ベッドの下で初恋の女性を見守る純愛系変態男!! 高良健吾主演のR18作『アンダー・ユア・ベッド』

 初恋の相手にもう一度逢ってみたい、そう思う人は多いのではないだろうか。学生時代に好意を抱いていた異性の名前を、SNS上で検索してみた人も少なくないだろう。高良健吾が主演した映画『アンダー・ユア・ベッド』の主人公も、そんなありがちな人間のひとりに過ぎない。30年間生きてきた中で、いちばん幸せだった時間を与えてくれた憧れの女性に再会し、もう一度名前を呼んでほしいと願う。ただその想いが、ほんの少し強過ぎるだけだ。

 大石圭の小説『アンダー・ユア・ベッド』(角川ホラー文庫)を原作にした本作は、現代の『グレート・ギャツビー』のような物語だ。米国文学を代表する作家F・スコット・フィツジェラルドが1925年に生み出したジェイ・ギャツビーは、ロングアイランドにある豪華な屋敷に暮らし、派手なパーティーを毎晩のように開く。すべては人妻デイジーの気を惹くためだった。本作の主人公・三井直人(高良健吾)も学生時代の憧れの女性・千尋(西川可奈子)に近づきたいあまりに彼女が暮らす街へと引越し、熱帯魚店を開く。直人が千尋の次に愛してやまないグッピーを、千尋に飼育してほしい一心だった。

 直人が千尋に執着するのには理由があった。直人は子どもの頃からまるで目立たず、中学の卒業アルバム用の記念写真に直人が入りそびれたことをクラスメイトは誰も気づかなかったほどだ。大学でも友達はできず、直人の名前を呼ぶ者は一人もいなかった。そんな中、クラスで一番の人気者・千尋だけは直人に優しく、一度だけだが2人きりでコーヒーショップで時間を過ごしたことがある。直人の唯一の趣味がグッピーの飼育だと知ると、千尋は「私も飼ってみたいな」とつぶやいた。以来、直人は千尋が「三井くん」と名前を呼んでくれたことと、一緒に飲んだマンデリンの味が忘れられなくなっていた。

 すでに人妻となっていた千尋の住む街で、偶然を装い熱帯魚店を開く直人。園子温監督の傑作バイオレンス映画『冷たい熱帯魚』(11)の熱帯魚店オーナーと同じように、直人も底知れぬ暗い情熱が心の奥底に流れている。直人の思惑どおりに千尋は店を訪ね、直人は「開店サービスです」と称して千尋にグッピーと飼育セットを贈ることに成功する。と、ここまでは『グレート・ギャツビー』の世界だ。だが、現代日本のギャツビーは、よりアグレッシブで変態的である。千尋の家に水槽を運び込む際に鍵を持ち出してコピーし、さらには盗聴器を仕掛ける。千尋が直人のことをすっかり忘れていたのはショックだったが、これでいつでも千尋に会えるし、24時間身近に感じることができる。だが、盗聴器から流れてきたのは、千尋が泣き叫ぶ地獄のような生活だった。

 仕事のできる、一見すると爽やかそうな千尋の夫・健太郎(安部賢一)は実はとんでもないDV野郎だった。会社から帰った健太郎は、千尋を性奴隷として連日虐待していた。盗聴器と望遠レンズでそのことを知るや、直人はじっとはしていられなくなる。千尋宅に侵入し、ベッドの下に身を潜める直人。すぐそばに千尋はいるが、直人はただベッドが激しく軋むのを間近で感じているだけだった。これではギャツビーではなく、江戸川乱歩の『影男』か『人間椅子』の世界である。

 端正な顔立ちの高良健吾は、『横道世之介』(14)のような純情な青年役もいいが、『蛇にピアス』(08)のアマ、『白夜行』(11)の亮司のような性格の歪んだ役がよく似合う。純粋すぎるがゆえの狂気をはらんでいる。本作を撮った安里麻里監督は、そのことを充分に承知してキャスティングしている。

 憧れの女性・千尋の性生活を盗聴・覗き見するド変態の直人だが、千尋に幸せになってほしいと願う気持ちには偽りはない。一方の千尋も家の中に誰かがいて、いつも見つめられていることを察知する。夫のハラスメントの数々に苦しみながらも、幼い娘を抱える千尋は容易には逃げ出すことができない。千尋は姿の見えない影の存在に祈る。「お願い、助けて」と。そのとき直人はただの変態男から、千尋だけの特別な神さまへと変貌を遂げる。

 好きな人に振り向いてほしい、自分の名前を呼んでほしい。直人だけでなく、誰もが欲する願いだろう。ハリウッド映画『華麗なるギャツビー』(74)では若き日のロバート・レッドフォードが、リメイク版(13)ではレオナルド・ディカプリオが孤独な紳士ギャツビー役をゴージャスに演じてみせた。ハリウッド大作に比べると製作予算は雲泥の差があるが、高良健吾演じる『アンダー・ユア・ベッド』の主人公がヒロインを想う気持ちは、いささかの遜色もない。

(文=長野辰次)

『アンダー・ユア・ベッド』

原作/大石圭 監督・脚本/安里麻里

出演/高良健吾、西川可奈子、安部賢一、三河悠冴、三宅亮輔

配給/KADOKAWA R18+ 7月19日(金)よりテアトル新宿ほか全国順次ロードショー

(c)2019映画「アンダー・ユア・ベッド」製作委員会

http://underyourbed.jp

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ジャニー喜多川氏の家族葬にデリケートな”香典”問題「テレビ局1社で1千万円はくだらず……」

 ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長が亡くなってから一週間、芸能界に悲しみが広がっている。

 一夜明けた10日には、ジャニーズのタレント約70人が追悼文を発表。退社・脱退したタレントからも人柄をしのぶ声が相次いだ。しかし、蚊帳の外だったのは元SMAPの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の3人だ。 

「ジャニーズ事務所は葬儀について、『ジャニーの子供でございますタレントたちと(ジャニーズ)Jr.のみで執り行う家族葬とさせていただきます』と説明。そのニュアンスからは、『子供』の中に“元ジャニーズ”は含まれていないように感じました。密葬になったのは彼らの姿を映されたくない意図もあったのだと思います」(芸能記者)

 一方、メディア幹部の頭を悩ませたのが「香典問題」だったという。民放キー局プロデューサーが耳打ちする。

「うちの局では局長以上が香典を出すことになり、それ以下の役職は不要との通達が出ました。問題は香典の額。メンツにかけても他局よりも少ない金額というわけにもいかない。結局、編成が横のつながりでこっそりリサーチをかけて1人100万円~200万円となったようです。準キー局、地方局もそれに準じた数字になっているようですが、香典はテレビ局1社だけで1000万円はくだらず、何億なのか何十億なのか、いったいいくら集まるのか想像もつきませんよ」

 そして19日、稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾は所属事務所を通じて追悼コメントを発表した。3人は連名で「先週、ジャニーさんの家族葬が執り行なわれたと伺っております。僕らは、ぼくらのそれぞれの想いを込めて、今、自分達のいる場所からお別れをさせていただきました」と続け、さらに「どんな時でも背中を押してくれたジャニーさん、ありがとうございました」「心からご冥福をお祈りいたします」と追悼した。

 3人なら、さらにすごい香典が差し出されてはず?

宮迫博之は契約解除に納得せず 吉本興業に引退会見の場も与えられずの追放ドキュメント

 吉本興業は19日、反社会勢力の会合に事務所を通さない「闇営業」で出席し、100万円を受け取っていたとして謹慎処分になっていた「雨上がり決死隊」の宮迫博之とのマネジメント契約を同日付で解消すること発表した。

 各社にあてた書面で吉本は「弊社所属の宮迫博之(雨上がり決死隊)について、本日7月19日(金)付で、マネジメント契約を解消しましたので報告いたします」と発表。

 その理由について、「宮迫博之は、既に報道されている反社会的勢力の主催する会合に出席していた件により謹慎中でしたが、弊社といたしましては、諸般の事情を考慮し、今後の宮迫博之とのマネジメントの継続に重大な支障が生じたと判断し、上記決定に至りました」と説明した。

「19日発売の『FRIDAY』(講談社)でも、別の反社会勢力とのつながりが報じられていたのが今回の処分の決め手となった。同誌は18日に早刷りがマスコミ各社に出回っており、当然ながら吉本側も現実を入手して、宮迫と今後についての話し合いの場が持たれました」

 18日の夕方にも吉本が処分を発表すると見られていた。しかしそれが、19日にずれ込み、予定されていた会見も吹っ飛んでいる。

 結局、吉本は書面のみで19日の午後1時、宮迫の契約解除を発表した。そこに至るまでには宮迫との意見衝突があったというのだ。

「当初、宮迫はもはや芸能活動がアウトな状態に追い込まれたことを自覚し、自ら引退発表することを申し出た。しかし、吉本はそれを突っぱね、契約解除することに決定。闇営業を仲介していたことが報道されたカラテカ・入江慎也と同じ扱いで分かるように、完全なる切り捨ての追放です。宮迫は納得していないという話も伝わっています」(週刊誌記者)

 芸人・宮迫の引退見届けを拒否した吉本興業。企業としてのコンプライアンスを優先させた結果とはいえ、今後に禍根を残しそうだ。

中居正広、安住アナとなぜ微妙な空気だったのか? TBS『音楽の日』での気まずさのワケ

 7月13日に放送されたTBS系の音楽番組『音楽の日2019』。超豪華なアーティストが出演していたが、誰よりも注目を集めたのが、MCを務めた中居正広だった。

 嵐との久々の共演もあった。中居と嵐との距離には特に違和感もなかったのだが、むしろ、ともに司会を務めた安住紳一郎アナとの微妙な距離が気になったという声がある。

「安住アナは、TBSの2020年東京五輪中継のメインキャスターを務めます。しかし、TBSでは2004年のアテネ五輪からずっと中居がメインキャスターを務めていた。つまり、東京五輪では中居が登場しない可能性が高いということ。TBS側が“中居外し”を敢行したというのであれば、中居も後任者である安住アナとの共演になんとも言えない気持ちを抱いていたかもしれないですね」(テレビ局関係者) 

 ただ、中居サイドがTBSからのオファーを固辞したのではないかとも言われている。

「中居は2020年8月をもってジャニーズ事務所を退所するという説があります。東京五輪は7月後半から8月頭の開催なので、キャスターを務めることは可能ですが、仮に退所となったなら、ちょうど五輪開催帰還に中居に関するニュースが流れることとなるタイミング。それではTBSにも迷惑がかかるということで、中居の方から降りたという可能性も指摘されています」(同) 

 SMAPの解散以降、幾度となく浮上しては消えた中居正広の退所説。ジャニー社長の死によって、いよいよ現実味を帯びてきたと見られている。中居としてはジャニー社長に対する恩義を感じていて、だからこそ事務所に残っていた。

「今年の1月に滝沢秀明がジャニーズJr.の育成・プロデュースを担当するようになって、ジャニー社長は事実上の引退状態にあったわけです。つまり、中居としてはすでに決断できるタイミングではあったということです。そんな中でジャニー社長が亡くなったわけであり、中居が退所を考える要素はたくさんあるのです」(同)

 ジャニー社長亡きジャニーズ事務所に未練はない。中居はそう考えているのかもしれない?

京アニ放火で『炎炎ノ消防隊』が放送自粛、あの人気ドラマも放送中止の可能性

 7月19日に放送予定だったテレビアニメ『炎炎ノ消防隊』(TBS系)第3話の放送が見送られた。

 同作は、『週刊少年マガジン』(講談社)で連載中の大久保篤原作漫画をアニメ化したもので、世界を襲う人体発火現象の謎に立ち向かう特殊消防隊を描くダークバトルファンタジー。タイトルどおり炎をテーマにいている作品であることから、18日に発生した『京都アニメーション』の放火による大火災を受けての放送自粛と思われる。

「『炎炎ノ消防隊』では人体がいきなり発火して理性を失い暴れまくる炎の怪人(焔ビト)を、主人公ら炎を操れる特殊能力の消防隊員が鎮魂する物語です。 ネット上では『放火する話ならともかく、焔ビトを鎮魂するってお話なのにな』『消防隊の作品を規制とは、火事があっても消防隊は出動するなってことかね』との声も上がっていますが、やはり人体発火は今回の火災を連想させてしまいますから、自粛の判断は賢明だったように思います」(サブカル誌ライター)

 しかし、穴埋めに放送された『進撃の巨人』の特別編『イルゼの手帳』も巨人に睨まれたまま頭を噛み潰される話で、「人が殺されるのはいいのか」とのツッコミが入っている。

 一方、上野樹里主演のフジテレビ月9ドラマ『朝顔』も放送が危ぶまれているという。テレビ誌ライターが解説する。

「予告によれば、7月22日放送の第3話はとある雑居ビルの火災に巻き込まれた4人の焼死体が描かれるようです。出火原因は何者かがガソリンを撒いて火をつけた可能性があるというのも、京都の火災を彷彿とさせ、4人の遺体はいずれもほとんど炭化して生前の面影など少しも見当たらない状態で…という内容とのこと。初回、2話と2ケタの高視聴率だっただけに、ドラマファンはこのシーンがカットされてつまらなくなったり、もしくは放送自体が中止されるのではと心配しているようです」

 タイミングが悪いとしか言いようがないが、今回は70人近い死傷者が出ているだけに、配慮はされてしかるべきだろう。

京アニ放火で『炎炎ノ消防隊』が放送自粛、あの人気ドラマも放送中止の可能性

 7月19日に放送予定だったテレビアニメ『炎炎ノ消防隊』(TBS系)第3話の放送が見送られた。

 同作は、『週刊少年マガジン』(講談社)で連載中の大久保篤原作漫画をアニメ化したもので、世界を襲う人体発火現象の謎に立ち向かう特殊消防隊を描くダークバトルファンタジー。タイトルどおり炎をテーマにいている作品であることから、18日に発生した『京都アニメーション』の放火による大火災を受けての放送自粛と思われる。

「『炎炎ノ消防隊』では人体がいきなり発火して理性を失い暴れまくる炎の怪人(焔ビト)を、主人公ら炎を操れる特殊能力の消防隊員が鎮魂する物語です。 ネット上では『放火する話ならともかく、焔ビトを鎮魂するってお話なのにな』『消防隊の作品を規制とは、火事があっても消防隊は出動するなってことかね』との声も上がっていますが、やはり人体発火は今回の火災を連想させてしまいますから、自粛の判断は賢明だったように思います」(サブカル誌ライター)

 しかし、穴埋めに放送された『進撃の巨人』の特別編『イルゼの手帳』も巨人に睨まれたまま頭を噛み潰される話で、「人が殺されるのはいいのか」とのツッコミが入っている。

 一方、上野樹里主演のフジテレビ月9ドラマ『朝顔』も放送が危ぶまれているという。テレビ誌ライターが解説する。

「予告によれば、7月22日放送の第3話はとある雑居ビルの火災に巻き込まれた4人の焼死体が描かれるようです。出火原因は何者かがガソリンを撒いて火をつけた可能性があるというのも、京都の火災を彷彿とさせ、4人の遺体はいずれもほとんど炭化して生前の面影など少しも見当たらない状態で…という内容とのこと。初回、2話と2ケタの高視聴率だっただけに、ドラマファンはこのシーンがカットされてつまらなくなったり、もしくは放送自体が中止されるのではと心配しているようです」

 タイミングが悪いとしか言いようがないが、今回は70人近い死傷者が出ているだけに、配慮はされてしかるべきだろう。

若者の「政治アレルギー」とどう向き合う? 「ViVi」炎上を経た、ファッション誌編集者の葛藤

 7月21日に参議院議員選挙を控える前月(6月)のこと、講談社が発行するファッション誌「ViVi」のWeb版が、自民党とのタイアップ広告記事を掲載し物議を醸した。現在はすでに特設サイトも閉鎖されているが、極めて異例な企画だけに大きな波紋を呼んだ。

 6月10日、「ViVi」のWeb版が「わたしたちの時代がやってくる! 権利平等、動物保護、文化共生。みんなはどんな世の中にしたい?」というタイトルのPR記事を公開。この呼びかけに、同誌の公認インフルエンサーである“ViVi girl”が、「ハッピーに生きていける社会にしたい!」「いろんな文化が共生できる社会に」「自分らしくいられる世界にしたい」など、それぞれの思いを語り、また、同誌の公式Twitterアカウントは、PR記事のリンク先とともに、「みんなはどんな世の中にしたい? 自分の想いを #自民党2019 #メッセージTシャツプレゼントのハッシュタグ2つをつけてツイートすると、メッセージTシャツがもらえるよ!」と投稿。瞬く間にツイートは拡散され、反応があったが、そのほとんどが「若い人に自民党に対する良いイメージだけを植え付けようとしている」「自民党の広報誌?」「自民党の政策と相反している」というような批判や疑問の声だった。

 そんな中、女性向けファッション誌の作り手側である編集部員A氏も、この「ViVi」の自民党タイアップには「凄まじい衝撃を受けた」という。「クライアントである自民党の政策を企画内で何ら説明していないだけでなく、ほかの政党との比較も行っていない。モデルに党のロゴマークが入ったTシャツを着させて、理想とする未来を語らせるという『雰囲気』だけでバックアップしていることに疑問を抱きました」と企画意図には疑問を隠せない様子だが、一方でファッション誌において「若い読者に向けた、政治への関心を高める企画」を実現することの難しさを実感したという。今回、その内情を明かしてくれた。

「自社がもし特定の政党に絞った企画が上がってきたら、それは断固拒否します。特に『#自民党2019』のように、一党に絞った揚げ句『なんか良さそうな雰囲気』で読者を誘導することが嫌です。また、出版社をはじめその企画に携わった人々が、漏れなくその“思想”を支持するということを意味しているので、もし自分たちが知らない間に自社からそのような発行物やキャンペーンがあったとしたら純粋にショックですし、内容によっては反対・抗議を考えますね」

「ViVi」自民党タイアップ企画をめぐる炎上を見て、もしこの事態がわが身に降り掛かったら……を想像し、あらためて「あの企画はあり得ない」と感じたというA氏。しかし一方で、この騒動において「ファッション誌が政治を取り扱うこと自体は賛成」といった声が世間から上がった点には、思うところがあったようだ。

「『今後、政治を取り上げる予定はあるか?』と問われると、正直なところ“政治”を前面に押し出した企画は考えていません。例えば、いまだに日本は、芸能人が政治的発言をするとアレルギー反応が出るような環境なので……」

 芸能人の政治的発言は疎まれる傾向にあるというのは事実だろう。実際、NEWSのメンバーで、小説家や情報番組のコメンテーターなど文化人としての顔を持つ加藤シゲアキが、「朝日ジャーナル」(緊急復刊2016年7月7日号、朝日新聞出版)の中で、学生団体「SEALDs」に賛同の意を表明した際、一部ファンから「個人の思想の自由は認められるべきだけど、ジャニーズの看板を背負っているなら発言を控えてほしい」「アイドルに政治的発言はしてほしくない」という批判の声が上がった。また、モデルのローラが昨年末、自身のインスタグラムに「We the people Okinawa で検索してみて。美しい沖縄の埋め立てをみんなの声が集まれば止めることができるかもしれないの。名前とアドレスを登録するだけでできちゃうから、ホワイトハウスにこの声を届けよう」と投稿、さらに沖縄県宜野湾市・米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設工事中止について署名活動を行ったところ、「芸能人はイメージ商売だし、政治的な発言ばかりしているとCMで使いにくくなりそう」「浅い知識で行動するのはやめてほしい」と非難の言葉が相次いだ。

 A氏は「政治について語る機会を提案することや、選択肢を提示することは大切という認識はあります。しかし、こうしたアレルギー反応を恐れている面も確かにあるのです」と語る。「ファッション誌が政治を取り扱うこと自体は賛成」という声がある一方、現実問題、政治について語ること=「過激」「危険」といったイメージも根強く、A氏はその狭間で頭を悩ませているようだ。

海外に根付く、「語ることがクール、気にしない方がダサい」という価値観

 しかし、海外に目を向けてみると事情は異なってくる。10~20代の若者が集まる米国内のコンサートで、来場者に有権者登録(アメリカで投票前に必須となる登録)を呼びかけた歌手のアリアナ・グランデが、「若い世代の政治への関心を高めている」と称賛されているほか、A氏いわく「パリコレクションなどのランウェイでは、女性の権利やトランプ政治への反対意見など、世の中のムードやそれに対する表明が大きくされている」とのこと。日本でそういった土壌を育むには何が必要なのだろうか。

「海外には、政治や時事について『語ることがクール、気にしない方がダサい』という価値観があるんですね。それを、いかに日本の若年層に浸透させるか……といった点を考えていくことが大事だと思います。その前段階として、“アレルギー反応を起こさせない”ことに留意すべきなのかもしれません」

 A氏はこうした実感から、「突然、真正面から政治問題を扱う」ことは得策ではないと感じているようだ。

「例えば、『反戦』などは、若い読者でも取っつきやすいのではないかと思っています。直接的ではなく、“間接的”なテーマから始めること。それが、特に若者向けのファッション誌で政治を扱うために必要なことだと感じます」

 2016年の6月より、公職選挙の選挙権年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられ、若者による積極的な政治への参加が期待されている。一方で、若年層の投票率はいまだに低いのが現状。7月21日に参院選が行われるが、今後の在り方として、ファッション誌やSNSなど若者が目にしやすいメディアが、政治意識を高める役を買って出ることが重要になってくるのかもしれない。

京アニ放火事件、33人死亡のショックーー「心神喪失で無罪は許さない」の声に弁護士の見解は?

 7月18日、京都市にあるアニメ制作会社「京都アニメーション」(以下、京アニ)のスタジオが爆発炎上し、33人が死亡するという痛ましい事件が起こった。放火したとみられる男・青葉真司容疑者は、現在京都市内の病院で治療を受けているといい、「意識不明、重体」と報じられている。

 『涼宮ハルヒの憂鬱』『らき☆すた』(TOKYO MXほか)『けいおん!』(TBS系)など、数多くの人気作品を世に送り出してきた京アニで起こった今回の大火災。放火事件の犠牲者数としては「平成以降最悪」だといい、世間はその凄惨さに大きなショックを受けるとともに、深い悲しみに暮れている。また、テレビや新聞の報道から、放火疑いの青葉容疑者の情報が徐々に明らかになるにつれ、ネット上には、強い怒りの感情をむき出しにする者がみられるように。そんな中、特に印象的なのが、次のような言葉だ。

「心神喪失、心神耗弱状態だったと認められ、無罪や減刑になってほしくない」
「責任能力がないと判断されないことを祈る」

 今回のような、多くの犠牲者を出す“テロ”とも言える事件が発生した場合、こうしたコメントがネット上でみられることは少なくない。2001年に起こった「附属池田小事件」の裁判で、弁護人が宅間守元死刑囚(04年9月執行)について「心神喪失もしくは心神耗弱の状態にあった」と主張したことなどが、強く印象に残っている人が多いということだろうが、果たして今回の事件の裁判をめぐって、同様の事態が展開される可能性はあるのか。弁護士法人ALG&Associatesの山岸純弁護士に話を聞いた。

警察官2人をナイフで突き刺した男が「無罪」の例も

 心神喪失者及び心神耗弱者の責任能力に関しては、刑法第39条に、「1.心神喪失者の行為は、罰しない」「2.心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する」と規定されている。山岸氏は、「刑法第39条が適応された事例」を次のように語る。

「2017年8月、警察官2人をナイフで突き刺すなどした罪(殺人未遂)で起訴された被告に対し、今年3月、金沢地裁が、鑑定の結果『心神喪失』として、無罪を言い渡した事件がありました。詳しくはわからないものの、『ナイフで人を刺す』という行為が『悪いことなのかどうなのかわからない』とは、一体どういう精神状態なのか……私個人としては理解できないところでしたので、印象に残っています」

 この心神喪失、及び心神耗弱の「鑑定」また「判断」とは、どのように行われるものなのか。刑法第39条を適用するのは裁判所・裁判官のみであるため、「責任能力がある/ない」を“判断”するのは、当然裁判官だが、「裁判官は医学・生物学・心理学等については素人であるため、“鑑定”を行う」という。

「この鑑定において、医師等が専門的見地から、『まさに罪を犯そうとしているときに、精神の障害により物事の善悪を判断できる状況にあったか』を検証し、裁判所に意見を提出します。裁判官はこの意見を踏まえて、法律的見地から『この人物に刑を適用して罰するべきかどうか』を判断するわけです。なお、起訴するかしないかを判断する検察官が、起訴する前に科捜研などで被疑者に検査を行い、『この人物は心神喪失だ』と判断した場合には、そもそも『起訴しない』こともあります。この場合は、刑法第39条を適用するわけではなく、『起訴しない』という判断になります」

 京アニ放火事件に関しても同様に、裁判で弁護側が心神喪失・心神耗弱状態を主張するのではないかと、ネット上で指摘されている。

「今回の事件においては、犯人性(犯人ではないこと)を争うような弁護活動は無理ですし、情状を酌んでもらうような弁護活動も無理でしょう。となると、“お決まり”のように、心神喪失・心神耗弱を主張するなどといった弁護活動がなされるでしょうが、報道によれば、青葉容疑者は犯行直後に『パクられた(真似された)』と、動機のようなことを口にしていたとのこと。そのような状況であったならば、心神喪失・心神耗弱を主張するような弁護活動も、まず無理でしょう。公判において、もし青葉容疑者が罪を認めるのであれば、弁護人は余計な弁護活動をするべきではないと考えます」

 また、33人もの犠牲者を出した重大な事件という点において、「刑法第39条の適用」に反対する声も出ているが、「事件の大きさと刑法第39条適用の有無は関係ないので、心神喪失が認められるなら、無罪にもなり得るでしょう」と山岸氏は言う。

「検察官は、起訴するにあたり『刑法第39条が適用され、無罪にならないこと』『刑事責任を問えること』をしっかりと検証した上で、起訴しているのです。つまり、無罪になることを避けるため、検察官は“精神的に問題がある”人物を『あえて起訴しないこと』ができるのです。もちろんその場合、精神病院への強制入院など、その他の措置がありますが、こうした背景から、刑事裁判において刑法第39条が適用されるケースは稀になります」

 なお、現在、青葉容疑者は、重体であると報じられている。もし今後、死亡した場合だが、それでも「事件」は存在するため、警察はその終了処理を行うといい、「被疑者死亡のまま書類送検、要するに、まず、一連の捜査を行った警察が証拠などの関係書類一式を検察庁に送検し、その後、検察庁が不起訴として終了することになる」そうだ。

 青葉容疑者に関しては、事件発生の数日前に近隣住人とトラブルになっていたという報道も。近隣住人はマスコミの取材に対し、青葉容疑者に胸ぐらをつかまれ「殺すぞ。こっちは余裕がないんだ」とすごまれたことを、明かしていた。

「昨今、鬱屈した環境にある成人が、突然、このような重大事件を引き起こすことが繰り返されています。基本的人権の尊重と社会的正義を実現する立場にある弁護士である以上、なかなかはっきりとは言えませんが、重大事件を引き起こす可能性のある人間に対しては、警察職員が注意を怠らないようにすべきだと私は考えます。具体的にそういった人物を定義することは非常に難しい問題ではあるものの、周辺住民からの当該人物に関する連絡や相談などを真剣に聞き、早い段階から訪問するなどして把握することは必要と感じます」

 事件の全貌が明らかになるには、まだ時間がかかりそうだが、真相が解明されること、そして何より今回負傷された方々の一日も早い回復を祈らずにはいられない。

『ミュージックステーション』によるジャニーズ事務所への忖度が男性アイドル市場に残した傷

 19日放送『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)は、放送時間を90分に拡大し、ジャニーズ事務所社長・ジャニー喜多川氏の追悼企画を放送する。

 『ミュージックステーション』の過去素材をはじめとしたテレビ朝日のアーカイブ映像から、ジャニー氏に関して語られた証言を発掘し、彼の功績を振り返る予定だという。

 また番組には、亀梨和也(KAT-TUN)、Kis-My-Ft2、HiHi Jets、美 少年の4組が出演し、ジャニー氏との思い出を語る企画や、4組による『ミュージックステーション』のための特別パフォーマンスが披露されるという。

 ジャニーズ事務所のアイドルプッシュを長年サポートし続けてきた『ミュージックステーション』ならではの追悼番組に、ファンの期待が集まっている。

 しかし、ジャニーズ事務所と『ミュージックステーション』が深い関係を築いた数十年の蜜月には、負の側面もあった。ジャニーズ事務所による“圧力”とテレビ局側の“忖度”によって、ジャニーズ事務所以外の男性アイドルグループが地上波テレビから排除されてきたのではないか、という疑惑だ。

 DA PUMP、w-inds.、Leadといったライジングプロダクション所属の男性グループが一番の被害者とされているが、そういった排除の最大の舞台となってきたのが『ミュージックステーション』だ。

 日本の音楽番組として最も人気を誇り、現在ではゴールデン帯に放送されている唯一のポップス中心の音楽番組である『ミュージックステーション』がそのような姿勢をとってきたことは、日本の音楽文化を少なからず歪ませてしまったと言えるのではないか。

『ミュージックステーション』から弾かれた男性グループたち
 この流れが始まったのは、1997年11月14日放送回だと言われている。この日の放送でDA PUMPはKinki Kidsと共演する予定だったのだが、放送当日になってKinki Kidsの姿はなかった。

 この不可思議な現象に関して、「FOCUS」(新潮社)は、ジャニーズ事務所が前日になって急きょ出演取りやめを通告したために起こった出演者変更で、それは「DA PUMPを出すなら、ウチのタレントは出演させない」という意思表示なのだと報じた。

 実際、それからDA PUMPが『ミュージックステーション』の通常放送回に出ることは長らく途絶え、「U.S.A.」で再ブレイクを果たした2018年まで21年もの間、出演の機会に恵まれることはなかった。

 他のライジングプロダクション所属グループも似たように不遇な扱いを受けている。w-inds.は橘慶太がソロで出演したことはあるもののグループでは出演することができていないし、元Folderの三浦大知も再デビューから11年もの月日が経った2016年まで出演することができなかった。

 DA PUMPの件から時が経ち、ジャニーズ系とは若干畑違いのLDH所属グループであったり、東方神起やBIGBANGやBTSなどのK-POP男性アイドルは『ミュージックステーション』に出演している。

 番組のスタンスも変わりつつあるのかもしれないが、しかし一方で、超特急、BOYS AND MEN、Da-iCE、DISH//といった非ジャニーズ男性グループは、日本武道館クラスの大会場で単独ライブを開くことのできるほど人気があるのにも関わらず、いまだに同番組への出演がない。

ジャニーズ帝国のメディア支配に陰り
 今月17日には、独立した元SMAPのメンバー(稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾)を番組に出演させないよう、ジャニーズ事務所がテレビ局に圧力をかけていた可能性があるとして、公正取引委員会がジャニーズ事務所に注意をしていたと報道された。圧力が事実であれば、独占禁止法違反につながる可能性がある。

 ジャニーズ事務所がテレビ局にかけてきた“圧力”と、番組製作サイドが力のある芸能プロダクションに怯えて“忖度”する構図に対し、ついにメスが入ったのだ。

 ジャニーズ事務所が長年にわたって男性アイドルグループの市場を独占できた背景には、非ジャニーズ系への圧力が機能していたことがあったと考えられる。ひとつの事務所が市場を独占してきたということは、本来様々な表現の可能性があったはずの「男性アイドル」というフォーマットの“幅”が狭められてしまったということでもある。

 「圧力などない」のであれば、テレビ局側も「忖度」の必要などないはず。様々なプロダクションの男性アイドルがメディア上でスポットライトを浴びる機会が増え、活躍の場を広げられることを願う。

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Sexy Zone・中島健人、「つながりあったんだ!」とファン衝撃の“芸能界で最初の友達”とは

 Sexy Zoneメンバーが交代でパーソナリティを務めるラジオ『Sexy ZoneのQrzone』(文化放送)。7月15~18日の放送回には、中島健人と佐藤勝利が登場した。

 「人生で初めての友達は誰ですか? また、芸能界で初めてできた友達は誰ですか?」という質問が届いた17日、「岸ですね」と答えたのは佐藤。ジャニーズ事務所に入所し、最初にできた友達が、King&Prince・岸優太だったという。2人は現在も仲が良く、“親友”であることはすでにファンにも知られている。佐藤はジャニーズJr.時代、事務所スタッフから「岸の後ろで踊っていれば間違いない。アイツを真似しろ」と言われていたそうで、仕事の面でも岸を信頼している様子。

 一方、中島が芸能界に入って初めてできた友達は、俳優の太賀(現在は仲野太賀)なのだとか。太賀は昨年ヒットしたドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)に今井勝俊役で出演し、ブレーク俳優の仲間入りを果たしたが、中島と太賀はすでに10年前の2009年に放送された、中山優馬主演のドラマ『恋して悪魔〜ヴァンパイア☆ボ~イ〜』(フジテレビ系)で共演していた。

 中島は太賀との出会いを振り返り、「最初ね、俺ね、ちょっと太賀ね、あの~嫌いだったのよ」と告白。中島は当時、まだデビュー前だったが、「ドラマ2本目(の出演)だったのに、めちゃめちゃ調子乗ってたの。自分はもう、本当にお芝居できるって、全然できないのに思ってた」と“勘違い”している時期だったとか。

 そこに、芸歴も年齢も先輩である太賀が、中島に対して演技の“アドバイス”をしてきたことで、「俺だってできるんだ!」と激しい対抗心を燃やしていたと暴露。とはいえ、中島は反抗していたわけではなく、自分の未熟さを自覚し、素直に太賀のアドバイスを受け入れたそう。そんな協力もあり、ドラマ後半からは「連絡先とかも交換して。普通にドラマ終わってからも交流があったりとかした」と明かしていた。

 共演から10年近くたった今、「最近会ってなくて。というか、全然会ってないんだけど」と交流はないという、中島と太賀。「自分の中ではすごく印象的だったから、なんか彼にとって自分っていう記憶があれば、そこは忘れないで心の中で大切にしておいてほしいな」と、太賀に対する思いを打ち明けたのだった。

 このエピソードにファンからは、「ケンティーの芸能界最初の友達が太賀くんってびっくり!」「太賀くんとつながりあったんだ、これは初耳!」「全然会ってないのは寂しいね。また共演してくれるといいな!」など、驚きの声が上がっていた。
(華山いの)