母を置いて仕事に行くのは“虐待”? 仕事とダブルで追い詰められ……【老いてゆく親と向き合う】

“「ヨロヨロ」と生き、「ドタリ」と倒れ、誰かの世話になって生き続ける”
――『百まで生きる覚悟』春日キスヨ(光文社)

 そんな「ヨロヨロ・ドタリ」期を迎えた老親と、家族はどう向き合っていくのか考えるシリーズ。親を介護する子どもの年齢は幅広い。リタイアした60代もいれば、働き盛りの40~50代ということもある。後者の場合、介護と仕事をどう両立するかは大きな課題となる。

 前回紹介した福田涼子さん(仮名・48)もフルタイムで仕事をしながら母親の介護をしていた。

 認知症の母親に暴言を浴びせ続けられた父親が倒れ入院、退院後は有料老人ホームに入ったため、一人で暮らすようになった母親の介護は福田さんと兄がするしかない。二人は交代で毎日実家に通った。

「仕事帰りに実家に寄って、晩ご飯をつくって母と食べ、朝昼食用に簡単に食べられそうなものをつくって冷蔵庫に入れておきました。失禁で汚れた下着や寝具も大量に放置してあるので、洗濯も大変でした。お風呂にも入っていないので、部屋の中は異臭が充満しています。しかもその間、母はずっと私や兄を攻撃し続けているんです」

 福田さんの介護が大変になった原因は、母親が半日型デイサービスに行く以外、介護サービスをすべて拒否していたことにあった。それだけではない。頻繁に失禁していたがオムツも、入浴も拒否。福田さんが朝昼食用につくり置いていった食事にも手を付けなかったという。

母を置いて仕事に行くのは虐待?

 福田さんには、忘れられない言葉がある。母の介護で疲弊していた福田さんと兄に、ケアマネジャーがこう言ったのだという。

「あなたたちがやっていることは、虐待なんですよ!」

「すべてを拒否している認知症で一人暮らしの母親を放置して、仕事に行っている私たちが悪いんだというんです……」

 ケアマネジャーの言葉は、その職業による正義感から発せられたのかもしれない。しかし、毎日必死に介護を続ける福田さんをひどく傷つけるものだった。

「思わず泣いてしまいました。私が仕事を辞めて介護に専念しなさいということですよね。それができれば苦労はしません。夫は転職したばかりで給料も安いし、私も非正規雇用なので、とても食べていけません。それに、辞めたら次の仕事を探すのは年齢的にもう難しいでしょう」

 福田さんは、ケアマネジャーに強い不信感を持った。しかし、兄の反応は違ったという。

「兄は、ケアマネジャーがそうまで言うのなら、それが真実かもしれないと言っていました。だから、ケアマネジャーを代える必要はないというんです」

 福田さんはそもそもケアマネジャーを代えることができることさえ知らなかったという。そのケアマネジャーも、地域包括支援センターから「お宅の担当はこの人」と指名されていたため、「そういうものだ」と思い込んでいたのだ。

 福田さんは母親からも責められていた。「お前は仕事に行って楽をしている」と。常にそばで世話をやくことのできない娘に苛立っていたのかもしれない。女は家にいて家庭を守るものという観念の強かった母親だから、その言葉も当然だろうと福田さんは反論する気も起きなかった。

 もっとも、福田さんにとっては仕事をすることで四六時中母親と顔を突き合わせずに済むというメリットがあったのは確かだ。そうでなければ、母親の度重なる暴言で倒れてしまった父親のように、ウツになるほど追い詰められていた可能性も十分あっただろう。

 その反面、仕事と介護の両立も母親が言うほど楽なことではない。介護離職が大きな社会問題となっている時代だ。福田さんも例外ではなかった。

 実家に通って洗濯や食事づくりをし、自宅に帰るころには深夜になっていた。夫は「自分は好きなものを食べておくからいいよ」と言ってくれていたとはいえ、自宅の家事もある。数時間寝られればいい、という状態が続いていた。

「でも身体的な疲れはなんとか乗り切れます。極限だったのは精神状態。職場でも余裕がなく、同僚がランチ時に他愛ない話題で盛り上がっていても、その輪の中に入ることができません。私にはテレビを見る時間も余裕もなくて、見ているのは母の汚れ物くらい。何をしても気持ちが晴れることはありませんでした」

ホームに入っているから介護休暇を取る必要はない?

 会社は、福田さんが介護をしていることに理解がなかったわけではなかった。父親が入院したときに5日間介護休暇を取得したが、上司は快く許可してくれたという。

「ただ、あまり長くは休みづらい雰囲気がありました。私はほぼ独立した仕事をしているので、休んでも同僚に影響はないのですが、同僚は腫れ物に触るような感じで、介護のことには触れてきませんでした」

 今は両親ともに有料老人ホームに入り、福田さんは一時期の“介護地獄”の状態を脱することができた。ところが、いまだに社内では窮屈な思いをしているという。

「先日、今年分の介護休暇を申請しようとしたところ、上司から『ご両親はもうホームに入っているのに、なぜ休暇を取る必要があるんですか?』と言われて取得を認めてもらえなかったんです。本来、介護休暇は毎年取得できるはずです。でも上司からこう言われてしまうと反論してまで取得するのはためらわれます。これからは、有給を取りながら対応していくしかないですね」

 福田さんはすっかりあきらめているが、親が施設に入ったからといって、上司が「もう介護休暇は必要ない」と断定するのはおかしなことだ。

「うちの場合、母親が同じホームに入ったことで、また母親からの暴言を受けることになりました。憔悴した父から『助けてコール』が入ると、実家に一時避難させたり、気晴らしに食事に連れて行ったりする必要があるんです。精神的にダメージを受けている父に寄り添ってあげたいし、定期的な通院の付き添いもホームから家族が同行してほしいと言われています。うちの会社では、介護休暇の積み立て制度のようなものも新たに設けられました。取りきれなくて消滅する前年度の有給を介護用として積み立てるという制度らしいのですが、これも今のところ絵に描いた餅です」

 親がホームに入ったからといって、介護が終わったわけではない。福田さんは「その時々で問題は変化するし、なくならない」と感じている。

 制度がいくら充実していても、使えなければ制度がないのと同じ――福田さんの言葉にうなずく人は少なくないはずだ。

坂口鈴香(さかぐち・すずか)
終の棲家や高齢の親と家族の関係などに関する記事を中心に執筆する“終末ライター”。訪問した施設は100か所以上。 20年ほど前に親を呼び寄せ、母を見送った経験から、 人生の終末期や家族の思いなどについて探求している。 

【老いゆく親と向き合う】シリーズ
・父の遺産は1円ももらっていないのに――仲睦まじい姉妹の本音
明るく聡明な母で尊敬していたが――「せん妄」で知った母の本心
認知症の母は壊れてなんかいない。本質があらわになっただけ

【介護をめぐる親子・家族模様】シリーズ

 

「ヴィーガンを強制しているわけではない」動物はごはんじゃないデモ行進の代表に真意を聞く!

 「動物はごはんじゃない」――そんな言葉が、いまネットを中心に注目を浴びている。これは、「動物への非倫理的扱いをなくし、動物が動物らしくある権利と尊厳を守る活動を行う」NPO法人・アニマルライツセンターが、6月1日に東京・渋谷で行うデモ行進の名称であり、食肉の生活を送る人たちは、この言葉に大きな衝撃を受けるとともに反発心を見せているようだ。

 動物由来のものを一切口にしない厳格なベジタリアン「ヴィーガン」の思想を押し付けられているように感じた人が多かったようで、「ヴィーガンになりたい人はなればいいが、なぜ強制するのか」「食べる食べないは自由」と怒りを滲ませながら疑問を投げかける声や、「肉を食べないなんて体に悪い」と健康面からヴィーガンに反対する声、はたまた「自分は一生肉を食べ続ける」といった宣言まで飛び出す事態に。

 さらに、アニマルライツセンターをはじめ、動物の権利保護を訴える人たちが、「動物虐待」の写真を大々的に使って活動を行っていることに対し、「気分が悪くなる」「不快」「街の人たちに、配慮が足りないのではないか」と訴える者もいる。「動物虐待」の写真で、動物の権利と尊厳を守ろうと訴えることにより、逆に反感を買っているような印象もあるが、なぜこうした運動を続けるのか――今回、その意図を、アニマルライツセンターの代表理事・岡田千尋氏にお聞きした。

反発の声は「とてもよくわかります」

――「動物はごはんじゃないデモ行進」が話題を集めていますが、一部で「ヴィーガンになることを強制するな」などといった声が出ています。

岡田千尋氏(以下、岡田) 実はアニマルライツセンターは、ヴィーガンになることを強制しているわけではなく、同会の理事の中には、健康上の理由から「放牧の卵は食べる」という人もいます。また、以前理事だった方にも、「日本人には古来の日本食が一番合っている」という考えから、天然のお魚を少しだけいただき、しかし卵や乳製品、肉は、動物にとって残酷だから食べないという人がいました。一方で私は、一切動物性のものは口にしません。各自のライフスタイルがどうであれ、動物たちにとって少しでもいい環境を作りたい、犠牲を減らしていきたいという行動さえできれば、「私たちと同じ気持ちを持っている人」なのだと思っています。

――動物由来のものは一切口にしてはいけないという教えがあり、それを広める活動をしているのだと思っていました。

岡田 私たちは、日本の畜産の現状などを、なるべく国内にある農場内の写真を使い、「自分たちが動物に対してどういうことをしているのか」「自分たちはどういうものを食べているのか」を、深く知ってもらいたいと思って活動をしています。皆さん、ショックを受けると思うのですが、そこで自分のライフスタイルを「どう判断するか」は、その人自身。強制する権限はありません。ただ「知ってください」という思いなんです。

――運動に対する反発の声をどのように受け止めていますか。

岡田 普段、何の疑いもなく食べてきたものに対して、「現実はすごく残酷なんだよ」と言われると、自分たちの食生活を否定されたような気持ちになると思うので、「なんで今、そんなことを指摘されなきゃいけないの?」といった反発を招いてしまうことは、とてもよくわかります。ただ、そういった反応をきっかけとして、次のステップにつながることも多いのです。また1か10かだけでなく、動物たちの苦しみを減らすための、いろんな解決策を示しています。例えば「アニマルウェルフェア(動物福祉)」に配慮した飼育への転換などです。私も昔は、何も知らないまま動物を食べていたのですが、現実を知ってとてもショックを受け、「どうして今まで知らせてくれなかったの?」と思い、動物を食べていたことを強く後悔しました。そういった気づきを人々に与えたいと思っています。

――残酷な写真を用いることで、むしろ反感を買っている気もするのですが、その意図を教えてください。

岡田 先ほどもお話した通り、私たちが使っている写真は、独自に調査したり、農場の内部の方からいただいた近年の日本の写真で、特に「日本のもの」を見せることにこだわっています。19年前に私が活動を始めた頃は、日本の写真ではなく、海外の写真が主に使われていたため、どこか私自身「日本人は、動物に対してそんなひどいことしないんじゃないかな?」と感じていたんですね。しかし、実際に現場を見てみると、そんなことはなかった。

 例えば、肉用の子豚を産まされる母豚が妊娠ストール(妊娠期間中に単頭飼育される個別の狭い檻)に拘束されていたり、動物が日常的に人から蹴られているというのも目の当たりにしました。かつての私がそうだったように、現実を知らばければ、人は「いいようにしか解釈しない」んです。動物は人間の言葉を発することはできませんし、外に出てきて声を上げることもできません。こうした「弱者」の「見えないところ」の犠牲は、いくらでもいいように解釈できてしまう。だから、「日本」の「写真や動画」を見せることにこだわっているんです。真実を知らなければ、それに対する解決策も生まれないと思います。日本は特に「臭いものには蓋」の傾向が強いので、写真に衝撃を受け、「なぜ残酷な写真を見せられなければいけないのか」と怒りを覚えた人がいても、無視されるよりはいいと感じています。

――例えば、「ヴィーガンはオシャレ、健康的、おいしい」など、ポジティブな発信方法もありますよね。

岡田 ヴィーガンの「楽しそうな側面」は、ただ一過性のブームで、「飽きたら次にいく」みたいな感じになってしまうのではないでしょうか。能動的な行動を起こすためには、やはり「現実を知って問題意識を持つこと」が重要だと感じています。今のような活動をする中でも、アニマルライツセンターの会員になってくださる方はいます。同会は、1987年に発足し、かつては犬や猫の問題を中心に取り組み、主に相談業務を行っていたそうなのですが、私が代表を引き継ぎ、犬や猫のシェルター事業を辞めて啓発活動のみにしたときは、寄付の金額は下がりました。ただその後、毛皮問題や畜産動物の問題に取り組み始めて、少しずつ寄付金額は回復していっています。活動自体は大きくなっていると感じていますね。

――先ほど、例に挙がった豚の妊娠ストール問題に関しては、どうなることが理想だと感じていますか。

岡田 妊娠ストールから解放してあげて、豚たちが相互に遊んだり、「綺麗好き」という元来の習性を発揮できるなど、豚が「正しい扱いを受ける」ことです。そういったところが見られると、やっぱり私たちも安心しますよね。「アニマルウェルフェア」は、動物の福祉を考えるものですが、実は畜産農家のためでもあると思っています。採卵養鶏業で使用される鶏の飼育方法「バタリーケージ」は、ワイヤーでできたケージを連ねて、その中に、鶏たちをほとんど身動きが取れないくらいぎゅうぎゅうに詰めるんです。バタリーケージの中は臭いがすごくて、鶏たちの悲鳴や爪で網を「カチャカチャ」と踏む音が鳴り響いているような状況で、従業員はそこで死体を取り除いていく作業をしたり、異常がないかを1日に何回か確認したりする仕事をしています。従業員も、そういったところで長くは働きたくないと思うんですよね。一方で、「アニマルウェルフェア」に配慮した放牧飼育のところは、農家の方自身も、癒やされる空間になりますし、大きなメリットだと感じます。

 また、放牧で飼育してると、動物に使う抗菌薬(抗生物質)やワクチンの投与量も大分抑えられますので、私たち“食べる側”にもメリットがあります。というのも、抗菌薬を投与された動物には薬剤耐性菌が発生するのですが、食や環境を通して人間に耐性菌が伝播し、抗生物質が効かなくなる……といった問題が出てくるんです。こうした背景もあって、国際獣疫事務局(OIE)も「アニマルウェルフェア」の考え方を踏まえた飼養管理の普及を進めています。

――「ヴィーガンを強制をする団体」という世間のイメージと、実際の活動内容にギャップが生じているように思います。

岡田 そうですね。ただやっぱり、皆さんに「行動はしてほしい」という気持ちはあります。例えば、いつも食べている卵を少し減らして、ケージ飼いではなく平飼いの卵を買ってみるとか、東京都庁や内閣府の食堂でも実施されている「ミートフリーマンデー」のように、週に一度は動物や健康のことを考えて肉を減らしてみるとか。私たちは一人の厳格なヴィーガンを作りたいわけではなく、一人でも多くの人がちょっとずつでも動物のことを考えたり、行動を起こすことで、そうすれば、社会は変わっていくのではないかなと思っています。

【マンガ】婦人科の診察で「あり得ない発言」!? こんな医者は絶対ムリ!【第67回】

「生理痛なんて、みんな一緒!」

1カ月ごとにやってくる、尋常じゃない腹痛・寒気・吐き気……。
周囲の言葉を信じて10数年も耐え続けた「生理痛」、医者にかかってみたらビョーキと診断されちゃった!?

30歳から治療を開始した「月経困難症」との向き合い方をつづる、日常闘病コミックエッセイ。

できるんですか!?

――「私の生理、病名がつきました。」は、今週より日曜のみの更新になります。今後ともお楽しみに!

 

<著者プロフィール>

まお

月経困難症。体験した事や思った事を4コマ漫画にしています。自分の体、大切な人の体を考える事や、行動する事のきっかけになればうれしいです。ポジティブに生きてるオタク。



<バックナンバーはこちら>

第1回~第10回まとめ読み……私の生理、ビョーキでした!?
第11回~第20回まとめ読み……ピル服用、7カ月の間に起きたこと
第21回~第30回まとめ読み……ピル服用で「不正出血」が止まらない!?
第31回~第40回まとめ読み……「生理を知らない成人男性」って実在したの!?
第41回~第50回まとめ読み……卵巣に「のう腫」が見つかったらどうする?

【第51回】新しい職場で大寝坊!
【第52回】30代で更年期障害!?
【第53回】ピル由来と思しき「新たな症状」
【第54回】3度めの「低容量ピル」
【第55回】「不正出血」が起きたワケ
【第56回】ピルを飲むと太るって本当?
【第57回】「ピル太り」実録レポート!
【第58回】ピル太りに効いたダイエット方法
【第59回】自己管理できない人、じゃない!
【第60回】初めて知った「太った人」の辛さ
【第61回】「心無い言葉」への対処法
【第62回】引越し先、選ぶ基準は○○への距離!
【第63回】半年間で「卵巣のう腫」はどうなった?
【第64回】ピル処方、4度目の転院! 
【第65回】はじめての院外処方
【第66回】超・低容量ピルの結果は

『あなたの番です』秋元康ふざけすぎ!? ホラーから一転、袴田吉彦が自身をディスるギャグ回に

 5月12日に放送された『あなたの番です』(日本テレビ系)の第5話。

 502号室でバースデーケーキを囲んで殺されている赤池美里(峯村リエ)と吾朗(徳井優)を見つけた手塚菜奈(原田知世)と翔太(田中圭)たち。ケーキの上には「赤池美里」と書かれたプレートが乗っていた。

 マンション周辺で続く死に不安を感じ、「引っ越そうか」と言いだす翔太。菜奈は自分が交換殺人ゲームで名前を書いた人物の安否を気にして「引っ越しは最後の手段にとっておこう」と返答する。

 その後、臨時の住民会が開かれ、菜奈は交換殺人ゲームのことを警察に話すべきだと提案。しかし「殺人教唆に問われるかもしれない」「子どもがいじめられるかもしれない」「マンションの資産価値が下落する」といった理由で、住民たちは反対した。さらに菜奈は、住民会の後に浮田啓輔(田中要次)から「ゲームで『赤池美里』の名前を書いた」と告白された。

 一方、翔太は交換殺人ゲームのことを黙っていた菜奈の苦悩を想像し、どうしたら彼女を助けてあげられるかと思案。しかし、ある夜、翔太は菜奈がこっそり細川朝男(野間口徹)と会っているところを目撃してしまう。翌朝、翔太は菜奈に何も言わずに出勤し、ジムにやってきた朝男と顔を合わせた。

 その頃、菜奈は久住譲(袴田吉彦)から“殺したい人”として俳優の「袴田吉彦」の名を書いたと告げられていた。まさか、袴田吉彦を殺しに行く人間がいるとは思えないと言う久住。しかしその頃、袴田吉彦は撮影現場で、覆面をかぶった3人組の襲撃を受け殺されていた。何も知らない久住は「もうこのゲームから抜けたい」と、自分が引いた紙を菜奈に見せた。そこには「細川朝男」と書かれていた。

 第5話は、ストーリーの速度が停滞していた印象。あまりドラスティックなことは起きなかった。目についた進展(伏線の回収)といえば、殺された美里が浮田と口を利かなくなった理由、そして、久住がマスクとサングラスを着用して外出する理由が明かされたことくらいである。

 今回は、特に後者のほうに触れなければならない。菜奈の前に現れた久住は、いきなりすごいことを口にした。

「俳優の袴田吉彦って知ってます? 僕、よく似てるって言われるんですよ」

 攻めたセリフを口にする袴田。どんな気持ちで彼は演技しているのだろう?

「昔から似てるって言われるんですけど、悪口として言われるんですよ」

「最近だと『ポイントカード』って呼ばれたり……」

 自分自身をディスる袴田。久住はよく道でサイン求められ、「違います」と断ると舌打ちされることもあるという。だから、彼はマスクにサングラスを着けて外出していたのだ。

「それで紙に書いたんです。殺したい人、袴田吉彦って。袴田死ねばいいと思って」

 久住にとってすれば、アパホテルの一件で袴田に堪忍袋の緒が切れてしまったようだ。彼は口にした。「まさかここの住人で、袴田吉彦殺しに行く人なんていないでしょ?」。

 このセリフから、場面は転換。唐突に、時代劇の撮影に臨む袴田吉彦が現れた。いわば、一人二役だ。撮影の合間、立ちションしているときに謎の3人組襲われ、袴田は撲殺された。赤池夫婦が殺害された前回のホラー展開から、第5話はいきなりのギャグ回である。振り幅が大きすぎだ。秋元康、ふざけすぎだと思う。

 こうして、これからこのドラマは袴田吉彦が死んだ世界を描いていく。ちなみに、ホームページの次回予告を読むと、こんなことが書いてあった。

「俳優の袴田吉彦が殺害され、久住(袴田吉彦)は責任を感じていた」

 なんだ、このおもしろ設定は。

 黒島沙和(西野七瀬)は、「織田信長」の名前が書かれた紙を引いたと明かしていた。袴田が時代劇の撮影に臨んでいたことから「一気に袴田と信長を殺したことになるのでは?」という説がネットでは流布されているが、袴田が持っていた台本を確認すると、彼は信長ではなく坂本龍馬を演じていたようである。だから、今回殺されたのは袴田1人だけだ。

 このドラマ、開始40~50分辺りまでは伏線を提示し続け、ラスト5~10分のタイミングで誰かが死ぬというフォーマットを毎回お決まりのように敷いている。袴田吉彦はこのフォーマットの犠牲者というわけだ。

 またしても、菜奈が不可解な行動を取っている。夜中に1人で起き、自宅前に来た朝男と彼女は親密に会話していたのだ。4話では朝男を少し避けている感じだったのに、この日の菜奈は朝男に笑顔を見せていた。しかも、このときの彼女は翔太とセックスをした直後なのだ。

 いつも、菜奈からは翔太への愛があまり感じられない。安定してセックスに乗り気ではないし、翔太が夫婦間の交換日記を提案してもよくわからない理由で拒否をした。

 今回、菜奈は交換殺人ゲームについて黙っていたことを翔太に謝罪した。同時に、彼女は両手の指を組んでいた。これは、菜奈がウソをつくときにする癖である。

 怪しすぎる菜奈と、がぜん気になる存在になった久住。今夜放送の第6話は、この2人に注目したい。

(文=寺西ジャジューカ)

「Domani」豊洲タワマンママ登場! 「子どものトートバッグ」でママ友選ぶ、恐るべき“価値観”

 ワーキングマザー向けに大リニューアルされた「Domani」(小学館)。リニューアル後第3弾となる6・7月号の表紙からは、前号まで猛プッシュされていた新キャッチフレーズ「脱ママ! 脱モテ! 脱真面目!」が消えました。

 特集も、前々号は「ママと呼ばないで」、前号は「“かっこいいオカン”になろう!」だったのが、今号では「スニーカーの日 NOTスニーカーの日」に。一気に「イケ★ママ」(「Domani」の提唱するイケてるワーママのこと)臭を脱臭してきました。しかしご安心ください。中身の方は、相変わらずぶっ飛んでいます。早速、見ていきましょう。

<トピックス>
◎高島彩の「ママ時間」「ノーママ時間」
◎アグネス・チャンさんの言葉
◎実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル『江東区の女』

小保方さんを感じさせる高島彩

 気になるところが多すぎる「Domani」の連載エッセイ陣。どんな連載なのか、それぞれご紹介していきたいと思います。

 まずは、高島彩のエッセイ「高島彩の『ママ時間』『ノーママ時間』」。毎号、どことなく人の心をぞわりとさせる文章が気になっているのですが……。今号は、自分の顔のパーツが数年前と比べて「1センチくらい落下しているではないですか!」という嘆きから始まり、締めくくりは「人目もはばからず草むらでゴロゴロしていたら飛行機雲が一筋。あ、こんな空の見方もあったのね。たまには大きく手足を広げて空を仰ぐ時間もお母さんには必要なのかも」。

 個人的にはこの一部分だけで、何となく、小保方晴子さんのエッセイ『小保方晴子日記』(中央公論新社)を読んだときと同じぞわぞわを感じてしまったのですが、理由はわからぬまま。この謎は、今後解明していきたいと思います。

 次は、美容家・神崎恵の連載「神崎恵・人生訓」。夕食の時間が違う息子3人と夫のため、「唐揚げ、親子丼、パスタ、うどんを1時間おき」で作るような忙しさだそうですが、「疲れた顔と心で料理しないよう気をつけています」とのことで、キッチンに立つとき専用のチーク、リップ、ピアスをつけて臨むそう。「できたてごはんが言葉の代わり。料理は私の愛情表現」という大正論をキメられては、ぐうの音も出ません。

 しかし、これを読んで「よしっ、私も頑張るぞ!」と思える素直な読者はどれほどいるのでしょうか。少なくとも筆者は一旦、そっと「Domani」を閉じました。

 最後は、リニューアル前から続くKinKi Kids・堂本剛の人気連載「堂本剛のなら(ず)もん」。今回は、最近ハマっているというホットケーキがテーマ。本人のアイデアで「ホットケーキ配色のコーデ」をテーマに撮影することになったそうで、ホットケーキふうのミニ剛が、いちごやブルーベリーとともに、皿に載ったカットが掲載されています。非常にシュールで、一度見たら忘れられない写真です。

 以上のように、細かな部分でも読者を飽きさせないのが「Domani」なのです。

 タイトルも前書きもなく突如として現れる、白黒オンリー、縦書き二段組みの、ファッション誌とは思えない異様なページ。言葉を失いつつも、「これは一体何のページなのか」と読んでみると、「イケ★ママ」から寄せられた子育ての悩みに、誰かが答えている……という内容のページでした。

 しかし回答者が誰なのかということには触れられないまま、6ページにわたってその白黒縦書きページは続きます。恐る恐る読み進めると、最後のページ左下に小さく、このような記載がありました。

【答えてくれた人 アグネス・チャンさん】

 ……ここ数年で最も鳥肌が立ちました。まるでホラーです。え……? なんで私、アグネス・チャンの子育て論を読まされていたの?? とキツネにつままれた気分でした。

 どうやら、「Domani」と同じ小学館から、アグネスが書籍『未知に勝つ子育て:AI時代への準備』を出版したそうで、そのPRだったようです。児童心理学を学んだアグネスは、スタンフォード大学で教育博士号を取得し、息子3人も同大学に入学させたことで、近年では教育ママ売りしていることは、今回初めて知りました。

 その回答内容も賛否を呼びそうでしたので、気になる方はぜひお読みください。立ち読みでペラペラとめくるだけでも、あのホラーテイストなページはすぐに見つけられるはずです。

豊洲ママは持ち物で選別される

 注目の連載読み物「実録!? 東京23区・働く母の生態ファイル」。千代田区ママ編、港区ママ編ときて、次は江東区編です。江東区といっても予想通り、今回取り上げられているのは豊洲のタワーマンションエリアのみ。

 亀戸も大島も森下も清澄白河も南砂町も、ほかはぜーんぶ切り捨てられ、「高層階だと、まるで天上にいるみたいですよ」「天気がわからないんです。下に降りて初めて、今、雨なのか! と傘を取りに戻ることが多いですね」など、タワマン在住の「イケ★ママ」あるあるが羅列されています。

 子どもが多いエリアだそうで、「豊洲は子育ての街。こんなに育てやすい街、ほかにあるのかな」という意見もあり、そうなんだ~と信じそうになったのも束の間、「保育園、習いごと、学童がキャパオーバー」「水泳教室の土曜クラスは3年待ち」と書かれていて、それのどこが育てやすいんじゃいと一人つっこみました。

 また、ママ友に声を掛けたきっかけを質問された人が、「〇さんのお子さんが、沖縄の某ホテルのトートバッグを持っていて。それは、そのホテルに泊まってキッズプログラムに参加した人だけもらえるバッグで、うちも同じのを持ってたんです。(中略)生活レベルっていうか、価値観が同じかなあと思って」と回答しているのを読んだとき、「価値観」って便利な言葉だなと思うとともに、絶対に豊洲には住まないと誓いました。「豊洲への不満点は?」という質問に「カブトムシがいない」と答えた人がいたことは、ちょっと面白かったですが……。

 隔月刊なのがもったいないほど読み応えある「Domani」、次号も楽しみにしています。
(島本有紀子)

元女囚が語る「経産省キャリア官僚」が覚醒剤にハマったワケ――エリートは“いいお客さん”?

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

■マダム雑誌「STORY」から取材を受けました

 サイゾーウーマン編集部のご厚意で好き勝手なことを書かせていただき、それが本になってもいるんですが、さらに本を読んでくださった方から、取材のオファーもいただいております。本当にありがたいことです。
 岩波新書も想定外でしたが、先日は、なんとマダム雑誌「STORY」(光文社)の取材をいただいてしまいました! カメラさんからポーズの指導まで受けてしまい、なんかもう「アタシって、女優?」みたいに舞い上がりましたが、もちろんテーマは「依存症」……。まあワタシ自身が「元依存症」ですから、しゃあないといえばしゃあないですね(笑)。発売になったら、ご案内しますね。

■エリートほどクスリや酒におぼれやすい?

 依存症は、最終的には自分で治すしかないんですが、経済産業省の若手職員さんが覚せい剤取締法違反(密輸、使用)で逮捕(パク)られましたね。パクられたNさんは、経産省の中でもエリートやそうです。

 話はそれますが、酒に酔って「北方領土を取り戻すのには戦争」とか言って大問題になった元日本維新の会の議員は私の地元出身なんですが、これまた経産省出身やそうです。東大出のイケメンなのに……。経産省にはポン中と酒乱しかいてないんかい……とは言いませんが、これからはこういう犯罪も増える気がします。

 なぜなら、エリートさんのほうがシャブや飲みすぎをやめられない気がするからです。今までもめくれて(発覚して)ないだけかもしれません。私がバイ(密売)してた時も、エリートやセレブは多かったですよ。出世とか名声とか「守らなアカンもの」が多くて、ストレスがハンパないのでしょうね。

 Nさんも、シャブに手を出した理由として「仕事のストレス」を挙げていました。残業もめっちゃ多いらしいですしね。ネットを見ていると、「エリートなのにシャブに手を出すなんて……」という声が多いようですが、むしろエリートやから、ストレスすごすぎで「イッパツやりたなる」のとちゃいますかね。そもそもシャブも高いですから、お金持ちでないと買えませんし。それに、こういう人たちは口がめっちゃカタイので、売人にとっては、とてもいいお客さんなのです。

 Nさんは初犯ですから、今回は執行猶予がつくでしょうが、お役所はクビですし、これからが心配ですね。

 そもそも罪としては、そんなに重くない気もします。雑誌のとじ込み付録に約20グラム、末端価格120万円相当がコッソリ封入されてたそうです。お値段は売人にもよりますが、1回の使用量はだいたい0.03グラムなんで、66回分くらいですね。朝昼晩と打って1カ月分弱といったところです。Nさんはオフィスのトイレや会議室でもつこてたそうで、1日5回で2週間分くらいかもしれませんね。

 報道では、「量が多い! 密売の可能性も!」としているところもありましたが、それは微妙です。エリートさんはお金には困ってないでしょうから、バイしてヘタうつよりも「自分だけで楽しめる量」かなと。ちなみにNさんは、お仕事が忙しいせいか、うつ病になって精神科に通い、処方された向精神薬が効かなくなって、シャブに移行したそうです。

 これはまあ、ありがちなんですが、最初は路上で買うてたのに、海外のネット通販で買ってビットコインで決済されたというのは、「さすがエリートやな」と思いました。私が現役の頃もネット通販はなくはなかったですが、なんかスマートすぎますよね。これからは、こういう売り方が主流になるんでしょうね。

 もちろん街角のアブないオッサンから買うのはやめたほうがええですが、もともと違法なんですから、アブないもスマートも何もありません。とにかく、お仕事がどんなにツラくても、シャブは「ダメ。ゼッタイ。」ですよ。

中野瑠美(なかの・るみ)
1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)」

※この連載が本になりました!
女子刑務所ライフ!』(イースト・プレス)発売中です。

宇垣美里フリー転身で荒稼ぎ、イベント出演ギャラは破格の200万!?

 GWも終わり、この春フリーに転身した女子アナたちの動きも活発になってきた。そんな中でも、最も目立った動きを見せているのが元TBSの宇垣美里。レギュラーは局アナ時代から継続しているラジオ番組のみだが、イベント出演のオファーが殺到。TBS時代の年収を軽く超える荒稼ぎぶりという声も上がっている。

「局アナ時代からグラビアなどで露出していたこともあり、女優転身も噂されていましたが、当面はイベント出演などに専念し、様子を見る戦略を取っています。予想以上に商品価値は高く、メイクブランドの『ケイト』のイベントでは、メイクを施し、黒魔女のコスプレをするという彼女のキャラを活かした演出があり、大きな反響を呼びました。新人タレントとしてはギャラも破格の200万ともささやかれています。今後もイベントへの出演が予定されており、昨年の年収の5~6倍は軽く超えるでしょう」(スポーツ紙記者)

 この春フリーに転身した女子アナといえばテレ朝の小川彩佳、宇賀なつみ両アナがいるが、2人と比べるとキャリア、知名度で劣っているのは否めないところ。そんな彼女のどこに商品価値があるのか。

「“闇キャラ”を打ち出すなど、セルフプロデュースにたけ、自分の言葉を持っていて発信力がある。最近は安易なイベント出演を敬遠する事務所もあり、タレント不足な現状にぴったりはまりました。宇垣が出演し、パンチの効いた発言をすればスポーツ紙などもこぞって取り上げ、SNSでも拡散しますし、200万円というギャラも決して高くはない。しばらくはイベントで稼ぎまくる戦略のようです。本人もキャスターに思い入れはないようですし、キャラを活かして勝負するということでしょう」(週刊誌記者)

 フリー転身は、とりあえず成功のようだ。

宇垣美里フリー転身で荒稼ぎ、イベント出演ギャラは破格の200万!?

 GWも終わり、この春フリーに転身した女子アナたちの動きも活発になってきた。そんな中でも、最も目立った動きを見せているのが元TBSの宇垣美里。レギュラーは局アナ時代から継続しているラジオ番組のみだが、イベント出演のオファーが殺到。TBS時代の年収を軽く超える荒稼ぎぶりという声も上がっている。

「局アナ時代からグラビアなどで露出していたこともあり、女優転身も噂されていましたが、当面はイベント出演などに専念し、様子を見る戦略を取っています。予想以上に商品価値は高く、メイクブランドの『ケイト』のイベントでは、メイクを施し、黒魔女のコスプレをするという彼女のキャラを活かした演出があり、大きな反響を呼びました。新人タレントとしてはギャラも破格の200万ともささやかれています。今後もイベントへの出演が予定されており、昨年の年収の5~6倍は軽く超えるでしょう」(スポーツ紙記者)

 この春フリーに転身した女子アナといえばテレ朝の小川彩佳、宇賀なつみ両アナがいるが、2人と比べるとキャリア、知名度で劣っているのは否めないところ。そんな彼女のどこに商品価値があるのか。

「“闇キャラ”を打ち出すなど、セルフプロデュースにたけ、自分の言葉を持っていて発信力がある。最近は安易なイベント出演を敬遠する事務所もあり、タレント不足な現状にぴったりはまりました。宇垣が出演し、パンチの効いた発言をすればスポーツ紙などもこぞって取り上げ、SNSでも拡散しますし、200万円というギャラも決して高くはない。しばらくはイベントで稼ぎまくる戦略のようです。本人もキャスターに思い入れはないようですし、キャラを活かして勝負するということでしょう」(週刊誌記者)

 フリー転身は、とりあえず成功のようだ。

「選手が気の毒」「頑張りすぎ!」プロ野球始球式で賛否分かれたタレント3人

 プロ野球の試合前、たびたび行われるタレントの始球式。凝ったコスチュームやフォームの出来など何かと話題になるが、埼玉西武ライオンズ・秋山翔吾野手は2018年1月13日放送『ジョブチューン新年恒例! プロ野球オールスターぶっちゃけ祭!』(TBS系)に出演した際、「正直、普通にやってほしい」とチクリ。さらに「1番バッターで集中して入っている時に、(始球式をするタレントが)首振ったり、けん制(球)を入れたり、長い時があって、こっちの駆け引きやってる場合じゃないんで」と芸能人の一投に本音を明かした。

 そんな苦言が聞かれる中、タレント・鈴木奈々が行った始球式での一幕に批判が続出した。

「鈴木は4月27日の楽天-ロッテ戦(楽天生命パーク宮城)で始球式を務めたのですが、その行動がネット上で物議を醸しました。雨が降りしきる中、鈴木はマウンド上で何度も『行きます!』と宣言しながらも、緊張からかなかなか投球しなかったんです。結果的に試合の開始時刻は4分遅れてしまい、イベントのスポンサーとしてバックアップしている太子食品が翌日公式Twitterで『当日の始球式が遅れ、皆様にご迷惑をお掛けした事、大変申し訳ございませんでした』と謝罪する事態に発展しました。選手やスポンサーを巻き込んだ鈴木の“迷惑”な行動に、ネットユーザーからは『試合の開始時刻は決まっているし、観客の帰宅時間に影響が出る』『集中力を高めている選手が気の毒』『雨が降る中、選手を待たせるなんて空気が読めないにもほどがある』と大ブーイングが起こることになったんです」(芸能ライター)

 また、『テラスハウス』(フジテレビ系)に出演していたシンガーソングライターのChayもバッシングを受けた一人。

「Chayは18年6月17日の日本ハム-ヤクルト戦(札幌ドーム)の始球式に登場。投球直前まで二塁ベース方向を向いており、無人のセンターに投げようとするなど、天然ぶりを炸裂させたんです。直前に間違いに気が付いたものの、動揺が影響したのか、本番の投球はすっぽ抜けて打者の背中を通る大暴投。この“珍行動”にネット上は『テラハの頃からあざとかったけど、始球式でも“天然”ぶるなんて痛い』『しらじらしい! 付き合いたい選手でもいた?』『計算としか思えない。どうしてそこまでして目立ちたいのか理解できない』とシビアな反応を見せました」(同)

 鈴木らとは反対に、プロのようなピッチングを披露し、絶賛の声が上がったタレントもいる。それが4人組エアバンド、ゴールデンボンバー・樽美酒研二。

「18年6月27日の西武-オリックス戦(メットライフドーム)のセレモニアルピッチ(始球式の種類の一つ)で、樽美酒は135キロのストレートを投げ込んで球場を驚かせました。『しっかり投げさせていただきますので、よろしくお願いします』と挨拶してマウンドに立った樽美酒は、1球目135キロ、2球目132キロ、3球目133キロと、高記録をマーク。素人とは思えない投球を見せたものの、前日に3時間のシャドーピッチングで右肘を痛め、テーピングと痛み止めで当時は乗り切ったとのこと。“ガチ”な投球に、ネットユーザーからは『37歳のスポーツ選手でもない芸能人が、このスピードを出すのはすごい』『腕のテーピングが努力を物語っている』『たった1球のために一生懸命になっていて、好感度が上がった』という好意的なコメントが寄せられました」(同)

 始球式は芸能人にとって、“パフォーマンス”の一つに過ぎないが、真剣勝負に臨もうとする選手や野球ファンへの配慮は必要なのかもしれない。
(立花はるか)

工藤静香のファッションは「ヤンキーっていうより……」――ヤンキー界の重鎮が驚愕の回答

着用するファッションが、ことごとく「ヤンキー丸出し」とネット上で嘲笑されている工藤静香。しかし、それはホントにヤンキーファッションなのだろうか? そもそも、「ヤンキー」とは何をもって認定されるのか――? そこで、ヤンキー界の有名人たちに静香のファッションをチェックしてもらった。プロの目が下す「ヤンキー度」はいかに――!?

◎査定する静香ファッション一覧

ヤンキーっていうよりフィリピン人女性だったら100%

 埼玉のレディース「紫優嬢」の四代目総長(1991年当時)で作家の中村すえこ氏ヤンキーファッションを標榜するアパレル会社「BIRTHJAPAN」の石川智之社長に続き、最後は自らも青春時代は不良少年として過ごし、現在はヤンキー漫画『ドルフィン』(秋田書店)の原作者や青少年不良文化評論家などの肩書を持つ、ヤンキー界の重鎮・岩橋健一郎氏に話を聞いた。

――岩橋さんから見て静香のファッションのヤンキー度は何%だと思いますか?

岩橋氏 ヤンキー度でいうと55%。どっちかというと、見た瞬間、ヤンキーっていうよりさ、線の細さと髪形なんかもさ、サーフィンやってるから色も浅黒いしフィリピン女性にしかみえなくて。フィリピン人女性だったら100%だよね。

――フィリピン人女性……ですか……。それは意外な視点ですね。ちなみにヤンキーファッションの定義とは?

岩橋氏 ヤンキーファッションっていうのは、要は見栄っぱり度か目立ち度が肝だから。ヤンキーは「見栄を張る」っていうのが体の根底にあって、もしくは目立ちたいというね。目立つ服を着るっていうのは、覚悟と勇気、なおかつ潔さが必要だから。それを持っている人っていうのは、ヤンキー気質を持っているというのが特徴なんだと思いますよ。

――ネットでは静香のファッションがヤンキーとして叩かれる一方、昨年ヒットした『今日から俺は!!』(日本テレビ系)などヤンキーをモチーフとした漫画やドラマなどが後を絶ちません。ヤンキーやヤンキーファッションが日本の文化から消えない理由とは?

岩橋氏 人って必ず善と悪をつけたがるじゃない。ね? 善と悪。あの人は良い人、あの人は悪い人ってね。悪=ヤンキーだから。ヤンキーファッションっていうのは、悪い人たちが好きなファッションだよね。この世から“悪”は、なくならないでしょ? それとヤンキー文化が消えないのは一緒だよ。

――なるほど。そうすると、静香のファッションが叩かれるのは、人はヤンキーという「悪」が気になって仕方がないからということですね。

岩橋氏 そうそう。怖いもの見たさですよ。夏になると肝試しで、幽霊見たら怖いのに、見に行きたがるでしょ? それと一緒ですよ。近づくと怖いけど、人間って見たがるんですよ。

 ヤンキーに詳しい方々に聞いた静香のヤンキー度は30~55%という結果に終わった。元ヤンキーたちから見た静香は、さほどヤンキーではなかったが、人の目を惹きつけてやまない静香のファッションに、これからも注目したい。
(井本智恵子)

岩橋健一郎(いわはし・けんいちろう)
青少年不良文化評論家。ヤンキー漫画『ドルフィン』(秋田書店『マンガクロス』で連載中)の原作者。
Twitter:@yankee4649

■埼玉のレディース「紫優嬢」の四代目総長中村すえ子氏セレクト

1位 「これ以外は同レベル」

■「BIRTHJAPAN」石川智之社長セレクト

1位「これはヤンキーっぽい」

2位「強いて言えば……。ヤンキーっぽいというよりヤンキーが好きそうな感じ」

■岩橋健一郎氏セレクト

「どれもヤンキーではなく、フィリピン人女性に見える」