価だったカミナリには、今年「90点」を付けた。上沼は「今日のネタはとっても好き!」と評価しつつ「ただ、叩いて笑いがこない。あのドツキはいるんやろか。叩いてから突っ込むというのはいらないと思う、くせになってる。これ(ドツキ)なしで突っ込んでも笑いは来ます」と公開説教。

 最下位に終わったお笑いコンビ・マヂカルラブリーには、さらに痛烈だった。感想を求められ、はっきりと「好みじゃない」「なんで決勝に上がれたの?」とダメ出しを連発。ネット上は「上沼恵美子、怖すぎる……」「マヂラブかわいそう」という声であふれ返った。

「出場芸人を食う存在感を見せつけましたね。関西ではアレが普通。M-1の視聴率は関東地区が15.4%(ビデオリサーチ調べ、以下同)なのに対し、関西地区は24.0%を記録。関西の視聴率が例年以上に伸びたのは、上沼さんパワーもあったと思いますよ。マンネリ化している東京の番組には、上沼さんのような“劇薬”が必要なのかもしれません」とはテレビ関係者。

『M-1』終了後、上沼は酷評したマヂラブに話し掛け、アドバイスを送っていたという。番組関係者の話。

「他の芸人からは、マヂラブに対し『おいしすぎるやろ!』という声がほとんどでしたね。『あの上沼恵美子に公開処刑されたコンビ』で売り出すことができるわけですから。一夜にして、おいしい営業ネタを手にすることになりました」

 マヂラブの2人は、翌4日に行われたPRイベントで前夜を振り返り「なんであんなことになってしまったんだろう」「とんでもない1日でした。なんかもう、激変」と、さっそくネタにしまくっていた。優勝者以外にもさまざまなドラマが生まれる『M-1』。来年は、誰が“おいしい”目にありつけるだろうか?

『M-1』マヂカルラブリーを“公開処刑”した上沼恵美子、本番終了後にフォローしていた

 恒例の漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2017』(テレビ朝日系)の決勝が3日に放送され、出場資格ギリギリとなる結成15年のとろサーモンが悲願の優勝を飾った。

 だが、ネット上で「真のM-1王者」と呼ばれているのは、審査員の上沼恵美子だ。冒頭でさっそく「去年もやらしていただいて、ネットの書き込みで、顔が白いって……。だから今日は素顔で来ました」と、自らタブーネタに触れ、会場を盛り上げた。

 昨年、低評価だったカミナリには、今年「90点」を付けた。上沼は「今日のネタはとっても好き!」と評価しつつ「ただ、叩いて笑いがこない。あのドツキはいるんやろか。叩いてから突っ込むというのはいらないと思う、くせになってる。これ(ドツキ)なしで突っ込んでも笑いは来ます」と公開説教。

 最下位に終わったお笑いコンビ・マヂカルラブリーには、さらに痛烈だった。感想を求められ、はっきりと「好みじゃない」「なんで決勝に上がれたの?」とダメ出しを連発。ネット上は「上沼恵美子、怖すぎる……」「マヂラブかわいそう」という声であふれ返った。

「出場芸人を食う存在感を見せつけましたね。関西ではアレが普通。M-1の視聴率は関東地区が15.4%(ビデオリサーチ調べ、以下同)なのに対し、関西地区は24.0%を記録。関西の視聴率が例年以上に伸びたのは、上沼さんパワーもあったと思いますよ。マンネリ化している東京の番組には、上沼さんのような“劇薬”が必要なのかもしれません」とはテレビ関係者。

『M-1』終了後、上沼は酷評したマヂラブに話し掛け、アドバイスを送っていたという。番組関係者の話。

「他の芸人からは、マヂラブに対し『おいしすぎるやろ!』という声がほとんどでしたね。『あの上沼恵美子に公開処刑されたコンビ』で売り出すことができるわけですから。一夜にして、おいしい営業ネタを手にすることになりました」

 マヂラブの2人は、翌4日に行われたPRイベントで前夜を振り返り「なんであんなことになってしまったんだろう」「とんでもない1日でした。なんかもう、激変」と、さっそくネタにしまくっていた。優勝者以外にもさまざまなドラマが生まれる『M-1』。来年は、誰が“おいしい”目にありつけるだろうか?

『M-1』決勝最下位マヂカルラブリーのブレークを期待するバラエティー界 ゆにばーす川瀬の「痛さ」にも注目

 とろサーモンの優勝で幕を閉じた『M-1グランプリ2017』(テレビ朝日系)。とろサーモンには番組出演オファーが殺到しているというが、その一方で意外と業界内評価が高いのが、最下位となってしまったマヂカルラブリーだという。

「芸人仲間の間では、結成当時から才能があるコンビとして、一目置かれる存在でした。クレイジーな雰囲気の野田クリスタルは天才肌ではありますが、素顔は常識人。メディアへの出演が増えれば、フリートークもいけるオールマイティー型の芸人になるといわれています」(放送作家)

 そんなマヂカルラブリーを起用したいと考えていたバラエティー番組のスタッフは、少なくなかったようだ。

「面白さは申し分なくても、知名度とバラエティー経験値が足りないということで、出演機会を逃していたようですね。でも、今回のM-1で上沼恵美子さんに酷評され、最下位になったことは、むしろ好材料だと思いますよ。バラエティーで彼らをイジる口実ができたわけで、かなり使いやすくなった。来年はブレークするかもしれないですね。どうしてもネタではボケの野田クリスタルのインパクトが大きいですが、実はツッコミの村上のほうが“クズ芸人”としていろいろイジるポイントが多い。そのあたりをバラエティーでピックアップできれば、かなり強いはずです」(同)

 バラエティー番組の“イジられ要員”として期待されるのは、マヂカルラブリーだけではない。今回のM-1グランプリで8位だった「ゆにばーす」のツッコミ担当・川瀬名人もその1人だという。

「ゆにばーすは、ボケのはらのほうがルックス的にも印象に残りますが、実は川瀬名人のほうがイジりがいがあります。川瀬は、とにかく“痛い”んですよ。ものすごくとがっていて自意識過剰。イジられると露骨に嫌な顔をしたりもする。でも、そういう芸人こそ、痛さをイジってもらえれば、かなり面白くなる。たとえば、コロコロチキチキペッパーズのナダルも同じタイプで、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)でも思い切りイジられている。イジられ役としての川瀬はかなりのポテンシャルを秘めていると思います」(お笑い関係者)

 今年のM-1グランプリで、あまりインパクトを残すことができなかった「カミナリ」と「さや香」についてはどうだろうか?

「カミナリはすでに売れっ子ですし、このままいい感じでいくと思います。所属するグレープカンパニーも業界内では仕事がしやすい事務所として評判もいいですしね。さや香については、まだまだ未知数。しかも、現在は大阪に拠点を置いているので、すぐに売れるという感じでもないでしょう。大阪で売れる前に上京してしまったほうが、売れる可能性は高くなると思いますけどね」(同)

 勝者ばかりが賞レースではない。M-1グランプリ敗者たちの活躍に期待したい。

『THE W』で笑うのは誰!? 審査員のショボさから垣間見える、日テレの徹底した「ネタ軽視主義」

 今年から始まった女性限定のお笑いコンテスト『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系、11日夜8時から生放送)の審査員が明らかとなり、お笑いファンの間でどっちらけムードが漂っている。

“1番面白い女性芸人を決める”同大会の総エントリー数は、636組。決勝には、アジアン、ニッチェ、ゆりやんレトリィバァをはじめ、下ネタがウリの紺野ぶるまや、アマチュアの押しだしましょう子など10組が出場。優勝者には、賞金1,000万円と副賞として「日本テレビ系レギュラー番組合計視聴率100%分出演権」が授与されるという。

 また、4分間のネタをジャッジするのは、女優の柴田理恵、新川優愛、俳優の生瀬勝久、タレントのヒロミ、レスリング選手の吉田沙保里、タレントの若槻千夏のゲスト審査員6名と、公募で選ばれた一般審査員395名。この審査員の人選が、「芸人がヒロミしかいない」「最初からネタを評価する気がない」と物議を醸している。

「特に女性審査員は、自称“お笑い好き”の有名人を集めただけという印象。今月3日に放送された『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)は、審査員席に上沼恵美子や松本人志、オール巨人など、お笑い界のそうそうたるメンバーが並んでいただけに、ショボさが際立ちます」(芸能記者)

 開催発表時から、「そもそもお笑いを性別で分ける意味がわからない」「男性芸人を排除した時点で、『M-1』や『キングオブコント』(TBS系)よりレベルが格段に落ちるのは目に見えている」などと疑問の声が相次いでいた同大会。

 また、ベテランの山田邦子が「番組サイドとの行き違い」を理由に1回戦を辞退したことでミソが付いたほか(関連記事)、唯一の目玉出場者であった友近も「マネジャーが小道具を忘れた」という理由で2回戦を欠場。しかし友近は、この2日前に放送されたラジオ番組で、出場者の少なさを嘆いた上に「コンセプトもはっきり決まってない。本当の『Wの悲劇』にならんように」と大会の迷走ぶりを指摘していただけに、意図的な欠場を疑う声も多い。

「日テレが女芸人のネタを軽視しているのは明らかですから、山田や友近が出なかったのは賢明。そもそも、日テレが女芸人を持ち上げる理由は、同局の人気番組『世界の果てまでイッテQ!』での森三中やイモトアヤコ、いとうあさこ、おかずクラブといった女芸人の活躍にある。要は、『THE W』とは、バラエティに使いやすいフレッシュな女芸人を探すための大会で、端からネタのクオリティなど求めていないということです」(同)

 さらに、その背景には“男芸人の使いづらさ”があるという。

「お笑い氷河期と言われる現在、どんなにネタが面白くても、その芸人がブレークするケースはごく稀。それが男芸人となると、バラエティ番組のレギュラーに起用するのはさらに難しくなる。そういう意味では、実に視聴率至上主義の日テレらしい、割り切った大会と言えます」(同)

 さすが、ネタのクオリティよりも“キャラ重視”のお笑い番組『エンタの神様』から数々のスター芸人を輩出した日テレ。『THE W』自体の高視聴率は見込めなさそうだが、テレビ局としての旨味はありそうだ。

「保毛尾田保毛男」騒動の余波続く……テレビ局の忖度で“オネエタレント”に消滅危機!

 年々厳しくなる放送コードに、テレビ関係者が悲鳴を上げている。この問題は、ついにオネエタレントにも波及し、影響も出始めているという。

 事の発端となったのは、9月に放送された『とんねるずのみなさんのおかげでした 30周年記念SP』(フジテレビ系)だ。

 大御所お笑いコンビ・とんねるずの石橋貴明が番組のコント内で演じた人気キャラクター「保毛尾田保毛男」が同性愛者を揶揄していると、インターネットを中心に批判にさらされた。事態を重く見たフジテレビは宮内正喜社長が会見で「不快な面をお持ちになった方がいたことは、テレビ局としては大変遺憾なこと」と深々と頭を下げた。さらに番組ホームページでも「性的少数者の方々をはじめたくさんの視聴者の皆さまがご不快になったことに関して、深くお詫びいたします」と謝罪した。

 これに呼応するように、他のテレビ局でも過敏な反応が発生。現役の局関係者を困惑させているという。

「フジテレビの一連の騒動を受けて先日、あるテレビ局内で『オネエタレント』の方々を過度にイジりすぎないようにといった趣旨のお達しが出ました。数年前だったら、性転換したタレントに『夜になってヒゲが濃くなったな』とか『素はオッサンじゃないか』といったツッコミが頻繁に聞かれていましたが、そういった類いの発言も控えるようにと。性転換タレントを、おもしろおかしくイジることも、今やご法度です」(テレビ局スタッフ)

 イジられることを身上とするオネエタレントにとっては、たまったものではない。保毛尾田問題は、芸能界でも時代の転換点として大きく話題になった。

 そんな中、タレントのミッツ・マングローブが10月に、週刊誌「週刊朝日」(朝日新聞出版)上で「なかなか窮屈な世の中になってきました。28年ぶりにブラウン管に帰ってきた保毛尾田保毛男ちゃん騒動を目の当たりにして、ずっと悶々としてた」と警鐘を鳴らした。

「ネットでの炎上や抗議を恐れ、テレビ局が激しく反応しています。今までオネエとしての地位や立場を芸能界での活躍によって広く社会に広めてきた功労者のようなタレントが、仕事が奪われかねない状況になっていますよ。タレント側も制作側も、しがらみが多くなりすぎてきていますね」(前出の関係者)

 近い将来、イジられて生きてきたオネエタレントが、テレビから消えてしまうことになるかもしれない。

『M-1グランプリ』直後のGYAO!生配信が“神番組”すぎた! 漫才師たちの「敗者の弁」を振り返る

 芸人のカッコよさを、改めて思い知らされる今年の『M-1グランプリ』だった。最終決戦に残った3組は、いずれ劣らぬ戦いを見せてくれた。

 3回戦から最終決戦まで、すべて違うネタで挑んだ和牛には、あ然とさせられたし、2015年の敗者復活戦で、トレンディエンジェルに本選出場→優勝までかっさらわれたとろサーモンが、最終決戦で同じネタをブッコんできたのには底知れぬ執念を感じた。千鳥をして「天才」「吉本の屋台骨になる」といわしめる結成わずか5年のミキにとっても、これ以上なく鮮やかなメジャーデビューの舞台となった。

 最終決戦の結果については、さまざまな意見があると思う。筆者も、3組が終了した時点では和牛の優勝は固いと感じた。

 それでも、感極まる審査員の大御所たちの姿と、何よりとろサーモンの破顔した表情を見ていると、自然と「おめでとう、久保田……」と、思わず目頭が熱くなった。そしてなぜか、「ありがとう、村田……」と思った。久保田をここまで連れてきてくれてありがとう……どういう立場での感情なのかは、自分でもよくわからないが。

 本戦の詳細についてはネット上に山ほど記事が上がっているので、ここでは今回放送後にネットで生配信された特別番組について振り返ってみたい。これが、すこぶるよかったのだ。

 

■放送直後にGYAO!で1時間

 

 放送直後からGYAO!で始まったのが『世界最速ファイナリスト全員集合スペシャル賞金1000万円贈呈式もあるよ~』。

 昨年、一昨年の王者である銀シャリとトレンディエンジェルを招き、陣内智則の仕切りで“敗者の弁”を引き出すという企画だ。芸人たちにとっては酷な企画だが、さらに酷なことに、座る場所は「順位順」だという。

 これにすぐさま反応したのが、和牛・水田だった。

「しんどいしんどいしんどーい!」

 大きな身振り手振りで、笑いを取る。最終決戦の結果発表直後、世界が終わったかのような無表情で立ち尽くしていた水田が、芸人魂を振り絞っている。声が出ている。笑いながら、もう泣けてきてしまう。

「紹介しましょう! とろサーモンに負けて優勝を逃した人たちでーす」

 陣内の軽薄なMCが、逆に湿っぽさと緊張感を取り払ってくれる。一斉にツッコミが入る。楽しい。

 ゆにばーす・川瀬は「西に爆弾仕掛けたいです」と不機嫌な顔を作る。キャラクターをまっとうしているが、とろサーモンの優勝が決まった瞬間に、柄にもなく大喜びしていた姿がテレビカメラに抜かれていたことには、まだ気づいていないのだろう。

 この番組どこまで酷なのか、敗退した9組は「なぜ負けたのか」を漢字一文字で表すことを命じられる。1組ずつ、芸人たちは自ら本音を明かしていく。

 

■10位・マヂカルラブリー「全」

 

「すべて」。村上が、ドドン! と色紙をかざす。フリップではなく普通の色紙なのも、いかにもネット配信っぽい。

 マヂカルラブリーにとっては、つらい『M-1』になった。野田は「エゴサーチしたくない」と語り、村上も「(芸人を)辞めようと思った」と言う。準決勝ではドハマリした「野田ミュージカル」が本戦でハマらず、審査員の上沼恵美子から存外に厳しい言葉を投げかけられた。

 トレンディエンジェル・たかしはマヂカルラブリーの優勝を予想していたという。陣内が「野田は天才なんちゃうか、という空気だけは出ていた」とフォローすると、「空気だけ?」と絶妙な間と表情で返してみせた。

■9位・カミナリ「同」

 

「おなじ」。たくみが、「変えたつもりでいたけど、結果同じだった」と、これも上沼のダメ出しを受けての無難なコメントを出したが、これに納得がいかなかったのが、ほかならぬ相方のまなぶだった。

「そんなことない。同じって言いましたけど、ネタの構成は進化していました。後半畳みかけて叩くところとか、リズム感がよくて、すごくよかったと思うんで、全然同じではないです。本当に」

 昨年のセンセーショナルな登場以降、お茶の間にもすっかり浸透したカミナリだが、まなぶが見たこともない表情でネタについて語る姿は、いかにも新鮮だ。

 まなぶは「同」ではなく「謎」だと言うが、これが和牛とかぶってしまうハプニングが発覚するころには、すっかりいつものまなぶに戻っていた。

 

■8位・さや香「噛」

 

「かむ」。ネタの序盤、ツッコミの新山が甘噛みしたことで、確かにリズムが狂ったのだろう。本戦でもウケはよかったが、さや香のこのネタの爆発力はこんなものではなかったはずだ。ある意味で、今回の直前のクジ引きでネタ順を決める「笑神籤(えみくじ)」システムは、結成3年で場数の少ないさや香にとって、もっとも不利に働いたかもしれない。

 29歳のボケの石井は「僕のプレイは100点でした。こいつ(新山)は62点でした。敗因はそれです」ときっぱり。憮然とした表情で「仲良くやっていこうと思ってたのに」と声を絞り出す新山の姿に、ほんの一瞬だけ会場の空気が凍る。本戦直後、感情が高ぶる中でのスリリングなシーンだった。

 

■7位・ゆにばーす「死」

 

 ゆにばーすは、ネタ順的に不利といわれる1番手を引いた。それに関して、川瀬は「それはいいですわ」と潔い。それよりも、敗者コメントのシーンで「はらさん殺してまで滑らしてしまったのが」と相方を思いやった。

 去年、今年と、この敗者コメントで輝いたカミナリ・たくみが口を挟む。

「あそこでウケねえと、TVスターにはなれねえから!」

 説得力のある言葉に、川瀬は「やっぱり漫才師として生きていかなあかんなと」と持ち味を見せた。

 

■6位・ジャルジャル「浜」

 

 この配信のハイライトとなったのが、ジャルジャルだった。「浜」が意味するのは、2日前にダウンタウン・浜田とロケをし、ネクタイとシャツとベルトを浜田に選んでもらったのだという。だから、敗因は浜田だと。

 浜田とロケをしていることからもわかるように、ジャルジャルは今や、正真正銘のTVスターだ。そんな忙しいタレント活動の合間を縫って、ジャルジャルは『M-1』に懸けてきた。誰も見たことのない、もはや漫才なのか何なのかもわからない、ただ楽しくて、抜群に笑える4分間を作り、松本人志は自身最高の「95点」を与えた。

 総合得点が出た瞬間、ジャルジャルの敗退が決まった。福徳はまるでKO勝ち寸前でカウンターパンチをもらったボクサーのようにうなだれ、悔しさを隠そうとしなかった。審査員を相手にボケた後藤に「ようボケれんなこの状況で、お前……」と、テレビカメラの前に立つ芸人とは思えない本音を生放送に乗せた。

「悔しかったんです……」

 福徳は、泣き出してしまう。涙が止まらなくなってしまう。もう、声にならない。銀シャリ・橋本の「それ準優勝の泣き方やん! 6位やん!」というツッコミが冴えた。

 

■同率4位・スーパーマラドーナ「改」

 

「なんで今年から、敗者復活が最後ちゃうねんっていう……」

 武智のこの言葉も、また本音だろう。今年から採用された「笑御籤」によって、前回まではトリだった敗者復活枠が、ランダムになってしまった。勢い、風、そういったものを味方につけて優勝をさらったのが、目の前にいるトレンディエンジェルだろう。

 2位に10万票の差をつける圧倒的な強さで敗者復活を勝ち抜いたスーパーマラドーナ。武智は「入れてくれた人に申し訳ない」と語る。

「俺が一番M-1のこと思ってるからな!」

 本戦中、何度も繰り返した武智の叫び。ジャルジャルとともに、スーパーマラドーナは来年、15年目のラストイヤーを迎える。田中もなんか言ってた。

 

■同率4位・かまいたち「小」

 

「小朝師匠が厳しすぎた」

『キングオブコント』との2冠が期待されたかまいたち。オール巨人と中川家・礼二が最高得点を付けるなど本領を発揮した一方で、春風亭小朝からは「勝ちきるネタではない」とバッサリ。

「審査員が小朝師匠じゃなかったら?」と水を向けて煽る陣内に、「なんか思ってるわけじゃないですよ」と慌てる濱家。「M-1と対を成すキングオブコントのチャンピオンから言わせてもらうと、非常にいい大会だった。バッチリです」と、山内がオチを付ける。

 この“上から目線”に加え、本戦中にはにゃんこスターいじりもあり、大会を盛り上げた立役者のひとりに違いない。

 

■3位・ミキ「白」

 

 ネタ中の昴生の唇が白すぎた、と亜生。伝統的なしゃべくり漫才を繰り出す兄弟コンビは関西での評価は高いが、一方でこうした平場では、まだまだ弱さを見せる。

 本戦の審査でも「もう少し大きな展開もほしい」(礼二)、「全然おもしろくないネタもある」(松本)、「もうちょっと弟さんのボケが、シャープなのが入ってたら」(博多大吉)と、言葉だけで見れば苦言が続いた。それでも、本戦2位の650点を叩き出す圧倒的なテンポ、テンション、技術。審査員たちの苦言は、逆を返せばこのコンビの“ノビシロ”の大きさを示している。

 そして何より、彼らのラストイヤーまで『M-1』が続くとするなら、この先10年にわたって出場権利があるのだ。末恐ろしい限りである。

 

■2位・和牛「鮭」

 

 カミナリとの「謎」かぶりで「鮭」と書き直した和牛。そのまま、とろサーモンの意味である。

「なんで負けたんか、わかんないすもん」

 和牛の頭脳・水田は戸惑いを隠さない。

「とろサーモンさんさえいなかったら優勝やったなと。去年は銀シャリさんさえいなかったら優勝やったし」

 2年連続で準優勝となった和牛は、今大会も、もちろん来年も大本命として4,000組の漫才師からターゲットにされる立場だ。

 昨年、キャラと動きで凄味を見せつけた和牛は、今年は目いっぱい頭を使って構成を練り上げ、新たな地表に立った。

 最終決戦の審査、とろサーモンのパネルがめくられていくのを見ながら、水田は一枚ずつ「く・そ・が」と思ったと闘志を隠さない。来年は、いったいどんな進化を見せてくれるのだろうか。

 その後、優勝会見を終えたとろサーモンも現れ、優勝賞金の授与式などが行われた。500万円ずつの生々しい札束を手にする2人を見ながら、やっぱり「久保田、おめでとう。そして村田、ありがとう」と思った。

 

■その後、SUNTORY提供で1時間

 

 この生配信のあと、10組は千鳥が待つ居酒屋に場所を移して、SUNTORYが提供する“公開打ち上げ”も行われ、この様子も生配信された。

『M-1』2年連続最下位という苦杯を舐めた千鳥が後輩たちに向ける目線の温かさ、そして、base時代の盟友・とろサーモンと共に「W(「女芸人No.1決定戦 THE W」)にはアジアンも残ってる、中山功太も引き上げたい」と話し合う姿に、また涙腺が緩んだ。

(文=新越谷ノリヲ)