野際陽子に匹敵する逸材?――いつも『宇垣美里』に恋してるッ

『宇垣美里』

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2月5日、TBSアナウンサー宇垣美里が、「アフター6ジャンクション」(TBSラジオ)にて、3月末での退社を発表。「怒りの退社、フルヌード」という報道にも「なるわけねーし。バカか」と言及。怒って脱ぐのはダチョウ倶楽部の竜ちゃんぐらいだよね。(写真/共同通信)

 仕事柄、テレビはわりと見るほうだ。なんなら各局満遍なくチェックしている自負もあった。だがどうやら私は、知らぬ間に「TBSを見ない大人」になってしまったようである。

 ごめん、嘘ついた。正直ドラマは見てるわ。『逃げ恥』とか『大恋愛』とか。泣いたり悶えたりしながら。正確には「TBSのバラエティや情報番組を見ない大人」ということである。 土曜の夜、文字通り8時にテレビの前に集合し「志村うしろ!」と叫んでいたあの頃、まさか自分が 「TBSを見ない大人」になるなんて想像もしていなかった。

 その傾向に気づいたのは、3月末でTBSを退社する宇垣美里アナウンサーの存在である。この娘、私のことを知る第三者がハッキリと言い当てることができるくらい、私が好きなタイプである。にもかかわらず、最近までまったくのノーマークであった。いや、存在は知ってたよ。カワイくて、ブリッ娘で闇キャラの娘でしょ。ちょくちょくネットニュースに取りあげられていたもの。でもね、そこ止まりだった。おじさん、動くウガッキーを見ていなかった。元来、一目惚れをしないタイプの私は、ネットニュースの画像だけでは興味が惹かれなかったのである。やはり人間というのは、見た目、声、話し方、所作等々、そういったすべての要素が合わさって初めて魅力が発揮されると思うのだ。

 では、なぜ彼女の魅力に気づけなかったのか? それは私がTBSの番組を見ていなかったからだ。思い返せば田中みな実も、私が意識しだしたのは、彼女がフリーになって他局の番組に出始めた頃である。

 ここで「私がTBSのバラエティーや情報番組を見ない理由」といったテレビウォッチャーみたいなことを書くつもりはない。それはもう「たまたま」としか言いようがなく、TBSは何ひとつ悪くないからだ。ただ、今言えることは間違いなく「宇垣に出会えてよかったー!」ということである。「地球に生まれてよかったー!」ぐらいのテンションで。これ、織田裕二ね。世界陸上の。TBSつながりで。

 なんにしろ、ウガッキーもフリーになれば他局での露出が増えるわけで、私も「こりゃ春から忙しくなるぞ」(テレビを見るのが)といった心持ちだ。一部でアナウンサーとしての経験が乏しく、タレントとしても厳しいといった声があがっているが、まったくの杞憂である。そもそも本人がアナウンサーというカテゴリーに執着しているわけでもなく、また世間の需要としては、下手なタレントよりも高いと個人的にはにらんでいるからだ。

 その証拠に、ネット検索をしていると、AVなどのエロ画像に女優やアイドルの顔を貼りつけるアイコラ画像にぶちあたることがある。さまざまな有名人のアイコラがアップされているわけだが、中には本物と見紛う精巧なものもあれば、「切り絵か」と思うような雑なものが多いのも事実。その中にあって、ウガッキーのアイコラは比較的レベルが高いものが多い。これは、アイコラ職人の彼女に対する熱量、さらに彼女自身の“どんなエロも乗りこなしてしまう”ポテンシャルの高さによるものだと推測される。そこへきて、本人は「水着にはならない」と宣言。やすやすと大衆のニーズにはこたえない“もったいぶらせ感”を出すあたり、すでに自分の見せ方をわかっていらっしゃる。思わず指を銃の形にして「POW! POW! POW!」と叫んでしまいそうだ。

 先輩である田中みな実は、フリー転身後に自身の心の闇に気づき、それをメディアで吐露しつつ、折り合いをつけてきたあたりから人気に火がついた。その点、ウガッキーは早々に己の闇と向き合ってきたおかげで、すでに折り合いをつけている感じだ。ほかにも元日テレの脊山麻理子アナは、フリー転身後、隠していた“パリピキャラ”をいきなり解禁したため、周囲がついていけず、本人も若干迷走気味となっている。だが、この点においてもウガッキーはすでに自分のキャラを周知させることに成功している。このように、先人がフリー後に通ってきた苦悩や葛藤をすでに消化しているウガッキーに死角はないのである。

 昨今のフリーアナウンサーは、女優業やバラエティもこなすため、もはやタレントと言っても差し支えない。にもかかわらず、視聴者の印象としては“アナウンサー”とカテゴライズされる不思議な存在だ。本来はそれでいいのだが、ウガッキーには、そんな枠に収まらない活躍を期待したい。フリーアナの大先輩・野際陽子が、世間からアナウンサーという印象を完全にかき消し、女優としてその人生をまっとうしたように。そう、宇垣美里は、平成の野際陽子になる逸材なのである。あっ、平成も終わるのか。じゃあ、新野際陽子とかで。新加勢大周みたいな感じでさ。野際陽子も加勢大周もTBSのドラマによく出てたしね。やっぱTBSはドラマやで。

西国分寺哀(にしこくぶんじ・あい)
今後はTBSを意識的にチェックしていくつもりの40代独身男性。すでにフリーで二児の母だけど、元TBSの枡田絵理奈アナウンサーもカワイイよね。

Jr.が「ジャニーさんモノマネ」連発! Snow Manは宮舘が大ハッスル【Jr.チャンネル週報】

 ジャニーズ事務所が動画配信サイト・YouTubeに開設した「ジャニーズJr.チャンネル」。現在、Snow Man(水曜)Travis Japan(木曜)SixTONES(金曜)東京B少年(土曜)HiHi Jets(日曜)がオリジナル動画を投稿中だが、その出来ばえは実にさまざま。そこで、「しょせんジャニオタ向け」と切り捨てるにはもったいない動画と、「ジャニオタでもしんどい」動画をジャニーズウォッチャー・中村チズ子が解説&ツッコミ! 今回は、4月3日~10日公開の動画をチェックします!

HiHi Jets・猪狩、先輩にイジられまくる

 4月3日~7日は「ジャニーズJr.チャンネル」開設1年を記念し、5グループ総勢33名が出演する特別企画の模様を公開。1本目は、お題に対して全員が違う答えを書けばクリアとなる「かぶったらダメよゲーム」に挑戦している。大人数での撮影とあって、進行はSixTONES・田中樹、Snow Man・深澤辰哉の2人が担当。5グループが集まるのは、昨年3月に行われた「Jr.チャンネル」発表会見以来だそうだが、会見はTravis Japan・松倉海斗&松田元太が舞台公演中で欠席しており、Snow Manの新メンバー・向井康二、村上真都ラウール、目黒蓮も不参加だった。

 当時、関西Jr.所属で「Jr.チャンネル」には無関係のはずの向井が「あの記者会見は人が多くてね。緊張したよね」とボケをかますと、「懐かしいですよね」と乗っかる15歳の村上。深澤が「出てないでしょ、あなた」とツッコミを入れるも、場の雰囲気がどうもシラケていたため、向井は「もっと盛り上がって」「こういう収録って、みんなの笑い、大事やから」と、周囲に協力を求めた。おそらく、向井にとっては関西Jr.が複数人でトークする『まいど!ジャーニィ~』(BSフジ)などで培った経験や知識から発言したのだろう。

 しかし、合間に深澤が「あんま知らないんだと思う」とつぶやいた通り、向井のキャラクターや関西のノリに慣れていないメンバーが多い様子。向井を温かく見守りたい派の筆者は、彼のテンションにやや引き気味のSixTONES・京本大我、松村北斗、高地優吾、森本慎太郎より、「もっと盛り上がって」発言に手を叩いて笑う美 少年メンバーがよっぽど可愛らしく見えてしまった。その後、各グループで1年を振り返る場面では、アウェー感に負けたのか、すっかりおとなしくなる向井。“仲間”を強調するかのように、そんな向井の肩を抱いてあげる佐久間大介の優しさがなんだか胸に沁みる。

 一方、2月配信の動画でもスーツ姿で撮影に参加していたTravis Japan・川島如恵留は、この日も1人だけかっちりしたスーツにネクタイと、異色のスタイル。「一番罰ゲームやったんですよ、僕たち。せんぶり茶っていうめちゃめちゃ苦いお茶があるんですけど……」と話すと、たまらず前に出てきた森本が「マネージャーさんなんですか?」と指摘し、一同は大爆笑。否定せず「売り込み中なんで!」と便乗する川島や、本人いわく、「気合が入りすぎて」足袋型シューズを履いてきた松田もかなり個性的なファッションだ。SixTONES・ジェシーは帽子の紐部分を持って「クワガタ~」と叫んだが、田中は「なんでもやっていいわけじゃない」と、一喝した。

 こうして年上組のSnow Man、Travis Japan、SixTONESが目立つ間、立ち位置的にもここまでコメントの機会がなかった美 少年とHiHi Jets。ようやく美 少年にトークの順番が訪れ、那須雄登が「僕らは結構、ゲーム企画が多くて。スゴい楽しみながら撮影できたなと思いました」と、1年を総括。これに田中は「はい、了解です」と淡々と処理し、深澤が「何やりたい? 次は」と、フォローに回った。「自分たちでゲーム作ってみたい」(那須)の言葉に、ジェシーが「やっちゃいなよ!」と煽ると、松村北斗は「いいよ、やんなくて。怖いね、先輩って」とフォロー。腕組みをしながら達観した様子の松村の方が、よっぽど怖いと感じる一幕だった。

 普段無口な金指一世に「金指大丈夫? しゃべんなくて平気?」と深澤がパスを出すと、ガッツポーズで「がんばります!」と金指が一言。続いて、HiHi Jetsが自分たちはゆる~い企画が多かったと振り返ると、森本が「猪狩(蒼弥)さん、ちょっといいですかね?」と目をつけ、「なんすか?」と、少しうれしそうに前へ出る猪狩。「なんか今日、ジャージで来ちゃったみたいで。なんか、地元感出したかったみたいで」(森本)とコーディネートについて茶化したが、スポーティーな上級者コーデの猪狩は「違う、ジャージじゃない!」と、反論。すかさず、上下青ジャージ姿のジェシーが猪狩の横に並び、爆笑をさらった。

 森本は直後にもう一度猪狩を呼び出してジャージイジりを再開し、また、ジェシーは先ほどの金指の見せ場で入りこんできたため、開始5分以内の時点で、何にでも絡んでくるSixTONESに苛立ちを覚えてしまった。MCが本題に入った時も、森本とジェシーは、もはや進行の妨げになるほど、出しゃばっているのだ。その後は、33人が力を合わせる「かぶったらダメよ~」チャレンジが始まり、「ジャニーズのデビュー組の個人名」をHiHi Jetsから順番に発表。嵐・二宮和也ファンで知られる高橋優斗はなぜか「大野智」と書いたが、個人的にはなぜ二宮じゃないのか、そして「智」の字が微妙に間違っている点が気になった。

 King&Prince・高橋海人をチョイスした美 少年・藤井直樹に対し、周りからは「本人!?」の声が続出。森本がKis-My-Ft2・二階堂高嗣の名を発表した際は、Travis Japanメンバーが二階堂のあだ名「にぃに!」と反応(可愛い)。そんな中、那須と高地がKis-My-Ft2・横尾渉を選んでいたため、1stチャレンジはアウトに。一応、ほかのメンバーの名前も見ていったが、筆者はV6・森田剛の「剛」の字がうろ覚えのTravis Japan・中村海人にガッカリさせられた。罰ゲームのノニジュースが用意されると、森本は「HiHiが(過去の動画で)飲んでるんだっけ? リアクション見たいからさ、猪狩ちょっと……」と、またも猪狩に無茶振り。

 乾杯の音頭をとる流れになると、猪狩は律儀に被っていたキャップをとり、「すみません、手短になんですけど、皆さんホント激マズなんで、気をつけてください。ぺッとか絶対やんないように……」と、前置き。せっかく本領発揮しようというところで、森本が「乾杯!」と宣言し、オイシイところを持っていかれた猪狩はうろたえるばかり。作間龍斗と同じ最年少コンビながら、しっかり者(16歳とは思えない落ち着いた態度や言葉遣い)の猪狩がイジられる場面は珍しく、先輩とのコラボレーションならではの一幕。とはいえ、猪狩らしい挨拶をもう少し聞きたかったと思ったのは、筆者だけだろうか。そして、ノニジュースはよほど強烈のようで、“ジャニーズが集団で吐き気をもよおす”というレアな映像がしばし続く。12分18秒頃で一時停止すれば、真顔の金指とは対照的に、思わず変顔になってしまう京本が面白い。

 2つ目のお題は「国の名前」だったが、こちらは猪狩と作間が「スウェーデン」かぶりでさっそく罰ゲーム決定となってしまった。念のためほかの解答を確認し、「俺、スイス」(高地)に対してジェシーが「俺、ルイス」(旧芸名がルイス・ジェシー)とボケを重ね、チームプレーを展開。また、幼稚園から一緒のSnow Man・宮舘涼太&渡辺翔太が「アルゼンチン」かぶりと、奇跡的な瞬間も。「今回の罰ゲーム、2人でいいんじゃない?」(松村)と冷やかされ、宮舘は「全員分飲もうか?」と、強がっていた。

 コメント欄やネット上では「ジーコ、関東だと関西ほどのノリがなくなっちゃう……なんか悲しい」「康二くんのボケに『懐かしいですよね』と乗っかるラウールくんに無限の可能性を感じる!」「猪狩くんをたくさんイジってくれてありがとう。タジタジ姿が見られてうれしい」「猪狩くん、SixTONES兄さんが絡んだ時に後輩感が出てて可愛いなと思った! ただ騒いでるだけじゃないSixTONES兄さん素敵」と、さまざまな感想が見受けられた。

 続いて、2本目(4日公開)では「かぶったらダメよ~」の3rdチャレンジから始まり、お題は「ジャニーズの曲名といえば?」。A.B.C-Z、KAT-TUN、関ジャニ∞などシングル曲をはじめアルバム曲も攻めていき、周りも「あぁ~」「おぉ~」と反応。最後のグループ・Snow Manの最年少である村上が少年隊の「仮面舞踏会」を出した際は、なぜか周囲がドッと沸き、「いいね!」と絶賛の声が相次いだ(渋い選曲だから?)。このテーマはバリエーションが豊富とあって、無事にクリア。

 今度は逆に「みんな~揃えてね」ゲームに変わり、出題に対して33人の答えを合わせるというルールで進行。1問目は「おにぎりの具といえば?」で、3月配信のプロモーション動画にて「セブン-イレブンおにぎりランキング」企画に取り組んだSixTONESの松村は「俺らおにぎりの動画やったけど、世間的に1位あったからね」と、思い返した。この時、販売数ランキングの1位は「手巻おにぎり リッチマヨ仕立てツナマヨネーズ」だったのだが、反対周りのSnow Manスタートとなり、佐久間が「ツナマヨ」をセレクト。

 向井、目黒、岩本照も一致し、村上が「トゥナマヨ」と茶目っ気たっぷりに発表。美 少年に引き続き、フレッシュ世代に厳しめの田中は「ちょっとだけイラッとしました」と、本音をこぼした。Snow Manは阿部亮平も「ツナマヨ」と書いたが、渡辺と宮舘はともに「シーチキン」と記入。国名と同じく、打ち合わせがないにもかかわらずシンクロしていた。いい調子で来たものの、Travis Japan・中村が「しゃけ」で輪を乱し、アウトに。「すみませ~ん! 申し訳ない!」と土下座で謝罪すると、ご立腹の宮舘が「おい! 世間知らずが!」とブチギレ。しかし、すぐに同グループの川島も「昆布」を選んだことが判明し、本人はバク宙土下座でお詫び。またも宮舘は「世間知らずが!」とドスのきいた声で暴言を吐き、「鮭」と答えた宮近海斗にも冷たく接した。

 ところが、ツナマヨの人気度を知っているはずの京本も、SixTONES内で1人だけ「シャケ」をピックアップ。「俺、昨日のこととか覚えてないもん」と開き直るも、田中や宮舘は京本を責めず、テロップでも「なら仕方ありません」と、甘やかす始末。さらに、「梅」と書いた那須に向け、9歳年上の宮舘は「これから知っていこうな」と、温かい一言を投げかけた。お次の罰ゲームはせんぶり茶に変わり、ここでも金指は感情が読めないほどの真顔(8分55秒頃)。ちなみに、途中でおとなしくなった向井が、動画の最後には「俺、今日思ったんです。フリップで今日はボケない方が良い」と、ボヤいていた。

 3本目(5日公開)は、「みんな~揃えてね」ゲームの後半で、お題は「ジャニーズでイメージする擬音」。「王道というか」(田中)「美 少年みたいなことよね」(森本)と意見をすり合わせ、宮近は「よさそうですね、なんか。いけそうですね!」と、全員クリアが想像できたよう。森本は「(美 少年なら)“ヨチヨチ”とか、そういう感じじゃない!? “ヨチヨチ”とか“バブバブ”とかさ」とイメージを口にし、照れ笑いを浮かべる美 少年メンバー。田中は「何歳児だと思ってるの!?」と、ツッコんでいた。個人的に、1本目から事あるごとに目立とうとする森本には引き気味だったが、美 少年に対する見解は共感。

 佐久間~松倉まで「キラキラ」で揃ったが、中村が「キュンキュン」と表現し、再びやらかしてしまった。ひたすら謝る中村に、宮舘は「君はさ……宇宙人なの?」と、独特な怒り方でこき下ろした。Travis Japan・七五三掛龍也は「キラッキラッ」、川島も「キラーン」と微妙に違っていたものの、ニュアンスは同じでセーフ扱い。結果的に中村1人が“主犯”となり、全員で2度目のせんぶり茶に苦しまされた。直後に照明トラブルが発生し、フリートークタイムへ。「ほかのグループの動画って見たりする?」(田中)と聞くと、川島はSixTONESのミュージックビデオ「JAPONICA STYLE」を挙げ、全体を見れている深澤は、なかなか率先して発言できない年下メンバーにチャンスを与えようと、「美 少年あたり誰か」と、話を振った。

 すると、美 少年メンバーが声を発する前に森本が一歩前に出て「ねぇ俺、あれやってみたいんだけど! ドゥビドゥバ(ドゥ)ゲーム!」と、割り込み。本人たちは先輩に見てもらえていたことがうれしかったのか、「あ~!」と笑顔でリアクションし、森本は「フリートークだったらさ、ドゥビドゥバやっちゃえばいいんじゃない? みんなで。そしたらさ、なんか“楽しい”で、体も温まってさ、みんなもしゃべれるようになるでしょ!」と、全員参加を持ちかけた。

 せっかくの機会だったが、ここで照明が直り、美少年が特にコメントする時間はないまま、「みんな~揃えてね」ゲーム再開。森本、「みんなもしゃべれるようになるでしょ」と気遣うくらいなら、なぜ美 少年が話し出す前に自分の希望を申し出たのか。美 少年の意見を聞いた上で、自分がやりたいというドゥビドゥバドゥゲームに触れることはできなかったのか……。個人的にモヤモヤの残る場面になってしまい、非常に残念。新たなテーマは「ジャニーズのライブ会場といえば」で、「通過点」「事務所全体通してのビッグイベント」といったキーワードを受け、東京ドームで満場一致となった。

 4本目(6日公開)は、お題に沿って「せーの」でポーズをとる「KYゲーム」を実施。SixTONESの動画で過去に行ったもので、最初は「卒業式」に対して、ほとんどのメンバーが卒業証書授与の1コマを再現。HiHi Jets・橋本涼はなぜか敬礼ポーズを見せており、「学習能力がないんで、そんな早く動けないんですよ、俺」と弁解するも、田中は「日本語力も低い」と、バッサリ斬り捨てた(やはりHiHi Jetsにもシビア)。

 次は1回戦でKYだった橋本が自ら「いいですか?」と挙手し、「マイケル・ジャクソン」と、指定。美 少年・藤井は股間辺りに手を当てるポーズを決めたが、SixTONES・松村に「マイケル・ジャクソン知らんの?」と問われ、「一応知ってますね」と返答。おそらくお兄さんJr.たちの間で「一応!?」と驚きの声が漏れ、「ちゃんと知っとけよ」と言い放つ松村だった(それこそ“怖いね、先輩って”)。罰ゲームはなく、動画自体も4分23分で終了。

 いよいよラストの5本目(7日公開)は、古今東西ゲームを楽しみ、1stチャレンジは「ジャニーさん(ジャニー喜多川社長)が言いそうな一言」に決定。森本が「これ、マネする?」と確認し、モノマネありでHiHi Jets・井上瑞稀からスタートすることに。所属タレントのジャニー社長モノマネが好きな筆者は、この時点でワクワク感が増し、ここは森本のナイスな提案を評価したい。こうして「ごはん食べた?」(井上)「僕が世界のジャニーだよ」(猪狩)「貝ひも飽きたな~」(高橋)「コンビニ行きなよ~」(那須)といったキラーワードが並ぶ中、美 少年・岩崎大昇が「ごはん食べた?」で井上とかぶり、即終了。「ジャニーさんといえば」と言われてすぐ思いつくほど、ジャニー社長は頻繁にJr.の食事の心配をしているようだ(もしや、『ごはん食べた? コンビニ行きなよ』の流れ?)。

 罰ゲームはビリビリペンで、スイッチを押した岩崎は「あ~~~~!」と低い声を出しながらフレームアウト。独特なリアクションに周囲は大爆笑だった。「ちょっと大げさにやった方が」(深澤)とアドバイスされ、罰ゲームにもかかわらず再トライ。今度は胸をおさえて苦しむ大根役者ぶりで、いつもは容赦ないSixTONES・松村も、顔を隠しながらニヤついたほど。実はカットになったのか、どういう基準なのかは不明だが、美 少年・金指と浮所飛貴のジャニー社長モノマネはスルーされ、SixTONES・ジェシーから再開。すると、「二度と本土の土は踏まない覚悟はできております」(ジェシー)の一言に、周りのJr.たちは大笑い。戦争を舞台にした『JOHNNYS’ ALL STARS ISLAND』(2016年~17年)の一場面だそうで、SixTONESメンバーに甘々判定の田中は「ジャニーさんが作った舞台だから、言いそうな言葉というか……」と、許してしまった。

 対照的にTravis Japan・七五三掛龍也の「ホントもう!」は、「100万人いたら95万人に使える言葉はなし! 『ホントもう!』って、だいたいの人が言うから」(田中)とのことで、ビリビリペンの刑が確定。“先輩としてリアクションのお手本を見せる”という空気になるも、七五三掛は「あぁ~……」と、か細い声で倒れるのみ(サスペンスドラマで最初に殺される新人俳優みたい)。2ndチャレンジは「ギャルが言いそうな一言」で、逆のSnow Manサイドから始まると、村上が「今年海、16回しか行ってない~」と、発言。15歳のセンスとは思えない絶妙なワードチョイスは良かったが、リズムに乗れなかったため、初ビリビリペンを体験。岩崎、七五三掛より大きな声で「あぁ~!」と絶叫して倒れ込み、年上メンバーも村上の健闘を称えていた。

 お題を変えて「IKKOさんが言いそうなこと」で、仕切り直し。“IKKOさんが今までテレビで言ってなさそうな言葉”をモノマネで披露するのだが、Snow Man・渡辺は「どんだけ~って言わない~」と、趣旨を勘違いしており、「今のは解説になっちゃってる」(田中)とダメ出し。次も「背負い投げじゃない!」と、もはや説明になってしまい、ビリビリペンをくらった。このテーマは続いていき、森本が単語も聞き取れないレベルの発声(動物の鳴き声みたい)でボケた後、ジェシーが「じゃあ、最後俺が締めるね」と、宣言。「ブランデ~ン!」(Jr.の名前)でオチをつけたが、一番笑っているのはジェシ―自身だった。

 司会でもないジェシーが勝手に「最後」と前置きしたことで、また金指&浮所が飛ばされてしまうかと心配になったところ、深澤が「一通りそのままいっちゃって、瑞稀までやる。とりあえず、やっぱ聞きたいから。見てる人たちは、みんなのIKKOさん見たいから!」と、指示。深澤の優しさに感激した一方、正直言ってIKKOさんよりも2人のジャニー社長モノマネが聞きたかったと感じたのは、筆者だけではないはず……。「浮所からじゃない?」「浮所からいこうか!」の声がかかり、ようやく浮所&金指も参加。美 少年&HiHi Jetsの初々しいモノマネに対し、向井は「一番アイドルしてましたよ」と、褒めていた。

 やはり5グループの合同企画では若手のHiHi Jetsと美 少年の影が薄くなってしまう様子。そういった意味で、“身内ノリ”だけに収まらず、後輩にもバトンを渡せる深澤のようなMCポジションは貴重だろう。個人的に「またSixTONESかよ……」と辟易する場面も少なくなかったが、彼らのような騒がしい子たちがいなければ、企画が盛り上がらなかったのも事実。そして、SixTONES中心のノリを好む人にとっては楽しい5本になったのかもしれない。

 最後は各グループの意気込みや抱負を語る時間になり、Snow Manは「今年は9人でどっか行ったりとか、より海外の人に向けたパフォーマンスとかの動画にいろいろ挑戦していきたい」(岩本)と、コメント。Travis Japanは実施済み企画の復刻に加えて、「もっともっと新しい視点で、いろんな企画に挑戦していくっていう。何かに挑戦するっていうスタンスでやっていきたい」(宮近)と話し、「Jr.チャンネル」を通じて飛躍の1年になったSixTONESは「本当にYouTubeさんにお世話になったんで。次は僕たちが恩返しできるように、しっかりと。YouTubeを使って僕たちの知名度を上げて、みんなで盛り上げていきたい」(高地)と、決意を表明。

 残る2組も「僕たちはゲーム企画がスゴい、再生回数とかも伸びたので。コンサートとかでもできるようなゲーム企画を自分たちで作って、それでYouTubeにアップしたり、これから1年頑張っていこうかなと思ってます」(美 少年・那須)「ちょっとゆるめな動画が多かった感じもするので、引き続きゆるめな動画で頑張っていこうと思います」(HiHi Jets・高橋)と述べ、33人が整列してエンディングを迎えた。再生回数は1本目から順に65万台、47万台、40万台、34万台、38万台(12日時点)となっている。

 動画の配信は通常分に戻り、10日は「Snow Man【康二ウェルカム】超簡単激ウマ!向井家チンジャオロース『今夜のオカズ 宮舘を添えて』特別編」。あの伝説の「今夜のオカズ 宮舘を添えて」(昨年4月18日公開)が復活~! と筆者は歓喜するも、なぜ2回目にして向井のウェルカム企画にぶつけてきたのか、ほんの少しの疑問を抱きつつ再生。すると、新メンバーの村上がこれまでの「村上真都ラウール」ではなく、「ラウール」表記に変わっている点に目がいった。

 3月の横浜アリーナでのコンサート、『マイナビ presents 第28回 東京ガールズコレクション 2019 SPRING/SUMMER』への出演の際などでも「村上真都」はなくなっていたが、ここへ来て本格的に「ラウール」に変わった模様。今回の動画をはじめ、10日時点で公式携帯サイト・Johnny's webのグループ連載や、Jr.エンタメサイト・ISLAND TVのプロフィール欄も「ラウール」に切り替わっている(以後、記事内の表記もラウールに変更)。一方、動画の冒頭は同じく新メンバー同士の向井&目黒の微笑ましい“私服かぶり”エピソードに、心がほっこり。仲良さそうな2人をなんとも言えない表情で見守るラウールに向け、佐久間は「康二、何が好きなの?」と振り、「からあげかな?」(ラウール)と悪ノリ。主役であるはずの向井は「乗らんでええ!」と、ラウールに鋭いツッコミを浴びせた。

 今回は向井の大好物「お母さんが作ったチンジャオロース」を宮舘シェフが再現。はじめに向井が「『レシピちょうだい』って言われたんで、お母さんに聞いて、ちゃんともらいました」と取り出したのは、なんとタイ語で書かれた説明文(向井の母はタイ人)。実はラウール、文字を読みながら「で、そこで火を使う……」と細かいボケを挟んでおり、筆者はタイ語と判明した後についついそのシーンをリピードしてしまった。とはいえ、きちんと日本語レシピもあり、「お母さんが欲しがっちゃって」(向井)と、お母さんの仕込みネタだったよう。宮舘は前回ポンコツ気味だった佐久間をアシスタントに指名し、調理開始。料理ができない佐久間がピーマンを切る係を任され、不慣れな手つきで包丁を持つ場面も。

 そして5分10秒頃、お待ちかねの「PARTY TIME」にメンバーは大盛り上がり。ゴマ油をフライパンに流し込むだけの工程だったが、途中で油の勢いがなくなり、ちょんちょんと振って押し出す宮舘。チンジャオロースはフランベ不要とあって、わりと地味めなPARTY TIMEとなった(もっと派手な演出を期待していた……)。完成を待つ間、「向井に喜んでもらうため」として、テーマを引いてトークするコーナーへ。向井に関して「スキンシップ多い」「そういうところ可愛いなって思うし、あとお風呂に入りたがる。一緒に」(阿部)という暴露が飛び出したほか、年下のラウールは「意外にこう、色気ある表情をする。それは男前かな」と、向井のセクシーさを語った。

 ひょんなアクシデントで向井がラウールを抱きしめる1コマもありつつ(9分10秒頃)、自身のあこがれの人・渡辺が「1日だけ向井になれるとしたら」のお題を引き当てると、向井は「PARTY TIME」の一言を盗むほどテンションMAXに。深澤は「向井にアゴクイからのメッセージ」をやることになり、実際に向井のアゴを掴んで「俺の子を産んでくれ」と、求愛。「俺は付き合うとかじゃないの、付き合うイコール、俺は結婚だから」(深澤)と意外に真面目な恋愛観を明かし、見ている側もドキドキさせられるシーンだった。

 キッチンでは宮舘が佐久間にアゴクイしており、2回目の「PARTY TIME」発動。以降はトイレのウォシュレットをめぐる向井伝説(もはや向井ママのエピソード)に加えて、牛肉を炒めた宮舘が「しっかり、俺色に染まったね」とカメラ目線でキメ顔を披露するなど、見どころ満載だ。完成後の実食タイムでは、「見た目は色も最高!」「ニオイはもう完璧です!」(向井)と、ひとまず合格判定が。いざ食べた向井は美味しさを噛み締めた後に宮舘を見つめ、「ママ……」と、ハグした。向井ママ流のチンジャオロースは、具材に玉ねぎが入っている、調味料に焼肉のタレを使用するあたりがポイント。ほぼ同じ味付けに仕上がったといい、向井だけでなくメンバーからも大好評だった。

 ファンは「待ってました! 康二のウェルカム企画&宮舘を添えて最高!」「甘えん坊の康二くんがめちゃくちゃ幸せそうにニコニコしていて、本当にうれしい。Snow Manのみんな、ありがとう」「成人男性の『ママ』呼びって普通だと引くけど、康二のは許せる。可愛い」「工程のテロップに宮舘王国の紋章がついてて、スタッフさんさすが(笑)」「ラウールが意外とギャグ線高くて衝撃的」と喜び、再生回数も公開後2日で25万台と、ハイスピードで伸びていた。
(中村チズ子)

田中圭、2クール続くドラマ主演の直前に相次いだ「超売れっ子俳優T」のイニシャル報道

 14日にスタートする日本テレビ系の新ドラマ『あなたの番です』は、田中圭と原田知世がW主演し、異例の2クール(半年)連続放送で話題をさらっている。日本テレビが2クールかけて放送するドラマは1994年の『静かなるドン』以来、じつに25年ぶり。

 ストーリーは、とあるマンションに引越してきた新婚の田中と原田の周囲で、謎の連続死が起こる。じつはマンション住民は「交換殺人ゲーム」に与しており、夫婦は事件に巻き込まれていく……という本格ミステリーだ。

 日テレ・日曜のドラマ枠は、『今日から俺は!!』『3年A組~今から皆さんは、人質です~』と、連続ヒットを生んでいる。主に小中学生というひときわ若い視聴者層を取り込んだことがヒットの要因と見られているが、『あなたの番です』の挑戦はどう評価されるだろうか。

 さて、この長いドラマが放送開始する前から、主演の田中圭をめぐる妙な噂がネット上で拡散していた。このネガティブPRは一体何だったのか。

薬物疑惑で逮捕間近の「超売れっ子俳優のT」とは
 今年3月12日、ピエール瀧容疑者が麻薬取締法違反の疑いで逮捕され、芸能界に激震が走った。この大捕物以降、各週刊誌やスポーツ紙は「次は誰だ?」と言わんばかりに、薬物疑惑が浮上しているタレントをイニシャルで伝えている。

 3月22日発売の「フライデー」(小学館)は、「いまだ薬物使用の噂が絶えない芸能人」と題して、逮捕候補として数名のイニシャルを列記したが、まず挙げられたのは「超売れっ子俳優のT」だった。

<一般的には爽やかなルックスが売りの彼ですが、下積み時代から素行が悪いことで知られている。クスリを覚えたのもその頃だといいます。テレビに映画にと引っ張りダコなだけに、もし逮捕となれば、その影響は今回の瀧容疑者以上のものになります>

 記事では、ほかにも「歌手のM」や「ミュージシャンO」などが挙げられており、<彼らはかねてから警察や厚生労働省の麻薬取締部(麻取)の捜査対象として名前が挙がっている。いつ事件化してもおかしくありません>というのだ。

 さらに、この「フライデー」を受けて、3月25日配信の「Asagei plus」は「超売れっ子俳優のT」について次のように補足している。

<イニシャルにTが付く俳優は何人もいますが、今回の報道後、特に疑われているのが、昨年放送された連続ドラマへの出演で大ブレイクしたイケメン俳優のTです。彼はギャンブルの借金で首が回らなくなり、事務所に肩代わりしてもらった過去なども報じられており、素性の悪い噂が度々飛び交っている。そんなTはバラエティでも活躍し、春からは長期間放送される話題ドラマにも出演しますから、もし不祥事が発覚すれば、業界は大パニックになることでしょう>

 この2記事で伝えられた「超売れっ子俳優のT」の特徴をまとめると、次のようになる。

・下積み時代から素行が悪いことで知られている
・昨年放送された連続ドラマへの出演で大ブレイクしたイケメン俳優
・ギャンブルの借金で首が回らなくなり、事務所に肩代わりしてもらった過去がある
・春からは長期間放送される話題ドラマにも出演

 これらすべてに田中圭が当てはまっているとネットで話題となり、「超売れっ子俳優のT=田中圭」という説が出回ってしまったのだ。

・下積み時代から素行が悪いことで知られている
 2015年2月の「フラッシュ」(光文社)は、「妻子あり田中圭 グラドルにセクハラ泥酔合コン」というタイトルで、田中圭とグラビアアイドル西崎莉麻らの合コンを報じていた。また、その後も共演者女優との熱愛が噂されている。

・ギャンブルの借金で首が回らなくなり、事務所に肩代わりしてもらった過去がある
 2018年8月の「フライデー」では、<麻雀などのギャンブル好きを公言する田中圭が、26歳の頃に競馬で負けが込み、借金で首が回らなくなったことがある>としたが、<借金返済のために安定した仕事に就くことを決意した田中だが、事務所から「お前には才能があるんだから、気持ちを入れ替えて本気で働け!」と叱咤され、借金を肩代わりしてもらえた>と伝えている。

・昨年放送された連続ドラマへの出演で大ブレイクしたイケメン俳優
 2018年4月期ドラマ『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)への出演で田中圭が一躍大ブレイクを果たしたことは周知の通り。

・春からは長期間放送される話題ドラマにも出演
田中圭は2クールドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)に出演する。

 しかし、ここまであからさまなイニシャル報道には、違和感を覚える。捜査筋が水面下で「あのタレントはヤバい」などと目しているとしたら、田中が今これほどまで多くのドラマや映画に出演し、CM起用も増加しているなどありえないはずだ。

 田中圭は8月23日に映画『おっさんずラブ』の公開が控えており、3月にクランクインしていた。またCMも、今年だけでサントリー、森永乳業、ボートレース振興会の3社に出演が決定している。CM契約は長期にわたるため、わざわざリスクのある俳優を起用するとは考えにくい。

 もちろん日本テレビも、2クールにわたるドラマの主演に降板の可能性すらある役者を抜擢するはずがない。少なくとも現状を見る限り、逮捕候補だという「超売れっ子俳優のT」が田中圭だということはないはずだ。 

 いくらイニシャルだとしても、 多くの人が田中の名前を想起するような報道やネットの風評は名誉毀損に該当してもおかしくないはずだが、 田中自身や所属事務所は今のところ、なんの反応もしていない。 有名税として割り切っているということだろうか。

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ファン歴11年の指ヲタが語る、異端児アイドル・指原莉乃が48Gトップに成り上がるまで~【後編】

 4月28日をもってグループを卒業するHKT48・指原莉乃。今や平成のアイドル史に名を残す存在となった彼女の「卒業」に、長年応援してきたファンは、いったい何を思うのか――。

 日刊サイゾーでは、ファン歴11年の“古参オタク”こうずさんに寄稿いただきました。後編では、「女王」と呼ばれるまでになった総選挙での快挙から昨年12月の卒業発表までを振り返っていただきます。

*【前編】はこちらから‎

 

2013年 総選挙1位

 スキャンダル翌年、莉乃ちゃんは『32ndシングル 選抜総選挙~夢は一人じゃ見られない~』で1位になります。前年に4位にまで上り詰めた段階で彼女の活動に魅力を感じるファンが増えていました。ブログの更新であったり、テレビで扱われる「へたれキャラ」「いじられキャラ」 で愛される存在になっていた中で、スキャンダルを機に「ガチ恋」系のファンはほぼ全滅し、より莉乃ちゃんの魅力に惹かれたファンが彼女を押し上げようという気持ちにさせたと分析しています。

 デビュー当時から知るファンとしては、「あの莉乃ちゃんが、あっちゃん(前田敦子)と同じ総選挙1位か……」と感じるくらいすごいことだと思うと同時に、年々規模感が増していっていた総選挙というイベントでも、いわゆる“AKB村(48G内のコミュニティ)”以外をきっかけとしたファンを多く彼女はゲットできていたんだと思わされます。

 

外部からファンを引き込んだ、バラエティ力

 最近、莉乃ちゃんのおかげ(「SHOWROOM」や劇場公演やコンサートなどで私が名指しされることがあるので)で、イベントや握手会場などの現場で私も指原ファンの方から声をかけていただくことがあってお話しするんですが、やはりいろんなきっかけで彼女のファンになった方がいて。AKB村以外の活動がきっかけでファンになったという方がいるところを見ると、活躍はもちろん喜ばしいことですが、バラエティで活躍することがそれまで48Gへ興味がなかった人の興味関心を集めることに繋がっている、繋げているというところがすごいなぁと感じています。なかなか難しいと思うんですよ、外仕事から48Gにファンを引き込むのって。

 48Gのシステムって結構独特で、特に握手会や公演などは専用のサイトに登録をしてさらに当選をしないといけないし、6カ月先の握手会の申し込みとかも平気であるので、「今すぐ会いたい!」という人はもどかしさを感じたり、熱量が下がってしまうこともあると思っています。それでも会いに来てくれるファン、会いに来れなくてもCDを買って継続して応援してくれるファンを掴んでいることはすごいことだと思います。

 また、AKBのファンは48Gで活躍したメンバーが外仕事でも活躍している姿を見るのが嬉しいって方がマジョリティだと思うので、そのどちらのファンも喜ばせている莉乃ちゃんの活躍は異例だとも思います。

 

2015~2017年 総選挙3連覇

 14年の『37thシングル 選抜総選挙 夢の現在地~ライバルはどこだ?~』は、まゆゆこと渡辺麻友に次いで惜しくも2位でしたが、2015年からは3連覇。

 個人的には私が新潟出身ということもあり、新潟開催だった16年の『45thシングル 選抜総選挙~僕たちは誰について行けばいい?~』はよく覚えています。新潟開催が決まった時に握手会で「(こうずさんの)地元じゃん! 見に来てよ! 会場票は私に入れて!」と言われたり、その後の握手会でも「地元で莉乃ちゃんが1位になったのを見れて良かった!」って伝えたら笑ってくれてました。

 17年には246,376票で1位。2位とは約10万票の差がつきました。選挙での圧倒的な強さはやはり、彼女が1人で1,000票入れるファンよりも1票入れるファンを1,000人獲得したと見るのが妥当だと思います。テレビで見る機会も増え、48Gのイベントでも存在感があるので貴重な存在です。

 同年、自身がプロデュースするアイドルグループ「=LOVE」(イコールラブ)が発足。また、STU48との兼任もありました(後に解除)。

 

 そして、18年12月15日。TOKYO DOME CITY HALLにて行われたHKT48の単独コンサート『HKT48コンサート in 東京ドームシティホール~今こそ団結!ガンガン行くぜ8年目!~』にて卒業発表をします。個人的には、チケットが当たっていたので楽しみにしていたのですが、セットリストも何も知らないのに急に1週間前くらいから「辞めるんじゃないか?」と胸騒ぎがしていました。「長年推してると勘まで冴えるのか……良いことだけの勘が冴えてほしいなぁ」と、今さらながら思いますが……。

 莉乃ちゃんが卒業発表をする前、アンコールの1曲目「早送りカレンダー」を歌う彼女が涙ぐんでいるように見えた私は「本当に卒業発表があるかもしれないな……」とそこで確信してしまいました。

 そしてアンコール2曲目が終わった後、卒業発表。

 いつもコンサートでは涙ぐみながら「私、指原莉乃は……卒業……しませーん(笑)」なんて言ってドッキリをするのですが、今回はきちんと「卒業します」と言い切ったこともあり、メンバーは号泣したり呆然としたり……。ファンは「いつもの冗談だろう……」という雰囲気から「いやいや、本当に卒業するのか!?」という感じで、卒業発表の瞬間は数秒間、会場全体の時間が止まったような感覚でした。あくまで個人的な感覚ですが、卒業発表後のステージに掛け声を送るファンは他のメンバーの卒業発表時よりは少なかったように感じています。ただ、沈黙。悲しみから黙って泣いているようなファンの方が多かったような印象です。もしかしたら「いつか来るその時=莉乃ちゃんの卒業」というのがついに来てしまったということで受け入れる覚悟だったり予想だったりをしていた方が多かったのかもしれません……。

 コンサート後の握手会で松岡はなちゃん(莉乃ちゃんのことが特に好きなHKTメンバー)と話したときに、私が「メンバーはセトリ知ってたんでしょ? 『引っ越しました(曲名)』と『草原の奇跡(曲名)』で気づかなかった?」と聞いたら、はなちゃんが「そう、気づいたの! だからさっしーさんに『卒業しないですよね?』ってLINEしたんだけど、はぐらかして否定しなかったから変だと思ったの」と教えてくれました。

「ジワるDAYS」というシングル曲が、AKB48としての彼女のラストシングルになります。歌い出しの、

「ホントは今でもそばにいて欲しいよ だけど君を引き止められない」

 これがファンやメンバーの総意だと、個人的には思っています。それだけ存在感も大きかった中、メンバーとして今まで十二分に努力してきてくれたことも理解しています。

 

指原莉乃がグループに与えた影響

 彼女は後輩たちに「強くて優しい人思いの女性でいてください」というメッセージを残しています。

 48Gのイベントなどで問題が起こった時に、現役のメンバーにもかかわらずズバッと物事が言える貴重な存在としての面も、莉乃ちゃんは持ち合わせていました。自身がプロデュースしている=LOVEの運営にも、改善に前向きに取り組む姿勢を見せてくれています。

 ファンが何を望んでいるか、逆にどういうことで悲しむのか、彼女はよく理解しているんだと思います。元々ハロヲタ(「ハロー!プロジェクト」のファン)としてアイドルになる前はコンサートなどに通っていたことももあって、ファンの気持ちがわかるのでしょう。

 彼女が卒業した後にどのメンバーがどのようにして48GやHKTを引っ張っていくのかはわかりませんが、予定調和がないところが48Gの良さでもあるので、心配になる反面、楽しみも持ち合わせています。きっと彼女もグループに対する寂しさよりもそういった期待のほうが大きいのではないでしょうか。

 莉乃ちゃんのファンになってよかったと思うことは、11年という長い間通い続けましたが、毎回のヲタ活で楽しかった思い出の方が勝ち越しているところです。もちろんお互い人間なので感情の浮き沈みがその場のタイミングによってある(私の気分が上がっていないときや莉乃ちゃんのテンションがいまいちな時なども)ので、毎回どのイベントも楽しかったか? と言ったら嘘になってしまいますが、莉乃ちゃんが出ているイベントは楽しい気持ちで参加できたイベントがたくさんあったと思います。これって長くヲタクしていけばしていくほど(いい意味でも悪い意味でもいろんなメンバーを見てきてしまう分)難しいもので、そういう楽しい気持ちにさせてくれるメンバーというのは貴重です。

 直近で言えば、昨年の夏『KBCふくやスペシャル・博多祇園山笠 追い山中継「走れ!山笠」』の生中継に出演したときに、自分のカメラで莉乃ちゃんを撮ることができたことがとてもうれしかったです。私に気づいてくれて目線をくれるだけではなく、私の撮った写真を莉乃ちゃんが自身のツイッターで使ってくれたときは感激しました。

 彼女の最大の魅力はそういうファンを楽しませてくれるというところ。先ほどは私の例で書きましたが、バラエティ番組でもキャラがしっかりしていますから見ていて楽しいですし、コンサートやイベントなどでもMCやパフォーマンスで楽しませてくれたり、ファンが喜びそうなセットリストを考えるのも上手なのでコンサートそのものを楽しみにできたりと、いろんなファン層の満足度を満たせているところは素晴らしいなぁと思います。何よりも彼女が経験した栄光と挫折をファンはそばで見ることができて一緒に共感し進んでいくことができるというところに48Gらしい楽しみの醍醐味が詰まっているのではないでしょうか。

 私の今の率直な思いとしては「もう少し48Gの莉乃ちゃんのヲタクをさせてほしかったなぁ」という寂しい思いと、「今まで11年間好きでい続けられてよかった」という感謝の気持ちがあります。4月28日に予定している卒業コンサートではきっと彼女の集大成のような素晴らしいセットリストと構成だと信じているので、とても楽しみにしています。おそらく終盤が近づくにつれて涙腺が崩壊してしまうかもしれないので、コンサートの中に一眼レフカメラもOKな撮影タイムでも作ってもらって気持ちを紛らわせたいなぁというのが個人的な希望です(笑)

 2008年から応援し続けてきた莉乃ちゃんがいったい最後にどの曲を選ぶのか? 逆にどの曲で始まるのか? 予想をしながら当日を迎えたいと思います。素敵な卒業コンサートになりますように。

(文=こうず)

ファン歴11年の指ヲタが語る、異端児アイドル・指原莉乃が48Gトップに成り上がるまで~【後編】

 4月28日をもってグループを卒業するHKT48・指原莉乃。今や平成のアイドル史に名を残す存在となった彼女の「卒業」に、長年応援してきたファンは、いったい何を思うのか――。

 日刊サイゾーでは、ファン歴11年の“古参オタク”こうずさんに寄稿いただきました。後編では、「女王」と呼ばれるまでになった総選挙での快挙から昨年12月の卒業発表までを振り返っていただきます。

*【前編】はこちらから‎

 

2013年 総選挙1位

 スキャンダル翌年、莉乃ちゃんは『32ndシングル 選抜総選挙~夢は一人じゃ見られない~』で1位になります。前年に4位にまで上り詰めた段階で彼女の活動に魅力を感じるファンが増えていました。ブログの更新であったり、テレビで扱われる「へたれキャラ」「いじられキャラ」 で愛される存在になっていた中で、スキャンダルを機に「ガチ恋」系のファンはほぼ全滅し、より莉乃ちゃんの魅力に惹かれたファンが彼女を押し上げようという気持ちにさせたと分析しています。

 デビュー当時から知るファンとしては、「あの莉乃ちゃんが、あっちゃん(前田敦子)と同じ総選挙1位か……」と感じるくらいすごいことだと思うと同時に、年々規模感が増していっていた総選挙というイベントでも、いわゆる“AKB村(48G内のコミュニティ)”以外をきっかけとしたファンを多く彼女はゲットできていたんだと思わされます。

 

外部からファンを引き込んだ、バラエティ力

 最近、莉乃ちゃんのおかげ(「SHOWROOM」や劇場公演やコンサートなどで私が名指しされることがあるので)で、イベントや握手会場などの現場で私も指原ファンの方から声をかけていただくことがあってお話しするんですが、やはりいろんなきっかけで彼女のファンになった方がいて。AKB村以外の活動がきっかけでファンになったという方がいるところを見ると、活躍はもちろん喜ばしいことですが、バラエティで活躍することがそれまで48Gへ興味がなかった人の興味関心を集めることに繋がっている、繋げているというところがすごいなぁと感じています。なかなか難しいと思うんですよ、外仕事から48Gにファンを引き込むのって。

 48Gのシステムって結構独特で、特に握手会や公演などは専用のサイトに登録をしてさらに当選をしないといけないし、6カ月先の握手会の申し込みとかも平気であるので、「今すぐ会いたい!」という人はもどかしさを感じたり、熱量が下がってしまうこともあると思っています。それでも会いに来てくれるファン、会いに来れなくてもCDを買って継続して応援してくれるファンを掴んでいることはすごいことだと思います。

 また、AKBのファンは48Gで活躍したメンバーが外仕事でも活躍している姿を見るのが嬉しいって方がマジョリティだと思うので、そのどちらのファンも喜ばせている莉乃ちゃんの活躍は異例だとも思います。

 

2015~2017年 総選挙3連覇

 14年の『37thシングル 選抜総選挙 夢の現在地~ライバルはどこだ?~』は、まゆゆこと渡辺麻友に次いで惜しくも2位でしたが、2015年からは3連覇。

 個人的には私が新潟出身ということもあり、新潟開催だった16年の『45thシングル 選抜総選挙~僕たちは誰について行けばいい?~』はよく覚えています。新潟開催が決まった時に握手会で「(こうずさんの)地元じゃん! 見に来てよ! 会場票は私に入れて!」と言われたり、その後の握手会でも「地元で莉乃ちゃんが1位になったのを見れて良かった!」って伝えたら笑ってくれてました。

 17年には246,376票で1位。2位とは約10万票の差がつきました。選挙での圧倒的な強さはやはり、彼女が1人で1,000票入れるファンよりも1票入れるファンを1,000人獲得したと見るのが妥当だと思います。テレビで見る機会も増え、48Gのイベントでも存在感があるので貴重な存在です。

 同年、自身がプロデュースするアイドルグループ「=LOVE」(イコールラブ)が発足。また、STU48との兼任もありました(後に解除)。

 

 そして、18年12月15日。TOKYO DOME CITY HALLにて行われたHKT48の単独コンサート『HKT48コンサート in 東京ドームシティホール~今こそ団結!ガンガン行くぜ8年目!~』にて卒業発表をします。個人的には、チケットが当たっていたので楽しみにしていたのですが、セットリストも何も知らないのに急に1週間前くらいから「辞めるんじゃないか?」と胸騒ぎがしていました。「長年推してると勘まで冴えるのか……良いことだけの勘が冴えてほしいなぁ」と、今さらながら思いますが……。

 莉乃ちゃんが卒業発表をする前、アンコールの1曲目「早送りカレンダー」を歌う彼女が涙ぐんでいるように見えた私は「本当に卒業発表があるかもしれないな……」とそこで確信してしまいました。

 そしてアンコール2曲目が終わった後、卒業発表。

 いつもコンサートでは涙ぐみながら「私、指原莉乃は……卒業……しませーん(笑)」なんて言ってドッキリをするのですが、今回はきちんと「卒業します」と言い切ったこともあり、メンバーは号泣したり呆然としたり……。ファンは「いつもの冗談だろう……」という雰囲気から「いやいや、本当に卒業するのか!?」という感じで、卒業発表の瞬間は数秒間、会場全体の時間が止まったような感覚でした。あくまで個人的な感覚ですが、卒業発表後のステージに掛け声を送るファンは他のメンバーの卒業発表時よりは少なかったように感じています。ただ、沈黙。悲しみから黙って泣いているようなファンの方が多かったような印象です。もしかしたら「いつか来るその時=莉乃ちゃんの卒業」というのがついに来てしまったということで受け入れる覚悟だったり予想だったりをしていた方が多かったのかもしれません……。

 コンサート後の握手会で松岡はなちゃん(莉乃ちゃんのことが特に好きなHKTメンバー)と話したときに、私が「メンバーはセトリ知ってたんでしょ? 『引っ越しました(曲名)』と『草原の奇跡(曲名)』で気づかなかった?」と聞いたら、はなちゃんが「そう、気づいたの! だからさっしーさんに『卒業しないですよね?』ってLINEしたんだけど、はぐらかして否定しなかったから変だと思ったの」と教えてくれました。

「ジワるDAYS」というシングル曲が、AKB48としての彼女のラストシングルになります。歌い出しの、

「ホントは今でもそばにいて欲しいよ だけど君を引き止められない」

 これがファンやメンバーの総意だと、個人的には思っています。それだけ存在感も大きかった中、メンバーとして今まで十二分に努力してきてくれたことも理解しています。

 

指原莉乃がグループに与えた影響

 彼女は後輩たちに「強くて優しい人思いの女性でいてください」というメッセージを残しています。

 48Gのイベントなどで問題が起こった時に、現役のメンバーにもかかわらずズバッと物事が言える貴重な存在としての面も、莉乃ちゃんは持ち合わせていました。自身がプロデュースしている=LOVEの運営にも、改善に前向きに取り組む姿勢を見せてくれています。

 ファンが何を望んでいるか、逆にどういうことで悲しむのか、彼女はよく理解しているんだと思います。元々ハロヲタ(「ハロー!プロジェクト」のファン)としてアイドルになる前はコンサートなどに通っていたことももあって、ファンの気持ちがわかるのでしょう。

 彼女が卒業した後にどのメンバーがどのようにして48GやHKTを引っ張っていくのかはわかりませんが、予定調和がないところが48Gの良さでもあるので、心配になる反面、楽しみも持ち合わせています。きっと彼女もグループに対する寂しさよりもそういった期待のほうが大きいのではないでしょうか。

 莉乃ちゃんのファンになってよかったと思うことは、11年という長い間通い続けましたが、毎回のヲタ活で楽しかった思い出の方が勝ち越しているところです。もちろんお互い人間なので感情の浮き沈みがその場のタイミングによってある(私の気分が上がっていないときや莉乃ちゃんのテンションがいまいちな時なども)ので、毎回どのイベントも楽しかったか? と言ったら嘘になってしまいますが、莉乃ちゃんが出ているイベントは楽しい気持ちで参加できたイベントがたくさんあったと思います。これって長くヲタクしていけばしていくほど(いい意味でも悪い意味でもいろんなメンバーを見てきてしまう分)難しいもので、そういう楽しい気持ちにさせてくれるメンバーというのは貴重です。

 直近で言えば、昨年の夏『KBCふくやスペシャル・博多祇園山笠 追い山中継「走れ!山笠」』の生中継に出演したときに、自分のカメラで莉乃ちゃんを撮ることができたことがとてもうれしかったです。私に気づいてくれて目線をくれるだけではなく、私の撮った写真を莉乃ちゃんが自身のツイッターで使ってくれたときは感激しました。

 彼女の最大の魅力はそういうファンを楽しませてくれるというところ。先ほどは私の例で書きましたが、バラエティ番組でもキャラがしっかりしていますから見ていて楽しいですし、コンサートやイベントなどでもMCやパフォーマンスで楽しませてくれたり、ファンが喜びそうなセットリストを考えるのも上手なのでコンサートそのものを楽しみにできたりと、いろんなファン層の満足度を満たせているところは素晴らしいなぁと思います。何よりも彼女が経験した栄光と挫折をファンはそばで見ることができて一緒に共感し進んでいくことができるというところに48Gらしい楽しみの醍醐味が詰まっているのではないでしょうか。

 私の今の率直な思いとしては「もう少し48Gの莉乃ちゃんのヲタクをさせてほしかったなぁ」という寂しい思いと、「今まで11年間好きでい続けられてよかった」という感謝の気持ちがあります。4月28日に予定している卒業コンサートではきっと彼女の集大成のような素晴らしいセットリストと構成だと信じているので、とても楽しみにしています。おそらく終盤が近づくにつれて涙腺が崩壊してしまうかもしれないので、コンサートの中に一眼レフカメラもOKな撮影タイムでも作ってもらって気持ちを紛らわせたいなぁというのが個人的な希望です(笑)

 2008年から応援し続けてきた莉乃ちゃんがいったい最後にどの曲を選ぶのか? 逆にどの曲で始まるのか? 予想をしながら当日を迎えたいと思います。素敵な卒業コンサートになりますように。

(文=こうず)

【マンガ】低用量ピルに変えたから……じゃなかった!?「不正出血」が起きたワケ【第55回】

「生理痛なんて、みんな一緒!」

1カ月ごとにやってくる、尋常じゃない腹痛・寒気・吐き気……。
周囲の言葉を信じて10数年も耐え続けた「生理痛」、医者にかかってみたらビョーキと診断されちゃった!?

30歳から治療を開始した「月経困難症」との向き合い方をつづる、日常闘病コミックエッセイ。

案の定の「不正出血」

 

(つづく)

――「私の生理、病名がつきました。」は、毎週日・月・火の週3回更新になります。お楽しみに!

 

<著者プロフィール>

まお

月経困難症。体験した事や思った事を4コマ漫画にしています。自分の体、大切な人の体を考える事や、行動する事のきっかけになればうれしいです。ポジティブに生きてるオタク。



<バックナンバーはこちら>

第1回~第10回まとめ読み……私の生理、ビョーキでした!?
第11回~第20回まとめ読み……ピル服用、7カ月の間に起きたこと

【第21回】2度目の生理は…地獄!
【第22回】婦人科でセカンドオピニオン!
【第23回】婦人科で…言葉責め!?
【第24回】2人目の医者は果たして…
【第25回】ナカで動かさないで!
【第26回】「前と同じピル」でも平気なの?
【第27回】3カ月のピル実験!
【第28回】「低用量ピル」が合わない体質!?
【第29回】はじめての漢方は?
【第30回】漢方がマズかった理由
【第31回】「中容量ピル」にいよいよ挑戦!
【第32回】”血栓”は他人事じゃない!?
【第33回】生理痛に無理解な職場
【第34回】「中容量ピル」に変えて3日後
【第35回】足のむくみって……痛いんだ!
【第36回】不正出血がなくなった!
【第37回】職場のストレスが体に出た!
【第38回】「生理」を知らない男性
【第39回】生理を「知る機会」
【第40回】「ブラック企業」と生理
【第41回】ブラック企業、心の支えだったのは
【第42回】月経困難症から、結婚へ
【第43回】医者の「紹介状」ってどんなもの?
【第44回】「とりあえず」の通院先、どう選ぶ?
【第45回】産婦人科の隣にラブホテル!?
【第46回】卵巣に「のう腫」がある!?
【第47回】卵巣のう腫は良性?悪性?
【第48回】中容量ピル、長期服用はNG?
【第49回】婦人科の悩みは人それぞれ
【第50回】コンビニで短期バイト!
【第51回】新しい職場で大寝坊!
【第52回】30代で更年期障害!?
【第53回】ピル由来と思しき「新たな症状」
【第54回】3度めの「低容量ピル」

裸足で豚小屋を歩き回っていたら……10歳少女、足の裏が寄生虫に侵されおぞましい事態に!

 アメリカの医学専門誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」が、10歳のアメリカ人少女が身の毛もよだつ感染症にかかってしまったケースについてレポートを掲載した。

 それによると、少女は家族とブラジルの農村を訪れた際、豚小屋を裸足で歩き回っていたのだという。

 それから2週間ほどがたつと、少女の足の裏やつま先に米粒大の発疹と病斑が現れ、見るだけでもおぞましい状態となった。病院へ駆け込むと、ノミの一種のスナノミが足の裏の皮膚に穴を開けて寄生したことによる寄生虫性皮膚疾患と診断されたのだった。

 スナノミは中央アメリカから南アメリカにかけて生息しており、特に人里離れたところや、貧しい地域などに多いという。乾いた砂地のほか、豚小屋や鳥小屋にも生息し、人や家畜の皮膚に寄生して吸血する。

 WHO(世界保健機関)によると、メスのスナノミは人の足の裏の皮膚内に入り込むと、吸血によって栄養を摂り成熟していき、寄生主の人間にかゆみや炎症、痛みなどを引き起こすという。さらに、それにより病変が起こった皮膚は細菌に感染し、足の裏に膿瘍が形成される。

 皮膚に入り込んだメスのスナノミは約100個もの卵を産み付け、その卵は地面に落ちて、そこで孵化。メスのスナノミのほうは2〜3週間ほどで死に、その後、足の裏の症状は改善していくという。

 つまり、スナノミに寄生されて症状が出ても、数週間で自然に治癒するということになるが、貧しい地域や風土病のある地域に住む人たちは何度も寄生されるため、皮膚内に何百、何千匹ものスナノミが寄生しているという。

 一般的な治療法としては、外科処置で皮膚内からスナノミを取り除いたあと、抗生物質を局所的に投与する。今回の少女のケースでも、スナノミを取り除き、傷を治療したという。

 日本でも土壌内にいる破傷風菌に感染することがあり、年間40人ほどが破傷風にかかっている。ナチュラリストの間では、素肌で大地と直接つながる「アーシング」が支持されているが、南米の農村地帯はもちろん、どこであっても、裸足で外を歩く場合は注意が必要なようだ。

元極妻が考える「アポ電問題」――ヤクザの間に“オレオレ詐欺”が広まるワケ

今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

■アポ電詐欺で強盗殺人

「姐さん、『アポ電』て、どう思います?」

 編集者さんから聞かれました。

「どうって……いいわけないですよね」
「逮捕されているのは若い人ですけど、やっぱりヤクザとか背後にいるんですか?」
「わかんないけど、いてもおかしくはないでしょうね」

 元極妻が言うことでもないですが、本当にイヤな世の中になりました。3月には、アポ電詐欺のグループの実行犯3名が逮捕されています。犯人はまだ若者で、被害者の高齢女性が殺害されてしまいました。

 初めて知りましたが、今は「アポ電詐欺」はネット版現代語辞典の『知恵蔵mini』(朝日新聞出版)にも載っている言葉なんですね。

「個人に電話をかけ、家族構成や資産状況を聞き出したうえで振り込め詐欺や強盗などを仕掛けること。アポ電とはアポイントメント(面会の約束)を電話で申し込むことの通称。アポ電詐欺を仕掛ける者は親族や警察官、役所の職員、銀行員、マスメディアの調査員などを装うことが多い。警視庁によれば、2018年にはアポ電詐欺が疑われる不審電話を受けたとする通報が東京都内で3万件以上に上り、16年の2倍以上と急増した。同庁や国民生活センターは被害を防ぐため、疑わしい電話には出ずに自動通話録音機や留守番電話を活用したり、電話に出てしまった場合でお金の話が出てきたら、すぐに電話を切って警察に通報するよう呼びかけている」のだそうです。

 3月の事件は、もはや詐欺ではなく強盗殺人です。なぜこんな事態になってしまったのでしょうか?

 少し前にオットの兄弟分のAさんが長期の務め(懲役のことです)を終えて出てきました。80歳近いですが、まだ「現役」のヤクザです。

 「でも、もうやめようかと思って」と寂しそうに言います。「そもそもシノギがないし、知り合いがみんなオレオレ詐欺をやってて、びっくりした」のだそうです。

「クスリ(違法薬物)は昔からさわる(売買する)ヤツはいたけど、オレオレはねえだろう。ましてやゴウサツ(強盗殺人)って、不良のやることじゃない。若い衆も、あんなことするために不良になったわけじゃねえだろうに。情けねえよなあ」

 Aさんは、ちょっと泣きそうです。長い間の収監で拘禁反応(神経症、鬱状態、幻覚、妄想など、自由を拘束された状態が続いた場合にみられる精神障害)も残っているかもしれませんが、今のオレオレ詐欺のまん延を純粋に悲しんでいるようでした。

 念のため申し添えますと、Aさんはヤクザで組織のために人を殺していますから、「いい人」ではないですし、いわゆる「任侠」的な「弱きを助ける」タイプでもありません。それに、マルチ商法などほとんど詐欺みたいなシノギをしているヤクザは、昔からたくさんいます。それでもAさんは、「年寄りを騙すなんてカッコ悪い。しかもゴウサツなんて最低」と憤懣やるかたない様子でした。

 Aさんによると、獄中(なか)でも、受刑者の間でオレオレ詐欺はよく話題になっていたそうです。刑務所でも、ある程度は新聞や雑誌が読めますし、テレビも視聴できますから、シャバの事情はだいたいわかるのですが、まさかここまでオレオレ詐欺が広まっているとは思わなかったんですね。

 もう何度も書いていますが、これは過剰な暴力団排除条例のせいです。「暴力団員」を徹底的に排除して、受け皿もなしに「排除されたくなければ暴力団をやめろ」と言うだけでは、世の中は平和になりません。

 そもそもやめたところで誰も雇ってくれませんし、ほとんどの条例は、やめても5年間は「暴力団員」と見なすとしています。これでは、生きていくためにオレオレ詐欺や違法薬物売買に手を染めるしかありません。それに、今はひとつのヤクザ組織ではなく、他組織や半グレなど「暴力団」以外の組織や、元暴走族など町の不良などが集まって犯罪グループを作ってカタギを狙っています。これから、ますます高齢者などの被害は増えるでしょうね。

 それもこれも、ここまでヤクザを追い詰めてしまった暴排条例が元凶なのです。求められているのは排除ではなく、元ヤクザや元受刑者を受け入れる環境の整備だと思います。

共働き家庭に中学受験は無謀なのか? 管理職の母が、「辞職決意」の果てに気づいたこと

“親子の受験”といわれる中学受験。思春期に差し掛かった子どもと親が二人三脚で挑む受験は、さまざまなすったもんだもあり、一筋縄ではいかないらしい。中学受験から見えてくる親子関係を、『偏差値30からの中学受験シリーズ』(学研)などの著書で知られ、長年中学受験を取材し続けてきた鳥居りんこ氏がつづる。

 中学受験は「親子の受験」であるため、親の出番が否応なく多い。例えば「塾への送迎」「お弁当作り」「塾との面談」「保護者会」「志望校の学校説明会」などが挙げられるが、これに加えて「勉強の伴走」「子どものスケジュール管理」なども日々の重要な仕事となる。

 共働き家庭の場合、この“親のサポート”というタスクをどう夫婦で分担していけるのかが、非常に大きな問題になってくるのだ。
みゆきさん(仮名)一家の場合はこうだった。息子の悠人君(仮名)は小学4年生から中学受験塾に通い出した。みゆきさんはあるIT企業で勤続20年。会社は「女性活躍推進施策」を掲げ、女性管理職を増やす方針だとかで、みゆきさんに白羽の矢が立ったそうだ。

 みゆきさんは日々の業務に管理職研修が加わり、精神的には一杯いっぱい。定時に帰れるなんてことは、夢のまた夢になったという。
頼みの夫・隆さん(仮名)も、ちょうどその頃午前様帰宅は“当たり前”という部署に栄転したばかり。夫婦のワークライフバランスは中学受験参入と同時に危うい綱渡り状態になってしまったそうだ。

 みゆきさんは当時のことをこう振り返る。

「私たち夫婦としては、ずっと共働きということもあり、親のサポートなしには乗り切れないという“ウワサ”の中学受験には、どちらかと言えば消極的でした。ところが“小4の壁”と言われている学童問題に見事にぶち当たってしまって……。とにかく、悠人を長時間預かってくれるところを探さないといけなくなり、そうなると、『安心安全の場は中学受験塾』という結論になったんです」
悠人君は嫌がらずに受験塾に通うようになったものの、なかなか成績は上がらない。一度やり始めたのならば、それなりの成果を上げるのは当然という意識が強いみゆきさんは、自己嫌悪を募らせていき、家庭もドンドンと暗くなっていったという。

「オーバーワーク気味の私は、専業主婦のいるお宅のように勉強をみることはできないし、ましてや夫に頼むことも無理。塾の保護者会で、先生から『(大量にある)プリント管理は親の仕事です』と言われると、サポートがうまくできない私は“ダメ親”なんじゃないかと心底落ち込み、一時は辞職も真剣に考えたんです」

 しかし、みゆきさんは結果として、辞職せずに中学受験もやり遂げた。

「5年生の秋頃でしたかね? 悠人に聞いたんです。『ママ、仕事辞めようかな?』って。そしたら、悠人が言うんですよ。『俺のせいにすんなよ!』って……。『ずっとプライド持って続けてきた仕事を簡単に手放すの? ママにとって仕事ってそんなもんなの?』って言われて、気が付きました。共働きで、確かに悠人には寂しい思いもたくさんさせてきたとは思うんですが、でも息子はこんな母親のことをずっと応援してくれてたんだなって。だったら、私は仕事を辞めずに、悠人のサポートもできる限りやるんだ! って決意しました」

 それからみゆきさんは、中学受験をマネジメントすることにしたそうだ。

「今まで、『母親だから、これをしないといけない、あれもやらないといけない』って勝手に自分を縛り付けていました。例えば、栄養価のあるお弁当が作れないとか、そういう細かいことも含めて、ドンドンと自分をマイナス評価していることに気が付いて、まずはその思考をやめることにしたんです」

 そこで、みゆきさんはアウトソースを最大限利用するという方針に切り替えたという。すなわち、塾弁は作らず、軽食を買うお金を悠人君に渡して、帰宅後、一緒に軽い夕食で食卓を囲むといった具合だ。また、みゆきさんが自分を責め続けたプリント管理については、悠人君を「塾のための塾」に通わせること(悠人君自身が希望したという)で対応。そこで「親の仕事」と言われた、プリント整理や苦手問題の補強をじっくりとやってもらったそうだ。

 一方、人に任せられない塾の保護者会については、もし仕事で出席できなかった場合、「後日、塾に電話をして内容を確認する」ことにしたという。要は、自分でなければできない仕事と、ほかの人でもできる仕事に分け、その優先順位を確認。うまくいかない部分は原因を分析し、都度、柔軟に考えるという作戦に切り替えたという。

「私って完璧主義の気があって、なんでも自分がやらないと気が済まなかったんですね。それで、今までバランスを取ってこられたから、なおさら中学受験も絶対に自分だけで大丈夫! って思い込んだんです。でも、現実はオーバーワークになって、思うように動かなかった。それで、全部をなかったことにして、辞職まで考えちゃって……。もっと、できない自分を認めて、協力者を募ればよかったと思います」

 みゆきさんの覚悟が決まってから、不思議なことに、まず夫である隆さんの変化が見られたそうだ。休みである土日は隆さんの当番。学校説明会への出席、塾の送迎、模試の付き添い、その後の見直しなども含めて、全面的に協力してくれるようになったという。隆さんは息子と二人だけの「男同士」の時間を特に大切にしていたらしく、これが悠人君にも好循環になっていったと聞く。
悠人君にこの頃の印象的な話を聞いたら、こういうことを教えてくれた。

「父は時々、僕が好きな車両基地とかに連れてってくれたりして、息抜きを率先してやってくれました。母はそういうことが苦手なんで……(笑)。あと、父はエンジニアなんですが、街で父の会社の製品を見つけると、説明してくれたりして、単純に『エンジニアってカッコいいな』って思いました。父が『今やっている学習は将来的には、こうつながっていく』みたいな話もしてくれたので、その時はまだよくわからなかったんですが、受験勉強は自分にとって意味があるものなんだってことだけは、わかっていたと思います」

 共働き家庭の方が、筆者に「子育て人生の中で最大の負荷は中学受験」と教えてくれたことがあるが、負荷はあるものの、良いこともたくさんあると思う。みゆきさんはこう言っていた。

「今、私は無事に管理職として業務を続けているのですが、部下たちから『丸くなった』って言われるんです(笑)。中学受験を通して、『自分が! 自分が!』ではなく、皆で協力して、どうにかやっていくってことが大事だって心底わかりました。それが中学受験の効能の一つです。もちろん、家庭内の空気もすごく良くなったと自負しています」

 中学受験に向かっている共働き世帯は、常に時間と体力の葛藤だ。その配分は家庭ごとに違うのは明白だが、問題ができたら、その都度、臨機応変に考え、頼れるものは存分に頼り、軌道修正していくことが成功への道筋なのかもしれない。悠人君は現在、中学2年生。あこがれ続けた名門校の鉄道研究会部員として張り切っている。
(鳥居りんこ)

共働き家庭に中学受験は無謀なのか? 管理職の母が、「辞職決意」の果てに気づいたこと

“親子の受験”といわれる中学受験。思春期に差し掛かった子どもと親が二人三脚で挑む受験は、さまざまなすったもんだもあり、一筋縄ではいかないらしい。中学受験から見えてくる親子関係を、『偏差値30からの中学受験シリーズ』(学研)などの著書で知られ、長年中学受験を取材し続けてきた鳥居りんこ氏がつづる。

 中学受験は「親子の受験」であるため、親の出番が否応なく多い。例えば「塾への送迎」「お弁当作り」「塾との面談」「保護者会」「志望校の学校説明会」などが挙げられるが、これに加えて「勉強の伴走」「子どものスケジュール管理」なども日々の重要な仕事となる。

 共働き家庭の場合、この“親のサポート”というタスクをどう夫婦で分担していけるのかが、非常に大きな問題になってくるのだ。
みゆきさん(仮名)一家の場合はこうだった。息子の悠人君(仮名)は小学4年生から中学受験塾に通い出した。みゆきさんはあるIT企業で勤続20年。会社は「女性活躍推進施策」を掲げ、女性管理職を増やす方針だとかで、みゆきさんに白羽の矢が立ったそうだ。

 みゆきさんは日々の業務に管理職研修が加わり、精神的には一杯いっぱい。定時に帰れるなんてことは、夢のまた夢になったという。
頼みの夫・隆さん(仮名)も、ちょうどその頃午前様帰宅は“当たり前”という部署に栄転したばかり。夫婦のワークライフバランスは中学受験参入と同時に危うい綱渡り状態になってしまったそうだ。

 みゆきさんは当時のことをこう振り返る。

「私たち夫婦としては、ずっと共働きということもあり、親のサポートなしには乗り切れないという“ウワサ”の中学受験には、どちらかと言えば消極的でした。ところが“小4の壁”と言われている学童問題に見事にぶち当たってしまって……。とにかく、悠人を長時間預かってくれるところを探さないといけなくなり、そうなると、『安心安全の場は中学受験塾』という結論になったんです」
悠人君は嫌がらずに受験塾に通うようになったものの、なかなか成績は上がらない。一度やり始めたのならば、それなりの成果を上げるのは当然という意識が強いみゆきさんは、自己嫌悪を募らせていき、家庭もドンドンと暗くなっていったという。

「オーバーワーク気味の私は、専業主婦のいるお宅のように勉強をみることはできないし、ましてや夫に頼むことも無理。塾の保護者会で、先生から『(大量にある)プリント管理は親の仕事です』と言われると、サポートがうまくできない私は“ダメ親”なんじゃないかと心底落ち込み、一時は辞職も真剣に考えたんです」

 しかし、みゆきさんは結果として、辞職せずに中学受験もやり遂げた。

「5年生の秋頃でしたかね? 悠人に聞いたんです。『ママ、仕事辞めようかな?』って。そしたら、悠人が言うんですよ。『俺のせいにすんなよ!』って……。『ずっとプライド持って続けてきた仕事を簡単に手放すの? ママにとって仕事ってそんなもんなの?』って言われて、気が付きました。共働きで、確かに悠人には寂しい思いもたくさんさせてきたとは思うんですが、でも息子はこんな母親のことをずっと応援してくれてたんだなって。だったら、私は仕事を辞めずに、悠人のサポートもできる限りやるんだ! って決意しました」

 それからみゆきさんは、中学受験をマネジメントすることにしたそうだ。

「今まで、『母親だから、これをしないといけない、あれもやらないといけない』って勝手に自分を縛り付けていました。例えば、栄養価のあるお弁当が作れないとか、そういう細かいことも含めて、ドンドンと自分をマイナス評価していることに気が付いて、まずはその思考をやめることにしたんです」

 そこで、みゆきさんはアウトソースを最大限利用するという方針に切り替えたという。すなわち、塾弁は作らず、軽食を買うお金を悠人君に渡して、帰宅後、一緒に軽い夕食で食卓を囲むといった具合だ。また、みゆきさんが自分を責め続けたプリント管理については、悠人君を「塾のための塾」に通わせること(悠人君自身が希望したという)で対応。そこで「親の仕事」と言われた、プリント整理や苦手問題の補強をじっくりとやってもらったそうだ。

 一方、人に任せられない塾の保護者会については、もし仕事で出席できなかった場合、「後日、塾に電話をして内容を確認する」ことにしたという。要は、自分でなければできない仕事と、ほかの人でもできる仕事に分け、その優先順位を確認。うまくいかない部分は原因を分析し、都度、柔軟に考えるという作戦に切り替えたという。

「私って完璧主義の気があって、なんでも自分がやらないと気が済まなかったんですね。それで、今までバランスを取ってこられたから、なおさら中学受験も絶対に自分だけで大丈夫! って思い込んだんです。でも、現実はオーバーワークになって、思うように動かなかった。それで、全部をなかったことにして、辞職まで考えちゃって……。もっと、できない自分を認めて、協力者を募ればよかったと思います」

 みゆきさんの覚悟が決まってから、不思議なことに、まず夫である隆さんの変化が見られたそうだ。休みである土日は隆さんの当番。学校説明会への出席、塾の送迎、模試の付き添い、その後の見直しなども含めて、全面的に協力してくれるようになったという。隆さんは息子と二人だけの「男同士」の時間を特に大切にしていたらしく、これが悠人君にも好循環になっていったと聞く。
悠人君にこの頃の印象的な話を聞いたら、こういうことを教えてくれた。

「父は時々、僕が好きな車両基地とかに連れてってくれたりして、息抜きを率先してやってくれました。母はそういうことが苦手なんで……(笑)。あと、父はエンジニアなんですが、街で父の会社の製品を見つけると、説明してくれたりして、単純に『エンジニアってカッコいいな』って思いました。父が『今やっている学習は将来的には、こうつながっていく』みたいな話もしてくれたので、その時はまだよくわからなかったんですが、受験勉強は自分にとって意味があるものなんだってことだけは、わかっていたと思います」

 共働き家庭の方が、筆者に「子育て人生の中で最大の負荷は中学受験」と教えてくれたことがあるが、負荷はあるものの、良いこともたくさんあると思う。みゆきさんはこう言っていた。

「今、私は無事に管理職として業務を続けているのですが、部下たちから『丸くなった』って言われるんです(笑)。中学受験を通して、『自分が! 自分が!』ではなく、皆で協力して、どうにかやっていくってことが大事だって心底わかりました。それが中学受験の効能の一つです。もちろん、家庭内の空気もすごく良くなったと自負しています」

 中学受験に向かっている共働き世帯は、常に時間と体力の葛藤だ。その配分は家庭ごとに違うのは明白だが、問題ができたら、その都度、臨機応変に考え、頼れるものは存分に頼り、軌道修正していくことが成功への道筋なのかもしれない。悠人君は現在、中学2年生。あこがれ続けた名門校の鉄道研究会部員として張り切っている。
(鳥居りんこ)