普及すればするほど露わになる「電子書籍」が抱える“最大の危険”とは

 電子書籍サービスの終了が相次ぎ、本をデータで所有することの危うさが浮き彫りになっている。

 アメリカのMicrosoftは4月2日に、突如「Microsoft Store」から電子書籍を削除し、販売を終了することを発表。閲覧ができなくなる7月上旬に、購入代金の全額返金を行うとしている。

 日本国内でも大日本印刷子会社のトゥ・ディファクトがブクログから譲渡を受けて運営していた個人向けの電子書籍の作成・販売サービスである「パブー」を9月末で終了することを発表している(「パブー」はサービス終了後も、購入コンテンツをダウンロードしていればフォーマットに対応したビューアで閲覧は可能)。

 スマホやタブレット型PCの普及と共に電子書籍の市場は拡大してきた。書店に足を運ばなくてもすぐに本を購入することができる。さらに、紙の本に比べると再販制度の対象にはなっていないために、頻繁にバーゲンが行われて安く購入ができるという利点もある。さらに長編漫画のような紙で所有していれば置き場所に困るようなものも電子書籍ならば、気軽に購入することができる。

 そうしたよいとこばかりの電子書籍であるが、問題点はサービスを行っている企業が存続しなければ本は読めなくなるということ。

 電子書籍を購入する時に販売されているのは、あくまで実態のないデータであり、それを読む権利。なので、企業がサービスを止めるなり倒産するなりしてしまえば、それまでに所有していた膨大な本がすべて消滅してしまう危機感があるのだ。

 現在のところ、電子書籍でも大手であれば、そのような問題はないだろう。ただ、それらの企業はあくまで営利目的の私企業。もしも、収益があがらないなどの問題がおこればサービスがなくなり、本も消えてしまう可能性は避けられない。

 財産をデータだけで所有することの危険性。今は好調の電子書籍ゆえに、今後も問題にならないといいが……。
(文=大居候)

普及すればするほど露わになる「電子書籍」が抱える“最大の危険”とは

 電子書籍サービスの終了が相次ぎ、本をデータで所有することの危うさが浮き彫りになっている。

 アメリカのMicrosoftは4月2日に、突如「Microsoft Store」から電子書籍を削除し、販売を終了することを発表。閲覧ができなくなる7月上旬に、購入代金の全額返金を行うとしている。

 日本国内でも大日本印刷子会社のトゥ・ディファクトがブクログから譲渡を受けて運営していた個人向けの電子書籍の作成・販売サービスである「パブー」を9月末で終了することを発表している(「パブー」はサービス終了後も、購入コンテンツをダウンロードしていればフォーマットに対応したビューアで閲覧は可能)。

 スマホやタブレット型PCの普及と共に電子書籍の市場は拡大してきた。書店に足を運ばなくてもすぐに本を購入することができる。さらに、紙の本に比べると再販制度の対象にはなっていないために、頻繁にバーゲンが行われて安く購入ができるという利点もある。さらに長編漫画のような紙で所有していれば置き場所に困るようなものも電子書籍ならば、気軽に購入することができる。

 そうしたよいとこばかりの電子書籍であるが、問題点はサービスを行っている企業が存続しなければ本は読めなくなるということ。

 電子書籍を購入する時に販売されているのは、あくまで実態のないデータであり、それを読む権利。なので、企業がサービスを止めるなり倒産するなりしてしまえば、それまでに所有していた膨大な本がすべて消滅してしまう危機感があるのだ。

 現在のところ、電子書籍でも大手であれば、そのような問題はないだろう。ただ、それらの企業はあくまで営利目的の私企業。もしも、収益があがらないなどの問題がおこればサービスがなくなり、本も消えてしまう可能性は避けられない。

 財産をデータだけで所有することの危険性。今は好調の電子書籍ゆえに、今後も問題にならないといいが……。
(文=大居候)

V6・岡田准一主演、”殺しの天才”に引き込まれる! 映画『ザ・ファブル』鑑賞券をプレゼント

 V6・岡田准一主演映画『ザ・ファブル』が6月21日より全国公開されます! 原作は、単行本累計部数280万部突破し、2017年度講談社漫画賞を受賞した南勝久氏の人気コミック『ザ・ファブル』(講談社)です。今回、岡田は“絶対に殺してはいけない殺し屋役”を演じます。彼の代名詞とも言える、迫力あるアクションシーンは本作でも健在で、“変顔”などコミカルな演技にも期待が高まっているとのこと。一体どのような内容となっているのでしょうか。早速あらすじを見てきましょう。

 「どんな相手も6秒以内に殺す」“ファブル”と呼ばれる殺し屋(岡田)は、裏社会で“伝説”と恐れられていた。しかし、仕事をこなしすぎたファブルは、育ての親であるボス(佐藤浩市)から「1年間、一般人として普通に暮らせ。休業中に誰かを殺したら、俺がお前を殺す」という厳しい指令を与えられる。ファブルは、“佐藤アキラ”という偽名と、相棒ヨウコ(木村文乃)と兄妹という設定を与えられ、生まれて初めて一般人として、社会に溶け込む生活を始める。大阪で暮らし始めたファブルは、悪戦苦闘しながらも、インコを飼ったり、バイトをしたり、“普通”の生活を満喫していく。そんな中、偶然知り合った女性のミサキ(山本美月)がある事件に巻き込まれたことから、ファブルは再び裏社会に乗り込んでいく。ファブルの命を狙う裏社会の組織や、ファブルに助けを求める者たちが次々に現れ、事態は思わぬ方向へ急発進する……。

 ファブル役の岡田以外にも、脇を固める俳優陣がとにかく豪華なんです! ファブルの世話人を請け負う海老原役に安田顕、海老原の弟分でミサキを追い詰める小島役に柳楽優弥、海老原と敵対する砂川役に向井理らと、実力派俳優陣が映画を盛り上げます。

 今回は、映画『ザ・ファブル』鑑賞券を3名の方にプレゼント。原作ファンの方はもちろん、豪華俳優陣が生み出す笑いとアクションの融合を、劇場で楽しむのはいかがでしょうか? サイ女読者の皆さま、奮ってご応募くださいね。お待ちしております!

※4月15日正午〆

ご応募はこちらから
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NGT48荻野由佳に向かう批判の嵐

 昨年12月に明るみになったNGT48暴行事件。先月22日に運営は第三者委員会の報告会見を開いたが、その内容があまりにもお粗末だったことから波紋は今も広がり続けている。

 運営やメンバーのマネジメントをするAKSだけでなく、事件に関与したと噂されるNGTメンバーにも批判の声が向かっており、“疑惑メンバー”のひとりである荻野由佳のTwitterは、今もなお誹謗中傷を多く含むリプライが文字通り殺到して大荒れ状態だ。

 荻野由佳がネット上で“疑惑メンバー”扱いされることになったきっかけは、暴行事件の被害者である山口真帆が荻野のツイッターのフォローを解除したことだった。事件に関わっているという決定的な証拠がないにもかかわらず、彼女のTwitterには瞬く間にバッシングのリプライが溢れた。そしてそれは現在まで変わらず続いている。

 特に第三者委員会からの報告書が発表された先月21日に投稿した「スイカパン」を食べる動画には、2,369ものリプライがつけられている。昨年までと同様に「かわいい」と褒めるコメントや彼女を擁護するコメントもあるが少数で、その多くは「大事な発表がされた日によくのんきに投稿できますね」「自分が関わっている事件なのに無視ですか」など、否定的な意見だ。容姿を貶めるものや誹謗中傷も目立つ。

 荻野由佳は大手芸能事務所「ホリプロ」所属であり、個人でのテレビ番組出演も多い。先月3日は『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)に出演したが、ネット上では「荻野が出てたから番組変えた」「こんな時に笑ってテレビ出演できる神経が凄い」などとTwitterに書き込むユーザーが多く、炎上騒ぎとなった。番組への出演は荻野本人ではなく事務所が決めることであり、出演する以上彼女は笑顔でいるほかないが、こうして批判を受けてしまう。

 29日に放送された『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に、AKB48として荻野と中井りかが出演すると発表された際は、『Mステ』のTwitterアカウントに抗議文が殺到。それが影響したのかは不明だが、生放送でNGTメンバーがカメラに抜かれることはほとんどなかった。

 「ホリプロ」は今年1月の時点で、荻野由佳が「ファンと個人的に交流していた」という疑惑をはっきりと否定しており、名誉を毀損するような行為があった場合は厳正な対応をとると宣言したが、その効果は薄かったようだ。これほどまでバッシングに晒された状態で、彼女に活動を続けさせて大丈夫なのだろうか。

 一方、NGT運営は先月22日の会見以降、目立った動きがないが、水面下ではNGTの活動再開に向けて動いているようだ。先月29日にはAKS代表取締役の吉成夏子氏、NGT48劇場支配人の早川麻依子氏、同副支配人の岡田剛氏が新潟市役所を訪問し、新潟市長に騒動を謝罪したという。

 だが会見で明るみになった山口真帆の主張との違いについて、運営が見解を示し対応しない以上、この問題はまだ風化しない。第三者委員会の調査報告書の内容では、メンバーたちの疑惑が晴れるどころか深まってしまった。山口真帆の守りたかった「NGT48」と、AKSの守りたい「NGT48」には決定的なズレがあるようだ。

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東京ディズニーR「ミッキーとミニーの顔」はどう変わった? 顔面評論家が「新旧」を徹底分析

 去る3月下旬、ディズニーファンにとって、ある“大事件”が起こった。東京ディズニーリゾートのミッキーマウスとミニーマウスの「顔」が新しくなったというのだ。事の発端は2月下旬、公式サイトにて、4月から開催されるディズニーシーのスペシャルイベント「ディズニー・イースター」の告知が行われると、そこに掲載されたミッキーとミニーの顔が「全然違う!」とファンが騒然。実は、世界各国のディズニーランドではここ数年の間に、ミッキーとミニーの顔が新しくなっており、その流れを受けて東京ディズニーリゾートでも、ニューフェイスがお目見えしたとみられる。

 ファンはSNSにこぞって新旧の顔写真をアップ。「新しい顔、可愛い!」「前の顔の方が良かったので戻してほしい」「新しい顔でも、前の顔でも、ミッキーがミッキーであることに変わりない」など、さまざまな反応が上がっているが、果たしてミッキーとミニーの顔は、どのように変化したのだろうか。今回、観相家・顔研究家・顔面評論家である池袋絵意知氏に、新旧の顔を比較/分析していただき、人に与える印象がどう変わったのか、解説をいただいた。

■ミッキーの目が変わり、大人っぽい顔立ちに

 ミッキーとミニーは、1928年公開のディズニー制作の短編アニメーション作品『蒸気船ウィリー』でスクリーンデビュー。それから約100年、全世界から愛されるキャラクターとして不動の地位を築いている。池袋氏はまず、なぜミッキーとミニーは、世界中の人々から愛されるのかという“基本の部分”を解説してくれた。

「人は、“笑顔”という表情を、『口角が上がっていること』『目尻が下がっていること』『頬が隆起していること』の3つの大きなポイントから判断しています。ミッキーの顔で最も特徴的なのは頬が隆起している点で、これが見る者に『常に笑顔』という印象を与え、愛される理由になっているのでしょう。ちなみに、アンパンマンやくまモンは、頬に丸を描くことで“隆起”を表現しています」

 この判断基準は“世界共通”というだけに、ミッキーの顔は誰の目にも“笑顔”に映るそうで、新旧の顔を比較しても、頬の隆起の部分は変わらないように見える。また、ミッキーとミニーはともに、眉と目の間が非常に広いのも特徴的で、「穏やかな印象を与える」とのこと。ちなみにフィギュアスケート選手として活躍した浅田真央さんの顔にも同様の特徴があり、「実は彼女は、眉と目の間隔や額の感じがミッキーに似ている」そうだ。

 では、新旧でどこが変化したのだろう。まずミッキーに関して、池袋氏は「目元」に着目した。

「人間が人の顔を見たとき、最もパッと印象に残るのが目元。私もミッキーの新旧の顔を見た際、最初に目元が変わったと注目しました。旧は丸みのある、キャラクター的に可愛らしい目ですが、新の方は縦長の目になり、白目に対して黒目が下寄りに、さらに目の上の白目部分が大きくなり、旧に比べてやや冷たい印象になっていると思います。また、顔全体で見たときの黒目の位置は変わっていないようなのですが、目の形が縦長になったことで、目そのものが顔の上の方に位置し、新の方が大人っぽい顔立ちとなっています」

 赤ちゃんは、顔の真ん中辺りに目があるが、成長とともに、その位置は上がってくる。そのため、目の位置は、下にあればあるほど、子どもっぽい印象の顔になるという。

「ミッキーの目元でいうと、眉間も変わりましたね。旧より新の方が閉じていると思うのですが、眉間は開いている方が人を受け入れる印象になります。目元に関してだけいえば、新より旧の方が可愛らしく、親しみやすい顔をしていると言えるでしょう」

 逆に、口元に関しては、新しい顔の方が親しみやすさを覚えるそうだ。というのも、旧の顔は口の上部が直線だが、新の顔は曲線を描いているので、可愛らしくなっていったという。各パーツにそれぞれ変化はありつつも、顔全体で見たときに、過度に大人っぽく/子どもっぽくなりすぎないよう、絶妙なバランスの仕上がりを目指したのかもしれない。

■ミニーの鼻は、時代背景を反映している?

 一方でミニーの顔はどうだろう。目元に関しては、ミッキーと同様の変化が見られるというが、特に気になったのが「鼻」だそうだ。

「旧より新の方が、鼻が大きくなっています。ミッキーの鼻が若干小さくなっているようにも見えますが……『2人の鼻のサイズに差がなくなった』のは確かでしょう。鼻というのは、大きい方が大人顔/男顔、小さい方が子ども顔/女顔になり、ミニーは鼻が大きくなったことで、『主張の強い顔になった』と言えます。女性が社会進出を遂げ、社会における性差がなくなってきたという時代背景が、ミニーの顔に反映されているとも考えられます。しかし、鼻の主張が増したのを和らげるためか、光沢のある黒からマットな黒に色を変えているんですよね。さらに、眉尻が下がったことで協調性のある印象も与えており、顔全体のバランスが取れていると思います」

 そして、ミニーの変化で最も目立つのは、アイシャドーと口紅がなくなったことだと池袋氏。これにより、ミッキーとミニーの顔の大きな違いは「ま つげの有無くらい」に。「ブルーのアイシャドーや赤い口紅は、日本においては、大人っぽさや海外の女優をイメージさせますが、一方で、時代遅れの印象にも。また、ナチュラルの方がより幅広い年齢 層の人に好まれる傾向があるのでは」という。

 ミッキーとミニー、それぞれの大きな顔の変化について見てきたが、池袋氏は「ほかにも細かいところで気がついたところがある」として、以下の点を挙げてくれた。

「特にミッキーなのですが、旧の鼻が上向きで、新の鼻は低くなっています。旧は正面から見たときに、目が隠れるくらい鼻が上向いていたのですが、低くなったことにより、子どもっぽい可愛らしい印象になったと思います。また、ミッキー、ミニーともに、新になって笑い方が変わりました。旧は、口全体で大きく笑っている感じでしたが、新は口の一部、舌だけしか見えていません。口の中をあまり見せない方が上品な印象になるんです。いわゆる皇室スマイルや仏像などに見られるアルカイック・スマイルも、口の中を見せませんよね。それから、これもミッキー、ミニーともに、顔の黒い部分が減りました。具体的に言うと、顔全体を見たとき、新は旧に比べて、輪郭や口の縁取り、目の大きさなどの黒い部分が少なくなり、肌色の部分が多くなっている。よりキャラクターっぽくない、人間味のある印象になったのではないでしょうか」

■新しいミッキーとミニー、最大の魅力は「口」

 そんな新しいミッキーとミニーの顔だが、池袋氏は、最大の愛されポイントは「口」と断言する。

「先ほども述べた通り、口が曲線を描くようになったことで、親しみやすさや可愛らしさが増し、旧より新の方がよりいい顔になったと思いました。それから、ミッキーとミニーの新しい口元には、はっきりとした『モテモテ口角ライン』があるんです。これは、口を結んだ際、口角がキュッと上がって唇の両端に長くできる線のことを指し、なかなか珍しい“愛され顔” の要素なんですよ。以前私が『バイキング』(フジテレビ系) に出演した際、YOUさんの顔をわかりやすく説明するのに、ディレ クターの方が考案してくださった名前なのですが、当時MCだった三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのNAOTOさんもモテモテ口角ラインの持ち主でした。あと、King&Princeの永瀬廉さんにも、このラインがあります」

 人の印象を決定付けるのは目元と言われ、アイメイクに力を入れる女性も多いが、「実は口元も大事」とのこと。「モテモテ口角ライン」により、新ミッキーとミニーの顔は、老若男女から愛されるはずと池袋氏は指摘する。

 ディズニーファンの中には、「旧の顔の方が良かった」と漏らす人もいるようだが、新たな顔の魅力についても、ぜひじっくり考えてみてほしいものだ。

池袋絵意知(いけぶくろ・えいち)
観相家、顔研究家、顔面評論家。1999年より顔の研究を開始。 古くからの観相学だけでなく、自然人類学や色彩心理等の研究を取り入れ、独自の顔面観相術「ふ くろう流観相学」を確立。個人鑑定、開運相談、セミナーなどのほか、著書の執筆やスマホア プリの監修なども手がけ、多くの人に幸せな顔になるためのアドバイスをしている。著書に『 最強モテ顔講座』(オークラ出版)『顔相恋占い』(池田書店) 『あなたは何顔美人?』(WAVE出版)など。日本顔学会会員、化粧文化研究者ネットワーク会員、美人画研究会 会員。
公式サイト

イエベ、ブルベは半数が間違っている? 指原莉乃も行った女子界を揺るがすイエベブルベ論争とは

 今年の流行語ノミネート入りもしかねない「イエベ」「ブルベ」。女子界を揺るがすホットワードであり、HKT48・指原莉乃も自身のTwitterで「黄味肌ブルーベースウィンターマン爆誕」と自身を評している。イエベブルベとは、要はその人が何色が似合うかというカラー診断の指標のひとつで、ざっくり言えば金が似合うのがイエベ、銀が似合うのがブルベだ。しかし「このイエベブルベ判断は正直半数以上が間違っている」と、あるカラーリストは警鐘を鳴らす。詳しく話を聞いた。

似合う色を着るだけで顔は若返るし、似合わない色を着れば老け込む

 ここで「あるカラーリストの登場」なのだが、手前味噌だが引き続き出てくるのはこの原稿を書いているライター石徹白になる。しかし安心してほしい。私はライター以外に個人向けスタイリングの仕事をしており、カラー診断も仕事にしている。

 写真1がカラー診断のときに使う色の布の一部になる。さまざまな色の布をその人の胸元にあてると、顔色が明るくなりしわやくすみが目立たなくなる色もある一方、逆にほうれい線やクマやしわが目立ったり、白目が黄ばむ色もある。似合う色を顔回りにもってくるだけで「ライトちょっと飛ばしまくりの安藤優子アナ効果」が、ライトなしで得られるのだ。

 ここまで読んで「女子向けの話なんでしょ」と思う男性は損をしている。男性のスーツはほぼ紺、黒、グレーだが、ネクタイやそして私服はかなりの色幅があるはずだ。

 なお、ファッションの色に対するよくある誤解に「年を取ったら派手な色は厳しい」というのがあるがこれは違う。日本ボクシング連盟元会長、山根明氏はかなり派手なショッキングピンクのシャツを着こなしていた。一方、くすんだベージュのシャツを着ていたときは「おじいさん」という印象だった。派手色が似合う人は年をとっても似合うし、一方渋めの色を着こなす幼児もいる。似合う色は年齢に左右されず、その人に左右される。

【参考】山根明元会長に学ぶ、ミス時のダメージを最小限に抑えるための「普段のファッション」

 似合う色を知ればファッションもメイクも楽しくなる。そのためTwitterの美容アカウントを見ると、名前のあとにブルベやらイエベやらを聞いてもいないのに自己申告している人も多い。

 これは「これだから女はww」と女の自意識過剰を指摘しマウントを取ることが三度の飯より大好きな小姑系男子に向けた耳より情報ともいえるが、「聞かれてもいないのに自己申告」はジャンルが変われば男でも当然多いし、そもそもマウント野郎も含めSNS等で特定の相手ではないネット空間に聞かれてもいないのに何かを発信する人間は全員、お口にチャックができない出しゃばりクソ野郎なのだ。クソ同志、手に手を取り合い仲良くすべきだろう。

 当然自身を「黄味肌ブルーベースウィンターマン爆誕」と申告した指原も出しゃばりだが、出しゃばりじゃない指原など、体調が悪いのかと思ってしまう。そのあふれるエネルギーやガッツこそ、彼女を好きな人が「さすが指原! そこにシビれる! あこがれるゥ! 」となるポイントなのだろう。「らしさ」を発揮できているとき人は輝く。

 

イエベブルベの弊害①2分類では拾えない人が多い

 さて、自分がどの色が似合うかは「プロのところでカラー診断を受ける」という方法もあるが、昨今ではネットやアプリなどで自己診断できるツールも増えた。

 カネボウ化粧品の数多のブランドにおいて「ちょっといい方」くらいに位置し、それゆえオタクアカウントなどで「新色買った~」と写真付きで投稿しようものなら、投稿者の心の中では半月くらいドヤれそうなブランド「コフレドール」でも、イエベブルベ診断のページがある。

 ただしこういった自己診断イエベブルベツールは2つの意味でお勧めできない。まず一点目が「イエベ/ブルベ」というたったの2分類でやってしまう強引さだ。 

 カラー診断はいくつかの流派があり、有名なのは4分類。指原莉乃が受けたところは、発言から「肌色を黄み肌、青み肌に分けたうえでそれぞれに4分類がある」と推測され、おそらく8分類だろう。私も行っている10分類も行っている人は多い(もっと多いのもある)。

 何もカラーに限らず、分類数が少なければ少ないほど「強引にどっちかにくくる」ケースが増えてしまう。イエベブルべの2分割の場合「黄みがかった色が似合う(イエベ)か、青みがかった色が似合う(ブルベ)」というひとつの尺度しかない。

 ただ、色の尺度は「イエベかブルベか」だけではない。私の行う10分類の場合、それ以外に「鮮やかな色が似合うか、くすんだ色が似合うか」「薄い色が似合うか、濃い色が似合うか」という尺度もある。これらの尺度に該当する人は「イエベかブルベか」は関係ないのだ。これらの人が「イエベ/ブルベ」だけの尺度で診断すると、間違える。

 

イエベブルベの弊害②自己診断は「理想の自分」で診断してしまう~ブルベ女子はメンヘラか?

 続いて、昨今多いネットやアプリでの自己診断の欠点を挙げたい。

 これは何もカラーに限らず、心理系などさまざまな診断に言えるが、自己診断において完璧な客観性など期待できない。どうがんばっても大なり小なり「本来の自分」でなく「こうであってほしい自分」で測定してしまうだろうし、逆に自分を過小評価しすぎる人もいるだろう。こうであってほしい自分も、過小評価も本来の姿ではない。

 本来こういうのは自分でやるより、ある程度センスが信頼できる知人に診断してもらった方が間違いにくいと思う。

 そして女子の場合、えてして「イエベ」よりも「ブルベ」の方が格上っぽく見られがちという謎の不文律が存在する。これはおそらく「ブルベの方が色白が多そう」という印象によるものであり、ブルベマウントは21世紀版「色の白いは七難隠す」ともいえる。

 診断する側からすれば、イエベでも色白な人はいるし、ブルベでも色黒な人はいる。大体色白か色黒よりも、似合う色を適切に着ることの方がカラー診断においてよっぽどプライオリティは高いのであり「ブルベマウント」は悪しき風習だ。

 しかし一方で、自分が政権第一党にいるときに、あえて下位政党の苦しみに寄り添い、皆にとってよりよい未来を作っていくのかといえば、これは聖人君子でない限りなかなか厳しいだろう。

 例えば私はオタクであり、女子オタクにおいては確実に政権第一党である与党「腐女子」だ。同人イベントのカタログやPixivの検索結果を見ると議席の過半数以上を軽く超える心強さに「数こそ力、これこそが民主主義」とウットリ万歳三唱してだるまの目を埋めている。よってブルベ女子のイキりとて、急には止まれないのはわかる。

 ということで、2分類はダメ、自己診断もダメ、としてきたが、それでは自分に似合う色を知るにはどうすればいいのか。以下を勧めたい。

・10分類のところで受ける(「カラー診断 10分類」でググればいっぱい出てくる)
・中堅どころをいくつか受けて、多数決を取る

 なお、自己診断でなくプロにやってもらえば間違いないんでしょ? と思うかもしれないが、残念ながらそうとも言えない。私自身も診断の技術を覚える前に、ホームページ上で納得行く事例写真も豊富に出している有名なサロンでカラー診断を受けた。しかしそこでの結果にどうも違和感があり、別なところで受けたところ全く違う診断をされ、それでようやく腑に落ちたことがある。

 実際私のホームページで「パーソナルカラー診断を受けたのに、どうもピンとこない人に見て欲しいポイント」というコーナーがあるが、そこはアクセス数が安定して高い。安くもない金額を払い、誤診で首をかしげる人も多いのだと思うとつらいし、この人たちを診断した人たちは猛省したほうがいいだろう。

 これは少々乱暴な意見だが、結構高いところで一回診断する予算があるなら、それで中堅どころ3箇所を受けてみて多数決にするという手もあると思う。「事例をたくさん出しているところだから信頼できる」とも、残念ながら私自身の前述の経験からそうとは限らない。

 ただ一方で、こういったカラーの診断は一か月もすれば髪が伸びる美容室と違い、一度やればそれで終わりなので、高くなるサロン側の都合も提供する側としてはわかるのだが。

 あと、こういった世界でサロンを運営する人たちは仕事である以上「魅せ方」の超絶プロフェッショナルであり、たたずまいや言動に教祖的なカリスマ性を宿す人も多く、熱心な信者がついていて底上げ効果も凄まじいケースも多い。

 だからこそ、利用する側はウットリしそうなところを財布の紐を引き締めていってほしい。カリスマ性にウットリして財布がガバガバになるのはホストクラブならイケてる金の使い方だが、カラー診断なら重要なのは自身が納得いく診断結果を得ることだ。特に「血中信者濃度が高い」人は事前に冷水を3杯頭からかぶるくらいの冷静さが欲しい。

 ただ、誤診などの問題をクリアし、正しく「自分に似合う色」を知ればそれは一生の財産になる。年をとっても似合う色は変わらないからだ。若ければある程度なんでも着こなせるが、30歳前後から「似合う/似合わない」の差は本当に、露骨に、残酷なまでに出てくる。そのとき、色の持つ力は大きな助けになるはずだ。

(文/石徹白未亜 [http://itoshiromia.com/])

◆石徹白未亜の過去記事はこちらから◆

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【マンガ】リア充に挟まれて「ひとり花見」! ツナマヨビールで最高の”自分デート”【26回】

「酒に強くも弱くもないわたしは、よくお酒に飲まれる」――。

20代から酒に飲まれつづけた漫画家・緑丘まこが酒と出会いと黒歴史を綴る、飲んだくれコミックエッセイ。土曜のひとり飲みのおともにどうぞ。

 

第26回:お花見で「自分デート」


――「30代独女、それでもお酒がやめられない」次回の更新は4月20日(土)になります。お楽しみに!

緑丘まこ(みどりおか・まこ)
兵庫県育ちの30代独女。漫画とゲームとお酒をこよなく愛する。
センベロ居酒屋やレトロなレストランを発掘するのが休日の楽しみ。
お酒は最高の友達。

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【バックナンバーはこちらから】
(第1回はこちら:酒飲みの聖地・赤羽に、女ひとりでやってきたのだ)
(第2回はこちら:赤羽のユミコさんに見た「酔っぱらいの法則」)
(第3回はこちら:渋谷のコインロッカーに挟まれた三十路の夜)
(第4回はこちら:安ワインが招いた“三日酔い”と血染めバスタブのゆくえ)
(第5回はこちら:新幹線でエンドレス泥酔の旅)
(第6回はこちら:手みやげ片手に密着警察24時)
(第7回はこちら:”魅惑のタダ酒”で酩酊した結果)
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(第9回はこちら:忘れられない”初体験”)
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(第14回はこちら:泥酔した翌朝に知る「自分」のヤバイ行動)
(第15回はこちら:新幹線で朝酒、トロッコ列車で昼酒!)
(第16回はこちら:熊と地ビールと尿意)
(第17回はこちら:バングラデシュのマイクさん)
(第18回はこちら:「使えない」と言われるマイクさん)
(第19回はこちら:マイクさんが見せた”凄い特技”)
(第20回はこちら:ケイコの泥酔事件簿)
(第21回はこちら:続・ケイコの泥酔事件簿)
(第22回はこちら:「昼からお酒」は許せない?)
(第23回はこちら:路上の占い師は信頼できるのか)
(第24回はこちら:占い師とサシ飲みの夜)
(第25回はこちら:30代独女、初めての「オムツデビュー」)

まるで合成写真!? アンバランスすぎる”ロリ顔美女ボディビルダー”が話題沸騰中!

 筋骨隆々で逆三角形の上半身の上に乗っかっているのは、小さなロリ顔。そのあまりのアンバランスさに、思わず合成画像なのではないかと疑ってしまうところだが、ホンモノである。

 肉体を鍛え上げた女性というのは世の中に数多くいるが、中国遼寧省瀋陽市に住むチェン・ルーさん(21)の場合、ボディビルで鍛え上げた見事な肉体美だけではなく、それに勝るとも劣らない大きさのおっぱい、そして小さなロリ顔で、中国のネット民たちの間で瞬く間に人気者となった。

   瀋陽体育学院を卒業したチェンさんは、高校生の時にプロの女性ボディビルダーをステージで見て以来、その肉体美に憧れ、自分もその道を歩むことを決めたのだという。

 中国におけるボディビルは、文革時代には「ブルジョア的」として禁止されていたが、改革開放後の1980年代には解禁。以来、盛んになっているとまではいえないものの、国際大会で活躍するボディビルダーも出てきており、2017年にアメリカで開催された世界選手権では、中国人の女性ボディビルダーが初の総合チャンピオンに輝いている。

 チェンさんは毎日、最低5時間はトレーニングに励み、中国の全国プロボディビルダー選手権では第4位を獲得している。

 そんなチェンさんの体脂肪は13%。女性の場合、体脂肪率を落としていいのはせいぜい15%までといわれており、12%以下になると体にさまざまな弊害が生じてくるという。そういう意味では、チェンさんのボディはギリギリのところを保っているといえる。

 そのロリ顔とは裏腹に、甘え上手な女性になるつもりはないらしく、マスコミからの恋愛に関する質問に対し、「彼氏は私が守ってあげる!」と力強く宣言している。

 多くの男性もきっと、その胸に抱かれてみたいと思っていることだろう。

(文=佐久間賢三)

認可外園では倒産に直結する「保護者都合のプラン変更・退園」、保護者がギリギリまで言わない不思議

 新年度が始まりました。保育園を経営していると、新年より新年度のほうが重要になりました。子どもがいる家庭も同じだと思いますが、最初は違和感がありましたね。

 私立小に通う娘もあっという間に小学6年生ですよ。受験がないので、ゆるゆると生活していて、最近は自分でキャラ弁を作って学校に持って行っています。もちろん写真を撮って、SNSに上げているみたいですが……。動画共有アプリ「TikTok」にアップした、どうしようもない動画が再生回数2万回に伸びたらしく、「勘違いちゃん」になっていないかと親としては心配です。

 将来の進路というか、やりたいことが見えてきたお年頃で、4月より代ゼミの、絵画専門クラス「造形ジュニア」を受講することになりました。ああ、本当は医者か看護師になってほしいのに! 婿の祖父が有名な日本画家、私の母の姉が武蔵野美大出身、私も現役美大生なので、しょうがないですね(苦笑)。娘が生まれる前、平池来耶さんという霊能者に、「女の子が生まれて美術系に進む」と言われていたので、なんとなく覚悟はできていました。平池さんは私が保育園を始める数年前、「いまの自分からすると考えられない仕事するよ。忙しくなるね」と言い当てた人なので、霊能者の中でも最強だと信じています。

経営にダイレクトに影響する保護者の気ままな行動

 保育園は4月入園の子もいれば、ゴールデンウイーク後から入園、6月、8月、10月、1月入園……時間差で続々と入ってきます。なので、今が一番園児は少ない状況。保育士からも時間差入園は好評で、慣れた頃に次の園児という流れがいいみたいです。今年は大型連休なので、ゴールデンウイーク後からの入園もいい選択だと思います。4月入園の子は、毎年ゴールデンウイーク後に振り出しに戻るものなのです。それもあって、慣らし期間として3月の途中から登園していただいたりいろいろと工夫しています。

 実は保育園で「え!」と思ったことがありました。去年の夏期に入園した子の保護者なのですが、「復職するので」と言いつつ、もう8カ月も最低時間プラン(うちの園は預かり時間の上限によってプランが分かれています)の方がいるのです。フルタイムになると事前に言われていたため、他のお子様の入園をお断りしていたのですが、あまりにも最低時間プランが長いので、失礼と思いつつ事務スタッフに「いつから復職ですか?」と探りを入れさせていました。が、約束の4月なのに最低プランのまま。

 最低プランは別にいいのですが、他の方のためにも会社のためにも、仕事を辞めたのなら言ってほしいですよ! わかっていれば、「100時間プラン」ぐらい希望の人をあと1人ぐらい受け入れられたのに! と叫びたくなりました。認可外なので、保護者の就業の有無は関係ないですが、最初の予定と大幅に変わるなら言ってほしいです。

 保護者の急な引っ越し(実は急じゃないことがほとんど)対策として、「家を見に行った」という園児には場所を聞いたりして(車でどのくらい? などと質問)、常にキャンセル待ちを作るようにしています。園にお金が入ってこないと潰れちゃうからね。

 そうそう倒産といえば川崎の認可外幼稚園が3月下旬に倒産と閉園を保護者に突然通告した騒動(その後継続へ)ですが、うちの会社にも「コメントをお願いします」というテレビ局からの問い合わせがたくさんありました。私からすると、大幅に定員割れした時点で、閉めることを決断するか、譲渡するかを考えるべきだったと思います。それを把握していた去年の段階でどうするかを決めていれば、ここまで騒ぎが大きくなることはなかったと思いますね。倒産は仕方ないことですが、閉じ方ってものがあると思います。「てるみくらぶ」や「はれのひ」を思い出しましたよ。

角川慶子(かどかわ・けいこ)

1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月に認可外保育園「駒沢の森こども園」、16年4月からは派遣ベビーシッター「森のナーサリー」、17年4月に認可外保育園「衾の森こども園」をオープンさせる。家庭では11歳の愛娘の子育てに奮闘中。

羽生結弦「負けは死も同然」発言、強靭なメンタルは諸刃の剣か? 精神科医が語る「懸念点」

 男子フィギュアスケート・羽生結弦選手が、3月に開催された『2019年世界フィギュアスケート選手権』男子シングルで、銀メダルを獲得した。右足首の故障から、4カ月ぶりに公式戦へ復帰した羽生選手は、ショートプログラムで冒頭の4回転サルコウが2回転になる失敗により、3位発進に。しかし、フリーでは、ほぼ完璧な圧巻の演技を見せ206.10点を叩き出し、総合では300.97点となるも、ショート首位のネイサン・チェン(米)は、フリーで216.02点を出し、総合は323.42点で、2位に留まったのだ。

 ファンは、羽生選手のケガからの銀メダル獲得に、大きな感動を抱いたようだが、この結果に納得いかなかったのが、羽生選手本人であった。試合後のインタビューでは、「正直、悔しい」「もっと強くならなきゃいけないというのを痛感している」と切実な心境を吐露。さらに、「やっぱり、負けには負けという意味しかない。はっきり言って、自分にとっては、負けは死も同然だと思っている。本当に、本当、勝ちたい」と語ったのだが、この「負けは死も同然」という言葉が、世間に波紋を広げることとなった。

 ファンの間では、とことんまで勝つことを追求する姿勢に称賛の声が上がったものの、ネット上では、「下位の選手に失礼ではないか」「死という言葉を軽々しく使うな」といった批判が飛び交ったほか、「かなり追い詰められているのでは」など、羽生選手のメンタルを心配する声も散見される事態に。オリンピック2大会連続金メダルという偉業を達成したアスリートにしかわからない境地であることは想像に難くないが、果たして、羽生選手はどういった精神状況にあるのか。今回、『一億総他責社会』(イースト・プレス)や『高学歴モンスター~一流大学卒の迷惑な人たち~』(小学館)などの著者である精神科医・片田珠美氏に話を聞いた。

 実は羽生選手のファンだという片田氏は、「負けは死も同然」について、「非常に彼らしい言葉で感銘を受けました。この言葉に、彼の精神状況や性格そのものがよく表れていると感じます」と話す。

「この言葉から、羽生選手に関する4つのことが読み取れると思います。まず1つ目が、『それだけフィギュアスケートに人生を懸けている』ということです。以前、羽生選手自身も、インタビューで同様のことを言っていましたが、まさにその通りで、彼は高校在学中にコーチをブライアン・オーサー氏に変更し、活動拠点をカナダに移してスケート一筋でやって来ました。一方、ライバルであるネイサン・チェン選手は、アメリカの名門イェール大学に進学し、学業とスケートを両立させているそうです。どちらが良いか悪いかは別として、羽生選手は『なぜ、これほどまでスケートだけに人生を懸けてきた自分が負けてしまったのか』と思い、それが『負けは死も同然』という言葉につながったのではないかと感じました」

 2つ目は「負けず嫌い」。羽生選手の言葉には、「負けたことを受け入れられない」面がにじみ出ているという。そして3つ目は「完璧主義」で、一番かそれ以外かという、いわゆる「ゼロヒャク思考」がみられるそうだ。

「4つ目はやはり、羽生選手がものすごいプレッシャーに晒されているということです。今回の世界選手権は自国開催のうえ、マスコミが『絶対王者』と騒ぎ立て、熱狂的なファンも復活劇に期待する中、真面目で責任感が強い彼は、それに応えなければいけないと思っていたのでしょう。期待というのは、裏返せば重圧ですから。これまでも相当なプレッシャーと戦ってきたのだと思いますよ」

 ほかにも羽生選手には、自分が一番じゃないと気が済まないという頑固者の一面がみられると片田氏。そういった性格は、「生まれ持ったもの」と「環境によるもの」どちらもあるというが、「コーチであるブライアン・オーサー氏の影響が大きいのではないか」という。

「オーサー氏は、1984年のサラエボオリンピックと、88年のカルガリーオリンピックで銀メダルを獲得した素晴らしい選手ですが、五輪では金メダルに手が届きませんでした。オーサー氏は自らの経験を元に、『なぜ自分は一番になれなかったのか?』を教えているかもしれませんし、その中で羽生選手が『一番でなければダメなんだ』という気持ちを強めている可能性はあるでしょう」

 こうした羽生選手の性格やメンタル面は、アスリートや芸術家が一流になるための必須条件だと、片田氏は言う。

「やはり『負けてもいいや』といった気持ちでは、決して一流にはなれません。『負けず嫌い』と『完璧主義』こそが、羽生選手の強さを支えていると言えるでしょう。しかし、それは諸刃の剣とも言えます。勝ち続けていられればいいのですが、そうはいきません。今回のように、負けてしまうこともある。そうすると、負けず嫌いゆえ、敗北を受け入れられず『うつ状態』になってしまう恐れがあります。また考えすぎて、身動きが取れなくなってしまうかもしれません」

 「うつ状態」は、本人が自覚しているかどうかは別として、「喪失体験」によって引き起こされるという。羽生選手にとっての喪失体験は、試合での敗北やケガだといい、「しかしこれまでは彼は、 “人より練習すること”でそれを乗り越え、『うつ状態』にならずに済んだ」と考えられるそうだ。

「人は喪失体験に直面すると、最初は『まさかこんなことになるはずがない』と否認するものですが、つらいからといってずっと目を背けてばかりはいられません。逃げてばかりいると、のちのちツケが回ってくる可能性もあり、お酒や薬物に溺れる人もいます。その点、羽生選手は凡人ではないので、しっかりと『なぜ負けたのか』『どうすれば勝てるのか』を考え、人より練習に励むことで、喪失体験を乗り越えてきたのでしょう。ただ、今後は年齢的な問題もあり、練習をすればするほど故障しやすくなりますし、ドクターストップがかかる可能性も否定できません」

 人より練習するという喪失体験の乗り越え方が通用しなくなる――そうなれば、羽生選手が抱える葛藤は、想像を絶するものになると予想されるが、片田氏は、彼が尊敬する、一昨年に現役を引退した男子フィギュアスケート選手、エフゲニー・プルシェンコ氏の言葉が、突破口になるのではないかと考えるそうだ。

「プルシェンコ氏がインタビューで、『ほかの選手に勝とう勝とうと思ってしまい、その自分に負けた』と言っていたんです。そして何より印象的だったのが『自分が何のために滑るのかが大事』という言葉。もちろんほかの選手に勝つことは重要ですが、ネイサン・チェン選手という才能あふれる若い選手が出てきたこと、また羽生選手の故障や年齢のことを考えると、今後、彼が勝てなくなる確率は今まで以上に高まるでしょう。そのとき、『何のために滑るのか』『スケートによって何を伝えたいのか』をもう一度考え直してほしいと思います。1位かそれ以外かという『ゼロかヒャクか』の考え方ではなく、別の視点を持つべきです」

 また、マスコミや羽生選手を応援する側が、金メダルを期待しすぎるのも問題だという。成績うんぬんではなく、彼のスケーティングから何を感じ取るかが大事と、片田氏は助言する。

 羽生選手は、4月開催の『世界フィギュアスケート国別対抗戦2019』を、右足首のケガのため欠場を発表し、「1日も早くケガを完治させ、来シーズンに向け練習に励みます」とコメントしている。羽生選手が、フィギュアスケートを心の底から楽しめる……そんな瞬間が来ることを、ファンならずとも祈りたいところだ。