東国原英夫、肉離れで『感謝祭』は絶望? 今年の戦力予想図は……

 東国原英夫が、Twitterを更新し右太ものの肉離れを報告した。東国原は足の痛みを訴えており、大学病院にかかったところ、肉離れにより2~3カ月の治療が必要と診断された。東国原は「スピード練習をするなという事は、僕にとって『死の宣告』に近いものがある」とも書いている。

 東国原は芸能人ランナーとして知られ、フルマラソンの自己ベストタイムは3時間6分台を記録している。「走り」がライフワークともなっているため、今回の診断はつらいものがあったといえるだろう。さらに、あの名物番組の出場も絶望的となった。

「『オールスター感謝祭』(TBS系)における『赤坂五丁目ミニマラソン』ですね。最近はクイズコーナーの時間が縮小し、マラソンが番組のメイン企画となっています。東国原は、90年代のそのまんま東時代から出演する古参のランナーとして知られ、宮崎県知事時代も出場していました。60歳を過ぎた高齢ながら、一般男子に続く、運動自慢タレント枠として出場しています」(業界関係者)

 東国原はハンデ設定の割に能力が高く、毎度優勝圏内に入る存在である。今回、欠場が確実視されるにあたり、あのタレントに注目が集まりそうだ。

「森脇健児ですね。この企画にかける情熱は半端ではなく、ミニマラソンの最後の『心臓破りの坂』と同じ角度の坂がある場所に家を買った、毎度出場前に遺書を書き、マラソンが終わると破り捨てるといった尋常ではない行動が話題となっています。17年春の放送では初優勝を果たし、人目もはばからずに号泣し鼻水を垂らす姿も映し出されました。東国原の欠場により、森脇の優勝の可能性が高まったといえるでしょう」(同)

 今年の『感謝祭』は4月6日放送である。どのようなドラマが生まれるのか期待したいところだ。
(文=平田宏利)

後藤真希、不倫報道後も「夫は裁判続行」……“オトコのプライド”は死語になるのか?

 羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます

<今回の有名人>
「そこ(裁判)をなしにして頑張っていこうとはならなかったのか?」極楽とんぼ・加藤浩次
『スッキリ』(日本テレビ系 3月14日)

 不倫は男性がするもの、というイメージを持たれていた時代もあったが、探偵をしている友人によると、今は「妻の不倫を調べてください」という依頼もかなり増えてきているそうだ。男女で違いがあるのは、女性が依頼をして来たとき、夫が不倫をしていないことは多々ある。しかし、男性が依頼してきたとき、妻はほぼ100%不倫しているそうだ。

 男性の方が、勘のニブい人が多いので、浮気の兆候に気づかないと見ることもできるだろうが、友人は「女性は思い立ったらすぐ行動するけど、男性は『女性に不倫をされたくない』『証拠を見たくない』というオトコのプライドが邪魔して、相談をするのが遅くなるのではないか」と分析していた。

 オトコのプライドという言葉は、意味がわかるようでわからない。しかし、女性はオトコのプライドを傷つけないように行動しろというのは、私が若い頃から現在に至るまで、脈々と受け継がれている。しかし、もう、オトコのプライドという言葉自体がなくなるのかもしれないと、ゴマキの不倫報道を見て思った。

 元モーニング娘・後藤真希。国民的アイドルグループの中心メンバーだったが、3歳年下の建設現場で働く夫と結婚、2児を設けている。最近はママタレ業にシフトしつつあり、料理や子ども、夫とのキス写真などをSNSに投稿し、家族円満を掲げてきた。しかし、実際はA氏(地方在住のハケン社員である元カレ)と不倫をし、これを知った夫が330万円の損害賠償を求めて裁判を起こしていると「週刊文春」(文藝春秋)が報じた。陳述書には、ららぽーと豊洲の映画館で、カップルシートに座って映画を見たことや、アパホテルに宿泊したこと、またセックスの回数についても触れられている。訴えられたA氏は、後藤から夫のモラハラやDVについて聞かされており、婚姻は破綻していたので不倫に当たらないと主張しているそうだ。

 同誌によると、不倫がバレたきっかけは、ドライブレコーダー。錦糸町のラブホテルに移動した際の記録を夫が見つけ、警察の実況見分さながらに後藤を問い詰め、後藤も白状したという。

 「文春」の報道を受け、後藤はブログで謝罪、夫とは離婚せずにやり直す意志を明かした。小さな子どももいることだし、めでたしめでたしと言いたいところだが、『スッキリ』(日本テレビ系)の司会・加藤浩次は、今も裁判が続行中であることに触れ、「夫婦でもう一回頑張って家族を作っていこうとなったんだから、不倫相手に対して訴えたい気持ちは残るのか?」と、その必要性を疑問に感じたようだった。

 同じような意見は、他番組でも出ていた。『バイキング』(フジテレビ系)で、「ご主人のはらわた煮えくりかえる気持ちはわかるけど、彼女とやっていこうと思うなら、ちょっと違うんじゃないかな」「家庭修復しようと思っているんだったら、外部には出しちゃいけないよね」と薬丸裕英が述べていた。

 加藤・薬丸は、離婚しないのであれば、裁判をする必要はないと判断したのだろう。不倫を「なかったこと」にするためにも……という考えがあったのかもしれない。これを、オトナの常識的な判断と見る人や、芸能人である妻を傷つけかねないことはやめた方がいいという判断と見る人もいるだろう。

 が、冒頭で述べた「妻に不倫されることを恐れるがあまり、不倫の証拠を突きつけられるのが怖い」ことをオトコのプライドだと仮定すると、「不倫を世間に明らかにするような行為をすべきではない」といった発言も、「自分は知りたくないし、ましてや世間にも知られたくない」という意味で、オトコのプライドを重視していると考えられるのではないだろうか。

 自分のパートナーに不倫をされてうれしい人はいないだろう。やり直すか離婚かはカップルそれぞれの決断だが、一つのポイントになるのが”収入”である。離婚して一人で生活をしていく自信がないので、収入の高い配偶者を手放したくないという判断をしても、なんら不思議はない。

 加藤も薬丸も妻は専業主婦であり、それぞれ3人、4人の子どもを育てている。これは、夫の収入がそれだけ多く、妻が差し迫って働く必要がないことをほのめかしている。この時代に、妻を専業主婦にできる甲斐性を持つ高収入な男性だ。加藤・薬丸本人がはっきり発言しているわけではなく、私の推測にすぎないが、金銭的な苦労を家族にさせていないという自負のある男性は、自分という存在を失いたくないため「妻は浮気しない」という一種の安心感を持っており、だからこそ一層「不倫された夫」が晒し者にされる今回のようなケースでは、「気の毒だ」「やりすぎだ」とオトコのプライドの面から思っているように、私の目には映るのだ。

 しかし、後藤の夫は、加藤や薬丸とは違う。人気の女性タレントは会社経営者やスポーツ選手など、高収入職の男性と結婚することが多いが、後藤の夫は一般的なサラリーマンなので、収入は後藤の足元にも及ばないのではないか。となると、後藤と離婚することは、子どもたちから母を奪うことになるだけではなく、人気タレントで高収入という自慢の妻をなくすことになる。そう簡単に手放したくないだろう。となると、溜飲を下げるために、不倫相手のA氏をワルモノにして訴えてもおかしくはない。「不倫をしたら、こうなる」と後藤にお灸を据えることにもなる。

 後藤を手放したくないのは、A氏とて一緒だろう。『バイキング』に出演した清原博弁護士によると、「文春」に掲載された陳述書は、「利害関係のある人しか見られない」ため、利害関係にある誰かが週刊誌に売ったと考えることができるだろう。不倫にうるさいこのご時世に、妻の仕事がみすみす減るようなことを後藤の夫がするとは思えないので、となるとA氏が売り込んだ可能性は低くはないだろう。後藤が芸能活動の謹慎に追い込まれたら、自分の元に帰ってくると思っているのかもしれない。

 夫もA氏も後藤が自分から逃げていかないように必死だと考えた場合、今回の騒動はそう理解できないものではない。二人とも後藤を手放さないために必死で、オトコのプライドなんて言っている余裕はないのだ。

 今から30年近く前、松田聖子が全米進出をし、白人男性と不倫をしていると報道された。家庭を持った女性が、夫と子どもをほっぱらかして仕事をするだけでもバッシングされた時代、それに加えて不倫である。聖子もバッシングされたが、確か「文春」の連載だったと思うが、林真理子が「オトコがしたいことは、オンナだってしたいんだ」と書いていた。

 今、本当に「オトコがすることは、オンナもする」時代になっている。仕事をする女性が増え、年収も「男性だから高い」「女性だから低い」という時代から、人それぞれになりつつある。浮気や不倫も、男女ともする人はするし、しない人はしない。

 2017年、Abema TV『極楽とんぼKAKERU TV』で、自身の年収を「億よりちょっと少ないくらい」と述べた加藤。結局、オトコのプライドなんてものを掲げられるのは、高収入男性であり、絶滅寸前種と見ることができるだろう。加藤のように高収入でない男性が掲げるオトコのプライドとは、オンナへの見くびり、もしくは怠慢を言い換えただけのものではないだろうか。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

嵐・松本潤が後継者に指名したのはキンプリではない!? 張り切る若手育成、ジャニーズ世代交代へ

 嵐の活動休止発表という衝撃から、はや2カ月。ジャニーズ事務所は、看板グループを失うその日に向けて、着々と準備を進めているようだ。特に注目度が高く「嵐の正当な後継者」と言われるのはデビュー2年目のKing & Princeだが、嵐のコンサート演出を担い、役者としてもグループを牽引してきた松本潤が目をかけているのは、別の後輩だという。

 3月20日発売の「女性自身」(光文社)は、嵐の松本潤がジャニーズ事務所の後輩たちに“熱血指導”をしていると伝えた。松本潤は自宅にKAT-TUNの亀梨和也やHey! Say! JUMPの山田涼介、Sexy Zoneの佐藤勝利らといった後輩を招き、海外アーティストの映像を見せながら、コンサートの演出や構成を教え込んでいるという。

 嵐は毎年、秋~年明けにかけて全国ドームツアーを行うのが恒例だが、そのコンサートで長年、演出を手がけてきたのが、ほかでもない松本だ。

 松本は嵐の初ライブの時点ですでにセットリストを自ら考えていたことを明かしており、10代から滝沢秀明のもとで映像編集や加工、舞台演出の技術を学んできた。その演出家としての経験やノウハウを、ジャニーズの今後を担う後輩たちに指導をしているのだろう。

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Hey! Say! JUMP山田涼介は「松本潤くんになっていたい!」
 もともと、松本潤は後輩の面倒を熱心に見ていることは有名な話だ。近年はHey! Say! JUMPやSexy Zoneのコンサートに足を運び、メモを取りながら熱心に鑑賞。ライブ後は、1時間ほどかけて良かった点や改善点などのアドバイスを行っているという。

 ちなみに、山田涼介は憧れの先輩として松本潤の名を挙げており、かつてインタビューで「東京オリンピックまでに自分はどうなっていたいか?」と聞かれた時には、「松本潤くんになっていたい!」と答えていたこともある。

 また、2月28日放送のラジオ『VICTORY ROADS』(bayfm)では、佐藤勝利も松本とのエピソードを次のように明かしていた。「(松本から食事に誘われて)チャンスだなと思って、『今からでもいいですか?』と言わせてもらって、潤くんと初めてご飯を食べました」「潤くんは、夜まで撮影してて、次の日も早朝から撮影だったのに、2時間くらい付き合ってくれて。Sexy Zoneのバランスとか、僕のこととかを、こうした方がいいよとか話してくれて」

 後輩想いで熱血な松本潤の素顔が伝わってくるようだ。

 山田涼介も佐藤勝利も、ジャニーズの中では若手グループに属しているが、デビューからの月日は意外と長い。Hey! Say! JUMPは11年半、Sexy Zoneは約7年半。メンバーがドラマや映画に単独出演する機会も増えており、経験や知名度を着実に上げてきている。

 一方で、各週刊誌では、嵐の活動休止後にその後継者となるのは、昨年5月にデビューしたばかりのKing & Prince(以下、キンプリ)だと伝えられてきた。

V6岡田准一も張り切る若手育成、世代交代へ
 キンプリはジャニー喜多川氏の肝入りグループであり、ジュリー氏を中心に事務所の全面バックアップのもと猛売り出し中だ。人気メンバーの平野紫耀を中心に、テレビに映画に“ゴリ押し”されている現状からは、キンプリを一刻も早く次世代のスーパーアイドルに育て上げたいという、事務所の思惑が見て取れる。

 かくして期待を一身に背負っているキンプリだが、とはいえまだデビューして1年にも満たず、メンバー個人の一般知名度はまだこれから。また、昨年に初の単独コンサートを行ったばかりでグループとしての経験も少ない。事務所がいくら売り出しを急いだところで、嵐ほどの国民的アイドルに大成するのはまだまだ遠い先のことだろう。

 松本潤が本当に、嵐の後継者と目されるキンプリではなく、Hey! Say! JUMPの山田や、Sexy Zoneの佐藤に目をかけているとしたら、現実的な視点を持ち合わせているのだろう。

 ちなみに、後輩の指導に尽力しているのは松本潤だけではない。3月12日の「日刊ゲンダイDIGITAL」は、V6の岡田准一が「岡田部」という演劇ボランティアサークルを立ち上げ、後輩たちに演技や殺陣を教え込んでいると伝えている。一部では、岡田の指導があまりに熱心なため「サークル」ではなく「部活」を名乗るようになったと言われており、岡田も並々ならぬ情熱を傾けているようだ。

 松本潤に、岡田准一まで――ジャニーズ帝国では、偉大なる“大先輩”たちが後輩の育成に尽力しているようだ。

 昨年は、TOKIO山口達也の書類送検やNEWSの小山慶一郎、加藤シゲアキらの未成年飲酒スキャンダルで揺れたジャニーズ。今年は、嵐の活動休止にはじまり、関ジャニ∞の錦戸亮の脱退報道とグループ解散説、さらにはTOKIOの長瀬智也や山下智久らの退所の噂まで飛び出している。このままジャニーズブランドを維持できるか、それとも衰退するのか――その転換期にあるジャニーズは、事務所もタレントも総出となって世代交代を急いでいるということだろう。

上田まりえが『5時夢』ストレスで口走った“禁断ワード”って!?

 レギュラー出演していた『5時に夢中!』(TOKYO MX)を体調不良で突発降板したばかりの元日本テレビアナウンサーで現在フリーの上田まりえが、4月1日スタートのラジオ番組『なな→きゅう』(文化放送)のパーソナーを務めることになり、3月19日に同局で会見を行った。

「上田は自らの病名について自律神経障害と説明。なんでも『5時夢』のスタジオに入ったときだけ、右手が震える症状が出るとのこと。それもかなり激しい動きだといい、『テレビ画面を通して見ていただける状態ではありませんでしたので、やむなく』と明かしていました。通常の生活には支障はないようで、『番組の下ネタがイヤになったとか、そういうわけではないです』と精神面が原因ではないと強調していますが、特定の番組に出演したときだけ発症するとは前代未聞ではないでしょうか」(テレビ誌ライター)

 番組MCを担当していたふかわりょうも同日のTwitterで、2016年4月からアシスタントを務めた上田の降板に「スタジオで3年間お疲れ様でしたと笑顔で伝えたかった」と降板を残念がった。

「上田本人はストレスでの降板を否定していますが、出演者はマツコ・デラックス、北斗晶、美保純、岩井志麻子、中瀬ゆかりとつわものぞろい。とりわけ、上田は日本テレビ時代にマツコ・デラックスから『女子アナらしからぬ女子アナ』とベタ褒めされたことがフリー転身のきっかけになったともいわれており、マツコを前に、期待に応えなければならないプレッシャーがあったのではないでしょうか。また、同番組は下ネタが多く、日テレ時代には考えられない扱いとフリーという立場での心のバランスが崩れてしまった可能性はありそうです」(前出・テレビ誌ライター)

 そんな上田は番組で、とんでもない失言をしたことがあったという。

「『あなたはどんな方法でストレス解消していますか?』と視聴者に回答を募集しようとした彼女は、『セックス、ファックス、メール、ツイッターで……』と口走ってしまった。ふかわも『セックス?』と驚き、彼女は恥ずかしそうに反省していました」(女子アナウォッチャー)

 このときすでに「下ネタ攻め」された影響が出ていたのだろうか。

梅宮アンナが仕事キャンセル、NHK・青山アナは育休で大炎上……働く女性の憂鬱

編集G ネットを見ると、たびたび女性がらみの問題で炎上しているよね。つくづく女性は生きづらい世の中だと、ネットによってあらためて気づかされるよ。

しいちゃん まさに、梅宮アンナがテレビの仕事を巡って炎上中だよ。そもそもの発端は娘の不調。2月16日に自身の公式インスタグラムで17歳の娘が体調不良で入院していると報告。その後、25日の投稿で当初可能性を疑っていたギラン・バレー症候群ではないことが明らかになったものの、「精神的な事もあるかもしれませんし」と考察し、さらに3月5日、娘がMRI(磁気共鳴画像)検査を受けるとして、うつむく娘を含めた自撮りを掲載したの。それが「娘のことを本気で心配している行動とは思えない」「体調不良の娘までネタにするとは」「自分に酔ってる」などと大炎上。

編集G インスタを見ると、ちょいちょい娘とのツーショット写真をアップしているから、タレントとして売り出す気持ちがあってもおかしくないね。

しいちゃん すると、3月18日「今回ネットの悪い記事を気にして、テレビのロケが、なくなったの。ネットの言葉を優先してしまうテレビ局なんだよね。なんか困っちゃう時代ですね。フェイクニュースなのに。仕事をキャンセルされちゃうんだよ。死活問題に発展するのです。(中略)ロケの内容はね。私の家の中のロケだった。snsで、私のメイク場所が、素敵だからロケしたいと。。。 誰もが知っている番組ですよ。。 せっかく素敵なモノのだったのにね。くだらないネットの誹謗中傷を気にしちゃったわけ。。情けないですよ」と炎上によってロケが中止になったことを明かし、さらに、翌19日には「私ね、誹謗中傷本当に許せないんだけど、それより、もっとダメなのは、それに負けてしまう、業界の人々です。スポンサー命な世界。。」と、テレビ業界を批判。これに対しても、ネットユーザーからは「今までが恵まれすぎていただけ」「梅宮辰夫の七光りなしではテレビに出ることのない人」「お父さんがいなくなったら、需要なくなる」という意見が。

編集G アンナの炎上なんて、世間一般的には知られてない……というか、関心もないでしょ? そんなことを気にしてロケが中止になっちゃうなんて、確かにギョーカイの人はネットを気にしすぎ。

しいちゃん 『痛快!ビッグダディ』(テレビ朝日系)で知られる林下清志氏の元妻・美奈子は、3月16日の公式ブログで、昨年11月に出産した第8子を寝かせて哺乳瓶でミルクをあげる写真をアップ。すると、コメント欄に「抱っこしてミルクあげて」という意見が寄せられたんだって。そこで18日、「そんなの私だってしてあげたいのよ。それにもちろん毎回寝かせながらあげてることはない。私が二人いるとか上の子達の手が空いてたりとかじゃないとなかなか難しいときも実際多くて。そーするとだったら産むなよとかまた言ってくる人もいるの。ほんとに子育てしずらい世の中。なぜもっと優しい言葉をかけてあげられないのかな。ってつくづく思ってしまう」と反論。一緒に写真に写っていた第7子は2017年生まれで年子育児。まだ手がかかるし、下の子に嫉妬することもあるし、なかなか難しいよね。

編集G 「抱っこしてあげて」って、よくそういう細かいところに気づくね。最初から叩こうと思ってアラ探ししてるよね。

しいちゃん NHKの青山祐子アナウンサーは、今月中にも退局すると報じられて批判が殺到。青山アナは、11年に結婚、12年に第1子、13年に第2子、15年に第3子、17年に第4子を出産。産休と育休を繰り返してこの約7年間休業。これに対して「育児休業給付金のもらい逃げ」「ずるい」「民間企業ではそんなに待ってもらえない」「辞めるつもりなら、もっと早く辞めるべきだった」という声が多く寄せられたの。「休んでいるのに給料をもらえてずるい」という声もあったけど、それは誤解。育休中に給与は支給されておらず、退職金も休業期間に応じて減算。育休中に受け取れる育児休業給付金は、これまで支払っていた雇用保険から支給されるしくみで、受給は「当然の権利」という人もいる。一方で、厚生労働省のホームページには、「育児休業給付は、育児休業終了後の職場復帰を前提とした給付金です。このため、育児休業の当初からすでに退職を予定しているのであれば、育児休業給付の支給対象となりません」と書かれてはいるので、判断は難しいところ。

編集G 立て続けに4人も生んですごいね。子育てが一段落したら、女性のキャリア、育児休業給付金受給のノウハウ、4人の子育て、ネット炎上の対処法……いろいろな話題で講演会ができそう!

しいちゃん この問題、フィフィも一昨年2017年12月27日に公式Twitterで「6年産休を認めてポストを確保させる余裕、民間には無いね。無給だとしてもここまで長期で社保とか手当とか何らかの保障して、これを働くママの子育て支援と言うなら違う気がする。改めて女性のための制度を考えさせられる」と批判的なツイートをしている。これは、その前日に、神田うのの公式ブログに青山アナがサンタコスプレでクリスマス・ホームパーティーに参加した写真がアップされたことを受けてのツイートだけど。

編集G ここにも、うのが絡んでくるの!? うののブログに登場すると誰でもイメージが3割ダウンするのは確か。しかもサンタコスだなんて(笑)。しかし、細かいところも逃さず噛み付いてくるフィフィにもビックリだよ。有名人は子育ての悩みにプラスして、有名人ならではの悩みもあってホントたいへんだね。

梅宮アンナが仕事キャンセル、NHK・青山アナは育休で大炎上……働く女性の憂鬱

編集G ネットを見ると、たびたび女性がらみの問題で炎上しているよね。つくづく女性は生きづらい世の中だと、ネットによってあらためて気づかされるよ。

しいちゃん まさに、梅宮アンナがテレビの仕事を巡って炎上中だよ。そもそもの発端は娘の不調。2月16日に自身の公式インスタグラムで17歳の娘が体調不良で入院していると報告。その後、25日の投稿で当初可能性を疑っていたギラン・バレー症候群ではないことが明らかになったものの、「精神的な事もあるかもしれませんし」と考察し、さらに3月5日、娘がMRI(磁気共鳴画像)検査を受けるとして、うつむく娘を含めた自撮りを掲載したの。それが「娘のことを本気で心配している行動とは思えない」「体調不良の娘までネタにするとは」「自分に酔ってる」などと大炎上。

編集G インスタを見ると、ちょいちょい娘とのツーショット写真をアップしているから、タレントとして売り出す気持ちがあってもおかしくないね。

しいちゃん すると、3月18日「今回ネットの悪い記事を気にして、テレビのロケが、なくなったの。ネットの言葉を優先してしまうテレビ局なんだよね。なんか困っちゃう時代ですね。フェイクニュースなのに。仕事をキャンセルされちゃうんだよ。死活問題に発展するのです。(中略)ロケの内容はね。私の家の中のロケだった。snsで、私のメイク場所が、素敵だからロケしたいと。。。 誰もが知っている番組ですよ。。 せっかく素敵なモノのだったのにね。くだらないネットの誹謗中傷を気にしちゃったわけ。。情けないですよ」と炎上によってロケが中止になったことを明かし、さらに、翌19日には「私ね、誹謗中傷本当に許せないんだけど、それより、もっとダメなのは、それに負けてしまう、業界の人々です。スポンサー命な世界。。」と、テレビ業界を批判。これに対しても、ネットユーザーからは「今までが恵まれすぎていただけ」「梅宮辰夫の七光りなしではテレビに出ることのない人」「お父さんがいなくなったら、需要なくなる」という意見が。

編集G アンナの炎上なんて、世間一般的には知られてない……というか、関心もないでしょ? そんなことを気にしてロケが中止になっちゃうなんて、確かにギョーカイの人はネットを気にしすぎ。

しいちゃん 『痛快!ビッグダディ』(テレビ朝日系)で知られる林下清志氏の元妻・美奈子は、3月16日の公式ブログで、昨年11月に出産した第8子を寝かせて哺乳瓶でミルクをあげる写真をアップ。すると、コメント欄に「抱っこしてミルクあげて」という意見が寄せられたんだって。そこで18日、「そんなの私だってしてあげたいのよ。それにもちろん毎回寝かせながらあげてることはない。私が二人いるとか上の子達の手が空いてたりとかじゃないとなかなか難しいときも実際多くて。そーするとだったら産むなよとかまた言ってくる人もいるの。ほんとに子育てしずらい世の中。なぜもっと優しい言葉をかけてあげられないのかな。ってつくづく思ってしまう」と反論。一緒に写真に写っていた第7子は2017年生まれで年子育児。まだ手がかかるし、下の子に嫉妬することもあるし、なかなか難しいよね。

編集G 「抱っこしてあげて」って、よくそういう細かいところに気づくね。最初から叩こうと思ってアラ探ししてるよね。

しいちゃん NHKの青山祐子アナウンサーは、今月中にも退局すると報じられて批判が殺到。青山アナは、11年に結婚、12年に第1子、13年に第2子、15年に第3子、17年に第4子を出産。産休と育休を繰り返してこの約7年間休業。これに対して「育児休業給付金のもらい逃げ」「ずるい」「民間企業ではそんなに待ってもらえない」「辞めるつもりなら、もっと早く辞めるべきだった」という声が多く寄せられたの。「休んでいるのに給料をもらえてずるい」という声もあったけど、それは誤解。育休中に給与は支給されておらず、退職金も休業期間に応じて減算。育休中に受け取れる育児休業給付金は、これまで支払っていた雇用保険から支給されるしくみで、受給は「当然の権利」という人もいる。一方で、厚生労働省のホームページには、「育児休業給付は、育児休業終了後の職場復帰を前提とした給付金です。このため、育児休業の当初からすでに退職を予定しているのであれば、育児休業給付の支給対象となりません」と書かれてはいるので、判断は難しいところ。

編集G 立て続けに4人も生んですごいね。子育てが一段落したら、女性のキャリア、育児休業給付金受給のノウハウ、4人の子育て、ネット炎上の対処法……いろいろな話題で講演会ができそう!

しいちゃん この問題、フィフィも一昨年2017年12月27日に公式Twitterで「6年産休を認めてポストを確保させる余裕、民間には無いね。無給だとしてもここまで長期で社保とか手当とか何らかの保障して、これを働くママの子育て支援と言うなら違う気がする。改めて女性のための制度を考えさせられる」と批判的なツイートをしている。これは、その前日に、神田うのの公式ブログに青山アナがサンタコスプレでクリスマス・ホームパーティーに参加した写真がアップされたことを受けてのツイートだけど。

編集G ここにも、うのが絡んでくるの!? うののブログに登場すると誰でもイメージが3割ダウンするのは確か。しかもサンタコスだなんて(笑)。しかし、細かいところも逃さず噛み付いてくるフィフィにもビックリだよ。有名人は子育ての悩みにプラスして、有名人ならではの悩みもあってホントたいへんだね。

池江璃花子選手、堀ちえみさん……有名人から「がん公表」を受けた我々が“すべきでないこと”

 2月12日、競泳女子・池江璃花子選手が、自身のTwitterで「白血病」と診断されたことを明かし、世間に衝撃が走った。2020年の東京五輪でメダル獲得を目指す中、18歳という若さで白血病に冒された池江選手に、多くの人がショックを受け、励ましの言葉を送る中、アメリカ在住のがん研究者である大須賀覚氏のツイートが注目を集めた。

「池江選手の報道を見ると、日本でがんを公表する難しさを感じます。公表すると患者は『善意の攻撃』を受けてしまいます。皆さんが心から良くなって欲しいと願う気持ちは分かります。しかし科学的根拠のない治療を勧められたり、『絶対に治る』のような根拠のない励ましは患者に負担となることもあります」

 このツイートは大きな反響を呼ぶとともに、人々が、あらためて「がん公表をめぐる世間の反応」について考える契機となった。

 同19日には、タレントの堀ちえみさんがステージ4の口腔がん(舌がん)を公表。がん発覚の経緯や治療の経過、闘病の葛藤など、随時ブログを通して発信しており、多くの人がその動向を見守っているが、有名人のがん公表やがんに関する情報発信を、我々はどう受け取るべきなのだろうか。今回、大須賀氏に見解をQ&A方式で寄稿していただいた。

【Q1】有名人のがん公表や情報発信から、我々は何を受け取るべき?
【A】「“真剣”に病気のことを考えるきっかけになる」

 有名人のがん公表は、がんについて勉強する良い機会なので、報道を介して病気への理解を深めてもらいたいと思います。

 皆さん、がんという病気について詳しく勉強する機会を持つことは多くないので、どのような病気があって、どのような症状で発見されて、どのような治療がなされて、どのような経過をたどるのかを知ることができる点では、情報発信も貴重なのではないでしょうか。

 ただ、これには報道される情報が「正しいのであれば」という注釈が入ります。正しい情報でないと誤解を招いてしまい、逆に良くありません。

 病気そのものの理解という以外には、がん患者さんにどのように接するべきなのか、何をしてあげるべきなのかを勉強できるという面もあります。まったくの他人ががんになったという話を聞いても、多くの人は実感がわきにくいです。親身になってどうしようかと考えるまでには至りません。

 それに対して、普段からテレビで良く見ている芸能人などの場合には、比較的身近な人にがんが起こった時のように、かわいそうだ。何かできないか。励ましたいというような感情が湧き、真剣に病気のことを考えることでしょう。自分が好きな芸能人だと、なおさら感情が入ると思います。

 それは、自分が病気になった時にはどうしようかとか、家族や大切な友人が病気になったら、どのように対処しようかとあらかじめ考えることにもつながります。

 ただ、この病気になった人への対処については、報道が必ずしも正しい方向性の報道をしているとは限らず、中には明らかに間違っているのではということを推奨していることもあり、この辺りはまだまだマスコミ側にも改善をお願いしたいところではあります。

【Q2】有名人のがん公表、「マスコミ報道」の問題点は?
【A】「がんになった要因を探るため、過去の行いを振り返るのはよくない」

 まず、マスコミが正確性の低い医療情報を提供するのは大きな問題です。正確性を欠いてしまう原因はいくつかあります。

 一つはがんという病気が多種類の病気の集まりということの理解が低いことに起因します。肺がんと大腸がんでは違う病気ということくらいは配慮していても、例えば乳がん一つとっても、どの種類の乳がんか、どのぐらい進行しているのかで、症状・治療・予後も大きく変わってきます。その辺りの配慮が低いことがあり、時折、誤解を招いていることがあります。

 予防手段の情報についても適切でないことがあります。肺がんはタバコを吸ったことでなるということを、極端に単純化して、過度に強調してしまうことで、タバコを吸わなければ肺がんを完璧に防げたのではないかというような印象を与えてしまったりもします。実際にはタバコを吸っておらず肺がんになる人もたくさんいるわけで、正確性の欠く情報は誤解を与えていることがあります。

 がん検診に関しても、その効果を過度に強調していることがあり、これも検診を受けていれば早くに見つかったのに、それを患者は怠ったというような印象を与えてしまい問題です。検診で早期発見できるがんはごく一部であることや、それも完璧なものでないことなどを、正確に伝えることが重要だと思います。

 もちろん、がんを予防するために喫煙の害を強調することや、がん検診にしっかりとかかるように報道することは、とても大事なことです。ただ、がんという病気の発症機序はとても複雑で、検診も万能ではないので、過度の単純化は時に違う問題を引き起こすことがあるので、注意が必要です。

 あと、芸能人のがん報道で問題なのは、過去を振り返る報道。なぜ、がんになってしまったのか、過去のどのような行いがあって、それが影響したのかを、勝手に詮索して、現在の状況との因果関係を見つけようとすることです。この人はヘビースモーカーだったとか、大酒飲みだったとか、検診を受けていなかったとか、根拠のない治療を受けていたからがんが進行したなどは、典型的な過去を追及する報道です。これは本当に良くないです。

 がんはとても複雑な病気で、たとえ典型的な因果関係があるような生活習慣が過去にあったとしても、それが必ずしも関わっているとは限りません。また、人という生き物は常に完璧な生活をできるわけでは、もちろんありません。誰だって細かく探せば、悪い生活習慣はあるものです。過度に責任追及することは良くないです。また、このような報道は、間接的にほかのがん患者や家族も傷つけることになっています。

 マスコミのこのような報道が影響して、一般の方は、がんに関するさまざまな勘違いをしてしまいます。例えば、生活習慣を完璧にあらためて、検診も毎年受けていたら、がんはならないものだと思い込んでしまうことや、自分や家族ががんになってしまった場合に、強く後悔してしまうこともあるでしょう。がんは誰にでも起こりうる病気です。
報道はどうしても単純明快で、センセーショナルなものを好みます。そのため、誤解を誘導してしまうことが多く、そのことがさまざまな問題を引き起こしています。

【Q3】がんになった有名人に、我々が「してはいけないこと」とは?
【A】「自分の信じる価値観や治療方法を押し付けてはいけない」

 次に、患者さんにどのように接すれば良いのか、どのような声をかけてあげれば良いのかという点について触れます。この点では、個人的にあまり好ましくないと感じる場面に出会うこともあります。

 がん患者さんへの対処というものは、人と人との関係ですので、もちろん100%の人に当てはまる一つの答えがあるわけではありません。そのため、患者さんによっても変わります。それは大前提です。

 ただ、患者さんが不快に思う接し方が、あたかも「良いこと」と誤解されているケースもあり、この点に関しては知っておいてもらった方が良いのかなと思っています。
有名人に限らずですが、家族ではない周囲の人ががん患者さんに対して取る基本的姿勢としては、「距離を保ったまま、とにかく静かに見守ってあげること」「何か困ったことがあったら、いつでも相談に乗ること」だと思います。

 良くないと思うのは、「善意の攻撃」をしてしまうことです。自分が何か行動して、患者さんのためになる何かをしないといけないと思ってしまい、本人や家族に頻回に会いに行ったり、自分が良いのではと思うがん治療に関する情報を、一生懸命に送ったりなどは好ましくありません。自分も不安で何かをしてあげたい、それをぬぐうためにも自分も何か具体的な行動をしてあげたい、その思いは大変にわかります。しかし、患者さんに必要なのは適切な治療をしっかりと進めていくことであり、それを静かに見守ってもらうことです。

 こと有名人の患者さんに対しては、SNSなどを通じて、自分の信じる価値観や治療方法を押し付けようとする人がいますが、これは、むしろ迷惑になってしまうことも多いです。この治療は効果があると根拠のはっきりとしない治療を勧めたりするのも問題になることがあります。がんはとても難しい病気ですので、専門家でない人がネットなどで調べた情報では、正確性が低く、逆に患者さんを混乱させることも、残念ながらあります。

 また、マスコミも誤解をさせていることが時にあると思います。報道では、「みんなで励まそう」とするような傾向がとても強く、本人に積極的に関わるような行動を、素晴らしいというように推奨してしまうものもあり、それも良くないと思います。「静かに見守ってあげる」とことを第一に、患者本人が積極的に関わってくれることを望む時には行うと考えてもらった方が良いのではと思います。

 また、マスコミの行動の中で良くないと思うのは、本人や家族にインタビューをすることです。突然の病気で、本人も家族も混乱していますし、病気治療で本当に大変です。家族自体も第2の患者といわれるように、大変な精神状態にあったりします。家族なら良いわけではなく、そっとしておいてあげるべき対象です。もう少し配慮が必要ではと思います。

【Q4】がんの有名人に「かけるべき言葉」「かけるべきではない言葉」とは?
【A】「『必ず治るよ』の安易な励ましは適切ではない」

 言葉というのはとても難しくて、人により感じ方も違うので、これは必ず良い/良くないというのは言い切れないです。しかし、皆さんが多くかけてしまう言葉である「必ず治るよ」などの安易な励ましはあまり適切でないと思います。

 がんの患者自身も、そう簡単なものではないという現実を痛いほど知っているので、その安易な励ましは、うれしくは思わなかったり、逆に傷つけさえすることもあります。もちろん患者にもよるとは思いますが、気をつけないといけない言葉でしょう。

 逆に「見守っているよ」「困ったことがあったら言ってね」というような、静かに見守っていることを伝える言葉が良い場合もあります。

【Q5】日本でのがん公表が患者にとってプラスになるためには?
【A】「そもそも公表しないことも立派な手段。がんへの理解が進めば……」

 そもそもとして、がん患者さんは病気を公表しないといけないわけではありません。とてもプライバシーに関わることですし、日本の現状では多くの誤解や攻撃も受けることですので、公表しないことも立派な手段です。

 この点でも、マスコミは病気の公表を称賛するような報道を行うことがあり、問題だと思っています。このような報道が「病気を公表しなければならない」という圧力になってしまうので注意が必要です。

 公表自体に伴う現在の問題は、先ほど触れた点です。繰り返しになりますが、日本は病気と過去の行いを結びつける傾向の強い国なので、「がんになったということは、何か過去に悪いことをしたのでは」と発想をする人が多く、そのため、がん患者さんは何か悪い生活習慣をしていたのではと責められることがあります。また、検診の効果を過度に理解している人もいて、検診をサボっていたからだというような批判も、患者が公表しにくくしている点です。

 「善意の攻撃」も怖いものです。多くの人が良かれと思って、たくさんの善意からくるアドバイスを押し付けてきます。それを断ると人間関係が悪くなることもあり、効果がないとわかっているものに付き合わされたりということもあるので、とても難しい問題です。

 現時点では、がんの公表にはさまざまな問題があるのが事実です。しかし、それも将来変わってもらえればと私は望んでいます。

 がんという病気自体、またがん患者さんへの関わり方への理解が進み、善意の攻撃や、病気の誤解からくる攻撃が減れば、がん患者さんも安心して病気を公表できるようになるのではと思います。そして、周囲の人からたくさんの温かいサポートを受けられて、安心してがん治療が進められるようになれば良いなと願っています。

大須賀覚(おおすか・さとる)
がん研究者。筑波大学医学専門学群卒業。医学博士。現在、米国エモリー大学ウィンシップ癌研究所に所属。日本では脳神経外科医として、脳腫瘍患者の手術・治療に従事。一般人に向け、がん治療を解説する活動を積極的に行い、がん患者やその家族はもちろん、多くの人々から支持を受けている。

ツイッター:@SatoruO
ブログ:「がん治療で悩むあなたに贈る言葉 米国在住がん研究者のブログ」(http://satoru-blog.com/)

池江璃花子選手、堀ちえみさん……有名人から「がん公表」を受けた我々が“すべきでないこと”

 2月12日、競泳女子・池江璃花子選手が、自身のTwitterで「白血病」と診断されたことを明かし、世間に衝撃が走った。2020年の東京五輪でメダル獲得を目指す中、18歳という若さで白血病に冒された池江選手に、多くの人がショックを受け、励ましの言葉を送る中、アメリカ在住のがん研究者である大須賀覚氏のツイートが注目を集めた。

「池江選手の報道を見ると、日本でがんを公表する難しさを感じます。公表すると患者は『善意の攻撃』を受けてしまいます。皆さんが心から良くなって欲しいと願う気持ちは分かります。しかし科学的根拠のない治療を勧められたり、『絶対に治る』のような根拠のない励ましは患者に負担となることもあります」

 このツイートは大きな反響を呼ぶとともに、人々が、あらためて「がん公表をめぐる世間の反応」について考える契機となった。

 同19日には、タレントの堀ちえみさんがステージ4の口腔がん(舌がん)を公表。がん発覚の経緯や治療の経過、闘病の葛藤など、随時ブログを通して発信しており、多くの人がその動向を見守っているが、有名人のがん公表やがんに関する情報発信を、我々はどう受け取るべきなのだろうか。今回、大須賀氏に見解をQ&A方式で寄稿していただいた。

【Q1】有名人のがん公表や情報発信から、我々は何を受け取るべき?
【A】「“真剣”に病気のことを考えるきっかけになる」

 有名人のがん公表は、がんについて勉強する良い機会なので、報道を介して病気への理解を深めてもらいたいと思います。

 皆さん、がんという病気について詳しく勉強する機会を持つことは多くないので、どのような病気があって、どのような症状で発見されて、どのような治療がなされて、どのような経過をたどるのかを知ることができる点では、情報発信も貴重なのではないでしょうか。

 ただ、これには報道される情報が「正しいのであれば」という注釈が入ります。正しい情報でないと誤解を招いてしまい、逆に良くありません。

 病気そのものの理解という以外には、がん患者さんにどのように接するべきなのか、何をしてあげるべきなのかを勉強できるという面もあります。まったくの他人ががんになったという話を聞いても、多くの人は実感がわきにくいです。親身になってどうしようかと考えるまでには至りません。

 それに対して、普段からテレビで良く見ている芸能人などの場合には、比較的身近な人にがんが起こった時のように、かわいそうだ。何かできないか。励ましたいというような感情が湧き、真剣に病気のことを考えることでしょう。自分が好きな芸能人だと、なおさら感情が入ると思います。

 それは、自分が病気になった時にはどうしようかとか、家族や大切な友人が病気になったら、どのように対処しようかとあらかじめ考えることにもつながります。

 ただ、この病気になった人への対処については、報道が必ずしも正しい方向性の報道をしているとは限らず、中には明らかに間違っているのではということを推奨していることもあり、この辺りはまだまだマスコミ側にも改善をお願いしたいところではあります。

【Q2】有名人のがん公表、「マスコミ報道」の問題点は?
【A】「がんになった要因を探るため、過去の行いを振り返るのはよくない」

 まず、マスコミが正確性の低い医療情報を提供するのは大きな問題です。正確性を欠いてしまう原因はいくつかあります。

 一つはがんという病気が多種類の病気の集まりということの理解が低いことに起因します。肺がんと大腸がんでは違う病気ということくらいは配慮していても、例えば乳がん一つとっても、どの種類の乳がんか、どのぐらい進行しているのかで、症状・治療・予後も大きく変わってきます。その辺りの配慮が低いことがあり、時折、誤解を招いていることがあります。

 予防手段の情報についても適切でないことがあります。肺がんはタバコを吸ったことでなるということを、極端に単純化して、過度に強調してしまうことで、タバコを吸わなければ肺がんを完璧に防げたのではないかというような印象を与えてしまったりもします。実際にはタバコを吸っておらず肺がんになる人もたくさんいるわけで、正確性の欠く情報は誤解を与えていることがあります。

 がん検診に関しても、その効果を過度に強調していることがあり、これも検診を受けていれば早くに見つかったのに、それを患者は怠ったというような印象を与えてしまい問題です。検診で早期発見できるがんはごく一部であることや、それも完璧なものでないことなどを、正確に伝えることが重要だと思います。

 もちろん、がんを予防するために喫煙の害を強調することや、がん検診にしっかりとかかるように報道することは、とても大事なことです。ただ、がんという病気の発症機序はとても複雑で、検診も万能ではないので、過度の単純化は時に違う問題を引き起こすことがあるので、注意が必要です。

 あと、芸能人のがん報道で問題なのは、過去を振り返る報道。なぜ、がんになってしまったのか、過去のどのような行いがあって、それが影響したのかを、勝手に詮索して、現在の状況との因果関係を見つけようとすることです。この人はヘビースモーカーだったとか、大酒飲みだったとか、検診を受けていなかったとか、根拠のない治療を受けていたからがんが進行したなどは、典型的な過去を追及する報道です。これは本当に良くないです。

 がんはとても複雑な病気で、たとえ典型的な因果関係があるような生活習慣が過去にあったとしても、それが必ずしも関わっているとは限りません。また、人という生き物は常に完璧な生活をできるわけでは、もちろんありません。誰だって細かく探せば、悪い生活習慣はあるものです。過度に責任追及することは良くないです。また、このような報道は、間接的にほかのがん患者や家族も傷つけることになっています。

 マスコミのこのような報道が影響して、一般の方は、がんに関するさまざまな勘違いをしてしまいます。例えば、生活習慣を完璧にあらためて、検診も毎年受けていたら、がんはならないものだと思い込んでしまうことや、自分や家族ががんになってしまった場合に、強く後悔してしまうこともあるでしょう。がんは誰にでも起こりうる病気です。
報道はどうしても単純明快で、センセーショナルなものを好みます。そのため、誤解を誘導してしまうことが多く、そのことがさまざまな問題を引き起こしています。

【Q3】がんになった有名人に、我々が「してはいけないこと」とは?
【A】「自分の信じる価値観や治療方法を押し付けてはいけない」

 次に、患者さんにどのように接すれば良いのか、どのような声をかけてあげれば良いのかという点について触れます。この点では、個人的にあまり好ましくないと感じる場面に出会うこともあります。

 がん患者さんへの対処というものは、人と人との関係ですので、もちろん100%の人に当てはまる一つの答えがあるわけではありません。そのため、患者さんによっても変わります。それは大前提です。

 ただ、患者さんが不快に思う接し方が、あたかも「良いこと」と誤解されているケースもあり、この点に関しては知っておいてもらった方が良いのかなと思っています。
有名人に限らずですが、家族ではない周囲の人ががん患者さんに対して取る基本的姿勢としては、「距離を保ったまま、とにかく静かに見守ってあげること」「何か困ったことがあったら、いつでも相談に乗ること」だと思います。

 良くないと思うのは、「善意の攻撃」をしてしまうことです。自分が何か行動して、患者さんのためになる何かをしないといけないと思ってしまい、本人や家族に頻回に会いに行ったり、自分が良いのではと思うがん治療に関する情報を、一生懸命に送ったりなどは好ましくありません。自分も不安で何かをしてあげたい、それをぬぐうためにも自分も何か具体的な行動をしてあげたい、その思いは大変にわかります。しかし、患者さんに必要なのは適切な治療をしっかりと進めていくことであり、それを静かに見守ってもらうことです。

 こと有名人の患者さんに対しては、SNSなどを通じて、自分の信じる価値観や治療方法を押し付けようとする人がいますが、これは、むしろ迷惑になってしまうことも多いです。この治療は効果があると根拠のはっきりとしない治療を勧めたりするのも問題になることがあります。がんはとても難しい病気ですので、専門家でない人がネットなどで調べた情報では、正確性が低く、逆に患者さんを混乱させることも、残念ながらあります。

 また、マスコミも誤解をさせていることが時にあると思います。報道では、「みんなで励まそう」とするような傾向がとても強く、本人に積極的に関わるような行動を、素晴らしいというように推奨してしまうものもあり、それも良くないと思います。「静かに見守ってあげる」とことを第一に、患者本人が積極的に関わってくれることを望む時には行うと考えてもらった方が良いのではと思います。

 また、マスコミの行動の中で良くないと思うのは、本人や家族にインタビューをすることです。突然の病気で、本人も家族も混乱していますし、病気治療で本当に大変です。家族自体も第2の患者といわれるように、大変な精神状態にあったりします。家族なら良いわけではなく、そっとしておいてあげるべき対象です。もう少し配慮が必要ではと思います。

【Q4】がんの有名人に「かけるべき言葉」「かけるべきではない言葉」とは?
【A】「『必ず治るよ』の安易な励ましは適切ではない」

 言葉というのはとても難しくて、人により感じ方も違うので、これは必ず良い/良くないというのは言い切れないです。しかし、皆さんが多くかけてしまう言葉である「必ず治るよ」などの安易な励ましはあまり適切でないと思います。

 がんの患者自身も、そう簡単なものではないという現実を痛いほど知っているので、その安易な励ましは、うれしくは思わなかったり、逆に傷つけさえすることもあります。もちろん患者にもよるとは思いますが、気をつけないといけない言葉でしょう。

 逆に「見守っているよ」「困ったことがあったら言ってね」というような、静かに見守っていることを伝える言葉が良い場合もあります。

【Q5】日本でのがん公表が患者にとってプラスになるためには?
【A】「そもそも公表しないことも立派な手段。がんへの理解が進めば……」

 そもそもとして、がん患者さんは病気を公表しないといけないわけではありません。とてもプライバシーに関わることですし、日本の現状では多くの誤解や攻撃も受けることですので、公表しないことも立派な手段です。

 この点でも、マスコミは病気の公表を称賛するような報道を行うことがあり、問題だと思っています。このような報道が「病気を公表しなければならない」という圧力になってしまうので注意が必要です。

 公表自体に伴う現在の問題は、先ほど触れた点です。繰り返しになりますが、日本は病気と過去の行いを結びつける傾向の強い国なので、「がんになったということは、何か過去に悪いことをしたのでは」と発想をする人が多く、そのため、がん患者さんは何か悪い生活習慣をしていたのではと責められることがあります。また、検診の効果を過度に理解している人もいて、検診をサボっていたからだというような批判も、患者が公表しにくくしている点です。

 「善意の攻撃」も怖いものです。多くの人が良かれと思って、たくさんの善意からくるアドバイスを押し付けてきます。それを断ると人間関係が悪くなることもあり、効果がないとわかっているものに付き合わされたりということもあるので、とても難しい問題です。

 現時点では、がんの公表にはさまざまな問題があるのが事実です。しかし、それも将来変わってもらえればと私は望んでいます。

 がんという病気自体、またがん患者さんへの関わり方への理解が進み、善意の攻撃や、病気の誤解からくる攻撃が減れば、がん患者さんも安心して病気を公表できるようになるのではと思います。そして、周囲の人からたくさんの温かいサポートを受けられて、安心してがん治療が進められるようになれば良いなと願っています。

大須賀覚(おおすか・さとる)
がん研究者。筑波大学医学専門学群卒業。医学博士。現在、米国エモリー大学ウィンシップ癌研究所に所属。日本では脳神経外科医として、脳腫瘍患者の手術・治療に従事。一般人に向け、がん治療を解説する活動を積極的に行い、がん患者やその家族はもちろん、多くの人々から支持を受けている。

ツイッター:@SatoruO
ブログ:「がん治療で悩むあなたに贈る言葉 米国在住がん研究者のブログ」(http://satoru-blog.com/)

うさんくささ全開! 東京五輪前に読むべきカオス漫画『ディアスポリス- 異邦警察-』

 皆さんは「インバウンド」っていう言葉をご存じですか? ダイエットに失敗することじゃないですよ! 訪日外国人旅行のことで、最近よく使われています。2020年の東京オリンピックに向けて、今まさにインバウンド景気のピークを迎えつつあります。

 そして、景気がいいということは、人手が足りない。じゃあ、外国人に働いてもらえばいいじゃん、ということで、外国人労働者とか移民の受け入れの話なんかも出てきていますね。カッコよくいうと、ダイバーシティの時代ってことです 。もちろん、お台場のビルのことじゃないです。

 そして、そんな今だからこそ、ご紹介したいマンガがあります。怪しげな外国人と怪しげな日本人がワンサカ出てくるカオスなマンガ『ディアスポリス-異邦警察-』です。 

 脚本:リチャード・ウー先生、漫画:すぎむらしんいち先生のコンビによる作品で、「モーニング」(講談社)で2006~09年まで連載されていました。タイトルの「ディアスポリス」は、「移民」「難民」を意味する「ディアスポラ」と警察の「ポリス」をかけ合わせた造語です。

 舞台は東京。難民認定を受けられない、ワケあり密入国外国人たちがテーマです。悪い奴らもいるが、ほとんどは貧しく悲惨な生活をしている人々。密入国外国人なので犯罪に巻き込まれても警察に相談できないし、医師にも診てもらえない、仕事の働き口もない……そんな弱者である「裏都民」たち を守るために作られた秘密組織が「異邦都庁」、通称・裏都庁です。

 裏都民には独自の法律、住所登録、納税があり、選挙権もあります。しかも、デキの良い(偽造)外国人登録証やパスポートまで与えられます。さらに裏都民の専用の病院、学校、銀行、郵便局も警察も全部そろっています。もちろん、全部「裏の」ですけど。 

 主人公は裏都庁公認の異邦警察の署長・久保塚早紀。闇でしか生きられない異邦人を犯罪から守り、時には厳しく罰する国籍不明の男。昔「異邦人」をヒットさせたシンガー久保田早紀が元ネタですが、それをわかる人は、そこそこ年食ってる人に違いありません。

 久保塚は、名前こそ日本人ぽいですが、実際の国籍や過去は不明。アフロヘアに顎ヒゲといううさんくさいルックス。ケンカはイマイチですが、困っている異邦人に対しては人一倍面倒見がよく、裏都民たちに信頼されています。

 本作の魅力は、なんといっても作品全体に漂う「うさんくささ」。これに尽きます。すぎむら先生の描く国籍不明のアクの強いキャラクターたちは、本作のうさんくささの演出に一役買ってい ますし、なにより脚本のリチャード・ウー先生がまたアレです。だって、長崎尚志名義で『20世紀少年』『MASTERキートン』といった有名作品を手がけるれっきとした日本人なのに、わざわざ本作では怪しげなアジア人風のペンネームに変更してるんですから。超くせー(褒め言葉)。

 登場人物たちもみんな、どこか憎めないうさんくささです。久保塚の「相棒」として刑事になる男、「鈴木」は、もともと東大卒のエリート銀行員。しかし、50億円横領の罪をかぶらされ、逃亡犯の身となり、過去を捨てて裏都民になったのです。潜入捜査のために顔をとびっきりのイケメンに整形するも、肥満体型 のため彦摩呂似になってしまったという面白キャラです。

 裏都庁の都知事「コテツ」も、都知事らしからぬうさんくささ。年齢不詳のミャンマー人で、常にアロハシャツにサングラス、葉巻というスタイル。イサームという元テロリストで、裏都庁最強の女戦士をボディーガードに雇ってています。

 裏都庁のNo.2として助役を務める中国人の阿(アー)さん。表向きはネズミ・ゴキブリ・スズメバチなどの害虫駆除会社・「 アーさんの店」を経営していますが、中国で悪徳警官殺しをして国を追われた裏都民です。

 裏都庁公認の医師、邱(チュウ)先生は、不法入国者のため無免許のモグリ医師。裏都民の中でも評判のヤブ医者で、腕の悪さは自他ともに認めるところ。いや、自分で認めるなよ……。

 こんな感じでどいつもこいつも、日本にいてほしくない怪しい人物ばかりなのですが、実はやむを得ない事情があり、悲しい十字架を背負っている人たちばかりであることが、後々のエピソードを通してわかってくるのです。

対立する日本人も、割とうさんくさい

 裏都庁は普通の日本人には全く知られていないシークレットな存在ですが、その存在に気づき、日本から抹殺しようとしている組織があります。その名はシャドー・オブ・ポリス、通称「S・O・P」。表向きは警備会社ですが、実態は警察を汚職などの理由でクビになった奴らの集まる、警察OB組織です。

 ほかにも、元牧師が組長を務める新宿のヤクザ・黒銭会とか、全身に蝶の入れ墨を施した詐欺師で初代裏都知事の山本、裏都庁も表の都庁も支配しようとする悪徳政治家・暁天栄作、そして本作品の裏ボスとなる正体不明の男「はだかの王様」などなど、うさんくさい日本人がいっぱい登場します。どいつもこいつも、一般市民であれば誰一人として関わりたくないタイプです。

裏都民の国籍がカオスすぎて、何言ってんだかわからない

 登場人物の大部分が密入国外国人のため、いろんな国籍の言葉のセリフが飛び交うのも本作の特徴です。中国・韓国・タイ・フィリピン・ロシア・トルコetc……要所要所には日本語訳が入っているものの、面倒くさいからか、大部分は日本語訳なしのそのまんまです。

「ニイ ンゴイドオ セイ ア」「ジャングリー」「カカーヤ ニェブリヤートナステ」「チャィウェラーイークノイ」「アークォン ヴィー トイトイ ホンテー- ドゥアザーケット ルアン クオイクン」

 作中、普通に飛び交う謎のセリフの数々……。すげーカオス。何言ってるんだか、全然わかりません。

 本作は、格闘マンガとしての側面もあります。初めはヘナチョコだった久保塚ですが、ロシアから来たユーリという男の元でロシア最強の格闘術「システマ」の修行をしたことで、宿敵S・O・Pの刺客達 に対しても負けない強さを身につけます。それと同時に、作品の格闘技色も強くなっていきます。

 それに合わせるかのように、久保塚を倒すための刺客たちもパワーアップ。イスラエルの格闘術「クラウ マガ」とか、フィリピンの棒術「カリ」とか、カンボジアの古武術「ボカタオ」の使い手などが登場します。

 空手とかテコンドーとか、ボクシングとかではなく、全然聞いたこともない格闘技名ばかりなので、てっきり創作なのかと思っていたのですが、ググったらどれも実在の格闘技でした。あるのかよ! マニアックすぎるだろ!!

映画化、そして続編へ

 本作は2016年に松田翔太主演でドラマ化、そして映画化されており、原作マンガのほうも「999」篇という新エピソードの続編が出版されています。アフロだった久保塚が、ドレッドヘアになっており、さらにうさんくささがパワーアップしています。ドレッドヘアの警察署長とか、ヤバイですよね。

 というわけで、インバウンドで外国人だらけのカオスになりつつある日本ですが、『ディアスポリス -異邦警察-』を読んでおけば、いろいろと異文化コミュニケーションに対する心構えができるのでお勧めです、という話でした。こんなにもうさんくさい外国人が出そろっているマンガは、たぶんほかにはありません。

(文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん <http://ablackleaf.com/>)

◆「ザオリク的マンガ読み」過去記事はこちらから

内田裕也さん死去「代表曲なし」の理由と“ロックンローラー”の在り方

 ロックミュージシャンの内田裕也さんが17日早朝に亡くなった。79歳だった。内田さんといえば、毎年恒例となっている『ニューイヤーロックフェスティバル』の主宰などで知られる。ただ、ミュージシャンとしては「代表曲、ヒット曲なし」ともいわれる。これは不名誉な言葉ではなく、内田さんの“ロックンローラー”としての在り方を示しているといえる。

「内田さんは高校在学中にエルヴィス・プレスリーに憧れ学校を中退、その後は多くのバンドを渡り歩きます。1966年のビートルズ来日時はソロで前座を務め、アニマルズの『朝日のない街』のカバー曲を披露していますね。当時の内田さんは26歳であり、凛々しい姿が垣間見えますね」(芸能ライター)

 内田さんの音楽志向はあくまでも洋楽のカバーであり、もともとオリジナルの楽曲への興味は薄かったといえる。そんな内田さんを巻き込んで1970年代はじめに起こったのが「日本語ロック論争」である。

「これは当時、先鋭的な音楽雑誌として知られた『ニューミュージック・マガジン』(ミュージックマガジン)誌上で行われた意見交換を指します。もともとアメリカからの輸入音楽であるロックを、日本語で歌うべきか、オリジナルに忠実に英語で歌うべきかが論点となりました。英語派についたのが内田さんのほか、鈴木ヒロミツらが在籍したザ・モップスです。対する日本語派は大滝詠一、細野晴臣らが在籍したはっぴいえんどのほか、ボブ・ディランらのフォークミュージックに影響を受け日本語で歌っていた岡林信康も加わりました。今からすれば『何を争っているのか?』という話ですが、実際この論争に決着を付けたのは日本語と英語をまぜこぜにした歌詞を歌った矢沢永吉、ジョニー大倉が在籍したキャロルの登場によってです。このスタイルは今のJ-POPでは当たり前のものとなっていますね」(同)

 さらに内田さんは、日本人のロックバンドが海外進出するにあたり英語は不可欠というスタンスも主張していた。実際にジョー山中をボーカルに据えたフラワー・トラベリン・バンドをプロデュースし海外でも活躍している。表裏問わない音楽仕事を長年にわたって行っていたのが内田さんであり「代表曲」に収まる人ではなかったのだ。
(文=平田宏利)