また始まる、青春18きっぷの季節──どんどん減っていく利用可能区間への不安

 3月から、岩手県を走る三陸鉄道が、日本最長の第三セクターとして装いも新たに「リアス線」の名称で開業する。県内の盛駅から久慈駅までの163kmを約4時間30分で結ぶ。太平洋の荒波を見ながらの、長い“汽車旅”を味わうことができる路線だ。

 この路線は、これまで南北に分かれていた三陸鉄道が、JR山田線の宮古駅~釜石駅間の移管を受けて誕生したものだ。この区間は2011年の東日本大震災で被災。以降、復旧が行われていたが、経営的な問題もあり、第三セクターに移管して復活することとなった。

 いまだ震災の爪痕の残る地域としては、うれしいニュース。だが、赤字路線だからと切り捨てたJRに対しては不信感も募る。またまた、青春18きっぷで旅行できる区間が減るからである。

 ここ数年、新幹線の開業などに伴い、青春18きっぷの利用できる区間は、どんどん削られている。本州から北海道へと向かうことのできる在来線は消滅し、別途運賃が必要になった。そもそも、東北本線が盛岡以北はほぼ消滅したので、青森方面へ向かおうとすれば秋田方面へ大回りするしかなくなった。

 北陸はもっとひどい状況で、北陸新幹線の開通によって北陸本線も信越本線も、多くの区間が第三セクターへ移管されたことで移動はかなり制限されることになる。

 今後も、北陸新幹線の関西方面への延伸が予定されていることなどを考えると、青春18きっぷで旅行できる区間はどんどんと減っていく見込みだ。

 もちろん、限られた期間しか利用できない青春18きっぷで旅行する者が、地域の事情を考えずに第三セクターへの移管や路線そのものの消滅に対して、異論を唱えることは難しい。だとしても、路線の減少によって、どんどん旅の機会が失われているのも事実。

 ただ呆然と車窓を眺める、あてどのない旅も、もうできなくなってしまうのか……。
(文=大居候)

虚実ない交ぜで記される特務機関の戦い『特務諜報工作隊 秘録 雲南の虎と豹』

    『特務諜報工作隊 秘録 雲南の虎と豹』(番町書房)

 時に1944年。重慶軍の攻勢に拉孟・騰越は玉砕。インパール作戦は失敗に終わり、ビルマ・シャン高原は風雲急を告げていた。

 そういう状況の中で、制空権を奪い次々と工作員を落下傘で送り込む英中と戦うために組織された雲南機関の諜報戦を描く物語。

 という内容が記された本が、『特務諜報工作隊 秘録 雲南の虎と豹』(番町書房)なのだが、回想録かと思いきや、どうも違う。後書きを読むと「ノン・フィクションは時にフィクションになり、フィクションはまたノン・フィクションになり、人間の感情は複雑に揺れ動くものだということをしみじみと感じた次第」と記されている。

 著者の丸林久信は、ビルマ戦線を生き延びた後に、戦後は黒澤明の映画のチーフ助監督を務めたことなどで映画史に名を刻む人物。どこまでが、真実かはわからぬが、自身が体験したビルマでの戦いが反映されたのが、この本ということか。

 この番町書房という出版社は、虚実ない交ぜの戦記読み物を多数手がけていた出版社なのだが、この本は特に煽りがスゴイ。「雲南の虎と豹の対決」「日・中・英入り乱れての諜報合戦」。そんな知られざる戦争の記録が……と、読み始めたら、まったく期待を裏切られる。

 現地の朝鮮人慰安婦といい仲になって逢い引きを繰り返したり、現地人の信頼を勝ち取るために村の娘と結婚したり。

 おまけに、各国の特務機関が入り乱れる高原のシーンは奇妙だ。たとえ敵の工作員に遭遇しても、しめたとばかりに撃ってはならない。なぜなら、周囲の現地人こそが、敵方かもしれないから。結果、英国側の工作員であるゴードン中佐とは、何度も邂逅し奇妙な友情が芽生える。

 ただ、いくら現地人を味方に付ける工作を行っても戦況は挽回されない。度重なる敗北に気の立った将校は、特務機関の意志を一顧だにしない。情報収集のために泳がしていた人物を、後先考えずに処刑してしまう。自暴自棄になった兵隊は、現地の娘を犯そうとする。

 ほんと、どこまでが事実なのかが判然としない状況が書き綴られる本。ただ、明日をも知れぬ戦場だというのに、描かれる風景は、どこか平和だ。そんな一時の平和を描写できるのも、著者自身の体験が記されているゆえか。
(文=昼間たかし)

松本人志、性行為の同意に「さめる」で避難殺到!! 不適切発言を地で行く“過去のご乱交”……

 2月24日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)での、松本人志のコメントが炎上している。

 元交際女性への準強制性交容疑で刑事告発され、21日に自民党を離党した田畑穀衆議院議員のニュースを扱う中で発した、「やっぱり男女間のムードってあるじゃないですか。明確に『いいよ!』とかねぇ。『ヤろうよ!いいよ!イェイ!』みたいなん、すげえさめるし」という発言が問題視されてのことだ。

「男女の機微を楽しみたいというニュアンスはわかりますが、お気楽な“恋バナ”の中での発言ならともかく、刑事告訴にまで発展した“事件”を扱う中での発言としては、どう考えても不適切。近年の、パワハラ、セクハラ問題への社会全体の意識の高まりは過剰な部分も大いにありますが、メディア人としての自覚、見識、教養のなさを露呈したとも言えるでしょう。ご意見番としては、あまりにお粗末でした」(芸能記者)

 これは同時に、松本自身が合意のないセックスを重ねてきたことの証しでもある。

 実際、過去に松本とのヤリコンに参加したという風俗嬢に話が聞けた。

「どこかの合コンで知り合ったKのIさんに呼ばれて、友達3人と恵比寿のバーに行ったら、待っていたのは、Iさんの他に松本さん、AのMさん、C・Mの4人。お酒を飲んだあと、全員でまず向かったのはコンビニ。飲み物やお菓子を買うとき、Iさんがさりげなくコンドームをカゴに入れていて、『えっ!』と思いましたが、まぁ、そういうことなんだなと(笑)。そしてパーティールームのある渋谷の有名ラブホテルに入ろうとしたんですが、全員で10万円以上になることが分かり、松本さんが出すのかと思ったら、『高すぎるわ~』と入店を諦め、結局、Mさんが借りていた都内のヤリ部屋みたいなマンションでの乱交になりました」

 松本が言っていたとおり、そこに明確な合意や同意はないままの乱交スタートだったという。

 というか、億を稼いでいながら、10万円をケチるセコさにガッカリだし、ほかにもツッコミどころが満載だが、ここは話を続けてもらおう。

「メゾネットタイプのオシャレなマンションで、私と友達はベッドで松本さんとMさんを相手にスタートしました。松本さんは、飲んでいるときは、『俺は98%女を満足させるセックスや』と自慢していましたが、ただ挿れて腰を振るだけ。しかも遅漏で私ではなかなかイケず、途中で友達とチェンジしたうえ、『ゴムしてたらイケへん』と、勝手にパチンとゴムをはずして生ハメしてやっとイッたみたいでした」

「さめる」といってた松本だが……これではさらにさめそうだ。

南アフリカに伝わる秘法!? 性交前に男性器をウォッカに浸して持続力アップ「2時間はイケる」

 南アフリカ共和国で、セックスする前にペニスをウォッカに浸して持続力をアップさせている男性がいると、同国のタブロイド紙「デイリー・サン」が伝えている。

 記事によると、この特殊な方法を実践しているのは、ヨハネスブルク郊外のソウェトに住む36歳の男性、スボニソ・ムチャリ氏。

「グラスにウォッカを注いで、そこにペニスをしばらく浸しておくんだ。そうすると、ベッドで2時間は持つんだよ」

 ムチャリ氏はこの方法を自分で考えついたわけではなく、友人から聞いたのだという。

「俺の友達にすごく女にモテる奴がいて、どうしてなのか聞いたんだ。そうしたら、この方法を教えてくれたんだ」

 ムチャリ氏がこれを始めたのは1年前。

「ただ、俺の場合は女にモテるためじゃなくて、結婚して4年になる妻を満足させるためだ。”ベッドでの持続時間が短すぎる”って、いつも妻から文句を言われてたんだ」

 この方法を始めて以来、奥さんは夜の夫婦生活に満足しているという。ただ、コップ1杯のウォッカを使うのはもったいないので、単にウォッカをペニスの表面にすり込むだけの時もあるという。

「あとでどんな影響が出るかはわからないけど、ウォッカの威力は素晴らしいから、しばらくはこの方法を続けるつもりだよ」

 ムチャリ氏いわく、女性が浮気をするのは男性側に理由があるという。

「女性が求めるものを与えないから、女性はそれをほかの男に求めてしまうのさ。パートナーを失うくらいだったら、ペニスをウォッカに浸したほうがいいだろ?」

 最後に、ムチャリ氏の奥さんであるジョスティナさんは、新聞の取材に応えてこう語った。

「彼はベッドの中では本当にジャイアントよ。ありがとうウォッカ!」

 アルコール度数40度はあるウォッカにペニスを浸したりしたら、恐ろしくしみるのではないかと想像してしまうが、ベッドの上での持続力に悩んでいる男性は、試してみる価値があるかも?

和泉元彌、チョコプラ・長田庄平のモノマネで再ブレイク! 母・節子の“やりたい放題”も再び!?

 お笑いコンビ、チョコレートプラネットの長田庄平のモノマネで注目され、バラエティ番組への出演が増えている狂言師・和泉元彌。2001年のNHK大河ドラマ『北条時宗』での主演抜擢から、狂言師の枠を超えてテレビの世界の人気者となった元彌だったが、この数年はほとんどその姿をテレビで見ることがなかった。しかし最近、チョコプラに引っ張られて10数年ぶりの再ブレイクを果たしたかっこうだ。

 だが、そもそも一時はあれほど人気者であった元彌が、なぜテレビに呼ばれなくなったのか。

「当時、公演のドタキャン、遅刻、さらにはダブルブッキングという業界のタブーをおかした上に、和泉流宗家継承問題がこじれにこじれ、テレビも距離をとるようになっていったんです」(芸能記者)

 その元凶は、元彌よりも、セッチーこと、母・節子にあったことは言うまでもない。

「はじめは元彌とセットでの登場でしたが、その強烈なキャラクターが受けて、セッチー単体でもテレビに呼ばれるようになりました。当時、“サッチー”こと野村沙知代さんが脱税で逮捕され、こわもて熟女の椅子が空いていたこともあり、ある意味、元彌以上にブレイクしたんです。しかし、元彌を操り人形のように扱い、嫁の羽野晶紀イビリも大きく報じられるようになった。また、ダブルブッキング問題なども、マネジメントを担当するセッチーの責任によるところも大きかった。元彌自身は素直で腰も低く、決して人に嫌われる性格ではありませんが、このセッチーが敵を増やし、元彌もテレビから消えることになってしまったわけです」(同)

 とにかく、セッチーのやりたい放題し放題は評判が悪かった。

「和泉流宗家の継承問題も当然ながらセッチー主導で起きたトラブル。勝手に〈和泉流宗家〉を商標登録したり、年間200件以上というこなしきれないスケジュールを入れてトラブルを招き、狂言界を私物化したうえで、イメージを悪化させるようなムチャクチャなことばかりでしたからね。そもそも、セッチーのゴリ押しがなければ、元彌の姉、淳子と祥子の2人の女性狂言師が誕生することはなかったはず。そもそも男系相伝の狂言界にあって、2人の姉が狂言師として舞台に上がっていること自体がセッチーの強引な手腕によるものですからね」(ワイドショー関係者)

 当時、マスコミをあきれさせたのは、「和泉家の嫁には五箇条の禁止事項があり、これは絶対」と明かし、元彌の嫁となった羽野晶紀に課した五箇条だ。

一、マニキュアを塗らない

一、ノースリーブを着ない

一、ズボンをはかない

一、稽古事禁止

一、運転禁止

 というものだったが、セッチー本人はこれをまったく守っていなかったのだ。

「テレビに出演するときにはいつも真っ赤なマニキュアをしていましたし、誰も見たくないのに、わざわざ両肩を出してパーティーに出席したり、派手なアクセサリーをつけたりと言行不一致も甚だしかった。それを突っ込まれると、『いつもはマニキュアをしていないけどテレビだから』『パーティーの女性の正装は肩を出したドレスだから、海外ではOKなのよ』などと勝手な理屈をつけて逆ギレですからね」(ベテラン演劇記者)

 これでは相手にされなくなるのも当然であった。せっかく再ブレイクを果たした元彌だが、またこのセッチーが前面に出てくることがあれば、また消えることになりそうだ。

「今回のブレイクに関し、セッチーは一部女性誌の直撃を受け、『長田さんも和泉流稽古にいらっしゃい』と以前と変わらない様子で元気いっぱいに語っていましたね」(前出・芸能記者)

 息子を思うなら、おとなしくしているのが一番なのだが。

『人生が楽しくなる幸せの法則』脚本に「リアリティゼロ」「しょーもない」とツッコミ続出のワケ

 2月28日に、ドラマ『人生が楽しくなる幸せの法則』(日本テレビ系)の第8話が放送される。視聴率は第1話3.8%、第2話3.4%、第3話3.2%、第4話3.4%、第5話2.3%、第6話2.6%、第7話2.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と推移している。

 同ドラマは、中川彩香(夏菜)、木原里琴(高橋メアリージュン)、皆本佳恵(小林きな子)の3人が“ちょうどいいブスの神様(山崎ケイ)”と共に、理想の女性を目指す物語。それぞれ失敗や失恋を経験しながら、少しずつ成長を遂げている。

 第7話では、神様が3人に「ブスな部分を長所に変えてしまえ!」とアドバイス。個別指導という名目で一人ずつ呼び出し、欠点だと悩んでいる部分が、他人からどう見られているかを伝えていく。彩香は自己表現がヘタなことで悩んでいたが、実際は他人から「思いやり」や「思いきりの良さ」があると評価されていたと知る。少しだけ自信がついた彩香は、会社で始動した新しいプロジェクトに立候補した。

 新しいプロジェクトというのは、大手居酒屋チェーン店が手がける新店舗開発企画。会議で意見を出し合った結果、ジャストライト物産から提案する企画は「オムライス専門カフェ」に決定する。しかし、男性陣と女性陣の間で議論が白熱し、“ケチャップ派”と“デミグラスソース派”で対立することに。両者一歩も譲らず、社内コンペを開いて全社員の投票で選ぶことになった。彩香はデミグラスソース派のリーダーに選ばれ、営業部の女性たちと打ち合わせを重ねていく。

 社内コンペ当日、どちらの企画も人気を博し投票結果は同点。その時、彩香は自分が投票していないことを思い出し、投票ボードの前に立つ。投票シールを持ちながら、「みんなの願いを叶えることはできないでしょうか」と、意を決して新しい企画を提案。両方の企画からいいところを合わせた新企画案に、その場にいた全員から賛同を得る。

「オムライスの好みから社内コンペに発展するこの展開に、視聴者からは『こんなにしょーもないコンペ初めて見た』『オムライス専門なのに、1種類しか置かないつもりだったの?』『会社というか居酒屋のテンション』『脚本にリアリティゼロ』と爆笑が。彩香の意見には、『見てる人みんなそう思ってたよ』『誰もそこに気がつかなかったのか』とツッコミの声も上がっていました」(芸能ライター)

 第8話では、里琴が社内で起きていた情報漏洩の犯人ではないかと疑われてしまう。彩香も佳恵も里琴を信じており、神様は2人に「仲間のピンチを救え!」とアドバイス。3人は真犯人を探すため、協力して調査を始める。

「里琴を犯人だと疑っているのは、新店舗プロジェクトを持ち込んできた経営コンサルタント・神原譲吉(阿南健治)。社長の弟でもあるため、社員からは絶大な信頼を得ているようですが、『突然の新キャラが一番怪しい』『社長の身内っていっても部外者だしなぁ』と視聴者からは疑惑の目を向けられているようです」(同)

 今までにないシリアスな展開を迎えている『人生が楽しくなる幸せの法則』。彩香たちは真相を突き止めることができるのだろうか。

「地元の友達に負けたくない」横澤夏子が憧れる、“キラキラした東京生活”の大いなる盲点

 羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます

<今回の有名人>
「東京を味わえる、一番キラキラした区に住みたい」横澤夏子
『中居くん決めて!』(TBS系、2月25日)

 タレントがテレビで不動産を見せる、探すというのは、結構ナーバスな部分を含んでいる。どんな不動産を持っているか、もしくは借りたいかを話すことで、自分の財布事情がモロバレするからだ。特に賃貸物件の場合、家賃は給料の1/3程度に抑えるべきという“言い伝え”がある。となると、賃貸物件の値段がバレるのは、月収、ひいては年収もバレるということだ。

 格差が広がり、リア充を嫌うこのご時世、テレビで不動産を見せる、探すタレントは限られている。「自宅や別荘の内部を見せるのはタレント・IKKO」「高級物件を狙って探すのは日本のインスタ女王である渡辺直美」といった具合に、キャラの立ったタレントしか思い浮かばない。化粧品ビジネスで一発当てたIKKOと、今や世界的セレブになりつつある直美なら、「視聴者も『高級物件がふさわしい』と納得するだろう」と制作側が思っているのではないだろうか。

 こういう流れの中、『中居くん決めて!』(TBS系)で、久しぶりに上記の2人以外で不動産を探す芸能人を見た。芸人・横澤夏子である。21歳の頃から婚活パーティーに行くなどして婚活に励み、2017年に念願の結婚を果たした。相手は一般人男性で、利便性を考え、現在は都心の駅から近いマンションに住んでいるが、手狭なために引っ越しをしたいという。それなら、いっそ賃貸ではなく、購入した方がいいのかを、番組MC・中居正広に決めてもらいたいそうだ。

 横澤の条件は、港区、中央区、千代田区という「東京を味わえる、一番キラキラした区」。賃貸であれば、「駅から徒歩5分以内、3階以上、家賃14万程度」の物件を探しているという。このエリアに住んだことのある人なら、即「無理だよ」と答えるだろうが、恐らく、わざと無知な設定にしているのではないだろうかと思う。上述した通り、家賃は年収を連想させる。横澤が的確な条件を掲げると、「それぐらい稼いでいますよ」と言っているようなものなので、彼女にとってはマイナスだろう。また、横澤は芸風として“キラキラした女性に憧れるキャラ”で売っているので、実際の収入は別として、テレビ上では「住みたいけど、住めない」ポジションでなければならない。

 番組は格安物件から、億ションまで紹介するが、横澤が気に入ってかつ経済的に手の届く範囲の物件はなかった。同番組のゲストであるサンドウィッチマン・伊達みきおや富澤たけしは、「賃貸で様子を見て、家族が増えたら購入を考えれば」と勧めたが、中居は「賃貸にお金を払うのがストレスになっているのであれば、物件に出会ったら、即購入する」ことを勧めた。

 横澤は、この番組に出演することで、キラキラに憧れるキャラを演じることができた。オリンピック後に地価や物件の値段は下がるかもしれないということは、前から言われており、今後、横澤のように家を探す新婚さんは増えるかもしれない。となると、横澤に今後、物件探しの仕事が来ることも考えられるので、この出演はビジネスとしてプラスだろう。しかし、もし横澤が、港区、千代田区、中央区を「東京を味わえる、一番キラキラした区」だと思って、キャラやビジネスではなく本気で定住したいと考えているのだとするのなら、結構しんどいのではないだろうか。

 横澤は『文藝芸人』(文藝春秋、17年)で、自らの原動力について「地元(新潟県糸魚川)のOLの友達に負けたくない」と書いていた。もちろん、芸人だから、あえて露悪的に書いている部分はあるだろうが、見ず知らずのインスタグラムの女性の投稿をあれこれ言う芸風から考えると、他人の視線が気になるタイプ、もっと言うと自分が一番だと言われたい性質であると見ることもできるだろう。

 「地元のみんな、見て。私は東京のキラキラした区に家を買ったの!」とアピールしたい気持ちもあるのかもしれないが、横澤の地元の人は、地元の価値観で生きているので、「芸能人として一発当てて、東京のおしゃれエリアに家を買う」ことがうらやましいと思ってくれるとは限らないのだ。実際、横澤は「文藝芸人」で「うちの地元じゃ、墓守をする人=家を継ぐ人が一番偉いという考えなのです。だから、給料がいいことなんて、まったく自慢にならなかったのです」と明かし、そのことを知って、「泣きながら家に帰った」とも書いていた。横澤の故郷だけではなく、日本の至るところに、市役所など安定したところに就職して、二世帯住宅を建て、親に孫の顔を見せることが幸せだと信じる人はいる。高年収の企業に就職して、独身で海外赴任してしまうよりも、低収入でも、親と暮らす、子だくさんの元ヤンの方が褒められる世界は、確かに存在するのだ。

 また、上沼恵美子が『怪傑えみちゃんねる』(関西テレビ)で、かつて歌手デビューした時、セールスが一番悪いのが地元・淡路島だったと話していた。「同じ地元民なのに……」という理由で妬みが生まれ、応援する気持ちになれないということらしい。その代わり、ブレークすると「私が育てた」「えみちゃんとは親しかった」と言いだすとも付け加えていた。横澤が思ったほど、地元でちやほやされないのは、こういう人間心理も働いているのかもしれない。

 しかし、本当の問題は、横澤がキラキラした区に定住してしまった場合である。横澤の価値観で言うのなら、キラキラした区に住むのは、勝者の証しだろう。ただし、そういうキラキラした区には、保守的もしくは排他的な人も多数いるので、そこに入れば、横澤は単なる新参者であり、代々そこに住む人と比べると“下”なのである。芸人として売れる、つまり勝者になった結果、一番下に行ってコンプレックスを刺激されるという矛盾を味わう可能性もあるわけだ。

 横澤の言うキラキラ願望が、どれほど本気のものかわからないが、地元の人に尊敬されたいなら、両親にお城のような豪邸をプレゼントし、孫の顔を見せるのが効果的だろう。横澤の今の活躍ぶりなら、故郷に豪邸くらいたやすいはず。「横澤御殿」と呼ばれる豪邸が立った時が、かつての同級生への勝利宣言になるかもしれない。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
ブログ「もさ子の女たるもの

『家売るオンナの逆襲』イモトアヤコが日本テレビに忖度されすぎてストーリーの邪魔に?

 北川景子が不動産業界を舞台にスーパー営業ウーマンを演じるドラマ『家売るオンナの逆襲』(日本テレビ系)の第8話が27日に放送され、平均視聴率10.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。前回から0.8ポイントダウンとなりました。

(前回までのレビューはこちらから)

 三軒家万智(北川)が復帰したことで営業成績を伸ばすテーコー不動産・新宿営業所ですが、その部下の庭野聖司(工藤阿須加)は、いつまでもパシリのような役回りに悩みを抱きます。

 そんな中、来店した棟方幸子(南野陽子)とその娘のすみれ(大後寿々花)を担当することになった庭野。家は共同名義で、幸子はケーキ教室兼ケーキ屋を開くために家の売却を考えているものの、堅実な生き方を好むすみれは反対し、話がこじれてしまっている様子なのです。

 実は庭野も、亡くなった母親が遺した家を父・茂雄(泉谷しげる)と共同名義で所有し、毎月仕送りをさせられるなど苦労しているため、自然とすみれの方へ肩入れしてしまいます。

 ところが、その茂雄が突如として静岡から上京。たこ焼き屋を始めるために家を売りたいと言い出し、それを万智が手助けすると乗り出したものだから、庭野は戸惑ってしまいます。

 一方、万智の夫・屋代大(仲村トオル)は、行きつけのスーパーマーケットの店長・三郷楓(真飛聖)と街中でバッタリでくわし、危うくラブホテルに連れ込まれることに。しかし、直前で満室になったことを口実になんとか逃げ、不倫を回避するのでした。

 しかし、この様子を元部下の白洲美加(イモトアヤコ)が激写し、不動産営業時代にこき使われたことで恨みを抱く万智に復讐すべく、カフェへ呼び出して写真を見せつけます。

 何も動じていないと思われた万智ですが、棟方母娘に対し、今の家を売って別々に暮らすよう提案しようとした際、不倫のショックによって一時的に失声症に陥ってしまいます。

 しかし、これを庭野がすかさずフォロー。親離れ子離れするよう棟方母娘に諭すことで窮地を脱し、“万智の代わりに家を売った”という成功体験によって自信を得ます。また、棟方母娘と接したことで、自身も父親とこれまでとは違う距離感で接するべきだと思い改めるのでした。

 そして、心配された万智の声も戻り、屋代の不倫も誤解であることが判明。夫婦関係が修復したところで終了となりました。

 今回は棟方母娘と庭野親子の関係性を軸に、親離れ子離れがひとつのテーマとして描かれましたが、正直ちょっと薄っぺらいエピソードに思えました。解決方法にしても、別々に住めばいいという安直な策でしたし、あまり掘り下げられていなかったように思います。

 幸子と茂雄をもっと毒のある親に描いていれば違う展開になったのかもしれませんが、「面倒くさそうな親だなぁ」ぐらいにしか感じなかったんですね。だから、庭野にもすみれにも特に感情移入することなく、それがテーマの弱さに繋がったのだと思います。

 その一方で、1stシーズンから“サンチー(万智の愛称)の犬”状態だった庭野の成長、というもうひとつのテーマは見応えがありました。特に最後、声が出なくなってしまった万智の代わりに棟方母娘に熱弁してブレークスルーするくだりは、仕事上で同じような悩みを抱える視聴者のカタルシスになったのではないでしょうか。

 ところで、その万智が一時的にせよ声を失うきっかけをつくった楓のキャラの描き方が本当に雑だと感じました。今まではお淑やかな性格だったものの、今回はラブホの前に来た途端に鼻息を荒くさせて屋代を連れ込もうとする肉食ぶり。前回のレビューにも書きましたが、万智と屋代の仲を引き裂くためだけに用意されたコマにしか思えませんでした。

 そして、その不倫未遂の写真をわざわざ万智に見せつけた美加ですが、正直、このキャラってドラマに必要なのかな? と初回から疑問でした。1stシーズンではテーコー不動産の無能社員という役割があったものの、すでに退職しているために今シーズンはまったく関係なし。それなのに毎回、出演シーンががっつり用意されていて、これが邪魔くさくてしょうがない。ドラマのテンポを思い切り崩してしまっています。

 イモトは人気バラエティー番組『世界の果てまでイッテQ!』(同)で人気を得、いわば日テレのお抱えタレントともいえますから、局側が気を遣っているのでしょう。しかし、何をやっても“イモトアヤコ”なんですね。今回、喫茶店内でウェイトレスから咎められても無視して大声で電話で話すシーンがありましたけど、タレントとしてせっかく好感度が高いのに台無しです。女優業は諦めてハンター業を続けた方が本人にとっても有意義なのではないかな、と思いました。

 そんな美加の妨害にも負けず、夫婦仲を取り戻した万智と屋代。残すところ2話となりましたが、このまま仕事も家庭も円満に、となるのか次回を楽しみに待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)

“稀代のクソドラマ”竹内結子『QUEEN』フジテレビの脚本家が「本当に言いたいこと」って?

 YUKIちゃんのエンディングテーマはかわゆいですね。竹内結子主演『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)第7話で、よかったと感じたのはそこだけでした。そのほかは、相変わらず極めて不快です。

 この言葉は極力使わないようにしてきましたが、もう我慢なりません。『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』は、クソです。稀代のクソドラマです。

 視聴率も6.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と低空飛行が続きます。振り返りましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

■世間というのは。

 毎回、時事ネタをモチーフにしている同作。今回はPayPayの100億円キャンペーンとコインチェック問題、それにブラック企業とマタハラだそうです。たぶんこのドラマは、電子決済と電子マネーと仮想通貨の区別がついていません。区別はついてないけど、「どうせ視聴者も理解してないだろ」「どうせブラック企業だろ」といった感じで、まあ雑に煮しめました。

 冒頭、100億円キャンペーンを張った電子マネー「Paygood」が不正利用され、その被害を若い男性弁護士が訴えるシーンから始まります。すると、同僚の弁護士である氷見さん(竹内結子)と与田ちゃん(水川あさみ)が爆笑。もう、ものすごい大爆笑。100億円キャンペーンに乗っかって電子マネーを使用するような奴はバカだし、それを不正利用されるなんて、さらに大バカだという価値観の提示です。

 続いて、その「Paygood」の開発担当だったSEの女性が紹介されます。この女性は与田ちゃんの大学の先輩だったそうですが、ドラマは、なんの躊躇もなくSEを「加害者」と呼びます。この時点で、どんな不正があったのかは明らかにされていませんが、不正に利用されたシステムを作ったSEは問答無用で「加害者なのだ」という価値観の提示です。

 これはおそらく「世間の価値観って、そういうもんだろ?」というフジテレビの視点だと思うんですが、普通に考えて、世間とはそういうものではありません。100億円キャンペーンに乗っかったからといって、金を騙し取られた人間を前に大爆笑しませんし、事情もわからず担当SEだというだけで加害者呼ばわりしたりしません。

 これは、このドラマに通底している価値観です。そして氷見さんと与田ちゃんは、徹頭徹尾「それは世間が、ゆるさない」「そんな事をすると、世間からひどいめに逢うぞ」「いまに世間から葬られる」と言い続けています。ときに世間に歪んだ情報を流して、「許さない」方向に世間を誘導することで問題を解決してきました。

 ただ、この「世間」の認識が壊れているので、このドラマは共感を得られないし、数字も獲れないわけです。

「世間というのは、君じゃないか」と、かの太宰治先生も『人間失格』でおっしゃっていましたので、フジテレビ様がまだ読んでいなかったら、ご一読いただきたいところです。

■時事ネタに対する認識もヤバい

 さて「Paygood」の不正利用の方法ですが、なんとクレカ登録時にカード番号とセキュリティコードを無限に試せるという、ものすごいシステムが採用されていました。誰かの人名をローマ字で打って、あとは番号を総当たりすれば決済に使用できるという、まるで日本中に存在するクレカを目の前に全部並べて「好きなのを使え」と言っているようなシステムです。

 控え目に言って、視聴者を舐めるのもいい加減にしてもらいたいと感じます。これで納得させられると思っているなら冒涜です。これまでも、どこかの誰かを冒涜し、愚弄するシーンを積み重ねてきたこのドラマですが、いよいよ本格的かつ直接的にテレビの前にいる視聴者を愚弄してきたな、と逆に清々しくも感じられる迷シーンとなっていました。

 これ、マジでまったく無知で無恥な人間がWikiとまとめサイトをちょっと見ただけだろと思うけど、まあ大真面目にやってるし、最終的にはそんなシステムの「Paygood」をIR大手企業が「欲しがってて、最後は買収する」という茶番を演じました。舐めんな。

■マタハラは大丈夫だった

 今回はマタハラ、いわゆるマタニティハラスメントについても語られると予告されていたので、特にヒヤヒヤしていました。何しろマタハラについては誤った認識で語ると反応がすごいですからね。これまでの時事ネタに対する乱暴な定義づけを思い返すに、本当に心配だったのです。

 結果から言って、マタハラについての言説は問題のないものでした。というか、マタハラは起こっていませんでした。

 育休明けの女性SEが、社内の都合で経理部の仕事をしている。ここまではマタハラの匂いがしていたんですが、この女性SEは経理の仕事について「子どもを育てながらなら今の職場のほうがいいんだけど、本音を言えばSEに戻りたいなぁ」と思っています。思っているだけで、特に会社に希望を出してもいないし、希望を出していないから拒否もされていない。

 この状況をもって竹内と水川は「マタハラだ、マタハラだ」と騒いでいるわけですが、会社側には、産休明けで経理に配属した元SEのママさんが「本音を言えばSEに戻りたいなぁ」と考えていることを勝手に見抜いてSEに戻す義務はありません。こんなもんで「マタハラだ」とされてしまったら、世間の本当のマタハラ被害者の方々にも迷惑がかかるよ。ちゃんと興味を持って勉強をせず、薄い認識で時事ネタや社会問題を語ることがいかに害悪か、ちゃんと考えて作ってほしいと思います。

■セクハラは大丈夫じゃなかった

 さて、水川演じる与田ちゃんは大学時代、ゼミの教授にセクハラを受けて大学を辞めようと思っていたそうです。それを救ってくれたのが、今回登場した女性SEでした。

 どうやって救ったかというと、女性SEはセクハラ教授のPCに不正アクセスして、教授の見ていたエロ動画を学内にメールで拡散したそうです。その結果、教授は大学を辞職。与田ちゃんは無事に卒業して弁護士になったというくだりが、美談として語られました。

 これ、完全に間違ってます。

 教授が仕事中にエロ動画を見ていたなら、それは問題かもしれませんけど、だからといってその動画を学内にバラまくのは、それこそセクハラです。教授に対する悪意のあるアウティングだし、送られた側に対しても、見たくもないエロ動画を送りつけるというセクハラをしている。セクハラ加害者にセクハラをして、無関係な大学関係者にもセクハラをして、それで問題解決したような顔をしている。

 もう一度言っておきますが、セクハラ被害の対応として、完全に間違ってます。「先輩のおかげで~」とかなんとか、ふわっと耳触りのいいことだけ言って、気持ちよくなってるだけです。間違ってるから、それ。

 その直後に当の与田ちゃんが部下の男性弁護士の話も聞かずに「さっさと電話して!」などと乱暴な指示を送る明確なパワハラシーンが出てくることも含めて、本当にクソだと感じます。

■もしかしたら脚本家の心の叫びなのかな

 今回、印象に残った水川あさみのセリフが2つありました。

「調べたって、どうせWikiとか、まとめサイトでしょ?」

「ふわっと耳触りのいいことだけ言わないで。それって言ってる自分が気持ちいいだけでしょ?」

 どちらも、あまり物語の進行に必要ないシーンでのセリフだったんです。この2つのセリフだけ、ちょっと違和感があった。

 これ、わたしがこのドラマに言いたいことそのものなんです。時事ネタや社会問題について、Wikiやまとめサイトだけじゃなく、ちゃんと調べて勉強して描いてほしいし、弁護士たちには依頼人の溜飲を下げさせて気持ちよくするだけじゃなく、問題の本質的な解決を目指してほしい。

 もしかしたら脚本家も、そう思ってるのかもしれない。本当に言いたいことを、目立たないようにシナリオの中に折り込んだのかもしれない。

 そう考えると、このドラマの制作体制に想像もつかないような闇を見る気分です。

 まあ、たぶん勘違いだと思うけど。
(文=どらまっ子AKIちゃん)

ゆるキャラ・ちぃたん☆騒動、須崎市への取材でわかった「運営元から“脅し”」の実態

 2月27日、稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾のレギュラー番組『7.2 新しい別の窓』第12回(3月3日放送、AbemaTV)に、ゆるキャラ・ちぃたん☆が出演すると発表された。SNSで話題の動画や写真の“元ネタ”となった人物が集合する「第1回全日本バズり大賞」に登場するというが、これに違和感を覚える人が続出している。

 ネット上では、「なんで『ななにー』にちぃたん☆出すの? 今はダメでしょ」「ちぃたん☆の状況知ってるのか、知らずに起用したのか……どちらにしてもガッカリ案件だね」「ちぃたん☆を出演させるのは絶対によくない。今からでも考え直してほしいです」など、ファンはちぃたん☆の『ななにー』出演に猛反発している。人気ゆるキャラのはずが、なぜこのような事態となっているのだろうか。

 そもそも「ちぃたん☆」とは、個人が飼育していた生体のコツメカワウソの名前(以下、ペットのちぃたん☆)。50万人以上のTwitterフォロワーを擁するネット上の人気者で、2018年1月には、ニホンカワウソが最後に目撃されたと言われる高知県須崎市の観光大使に就任した。この時、同市にはすでに「しんじょう君」というゆるキャラがいたのだが、須崎市の楠瀬耕作市長は当時、「(ペットのちぃたん☆に)力を借りて、須崎市や高知県の魅力の発信につなげたい」と話しており、ペットのちぃたん☆としんじょう君は、仲良く同市のキャラクターとなった。

「このペットのちぃたん☆をモデルにしたのが、ゆるキャラのちぃたん☆。こちらのTwitterフォロワーはなんと130万人を超えており、ペットのちぃたん☆より後に誕生したにもかかわらず、非常に人気があります。また、ゆるキャラのちぃたん☆は秋葉原観光推進協会の公式キャラクターを務めており、18年10月から芸能事務所・クリーブラッツ関連会社である、株式会社キャランドゥが運営。動画サイト『YouTube』に公式チャンネルを開設して動画を投稿したり、雑誌『Popteen』(角川春樹事務所)のモデルを務めたりと、SNS上だけにとどまらない活躍を見せています」(週刊誌記者)

 ここまでは特に騒動が起こるような流れはなさそうだが、ゆるキャラのちぃたん☆としんじょう君が同じデザイナーを起用していること、そして、ゆるキャラのちぃたん☆が、なぜか須崎市の観光大使を勝手に名乗るようになったことで、問題が発生する。

 ゆるキャラのちぃたん☆が「YouTube」に公式チャンネルを開設した当初は、しんじょう君も出演し、ほのぼのとした動画を投稿していた。しかし、内容は徐々に過激になり、公園の噴水に頭から突っ込む、車を横倒しにする、草刈機を振り回す、バッティングセンターで頭に投球を当てるなど、“なんでもあり”な状態に。そのかわいらしい外見と過激な行動のギャップはネットユーザーにウケ、ゆるキャラのちぃたん☆はさらなる人気を獲得。150万回超えの再生数を叩き出す動画もあるほどだ。

「しかし、ネット上での人気とは裏腹に、須崎市には『危険だ』などのクレームが入るように。キャラクターの色や表情こそ違うものの、デザイナーが同じであるため、ちぃたん☆としんじょう君を混同してしまう人が続出したのです。そもそも須崎市は、ゆるキャラのちぃたん☆を観光大使に任命した経緯はなく、このような騒動は、一方的に市のイメージを落とすことにつながってしまう。『PRになるから』と過激な動画を黙認していたという同市ですが、今年1月17日、ペットのちぃたん☆の観光大使解任を発表し、同時に、クリーブラッツにゆるキャラ・ちぃたん☆の活動停止申し入れを行いました」(同)

 これで事態は収束に向かうと思われたが、ゆるキャラ・ちぃたん☆は活動をやめなかった。須崎市が活動停止申し入れを行ったあともテレビに出演し、1月29日にはテレビ東京がアニメ『妖精ちぃたん☆』の放送を発表。そのほか、イベント出演も変わらず行っており、2月5日には有料ファンサイトを開設している。

 すると2月6日、楠瀬市長は会見を開き、再度ゆるキャラ・ちぃたん☆の商用利用中止を求める文書を送ったと発表。ここで同市は、しんじょう君の“著作権”を公に主張した。ゆるキャラのちぃたん☆が海外での商標登録を申請しているため、同じく海外進出を視野に入れているしんじょう君と競合することを危惧し、権利侵害を争点として活動停止を求めたとのこと。なお、ゆるキャラのちぃたん☆は国内でも商標登録を出願したが、「しんじょう君に酷似している」ことにより却下されたという。

 この会見後、ゆるキャラ・ちぃたん☆が登場予定だったオンラインゲームのコラボ企画を中止すると発表され、15日にはテレビ東京も『妖精ちぃたん☆』の放送見合わせを発表。さらにKADOKAWAから出版予定だった付録つきムック本「まるごとちぃたん☆ブック」も発売中止となった。

「しかし、こうした騒動などどこ吹く風とばかりに、SNS上でのゆるキャラ・ちぃたん☆は、これまでと変わらず稼働中。9日にはお笑い芸人・ロンドンブーツ1号2号の田村淳がゆるキャラ・ちぃたん☆のツイッターに登場し、12日にはコミュニケーションアプリ『LINE』本社と思われる場所に登場。さらに21日には、口コミサイト『e-脱毛エステ.com』のPRとして、ちぃたん☆が脱毛エステを体験する動画が投稿されました。そして、3月3日には『ななにー』に出演します」(同)

 現在、ゆるキャラ・ちぃたん☆には批判の声が相次いでいるが、そうした原因のひとつとして、22日に同市が東京地方裁判所に「ちぃたん☆の標章及び着ぐるみの使用停止を求める仮処分」を申し立てたことが挙げられるだろう。再三、須崎市から忠告を受けたにもかかわらず活動を続けているのだから、世間が眉をひそめるのも当然だ。

 市の発表によると、クリーブラッツは活動中止要請を無視し続けた上、「関係者を介して直接当市職員に接触を繰り返し、当市に対し損害賠償請求を示唆するなど、実質的かつ本質的な協議が困難な状況にありました」という。一方、クリーブラッツ側が8日に発表したコメントによると、ちぃたん☆の着ぐるみデザイナーは須崎市から紹介を受けており、キャラクターデザインも複数回確認してもらっている、とのこと。須崎市に「権利を侵害していないか」と確認したところ、「市の許可は不要」という回答を得ていたとも発表している。

 クリーブラッツと須崎市の意見が真っ向から食い違っている状態だが、サイゾーウーマンでは、須崎市の当該部署元気創造課」担当者に電話取材を行った。「市役所HPにアップした文書がすべてです」としつつ、以下の回答が得られた。

ーークリーブラッツから「無視されている」とありますが、話し合いもままならない状況なのですか。

「話し合い自体は弁護士に一任していますが、『YouTube』やSNSの更新など、“活動中止要請をしている市の申し入れを無視”されている状況です」

ーー「関係者を介して直接当市職員に接触を繰り返し、当市に対し損害賠償請求を示唆する」とは、具体的にどのような状態ですか。

「クリーブラッツ側から『こちらに損害が出ているから、そういうことを視野に入れたほうがいい』と、“脅し”ともとれるようなニュアンスで言ってきました」

ーー今後、この問題をどのように解決していくのですか。

「裁判所へ仮処分申し立てを行ったので、このまま法的に進んでいくしかありません」

ーーもし、クリーブラッツ側がこの件について謝罪してきたら、須崎市はどのような対応をしますか。

「考えていません。申し立てを取り下げることも、考えていません」

 まったく“ゆるくない”この騒動。どのような決着を見せるのか、今後の動きを注視したい。
(番田アミ)