大好きだった姉が、子宮系を信じてまるで別人に。絶縁状態の結末

 子宮系女子たちが長崎県の壱岐島へ集合しはじめていることに起因する出来事について。前回は謎物件ウォッチャー3名で、その問題についての雑感をあれこれとお届けしました。
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 今回はそこから派生した「壱岐移住者の家族」体験談です。

 当連載ではこれまでに、科学的根拠のないおかしな健康法や、キラキラ系自己啓発物件などに身内がハマってしまう体験を語っていただく〈身内がトンデモになりまして〉シリーズをお届けしていますが、これまでの全9エピソード中、子宮系女子にまつわる体験談は今回で4回目。子宮系ウォッチに特化しているわけではないのですが、こういった大変さを語る場所の少なさが現れてるのでは……なんてしみじみ実感させられますね。

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 今回お話してくれたのは、実の姉が数年前から子宮系女子トップである八木さや氏(元・子宮委員長はる)に傾倒しているというOさん。姉は現在、八木さや氏の指導する「自分ビジネス」に集中するという理由で壱岐島に引っ越して、絶縁状態。まさに子宮系女子が巻き起こす話題の出来事の、渦中にいるようです。

離婚後に、トンデモの世界へ
Oさん(以下、O)「今は姉と絶縁関係に近い状態にあるため近況はわからないのですが、先月までの私が見ていた姿と、八木さやへの違和感についてお話できればと思います。

 私たちは2人姉妹で、両親は離婚後にふたりとも亡くなっています。姉は父が亡くなるころにDV夫と離婚し、わずか2年の結婚生活を終えました。その後、地元の自然食講師をしている人と仲よくなり、セラピスト系の民間資格を取得。いろいろな場所で出店したりはするものの、関連商品の販売だけで生計が成り立つはずもなく、そういったあたりから『子宮を大事にさえすれば金運が高まる』というようなことを謳っていた子宮委員長にハマっていったのだと思います。2017年の年末、子宮委員長が八木さやに改名する前、八木龍平氏との披露宴イベントをやっていたあたりでしょうか」

 Oさん曰く姉は昔から堅実にコツコツ……といった貯蓄は苦手で、金銭的に困窮すると人に無心。一方、完璧主義的な面もあり、ヒステリックに他者へ手をあげることもあったと言います。

O「そんな姉にとっては、子宮系特有の言葉が魅力的だったのでしょう。『嫌なことはすべてやらなくていい』『やりたくないことを手離せ』『お金は必要な時に必要なだけ、どこからか入ってくる』といった都合のよい言葉です。それを自分で実践するだけには留まらず、私にまで強要してくるように。都内で行われる子宮委員長のセミナーに誘われ、興味がないと断ると『そんなだから、いつまで経っても幸せになれないんだよ』と説教するんです」

 その手の物件にハマると、テンプレのごとく手を出しはじめるのが、ブログの開設やイベントの出店。Oさんの姉も、同様だったよう。

O「『はるちゃん』が姉の商品をブログで紹介すると、読者が一気に増えたそうです。すると雑貨を出店する子宮系イベントで、来場者から『ブログ見ました!』と声をかけられる。それに優越感を覚え、『まるで芸能人にでもなった気分(笑)!』なんてはしゃいでいましたね。姉のブログを読んでいるのはたぶん、子宮系女子だけなのに……。元々自分勝手な性格ではありましたが、子宮系にハマってからさらに痛い人となっていった姉。次第に子宮系女子以外の友だちがいなくなりました」

 姉が子宮系の沼を突き進むにつれ、次々とOさんの耳に届くのは、八木さや氏の主張のおかしさだけでなく、がめつさや気まぐれさがよくわかるエピソード。ぶっちゃけ体験した本人ではないので証拠はありませんが、Oさんが姉から聞いた話によると……。

無責任な移住支援を信じて
O「今年の3月ごろだったでしょうか。姉が八木さやから注文を受け、後払いで約6万円分の商品を発送したけれど、その支払いがされなかったそうなんです。私から見ればそれは立派な詐欺だと思うのですが、姉は『支払いがされないんだけど』『払ってもらえるかなぁ……』とぼやいた後『そのことはもういいの!』と泣き寝入りしてしまったようです。次第にどんな話をしていても、さやちゃん、さやちゃん、さやちゃんがねぇ、ばかり。そしてついに今年の6月、壱岐島への移住です」

 前回の座談会でも触れたとおり、八木さや氏は現在、壱岐島在住。そこで「自分ビジネス」なる情報商材を販売し、移住支援もはじめています。信者となったOさん姉は、どんな支援を受けたのか、その内容も聞いてびっくり。ひとことで言うと「無責任」。

O「はじめは自力で住まいを探していた姉でしたが、貯蓄も保証人もない自営業に家を貸してくれるところはなかったようです。だからと言って壱岐島に住むことをあきらめられず、家を見るだけでも……と島へ訪れると、八木さやに『保証人になる』と申し出てもらえたんだとか。『大好きなさやちゃん』からの思わぬサプライズに、大泣きして喜ぶ姉。そして八木さやが保証人になることで審査も無事通り、壱岐島への移住が決まったのです。

 ところが。最初の話では『払えるようになるまでは、家賃はいらない』と言われていたのに、引っ越し数日前になると『自分で支払いをしなければならなくなったから、支払いがちゃんとできるか不安』と言い出したのです。約束が反故にされたこと以前に、壱岐島という小さな島で家賃9万というのも驚きです。どう考えても高すぎると思いません? 私が夫婦で住んでいる千葉のマンションですら、駅から徒歩20分内でほぼ同額ですよ」

入院した妹に放ったひと言
 大手賃貸情報HPを見て見ると、壱岐市の賃貸情報はほぼなし。地元の不動産屋のHPを見るとかろうじて1DK(29.12㎡)のマンションが1室、月5万円と表示されていました。ちなみに3DKの戸建て平屋は、月5万3千円。さすが「子宮の霊視」を15万円でやっていた猛者だけありますね。「自分が携わる」という付加価値を盛ることに、相変わらず躊躇がない。

O「姉はSNSには『壱岐島は住むのに素晴らしい島!』と書きながら、私へは『こっちはおいしい食べ物が全然ないから、何か作って送って!』と連絡をしてきていました。なんで私があんたのために食費と送料出して、わざわざ時間と手間もかけて料理を送らなきゃいかんの? と、頭にきましたが『お金払うから』と言われて一度だけ送りました。しかし後日支払われたのは送料より少ない金額。やっぱりな、という感じです」

 不幸は重なり、姉の移住後に突然祖父が他界。すると葬儀はすべてOさんへ丸投げ。かと言って雑務をこなせば「そんなに自分のペースでやりたいなら全部ひとりでやってよね! こっちにはこっちのペースがあるんだよ!」と逆上するなど、手をつけらない状況になったといいます。Oさんはさまざまなストレスが重なったからか、薬を大量摂取し、救急車で運ばれる事態に……。すると姉は「自分ビジネスを邪魔された」と激高。夫が現状報告のために連絡をしても、「そっちでなんとかして」と言い放つ始末。

O「退院した日は1時間ほど電話で怒鳴られましたね。『あんたが幸せにならないと周りの家族が迷惑するってこと! いい加減、いつまても男にすがってんじゃねぇよ!!』と。血のつながった身内で、ましてや関係性の近い姉妹が、どんな理由であれ生死を彷徨ったとき、真っ当な人間が『ビジネスの邪魔をされた』なんて言えるでしょうか。夫が連絡したのも、あくまで報告だけで、何かしてくれと要求したわけではありません。まったく話が通じなくなっていて、愕然とします。

 子宮系が促す『自分を愛せ』『我慢はしたら毒!』というテーマはまるで『自分のすることは犯罪でも何でも全て正義』と言わんばかり。世の中の人たちが全員我慢することを本当に辞めたら、世界中で犯罪が当たり前になるのでは? とずっと思っています。少なくとも確実に、彼女たちのワガママの周囲には、たくさんの犠牲がありますし。

 八木さやは『男に振り回されてはいけない』と主張しているようですが、自身が今現在70代の『彼氏』にいろいろとやってもらい、その人の言葉で号泣したりしている姿を見ると疑問しかわいてきません。結局何の軸もなく、ブレッブレな人間。なぜそんな人の言うことを絶対視するのか本当に不思議でなりません。狭いコミュニティのボスには逆らえない現実もあるのでしょうか。姉が私に『どうしよう……』と相談してくるときはたいてい、八木さやの機嫌を損ねたかどうかという話。『こないださやちゃんにこういうメールを送ってから返信がないんだけど何かやらかしちゃったかな』なんて具合です。返事のないことでそんなに怯えなくてもと、不思議に感じています」

「すべて妹の生霊だった」
 そんな経緯を経て、現在は姉と絶縁状態に。

O「自分のことは棚に上げて、他者はどこまでも否定する姉に嫌気がさし、『あなたのご機嫌をとるために、いつもビクビクしながら言葉を選んで話すことに疲れた』と伝えたのが最後です。もう八木さやの言葉しか彼女の耳には届かないと思い、お互い最低限の必要事項以外の連絡はしないことになりました。それから数日後、自分が悪者にされた、あれはすべて妹の生霊だった、と綴られたブログがあげられてましたね。会話が成立しなくなり、向こうの言葉に共感しなければすぐに逆上して『他人の言葉には、耳を傾けない』と拒絶される。幼いころ大好きだった姉は、今や大嫌いな姉へと変わってしまいました」

 姉妹が絶縁となった出来事を、Oさんはこう振り返ります。

O「両親が亡くなり、長年付き合っていた婚約者にも捨てられ、結婚した相手からは暴力を受け友だちも少なく、姉はとにかくやさしくしてもらえる居場所がほしかったのかもしれません。きっと、そんな心の隙間に入り込まれたのだと思います。もともとの性格も含め、騙される側にも問題はありますが、子宮系のコミュニティに関わらなければ、姉はもう少しまともな人であれたのかなと思うと、とても残念です」

社会や家族との断絶
 心機一転人生を変えたいとき、移住という手段はもちろん悪くありません。しかしそれが怪しげな誘いだとすると、待ち受けるは地獄。この手の移住者たちは決まってキラキラブログを発信していますが、それがむしろ沼の深さを表すバロメーターのように思えてきてしまいました。

 今までこのシリーズで紹介してきた「身内が子宮系女子になった」エピソードは、もれなく「社会や家族との断絶」「倫理観や経済観念がおかしくなる」という問題がついて回るよう。そして家族にもたらされるのは、物理的な尻拭いや失望感。子宮系が放つ破壊力の高さを、ますます実感できるお話でした。

Information

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— 山田ノジル@『呪われ女子に、なっていませんか?』 (@YamadaNojiru) November 29, 2019

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K-POPとアラビック音楽が面白い15曲! B.I.Gは「アラビア語バージョン」で人気拡大中

――毎月リリースされるK-POPの楽曲。それらを楽しみ尽くす“視点”を、さまざまなジャンルのDJを経て現在はK-POPのクラブイベントを主宰するe_e_li_c_a氏がレクチャー。10月にリリースされた曲から[いま聞くべき曲]を紹介します!

今月の1曲‖비아이지 (B.I.G) – ILLUSION

 GH Entertainment所属5人(6人?)グループ、B.I.Gのアラビック調の新曲です。メンバーの2人がアイドル再起プロジェクト番組『The Unit』への出演経験があり、これから日本で始まるアイドル発掘プロジェクト「G-EGG」にも再度出演予定とのことです。今回のリリースはシングルなのですが、同時にアラビア語バージョンも収録されており、なんとMVも別であります。

 そして驚くことにアラビア語バージョンの再生数が韓国語バージョンの倍近いことになっています。今までは日本語や英語、中国語、スペイン語バージョンの楽曲を用意するアイドルはたくさんいましたが、アラビア語バージョンをリリースしているのは彼らだけではないでしょうか。

 2019年年始に、彼らがラジオ番組「KBS World Radio Arabic」でアラビア語の楽曲をカバーし、アラブ圏での反応が良かったため定期的にアラビア語のカバー曲や自分たちの既存曲のアラビア語バージョンをリリースし、地道に活動し続けた結果、大統領官邸で開催されたサウジアラビア皇太子の訪韓公式昼食会にゲストとして呼ばれた唯一のアイドルグループとなりました。

 16年にUAEのアブダビにて『KCON』が開催されたものの、それ以降中東圏でのK-Popグループの公演は少なく、18年にドバイで『SMTOWN』、今年の7月にはSuper Junior、Stray Kidsがジェッダで、10月にはBTSが首都リヤドで公演を行い、B.I.Gも11月にアブダビにて単独公演・ファンミーティングを行いました。今年の9月末に、サウジアラビアへの観光目的でのビザ発給が解禁されたこともあり、中東圏も段々といろいろな面で開けてきたことを感じます。

 と、いうことで今月はいつもよりもぐっと幅を広げ中近東圏の音楽について解説したいと思いますが、語り始めたら到底足りないので基礎的で一般的な所をかいつまんで説明します。

中近東圏の独特の音階・リズムとは?

 まずは音階についてです。いま私たちが普段耳にしている一般的なポップスなどは、基本的に西洋音楽の枠の中で考えられたもので、全音階というド~シの1オクターブをピアノの鍵盤でいう12音階に分けて、ドから始めると長音階(メジャースケール)、ラから始めると短音階(マイナースケール)、そこからハ長調(C Major)、イ短調(A Minor)というような表し方をしています。

 一方で中東圏には「マカーム」という音階があり、アラブのマカーム、トルコのマカームというように地域によって複数存在していて、その種類は150、組み合わせで無数にあるとも言われています。例えば「マカーム・ヒジャーズカル」はドレ♭ミファソラ♭シの7音階、「マカーム・ナワサル」はドレミ♭ファ♯ソラ♭シの7音階です。マカームはシルクロードを越え、ウイグルでも「ムカーム」と呼ばれ、西はモロッコから東はウイグルまでがイスラーム文化圏の音楽システムを使っています。

 日本でもヨナ抜き音階や琉球音階という音階があるように、ヨナ抜き長音階であればドレミソラの5音、琉球音階はドレミファソシの6音と言われており、どれも実際に聞いてみると感覚でそれっぽいというのがわかると思うので、YouTubeなどで検索して実際に音を聞いてみて下さい。

 一方でリズムは「イーカー(iqa‘またはiqa‘at)」と総称されるさまざまなリズムパターンを使います。こちらもアユーブ、マクスーム、マルフールといったさまざまパターンがあります。またアラビア圏の音楽をアラビア音楽たらしめているのは、以上のマカームやイーカーを奏でる楽器が占める部分も大きく、西洋、アジア圏で使用する楽器の元になったものも多く、音色を聞くだけでアラビア音楽っぽいなというのが感覚でわかってもらえると思います。例えば「ウード」はリュートの元になった木製の撥弦楽器で、「ハンマーダルシマー」や「カーヌーン」、「サントゥール」はピアノの前身と言われています。マカームやイーカーについてはこのサイトが実際に音で聞けてとても参考になるので、英語ですが興味のある方は見てみて下さい。

関連曲:ポピュラー音楽に移行した中近東楽曲

 では、ここでB.I.GがKBS World Arabicで歌ったエジプトのAbuというミュージシャンの「3Daqat」という曲を聞いてみましょう。クラシックでわかりやすいものを選んだつもりですが、この曲はメロディはもちろんのこと、ドラムのダルブッカの音色、リズムがアラビアを感じさせる要素が強いと思います。

 歌謡に焦点をあてると、レコード産業が始まってからはエジプトが中心にアラビア圏を引っ張っていましたが、伝統音楽からポピュラー音楽へ移行するにつれレバノンがリードするようになります。またこれらエジプト、レバノンなどのポップスのことを「シャアビ(Chaabi,Shaabi)」と言い、それ以外にも発祥の場所などによって「ハリージ(Khaleegy)」「シャバービ(Shabbabi)」「アルジール(Al Jeel)」「ライ(Rai)」など細かいジャンルがあります。

 また、現在の中近東の広いエリアをオスマン帝国が支配していた時代、 セルビア人の軍楽隊が休憩時間に民謡を演奏していたものが、トルコの軍楽隊や移動民族“ロマ民族”のジプシー・ ミュージックと融合し「バルカンミュージック」となっていきます。 バルカンミュージックはそれ一括りがジャンルというよりは、変拍子にトランペットなどの管楽器やアコーディオンを使うことが特徴で、現代ではポップスやロック、 ハウスなどさまざまなジャンルに取り入れられています。
■SANDRA AFRIKA ft. COSTI - Devojka tvog druga

 近年は欧米圏のポップスのテイストも取り込み楽曲が欧米的になりつつも、マカームや使われる楽器の特殊さから西洋音楽とは聞いてすぐに違いがわかるような楽曲が多く、スラム教だと女性は肌を隠さなければならないのが一般的ですが、 政教分離の進んだトルコでは欧米圏におけるポップスのMVと見間違えるほど肌の露出が多いものもあります。この4人組女性グループのMVは色使いなどからDestiny' s Childの「Say My Name」を感じさせる作りです。
■Hepsi - Yalan

 B.I.GがカバーしたSaad Lamjarredというモロッコのポップシンガーの「LM3ALLEM」は15年リリースの楽曲で、使われている音色はクラブミュージックと変わりません。

 それでは、K-Popのアラビック要素のある楽曲をいくつか紹介したいと思います。

■티아라(T-ARA) - 하늘땅 별땅

 0:20~入るシンセ、Aメロの後ろで鳴っているシンセもアラビックです。

■f(x) (에프엑스) - 지그재그 (Zig Zag)
サビの上ネタがアラビックです。

■디홀릭 (D.Holic) - 쫄깃쫄깃 (Chewy)

イントロ部分で鳴っているホーンがアラビックです。少しバルカニックっぽくも聞こえます。

■Nop.K - Queen Cobra (Feat. Don Mills)

これは曲全体が完全にバルカニックです。

■UP10TION(업텐션) - Catch me!(여기여기 붙어라)

イントロ、ラップの入る0:51~のトラックの上ネタがアラビックです。

■4MINUTE(포미닛) - Canvas

サビの上ネタがアラビックです。

■OH MY GIRL(오마이걸) - WINDY DAY

サビ後のインストの部分がバルカニック(特にロマ、ジプシーミュージック)です。

■마마무(MAMAMOO) - 아재개그(AZE GAG)

2:23~、3:51~の間奏がアラビックです。

■이달의 소녀/최리 (LOONA/Choerry) - Love Cherry Motion

サビ後の1:28~、2:45~がバルカニックです。

■리얼걸프로젝트(Real Girls Project) - 핑퐁게임(PINGPONG GAME)

サビの直前0:48~、1:39~のそれぞれ4小節がアラビックです。

■EXO (엑소) - 다이아몬드 (Diamond)
トラックの音だけがアラビックなものが多かったですがこの曲はボーカルもトラックも楽器も全てがアラビックです。

■PENTAGON (펜타곤) - 재밌겠다 (Rap unit)
1:39~の上ネタ、2:30~のサビの上ネタがアラビックです。彼らのデビュー曲Gorillaもバルカニックですね。

■DIA(다이아) - WOOWA(우와)

1:49~の上ネタがアラビックです。

■에이스 (A.C.E) - Do It Like Me

EXOのDiamonと同じくボーカルもトラックもアラビックです。

■AleXa (알렉사) - Bomb

1:39~のサビのシンセがアラビック、特にエレクトロ・シャアビ(Electro Chaabi)。先述のシャアビ(Chaabi)から発展したエレクトロミュージックで、マハラガーン(Mahraganat)とも言います。

<落選したけど……紹介したい1曲>
今月どうしてもどうしても1曲に絞れず……。あまりしゃべらないので2曲紹介させてください。
■PENOMECO (페노메코) X ELO (엘로) LOVE? Feat. GRAY(그레이)

気持ち良さでいうとこちらのが少し上……

■GOT7(갓세븐) - Thursday

多幸感で言うとこちらのが上……GOT7がこういうのをやり続ける限りJYPの犬はついて行きます。

<近況>
Stray Kidsを見にソウルに行き、嗚咽するほど泣きました。この記事が出る頃にはまた代々木第一体育館で彼らを見ているでしょう。
12/13(金)18:00~秋葉原mograにて久しぶりのLiarLiarを開催します。もしかしたら入場規制がかかるかもしれませんが良かったらどうぞ。

e_e_li_c_a
1987年生まれ。18歳からDJを始めヒップホップ、ソウル、 ファンク、ジャズ、中東音楽、 タイポップスなどさまざまなジャンルを経て現在K-POPをかけるクラブイベント「Todak Todak」を主催。楽曲的な面白さとアイドルとしての魅力の双方からK-POPを紹介して人気を集める。

Twitter @e_e_li_c_a TodakTodak 
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田村淳、亮との会社設立発表の舞台ウラ――「宮迫と一緒にされたくない」という思いも?

 ロンドンブーツ1号2号・田村淳が、相方である田村亮とともに、新会社「LONDONBOOTS」を設立したと発表。同社は、「田村亮と吉本興業を繋ぐ為の会社」と説明されており、今後同社は、吉本興業とエージェント契約を結ぶとみられている。闇営業騒動後、表舞台から姿を消していた亮だが、淳は密にコミュニケーションを取り続け、どうにか芸能界復帰できる道筋を立てたようだ。しかし本来、今回の発表や、ひいては亮の復帰自体も、「もう少し早くなる可能性があった」ようだ。

 亮は7月20日、現在も活動を休止している雨上がり決死隊・宮迫博之とともに記者会見を開き、吉本批判を展開。当時、両者は自分たちの口から、闇営業騒動について謝罪したいと希望したものの、吉本サイドがOKを出さなかったと明かした。

「亮は会見後も、宮迫と行動をともにするとみられていましたが、現実にはすぐさま、淳を頼る形になったようです。そして4カ月以上もの時間を掛けて、ようやく新会社設立の発表に至った。しかし、本来であれば、11月の中旬頃に発表を予定していたそうなんです」(テレビ局関係者)

 発表を先送りにした原因は、ほかならぬ宮迫だったとみられる。

「11月21日、明石家さんま主催の宮迫を激励する集い『みんなで一緒にオフホワイトからブラックに、そして白紙に戻った男を囲む会』が行われました。同会は、宮迫の芸能復帰を目指すという点で、淳と亮の新会社設立と目的は通ずる部分があったかもしれませんが、淳からすれば『一緒にされたくない』という考えがあったのではないでしょうか。というのも、宮迫に関してはまだまだ世論が厳しく、『復帰すべきではない』という向きが強い。自分たちの計画がそうした世論に飲み込まれるのを避けたいとの思いから、淳は発表を激励会の話題が収束するまで見送ったと言われているんです」(同)

 確かに宮迫の激励会については、業界関係者も「時期尚早だった」と、冷ややかな目で見ているという。

「すでに宮迫との会見は、淳や亮にとって“黒歴史”のようになっているのでは。先日『中西正男のなにわ芸能かわら版』で配信された淳のロングインタビュー『田村淳の告白。相方・亮への思い、「ロンドンブーツ1号2号」の今後と新会社設立の理由』では、会見内容について触れているものの、宮迫の名前は一切出てきませんでした。そして、11月時点では、亮の『年内復帰』の可能性が検討されていたものの、一部スポーツ紙の報道で、実現しないことが明らかになっています。もし今回の発表が段取り通りに行われていれば、亮は年末の恒例番組『クイズ☆正解は一年後』(TBS系)でテレビ復帰を果たせていたのかもしれません」(同)

 7月の会見では、肩を並べていた宮迫と亮だが、その後の両者が進む道筋は、まったく異なるものになったようだ。

『グランメゾン東京』大不振で、TBS上層部が木村拓哉の次期主演ドラマで“経費削減”厳命か!?

 木村拓哉主演のTBS系連続ドラマ『グランメゾン東京』(日曜午後9時~)の視聴率が、どうにも伸び悩んでいる。1日に放送された第7話は11.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)どまりで、前週から横ばいだった。

 初回は12.4%で発進し、第2話で13.2%まで上げたが、第3話で11.8%と降下。以後、第4話13.3%、第5話12.6%、第6、7話が共に11.8%と推移。ここまでの平均は12.4%で、木村主演ドラマとしてはなんとも物足りない数字が続き、平均18.5%(第7話まで)を記録している『ドクターX~外科医・大門未知子~』(米倉涼子主演、テレビ朝日系)には大差をつけられている現状。木村は“平成の視聴率男”の称号を、いよいよ返上しなければならないような情勢だ。

「初回(10月20日)が、『SMBC日本シリーズ第2戦 ソフトバンク対巨人』の放送延長で、50分遅れの放送開始となったのが運の尽きの始まり。第2話以降では、『フィギュアグランプリシリーズ2019カナダ大会 男女フリー』(テレ朝系)、ダウンタウン・松本人志の『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)への初登場、『世界野球プレミア12決勝 日本×韓国』(テレ朝系)などの高視聴率番組とバッティングする不運もありました。しかし、裏がそんなに強くなくても、ここにきて11%台連発となると、これが実力と言うしかありませんね」(テレビ誌記者)

 この視聴率推移では、今後大幅なアップは期待薄。TBSが設定したノルマは15%といわれているが、到底目標値には届きそうにない。そこで、同局上層部では、木村の次期主演ドラマに関して、ある決断を下したとのウワサも漏れ伝わってくる。

「ズバリ“経費節減”ですね。木村主演ドラマは本人の高額な出演料のみならず、木村がキャスティングにも口をはさんでくるため、豪華メンバーとなってしまい、全体の出演料がかなり高くなります。『グランメゾン東京』では、木村の要望でフランスでの撮影も敢行しましたから、制作費が相当かかっています。従って15%という高い数字がノルマになってしまうのです。ところが今作のように数字が伴わないとなると、今後は制作費を下げるしかありません。それができないようなら、木村主演でドラマを制作するのは難しいでしょうね。問題は当の木村が“経費節減”を受け入れるかどうかですが……」(テレビ制作関係者)

 木村は隔年でTBSとテレ朝で、連ドラ主演オファーを受ける意向だといわれている。それにならえば、2020年はテレ朝の番となり、次にTBSで主演するのは21年とみられる。その際に、果たして木村は“経費節減”を受け入れることができるだろうか? それがイヤなら、残りの回でハイレベルな視聴率を連発するしかなさそうだ。

(文=田中七男)

同郷人にだまされ……台湾で急増する出稼ぎベトナム人女性の性奴隷化

 近年、日本に長期滞在するベトナム人の数が増えているが、それはお隣台湾でも同じだ。中華民国内政部及行政院主計統処の統計によると、2019年10月現在、台湾に居留するベトナム人は23万2,058人で、国別ではインドネシアに次いで第2位。不法滞在者を含めると、その数はもっと多くなるだろう。それだけ台湾に魅力があるということだが、中には過酷な現実を目の当たりにするベトナム人も少なくないようだ。

 台湾メディア「中時電子報」(11月12日付)によると、ベトナム人のアーインさん(仮名)は昨年、台湾でネイルと美容の仕事に従事し、いくつかの店舗を経営しているラージャオと名乗る女性と知り合った。ラージャオはちょうどベトナムに里帰りしているところで、全身ブランド品をまとい、羽振りがよかった。そんな彼女から「よかったら、台湾のうちの店でネイル技術を習得しないか」と誘われ、航空券や生活費など、1人当たり20万台湾ドル(約72万円)の借金を立て替えてもらい、アーインさんは同郷人5~6人と共に台湾へ向かった。

 期待に胸を膨らませ、飛行機を降り立ったアーインさんだったが、そこから地獄の日々が始まる。空港で出迎えた屈強な男たちの案内で寮に到着すると、男たちはセクシーな下着をいくつか出してきて、それに着替えるよう強要。アーインさんが拒否すると、平手打ちと蹴りを見舞われ、男たちの前で震えながら着替えるしかなかったという。その後、わいせつな写真を撮られ、部屋に監禁状態となった。そして、毎日のように部屋を訪れる見知らぬ男に犯される日々が続いた。逃げ出そうとするも見つかり、そのたびに暴行を受けた。しかしそれでもあきらめず、3月のある日の明け方、とうとう脱出に成功した。

 ところが、話はこれで終わらない。アーインさんは現地で知り合った別のベトナム人の紹介でネイルサロンで働き始めたが、ある日路上で、売春組織の男にばったり出くわしてしまう。車で追いかけ回されるも、なんとかネイルサロンまで戻ってきて助けを求めた。オーナーが警察に通報し、ようやく危機を脱することができたのだった。

 警察の調べによると、アーインさんと同じようにラージャオにだまされ、被害に遭ったベトナム人女性は10名以上おり、一様に20万台湾ドルを借金させられ、返済の名目で売春をさせられたという。客は1回3,000台湾ドル(約1万800円)を払い、取り分は売春組織と半々ということになっていたが、実際には利息が発生するので、永遠に返済が終わることのない仕組みになっていた。まさに性奴隷そのものだ。

 台湾では売春で捕まるベトナム人が少なくなく、こうした事件は氷山の一角にすぎないだろう。当局による厳しい摘発が望まれる。

(文=大橋史彦)

博多華丸の“絡み酒”に、ハリセンボン・箕輪はるか号泣! 「パワハラ」「言い訳も最低」と批判続出

 12月1日の『博多華丸のもらい酒みなと2』(テレビ東京系)に、ハリセンボンの近藤春菜と箕輪はるかがゲストとして出演。その中で、華丸の言葉に、箕輪が「すごい厳しく言われるなと思って……」と泣いてしまう場面があり、ネット上では華丸に対し「さすがに言いすぎ」「パワハラであり、モラハラでは?」と批判の声が上がっている。

 この番組は、華丸がゲストとご飯やお酒を酌み交わしながら語り合うトーク番組。今回は、2軒のお店を巡り、ハリセンボンの2人とトークを展開していたが、2軒目を訪れたあたりから、華丸の箕輪に対する当たりが強くなっていった。

「1軒目では、楽しい雰囲気で食事を楽しんでいた3人ですが、2軒目に入る頃にはお酒も進み、華丸はかなりお酒が回っているようでした。そこで、華丸は『アメトーーク!』(テレビ朝日系)で『ハリセンボン同期芸人』特集が組まれるほど、『2人は売れた』と話し始めたのですが、箕輪にだけ『問題ははるかやな』『もうないやろ野心』と詰め寄りだし……。これに、箕輪が『この歳まで生きられるとは思わなかった。もう十分』と現状に満足しているとコメントすると、華丸は『十分じゃないよ! 生きるんだから』と語気を強めて説教。あまりの勢いに箕輪は『なんかしましたか? 私』と完全に尻込みしていましたね」(芸能ライター)

 その後も華丸は、「だからなんとかしないと!」「しました? じゃないよ。しなさすぎなんよ、生きてるくせに!」「なんかやりなさいよ!」と箕輪を責め立てるように説教を続けた。

「華丸は『後世に残すようなことがあった方がよくない? せっかくあなた(たち)みたいになりたくて、もがいている若手芸人がどんなにいるか』と言っていたので、箕輪を叱咤激励したかったのかもしれませんが、その直後に『キラキラした目しやがって、いっちょ前に。目は生きてる。コメントは死んでるのに』と言い放ったんです。これにはネット上で『かわいそう』『見てるこっちもツラい。その言い方はひどい』といったコメントが続出しました」(同)

 そして、コンビを組む前に、箕輪が別の相方とコンビを組んでいたという話になったとき、ついに箕輪は泣き始めた。

「『えっ? 俺(のせい)?』と驚く華丸に対し、箕輪は『先輩にそんな気持ちにさせたくないんですけど……すいません。ずっと抑えてたんですけど、すみません』と自らフォローしていましたが、本気でショックを受けているようでしたね。しかし華丸は、『涙が出るってことは痛いところ突いてるってことだよね』となぜかドヤ顔。そして『絶対そう、まさかあの温厚な先輩からドーンって、ね? くるとは思わなかったと、私は受け止めた』などと、自分を正当化するような言動を取り、ネット上では『後輩を泣かせといて、自分が悪くないみたいな言い訳も最低』『完全に華丸が悪い』と怒りの声が噴出していました」(同)

 華丸はお酒をほどほどにするとともに、自身の言動を反省すべきなのかもしれない。

Netflix『クィア・アイ in Japan!』はなぜ支持される? 「ビフォーアフター企画」との決定的な違い

 Netflixで配信中の『クィア・アイ』は、身も心も改造するというコンセプトのもと、ファビュラスな5人=ファブ5たちが悩める人のもとに行き、フード&ワイン、ファッション、カルチャー、インテリア、美容の5つの分野から変えていくという番組である。

 そんなファブ5が日本にも降臨。水原希子や渡辺直美と共に、さまざまな依頼者たちに会いにいく『クィア・アイ in Japan!』が11月より配信され、ネットを中心に話題となっている。

 日本版に登場したのは、ホスピスの家の看護師ヨウコさん(57)、ゲイの自分に誇りを持てないカンさん(27)、いじめ経験から自分に自信が持てないイラストレーターのカエさん(23)、妻と過ごす時間を増やしたいと悩むラジオディレクターのマコトさん(35)の4人。日本において、窮屈な思いをしている人の代表ともいえる。

 本作のやっていることは、一見、ビフォーアフター系の番組や数々の変身企画と変わりはない。しかし、圧倒的に違うのは、ファブ5たちが、その人の心の中や、問題の根本にまで切り込み、その上で変わっていく手伝いをするということである。

 ただし、私は最初、外見や住環境を改造することが正解だとは思えていなかった。なぜなら、自分が変われば世界が変わる、ということでは解決しないことがあるからである。しかし、本作には、それとは違うものがあると感じた。

 今まで日本で見てきた「私が変わりさえすれば世界も変わる」というのは、私が社会や世間に合わせさえすれば、周りも私のことを大事にしてくれるというものであった。いわば、過剰適応や、その場で辛抱するための「変わる」だったのだ。多くの女性誌がモテるファッションやメイクを研究し尽くしてきたが、それも、人からの承認を得るための「変わる」であった。

 しかし、この番組の「変わる」は、自己肯定感のない人が、自分を肯定するためにすることなのである。それは、看護師のヨウコさんを見てわかった。彼女はホスピスのために、身を挺して働いている。常に他人のためを第一にしていて、自分のことは二の次。献身的な態度が当然のように染みついているように見えた。

 この感覚は私にもわかる。日本では、自分のために生きてはいけないような圧力が常につきまとう。母親は子どものため、妻は夫のため家のため、社会人は職場の花や潤滑油であれと期待され、未婚であれば、若いときは性的に見られる役割を担わされ、年齢を経れば社会のため、地域のために生きているということを前提にしていないと、なんとなく生きづらい。大学進学時に地域を出るだけでも、“地元を捨てた”“大切な労働力で、かつ「嫁」となる貴重な女性が流出した”と言われてしまう。貴重と言われつつも何かのための公共の財と期待され、選択することを阻まれているのだ。

 もちろん、他者への貢献を考えることは決して悪いことではない。しかし、他者のことを考えることだけが第一になると、次第に自分のことはネグレクトしてしまうようになるし、自己卑下も多くなる。セルフネグレクトをすれば、自然と自分の見た目を気にすることもなくなり、住環境についてもどうでもよくなってしまう。必ずしも見た目や住環境にこだわる必要はないが、無意識に、そして緩やかに自暴自棄になっている状態も良いとは言えないだろう。

 アメリカで収録されたほかの『クィア・アイ』も見てみたが、登場する人たちは、「自分のために生きる」ことが困難な状態にあるという意味では共通していたが、どちらかというと、自分なりの哲学は持っており、そのこだわりが自己肯定を邪魔している人もいるように見えた。日本の場合とは少し違っているようだ。

 一方で、男性にも、自己肯定することやセルフケアの重要性を感じた。特にラジオディレクターのマコトさんは、当初は、自分が何を考えているのか、自分の内面に目を向けて対話することのハードルを上げているように感じた。自分の気持ちがわからないと、他人にも遠慮してしまって対話ができない。それは、マコトさんだけのことでなく、同じような悩みを持っている人は多そうだ。日本では、距離を置くことが「優しさ」や「ルール」になっているところがあり、そこともつながっているようにも感じた。

 しかし、不思議なのは、日本では、人との距離は置くというのに、ぶしつけな質問をしたり、見た目や性についてずけずけと立ち入ることには無神経な人がいるということだ。ゲイの自分に誇りを持てないカンさんも、自分がゲイと告白すると、日本ではすぐに性的なことを訪ねてくる人がいるという。前出の看護師のヨウコさんも、周りの人から「女を捨てている」と言われたことがあると語っていた。

 ファブ5たちは、時には人の立ち入ってはいけないような深いところまで潜り込む。イラストレーターのカエさんと対話していく中で、彼女だけでなく、母親との関係性にも何かがあると思えば、そこにもちゃんと向き合うし、ラジオディレクターのマコトさんの夫婦関係にも切り込む。それは、日本で暮らす自分からすると、驚きでもあったが、人が抱える問題に深く入り込まずに、外見や住環境だけを変えたのであれば、日本で今までやってきた、数々の変身企画と変わらなくなってしまう。

 正直、やはり私も他人との距離を置くことが自然と染みついている。だから、もしも私のところにファブ5が来たとして、自分のことをここまでさらけ出すことはできるのだろうかとも思ってしまったが、他人事とは決して思えないし、外見や住環境を変えるかどうかは置いておいても、自分のことを少しでもねぎらって生きていきたいと思えた。

 ファブ5は決して人を承認しにやってきたのではないと思う。自己肯定感が持てない状況に気付かせ、肯定感を持てる手伝いをしにきたのではないか。だから、見た目や住環境を変えるのは、そのきっかけにすぎないのかもしれない。

 本作の日本ロケが行われた際、雑誌やWEBの記者を集め、取材会が行われたそうである。そのときに質問した記者の中には、ファブ5に自分たちの状況を話すうちに、涙を流す人が続出したそうである。ファブ5を必要としている人は、日本にこそ無数にいるのだと感じた。

(文=西森路代)

●にしもり・みちよ
ライター・コラムニスト。1972年生まれ。アジアのエンタテインメントと女子、人気について主に執筆。
@mijiyooon

 

『月曜から夜ふかし』、関ジャニ∞・村上信五の“知名度”調査!? 意外な結果に本人も「うわっ!」

 関ジャニ∞・村上信五とマツコ・デラックスが出演するバラエティ番組『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)。12月2日深夜の放送では、村上が“大阪府出身の有名人ランキング”で、上位に名を連ねたことが明らかになった。

 この日、番組の恒例企画「都道府県で一番自慢できる有名人 関西編」が放送。街行く人に「自分と同じ出身地だと自慢できる有名人」を聞き、名前が挙がった順にランキングを作成するという内容だ。各地で取材した結果、京都府は女優・吉岡里帆、滋賀県は歌手・西川貴教、奈良県はお笑い芸人・明石家さんま、和歌山県は歌手・坂本冬美、三重県は元レスリング選手・吉田沙保里、歌手・西野カナが1位だった。

 ちなみに、関西各地に住む人々から「ダントツで強い」と言われていたのは兵庫県。ランキングを見てみると、1位がお笑い芸人・ダウンタウン、2位が女優・北川景子、3位が女優・藤原紀香、4位が俳優・渡哲也、女優・有村架純という豪華な顔ぶれとなっていた。

 そんな中、番組ではいよいよ大阪府出身の有名人ランキングを発表。大阪府高槻市出身の村上は「よっしゃ、頼むで!」と言って手を組み、“神頼み”。というのも村上は以前、同コーナーの「中部地方編」にて、KinKi Kidsの堂本光一が兵庫県出身、堂本剛が奈良県出身ということに触れ、「俺、あるなあ!」とランキング入りに期待を寄せていたのだ。

 公平を期すために番組名を伏せて調査するというガチな企画となり、村上が固唾をのんでVTRを見守る中、和田アキ子、谷村新司、天童よしみ、久本雅美、西川きよし、本田圭佑、ダルビッシュ有、野茂英雄ら、大物歌手やお笑い芸人、世界的に有名なスポーツ選手の名前までも続々と挙がる。そんな中、村上の名前を出す女性が現れ、「私の周りけっこう多いですよ、村上信五。好きっていうか、『あいつキテるな』みたいな」と発言。さらに、年配の方からも「いいですよ、あの子は。誠実そうかな」と好評価で、村上は「ありがとうございます!」とうれしそうな表情に。

 多くの著名人の名前が挙がり大混戦となった結果、1位に俳優で歌手の菅田将暉、次いで2位に村上と歌手・天童よしみが並ぶ結果に。村上自身が「うわっ!」と驚くほどの大健闘だったが、街行く女性3人組にこのランキングを見せたところ、なぜか「アッハハハハ!」と大爆笑。どうやら、村上の2位が面白かったようで、「なんで村上信五!?」と言い放つ女性たち。率直な感想に思わず村上も苦笑したものの、「いや、でも、思ったより(順位がよかった)」としみじみ。マツコに「しょうがないよ、菅田将暉を倒すのは無理だもん」と励まされ、村上は「いやもう、今日からライバルや! 将暉、ライバルやな」と、燃え上がっていた。

 村上が大阪府の有名人第1位になる日は来るのだろうか……?
(小沢由衣子)

なにわ男子・西畑大吾、『まいジャニ』収録中に突然の涙……「あかんわー」と感極まったワケ

 関西ジャニーズJr.のメンバーが出演し、毎回さまざまなテーマでトークを展開するバラエティー番組『まいど!ジャーニィ~』(BSフジ)。12月1日の放送は、先週に引き続き、関西Jr.内ユニット「なにわ男子」の藤原丈一郎と西畑大吾がMCを務め、「Aぇ!group」メンバーのプロフィールを紹介していくこととなった。

 今週は、まずメンバー最年長の末澤誠也が紹介され、特技だという“手笛”で、フクロウの鳴き声を披露。しかし、藤原が「だいたい想像つくやん……」と懸念した通り、手笛の音色はなんとも地味で、スタジオには微妙な空気が。すると突然、福本大晴が腕に口をつけ「ビービー」と奇妙な音を鳴らして乱入し、それに続いて他メンバーも動物のモノマネをし始めるという展開に。見事なAぇ!groupの“団体芸”に、スタジオは大興奮となった。

 番組後半で行われたのは、Aぇ!groupメンバー同士で、日ごろは言えない感謝の気持ちを伝え合うコーナー。まず末澤は、11年の付き合いだという草間リチャード敬太に、「2人の秘密もたくさんあります」「リチャとは本当にたくさんのことを経験してきた」などと語り、強い絆を滲ませる。続いて、草間から福本へは、「いつも場の空気を考えてギャグを取り持とうとしてくれたり、俺が人見知りのせいで、ロケで声かけるの迷ってる時とか、率先して行ってくれるの、すごい感謝しています」というメッセージが。福本いわく、普段は草間から厳しい指導を受けているそうで、だからこそ、この優しい言葉との「ギャップにやられましたね」と2人で目を潤ませていた。

 そんな福本からは、同期でもある正門良規に感謝の言葉が。まず、福本がベースの演奏で悩んでいた時、正門が夜中でも嫌な顔せず練習に付き合ってくれたという秘話が語られ、「まっさんがいたから、今でも楽しくベース弾くことができてます。ホンマにありがとう!」と感謝。すると、司会の藤原が「横で大吾が『あかんわー、あかんわー』って(言ってた)。大吾までキテたやん!」と2人の同期でもある西畑が感動で涙していたと報告。西畑は「いやあ、これは……エモい」とコーナーの最後までしみじみとしていたのだった。

 ネット上でも、ファンから「笑いと優しさが詰まっていて、いろんな意味で大号泣。Aぇ!groupは最高のグループだよ」「Aぇ!groupステキだな! これは好きになっちゃう。笑いと感動をありがとう!」「こっちが泣きそうだわ~! 絶対このメンバーでデビューしようね!」など、熱いコメントが寄せられていた。
(アズマミサト)

“演歌界のプリンス”氷川きよしは、いかにして「解き放たれた」のか?

 もう18年以上も前のこと。氷川きよしに会って、インタビューをした。雑誌で演歌の特集を企画するにあたり、この頃の演歌シーンのまさに旗手であった氷川にどうしても話を聞きたくて、取材の機会を設けてもらったのだ。そしてその席に来てくれたのは、とても物腰の柔らかな、優しそうな雰囲気の若者だった。

「<口には出さないけど、実はみんな、演歌も好きなんじゃないかな?>って。そう思ってました」

 穏やかな口調で語る氷川。彼自身は学生の頃からポップスやロックが好きで、もちろんそれは周りの友達も同様だった。ただ、実はみんな演歌も好きでは……という思いは、ずっとあったのだという。

 とはいえ、この言葉にしてもそうだが、意外な話はさほどなかった。それとともに、氷川の人柄にも発言にも、アクのような強さとか押しつけがましいところが一切ないことが印象に残った。

 そういえば取材に入る前、氷川が所属する日本コロムビア(赤坂にあった古いビルの頃だ)のロビーには歌謡曲ファンか何かの集まりがあったのか、彼と顔見知りと思われるおばさま方が数人来ていた。その人たちと、ひとりずつ、ていねいに握手する姿も、イメージ通りだった。

 あれからそれなりの時間が流れた今、思う。当時の氷川きよしは、解き放たれてなかったってことなのか、と。

 氷川きよしが大変なことになっている! そんな騒ぎが起こっていることをはっきりと認識したのは、今年の初夏に公開されたこの動画が元だった。

 昨年のコンサートの映像だが、なにしろメイクによって妖艶さが異様なまでに浮き彫りになっている。そしてせり上がるゴンドラの上で風を浴びながらシャウトする姿はまるでT.M.Revolutionだ。いや、当のレボレボにしたって、ここまでメイクは濃くない。とにかく何かが振り切れたのが伝わってくる。

 近頃はタマホームのCMでも氷川がバンドと共に華麗にパフォーマンスする姿がOAされている。最初、家でTVを観てて、“ん? このヴィジュアル系っぽいシンガー誰?”と思ったら氷川で、ビックリしたものだ。

 それでは、現在42歳の氷川がここに来るまでを振り返ってみよう。

 デビューシングル「箱根八里の半次郎」が発売されたのが2000年の2月のこと。この曲がいきなりのヒットを記録し、彼はお茶の間レベルで早々とおなじみの存在となった。当時は、いや、今もそうであろうが、演歌界は新たなスターの登場を待ち望んでいた。そこに現れた氷川は、革命的な存在だったと思う。なにしろイケメンだし、スマートだし、いかにも好青年。優しく、笑顔もさわやかで、そりゃあ演歌好きの女性たち、特におばちゃん、おばあちゃんたちは大喜びだったはずだ。

 楽曲も、昔にはやった「股旅もの」路線をデビューに持ってくる斬新さで、この曲の<やだねったら やだね>は実にユニークだった。言うなれば、ポップだった。

 氷川は「演歌界のプリンス」として君臨していく。02年には「きよしのズンドコ節」がヒット。これはかつて小林旭やドリフターズが唄ったズンドコ節を当て込んだもので、これまたこの時代には誰も唄ってなかった<ズンズンズン ズンドコ>という歌詞も含めた楽曲の個性がウケた。

 この頃、氷川の歌に感じたのは、発声がスマートであることだった。当然、王道的な演歌も唄ってはいるものの、基本的に彼の声が表現する歌には、どこかサラリとした軽やかさ、さわやかさがある。このあたりも支持された要因のひとつにあるように思う。

 さて、見逃せないのは、氷川はキャリアのかなり早い時期からポップス路線の曲も唄い、リリースしていたこと。この活動は、主に別プロジェクトである<KIYOSHI>名義で行われてきた。

 まず、01年に出したクリスマスソング「きよしこの夜」はスタンダード曲ではなくオリジナルで、河村隆一プロデュース。切々と唄われるラブソングである。03年には中村玉緒とTAMAO&KIYOSHI名義で「ラブリィ」をリリース。こちらは阿木煬子・宇崎竜童の夫婦コンビによる楽曲だった。

 翌04年の「evergreen(いのちの唄声)」はFANATIC◇CRISIS、ビリケンと共に組んだ特別ユニットでのバラード。また、06年には映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』に「未来」と「believe~あきらめないで~」を提供している。

 また、氷川はポップスやロックのカバー曲も当初から多数唄ってきた。もちろん演歌もたくさんカバーしているが、その一方で演歌以外のジャンルの曲もコンサートやCD、あるいは歌番組といった場で唄っているのだ。

 たとえばTV番組では、「栄光の架橋」でゆず、「傷だらけのローラ」で西城秀樹といった本家と一緒に唄ったり。ほかにも植木等「スーダラ節」、五輪真弓「恋人よ」、BUMP OF CHICKEN「天体観測」、CHAGE and ASKA「SAY YES」などなど……ほんとに多くの楽曲を唄っているのだ。

 歌手たるもの、他人の曲を唄うこと自体は珍しくはない。ただ、演歌歌手である氷川がポップス、ロックの歌を積極的に唄ってきた背景には、やはりそうしたジャンルが好きであるという前提がうかがえる。

 ただ、それでも演歌歌手としての王道の活動……<氷川きよし>名義のシングルに、そうしたジャンルの歌が入ってくることはなかった。彼はこの20年の間に、先ほどの「股旅」「ズンドコ」のほかに「ドドンパ」「ソーラン節」「浪曲」など、やはり演歌~歌謡のマナーにのっとった曲を出してきている。中には歌謡タッチのものもあったが、それも演歌の範疇に入れてもそうおかしくない曲だった。

 そんな中で、ややロックに寄った歌もあった。15年に発表された「男花」は、和な音色が演歌的ではあるものの、パワフルな音作りはロック的。そして注目はこの㎹である。

 海面が迫る険しい岸壁で、風を浴びながら派手な衣装をヒラヒラさせている。そう、どことなくT.M.Revolution度が高いのだ。意識したというほどではない気はするが。

 しかし、この「男花」も、シングルとしてはムード歌謡的な「愛しのテキーロ」のカップリングという立場だった。氷川きよしとして発表するシングルのメインは演歌であるという点は、基本的に今も貫かれている。

 そのバランスが若干変わり始めたのは17年7月、GReeeeNとのコラボ曲「碧し」である。配信シングルという扱いで、CDではリリースされていない。旅立ちにあたっての思いをつづった、いかにもGReeeeNが作ったらしいバラードである。これを氷川は自然体で唄っている。

 そして「シングル盤で出すのは演歌」のルールがついに破られたのが、この記事の最初でライヴ映像を見てもらった「限界突破×サバイバー」である。17年の秋からアニメ『ドラゴンボール超』(フジテレビ系)のテーマソングとして起用されたこの曲への思い入れは、氷川自身も大きかったようだ。

 作詞は歌謡曲とロックの世界で長年活躍してきた森雪之丞で、過去にもこのアニメの曲に関わったことがある。作曲者の岩崎貴文、アレンジャーの籠島裕昌は、どちらもアニメ・特撮の仕事で知られる人物だ。最初から演歌の枠を飛び超えた楽曲だったのだ。

 何より、氷川自身の歌唱が熱い。しかも歌詞には<壁をブチ破る>という示唆的なフレーズがある。ここから彼は振り切れ始めたということか。

 この段階でアニソンを唄ったことはひとつの契機になった。氷川はこの年、アニメソングの一大イベント「Animelo Summer Live 2017」に出演し、この歌とかつての『ドラゴンボールZ』(同)のテーマソング「CHA-LA HEAD-CHA-LA」の2曲を歌唱している。『ドラゴンボール』にハマった世代なのだろう。

 続いて18年には、これもアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』の、あの有名な主題歌を唄っている。

 そして氷川はこの19年の夏にも「Animelo Summer Live 2019」に出演。やはり「限界突破×サバイバー」と、もう1曲、『北斗の拳2』(同)のテーマだった「TOUGH BOY」を唄ったようだ。その時のニュース映像が以下である。

 ここでの「解き放たれた感じがして、自分らしくやれたような気がして」「(コンサートでは)演歌半分、ポップス、ロック半分でやってるんですけど」といった発言は、実はあちこちでされている。解き放たれた感覚と、そこでの自分らしさ。いずれも今の氷川のキーワードでもある。

 こうして流れを見ると、演歌とそれ以外のジャンルの楽曲との均衡が変化する起爆剤になったのが2年前の「限界突破×サバイバー」だったのは間違いない。ただ、氷川というか、スタッフは冷静だ。こうした動きの一方で、シングルとして出す曲はあくまで演歌がメインであることを順守している。

 今年3月のシングルは両A面で、まず「大丈夫」は軽快なポップス調ではあるが、やはり演歌である。

 もう1曲の「最上の船頭」は、船頭……舟歌である。ここでも過去の演歌/歌謡曲のマナーを踏襲しているのだ。

 そしてこの10月にリリースしたシングル「龍翔鳳舞」は、タイトルそのまんまの超ドラマチックなド演歌。堂々と響き渡る歌声が圧巻だ。

 かと思ったら、11月に、先ほどの「大丈夫/最上の船頭」の新たなカップリング曲として収録された新曲「確信」は疾走感の強いロック路線である。これもカッコいい。曲を書いた塩野雅はシンガーソングライターとして活躍している人だという。

 このように氷川の場合、基本的にCDシングルのメインで発売するのは演歌。付け加えれば、ダウンロードやサブスクに置いているのはアニソンやロック、ポップス路線の楽曲というふうに分けられているようだ(個人的には、今後のためにもDLとストリーミングで演歌の楽曲を解禁すべきではと思うが……まあ、これは別の話)。

 というわけで、氷川の現在までを見てきたが、この数年でロック/ポップス、それも妖艶、の路線にシフトしたのは、彼のキャリア上、大きいことに間違いない。ただ、以前からの動きを見ていると、そうした気配もなくはなかった。おそらく、ずっと解き放たれたかったのだと思う。

 そして……氷川の声は最初から伸びやかな印象があったのだが、それは自分がインタビューをした時の「アクのような強さとか押しつけがましいところが一切ない」というパーソナリティと一致している。

 で、このことは、演歌以外の多ジャンルの歌も唄えていたのと関係していると思う。なんでも唄えてしまうスキルと、それを聴く側に嫌みに感じさせない柔らかさ、優しさ。だからこそ彼は演歌を唄いながらもロックやポップス、そしてアニソンにも適応できるスタイルが築けていたのではないか。

 これを器用と言うのは、表現が平易にすぎる。とにもかくにも、氷川という歌手には並々ならぬ対応力があったということだ。で、逆に言えば、それが唄い手としての居場所を模索させていたのかな、とも考える。

 それからもうひとつ思うのは、氷川が標榜するロック路線は、どこか90年代の匂いがするという点。ファンからも指摘されているが、そこはやはり彼自身がその時代に多感な時期を過ごしたことがあるはずだ。

 ここまでの文中で2度も言及したT.M.Revolution、プロデューサーとして関わったことのある河村隆一。さらにセクシーなシンガーという点では及川光博もイメージが重なる。これからもわかる通り、氷川のロック路線は、歌謡ロックだ。同じ90年代でもオルタナとかパンクではない。あくまで昭和後期の歌謡曲から、J-POPの時代なら2000年代突入期くらいまで。プラス、そんな彼について「ヴィジュアル系みたい」という意見が聞こえるのも理解できる。V系の歌やメロディには、歌謡曲の影響を受けたものも多いからだ。

 この路線転換についてはさまざまな意見や見方が飛び交っているようだが、氷川自身はとても自由で、楽しそうだ。ファンを置いてけぼりにしているという声もあるかもしれないが、いまや彼の支持層の多くは、演歌や歌謡曲ばかりに浸ったというより、むしろロックやポップスが当たり前だった世代のはず。今の音楽好きは、そのくらい上の層にまで伸びている。そうしてみると演歌一辺倒からの離脱は、むしろ英断だとも思う。

 氷川が今夏に行った20周年記念のコンサートは、かなりの盛り上がりだったようだ。

 

 これから年末年始にかけて、氷川のTV出演は多いことだろう。その時はあらためて「昔は穏やかでさわやかだった好青年が、今はこうして自分を解き放てたんだなー」と思いながら、見たいと思う。

(文=青木優)