中居正広の独立に業界では否定的、テレ朝では新番組? 稲垣吾郎『ゴロウ・デラックス』も新展開はあるのか

春の番組改編時期が差し迫り、テレビ業界ではまだ真偽不明の情報が錯綜中。TBS深夜枠で形を変えながら15年続いてきた稲垣吾郎さんの番組枠が消滅という噂には、アツコもお怒りモードです。

 一方、ジャニーズ事務所のタレントである中居正広さんにも、レギュラー番組終了報道と独立の噂が飛び交っていますが、こちらは業界内では「今はなさそう」と見られているとか。その理由とは?

 皆さん、ごきげんよう。アツこと秘密のアツコちゃんです!

 「ついに、吾郎ちゃんまでがぁ」と稲垣吾郎命の先輩記者が涙ながらに連絡してきたのは、二週間ほど前のこと。もう皆さんご存知だろうけど『ゴロウ・デラックス』(TBS系)がこの春改編で終了すると内定しちゃったらしくて。SMAP解散後に、長年続いてきた草なぎ剛くんや香取慎吾くんの地上波レギュラー番組が次々と終わっていったから、いつかは吾郎ちゃんにもこんな日がくるとは思っていたんだけど、ついに訪れてしまうのね。

 SMAPが解散してからというもの、毎改編ごとにドキドキハラハラしながら改編タイムテーブルを待って、そこに『ゴロウ・デラックス』のタイトルがあると「よかった、今クールは続投だわ!」とホッと胸を撫で下ろして喜び合う……の繰り返しでね。“新しい地図”になってからも引き続き同じように放送されている『ゴロウ・デラックス』は吾郎ちゃんファンはもとより、新しい地図ファンにとっても心の拠り所になっていたのよ。

 深夜の放送だけど視聴習慣のついた「ちょっと刺激的で良質な読書バラエティー番組」で、毎回、作家さんご本人が登場して著書を紹介していく『ゴロウ・デラックス』。吾郎ちゃんと外山惠理アナがその場で本の一部分の“ここぞという場面”を朗読してくれるんだけど、ナレーションも上手い吾郎ちゃんの声は耳に心地よくて、情景が動き出していくかのようでうっとりしちゃうの。

 作家さんの執筆時の苦労話や知られざるプライベート等をトークしながら根掘り葉掘り聞き出していくのも新鮮だったし、深刻な活字離れを嘆く出版社や本屋さんにも支持されていたしね。吾郎ちゃん命の先輩はシャンパンやワインを傾けながら見ていて、木曜深夜は見終わってからあーだこーだと感想を言い合うのが常。だから金曜日のアツはいつも寝不足気味だったんだけど、それはそれで心地よかったのに。今回は「TBSよ、お前もか!」と思わざるを得なくて、とてつもなくガッカリよ。

 と言っても、正式発表されたわけじゃないからまだ一縷の望みはあるハズなんだけど……。とりあえず余りの動揺に自分でも驚いちゃっているので、正気を取り戻すためにもちょっと番組の今までを振り返ってみる事にするわね。

稲垣吾郎がプライベートを明かすこともあった貴重な番組
 『ゴロウ・デラックス』は2011年の4月にスタートした番組で、当初は小島慶子さんが出演していらしたの。合うような合わないようなこの組み合わせは斬新で、小島さんはベテランらしく淡々と番組を進行されていて。でも今でも忘れられないエピソードがあるの。ある時、著名な男性大物作家さんが虫の居所でも悪かったのか、突然、小島さんに対して怒り出して番組を中断させちゃう展開に。見ているこちらも何が気に触ったのか全く分からず、キョトンとしちゃったけど、吾郎ちゃんは慌てず騒がず場を収めて。

 その後、吾郎ちゃんにこっそり真相を聞きに行ったら、「小島さんは立派だったよ。番組内では庇うわけにはいかなくて申し訳なかったけど、小島さんは番組を続けるべく冷静に対処されていて凄い人だなって思った。まぁ作家さんは色んな人がいるからね。常人の考えや常識は通用しない違う世界観を持つ人もいるんだなって改めて勉強になったよ」って、何でもない事のように言っていたのが忘れられないわ。さりげなく小島さんをフォローする優しさにも大感動よ。

 2014年4月からは局アナである外山さんが新たに参戦されたんだけど、この2人は「独身同士のアラフォーコンビ」で息ピッタリ。外山さんとの掛け合いだからこそポロリと出ちゃう「アラフォーシングル生活のお楽しみと悲哀」トークは超絶面白くて聞き逃せなかったしね。外山アナのご実家は、アツも子供の頃からよく食べに行ってた「言問団子」を経営されていて、慶応卒の正真正銘のお嬢様。なんだけど、何だかとてもフレンドリーで気遣いのできる優しい女性で、吾郎ちゃんファンにも絶大な人気と信頼を得ている珍しい女性アナウンサーなのよね。SMAPの解散等で揺れ動いていた時期も動じる事なく、安定の存在感を醸し出していてくださって。吾郎ちゃんも「面と向かってはなかなか言えないけれど、外山さんには本当に感謝してる」って、ゴタゴタの最中も言ってたぐらいよ。

 紙面のインタビューでは家族ネタは定番で「お父さんとお母さんのゴルフウェアがペアルックだったよ~。恥ずかしかったけど微笑ましかったな」とか「甥っ子が反抗期に入ったぁ」なんてよく話してくれるんだけど、テレビではあんまりしないでしょ。でも『ゴロウ・デラックス』では滅多にしないお父様との思い出なんかもサラリと話していたし、吾郎ちゃんのプライベートが覗き見出来てスペシャル感もたっぷりだったのに。

 どんなに他の仕事が忙しくても課題図書はしっかり読んでいて、アツたちにもオススメしてくれた吾郎ちゃん。「今夜は眠くてもうダメだ。今週は収録までに間に合わないかもと思っても、ページをめくるといつの間にかどっぷり浸かって読んでるって感じ。本当に世界が広がったよ」っていつも言っていて。外山アナも課題図書は必ず読んでらしたしね。特に番組恒例となった年に一度の「芥川賞・直木賞勢ぞろいSP」は見応えがあって好評だったし、吾郎ちゃんは番組を通して様々な作家さんとプライベートでも交流を持つようになって。名文書きの吾郎ちゃんだから「凄い刺激になる」と嬉しそうだったわ。

 テレビに慣れていない作家さんも多いのだけど、吾郎ちゃんと外山アナが自然体で迎えてくれるからスタジオの空気はいつもほんわか。そうそう、ADという立ち位置で登場する山田親太朗くんは毎週、最後に「消しゴムはんこ」を作ってお披露目するんだけど、それはもうプロ級の腕前。ゲストである作家さんの顔を消しゴムにカッターナイフや彫刻刀を用いて彫って加工していくんだけど、「いつもスタッフから直前に言われるんで、マジ時間がないんですよ」と言いつつも、たった1人で楽屋にこもって真剣に作っている姿はあのオチャラケた感じとは打って変わって、ちょっと感激しちゃうくらい。

 あくまで真面目な読書トークショーなんだけど、吾郎ちゃんのヘアメイクを担当していた菊りんこと菊地勲さんの姿がチラリと見切れた事もあったし。しかも小倉優子さんとの離婚騒動でドタバタしている時期で、そんなタイミングでうっかり見切れちゃうなんて、番組サイドの遊び心に業界人はみんな「あ~、傷心の菊りんが頑張って仕事してる。赤坂に行けば会えるのか」とニンマリよ。

 スタジオ中央にデデーンと鎮座ましましてる金色の大きなダルマさんも印象残しすぎでしょ。でもあのダルマさんのすぐ後ろにはスタジオの出入り口があって、収録途中にスタジオを出ようとするとテレビに写っちゃう事も多くて、実は出入りはとっても大変だったのよ。「何故あの位置に扉が?」、「金の巨大ダルマにも隠せない人の出入り」が波乱を生むスタジオでもあったのよね。

中居正広が独立するならキスマイもセット
 思えば吾郎ちゃんがTBSで深夜番組を始めたのは2004年4月スタートの『吾郎の細道』から。それから変遷を重ね『吾郎のソナタ』、『Goro’s Bar』、そして『Goro’s Bar プレゼンツ マイ・フェア・レディ』、『G.I.ゴロー』、『哀愁探偵1756』、現在の『ゴロウ・デラックス』と続いて。色んな収録、ロケにも同行したなぁ。吾郎ちゃんは多くの女芸人さんたちからも「王子様扱い」をされるモテモテっぷりで、どの番組のスタッフとも信頼しあい強い絆があったのに、TBS深夜との15年の深いお付き合いももはやここまでなのかしら? 今ね、アツは『初めて恋をした日に読む話』にどっぷり浸かっているんだけど、本当に『ゴロウ・デラックス』打ち切りなら、TBSへの思い、ダダ下がりよ。

 まぁそんな話はカンケーないから置いといて。テレビ局サイドだけの責任ではないだろうけど、こんな噂が出ちゃう時点で、不貞腐れる視聴者及び吾郎ちゃんファンがいっぱいいるであろう事はご承知おきくださいね。最後の砦が失われる一大事なんだから(涙)。

 吾郎ちゃんだけじゃなく、最近はかつてのメンバー・中居正広さんにも「レギュラー番組が2本、終了するらしい」との噂もあって、巷では「中居くんも独立か?」と言われているけれど。

 でもね、テレビ朝日のスタッフに聞いてみたら「中居くんは新しい番組が始まるから、それで終了するだけ。独立はしないんじゃないかなぁ?」との事。まもなく新番組の詳細が発表されるようだからご心配なく、って。本当かしら?

 ただ、中居さんが可愛がっている事務所の後輩・Kis-My-Ft2もテレ朝で深夜に放送中の『10万円でできるかな』が4月から月曜夜8時台に進出。大人気のお笑いコンビ・サンドウィッチマンと共に頑張る実験バラエティー番組なんだけど、キスマイにとってはグループ初のゴールデン帯レギュラー番組となるわけなの。これはもう「中居効果」としか言いようのない展開!

 ちなみに先週もキスマイについて書いてその時は解禁前だったのだけど、キスマイはNHK BSプレミアムで放送中の『ザ少年倶楽部プレミアム』の新MCを務める事も発表されたから、実は業界では「中居くんも、中居くんに付いて行くだろうと言われていたキスマイも次々と新展開が待ち構えているから、独立は考えにく い」と言われているわ。

 だったら……と思わざるを得ないのは、吾郎ちゃんにだって新展開があってもよくない?  そりゃ地上波だけが全てじゃないけど、やっぱり地上波でレギュラー番組があるって、「いつもそこにいてくれる感」があって安心するし。CMでは毎日、吾郎ちゃんもつよぽんも慎吾くんも、その顔を見る事が出来るけど、番組がすっかり無くなっちゃうのはちょっと寂しいしね。

 新しい地図は先日、東京・調布市の武蔵野の森スポーツプラザメインアリーナで独立後、初の単独ファンミーティングを行って、会場には多くのファンが来場。今まで出来なかったお見送りやファンと一緒のゲームなんかもして、歌とダンスのパフォーマンスでも魅了してくれて、満足感たっぷりのイベントだったのよ。公開中の吾郎ちゃんの主演映画『半世界』も評価が高いし、別に不満は全然ないけど、でもやっぱり最後の砦まで取り上げなくてもよくない?  彼らは何1つ悪い事なんてしていないのにぃー。

 願わくば『ゴロウ・デラックス』にも新展開がありますように。吾郎ちゃん命の先輩のお酒の量がこれ以上、増えない事も祈りつつ、聞きたいのは朗報のみ。「桜散る」の頼りは届きませんよう、どうかどうかお願いしますね。TBSさん!

人種問題を描いたオスカー候補のバディムービー『グリーンブック』『ブラック・クランズマン』

 2月25日(日本時間2月26日)に発表される米国アカデミー賞で作品賞ほか各部門の有力作と目されているのが、ピーター・ファレリー監督の『グリーンブック』とスパイク・リー監督の『ブラック・クランズマン』だ。どちらも“人種差別”を扱った実録バディムービー。コメディを得意とするピーター・ファレリー監督、アフリカ系米国人の視点から辛口映画を撮り続けるスパイク・リー監督のそれぞれの持ち味が生かされた作品となっている。

 LA暴動を予見した『ドゥ・ザ・ライト・シング』(89)でのブレイク以降、ブラックムービーを牽引してきたスパイク・リー監督。近年は低迷気味だったが、元潜入捜査官ロン・ストールワースの原作小説をベースにした『ブラック・クランズマン』は、デンゼル・ワシントン主演作『マルコムX』(92)と並ぶ彼の代表作となりそうだ。白人至上主義を唱える秘密結社KKK (クー・クラック・クラン)を黒人刑事が潜入捜査したという冗談のような本当の話を描いている。名優デンゼル・ワシントンの息子ジョン・デヴィッド・ワシントンの初主演作というのも興味を惹く。

 舞台は1970年代の米国コロラド州。ロン(ジョン・デヴィッド・ワシントン)はコロラドスプリングス警察署の初の黒人刑事となる。目指すは警察界のジャッキー・ロビンソンだが、ロンも黒人初のメジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソン同様に仕事仲間からの偏見に悩まされる。そんな彼の初めての捜査は、過激さで恐れられていた“黒人解放組織”ブラックパンサー党の演説集会へ潜入すること。黒人のロンでなければ務まらない任務だった。

 次なるロンの潜入先はKKK。新聞広告でKKKがメンバーを募集していることを知り、さっそく電話するロン。黒人がいかに愚かな人種であるかを捲し立て、KKK幹部にすっかり気に入られる。ロンとコンビを組むのは、白人刑事のフィリップ(アダム・ドライバー)。ロンが電話でKKKに近づき、実際にはフィリップが接触することに。ロンとフィリップは、まるで二人羽織のような奇妙な潜入捜査を始める。

 電話で差別主義者に巧みに成りすますロン。彼の台詞には真実味があった。それはなぜか? ロンはこれまでに自分が言われて傷ついてきた言葉や言われるといちばん嫌なことを、そのまま口にした。ロンが自虐的な言葉を吐けば吐くほど、KKKの幹部は大喜びした。潜入捜査とはいえ、このときのロンはどんな気持ちだったのだろうか。

 シリアスな社会派ドラマとブラックな笑いの世界とのギリギリの狭間を狙った『ブラック・クランズマン』。映画界における人種差別についてのトリビアも多く盛り込まれている。1915年に公開されたD・W・グリフィス監督の『國民の創生』はハリウッド初の長編映画として有名だが、KKKはこの古典映画の中では正義の覆面ヒーローとして描かれている。その後もハリウッドでは白人ヒーローが活躍する映画ばかりが製作され続け、その反動から70年代になって黒人ヒーローを主人公にした『黒いジャガー』(71)や『スーパーフライ』(72)などの“ブラックスプロイテーション”が誕生した。ロンが勤める警察署だけでなく、スパイク・リー監督が暮らす映画界も偏見だらけの歴史の上に成り立っている。

 2016年のアカデミー賞授賞式に呼ばれていたスパイク・リー監督は「俳優部門の候補者は白人ばかり」と批判し、出席をボイコットする騒ぎがあった。この一件がなければ、マーベル初の黒人ヒーローもの『ブラックパンサー』(18)が今年のアカデミー賞作品賞にノミネートされることもなかっただろう。

 もうひとつの『グリーンブック』は、『メリーに首ったけ』(98)などの爆笑コメディを大ヒットさせてきたファレリー兄弟のお兄ちゃんピーター・ファレリーの単独監督作。実在した黒人ピアニストのドクター・ドナルド・シャーリーとナイトクラブのオーナーだったトニー・リップとの交流談を映画化したもので、これまでのようなお下劣ギャグは控えめ。その分、米国社会に根強く残る人種差別が浮かび上がる人間ドラマに仕上げてある。

 こちらの時代設定は1960年代。主人公となるトニー(ヴィゴ・モーテンセン)はNYのナイトクラブの用心棒を務めているコワモテの男だ。とはいえイタリア系移民らしく、妻のドロレス(リンダ・カーデリーニ)と2人の息子のことを溺愛している。ナイトクラブが改装するため仕事を失ったトニーは、ドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)の運転手として雇われる。一流ピアニストであるシャーリーが米国南部をツアーすることになり、ボディガードを兼任する形で声が掛かったのだ。粗野なトニーと繊細な心を持つシャーリーとの奇妙なコンビの旅がこうして始まった。

 タイトルとなっている“グリーンブック”とは、米国南部を旅する黒人たちにとっては必携だったガイドブックのこと。リンカーン大統領による「奴隷解放宣言」から100年が経っても、米国の南部州には「ジム・クロウ法」と呼ばれる人種隔離法が残されたままだった。黒人が利用できるレストランやホテルは限られており、トニーはグリーンブックを見ながら車を運転することになる。

 ファレリー作品の特徴は、『愛しのローズマリー』(01)では肥満体、『ふたりにクギづけ』(03)では結合性双生児など、社会的マイノリティーの視線が入っている点にある。『グリーンブック』の主人公トニーは黒人のシャーリーと一緒に旅をすることで、それまでは気づかなかった人種差別の実態を目の当たりにすることになる。シャーリーは主宰者に招かれてきた来賓なのに、コンサート会場のトイレを使わせてもらえない。普段は裏社会のゴロツキを相手に暴力三昧な生活を送っているトニーだが、彼が黙っていられないほどの社会的暴力にシャーリーは耐えていた。なぜ人種偏見の強い米国南部を、シャーリーはわざわざツアーして回るのか。その謎が物語後半に明かされる。

 水と油の関係だったトニーとシャーリーだが、いくつものトラブルを乗り越えるうちに次第に距離が近くなっていく。愛妻家のトニーは手紙を綴ることを日課にしている。インテリのシャーリーの出番だった。高い教養を身に付けているシャーリーは、妻ドロレスに愛情がしっかり伝わる文章のレトリックをトニーにレクチャーする。シャーリーに手紙を添削してもらうことで、トニーの文章力は格段にアップする。

 ここで描かれる手紙とは、一種の比喩表現だろう。手紙を綴るという行為は愛情表現全般を意味するメタファーだ。ピアノのレッスンと同じように、人の愛し方も良きお手本が身近にあればすぐに上達する。逆に悪い手本しかないと、人を傷つける方法ばかり覚えることになる。無教養でガサツな用心棒だったトニーだが、孤高の天才シャーリーと旅をすることで、離れて暮らす家族のことをよりいっそう深く愛するようになっていく。

 アカデミー賞の行方以上に、ファレリー作品のファンにとって気になるのは、『グリーンブック』に弟ボビー・ファレリーの名前がクレジットされていないことではないだろうか。配給に尋ねたところ、たまたま今回は参加できなかっただけで、ケンカ別れしたわけではないらしい。それを聞いてホッとした。賞レースが落ち着いたら、また兄弟コンビで『帰ってきたMr.ダマー バカMAX!』(14)みたいな猛烈バカ映画をつくってくれるに違いない。
(文=長野辰次)

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『グリーンブック』
監督/ピーター・ファレリー 脚本/ニック・バレロンガ、ブライアン・カーリー、ピーター・ファレリー
出演/ヴィゴ・モーテンセン、マハーシャラ・アリ、リンダ・カーデリーニ
配給/ギャガ 3月1日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
C)2018 UNIVERSAL STUDIOS AND STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC. All Rights Reserved.
https://gaga.ne.jp/greenbook/

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『ブラック・クランズマン』
原作/ロン・ストールワース 監督・脚本・製作/スパイク・リー 音楽/テレンス・ブランチャード
出演/ジョン・デヴィッド・ワシントン、アダム・ドライバー、トファー・グレイス、コーリー・ホーキンズ、ローラ・ハリアー、ライアン・エッゴールド、ヤスペル・ペーコネン、ポール・ウォルター・ハウザー、アシュリー・アトキンソン、アレック・ボールドウィン、ハリー・ベラフォンテ
配給/パルコ 3月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開
C)2018 FOCUS FEATURES LLC, ALL RIGHTS RESERVED.
http://bkm-movie.jp/

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【ジャニーズマンガ】「キッター社長とヅャニーさん」【『ヅャニーさん』第74回】

芸能界で大活躍する、ヅャニーズ事務所の名物社長・ヅャニーさんの日常をお届け☆ ヅャニーズ・アイランドの社長に就任したキッタ―。張り切ってJr.の選考を始めたところへ……?

 

【マンガ】路上の占い師は信用できるのか――「破滅」と占われたあの日【23回】

「酒に強くも弱くもないわたしは、よくお酒に飲まれる」――。

20代から酒に飲まれつづけた漫画家・緑丘まこが酒と出会いと黒歴史を綴る、飲んだくれコミックエッセイ。土曜のひとり飲みのおともにどうぞ。

第23回:占い師とわたし・前編

――「30代独女、それでもお酒がやめられない」次回の更新は3月9日(土)になります。お楽しみに!

緑丘まこ(みどりおか・まこ)
兵庫県育ちの30代独女。漫画とゲームとお酒をこよなく愛する。
センベロ居酒屋やレトロなレストランを発掘するのが休日の楽しみ。
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容姿や年齢より「使った金額」! ホス狂いたちが繰り広げる、担当ホストのエースをめぐる闘争

 ホストにハマりすぎている女たち――通称“ホス狂い”。「ホストに多額のカネを貢ぐ女」というイメージだけが横行する中、外の世界からはわからない彼女たちの悲喜劇がある。「ホストにハマらなかったら、今頃家が建っていた」という、新宿・歌舞伎町では名の知れたアラサー元風俗嬢ライター・せりなが、ホス狂いの姿を活写する。


 今日は、ホストクラブがまだ開いていないので、代わりに近所のロイヤルホストからこの原稿を書いている。

 前回、OLがホストにハマって風俗嬢になり、月に200万円を使うようになるまでの道のりについて話した。しかし、そのことについて、ひとつ補足をしておきたい。この200万円というのは、全部が全部「担当への純度100%の愛」でなしえたと断定することはできない。さまざまな要素が課金を加速させている側面がある。その一つが「女同士の戦い」だ。

 今日はこの不毛とも言える闘争について書いてみたい。

 好きなホストに会いにホストクラブへ足を運ぶのに、誰と戦うというのか。それは、「被り客」である。「ライバル」と読む。嘘だ。そのまま「かぶりきゃく」だ。

 この「被り」とは「指名がかぶっている」ことを指す。つまり、被り客とは「同じホストを指名している、ほかの女性客」のことである。もちろんこれは主観での言葉なので、被り客側から見れば、自分自身が被り客ということは忘れてはならない。全員が全員、お姫様(ホストクラブで、客は「お姫様」と呼ばれる)であり、にっくき被り客なのだ。

 ホス狂いたちは、営業時間以外にも、日夜、この被り客と場外乱闘を繰り広げている。そのフィールドは、インターネット空間かリアルの場所かは問わない。試しに、Twitterで「被り客」と検索してみてほしい。……どうだろうか。それはそれは、恐ろしい世界が広がっていただろう。

 もちろん私も例に漏れず、被り客は嫌いだった。被り客も私が嫌いだったはずだ。「殺してやる」と間接的に言われたこともある。私の知人モエ(仮名)は、一緒にホストクラブに行ったとき、被り客にグラスを投げて追い出されていた。私もついでに追い出された。

 夜職の人が集うネット掲示板「ホスラブ」には、お客さんの名前や勤務先を特定するような書き込みが投下される。まったく物騒な話である。

 ほかのお客さんなんて、気にしなければいいのに。そう思うかもしれない。私も最初はそう思っていた。なぜ被り客に敏感になるのか。なぜ、私たちは被り客を攻撃するのか。一見無益な女同士の争いを展開するのか。リアルでも、ネットでも。単なる憂さ晴らしではない。実は合理的な理由があるのだ。

 それは、担当ホストのお客の中で一番お金を使い、大事にされる「エース」を目指すならば、ほかのお客さんに勝たなければいけないからだ。つまり、ライバルがいてこそ、エースは存在できる。彼女らに勝利してこそ、初めて1番になれるのだ。それは孤独なタイムアタックではない。各者一斉スタートで1位を競うレースである。ただし、たまに圧倒的経済力をもって乱入してくる選手もいる。

 レースに勝ちたければ、現状認識が大切だ。もし、自分がエースでないとしたら、まずは己の立ち位置を確認する必要がある。自分の上には何人の被り客がいるのか。あといくら使えば「トップ=エース」をとれるのか。常にそれを脳内にマッピングしながら走るのだ。

 それを再現してみたのが、下の図だ。昔、脳内メーカーがはやったが(ちなみに私の脳内は全て“無”だった)、それと似たような試みだ。震えよ、これがホス狂いマッピングだ。

 この図は、横軸をホストへ使う金額、縦軸をホストからどれくらい大事にされるか、つまり良い待遇を受けるか、で示したホス狂いのマッピングである。縦の糸はホスト、横の糸は私(の頑張り)、と考えてもらえればわかりやすいだろうか。

 中心の金額は0ではないが、図の左側は要するに「お金を使っていない人」と認識して問題ない。お金を使っていない人の存在は一旦忘れて説明しよう。

 前回書いたホス狂いの階段、というのは、この図の中心から右上へ昇っていくことを指す。使う金額が上がるにつれ、担当ホストから大事にされるようになる。お金を使っていても、ホストへの態度が悪ければ対応も悪くなり、「痛い客」になる。そこそこの金額で、そこそこの接客を受けているお客たちは「エンジョイ勢」と呼べるだろう。この人たちが、実は一番幸せなのかもしれない。マラソンで言えば自分のペースでのんびり歩いている人たちだ。

 ホストクラブの世界は「一番お金を使っていて」、「一番大事にされている」お客が一番偉い、という価値観で成立している。たまに、エースと結婚するホストがいる。それは「一番偉いエース」のさらに先だろう。ここに到達するのは、めちゃくちゃ難しい。あるかどうかもわからない。

 コロンブスはインドだと思ってアメリカに到達したが、エースもきっと同様である。ついにゴールへ到達したと思っても、また別の大陸なだけのことがほとんどだ。とはいえ、ホストクラブの中では、お金を使えば容姿や年齢に関係なく、一番のお姫様になれる。ある意味ではわかりやすい価値観だ。そして、一番のお姫様には1人しかなれないけれど、1人だけではお姫様になれないのだ。

 余談ではあるが、店側もそういったホス狂いの心理を熟知していて、1日の営業終わり間際に、その日の売り上げナンバーワンのホストが歌を歌う「ラストソング」という制度を導入している。冷静に考えなくても謎の奇習であるが、「ラストソングを、私の横で歌ってほしい」というホス狂いたちの気持ちに火をつけ、レースを盛り上げるのだ。ちなみに、歌舞伎町のホストクラブで一番多く歌われている曲はKinKi Kidsの「愛のかたまり」だという。

 少し話がそれたが、要するにホス狂いの世界で自分がどの位置にいるかということを確認するためには、嫌いな被り客のことも注視しなければならないのだ。楽しみたくてホストに行っているのに、なんとも皮肉な話である。

「私たち、こういう関係じゃなかったら友達になれたかもね」

 これは先ほどのモエが、バーでたまたま一緒になった被り客のお姉さんに実際に言われた台詞だ。まるで戦場のような価値観である。

 まぁ、雲の上にある見えないゴールに向かって1人で走り続けるのはつらいから、ときにはライバルも必要なのかもしれない。願わくば、ゴールには担当ホストが立っていてほしいものである。

せりな
新宿・歌舞伎町の元風俗嬢ライター。『マツコが日本の風俗を紐解く』(日本テレビ系)で、 現役時代のプレイ動画を「徹底した商業主義に支配された風俗嬢」 と勝手に流されたが、 ホストに貢いでいたのであながち間違いではない。その他、デリヘル経営に携わるなど、業界では知られた存在。 現在も夜な夜な歌舞伎町の飲み屋に出没している。
Twitter

【バックナンバー】
第1回:歌舞伎町の元風俗嬢が語る、愛しき“ホス狂い”たち――「滑稽だけど大真面目」な素顔
第2回:担当ホストに月200万円……OLから風俗嬢になった女が駆け上がった「ホス狂い」の階段

 

『エージェントWEST!』ラケット競技に弱い重岡大毅が「ジャニーズやで?」と発奮し、フレスコで大健闘

重岡大毅 ジャニーズWESTのメンバーが「人に役立つミッション」に体当たりで挑む『エージェントWEST!』(朝日放送)。2月16日深夜放送回は、重岡大毅がマイナースポーツに挑戦し、あわよくば日本代表を目指す「スーパーアスリート重岡」のコーナーが放送された。

 今回挑戦するスポーツは、ブラジル発祥のフレスコボール。卓球ラケットより一回り大きなラケットを使用し、7メートル離れたパートナーと5分間ラリーを行う競技だ。総打数が得点となり、ボールが落ちれば-2点。この競技の最も大きな特徴は、2人が競い合うのではなく、協力し「思いやり」を持ってラリーを続けるスポーツだということ・・・

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風俗嬢万引き犯と連絡先を交換……! 万引きGメンの「タブー」犯した後輩の思い出

 こんにちは、保安員の澄江です。先日、帰宅途中の電車内で、数年前にうちの事務所を退職したSちゃんと偶然に再会しました。

「澄江ねえさん、ご無沙汰しています」
「あら、Sちゃん! あなた、心配してたのよ。お元気だった? すっかり大人っぽくなって……」
「私、来年で40歳になるんです。さすがに、落ち着きましたよ」

 いまから、およそ15年前。入社したてだったSちゃんのインターン研修を担当したのは、私でした。当時、まだ24歳だったSちゃんは、ギャル系のメイクで、髪も金髪。初現場となる小さな町のショッピングモールに、猫のキャラクターがプリントされた黒のスウェット上下という軽快すぎる服装で出勤してきた時には、まさに度胆を抜かれたような気分にさせられたものです。どう見ても、保安員には見えない。そう表現すれば聞こえはいいかもしれませんが、どちらかといえば万引き犯に近い雰囲気になっているので、そこを褒めるわけにもいきません。

「あなた、その髪の色、研修の時に注意されなかった? そんなに目立っていたら、仕事にならないわよ」
「すみません。部長に言われているんですけど、帽子で隠せばいいかなと思って……」
「いいわけないでしょう。それに服装も少し派手。キャラクターのついた服は目印になるから、現場では着ない方がいいわよ」
「店内で浮かないように、近所のスーパーに行く時の恰好で来たんですけどね……」

 そう話してはいますが、場違いな感じが強く、存在自体がうるさい感じで、とても目立ってしまっています。

「メイクも、ちょっと考えなさいよ。目の周り、そんなに黒くしていたら、すぐに顔を覚えられちゃうじゃない。奇抜なメイクは、お店にも嫌がられるから、挨拶の前に落としてきなさい」
「え? スッピンは、マジでツラいんですけど……」

 いわゆるギャル系である彼女は、社会経験が少ないようで、目上の人に対する言葉づかいも知らないようでした。こんな派手な子に、保安員が務まるのだろうか。きっと、すぐに辞めてしまうことだろう。事務所の採用基準や教育効果を疑問に思いつつ、不貞腐れる彼女を一喝して半ば強制的にメイクを落とさせた私は、なるべくSちゃんの姿を見られないようにして、店長に挨拶を済ませたことを覚えています。

 その後、周囲の予想に反して長期にわたって勤務を続けたSちゃんは、めきめきと腕を上げて、いつしかベテランの保安員になっていました。パンダのようなメイクと金髪といったスタイルを貫き通した結果、彼女を気に入って指名する店長も現れ、ある時期においては事務所のマスコット的な存在にまでなっていたように思います。私自身、Sちゃんとは何度も一緒に現場に入り、仕事上のパートナーとして多くの捕捉事案を共有してきました。なかでも、同年代の女性常習者に対する扱いは特に熱心で、親身に寄り添う姉御肌な感じの説諭が記憶に残っています。そんな彼女が退職したのは、とある女性常習者の供述がきっかけでした。

「ねえさん、ちょっと相談があるんですけど……」

 出勤時、待ち合わせ場所である駅の改札にノーメイクで現れたSちゃんは、いつになく深刻な顔で言いました。なにかあったなと、嫌な予感を抱きながら話を聞きます。

「担当しているAで、何度か捕まえたことがある常習の女の子がいるんですけど、話を聞いたら、子どもの頃から身寄りがなくて、ずっと風俗で働いてきたって言うんです。寂しいから万引きしてるって泣くし、話しているうちに仲良くなっちゃったので、万引きしたくなったら止めてあげるから連絡してって感じで、前回、捕まえた時に連絡先を交換しちゃったんですよ。そしたら、さっき警察から電話がかかってきて……」

 捕まえた被疑者と連絡先を交換するのは、服務規程に反する行為で、懲戒事由に相当します。報復はもちろん、さまざまな観点から見てリスクが高いため、どんな事情があっても交換しないのが鉄則なのです。

「逮捕された女の子が、私が休みだということをメールで知ったことで万引きがしたくなったと供述しているらしくて……。できれば、ガラウケも私に頼みたいと話しているみたいなんです。私、どうしたらいいですかね?」
「あなた、それ大変なことよ。事務所に報告して、すぐ警察に行ってきなさい」

 事務所に報告させると、その場で出勤停止となったSちゃんは、ここから直接警察署に出向いて事情聴取を受けることになりました。電話口の部長さんから、随分と厳しいことを言われたようで、気の強いSちゃんの目に涙が溜まっているのがわかります。

「ねえさん、あたし、もうダメかもしれないです」
「ちゃんと話せば、大丈夫よ。悪いのは、その女なんだから」

 目に見えるほどの絶望感に包まれたSちゃんの姿は、見ていて痛々しいほどでしたが、末端職員の私にできることもありません。出勤前で時間もないことから、大丈夫と励まして、警察署に送り出すほかないのです。その日の勤務は、Sちゃんのことが気になってしまったためか集中できずに、なにひとつ成果を出せないまま終了してしまいました。

 顔馴染みの刑事さんから共犯扱いの取り調べを受けたというSちゃんでしたが、被疑者とやりとりしていたメールの内容から疑いが晴れると、当たり前のことですが何らの処分を受けることなく解放されました。しかし、被疑者と連絡先を交換したうえ、共犯の嫌疑をかけられたことを重くみた事務所は、クライアントへの面目を保つためなのかSちゃんを解雇してしまったのです。

 Sちゃんと会うのは、それ以来のこと。ずっと気にかけていたので、顔を見ているだけで、さまざまな思いが溢れ出てきます。

「仕事帰り?」
「はい。いまはデパートで、レジ打ちやっているんです」
「保安は、もうやらないの?」
「怖い思いもしたし、どうしても情が入ってしまうので、もうやりたくないですね。ねえさん、ケガしないように気をつけてくださいね。近いうちに、ゆっくり飲みましょう」

 別れ際に、あらためて連絡先を交換した私たちは、それぞれに到着した別方向の電車に乗り込むと、手を振り合ってお互いを見送りました。離れ行く電車を目で追いつつ、直接言えなかった言葉を心の中で呟きます。

(あの時、助けてあげられなくて、ごめんね……)

 少し混雑する車内で、そっと涙した私は、二人で過ごした現場の日々を思い出しながら家路につきました。
(文=澄江、監修=伊東ゆう)

坂口健太郎『イノセンス』実は社会派ドラマ!? 報道やネットのあり方に切り込み賞賛の嵐! 

(これまでのレビューはこちら

 坂口健太郎主演ドラマ『イノセンス〜冤罪弁護士』(日本テレビ系)の5話が2月16日に放送され、平均視聴率9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 前回から0.7ポイント増となった今回ですが、なかなか2桁に届かず。このままこの調子でいくのでしょうか?

 ではでは、今回もあらすじから振り返りましょう!

■部活中に起こった事件の真相は……

 高校のフェンシング部で起こった体罰事件で加害者となった顧問・高松洋介(豊原功補)の弁護を担当しすることとなった拓(坂口)と楓(川口春奈)。

 高松は部活練習中、生徒・藤里(清水尋也)を剣でついたところ、不整脈による心停止を起こし転倒。藤里は運よく一命はとりとめたものの、高松は業務上過失傷害の容疑で在宅起訴されてしまった。

 拓は事実関係を調べようと、藤里の自宅に赴くが母親から門前払い。さらに、裁判で証言するといった副部長・田代(柾木玲弥)は以前から藤里が高松から暴力を受けていた。当日もパワハラするところを見たと証言。一気に窮地に陥る。

 そんな中、拓は事件現場となった体育館の床下収納庫に焼け焦げた跡を見つけ、ある事実を見つける……といった内容でした。

■報道のあり方に一石を投じる!

 最近、一方的な報道の仕方が問題になっていますが、今回はそれに一石を投じる内容になっていました。

 加害者である高松は本当は生徒想いのいい顧問なんです。ですが、今回の事件が起こったせいで、根掘り葉掘り過去を書かれ、さらにパワハラ顧問と言われ、家族にも被害が発生。で、ネットでは集中攻撃。そういった部分を描き、さらに登場人物たちのセリフでも疑問を投げかけ、視聴者に問題提起していたんです。

 ちなみに、このネットや報道問題を『スキャンダル弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)でも使っていたのですが、こちらはそれを逆手に弁護するといった内容で、ちょっといただけないなと。まあ、娯楽的な内容のドラマなので仕方ないかと思うのですが、あまり茶化さないほうがよかったなと思っていただけに、とてもいい展開だなと。

 同ドラマは冤罪がメインですが、こういった裏部分が面白いだけに、今後も社会問題に切り込んでいってほしいです。

■自殺する理由に説得力に欠ける

 現代の報道やネットのあり方を描いたとことはすごくよかったですが、一方で、残念な部分も。

 まず、裁判で部員が証言するんですが、これが、成人と同じ扱いで、顔も実名も晒されてしまっている点。部員は未成年ですから、通常の裁判では顔を隠し、実名を伏せるなどの対応をするはず。ドラマの演出で晒すようにしたのかもしれませんが、リアル感を出すためにも実際の裁判のように描いで欲しかったです。

 それと、今回の真相は被害者の藤里が顧問の高松からの期待にプレッシャーを感じたことと部内いじめに耐えかねて、自殺を考え、高松に責任をかぶせてやろうと、収納庫に電気を発生させる装置をおきそこから高松の剣に電磁波を流し、自分の胸を突かせたというのが真相。ですが、ここで一つ疑問が残るのが、自殺したくなった理由に説得力がないんですよね。そんなに嫌なら断固として「俺はやめる!」と言い張ればいいだけで……。

 こういう風に高校生の犯行と描きたいなら、短絡的な思いつきでやってしまって、 取り返しのつかなくなってしまったとしないと、リアリティが無いんですよね〜。検証が優先し、そういう内容にしたのでしょうが、これは失敗かと思いました。 

■川口春奈にようやく存在感が

 先週やっと、相棒として活躍し始めた楓ですが、今回はやっと存在感が生まれ、あのうざったさが一切なくりました(涙)!

 というのも、楓が前の事務所を辞めた理由が「上司からのセクハラ」だったことが判明。そしてその上司が他にもセクハラ事件を起こし、マスコミに叩かれることになったことで、楓の苦悩がやっと描かれ始めたんですが、これでやっと、存在感が!

 この上司によるセクハラが今後、ドラマでどう描かれるのか。すごく楽しみですし、これに拓がどう関わってくるのか。そこの点も楽しみです。

 以上、5話のレビューでした。

 次回は友人を射殺したという事件。容疑者は素行が悪く限りなく黒であると言われているため、すでに苦労しそうなフラグが。また、拓が弁護士を目指すきっっかけが判明するということで、面白そう。放送を楽しみに待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

坂口健太郎『イノセンス』実は社会派ドラマ!? 報道やネットのあり方に切り込み賞賛の嵐! 

(これまでのレビューはこちら

 坂口健太郎主演ドラマ『イノセンス〜冤罪弁護士』(日本テレビ系)の5話が2月16日に放送され、平均視聴率9.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 前回から0.7ポイント増となった今回ですが、なかなか2桁に届かず。このままこの調子でいくのでしょうか?

 ではでは、今回もあらすじから振り返りましょう!

■部活中に起こった事件の真相は……

 高校のフェンシング部で起こった体罰事件で加害者となった顧問・高松洋介(豊原功補)の弁護を担当しすることとなった拓(坂口)と楓(川口春奈)。

 高松は部活練習中、生徒・藤里(清水尋也)を剣でついたところ、不整脈による心停止を起こし転倒。藤里は運よく一命はとりとめたものの、高松は業務上過失傷害の容疑で在宅起訴されてしまった。

 拓は事実関係を調べようと、藤里の自宅に赴くが母親から門前払い。さらに、裁判で証言するといった副部長・田代(柾木玲弥)は以前から藤里が高松から暴力を受けていた。当日もパワハラするところを見たと証言。一気に窮地に陥る。

 そんな中、拓は事件現場となった体育館の床下収納庫に焼け焦げた跡を見つけ、ある事実を見つける……といった内容でした。

■報道のあり方に一石を投じる!

 最近、一方的な報道の仕方が問題になっていますが、今回はそれに一石を投じる内容になっていました。

 加害者である高松は本当は生徒想いのいい顧問なんです。ですが、今回の事件が起こったせいで、根掘り葉掘り過去を書かれ、さらにパワハラ顧問と言われ、家族にも被害が発生。で、ネットでは集中攻撃。そういった部分を描き、さらに登場人物たちのセリフでも疑問を投げかけ、視聴者に問題提起していたんです。

 ちなみに、このネットや報道問題を『スキャンダル弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)でも使っていたのですが、こちらはそれを逆手に弁護するといった内容で、ちょっといただけないなと。まあ、娯楽的な内容のドラマなので仕方ないかと思うのですが、あまり茶化さないほうがよかったなと思っていただけに、とてもいい展開だなと。

 同ドラマは冤罪がメインですが、こういった裏部分が面白いだけに、今後も社会問題に切り込んでいってほしいです。

■自殺する理由に説得力に欠ける

 現代の報道やネットのあり方を描いたとことはすごくよかったですが、一方で、残念な部分も。

 まず、裁判で部員が証言するんですが、これが、成人と同じ扱いで、顔も実名も晒されてしまっている点。部員は未成年ですから、通常の裁判では顔を隠し、実名を伏せるなどの対応をするはず。ドラマの演出で晒すようにしたのかもしれませんが、リアル感を出すためにも実際の裁判のように描いで欲しかったです。

 それと、今回の真相は被害者の藤里が顧問の高松からの期待にプレッシャーを感じたことと部内いじめに耐えかねて、自殺を考え、高松に責任をかぶせてやろうと、収納庫に電気を発生させる装置をおきそこから高松の剣に電磁波を流し、自分の胸を突かせたというのが真相。ですが、ここで一つ疑問が残るのが、自殺したくなった理由に説得力がないんですよね。そんなに嫌なら断固として「俺はやめる!」と言い張ればいいだけで……。

 こういう風に高校生の犯行と描きたいなら、短絡的な思いつきでやってしまって、 取り返しのつかなくなってしまったとしないと、リアリティが無いんですよね〜。検証が優先し、そういう内容にしたのでしょうが、これは失敗かと思いました。 

■川口春奈にようやく存在感が

 先週やっと、相棒として活躍し始めた楓ですが、今回はやっと存在感が生まれ、あのうざったさが一切なくりました(涙)!

 というのも、楓が前の事務所を辞めた理由が「上司からのセクハラ」だったことが判明。そしてその上司が他にもセクハラ事件を起こし、マスコミに叩かれることになったことで、楓の苦悩がやっと描かれ始めたんですが、これでやっと、存在感が!

 この上司によるセクハラが今後、ドラマでどう描かれるのか。すごく楽しみですし、これに拓がどう関わってくるのか。そこの点も楽しみです。

 以上、5話のレビューでした。

 次回は友人を射殺したという事件。容疑者は素行が悪く限りなく黒であると言われているため、すでに苦労しそうなフラグが。また、拓が弁護士を目指すきっっかけが判明するということで、面白そう。放送を楽しみに待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

木村拓哉、アジア進出の経済効果は「少なくとも数百億円」――ジャニーズ海外展開の皮算用

 激動のきっかけとなったのは、2016年末のSMAP解散だろう。メンバーの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾はジャニーズを退所して「新しい地図」として出発。中居正広と木村拓哉は事務所に残留し、それぞれソロで活動している。

そんな中、中居の2つの冠番組『中居正広の身になる図書館』(テレビ朝日系)『ナカイの窓』(日本テレビ系)が今春終了すると報じられた。中居のテレビ露出が減少していくことは明らかだが、これと対照的にバラエティ番組に相次いで出演するなど、目下、大活躍中なのが木村だ。

公開中の主演映画『マスカレード・ホテル』のPRのため、精力的にテレビ出演。べテランジャニーズで、ここまで活動する者はいないだろう。CMも、コロコロチキンペッパーズ・ナダルと共演した“ギヤ王”が印象的な動画配信サービス「GYAO!」や、現在放送中のリーバイス「LEVI'S ENGINEERED JEANS」など5社と契約している。

 そんな木村が新天地として熱い視線を注いでいるのは、成長著しい中国、インドネシアなどのアジア市場だと言われている。芸能ライターはこう語る。

「木村がアジア進出に熱心なのは、ジャニーズ事務所の後ろ盾があるから。事務所としても、少子高齢社会を迎え、縮小していく国内市場に頼っているのは心もとない。木村をジャニーズ海外進出の足がかりとし、ゆくゆくは国際的なスターを生み出したいと思っている」

 事務所としては慎重の上に慎重を重ねてサポートをしたいところだろう。そんな、アジア展開の切り込み隊長となった木村だが、アジア最大の市場にして懸案の中国進出は、実は「順調といって差し支えない状況」(同)という。

昨年12月には中国語圏最大のSNS「Weibo(微博)」に公式アカウントを開設し、100万フォロワーを突破した。また、先に述べたリーバイスの新CMでは中国出身のミュージシャン、リア・ドウと共演。リアの母親は中国の大人気アーティスト、フェイ・ウォンで、木村はウォン・カーウァイ監督の香港映画『2046』(2004)で彼女と共演している。18年12月には、台湾のファッションショー『ASIA FASHION AWARD』に出演し、こちらは中国本土でも話題になっている。

◎木村の経済効果はピーク時以上で「少なくとも数百億円」

 東南アジアのインフルエンサーマーケット事情に詳しい経営者のA氏は、「具体的な金額を挙げるのは難しい」としながらも、木村がアジア進出した場合の影響力について、こう語る。

「もし本格的に中国へ拠点を移し、従来のようなペースで活動したらピーク時の1.2~1.5倍、ひょっとすると2倍近くの経済効果を生み出すと見て間違いないと思います。中国国内では、そもそもSMAPの知名度も高いですし、木村さん一家の工藤静香さんやKoki,さんも知られています。木村さんは、ある意味日本の“セレブリティ・ファミリー”として認知されているのです」

 木村のアジア進出は全盛期を超える、「少なくとも数百億円」の経済効果が見込めるというのだ。背景にあるのはもちろん、中国を筆頭に著しい経済成長を遂げているアジア市場だ。

「トップ女優、ファン・ビンビンさんの巨額脱税が発覚して以降、テレビ出演のギャラは中国でやや下落気味ではあります。それでも、明らかに日本よりは高く設定されていて、バラエティだとギャラは3~5倍。また、CM出演料という面でも、グローバル企業は成熟しきった日本市場よりは、伸び盛りの新興市場に宣伝予算をかける傾向があり、特にインドネシアやシンガポールなど東南アジア一帯はそれが期待できます」(前出のA氏)

 事実、グローバルに展開するとあるドイツ系自動車メーカーの宣伝担当者は「売り上げにおける期待値や市場の大きさから見ても、広告費は日本より中国の方が高い」と語っている。

 木村もWeiboのフォロワーが何百万人となった瞬間、「アジアのインフルエンサーとして一気に価値が上がり、莫大な広告収入を生み出す可能性がある」(同)という。

◎中華系グローバル企業との仕事も内定

 また、ジャニーズと中国といえば、2018年8月に“山P”こと山下智久が中国映画『REBORN(邦題:サイバーミッション)』(日本公開2019年1月)に、アジアにおけるスターの1人として出演している。しかし「木村さんがアジア進出したらインパクトはそれ以上」と、A氏は語る。

「日本でも圧倒的な存在感を誇る木村さんが本格的に中国進出したら、アジア進出の開拓者になれます。また、ジャニーズ事務所は国内だと、ネット露出は一部を除いてNGなどといった規制がありますが、海外なら柔軟でしょう」

 ここまで聞くと、アジア進出の成功は間違いないように感じられるが、ではジャニーズ事務所が実際に本腰を入れるのはいつになるのだろうか。これについてもA氏は、「近々発表になるが、とある中華系グローバルIT企業が、木村とタッグを組んで作品を発表することが決まっている」と明かす。恐らく、それが木村の新たなアジア進出ののろしとなる。

 昔からのファンとしては、木村が海外に出ていくのはうれしい反面、どこか悲しい気持ちがあるのも事実。しかし、ジャニーズ事務所、ひいては日本の芸能界に新たな風を吹き込むためにも、中国へと乗り出す木村の新たな挑戦を、ここはそっと見守り、背中を押したいと思う。
(伊能タタタカ)