個人デリヘルを経営し風俗嬢としてプライベートセックスレッスンを行う曼荼羅の不定期対談コーナー「曼荼羅の部屋」。今回は伝説のストリッパー・ファイヤーヨーコさんに会ってきました。ヨーコさんがストリッパーになった理由から、伝説と呼ばれるワケまで聞いてきました。
◎ゲスト:ファイヤーヨーコさん
高知県生まれ。年齢不詳。20代後半でホステスからショーパブに転身。日本各地をショーパブで行脚するなか、30歳でストリップデビュー。以降、マンコで鉛筆を折り、アソコでスプーンを曲げ、アソコで火を吹くなどの「花電車」芸で伝説の人物となる。著書に『21世紀の「性器考」 』(河出書房新社)。現在は、全国のストリップ劇場やライブハウスのステージに立つかたわら、自身が考案した尿もれトラブル改善の「お尻プルプル体操」の講習を行う。指南DVD『ヨーコのお尻プルプル体操』も好評発売中。
タダで体を触られるなら、金を取ってやろうと思った
曼荼羅 “伝説のストリッパー”といわれているヨーコさんが、そもそもストリップを始めたきっかけから教えていただけますか?
ファイヤーヨーコ はじめは物撮り専門のカメラマンをしていたんですけど、ヘルニアになっちゃって、デカい機材を持てなくなったんですよ。それでカメラを諦めて、次にやることをホステスしながら、ちょっと考えようと思って。それがバブルの後半だったんです。そしたら、お客さんが自分の売掛金を200万円くらい飛ばしていなくなっちゃって、私の借金になったわけですよ。でも私は、やる気が全然ないホステスだったんで、給料の中から200万円を返していくのが結構難しくて。
それで、裸で踊るショーパブに行ったんです。借金を返して各地を放浪しつつ、店のプロデュースを頼まれたりしていたんですが、「もういい加減、30歳でショーパブっていうのもどうかな〜」って思ってたんですよ。でもやりたいことがなく、どうしようみたいな。そしたら、「ストリップ行けばいいのに」って。私、ショーパブで花電車をやってたんですね。風船を吹き矢で割ったりとか、ラッパを吹いたりとか古典的な花電車の芸を、その頃からやってたんです。それを見たお客さんに、「それだけで食っていけるし、あんたならいける。勝てるから」って、ずっと言われてた。ただ顔出しをしないといけない。新聞に、来週の出演者として顔が出るわけですよ。それでずっと躊躇してたんだけど、ラストチャンスだと思って。まず十三ミュージックでデビューが決まりました。
曼荼羅 そもそもなのですが、水商売時代にハダカを使おうと思ったきっかけはなんですか?
ファイヤーヨーコ やっぱりね、同伴で食事に行っても、車でホテルに連れ込まれたりとか、そういうお客さんにホントうんざりしてたんですよ。店でも、自分のお客さんだったらいいですけど、ヘルプで座った時に、もう乳揉まれるわ、パンツに手突っ込まれそうになるわとかね。そんなふうにタダで触られるくらいだったら、金取って触られた方がよっぽどマシだと思って。ショーパブでテーブルダンスみたいなの、あるじゃないですか。それだったら丸々自分の収入になるし、それでホステスをやめてショーパブに行ったんです。
曼荼羅 私、大阪のショーパブみたいな「おっパブ」で少し働いてたことがあるんです。吹き矢で飛ばすショーとかやってたんですよ。まさか同じお店だったり……?
ファイヤーヨーコ はいはい。そこですよ。
曼荼羅 え!? ご本人様かな? ×××の……。
ファイヤーヨーコ そうですそうです、おんなじ店です。チップとか、結構景気は良かったでしょ?
曼荼羅 はい。えぇーすごい。あの時、まだ19歳だったんですけど、「なんだろうこの世界は」ってショーに圧倒されて。
ファイヤーヨーコ ショーパブは、タダで男に触られる屈辱感からの解放でしたね。そこの従業員に、ラッパを渡されたんです。「音が鳴るようになったら、ショータイムに出れば手当てがつくから」って。それを持って帰って、母ちゃんが買い物に行った隙にパンツ脱いでやってみたんですよ。そしたら「プッ」って。「あ〜、ここの筋肉だ」っていうのがすぐわかって、その日のうちに「パフパフパフ」って鳴るようになりました。それが、花電車のきっかけだね。
曼荼羅 そもそも練習して、そう簡単にできるもんじゃないですよね。
ファイヤーヨーコ なんかね、筋肉でわかった。素質として必要なのは、筋肉を動かす器用さ。ここの筋肉を単体で動かすとか。例えば「右の耳だけを動かしてください。左は動かさずに」って言っても、できない人がいる。ここの筋肉なんだよ、って教えてもできない人はいる。でも私には、その器用さがある。そういうのは特技みたいなものですね。
曼荼羅 じゃあラッパができるようになられてから、ショーの方を本格的に? ファイヤーヨーコといわれるようになった、火を吹く芸はどう生まれたんですか?
ファイヤーヨーコ そうですね。ラッパができる=吹き矢もできるし、タバコを飛ばすこともできるし。勝負はそっからですよね。ストリップデビューの時に、花電車のライバルが10人くらいいたわけですよ。私は30歳という、引退する歳でデビューしてるんで、もう後がない。その10人を追い抜かないと、仕事がなくなって去らざるを得ない。じゃあ何をしようか? その10人ができないことをやんなきゃいけない。
それで、マンコで火を吹いてみたんです。あと、スプーン曲げといったパワー系。最初は割り箸折りだったんですよ。ところが、今日みたいな雨の日は湿気が強く、箸は曲がるだけで、折れないことがあった。それに、箸が斜めに裂けたりするんで、中に傷がついたりいろいろ問題があったんですよ。で、硬さは格段に硬いんですけども、鉛筆折りに移行して、その鉛筆の数が、1本2本3本4本って増えていく中で、スプーンに変わって……。その時には、花電車のライバルはもうほとんどいなかったですね。
曼荼羅 師匠についたりしないで独学で習得したんですか?
ファイヤーヨーコ はい独学で。落語と一緒で、大体は師匠がいてその人にネタを教えてもらう、継承していくみたいな感じ。三遊亭一門のネタを林屋一門は勝手に取れないわけですよ。でも、ラッパを吹いたり、風船割りとかはもう特許切れみたいなもんでね。昔からあるので、それはやりますけども、勝手に人のネタをパクれない。私の場合はやろうと思ってもできないところに到達しちゃったっていうか。絶対にマネできない。それが、おかげさまで生き残ってこれた勝因なのかなと思ってます。
曼荼羅 お弟子さんは、ほとんどいらっしゃらない?
ファイヤーヨーコ はい。あまりにも鍛えすぎて、もう弟子もできません。「やりたいんですけど」「教えてもらえませんか?」って言われたことは何回もあるんですけども、私のショータイムを見てもらうと、鉛筆折りの時点で「すいません」って、帰っていく(笑)。だから弟子が1人もいない状態。
曼荼羅 ストリップの客層や男女差は、数十年の中で変わってきてますか?
ファイヤーヨーコ もちろんもちろん。ストリップの観客にも世代交代があります。若い人が多くなってきたんですが、残念ながら、今の若い人って遊び方を教えられてないでしょ? 例えば、お金払いがあまり良くなかったりとか、キャァーキャァー盛り上げればいいみたいなね。ストリップ劇場のマナーって、映画館と一緒なんで。携帯出さないタバコ吸わない、騒がないのがマナー。そのマナーを履き違えたお客様が入ってくるのも事実です。でも、一回来てくれると、それがわかってくれるかなって。
曼荼羅 3年くらい前に浅草のストリップ劇場へ行った時、客席から投げられる紙テープのタイミングも決まっているんだとわかって、独特の世界だなと思いました。でも、決して料金は安くもないですし、最近では風俗の方が安価になりすぎて値段に差があまりなくなってきていますね。それでも、あえて“射精できない”ストリップショーを見に行くお客さんは何目的なんだろう? と不思議なんです。独特の世界観を堪能したり、美しいものを見る感覚?
ファイヤーヨーコ 抜きが必要じゃない男性が、ショーパブに行ったりキャバに行ったりする延長線上なんじゃないかな〜と思う。高いとは言え定額だし、延長もないしね。ほかにお金があんまりかからないし、ずーっといられる。
曼荼羅 どこもそうなんですか? 劇場の開演から終演までいられる?
ファイヤーヨーコ そうです。時間制なし。そういう安心感もあるんじゃないですかね。最初は、女の子のいやらしいところばっかり見てると思うんですけど、ずっと見てると飽きてくる。でも何回か見に行ってるうちに、「オキニ」ができてくるとかね。あとは、踊りのめちゃくちゃうまい子に当たって、その踊りを愛でるようになっていく。目が肥えていくにつれて、芸のある子にハマっていくとか、見方が変わっていくんですね。それと、誰かに恋をしたりとか。そこですよね。だったらもう、キャバ行くよりは絶対安いし、別に抜きはいらないし。
曼荼羅 ヨーコさんの花電車を見に来る方は、男性と女性のどっちが多いですか?
ファイヤーヨーコ ストリップ劇場ではなくライブハウスとかだったら、半々ですね。女性の方が多いかもしれない。エロがないんで、私(笑)。いいんだか悪いんだか、パンツを脱いでもエロくないんですよ。だから、「えぇーストリップ?」っていう女性の偏見をブッ飛ばしてしまうみたいで。気軽に見に行けるストリップの代表なんじゃないかと思うんですよ。要するに、電撃ネットワークの女版みたいな。そんなノリなんで、別にまったくエロじゃないですね。
曼荼羅 女子同士で誘い合っても行けそうですね。
ファイヤーヨーコ そうそうそうそう。「全然そんなんじゃないから」って言える、数少ない本当に“エロが全くない芸人”です。良いのか悪いのかわかりませんけど(笑)。
曼荼羅 逆に、エロいショーだとどんなものがありますか?
ファイヤーヨーコ まぁストリップだと、天狗ショーとかね。バイブレーターを入れながらオナニーするとか。ディルドをアナルと前の二本挿しする人もいましたし。それでも、綺麗な女の子がやれば、女性が見ても綺麗なものに見えるし。踊る子の目指すとこによって、エロくもなればエロくなくなりもしますね。演者次第かな。
曼荼羅 ヨーコさんが見てきたストリッパーの中で、強烈だった方はいますか?
ファイヤーヨーコ 私は踊りの部分が苦手だったんですよ。そんな別に、大してうまくない。苦手意識がすごく強くて、踊りがうまい人のステージを見て泣いたこと、泣かされたこといっぱいありますよ。「あなた『劇団四季』でも行けたのに、なんで? なんで脱いでんの?」っていうようなね、そんな人を見てきました。もうプロ顔負けというかね。『劇団四季』超えてるでしょ! っていうような子がいっぱいいるんですよね。それ見ると、鳥肌立つし泣かされるし。私が鼻くそほじっている時に努力してるから、差がつくのは当たり前なんですけど。
曼荼羅 いますよね。そういう脱がなくても生きてけそうな人。
ファイヤーヨーコ 私はデビュー当時、花電車の技量的には完成されていたし、若かったのでパワーもあって最盛期。でも、こっち(トーク)がついてこなかったんですよ。ステージって集団催眠みたいなもんで、お客さんを盛り上げるのは、“しゃべり”に懸かってるわけじゃないですか。その緩急のつけ方、笑わせ方とか間の取り方とか、それを勉強するためにお笑いとか見に行きましたね。
曼荼羅 お笑いとはびっくりです! どういった方を見てきましたか?
ファイヤーヨーコ 一番勉強になったのは電撃ネットワーク。今はもう亡くなられた、司会の三五十五さん。この方の緩急のつけ方、話の持って行き方、気合の入れ方とかね、お客さんに向かってパワーがバンバン出てるわけですよ。この人はすげぇなと思って、しょっちゅう日本全国、海外まで追っかけていましたね。実際に可愛がってもらって、全国ツアーの前座で出させてもらったりとか。でも、それだけじゃ物足らず、しょっちゅう追っかけてました。
曼荼羅 ファン?
ファイヤーヨーコ ファンです。仕事仲間でもあり、先輩であり、ファンでありみたいな感じで、そっから学びましたね。こっち(トーク)が身になるまで、5年くらいかかりましたね。集団催眠状態に持っていけるまで。
曼荼羅 でも尊敬できる人や勉強になるなって思える人に出会えたのってラッキーですよね。
ファイヤーヨーコ そうそう。
*曼荼羅*(まんだら)
デリヘルで風俗デビューし、出稼ぎ&吉原ソープを掛け持ちした後、現在は素人童貞などSEXに自信のない悩める男性のためにプライベートレッスンをしているアラフォー風俗嬢。子宮筋腫と腎臓の手術経験があり、現在は子宮頸がん中等度異形成持ち。売りはHカップのおっぱい。
ブログ「続・おちぶれ続けるアラフォーでぶ女の赤字返済計画」
悩める男性のためのSEXレッスン「プライベートレッスン」
――後編は7月◎日公開

日本芸能界において数々の功績を残したジャニーズ事務所社長・ジャニー喜多川氏が急逝した。ここでは特別寄稿として、雑誌ジャーナリズムにおける、ジャニーズ事務所と対峙した“縁のある識者”らに、彼が残した芸能界への功績と寄稿者によるジャニーズ関連記事への思いを振り返ってもらいたい。第二回目は、「噂の真相」芸能記者の常田裕氏。
