人気恋愛ハウツーブログ「ハッピーエンドを前提として」(https://www.zentei-happy-end.com/)のウイさん(36歳未婚彼女ナシ)が、青春時代に夢中になった『あいのり』の新シリーズをウォッチ!
<※これまでのあらすじはこちらから>
#17 去り方にこそ人間の本質が現れる――AI、華麗に散る
いよいよ東大卒のエリート・AI(エーアイ)が、博多の狂犬・でっぱりんに告白するところから幕を開けたエピソード17。生まれて初めて書いたというラブレターを読み上げるAIですが、なんでだろう、ラブレターとでっぱりんの顔を交互に見るAIの顔が過去一番ブサイクです。これまでの輝きを失っているような……。常に冷静でスマートな立ち振る舞いだった知的な男を、人間臭い「告白」という行為がそうさせているのでしょうか。知識で武装しても、本番に弱いタイプだったのか? でも、そんなAIにめちゃくちゃ好感が持てます。
しかし、告白の最中から、“あ、これダメだな。振られるな”ということがわかってしまいます。でっぱりんがずっと泣いているんです。OKする気なら、ケタケタ笑ってるはず。告白された時も、その日の夜も、翌朝も、ずっと泣いてる。告白を断るのが視聴者にも丸わかりなのです。なんてわかりやすい女、でっぱりん。
案の定、AIは振られてしまうのですが、最後はあっぱれでした。でっぱりんとの別れ際「最後に一言だけ言わせてもらってもいい? 泣き顔もかわいいね」と一言。これはかつて、でっぱりんが落ち込んで泣いている時にAIが秒で笑顔にした名ゼリフなのですが、これを使うことで最後に強いくさびを打ち込んだはずです。今後どうなるかわかりませんが、でっぱりんが失恋して日本に帰っても、誰かと結ばれて日本に帰ってから別れても、真っ先にAIに連絡すると思います。僕は人間の価値は別れ際に現れると信じていますが、AIは最後まで完璧な立ち振る舞いでした。AIの旅の唯一のエラーは、恋した相手がでっぱりんだったことです。
AI、今ごろ日本で友達から「お前、でっぱりんかよ。なんで?」って言われていると思うけど、大丈夫。君には、もっと穏やかで優しい女性が必ず現れる。素晴らしいフォロワーとなる大人の女性が現れるから。そして、その時気づくはず。でっぱりんじゃなくてよかった、と。
でも、できれば結ばれてほしかったです。もっと正確に言うと、でっぱりん中心に回る『あいのり』に飽きてしまいました。ようやくでっぱりんや修羅場に頼らない新しい『あいのり』の幕開けが見られると思っていたのに……。そこだけが残念です。
#18 トムが桜子にアタック開始も、あいのりは”でっぱりん劇場”で終わってしまうのか
AIを降ろしたラブワゴンは中央アジアのキルギスを進みます。しかし、ここで問題が。冒頭「キルギスはあいのりシーズン2最後の国」というアナウンスがされるので。非常にまずい展開です。このまま終わったら『あいのり』は男女7人、真実の愛を探す旅ではなく“福岡の狂犬でっぱりん劇場”で終わってしまうのです。僕たちが10代の頃に夢中になったのは、主役がコロコロ替わる『あいのり』でした。このままでは、ずいぶんと違うものになってしまう気がします。
そのでっぱりん、AIを振ってから元気がありません。美容師の英くん(今さらですが、ガンバ大阪の元日本代表、遠藤選手に似てきた。つまりガチャピンにも似ている)とさっさと結ばれて帰ればいいのに。AIロスでしょうか。もし、この先シーズン1のように、ラブワゴンでは結ばれなかった2人が日本で再会して結ばれるような演出をシーズン2でもやったら、めちゃくちゃ失望しますけどね。非日常で旅をしながら結ばれる、という『あいのり』の根源を揺るがしかねません。
しかも、でっぱりんは英くんにAIのような立ち振る舞いを求めます。「英くんは優しいイメージしかない。怒ったりしたところ見たことない」と言うのです。つまり、AIのように泣いたり怒ったりしなさい、というメッセージです。感情の表現には個性があり「これが正解」なんてものはないはずなのに、自分が振った男の長所をほかの男に求める。ますますアンチでっぱりんになってしまいそうです。英くんも、いつも眠そうな目を早く覚ませばいいのに。
新メンバーにもがっかりしました。心底がっかりしました。呼ぶ予定だったメンバーが土壇場で来られなくなったという理由で、『あいのり』の童貞AD・たいぞーがメンバーとして入るのです。しかも、たいぞーはカザフスタンから同行していたため、メンバーとはすでに顔なじみ。そもそも、急に来られなくなるような可能性のある人物を採用したりするのでしょうか? 無理があります。キルギスが最後の国だから、新メンバーを呼ばなかったのでしょうか? とにかく、めちゃくちゃシラけます。過去最低の展開。全然面白くもなんともない。こんな展開だったら6人のまま旅を続け、それぞれができる限りの結末を迎えてほしかった。
そんな中、ようやく泣き虫パティシエのトムが劇団主宰・桜子にアタックを開始するのですが、ここでもでっぱりん。トムを呼び出し、アドバイス。決してでっぱりんが悪いわけではないのです。でっぱりんに依存し、そこから抜け出せない『あいのり』の展開に疑問を抱いてしまいます。ずいぶんと前から桜子、みゃあ、じゅんきという、めちゃくちゃ個性的でポテンシャルを持ったメンバーが完全に脇役扱いにされてしまっているのです。
そして、最後の最後に、エピソード1に登場していたシャイボーイの登場。なかなかインパクトが大きいメンバーだったので「お? どうした?」と思いましたが、再登場の理由が「英くんとなかなか進展がないでっぱりんのピンチを救うために歌を届けに行く」とのこと。ここでもでっぱりん……。
恐らくあと3話前後で、シーズン2は終わりを迎えます。このまま“でっぱりん劇場”で終わるのか、視聴者が驚くような展開があるのか、いちファンとして見守りたいと思います。
◆毎週木曜新エピソード配信中『あいのり Asian Journey SEASON2』<https://www.netflix.com/jp/title/80174280>
ウイさんの初の著書『ハッピーエンドを前提として』(KADOKAWA)3/15に発売されます。彼氏がいてもいなくても、結婚しててもしてなくても、女も男も、みんなで読みたい恋愛指南書です。