どうしてあのタレントは人気なのか? なぜ、あんなにテレビに出ているのか? その理由を、業界目線でズバッと斬る「ズバッと芸能人」。
今回取り上げるのは、俳優の原田龍二だ。『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(日本テレビ系)の大みそか恒例特番「笑ってはいけないシリーズ」でブレイクしたあとも、順調にキャリアを重ねている。
ミステリーから美容番組まで大活躍!
バラエティでもよく見かける「俳優」は、例えば遠藤憲一や吉田鋼太郎、陣内孝則などほかにもいろいろいるが、ここまで振り幅がある俳優はいないのではないか。
『シューイチ』(同)では、“芸能界屈指のサウナー”として体感温度100℃以上の熱すぎるサウナに入り、絶叫。ミステリー検証番組『世界の何だコレ!?ミステリー』(フジテレビ系)では、“ミステリー大好き俳優”として座敷わらしに会いに行く企画を自ら番組に持ち込んで決行。かと思えば、『京都ぶらり歴史探訪』(BS朝日)では、京都のみやびな場所を巡っている。
さらに、司会業にも進出。2017年4月から『5時に夢中!』(TOKYO MX)の金曜日メインMCを務めているが、来月からは新たにニッポン放送の午後ワイド番組『DAYS』の水曜パーソナリティーに抜擢された。
また今年1月には、特番『キレイの新習慣~原田龍二の美アカデミー』(フジテレビ系)で、なぜか通販番組の初司会にチャレンジし、今年イチ押しの美容アイテムを紹介していた。手当たり次第というべきか、もはや「マルチ俳優」という肩書を超越している。
彼を一躍有名にしたのは、なんといっても温泉に入るときの全裸スタイルにある。タオルを一切使用しないのだ。これはおそらく、俳優界初の快挙と言ってもいいだろう。東MAXや荻原次晴、パンチ佐藤など、さまざまな温泉レポーターがいるが、彼らベテランもできなかった芸当なのである。
通常は「撮影のために特別にタオルを……」というテロップを入れるが、彼の場合は必要ない。タオルは通常、いらないからだ。当たり前のことをしたまでなのである。スタッフはその思い切りのよさに感動し、旅番組のキャスティングの第一候補に躍り出たのである。さらにアノ原田龍二を仕込んで温泉に入れたという喜びに浸ることもできる。
もちろん、スッポンポンの気持ちよさは我々にもダイレクトに伝わってくる。見ていて、すがすがしい。おそらく裸芸人が風呂に入ると眉をひそめるおばちゃん連中も、彼の全裸は許してしまうのであろう。
原田と裸の関係は古い。20代半ばから『世界ウルルン滞在記』(TBS系)のレポーターとして海外に行く機会も増えたが、いかんせん言葉・文化が通じない。現地の裸族と、どう心を通わせるか。その時に有効だったのが「裸」だった。すべてをさらけ出し、自分も裸になって向き合い、現地の人と同じものを食べた。その時、素のままの姿が喜んでもらえた。これが原点となったという。タオルを巻いて入ることに、「温泉に対してすごく失礼」だと語り、「入らせてもらう側として、気持ちよく入るのが使命」と言ってはばからない。
今テレビは、プライバシーやコンプライアンスといった言葉に振り回され、がんじがらめになっている。芸能人の豪邸の周囲はボカシ、タレントの子どもも0歳からボカシ、ライバルスポンサーの商品もボカシ、事件の目撃者も下半身だけしか映さない、もちろんわいせつな映像はカット、犯罪者の過去の作品も差し替え……と、すべて萎縮の方向へ行っている。そんな中、彼が風呂場に素っ裸で臆することなく入ってくるときは、「ボカせるものならボカシてみやがれ」という覚悟すらも感じる。彼はそんな未来のない芸能界にあらがうかのように、これからも「丸腰」でサバイブしていく――。
(文=都築雄一郎)
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