
渡部篤郎主演、野島伸司脚本でドラマ化された『パパ活』(2017年)のヒット以後、「パパ活」という言葉がすっかり世間に定着し、パパとの出会いの場を提供する「パパ活」系サイトやSNSアプリが多数登場した。patersはそんな「パパ活」アプリの中の老舗的存在。会員数は現在30万人を超える。
登録後は気になる相手を見つけ、“いいね!”を送り、相手から“いいね!”が返ってくるとマッチング成立というシンプルなシステムで、メッセージを通じて関係が深まると外で会うなど、2人だけの関係をスタートさせることができる。
会員の約70%は女性。しかもその平均年齢は24歳以下と、驚くほど若い。対照的に男性は40代から50代の男性が多く、そのほとんどが経営者。年収3億円を超すような大企業の社長なども在籍しているという。どんな男性や女性がこのアプリで「パパ活」を楽しんでいるのか。今回はpatersの実際の登録者を直撃。「パパ活」アプリへの登録のきっかけや、「パパ活」ライフの感想など詳しく話を聞いてきた。

●男性会員の鈴木さん
最初に紹介されたのは男性会員の鈴木さん。年齢は40代後半。ジャケットをカッコよく着こなした180センチ以上の長身の男性で、見た目はどこか往年の吉田栄作を彷彿とさせるような、爽やかで、かつ男気のある印象。WEBの広告系の会社を経営しているといい、年収は正確な額は教えてもらえなかったが、数千万円とのこと。
──「パパ活」アプリとの出会いのきっかけは、なんだったんですか?
鈴木 アプリストアでいろんなアプリを使いながら、こういう出会いの場所を探している時にpatersに辿り着いたんです。「パパ活」をしたいというより、キャバとかガールズバーとかにいないような人と出会ってみたいと思ったのがきっかけです。出会い系サイトとも違うし、きちんと段階を踏んだ上で人とお会いできるのがいいなって。桜井幸子みたいな女性がいればいいなって思っていました(笑)。
──ガールズバーやキャバクラにはいない普通のタイプの女の子に何を求めているんですか? 遊ぶならもっと他にも口説きやすい女性がいると思うのですが。
鈴木 経営者はみんなそうだと思うんですけど、何かしら癒しを求めていたり、リアルな生活の場所とは違う何かにすがりたい気持ちがあるんですよ。家族でも仕事でもない場所によりどころを見つけたいっていう気持ち。人によっては、その対象はスポーツだったり、車に向くんでしょうけど、わたしの場合はむしろこういう場所、そこに集う普通の女の子に向いたんです。
──アプリに入って、今までどれくらいの子と会ったんですか?
鈴木 1年くらい経ちますけど、アプリ内では結構な人数とマッチングできていますね。そこからメッセージを重ねて、合いそうだなと思った子たちとお食事したり、遊びに行ったり、実際にお会いした人数はまだ何名かですが、います。その中に定期的に会っている子もいますね。
──会ってみてどういう子が多かったですか?
鈴木 いろいろです。でもしっとりした感じの雰囲気の人が多いなって。キャッキャしていない子。そのへんは想像していた通りでした。
──何歳くらいの女性が多かったんですか?
鈴木 自分の場合は、下は24歳くらい。上は30歳の方だったかな。びっくりしたのは、patersにいる女性は見た目はすごくきれいな人が多いんです。そこは利用してよかったなと思います。桜井幸子さんクラスはさすがにいなかったですけど(笑)。でも、近い雰囲気の方は結構いましたよ。
──会ってみて、やっぱり若い子が相手ということで、世代ギャップに苦しむこともあるんじゃないですか?
鈴木 しょっちゅうですよ。カラオケで歌う歌とか。ドラマの話をして「そのドラマ知らない」って言われちゃったり(笑)。でも、そんなことは最初からわかっていましたし、割り切って遊んでいますよ。
──会う時はどんな場所で会うんですか?
鈴木 食事を一緒にすることが多いです。食事して話をしているときが一番楽しいです。会いにいくまでもワクワクしますしね。
──女性をものにしたいとか、体の関係を持ちたいとか、そういう下心ももちろんあるんですよね?
鈴木 そういう目的なら、そういうお店や、そこに特化したアプリに登録し直した方がいいんじゃないですか。自分の場合は少し違いますね。キスが目的、エッチが目的というわけで登録しているんじゃないんです。映画に行くのと一緒。若い女性との時間を、とにかく楽しんでいたいということなんです。
──出会って、最終的にはどのあたりにゴールを設定しているんですか?
鈴木 癒されたいということで始めたので、そこじゃないですか。自分が満足したいという気持ちより、女性の役に立てればという気持ちでやっているんです。これは本当ですよ。自分と出会うことで相手が幸せな気持ちになってくれたらうれしいなって。自分としても普段職場や、遊びに行くお店では出会えないような女性たちと会えて、それだけで楽しいと思っていますので。ゴールとかは考えていないですね。
──会う女性の側は、どんなことを求めて会いに来るんでしょう。
鈴木 お手当は前提としてあると思いますが、たぶん、非日常なんじゃないかなと思っています。自分たちでは背伸びしても行けないようなところに遊びに行きたいのかなって思って、遊ぶ場所や食事をする場所を選んで遊ぶようにしています。
──具体的にどんな場所に遊びに行っているんですか?
鈴木 そんなに特別な場所でもないですよ。例えばゴルフをしたり、海に行ったり、経営者仲間との飲みの場に誘ったり。クルージングとかも結構喜びます。
──1回の食事代はいくらくらいかけているんですか? 「パパ活」というくらいだから高いんでしょうか
鈴木 1万5,000円くらいかな。「ぐるなび」とかに出ていないお店をあえて選んで行っていますよ。会員制のところとか予約制とか。
──デートのときは乗る車とかも気を使うんじゃないですか。女の子も「パパ活」相手で相手の乗る車にうるさかったりしますか?
鈴木 そんなことないですよ(笑)。庶民的ですよ。ワーゲンに乗っています。例えば着けている時計とか、そういうものの銘柄に気をつけるより、もっと根本的なことを彼女たちも見ていると思うんです。清潔にしているかとか、身なりにきちんと気を使っているとか、そういうことを見ていると思います。
──最後に、これからアプリを使おうと検討している人にアドバイスを。
鈴木 ようこそ、と言いたいですね。援助とか、婚活とも違った世界。きっと自分の世界を広げるきっかけになると思いますよ。

●女性会員のミユさん
女性会員のミユさんは22歳。都内の大学に通う学生だという。小柄で目の大きな、愛らしい表情の女性。ファッションなども街でよく見かける普通の女子大生風だ。
──どうしてこのアプリを知ったんですか?
ミユ 「パパ活」とかのアプリのアカウントが盛上がって来たときくらいから知っていたんですけど、自分には縁遠い世界と思っていたんです。でも、聞いてみたら大学の子とか、周りの可愛い子とかが普通にやっているって知って、わたしも登録してみたんです。最初はお小遣いをもらえたらいいなと思って登録したんですけど、ちゃんとやり始めて考えが変わりました。大学からちょうど「進路のこととか考えなよ」って言われていた時期でもあったし、このアプリの中で普通に社会経験積んで来た人と、もっと話をしてみようかなって。最初は志望業界の人を選んで話すようになりました。
──志望業界はどこだったんですか?
ミユ バイトでライターをやっていて、物書きとか、小説とか、ノンフィクションを書きたいと思っているんです。だから出版社で勤めていますとかいう人を見つけたら、声をかけたりしていました。広告代理店の人と会ったり。
──年上はそもそも好きだったんですか?
ミユ はい。あんまり同世代にモテなくて。年上の人に可愛がってもらうことが多かったので。
──何歳くらい上の人がいいんですか?
ミユ わたしは10歳くらい上かな。30代くらいからじゃないと安心できなくて。50代くらいまで平気です。「パパ活」ということでなら60代前半の方とも会ったことがあります。自分の病院を持っていて、自分の息子に譲って引退されている方で、「今暇だよって、一緒に飲みに行ってくれる女の子を探している」って言われて、結構遊びに行きました(笑)。
──このアプリを通じて何人くらいの人と会ったんですか?
ミユ 会ったのは15人くらい。最初はpatersのパーティに参加したんです。そこのパーティに当選して行って、そこで出会った人結構会いました。40代前半の方とかモテそうな方が多くてびっくりしました。香川照之さん似の人とかいましたよ(笑)。
──ミユさんはどんな中年男性が好きですか?
ミユ わたしは、こんな人がお父さんだったらいいなって思える人が好きですね。「パパ活」やっている女の子たちも、そういう方が多いです。あと教養のある方。わたしが知らないことをたくさん知っている人に会うと、ああ、いいなって。こういうことがパパと会うってことだなって。この人、かっこいいな、尊敬できるなっていう人じゃないと、やっぱり会っても続かないし、中身のしっかり人がいいなって思います。
──パパには、どんなふうに自分と接してほしいですか?
ミユ パパには自分が一番って思っていて欲しいですし、わたしもその人が一番って思える関係がいいなって。消費される女の子じゃなくて長く関係を続けられるような関係を築きたいと思っていろいろパパの興味を持ちそうな話題とかを勉強するようになりました。
──15人会ったということですが、中には迫って来る人はいなかったですか?
ミユ わたしはいなかったです。恐い経験は今のところ一度もないです。
──最後にこのアプリをこれから始める女の子にメッセージを。
ミユ ただお金をもらいに行っている子とか、全然いい関係を築けていない子が多い印象なので、ちゃんと人間としていい関係を築く気で取り組んだ方がいいと思います。パパと会うことで教養も身につけて、パパにも楽しいって思えるような話ができるよう、女の子の側も成長して欲しい。わたしも経営者とか社会的地位のある人と会って、起業したいなって思えるようになりました。経営者の人とか、結構親切に経営のことなんかを教えてくれたりするんです。「パパを通じて興味を持ったんだよ」って話したら、さらに全力でアシストしてくれるようになったり。将来は自分でビジネスをやりたいなって。これから参加する子にも自分のような経験をしてほしいなって思います。
(取材・文=名鹿祥史)
●paters公式Webサイト
https://paters.jp/