TOKIO・松岡昌宏、「不思議なもんです」「実にいいこと」と国分太一の娘に感じる“親心”を告白

 TOKIO・松岡昌宏がパーソナリティを務めるラジオ『TOKIO WALKER』(NACK5)。9月1日の放送では、メンバーの国分太一の娘について語られた。

 リスナーから「インフルエンザ」についての話題を振られた松岡は、「僕、インフルエンザなったのはね、5歳の時に1回だけなんですね」と、物心がついてからインフルエンザにかかったことがないと発言。「だから、うちの家族がなっても僕、ならないし。クラスメートがなってもならない」と話し、かつてメンバーと合宿所に住んでた頃に、メンバーがインフルエンザになっても「俺ならない!」と、近しい人たちが羅患しても自分は大丈夫だったと、元気に語っていた。

 また、松岡は最近インフルエンザのウイルスについて、新しい知識を得たそう。「この間テレビで見たら、インフルエンザって発症するしないは別として、インフルエンザのウイルスはうつってるそうですね。だから気を付けなきゃいけないらしいです」と、自身が発症していなくても、ウイルスを保有していることがままあるのだと説明。件のテレビ番組では、感染した本人はインフルエンザの自覚がないにもかかわらず、知らず知らずのうちに誰かにウイルスをうつす可能性があると指摘されていたそうで、松岡は「気を付けようと思いました」とコメント。

 さらに「特に国分さんみたいにお子さんがいらっしゃる人は、そういうとこ、すごい厳しくて……」と、2歳と1歳の娘を持つ国分について言及する松岡。「不思議なもんですよ」と前置きした後、「自分がどうこうじゃなくて。国分さんとかの娘の写真をね、見たりとかすると。ふと思うのは、もし俺がどっかからインフルエンザとか風邪とかもらってきて、国分さんと仕事をして。国分さんに俺のをうつして、そっからこの子たちに行ってしまっては申し訳ない……みたいな気分になるのよ」と告白。自分よりもまず、国分の娘のことを心配してしまう“親心”が芽生えているようだ。

 それゆえ、現在は「収録前、必ず手を洗うようになった」という変化があったとのこと。松岡は笑いながら「実にいいこと。国分さんのおかげ……国分さんっていうか、国分さんのお子さんのおかげ。ありがとう!」と礼を述べ、「みなさん、健康が第一なんでね。ぜひ、手洗い・うがいしてみてください。ちゃんとしましょう!」とリスナーにも呼びかけていた。

 国分がメンバーに愛娘の写真を見せていることや、松岡が国分の子どもたちを大事に思っていることが伝わってきた、今回の放送。これからは、自分のためにも“健康第一”を心がけてほしいものだ。
(小沢由衣子)

嵐・二宮和也、NEWSメンバーとの連絡先交換を「基本的に断り続けてる」“意味深”な理由

 嵐・二宮和也がパーソナリティを務めるラジオ番組『BAY STORM』(bayFM)が、9月1日に放送。毎回さまざまな話題で注目を集める同番組だが、この日はジャニーズ事務所の後輩に言及する場面があった。

 きっかけとなったのは、終盤で取り上げられた、7月25日放送の『VS嵐 2019夏 豪華2本立てSP』(フジテレビ系)に関するメッセージ。番組には、『FIVBワールドカップバレーボール2019』のスペシャルサポーターを務めるジャニーズWESTが出演したため「何かお話しましたか?」と質問があったのだ。

 これに二宮は、ジャニーズWESTが番組に出るのは「4年ぶりなんだって」と驚きつつ、「あっという間だな。今度W杯バレーのサポーターかなんかになるんだよね? キャラクターになるって言ってたけど、すごいよね」と、後輩の成長に感慨深げ。WESTメンバーとの個人的な会話については「ほとんどしゃべってないと思うな」と明かし、「なんでジャニーズWESTと嵐の絡みが好きなんだろ?」と、ファン心理に首をかしげていた。

 そもそも、WESTメンバーとはあまり交流がないようで、二宮は「めちゃくちゃ(年齢)差が開いてるんだもんな。(連絡先)誰も知らないもん」と告白。「どこから知ってるんだ、逆に」と、Sexy Zone、Hey!Say!JUMP、KAT-TUN、関ジャニ∞のメンバーは連絡先を知っているものの、NEWSは誰も知らないそう。「まっすー、すごい言ってくるけど、俺は基本的に断り続けてるから」といい、NEWS・増田貴久との連絡先交換を“断っている”と、衝撃の事実も明かしたのだった。

 とはいえ、「知らないんだよなー。でも、知っといた方がいいね、グループ1人ぐらいは。会う会わないは別として。WESTとか全然知らないもん。最近デビューした子たちとかも。キンプリ(King&Prince)とかも」と、後輩と連絡先を交換する必要性は感じているという二宮。一方で、自身は先輩の連絡先を何人か知っているとか。

 二宮がまだ若手だったころは、先輩と連絡先を交換するハードルが高く、「交換って事実がなかったじゃん。『ごはん連れてってください』って自分の番号渡したことはあるけど、ずっと待ってて連絡来て、『あ、なになにさんだ、メシお願いします』って(頼む)」と、先輩からのアクションがない限り、連絡先を知ることができなかったと振り返る。「今、交換できちゃうじゃん。『QRコード読み取ってください』って」と、連絡先交換のハードルが下がったことを指摘しつつ、「便利になりすぎるの、あまりよくないもんだね」と苦言を呈していた。

 この日の放送にファンからは、「後輩はみんな連絡先交換したがってると思うけど、先輩的には面倒なこともあるのかなあ」「ニノさん、まっすーはいい子ですよ……」「たとえ同じ事務所の後輩とはいえ、いろんな人に連絡先知られるのが嫌な気持ちはわかる」という声が集まった。
(福田マリ)

嵐・二宮和也、NEWSメンバーとの連絡先交換を「基本的に断り続けてる」“意味深”な理由

 嵐・二宮和也がパーソナリティを務めるラジオ番組『BAY STORM』(bayFM)が、9月1日に放送。毎回さまざまな話題で注目を集める同番組だが、この日はジャニーズ事務所の後輩に言及する場面があった。

 きっかけとなったのは、終盤で取り上げられた、7月25日放送の『VS嵐 2019夏 豪華2本立てSP』(フジテレビ系)に関するメッセージ。番組には、『FIVBワールドカップバレーボール2019』のスペシャルサポーターを務めるジャニーズWESTが出演したため「何かお話しましたか?」と質問があったのだ。

 これに二宮は、ジャニーズWESTが番組に出るのは「4年ぶりなんだって」と驚きつつ、「あっという間だな。今度W杯バレーのサポーターかなんかになるんだよね? キャラクターになるって言ってたけど、すごいよね」と、後輩の成長に感慨深げ。WESTメンバーとの個人的な会話については「ほとんどしゃべってないと思うな」と明かし、「なんでジャニーズWESTと嵐の絡みが好きなんだろ?」と、ファン心理に首をかしげていた。

 そもそも、WESTメンバーとはあまり交流がないようで、二宮は「めちゃくちゃ(年齢)差が開いてるんだもんな。(連絡先)誰も知らないもん」と告白。「どこから知ってるんだ、逆に」と、Sexy Zone、Hey!Say!JUMP、KAT-TUN、関ジャニ∞のメンバーは連絡先を知っているものの、NEWSは誰も知らないそう。「まっすー、すごい言ってくるけど、俺は基本的に断り続けてるから」といい、NEWS・増田貴久との連絡先交換を“断っている”と、衝撃の事実も明かしたのだった。

 とはいえ、「知らないんだよなー。でも、知っといた方がいいね、グループ1人ぐらいは。会う会わないは別として。WESTとか全然知らないもん。最近デビューした子たちとかも。キンプリ(King&Prince)とかも」と、後輩と連絡先を交換する必要性は感じているという二宮。一方で、自身は先輩の連絡先を何人か知っているとか。

 二宮がまだ若手だったころは、先輩と連絡先を交換するハードルが高く、「交換って事実がなかったじゃん。『ごはん連れてってください』って自分の番号渡したことはあるけど、ずっと待ってて連絡来て、『あ、なになにさんだ、メシお願いします』って(頼む)」と、先輩からのアクションがない限り、連絡先を知ることができなかったと振り返る。「今、交換できちゃうじゃん。『QRコード読み取ってください』って」と、連絡先交換のハードルが下がったことを指摘しつつ、「便利になりすぎるの、あまりよくないもんだね」と苦言を呈していた。

 この日の放送にファンからは、「後輩はみんな連絡先交換したがってると思うけど、先輩的には面倒なこともあるのかなあ」「ニノさん、まっすーはいい子ですよ……」「たとえ同じ事務所の後輩とはいえ、いろんな人に連絡先知られるのが嫌な気持ちはわかる」という声が集まった。
(福田マリ)

山口達也、事件後初告白「もう一度人前に出たい」まさかのアウトドア系YouTuberでの復帰も

 番組で共演した女子高生に強制わいせつを行った容疑で書類送検され、昨年5月にTOKIOを脱退し、ジャニーズ事務所を退所した山口達也が、8月29日発売の「女性セブン」(小学館)でインタビューに答えた。
 
 髪の毛を短く刈った山口は、現在週に何日か寺で自分を見つめ直すための勉強をしていると近況を報告。さらには、被害者や迷惑をかけた関係者などへ謝罪するとともに、TOKIOへの復帰については、〈あり得ません。芸能界に私の居場所はないですから〉と話している。
 
 つまり、芸能界復帰を見据えたうえでのインタビューではないというわけだが、〈いつの日か、もう一度人前に出たいんです。やっぱり人に何かを訴えかける仕事がしたい〉との発言もあった。
 
「確かに、今すぐに芸能界復帰は難しいし、だからこそ山口も“芸能界に居場所はない”と話しているのだと思います。しかし、本音を言えば、なんらかの形で復帰したいと考えているようにも捉えられますね。もちろん芸能以外の形で人前に出る仕事をしたいということなのかもしれませんが、山口にできることと言えば結局、芸能……ということでしょう」(芸能事務所関係者)
 
 では、山口達也はどういった形でなら、芸能界に復帰できるのだろうか。メディア関係者はこう話す。
 
「仕事を選ばなければ、いろいろな形で表に出られると思います。それこそYouTuberとして復帰なんていうのはかなり現実的だと思います。『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)では特に山口がDIYや野外での作業で活躍していたので、アウトドア系YouTuberであればかなりしっくりきますよね」
 
 ジャニーズ事務所というと、退所したタレントに対して圧力をかけ、その後の活動を妨害しているとの疑惑もある。山口に対してはどうなのだろうか?

 「ジャニーズの圧力疑惑はよくいわれることですが、実際に圧力がかかっているかというと、必ずしもそうではない。赤西仁だって、渋谷すばるだって、それぞれ自分なりの道を切り開いてはいる。人気がついてきているかどうかは別ですけどね。そういう意味では、山口についても、意外と自由に活動はできると思います。ジャニーズが妨害するということはないと思います」(前出・芸能事務所関係者)
 
 また、ジャニーズは山口に対して“甘い”と言われているが……。
 
「今回のインタビューで山口がほんのりと明かしていますが、ジャニー喜多川氏のお別れ会の招待状も山口に届いているとのこと。関係性が深いので当然といえば当然ですが、不祥事のことを考えると“甘い”という声も聞こえてくる。いろいろな面で今でもジャニーズが山口を支えているとも言われているし、なんだったらジャニーズへの復帰という線もあり得るのでは。1年後くらいに、山口がジャニーズ関連の舞台に出演……なんていう展開があるかもしれません」(同)
 
 果たして、山口はどんな形で、再び人前に出てくるのだろうか?

 

橋本環奈、連日の夜遊び&外泊癖を赤裸々告白で「99%処女説」の根拠が完全崩壊か

 あのイメージが崩壊?

 8月29日放送の『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)に女優の橋本環奈が出演し、自身の酒豪エピソードを語った。

「番組では、有吉弘行が橋本の親友から『付き合いの良すぎる女』との情報を紹介。これに橋本は『ベッドで寝よっかなってパジャマ着てても、呼ばれて楽しそうな会だったら行きます。お酒も好きなので、よく飲みます』と語りました。ほかにも俳優の佐野勇斗からは、酔っぱらって気分がよくなると、IKKOのように言葉の語尾が上がるという証言も。彼女によれば『2杯ぐらいまでは休肝日かなと思ってます』だそうで、20歳になったばかりだというのに飲まない日はないようです」(テレビ誌ライター)

 そんな橋本は8月30日放送のバラエティ番組『A-Studio』(TBS系)に出演した際、映画『銀魂』で共演した俳優の小栗旬の家に3連泊したと明かし、「誰んちでも泊まっちゃうんですよね」と告白している。

 しかし、こうした橋本のプライベート秘話を聞くにつれ、ファンはイメージが崩れて激しく動揺したようだ。

「橋本はこれまで浮いた話もなく、一部メディアでは芸能関係者が『99%の確率で処女』と断言してファンを歓喜させました。その根拠となったのが母親の“徹底ガード”。娘の芸能活動を見越して中学時代から男友達を作らせず、現在も仕事場に突然現れたり、彼女のマンションにも頻繁に泊まりに来ているため、彼氏を作れるはずもないという見立てでした。しかし今回、橋本が頻繁に外泊したり、深夜でも声をかけられれば飲みに出向いたことが発覚。男との接触機会はいくらでもあったことで『処女説』の根拠が崩れてしまった」(芸能記者)

 9月6日公開の映画『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』では、巨大財閥の令嬢を演じる橋本。酒や外泊の話は、やめておいたほうがよかったかも?

【ラッパー対談】裏社会のリアルに自伝とマンガで迫った漢&TABOO1の危ない絆 グラフィティ・ライターの日常も!

 2015年に出版され、ラッパー自伝のクラシックとなった漢 a.k.a. GAMIの「ヒップホップ・ドリーム」(河出書房新社)。去る7月、同書が文庫化されたが、今回の目玉は増補された『ヒップホップ・ドリーム』の“その後”。晋平太とのビーフ、かつての所属レーベル〈LIBRA〉との法廷闘争、主宰する〈9SARI GROUP)のレーベルメイト・D.Oが大麻取締法違反等で逮捕された事件などなど、さまざまな“リアル・ヒップホップ事情”が赤裸々に語られている。

 一方、漢の相棒としてMSCという新宿発のラップ・クルーを率いてきたTABOO1も初のマンガ『イルブロス』(彩図社)を6月に上梓。ドラッグやバイオレンスであふれたアンダーグラウンドな世界でグラフィティを描きながら生きる青年をコミカルに描いた。このマンガの特筆すべき点は、イリーガルな存在であるグラフィティ・ライターの日常に焦点を当てたことだろう。

 これらの書籍を発表した2人が、お互いについてがっつり語り合う! 

■ダントツで売れたラッパーの自伝

TABOO1 『ヒップホップ・ドリーム』が文庫本になったんだ?

漢 俺としては自分のヒップホップ哲学について語っただけで、あとは単純に面白い本になればいいなと思ってたんだよ。とはいえ、河出書房新社の人間から「ラッパーの自伝としてはダントツの売り上げです」と言われてるんで、その言葉は毎日噛み締めて生きてる(笑)。

TABOO1 よくよく考えると、『ヒップホップ・ドリーム」は普通に実名が出てくるし、内容的にかなり踏み込んでるよな。

漢 そこらへんは編集にうまいこと言いくるめられたのかも(笑)。俺、本当に本を読まないから、自伝ってこういうもんだと思ってたんだよ。でも、赤裸々だからこそ、いろんな人が興味を持ってくれたというのもあると思う。それに、この本を出したことでトラブルになったこともないし。レスポンスは概ねポジティブだね。

TABOO1 文庫版は単行本で出した後に起きたことも追加で書かれてるんだ。

漢 『ヒップホップ・ドリーム』を書いた段階では決着がついてなかったことを中心に追加してる。LIBRAとの裁判結果とか、『フリースタイルダンジョン』で晋平太とバトルしたときの真相とかね。俺としては単なる事後報告。そういえば、TABOO1も前にLIBRAから出したソロ・アルバム『LIFE STYLE MASTA』(2010年)の件で諸々“問い合わせ”してるらしいじゃん。次はそれをマンガに描けばいいんじゃない?

TABOO1 いやぁ、その話は描いてて楽しくなさそうだからな……。

漢 まぁ、楽しいことは大事だよな。『ヒップホップ・ドリーム』も基本的には楽しんで読んでもらいたいし。俺としては、読者はあの本から自分にとってプラスになることだけを吸収してもらえれば、うれしいね。

■違法なグラフィティ界の事情をマンガに描けた理由

漢 TABOO1がマンガを描いたというと、ヘッズ(ヒップホップ・ファン)の中には突拍子もなく感じる人もいるだろうけど、こいつはラップを始める前から絵を描いてた。だから俺からすれば、『イルブロス』はすごく自然な作品。

TABOO1 うん。俺は昔から絵を描くのが大好きだったから。グラフィティもその流れで始めたし。ただ、グラフィティはいつでもどこでも自由に描けるもんじゃない。だから、自分の表現方法としてマンガを描けるようになりたかった。でも完全に独学だったから、マンガを描くために必要な最低限の技法を習得するのにものすごく時間がかかってしまった。ようやく形になったって感じ。

漢 これってストーリーは編集の人の意見も入ってるの?

TABOO1 基本的には俺が考えてるけど、起承転結の作り方は結構アドバイスしてもらった。まとめ方というか。最初はもっといろんな小話があったんだよね。けど、それだと散漫になって読みづらいから、グラフィティ・ライターの“TAM”とラッパーの“KONG”の話にフォーカスを当てたほうがいいとか、そういうことを教えてもらった。

漢 グラフィティってみんな街で何気なく見てると思うけど、普通の人はどういう人間が描いてるかはほとんど知らないはず。『イルブロス』には、そのへんが描かれてるのが面白い。ちなみに、俺はグラフィティ界隈の事情はよく知らないけど、こういうのって描いちゃってもいいものなの?

TABOO1 まぁ、このマンガはフィクションだからね。具体的な名前も場所も出てこないし。

漢 だけど、オープニングとか超生々しいじゃん。セフレっぽい女が帰るまで寝たふりするのとか、完全にお前の日常だろ?

TABOO1 なんか勘違いしてるようだけど(笑)、主人公のTAMは俺自身じゃないよ。

漢 そうなんだ? 俺は普通にお前だと思って読んでたわ。俺から見たお前は、こういう感じ。セフレが帰った途端に起きて、「あの女……、片付けくらいしとけっつーの」ってセリフとか超お前っぽいし。あと、ウケるのはTABOO1のヒーロー願望がちょいちょい垣間見られること。TAMが女の子をかばって刺されるとか。お前との付き合いは相当長いけど、これまでのお前にヒーロー的な要素を感じたことは一度もない。

TABOO1 フィクションだから(笑)。全体的に自分が好きな映画やマンガの影響が出てると思う。7話目の「Looking for job and …」に関しては、ソロ・アルバム『LIFE STYLE MASTA』に入ってる曲「ILL BROS feat. MC漢」のPV(12年)からの流れもあるんだよ。

漢 あのPVのアニメはTABOO1が描いたもんな。確かに、4話目の「Behind the Shinjuku city」に出てくる警官もPVに出てた。『イルブロス』を読むと、あのPVの前後のストーリーもわかるってわけね。じゃあ極端な話、PVを作ってた当時の段階から今回のマンガのイメージが頭のどこかにあった?

TABOO1 そうね。ちなみに、TAMが刺されるシーンは、さっき漢が話したオープニングとつながってるんだよ。つまり、セフレにヒドい態度をとった因果応報っていうかさ。そのTAMがホレた女も実は……。

漢 あの流れは、新宿区ならではのボーイズ・トークって感じだった。

■漢に無断でILL BROSのフィギュアが作られた!?

漢 『イルブロス』は内容的に『ヒップホップ・ドリーム』とちょいちょい被ってるところもあるけど、これは便乗商法を狙ってるという認識でOKなのかな?

 

TABOO1 ……全然狙ってないから! 『イルブロス』はフィクションだけど、俺の自伝的要素もあるから、似た話が出てくるのは当然でしょ。でも、俺は漢みたいに赤裸々には描けないよ。KONGがテレビに出て活躍してるのをTAMが見てるシーンとかさ。文章だと生々しいというか、エモすぎちゃうというか。ああいうのはフィクションだから成立したと思う。

漢 確かにTABOO1のタッチで、いろんなことがかなりマイルドになってるよな。あのシーンは俺も読んで「こんなふうに感じてたんだ」と思ったし。それと、3話目の「wanna be a rapstar!」は懐かしかったね。TAMがラップにのめり込んでいくスピード感は、当時のTABOO1の雰囲気そのものだった。マンガの後半で「TAM」がアートの世界に興味を示していく流れとかも。

TABOO1 そうだね。漢がラップでがんばってるとき、俺はフィギュア作りの勉強してたから。工場に発注するんじゃくて、ゼロから自分で作るにはどうしたらいいか……みたいな試行錯誤をしてた。

漢 ラッパーとしてのTABOO1しか知らない人は、近年は全然活動してないように見えたかもしれないけど、実はこいつは音楽以外で自分の方向に進んでたってわけ。そういえば、何年か前にTABOO1の家に遊びに行ったとき、フィギュア作りの機材と格闘してたよな。で、せっかく遊びに来た俺への対応が、ものすごく雑だったのをよく覚えてる。「なんて意地悪なヤツなんだ」と思って……。

TABOO1 あぁ、あのときは確かにものすごく機嫌が悪かった。ヤフオクで機械を買ったら、不良品が届いたんだよ。普通に買うと30万円くらいするヤツが6万円で出品されてて、それでも高いけどフィギュア作りに必要なので落札したら、30キロくらいのヘンな鉛の塊が送られてきて……。漢が来たのは、まさにその鉛の塊を見て途方に暮れてたとき。「何やってんだ?」とか言われた覚えがある(笑)。とにかく、ここ数年はずっとそういう感じだった。基本的に部屋に閉じこもって、フィギュア作りとかマンガの作業とかをしてたね。髪もボサボサに伸びて、いろんなことが収拾つかなくなってた。

漢 本当に自分を見失ってるんじゃないかと思ったもん。俺らっていつも事後報告だよな。お互い、形になるまで言わないことが多い。あのときもTABOO1が何やってるか知らなかった。マンガの作業が済んでからは、いつもの坊主頭に戻って優しくなったけど(笑)。

TABOO1 最近の俺はほとんど職人だね。『イルブロス』の表紙は、覆面を被ったTAMとKONGだけど、あれは俺が昔から描いてる“ILL BROS”というキャラでもある。去年は手作りでILL BROSのフィギュアを400個作った。着色も一個ずつ全部自分でやってね。俺はおもちゃ作りとかマンガとかサブカルチャーが大好きだから、こっちの道で生きていきたいんだ。

漢 でも、せっかくこのマンガが出たから、俺とお前とのユニットであるILL BROS名義の曲を出さないと。制作がストップしてたものがあるから、今2人で取りかかってる最中だよな。遅くとも年内には出したい。

TABOO1 あと、俺は表紙に出てる“ILL DOG”のフィギュアを作る予定。

漢 しかし冷静に考えてみると、ILL BROSのKONGのモデルは俺だろ? 俺になんの断りもなく商売しやがって……。今後はちゃんと権利を主張していくからな!

TABOO1 別に“漢 a.k.a. GAMI”のキャラクターを作ってるわけじゃないから! KONGは俺の創作であって……。

漢 本当に巧妙なやり口だ(笑)。それはともかく、俺らはいつもこんな感じ。MSCを結成したのはもう20年近く前だけど、あの頃、こういう形でヒップホップを続けてるとは思ってもみなかったな。

※撮影/西村満

【マンガ】稼がないと!【『 俺たちつき合ってないから』19話】

ゆりかには年収3,000万超えのハイスペックな彼氏がいる。彼女にとって、彼に身を捧げ共に過ごす夜は幸せな時間だった。周囲のどんな女の彼氏よりもハイスペックな彼氏。優越感に浸るゆりかだが、彼氏の本当の姿は嘘で塗り固められたクズ男だった……。しかし、ゆりかは彼氏に騙されていることに気づかない。いや、気づかないようにしている……。彼に尽くすため、ゆりかは終わりの見えない闇へと進んでいく。

草なぎ剛、ジャニーズ“出禁”媒体「週刊大衆」登場で、マスコミ騒然!? 誌面構成には配慮も

 2019年6月公開予定だった、草なぎ剛主演映画『台風家族』。草なぎの弟を演じた新井浩文被告が強制性交罪で逮捕、起訴されたため延期となり、公開自体が危ぶまれていたものの、9月6日から3週間限定で上映することが決定し、草なぎは多くのメディアで宣伝活動を行っている。しかし、今回の宣伝活動では、これまでインタビューを受けることがなかった“実話誌”にも登場し、一部メディア関係者で話題になっているという。

 9月2日発売の「週刊大衆」(双葉社)は、モノクロ2ページで草なぎのインタビューを掲載。ジャニーズ事務所退所後、「SMAP育ての親」と言われる元SMAPチーフマネジャー・飯島三智氏が立ち上げた「CULEN」に、草なぎと稲垣吾郎、香取慎吾が移籍。17年9月22日にサイト「新しい地図」が始動し、約2年が経過しようとしている。草なぎはこの2年間について、「新しい世界に飛び込んだことで、不安や緊張感もすごくありましたけど、それをバネにして前に進んできた」と語り、またネット上での自身への誹謗中傷については「いちいち気にしていたら、時間がもったいないですよ」と発言。さらに「大衆」については「かなりエッジがきいていて、いい雑誌ですね~」とコメントしていた。

「ジャニーズ事務所在籍時代の草なぎらは、メディア選定が“とても厳しい”ことで知られていました。特に“実話誌”に関しては、イベントや会見などを取材する機会も相当限られていたそう。読者層がファン層とは違う中高年男性であることに加え、ゴシップ記事や暴力団関連の話題、女性ヌードグラビアが前面に押し出された誌面は、ジャニーズアイドルに“不釣り合い”だとして、これまで『大衆』は “NG媒体”とされていたんです」(スポーツ紙記者)

 しかし、ジャニーズから独立後は、いわゆる“出禁”媒体もごくわずかとなり、「大衆」の記者やカメラマンも3人の会見に訪れることがあったとか。

「公開前に新井被告のトラブルが起こり、上映が先送りになってしまったためか、配給会社は積極的にメディアに宣伝を依頼しているようですが、その中でも、かつての“NG媒体”で単独インタビューを受けるとはインパクトはかなり大きいです。また、同誌の巻頭特集では、現在Netflixにて配信中の『全裸監督』のモデルとなった、AV監督・村西とおる氏へのインタビューが掲載されており、村西氏は当時ジャニーズに所属していた田原俊彦とAV女優をめぐるトラブルについて、あけすけに語っています。いくら、過去の話とはいえ、やはりジャニーズ側に“NG”媒体と思われても仕方ないかもしれません」(同)

 かつては“天敵”であったはずの「大衆」だが、草なぎの初となるインタビューでは、誌面構成からも草なぎへの配慮が見て取れるのだとか。

「タレントや事務所側は、雑誌の場合、ページの“並び”に気を使うものと言われています。例えば、タレントの掲載ページの前後にヌードが載っていることを嫌がる事務所もあり、後々出版社側とトラブルになるケースも発生するのですが、今回の草なぎのインタビューの前ページはレオナルド・ディカプリオとクエンティン・タランティーノ監督の来日会見を取り上げています。また後ページは広告と目次となっており、草なぎが築いてきたイメージを崩さない、“無害”と言える構成になっています」(雑誌編集者)

 それでも一部メディア関係者の間では騒然となっている、「大衆」の草なぎインタビュー。こうした“異色”のメディア露出も、これから増えていくのだろうか。

N国党のやり方で、あなたも議員になれる!? ポピュリズムの暴走を誘うグロテスクな戦略

 史上2番目の低投票率となる48.8%を記録した参院選を振り返る本企画。前編では、中島氏が「日本政治史上の事件」と語る山本太郎登場の意味が語られるとともに、立憲民主党とてを組むことによる政権交代の可能性にまで話が拡大していった。後編では、れいわ新選組とともに今回の参院選で大きく注目されたN国党、そして、来年に総裁選挙を控える自民党の動きについて聞いた。

 はたして日本の政治は、この先どこへ向かっていくのだろうか?

■N国党の持つ可能性

──前編ではれいわ新選組が「闘技デモクラシー」を起動させ、左派ポピュリズムを味方につけたという話がなされました。その一方、同じく「ポピュリズム」と言われ、政見放送においては「カーセックス」を連呼しながらながらも1議席を獲得した「NHKから国民を守る会」についてはいかがでしょうか?

中島:まず、彼らの主張する内容は、政治的に全く同意できません。

 ただし選挙戦略としては、「政治学を勉強していたのではないか」と思うくらいのとても賢い戦略をとっています。彼らが目をつけたのは、日本の不統一な選挙制度です。衆議院の小選挙区制ばかりが議論されがちですが、地方議会議員選挙では一つの選挙区から複数名が当選する大選挙区制がとられています。この選挙制度では、少ない得票数で当選が可能です。彼らは地方政治から攻めはじめ、インターネットを駆使するだけで動員が可能な数千票を獲得することで、地方議会に議席を獲得しました。この勢力をベースにしながら選挙区で候補を擁立し、比例で1議席を獲得するだけでなく、全国で2パーセント以上の得票という政党要件を満たしていったんです。

 これは戦略としては巧みなものであり、本来リベラル勢力もこのやり方を学べるはずです。市民グループが本当に取り組みたい「子育て」「年金」といった問題を掲げてシングルイシュー政党を結党し、1議席を獲得する。そして、外交問題などにおいてはほかの党に協力する代わりに、掲げているイシューに関しては飲み込んでもらうという戦略が取れるんです。

──山本太郎氏も演説の中で人々の情動を刺激したように、N国も「NHKが気に入らない」という国民の情動を掴んでいました。今回の選挙ではポピュリズムとともに、それを支える「情動」がキーワードだったように感じます。

中島:前編でも紹介したベルギーの政治学者シャンタル・ムフは、左派は合理主義的な政策論を展開するあまり、大衆から乖離してしまったと記します。彼女の議論の中心となるのは大衆の情念をどのように起動させるか、ということなんです。

 ただし、もちろん情動の功罪はあります。

 右派ポピュリズムは、ナショナリズムへと向かい、愛国、排外主義といった面を強く押し出しました。メディア、教育、アカデミズムといった既得権益と考えられている層へのバッシングを行い、人気を獲得していく。このようなやり方を日本で起動させたのは日本維新の会・橋下徹氏でした。N国党のポピュリズムは右派ポピュリズムのグロテスクな姿であり、日本維新の会との連続性が見られるんです。

──北方領土への視察時に「戦争しないとどうしようもない」などと発言し、日本維新の会を除名された丸山穂高議員も参院選後、N国党に入党していますね。

中島:そしてポピュリズムは、暴走するととても危険な状態をもたらす。今回の選挙では、SNS上などでれいわ新選組の支持者と立憲民主党支持者の間に激しい応酬が繰り広げられていましたが、ポピュリズムにおいては有権者の「感情」が動員されるので「枝野が気に入らない」「山本が邪魔だ」となれば、相手を感情的に攻撃してしまう。これは、ポピュリズムのネガティブな側面です。

 だから、ポピュリズムにおいては抑制できるもう一方の車輪として「熟議」が必要になる。そして、その役割をまずは野党第一党の立憲民主党が担うべきです。一方、残念ながら、右派ポピュリズムには熟議が機能していないのが現状です。

■自民党はネオコン政党になる

──では、今回の参院選の結果を踏まえて、自民党側はどのような政権運営を行っていくと考えられますか?

中島:普通に考えれば、オリンピックを契機に安倍首相が退任し、その後衆院選に打って出るという形になると思います。現在、次の総理大臣として菅義偉官房長官が有力候補と目されていますが、安倍氏は次の内閣に対してどのように自分の影響力を残せるかを考えているでしょう。それは、おそらく、自分に近い加藤勝信総務会長や萩生田光一幹事長代行などを幹事長に据えたいと考えているはず。政権が次の総理大臣に移った時、与党支持率が高い場合はすぐに解散、そうでなければ21年の衆議院議員任期が迫る中で解散という形を選ぶのではないかと思います。

 ただし、安倍首相が勝負を仕掛けてくるならば、まったく異なる道筋も見えてきます。

 現在、野党は選挙に対してまったく体制を整えられておらず、今、選挙戦を仕掛けたら自民党は圧勝することが可能かもしれない。消費増税の影響は3カ月程度で出てくるはずなので、年内に仕掛ける可能性もなくはありません。特に、安倍総理が自民党総裁4選を真剣に考えているのであればやるしか手はないでしょうね。

──中島さんは先日、『自民党 価値とリスクのマトリクス』(スタンド・ブックス)を上梓し、安倍晋三、石破茂、菅義偉、小泉進次郎など、現在の自民党の有力者たち9名の思想をその著書やインタビューなどから分析し、マトリクス化しています。

中島:政治はおもに「お金」と「価値」を巡って行われます。この「お金」を、「リスクの社会化」と「リスクの個人化」という軸で、そして夫婦別姓や同性婚といった「価値」の問題を「リベラル」と「パターナル」という軸で読み解き、自民党の政治家をマトリクス上にプロットしながら今の自民党の姿を浮き彫りにしています。

 マトリクスを作成してみてわかったことは、一見するとパターナルでリスクを個人化する安倍晋三氏から、リベラルでリスクの社会化をねらう野田聖子氏まで、自民党のリーダーは多様に見えること。ただし、彼らは20年前の河野洋平氏などが主導権を握っていた時代に初当選を果たしており、河野洋平氏や宮沢喜一氏などハト派として知られる宏池会出身の人々が中心となって選んだことで、多様性が担保されているんです。

 しかし、これまで安倍内閣で5回の選挙が行われています。自民党の衆議院議員のうち、過半数は安倍政権、もしくは安倍執行部の時代に初当選を果たした人々。パターナルでリスクを個人化させる信念を持った彼らが実権を握る10年後、自民党には多様性が失われ“ネオコン(新保守主義)的なイデオロギーだけの政党”になっていくでしょうね。

──「ネオコン政党」と化した自民党は、よりリスクを個人化しパターナルな価値観を推し進めていく……ということになりそうですね。

中島:かつて、自民党は決してそのような政党ではありませんでした。80年代までの自民党は保守本流を掲げ、リスクを社会化していくことを是としていたんです。例えば、田中角栄は、地元利権をフル活用し不透明な再配分を行った。高速道路、新幹線などで田舎の土建屋にカネを落とすことによって彼らを集票マシーンにしていったんです。その一方で裏金が飛び交い、権力者の言うことを聞かなければならない息苦しい時代でした。

 これを改革するにあたって、目指すべきは「透明な再配分」だったのに、再配分の構造そのものが否定され、リスクを個人が引き受ける時代に突入していく。橋本龍太郎氏や小泉純一郎氏らが構造改革を推し進め、リスクを個人化していったことによって生まれたのは1%の金持ちと99%の貧乏人という格差の構図です。それに加えて、安倍首相がパターナルな価値の方へと党の流れを引きずっていったんです。

──80年代以前に比較すると、自民党そのものの内実は、ほとんど別政党であるかのように変わってきているんですね。では、そんな自民党に対して、野党はどのような戦略を展開していくべきでしょうか?

中島:野党がとるべき戦略は、リスクを社会化し、リベラルな価値観を提示することだと考えています。実際、預貯金ゼロの国民は3割を超えており、国民の多くはセーフティネットを望んでいる。安倍首相はパターナルでリスクが個人化された社会を目指していますが、実は、そんな政治に対する有権者からの強い支持は少ない。「政権を担える船が一隻しかないから支持する」という消極的なものにすぎません。

──いわゆる「他にいい人がいない」という状況ですね。

中島:しかし、リベラルでリスクを社会化する側にも政権交代可能な船が浮かんでいれば、国民はそちらに乗り移ることができます。だからこそ、前編でもお話したように山本太郎氏と連帯する野党勢力に可能性を感じているんです。

 山本氏は人の情念をつかめる得難い人物であり、あんな人は野党側にはいない。彼はヤンキーのハートをつかむことができ、祭りの神輿を担いで盛り上がれる人物。比喩的に言えば、「くるりではなくエグザイルを聞く人にも寄り添える」のが山本太郎なんです。これは素晴らしい。ヤンキー的マインドを掴めなければ、選挙で勝つことはできない。

 今後、彼が、現在投票に行ってない5割の有権者を動かし、政治の中心になっていくことは十分考えられると思います。 

※写真/石田寛 Ishida Hiroshi

なかじま・たけし

1975年大阪生まれ。大阪外国語大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。北海道大学大学院准教授を経て、2017年8月現在は東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年、『中村屋のボース インド独立運動と近代日本のアジア主義』で大佛次郎論壇賞を受賞。著書に『インドの時代』『秋葉原事件』『パール判事』『「リベラル保守」宣言』『血盟団事件』『ナショナリズムと宗教』『アジア主義』など。最新作『自民党 価値とリスクのマトリクス』がスタンド・ブックスから発売中。

『自民党 価値とリスクのマトリクス』発売:スタンド・ブックス

安倍晋三、石破茂、菅義偉、野田聖子、河野太郎、岸田文雄、加藤勝信、小渕優子、小泉進次郎。9人の有力政治家・首相候補の言葉、著作の分析を積み重ね、現在の自民党の本質をあぶり出す。「リベラル保守」を掲げる政治学者による、これからの日本の選択を考える際の重要な指標となる画期的自民党論。「右」「左」では表しきれない政治のあり方を、「価値」と「リスク」のマトリクスで読み解く!

N国党のやり方で、あなたも議員になれる!? ポピュリズムの暴走を誘うグロテスクな戦略

 史上2番目の低投票率となる48.8%を記録した参院選を振り返る本企画。前編では、中島氏が「日本政治史上の事件」と語る山本太郎登場の意味が語られるとともに、立憲民主党とてを組むことによる政権交代の可能性にまで話が拡大していった。後編では、れいわ新選組とともに今回の参院選で大きく注目されたN国党、そして、来年に総裁選挙を控える自民党の動きについて聞いた。

 はたして日本の政治は、この先どこへ向かっていくのだろうか?

■N国党の持つ可能性

──前編ではれいわ新選組が「闘技デモクラシー」を起動させ、左派ポピュリズムを味方につけたという話がなされました。その一方、同じく「ポピュリズム」と言われ、政見放送においては「カーセックス」を連呼しながらながらも1議席を獲得した「NHKから国民を守る会」についてはいかがでしょうか?

中島:まず、彼らの主張する内容は、政治的に全く同意できません。

 ただし選挙戦略としては、「政治学を勉強していたのではないか」と思うくらいのとても賢い戦略をとっています。彼らが目をつけたのは、日本の不統一な選挙制度です。衆議院の小選挙区制ばかりが議論されがちですが、地方議会議員選挙では一つの選挙区から複数名が当選する大選挙区制がとられています。この選挙制度では、少ない得票数で当選が可能です。彼らは地方政治から攻めはじめ、インターネットを駆使するだけで動員が可能な数千票を獲得することで、地方議会に議席を獲得しました。この勢力をベースにしながら選挙区で候補を擁立し、比例で1議席を獲得するだけでなく、全国で2パーセント以上の得票という政党要件を満たしていったんです。

 これは戦略としては巧みなものであり、本来リベラル勢力もこのやり方を学べるはずです。市民グループが本当に取り組みたい「子育て」「年金」といった問題を掲げてシングルイシュー政党を結党し、1議席を獲得する。そして、外交問題などにおいてはほかの党に協力する代わりに、掲げているイシューに関しては飲み込んでもらうという戦略が取れるんです。

──山本太郎氏も演説の中で人々の情動を刺激したように、N国も「NHKが気に入らない」という国民の情動を掴んでいました。今回の選挙ではポピュリズムとともに、それを支える「情動」がキーワードだったように感じます。

中島:前編でも紹介したベルギーの政治学者シャンタル・ムフは、左派は合理主義的な政策論を展開するあまり、大衆から乖離してしまったと記します。彼女の議論の中心となるのは大衆の情念をどのように起動させるか、ということなんです。

 ただし、もちろん情動の功罪はあります。

 右派ポピュリズムは、ナショナリズムへと向かい、愛国、排外主義といった面を強く押し出しました。メディア、教育、アカデミズムといった既得権益と考えられている層へのバッシングを行い、人気を獲得していく。このようなやり方を日本で起動させたのは日本維新の会・橋下徹氏でした。N国党のポピュリズムは右派ポピュリズムのグロテスクな姿であり、日本維新の会との連続性が見られるんです。

──北方領土への視察時に「戦争しないとどうしようもない」などと発言し、日本維新の会を除名された丸山穂高議員も参院選後、N国党に入党していますね。

中島:そしてポピュリズムは、暴走するととても危険な状態をもたらす。今回の選挙では、SNS上などでれいわ新選組の支持者と立憲民主党支持者の間に激しい応酬が繰り広げられていましたが、ポピュリズムにおいては有権者の「感情」が動員されるので「枝野が気に入らない」「山本が邪魔だ」となれば、相手を感情的に攻撃してしまう。これは、ポピュリズムのネガティブな側面です。

 だから、ポピュリズムにおいては抑制できるもう一方の車輪として「熟議」が必要になる。そして、その役割をまずは野党第一党の立憲民主党が担うべきです。一方、残念ながら、右派ポピュリズムには熟議が機能していないのが現状です。

■自民党はネオコン政党になる

──では、今回の参院選の結果を踏まえて、自民党側はどのような政権運営を行っていくと考えられますか?

中島:普通に考えれば、オリンピックを契機に安倍首相が退任し、その後衆院選に打って出るという形になると思います。現在、次の総理大臣として菅義偉官房長官が有力候補と目されていますが、安倍氏は次の内閣に対してどのように自分の影響力を残せるかを考えているでしょう。それは、おそらく、自分に近い加藤勝信総務会長や萩生田光一幹事長代行などを幹事長に据えたいと考えているはず。政権が次の総理大臣に移った時、与党支持率が高い場合はすぐに解散、そうでなければ21年の衆議院議員任期が迫る中で解散という形を選ぶのではないかと思います。

 ただし、安倍首相が勝負を仕掛けてくるならば、まったく異なる道筋も見えてきます。

 現在、野党は選挙に対してまったく体制を整えられておらず、今、選挙戦を仕掛けたら自民党は圧勝することが可能かもしれない。消費増税の影響は3カ月程度で出てくるはずなので、年内に仕掛ける可能性もなくはありません。特に、安倍総理が自民党総裁4選を真剣に考えているのであればやるしか手はないでしょうね。

──中島さんは先日、『自民党 価値とリスクのマトリクス』(スタンド・ブックス)を上梓し、安倍晋三、石破茂、菅義偉、小泉進次郎など、現在の自民党の有力者たち9名の思想をその著書やインタビューなどから分析し、マトリクス化しています。

中島:政治はおもに「お金」と「価値」を巡って行われます。この「お金」を、「リスクの社会化」と「リスクの個人化」という軸で、そして夫婦別姓や同性婚といった「価値」の問題を「リベラル」と「パターナル」という軸で読み解き、自民党の政治家をマトリクス上にプロットしながら今の自民党の姿を浮き彫りにしています。

 マトリクスを作成してみてわかったことは、一見するとパターナルでリスクを個人化する安倍晋三氏から、リベラルでリスクの社会化をねらう野田聖子氏まで、自民党のリーダーは多様に見えること。ただし、彼らは20年前の河野洋平氏などが主導権を握っていた時代に初当選を果たしており、河野洋平氏や宮沢喜一氏などハト派として知られる宏池会出身の人々が中心となって選んだことで、多様性が担保されているんです。

 しかし、これまで安倍内閣で5回の選挙が行われています。自民党の衆議院議員のうち、過半数は安倍政権、もしくは安倍執行部の時代に初当選を果たした人々。パターナルでリスクを個人化させる信念を持った彼らが実権を握る10年後、自民党には多様性が失われ“ネオコン(新保守主義)的なイデオロギーだけの政党”になっていくでしょうね。

──「ネオコン政党」と化した自民党は、よりリスクを個人化しパターナルな価値観を推し進めていく……ということになりそうですね。

中島:かつて、自民党は決してそのような政党ではありませんでした。80年代までの自民党は保守本流を掲げ、リスクを社会化していくことを是としていたんです。例えば、田中角栄は、地元利権をフル活用し不透明な再配分を行った。高速道路、新幹線などで田舎の土建屋にカネを落とすことによって彼らを集票マシーンにしていったんです。その一方で裏金が飛び交い、権力者の言うことを聞かなければならない息苦しい時代でした。

 これを改革するにあたって、目指すべきは「透明な再配分」だったのに、再配分の構造そのものが否定され、リスクを個人が引き受ける時代に突入していく。橋本龍太郎氏や小泉純一郎氏らが構造改革を推し進め、リスクを個人化していったことによって生まれたのは1%の金持ちと99%の貧乏人という格差の構図です。それに加えて、安倍首相がパターナルな価値の方へと党の流れを引きずっていったんです。

──80年代以前に比較すると、自民党そのものの内実は、ほとんど別政党であるかのように変わってきているんですね。では、そんな自民党に対して、野党はどのような戦略を展開していくべきでしょうか?

中島:野党がとるべき戦略は、リスクを社会化し、リベラルな価値観を提示することだと考えています。実際、預貯金ゼロの国民は3割を超えており、国民の多くはセーフティネットを望んでいる。安倍首相はパターナルでリスクが個人化された社会を目指していますが、実は、そんな政治に対する有権者からの強い支持は少ない。「政権を担える船が一隻しかないから支持する」という消極的なものにすぎません。

──いわゆる「他にいい人がいない」という状況ですね。

中島:しかし、リベラルでリスクを社会化する側にも政権交代可能な船が浮かんでいれば、国民はそちらに乗り移ることができます。だからこそ、前編でもお話したように山本太郎氏と連帯する野党勢力に可能性を感じているんです。

 山本氏は人の情念をつかめる得難い人物であり、あんな人は野党側にはいない。彼はヤンキーのハートをつかむことができ、祭りの神輿を担いで盛り上がれる人物。比喩的に言えば、「くるりではなくエグザイルを聞く人にも寄り添える」のが山本太郎なんです。これは素晴らしい。ヤンキー的マインドを掴めなければ、選挙で勝つことはできない。

 今後、彼が、現在投票に行ってない5割の有権者を動かし、政治の中心になっていくことは十分考えられると思います。 

※写真/石田寛 Ishida Hiroshi

なかじま・たけし

1975年大阪生まれ。大阪外国語大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。北海道大学大学院准教授を経て、2017年8月現在は東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年、『中村屋のボース インド独立運動と近代日本のアジア主義』で大佛次郎論壇賞を受賞。著書に『インドの時代』『秋葉原事件』『パール判事』『「リベラル保守」宣言』『血盟団事件』『ナショナリズムと宗教』『アジア主義』など。最新作『自民党 価値とリスクのマトリクス』がスタンド・ブックスから発売中。

『自民党 価値とリスクのマトリクス』発売:スタンド・ブックス

安倍晋三、石破茂、菅義偉、野田聖子、河野太郎、岸田文雄、加藤勝信、小渕優子、小泉進次郎。9人の有力政治家・首相候補の言葉、著作の分析を積み重ね、現在の自民党の本質をあぶり出す。「リベラル保守」を掲げる政治学者による、これからの日本の選択を考える際の重要な指標となる画期的自民党論。「右」「左」では表しきれない政治のあり方を、「価値」と「リスク」のマトリクスで読み解く!