松田ゆう姫の“タメ口キャラ”が大不評! 実はもっとも「父・優作」気質だった?

 近ごろバラエティ番組に出ずっぱりの松田ゆう姫のキャラクターが不評だ。ゆう姫は俳優の松田優作を父に、女優の松田美由紀を母に持つ。さらに2人の兄も俳優の松田龍平、松田翔平であり、芸能一家のサラブレッドといえる。

 現在はミュージシャン活動と並行してモデルとしてCM出演を果たしている。しかし、誰にでもタメ口をきく態度に「生意気すぎる」「ムカつく」「礼儀がなっていない」と非難が殺到しているのだ。ゆう姫は、中学卒業後カナダとアメリカに留学しているため「バイリンガルゆえに日本の常識に合わない部分がある」といった扱いがなされているが、「これは文化の違いじゃなく親のしつけの問題」といった指摘もある。

 だが、ある意味ではゆう姫はもっとも父親である優作の気質を受け継ぐ存在であるかもしれない。

「優作は高校を中退後、弁護士を目指してアメリカへ渡っています。しかし英語の習得に挫折し帰国。アメリカへの愛憎はずっと持ち続けており遺作となった『ブラック・レイン』でハリウッド進出を果たした時には『アメリカを撃つ』思いもあったようです。さらに優作は激情家で、喧嘩早い性格でも知られています。ゆう姫も07年に兄の翔平と夕食の献立をめぐり、警察が出動する騒ぎを起こしていますから、パッションは優作気質といえるかもしれません」(芸能関係者)

 さらにゆう姫と優作には、共通の要素もある。それが音楽だ。

「優作は歌手活動を行っておりいくつかの作品をリリースしていたほか、内田裕也主宰の『ニューイヤーズロックフェスティバル』へも出場経験があります。しかし、肝心のクオリティは良く言えば『味がある』となるのでしょうが、実際のところは『下手の横好き』といったものです。大胆にも兄2人が手を出さなかった音楽活動を行う彼女はある意味ではもっとも優作らしいといえるかもしれません」(同)

 ゆう姫には早くも強力なアンチが湧いているが、その分、注目されている証拠ではあろう。父に同じく、ひたすらに我を貫くゆう姫の活躍に期待したい。
(文=平田宏利)

トム・ブラウン『ダウンタウンDX』では結果残せず?「浜田雅功も冷たい目で……」

 6日放送の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)に、トム・ブラウンが登場した。昨年度の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)において決勝進出者中、唯一の非吉本芸人として出場し合体ネタでインパクトを残したコンビである。審査員の立川志らくからは「なんなんですか。あなたたちは」と呆れられつつも驚かれたコンビとしても知られる。『M-1』では爪痕を残したといえるが、『ダウンタウンDX』では思ったように活躍できなかったといえるだろう。

 番組の始まりは2人の出会いのエピソードトークが披露されるも、なぜだかスポンサークレジットがかぶさってしまう。さらに、この日の放送のために用意してきた新ネタを披露。出演者の勝俣州和が5人合体するネタで、同じく出演者の哀川翔なども交えるも、会場が大きく沸いている様子はない。彼らの奥に見える、ダウンタウン・浜田雅功の目もどこかしら冷たかった。

 さらに、ボケのみちおの四畳半アパートの様子も紹介され、ガスが止められているので、電子レンジでお湯を沸かして湯船に入れて暖を取っている映像も流された。ただ、若手芸人としてはありがちなエピソードではあろう。

「番組冒頭では、みちおがペンギン柄のニットは『ボディプレスしたら映った』といったボケが取り上げられていましたが、その後のトークの部分はかなりカットされていたと見られます。やはり番組にうまくハマらなかったようですね。その日のゲストの名前を出した合体ネタも、ウケはイマイチでした。芸人の中にはネタは面白くても、個性が強すぎるあまりバラエティ番組のひな壇にハマらないタイプがいますが、トム・ブラウンはそれに当てはまるのかもしれません」(放送作家)

 トム・ブラウンにとっては手痛い経験となってしまったようだ。今後の活躍に期待したい。
(文=平田宏利)

大原櫻子、戸田恵梨香の“大激怒”エピソードバラすも、「あざとい」「わざわざ言う?」と批判の嵐に 

 女優の戸田恵梨香が、共演した子役たちに厳しく注意をしたということが話題になっている。

 2月4日、戸田は共演の大原櫻子や佐久間由衣、平松恵美子監督と一緒に、都内で行われた映画『あの日のオルガン』(2月22日公開)プレミア上映会に出席。戸田は映画にて太平洋戦争末期の保育園のリーダー的保母さんを演じたが、大原から「整列するシーンで子供たちがふざけてしまってまとまらない時に、恵梨香さんが『うるさい!』と一言いった」と撮影時のエピソードを披露。

 それを言われた戸田が「言い方~!」と苦笑していると、平松監督も「いやいや、もっとすごかった」と暴露。戸田は「子役の9割が関西の子たちだったので、それにつられて私も兵庫出身なので『うるさいねんっ!』と……。初めて怒りました」と告白していた。

 この戸田の子役に対する注意について、ネットでは「サバサバしてていいじゃん」「叱るのって嫌われる勇気がある人にしかできないと思う」「スタッフでも子役のマネジャーでもなくて主演女優って立場の人がちゃんと叱れるってなかなかできることじゃないと思う」「おこれる大人、いいと思うよ」と絶賛の声が続出。

 しかし、平松監督に関しては「むしろ女優にそういう仕事をさせてしまう現場を恥じねばいけないと思うよ、監督なら」という苦情の声が。そして、公の話で戸田の話を持ちだした大原に対しても「こういう場面で話す大原さんみたいなタイプあざといよね。人の下げネタを言うの」「わざわざそれを言っちゃう大原櫻子……」と批判の声が上がっている。

「たしかにこの“主演女優が子役に注意”話は、イメージ的にどう転ぶかわからないので話すのを迷うネタではありますよね。よほど印象的だったので、ポロッと言ってしまったのでしょうが……。関西出身でトーク上手の戸田さんゆえに、本人が笑い話にしてくれたものの、例えば優しい印象のある綾瀬はるかさんが同じネタを共演者に振られたとして、同じ着地点にたどり着けたかといえばどうか。きっとファンは怒鳴る綾瀬はるかさんというものにショックを受けるでしょうし(笑)。そう思うと、大原さんは今後、気をつけたほうがいいのでは」(映画関係者)

 株を上げた戸田、株を下げてしまった大原。大原は、今後は共演者のエピソードを話す際は内容に気をつけたほうが良さそうだ。

少数民族出身で初の快挙! 中国芸能界”注目度No.1”のエキゾチック美女って!?

 中国の大手インターネットメディア「テンセント」が、2018年にネットで注目された芸能人ランキングを発表。女優のディリラバ(迪麗熱巴)が女性部門の1位に輝いた。

 ディリラバは、新疆ウイグル自治区のウルムチ市出身の26歳。彫りの深いエキゾチックな顔立ちと、身長168㎝、体重47kgという抜群のスタイルを武器に、モデルや女優として活躍している。男女問わず支持されており、中国のサッカーチームでプレーする、元ブラジル代表のアレシャンドレ・パトの“お気に入り女優”として、海外でも話題になった。

 彼女の中国版Twitter「微博」公式アカウントのフォロワー数は6,000万人を超え、レディー・ガガのTwitterのフォロワー数にも迫る勢いだ。

 彼女は上海戯劇学院を卒業後、2013年に地元新疆のテレビドラマで女優デビュー。15年放送のドラマ『克拉恋人』で人気を集めた。その後も話題作に出演し、全国区の人気を獲得していく。18年には、中国のテレビ番組に関する賞『中国電視金鷹奨』で、観客賞と女優賞をダブル受賞した。

 ちなみに、少数民族出身の芸能人が中国の人気ランキングで1位になるのは異例なこと。中国の主要民族である漢族が芸能界でも大部分を占めており、制作されるドラマや映画でのメインキャストは基本的には漢族であることが多い。結果的に、人気の俳優も漢族がランキング上位となりやすい。そんな中でのディリラバの1位は、ある意味、快挙なのだ。

 中国の芸能界に詳しいライターは、ディリラバの人気の背景についてこう見る。

「以前はドラマや映画がヒットすることで、演じた役柄を通じて女優たちは人気を獲得していましたが、今はSNSに自撮り写真をアップしたりすることで、知名度を上げています。彼女の顔は立体的な美しさで特徴があるし、覚えやすい。SNSなしでは、ここまで人気を獲得できなかったはず」

 中国ではこの数年、グーリー・ナーザー(古力娜扎)やトン・リーヤー(佟麗婭 )など、新疆ウイグル自治区出身の女優が人気を集めている。

 中央政府による漢民族との同化政策が強められている同自治区だが、彼らの活躍がウイグル族の地位向上につながることを期待したい。

新井浩文、風俗を「こんな」発言で「女性蔑視」と激怒の声! 太田莉菜は「ステータス重視」と指摘……

 派遣型マッサージ店の女性従業員に強制性交をした容疑で2月1日に逮捕された俳優の新井浩文。逮捕後、マスコミでは、「歌舞伎町の風俗がお気に入り」「乳首をかみちぎろうとするほどのドSぶりを発揮し、風俗嬢の間では要注意人物だった」「本番強要の常習犯」などといった新情報が連日報道。新井の異常な性癖ぶりに世間が驚愕している。

 マスコミによる続報が過激化する中、2月7日発売の「週刊文春」(文藝春秋)では、新井の自宅に呼ばれた風俗嬢へのインタビューを掲載。これが、現在波紋を読んでいる。

 記事によれば、新井に「彼氏はいるのか?」と尋ねられた風俗嬢が「いる」と答えたところ、新井は興奮し始めたそう。さらに、「『彼氏はこんなバイトしてるってこと知ってるのかよ』と言い放ってきた」(原文ママ)という。このとき、新井は女優の夏帆と交際中と報じられていたため、風俗嬢は「あなたの恋人は知ってるのかよ、とも思いましたが……」(原文ママ)と当時の心中を告白していた。

 この「文春」のインタビューに対し、ネットでは一部の女性層が激怒しているようで、

「新井容疑者が風俗嬢に対し、『こんなバイト』といったのが気に喰わなかったよう。『利用しておいて、「こんな」とか言えんのかよ!』『風俗嬢を下に見てる』『芸能人の女だけがいい女じゃないんだぞ!』など、新井さんが言い放った言動に激怒。『示談なんてしないで欲しい』『実刑にしろ!』といった声も上がっている状態です」(芸能ライター)

 風俗を利用しておいて「こんな」との発言に、風俗嬢も一般女性も激怒するのは無理もない。また、この発言は新井が一部の女性を蔑視していたとも取れる。

 新井の女性蔑視に注目がいってるが、ある芸能記者は「女優の太田莉菜さんはいち早く新井容疑者の“蔑視”に勘づいていた」と語る。

「2014年に放送された新井容疑者がナビゲーターを務めた番組『美しき酒呑みたち』(BSフジ)に太田さんがゲスト出演した際、新井容疑者に『新井君はステータスのある女としか付き合わないよね?』との質問をし、『女性芸能人しか女としてみていない』ということを遠まわしに指摘。このときにはすでに勘づいていたのでしょう」

 ちなみに、新井容疑者はこの質問に「『女優さんとかミュージシャンとか以外は付き合ったことがない』と答えていた」そう。このときから、一般女性に対して“価値なし”と思っていたのかもしれない……。

 そんな、ズバリ言い当てた太田。2010年から新井と同じ事務所であるアノレ所属だったが、18年に別の事務所へ移籍。松田龍平と離婚したための移籍と言われているが……。もしかしたら、新井がこうなることを予知していたのかも!?

“追い君好き”を重ねてランキング1位に! Kis-My-Ft2ファンの執念に驚きの声

 2月5日付の「オリコンデイリー シングルランキング」で、Kis-My-Ft2の新曲「君を大好きだ」が2位にランクイン。これにキスマイファンからは、「1位じゃなきゃダメなのに……」と焦る声が続出していた。

 Kis-My-Ft2はデビュー作の「Everybody Go」から22作連続で1位を獲得しており、「キスマイのニューシングルは1位が当たり前」と思っているファンも少なくない。しかし今回のランキングでは、女性アイドルグループ・IZ*ONEの「好きと言わせたい」が1位に。推定売上枚数は「君を大好きだ」が18万3,115枚なのに対し、「好きと言わせたい」は19万3,469枚だった。

 発売初日でまさかの敗北を喫してしまったKis-My-Ft2。これに危機感を抱いたのか、ネット上では「ここで記録を止めたくない!」「キスマイが首位じゃないなんて絶対に嫌だ!」「今こそファンが一致団結する時なのでは?」「1万枚差…… まだまだ何とかなる!」との声が。ファンの間でCDの購買運動が勃発したという。

「“追い飯”や“追いマヨ”のように、CDを追加で購入することは“追う”という言葉で表現されるようです。今回のランキングを受けて、キスマイファンの中からは“追い君好き”をする人が続出。『有給取って追い君好きしてきた』『1秒でも早く追い君好きしないと。狩り(買い)に行かなきゃ』『絶対に負けたくない! 2位じゃダメなんです!』といった声が上がり、Twitter上では『#追い君好き』というハッシュタグも使われていました。また、他のジャニーズユニットのファンも“追い君好き”に加勢。『トラジャ担(Travis Japanのファン)だけど、キスマイ兄さんには1位になってほしい』『キスマイ兄さん頑張って!』と応援の声が寄せられています」(芸能ライター)

 ジャニーズファンの熱い思いが実ったのか、2月6日付の「オリコンデイリー シングルランキング」では1位に浮上。推定売上枚数は3万2853枚となっており、2月5日付の売上と合計してもIZ*ONEを抜いている。

「一連の逆転劇を外野から見ていた人々からは、『ジャニオタ凄すぎるでしょ……』『何が彼女たちを突き動かしてるんだろう』『俺もアイドルオタクだけどここまで必死にはなれないわ』と驚きの声が。『推しのためにここまでできるのはすごいと思う』と感心する人も多いようです。しかし一方で、『“作られた記録”に価値ってあるの?』との指摘も。一部ファンの大量買いによるランキング浮上を、疑問視している人も少なくありません」(同)

 とはいえ“握手券”などの促進剤もないのに大量買いを促せるのは、Kis-My-Ft2自体の魅力があってこそ。彼らの首位獲得記録がいつまで続くのか、今後のランキングにも注目したい。

パワハラ野郎のモデルは脚本家の遊川和彦自身!? 杉咲花えもんが解決『派遣占い師アタル』第4話

 誰もが抱える職場での悩みやトラブルを、占いパワーで解決してしまう杉咲花主演ドラマ『派遣占い師アタル』(テレビ朝日系)。当たり外れの激しいベテラン脚本家・遊川和彦のシナリオも、今のところは順調です。同僚たちから鼻つまみ者となっていたオッサン社員が一刀両断された第4話を振り返ってみましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 かつて天才占い少女として騒がれたアタル(杉咲花)ですが、現在は派遣社員として都内のイベント会社に通っています。今回、アタルが鑑定することになるのは、40代になるチームリーダーの上野(小澤征悦)です。10年前に伝説のイベントを成功させましたが、その後は部下を大声でドヤしつけるだけで、職場ではウザがられる存在となっています。妻とは5年前に離婚し、中学生になる娘(桜田ひより)からも相手にされなくなりました。イライラが募り、ますます声がデカくなる一方の上野です。かつて天才占い少女として騒がれたアタル(杉咲花)ですが、現在は派遣社員として都内のイベント会社に通っています。今回、アタルが鑑定することになるのは、40代になるチームリーダーの上野(小澤征悦)です。10年前に伝説のイベントを成功させましたが、その後は部下を大声でドヤしつけるだけで、職場ではウザがられる存在となっています。妻とは5年前に離婚し、中学生になる娘(桜田ひより)からも相手にされなくなりました。イライラが募り、ますます声がデカくなる一方の上野です。

 いつものごとくお調子ものの代々木部長(及川光博)が現われ、上野ご指名での案件が届いていることを告げます。10年前に上野が成功させた伝説のイベントのクライアント社の社員が起業したので、その初イベントを上野にお願いしたいという内容でした。これには上野、大張り切り。10年前のスタッフジャンパーを羽織り、イベントの記念品を机に飾り直し、伝説をもう一度再現しようと意気込みます。

 いつもは品川(志尊淳)が上野のアシスタントを務めていましたが、第3話で品川が上野をパワハラ告発したため、上野のアシスタントから外れています。やる気はあるものの仕事がまるでできない目黒(間宮祥太朗)と妊娠中の神田(志田未来)が上野の下で動きますが、思うようには仕事は進みません。10年前に伝説のイベントを一緒にやった社外スタッフからは仕事を断られ、孤立感を深めていく上野です。そんな上野のことを不憫そうに見つめるアタルでした。

 

■自覚がないところがパワハラ野郎!

 徹夜で企画書を書き上げた上野ですが、クライアントからの返事に落ち込んでしまいます。上野を指名してきた社長から「10年前のイベントの焼き直しにしかすぎない」と酷評されてしまったのです。しかも自分に直接言わずに、大崎課長(板谷由夏)を通して知らされたことに、上野は大ショックを受けてしまいます。

 上野にとって唯一の自慢だった“伝説のイベント”を、そのイベントを一緒に成功させたクライアントから完全否定され、上野は自暴自棄に陥ります。親会社から出向してきた代々木部長に向かって「俺はあんたのことを上司として認めていない」と暴言を吐き、さらに目黒、神田、品川たちに「なんで、お前たちみたいな奴らと仕事しなくちゃいけないんだよ。俺はもっと優秀なスタッフと仕事がしてぇんだよ」と当たり散らします。会社員として言ってはいけないことを口にしてしまった上野でした。

 上野は自分が感じたことをそのまま言葉にしているだけで、悪意はありません。苦言を吐くことで、若手社員たちが伸びてくれることを期待しています。自覚がないあたり、実に典型的なパワハラ野郎です。上野のキャラクターがひどくリアルに感じられるのは、脚本家の遊川和彦自身の姿と重なるからではないでしょうか。2012年に放映されたNHK朝ドラ『純と愛』のヒロインを演じた夏菜に対して、脚本だけでなく演出面にも口を出した遊川のダメ出しが繰り返されたそうです。愛の鞭のつもりだったダメ出しですが、夏菜は精神崩壊寸前となり、トイレに閉じこもったと言われています。上野=遊川和彦のパワハラ気質は、はたして治すことができるのでしょうか?

 行きつけの居酒屋で上野が悪酔いをしていると、神田、目黒、品川が現われます。会社から姿を消した上野のことが心配になったのです。アタルに鑑定してもらうことを勧める3人でしたが、上野は「助けてくれって言葉が俺はいちばん嫌いだ」と断ります。このとき、いつもは口数の少ない品川が「後悔してもいいのかよ、ジジイッ!」と一喝するのでした。アタルに占ってもらってから、品川たちは目には見えない形で少しずつ変わり始めていたのです。

■オッサンが失ったのは才能ではなかった……

 毎晩のように自分で掘った穴に生き埋めになる悪夢にうなされていた上野は、結局はアタルに鑑(み)てもらいます。上野からの質問は以下の3つです。

1) 俺のなくした携帯電話はどこにある?
2) なんで俺は周りの奴らに嫌われているの?
3) 俺はまた伝説のイベントをやることができる?

 今回のアタルの鑑定結果も冴えていました。1)の答えは、希望と携帯電話はすぐなくすけど、よく探せば近くにあるとのこと。携帯電話をすぐなくす人は、一緒に希望も見つけたいものですね。

2)の答えは「他人を叱るには、資格がいる」でした。上野にはその資格がないというわけです。他人に説教をしている暇があれば、自分磨きに時間を費やせとアタルは説きます。ごもっともな回答に、思わずうなずく上野でした。

3)の答えを導くために、アタルは例によって上野の記憶の水脈を遡上します。子どもの頃の上野は親戚が集まる場で手品を披露し、みんなを喜ばせるのが楽しかったことを思い出します。ですが、次第にみんなを喜ばせるよりも、自分がすごいと言われることに快感を感じるようになってしまったのです。アタルは言い放ちます。「伝説のイベントをDVDで見たけど、伝説と呼ぶほどのもんじゃねぇよ。でも、あんたはいい顔してた。みんなを喜ばせたいという情熱とやる気が溢れていた。失ったのは才能じゃなくて、あのときの気持ちだよ」と。

 アタルの鑑定によって、上野はすっかり心を入れ替えます。メールの返信をしなくなった娘からも「いつかパパの職場を見学に行っていい?」とうれしいメールが届きます。上野だけでなく、職場のみんなも大喜びです。この日をきっかけに、上野は伝説のイベントのスタッフジャンパーと記念品を処分するのでした。

■後半戦にゲスト出演してほしいアノ人

 杉咲花がまるで『ドラえもん』のように職場の問題をいっきに解決してしまうお決まりの定番ストーリーだった第4話。いじめっ子のジャイアンがすっかり改心して、のび太と仲良くなったようなエピソードでした。そんな第4話の視聴率は10.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)。これで初回から4週連続で二ケタキープ、しかも第3話の10.0%から0.3ポイントのアップです。

 今回、上司が部下から評価される「360度フィードバック」が話題として取り上げられましたが、上司への厳しい意見はなかなか下の立場の人間は言えないもの。上野のパワハラ上司ぶりを、アタルが巧みに更生させた第4話にスッキリ感を覚えた視聴者は多かったようです。DVD化されたら、中間管理職の研修ビデオに使われそうなエピソードでした。

 過去の成功体験にすがることをやめた上野の姿は、脚本家の遊川和彦が自分自身の戒めとして描いているように思えた第4話でした。現在は相席スタートの山﨑ケイのエッセイを原作にした深夜ドラマ『人生が楽しくなる幸せの法則』(日本テレビ系)に主演している夏菜ですが、遊川作品に再び出演する日は訪れるのでしょうか。占いを信じてボロボロになった元信者役を演じれば、ぴったりハマリそうですけど。
(文=長野辰次) 

高畑充希主演『メゾン・ド・ポリス』「老害」角野卓造のオヤジキャラ炸裂も、“お決まりパターン”に飽き飽き?

 刑事役の高畑充希もだいぶ見慣れてきたドラマ『メゾン・ド・ポリス』(TBS系)。2月1日放送の第4話の視聴率は、10.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、前回から0.4ポイントダウンしたものの、今回も2ケタをキープするという好調ぶりです。

 今回は、角野卓造が大活躍! “迫田回”となった物語のあらすじから振り返っていきます。

(前回までのレビューはこちらから)

■今回の事件は、現代の世相を反映するもの

 過去に自主練での騒音が原因で近隣と揉めたこともあるという、将来有望な大学バスケ選手・貫井秀之(山本涼介)が何者かにバットで殴られる事件が発生。普段は乗り気じゃない迫田さん(角野)、今回やけに捜査に首を突っ込んできます。

 ひより(高畑)が迫田さん+一緒についてきた夏目さん(西島秀俊)とともに秀之の周辺を調査したところ、彼の同級生で近隣に住む櫻井陽斗(福山康平)が浮上。浪人生だった陽斗は、受験のプレッシャーとストレス、スポーツ推薦で大学進学をした秀之への妬みからネットゲーム内の掲示板を使ってゲーム内コインを報酬として支払う代わりに、秀之への暴行を依頼していました。

 責任を感じた陽斗は、自分をエサにして秀之を襲った実行犯を捕まえようと自ら自分の名前を掲示板に書き込み、夜道で襲われますが、子ども向けの柔道教室の先生でもある迫田さんが見事な背負い投げで男を取り押さえ、ひよりが手錠をはめて現行犯逮捕。

 その後、殺人教唆か何かで逮捕後、保釈された陽斗は刑事課の原田照之(木村了)とともに秀之の病室を訪れ、謝罪。「死ぬ気でリハビリすっから。だからお前、死ぬ気で受験やれよな」といういかにもスポーツマンらしい秀之の言葉によって、2人は前に進み出します。

 さて、秀之の他にもたくさんの暴行依頼が書き込まれていた掲示板ですが、管理人は1番最初に名前が書き込まれていた田口哲也(清水章吾)というおじいちゃんでした。定年退職し、奥さんと離婚をした田口は、1人での生活に耐えられず、誰かに自分を殺してもらおうと掲示板を作成し、自分の殺害依頼を投稿。独居老人の“孤独”が、思わぬ事件を生んだ――というわけです。うん、切ない。

■若者と年配者、どちらかに偏りすぎない脚本

「世の中から必要とされなくなった自分が、ゲームに夢中のくだらない若者に殺される。何ともいいアイデアだろ」

「私達が死にものぐるいで作りあげてきた豊かな国で、ぬるま湯につかってダラダラ過ごしてるああいう連中がいるから日本はダメになった」

「私はああいう連中を有効活用しようとしたんだ」

 と、若者に対する偏見がすさまじい田口。でも、見ていて気持ちよかったのは、そんな田口と同世代で境遇も似ている迫田さんが、「俺もお前と一緒だからわかる」と寄り添いながらも、

「気持ち悪いな、お前。かまってほしいだけだろ?」

「若い連中のせいにすんな。お前は人の手を借りなきゃ死ねない臆病者だ」

「てめえのワガママに若い奴らを巻き込んでる老害だ」

 とバッサリ切り捨てたこと。

 柔道教室に通う子どものママから“老害”と言われたり、居酒屋でひよりに「男が稼いで女は家を守る」「みんなそうやって歯食いしばってやってきたから今の世の中がある」などと説教じみたことを言っていた迫田さんが言うからこそ、胸に刺さるものがありました。

 また、単に若者への説教だけじゃなく、年長者の身勝手さや理不尽さだったり、傲慢さもきちんと描かれていたので、どちらか一方に肩入れすることなく、平等に見ることができたのだと思います。

 ネット上の反応を見ても、今話は迫田さんへの反響が大きく、中でも、最後に田口に言った、「次の連中に何かを残せなくなった奴にできるのは、だまって死ぬのを待つことだけだ」というセリフが、「泣けた」「めちゃくちゃ重い」「残酷だけど、ある意味言う通りかも」と、視聴者たちに刺さったようです。

 

■『渡鬼』を越える、角野卓造の“オヤジっぷり”

 迫田さんが今回の事件に食いついたのは、秀之が、自分の息子がキャプテンを務める大学バスケ部の一員だったからでした。仕事人間すぎるがゆえ奥さんから愛想を尽かされ熟年離婚した迫田さん、息子のことなんて何も知らないと口では言っていましたが、なんだかんだ、気にかけていたようです。

 ひより曰く、そんな迫田は「自分の父と似ている」んだとか。彼女の父は、みかんゼリーを買って帰ると約束した日の夜、残業で建設現場に行き、建物から落ちて死にました。

「いくら親子だってちゃんと言葉で伝えてくれないと、何考えてるかわかんないんです」

「迫田さんは、家族にちゃんと気持ちを伝えたほうがいいと思います」

 ひよりのその言葉に、その夜、迫田さんは、息子の活躍が載った新聞の切り抜きをまとめたノートをとっても優しい顔で眺めたり、元妻が「大好きだから」とメゾンに送ってくれた漬物を食べて口元を緩ませます。実は家族のことを大切に思っているようすが伝わってくる、とってもあったかいシーンでした。演出も良かったのですが、セリフはなくともその佇まいで魅せた角野卓造さんも、さすがと言わざるを得ない演技でした。

 新聞を読みながら小言を言ったり、ひよりに説教をしてみたり、頑固オヤジな角野さんを見ると、どうしても『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)の勇おじちゃんが頭にチラつきますが、迫田さんのキャラクターもあいまって、口うるさいけどどこか憎めない、“愛されオヤジ”になっている気がします。

 

■事件解決までの“お決まりパターン”には飽き飽き

 今回は初めてメゾンのおじさんたちの過去や内面に踏み込む内容となり、ここまで絶賛してきましたが、とはいえ、「ひよっこ刑事のひよりがおじさんたちのフォローのおかげでなんだかんだ事件を解決する」というお決まりのパターンにはそろそろウンザリしてきた視聴者も多いはず。視聴率ダウンはそこに原因があるんじゃないかと勝手に思っています。5話以降は、“どう飽きさせないか”がポイントになってくるんじゃないでしょうか。

 あと、これは物語の本筋とは関係ないんですが、事件解決後の恒例のカラオケ大会で「お嫁サンバ」を歌う野口五郎、もうちょっと見たかったです。今夜は「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」あたりを歌ってくれるんでしょうか……?

(文=どらまっ子TAROちゃん)

また新潮!!「男性への逆差別」に女性専用者やレディースデイを持ち出すお門違い

 昨年、「新潮45」のトンデモ記事が大炎上し、休刊となった。だが新潮社内部では、果たしてこのとき受けた批判を真摯に検討したのだろうか。というのは、現在発売中の「週刊新潮」2019年2月14日号で、またもトンチンカンな寄稿を掲載しているからだ。

 <特別読物 語られざる「逆差別」に「男もつらいよ」>と題されたその記事。著者は、共同親権運動ネットワーク運営委員・宗像充氏だ。いわく、「#Me Too」運動ブームで、女性やLGBTの権利擁護は“花盛り”だが、男性は“逆差別”にさらされているという。

 <実は、男性だって「男性」ゆえの生きづらさで悩んでいる>というが、その例としては公共交通機関の「女性専用車両/席」の問題や、「レディースデー」への不満。痴漢啓発のポスターに対して「男は全員性的異常者と言われているようで怖い」という声や、高速バスで女性の隣の席だったが運転手が気を利かせたのか女性が他の席へ移動し「何だか自分が汚いもののように感じます」という男性の声を紹介している。

 また、妻から夫への「逆DV」や、女性から男性への性暴力はなかなか問題化されず、泣き寝入りしている男性も多いこと。性の悩みは「男らしさ」と直結しやすいこと。稼ぎの少ない男が自信をなくしてしまうこと。家庭ではイクメンを求められること。危険を伴う仕事や肉体労働は主に男性が担うことが常識となっていることも、男性への差別であり女性を優遇する措置であること。男性への要求が増大する社会で、男性は家庭と会社の板挟みになり、つらいのだという。

 なるほど、「男もつらい」のだろう。しかし「痴漢」をはじめとした性犯罪にかんして言えば、なぜ「痴漢」ではなく「女性専用車両」を批判するのかさっぱりわからない。宗像氏は<確かに痴漢対策で、男性をすべて排除するというのは、「男性=痴漢」と決めつけているようなものだ。女性専用車両が設置され始めてから20年ほどが経つが、痴漢減少に効果があったとの有意なデータはない。これでは、単に男性を性犯罪者と見なす偏見を強化しているだけのようにも思える。>と説く。

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 しかし現に痴漢被害は存在しており、女性専用車両は被害経験者にとって有効な施策だ。残念なことに痴漢行為をはたらく卑劣な人間は存在する。多くの男性が恐れる「痴漢冤罪」も、痴漢のせいで発生している。全ての男性が性犯罪者でないことは自明だが、ならば「被害者たる女性の問題」に矮小化せず、社会問題として性犯罪を撲滅するよう“性犯罪加害者ではない男性も”働きかけるべきだろう。痴漢は男vs女の問題ではなく、性犯罪vs社会の問題だ。

 であれば「女性ばかり権利を擁護されてずるい」とやっかむのではなく、男性も「男らしさ」の押し付けに抗い、権利を主張してはどうだろうか。「人間らしく働く権利」「家庭に回帰する権利」「育児する権利」「男らしさを拒絶する権利」「専業主夫になる権利」「寿退社する権利」「危険な仕事を回避する権利」など、様々な権利を主張すべきだ。

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 Wezzyでは、日本社会において「女性問題」とされている妊娠・出産・育児や、子育て期の労働について、「男性の問題でもある」と繰り返し伝えてきた。たとえばワンオペ育児、つまり家庭での負担が女性に偏ってしまう問題や、女性が昇進したくともマミートラックにのせられてしまう問題など、「働く女性」につきまとう困難は、労働現場において「男性的な働き方」を要請されるがために発生している。

 では「男性的な働き方」とは何か。会社に滅私奉公し、出世を目指し、残業し、家族を養うべく働く……まさに「男はつらいよ」だろう。けれどそのような働き方自体、多くの男性のワークライフバランスを損ない、家庭生活を犠牲にさせ、自由を奪っている。会社に雑に扱われている男性たちはもっと怒っていい。もちろん、家庭で「もっと家のことにコミットしてほしい」と訴える妻に「俺だってつらいんだ」などと応酬するのではなく、会社にだ。

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 セクハラやパワハラについても同様だ。セクハラ回避のために女性を飲み会から排除することが「ハラミ会」というワードで話題になったが、では男性同士であれば下ネタもセクハラもありなのか。女性部下にはセクハラを気にして丁重に扱うが、男性部下であれば雑に扱っていいのか。相手の尊厳を傷つけるような無礼な行為は、男女の別なく、あってはならないだろう。

 記事であげられた事例で唯一もっともだと納得したのは、2016年9月、民進党代表選の候補者討論会で、玉木雄一郎議員が涙ながらに訴えた一幕の後、蓮舫議員が「男なら泣くな!」と注意し会場から笑いが漏れた……という件を男性差別だと糾弾している箇所だ。「男らしさ=強さ」を押し付け、その枠組みから外れた男性を嘲笑することは、あってはならない。

 美容意識の高い男性も、性行為に貪欲でない男性も、女性への興味を持たない男性も、泣き虫の男性も、ピンクを好きな男性も、食の細い男性も、料理上手な男性も、スイーツが好きな男性も、キャラもの好きな男性も、決して恥ずかしいことではない。「気遣いができる」「過ちを認めて素直に謝罪できる」などの要素は“男らしくない”と忌避する人もいるかもしれないが、とんでもない、美徳だろう。「男はかくあるべし」などという規範は、「女性らしさ」の規範同様、廃れていい。

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 一方で、多くの医大入試において、男性受験者が下駄をはかされていた事例をはじめ、男女の賃金格差など、社会構造的に「男が女よりも上位である」と見なされてきたことは事実だ。「男性差別」を撤廃するなら、やはり「女性問題」とされてきた事柄を、男性も含めた「社会問題」として捉え、男性優位を前提として築かれてきたこの社会の制度改正を訴えていく必要がある。

 繰り返すが、これは男vs女の話ではない。人間を雑に扱い、個人の権利を尊重しない、日本の社会構造の問題だ。

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また新潮!!「男性への逆差別」に女性専用者やレディースデイを持ち出すお門違い

 昨年、「新潮45」のトンデモ記事が大炎上し、休刊となった。だが新潮社内部では、果たしてこのとき受けた批判を真摯に検討したのだろうか。というのは、現在発売中の「週刊新潮」2019年2月14日号で、またもトンチンカンな寄稿を掲載しているからだ。

 <特別読物 語られざる「逆差別」に「男もつらいよ」>と題されたその記事。著者は、共同親権運動ネットワーク運営委員・宗像充氏だ。いわく、「#Me Too」運動ブームで、女性やLGBTの権利擁護は“花盛り”だが、男性は“逆差別”にさらされているという。

 <実は、男性だって「男性」ゆえの生きづらさで悩んでいる>というが、その例としては公共交通機関の「女性専用車両/席」の問題や、「レディースデー」への不満。痴漢啓発のポスターに対して「男は全員性的異常者と言われているようで怖い」という声や、高速バスで女性の隣の席だったが運転手が気を利かせたのか女性が他の席へ移動し「何だか自分が汚いもののように感じます」という男性の声を紹介している。

 また、妻から夫への「逆DV」や、女性から男性への性暴力はなかなか問題化されず、泣き寝入りしている男性も多いこと。性の悩みは「男らしさ」と直結しやすいこと。稼ぎの少ない男が自信をなくしてしまうこと。家庭ではイクメンを求められること。危険を伴う仕事や肉体労働は主に男性が担うことが常識となっていることも、男性への差別であり女性を優遇する措置であること。男性への要求が増大する社会で、男性は家庭と会社の板挟みになり、つらいのだという。

 なるほど、「男もつらい」のだろう。しかし「痴漢」をはじめとした性犯罪にかんして言えば、なぜ「痴漢」ではなく「女性専用車両」を批判するのかさっぱりわからない。宗像氏は<確かに痴漢対策で、男性をすべて排除するというのは、「男性=痴漢」と決めつけているようなものだ。女性専用車両が設置され始めてから20年ほどが経つが、痴漢減少に効果があったとの有意なデータはない。これでは、単に男性を性犯罪者と見なす偏見を強化しているだけのようにも思える。>と説く。

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 しかし現に痴漢被害は存在しており、女性専用車両は被害経験者にとって有効な施策だ。残念なことに痴漢行為をはたらく卑劣な人間は存在する。多くの男性が恐れる「痴漢冤罪」も、痴漢のせいで発生している。全ての男性が性犯罪者でないことは自明だが、ならば「被害者たる女性の問題」に矮小化せず、社会問題として性犯罪を撲滅するよう“性犯罪加害者ではない男性も”働きかけるべきだろう。痴漢は男vs女の問題ではなく、性犯罪vs社会の問題だ。

 であれば「女性ばかり権利を擁護されてずるい」とやっかむのではなく、男性も「男らしさ」の押し付けに抗い、権利を主張してはどうだろうか。「人間らしく働く権利」「家庭に回帰する権利」「育児する権利」「男らしさを拒絶する権利」「専業主夫になる権利」「寿退社する権利」「危険な仕事を回避する権利」など、様々な権利を主張すべきだ。

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 Wezzyでは、日本社会において「女性問題」とされている妊娠・出産・育児や、子育て期の労働について、「男性の問題でもある」と繰り返し伝えてきた。たとえばワンオペ育児、つまり家庭での負担が女性に偏ってしまう問題や、女性が昇進したくともマミートラックにのせられてしまう問題など、「働く女性」につきまとう困難は、労働現場において「男性的な働き方」を要請されるがために発生している。

 では「男性的な働き方」とは何か。会社に滅私奉公し、出世を目指し、残業し、家族を養うべく働く……まさに「男はつらいよ」だろう。けれどそのような働き方自体、多くの男性のワークライフバランスを損ない、家庭生活を犠牲にさせ、自由を奪っている。会社に雑に扱われている男性たちはもっと怒っていい。もちろん、家庭で「もっと家のことにコミットしてほしい」と訴える妻に「俺だってつらいんだ」などと応酬するのではなく、会社にだ。

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 セクハラやパワハラについても同様だ。セクハラ回避のために女性を飲み会から排除することが「ハラミ会」というワードで話題になったが、では男性同士であれば下ネタもセクハラもありなのか。女性部下にはセクハラを気にして丁重に扱うが、男性部下であれば雑に扱っていいのか。相手の尊厳を傷つけるような無礼な行為は、男女の別なく、あってはならないだろう。

 記事であげられた事例で唯一もっともだと納得したのは、2016年9月、民進党代表選の候補者討論会で、玉木雄一郎議員が涙ながらに訴えた一幕の後、蓮舫議員が「男なら泣くな!」と注意し会場から笑いが漏れた……という件を男性差別だと糾弾している箇所だ。「男らしさ=強さ」を押し付け、その枠組みから外れた男性を嘲笑することは、あってはならない。

 美容意識の高い男性も、性行為に貪欲でない男性も、女性への興味を持たない男性も、泣き虫の男性も、ピンクを好きな男性も、食の細い男性も、料理上手な男性も、スイーツが好きな男性も、キャラもの好きな男性も、決して恥ずかしいことではない。「気遣いができる」「過ちを認めて素直に謝罪できる」などの要素は“男らしくない”と忌避する人もいるかもしれないが、とんでもない、美徳だろう。「男はかくあるべし」などという規範は、「女性らしさ」の規範同様、廃れていい。

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 一方で、多くの医大入試において、男性受験者が下駄をはかされていた事例をはじめ、男女の賃金格差など、社会構造的に「男が女よりも上位である」と見なされてきたことは事実だ。「男性差別」を撤廃するなら、やはり「女性問題」とされてきた事柄を、男性も含めた「社会問題」として捉え、男性優位を前提として築かれてきたこの社会の制度改正を訴えていく必要がある。

 繰り返すが、これは男vs女の話ではない。人間を雑に扱い、個人の権利を尊重しない、日本の社会構造の問題だ。

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