日テレ、ラグビーW杯スコットランド戦が39.2%の高視聴率で歓喜も“勝利”に落胆のワケ

 ラグビーワールドカップ2019日本大会の1次リーグ・プールAの日本対スコットランド戦が13日に行われ、日本は28-21で強豪国から大金星を挙げ、4連勝で同プール首位となり、史上初の決勝トーナメント進出を決めた。

 この試合は日本テレビが放映したが、視聴率は39.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)と驚異的な数字をマークし、同局内では歓喜の渦に沸いている。

 これまでの日本戦の視聴率は、初戦のロシア戦(9月20日、日本テレビ系)が18.3%、第2戦のアイルランド戦(同28日、NHK総合)が22.5%、第3戦のサモア戦(10月5日、日本テレビ系)が32.8%だった。スコットランド戦が、過去3戦の数字を大きく上回り、日本テレビとしては笑いが止まらない状況だ。

 ところが、日テレ編成部はスコットランド戦で高い視聴率を獲ったこと自体には喜んでいるが、勝って1次リーグを首位で通過したため、落胆の色が隠せないという。いったいなぜなのか。

「日テレが準々決勝で放映権を持っていたのは、19日に行われるプールAの2位対プールBの1位の一戦なんです。20日のプールAの1位(日本)対プールBの2位(南アフリカ)の試合の放映権を持っていたのはNHKです。20日は日曜ですが、NHKでは“お荷物番組”である大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』を休止して、総合チャンネルで放送することを即決しました。従って、日テレとしては日本がプールAを2位で通過するのを熱望していたようです。

 日本はスコットランド戦で勝つか引き分け、または負けてもボーナスポイント(BP)がプラス2なら首位で突破。負けても、日本がBPプラス1,スコットランドがBPなしなら2位通過でした。BP次第で1次リーグ敗退の可能性もあったため、日テレとしては勝利ではなく、負けてうまく2位通過になることを願っていたといいますから、勝利して首位での突破には本音では落胆しているようです」(スポーツ紙記者)

 20日、日テレは『ザ!鉄腕!DASH!!』『世界の果てまでイッテQ!秋の2時間SP』でNHKのラグビー日本戦に対抗するが、同日は『SMBC日本シリーズ2019第2戦 ソフトバンク対巨人』(TBS系)ともバッティングするため、日テレの苦戦は免れそうにない。

 とはいえ、日テレは日本が南アフリカとの準々決勝を勝ち上がった場合、その準決勝の放映権を有しているだけに、南ア戦での勝利を祈るしかなさそうだ。

木下優樹菜、恫喝DM騒動で致命的だった「テレビでの顔と違う二面性」でベッキーの二の舞に

 木下優樹菜が、ゲス不倫時の”ベッキー状態”になってしまったようだ。

 ことの発端は、木下の姉が働くタピオカドリンク店でトラブルが発生し、今月6日にインスタグラムで一部始終を告発したことだった。

「お姉ちゃんは、一緒にやっていた方に、裏切りのような行動などをされてしまい、しまいには、わたしが、ぜひ来てくださいねって、インスタで、宣伝した事がよほど ご迷惑だったらしく、、ご機嫌がよろしくなくて、お姉ちゃんがキレられてしまったり、しまいには、給料もちゃんともらえず、、給料明細までもらえず、、、人間不信のようになってしまぃました」(原文ママ)

 木下のインスタのフォロワー数は500万人以上。木下の訴えを真に受けた心無いフォロワーはタピオカ店に”総攻撃”を開始したが、その後、店主に近い関係者が木下から送られてきたDMを公開。

 そこには「色々頭悪すぎな」「弁護士たてて、法的処理、いくらでもできるからこれからの出方次第でこっちも事務所総出でやりますね」「もーさ、やめなあ? 覚悟決めて認めなちゃい おばたん」とヤンキー丸出しの”恫喝文句”が並べられており、一転して木下が大炎上するハメになった。

 このパターンは2016年に勃発したベッキーとゲスの極み乙女。の川谷絵音による不倫騒動に通ずるものがある。

「ベッキーが集中砲火を浴びたのは、不倫疑惑そのものよりも、テレビで見せる顔とは違う二面性がバレてしまったことにある。謝罪会見の裏で川谷とLINEで『ありがとう文春』『センテンススプリング』とチャカしていたことで、一斉に世間の反発を招いてしまった。今回の木下も、事情を知らないフォロワーに向けて、姉=被害者という一方的な印象を植え付けながら、裏でタピオカ店主には恫喝DMを送っていた。このパターンの炎上は鎮火に時間がかかるし、何か言おうものなら次々と延焼していくばかりでしょう」(スポーツ紙記者)

 のちに木下は「この度は、私の自己中心的な発言により、相手の方、相手の関係者の方々に大変不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ございませんでした」と謝罪したが、同時にコメント欄を削除したことで、”逃げた”という印象は拭えない。

「ママタレとして築き上げてきた地位も、これですべて吹き飛んだ。タピオカ店は営業妨害で法的措置も検討しているそうで、今後の動き次第では恫喝DMによる脅迫罪も視野に入ってくる。木下に恫喝への関与を示唆された所属事務所プラチナムプロダクションは”事務所総出”で鎮火を図っているが、それも逆効果。騒動が落ち着くまでにはかなり時間がかかりそうで、ベッキーのように時間が解決してくれるのを待つしかありません」(ワイドショー関係者)

 木下も、まさかDMを公開されるとは思ってもみなかったのではないか。自分のフォロワー数に過信したか、SNSで取り返しのつかないシッペ返しを食らってしまったようだ。

TBS『グッとラック!』志らくの”ゴリゴリ保守”イメージ定着で、早期の大幅テコ入れ秒読みに

 立川志らくをメインMCに起用して、9月30日にスタートしたTBS系朝の情報番組『グッとラック!』。10月9日の平均視聴率は1.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と、まさかの1%台まで落ち込んでいる。

「初回は2.9%で、そもそもまったく高くなかったんですが、そこから上がる気配もなく、むしろ落ちる一方という展開。数字だけ見れば、すでに危険水域です。ただ、ワイドショーは習慣で同じ番組を見続ける視聴者が多いので、新番組が不利なのも事実。何か大きな話題性がないと、なかなかブレイクはしないでしょう」(テレビ局関係者)

 そんな『グッとラック!』だが、MCを務める志らくに対する心配の声が多い。

「『グッとラック!』でMCを務めて、その流れで『ひるおび!』にもコメンテーターとして出演しているということもあって、相当負担が大きい。単純に、過労で倒れてしまうのではないかという状況です」(同)

 さらに、志らくのMCとしての素質を問う声もある。

「志らくさんは歯に衣着せぬ意見を強い言葉でズバズバ言うタイプではないものの、自分が感じたことを素直に発信するタイプではある。専門的な知識がない分野で感覚的に意見をすることも多くて、少々危なっかしい部分はあります。コメンテーターとして“個人の意見”を述べているなら問題ないけど、“番組の顔”として意見をする場合は、ちょっと偏ったイメージで見られてしまう可能性もあると思います」(制作会社幹部)

 10月8日の放送では、『あいちトリエンナーレ2019』内企画「表現の不自由展・その後」の再開について、あいちトリエンナーレの芸術監督である津田大介氏と中継で生討論を展開した。この場で、志らく氏は同展の再開に反対である立場を表明、その他のコメンテーターは全員再開賛成の立場だった。

「様々な考え方の人がいて、それぞれが意見をぶつけ合うというのは、すごく意義のあること。世間から批判を浴びている津田氏に対して、鋭く斬り込むという意味では、志らくさんが不自由展に反対だと表明したことは重要だったと思います。

 しかし、志らくさんの意見は自己完結的で論理的ではない。感情論が多く議論は上手く転がらなかった。その結果、視聴者の間には“志らくはゴリゴリの保守”というイメージばかりが先行してしまう展開になっています。志らくさんは決して偏った思考ではないので、本人としては不本意だろうし、番組としてもデメリットしかないですよね。事前にしっかりと理論武装ができていれば印象も違ったと思うんですが」(同)

 現在の志らくの状況に、制作サイドもかなり頭を抱えていることだろう。

「志らくさんの自由な意見の発信を制限するのは意味がないけど、だからといって“ゴリゴリの保守番組”と思われてしまうのは、TBSのスタンスとしてはありえないこと。スタッフとしては“とにかく上手くバランスを取ってくれ”という心境でしょう」(同)

 方向性がしっかり定まりきらない状況の中で、論理的ではないイメージが定着してしまいそうな『グッとラック!』。早期の大幅テコ入れは秒読み態勢に入っている。

小原正子、「なぜここで半乳!?」出産した病院のイベントに着ていった場違いな服装に非難轟々

 お笑いコンビ・クワバタオハラの小原正子が13日にブログを更新して物議を醸している。

 小原といえば先日、息子が芋ほり遠足のおみやげに大量のさつま芋を持ち帰ってきたことを報告。さつま芋をふんだんに使った豚汁を作ったことを明かしていたのだが、実際の豚汁写真がアップされていなかったことから「大抵画像ない」「料理載せない」などの鋭いツッコミが寄せられてしまっていたばかり。

 そんな小原はこの日、「ふれあいフェスタ」というタイトルでブログを更新し、3人の子供たちを出産した病院のイベントに赴いたことを明かした。

「子供たちが誕生した病院でお祭りがありました。手作りの、あたたかな、めっちゃ素敵なイベントでした。めっちゃ楽しむ兄弟!!!ちなみにこうめちゃんはずっとすやのすや。たくさんの家族!たくさんの子供たち!たくさんの笑顔!みんな(ほとんど?) ここで 産声をあげたのかと思うと。。。とても感動しました!」とつづり、愛娘を抱っこ紐で抱っこしている写真を投稿した。

 ちょうど小原の胸の位置に顔をうずめるようにぐっすりと眠っていることが確認できるのだが、この投稿に対してネット上からは「なぜここで半乳!?」「何、あの胸、何のために晒すの」「乳は出さんでよろしい」「格好も何もかもやる事が下品。せめて中にチューブトップとか着るよね」「半乳見せて場違いの服装。スタイル、歳相応の格好があるよね」といった厳しい声が飛び交っている。

 確かに写真を見ると胸の谷間が見えてしまったことを偶然だと弁解するには難しい服装に見えてしまう。TPOを意識して子連れの人が集まる場にはもう少し無難な装いを心掛けたほうが良かったのかもしれない。

 

小泉進次郎をダメにしたのは大手メディアの取り巻き記者と甘やかしてきた永田町という”ぬるま湯”

今週の注目記事・第1位「菅原一秀経産相『秘書給与ピンハネ』『有権者買収』を告発する」(『週刊文春』10/17号)

同・第2位「旭川空港に『与党として支援できない』総務副大臣『ゴリ押し』音声」(『週刊文春』10/17号)

同・第3位「関電を大阪特捜が捜査できない『上級人脈』」(『週刊文春』10/17号)

「『高浜のドン』黒革の手帖に『原発マネー』リスト-国会議員に献金!」(『週刊新潮』10/17号)

同・第4位「朝ドラ俳優小手伸也『独身偽装不倫』をマレーシア直撃」(『週刊文春』10/17号)

同・第5位「『週刊朝日』独白は捏造なのか、北村滋<日朝交渉>発言の波紋」(『週刊文春』10/17号)

同・第6位「「小泉進次郎とは何者か」(『サンデー毎日』10/27号)

同・第7位「漂流国会の狂言回し『安倍総理』の罠にはまった『小泉進次郎』」(『週刊新潮』10/17号)

同・第8位「主犯女教師は前校長のお気に入り、神戸イジメ教師の履歴書」(『週刊文春』10/17号)「『陰湿イジメ』で仄見えた『小学校教諭』の『知られざる世界』」(『週刊新潮』10/17号)

同・第9位「道端アンジェリカ夫妻は組対2課に狙われている-恐喝事件の捜査に精鋭部隊」(『フライデー』10/25号)「警視庁が狙う『道端アンジェリカ』に美人局疑惑」(『週刊新潮』10/17号)

同・第10位「吉永小百合独占インタビュー『今も腹筋を毎日100回やってます』」(『週刊朝日』10/25号)

同・第11位「再開『表現の不自由展』はなぜそんなに公金が欲しいのか-朝日新聞が擁護」(『週刊新潮』10/17号)

同・第12位「佳子さま孤独の食卓と『へそ出し』『女豹』10・6セクシーダンス」(『週刊文春』10/17号)「『秋篠宮邸』に響く怒声」(『週刊新潮』10/17号)

同・第13位「香港デモ『マスク禁止』の裏に中国『監視カメラ捜査』の脅威」(『週刊文春』10/17号)

同・第14位「『いだてん』の打ち上げは史上最大級-視聴率は苦戦したけど……」(『フライデー』10/25号)

同・第15位「視聴率もサゲてしまった『立川志らく』試練の『人情噺』」(『週刊新潮』10/17号)

 今週は現代とポストが合併号でお休み。

 12日から13日にかけて静岡、長野、関東から東日本を襲った超大型の台風19号は、大きな爪痕を残した。

 千曲川や東京の多摩川が氾濫するという信じられないほどの大雨を降らし、ラグビーW杯で日本がベスト8に進出した喜びも吹っ飛んでしまった。

 大地震も大変だが、河川の氾濫で浸水した家屋を元通りにするには、想像を絶する困難があるだろう。

 テレビで、家の中にまで水が入ってしまった家屋の人たちの姿を見ると、お見舞いの言葉を失う。

 改めて「災害大国ニッポン」をどうしたらいいのか、日本全体で対策を考えるべきときである。

 これで首都圏大地震が来たら、日本は再び立ち上がる気力さえ失うだろう。これほどの大きな台風が襲ってくるのも、地球温暖化の影響があるはずだ。

 仕方ない、自然には勝てないと諦めないで、できることをまず始めることだ。少なくとも、崖下や河川の氾濫が予測されるところに住んでいる人たちを、安全な場所に住み替えてもらうことぐらいはやらなくては。もちろん新しい住居は国が提供する。

 原発はすぐに廃炉にする。都市機能移転を早急に進める。永田町などは東京のど真ん中にある必要はない。国会と一緒に北海道へもっていったらいい。沖縄でもいい。

 毎年のように繰り返される災害被害を、最小にする努力を今すぐに始めるべきである。

 さて、最初は、朝のワイドショーの話から。

 立川志らくという落語家がいる。談志の後継者だと、自分だけ思っているおめでたい人間だが、彼が10月から、TBS朝の情報番組『グッとラック!』のMCになり、チョッピリ話題になった。

 だが新潮が報じているように、視聴率は、落語家だけに下げっ放しだそうだ。初回が2・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、2回目も2・6%、3回目は2・3%と下げ止まらない。

 多少志らくを知っているものだから、気になって覗いてみたが、悪いのが一瞬でわかった。志らくの着物姿は朝から見たくない。それに画面がやけに広々としている。2人のアナウンサーの話し方も素人の域を出ない。志らくでは視聴者を呼べないのだから、もっと工夫がないと、あっという間に終わりになるかもしれない。

 次もテレビの話。NHKの大河ドラマ『いだてん』は、大河史上最低の視聴率で話題になったが、それでも打ち上げは「史上最大級だった」とフライデーが報じている。

 10月4日の港区の高級ホテルには、中村勘九郎、綾瀬はるか、橋本愛、松坂桃李、役所広司などが続々集まり、視聴率下げ男のビートたけしも来て、何をいっているのかわからない滑舌の悪い挨拶をしたそうだ。

 文春がコラムで、香港のデモ隊に「覆面禁止法」が定められたのは、中国側が、デモ隊を撮影しておいて、首謀者を顔認識で割り出すためには、覆面やマスクが邪魔だからという理由だと報じている。

 そのことはデモに参加している学生たちも十分承知していて、ゴーグルや防毒マスクははずさないといっている。この香港デモ、まだまだ終わりそうにない。

 ところで、相も変わらず、秋篠宮家の話題が多い。新潮は、長女・眞子さんの結婚問題に端を発した母と娘の諍いが、夫婦間にも及び、とうとう宮内庁関係者が、「ご夫婦は現在、ご一緒にいたくないのではないか。そう訝る声が、庁内からも上がっています」といいだしたのだ。

 秋篠宮夫妻の離婚が、眞子さんの結婚より先になる?

 文春では、次女の佳子さんが、10月6日、所属しているヒップホップダンススクールの発表会で、「ヘソ出し」「女豹」セクシーダンスを披露したと報じている。

 かなり詳しく、その時の様子が書かれているが、なぜ文春は、その佳子さんのセクシーダンスを隠し撮りしなかったのだろう。

 もちろん撮影は禁止されていただろうが、そんなことで怯む文春ではあるまい。それがグラビアにドーンと載っただけで、20万部は増刷できるな。私も真っ先に買う。

 文春も、世間の目を気にするようになったのか。失礼だが、そうだとしたら週刊誌の堕落である。

 さて、中止騒ぎが波紋を呼んだあいちトリエンナーレ2019の中の「表現の不自由展・その後」が、10月8日に再開された。

 文科省が補助金を交付しないといい出したり、まさにこの国の言論・表現の不自由さをあぶりだす展示会になったが、再開されたからといって、手放しでは喜べない。

 一番の理由は、こうした展示をやろうとした津田大介芸術監督たちが、この不自由展がなぜ中止になってしまったのか、なぜ再開したのかを、はっきり説明できてないからである。

 作品に対する個々の想いは様々あって当然である。慰安婦像や天皇をコラージュした展示物に、色々な反応があるのは予想されたことだ。それでもこれをやらなければという、強い思いが、主催者側からいまだに伝わってこないのだ。

 政治家や文科省などほっとけばいい。なし崩し的に中止し、なし崩し的に再開では、出品している側にも見る側にも、釈然としないものが残るだけだと思うが。

 さて、私が愛してやまない吉永小百合が週朝でインタビューに答えている。最新作『最高の人生の見つけ方』(公開中)について語っている。

 これはしばらく前に公開されたジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが、余命半年と宣告され、次々に死ぬまでにやりたかったことをやっていくというストーリーで、日本でも大ヒットした。

 これをリメイクしたものだが、こちらは天海祐希との女2人が主人公である。11日から公開されている。見に行こうと思っているのだが、台風のためにまだ見ていない。

 彼女は私と同じ年の生まれで、彼女は3月の早生まれ、私は11月だから、8ヵ月もお姉さんになるが、若々しさと健康的なところは、往時と変わらないのは凄い。

 あなたの死ぬまでにやりたいことはと聞かれ、こう答えている。

「新しいスポーツをやりたいという思いがあるんですよね。アウトドア派で、体を動かすのは大好きですから。これまでずいぶんいろいろなスポーツをやってきました。合わないと思ったものはやめて、また新しいものに挑戦するというのを繰り返してきたんです。

 腹筋はちゃんと続けていますよ。強度は弱くしてますけど、毎日100回やっています。最近面白そうだと思っているのは、空手です。東京オリンピックで正式種目になって、テレビでやることも多くなりましたよね。

 清水(希容)選手という美しい女性がいまして、彼女のやる形がとてもきれいなんですよねえ。空手の形をやると体にいいでしょうし、その動きが芝居にもプラスになるんじゃないかと思っています。それで今、憧れています。

 これまでやらずに後悔したことですか? これは後悔とは違うんですが、他の職業を知らないということですね」

 これからやりたいスポーツが空手というのは驚く。空手着を着た姿を見てみたいな。女優をいつまで続けるのか?

「女優も、いつまでできるかはやってみないとわかりません。幕が下りるときは、自分で感じると思うんです。そのときはやめようと思います。(樹木)希林さんのように、最後まで何本も出続けるのはかっこいいと思います。でも私にそういうことができるかどうか。それはわからないですね。

 あまり先のことは考えず、『最新作が代表作』になるように、いただいたお仕事をひとつずつ頑張っていきたいと思います」

 私が死ぬまでにやりたいことは、吉永小百合にインタビューすることである。それができたら死んでもいい。永遠のサユリストの夢である。

 お次はフライデーから。道端アンジェリカ(33)というモデルがいる。父親はアルゼンチン人だそうだ。結婚した相手はキム・ジョンヒ(38)という韓国籍の男だが、10月3日に、恐喝容疑で警視庁組織犯罪対策2課に逮捕された。

 被害男性は会社経営者の40代男性で、道端の友人。キムが経営する代官山のバーの個室で、イチャイチャしているのを防犯カメラで撮影していて、それを見せながら「鉛筆で目を刺す」と脅したというのだ。

 だが脅迫額が35万円と中途半端で、これからも延々絞り取ろうとしているのではないかと見られているようだ。それに、恐喝であれば捜査1課が動くのに、2課が動いたのは、コリアンマフィアとキムが関係があるのではないかとみなされていると、フライデーは見ているようだ。

 それに道端も、恐怖で止められなかったといっているが、「共犯」の線で捜査を続けているという。新潮は、美人局疑惑があるのではないかと見ているようだが、この事件、まだまだ奥がありそうだ。

 さて、神戸市立東須磨小学校の教師たちが、同僚の20代の男性教師にいじめを働き、目に激からスープを擦り付け、それを動画で撮っていたことが問題になっている。

 こんなバカなことがあっていいわけはないが、なぜ、そのときの一部始終が撮影され、その動画が流出したのであろう。

 いじめは、新潮によると、2018年から今年にかけて行われ、須磨小の教員4人が20代の男性教員にセクハラの強要やパワハラを行ってきたという。加害教員の中に40代の女性教員がおり、彼女がリーダーで、他の3人は彼女に気に入られたいがためにやっていたという。

 件の男性教員は精神的に不安定になり、9月から休職しているそうだ。

 学校側は今年の6月にはこうした問題を把握したようだが、加害者側を十分に説諭した形跡は見られないという。

 さらに文春によれば、リーダー格の女性教員は、受け持ちのクラスのホームルームで、「こんなことがあって楽しかったんだ」と話していたそうである。

 ワイドショーなどでは、男ならなぜやり返さないんだ的無責任な発言が聞かれるようだが、学校という上下関係の厳しい閉鎖社会では、声を上げても、追い出されるのは被害者の方だったりすることがあるので、辞める覚悟がない人間にはできないのだろう。

 フランスへ行っていたので、2週間日本を留守にした。

 溜まった雑誌を読んでいる。文藝春秋11月号の「『ポスト安倍』に問う」で、岸田文雄自民党政調会長が、「次の総裁選には立ちますか?」と聞かれて、「はい、立ちます」と答えている。その前提が「安倍総理の時代が終わった後」というのが岸田らしくて面白い。

 この中で岸田は、憲法改正について聞かれ「それぞれが司司の役割を果たしていく」といっている。なるほどと思った。司司を連発したのは竹下登元総理だった。岸田は竹下型政治家なのだ。だが、田中角栄のいうがままだった竹下も、金丸信に炊き付けられて「創政会」を立ち上げ、田中と離反して総理へと昇りつめた。岸田はいつ安倍を見限るのか、それとも安倍と一緒に沈没するのか。

 相も変わらず、小泉進次郎の評判が悪い。新潮が面白いエピソードを載せている。内閣改造の直前に、進次郎のもとに参じた知人たちが、彼の行きつけの四川料理の高級中華料理店で、「冷やし担々麺」を食べることになったという。

 進次郎が前もって人数分を頼んでいたそうだが、それは「冷やし担々麺の坦々抜き」だったそうだ。坦々とは上に乗っているひき肉だが、その脂肪が、健康に気を配る進次郎には気になったのかもしれない。

 だが、坦々なしのただの「辛麺」である。そこで新潮らしく、担々は脂肪の塊だから、常に世論受けを目指す彼にとっては、それは体形を崩す余計なものだったか、あるいは、大事なのは具(中身)ではない、という彼なりのメッセージを伝えたかったのではないかというのである。

 要は、今の進次郎の存在そのものが「坦々抜きの担々麺」だといいたいのだ。

 改造の目玉として起用したのだから、安倍首相はずいぶん気を揉んでいるのではないかと推測するが、そうではないと官邸スタッフが解説する。

 進次郎人気が続けば、いざ解散という時に彼を人寄せパンダとして使えるし、コケれば、進次郎の後にいる菅官房長官にダメージを与えられるから、どちらにしても安倍にとって都合がいいというのである。

 国会の初答弁でも、官僚が書いたと思われるカンニングペーパーを読みながらで、テレビを見ていた私はガッカリした。小泉進次郎危うしである。

 サンデー毎日では、マスメディアが進次郎をダメにしているのではないかという見方をしている。

『黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い』(集英社)の著者である畠山理仁が、大手メディアの記者たちの進次郎の持ち上げ振りを批判をする。

「日本のメディアは血筋に弱い。小泉家は4代続く政治家一家で、父親は元首相。しかも、本人がイケメンとなれば、皆持ち上げる。選挙に関係ない高校野球の話題を振ってコメントを取ろうとするなど、記者たちはニコニコ顔で小泉氏のご機嫌をうかがう。その中で、私が嫌な質問をすると、一斉ににらんできた」

 産経新聞のある政治部記者も、産経ウェブニュース「【安倍政権考】小泉進次郎環境相が“小泉語録”で被弾の理由」(10月4日付)で、こう記しているという。

「(小泉氏の番記者だった)当時の反省も含めて素直にいえば、演説上手の小泉氏は、国政選挙で全国各地に応援に入れば人が集まるスターとしてちやほやされ、永田町という“ぬるま湯”で甘やかされてきた面もあると思う」

 メディアが甘やかし、事務所は過剰に進次郎を守ってきた。そのことが、「小泉氏にとって最大の不幸だったのではないか」と、畠山は振り返る。

 文春がコラムで、安倍の懐刀といわれる北村滋国家安全保障局長が、週刊朝日に、「今年中に安倍総理と金正恩朝鮮労働党委員長の平壌での首脳会談実施を目指しています」と答えたことが話題になっていると報じている。

 そりゃあそうだろう。新聞だったら一面の大スクープだ。本人はもちろん否定しているが、取材したのが『内閣情報調査室』の著者である今井良で、同書の帯に北村が、絶賛するコメントを寄せているからだ。

 金正恩との会談を仕掛けるために水面下で動いているのは間違いない。だが、外交上手の北朝鮮だから、実現したとしても、高い代償を払わされるはずだ。

 ところで、小手伸也(45)という俳優がいる。早稲田大学の演劇サークルに憧れ、二浪して早稲田に入り、卒業後に劇団を立ち上げ、役者の道を選んだ。

 だがなかなか芽が出ず、苦節20年、ようやく個性的な役者として、NHKの大河ドラマ『真田丸』や『コンフィデンスマンJP』でブレイクした。

 今春上半期でテレビ出演68本増と快進撃の小手だったが、文春が、彼の不倫相手から、小手が結婚していないとウソをついてカラダの関係を続けていたという告白を掲載したのである。

 女優の柴咲コウ似の30代の女性は、彼の演劇『黒執事』を見に行ってファンになり、メッセージを送ると、「サムネ(プロフィール画像)が可愛いから気になっちゃって(中略)今度飲み行こ!」という返事が来た。

 会ったその夜に、小手は慣れた手つきでホテルを予約し、男女の仲になった。

 彼女によると、小手は彼女なんていないといっていたが、いつも撮影を理由に朝早くホテルから帰っていくし、料理を作りに行こうかと聞くと、モゴモゴいって要領を得なかったという。

 そのうち、『コンフィデンスマンJP』などで売れ始めると、距離を置くようになり、そして、「ごめんなさい。そばに大切な人が出来ました。だから、今までのようには……」という一方的なメッセージが来て、終わりを迎えた。

 だが、今年始めのテレビで、小手が、11年に結婚していて子どもがいると明かしたのを見て、彼女は小手に嫌悪感を抱いたというのだ。

 そこから、文春に告白するまでかなり時間があいているが、まあいいか。小手は文春に対して、最初は彼女との関係を否定していたが、その5日後に自ら文春に来て、神妙な顔をして彼女との仲を認めたというのである。そしてこう語った。

「僕自身、モテる人間ではないので不倫などとは接触のない人生だった。自己耐性のなさがブレーキの踏みどころを誤ることになったと思います」

 また公式サイトでも、「全ては私の不徳の致すところ、自身の未熟さを痛感して、家内からもかつて無い程叱られ深く反省しております」と謝罪している。まあ、チョッピリ可哀想な気もするけどね。

 先週も少し触れたが、野暮用でフランスのニースとパリに行ってきた。ニースの真っ青な海と空の下で、生ガキとムール貝を食べながら飲むシャブリが最高。

 ニースは初めてだったが、パリも40年ぶり。後に映画字幕の第一人者になる戸田奈津子がまだ売れない時で、通訳として週刊現代の取材で行ったわれわれに同行してくれた。

 その頃と一番変わったのは、どの案内板にもビストロのメニューにも中国語が表記されていることだ。

 40年前は、レストランのメニューに日本語で料理の説明があると、日本もここまで国力が上がったのかと感激したものだった。だけど今は圧倒的に中国語、少し韓国語、日本語は少数派。

 フランスは人種の坩堝。夜は15度ぐらいまで冷え込むのに、肌の色の違う女性たちが、黒を基調とした薄い服装で颯爽と街を闊歩していた。

 日本人のように、俯いてスマホをのぞき込んで歩くのは男性にもほとんどいない。カッコ悪いのだ。

 ビストロのワインが安くておいしいのは当然だが、料理もボリュームがあり、値段もリーズナブル。日本でいえば少しいい居酒屋程度。

 パリやニューヨークのマンハッタンのいいところは、どこへでも歩いて行けること。エッフェル塔近くのアパルトマンから、モンマルトルの丘のにあるサクレ・クール寺院まで1時間と少し。歩き疲れたらカフェでエスプレッソ・ダブルを啜りながら、道行く人を眺める。

 私の好きなマティスの美術館(ニース)、モネの大作「睡蓮」のあるオランジュリー美術館、ルーブルでは45分かかってモナリザも見てきた。

 心配していたひったくりには遭わなかったが、帰国当日、パリの警視庁本部で男性職員が同僚4人を刃物で殺害する「テロ事件」が起こった。パリの空の下には、まだまだ不穏な空気が流れているようだ。

 デジタル版の新聞はもちろんのこと、d-マガジンも読めるので、日本の事情はわかっていた。

 一番びっくりしたのは、関電幹部たちが総額3億2000万円といわれる金品を受け取っていたという“事件”だった。

 渡していたのは福井県・高浜町、人口1万人程度の小さな町役場の助役だった森山栄治という人間で、今年の3月に90歳で亡くなっているという。

 先週号の新潮で、社会部記者がこう解説していた。

「森山さんに資金提供していた土木関連会社『吉田開発』に、昨年、金沢国税局が税務調査に入ったのが端緒です。

 この調査から森山さんへの資金の流れを把握した国税は、森山さんを調べた。彼がつけていた手帳を押収したところ、関電への金の流れを記したメモが見つかったのです」

 新潮によると、森山の背景には部落解放同盟があったといわれているようだが、それにしても一助役がなぜそのようなことができたのか。

 当初、辞めないといっていた関電の八木誠会長と岩根茂樹社長だが、一転、辞任を表明した。

 新潮は今週の続報で、カネの還流のカラクリは、森山が非常勤顧問に就いている「吉田開発」などの特定企業に、関電が原発関連事業を発注して、その受注で潤った企業が森山を通じて関電側に金品を贈るという構図だとしている。

 こうしたことが行われていたのは、森山ケースだけではなく、原発を誘致している町や村では似たようなことが行われているはずである。また当然だが、森山マネーは政治家にも渡っていた。福井1区選出の稲田朋美元防衛相に、森山が関係していた会社が献金していたことも明るみに出てきた。

 これだけはっきりした事実があるにもかかわらず、大阪地検特捜部は捜査に及び腰だと文春が報じている。

 なぜなら、関電は「関西検察のドン」といわれる元検事総長の土肥孝治弁護士を招聘していた。今年6月からは、土肥の後任として佐々木茂夫元大阪高検検事長が就任するなど、大阪地検OBたちに守られているからだそうだ。

 伏魔殿の原発村の闇を解明するチャンスだが、国会での野党の突っ込みも矛先が鈍い気がする。

 文春は、北海道選挙区の長谷川岳参院議員(48・現総務副大臣)が、旭川空港ビル社長も務める西川将人市長に電話してきて、「空港ビル側が非協力的で、冷たい対応をしているのは看過できない」といってきたと報じている。

 長谷川の知人で、旭川空港でスイーツ専門店をやっている人間が、空港ビル側に、採算が取れないので店舗の運営を市の補助金で支援してほしいと申し入れたのに、「店舗を維持するための補助金は制度的にありません」と断ったことに怒ったためだという。

 この御仁、自分をよほどえらい人間だと勘違いしているようだ。

 というわけで、今週の第1位は、改造内閣の目玉の一人、菅原一秀経済産業大臣の醜聞である。

 これだけ悪条件が揃っているのに、辞めさせることができなければ、野党の責任は重いといわざるを得ない。

 改造内閣の火種といわれている菅原一秀経産相(57)を文春は、「令和の疑惑のデパート」と呼んでいる。

 この大臣、早稲田大学時代にダンスボーカルグループ『TRF』のSAMと組んでいたことで知られているそうだが、秘書に対するパワハラがひどくて、初当選から16年間で17人もの公設秘書が辞めていっているという。

 怒り出したら止まらない。道順を間違えた運転手を、後部座席から蹴り飛ばす。秘書からカネを借りても返さないそうだ。

 その上、私設秘書を「公設秘書にしてやる」といって、秘書給料40万円の中から、毎月10万円を事務所に入れさせるなど、やり方がセコイ。

 だが、地元の支援者たちにはカネを惜しまず使う。文春が手に入れた文書によると、盆暮れには5000円前後の高級メロンやカニ、イクラなどを贈っていたというし、新年会やお通夜には、1万円から5000円を秘書に持って行かせていたそうである。

 これらの行為は、政治家のモラルに反することはもちろんのこと、政治資金規正法にも抵触する恐れがある。

 菅原は、選挙区内の人にモノを贈ったことや秘書給与のピンハネについては、否定しているが、しかるべき場で説明責任を果たすべきである。

 菅原も長谷川も菅官房長官派だそうだ。

 何やら、ポスト安倍がらみで、一歩抜きん出ているといわれる菅をけん制しようと、誰かがリークしているようにも見える。

 自分がキングメーカーになりたい安倍と、実力ナンバー1の二階、それに岸田と菅が、水面下で激しく動き出した気がする。(文中一部敬称略)

「えなりかずき・泉ピン子共演NG問題」橋田壽賀子の“暴走”に配慮する石井ふく子

 下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 全国に大きな爪痕を残した台風19号。多摩川近くなので避難勧告が出た。温暖化の影響か、自然災害が、どんどん苛烈になっているように感じている。

第479回(10/10〜10/15発売号より)
1位「『えなりくんは操り人形』共演者が語るステージ母VS泉ピン子戦慄劇場」(「女性セブン」10月24日号)
2位「錦戸亮独占直撃! 忘恩の『関ジャニ∞全面戦争ライブ』」(「女性セブン」10月24日号)
3位「木村拓哉&静香 『Koki,より凄い』長女がフルート日本一に!」(「女性セブン」10月24日号)
※「女性自身」は合併号休み

 こ、怖い。登場人物がみなツワモノ揃いなのが “渡る世間は鬼ばかり騒動”だ。そもそもの発端は「週刊女性」(10月1日号/主婦と生活社)の『渡鬼』脚本家・橋田壽賀子による連載エッセイだった。ここで橋田は、えなりかずきが泉ピン子に対し共演NGを出したことを暴露、えなりに不快感を示した。すると今度は「週刊文春」(10月10日号/文藝春秋)が橋田を直撃取材。橋田は、えなりがピン子と一緒にいると発疹が出る、おかしくなると、プロデューサーの石井ふく子から聞いたと明かした上で「それを聞いて、私、えなり君にものを言うのも嫌なのね」と語ったのだ。

 そしてそして、今度は「女性セブン」だ。「セブン」は石井の「長年続いている番組に対してあの記事は失礼ですよ! 記事が出た後にえなりとも話しましたが、本当にびっくりしていました。口数の少ない子ですけど、『なんなんでしょうね…』と驚いていました。降って湧いたような話です」とのコメントを紹介、石井が文春の記事に怒り心頭であり、そもそもの原因が、えなりのマネジャーでもあるえなりママとピン子の確執にあると指摘したのだ。

 石井ふく子、橋田壽賀子、泉ピン子。いずれも芸能界の大御所で辛口・毒舌で知られる。しかも、えなりに子役から寄り添い、渡鬼出演者・スタッフの間を渡り歩いてきたのえなり母も、おそらくやり手だろう。そんな4者が、いろんな思惑の中、えなりを巡ってバトル! 怖い。えなりの心中をお察しする。

 そして、今回際立ったもののひとつが石井のプロデューサーとしての気配りだ。「文春」の取材に対しても共演NGを否定していたが、今回のコメントにしても、怒りの矛先はあくまで“文春記事”。橋田じゃないらしい。一方で、爆走するのが橋田センセイ。「文春」の取材に対しても「(「週刊女性」コラムは)うっかり書いてしまった、絶対秘密なんです(笑)」とエクスキューズしながらしゃべるしゃべる! 絶対秘密なんじゃないの、とツッコミたくなるが、まあ橋田センセイだから仕方ない。石井とえなりの心中をお察しする。

 ジャニーズ事務所を退所した錦戸亮。その退所後の動きが素早いことが話題になっている。退所翌日には公式HPやSNSを立ち上げ、ファンクラブを開設し、自主レーベル「NOMAD RECORDS」を設立、さらに11月5日からはソロ初となる全国ライブハウスツアー開催することを発表した。見事な快進撃のスタートだと思うけど、しかし芸能マスコミは冷ややかだ。

 “恩義のある事務所への最大の裏切り行為”“関ジャニファンも怒っている”などと錦戸への批判トーンが多い。そして今回の「女性セブン」にしても同様だ。錦戸のツアー日程が関ジャニのツアーと1日かぶっていることを“全面戦争”と指摘し、「ファンの気持ちを考えてもタブー」「退所後の活動があまりも早すぎる」「自分勝手」などという関係者コメントを紹介した上で、こんなことまで。

「これまで事務所を辞めたり、移籍したタレントは新たな活動をスタートするまで多少なりとも冷却期間を置いていた。それだけに独立に向けた錦戸の動きは用意周到に映る」

 って、いやいや、用意周到じゃなきゃ独立なんて潰されるでしょ。しかも冷却期間じゃなく“芸能界を干される”の間違いでしょ。業界の悪しき暗黒の掟でしょ。だから公正取引委員会に注意されちゃうんでしょ。いまだ芸能マスコミもこんな認識なんだな。

 そして肝心の錦戸直撃だが、ほぼノー回答。しかし錦戸は笑顔だったらしい。頑張れ。

 モデルで次女のKoki,が話題の木村家だが、長女も負けていないらしい。フルートを学ぶ長女は、主要コンクールを総なめで、全国学生音楽コンクール東京大会予選でも本選への出場を決めた。「本選へ進めるのは、応募した66人中21人だけという難関だ」と「セブン」は絶賛! うん?  3分の1近くが本選に進めるのって“難関”なのか? いやいや、本当にすごいらしい。だって、8月の日本奏楽コンクールでは、管楽器部門で見事1位! でもこのコンクール、グランプリは「該当なし」で長女は「準グランプリ」。うん? まあ1位には違いないが、なんか盛ってる感が否めないような……。

元Love-tune・森田美勇人、「ベストジーニスト賞」9位にファン歓喜! 業界関係者も驚いたワケ

「最もジーンズが似合う著名人」に贈られる「ベストジーニスト2019」が10月15日に発表になり、「一般選出部門」の男性部門でHey!Say!JUMPの中島裕翔が“V3”を達成した。3年連続のランキングトップは「殿堂入り」となるが、一部マスコミの間では、中島よりも9位の7ORDER projec・森田美勇人に、注目が集まっているという。森田は昨年末にジャニーズ事務所を退所したLove-tuneの元メンバーであり、「ジャニーズだらけの中、よくランクインした」といった驚きの声が上がっているようだ。

 過去の男性部門の受賞者一覧を見れば一目瞭然だが、同賞のランキングにはジャニーズ事務所の所属タレントで埋め尽くされており、今年もトップ10は、9位の森田、5位のAAA・西島隆弘、2位のジェジュンの3人を除くと、ほかは全てジャニーズタレントだ。

「1994年から98年までの5年間は木村拓哉、また99年からの5年間は草なぎ剛がベストジーニストを連続受賞しています。それ以降も、2004年はKinKi Kids・堂本剛、06年から5年間はKAT-TUN・亀梨和也、11~13年は嵐・相葉雅紀、14~16年までKis-My-Ft2・藤ヶ谷太輔が受賞するなど、05年の氷川きよし以外、ジャニーズタレントの名前がずらりと並んでいます」(スポーツ紙記者)

 ジャニーズと関係が深い同賞だが、ランキングに“元”ジャニーズの名前が入っていることに、少なからず驚きの声が上がっており、ネット上には一部の森田ファンから「ジャニーズがずらっといる並びに森田の名前見つけて、泣きそうになった」という声や、King&Prince・永瀬廉やジャニーズJr.・高橋恭平と共にランクインしたことについて「同じ時期に仲間・ライバルとしてやってきた人と一緒に載っていることに感動する」といった歓喜の声が相次いでいる。

「ジャニーズとは切っても切り離せない賞ですし、主催者側がジャニーズに忖度して、森田の名前を除外する可能性も、なくはなかったかもしれません。それでも、森田の名前はベストジーニスト賞の公式サイトに掲載されており、8位のNEWS・増田貴久、10位のジャニーズWEST・小瀧望の間に挟まれています」(同)

 かつては、元所属タレントの活動に対し、圧力をかけて妨害しようとする動きを見せていたジャニーズ事務所だが、元SMAPの3人に対しての圧力疑惑が取り沙汰され、公正取引委員会(公取委)から注意を受けたことが大々的に報じられて以降は、風向きが変わっているとか。

「公取委の一件から、メディア側も、ジャニーズへの過剰な忖度を控える傾向になりつつあり、香取慎吾と稲垣吾郎の地上波への出演が実現。ベストジーニスト賞の選考に関しても、少なからず時代に合わせて変化しているため、森田のトップ10入りが実現したのかもしれません」(同)

 来年のランキングでも、トップを取るのはほぼ“確実”に現役のジャニーズタレントと言われているが、ランキング内に元ジャニーズタレントの名前が増えることはあるかもしれない。

「女」も「男」も超生きている。私たちが日々“抵抗”する理由/はらだ有彩×ひらりさトークイベント

 “抵抗”とは何か。

 テキストレーターのはらだ有彩さんは、8月に発売したエッセイ『日本のヤバい女の子 静かなる抵抗』(柏書房)にて、日本の神話や昔話に登場する女の子たちを独自の解釈で捉えなおしている。

 9月15日、同書の刊行を記念したトークイベントが行われた。ゲストには、はらだ有彩さんと交友が深い「劇団雌猫」のひらりささんが登場した。トークテーマは「抵抗する私たちの毎日」。
 
 はらださんが描いた昔話の女の子たちの“抵抗”は、現代を生きる私たちの生き方にもどこか通じるものがある――お二人のトークから見えてきた、私たちの“抵抗”について会場は盛り上がった。

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はらだ有彩

関西出身。テキスト、テキスタイル、イラストレーションを手掛けるテキストレーター。2014年、デモニッシュな女の子のためのファッションブランド《mon.you.moyo》を開始。代表を務める。2018年に刊行した『日本のヤバイ女の子』(柏書房)が話題に。2019年8月に続編にあたる『日本のヤバい女の子 静かなる抵抗』を刊行。「リノスタ」に「帰りに牛乳買ってきて」、「Wezzy」にて「百女百様」、大和書房WEBに「女ともだち」を連載。

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ひらりさ

1989年東京生まれ。ライター・編集者。平成元年生まれの女性4人によるサークル「劇団雌猫」メンバー。劇団雌猫の編著に、『浪費図鑑 悪友たちのないしょ話』(小学館)、『だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査』(柏書房)、『本業はオタクです。 シュミも楽しむあの人の仕事術』(中央公論新社)など。 ひらりさ名義として「FRaU」にて「平成女子の「お金の話」」、「マイナビウーマン」にて「#コスメ垢の履歴書」を連載。

私たちは「超生きて」いる
はらだ:昨年発売した『日本のヤバい女の子』(柏書房)は、『古事記』『日本書紀』のイザナミノミコトや『竹取物語』のかぐや姫、『浦島太郎伝説』の乙姫、落語『皿屋敷』のお菊など、神話や昔話に出てくる女の子たちを現代を生きている私が友達のように勝手に捉えなおす、という本でした。新刊の『日本のヤバい女の子 静かなる抵抗』は、その続編にあたる本です。

『日本のヤバい女の子 静かなる抵抗』の帯イラスト
ひらりさ:これ(上記写真)は、『日本のヤバい女の子 静かなる抵抗』の帯にも使われているイラストですよね。なぜ「静かなる抵抗」というタイトルをつけたんですか?

はらだ:前作では、「殺す」「人間やめる」「いなくなる」とか、世の中のルールを飛び越える、不可能ともいえる方法で目の前の問題を解決しちゃう昔話の女の子たちを取り上げました。その刊行記念トークイベントを大阪で開いた時、ある参加者の方から「こういう女の子がいたことを知って勇気づけられたし、すっきりもしました! でも、私は明日からどうしたらいいですかね?」という質問があって。

ひらりさ:確かに私たちは人を殺せないし、人間もやめられないですもんね(笑)。

はらだ:せいぜいイヤなやつを本の角で物理的に殴るくらいしか役に立てない。明日からも生きていかないといけないし、どうしたらいいんだろうと思って。昔話の女の子たちを見て、理不尽を感じた時には怒ってもいいんだって気づくことが前巻の立ち位置だったとしたら、じゃあ怒った後はどうしたらいいのか、自分だったらどう怒ったり、 “抵抗”したりするのかなと考えたんです。

ひらりさ:連載の時点で“抵抗”というテーマを考えていたんですか?

はらだ:いえ、連載の時は書き散らかしていました。取り上げたお話の中にはキレ散らかしている女の子もいるし、一見するとパッシブ(受動的)な行動を取っている女の子もいるけど、一人ひとりを見ていくと全員が“抵抗”している、と解釈できるんじゃないかなと思って。

ひらりさ:それにしては、昔話の「辰子姫伝説」から『とりかえばや』まで、ちゃんと流れのあるラインナップだなと思いました。「静かなる」というのも良いです。

はらだ: ちなみに、私自身はすぐにキレる方なんですよ、2秒くらいで。キレたエピソード、話してもいいですか?

(会場、頷く)

はらだ:昔、ある会社に勤めていた頃の話です。朝8時半くらいに出勤していると、スーッと横づけしてきた車の窓が開いて、オジサンが「お姉ちゃん、オメコしようや」って言ってきたんです。その時、私は「お前舐めてんのか」ってキレて。「お前今うちのこと舐めとったやろ? 舐めとったから声かけたんやろ?」ってもうギャンギャンにキレたら、オジサンはシュンってなっちゃって発車したんですけど、その先の信号で追いついちゃって、私がそこでもう一度キレたという(笑)。結局逃げられちゃったんですけど。こんな感じで、私は日々“キレ瞬発力”を鍛えています。

ひらりさ:キレの朝練をしてしまったんですね(笑)。

はらだ:欲を言えばちゃんとナンバーを控えて通報できればよかったんですけど。とはいえ、すぐにキレたり、反応したりするのが苦手な人もいると思うんです。分かりやすく暴れたり、叫んだりしていなくても、必ずしもその人がその状況を受け入れているとは限らない。黙っていても怒っていることはあると思って、今回は「静かなる抵抗」というテーマをつけました。……すごく長い説明になっちゃいましたね。

ひらりさ:いや、すごく大事なことです。この、帯にある「超生きる」というフレーズはいつ思い浮かんだんですか?

はらだ:これは、執筆していて最後の方に浮かんできました。“抵抗”っていうと、大抵はワンアクションあってからのレスポンスのことを指すじゃないですか。ただ、何はなくとも、何をしていなくても、何もできなかったとしても、生きているよな、と思って出てきた言葉です。

ひらりさ:キレて、美しくなくても、生きていていいわけですからね。

はらだ:実際に、たった今この瞬間も、私たち、生きてますからね。「劇団雌猫」が描いているオタク女子たちの生き様も、「超生きて」いますよね。

ひらりさ:生の記録ですね。『静かなる抵抗』でいいなと思ったのは、章ごとにガールズトークパートがあるところです。

はらだ:今回は章ごとに4コマ漫画をつけました。辛い毎日を送っていても、ちょっとふざけることはあると思うのですが、そんな様子を入れたくて。

ひらりさ:表紙は一冊目と同じ色合いのテイストにしようと思ったんですか?

はらだ:一冊目の時は、装丁デザイナーさんに「ピンクの箔はどうですか?」って提案いただいたんです。すごく綺麗な色だったんですけど、“女の子についての本=ピンク”という意味づけができてしまったらいやだなって思って。“女の子=ピンク”というフェーズはもう終わったよ、という意味であえてピンクを使うのもありかなと思ったんですけど、当時はまだ「女の子だから」という意味が勝ってしまうのではないかと判断して、血潮がたぎっているぜ、みたいな感じで赤の箔にしたんです。

 今年はそろそろピンクもいけるのでは、と思ったんですけど、悪い意味でまだそこまで至っていないような気もするし、また血が煮えたぎっているという意味合いをつけて二冊目も赤い箔にしました。コントロールすることによって作為的になるかもしれないんですけど、全部に意味があるようにしたいなと。

泣きわめいたり叫んだりしない“抵抗”のやり方
はらだ:泣きわめいたり、叫んだりすることだけが“抵抗”ではないということで、私が取り上げた昔話の中から「これも抵抗では?」と思ったエピソードを選んできました。まず一人目は、昔話の『鬼を拝んだおばあさん』から。

ひらりさ:鬼を“推し”ているおばあさんですか?

はらだ:おばあさんは鬼が超好きで、みんなが「神様、仏様」と拝んでいる時も、「鬼様、鬼様」と拝み続けてつつがなく生涯を終えたんですが、そのせいで地獄に落ちてしまったんです。地獄では、閻魔大王様も「この人、全然神を拝まずに鬼を拝んでいたらしいですよ」と知って、そりゃないでしょうと。というわけでおばあさんは刑を受けることになるんですが、地獄には鬼がめっちゃいるわけですよ。おばあさんは「ヤバい! 鬼めっちゃいる!」って地獄でハッスルします。もう、好きなバンドの打ち上げに参加できたバンギャみたいなノリで。

 そうすると、鬼もまんざらではないわけで、おばあさんの刑を軽くしてくれたんですね。釜茹での刑だけど、お湯の温度が40℃くらいになったりして。おばあさんが地獄でハッピーライフを送り続けていると、閻魔大王も困り果ててしまって、結局は天国行きになったというお話です。つまり、おばあさんはすごくハッピーに過ごしていただけで、実は“抵抗”していた、という。オタクの鑑ですよね。

ひらりさ:はらださんとしては、おばあさんが鬼を拝んでいたというだけで地獄に落とされたことを怒っていましたよね。

はらだ:後半はギャグっぽいんですけど、このおばあさんは危うく釜茹でにされるところだったんですよ。鬼を推していただけで。私たちだって、例えば好きな俳優さんを推している間はすごく幸せじゃないですか。それを外から否定されるのって、変な話だよなあと思います。

ひらりさ:おばあさんは、ある意味で天国に行けたのかな。推してる鬼に会えたわけで。

はらだ:二人目は、『万葉集』にも出てくる松浦佐用姫(まつらさよひめ)です。佐用姫は現在の佐賀県唐津市に住んでいた女の子で、新羅(現在の韓国)に出征する前に町に立ち寄った大伴狭手彦(おおとものさでひこ)という男性と出会って恋仲になります。大伴狭手彦の出征の日が来ても佐用姫は「行かないでほしい」と思うんですが、やはり船出の日は来て、狭手彦は行ってしまいます。

 その時、佐用姫は鏡山の上から領巾(ヒレ)という布を振り続けて、砂浜まで走って船を引き留めようとしたんですけど、彼女が砂浜に着いた頃にはもう船は影も形も見えなくて。その砂浜で佐用姫は1週間も泣き続けて、石になってしまうんです。その石は、今も唐津市呼子町の沖にある加部の神社に祭られています。

 最初にこの話を聞いた時、私は佐用姫の“石になる”という行動にパッシブな印象を受けてしまって。無理やり船を沈めるとか、二人で逃げるとか、もっと他に方法があったのでは、と思ったんです。

 でも、現在も加部島の神社にその石があるということは、佐用姫は今もここにいる、ということなんですよね。政治とか社会とか、自分ではどうしようもない要素によって大切なものを奪われたのにも関わらず、その世界から消えずにずっと居続けるって、ものすごく根性やエネルギーがあることだなと思い直しまして。大きな声は出せないとしても、怒りを表明していることには変わりないわけです。本全体を通して見ても、実は佐用姫が一番“抵抗”しているんじゃないかとも思っています。

ひらりさ:一見すると抵抗は見えなくても、佐用姫は自分なりの方法で抵抗をしているんですね。私も、小さい抵抗から始められそうな気がします。

はらだ:怒るのが苦手な人にとって、佐用姫の姿は希望になるんじゃないかなあと。

ひらりさ:私はあまり怒らないというか、ヘラヘラしちゃう方なんですけど、乗り気にならない時は顔から表情を消すことで生きています。

はらだ:それも一種の“抵抗”ですよね。

ひらりさ:相手に“賛同しない”というのも大事だなと思っています。例えばTwitterでは、何かが起きた時に意見しないと賛成しているように見えてしまうから、何か言わないといけないって風潮があると思うんですけど、黙っていてもそれを支持していないことは当然ありますよね。もちろん、口に出すという労力を使ってもいいんですけど、だからといって「何も言わない」ことが「何もしていない」ということにはならないと思います。

はらだ:賛同できない時は一緒に盛り上がらないという“抵抗”も大切ですね。

人に伝わるかどうかじゃなくて、自分の心が強くなれるか

お二人が舐められないためにやっていることは……
ひらりさ:今日のはらださんの服は、“シスターフッド”(※)柄なんですよね。これはどこで買ったんですか?

(※)シスターフッド=もとはウーマン・リブ運動の中でよく使われた言葉で、女性解放という大きな目標を持つ女性同士の連帯のことを指す

二人の女性が描かれたはらださんのワンピース
はらだ:これは行きつけの古着屋さんで買いました。大きな女の子と小さな女の子が描かれていて、シスターフッドっぽいなと思って。

ひらりさ:私は陰キャなので、シスターフッドがギリ苦手なところがあって。直接知ってる人としか連帯できないし、知ってる人とも別に合わない部分はあるからなあと尻込みしてしまう。はらださんが描かれた表紙のイラストは、女の子同士が目を合わせていないのが信頼できるなと。寄り添いすぎないシスターフッドをしているのがいいなと思います。

はらだ:女同士だからといって、必ずしも仲良くなれるというわけではないんですよね。大学時代のある日、カナダから来た留学生・クリス(仮名)が怒っていて、その理由を聞いたら「ギリシャ人の留学生を『二人とも外国人だから』というだけの理由で紹介されたんだけど、留学生同士だからって手放しで仲良くなれるとは思わないでほしい」って。

ひらりさ: カナダとギリシャは全然違うし、気候も北海道と沖縄くらい違いますよね。

はらだ:余談ですが、そのギリシャから来た留学生、めっちゃ嫌な奴だったんですよ(笑)。国とか関係なく、個人の人間性が! 私はその留学生に無理やり無償奉仕をさせられて、泣きながら「クリスは彼女と友達にならなくて正解だったんだ……」と思いました(笑)。

牡蠣とレモン柄のひらりささんのシャツ
はらだ:ひらりさんのシャツは何柄ですか?

ひらりさ:牡蠣とレモンです。私は牡蠣のシャツのつもりで買ったんですけど、会社に着て行ったら「レモン柄のシャツかわいいね!」と言われて、確かにレモンの方が目立つなあと。

 私はこういうデザインが好きだから着ているのですが、変な柄のシャツを着ていることで人から舐められないという効用もありますね。
 
 前に、美容ライター長田杏奈さんの著書『美容は自尊心の筋トレ』(Pヴァイン)の刊行記念イベントに出席した時も「舐められないようにしたいよね」という話題になったんですが、「劇団雌猫」メンバーのもぐもぐさんは「サングラスをかけると良いよ」と言っていて、確かにそれはいいなと思いました。服装とか髪型とか他の要素を変えなくても、サングラスをしているだけでなんか強そうに見えますよね。もぐもぐさんは単純に日差しが嫌だからサングラスをしていたわけですが、舐められないという副産物に気づいたそうです。

はらだ:私は舐められないために前髪を絶対に切らないようにしています。

ひらりさ:舐められないために? よく分からないから解説してください(笑)。

はらだ:「山姫」という妖怪がいまして。地域によって少し異なるんですけど、地面に届くほど長い髪を垂らした女が山の中で笑いかけてきて、笑い返した人は死ぬという話なんです。山姫の髪が地面まで長く垂れているという要素が、人間社会のルールに従っていない、人間にはコントロールできない強い力をありありと感じさせるんですよ。髪を整えないで伸びるままにしているという山姫のマインドがすごく伝わってくる。

 山姫を引用して説明してもなかなか伝わりづらいんですが(笑)、私自身としては“こんなに毛が伸びるほど私の時間は存在していて、しかもこんなに伸びるまで、前髪のことじゃなくて別のことをずっと考えていたんですよ”という主張のために前髪を伸ばしているんです。前髪を放置するほど何かに夢中になっていた時間を見せつける、みたいな。

ひらりさ:人に伝わるかどうかじゃなくて、自分の心が強くなれるというのも大事だと思います。私も髪にインナーカラーを入れていて、他人からはほとんど見えないけど、自分の気持ちが強くなるなと。

 もちろん、女子がいわゆる“男ウケ”や“量産型”といわれる服装をしているからといって舐められることはおかしいわけですが、世間の型にハマらない格好をすることで、強くなれるみたいなこともあるなって思います。

フェミニズムを「男VS女」にしないさじ加減
 トークショーも後半に差し掛かると、参加者から募ったアンケートの質問にはらださんとひらりささんがコメントするコーナーがあった。

質問➀
<最近気になるのは、「女女」ばかり言っていると、女尊男卑というか、女のマッチョイズムになるような気がしていて危うさを感じます。お二人はその辺どう思いますか?
 性別ではなく、個人個人を見るのが理想だとは思うのですが……「男VS女」になることは決して望ましくないですが、さじ加減が難しいなと思います>

ひらりさ:私は以前、ムカつく男性のことを「オジサン」と呼んでいたのですが、今はその言葉はあまり使わない方がいいなと思っています。「オジサン」と言うと、相手が年を取っていることにフォーカスされてしまうけど、そこには「無礼な年上の男性」がいるだけのことなんですよね。私も、まだついうっかり使ってしまうことがあるんですけど……。

はらだ:ああ……私も冒頭のキレたエピソードで「オジサン」って言っちゃいました…。

ひらりさ:ムカつくことをしてきた人を指す言葉としては正しいと思うんです。ただ、漠然と「オジサン」って括ってしまうと、年を取っている男性すべてが悪人みたいになっちゃうなと思って。その時にフォーカスしてほしいのは、相手の行為にムカついたことなので、そこは意識していきたいなと思います。

 あとは、女性への「ブス」よりも、男性への「ハゲ」「キモい」の方がカジュアルに使われちゃってると思うので、それは良くないなと思いますし、気をつけないといけないと思います。

はらだ:「ギャグだからいいでしょ? 笑えるでしょ?」と、なぜか全く見直されることなく使われてしまっているのが現状ですよね。「男VS女」になりがちなことについては、どう思いますか?

ひらりさ:私は女性なので、当事者として女性の話をしがちですけど、男性も、もっと男性の生きづらさの話をしてもいいとは思います。ただ、男性の生きづらさをインターネットで発信している人は、女性を攻撃するために使っている人が多いように感じていて、そういう人とは分かり合えないなと。男性の生きづらさをロジカルに話せる人ほど、言えない、言わないでいるというイメージがあります。

 以前、知り合いの男性から「男は男の生きづらさに向き合うのが、まだしんどい」みたいな話をされたことがあって。普段はロジカルに話せていても、自分のことになると記憶がなくなっちゃうタイプの男性は結構いるんじゃないかなと思っています。

はらだ:自分が酷い目に遭ったことを発信するためには、自分が酷い目に遭ったことを認識しなければならない。それは負担の大きいことですよね。

ひらりさ:これは男女差なのか、それとも社会的な理由なのかは分からないですが、男性は自分が受けた酷い仕打ちに気づかないとか、忘れるとか、そういう対処を取っているようにも感じます。はらださんは『日本のヤバい女の子』というタイトルで女性の生きづらさを描いているわけですが、男性作者が『日本のヤバい男の子』という本を出してもいいと思う。

はらだ:それは読みたい。男と女で二分する必要もないんですけど、私自身、女性ゆえに引き起こされる物事にエンカウントする確率の方が高いので、男性よりも女性に関することの方が、やや体感ベースの話をしやすいんです。男の子として受ける現象は体感していないことが多いので、『日本のヤバい男の子』は男性の作者さんに書いてほしいなあと思います。

ムダ毛を剃っている自分の葛藤

はらださん
質問②
<最近気になるのは、毛です。女性の身体に生える毛も男性性のイメージとされることが多いですが、そのイメージ自体が現代にそぐわない気がします。
 あと、首から下の毛があると“男感”があるとされている一方で、髪の毛だけはたっぷりと豊かで長い方が“女感”があるとされますよね。いつの時代もずっとそうなってきているのが不思議です>

はらだ:私もイラストを描くときは髪に気をつけています。物語の時系列に合わせて写実的な装いを描くときは、当時の衣装や、当時の長い髪を参考にしますが、自由なイラストの時は、短髪の人やスキンヘッドの人を描いたりして多様性を意識しています。質問者さんの言う通り、髪ってなんとなく象徴的に扱われているじゃないですか。ボーっとしていると、それに乗っかっちゃうなと思っていて。

ひらりさ:美容のトークイベントに出演したときも、「脱毛するべきか、どうか」と悩んでいる参加者さんがいました。私自身は全身脱毛をしている最中なんですけど、確かに「毛がない方が美しい」と商業的に煽られたままそれに乗っかっていいのか、と悩む気持ちも理解できます。

はらだ:この間、フェミニストの友達から「フェミニストであることと、美容を愛してしまうことの気持ちが相反してるんだけど、どうしたらいいと思う?」と相談されて。これまで自由意志だと思っていたことでも、もしかしたらそう思わされているかもしれない、と悩む気持ちは分かります。でも、だからといってすでに自分が良いと思ってしまっているものを無理に嫌う必要はないんじゃないかな、という話をしました。思ってしまっている、というのは過失ではなく現在完了の方です。良いと思い終えた、その心の動きを責める必要はない。

ひらりさ:質問者さんの疑問に話を戻すと、たとえばムダ毛は嫌だけど髪の毛は美しいと思ってしまっている自分に対して、矛盾やストレスを感じる女性もいるのかも知れませんよね。ただ、飲み屋でお酌を要求してくる「オジサン」然り、私たちはこれまで超正しい価値観の中で育ってきたわけじゃないし、すべてを変えることはできないと思うんです。その部分は折り合いをつけていく感じでもいいと思います。

 私の基準としては、飲み屋でお酌を強要する「オジサン」は、周囲の人に嫌な思いをさせる加害をしているから「オジサン」。それで言うと、体毛に関しては、周りの友達に全身脱毛を強要するというなら良くないですけど、そうじゃないなら自分の既存の価値観を受け入れるのも大事なんじゃないかな。社会における正しさや思想に準ずるように頑張るよりも、自分がどういう状態が楽なのかをまずは重視してもいいんじゃないかなと。

はらだ:脱毛も化粧もなんですけど、最近、ある対策を思いついたんです。「女らしい」じゃなくて、「女っぽい」って言葉を使う作戦。女性誌ではよく「女らしいシルエット」とか「女らしい色」ってコピーがつけられていますけど、私はそういう表現が嫌いだったんです。「女らしい」には“善”の概念が混じっていて、価値観を強要されている感じがあるので、代わりにただ単に永らく女性的だと思われてきたものを引用して「っぽい」という言葉をつけたらいいんじゃないかなと思います。「今日はいわゆる『女っぽい』とされてきたイメージを引用する気分」みたいな。

ひらりさ:ムダ毛を剃っている自分が社会に迎合しているように思えて、嫌な気分になることもあると思います。その時、どっちが正しいかって考えると難しいですよね。解決方法としては、いろんな人に話してみるのが大事かなと思います。今日のアンケートは全部は取り上げられていないのですが、皆さんが考えていることを言葉にしてもらったと思うので、それを周りの人と話して、いろいろな案を出し合うのも“抵抗”かなと思います。私にも、はらださんにも、答えを出せないことがたくさんあるんですよね。

はらだ:多分、答えを出せないまま死んでいくこともあると思います、寿命が尽きて。人生のどこかの段階で折り合いをつけようと思うこともあるかも知れないし、社会が変わって全く問題じゃなくなることもあるかも知れないし。

ひらりさ:自分の悩みを発信することは、多くの人にとってとても勇気がいることだと思いますが、周囲の人からすれば同じ悩みをもっている人がいるというだけで元気になれる部分もあるので、悩みを発信するだけでも“抵抗”になるんじゃないかと思います。

はらだ:色々な人の物語、ケーススタディーを見ているだけでも、周囲の人にとっては救われるみたいなことってありますよね。

ひらりさ:『日本のヤバい女の子』を読んでいても、昔話や神話の中に自分と似たような女の子がいたって知れるので安心できます。3冊目の『ヤバい女の子』も出ると思って、楽しみにしています!

(構成/雪代すみれ)

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「女」も「男」も超生きている。私たちが日々“抵抗”する理由/はらだ有彩×ひらりさトークイベント

 “抵抗”とは何か。

 テキストレーターのはらだ有彩さんは、8月に発売したエッセイ『日本のヤバい女の子 静かなる抵抗』(柏書房)にて、日本の神話や昔話に登場する女の子たちを独自の解釈で捉えなおしている。

 9月15日、同書の刊行を記念したトークイベントが行われた。ゲストには、はらだ有彩さんと交友が深い「劇団雌猫」のひらりささんが登場した。トークテーマは「抵抗する私たちの毎日」。
 
 はらださんが描いた昔話の女の子たちの“抵抗”は、現代を生きる私たちの生き方にもどこか通じるものがある――お二人のトークから見えてきた、私たちの“抵抗”について会場は盛り上がった。

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はらだ有彩

関西出身。テキスト、テキスタイル、イラストレーションを手掛けるテキストレーター。2014年、デモニッシュな女の子のためのファッションブランド《mon.you.moyo》を開始。代表を務める。2018年に刊行した『日本のヤバイ女の子』(柏書房)が話題に。2019年8月に続編にあたる『日本のヤバい女の子 静かなる抵抗』を刊行。「リノスタ」に「帰りに牛乳買ってきて」、「Wezzy」にて「百女百様」、大和書房WEBに「女ともだち」を連載。

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ひらりさ

1989年東京生まれ。ライター・編集者。平成元年生まれの女性4人によるサークル「劇団雌猫」メンバー。劇団雌猫の編著に、『浪費図鑑 悪友たちのないしょ話』(小学館)、『だから私はメイクする 悪友たちの美意識調査』(柏書房)、『本業はオタクです。 シュミも楽しむあの人の仕事術』(中央公論新社)など。 ひらりさ名義として「FRaU」にて「平成女子の「お金の話」」、「マイナビウーマン」にて「#コスメ垢の履歴書」を連載。

私たちは「超生きて」いる
はらだ:昨年発売した『日本のヤバい女の子』(柏書房)は、『古事記』『日本書紀』のイザナミノミコトや『竹取物語』のかぐや姫、『浦島太郎伝説』の乙姫、落語『皿屋敷』のお菊など、神話や昔話に出てくる女の子たちを現代を生きている私が友達のように勝手に捉えなおす、という本でした。新刊の『日本のヤバい女の子 静かなる抵抗』は、その続編にあたる本です。

『日本のヤバい女の子 静かなる抵抗』の帯イラスト
ひらりさ:これ(上記写真)は、『日本のヤバい女の子 静かなる抵抗』の帯にも使われているイラストですよね。なぜ「静かなる抵抗」というタイトルをつけたんですか?

はらだ:前作では、「殺す」「人間やめる」「いなくなる」とか、世の中のルールを飛び越える、不可能ともいえる方法で目の前の問題を解決しちゃう昔話の女の子たちを取り上げました。その刊行記念トークイベントを大阪で開いた時、ある参加者の方から「こういう女の子がいたことを知って勇気づけられたし、すっきりもしました! でも、私は明日からどうしたらいいですかね?」という質問があって。

ひらりさ:確かに私たちは人を殺せないし、人間もやめられないですもんね(笑)。

はらだ:せいぜいイヤなやつを本の角で物理的に殴るくらいしか役に立てない。明日からも生きていかないといけないし、どうしたらいいんだろうと思って。昔話の女の子たちを見て、理不尽を感じた時には怒ってもいいんだって気づくことが前巻の立ち位置だったとしたら、じゃあ怒った後はどうしたらいいのか、自分だったらどう怒ったり、 “抵抗”したりするのかなと考えたんです。

ひらりさ:連載の時点で“抵抗”というテーマを考えていたんですか?

はらだ:いえ、連載の時は書き散らかしていました。取り上げたお話の中にはキレ散らかしている女の子もいるし、一見するとパッシブ(受動的)な行動を取っている女の子もいるけど、一人ひとりを見ていくと全員が“抵抗”している、と解釈できるんじゃないかなと思って。

ひらりさ:それにしては、昔話の「辰子姫伝説」から『とりかえばや』まで、ちゃんと流れのあるラインナップだなと思いました。「静かなる」というのも良いです。

はらだ: ちなみに、私自身はすぐにキレる方なんですよ、2秒くらいで。キレたエピソード、話してもいいですか?

(会場、頷く)

はらだ:昔、ある会社に勤めていた頃の話です。朝8時半くらいに出勤していると、スーッと横づけしてきた車の窓が開いて、オジサンが「お姉ちゃん、オメコしようや」って言ってきたんです。その時、私は「お前舐めてんのか」ってキレて。「お前今うちのこと舐めとったやろ? 舐めとったから声かけたんやろ?」ってもうギャンギャンにキレたら、オジサンはシュンってなっちゃって発車したんですけど、その先の信号で追いついちゃって、私がそこでもう一度キレたという(笑)。結局逃げられちゃったんですけど。こんな感じで、私は日々“キレ瞬発力”を鍛えています。

ひらりさ:キレの朝練をしてしまったんですね(笑)。

はらだ:欲を言えばちゃんとナンバーを控えて通報できればよかったんですけど。とはいえ、すぐにキレたり、反応したりするのが苦手な人もいると思うんです。分かりやすく暴れたり、叫んだりしていなくても、必ずしもその人がその状況を受け入れているとは限らない。黙っていても怒っていることはあると思って、今回は「静かなる抵抗」というテーマをつけました。……すごく長い説明になっちゃいましたね。

ひらりさ:いや、すごく大事なことです。この、帯にある「超生きる」というフレーズはいつ思い浮かんだんですか?

はらだ:これは、執筆していて最後の方に浮かんできました。“抵抗”っていうと、大抵はワンアクションあってからのレスポンスのことを指すじゃないですか。ただ、何はなくとも、何をしていなくても、何もできなかったとしても、生きているよな、と思って出てきた言葉です。

ひらりさ:キレて、美しくなくても、生きていていいわけですからね。

はらだ:実際に、たった今この瞬間も、私たち、生きてますからね。「劇団雌猫」が描いているオタク女子たちの生き様も、「超生きて」いますよね。

ひらりさ:生の記録ですね。『静かなる抵抗』でいいなと思ったのは、章ごとにガールズトークパートがあるところです。

はらだ:今回は章ごとに4コマ漫画をつけました。辛い毎日を送っていても、ちょっとふざけることはあると思うのですが、そんな様子を入れたくて。

ひらりさ:表紙は一冊目と同じ色合いのテイストにしようと思ったんですか?

はらだ:一冊目の時は、装丁デザイナーさんに「ピンクの箔はどうですか?」って提案いただいたんです。すごく綺麗な色だったんですけど、“女の子についての本=ピンク”という意味づけができてしまったらいやだなって思って。“女の子=ピンク”というフェーズはもう終わったよ、という意味であえてピンクを使うのもありかなと思ったんですけど、当時はまだ「女の子だから」という意味が勝ってしまうのではないかと判断して、血潮がたぎっているぜ、みたいな感じで赤の箔にしたんです。

 今年はそろそろピンクもいけるのでは、と思ったんですけど、悪い意味でまだそこまで至っていないような気もするし、また血が煮えたぎっているという意味合いをつけて二冊目も赤い箔にしました。コントロールすることによって作為的になるかもしれないんですけど、全部に意味があるようにしたいなと。

泣きわめいたり叫んだりしない“抵抗”のやり方
はらだ:泣きわめいたり、叫んだりすることだけが“抵抗”ではないということで、私が取り上げた昔話の中から「これも抵抗では?」と思ったエピソードを選んできました。まず一人目は、昔話の『鬼を拝んだおばあさん』から。

ひらりさ:鬼を“推し”ているおばあさんですか?

はらだ:おばあさんは鬼が超好きで、みんなが「神様、仏様」と拝んでいる時も、「鬼様、鬼様」と拝み続けてつつがなく生涯を終えたんですが、そのせいで地獄に落ちてしまったんです。地獄では、閻魔大王様も「この人、全然神を拝まずに鬼を拝んでいたらしいですよ」と知って、そりゃないでしょうと。というわけでおばあさんは刑を受けることになるんですが、地獄には鬼がめっちゃいるわけですよ。おばあさんは「ヤバい! 鬼めっちゃいる!」って地獄でハッスルします。もう、好きなバンドの打ち上げに参加できたバンギャみたいなノリで。

 そうすると、鬼もまんざらではないわけで、おばあさんの刑を軽くしてくれたんですね。釜茹での刑だけど、お湯の温度が40℃くらいになったりして。おばあさんが地獄でハッピーライフを送り続けていると、閻魔大王も困り果ててしまって、結局は天国行きになったというお話です。つまり、おばあさんはすごくハッピーに過ごしていただけで、実は“抵抗”していた、という。オタクの鑑ですよね。

ひらりさ:はらださんとしては、おばあさんが鬼を拝んでいたというだけで地獄に落とされたことを怒っていましたよね。

はらだ:後半はギャグっぽいんですけど、このおばあさんは危うく釜茹でにされるところだったんですよ。鬼を推していただけで。私たちだって、例えば好きな俳優さんを推している間はすごく幸せじゃないですか。それを外から否定されるのって、変な話だよなあと思います。

ひらりさ:おばあさんは、ある意味で天国に行けたのかな。推してる鬼に会えたわけで。

はらだ:二人目は、『万葉集』にも出てくる松浦佐用姫(まつらさよひめ)です。佐用姫は現在の佐賀県唐津市に住んでいた女の子で、新羅(現在の韓国)に出征する前に町に立ち寄った大伴狭手彦(おおとものさでひこ)という男性と出会って恋仲になります。大伴狭手彦の出征の日が来ても佐用姫は「行かないでほしい」と思うんですが、やはり船出の日は来て、狭手彦は行ってしまいます。

 その時、佐用姫は鏡山の上から領巾(ヒレ)という布を振り続けて、砂浜まで走って船を引き留めようとしたんですけど、彼女が砂浜に着いた頃にはもう船は影も形も見えなくて。その砂浜で佐用姫は1週間も泣き続けて、石になってしまうんです。その石は、今も唐津市呼子町の沖にある加部の神社に祭られています。

 最初にこの話を聞いた時、私は佐用姫の“石になる”という行動にパッシブな印象を受けてしまって。無理やり船を沈めるとか、二人で逃げるとか、もっと他に方法があったのでは、と思ったんです。

 でも、現在も加部島の神社にその石があるということは、佐用姫は今もここにいる、ということなんですよね。政治とか社会とか、自分ではどうしようもない要素によって大切なものを奪われたのにも関わらず、その世界から消えずにずっと居続けるって、ものすごく根性やエネルギーがあることだなと思い直しまして。大きな声は出せないとしても、怒りを表明していることには変わりないわけです。本全体を通して見ても、実は佐用姫が一番“抵抗”しているんじゃないかとも思っています。

ひらりさ:一見すると抵抗は見えなくても、佐用姫は自分なりの方法で抵抗をしているんですね。私も、小さい抵抗から始められそうな気がします。

はらだ:怒るのが苦手な人にとって、佐用姫の姿は希望になるんじゃないかなあと。

ひらりさ:私はあまり怒らないというか、ヘラヘラしちゃう方なんですけど、乗り気にならない時は顔から表情を消すことで生きています。

はらだ:それも一種の“抵抗”ですよね。

ひらりさ:相手に“賛同しない”というのも大事だなと思っています。例えばTwitterでは、何かが起きた時に意見しないと賛成しているように見えてしまうから、何か言わないといけないって風潮があると思うんですけど、黙っていてもそれを支持していないことは当然ありますよね。もちろん、口に出すという労力を使ってもいいんですけど、だからといって「何も言わない」ことが「何もしていない」ということにはならないと思います。

はらだ:賛同できない時は一緒に盛り上がらないという“抵抗”も大切ですね。

人に伝わるかどうかじゃなくて、自分の心が強くなれるか

お二人が舐められないためにやっていることは……
ひらりさ:今日のはらださんの服は、“シスターフッド”(※)柄なんですよね。これはどこで買ったんですか?

(※)シスターフッド=もとはウーマン・リブ運動の中でよく使われた言葉で、女性解放という大きな目標を持つ女性同士の連帯のことを指す

二人の女性が描かれたはらださんのワンピース
はらだ:これは行きつけの古着屋さんで買いました。大きな女の子と小さな女の子が描かれていて、シスターフッドっぽいなと思って。

ひらりさ:私は陰キャなので、シスターフッドがギリ苦手なところがあって。直接知ってる人としか連帯できないし、知ってる人とも別に合わない部分はあるからなあと尻込みしてしまう。はらださんが描かれた表紙のイラストは、女の子同士が目を合わせていないのが信頼できるなと。寄り添いすぎないシスターフッドをしているのがいいなと思います。

はらだ:女同士だからといって、必ずしも仲良くなれるというわけではないんですよね。大学時代のある日、カナダから来た留学生・クリス(仮名)が怒っていて、その理由を聞いたら「ギリシャ人の留学生を『二人とも外国人だから』というだけの理由で紹介されたんだけど、留学生同士だからって手放しで仲良くなれるとは思わないでほしい」って。

ひらりさ: カナダとギリシャは全然違うし、気候も北海道と沖縄くらい違いますよね。

はらだ:余談ですが、そのギリシャから来た留学生、めっちゃ嫌な奴だったんですよ(笑)。国とか関係なく、個人の人間性が! 私はその留学生に無理やり無償奉仕をさせられて、泣きながら「クリスは彼女と友達にならなくて正解だったんだ……」と思いました(笑)。

牡蠣とレモン柄のひらりささんのシャツ
はらだ:ひらりさんのシャツは何柄ですか?

ひらりさ:牡蠣とレモンです。私は牡蠣のシャツのつもりで買ったんですけど、会社に着て行ったら「レモン柄のシャツかわいいね!」と言われて、確かにレモンの方が目立つなあと。

 私はこういうデザインが好きだから着ているのですが、変な柄のシャツを着ていることで人から舐められないという効用もありますね。
 
 前に、美容ライター長田杏奈さんの著書『美容は自尊心の筋トレ』(Pヴァイン)の刊行記念イベントに出席した時も「舐められないようにしたいよね」という話題になったんですが、「劇団雌猫」メンバーのもぐもぐさんは「サングラスをかけると良いよ」と言っていて、確かにそれはいいなと思いました。服装とか髪型とか他の要素を変えなくても、サングラスをしているだけでなんか強そうに見えますよね。もぐもぐさんは単純に日差しが嫌だからサングラスをしていたわけですが、舐められないという副産物に気づいたそうです。

はらだ:私は舐められないために前髪を絶対に切らないようにしています。

ひらりさ:舐められないために? よく分からないから解説してください(笑)。

はらだ:「山姫」という妖怪がいまして。地域によって少し異なるんですけど、地面に届くほど長い髪を垂らした女が山の中で笑いかけてきて、笑い返した人は死ぬという話なんです。山姫の髪が地面まで長く垂れているという要素が、人間社会のルールに従っていない、人間にはコントロールできない強い力をありありと感じさせるんですよ。髪を整えないで伸びるままにしているという山姫のマインドがすごく伝わってくる。

 山姫を引用して説明してもなかなか伝わりづらいんですが(笑)、私自身としては“こんなに毛が伸びるほど私の時間は存在していて、しかもこんなに伸びるまで、前髪のことじゃなくて別のことをずっと考えていたんですよ”という主張のために前髪を伸ばしているんです。前髪を放置するほど何かに夢中になっていた時間を見せつける、みたいな。

ひらりさ:人に伝わるかどうかじゃなくて、自分の心が強くなれるというのも大事だと思います。私も髪にインナーカラーを入れていて、他人からはほとんど見えないけど、自分の気持ちが強くなるなと。

 もちろん、女子がいわゆる“男ウケ”や“量産型”といわれる服装をしているからといって舐められることはおかしいわけですが、世間の型にハマらない格好をすることで、強くなれるみたいなこともあるなって思います。

フェミニズムを「男VS女」にしないさじ加減
 トークショーも後半に差し掛かると、参加者から募ったアンケートの質問にはらださんとひらりささんがコメントするコーナーがあった。

質問➀
<最近気になるのは、「女女」ばかり言っていると、女尊男卑というか、女のマッチョイズムになるような気がしていて危うさを感じます。お二人はその辺どう思いますか?
 性別ではなく、個人個人を見るのが理想だとは思うのですが……「男VS女」になることは決して望ましくないですが、さじ加減が難しいなと思います>

ひらりさ:私は以前、ムカつく男性のことを「オジサン」と呼んでいたのですが、今はその言葉はあまり使わない方がいいなと思っています。「オジサン」と言うと、相手が年を取っていることにフォーカスされてしまうけど、そこには「無礼な年上の男性」がいるだけのことなんですよね。私も、まだついうっかり使ってしまうことがあるんですけど……。

はらだ:ああ……私も冒頭のキレたエピソードで「オジサン」って言っちゃいました…。

ひらりさ:ムカつくことをしてきた人を指す言葉としては正しいと思うんです。ただ、漠然と「オジサン」って括ってしまうと、年を取っている男性すべてが悪人みたいになっちゃうなと思って。その時にフォーカスしてほしいのは、相手の行為にムカついたことなので、そこは意識していきたいなと思います。

 あとは、女性への「ブス」よりも、男性への「ハゲ」「キモい」の方がカジュアルに使われちゃってると思うので、それは良くないなと思いますし、気をつけないといけないと思います。

はらだ:「ギャグだからいいでしょ? 笑えるでしょ?」と、なぜか全く見直されることなく使われてしまっているのが現状ですよね。「男VS女」になりがちなことについては、どう思いますか?

ひらりさ:私は女性なので、当事者として女性の話をしがちですけど、男性も、もっと男性の生きづらさの話をしてもいいとは思います。ただ、男性の生きづらさをインターネットで発信している人は、女性を攻撃するために使っている人が多いように感じていて、そういう人とは分かり合えないなと。男性の生きづらさをロジカルに話せる人ほど、言えない、言わないでいるというイメージがあります。

 以前、知り合いの男性から「男は男の生きづらさに向き合うのが、まだしんどい」みたいな話をされたことがあって。普段はロジカルに話せていても、自分のことになると記憶がなくなっちゃうタイプの男性は結構いるんじゃないかなと思っています。

はらだ:自分が酷い目に遭ったことを発信するためには、自分が酷い目に遭ったことを認識しなければならない。それは負担の大きいことですよね。

ひらりさ:これは男女差なのか、それとも社会的な理由なのかは分からないですが、男性は自分が受けた酷い仕打ちに気づかないとか、忘れるとか、そういう対処を取っているようにも感じます。はらださんは『日本のヤバい女の子』というタイトルで女性の生きづらさを描いているわけですが、男性作者が『日本のヤバい男の子』という本を出してもいいと思う。

はらだ:それは読みたい。男と女で二分する必要もないんですけど、私自身、女性ゆえに引き起こされる物事にエンカウントする確率の方が高いので、男性よりも女性に関することの方が、やや体感ベースの話をしやすいんです。男の子として受ける現象は体感していないことが多いので、『日本のヤバい男の子』は男性の作者さんに書いてほしいなあと思います。

ムダ毛を剃っている自分の葛藤

はらださん
質問②
<最近気になるのは、毛です。女性の身体に生える毛も男性性のイメージとされることが多いですが、そのイメージ自体が現代にそぐわない気がします。
 あと、首から下の毛があると“男感”があるとされている一方で、髪の毛だけはたっぷりと豊かで長い方が“女感”があるとされますよね。いつの時代もずっとそうなってきているのが不思議です>

はらだ:私もイラストを描くときは髪に気をつけています。物語の時系列に合わせて写実的な装いを描くときは、当時の衣装や、当時の長い髪を参考にしますが、自由なイラストの時は、短髪の人やスキンヘッドの人を描いたりして多様性を意識しています。質問者さんの言う通り、髪ってなんとなく象徴的に扱われているじゃないですか。ボーっとしていると、それに乗っかっちゃうなと思っていて。

ひらりさ:美容のトークイベントに出演したときも、「脱毛するべきか、どうか」と悩んでいる参加者さんがいました。私自身は全身脱毛をしている最中なんですけど、確かに「毛がない方が美しい」と商業的に煽られたままそれに乗っかっていいのか、と悩む気持ちも理解できます。

はらだ:この間、フェミニストの友達から「フェミニストであることと、美容を愛してしまうことの気持ちが相反してるんだけど、どうしたらいいと思う?」と相談されて。これまで自由意志だと思っていたことでも、もしかしたらそう思わされているかもしれない、と悩む気持ちは分かります。でも、だからといってすでに自分が良いと思ってしまっているものを無理に嫌う必要はないんじゃないかな、という話をしました。思ってしまっている、というのは過失ではなく現在完了の方です。良いと思い終えた、その心の動きを責める必要はない。

ひらりさ:質問者さんの疑問に話を戻すと、たとえばムダ毛は嫌だけど髪の毛は美しいと思ってしまっている自分に対して、矛盾やストレスを感じる女性もいるのかも知れませんよね。ただ、飲み屋でお酌を要求してくる「オジサン」然り、私たちはこれまで超正しい価値観の中で育ってきたわけじゃないし、すべてを変えることはできないと思うんです。その部分は折り合いをつけていく感じでもいいと思います。

 私の基準としては、飲み屋でお酌を強要する「オジサン」は、周囲の人に嫌な思いをさせる加害をしているから「オジサン」。それで言うと、体毛に関しては、周りの友達に全身脱毛を強要するというなら良くないですけど、そうじゃないなら自分の既存の価値観を受け入れるのも大事なんじゃないかな。社会における正しさや思想に準ずるように頑張るよりも、自分がどういう状態が楽なのかをまずは重視してもいいんじゃないかなと。

はらだ:脱毛も化粧もなんですけど、最近、ある対策を思いついたんです。「女らしい」じゃなくて、「女っぽい」って言葉を使う作戦。女性誌ではよく「女らしいシルエット」とか「女らしい色」ってコピーがつけられていますけど、私はそういう表現が嫌いだったんです。「女らしい」には“善”の概念が混じっていて、価値観を強要されている感じがあるので、代わりにただ単に永らく女性的だと思われてきたものを引用して「っぽい」という言葉をつけたらいいんじゃないかなと思います。「今日はいわゆる『女っぽい』とされてきたイメージを引用する気分」みたいな。

ひらりさ:ムダ毛を剃っている自分が社会に迎合しているように思えて、嫌な気分になることもあると思います。その時、どっちが正しいかって考えると難しいですよね。解決方法としては、いろんな人に話してみるのが大事かなと思います。今日のアンケートは全部は取り上げられていないのですが、皆さんが考えていることを言葉にしてもらったと思うので、それを周りの人と話して、いろいろな案を出し合うのも“抵抗”かなと思います。私にも、はらださんにも、答えを出せないことがたくさんあるんですよね。

はらだ:多分、答えを出せないまま死んでいくこともあると思います、寿命が尽きて。人生のどこかの段階で折り合いをつけようと思うこともあるかも知れないし、社会が変わって全く問題じゃなくなることもあるかも知れないし。

ひらりさ:自分の悩みを発信することは、多くの人にとってとても勇気がいることだと思いますが、周囲の人からすれば同じ悩みをもっている人がいるというだけで元気になれる部分もあるので、悩みを発信するだけでも“抵抗”になるんじゃないかと思います。

はらだ:色々な人の物語、ケーススタディーを見ているだけでも、周囲の人にとっては救われるみたいなことってありますよね。

ひらりさ:『日本のヤバい女の子』を読んでいても、昔話や神話の中に自分と似たような女の子がいたって知れるので安心できます。3冊目の『ヤバい女の子』も出ると思って、楽しみにしています!

(構成/雪代すみれ)

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なにわ男子、藤原は「まとめ役」で大橋は「ワケわかんない!」――舞台共演者が明かす印象

 関西ジャニーズJr.のメンバーが出演し、毎回さまざまなテーマでトークを展開するバラエティー番組『まいど!ジャーニィ~』(BSフジ)。10月13日の放送は、関西Jr.内ユニット「なにわ男子」の大橋和也と藤原丈一郎がMCを担当した。

 グループ内でも特に“天然発言”の多い大橋が、今回番組の初MCを担当するということで、オープニングでは早速、なにわ男子・西畑大吾が「大丈夫? 心配でしかない」とコメント。しかし、当の本人は自信満々に「大丈夫やで! 横にええヤツおるから!」といい、藤原に“お任せ”といった様子を見せ、「なんやお前! 俺なんかしたか? 罰ゲームやん! 9:1の負担やん!」と藤原に怒涛のツッコミを入れるも、どこ吹く風と言わんばかりにニコニコ。

 この日は、「ミュージカル」というテーマで、ゲストにダンサーの大澄賢也が登場。大澄は、今年の夏に大橋と藤原がW主演を務めた舞台『リューン~風の魔法と滅びの剣~』に出演しており、現在は公私に渡って2人と親交があるという。そんな大澄は、スタジオに登場して開口一番「MC大丈夫?」と、やはり大橋への不安を口に。

 大橋と藤原の印象についてコメントを求められると、大澄はまず「丈はね、本当に“まとめ役”っていうか、バランス良く周りを見てる」と、藤原を絶賛。一方、大橋については「和也がさあ、わけわかんない! 何を考えてるかわからない!」と扱いに困っていた様子。すると、大橋は「ホンマっすか? 結構僕も周り見てますよ? いろいろこうやって」と言って首を左右に振って見せ、すかさず西畑から「誰でも見てるねん! そういう見方ちゃうねん!」とツッコミが。大澄も「この調子だもん、ず~っと」と呆れた表情を見せていた。

 その後も、大橋の天然発言に対し、藤原を筆頭にメンバーがツッコミを入れる場面が多々見られた。ネット上では、ファンから「大橋くんとのMCを『罰ゲーム』という丈くんと、頼り切りな大橋くん。ごちそうさまです!」「今日の『まいジャニ』は丈橋担にとって永久保存版。最高だった!」「2人の漫才みたいな掛け合い、ずっと見てられる(笑)」といった反響が寄せられた。
(アズマミサト)