“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士、魂のリリックを聞け! 夫婦でラッパーデビュー!!

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“キング・オブ・アウトロー”こと瓜田純士(39)が先日、「瓜田夫婦」名義でラッパーデビューを果たした。デビュー曲のタイトルは『recollection~遠い日の記憶から~』(ジーザスレーベル)。ヤクザ時代のホームタウンである新宿・歌舞伎町を舞台にしたMVがYouTubeで公開されるや、「かっこよすぎ」「鳥肌が立った」「久しぶりに心の琴線に触れる曲」「こりゃマジモンだわ」といった称賛コメントが相次いだ。格闘技、文筆、プロファイリングなど、これまでさまざまな表現活動を行ってきた瓜田が、初めて挑んだヒップホップ。リリックに込めた熱い思いや、曲づくりの裏話を本人に聞いた。

――突然のラッパーデビューに驚きました! いつから曲作りを始めていたのでしょう?

瓜田純士(以下、瓜田) 俺のYouTube「瓜田純士プロファイリング」のチャンネル登録者数が1万人を超えた昨年の秋頃に、オリジナルのラップを作ってエンディング曲にしたいと考え始めました。で、そこからいろいろと勉強を始めたんですよ。

――勉強とは?

瓜田 日本語ラッパーの現状についてです。今どんなのが流行っていて、どんな奴らがどんな活動をしているのかをYouTubeなどでリサーチしました。そこでざっくりわかったのは、メジャーで売れている連中と、インディーズのアングラ連中に分かれているってこと。で、アングラの中でも、「俺はアウトローな位置にいるんだ」と踏ん反り返っている奴らもいれば、「そんなお前らは大したことない」と反発する奴らもいたりと、いくつかの路線に分かれていて、お互いリリック(歌詞)でビーフ(ケンカ)を仕掛けたり、応戦したりしているんですね。

 その中でも一定の支持者を集めている奴らは大抵、自らの生い立ちを歌った自叙伝的な曲からキャリアをスタートしている。日本だけじゃなく、海外でもそう。ヒップホップはそういう文化なんだな、という全体図をまず把握しました。

――その中で瓜田さんは、どういう路線を目指そうと思ったのでしょう?

瓜田 まず強く思ったのは、「誰かを意識したり誰かに影響されたりするのは嫌だ」ということ。俺は基本、自分にしか興味がなくて、ほかの奴らはどうでもいいと思っているんですが、そうは言っても、何も知らないまま参入するのはダメなので、一応は日本のいろんなラッパーの主だった楽曲を聴いてみた。そしたらまあ、悪さ自慢みたいなのが鼻についたんですよ。名前も顔も知らないような連中が、やれマリファナでパクられてワッパをかけられただの、やれ俺はあのとき臭い飯を食っただの、そういうことを誇らしげに歌っているわけです。

 仮にそれが百歩譲って真実だったとしても、だから何だと言いたくなった。たとえば新宿署の留置所に100人いたとして、その中で名が売れている不良は1人か2人程度しかおらず、あとの98人か99人は雑魚なんですよ。不良として街で名が売れるまで踊り出るには、本当にキツい目にも山ほど遭う。俺は実際、フクロにされたり晒し者にされたりという痛い目にさんざん遭ってきました。

 そう考えると、「今支持を得て持ち上げられているラッパー連中の大半って、いったい何なの?」と疑問になってきたんですよ。こいつらはそれを金にまで変えているけど、「いつどこで名を上げて、どんな痛い目に遭ってきんだろう?」と。

――頭にきたんですか?

純士 いや、そいつらはそいつらでいい、と思いました。不良路線で行ったら売れると思って商業的な戦略でやっていることなんでしょうから。頭にくるというよりはむしろ、「じゃあ、そういうシーンに俺の自叙伝的なリリックを投下したらどうなるんだろう?」ということを実験したい欲求が高まってきました。作詞を開始したのは、2ヶ月前ぐらいです。腰痛で外出できない期間を利用して、一気にリリックを書き上げました。自分で言うのも何だけど、俺の不良としての生い立ちは申し分ないと思っているので。

――でもそうすると結局、悪さ自慢で張り合う形になりませんか?

瓜田 そこは、そうならないように気をつけました。ただの悪さ自慢の奴らとは一緒にされたくなかったから、俺の作品は「夫婦で残す」ということにこだわったんですよ。俺の自叙伝的なリリックが中心になるとはいえ、最後は「夫婦の絆」を匂わせるフレーズで締めくくろう、と。そのほか、嫁には歌でも参加してもらうことに決めました。まあ、そこからが大変な道のりでしたが(笑)。嫁のわがままが炸裂して……。

――作詞上のワガママですか?

瓜田 いや、俺も一応は作家なので、作詞は任せてもらえたんですが、嫁の歌のパートをどこに入れるか? ってことで大いに紛糾しまして。結局、フック(サビ)の部分にコーラスで入ってもらうことになったんだけど、嫁がこれを何百バージョンも考えてくるから大変だったんですよ(笑)。

――何百!?

瓜田 たとえば、「Live ther own story(自分の物語を生きろ)」と嫁が歌うパートがあって、俺としてはこの最後の部分は「ストーリー」で統一してほしいのに、「ストーーーーリー」みたいに伸ばしたりとか、まあ、いろんなバージョンを持ってくるわけです。要は「もっとウチにも歌わせろ! ウチも爪痕を残したいんや!」ってことなんでしょうけど、レコーディングに向けてバージョンをどんどん増やしてきたから困りました。「そんなにいろいろ入るわけねえだろ!」と言っても、全然言うことを聞いてくれないし(笑)。

――そんな奥様のことを、どのように制御したのでしょう?

瓜田 嫁の提案をすべて聞いていたら大変なことになるから、途中からは空返事だけして聞き流していました。そうすりゃいつか諦めるだろうと高をくくっていたんですが、嫁を甘く見ていましたね。レコーディングの当日、DJが来て、じゃあ録りますよとなったときに、「ほかにもいっぱいパターンがあんねん!」と嫁が言い出して、結局、俺のパートよりも長い時間をかけて嫁のパートを録るハメになった。DJから「奥さん、これはちょっとやめておきましょう」と注意されるほどでした(笑)。

――瓜田夫婦らしいエピソードですね(笑)。

瓜田 さらにはレコーディングが終わってミックスダウンする段階になってからも嫁がああだこうだ言っているから、DJから「本来、瓜田さんの歌詞が頭に入ることがまず重要かと思われます。なので奥様は控えてもらった方が良いかと思われます」という忠告メールまで届いたから笑いました。ただ最終的には、嫁の提案のうちのいくつかが、いい塩梅にハマったので、結果オーライでしたけどね。

――DJのTVXI氏とはどこで知り合ったのでしょう?

瓜田 ネットで探してオファーしたんですよ。彼はたまたまですが、「瓜田純士プロファイリング」を以前から見てくれていたそうです。だから世界観をすぐに共有できたのがよかったです。

――トラック(ラップの背後で鳴っている音楽)は、どこで探したのでしょう?

瓜田 インターネット上で良質なフリートラックをたくさん発表しているKombow氏から無料提供してもらいました。「フリートラックはダサい」というのが定説なんですが、Kombow氏のあの曲に関しては下手な有料トラックよりも格好いいと感じたし、嫁も「自分の生き方やリリックさえ良ければ一銭もかける必要ないんやで」と言うので、「よし、これで行こう!」と決めました。

――リリックの話に移りますが、ラップは「韻を踏む」のが定石らしいですね。瓜田さんは今回、そこをあえて無視したんでしょうか?

瓜田 いやいや、一応、何箇所かは韻を踏んでいますよ。

――あ、そうでしたか。ラップに疎いので、気づきませんでした。たとえば、どのあたりで踏んでいますか?

瓜田 「極道ライフに胸が高鳴る」というリリックと、「DEAD or ALIVE 出世は必ず」というリリックがあるけど、「高鳴る」と「必ず」が、「あああう」で母音が揃いますよね。あとは「辿り着いた懲役の果てに」と「独居の外は標的のアウェイ」というところも、「懲役」と「標的」、「果てに」と「アウェイ」の母音が一緒じゃないですか。そのほかにも何箇所かあります。……ってか、そんなこといちいち説明させないでくださいよ!(笑)

――失礼しました! やはり、韻を踏まないとラップとは言えないのでしょうか?

瓜田 そんなことはないと思いますよ。俺の調べによると、ヒップホップってのは、「どれだけ強く個性を出すか」を勝負する世界みたいで。定石に寄せちゃうと逆に笑われちゃう文化だとわかったので、いかにオリジナリティを出すかってことだけを意識しました。

 だから本来は韻を踏む必要はないんでしょうし、嫁からも「韻なんか踏むな!」と怒られたんですが、「まったく何も知らないのにこのジャンルに来やがった」と視聴者からバカにされるのもシャクだったので、「できなくねえぞ、この程度のことは!」ぐらいの感覚で韻を踏んでやりました。

――レコーディングにはどれぐらいの時間がかかったのでしょう?

瓜田 一発録りに近かったので、1時間程度で終わりました。夫婦揃って自宅のPCの前でさんざん練習してきたので、当日のリハーサルもほぼ不要でした。俺らが自宅練習にこだわった理由は、レコーディングが長くなると延長料金がかるからです(笑)。瓜田夫婦はケチなので、「何が何でも時間内に終わらせる!」と最初から決めていました。DJの子もビビっていましたよ。「こんなにもあっけなく終了しちゃうんですか?」と。すべてはPC前の練習の成果です。

――ラップには以前から興味があったのでしょうか?

瓜田 もちろん、ありました。もともと好きなんですよ。大人になってからは、その分野の友達が周囲にほとんどいなかったから話題に出なかっただけで、実はガキの頃からヒップホップの影響は結構受けているんですよ。

 俺はガキの頃、素行が悪くて新宿の中学から杉並の中学に強制転校させられたんですが、杉並の先輩から回ってくるビデオは「ビー・バップ・ハイスクール」とか任侠モノとか暴走族のドキュメンタリーばかり。でも俺は、新宿と杉並のハーフみたいなもんじゃないですか。だからどっぷり杉並に染まることはなく、ちょいちょい浮気して中野の子らとも遊んでたんですよ。

――浮気ですか(笑)。

瓜田 パンチパーマにボンタンかドカンみたいな謎の文化が流行っていた杉並と違って、中野の連中はオシャレでした。当時、中野ではヒップホップが流行っていて、ブロンクスっていう中野の有名な店でオシャレな服を買ったり、渋谷のシスコでレコードを買ったりしている子が多かった。みんな大きめのパーカーを着て、フードをかぶって、ディッキーズのパンツを穿いてね。

 そんな子たちから「瓜田くんは普段どんな映画を見ているの?」と聞かれて、「ビー・バップ・ハイスクール」と答えるのは恥ずかしかったんですよ(笑)。なぜなら中野の奴らは、「これはニガーラッパーの抗争を描いた『ポケットいっぱいの涙』っていう映画だ」とか「『ジュース』って映画を見たらヒップホップから抜けられなくなる」とか、そういうオシャレなことを言っていたからです。

 かたや杉並の先輩方は、みんなパンチパーマで「チャンプロード」を読んでいる。それがなんだか、恥ずかしくって(笑)。オシャレなことも知っとかなくちゃまずいだろと思ったから、中野の連中と知ったかぶりで会話をしながら新しい流行を必死で覚えて、家に帰ってからビデオでこっそりヒップホップの勉強をしていました。

――杉並の先輩方に、浮気はバレなかったんでしょうか?

瓜田 キャラを使い分けていたので大丈夫でした。杉並の先輩たちの前では「BOØWYって最高ですよね」とか言いつつ、中野の奴らと遊ぶときは、アイスキューブとかウータン・クランとかビースティ・ボーイズとかスヌープ・ドッグとかを聴いていました。

――杉並と中野は隣接した区なのに、そんなにも文化の違いがあったんですか。なぜ当時の杉並の不良の間では、ヒップホップが流行らなかったんでしょうね?

瓜田 杉並は暴走族文化が強かったから、「ヒップホップ=チーマー文化」みたいな捉え方をして、「チーマーはチャラいしダサい」と敵視していたんでしょう。一番ダサいのはアンタ方だろ! って感じですけどね(笑)。

――しかし、今回発表した『recollection~遠い日の記憶から~』のMVの中で瓜田さんは、ヒップホップ風のファッションはしていません。コテコテのチンピラファッションで登場していますが、その心は?

瓜田 俺は今回、ラップをしたとは思っていないんですよ。ラップっぽくなっているけど、表現方法がたまたまそうなっただけ。フードをかぶってハンドサインを出して、「YoYoYo、お待ちかねのヘッズたち、今から俺たちがビーフを仕掛けるぜ! チェケラ!」みたいなことをするつもりは一切ないんですよ(笑)。

 新宿、杉並、中野……それらすべての人生経験がミックスされた今の俺が、今回のMVだと思ってください。曲はヒップホップ調だけど、場所は歌舞伎町で、ファッションは昭和の杉並テイストで決めている。ちぐはぐかもしれないけど、それが俺ですから。ちなみに最初は、もっとチンピラ感丸出しのスーツにサラシ姿で出ようと思ったんだけど、家で試着したら山本譲二みたいになっちゃって、嫁から「それだけは絶対にアカン!」と止められました(笑)。

――タイトルの「recollection」の意味を教えてください。

瓜田 「回想、記憶、思い出」みたいな意味です。いざ動画がアップされたら、「遠い日の記憶」というサブタイトルを嫁が勝手につけていたから、「何勝手なことしてんだ!」と怒ったんですが、視聴者の反応は上々なようなので、嫁のセンスの正しさを感じました。「自分だけがわかればいいんだ」という考えだと自己満の格好つけになっちゃうけど、嫁は客観的に物事を見ることができる人なので、今回いろんな場面で助けられました。まさに夫婦合作の曲と言えますね。

――過去から現在までがコンパクトにまとめられたリリックなので、「この一曲を聴けば瓜田純士がわかる」と言っても過言じゃありませんね。

瓜田 はい。俺はラップを歌っているんじゃなくて、仁義を切っているつもりなんですよ。よく渡世人が「お控えなすって。ご列席のご一統さん、失礼さんにござんす。私○○と発します」と初対面の人に挨拶をするけど、あれと一緒です。4分25秒かけて、俺は仁義を切っている。「じゃあなんで韻を踏むんや?」と嫁からは笑われましたが、まあとにかく、そういう感覚で聴いてもらえたら幸いです。

 * * *

『recollection~遠い日の記憶から~』は、デジタル音源としてiTunesなどからの購入も可能(https://linkco.re/ZqdVAsxv)。今後は「瓜田純士プロファイリング」のエンディング曲として使われるほか、カラオケ配信も予定しているので楽しみにしておこう。

(取材・文=岡林敬太/撮影=おひよ)

※瓜田純士のYouTube好評配信中!(瓜田純士プロファイリング)
https://www.youtube.com/channel/UCv27YAy0FZ-4wwisy5zPmeg

※「“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士、かく語りき」の記事一覧
https://www.cyzo.com/cat8/outlaw_charisma/

『俺のスカート、どこ行った?』規格外の女装家教師登場! に「爽快感はんぱない!!」の声

 4月27日夜10時から第2話が放送される、古田新太主演ドラマ『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)。初回の視聴率は10.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、まずまずのスタートを切った。同作はゲイで女装家の教師・原田のぶお(古田)が、型破りな方法で生徒たちと向き合う姿を描く。

 第1話では新学期を迎えた豪林館学園高校2年3組に、新しい担任としてゲイで女装家の原田が現れる。原田が自己紹介を始めると「なんでそんなキモイ格好なんですか?」とからかい始める生徒たち。“男が女の格好をしているのがキモイ”と決めつけるクラスの中心生徒・東条(道枝駿佑)に、原田は「お前程度のチンケな常識でキモイなんて決めつけないでくれない?」と“LGBT”について説明するが、リーダー格の生徒・明智(永瀬廉)らは反発し、原田を“辞めさせるゲーム”をクラスメイトに提案する。

 一方、教師陣は原田の歓迎会を開催するものの、常識外れの言動が目立つ原田に、生活指導者の長井あゆみ(松下奈緒)は不快感を抱いていく。  

 翌日以降も、原田と生徒の溝は深まるばかり。そこで、“ゲーム”にしびれをきらした東条たちは、日常的に陰湿ないじめを受けている若林(長尾謙杜)を利用することを思いつく。若林に、校舎の屋上から「原田先生を辞めさせろ」と叫ばせ、その様子を動画に記録する。しかし原田は、容姿にコンプレックスを抱える若林に対して「得してるヤツばかり見るな。損してるヤツも見ろ」とアドバイスを送り、「飛べ」と仰天の指示を出す。原田は「私が下で受け止める準備してるから」と言い、見ている生徒を呼び寄せ、校庭に若林をキャッチするための布を用意する。長井らも加わり巨大な布が張られ、「若林、来い」と呼びかける原田。

 原田は、絶叫とともに屋上から飛び降りた若林を無事に受け止め、「やる時はやるじゃん」と微笑みかける。原田に背中を押された若林は、コンプレックスを克服する第1歩を踏み出したのだった。

「寺尾校長(いとうせいこう)は真の多様性を生徒や教師に学ばせるために、原田を迎え入れましたが、その行動は全て規格外。痴漢を拳法で打ちのめし、遅刻により校門を閉ざされた時には、ショベルカーで破壊しました。そんな豪快な原田役を古田がいきいきと演じており、視聴者からは『常識破りというレベルじゃない!』『爽快感がはんぱない!』『新たな傑作学園ドラマが誕生の予感』といった声が続出しています」(芸能ライター)

 第2話では学校全体の偏差値を上げるため、生徒に補習を行うことに。補習は“残業代が出ない”と聞いた原田は、「ブラック企業じゃん?」と不満たらたら。さらに養護教諭の佐川(大西礼芳)から、チアダンス部の顧問をやってほしいと頼まれる。

「次回はチアダンス部の川崎(高橋ひかる)が、過度な練習でケガを負ってしまいます。一方、川崎と幼馴染みの東条が、明智の胸倉を掴んで『真剣に頑張ってる奴らの邪魔をすんな』と怒る場面も。ネット上には『もしや東条君、恋してる!?』『第2話でいきなり東条と明智が仲違いするとは意外』などの声が相次ぎました」(同)

 教師や生徒を苦しめる学校の“ブラック体質”に、原田はどのような喝を入れるのだろうか。

King&Prince・永瀬廉をスクリーンで拝みたい! 『うちの執事が言うことには』鑑賞券をプレゼント

 King&Prince・永瀬廉、神宮寺勇太が出演する映画『うちの執事が言うことには』が5月17日より全国公開されます! 原作はシリーズ類型発行部数75万部を超える、高里椎奈の大人気同名ミステリー小説。個性豊かで魅力的なキャラクターたちが繰り広げる独特の世界観が支持されている本作。一体どのような内容となっているのでしょうか。早速あらすじを見てきましょう!

 日本が誇る名門・烏丸家の第27代当主となった烏丸花穎(永瀬)は、18歳にしてすでに飛び級で大学を卒業する程の特別な能力を備えている。突然、引退を宣言した先代当主の父・真一郎(吹越満)は行方がわからず、花穎が留学先から戻ってくると、そこにいたのは幼少時代から信頼を寄せる老執事・鳳(奥田瑛二)ではなく、新しい執事だという仏頂面の見知らぬ青年・衣更月蒼馬(清原翔)だった。真一郎が残した命令によって、不本意ながらも衣更月と主従関係を結ぶ花穎。まだ自覚が足りない若き当主・花穎と、仏頂面で新米執事・衣更月の間には微妙な空気が流れる。そんな中、花穎は、招待された芽雛川家次男のバースデーパーティーで、ある事件に巻き込まれ……。

 キンプリファンから「神宮寺は何役なの!?」という声が飛んできそうですが、神宮寺は大学生にして起業家の赤目刻弥を演じます。花穎に近づいてくる謎の男だそうですが、一体どんな絡みを見せるのか期待が高鳴ります。また本作特別バージョンの劇場マナーCMが、東京・新宿バルト9ほかティ・ジョイ系列劇場にて4月26日より順次、幕間に上映されるそう。CM映像では、出演者が“上流階級に学ぶマナー講座”を開いてくれるとのこと! 映画の公開が待ちきれませんね。

 今回は、映画『うちの執事が言うことには』鑑賞券を3名の方にプレゼント。ぜひ本作を見て、麗しき上流階級の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。サイ女読者の皆さま、奮ってご応募くださいね。お待ちしております!

※5月6日正午〆

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夢を与え続けてくれるアイドル『後藤真希』――いつかゴマキと朝帰りッ

『後藤真希』

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「週刊文春」(文藝春秋)3月21日号にて、元モーニング娘。・後藤真希の夫が、後藤の不倫相手を訴えたことが報じられた。被告は後藤の元彼で「DV夫との離婚を望んでいた」と主張。衝撃的な話題だが、同時期にピエール瀧の逮捕があり、持っていかれた感はある。

 アイドルとは、我々庶民に夢を与えてくれる存在でなくてはならない。そういう意味で後藤真希は、今や二児の母親でありながら、夢を与え続けてくれる稀有な存在だ。

「いやいや、元彼との不倫がバレて、ドロ沼裁判中じゃないか」という声もあるだろう。しかし私から言わせれば、まさにこの状況こそ、夢に溢れているではないかと。「夢がMORI MORI」ではないかという話である。

 ひとつずつ紐解いていこう。まず、そもそも結婚な。剛力彩芽をはじめとする「お相手は一般人です」としながら、実際は社長だ、富豪だという、夢も希望もあったもんじゃない昨今の芸能界恋愛事情において、ゴマキの旦那ってのはゴリゴリの一般人なんでしょ。職業も内装関系で。もうね、そういうのが欲しいの、こっちとしては。「ひょっとしたら僕もアイドルと……」みたいな希望が。日々の忙しさですっかり忘れていたが、ゴマキは4~5年前から、小さいが確かな希望を我々に与えてくれていたのである。この事実を大事に噛みしめてさえいれば残りの人生、たとえ独り身のままだったとしても乗り越えていけそうな気がする。

 そして、さらに輪をかけているのが、不倫相手である元彼の存在だ。知り合ったきっかけがオンラインゲームのチャットなんでしょ。「モー娘。では誰が好き?」「ゴマキ」「私がゴマキ」なんてやりとりもしていたらしいじゃない。よかったよ、正直に「ゴマキ」って答えてくれて。私みたいなサブカルをこじらせた人間などは「王道を好きになるのは恥」とばかりに「飯田圭織」などと答えて、台無しになっていた可能性がある。やはり人間、素直が一番だ。しかもあれでしょ、この元彼ってのは地方に住んでいて、ある日ゴマキから会いに来たっていうじゃない。モー娘。の一時代が終わりかけた頃、「会いに行けるアイドル」をコンセプトに勢力を増したのがAKB48だったわけだが、それよりも早く「会いに来るアイドル」を実践していたゴマキは、さすがとしか言いようがない。だいたいね、ファンのほうから会いに行けちゃうからいろんな問題が起こるわけで、「アクションを起こすのはアイドルから。ファンは常に受け身で」というオールドスタイルが一番安全なのである。

 それにしても、すでに各所で報じられている通り、ゴマキが裁判所に提出したという陳述書の生々しさよ。映画館のカップルシートでイチャついたり、何回肉体関係を持ったかなどが詳細に書かれており、読んでいるだけでちょっと勃ちそうだ。裁判が朝早かった場合、関係者の何人かは半勃ちなのではなかろうか。もはや「チン述書」としてもいいぐらいだ。ただ、私が目から鱗だったのは「カップルシートでそういうことしていいんだ」ということである。いや、くっついたり、手をつなぐくらいはアリかなとは思ってたよ。でも今回のは、雰囲気から察するに、限りなくBに近いAというか。ぶっちゃけペッティングでしょ。結構みんなやってるものなの? 映画館で。少なくとも私は現場を見たことがない。まあ、私がほとんど映画を観に行かないからかもしれないが。確か最後に行ったのは『さらば あぶない刑事』だったか。余計なお世話かもしれないが、これキッカケでカップルシートでのBが横行するかもしれないので「上映中のBはお控えください」という注意喚起をしたほうがいいのではないだろうか。

 話が逸れたが、今回の騒動から我々が学ぶべきことは、別にゴマキじゃなくても結構普通に起こりうるシチュエーションだぞということだ。結婚した元カノや同級生に再会し、旦那のDVや離婚を考えている旨を告げられれば、私とて同じような行動をとるだろう。というか、そういうことが起きてほしいという願望すらある。カップルシートでのBも辞さない。ただ、一見イケそうなシチュエーションでも、現実はそう簡単ではないということをゴマキが身をもって教えてくれたのだ。夢を与えてくれるアイドルに現実まで叩きつけられては、襟を正さずにはいられない(股間を膨らませながら)。

 まあ、真相はわからないが、とりあえず訴えられた元彼の心労はなかなかのものだろう。彼にしてみれば、助けようと思っていた女が、気づけば敵対するはずだった旦那の側に立っているのである。なんだか乾くるみの小説みたいな展開だが、ゴマキとの逢瀬は「夢のような時間」であり、現在の状況は「悪夢のような時間」であるという、夢というのは、必ずしも「いい夢」ばかりではないのだなということを痛感せざるを得ない。

 そして、ここまでさんざん夢だ夢だと言っといて、急に現実的な話をするのもなんなのだが、今回の顛末を元彼目線で小説にしたら結構売れるのではないだろうか。たぶん、幻冬舎の箕輪厚介あたりはもう動いているぞ。どうするサイゾー? タイトルは『愛のバカやろう』とかで。

西国分寺哀(にしこくぶんじ・あい)
現役のモー娘。メンバーは一人も知らない40代独身男性。すでにOBだが、鞘師も最近まで「鞘氏」とみんなで敬っているのかと思っていた。

香取慎吾と木村拓哉がニアミス! 元SMAP最大の“亀裂”?

 4月27日23時30分より放送される『人生最高レストラン』(TBS系)に香取慎吾が出演する。告知されている情報によれば、香取慎吾は収録で<“ビストロ”は世界一のレストラン! ずっとつまみ食いしていた>といった発言をしたそうで、『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)の裏話を披露するという。

 『人生最高レストラン』といえば、3月9日放送回では木村拓哉がゲスト出演。このときも『SMAP×SMAP』の話題が出た。

木村は、2011年放送のドラマ『南極大陸』(TBS系)の撮影中に出会ったという料理として、ホテルから徒歩10分程度の洋食屋で食べたミートソーススパゲティを紹介。その洋食屋のレジの横には、「ビストロSMAP」のレシピ本が置いてあったという。

木村が「どうしてこの本が置いてあるのか」とシェフに聞くと、就職するか家の洋食屋を継ぐか悩んだとき、テレビで「ビストロSMAP」を観てシェフになることを決意したからだ、と話してくれた。ちなみに、木村はそこで食べたミートソースの味を覚え、後日の「ビストロSMAP」で“パクッた”そうだ。

 SMAP解散後、古巣のグループに関する話題を避けてきた木村が唐突に『SMAP×SMAP』名物コーナーの話をしたことは、ファンは大いに喜ばせた。

 この後、木村はラジオでもっと具体的にSMAPに関する言及をしている。『木村拓哉Flow』(TOKYO FM)4月7日放送回では、森且行も含んだSMAPメンバーの名前を口にしたのである。

 この日のゲストは元男闘呼組の岡本健一。古くから付き合いのある岡本を相手に、ジャニーズ事務所所属のタレントが生活する合宿所での思い出を語り合うなかで、木村からこんな発言が出たのだ。

<とある先輩が『お~い』って言って。『中居、森、稲垣、香取、草なぎ、来いよ。服やるよ』ってなって>

次々にSMAP匂わせ発言する元メンバーたち
 ここのところ、元SMAPメンバーがSMAPについて言及する機会が急増している。

 もっとも話題となったのは、3月27日に最終回を迎えた中居正広の冠番組『ナカイの窓』(日本テレビ系)。このエンディングで中居は、あからさまにSMAPを匂わせる意味深な言葉を述べた。

<再会を切に思うこともあります。何やってるのかなぁ、どうしてるのかな。長い長い付き合いをした仲間っていると思う>
<このメンバーだけじゃなく、僕には切に思う再会っていうね、僕にとっては、あるんです>
<僕はこの再会を切に願うために、僕の口から言うのもすごくアレですけど、そんな乾杯でもいいですか?>
<たぶん、見てると思うんですよね>

 結局のところ、これらの言葉は共演者の山崎弘也および陣内智則の相方・元相方に向けた言葉だというオチがついていたものの、中居が何を意図していたのかは明白だ。その証拠に、エンディングで流れた曲はSMAPの「オレンジ」だった。

 さらに放送終了直後というタイミングで、木村拓哉がWeiboに<Yes!!!! I was so sweat>と投稿。「汗かいた〜」といった意味合いの文章は、中居の発言<たぶん、見てると思うんですよね>に応じたものではないかと話題になった。

「SMAP再結成」までの道は遠い?
 こういった流れから「SMAP再結成か!?」といった話もあるのだが、事はそう単純ではないだろう。

 稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾による月イチの生放送番組『7.2新しい別の窓』(AbemaTV)4月7日回では、ゲストとして出演した爆笑問題の太田光が<またSMAPやるだろ? どうせ>とストレートに質問。それに対して3人は押し黙ってしまった。

 また、ジャニーズ事務所からの独立をもっとも強く望んだのが香取慎吾で、5人そろっての独立をおじゃんにしたのが木村拓哉だというのは、解散騒動当時の報道で一致する見解だった。そのためこの二人にはもっとも深い溝が出来ているという。その亀裂を修復し、5人が揃うことはあり得るのだろうか。

 今後も前述したようなSMAPを匂わせる発言は、ジャニーズ事務所残留組からも、新しい地図組からもあるかもしれない。それらの発言が「SMAP再結成」の流れを整備するための発言なのか、それとも双方にとって「過ぎ去った良き思い出」となりつつあるから出てきているものなのか……今はまだわからない。

チケット転売規制法は「高額チケットに苦しむ国民救済」が目的じゃない! 弁護士がスッキリ解説

 東京オリンピックを視野に6月に施行される「チケット転売規制法」。チケットの高額転売はあとを絶たず、中学生がジャニーズのチケットを売るフリをして金をだまし取り、書類送検される事件も起きている。高額チケット転売はもはや見過ごせない社会問題であり、困っている国民のためこの法律が施行されると思っている人も多いかもしれない。

 しかし、弁護士法人ALG&Associates山岸純弁護士によると「報道のされ方でそう思っている人がほとんどですが、そういう趣旨の法律ではないんです」とのこと。読めばスッキリ、チケット転売規制法がこれでわかる!

 

高額チケットに苦しむファンのための法律ではない

――「チケット転売規制法」は転売された高額チケットに苦しむ国民のための法律ではないのでしょうか。

山岸純弁護士(以下、山岸)はい。この法律は「消費者のためのもの」ではないんです。

 なお、政府の電子図書館において「チケット転売規制法」はまだ正式なものにはなっておらず、現時点では衆議院のホームページに出ている「案」に基づいて説明します。

※ 衆議院ホームページ:特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律

 この法律は「興行主」、例えばジャニーズアイドルのコンサートなら「ジャニーズ事務所」を守るためのものなんです。

 

ほとんどの人が誤解している「プロバイダー責任制限法」

山岸 報道のされ方で誤解されている法律は他にもあります。例えば、「プロバイダー責任制限法」もそうですね。「2ちゃんねるなどで名誉毀損の書き込みをされた人が、プロバイダーに対し、書き込んだ人のIPアドレスに紐づいた個人情報の開示請求をすることができる法律」と理解している方も多いかと思います。

――そう思っていました。「名誉毀損された人を守るための法律」という印象を受けます。

山岸 報道を見ると確かにそう思ってしまいますよね。でも、実際は違います。そもそも名称が「プロバイダー責任制限法」であり、プロバイダーの責任を制限する、つまり“プロバイダーを守るため”の法律なんです。

 流れで見ていきましょう。まず、ネット上で名誉毀損された人はプロバイダーに書き込んだ人の個人情報を教えてほしいと言います。ただ、プロバイダーは素直に教えていいか迷いますよね。守秘義務だってありますし。書き込んだ人から「なんで勝手に教えるんだ」と報復される可能性もある。

 そのためプロバイダーは、書き込んだ人に「名誉毀損された人にあなたの個人情報を教えていいですか?」と聞くんです。そこで書き込んだ人が「教えてはダメ」と言えば、プロバイダーは個人情報を名誉毀損された人に教えなくていい。

 この一連の手順を踏みさえすれば、プロバイダーは名誉毀損された側に「なんで書き込んだ人間の個人情報を教えてくれないんだ! このプロバイダーを訴えてやる!」と言われても、損害賠償などの責任を負わなくていい、というのがこの法律の趣旨なんです。

――でも、書き込みをした人にしてみれば、自分の個人情報なんて当然教えたくないですよね?

山岸 はい。ですので、プロバイダーから名誉毀損された人に対して「書き込んだ人は自分の個人情報を教えたくないと言っている」という情報が通知されたあと、名誉毀損された人は個人情報開示のための裁判を起こすことができます。

 そうすれば裁判官によって、それぞれの事例が名誉毀損にあたるかどうかの判断が行われ、個人情報の開示が必要な場合は、裁判所からプロバイダーに開示するよう指示がいきます。「裁判所に言われたから個人情報を開示しました」となれば、書き込んだ人もプロバイダーに対して何も言えないですよね。

 チケット転売規制法の話に戻りますが、この法律でも同じような認識の間違いがあるんです。「高額でチケットを買わざるを得ない国民を救済する」ためではなく「興業主が、コンサートのチケット定価が5,000円であったら、その金額で行き渡らせるようにする」ための法律なんです。

――興行主は、なぜ定価でチケットを行き渡らせたいのでしょうか? 転売され高額になろうとも、その分は興行主の儲けには関係ないですよね。

山岸 それを理解するために、また別の法律、さまざまな経済活動を規制する「独占禁止法」についてお話します。独占禁止法には「廉価販売」の禁止があります。簡単に言えば、仕入れ価格より安く売ってはいけないよ、ということです。なぜだかわかりますか?

――消費者にしてみれば「安ければいい」とも言えますよね。

山岸 そうですね。でも法律というものは、とても広く、長期的な視野で考えているんです。

 例えばA、B、C社が原価が80円の中華まんを100円で売っていたとしましょう。 しかし、A社が70円で売り出す廉価販売をしたとします。こうなると国民が皆、A社の安い中華まんを購入しますよね。結果、 B、C 社は潰れてしまい、中華まん業界はA社の独占になってしまいます。ライバルがいなくなったのを見計らって、A 社が中華まんを120円に値上げするかもしれないですよね。それを防ぐために廉価販売をあらかじめ禁止しているんです。

 チケット転売規制法も考え方は似ています。ある興行主が「うちのアイドルの定価5,000円のチケットが5万円でじゃんじゃん転売されているが、うちとしては全く構わない」と言い切れるのであれば、構わないんです。でも、そのような状況が続いたらどうなるでしょうか。

――ファンは金にものを言わせるつらい消耗戦になるでしょうね。さらに「このアイドルのチケットはまず定価で入手できず、転売で相当高額になる」という情報は今はTwitterなどのSNSですぐ知ることができますから、新しくそのアイドルのファンになりかけた人がその過酷な争奪戦を知り、やっぱり本格的にハマるのはやめとこう、となるかもしれないですね。

山岸 そうなんです。転売されず高く買わずに済む他の興行主のアイドルの方がいいや、と競合に流れていってしまう可能性だってあります。それでは興行主側も困るわけです。

 チケット転売規制法は、直接的にはチケットを定価で売ろうとする興行主を守ることが趣旨です。ただ、法律は一番大きく考えれば広くあまねく国民のためです。そういった意味では国民のため、という論調のマスコミも間違ってはいないんですけどね。「直接的には業者のため、でも広く考えると国民のためである」という階層の構造をしているんです。

 このチケット転売規制法も含め、近年の法律は「目的」欄がありますから、そちらを見ると、誰のための法律なのかすぐわかりますよ。

――プロバイダー責任制限法はプロバイダーのため、チケット転売規制法は興行主のため。となると「特定の被害を受けて困っている個人たち」のために作られる法律というのは、ほとんどないのでしょうか。

山岸 ほぼないです。法律は特定の個人を守るものではなく「一般抽象的な国民のためのものである」と法学部の学生は憲法の授業で学びます。

* *

「誰に向けた法律なのかを理解すること」「法律は「特定の個人」ではなく、広くあまねく国民のため」――法律のこの二つの原則を理解すれば、チケット転売規制法にかかわらず、今後さまざまな法律が出ても理解の指針になるはずだ。次回も山岸弁護士に、より詳細に「チケット転売規制法」について伺っていく。

(文/石徹白未亜 [http://itoshiromia.com/])

JKの「ブラックバイト・部活」に注意喚起! 優等生を良しとする「Seventeen」に募る不安

 「Seventeen」(集英社)5月号は、「進学KAWAII元年(ハート)楽しすぎ! かわいすぎ! なJKキングダム開幕―!!」というテーマのもと、「Seventeen17人の新学期制服こーなります宣言っ!!」「キングダムJK制服着まわしSTORY」「新学期JK初遊び正解コーデ」など、新学期に胸を躍らせる企画が並んでいます。パラパラとページをめくっていくと、次々にカラフルな写真や文字が目に飛び込んできます。若さがダダ漏れする誌面に滅入りながら、読み進めていくと「ブラック部活」「ブラックバイト」というキラキラJKのバイブル「Seventeen」らしからぬ重いワードが登場。なんだか雲行きがおかしくなってきましたが、早速中身を見ていきましょう~!

<トピックス>
◎新学期JK初遊び正解コーデ
◎新友育成ケイカク☆ はじめましてのJKマナー
◎ブラック部活・ブラックバイトの見分けかた

■おしゃれさよりも、まずは「浮かない」!

 初めにチェックしていくのは「初めて学校の外で会う時に、“絶対”におしゃれと思われたいから! 新学期JK初遊び正解コーデ」です。新しくできた友達と遊びに行くファッションを、シチュエーション別かつ、「センスよく」「ノリよく」「女の子らしく」「大人っぽく」の4種類のテイストに分け、コーディネートを紹介しています。この企画には、「Seventeen」(以下ST)読者の意見も取り入れられているのですが、“絶対”おしゃれと思われたいと意気込む彼女たちのファッション必須条件は「自分らしくキャラ立ち」しつつも「まわりから浮かない」ことだそう。

 そんな難しい注文を投げてくる保守的なST読者に、どんなアドバイスをしているかというと、例えば、買い物に行く際には「トレンド意識で今っぽく」がポイントとのこと。ただ、いきなりのやりすぎはNGで、“さりげなさ”が重要だそうです。「まわりから浮かない」ように学校生活を送っているST読者にとって、私服を選ぶ時でも“なじむ”ことは大前提なのでしょう。なお、具体的なコーディネートについてですが、ノリがいいと思われたい時は、ネオンカラーのパーカーを着ることを勧めています。「明るくハキハキしているように見え、待ち合わせで見つけてもらえそう!」というものの、「まわりから浮かない」どころか目印になっているじゃなかい……とツッコまずにはいられません。トレンドを意識している割には、小学生が遠足で着る服と結果はあまり変わらなさそうです。

 次に、ファミレスに行くときは、「会話盛り上がる つっこまれ服」が正解とのこと。「なにそれー」「どこのー?」と盛り上がるシーンを想像して、コーディネートするのがST流ファミレスファッション。“浮く”可能性があるのにもかかわらず、ツッコまれネタを自ら用意するST読者の勇気に拍手です。ST読者的“つっこまれ服”として紹介されているのは「中国中国中国……」と、小さな文字で埋め尽くされた総柄ブラウスと、林家ペー&パー子を彷彿とさせるショッキングピンク色の布地に、恐竜が刺繍されたスウェット。言われてみれば、ペーパーが、長年芸能界で生き残っている要因の一つは「ピンク色」のインパクトような気もするし、個性的な刺繍は話題に欠けることがないかもしれませんが、“浮くこと”を恐れるST読者にしては大胆なファッションで、いまいち許容範囲がつかめませんでした。

 彼女たちにとってのファッションは「自己表現」というよりも、「コミュニケーションツール」の一つのようです。しかし、気になったのは、私服コーディネート企画かつ、それぞれのシチュエーションに沿って4テイストものコーディネートが紹介されているのに、どれもアイドルの衣装のような統一感があること。せっかく校則から開放される休日なのに、友人とおそろいテイストでまとめるのは、もったいないと思いました。反対に、自分はこういうファッションが好き! と、新学期の早い段階で発信して、自分を貫くのもアリなのでは? いや、でも、「友達からの厳しいファッションチェックが入るぐらいなら、いっそのことガチガチのドレスコードを決めてくれた方がラクかも……」とも思ってしまったのも事実です。

 続いて見ていくのは「新友育成ケイカク☆ はじめましてのJKマナー」です。「最初がカンジン!」ということで、新しくできた友達と初めて買い物やカフェに行くときなど、さまざまな“初めて”のマナーを手取り足取り教えてくれます。

 例えば、カフェに行く時は、事前に友達の好き嫌いやアレルギーを確認し、1,000円以下の店を3つほど調べていくのがマナーとされています。最初のうちは、食べ物のシェアや「ひとくち、ちょうだい」もNG。ここまでスマートな振る舞いをしたら、次も幹事にされてしまうのではないかと心配になりますが、友達からの評価が気になるST読者であれば、喜んで引き受ける姿が想像できました。

 この企画に登場するマナーを完璧にマスターしたら、まず嫌われることはないでしょう。ただ、空気を読めなかったとしても、「天然」「毒舌」といったキャラを、若さと勢いで押し通すことも一つの対処法なのでは? それを受け入れてくれる友達とは意外といます。“マナー”を頑張りすぎて、家に着いたらゲッソリ……なんてことにならないように願うばかりです。

■ヘビーすぎるブラック部活・バイトがJKの時間とやる気を搾取!?

 最後に見ていくのは「“読者の地獄体験談をチェック”ブラック部活・ブラックバイトの見分けかた」です。読者が経験した過酷なバイトや部活での出来事が約30個掲載されています。

まずブラックバイトのページには、休憩時間もなくサービス残業を強要されるといった体験談が寄せられていました。ほかには、店長から「かわいいね」と言われ、体を触られるなどのセクハラを受けたという告白まで。どれもこれもJKのファッション誌に収まる話ではなく、日本の社会問題が並んでいます。労働時間は普通に法律違反ですし、セクハラ問題も訴訟レベルです。

 次にブラック部活については、先生の好みで選ばれた「(顧問の名前)係」というのが存在し、ジュースを買うなどの雑用を押し付けられるという恐るべき体験談が。また、先輩の衣装を“伝統”とかこつけ徹夜で作らされた挙げ句、またしても“伝統”という理由で怒鳴られたというブラック部活の実情もつづられていました。明らかに理不尽な仕打ちを受けるようであれば、退部するのも一つの手段だと思います。上司や先生、先輩に物申すことは勇気が必要ですが、誰かが動かないと悪しき伝統はなくならないんですよね……。欅坂46の「サイレントマジョティー」を熱唱したくなりました! そんな冗談はさておき、相談機関の連絡先や対処方がどこにも掲載されておらず。体験談をネタにするだけではなく、ST読者に向けたアドバイスがほしいところでした。

 友達付き合いも真面目で、ファッションにも気を配るST読者。優等生な彼女たちの大切な時間とやる気が、ブラック部活・バイトに、搾取されないことを祈るばかりです。精神や体力を蝕まれてしまっては、元も子もありません! 先に挙げた、ファッション企画やマナー企画もそうですが、何事も頑張りすぎず、ハートや音符が飛び交う「Seventeen」誌面のテンションで毎日を送ってほしいです。
(藤本なつき)

資産家の万引き老人は、万札を放り投げた! 「地位の高い人ほど謝罪しない」現場のリアル

 こんにちは、保安員の澄江です。

 先日、東京都豊島区東池袋4丁目の都道にて、87歳の男性が運転する暴走車が通行人を次々とはね、3歳の女の子と31歳の母娘2人が死亡、8人の方が重軽傷を負うという痛ましい事故が発生しました。加害車両を運転していた人物は、国から勲章まで授与されている元高級官僚の方。これほどの事故を起こしておきながら、身柄を拘束されなかったことから、「上級国民だから逮捕されないのではないか?」などと疑問を覚えた人も多いようです。

 それよりも私が驚いたのは、事故後まもなく息子に電話をかけて、自身のホームページやSNSアカウントを削除するよう指示していたというネット上のウワサです。自宅の電話まで解約させていたという話もあり、耳にしたときは、随分と手際のいいおじいさんだなと感心しつつも、その素早い対応には嫌悪感を覚えました。しかし、この情報は現状、真偽不明とのこと。加害者が、事故原因を車両故障によるものだと訴えていたという報道があり、「事故直後から保身に走った」と感じた人が多かったことから、こうしたウワサが爆発的に広まったのではないかと思われます。被害者やご遺族の心情を思えば、やはり「自分が悪いのではなく、車が悪い」とする加害者の姿勢は、許容できるものではないでしょう。

 万引きの現場では、地位の高い人ほど犯行を否認し、謝罪することなく居直る人が目立ちます。今回は、悪質な手口を用いて犯行に及んでおきながら否認に徹する資産家万引き老人の末路について、お話ししていきたいと思います。

 あれは、2年ほど前の、冬の日のことでした。当日の現場は、東京の中でも1、2を争うと揶揄されるほど治安の悪い街にある生鮮食品スーパーS。店内に大きな生簀を有し、月に一度はマグロの解体ショーを実施するようなタイプのお店で、生鮮食品のほかにも、さまざまな食品を扱う地元の人気店です。ここは、私たちでいう「固い現場」(必ず結果が出せる現場)の一つなので、残業を避けるべく、早目の捕捉を目指して巡回を始めます。

 店内の警戒を始めてまもなく、冷蔵棚の脇にフックで下げられた無料のビニール袋を、必要以上にむしり取る70代と思しき男性が目につきました。男性の着衣は小奇麗ながらも全身がグレー系で統一されており、その顔つきを含めて、どことなくネズミを彷彿させる雰囲気です。「ネズミ男」と、勝手にあだ名を付けて行動を見守ると、ネズミ男は複数のビニール袋をカート上のカゴに入れて歩き出し、刺身コーナーで中トロ刺のパックを手に取りました。それをビニール袋に詰めてカゴの中に放り込むと、続けてホタテのパックを手に取って、同様の動作を繰り返します。客を装いながら、冷蔵棚に並ぶ刺身の値札を確認すれば、ネズミ男が手にした「クロマグロ(天然物)」の中トロ刺は1,600円ほどで、国産のシールが貼られた大粒の生ホタテは1,280円でした。高額な刺身は、どこの商店においても頻繁に万引きされています。そのなかでもマグロは、一番盗られているだろう人気商品と言え、俄然目の離せない状況になりました。

(ちゃんと買うのかしら?)

 そんな思いを抱きながら遠巻きに追尾を続けると、食パン、牛乳、ヨーグルト、チーズなど複数の商品を棚取りしたネズミ男は、刺身のパックと同じように、その一つひとつをビニール袋に詰めてからカゴに入れていきます。カゴの中を覗くと、精算が済んでいるように見え、このままサッカー台に持ち込まれてしまえば、簡単に持ち去られてしまう状況と言えるでしょう。

 すると、売場の片隅にカートを放置したネズミ男は、誰もいないレジ列を抜けて、サッカー台の傍らにあるワゴンに積まれた梱包用のダンボールを手に取りました。そして、先ほど放置したカートのところまで引き返すと、手にあるダンボールをカゴの上に被せて歩き始めます。その足先は出口の方に向いており、もはや精算する気配はありません。

(外に出たら声をかけなきゃ……)

 何度経験しても必ず感じる緊張感を胸に、ネズミ男の後を追った私は、彼が自転車の脇にカートをつけたところで声をかけました。

「あのお客様、お刺身などのお支払、お忘れじゃないですか?」
「ああん? あんた、なに言ってんだ? 全部払ったよ! これ、見てみろ」

 怯むことなく堂々と否認してみせたネズミ男は、鬼の首を取ったような顔つきでカゴに被せた段ボールを除けると、ビニール袋にくるまれた商品群を私に見せつけました。

「これ、全部払ってないですよね? 事務所に同行いただけないなら、今すぐ警察を呼びますけど、どうされます?」
「なんだとお? 呼べよ、呼べばいいじゃないか! おれが払っていたら、あんた、どう責任取ってくれるんだ? それを教えてくれ」

 大声で喚き散らすネズミ男に、周囲の視線が集まります。なるべく早く通報したいところですが、逃げられぬよう袖口を掴んでいるため、うまく通報できません。押し問答を繰り返しながら右往左往していると、たまたま通りかかった警察官が間に入ってくれました。どうやら、この店の近くで交通違反の取り締まりをしていたようで、その帰りに見かけてくれたようです。臨場した警察官による聴取で77歳だったことが判明したネズミ男は、不動産管理業で、この店の近くにあるビルの最上階にフィリピン人の恋人と住んでいると、どこか自慢気に話していました。所持品検査の結果、20万円以上の現金が出てきたので、お金に困っての犯行ではなさそうです。

 警察を呼ばれても動じずに、否認を続けたネズミ男でしたが、防犯カメラの映像を検証されて証拠があがると一転して犯行を認めます。

「映っているなら仕方がない。余計に金を払うから勘弁してくれ」

 ブランド物の派手な財布から数万円の紙幣を取り出したネズミ男は、それをテーブルに放り投げるようにして居直りました。

「お金あるのに、どうして払わなかったんですか?」
「そんなこと、わかんないよ。なんとなく、やってみたかったんだ」

 ビニールやダンボールを使ったのは精算したと見せかけるため、犯行をごまかす目的で長ネギを買ったのだと、苦笑いしながらも少し偉そうに話すネズミ男の姿を見て、ひどくイラついたことを覚えています。

 つい先日、生鮮食品スーパーSで、久しぶりに勤務を担当しました。すると、前半の終了間際に、薄汚れたグレーのジャンバーを着た高齢男性が、手に取ったサバ缶(128円)をズボンのポケットに入れるのを現認。声をかけて事務所に連れて行き、身分を確認させてもらうと、差し出された医療証に書かれた名前に見覚えがありました。

「旦那さん、前に、お会いしたことありましたっけ?」
「ああ、前にここで、あんたに捕まったことあるよ」

 顔をよく見てみれば、かなり痩せてはいるものの、あのネズミ男に違いありません。犯行を素直に認めて、おとなしくしている姿を見ると、前回の時とは別人のようです。

「ずいぶんお痩せになられたから、わからなかったですよ。お病気でもされたんですか?」
「ああ、あれからガンが見つかって、胃を取ったりしたんだ。悪いことはするもんじゃねえよ……」

 その後、サバの缶詰を一つ盗んでしまったばかりに基本送致されることになったネズミ男は、フィリピン人の彼女がガラ受けすることを条件に帰宅を許されました。時計を見れば、すでに午後9時を回っており、声をかけてから6時間以上が経過しています。たった128円の缶詰を一つ盗んだ男のために、ここまで時間をかけなければならない現状に、疑問を抱いているのは私だけではないでしょう。

 帰り際、警察署のロビーで調書の出来上がりを待っていた私に気付いたネズミ男が、警察官の制止を無視して近づいてきました。軽く身構えると、その雰囲気を察したらしいネズミ男が、ひどく申し訳なさそうな顔で言います。

「こんなに遅くまで付き合わせて申し訳ない。もうやらないから勘弁してな」

 この人は、もうやらないだろう。ガラ受けにきたフィリピン人の彼女のお尻が、異様なほど大きかったためなのか、以前と比べて明らかに小さくなったように見えるネズミ男の背中……。それを少し晴れやかな気分で見送った私は、駅前の牛丼屋で遅めの夕食を取ってから帰宅しました。
(文=澄江、監修=伊東ゆう)

『俺のスカート、どこ行った?』は期待外れ? 古田新太におんぶに抱っこで、目新しさはなし……

 4月20日より、『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)がスタートした。個人的に、今期一番期待していたドラマだ。

 勝手に期待していたこっちが悪い。なんか、思ってたのと違ったのだ。もっと笑わせてくれる、コメディ要素満載のドラマだと予想していた。違う。この作品はLGBTやいじめといった社会問題に、案外真面目に向き合う方向性だった。ゲイで女装家の主人公・原田のぶお(古田新太)が高校の教師に転身。生意気な生徒たちと対峙し、改心させていく内容だ。『今日から俺は!!』『3年A組』に続く、日テレ日曜夜枠のお得意の手法が土曜夜へ移植された感がある。

 つまり、よくあるやつなのだ。ぶっ飛んだ言動で子どもたちに人生を教える先生。今までに『女王の教室』『ごくせん』『伝説の教師』(すべて日本テレビ系)等があったが、最も似たテイストを感じるのは『GTO』(フジテレビ系)である。型破り教師のポジションが元ヤンから女装家に変わった、と説明すればわかりやすい。

 では、設定ではなくストーリーそのものに関してはというと、説教の内容に目新しいところはなかった。自分の顔にコンプレックスを持ち、いつもマスクしている生徒に授けた「顔で得してる奴だけじゃなく、損してる奴を見て楽になれ」という考え方も、ダメな自分、頑張りすぎない自分を責めるのではなく認める昨今の風潮と合致し、ドラマのピークにはなり得ない。どの要素もテンプレ通りだった。こちらのハードルが上がっていたので酷だが、低調な初回だったと思う。

狙い過ぎの設定と白石麻衣のポコチン発言

 とにかく、狙いすぎなのだ。古田新太が女装するだけで「面白そう!」と思うに決まってる。のぶおの歓迎会で同僚の里見萌(白石麻衣)が「ポコチンはどうしてるんですか?」と聞いたくだりもそう。アイドルにスレスレのことを言わせた制作陣がドヤ顔している光景が目に浮かんでしまう。

 脇を固める役者陣も、荒川良々、大倉孝二、いとうせいこうと、妙においしいとこばかりだ。で、ここでもうゴールを決めてしまった感がある。ほかの部分(会話や流れ)にあまりに厚みがなさすぎる。こんな手練を集め、盛り上がりを感じさせない展開に仕上げるのも逆に偉業というか。古田の存在感におんぶに抱っこのドラマになってしまっていた。

 あんまり言いすぎたので、ひとつくらいはフォローしたい。今期のドラマは『きのう何食べた?』(テレビ東京系)、『腐女子、うっかりゲイに告る。」(NHK総合)など、LGBTを扱う作品が多い。もはや、はやりの題材といえる。でも、今作を「安易にはやりに乗っかったドラマ」と無下に切り捨てることはできない。

 のぼるはゲイで女装家。だからこそ、フラットな目線で世を俯瞰することができる。しかも、彼の口から多様性を説く以前に、のぼるの存在がそのままテキストになる。「どんな風に生きてもいい。でも、困難を伴うこともある」ということを、この教師は体現している。

 実はこのドラマ、94年に放送された『人間・失格〜たとえばぼくが死んだら』(TBS系)の舞台となった修和学園の校舎をそのまま使用している。あのドラマでは体育教師・宮崎信一(斉藤洋介)に女装趣味があり、その盗撮写真をばら撒かれた宮崎が逆上するというくだりがあった。時代は変わった。かつては女装すると変態扱いだったけれど、今は堂々と教師になることができる。

 第1話のエンディングは、のぼるがブルドーザーで校門を破壊する場面だった。この学校では“5分前行動”が義務付けられており、間に合ったとしても定時の5分前に校門が閉まる決まりになっている。

 時代によってルールは変わる。今は正しいルールに思えても、5年後10年後はわからない。現代のルールは永遠のルールではない。今の正義と価値観は、決して真理とはいえない。既存の価値観に意見し、変化を促すことを恐れないのがのぼるという存在だ。

 伏線をひとつ見つけた。学校ではオネエ言葉で話すのぼるが、帰宅すると自分のことを「わたし」ではなく「俺」と言っているのだ。彼は、本当はノーマルな気がする。この人はなぜ女装し、そして教師になろうとしたのだろう? この先に、何か深いテーマが潜んでいるのだと信じたい。

(文=寺西ジャジューカ)