無印良品の衣類は「本当に良品」なのか? 「夏の麻素材服は微妙な出来」と専門家解説

――ファッションライター・南充浩氏が、いま話題のファッションニュースに斬り込む!

 国内の衣料品消費市場が縮小する中、海外市場へ参入する大手ブランドが増えました。実はワールドやイトキン、オンワード樫山などの大手アパレルは90年代後半から中国市場へ進出していましたが、いずれも成功せず、2010年頃から再進出しているというのが実情です。

 そうした中にあって、海外で最も成功している国内ブランドがユニクロと無印良品。無印良品は、百貨店ブランドやDC(デザイナーズキャラクター)ブランド全盛期の1980年に誕生しました。当時は、ある程度お金を出さなければ、“まとも”な洋服は買えなかった時代。もちろん、ダイエーやジャスコ(現イオン)などに代表される大手総合スーパーマーケットには低価格商品が数多く並んでいましたし、鈴屋や鈴丹、リオチェーンなどの大手低価格カジュアルチェーン店も数多く存在していたものの、いずれも、デザイン、シルエット、生地の品質、色柄……どの項目でもブランド物に遠く及んでいませんでした。トレンドという情報源は同じでも、それを再現するノウハウ(生産背景も含めて)が、ブランド側に囲い込まれていたからです。

 そういう状況下で、無印良品は「わけあって、安い」をキャッチコピーとして、ブランド物と低価格衣料品の中間的な存在として生まれました。

 現在、かつての大手低価格カジュアルチェーンの多くが消え去りましたが、90年代後半からユニクロが伸び、それに追随してさまざまな低価格ブランドが誕生。しかし、いずれも80年代、90年代の低価格衣料品に比べると、はるかにデザイン・シルエット・色柄はマシになっています。生地や縫製の品質はイマイチな場合もありますが、トレンドの再現性で言えば「ブランド物」とあまり遜色なくなっています。

 そうした中においては、無印良品の服は「地味」に見えます。ユニクロと同じくベーシックカジュアルに分類されると思いますが、よりナチュラルテイストが強く、色バリエーションもユニクロに比べると少なく、だいたいどのアイテムも3~5色程度となっており、その色も白・黒・紺・グレー・ベージュのベーシックカラーがほとんどなので、服そのものだけでなく店頭も地味な印象です。

 また値段もユニクロに比べると、アイテムにもよりますが、だいたい平均的に1,000~3,000円くらい高く設定されています。決して高くはありませんが「激安」というわけでもありません。

 さて今回、そんな無印良品の衣類について、サイゾーウーマン編集部から「本当に『良品』なのですか?」というテーマで執筆依頼が来たのですが、こうした疑問が湧いてくるのは不思議ではありません。今の低価格ブランドやユニクロを見慣れた人からすると、全体的に「割高感」があるため、それ相応の品質が伴っているか、気になるところなのではないでしょうか。

 割高感に加え、品質に疑問を抱くアイテムもあります。無印良品が夏に展開する麻素材の服は、微妙な出来が多いと感じています。例えば、麻100%のスラックスがありますが、これは洗濯をするとひどくシワシワになってしまうのです。ドレッシーなスラックスタイプだと、そのシワシワはミスマッチになってしまいますから、これはもっとカジュアルパンツに寄せたデザインにすべきだったのではないかと思います。また、昔買った麻100%ジャケットも、ユニクロの麻綿混ジャケットに比べるとシワシワ感が目立った上に、袖裏に裏地が付いておらず、着用時の滑りが悪かったことがあります。

 また冬用の防寒アウター類も微妙な印象も拭えません。例えば、ユニクロよりも1,000~2,000円くらい高い軽量ダウンジャケット類は、品質においてあまり納得できません。またウールコート類もやはりユニクロと比べ、価格、品質の面で、「飛び抜けていい」とは言い難いのです。

 しかし、逆に他ブランドよりも安く品質もいい商品もあります。例えば靴下ですが3足で890円です。さらに今秋からは3足790円へと値下げするとのこと。個人的に、無印良品の衣類の中で最もコスパが高く、機能的に優れていると思っているのがこの靴下で、特に「脱げにくいフットカバー」は圧巻です。

 夏にはスリッポンシューズを履くことが増えますが、靴の履き口から靴下が大きく顔を覗かせているのはバランス的によくありません。そこで考え出されたのが、足先とかかとだけを覆い、足の甲の部分がない「フットカバー」という商品で、業界的にはレディース用が先行しました。メンズ向けに広く出回るようになったのは、その後のことになります。

 ところが、このフットカバーという商品は甲の部分がむき出しですから、構造的に極めて「脱げやすい」のです。14年頃まで、ユニクロ、ジーユーなどさまざまな低価格ブランドのフットカバーを試してみましたが、いずれも歩いていると靴の中でかかと部分から脱げてしまい、イラッとして手持ちのフットカバーを全て捨てたこともあります。そんなときに「脱げにくい」という文字に惹かれて買ったのが当時3足990円の無印良品のフットカバーでした。

 ほかのブランドの多くは、不安定な構造を補完し、脱げやすさを解消するために、かかとの内側にジェルのような滑り止めが付いていますが、無印良品のフットカバーは、ジェル部分がありません。全て編み生地だけで作られているにもかかわらず、靴の中でほとんど脱げないのです。よほど足をねじったような歩き方をすれば脱げることもありますが、通常、足をねじりながら歩く人はいません。ジェルなしでこの「脱げにくさ」を保った上で、現在3足890円という安さは業界随一と言っても過言ではありません。あまりに気に入ったので、これを9足くらい持っていて、毎年3足ずつ買い足しています。

 個人的な評価でいうと、無印良品の衣類は、「コスパが良い商品とコスパが悪い商品が混在している」と感じます。買う場合はじっくりと見極めたり、ウェブでさまざまな人のレビューを読んだりして選ぶ方が賢明だと言えます。

 しかしながら、無印良品が見事なのは、ブランドとしてのテイストの統一ぶりでしょう。これはユニクロよりも上ではないでしょうか。先ほどは地味と言いましたが、店作りに統一感があるのは事実で、商品にも良くも悪くも統一感があります。百貨店ブランドも含めて、毎シーズンここまで統一感を持たせられているブランドは国内ではちょっと見当たりません。だからこそ、世界的に支持されているのではないでしょうか。
(南充浩)

無印良品の衣類は「本当に良品」なのか? 「夏の麻素材服は微妙な出来」と専門家解説

――ファッションライター・南充浩氏が、いま話題のファッションニュースに斬り込む!

 国内の衣料品消費市場が縮小する中、海外市場へ参入する大手ブランドが増えました。実はワールドやイトキン、オンワード樫山などの大手アパレルは90年代後半から中国市場へ進出していましたが、いずれも成功せず、2010年頃から再進出しているというのが実情です。

 そうした中にあって、海外で最も成功している国内ブランドがユニクロと無印良品。無印良品は、百貨店ブランドやDC(デザイナーズキャラクター)ブランド全盛期の1980年に誕生しました。当時は、ある程度お金を出さなければ、“まとも”な洋服は買えなかった時代。もちろん、ダイエーやジャスコ(現イオン)などに代表される大手総合スーパーマーケットには低価格商品が数多く並んでいましたし、鈴屋や鈴丹、リオチェーンなどの大手低価格カジュアルチェーン店も数多く存在していたものの、いずれも、デザイン、シルエット、生地の品質、色柄……どの項目でもブランド物に遠く及んでいませんでした。トレンドという情報源は同じでも、それを再現するノウハウ(生産背景も含めて)が、ブランド側に囲い込まれていたからです。

 そういう状況下で、無印良品は「わけあって、安い」をキャッチコピーとして、ブランド物と低価格衣料品の中間的な存在として生まれました。

 現在、かつての大手低価格カジュアルチェーンの多くが消え去りましたが、90年代後半からユニクロが伸び、それに追随してさまざまな低価格ブランドが誕生。しかし、いずれも80年代、90年代の低価格衣料品に比べると、はるかにデザイン・シルエット・色柄はマシになっています。生地や縫製の品質はイマイチな場合もありますが、トレンドの再現性で言えば「ブランド物」とあまり遜色なくなっています。

 そうした中においては、無印良品の服は「地味」に見えます。ユニクロと同じくベーシックカジュアルに分類されると思いますが、よりナチュラルテイストが強く、色バリエーションもユニクロに比べると少なく、だいたいどのアイテムも3~5色程度となっており、その色も白・黒・紺・グレー・ベージュのベーシックカラーがほとんどなので、服そのものだけでなく店頭も地味な印象です。

 また値段もユニクロに比べると、アイテムにもよりますが、だいたい平均的に1,000~3,000円くらい高く設定されています。決して高くはありませんが「激安」というわけでもありません。

 さて今回、そんな無印良品の衣類について、サイゾーウーマン編集部から「本当に『良品』なのですか?」というテーマで執筆依頼が来たのですが、こうした疑問が湧いてくるのは不思議ではありません。今の低価格ブランドやユニクロを見慣れた人からすると、全体的に「割高感」があるため、それ相応の品質が伴っているか、気になるところなのではないでしょうか。

 割高感に加え、品質に疑問を抱くアイテムもあります。無印良品が夏に展開する麻素材の服は、微妙な出来が多いと感じています。例えば、麻100%のスラックスがありますが、これは洗濯をするとひどくシワシワになってしまうのです。ドレッシーなスラックスタイプだと、そのシワシワはミスマッチになってしまいますから、これはもっとカジュアルパンツに寄せたデザインにすべきだったのではないかと思います。また、昔買った麻100%ジャケットも、ユニクロの麻綿混ジャケットに比べるとシワシワ感が目立った上に、袖裏に裏地が付いておらず、着用時の滑りが悪かったことがあります。

 また冬用の防寒アウター類も微妙な印象も拭えません。例えば、ユニクロよりも1,000~2,000円くらい高い軽量ダウンジャケット類は、品質においてあまり納得できません。またウールコート類もやはりユニクロと比べ、価格、品質の面で、「飛び抜けていい」とは言い難いのです。

 しかし、逆に他ブランドよりも安く品質もいい商品もあります。例えば靴下ですが3足で890円です。さらに今秋からは3足790円へと値下げするとのこと。個人的に、無印良品の衣類の中で最もコスパが高く、機能的に優れていると思っているのがこの靴下で、特に「脱げにくいフットカバー」は圧巻です。

 夏にはスリッポンシューズを履くことが増えますが、靴の履き口から靴下が大きく顔を覗かせているのはバランス的によくありません。そこで考え出されたのが、足先とかかとだけを覆い、足の甲の部分がない「フットカバー」という商品で、業界的にはレディース用が先行しました。メンズ向けに広く出回るようになったのは、その後のことになります。

 ところが、このフットカバーという商品は甲の部分がむき出しですから、構造的に極めて「脱げやすい」のです。14年頃まで、ユニクロ、ジーユーなどさまざまな低価格ブランドのフットカバーを試してみましたが、いずれも歩いていると靴の中でかかと部分から脱げてしまい、イラッとして手持ちのフットカバーを全て捨てたこともあります。そんなときに「脱げにくい」という文字に惹かれて買ったのが当時3足990円の無印良品のフットカバーでした。

 ほかのブランドの多くは、不安定な構造を補完し、脱げやすさを解消するために、かかとの内側にジェルのような滑り止めが付いていますが、無印良品のフットカバーは、ジェル部分がありません。全て編み生地だけで作られているにもかかわらず、靴の中でほとんど脱げないのです。よほど足をねじったような歩き方をすれば脱げることもありますが、通常、足をねじりながら歩く人はいません。ジェルなしでこの「脱げにくさ」を保った上で、現在3足890円という安さは業界随一と言っても過言ではありません。あまりに気に入ったので、これを9足くらい持っていて、毎年3足ずつ買い足しています。

 個人的な評価でいうと、無印良品の衣類は、「コスパが良い商品とコスパが悪い商品が混在している」と感じます。買う場合はじっくりと見極めたり、ウェブでさまざまな人のレビューを読んだりして選ぶ方が賢明だと言えます。

 しかしながら、無印良品が見事なのは、ブランドとしてのテイストの統一ぶりでしょう。これはユニクロよりも上ではないでしょうか。先ほどは地味と言いましたが、店作りに統一感があるのは事実で、商品にも良くも悪くも統一感があります。百貨店ブランドも含めて、毎シーズンここまで統一感を持たせられているブランドは国内ではちょっと見当たりません。だからこそ、世界的に支持されているのではないでしょうか。
(南充浩)

毒親被害と「男女差」を考える――彼が切り裂きたかったのは“へその緒”だった【田房永子×音咲椿対談】

 『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)ほか著書で、29歳のときに縁を切った母親との葛藤を描き、コミックエッセイで初めて「毒親」と呼ばれるジャンルを生み出し『「男の子の育て方」を真剣に考えてたら夫とのセックスが週3回になりました』(大和書房)を6月22日に刊行した田房永子さん。元彼の母が毒親で、一方的に婚約を破棄された経験を『私の彼が毒親から逃れられない!~婚約破棄で訴えてやる・番外編~』(サイゾーウーマン)で描いている音咲椿さん。音咲さんの元彼が毒親から逃げられなかったのはなぜか。毒親との関わり方に性差はあるのか。旧知の仲の2人が語り合った。

***

田房永子さん(以下、田房) 音咲さんの元彼・Nさんって、2、3回会ったことがあるけど、どイケメンですよね!

音咲椿さん(以下、音咲) きれいな顔ですよね(笑)。でも残念な結果になってしまいました。決定的な事件は、お義母さんが「同居しろ」と言い出したことだったんです。私も彼も「同居はしない」と団結していたはずでした。なのに、いつの間にかNは寝返っていて……以来、彼に電話をしても着信拒否。すでに2年も同棲していたのだから、普通なら別れるときは2人で話し合って別れると思うんですが、一切なにも言わず、一方的に婚約破棄されました。

音咲 納得がいかず調停を起こしたら、お義母さんから「お宅とは婚約していませんから」と、“何もなかった”ことになって。お義母さんは「いますぐ50万円払え」といった無理難題を要求してきたり、彼の仕事(エロ漫画家)について「汚らわしい」と暴言を吐いたり……。彼が仕事できないくらい、ひどい状況だったんです。だから彼も、お義母さんから絶対に離れたいはずと思っていたのに、結局離れなかった。

田房 その手のお母さんって、かぐや姫みたいにありえない要求を課してくるよね。本当は50万円なんてどうでもいいんですよ。それは罠。Nさんが音咲さんのほうに行かないようにしているだけ。「自分のところにいなさい」という脅しだと思うよ。

音咲 やっぱりそうなんだ!? お義母さんは、『母がしんどい』のエイコのお母さんと似ていると思うんですよ。お義母さんは、以前は私を自分の実家の墓参りにまで連れていってくれて。「大好き!」「あなたは家族の一員ね」という感じで、接してくれていたんです。

田房 お義母さんが音咲さんのことを「好き好き」と言ったのは、「私の懐に入りなさい」と同じ意味だと思うよ。自分が知らないところで、Nさんと音咲さんが仲良くしているのは嫌。両方とも単独で自分が手に入れたい。でもその気持ちを自覚しているわけではないから、ハチャメチャなことになる。そういう人はその場の衝動と不安に突き動かされていて、心の中は常にパニック。だから他人を引っかき回す一方で、「お嫁さんと仲良く出かける義母でありたい」という思いもあって、周りは惑わされるんです。私の母もそういう感じだった。

田房 でも、今はお互い年を取ったのと、私が離れたことによって母もいろいろ考えたのかわからないけど、変わりましたね。離れることは重要。その人のパニックに巻き込まれている最中に「お互い落ち着きましょう」と言うのは無理だから。まず離れて、お互いが自分の本当の心を見つめる。その作業には10年くらいかかるんですよ。

音咲 私も10年間、怒りと悲しみがすごかった……。なぜあそこまでお義母さんに憎まれなければならなかったのか、今もわからないです。

田房 音咲さんの人格は関係ないよー。私が悪かったとか、落ち度があったとか思う必要はまったくないから。彼がお義母さんと離れられないのは彼の問題だし、音咲さんは100%被害者。そういう人に巻き込まれてしまう要素はあるかもしれないけど、それは、自分の心が回復したあとで考えること。

音咲 “理想の嫁”じゃなかったのかなとか、考えてしまうんです……。

田房 “理想の嫁”なんか、ないないない!

音咲 Nのことがすごい好きだったのに、2人で生活した2年間、交際期間を入れると3年間を“何もなかった”ことにされたことがすごく悲しくて、受け入れられなくて。しかも、お義母さんから調停で「バカ女」と追い掛けられて、殺されてもおかしくない状況。2018年に、息子が妻を殺して母親と死体を遺棄した事件があったでしょう。あれ、私だったかもしれないと思った。

田房 心理的にはそれ(殺人)が起こってるんだよ。肉体的には殺されていないけど、彼らの世界のなかでは「殺さなければならない」ということだったのだと思う。

音咲 すごかったのが、Nとお義母さんのけんか。お義母さんが「同居しろ」と言ってきたときに、Nは「絶対に嫌だ」と言って電話をずっと無視していたんです。そしたら、お義母さんが私たちの家に押しかけてきたんですね。詳細はマンガに描きますが、渡していない家の鍵まで手に入れてて。それを知ったNが「殺してやる」と包丁を出して玄関に走って、「これはヤバい」と思った瞬間、お義母さんがドドドドッと入ってきた。

田房 ええ~! 怖い! なぜ!? 内側からもチェーンロックはしてたんですよね?

音咲 Nがロックを外しちゃったんです……。最終的には、義母がNに「許してあげる」と言って終わりました。

田房 オマエが引っかき回しておいて、何を許すんだという話。

音咲 私はそのとき、親子げんかで包丁が出てくるなんて、結婚したら今度は私に刃が向かってくる!? と思って、怖くなってしまって。

田房 その時Nさんが包丁で切ろうとしたもの、それは「へその緒」ですよ。Nさんはまだ胎児で、お義母さんのお腹の中にいるような状態。成人している子どもを「胎児扱い」するお母さんっているんだよね。子どものほうはいつまでもお腹の中にいられないから、自分の母親はこういう人だと認めて、自力で生まれないとならない。だから、Nさんは「へその緒」を包丁で切ろうとした。内側からの帝王切開。本気で殺したいと思ったんじゃないと思う。その視点で考えるともしかしたら、当時のNさんは、自分の母よりもっと強い女の人に救い出してほしかったんじゃないかな……。代理母ではないけど、音咲さんの子宮・羊水を貸してもらって、僕を「生んでくれ」というような。彼にとってはそういうレベルの戦いだったんじゃないかな。

田房 私も、Nさん側として自分を振り返ると、自力で生まれるのってすごく難しかった。家出して当時の彼氏の家に転がり込んで、寄生させていただくみたいな感じで、依存先が必要だった。いきなり母親と1対1の尊重し合える関係にはなれない。いったんどこかで、「母親以外の胎内に入ってから、生まれる」という作業が必要な気がする。でも、それって殺し合いになるよね。お義母さんにしてみれば、自分の赤ちゃんを取られることだから憎いでしょう。

音咲 別れてから10年たって、今は心の整理がだんだんついてきたんですけど、3年ほど前まではフラッシュバックする憎悪でパニックになるたび、50代の精神科医のボーイフレンドに向かって、ひどい暴言を吐いていました。精神科医だからどうにかしてくれるんじゃないかとすがる気持ちもあって。絶対、そんなことないんですけどね。それであるときにふと「自分もお義母さんと同じことしてる」と思ったんです。過去にNが「君って僕のお母さんに似てるんだよね」とニコニコして言っていたのを思い出しました。

田房 その言葉、めちゃくちゃ怖いね。

音咲 Nに言われて一番ショックだったのは、「ドイツで3カ月芸術の勉強したい」と言ったら、すごく怖い顔して「君は僕の奥さんになる人なのに!?」と言ったことですね。普段は「勉強したい」という私が好きだと言っていたんですよ。きれい事ばかり言ってるわりには、やっぱり縛り付けるんだと思った。彼の後ろにはお義母さんがいるんです。「そんなことしたら、うちの母がなんて言うかわからない」「そんなお金があることが母に知れたら、どう思われるか」と。私が稼いだ金で行くのに。

田房 たった3カ月でしょう? 30年行ってくるわけじゃないし。しかもまだ結婚していないカップルだし。

音咲 もともと寛容に繕ってたのかもしれないですね。結局、Nは私にも好かれたいし、お義母さんにも好かれたかった。その狭間で揺れていたのかもしれない。Nの口からどうしてこんなことになったのか直接聞きたかったけど、調停にも親子3人で来たんです。調停って、本人ひとりしか入れないにもかかわらずですよ。それでも「中に入れろ!」と調停員とモメていました。私は弁護士を立てたんですが、弁護士との話し合いにも3人で来たそうです。弁護士さんに「彼はなんて言ってました?」と聞いたら、「一言もしゃべらなかったですね。お義母さんがしゃべって終わり」と。「今後一切かかわらない」という合意書にはNの名前が書いてあったんですが、それはお義母さんが「こう書いて」と指示していたそうです。

田房 “ささやき女将”みたい。すごいね(笑)。

音咲 そう、全部お義母さんのいいなり。ただ、慰謝料の振り込みの名義人はNでした。

<後編に続く・6月26日公開予定>


音咲椿さんの作品『婚約破棄で訴えてやる!』は、電子書籍にてご覧いただけます。
連載中の番外編はこちら

★★★各電子書店にてお買い求めいただけます★★★

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TOKIO・松岡昌宏、ジャニーズ公式サイトに「もうヤダわ!」「そういうとこ!」と激怒のワケ

 TOKIO・松岡昌宏がパーソナリティを務めるラジオ『TOKIO WALKER』(NACK5)。6月23日の放送では、“ガラケー”愛好者である松岡が、ジャニーズ公式携帯サイト「Johnny's Web」の閲覧ができなくなったと悲鳴を上げた。

 5月26日放送の同番組で、2020年にガラケー用の電波が廃止になり、スマートフォンへの移行を視野に入れなければならない現状になっていることを知り、抵抗感をあらわにしていた松岡。今回の放送では、携帯ショップに勤めるリスナーから、「折りたたみの形で中の機能はスマホに近い、“ガラホ”というものがあります。スマホに近いと言っても操作方法はガラケーとほとんど変わらないですし、電波はスマホの電波を拾って使用できます。ガラホへの変更を検討してみてはいかがでしょうか?」という情報が寄せられ、松岡は「いいね!」とご機嫌に。

 一方で、先月の放送を受け、ガラケーの電波廃止についてマネジャーがいろいろ調べてくれたといい、「(ガラケーの)電波が全部なくなるってわけじゃないでしょ。まったくなくなるわけじゃない」と知った松岡は、「だから、使えるまでは使いますよ」とガラケー使用継続を堂々宣言。しかし、話はこれで終わらなかった。

 「ウチのマネジャーとかに、言いたいんだけどさ」と切り出した松岡は、「俺、ウチの『Johnny's Web』見られなくなったんだけど。どういうこと!?」と憤慨。なんでも、今年4月頃に「Johnny's Web」内の個人ブログ「松岡のぶろぐ。」を更新しようと思い、過去の記事を確認するためガラケーでページを開こうとしたところ、「そのサービスは終了しました」という表示が出たとか。松岡はこれに「何勝手に終了してんの!? ねえ!」と、怒りをぶつける。

 そして「俺、(ブログ)書いてんだよ!? 俺はこれからどうチェックすればいいわけ!? え? も〜、そういうとこだよ! 俺はどうすればいいのこれから。自分で読んだやつとか写真とか、見られないわけ? どうすりゃいいのよ!?」と怒りをにじませる、ガラケーユーザーの松岡。マネジャーの携帯で過去の投稿を確認するしかないと自ら話していたが、松岡は「もうヤダわ~、ホントにヤダヤダ!」と駄々をこね続けていた。

 それでもガラケーユーザーであり続けたいのか、松岡は「僕と同じ悩みを抱えている人、いっぱいいるでしょ。頑張っていきましょうね、手を繋いで! ホントに……負けるもんか!」と決意表明。“ガラケー仲間”と結束力を高め、スマホ社会に打ち勝つことはできるのだろうか。
(番田アミ)

TOKIO・松岡昌宏、ジャニーズ公式サイトに「もうヤダわ!」「そういうとこ!」と激怒のワケ

 TOKIO・松岡昌宏がパーソナリティを務めるラジオ『TOKIO WALKER』(NACK5)。6月23日の放送では、“ガラケー”愛好者である松岡が、ジャニーズ公式携帯サイト「Johnny's Web」の閲覧ができなくなったと悲鳴を上げた。

 5月26日放送の同番組で、2020年にガラケー用の電波が廃止になり、スマートフォンへの移行を視野に入れなければならない現状になっていることを知り、抵抗感をあらわにしていた松岡。今回の放送では、携帯ショップに勤めるリスナーから、「折りたたみの形で中の機能はスマホに近い、“ガラホ”というものがあります。スマホに近いと言っても操作方法はガラケーとほとんど変わらないですし、電波はスマホの電波を拾って使用できます。ガラホへの変更を検討してみてはいかがでしょうか?」という情報が寄せられ、松岡は「いいね!」とご機嫌に。

 一方で、先月の放送を受け、ガラケーの電波廃止についてマネジャーがいろいろ調べてくれたといい、「(ガラケーの)電波が全部なくなるってわけじゃないでしょ。まったくなくなるわけじゃない」と知った松岡は、「だから、使えるまでは使いますよ」とガラケー使用継続を堂々宣言。しかし、話はこれで終わらなかった。

 「ウチのマネジャーとかに、言いたいんだけどさ」と切り出した松岡は、「俺、ウチの『Johnny's Web』見られなくなったんだけど。どういうこと!?」と憤慨。なんでも、今年4月頃に「Johnny's Web」内の個人ブログ「松岡のぶろぐ。」を更新しようと思い、過去の記事を確認するためガラケーでページを開こうとしたところ、「そのサービスは終了しました」という表示が出たとか。松岡はこれに「何勝手に終了してんの!? ねえ!」と、怒りをぶつける。

 そして「俺、(ブログ)書いてんだよ!? 俺はこれからどうチェックすればいいわけ!? え? も〜、そういうとこだよ! 俺はどうすればいいのこれから。自分で読んだやつとか写真とか、見られないわけ? どうすりゃいいのよ!?」と怒りをにじませる、ガラケーユーザーの松岡。マネジャーの携帯で過去の投稿を確認するしかないと自ら話していたが、松岡は「もうヤダわ~、ホントにヤダヤダ!」と駄々をこね続けていた。

 それでもガラケーユーザーであり続けたいのか、松岡は「僕と同じ悩みを抱えている人、いっぱいいるでしょ。頑張っていきましょうね、手を繋いで! ホントに……負けるもんか!」と決意表明。“ガラケー仲間”と結束力を高め、スマホ社会に打ち勝つことはできるのだろうか。
(番田アミ)

嵐・二宮和也、「ブッキーから送られてきた」と『夜会』“サロンパス”記念写真のウラ話告白

 嵐・二宮和也がパーソナリティを務めるラジオ番組『BAY STORM』(bayFM)が、6月23日に放送された。

 この日、二宮が読み上げたのは、「『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)の企画で櫻井(翔)くんが旅をしていて、サロンパスの広告と(写真を)撮ってました。櫻井くんも自分の広告を見ると写真撮りたくなると言っていましたが、ほかのメンバーでも撮るみたいです」というリスナーからのメッセージ。

 5月30日放送の『櫻井・有吉THE夜会』にて、嵐・櫻井翔と俳優の妻夫木聡、佐藤隆太が3人旅を敢行。その旅の途中、二宮がCMに出演している「サロンパス」の大きなポスターに遭遇し、3人は二宮をバックに記念写真を撮影していたのだ。

 この話題に二宮は、「これ、送られてきたんですよ僕のところに、ブッキーから。『今、櫻井と旅行してる』みたいな」と、妻夫木から写真が送られてきたことを告白。その時間、ちょうど映画の撮影で忙しかったという二宮は、「現場がめちゃくちゃ遠くて、歩いて行かなきゃいけなくて。ちょっと肌寒かったし、寒いなって思いながら携帯鳴って。(自分の)写真の前で3人で写真撮ってるから。『旅行してる』っていうから、『そうなんだ、楽しんでね』って。『俺は(撮影)最終日だから、最後までやってるよ』」と返事をしたことを明かす。

 二宮は妻夫木と来年公開の映画『浅田家(仮)』において共演予定で交流がある一方、佐藤とは面識がないという。『櫻井・有吉THE夜会』で撮影された記念写真について、二宮は「翔ちゃんはさ、同じメンバーだから写真撮って送られてもわかるけどさ。あれの一番の“被害者”は隆太くんだよね、俺、隆太くんと一度も会ったことないし」と苦笑い。「優しい人だからさ、3人の思い出として撮ろうかって撮ってるけど。俺に言う手立てもないしさ、連絡先とか知らないし……笑ったなアレ」と思いを馳せつつ、佐藤の人柄について「いい人だよな~」とつぶやいていた。

 この話題にリスナーからは、「あの写真が妻夫木くんとニノの間で共有されてたのが、なんかエモい!」「佐藤隆太くんのことめっちゃいい人だと言ってる二宮くんこそいい人すぎる」「『夜会』の写真がニノ本人に送られてるとは! なんかかわいいな~!」という声が集まった。
(福田マリ)

嵐・二宮和也、「ブッキーから送られてきた」と『夜会』“サロンパス”記念写真のウラ話告白

 嵐・二宮和也がパーソナリティを務めるラジオ番組『BAY STORM』(bayFM)が、6月23日に放送された。

 この日、二宮が読み上げたのは、「『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)の企画で櫻井(翔)くんが旅をしていて、サロンパスの広告と(写真を)撮ってました。櫻井くんも自分の広告を見ると写真撮りたくなると言っていましたが、ほかのメンバーでも撮るみたいです」というリスナーからのメッセージ。

 5月30日放送の『櫻井・有吉THE夜会』にて、嵐・櫻井翔と俳優の妻夫木聡、佐藤隆太が3人旅を敢行。その旅の途中、二宮がCMに出演している「サロンパス」の大きなポスターに遭遇し、3人は二宮をバックに記念写真を撮影していたのだ。

 この話題に二宮は、「これ、送られてきたんですよ僕のところに、ブッキーから。『今、櫻井と旅行してる』みたいな」と、妻夫木から写真が送られてきたことを告白。その時間、ちょうど映画の撮影で忙しかったという二宮は、「現場がめちゃくちゃ遠くて、歩いて行かなきゃいけなくて。ちょっと肌寒かったし、寒いなって思いながら携帯鳴って。(自分の)写真の前で3人で写真撮ってるから。『旅行してる』っていうから、『そうなんだ、楽しんでね』って。『俺は(撮影)最終日だから、最後までやってるよ』」と返事をしたことを明かす。

 二宮は妻夫木と来年公開の映画『浅田家(仮)』において共演予定で交流がある一方、佐藤とは面識がないという。『櫻井・有吉THE夜会』で撮影された記念写真について、二宮は「翔ちゃんはさ、同じメンバーだから写真撮って送られてもわかるけどさ。あれの一番の“被害者”は隆太くんだよね、俺、隆太くんと一度も会ったことないし」と苦笑い。「優しい人だからさ、3人の思い出として撮ろうかって撮ってるけど。俺に言う手立てもないしさ、連絡先とか知らないし……笑ったなアレ」と思いを馳せつつ、佐藤の人柄について「いい人だよな~」とつぶやいていた。

 この話題にリスナーからは、「あの写真が妻夫木くんとニノの間で共有されてたのが、なんかエモい!」「佐藤隆太くんのことめっちゃいい人だと言ってる二宮くんこそいい人すぎる」「『夜会』の写真がニノ本人に送られてるとは! なんかかわいいな~!」という声が集まった。
(福田マリ)

出川哲朗が「ジェラ」した2人の芸能人

テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(6月16~22日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

出川哲朗「心の中、超ジェラ」

 ジェラ、すなわち、ジェラシー。出川哲朗は、自身が嫉妬している状態を「ジェラ」と言う。そんな出川が先週、テレビで「ジェラ」と2回言った。もちろん、すべてのテレビ番組をチェックしているわけではないので、見落としもあるはずだ。けれど、少なくとも2人に、先週の出川はジェラシーを抱いていた。

 1人目は、城島茂。言わずと知れた、TOKIOのリーダーである。19日の『TOKIOカケル』(フジテレビ系)のゲストに呼ばれた出川は、城島への嫉妬を語っていた。

 ローションを塗ったジャンプ台を滑り降りて飛距離を競う、そんな企画に出川と城島がともに参加したときのこと。落下地点には、複数のビニールプールが敷き詰められていた。しかし、勢いをつけて飛び出した城島は、片足がプールに、もう片足がプールの外に出るようなところに落下してしまう。プールに見事落ちれば派手に水しぶきが上がり画になるし、プールとプールの隙間に落ちれば、それはそれで「奇跡」として笑いも起きる。が、結果はどちらともいえない中途半端なところ。そんな場面で城島はどうしたか? カメラに映るか映らないかの一瞬で、自分からプールとプールの隙間に体を滑り込ませたのだ。

 とっさの機転で笑いを取ったそんな城島に、出川は悔しさを感じたと語る。

「みんな笑ってるけど、オレ正直すっげージェラだった」

 2人目は、朝日奈央。NGなしを売りに活躍中の、アイドルグループ出身の女性タレントである。そんな朝日が、22日の『こんな休日どうですか』(同)に出演。内村光良、バカリズム、日村勇紀、武田真治とともにロケをしていた。

 で、温泉に入っていたときのこと。このお湯は飲めるらしい。そう聞いた彼女は、浸かっているお湯に直接口をつけ、すかさず飲んだ。本来はコップを使って湯の投入口から飲むものだったようだが、おじさん4人が入っているお湯を躊躇なく飲む朝日。そんな彼女に、日村らは即刻ツッコミを入れていた。

 この映像をスタジオで見ていた出川は嫉妬した。

「この出川哲朗も、一瞬躊躇すると思うよ。心の中、超ジェラ」

 抱かれたくない男として名前が挙がった時代も今は昔。出川は好感度の高い人気者になった。そんな彼の芸歴は30年近くある。単に芸歴があるだけではない。ロケバラエティやトークバラエティ、ドッキリ企画やゲーム企画など、さまざまなバラエティ番組で最前線のプレイヤーとして活躍し続けている、数少ない芸人のひとりでもある。

 そんな出川は、世間の見方の変化とともにスタジオでのトークも増えてきて、最近は少しずつ「語り」始めている。出川のトークは劣って見られることが多いかもしれない。確かに、滑舌ははっきりしていないし、情景の描写もうまいとはいえない。「ジェラ」のような独特の表現も入る。けれど、バラエティ番組の第一線で活躍し、テレビの裏も表も見続けてきた経験に基づくトーク、特に「テレビ芸」の細かい技やバラエティ番組の作り方の変化の解説は、聞いていて「なるほど」と膝を打つことも多い。

 城島茂と朝日奈央。アイドルと芸人の境界線上で、少し芸人寄りにいるような2人。出川もまた、もともと役者から出発し、後にリアクション芸人として名をはせた。そんな出川が、同様に芸人以外の分野からリアクション芸に取り組む2人への嫉妬を語る。この「ジェラ」に勝るエールはない。

 最近、「お笑い第7世代」というくくりをよく耳にする。発端は、霜降り明星・せいやのラジオでの発言らしい。「M-1グランプリ」で霜降り明星が優勝、キングオブコントでハナコが優勝といったように、2018年は20代の芸人の活躍が目立った。バラエティ番組でも、EXIT、宮下草薙、四千頭身、ゆりやんレトリィバァ、ミキといった若手芸人をよく見る。「お笑い第7世代」は、そんな20代から30代前半ぐらいまでの芸人をくくる言葉として使われているようだ。

 ただ、芸人が「世代」ですべて区切れるわけではない。たとえば、阿佐ヶ谷姉妹。ピンクのドレスをまとって歌う彼女たちは、第何世代なのか?

 姉妹と名乗りながら血縁関係はない、そんな渡辺江里子と木村美穂の2人が「似ている」という理由でコンビを組んだのは2007年のこと。『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」や『爆笑レッドカーペット』(同) など、テレビに少しずつ出始めたのは10年前後だった。6月7日に放送された『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の「芸歴はっきりさせよう企画」では 、劇団の研究生だった渡辺は1994年には芸能事務所に所属していたともされ、ここから数えるとすでに彼女の芸歴は25年に及ぶ。そして、「第7世代」が躍進したといわれる18年、『THE W』で優勝した2人はすでに40代中盤だった。

 そんな「第○世代」の枠外にいる姉妹が、21日の『桃色つるべ』(関西テレビ)に出演。笑福亭鶴瓶やももいろクローバーZとトークしていた。

 2人は自分たちのことを「おばさん」と呼ぶ。優勝した『THE W』で披露したのも、おばさんがおばさんのお見舞いに来たり、おばさんがおばさんを誘拐するというネタだった。渡辺は、「おばさん」の定義を次のように語る。

「やっぱりおばさんって、生き物の輝きに涙するようになるっていうか。お花ひとつとっても、ただピンクだなぁ、赤だなぁじゃなくて、はぁー、育ってるわねぇとか、伸びてるわねぇみたいなことで、ちょっとホロっときたり」

 生命の輝きに涙するのが「おばさん」。木村はその具体例として、「山菜を食べたときとかに命の輝きを感じて、涙が出る」と語った。

 阿佐ヶ谷姉妹の2人からそう聞くとなんだかリアリティがあり、「おばさん」ってそうなのかな、とも思う。けれど、姉妹の実年齢、40代中盤という客観的な事実を知ると、それは少し誇張しすぎな気もする。一回り、あるいは二回りぐらい上の世代の話なんじゃないか、と。けれど、彼女たちが語ると、やっぱり説得力がある。年齢の遠近感がおかしくなってくる。

 そんな阿佐ヶ谷姉妹は番組終盤、ただただトルコ行進曲をアカペラで歌うというネタを見せていた。他の番組ではショートバージョンでお送りされることもあるネタだが、この日披露されたのはほぼフルバージョン。もともとこのトルコ行進曲の歌ネタは、安田祥子・由紀さおり姉妹のパロディだったはずだ。しかし、もうそんな文脈も離れ、ピンクの衣装を着た「おばさん」が、なぜだかずっとパヤパヤ、ダバダバ歌っているというおかしみに移行している。歌い始める前、2人は鶴瓶やももクロに優しく語りかけた。

「眠かったら、寝ちゃってください」

 お笑いBIG3は、いまだに現役で活躍している。中堅以下は海外に飛び出したり、YouTuberになったり、オンラインサロンを開いたりなど、テレビの外の世界にも活躍の足場を築こうとしている。「上がつかえて、下が出ていけない」という嘆きもよく耳にする。そうこうしているうちに、新世代は順番待ちの列を一気にまくろうとしている。

 テレビの中で「面白い」を競い合うそんなお笑い芸人の栄枯盛衰を横目に、世代も年齢も曖昧な、それでいて「おばさん」の世界観は明確な阿佐ヶ谷姉妹は、今日も笑みをたたえてダバダバ歌う。「面白い」のカテゴリーは、「ほほえましい」の方向に少し広がる。

(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)

出川哲朗が「ジェラ」した2人の芸能人

テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(6月16~22日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

出川哲朗「心の中、超ジェラ」

 ジェラ、すなわち、ジェラシー。出川哲朗は、自身が嫉妬している状態を「ジェラ」と言う。そんな出川が先週、テレビで「ジェラ」と2回言った。もちろん、すべてのテレビ番組をチェックしているわけではないので、見落としもあるはずだ。けれど、少なくとも2人に、先週の出川はジェラシーを抱いていた。

 1人目は、城島茂。言わずと知れた、TOKIOのリーダーである。19日の『TOKIOカケル』(フジテレビ系)のゲストに呼ばれた出川は、城島への嫉妬を語っていた。

 ローションを塗ったジャンプ台を滑り降りて飛距離を競う、そんな企画に出川と城島がともに参加したときのこと。落下地点には、複数のビニールプールが敷き詰められていた。しかし、勢いをつけて飛び出した城島は、片足がプールに、もう片足がプールの外に出るようなところに落下してしまう。プールに見事落ちれば派手に水しぶきが上がり画になるし、プールとプールの隙間に落ちれば、それはそれで「奇跡」として笑いも起きる。が、結果はどちらともいえない中途半端なところ。そんな場面で城島はどうしたか? カメラに映るか映らないかの一瞬で、自分からプールとプールの隙間に体を滑り込ませたのだ。

 とっさの機転で笑いを取ったそんな城島に、出川は悔しさを感じたと語る。

「みんな笑ってるけど、オレ正直すっげージェラだった」

 2人目は、朝日奈央。NGなしを売りに活躍中の、アイドルグループ出身の女性タレントである。そんな朝日が、22日の『こんな休日どうですか』(同)に出演。内村光良、バカリズム、日村勇紀、武田真治とともにロケをしていた。

 で、温泉に入っていたときのこと。このお湯は飲めるらしい。そう聞いた彼女は、浸かっているお湯に直接口をつけ、すかさず飲んだ。本来はコップを使って湯の投入口から飲むものだったようだが、おじさん4人が入っているお湯を躊躇なく飲む朝日。そんな彼女に、日村らは即刻ツッコミを入れていた。

 この映像をスタジオで見ていた出川は嫉妬した。

「この出川哲朗も、一瞬躊躇すると思うよ。心の中、超ジェラ」

 抱かれたくない男として名前が挙がった時代も今は昔。出川は好感度の高い人気者になった。そんな彼の芸歴は30年近くある。単に芸歴があるだけではない。ロケバラエティやトークバラエティ、ドッキリ企画やゲーム企画など、さまざまなバラエティ番組で最前線のプレイヤーとして活躍し続けている、数少ない芸人のひとりでもある。

 そんな出川は、世間の見方の変化とともにスタジオでのトークも増えてきて、最近は少しずつ「語り」始めている。出川のトークは劣って見られることが多いかもしれない。確かに、滑舌ははっきりしていないし、情景の描写もうまいとはいえない。「ジェラ」のような独特の表現も入る。けれど、バラエティ番組の第一線で活躍し、テレビの裏も表も見続けてきた経験に基づくトーク、特に「テレビ芸」の細かい技やバラエティ番組の作り方の変化の解説は、聞いていて「なるほど」と膝を打つことも多い。

 城島茂と朝日奈央。アイドルと芸人の境界線上で、少し芸人寄りにいるような2人。出川もまた、もともと役者から出発し、後にリアクション芸人として名をはせた。そんな出川が、同様に芸人以外の分野からリアクション芸に取り組む2人への嫉妬を語る。この「ジェラ」に勝るエールはない。

 最近、「お笑い第7世代」というくくりをよく耳にする。発端は、霜降り明星・せいやのラジオでの発言らしい。「M-1グランプリ」で霜降り明星が優勝、キングオブコントでハナコが優勝といったように、2018年は20代の芸人の活躍が目立った。バラエティ番組でも、EXIT、宮下草薙、四千頭身、ゆりやんレトリィバァ、ミキといった若手芸人をよく見る。「お笑い第7世代」は、そんな20代から30代前半ぐらいまでの芸人をくくる言葉として使われているようだ。

 ただ、芸人が「世代」ですべて区切れるわけではない。たとえば、阿佐ヶ谷姉妹。ピンクのドレスをまとって歌う彼女たちは、第何世代なのか?

 姉妹と名乗りながら血縁関係はない、そんな渡辺江里子と木村美穂の2人が「似ている」という理由でコンビを組んだのは2007年のこと。『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)の「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」や『爆笑レッドカーペット』(同) など、テレビに少しずつ出始めたのは10年前後だった。6月7日に放送された『アメトーーク!』(テレビ朝日系)の「芸歴はっきりさせよう企画」では 、劇団の研究生だった渡辺は1994年には芸能事務所に所属していたともされ、ここから数えるとすでに彼女の芸歴は25年に及ぶ。そして、「第7世代」が躍進したといわれる18年、『THE W』で優勝した2人はすでに40代中盤だった。

 そんな「第○世代」の枠外にいる姉妹が、21日の『桃色つるべ』(関西テレビ)に出演。笑福亭鶴瓶やももいろクローバーZとトークしていた。

 2人は自分たちのことを「おばさん」と呼ぶ。優勝した『THE W』で披露したのも、おばさんがおばさんのお見舞いに来たり、おばさんがおばさんを誘拐するというネタだった。渡辺は、「おばさん」の定義を次のように語る。

「やっぱりおばさんって、生き物の輝きに涙するようになるっていうか。お花ひとつとっても、ただピンクだなぁ、赤だなぁじゃなくて、はぁー、育ってるわねぇとか、伸びてるわねぇみたいなことで、ちょっとホロっときたり」

 生命の輝きに涙するのが「おばさん」。木村はその具体例として、「山菜を食べたときとかに命の輝きを感じて、涙が出る」と語った。

 阿佐ヶ谷姉妹の2人からそう聞くとなんだかリアリティがあり、「おばさん」ってそうなのかな、とも思う。けれど、姉妹の実年齢、40代中盤という客観的な事実を知ると、それは少し誇張しすぎな気もする。一回り、あるいは二回りぐらい上の世代の話なんじゃないか、と。けれど、彼女たちが語ると、やっぱり説得力がある。年齢の遠近感がおかしくなってくる。

 そんな阿佐ヶ谷姉妹は番組終盤、ただただトルコ行進曲をアカペラで歌うというネタを見せていた。他の番組ではショートバージョンでお送りされることもあるネタだが、この日披露されたのはほぼフルバージョン。もともとこのトルコ行進曲の歌ネタは、安田祥子・由紀さおり姉妹のパロディだったはずだ。しかし、もうそんな文脈も離れ、ピンクの衣装を着た「おばさん」が、なぜだかずっとパヤパヤ、ダバダバ歌っているというおかしみに移行している。歌い始める前、2人は鶴瓶やももクロに優しく語りかけた。

「眠かったら、寝ちゃってください」

 お笑いBIG3は、いまだに現役で活躍している。中堅以下は海外に飛び出したり、YouTuberになったり、オンラインサロンを開いたりなど、テレビの外の世界にも活躍の足場を築こうとしている。「上がつかえて、下が出ていけない」という嘆きもよく耳にする。そうこうしているうちに、新世代は順番待ちの列を一気にまくろうとしている。

 テレビの中で「面白い」を競い合うそんなお笑い芸人の栄枯盛衰を横目に、世代も年齢も曖昧な、それでいて「おばさん」の世界観は明確な阿佐ヶ谷姉妹は、今日も笑みをたたえてダバダバ歌う。「面白い」のカテゴリーは、「ほほえましい」の方向に少し広がる。

(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)

関ジャニ∞・大倉忠義、世界的ダンスグループに「お金を払ったら入れる?」と直球質問

 関ジャニ∞がさまざまなアーティストを迎えてトークを繰り広げる音楽バラエティ『関ジャム完全燃SHOW』(テレビ朝日系)。6月23日の放送は、世界的パフォーマンスチーム・s**t kingz、米ダンス世界大会2連覇の女性ジャズダンスグループ・FabulousSisters、ヒップホップ・ダンスの世界大会で3度の優勝経験がある10代のダンスチーム・KANA-BOON!を迎え、「日本のフォーメーションダンス」特集が行われた。

 スタジオでは、FabulousSistersが一糸乱れぬフォーメーションダンスを披露し、13人の細かな動きが乱れることなく揃った圧巻のパフォーマンスに、スタジオからは「うわ~!」「どうなってるの!?」と驚きの声が漏れる。出演者の古田新太が「バミリしてないのに何で(自分の位置が)わかるの?」と質問したところ、メンバーからは「感覚です」という答えが。これを聞き、大倉忠義が「『それになれ』って言われたら、すぐになれるんですね?」とムチャ振りし、最後のパートを再現してもらうことに。

 すると、一瞬でフォーメーションを形成し、音楽も流れていない状態で、見事なダンスを披露したFabulousSisters。丸山隆平は「うわ、音楽なしやで! 息で(合わせて)やってる」と驚愕しており、横山裕も「どれぐらい練習してるんですか?」と興味津々。

 中でも大倉は、“チーム入り”を目論んでいるようで「どうやったら入れるんですか?」と直球な質問を投げかける。村上信五が「入るの!?」とツッコミを入れるも、「お金を払ったら入れるんですか?」と大倉の質問は続く。しかし、オーディションで新しいメンバーが決まることが明らかになると、「ダメだ……」とすんなり諦めたのだった。

 続いてKANA-BOON!も、激しいアクロバットを交えたパフォーマンスを披露。世界大会の厳しいダンスの審査基準に合わせ、3つ以上のジャンルのダンスを組み合わせたり、細かな制約が決められた動きの中で振り付けや音楽を決めていくなど、世界で戦うには大変なことも多いという。

 そこで村上が「理念みたいなものはあるんですか? KANA-BOON!のチームとしての」と質問すると、リーダーは「生活面を一番重要視している」と回答。中高生のみで構成されたグループのため、「挨拶と礼儀」を大事にしているようだが、食生活についても「根菜を(食べたり)……」と、まさに日常生活から気を配っているのだとか。

 「夏とかは、世界大会8月なんですけど……その追い込みの時期は、アイスなんてもってのほかですし」とリーダーが話し始めると、これに村上は「おいおいおい! “チョコモナカジャンボ”食うてくれ!」と、関ジャニ∞がCMに出演しているアイスの名前を出して抗議。これには、KANA-BOON!も手を叩いて爆笑しており、スタジオが笑いに包まれていたのだった。

 今回の放送はジャニーズファンにとっても興味深かったようで、ネット上には「ダンスめちゃくちゃカッコよかった! 関ジャニ∞にも踊ってほしい!」「こんなにダンスをじっくり見るのって初めてかも。『関ジャム』本当に面白いなあ」「『関ジャム』楽しい~! 私もあんな感じで踊れたらいいのに(笑)」との声が寄せられていた。
(華山いの)