『M-1』最大の懸念……“王者”霜降り明星の「パンクブーブー化」と“無冠の帝王”和牛の「笑い飯化」

『M-1グランプリ 2018』(テレビ朝日系)で、霜降り明星が優勝を果たした。大会後、さっそく“お披露目”としてバラエティ番組に引っ張りだことなっているが、今後の展開次第では、ある懸念も生じる。

「霜降り明星は、せいやのコミカルなボケに、粗品が的確なツッコミを入れて調整していく漫才のスタイルが完成されています。若いながらもスタイルが固まりすぎている分、臨機応変な対応力が求めらるバラエティ番組の現場にハマるかは未知数ですね。テレビに合わなかったとしても、彼らのキャラクターは老若男女にウケが良いので、営業仕事は大量に舞い込むでしょうが……」(業界関係者)

 ただ、営業を入れすぎると逆にテレビに出るヒマがなくなってしまい、2009年の第9回大会王者・パンクブーブーのようになってしまう可能性がある。さらにもう一組、過去の優勝コンビと同じ道を辿りそうな『M-1』常連芸人がいる。

「和牛の“笑い飯化”ですね。和牛は3年連続で準優勝と、あと一歩のところでチャンピオンを逃しています。ダウンタウンの松本人志は3年とも最終投票を和牛に入れており、高く評価されていることがわかります。ストーリー性のあるネタの完成度は申し分ないのですが、コンビに対する期待値が高い分、厳しい評価を受けがちであり、なかなか優勝できないコンビといった位置づけは、笑い飯を彷彿とさせます。歴代最多となる9回の決勝進出を果たした笑い飯は、大会ラストイヤーとなる10年の第10回大会で悲願の優勝を果たしています」(同)

 漫才日本一を決める『M-1』では毎年さまざまなドラマが生まれる。霜降り明星のパンクブーブー化、和牛の笑い飯化のように、やはり歴史は繰り返していくのかもしれない。
(文=平田宏利)

『M-1』最大の懸念……“王者”霜降り明星の「パンクブーブー化」と“無冠の帝王”和牛の「笑い飯化」

『M-1グランプリ 2018』(テレビ朝日系)で、霜降り明星が優勝を果たした。大会後、さっそく“お披露目”としてバラエティ番組に引っ張りだことなっているが、今後の展開次第では、ある懸念も生じる。

「霜降り明星は、せいやのコミカルなボケに、粗品が的確なツッコミを入れて調整していく漫才のスタイルが完成されています。若いながらもスタイルが固まりすぎている分、臨機応変な対応力が求めらるバラエティ番組の現場にハマるかは未知数ですね。テレビに合わなかったとしても、彼らのキャラクターは老若男女にウケが良いので、営業仕事は大量に舞い込むでしょうが……」(業界関係者)

 ただ、営業を入れすぎると逆にテレビに出るヒマがなくなってしまい、2009年の第9回大会王者・パンクブーブーのようになってしまう可能性がある。さらにもう一組、過去の優勝コンビと同じ道を辿りそうな『M-1』常連芸人がいる。

「和牛の“笑い飯化”ですね。和牛は3年連続で準優勝と、あと一歩のところでチャンピオンを逃しています。ダウンタウンの松本人志は3年とも最終投票を和牛に入れており、高く評価されていることがわかります。ストーリー性のあるネタの完成度は申し分ないのですが、コンビに対する期待値が高い分、厳しい評価を受けがちであり、なかなか優勝できないコンビといった位置づけは、笑い飯を彷彿とさせます。歴代最多となる9回の決勝進出を果たした笑い飯は、大会ラストイヤーとなる10年の第10回大会で悲願の優勝を果たしています」(同)

 漫才日本一を決める『M-1』では毎年さまざまなドラマが生まれる。霜降り明星のパンクブーブー化、和牛の笑い飯化のように、やはり歴史は繰り返していくのかもしれない。
(文=平田宏利)

稲垣吾郎が「人生押し返し地点」の男を熱演――映画『半世界』鑑賞券プレゼント

 『座頭市 THE LAST』や『北のカナリアたち』など、これまで幅広いテーマを扱ってきた映画監督・阪本順治氏によるオリジナル映画『半世界』が、2月15日より全国公開となります! 主演に稲垣吾郎を迎え、その脇を長谷川博己や池脇千鶴などの実力派が固めています。そんな本作は、一体どのような内容となっているのでしょうか。早速あらすじをご紹介いたします。

 物語の舞台は、とある地方都市の郊外。40歳目前の高村紘(稲垣)は、父から受け継いだ炭焼き窯で備長炭を作って生計を立て、妻・初乃(池脇)と息子・明とともに暮らしていた。そんなある日、自衛隊員として海外派遣されていた中学からの旧友・沖山瑛介(長谷川)が町に帰ってきた。瑛介は多くを語らないが、何か訳ありの事情を抱えている様子。すると、見かねた紘は、中古車販売店を営む同級生・岩井光彦(渋川清彦)に声をかけ、数十年ぶりに3人で酒を飲み交わすことに……。

 本作は、人生折り返し地点を迎えた男たちが、残りの人生と向き合うべく奮闘するヒューマンドラマ。それぞれの登場人物が、自分の家族や仕事に真剣にぶつかり、変わっていく姿には、思わずジーンときてしまうはず。彼らと同世代の方々には、特に響く内容となっているのではないでしょうか。

 今回は、映画『半世界』の鑑賞券を3名の方にプレゼント。「吾郎ちゃんをスクリーンで見たい!」という方はもちろん、「人生がどん詰まり……」という方も、皆さま奮ってご応募くださいね。お待ちしております!

※12月17日〆

ご応募はこちらから
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ユーキャン流行語大賞「そだねー」がネットで物議! カーリング女子への嫌悪感も再発……

 12月3日、2018年で流行した言葉を決める『2018ユーキャン新語・流行語大賞』が発表された。

 毎年、年末になると話題となる『流行語大賞』。今年は、対戦テレビゲームをスポーツとして扱う「eスポーツ」や6~7月に行われたサッカーワールドカップのロシア大会で大活躍した大迫勇也選手を賞賛する「(大迫)半端ないって」といったスポーツ関連の言葉のほか、俳優の田中圭主演ドラマのタイトル『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)やNHK総合の番組『チコちゃんに叱られる!』のキャラクター・チコちゃんが発する「ボーっと生きてんじゃねーよ!」などが選出。

 そんな中、今年の大賞に選ばれたのは、今年2月に行われた『平昌冬季オリンピック』で銅メダルを獲得したカーリング女子日本代表・LS北見が試合中に発した言葉「そだねー」。オリンピック開催中、テレビや新聞といったマスコミでは、こぞって「そだねー」との言葉が取り上げられており、世間も納得との反応……ではないようだ。

「ネットでは一様に『微妙』との反応を見せています。理由としては『そだねー』という言葉をつかった覚えがないという点。確かに、世間はあまり使っていなく、マスコミばかりが騒いでいた印象がありますよね。それに、『そだねー』という方言を使っているはずの北海道民からも『そだねーなんて使わない』との厳しい指摘が上がり、あまり賛同は得られずといった様子。一方で、『半端ない』の方が『大坂なおみ半端ない』や『銀魂半端ない』など多方面で使われてた印象があるようで……。選考に対しても疑問の声が上がっています」(新聞記者)

 また、「そだねー」が大賞となったことで、女性層を中心に「憂鬱だ」との声も上がっているようで、

「過度ともいえるマスコミの報道合戦で、オリンピック中から好感度の低かったLS北見。メンバーのことが報道されるたび、女性層から叩かれ、ネットは大荒れしていたんですが、今回の受賞で『再び露出が増えるのか』と困惑気味。ネットでは“いい加減にして欲しい”といった感じです(笑)」(同)

 この授賞式の様子はテレビでも報道。案の定、LS北見が再注目されるような内容になっており、ネットは荒れ模様となっていた。

 オリンピックの話題も収束し、LS北見への批判も収まっていただけに、すこしかわいそうな気がするのだが……。

ユーキャン流行語大賞「そだねー」がネットで物議! カーリング女子への嫌悪感も再発……

 12月3日、2018年で流行した言葉を決める『2018ユーキャン新語・流行語大賞』が発表された。

 毎年、年末になると話題となる『流行語大賞』。今年は、対戦テレビゲームをスポーツとして扱う「eスポーツ」や6~7月に行われたサッカーワールドカップのロシア大会で大活躍した大迫勇也選手を賞賛する「(大迫)半端ないって」といったスポーツ関連の言葉のほか、俳優の田中圭主演ドラマのタイトル『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)やNHK総合の番組『チコちゃんに叱られる!』のキャラクター・チコちゃんが発する「ボーっと生きてんじゃねーよ!」などが選出。

 そんな中、今年の大賞に選ばれたのは、今年2月に行われた『平昌冬季オリンピック』で銅メダルを獲得したカーリング女子日本代表・LS北見が試合中に発した言葉「そだねー」。オリンピック開催中、テレビや新聞といったマスコミでは、こぞって「そだねー」との言葉が取り上げられており、世間も納得との反応……ではないようだ。

「ネットでは一様に『微妙』との反応を見せています。理由としては『そだねー』という言葉をつかった覚えがないという点。確かに、世間はあまり使っていなく、マスコミばかりが騒いでいた印象がありますよね。それに、『そだねー』という方言を使っているはずの北海道民からも『そだねーなんて使わない』との厳しい指摘が上がり、あまり賛同は得られずといった様子。一方で、『半端ない』の方が『大坂なおみ半端ない』や『銀魂半端ない』など多方面で使われてた印象があるようで……。選考に対しても疑問の声が上がっています」(新聞記者)

 また、「そだねー」が大賞となったことで、女性層を中心に「憂鬱だ」との声も上がっているようで、

「過度ともいえるマスコミの報道合戦で、オリンピック中から好感度の低かったLS北見。メンバーのことが報道されるたび、女性層から叩かれ、ネットは大荒れしていたんですが、今回の受賞で『再び露出が増えるのか』と困惑気味。ネットでは“いい加減にして欲しい”といった感じです(笑)」(同)

 この授賞式の様子はテレビでも報道。案の定、LS北見が再注目されるような内容になっており、ネットは荒れ模様となっていた。

 オリンピックの話題も収束し、LS北見への批判も収まっていただけに、すこしかわいそうな気がするのだが……。

【五所純子/ドラッグ・フェミニズム】薬物売買にさよならしたゴミ収集員・真弓の物語[前編]

――覚醒剤、コカイン、大麻、向精神薬……クスリに溺れる女たちを嗤うのはたやすい。だが、彼女らの声に耳を澄ませば、セックスやジェンダーをめぐる社会の歪みが見えてくる。これは、文筆家・五所純子による“女とドラッグ”のルポであり、まったく新しい女性論である。

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 女子はみな、一対一だと話せる奴なのに、集団になると圧力抑制プールみたいに息苦しい。それに比べたら、男子の露悪的なグラウンドのほうが気が鎮まる。そんな実感に加えて、真弓にはバイセクシャルだという自認があった。

「小学校に入る前、家族でアメリカに行ったとき、本屋でエロ本を見ました。裸で絡み合ってる男女のどちらにも私は興奮したんです」

 真弓が10代を過ごしたのはコギャル・ブームの全盛期。社会が制服姿の女子中高生を異常なまでに取り沙汰し、そこに活路を見いだした女子も多い。熱狂からはぐれた真弓が向かったのは、「雑誌の『BURST』(コアマガジン)や『危ない1号』(データハウス)を片っ端から読みました。暇なときは腕を線状に切ったりして、入れ墨をいれたのは19歳のときです」。悪に惹かれた。悪徳は逸脱した自分を受け止めてくれる気がしたから。悪辣さはすべてを壊して公平にしてくれる気がしたから。

 真弓の半生を一冊の本にたとえたら、目次の多さに圧倒される。家庭不和、母との諍い、家出とヤクザと覚醒剤、出会い系サイトで薬物売買、映画とLSD、恋人の失踪、心中未遂、元覚醒剤中毒の恋人、売人歴、2度の逮捕、東西の刑務所、収監中の妊娠発覚、更生施設での生活。真弓はわかりやすく目次ごとに体験を分けて語ってくれる。でも、誰がつくった目次だろう。彼女はそこにいない。彼女は目次の間に息を潜めている。

 幼くして両親が離婚し、母がすぐに再婚した。実父が去ったマンションに養父を迎えて、暮らし直される家。ジオラマに人形を置いて観察するみたいに、あの日の父母を理解で包みながら、あの日の自分を内省で整えながら。家族について語る真弓は、構文法のルートから外れず、言葉の行き先を見失わないように、慎重に、地道に、話し進める。

「実父も養父も荒れてました。実父は家族と別れなければいけない葛藤で、養父は別の男の子どもを受け入れなければいけない葛藤で。弟と妹が生まれて、母は私と下の子を一緒にいさせるのが心配みたいでした。母のしつけは厳しくて、小学生で5時すぎに帰宅すると引っぱたかれて、中学は門限7時、高校は門限8時。だから友達と遊んだことがなかったです。勉強しろって言われたら勉強してるふりしてました。夏にキャミソールで出かけたら、『そんな娼婦みたいな格好して。男と遊んできたんだろ』って言われたこともありました。まだ11歳で男性経験もなかったんですけどね。母にたいして好きとか嫌いとかはないです。小さい頃に苦しいことが多かったせいか、母の考え方を肯定的にとらえる癖がついてるんです。母が弟妹に怒鳴ったところは見たことないです。怒鳴られる原因は私にもあったと思います」

 模範解答だ。真弓は口頭試問をクリアする。彼女の回想を聞いていると、いかにもルポルタージュに登場しそうな、いかにもカウンセラーが評価しそうな、いかにもワイドショーで軽蔑しそうな、いかにもアカデミアが標本にしそうな、いかにもゴーストライターが模倣しそうな、元不良女の更生語りだった。家庭環境に恵まれず、母親に憎まれ、演技を鍛え、素行を悪くし、人里を離れ、他人を許し、自分が赦されていく。あまりにも型どおりで、誰かに喋らされてるみたいに型どおりで、痛ましくなるほどだ。こんなのなぞってたまるかと、書き進める手を止めたくなる。

 でも、これが、今の彼女に必要な物語なのだと思い直す。かつて10代の真弓は「ハードな話が好きで、シド・ヴィシャスみたいなことを気軽にやらかしたかった」と、もはや伝統的な自暴自棄の術によって自分を確かめた。同じように、35歳の真弓は語りの定型性に身を預けることで、自分を回復させているのだ。物語は彼女を慰める。反復は彼女を座らせる。たとえ、それが借り物であっても構わない。真弓はこれまで何度も語り直したに違いない。ときには友人たちの前で自分を道化にしたこともあった。けれど今は、自分をたったひとりの聴衆にして、自分のために物語る。

「母はマクドナルドのアルバイトや保険会社のパートをしてました。菓子職人の実父よりも、大学職員の養父のほうが経済的に安定していたようで、木造のアパート、鉄筋のマンション、一軒家と、大きくなっていく家を憶えてます。手料理を食べた記憶はほぼないです。一日1000円渡されて、朝は家にあるパン、昼は学校給食、夜はコンビニで買ってました」

「母の料理、食べたかったです」と呟いた。すると、「味つけ肉を炒めたのを横からつまんだ記憶はあります」と母の失点を補った。そして、「母方の祖母が料理上手で、ときどき食べに行ったり料理を教わったりしてました」と母の穴を埋めた。母の三段活用。

「母はお嬢様とまでいかないけど、祖母が上品な方だったので、私のことも品良く育てたかったんだと思います。でも母は頭ごなしに抑えつけて、私の言い分をまったく聞いてくれなかった」

 あなたが私を誇りに思えないなら、私はますます誇らしくない人間になって、あなたの期待に応えてみせる。期待には2種類あって、希望から膨らむのと、不安から肥えるのと。真弓はしごく忠実に母の不安を実現していった。おそらく母も祖母にそうしたのだと、真弓はもう勘づいている。けれど、まだ言葉にはしない。いずれ真弓は聴かせるだろう、女3代の物語を、自分に、あるいは子に。――親子丼をつくるには。米は1合40円。卵は1個20円。鶏肉は100グラム100円。玉ねぎは1個30円。

ヤクザの舎弟に覚醒剤を打たれた家出少女

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真弓は16歳で覚醒剤を初めて摂取し、19歳でタトゥーを入れ始めた。(写真/草野庸子)

 薬物のことは知っていた。本や映画でたくさん浴びて、脳内に取り込んだ。体内に摂取したのは16歳のとき。母と衝突して家出した。出発地は練馬、目的地は青森。実父の家の所在地を104のオペレーターから聞き出した。素足に健康サンダルで自転車に飛び乗る。所沢を過ぎ、日和田山を越え、東松山まで来ると自転車を川に投げ捨てた。金属の骨がぐしゃぐしゃに折れて、わるい音はちょっと愉しい。足の皮膚はずるずるに剥けて、わるい自分はちょっと愛しい。

「鈍行列車を乗り継いで、すぐに鉄道警察に保護されました。『母が暴力的なんです』って少し盛って話したら、『私たちがサポートするからね』って、すごく優しくしてくれて。父に連絡をつけてくれたり、ダイヤを細かく調べてくれたり。『何も食べてないんでしょ』って、サンドイッチを買いに走ってくれた制服の方をよく憶えてます」

 真弓は人を指すときに“方”と敬語的な表現をする。祖母でも、鉄道警察官でも、恋人でも、初めて自分に麻薬を打った男でも。いかなる関係性であろうと、すべての人を丁重にあつかう。敬いの裏に恐れが貼りついている。

 父の家に暮らし変えて数日後の夜、真弓は散歩に出かけた。人でも獣でも、見知らぬ土地でまずやることはマーキングだ。「なにしでんの」、地元の男に見つかった。「なんもしてない」「あそびいごうよ」。

 サーファーとヤンキーの中間みたいな格好をした男。白いシーマの改造車。ドライブの途中でホテルに入ると、男は「どうする」と覚醒剤と注射器を出してきた。初回から玄人並みの量を打たれたのだと、今ならわかる。でも16歳の真弓には、本や映画で聞きかじったワンシーンにしか見えない。気づいたら、口ばかり動かしていた。学校の不満や知人の愚痴をまくし立てるように自白していた。男は腰をすえたまま、真弓をじっと見ていた。たった1分を1時間に感じた。それから一昼夜、セックスに耽った。

 ひとつ呼吸を置いてから、真弓はトーンを変えずに言葉を継いだ。

「私は断るのが怖かったのかもしれないです。青森で暮らすつもりだったし、そこで初めてできた友達みたいなものだったし、早く順応したほうがいいだろう、誘いに乗っても大丈夫だろうって。本当はストレスを感じていて、だから目の前のことを無理やり正当化したんだと思います」

 男の声を憶えている。彼は訛りがきつかった。首都のほうから来た女に合わせて、標準語を話しているつもりでいるらしかった。でも真弓は訛りのなかの感情まで聞き分けられない。あのとき、彼が怒ったり脅したりしていたとしても、真弓にはただの素朴な男に映っていた。後日、彼の家で覚醒剤をまたやった。スーツ姿の男がやって来て、喧嘩で手柄をあげた話に興じだした。真弓は横たわったまま、男2人をじっと見ていた。ぼんやりした意識のなかで絵解きした。スーツの男はヤクザで、自分を誘った男はその舎弟なのだと。

処方された向精神薬を出会い系サイトで売る

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10代の頃、出会い系サイトを介して会った男たちから、覚醒剤、LSD、MDMA、大麻……とさまざまなドラッグを手に入れた。(写真/草野庸子)

 黒髪ボブの女が威勢よくヘロインで死にかける『パルプ・フィクション』、不況に陥った国で青年たちがヘロインにはまる『トレインスポッティング』。16歳の真弓と20歳のバンドマンに授けられた90年代の映画。母に呼び戻され、真弓は練馬に戻った。高校をやめ、通信制の学校に編入し、コンビニでアルバイトを始めた。バイト先で出会ったふたりは趣味が合った。いっしょに薬を食った。

 スタービーチという出会い系サイトと、「いろんな組の代紋をダウンロードもできる、ヤクザと出会えるサイト」。掲示板に書き込むと、男たちがセックスを目的に返信をよこした。真弓の目的はあくまで「薬を売ってくれる方」。ホテルで真弓が先に酩酊すると、「セックスの役に立たない」と怒って真弓を追い返す男がいた。独学で調合したエクスタシー系のドラッグを、「一回吐けば大丈夫」と真弓に試飲させる男がいた。いろいろな男と会った。いろいろな薬を食った。大麻、LSD、MDMA、覚醒剤の順で好きだった。薬は男たちから買ったり貰ったり。恋人にあげるときは「知り合いがくれた」と嘘をついた。

「学校はおろそかになって、やめました。あのとき、覚醒剤ばかりにならなかったのが救いかもしれないです」

 現在の真弓にはわずかに後悔がにじむ。塗り替えられない記憶を手なずけて、落ち着き払おうとする。けれど、過去は待ったなし。粛々と迫ってくる。

 17歳、出会い系サイトをきっかけに付き合った男が、行方不明になった。失調をきたした真弓は精神科を受診する。病名は統合失調症、処方薬はハルシオンとデパスとロヒプノール。手に入れた向精神薬を出会い系サイトで売り始めた。顧客を続けながら、売人デビュー。売人なら良い手本も悪い手本もさんざん見ていた。買ったり貰ったり流したり配ったり売ったり。

「私はバイトが長続きしないので、売ったお金は生活費にあてました。治療薬についての分厚い本を読んで、医者にどう言えばどういう薬が貰えるかわかってきて、睡眠薬も抗うつ薬も興奮剤も出してもらうようになりました。売るときは駅のホームや人混みで、手渡してすぐ別れます。お客さんは10代から50代まで。自分で病院に行くのが面倒くさいとか、病歴に記録されるのが嫌だとか、理由は何にしても、お金がある方たちでしょうね。私が10錠300円くらいで仕入れたハルシオンを、2万円で買うんですから」

 いかにもぼろ儲けだが、金にまつわる真弓の口調はあっさりとして頓着がない。金銭的な利益を上げた功績よりも、薬物を売買するために動いた足跡のほうが健気にあらわれる。医者に会って、客に会って、買って、売って、買って、売って、やがて薬と金が釣り合ってきて、取引が成立して、価値が安定して。真弓は売買という原理を拠り所にしたのではないか。彼女が動けば動くほど、薬と金の市場が立ち現れて、その絶え間ない交換のなかに永久に住んでいられる気がして。欲しかったのは、ひと匙の悪と、単純な原理。――違法薬物を売りさばくには。ハルシオンは10錠2万円。シャブは10グラム1万8000円。万札は1グラム1万円。

「18歳のときに元ポン中(覚醒剤中毒)の方と付き合って、彼は『やめれるよ。俺もやめれたから。いっしょにやめよう』って言うんです。そんな方は初めてだったので新鮮でした。自分が大事にされてる感じがあって、そのことがいちばん強くて、幸せという感覚を初体験しました。クスリのことはずっと思い出してました。でも、彼やその周りの人と遊んでたら薬を忘れてる時間が増えてきて、そういう時間のほうが自然とくつろげて、気づいたらやめれてました」

 この後、真弓はこつこつと売人に育っていく。

(つづく)

※人物の名称は仮名です。

(写真/草野庸子)

五所純子(ごしょ・じゅんこ)
1979年生まれ。文筆家。映画や文芸を中心に執筆。著書に『スカトロジー・フルーツ』(天然文庫)、共著に『1990年代論』(河出書房新社)、『心が疲れたときに観る映画』(立東舎)がある。

妻のためにナプキンを作る男性を描いた映画『パッドマン』を見て、妻のために布ナプキンを洗う男性が限りなくモヤモヤした理由

※本記事はネタバレを含むため、ご注意下さい。なおレビューはあくまで「映画の評価」であって、モデルとなったムルガナンダム氏への評価では「一切ない」ことを、強調しておきたく思います。

 妻が茶の間でつけっぱなしにしているムービープラス(映画専門CSチャンネル)から本作『パッドマン 5億人の女性を救った男』の試写会情報が流れるのを見て、思わず目が釘付けになった。

 制作国は、凄惨な集団強姦事件やガオコル(月経期間の女性を隔離された小屋に閉じ込める慣習)など女性の人権問題が取りざたされることの多いインド。そんなインドで、高価な既製品の生理用ナプキンを購入できない愛妻のために、自作でナプキンを作ることに挑戦した男の物語だという。

 これは、「日本中の男は妻の布ナプキンを毎月手洗いしたほうがいい」というちょっぴりラジカルな提言を地味発信している我ら夫婦が観に行かずに誰が観に行くのか!? ということで、くじ運力が半端ではない妻に応募してもらったところ、すんなり当選。試写の機会に恵まれた。

男性が生理に興味を持つのはタブー?
 事情にさほど明るくなくとも、「インドで男性が愛妻のために生理用ナプキンを自作する」という時点で、悪戦苦闘の物語であることは容易に想像できる。けれど、ヤバいこれ絶対号泣するアレやと覚悟しつつ妻と試写室に向かうも、2時間17分の物語に、最後まで号泣することはなかった。全編に渡ってちょいちょい目頭が熱くなるシーンはあったものの、終盤ではむしろ、冷めきった気分になっていた。

 限りなくモヤモヤした気分が、胃の上の方にモッタリと残った。

 物語のあらすじは、書いてしまえば即ネタバレになるほどストレートなもの。

 主人公ラクシュミは、インドの地方村で腕の良い溶接工として慎ましい生活を送る、妻にゾッコンの愛妻夫。そんな彼は、愛する妻が高額な既製品の生理用ナプキンを購入できず、衛生的とは言えない布で代用していることや、そうした衛生管理によって感染症を患ったり命を落とす女性も少なくない事実を知ると、持ち前のクラフトマンシップで身近な素材をかき集めて既製品の模倣=自作ナプキンを作ろうと立ち上がる!

 だがそこは迷信(信仰)厚く女性の人権後進国でもあるインド。ラクシュミの挑戦を阻むのは、妻自身からも家族からも、周囲の村人からも、男女両サイドから叩きつけられる「男が女性の月経に興味を持つことそのものへの猛烈な禁忌感情」だった。

 扱いようのない変質者として、ついには生まれ育った村をも追われるも、それでもめげない不屈の男ラクシュミは、借金を重ねつつも独学で「素材の選択、加工方法、滅菌処理」を学び、安価で安全で清潔なオーガニックナプキン(セルロース吸収体の)を作るハンドメイドの製造機の完成にまで漕ぎ着ける。

 そして、偶然にも知り合った巡業公演をする女性ミュージシャンであるパリーに完成品を使ってもらう機会に恵まれたことで、ラクシュミの挑戦は加速する。製造機はインド国内の発明コンペにて優勝。さらに彼はその技術を特許として大手企業に売り渡すビジネス展開を頑なに拒否し、パリーとともにインド中にこの製造機を配り回ると同時に、機械の操作技術を地域の女性たちに指導することで、「女性が作る女性のためのナプキン製造事業」として広めていくのであった。

 当然尊重されるべき女性の生理の衛生と健康と、女性の雇用をも両立する。それがラクシュミの挑戦の終着点だったのだ。

生理は穢れではないと知った女性たち
 長い作品中、いくつも胸に迫るシーンはあった。初めて主人公が作った試作品を妻に渡した時の、恥じらいとはにかみと感動の入り交じった妻の表情。月経中は5日間居室に入ることを禁じられる、インドの女性が置かれた立場(ガオコルとは別の慣習か)の描写や、夫に「奇行をやめて欲しい」「女にとって恥は死ぬことよりつらい」と懇願する妻の涙には、植え付けられた月経の穢れ意識の深さに溜息が出た。

 一方で、初潮を迎えた少女を集落の女性皆で祝い踊るシーンは、女性の人権が尊重されない理不尽な社会だからこそ生き残っている女性の互助社会の力強さに、その美しく暖かく、晴れやかで、慈しみ合いに満ちた空気に、純粋に胸を打たれた(この集団の中にいたらうちの妻は排斥される勢だな、とか思いつつも)。

 最大の見どころはなんといっても、パリーをパートナーにインド各地の村々で製造機を普及させていくシーンだ。旧弊な禁忌感情と抑圧の中にあった女性たちが、自らをケアする尊厳を初めて獲得し、仕事の誇りにも目を輝かす。宗教的な戒律や月経の穢れ感情から解放されていく女性たちの笑顔、笑顔、笑顔! ひとつひとつの輝く笑顔が、それまでの彼女らの尊厳を奪っていた抑圧の大きさを改めて感じさせて、全ての笑顔に涙がこみ上げた。

 けれど、残念なのは、そこから繋がる作品のクライマックスでは、胸一杯の感動をモヤモヤした気持ちが一気に浸食し、すっと涙が引いた。

 クライマックスの舞台は、それまでの舞台であるインドを遠く離れた、ニューヨークの国連本部だ。ラクシュミとパリーの挑んだ、女性を救う製品の普及と女性の雇用創出を両立させた事業は、国際的な評価を受け、ついにラクシュミは国連の招聘を受ける。

 このシーンに一気に冷めた理由は、ニューヨークの街を睥睨する国際連合本部ビルのホール(ロケ地はモノホンの国連本部)でラクシュミの振るった熱い演説が、この物語のテーマとメッセージにも関わらず、あまりにも「男性的」であったことだ。

「俺様節」のサクセスストーリー
 要約するとそれは、こんなものだった。

<教育も資本もない、英語すらたどたどしいインドの地方から立ち上がった男が、お金稼ぎではなく人のためになる社会事業に情熱を貫いた結果、いまこうして世界のど真ん中で演説をしています!>(どや!!)

 長回しで俺様俺様を繰り返すその演説に、ホールの聴講者はスタンディングオベーション。この瞬間、せっかくの物語は「不屈のマッチョ魂を持った男の成り上がりサクセスストーリー」に、一気に貶められてしまった。非常に男性的で、ある意味アメリカ映画的な「俺様節」……。

 そして物語は、国際的な評価を受けたラクシュミを、彼を変質者として排斥した村の人々が手のひらを返したように地元の英雄として讃え、「おまえはやる奴だと思ってたよ」系の花びらが舞う中を晴れやかな顔でラクシュミが凱旋して、大団円を迎える。おまけのようにして、互いに恋心の芽生えたパリーをポイして、愛妻の元に戻る主人公の描写である(溜息)。

 本作は実話を元にした物語であり、モデルになったムルガナンダム氏は2014年米国タイム誌の『世界で最も影響のある100人』に選出されてもいる成功者だ。彼の偉業は、間違いなく称えられるべきものだと思う。

 けれども映画として、主人公ラクシュミに演説して欲しかったのは、いかにインドの、そして世界中の女性が、月経の禁忌感情に呪われ、それを解放することがいかに重要なのかという根源的なテーマだ。

 世界の人口の半数である女性の多くが、自らの生理現象を理不尽に封じ込められている状況に疑義を投げかける演説こそ、この物語に欲しかったものだ。

 いやいっそのこと、氏の受けた国際的評価は「後日談」程度のものとして、映画内では終盤にオムニバス的に短いカットで描写された、各地域での製造機の普及活動と、そこに存在した女性たちが自らに刷り込まれた禁忌感情を解放していく物語にこそ、焦点を置いてほしかった。

 女性が「自分自身のことを大切にしていいんだよ」という、当たり前のことを許されたときに溢れた笑顔を物語の骨子として描いてくれたなら、多分ハンカチではなくタオルが必要な作品になったに違いないのに……。

ことさらに「世界の中心アメリカのさらに中心の街を睥睨するホールで演説する、ゼロから立ち上がった男!」を強調するマチズモ全開の場面に、冷え冷えした気持ちでそんなことを考えた。

「布ナプも俺が洗おうか」
 いやはや我ながら見事な酷評ネタバレレビューだが、これが号泣覚悟で挑んだ本作が全然泣けなくて、全然感動できなかった理由だ。

 もちろんこんな感想は、あくまで色々と激しく拗らせている僕に限られたものかもしれない。試写会などを観た視聴者からはおおむね良好な感想が上がっている模様でもある。けれども、どうにもやっぱり大いに腑に落ちないので、少々パーソナルな話を交えつつ、引っかかる部分に突っ込まさせていただきたい。

 そもそも本記事冒頭にリンクしたように、僕は毎月妻の経血に手を染めながら、妻の使った布ナプキンの手洗いをしている。こんなことをするようになってからまだ一年だが、リンク記事もたいがい長いので経緯を要約すると、きっかけは生理中の身体不調やPMSが激しくて家事の手伝い(我が家では妻の発達障害特性や健康上の問題があって全家事の主体が僕で、妻は補佐役)ができなくなってしまう妻に、「布ナプも俺が洗おうか」と思い付きで提案をしたのがきっかけだった。

 普段から洗濯一切を僕に任せている(畳んで仕舞うのは妻担当)妻はそれまで、布ナプキンだけは自分自身で洗っていたのだが、「僕が洗おうか?」の提案をした時の妻の表情ばかりは、多分一生忘れることがないと思う。その表情は、パッドマン、ラクシュミの妻が夫のお手製ナプキンを渡された時の比ではなかった。

 基本的に「全家事の主体が夫の僕」でも大してありがたい顔もしない妻が、この時ばかりはそれまで見たこともないような心底から感謝の表情で「ありがとう」と言ったのだ。

 そして、滅多に見せない妻の真摯な感謝の表情に、僕が発した問いが「生理とインフルエンザだったらどっちが辛い?」 続く妻の即答は「生理の方が辛い」(ガチ真顔)だった。

 凄まじいスケールの慙愧の念が僕を襲った。

 家事全般の主体であり稼ぎ手でもある「立派な夫ヅラ」していた僕は、見事に糞夫であった。

生理のつらさを口にできない日本
 旅行とかイベントとかのタイミングで生理が始まった妻に「なんでこのタイミングで」と不機嫌な声を出したことは数限りなくあった。薬局で生理用品を買う時に、値段の高さをボヤいたときもあったし、紙ナプキンによる痒みや経血量の問題から布ナプキンに移行した際にも「どうしてそんなに高いの?」と不平を漏らした。

 生理期間中にベッドから起きて来れない妻を、トイレを出た廊下で力尽きて横たわっている妻を、冷たい目で見下した僕は、同棲から結婚を経て20年近くに渡って、毎月数日「インフルエンザよりつらい症状になる」妻を、ケアしてこなかったのだ。

 ということで、そんな己が激しい自省を記事にして寄稿した際の女性読者の反応も、また忘れえない。同じく生理痛やPMSが深刻にもかかわらず周囲から理解されない女性たちの切々たる訴えや、婦人科にかかるなど八方手を尽くしてなおインフルエンザよりつらいという我が妻より「さらにつらい」の訴えの数々。
それ以上に何より平常心ではいられなかったのは、「記事を読んだら、なんでか分からないけど涙が出た」という、複数の読者からの感想だった。

 全日本の糞夫を代表して土下座したい気分になった。他人のご家庭で四十路のオッサン夫が妻の布ナプキンを洗っているという記事を読んで、「涙が出る」。それはその女性が、それほどに抱えた苦しさを無視され、配慮されることがなかったということ。そしてさらに我が妻と同様に、その辛さを口にすることを、社会から、家庭から、親から、教育から、あらゆる場面で「封じられ、抑圧されてきた」からこそ、零れた涙なのだと思う。

 どうだろう。本作パッドマンに描かれるのは、結果として「月経時の衛生面の担保」に過ぎない。けれども、ことさら宗教的禁忌や慣習に縛られるでもないこの日本で、この映画を見た視聴者が「凄い男もいたもんだなー」で終わらされて堪るか!というのが、本作を見ての本音の評価なのだ。

 そもそも、衛生面が担保されれば、それで女性が月経から自由になったなんて思われたら堪らない。

 インドを始め女性の人権後進国は大変だなあ、というのも、耐え難い感想だ。生理の重い女性のケアは、日本においてもまったくされていないし、そういう意味で言えば女性の人権先進国なんか世界中のどこにも存在しそうにない。日本でもまだまだ、「女性は生理であっても仕事をし、家事をし、育児をし、その辛さを表情に出さず、いつも通りでいるべきだ」という理屈はまかり通り、ジェンダー的役割の中に「生理による心身の影響を我慢して、平然といつも通りに動く」ことが組み込まれている。

上映中に笑いが起きたシーン
 けれども、少なくともパートナーの生理について配慮しその期間を支えるということならば、日本中のすべてのカップル、すべての夫婦が、来月からでも始められること。女性の月経への配慮をそこにまで昇華せず、女性の人権後進国の「男のサクセスストーリー」として描くにとどまった本作は、やっぱりどんなに頑張っても評価の対象にすらならないのだ。

 唯一本作に評価が与えられるなら、本作を観た視聴者が「どう感じるか」が、ほんとうに世界中の女性が置かれている「月経にまつわる理不尽」をどう思うかの、バロメーターになるという一点のみにおいてだろう。

 作品冒頭、薬局で妻のために既製品の紙ナプキンを購入しようとする主人公ラクシュミに、薬局の主人が密売品を売り渡すようにこっそりと渡すシーンに、試写会の会場では笑いが起きた。日本の薬局でも生理用品をわざわざ不透明な袋に入れて不可視化することにいちいち苛立ちを感じている勢としては、「そこはイラっとくるか呆れて溜息のシーンだろ!」と血圧が上がったが、笑い声の主は中年女性のグループだった。

 妻は試写会後の女子トイレで「自分の夫がアレだったら気持ち悪いわ」という女性の声を聞いて、眉毛をハの字(ヤンキー的な)にして出てきた。

「これじゃインドと変わんねーよ」(妻)

 この作品をどう思うのか、ジェンダー意識のリトマス試験紙として、劇場にて確認してみてほしい。

(鈴木大介)

SixTONES“事務所公認”不仲2人に異変、Sexy美少年・藤井“クシャおじさん”化!?【Jr.チャンネル週報】

 ジャニーズ事務所が動画配信サイト・YouTubeに開設した「ジャニーズJr.チャンネル」。現在、Snow Man(水曜)Travis Japan(木曜)SixTONES(金曜)東京B少年(土曜)HiHi Jets(日曜)がオリジナル動画を投稿中だが、その出来ばえは実にさまざま。そこで、「しょせんジャニオタ向け」と切り捨てるにはもったいない動画と、「ジャニオタでもしんどい」動画をジャニーズウォッチャー・中村チズ子が解説&ツッコミ! 今回は、11月29日~12月5日公開の動画をチェックします!

Travis Japan・七五三掛、松田に「遊ばれたい色気を感じる」

 29日配信分は「Travis Japan【以心伝心ゲーム】罰ゲームは…バンジージャンプ!」。今回、メンバーは東京・よみうりランドへ向かうといい、移動の車内で「以心伝心ゲーム」を楽しんでいる。ルールは「お題の答えが誰かと同じならOK」「一人だけ違う答えだとマイナス1点」で、最終的にマイナス点が多いメンバーが恐怖のバンジージャンプ体験を行うとのこと。さっそく、第1問「冬に聴きたくなるジャニーズの曲といえば?」について、自分の好みより周囲の意見を優先して考える7人。KinKi Kidsの「シンデレラクリスマス」を選曲した川島如恵留、松倉海斗、松田元太が一致し、残る4人にマイナスポイントがついた。中村海人はその曲名が浮かばず、「MeRRYクリスマス」と書いたが、次の「Travis Japanの代表曲といえば?」もなかなかヒドい回答に。

 秀才で知られる川島(眼鏡のかけ方は独特)が「みなさん、スペリングちゃんとしてください」と忠告するも、中村は「夢のHollywood」を「夢のHorry wourd」と間違え、「Hollwood」(松田)「夢のハリウッド」(松倉&吉澤閑也)と、ミスが続出。正解は川島、七五三掛龍也、宮近海斗だけだった。松倉に至っては、「Hollywood」が「カタカナ(表記)だと思っていた」と、作詞作曲を手がけたアーティストに対して失礼にあたる発言も。「ジャニーズで一番のマッチョといえば?」は6人がSnow Man・岩本照をチョイスし、川島のみデビュー組のA.B.C-Z・塚田僚一を名指ししたため、初のマイナスポイント獲得。なお、松田は「Soneman」と書いて消しており、同僚のグループ名もきちんと把握していない有り様だ。

 4問目の「Travis Japanの中で天然キャラといえば?」は本人含めて七五三掛に票が集まったところ、宮近は七五三掛の「掛」を「桂」混じりの漢字で記入していたが、「気持ちが通じた」(川島)とギリギリセーフで全員マル判定となった。「Travis Japanでキャンプ! 料理担当は?」の問いは、料理教室に通っている川島の近況、吉澤の自炊エピソードが飛び出すなど、うれしい情報も。さらに、「(自分が女の子だとして)Travis Japanの中で付き合うとしたら」という質問に、自分を含めて松田は3票をゲット。七五三掛は「“遊ばれたい色気”を感じる」と松田に本気のラブコールを送り、松田も「あとでチューしてあげる」と、熱い視線で見つめた。

 問題は続き、「松田元太を野菜に例えるなら?」で「玉ねぎ」をイメージした中村は「玉ねぎって、めっちゃ(皮を)むくじゃん。最終的に残るのって何もないから、(松田は)カラッポな男だなって……」と、暴言。ここまで、中村と吉澤がマイナス4ポイントで肩を並べていたが、最後の「Travis Japanの中で一番早く結婚しそうなのは?」で、川島をセレクトした中村がマイナスポイントを回避(川島も自分の名前を記入)。宮近、七五三掛、松倉、松田が吉澤を選ぶ中、吉澤自身は中村と予想して誰とも合致せず、罰ゲーム決定となった。

 ちなみに、吉澤については「『パパ』って呼ばれてるし、温かく見守るというか……」(松田)「なんか、お子さんいそうだもん」(宮近)との声が上がり、続いて「如恵留くんは、堅実だから固く生きたいんだろうなと思って」(中村)「将来設計をしっかりしてそう」(宮近)と言われた川島が「俺はその……愛重いタイプじゃん?」と、恋愛観を告白。突然のぶっちゃけトークに、吉澤は「スゴい気持ち悪いね」とバッサリ斬り捨てていた。バンジージャンプの模様は次回に持越し。エンディング曲は吉澤作の「叫べget a happy TIME」がやたらとマッチしていた。再生回数は12万台(12月7日時点)。

 30日の動画は「SixTONES【ラジオ企画】『すとーんずのらじお』~いない人について本音語る~」で、テーマは「2人についてじっくりトーーク!!!」。メンバーのうち、指定された2人にまつわるエピソードを、残る4人が好き勝手におしゃべりするもの。最初は年下組でいつも賑やかなジェシー&森本慎太郎がトーク対象に決まり、メインの京本大我、高地優吾、田中樹、松村北斗が「わかりやすい気分屋さん」「MCの時に助かる」と、2人の特徴を挙げた。田中からは「ジェシーはパフォーマンス面で言っても天才肌というか」と褒め言葉も出れば、「人の話を聞かない」とのクレームも噴出。

 次の議題は“事務所公認の不仲”が定着しているきょもほく。ジェシー&森本の参加で一気にうるさくなったメインブースとは打って変わり、京本&松村のブース内は、どことなく重い雰囲気が漂っている。そんな2人の関係性についてメンバーは「不仲っていうか、距離をとってるよね」(ジェシー)「支障出てないしね」(森本)「全然良いと思う」(田中)と、さほど問題視していないよう。また、ジェシーいわく松村は「ちょっと前までは早く帰ってたけど、最近いるよね。『一緒にメシ食いに行こうぜ』って」と変化があったそうで、9月上演の舞台『少年たち そして、それから…』の楽屋にも最後まで残っていたとか。

 終盤は田中が「2人の距離が若干縮まってるなっていう気もするのよ。だから、とりあえずここ出る時に手つないでもらって。笑顔で出てきてほしいな」とリクエスト。実際、松村と京本は“強制手つなぎ”で入室するも、恥ずかしかったのか数秒で離れてしまった(6分8秒頃~)。田中と高地を語るターンは、4人が田中の話で大盛り上がり。「昔はヤンチャ」だったものの、「なんでさ、いきなり仕切りうまくなったんだろうね?」(ジェシー)「昔はさ、スゴいボケてたじゃん」(森本)「“俺が仕切らないと、このグループはヤバい”と思ったのかな?」(ジェシー)と成長過程を振り返るメンバー。田中は裏でも連絡事項をまとめ、影のリーダー的存在(むしろ表は誰?)とのことで、「ここ1~2年で一気にリーダー感出た」(京本)と、ベタ褒め。

 一方、松村は「『あんまり早く帰らなくなった』って話あったじゃん」と先ほどの自分に対する証言を持ち出し、「それって、今回の『少年たち』の楽屋でさ、あの時に慎太郎ももちろんそうなんだけど、樹もどっちも俺、気を使ってないことに気づいて。気まずくないから、そんな今すぐ帰りたいって思う気持ちはなくなってきた」と、胸中を吐露。森本は「あぁ~、そういうことなんだ」とこれに思わず納得。かたや、高地についての指摘は「何一つ変わらん」(森本)「サプリメント飲んでるの?」(ジェシー)と、“容姿が変わらない”ネタだけで片付けられ、「もういいや!」と本人はやや拗ねモードに。メンバーがあわてて高地を評しだすと、田中が「わかるのは、高地が来たときに明らかにみんなの口数が増える」とまとめた。

 SixTONESといえば、「YouTube アーティストプロモ」キャンペーンへの抜てき、滝沢秀明プロデュースのミュージックビデオが制作されるなど、最もノリに乗っているグループ。もともと、彼らは2012年放送の深夜ドラマ『私立バカレア高校』(日本テレビ系)をきっかけに集められ、一度はバラバラになり、再び6人で「SixTONES」としての活動が始まった。こうした背景を踏まえると、正直言ってさほどSixTONESファンではない筆者ですら、松村の楽屋のエピソードには感激。数年の付き合いで気の置けない仲になり、本音を話せる間柄になったのだろう。信頼関係を築いている6人は人気・実力を含め、もはや最強のグループに思えてきた。再生回数は公開後1週間で30万台。4日に「SixTONES「IN THE STORM」(「ジャニーズJr.祭り2018」単独LIVE in 横浜アリーナ)」が配信され、こちらの再生回数は22万台(7日時点)となっている。

 Sexy美少年の動画は「顔面付箋対決」(1日公開)。付箋を顔に3枚貼り、手を使わずに剥がすタイムを競うゲームに挑んでいる。メンバーが「しゃくれちゃうね」(浮所飛貴)「必然的に変顔になるじゃん」(那須雄登)と懸念する中、仕切り担当の岩崎大昇は「イケメンがね、ぶっ壊れる瞬間を皆さんに見ていただきたい」と、予告。まずは最年少の金指一世がチャレンジしたところ、簡単に剥がれるものかと思いきや、これがなかなか粘着力の強い付箋だった。金指自らが「筋肉動かせるところ」と左右の頬、鼻の下を選び、開始1秒で鼻の下がとれるも、両頬に苦戦。口内で舌をぐるぐる動かし、息を吹きかけても1枚が居座り、タイムアップの3分に。

 続いて、佐藤龍我は顔の表面(鼻、両頬)に付箋をセット。ニャンちゅう(NHK Eテレに登場するキャラクター)ふうの笑顔で頬を上下させ、ラスト1枚は端を口でくわえてフィニッシュした。藤井直樹は、懐かしの「クシャおじさん」バリに顔を歪めて奮闘(2分7秒でクリア)。通常時とのビジュアルの変化にメンバーは爆笑しているが、決して放送禁止レベルの変顔ではなく、可愛いと思える範疇。同じく那須も特にヒドかったのは5分50秒~6分頃程度で、どちらかと言えば“イケメン度”の方が上回っていた。最後の3枚目は、かつて中居正広が得意とした“前髪フーフー”で集中攻撃を繰り広げ、その姿もどこか爽やかだ。

 那須は結局、時間切れになった一方、5人目の岩崎は驚異の7秒で終了。対照的に浮所は手こずり、キレイな首筋(8分26秒頃~)をお披露目しながら、2分42秒で全て剥がし終えた。ようやく付箋から解放された浮所は飛び跳ねて大ハシャギ。筆者は「絶対、スローにして見られるやつだよ。この顔~!」(浮所)と拗ねた瞬間に、キュンとさせられた。さらに、1枚残し組の金指と那須が2人同時に再挑戦。ここは、いまだかつて見たことがないほど一生懸命な金指に、思わず笑いがこみ上げてしまう。那須より先に剥がれた途端、金指は「ヨッシャー! シャー!」と、猿もビックリのとんでもない奇声を発している。

 エンディングは、やはりゲーム系企画で負ける確率が高い那須が罰ゲームを実行。変顔とはいえ、彼らの顔面がアップで見れる喜びに浸りつつ、結果的に“イケメンは何してもイケメン”だと、思い知らされた。再生回数は17万台(7日時点)。

 2日配信分は「HiHi Jets【作間の超人芸?】エスパーhashiとトランプ対決~スピード~」。エスパーhashiこと橋本涼のメイン企画第2弾のはずが、今回はトランプを使った単なる「スピード王決定戦」を行っている。冒頭、猪狩蒼弥が「エスパーは関係ない?」とズバリ聞くと、「本当はこれ(トランプ)浮かしたりしたいんだけどさ……」「できるんだけど。俺1人より、みんなで遊びたいじゃん!」と、うまい返しで切り抜けた。

 対戦はトーナメント形式で、橋本が「俺は強いからシード」と、勝手に進行。戸惑うメンバーだったが、ルール説明をへて作間龍斗、高橋優斗の戦いが始まった(詳しいやり方はここでは割愛)。すると、作間が順調な滑り出しとなり、高速のカードさばきで圧勝。猪狩VS井上瑞稀は、終始攻め続けた井上が勝利し、作間VS井上はハイレベルな戦いを展開した。4分30秒過ぎ、作間は“覚醒モード”に入り、素早いカードさばきで決勝戦に進んだ。

 こうして、エスパー歴2カ月の橋本と、スピード歴9年という作間の試合がスタート。作間は「(エスパーhashiを)目の前にすると……脅威に感じる」と萎縮してしまい、編集も先ほどの「俺強いから」(橋本)発言を強調した作りに。ところが、1枚目のカードをめくった時点で、すでにうろたえ気味の橋本は、アッサリと惨敗。作間は“スピードのプロ”並みの器用な手つきと判断力が圧巻で、こんな才能があったのかと驚くばかりだ。橋本は「エスパーやってみてわかったのは、作ちゃんが強い! 俺はNO.2!」と開き直り、最下位決定戦へ。

 猪狩に負けた高橋と、橋本の試合では、残り6枚(橋本)、残り1枚(高橋)で決着がつくかと思った矢先、手持ちカードに恵まれた橋本が逆転。「なんかさ、最近雨多くない?」「今日の夜さ、ラーメン行かない?」と雑談攻撃で高橋を油断させた隙にカードを置き、奇跡的に最下位は免れた。橋本は渾身のガッツポーズとピースを決め、周囲は「いやでも、本当にもう超エスパーだよ!」(猪狩)「スゴい。やっぱり(高橋の心を)読んでたんだ!」(作間)と、ヨイショ。取ってつけたようなエスパー設定を守ってあげるあたり、メンバーの優しさを感じる場面だった。

 また、プロモーション動画の「HiHi Jets【クリスマスギフト】Right-onで相思相愛…サンタがやって来る!」(3日更新)も公開中で、商品を選ぶ合間のトークにて、クリスマスの思い出、どんな彼女が理想かなどを明かしている。再生回数は1本目が14万台、2本目は16万台(7日時点)。

 Travis Japan、SixTONESに続いて、Snow Manもオリジナル曲「Party! Party! Party!」のダンス映像が公開されている(5日配信)。序盤は白や黒を基調としたジャージ、Tシャツスタイルの岩本照、佐久間大介、深澤辰哉、阿部亮平、渡辺翔太がそれぞれ順番に登場するが、最後に歩いて入ってきた宮舘涼太のみ、赤い上着がやけに目立つ。その歩く動作含め、ターン(特に39秒頃)とヘアスタイルも宮舘があこがれを抱くKAT-TUN・亀梨和也に見えたのは、筆者だけだろうか。また、佐久間は帽子のつばを口でくわえる(25秒頃)、お腹のチラ見せ(49秒頃)、振り付けの流れに沿って1人だけ帽子をとるニクいアレンジ(1分8秒頃)を挟むなど、パフォーマンス力の高さについつい目を奪われてしまう。同じく1分8秒頃の阿部は、服を脱ぐような仕草が女性らしく、妙に色っぽい(足腰のくねり具合が)。

 この曲の振り付けを担当したという岩本は、とにかく身のこなしが軽やか。サビで足踏みをする動きは、どことなくエアロビクスのインストラクターの雰囲気を醸し出している。いい意味で全く力みのない深澤辰哉、さほど踊り方に癖がない分、見ていて飽きのこない渡辺翔太のダンスも必見。コメント欄は「Snow Manの定点カメラ最高! みんなのうまさが際立つ!」「稽古着っていうのがいい」「フード被ってる阿部ちゃんがヤバすぎて悶えた」「定点カメラだと6人のダンスの癖がわかりやすい。それぞれ自分の見せ方わかってるね。たくさん発見があって何回も再生しちゃう」と、興奮気味の書き込みが2,450件以上もあふれている。再生回数は投稿後2日で17万台。通常の動画より、猛スピードで伸びている。
(中村チズ子)

完全に定着した鉄道ブーム……いまや「鉄道ライター」も十分に食える時代に

 いつの間にか、鉄道ブームはすっかり定着したようだ。

 かつて、鉄道ファンというのは「ヤバい」とか「暗い」などというネガティブなレッテルを貼られがちの存在であった。確かに、今でも写真撮影のために傍若無人な行動を取り、一般の乗客や鉄道会社に迷惑をかける悪質な鉄道ファンは、問題になったりする。

 ただ、そうした不心得者はむしろ少数派。大半を占めるのは、人に迷惑をかけずに、乗ったり撮ったりを楽しむ人々である。

 もはや鉄道ファンは、従来のコア層から中高年を中心とするライトな新参者。そして、若い女性にまで広がっているのだ。

 とりわけ、旅の一環として鉄道に主軸を置く人も増えている。特定の車両に乗ったり、ローカル線をめぐったり。毎年「青春18きっぷ」のシーズンになるとローカル線で見かける旅姿の乗客には、とにかく中高年や若い女性が目立つのである。

 手軽に見て、乗れて、体験して楽しめる趣味といえる“鉄道趣味”の定着。それによって、大きく変容しているのが、鉄道関係を主に執筆する鉄道ライターたちである。ある若手鉄道ライターは語る。

「10年ほど前までは、鉄道だけで生活できる原稿料を得るのは困難でした。なので、普段はまったく無関係の記事などを書いて、鉄道ネタは半ば趣味で書くというのが当たり前だったんですが、最近は鉄道ネタだけで十分食えるようになっているんです。決して原稿料は高くありませんが、ネット媒体でも鉄道ネタを扱う割合が増えたのが、主な理由です」

 さまざまな媒体で扱われる鉄道ネタの急増によって「今では、鉄道をメインにしている専業ライターは十分に食える」状況が生まれているという。かつての「実益度外視」の時代からは、隔世の感がある。

 ただ、それは決して盤石なものではない。

「路線も車両も駅も有限ですから、単に行ったり見たりを書いているだけでは凡庸な記事になってしまいます。歴史だとか、沿線の事情とか、何かウリを見つけておかないと、長続きはしないでしょう」(同)

 よりマニアックだけど、面白いネタが増えるのは大歓迎だ。
(文=大居候)

成宮寛貴の活動“本格再開”に芸能界がザワザワ……「窪塚洋介の二の舞い」に?

 元俳優の成宮寛貴が活動を本格再開し、にわかに芸能界がザワザワし始めている。

 成宮といえば、2016年12月に写真週刊誌「FRIDAY」(講談社)で薬物を使用した疑いがあると報じられた。その後、薬物疑惑について否定した上で「これ以上自分のプライバシーが人の悪意により世間に暴露され続けると思うと自分にはもう耐えられそうにありません。関係者や身内にこれ以上の迷惑を掛ける訳にはいかない」と直筆のコメントを添え、引退を表明。出国してマレーシアやヨーロッパに渡り、海外で隠居生活を続けてきた。

 ところが最近になって、60万人以上のフォロワー数がいるインスタグラムで次々と自らの画像をアップ。さらに、10月24日に放送されたドラマ『相棒 season17』(テレビ朝日系)の回想シーンで、久しぶりに地上波に登場。ネットを中心に、復活を求めるファンらの期待が高まりを見せている。

「16年に突然引退した時に、ドラマの撮り直しやCMの打ち切りなどで違約金約3億円を請求されましたが、すぐさま支払いに応じ、海外に出国しました。そろそろ貯蓄も底をついているのではないかといわれています。一時は告白本の発売も取り沙汰されましたが、計画は頓挫しました。インスタで世間に積極的に露出してアピールしている様子を見ると、19年には芸能復帰するのではないかとささやかれています」(芸能関係者)

 ただ、復帰は簡単ではないという。

「一度失った信用は、なかなか取り戻せません。キャスティングする方から、また何かの拍子に“飛んで”しまうのではないかと恐れられています。復帰するにしても、活動は限られますよ。不可解な形でマンション9階から飛び降り、それから表舞台にあまり姿を見せなくなった窪塚洋介のように、イベント出演中心の活動をしていくことが現実な線となりそうです」(同)

 インスタで多くのファンの共感を得ている成宮が、来年はどういった活動をするのか、見ものとなりそうだ。