藤澤恵麻、田畑智子、原田夏希、宮地真緒……もはや結婚、妊娠、出産しか話題にならない“元・朝ドラヒロイン”たち

 NHK連続テレビ小説『天花』(2004年)でヒロインを務めた藤澤恵麻が第1子を妊娠したことを、所属事務所セブンス・アヴェニューが明らかにした。藤澤は昨年8月に、会社員の一般男性と結婚していた。藤澤のネタがニュースになるのは久しぶりのことで、そもそも「藤澤恵麻って、誰?」と思う読者は多いだろう。

 藤澤は上智大学在学中の01年に「non-no」(集英社)のオーディションでグランプリを受賞し、専属モデルとなった。そして、演技ド素人で『天花』のヒロインに起用され、女優デビューを果たした。同大卒業後、女優業に専念し、05年には『奇談』で映画初出演にして、阿部寛とのダブル主演の形で大抜擢を受けた。だが、その後伸び悩み、一時休業して米国へ語学留学。帰国して10年秋より復帰を果たしたが、女優としては鳴かず飛ばずの状況が続いていた。

 女優として最後に出演したのは、昨年7月期のフジテレビ系連続ドラマ『セシルのもくろみ』だった。同ドラマは低視聴率と、主演・真木よう子の場外での迷走ぶりで話題を振りまいたが、藤澤に与えられたのは新人の主婦モデルというチョイ役で、記憶に残っている人は少ないと思われる。

 そのほかの元・朝ドラヒロインでは、『私の青空』(00年)で主演した田畑智子が、交際→破局を繰り返した俳優・岡田義徳と、すったもんだの末、今年の元日に結婚。5月には第1子を妊娠していることを公表した。

『わかば』(04年)でヒロインを務めた原田夏希は、朝ドラ後、パッとせず。14年に大手芸能プロのオスカープロモーションに移籍後は、仕事にありつけるようになったが、目立たぬ端役ばかり。16年6月に医師の男性と結婚し、昨年6月に第1子を出産したが、世間の話題になったのは、仕事ではなく、これら私生活のことくらいだ。

『まんてん』(04年)で主演した宮地真緒も、それまではグラビア活動が主で、朝ドラが女優デビュー作だったが、その後は大成せず。昨年11月に、一般男性と結婚したが、そのニュースで、久しぶりに名前を聞いた人も多かったはず。

 今世紀になって、『ちゅらさん』(01年)の国仲涼子、『てるてる家族』(03年)の石原さとみ、『純情きらり』(06年)の宮崎あおい、『ゲゲゲの女房』(10年)の松下奈緒、『おひさま』(11年)の井上真央、『梅ちゃん先生』(12年)の堀北真希らが、朝ドラでヒロインを演じたことをステップに、老若男女に支持される“国民的女優”に飛躍した。近年では、『あさが来た』(15年)の波瑠が“出世頭”といえるだろう。

 それらの成功組もいれば、藤澤らのように“忘れ去られた朝ドラヒロイン”も多く、まさに明と暗がくっきり。むろん結婚、妊娠、出産はおめでたいのだが、女優業ではなく、そういったことでしか、話題にならない元朝ドラヒロインたちの末路は、厳しいものだ。
(文=田中七男)

藤澤恵麻、田畑智子、原田夏希、宮地真緒……もはや結婚、妊娠、出産しか話題にならない“元・朝ドラヒロイン”たち

 NHK連続テレビ小説『天花』(2004年)でヒロインを務めた藤澤恵麻が第1子を妊娠したことを、所属事務所セブンス・アヴェニューが明らかにした。藤澤は昨年8月に、会社員の一般男性と結婚していた。藤澤のネタがニュースになるのは久しぶりのことで、そもそも「藤澤恵麻って、誰?」と思う読者は多いだろう。

 藤澤は上智大学在学中の01年に「non-no」(集英社)のオーディションでグランプリを受賞し、専属モデルとなった。そして、演技ド素人で『天花』のヒロインに起用され、女優デビューを果たした。同大卒業後、女優業に専念し、05年には『奇談』で映画初出演にして、阿部寛とのダブル主演の形で大抜擢を受けた。だが、その後伸び悩み、一時休業して米国へ語学留学。帰国して10年秋より復帰を果たしたが、女優としては鳴かず飛ばずの状況が続いていた。

 女優として最後に出演したのは、昨年7月期のフジテレビ系連続ドラマ『セシルのもくろみ』だった。同ドラマは低視聴率と、主演・真木よう子の場外での迷走ぶりで話題を振りまいたが、藤澤に与えられたのは新人の主婦モデルというチョイ役で、記憶に残っている人は少ないと思われる。

 そのほかの元・朝ドラヒロインでは、『私の青空』(00年)で主演した田畑智子が、交際→破局を繰り返した俳優・岡田義徳と、すったもんだの末、今年の元日に結婚。5月には第1子を妊娠していることを公表した。

『わかば』(04年)でヒロインを務めた原田夏希は、朝ドラ後、パッとせず。14年に大手芸能プロのオスカープロモーションに移籍後は、仕事にありつけるようになったが、目立たぬ端役ばかり。16年6月に医師の男性と結婚し、昨年6月に第1子を出産したが、世間の話題になったのは、仕事ではなく、これら私生活のことくらいだ。

『まんてん』(04年)で主演した宮地真緒も、それまではグラビア活動が主で、朝ドラが女優デビュー作だったが、その後は大成せず。昨年11月に、一般男性と結婚したが、そのニュースで、久しぶりに名前を聞いた人も多かったはず。

 今世紀になって、『ちゅらさん』(01年)の国仲涼子、『てるてる家族』(03年)の石原さとみ、『純情きらり』(06年)の宮崎あおい、『ゲゲゲの女房』(10年)の松下奈緒、『おひさま』(11年)の井上真央、『梅ちゃん先生』(12年)の堀北真希らが、朝ドラでヒロインを演じたことをステップに、老若男女に支持される“国民的女優”に飛躍した。近年では、『あさが来た』(15年)の波瑠が“出世頭”といえるだろう。

 それらの成功組もいれば、藤澤らのように“忘れ去られた朝ドラヒロイン”も多く、まさに明と暗がくっきり。むろん結婚、妊娠、出産はおめでたいのだが、女優業ではなく、そういったことでしか、話題にならない元朝ドラヒロインたちの末路は、厳しいものだ。
(文=田中七男)

土下座事件も今や昔……安室透効果で人気の『名探偵コナン』公式の優しさも広がる一方

『名探偵コナン』が妙な盛り上がりを見せている。公式によるファンを取り込むさまざまな施策には「隔世の感を禁じ得ない……」と、遠い目をする人も多い。

 すでに長寿連載になっているマンガ『名探偵コナン』(小学館)が再びの盛り上がりを見せたのは、劇場版アニメ『ゼロの執行人』が公開されてから。今回の劇場版でカギを握る人物となる3つの顔を持つ男・安室透が、突如女性ファンの中で人気を呼んだのである。

 いつも、子どもから大人まで楽しめる手堅い構成となっている『名探偵コナン』の劇場版。もとより、ファンの多かった安室透だが、今回は製作側も予想だにしなかった盛り上がりだ。

 とりわけ、安室の本名が降谷零であることから、全国でも30人ほどしかいない名字である降谷の印鑑がバカ売れするという珍騒動も起きている。

 さらに『ゼロの執行人』のTwitterアカウントでは、応援上映の時の心得として「執行して」などの、うちわやペンライトなどの応援グッズの持ち込みを推奨している。

 いったい、いつから『名探偵コナン』は、こんな大人な(推定)のファンにサービス満点な作品になったのか。長年のファンである女性は目に見えて変化したのは、2年ほど前からだという。

「大阪COMIC CITYに『週刊少年サンデー』(同)が、出張編集部を出展した時に『コナンの同人誌がアツい!』とTwitterでつぶやき話題になったことがありました。それまで、長いこと『名探偵コナン』の同人誌は、公式に知られると危険なものと思われていたのですが……」

『名探偵コナン』の同人誌は公式には絶対に知られてはならないと、ファンの間で認識されていたのは2005年に発生した「土下座事件」が発端。ある同人誌サークルが小学館側から著作権侵害であると内容証明を送付され、損害賠償を支払うという事件があったためだ。

 それから10数年が過ぎ、出版社の対応や同人誌やファンを取り巻く状況もガラリと変化。主出版社側はむしろ、あらゆる手段を用いて手堅いファンを取り込む方向へとシフトしているようだ。

 実際、安室透を表紙にした「少年サンデーS」6月号と7月号は、完売し重版が決定。長寿連載でありながら、いまだにファンが増える希有な作品ゆえに、なんでもウェルカムにする姿勢は正しい。
(文=大居候)

土下座事件も今や昔……安室透効果で人気の『名探偵コナン』公式の優しさも広がる一方

『名探偵コナン』が妙な盛り上がりを見せている。公式によるファンを取り込むさまざまな施策には「隔世の感を禁じ得ない……」と、遠い目をする人も多い。

 すでに長寿連載になっているマンガ『名探偵コナン』(小学館)が再びの盛り上がりを見せたのは、劇場版アニメ『ゼロの執行人』が公開されてから。今回の劇場版でカギを握る人物となる3つの顔を持つ男・安室透が、突如女性ファンの中で人気を呼んだのである。

 いつも、子どもから大人まで楽しめる手堅い構成となっている『名探偵コナン』の劇場版。もとより、ファンの多かった安室透だが、今回は製作側も予想だにしなかった盛り上がりだ。

 とりわけ、安室の本名が降谷零であることから、全国でも30人ほどしかいない名字である降谷の印鑑がバカ売れするという珍騒動も起きている。

 さらに『ゼロの執行人』のTwitterアカウントでは、応援上映の時の心得として「執行して」などの、うちわやペンライトなどの応援グッズの持ち込みを推奨している。

 いったい、いつから『名探偵コナン』は、こんな大人な(推定)のファンにサービス満点な作品になったのか。長年のファンである女性は目に見えて変化したのは、2年ほど前からだという。

「大阪COMIC CITYに『週刊少年サンデー』(同)が、出張編集部を出展した時に『コナンの同人誌がアツい!』とTwitterでつぶやき話題になったことがありました。それまで、長いこと『名探偵コナン』の同人誌は、公式に知られると危険なものと思われていたのですが……」

『名探偵コナン』の同人誌は公式には絶対に知られてはならないと、ファンの間で認識されていたのは2005年に発生した「土下座事件」が発端。ある同人誌サークルが小学館側から著作権侵害であると内容証明を送付され、損害賠償を支払うという事件があったためだ。

 それから10数年が過ぎ、出版社の対応や同人誌やファンを取り巻く状況もガラリと変化。主出版社側はむしろ、あらゆる手段を用いて手堅いファンを取り込む方向へとシフトしているようだ。

 実際、安室透を表紙にした「少年サンデーS」6月号と7月号は、完売し重版が決定。長寿連載でありながら、いまだにファンが増える希有な作品ゆえに、なんでもウェルカムにする姿勢は正しい。
(文=大居候)

山田優、大阪北部地震直後にインスタ更新! 地震と関係ない内容にもかかわらず、「不謹慎だ」と炎上!

 モデルで女優の山田優が6月18日に自身のInstagarmを更新。しかし、批判が殺到し、炎上する騒ぎとなっていた。

 山田は自身のInstagramに「道が混んでてつかないー。困りました。#あー #traffic」というコメントとともに自撮りアップ画像を投稿。仕事のために東京都内を移動中に撮影したようなのだが、これに批判が殺到していたという。

「同日の朝に大阪北部で大地震が発生していたのですが、山田さんが地震発生から2~3時間後に更新したことに違和感を持った人がたくさんいたよう。返信欄には『不謹慎』という声から始まり、『ニュースを見ろ!』『地震で大変な事になってるのに、のんきに自撮り?』『被災地の方が渋滞して困ってるでしょ!』『バカ! 亡くなってる人もいるのに非常識!』といった声が。さらに、被災地にいる人からも苦情が殺到。『大阪は高速通行止めで大渋滞!』『地震で近畿はパニック! 削除して!』『今投稿とかありえない。こっちは家中ひっくり返って大変なんだから! 謝罪しろ!』『高槻市在住です。友達の情報が知りたくてインスタみたりしてるけど、まさかのこれ……』との批判ばかりが集まり、一時炎上する騒ぎになっていました」(芸能ライター)

 この炎上を受けてか、山田はそれから、数時間後に再びInstagramを更新。空の写真とともに「関西、京都、滋賀、近畿地方の皆様、地震の揺れが凄かったみたいですね。今知りました。今後の被害がないことを祈っています。皆様、気を付けて下さい」というコメントを投稿したのだが、怒りが収まらない人たちからの批判の声が上がっているようで、

「『前回の投稿からのこれじゃあ、響かない!』『今更ですか?』といった声のほか、『あんたの行動のせいで小栗旬くんの評判も落ちる!』という声が。しかし一方で、『忙しいからニュースを見る暇がなかっただけだと思うんだけど。更新しただけで責めるのはおかしい』『中学生のいじめよりタチ悪いよ、これ』という声や関西に住む人からも山田さんを擁護する声もあがっていました」(同)

 今回の山田のような炎上は、2016年に起こった熊本での大地震の際も起こっていた。

 被災地に近い福岡出身の西内まりやが、Twitter上で被災地を気遣うツイートを頻繁に投稿した際には、「災害をアピールに使うな」との批判が寄せられ、ツイートを削除し謝罪。長澤まさみに至っては、地震発生直後の夜に女優のりょうらと一緒に撮った画像をInstagramに投稿したのだが、「タイミングが悪い、テレビ見ろ」という声が集まり、結局、画像を削除したことがあった。

「これらの『不謹慎』という批判に対し、『不謹慎狩りだ!』という声も上がり、当時は賛否両論を巻き起こしていました。今回も山田さんの一件でまた、再燃しそうな予感がしますね」(同)

 まったく悪意がなかったのにタイミングを間違えただけで炎上してしまった山田。どうやら大阪北部地震での最初の“不謹慎狩り”被害者となってしまったようだ。

山田優、大阪北部地震直後にインスタ更新! 地震と関係ない内容にもかかわらず、「不謹慎だ」と炎上!

 モデルで女優の山田優が6月18日に自身のInstagarmを更新。しかし、批判が殺到し、炎上する騒ぎとなっていた。

 山田は自身のInstagramに「道が混んでてつかないー。困りました。#あー #traffic」というコメントとともに自撮りアップ画像を投稿。仕事のために東京都内を移動中に撮影したようなのだが、これに批判が殺到していたという。

「同日の朝に大阪北部で大地震が発生していたのですが、山田さんが地震発生から2~3時間後に更新したことに違和感を持った人がたくさんいたよう。返信欄には『不謹慎』という声から始まり、『ニュースを見ろ!』『地震で大変な事になってるのに、のんきに自撮り?』『被災地の方が渋滞して困ってるでしょ!』『バカ! 亡くなってる人もいるのに非常識!』といった声が。さらに、被災地にいる人からも苦情が殺到。『大阪は高速通行止めで大渋滞!』『地震で近畿はパニック! 削除して!』『今投稿とかありえない。こっちは家中ひっくり返って大変なんだから! 謝罪しろ!』『高槻市在住です。友達の情報が知りたくてインスタみたりしてるけど、まさかのこれ……』との批判ばかりが集まり、一時炎上する騒ぎになっていました」(芸能ライター)

 この炎上を受けてか、山田はそれから、数時間後に再びInstagramを更新。空の写真とともに「関西、京都、滋賀、近畿地方の皆様、地震の揺れが凄かったみたいですね。今知りました。今後の被害がないことを祈っています。皆様、気を付けて下さい」というコメントを投稿したのだが、怒りが収まらない人たちからの批判の声が上がっているようで、

「『前回の投稿からのこれじゃあ、響かない!』『今更ですか?』といった声のほか、『あんたの行動のせいで小栗旬くんの評判も落ちる!』という声が。しかし一方で、『忙しいからニュースを見る暇がなかっただけだと思うんだけど。更新しただけで責めるのはおかしい』『中学生のいじめよりタチ悪いよ、これ』という声や関西に住む人からも山田さんを擁護する声もあがっていました」(同)

 今回の山田のような炎上は、2016年に起こった熊本での大地震の際も起こっていた。

 被災地に近い福岡出身の西内まりやが、Twitter上で被災地を気遣うツイートを頻繁に投稿した際には、「災害をアピールに使うな」との批判が寄せられ、ツイートを削除し謝罪。長澤まさみに至っては、地震発生直後の夜に女優のりょうらと一緒に撮った画像をInstagramに投稿したのだが、「タイミングが悪い、テレビ見ろ」という声が集まり、結局、画像を削除したことがあった。

「これらの『不謹慎』という批判に対し、『不謹慎狩りだ!』という声も上がり、当時は賛否両論を巻き起こしていました。今回も山田さんの一件でまた、再燃しそうな予感がしますね」(同)

 まったく悪意がなかったのにタイミングを間違えただけで炎上してしまった山田。どうやら大阪北部地震での最初の“不謹慎狩り”被害者となってしまったようだ。

“紀州のドン・ファン”の哀しすぎる晩節……55歳年下妻の「夜の告白」と浮上する「自殺説」

今週の注目記事・第1位
「紀州のドン・ファンが本誌に語っていた“秘密”」(「週刊朝日」6/22号)
「新妻Sさん『夜の供述調書』」(「フライデー」6/29号)
「ドン・ファン怪死 家政婦の元夫を直撃&22歳妻の嘘を暴く」(「週刊文春」6/21号)

同・第2位
「新幹線殺人犯実父(52)語る『息子を捨てた理由』」(「週刊文春」6/21号)

同・第3位
「立派だったね、梅田耕太郎さん(享年38)」(「週刊現代」6/30号)

同・第4位
「五輪が危うい『小池百合子都知事』の『学歴詐称』騒動」(「週刊新潮」6/21号)

同・第5位「米朝首脳会談のウラで『消費税15%』背信の“日米合意”」(「週刊ポスト」6/29号)

同・第6位
「裏千家“大番頭”の『ワイロ授受』写真」(「週刊文春」6/21号)

同・第7位
「トヨタとソフトバンクが合併する日」(「週刊現代」6/30号)

同・第8位
「日大事業部『900億円』を操るアメフト部OBの黒幕」(「週刊文春」6/21号)

同・第9位
「巨人の一軍捕手が美女2人呼んで『全裸パーティ』」(「フライデー」6/29号)

同・第10位
「名医に聞いた『わが家の「常備薬」』」(「週刊現代」6/30号)

同・第11位
「『人間性も仕事も全然…俺はビートたけしを認めない!』」(「女性自身」6/26号)

同・第12位
「NEWS小山・加藤・手越と未成年ファンと“乱倫な日常”動画」(「週刊文春」6/21号)

同・第13位
「『大谷翔平』右ひじにメスで蒸し返される『二刀流批判』」(「週刊新潮」6/21号)

同・第14位
「EDを招く薬111種全実名」(「週刊ポスト」6/29号)

同・第15位
「ビタミンDでがんリスクが25%低下」(「週刊文春」6/21号)

【巻末付録】現代とポストのSEXYグラビアの勝者はどっちだ!

 大阪、京都で大きな地震が起こった。大阪は震度6弱というから阪神淡路大震災に次ぐ大地震である。

 まだ余震があるというが、熊本大地震の時は2度目のほうが大きかった。日曜日にも関東地方でやや大きな地震があったが、巨大地震発生はいよいよ近づいてきていると思わざるを得ない。遅まきながら、自分の寝ている部屋の片づけを始めた。

 さて、文春からいこう。文春によるとビタミンDを摂るだけでがんのリスクが25%低下するという。それもアンキモやイクラを食べずとも、お天道様の下を15分か20分歩くだけでビタミンDが生成されるというのである。日焼けが嫌な女性は、日陰の端っこで日光浴すればいいそうだ。やってみて損はない。

 このところと現代とポストは薬の話が多い。ポストは「飲んだら勃たない「降圧剤」「胃薬」「鎮痛剤」111種の実名を挙げている。

 これは日本性機能学会が発行している「ED診療ガイドライン」によるそうである。

 この中に、高血圧の薬、アムロジピンというのがある。これは降圧効果が強く、ED薬にも血圧を下げる作用があるため、原則的に併用は禁止されているそうだ。

 私はこの薬を長年飲んでいる。だからダメなのかと、なんとなく納得。このほかにも高コレステロール治療薬、鎮痛剤、うつや不眠症、胃薬にも勃起を妨げるものが数多くあるそうである。

 気になる方は読んでみたらいかがか。

 サッカーW杯が開幕したが、誰にいわせても、日本代表に望みはないようだ。その一番の理由を本田圭佑の「劣化」だという人が多いようだ。

 新潮で釜本邦茂日本サッカー協会顧問は、「いまの本田はW杯のような高いレベルの試合では通用しません」とにべもない。だが本田を評価している西野朗監督は「本田と無理心中するつもりなんじゃないですか」(釜本)。

 本田以上に心配なのは大谷翔平の故障である。右肘内側側副靭帯損傷で、これは「肘の側副靭帯の部分断裂だから、非常にまずいケガですよね」と新潮で大リーグ研究家の友成那智氏は顔をしかめる。

 いまはPRP(多血小板血漿)療法をやり、3週間後に判断するということだが、「治ってもしばらくは本調子になりません。今シーズンは投手としては無理だと思います」(友成)。

 こうなるとやはり二刀流は無理だったという批判が蒸し返される。だが辛口の張本勲氏も、肘だから走ることはできるから、下半身を鍛えろとエールを送る。「100年に一人の逸材」(張本)なのだから。

 先週、未成年に飲酒をさせていたことを文春に報じられ、「NEWS」の小山慶一郎が一定期間の活動停止、その場にいた加藤シゲアキには厳重注意という処分が、ジャニーズ事務所から下された。

 今週はやはり「NEWS」の手越祐也が、昨年12月下旬、六本木のバーで未成年と飲酒していた疑惑を報じている。

 手越といた女性2人は当時19歳と17歳の未成年だったという。文春の取材に両事務所の対応が全く違った。17歳の女性のいた事務所は、本人たちは一滴も飲んでいないといっているので信じるしかないが、18歳未満で深夜に出歩くことは都条例に反すると、あっさりクビにしてしまったのだ。

 ジャニーズ側は当然のことながら「ご指摘のような事実は確認されていない」と突っぱねた。

 文春によると、こうしたタレント連中に女を紹介する「女衒」のような芸能事務所社長や実業家というのがいるそうだが、ジャニーズは一度その実態を調べてみたらどうだろうか。

 次は女性自身から。

「なんであんな人があんなに買われるようになったのか。それはもちろん監督として外国でヘンに認められるようになっちゃったからなんだけど、そんなにすごい人物なのかと思う。まあ、個人の趣味だから大きな声では言えない話なんですけどね。僕はハッキリ言って嫌いです」

 発言の主は脚本家の倉本聰氏(83)。嫌いだという相手はビートたけし。日刊ゲンダイの連載『ドラマへの遺言』で話したことを、女性自身が取り上げている。私も同感である。

 以前にも書いたが、テレビのたけしの出ている番組を見ていても、滑舌が悪くて、私などは聞き取れない。

 映画監督や俳優としてのたけしも、私は買わない。少し評価するのはポストの連載コラムである。

 小説も意外に読める。この男は、やはり活字人間なのだ。直木賞でも目指して小説に本格的に取り組んだら、今のお寒いエンターテインメント小説の分野なら、ひょっとするかもしれない。

 先週に続いて現代は、医者がどんな薬を「常備薬」にしているのかを特集している。

 先週とあまり変わりはないが、風邪の初期には葛根湯エキス顆粒A、胃腸の調子が悪いときはガスター10か大正漢方胃腸薬、腹痛には正露丸がいいという。

 疲れ目の目薬はサンテメディカル12、水虫には1,000円程度で買えるラミシールATクリームがいいそうだ。

 虫刺されなどには、ベトネベートN軟膏AS。冬場の乾燥性皮膚治療薬にはウレパールプラスローション10だそうである。

 ところで先週の水曜日に、有楽町の外国特派員協会で第2回の大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞の授賞式があった。

 受賞者の森功さんに誘われ、久しぶりに出てみたが、懐かしい顔ぶればかりで、同窓会のようであった。

 読者賞の受賞者は元読売新聞の清武英利氏。主催者としてあいさつしたノンフィクション作家の後藤正治氏、坪内祐三氏、作家の江上剛氏、講談社の常務になった渡瀬昌彦さん、個人事務所を始めた加藤晴之さん、山口正臣さんなどと話す。

 森さんの『悪だくみ』(文芸春秋)は、加計学園問題を追ったノンフィクションだが、まだ進行中のものにノンフィクション賞を与えるというのは、私は寡聞にして知らない。

 だが、いいではないか。低迷するノンフィクションを盛り上げるためには、こうした話題作があっていいと思う。

 ところで、最近は大リーグの野球しか見ないが、かつての球界の盟主・巨人の凋落は目を覆いたくなる。

 グラウンドで精彩がないのに、夜の呑み会では仲間たちとバカ騒ぎをして、しばしば顰蹙を買うのだから、なおさら始末が悪い。

 フライデーは、6月11日未明、捕手の河野元貴(27)と、河野の後輩でプロ4年目の篠原慎平(28)が、知人たちと全裸パーティーを開いていたと報じている。

 しかも、その時のバカ騒ぎを動画に撮り、自分のインスタグラムの承認制アカウントに堂々とアップしていたというのだから、大バカ者である。

 巨人軍は2人を謹慎処分にしたが、もっと重い処分にしないとまた次のバカが出てくるのは間違いない。

 さて、日大アメフト部の不祥事で、次々に「伏魔殿」の闇が暴露されてきている。中でも外部委託業務などを一手に担う「日本大学事業部」が、田中理事長たちのカネを産む打ち出の小槌である。

 そこを牛耳るのがアメフト部OBの井ノ口忠男(61)という人物だというのは、多くの週刊誌で報じられている。今回文春は、年間10億円ともいわれる日大の広報予算の大半を握っている井ノ口氏の実姉が経営する広告会社に焦点を当てている。

 看過しがたいのは、宣伝・広報にカネをつぎ込んで、日大の広報は慢性的な予算不足に陥っているが、「そのため今年度から“広報関係業務共同化”の名目のもと、日大の学生から一人二千円、日大グループの高校生は五百円、中学生は三百円を目安に、いわば“人頭税”という形で広報予算を徴収し始めた」(文春)というのである。

 国や地方からの補助金、学生たちの授業料で甘い汁を吸ってきた「黒幕たち」を、このまま放置しておいていいわけはない。日大生よ立ちあがれ!

 このところ、自動車産業の黄昏を云々する本がよく出されている。田中道昭氏というマージングポイント代表が書いた『2022年の次世代自動車産業』(PHPビジネス新書)も、その一冊である。

 その田中氏とソフトバンクの社長室長だった嶋聡氏が現代で、トヨタとソフトバンクが合併する日について語り合っている。

 ここでは、田中氏のこの言葉だけを紹介しておこう。

「田中 ライドシェア(相乗り=筆者注)の会社は航空、鉄道、クルマ、自転車までをすべてITでくっつけようとしている。そうなるとその後は、アマゾンのような生活サービスや保険のような金融もくっついてくる。やがて自転車から飛行機まで月額料金1万円ですべて乗り放題なんてサービスも出てくるでしょう。
 次世代の自動車産業でもトヨタが覇権を握ろうとするなら、このライドシェアに自ら参入しようとするくらいの気構えが必要です。いやトヨタは日本の産業や雇用を守るという使命も背負っている会社なのですから、それ以上のグランドデザインを描かなくてはならない」

 こうなる前に、まだまだやるべきことはある。

 自動運転車の安全性だってまだ確立されていない。90年代、これからはあっという間にIT時代が来て、紙の本などなくなるといっていたのはマイクロソフトであった。

 それから20年経っても、デジタル書籍は紙の本や雑誌を追い抜けない。

 IT至上主義者のいうことなんぞ、話三分の一と思って聞いていればいい。

 ソフトバンクの孫正義の「野望」にやすやすと乗ると、バカを見るのはトヨタのほうであろう。私はそう考えている。

 文春が、茶道の裏千家に、組織を私物化し私腹を肥やしている人間がいると報じている。

 事務方のトップで事務総長のA氏と匿名にはなっているが、目前の袱紗の前でニヤリとしている写真(目線は入っている)が掲載されているから、その世界ではすぐわかる人物なのであろう。

 家元の十六代千宗室に信頼され、「家元宛の手紙を勝手に確認したり、決済印を勝手に押印したり、専横を極めています」(裏千家職員)と、“裏の支配者”になっているというのである。

 最上位の資格を取得する際には、家元の推薦が必要だが、この十数年、A氏がこの推薦の権限を握り、会員に対して、A氏が推薦する代わりに自分にも家元に収める挨拶料と同額を払えと要求しているというのだ。

 こうした家元制度のところではよく聞かれる「醜聞」だが、こうした話が出ること自体、裏千家・千宗室家元の恥ではないのか。

 トランプと金正恩の首脳会談の成否が喧しい。私は、圧倒的に金正恩の優勢勝ちだと思っている。

 時期もやり方も明言せずに「非核化」を認めさせた金に、トランプは早速、米韓軍事演習を止めると明言した。

 トランプにとって、金正恩と会って話しただけで、あとは良きに計らえで十分なのであろう。

 おそらく金は、朝鮮戦争が終結したら平壌にトランプタワーを作りたいとでもいったのではないか。

 そうすれば、アメリカは少なくとも、トランプが在任中は北を爆撃することができなくなる。

 そんな動きに大慌てしているのが安倍首相である。トランプが拉致問題を金に話したといい、金側は、拉致問題は解決済みといわなかったと報じられると、これこそ国民にモリ・カケ問題を忘れさせる好機だと、日朝会談に前のめりになってしまった。

 後先を考えない男である。拉致問題では、お互いに詰めなくてはならない問題が山積している。

 金正恩に会えたはいいが、残念ながらその人たちは今はもういないといわれたら、どうするつもりなのだろう。

 物事は、トランプのように拙速では事を仕損じるのだ。

 その上、ポストによると、トランプは、拉致問題をいったのだからと、これからの非核化についての資金援助を求められているだけではなく、原則防衛費はGDPの約1%から、NATO諸国並みの2%に倍増し、アメリカから戦闘機や空母を買えと要求されているというのである。

 日本はアメリカのATMなのだ。トランプのポチである安倍は、それに異を唱えることもできずに、唯々諾々と従うと、来年消費税を10%に上げても足りず、すぐ15%にするのではないかとポストは見ている。

 それに、たとえ15%に上げることを決めても、それを実施し、アメリカに莫大なカネを払うのは自分ではなく、次の政権だ。

 野党も、メディアも、ここで一度立ち止まって、安倍政権がやってきたことをじっくり検証してみる時期である。

 嘘と誤魔化しの政権運営は、もっときちっとした形で徹底的に批判されなければならない。

 戦後最悪の政権であることを、国民にハッキリわからせるにはどうしたらいいのか。衆知を集めて真剣に考えるときは今しかない。

 今、一人の嘘つき女を新潮が批判している。小池百合子都知事の「学歴詐欺」についてであるが、もともとの出所は今月の文藝春秋だ。ノンフィクション・ライターの石井妙子氏が、小池の売り物である「カイロ大学を首席で卒業」が偽りだと、当時同居していた女性に証言させているのである。

 カイロ大学側は昔から、メディアの問い合わせに「小池は卒業している」と答えているが、これを読む限り、父親が当時、かなり情報相などの要人に食い込んでおり、なんらかの“配慮”があったのではないかと思わせるものがある。

 新潮は説明責任を果たせという。首席というのは大いに疑問だが、カイロ大学が卒業しているという以上、小池がこれについて説明するとは思えない。

 だが、質問された小池は、卒業したことは間違いないが、首席というのは……と口を濁した。

 語るに落ちたのではあるが、これをもって知事から引き下ろすことができるかというと、無理であろう。

 さて、6月9日、東海道新幹線東京発大阪行き「のぞみ265号」車内で無差別乗客殺傷事件が起きた。

 女性2人にいきなり襲いかかり、凶行を阻止しようとした会社員・梅田耕太郎さん(38)が、ナイフで十数カ所を刺されて死亡した。

 逮捕されたのは小島一朗容疑者(22)で、犯行後、「むしゃくしゃしてやった。誰でもよかった」と話しているという。

 小島のことは後で触れるとして、女性2人を助けようとして、刺されて亡くなってしまった梅田さんに、日本中から同情と、その勇気を称える声が上がっている。

 現代によれば、梅田さんは地元の小学校始まって以来の秀才といわれ、神奈川県の名門栄光学園を出て、東京大学の工学部に入学したそうである。

 がり勉ではなく高校時代はスポーツにも熱心で、大学でもテニスサークルの活動にも熱を入れていたという。

 その上、子どものころから正義感をもった人間だったと、小学校の頃を知る人間は語っている。

 父親は日本経済新聞の元取締役だったそうだ。東大を出て、大学院に進み、博士課程の特別研究員になっている。

 研究者として将来を嘱望され、プラズマ核融合での成果もあげているそうである。

 その後、京セラからSABIC、そしてBASFジャパンへと職場を移るが、謙虚で経歴をひけらかすこともなかったという。

 結婚した夫人は関西だったので、週末、関西に行っていたが、「一緒に暮らしたい」と同僚に話していたそうである。

 事件の日も、夫人が待つ兵庫に帰る途中だったという。

 栄光学園の教育理念は「Men for others」というそうだ。見ず知らずの他人を助けるために危険を顧みず、殺人者に立ち向かった梅田さんは、この理念を見事に実践したのである。

 惜しい人をなくした、そう思う。

 さて、では殺人者のほうはどんな人間なのか。文春によると、小島は両親、特に父親と折り合いが悪く、公立中学に進学するが、やがて不登校になってしまったそうだ。

 中二の時、新学期なので新しい水筒が欲しいといわれ、姉には新しい水筒、彼には貰い物の水筒を渡したら、夜中に、両親の部屋に押し入って来て、包丁や金槌を投げつけてきたことがあったと、父親が話している。

 これが決定的になり、母親が「父親との相性が悪くて困っている」と、自分が勤めている自立支援NPOに相談し、そこで預かってもらう。中学、定時制高校、職業訓練所に通い、在学中に取得した電気修理技師の資格を活かして、埼玉県の機械修理工場に就職し、独り暮らしを始めた。

 NPOの三輪憲功氏は、手のかからない子で、成績はオール5で4年かかるところを3年で卒業し、他人とトラブルを起こしたこともないと話す。

 機械修理会社の社員も、理解力が高く、人間関係も特に問題はなかったといっている。しかし翌年、小島は退社してしまう。

 再び実家で引き籠り状態になり、家出を繰り返すようになる。その後、社会復帰を目指して昨年11月から障害者支援施設で働き始めるが、1カ月もしないうちに「ホームレスになりたい」という理由で来なくなってしまう。

 昨年末から「自殺をする」といって家を出て、野宿をしながら長野県内を転々としていたそうだ。そして6月9日に凶行に及ぶのである。

 メディアの取材に、父親は息子のことを「一朗君」といって波紋を呼んだ。文春にも、「じゃあどういう言葉が正しいんですか。(記者から)『お父さん』と言われると、最初に出ちゃうのが『生物学上の生みの親』なんですよ」と答えている。

 虐待やネグレクトがあったのかという質問には、

「虐待はありえない。この(夫婦の寝室で暴れた)とき、うちの子がお巡りさんに『虐待を受けている』と言ったんですよ。でも、アザとかケガはないから(警察も信じなかった)。その日が、僕が決断した日ですよ。(息子への)教育を放棄した。彼のやりたいことをやらせましょう。外の空気を吸って自立を証明しろ、と」

 以来、法事などを含めて4回しか会っていないという。「親子関係はない」「父親のことは嫌いだったと思いますよ」「取材を受けることが僕の贖罪です」と、時折笑顔を見せながら父親は話したそうである。

 特異な親子関係といってもいいのかもしれないが、実は、息子は5歳の頃に児童保育所から発達障害ではないかと指摘されていたのだ。

 アスペルガー症候群は発達障害のひとつで、神戸連続殺傷事件を起こした少年Aなど、凶悪犯罪を起こす少年たちに多いなどと巷間いわれている。

 だが、私の友人で、この問題に詳しい草薙厚子氏は『となりの少年少女A』(河出書房新社)で、発達障害の少年少女が犯罪を起こす率は少なく、かえって被害者になる可能性のほうが高いと書いている。

 発達障害というのは「早期発見」と「早期治療」が重要で、家族だけで解決が難しい場合は、専門機関に相談しケアが必要。しかし、児童精神科医の数は全国でも60名程度で、主要大学にすら、こうした分野を担う講座が常設されていないという。

 小島容疑者の父親も、病名を聞いたのは息子が高校生のとき、妻から聞いたが、「なんて病気なの?」と聞いただけで終わっているようである。

 私が聞いているところでは、発達障害の人は優秀な人が多いそうだが、集団生活がなかなか難しい人も多いようだ。だが最近では、企業でも発達障害の人を積極的に受け入れ、活用するところが増えてきている。

 小島容疑者も成績はよかったそうだ。もし、両親が早期に、医師やそうした機関と相談して息子をケアしていれば、このような事件を起こすに至らなかったのではないだろうか。

 今週の第1位も、やはりこの事件である。先週も書いたように、紀州のドン・ファンこと野崎幸助氏「怪死事件」は、やはり解決まで長引きそうである。

 50億円ともいわれる遺産。結婚して数か月の55歳年下の妻。月に10日ぐらい東京から通っているという60代の家政婦には、覚せい剤で逮捕されたことがある前夫がいる。

 野崎氏が亡くなる前には、彼が可愛がっていた愛犬が突然死んでいるのだが、覚せい剤で殺された可能性もあると、警察が遺体を掘り起こして調べている。

 さまざまな登場人物。「死ぬまでSEXすることが生き甲斐」と豪語していた野崎氏の話題性。

 多くのミステリーファンを巻き込み、謎が謎を呼び、日本中が注目しているが、真犯人は誰なのか、何のために殺したのか、今夜も眠れない。

 文春は、家政婦の前夫にインタビューしている。このX氏、和歌山県警の殺人課の刑事がきたことを認めている。

 社会部記者は、室内外に設置されている約40個の防犯カメラの解析が終わり、妻と家政婦以外の第三者の侵入や覚せい剤混入は考えられないと、捜査幹部はいっているそうだ。だが、捜査は長期化し、夏までかかるだろうともいっているそうである。

 現代の記者は、Sに改めて事件のことを聞いた。

 もちろん彼女は「自分はやっていない」といい、この家は誰でも簡単に出入りできたと、第三者の可能性を示唆しているのだ。

 防犯カメラについては、

「去年、強盗が入ったときも防犯カメラがうまく作動していなかった。GW中も社長の愛人らしき人たちが何人も出入りしていたし、知らないおばさんが家にいて『新しい家政婦です』って名乗られることもあった」

 このへんは、捜査を取材している記者とは見方が違っている。

 37億円ともいわれる相続についても、「正直そんなにないと思う、会社の経理の人も、赤字があるので整理したとしても10億円ぐらいじゃないかといっていた」とSが話している。

 ここでの注目点は、Sが、野崎との夫婦生活は、「夫婦関係というよりも介護」という感じだったと語っていることである。

 紀州のドン・ファンと謳われ、死ぬまでSEXの代表のように自著でも豪語していた野崎氏だが、どうやらその実態は「粉飾」されていたようである。

 週刊朝日オンラインでは、Sの「介護」の実態をこう書いている。

 通夜に出席した親族はこういっている。

「幸助は脳梗塞を2回やり、よちよち歩きの状態でそう先は長くない。身体障害者の手帳も持っており、覚せい剤なんかやるワケない」

 脳梗塞は1度目は軽いときもあるが、2度目は助かっても重い障害が残ることが多い。私の友人のノンフィクションライターも、2度目で手術して、リハビリを続けているが、身体も口も思うようにはならない。

 野崎氏の会社の従業員もこう語る。

「社長は病気のせいで年中、大も小もオムツに漏らす。オムツで吸収しきれなくなり、床やお風呂にこぼすこともあった。そのたび、家政婦や従業員に掃除させた。車を運転していても、ブーって漏らす。だから2階の社長の寝室は臭いがひどく、奥さんは『あんな部屋上がりたくない』『車で漏らして臭かった』と毛嫌いしていた。奥さんは次第に社長と住むのを嫌がり、月100万円の小遣いをもらうと、モデルの仕事が入ったと東京にさっさと帰っていた」

 自著に、バイアグラなんか飲まないでも日に3回は新妻とできると書いていたのは、どうやら彼の“願望”だったようである。

 フライデーのインタビューでもSは、「(野崎氏と)セックスは1回もしていない」と話している。

「昨年末に出会い、2月に入籍しましたが、結婚前からセックスはしたことがありません。社長の名誉のために言いますが、オンナ好きだったことは間違いありません。
 でも私が出会った頃にはもう、社長はできなくなっていたんです。もちろん、ベッドに呼ばれることは何度も何度かありました。ただそれも、『手を握っていて』とか『一緒に寝て』とか『ほっぺにチューして』と言われるだけで、セックスを求められたことはありません。
 一度だけ、『抜いて欲しい』と頼まれたことがあったので、『頑張るね』と言って手でしたことがあるんですが、それでもダメで、『社長、やっぱり歳だよ』と言ったら『そうか』と」

 哀しい話ではないか。身につまされて涙が出る。

 こうしたことを含めて、ここへきてにわかに「自殺」ではないのかという見方もささやかれているようである。

 女とSEXすることだけが生き甲斐だった男が、自分の意のままにならない萎びたムスコをじっと見て、生きていても仕方がないと自ら死を選んだのではないかというのだ。

 今は、注射一本打てば24時間勃起し続けるED薬もあるそうだが、日に3回がノルマ、SEXするために稼いできた男にとって、そんなものまで使ってSEXするのは、これまでの自分の人生を全否定するようなものだったのかもしれない。

 警察は、何十本もあるビール瓶を調べて、覚せい剤が付着していないかと調べているそうである。

 殺人、それも妻と家政婦に絞り込んでいるそうだ。

 意外に単純な事件なのか、それとも二重三重に伏線が張られている複雑な事件なのか。

 全面解決には、まだまだ時間がかかりそうである。

【巻末付録】

 まずは現代から。巻頭は「独占掲載 女優・原節子の『秘蔵写真』」。もちろんヘア・ヌードではない。

 少しバタくさいが美人である。あの頃の監督の小津安二郎、俳優の佐野周二、みないい男である。

 先日、北鎌倉へ遊びに行った。作家・立原正秋の住んでいた梶原という地を、化粧(けわい)坂を登って、行ってみた。

 立原が時々顔を出したそば屋で、往時を知っているおばあさんから立原の話を聞いた。

 小津の映画なら、このそば屋のおかみは原節子だろうな。北鎌倉は今でも、原節子がひょっこり顔を出しそうな、そんな雰囲気が至る所にある。

 後半は「挑発ランジェリー 板野友美」。可愛い子である。「人気アイドルグループ『夢見るアドレセンス』メンバー 京佳」。袋とじは「現役アイドルがうっかり『素人ナンパAV』出演 衝撃映像を“顔出し”徹底検証」。この子は、国民的アイドルにいて、今は一流ファッションモデル誌のモデルとして活躍している、あの子ではないかと検証したというのである。

 それも間違いなく本人だそうだ。私にはまったくわからないが、そのファッション雑誌のグラビアを一緒に付けてくれればいいのに。

 ポストは、前半、「『“独り飯”が寂しいです』ユン・チェヨン」「河合奈保子」。もちろんヘア・ヌードではない。

 後半は「垂涎のヒップライン 窪真理」。お天気お姉さんとして愛され、今は女優だそうだ。

 袋とじは「VRエロ動画入門」。最近はバーチャルリアリティのエロ動画が簡単に見られるらしい。

 だけどゴーグルをつけて、AVを見てというのは、なんだかめんどくさい気がするのだが。

 これを見ながら外を歩いたら、どうなるのかね。

 まあいい。今週も決定打に欠けて、引き分け。
(文=元木昌彦)

“紀州のドン・ファン”の哀しすぎる晩節……55歳年下妻の「夜の告白」と浮上する「自殺説」

今週の注目記事・第1位
「紀州のドン・ファンが本誌に語っていた“秘密”」(「週刊朝日」6/22号)
「新妻Sさん『夜の供述調書』」(「フライデー」6/29号)
「ドン・ファン怪死 家政婦の元夫を直撃&22歳妻の嘘を暴く」(「週刊文春」6/21号)

同・第2位
「新幹線殺人犯実父(52)語る『息子を捨てた理由』」(「週刊文春」6/21号)

同・第3位
「立派だったね、梅田耕太郎さん(享年38)」(「週刊現代」6/30号)

同・第4位
「五輪が危うい『小池百合子都知事』の『学歴詐称』騒動」(「週刊新潮」6/21号)

同・第5位「米朝首脳会談のウラで『消費税15%』背信の“日米合意”」(「週刊ポスト」6/29号)

同・第6位
「裏千家“大番頭”の『ワイロ授受』写真」(「週刊文春」6/21号)

同・第7位
「トヨタとソフトバンクが合併する日」(「週刊現代」6/30号)

同・第8位
「日大事業部『900億円』を操るアメフト部OBの黒幕」(「週刊文春」6/21号)

同・第9位
「巨人の一軍捕手が美女2人呼んで『全裸パーティ』」(「フライデー」6/29号)

同・第10位
「名医に聞いた『わが家の「常備薬」』」(「週刊現代」6/30号)

同・第11位
「『人間性も仕事も全然…俺はビートたけしを認めない!』」(「女性自身」6/26号)

同・第12位
「NEWS小山・加藤・手越と未成年ファンと“乱倫な日常”動画」(「週刊文春」6/21号)

同・第13位
「『大谷翔平』右ひじにメスで蒸し返される『二刀流批判』」(「週刊新潮」6/21号)

同・第14位
「EDを招く薬111種全実名」(「週刊ポスト」6/29号)

同・第15位
「ビタミンDでがんリスクが25%低下」(「週刊文春」6/21号)

【巻末付録】現代とポストのSEXYグラビアの勝者はどっちだ!

 大阪、京都で大きな地震が起こった。大阪は震度6弱というから阪神淡路大震災に次ぐ大地震である。

 まだ余震があるというが、熊本大地震の時は2度目のほうが大きかった。日曜日にも関東地方でやや大きな地震があったが、巨大地震発生はいよいよ近づいてきていると思わざるを得ない。遅まきながら、自分の寝ている部屋の片づけを始めた。

 さて、文春からいこう。文春によるとビタミンDを摂るだけでがんのリスクが25%低下するという。それもアンキモやイクラを食べずとも、お天道様の下を15分か20分歩くだけでビタミンDが生成されるというのである。日焼けが嫌な女性は、日陰の端っこで日光浴すればいいそうだ。やってみて損はない。

 このところと現代とポストは薬の話が多い。ポストは「飲んだら勃たない「降圧剤」「胃薬」「鎮痛剤」111種の実名を挙げている。

 これは日本性機能学会が発行している「ED診療ガイドライン」によるそうである。

 この中に、高血圧の薬、アムロジピンというのがある。これは降圧効果が強く、ED薬にも血圧を下げる作用があるため、原則的に併用は禁止されているそうだ。

 私はこの薬を長年飲んでいる。だからダメなのかと、なんとなく納得。このほかにも高コレステロール治療薬、鎮痛剤、うつや不眠症、胃薬にも勃起を妨げるものが数多くあるそうである。

 気になる方は読んでみたらいかがか。

 サッカーW杯が開幕したが、誰にいわせても、日本代表に望みはないようだ。その一番の理由を本田圭佑の「劣化」だという人が多いようだ。

 新潮で釜本邦茂日本サッカー協会顧問は、「いまの本田はW杯のような高いレベルの試合では通用しません」とにべもない。だが本田を評価している西野朗監督は「本田と無理心中するつもりなんじゃないですか」(釜本)。

 本田以上に心配なのは大谷翔平の故障である。右肘内側側副靭帯損傷で、これは「肘の側副靭帯の部分断裂だから、非常にまずいケガですよね」と新潮で大リーグ研究家の友成那智氏は顔をしかめる。

 いまはPRP(多血小板血漿)療法をやり、3週間後に判断するということだが、「治ってもしばらくは本調子になりません。今シーズンは投手としては無理だと思います」(友成)。

 こうなるとやはり二刀流は無理だったという批判が蒸し返される。だが辛口の張本勲氏も、肘だから走ることはできるから、下半身を鍛えろとエールを送る。「100年に一人の逸材」(張本)なのだから。

 先週、未成年に飲酒をさせていたことを文春に報じられ、「NEWS」の小山慶一郎が一定期間の活動停止、その場にいた加藤シゲアキには厳重注意という処分が、ジャニーズ事務所から下された。

 今週はやはり「NEWS」の手越祐也が、昨年12月下旬、六本木のバーで未成年と飲酒していた疑惑を報じている。

 手越といた女性2人は当時19歳と17歳の未成年だったという。文春の取材に両事務所の対応が全く違った。17歳の女性のいた事務所は、本人たちは一滴も飲んでいないといっているので信じるしかないが、18歳未満で深夜に出歩くことは都条例に反すると、あっさりクビにしてしまったのだ。

 ジャニーズ側は当然のことながら「ご指摘のような事実は確認されていない」と突っぱねた。

 文春によると、こうしたタレント連中に女を紹介する「女衒」のような芸能事務所社長や実業家というのがいるそうだが、ジャニーズは一度その実態を調べてみたらどうだろうか。

 次は女性自身から。

「なんであんな人があんなに買われるようになったのか。それはもちろん監督として外国でヘンに認められるようになっちゃったからなんだけど、そんなにすごい人物なのかと思う。まあ、個人の趣味だから大きな声では言えない話なんですけどね。僕はハッキリ言って嫌いです」

 発言の主は脚本家の倉本聰氏(83)。嫌いだという相手はビートたけし。日刊ゲンダイの連載『ドラマへの遺言』で話したことを、女性自身が取り上げている。私も同感である。

 以前にも書いたが、テレビのたけしの出ている番組を見ていても、滑舌が悪くて、私などは聞き取れない。

 映画監督や俳優としてのたけしも、私は買わない。少し評価するのはポストの連載コラムである。

 小説も意外に読める。この男は、やはり活字人間なのだ。直木賞でも目指して小説に本格的に取り組んだら、今のお寒いエンターテインメント小説の分野なら、ひょっとするかもしれない。

 先週に続いて現代は、医者がどんな薬を「常備薬」にしているのかを特集している。

 先週とあまり変わりはないが、風邪の初期には葛根湯エキス顆粒A、胃腸の調子が悪いときはガスター10か大正漢方胃腸薬、腹痛には正露丸がいいという。

 疲れ目の目薬はサンテメディカル12、水虫には1,000円程度で買えるラミシールATクリームがいいそうだ。

 虫刺されなどには、ベトネベートN軟膏AS。冬場の乾燥性皮膚治療薬にはウレパールプラスローション10だそうである。

 ところで先週の水曜日に、有楽町の外国特派員協会で第2回の大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞の授賞式があった。

 受賞者の森功さんに誘われ、久しぶりに出てみたが、懐かしい顔ぶればかりで、同窓会のようであった。

 読者賞の受賞者は元読売新聞の清武英利氏。主催者としてあいさつしたノンフィクション作家の後藤正治氏、坪内祐三氏、作家の江上剛氏、講談社の常務になった渡瀬昌彦さん、個人事務所を始めた加藤晴之さん、山口正臣さんなどと話す。

 森さんの『悪だくみ』(文芸春秋)は、加計学園問題を追ったノンフィクションだが、まだ進行中のものにノンフィクション賞を与えるというのは、私は寡聞にして知らない。

 だが、いいではないか。低迷するノンフィクションを盛り上げるためには、こうした話題作があっていいと思う。

 ところで、最近は大リーグの野球しか見ないが、かつての球界の盟主・巨人の凋落は目を覆いたくなる。

 グラウンドで精彩がないのに、夜の呑み会では仲間たちとバカ騒ぎをして、しばしば顰蹙を買うのだから、なおさら始末が悪い。

 フライデーは、6月11日未明、捕手の河野元貴(27)と、河野の後輩でプロ4年目の篠原慎平(28)が、知人たちと全裸パーティーを開いていたと報じている。

 しかも、その時のバカ騒ぎを動画に撮り、自分のインスタグラムの承認制アカウントに堂々とアップしていたというのだから、大バカ者である。

 巨人軍は2人を謹慎処分にしたが、もっと重い処分にしないとまた次のバカが出てくるのは間違いない。

 さて、日大アメフト部の不祥事で、次々に「伏魔殿」の闇が暴露されてきている。中でも外部委託業務などを一手に担う「日本大学事業部」が、田中理事長たちのカネを産む打ち出の小槌である。

 そこを牛耳るのがアメフト部OBの井ノ口忠男(61)という人物だというのは、多くの週刊誌で報じられている。今回文春は、年間10億円ともいわれる日大の広報予算の大半を握っている井ノ口氏の実姉が経営する広告会社に焦点を当てている。

 看過しがたいのは、宣伝・広報にカネをつぎ込んで、日大の広報は慢性的な予算不足に陥っているが、「そのため今年度から“広報関係業務共同化”の名目のもと、日大の学生から一人二千円、日大グループの高校生は五百円、中学生は三百円を目安に、いわば“人頭税”という形で広報予算を徴収し始めた」(文春)というのである。

 国や地方からの補助金、学生たちの授業料で甘い汁を吸ってきた「黒幕たち」を、このまま放置しておいていいわけはない。日大生よ立ちあがれ!

 このところ、自動車産業の黄昏を云々する本がよく出されている。田中道昭氏というマージングポイント代表が書いた『2022年の次世代自動車産業』(PHPビジネス新書)も、その一冊である。

 その田中氏とソフトバンクの社長室長だった嶋聡氏が現代で、トヨタとソフトバンクが合併する日について語り合っている。

 ここでは、田中氏のこの言葉だけを紹介しておこう。

「田中 ライドシェア(相乗り=筆者注)の会社は航空、鉄道、クルマ、自転車までをすべてITでくっつけようとしている。そうなるとその後は、アマゾンのような生活サービスや保険のような金融もくっついてくる。やがて自転車から飛行機まで月額料金1万円ですべて乗り放題なんてサービスも出てくるでしょう。
 次世代の自動車産業でもトヨタが覇権を握ろうとするなら、このライドシェアに自ら参入しようとするくらいの気構えが必要です。いやトヨタは日本の産業や雇用を守るという使命も背負っている会社なのですから、それ以上のグランドデザインを描かなくてはならない」

 こうなる前に、まだまだやるべきことはある。

 自動運転車の安全性だってまだ確立されていない。90年代、これからはあっという間にIT時代が来て、紙の本などなくなるといっていたのはマイクロソフトであった。

 それから20年経っても、デジタル書籍は紙の本や雑誌を追い抜けない。

 IT至上主義者のいうことなんぞ、話三分の一と思って聞いていればいい。

 ソフトバンクの孫正義の「野望」にやすやすと乗ると、バカを見るのはトヨタのほうであろう。私はそう考えている。

 文春が、茶道の裏千家に、組織を私物化し私腹を肥やしている人間がいると報じている。

 事務方のトップで事務総長のA氏と匿名にはなっているが、目前の袱紗の前でニヤリとしている写真(目線は入っている)が掲載されているから、その世界ではすぐわかる人物なのであろう。

 家元の十六代千宗室に信頼され、「家元宛の手紙を勝手に確認したり、決済印を勝手に押印したり、専横を極めています」(裏千家職員)と、“裏の支配者”になっているというのである。

 最上位の資格を取得する際には、家元の推薦が必要だが、この十数年、A氏がこの推薦の権限を握り、会員に対して、A氏が推薦する代わりに自分にも家元に収める挨拶料と同額を払えと要求しているというのだ。

 こうした家元制度のところではよく聞かれる「醜聞」だが、こうした話が出ること自体、裏千家・千宗室家元の恥ではないのか。

 トランプと金正恩の首脳会談の成否が喧しい。私は、圧倒的に金正恩の優勢勝ちだと思っている。

 時期もやり方も明言せずに「非核化」を認めさせた金に、トランプは早速、米韓軍事演習を止めると明言した。

 トランプにとって、金正恩と会って話しただけで、あとは良きに計らえで十分なのであろう。

 おそらく金は、朝鮮戦争が終結したら平壌にトランプタワーを作りたいとでもいったのではないか。

 そうすれば、アメリカは少なくとも、トランプが在任中は北を爆撃することができなくなる。

 そんな動きに大慌てしているのが安倍首相である。トランプが拉致問題を金に話したといい、金側は、拉致問題は解決済みといわなかったと報じられると、これこそ国民にモリ・カケ問題を忘れさせる好機だと、日朝会談に前のめりになってしまった。

 後先を考えない男である。拉致問題では、お互いに詰めなくてはならない問題が山積している。

 金正恩に会えたはいいが、残念ながらその人たちは今はもういないといわれたら、どうするつもりなのだろう。

 物事は、トランプのように拙速では事を仕損じるのだ。

 その上、ポストによると、トランプは、拉致問題をいったのだからと、これからの非核化についての資金援助を求められているだけではなく、原則防衛費はGDPの約1%から、NATO諸国並みの2%に倍増し、アメリカから戦闘機や空母を買えと要求されているというのである。

 日本はアメリカのATMなのだ。トランプのポチである安倍は、それに異を唱えることもできずに、唯々諾々と従うと、来年消費税を10%に上げても足りず、すぐ15%にするのではないかとポストは見ている。

 それに、たとえ15%に上げることを決めても、それを実施し、アメリカに莫大なカネを払うのは自分ではなく、次の政権だ。

 野党も、メディアも、ここで一度立ち止まって、安倍政権がやってきたことをじっくり検証してみる時期である。

 嘘と誤魔化しの政権運営は、もっときちっとした形で徹底的に批判されなければならない。

 戦後最悪の政権であることを、国民にハッキリわからせるにはどうしたらいいのか。衆知を集めて真剣に考えるときは今しかない。

 今、一人の嘘つき女を新潮が批判している。小池百合子都知事の「学歴詐欺」についてであるが、もともとの出所は今月の文藝春秋だ。ノンフィクション・ライターの石井妙子氏が、小池の売り物である「カイロ大学を首席で卒業」が偽りだと、当時同居していた女性に証言させているのである。

 カイロ大学側は昔から、メディアの問い合わせに「小池は卒業している」と答えているが、これを読む限り、父親が当時、かなり情報相などの要人に食い込んでおり、なんらかの“配慮”があったのではないかと思わせるものがある。

 新潮は説明責任を果たせという。首席というのは大いに疑問だが、カイロ大学が卒業しているという以上、小池がこれについて説明するとは思えない。

 だが、質問された小池は、卒業したことは間違いないが、首席というのは……と口を濁した。

 語るに落ちたのではあるが、これをもって知事から引き下ろすことができるかというと、無理であろう。

 さて、6月9日、東海道新幹線東京発大阪行き「のぞみ265号」車内で無差別乗客殺傷事件が起きた。

 女性2人にいきなり襲いかかり、凶行を阻止しようとした会社員・梅田耕太郎さん(38)が、ナイフで十数カ所を刺されて死亡した。

 逮捕されたのは小島一朗容疑者(22)で、犯行後、「むしゃくしゃしてやった。誰でもよかった」と話しているという。

 小島のことは後で触れるとして、女性2人を助けようとして、刺されて亡くなってしまった梅田さんに、日本中から同情と、その勇気を称える声が上がっている。

 現代によれば、梅田さんは地元の小学校始まって以来の秀才といわれ、神奈川県の名門栄光学園を出て、東京大学の工学部に入学したそうである。

 がり勉ではなく高校時代はスポーツにも熱心で、大学でもテニスサークルの活動にも熱を入れていたという。

 その上、子どものころから正義感をもった人間だったと、小学校の頃を知る人間は語っている。

 父親は日本経済新聞の元取締役だったそうだ。東大を出て、大学院に進み、博士課程の特別研究員になっている。

 研究者として将来を嘱望され、プラズマ核融合での成果もあげているそうである。

 その後、京セラからSABIC、そしてBASFジャパンへと職場を移るが、謙虚で経歴をひけらかすこともなかったという。

 結婚した夫人は関西だったので、週末、関西に行っていたが、「一緒に暮らしたい」と同僚に話していたそうである。

 事件の日も、夫人が待つ兵庫に帰る途中だったという。

 栄光学園の教育理念は「Men for others」というそうだ。見ず知らずの他人を助けるために危険を顧みず、殺人者に立ち向かった梅田さんは、この理念を見事に実践したのである。

 惜しい人をなくした、そう思う。

 さて、では殺人者のほうはどんな人間なのか。文春によると、小島は両親、特に父親と折り合いが悪く、公立中学に進学するが、やがて不登校になってしまったそうだ。

 中二の時、新学期なので新しい水筒が欲しいといわれ、姉には新しい水筒、彼には貰い物の水筒を渡したら、夜中に、両親の部屋に押し入って来て、包丁や金槌を投げつけてきたことがあったと、父親が話している。

 これが決定的になり、母親が「父親との相性が悪くて困っている」と、自分が勤めている自立支援NPOに相談し、そこで預かってもらう。中学、定時制高校、職業訓練所に通い、在学中に取得した電気修理技師の資格を活かして、埼玉県の機械修理工場に就職し、独り暮らしを始めた。

 NPOの三輪憲功氏は、手のかからない子で、成績はオール5で4年かかるところを3年で卒業し、他人とトラブルを起こしたこともないと話す。

 機械修理会社の社員も、理解力が高く、人間関係も特に問題はなかったといっている。しかし翌年、小島は退社してしまう。

 再び実家で引き籠り状態になり、家出を繰り返すようになる。その後、社会復帰を目指して昨年11月から障害者支援施設で働き始めるが、1カ月もしないうちに「ホームレスになりたい」という理由で来なくなってしまう。

 昨年末から「自殺をする」といって家を出て、野宿をしながら長野県内を転々としていたそうだ。そして6月9日に凶行に及ぶのである。

 メディアの取材に、父親は息子のことを「一朗君」といって波紋を呼んだ。文春にも、「じゃあどういう言葉が正しいんですか。(記者から)『お父さん』と言われると、最初に出ちゃうのが『生物学上の生みの親』なんですよ」と答えている。

 虐待やネグレクトがあったのかという質問には、

「虐待はありえない。この(夫婦の寝室で暴れた)とき、うちの子がお巡りさんに『虐待を受けている』と言ったんですよ。でも、アザとかケガはないから(警察も信じなかった)。その日が、僕が決断した日ですよ。(息子への)教育を放棄した。彼のやりたいことをやらせましょう。外の空気を吸って自立を証明しろ、と」

 以来、法事などを含めて4回しか会っていないという。「親子関係はない」「父親のことは嫌いだったと思いますよ」「取材を受けることが僕の贖罪です」と、時折笑顔を見せながら父親は話したそうである。

 特異な親子関係といってもいいのかもしれないが、実は、息子は5歳の頃に児童保育所から発達障害ではないかと指摘されていたのだ。

 アスペルガー症候群は発達障害のひとつで、神戸連続殺傷事件を起こした少年Aなど、凶悪犯罪を起こす少年たちに多いなどと巷間いわれている。

 だが、私の友人で、この問題に詳しい草薙厚子氏は『となりの少年少女A』(河出書房新社)で、発達障害の少年少女が犯罪を起こす率は少なく、かえって被害者になる可能性のほうが高いと書いている。

 発達障害というのは「早期発見」と「早期治療」が重要で、家族だけで解決が難しい場合は、専門機関に相談しケアが必要。しかし、児童精神科医の数は全国でも60名程度で、主要大学にすら、こうした分野を担う講座が常設されていないという。

 小島容疑者の父親も、病名を聞いたのは息子が高校生のとき、妻から聞いたが、「なんて病気なの?」と聞いただけで終わっているようである。

 私が聞いているところでは、発達障害の人は優秀な人が多いそうだが、集団生活がなかなか難しい人も多いようだ。だが最近では、企業でも発達障害の人を積極的に受け入れ、活用するところが増えてきている。

 小島容疑者も成績はよかったそうだ。もし、両親が早期に、医師やそうした機関と相談して息子をケアしていれば、このような事件を起こすに至らなかったのではないだろうか。

 今週の第1位も、やはりこの事件である。先週も書いたように、紀州のドン・ファンこと野崎幸助氏「怪死事件」は、やはり解決まで長引きそうである。

 50億円ともいわれる遺産。結婚して数か月の55歳年下の妻。月に10日ぐらい東京から通っているという60代の家政婦には、覚せい剤で逮捕されたことがある前夫がいる。

 野崎氏が亡くなる前には、彼が可愛がっていた愛犬が突然死んでいるのだが、覚せい剤で殺された可能性もあると、警察が遺体を掘り起こして調べている。

 さまざまな登場人物。「死ぬまでSEXすることが生き甲斐」と豪語していた野崎氏の話題性。

 多くのミステリーファンを巻き込み、謎が謎を呼び、日本中が注目しているが、真犯人は誰なのか、何のために殺したのか、今夜も眠れない。

 文春は、家政婦の前夫にインタビューしている。このX氏、和歌山県警の殺人課の刑事がきたことを認めている。

 社会部記者は、室内外に設置されている約40個の防犯カメラの解析が終わり、妻と家政婦以外の第三者の侵入や覚せい剤混入は考えられないと、捜査幹部はいっているそうだ。だが、捜査は長期化し、夏までかかるだろうともいっているそうである。

 現代の記者は、Sに改めて事件のことを聞いた。

 もちろん彼女は「自分はやっていない」といい、この家は誰でも簡単に出入りできたと、第三者の可能性を示唆しているのだ。

 防犯カメラについては、

「去年、強盗が入ったときも防犯カメラがうまく作動していなかった。GW中も社長の愛人らしき人たちが何人も出入りしていたし、知らないおばさんが家にいて『新しい家政婦です』って名乗られることもあった」

 このへんは、捜査を取材している記者とは見方が違っている。

 37億円ともいわれる相続についても、「正直そんなにないと思う、会社の経理の人も、赤字があるので整理したとしても10億円ぐらいじゃないかといっていた」とSが話している。

 ここでの注目点は、Sが、野崎との夫婦生活は、「夫婦関係というよりも介護」という感じだったと語っていることである。

 紀州のドン・ファンと謳われ、死ぬまでSEXの代表のように自著でも豪語していた野崎氏だが、どうやらその実態は「粉飾」されていたようである。

 週刊朝日オンラインでは、Sの「介護」の実態をこう書いている。

 通夜に出席した親族はこういっている。

「幸助は脳梗塞を2回やり、よちよち歩きの状態でそう先は長くない。身体障害者の手帳も持っており、覚せい剤なんかやるワケない」

 脳梗塞は1度目は軽いときもあるが、2度目は助かっても重い障害が残ることが多い。私の友人のノンフィクションライターも、2度目で手術して、リハビリを続けているが、身体も口も思うようにはならない。

 野崎氏の会社の従業員もこう語る。

「社長は病気のせいで年中、大も小もオムツに漏らす。オムツで吸収しきれなくなり、床やお風呂にこぼすこともあった。そのたび、家政婦や従業員に掃除させた。車を運転していても、ブーって漏らす。だから2階の社長の寝室は臭いがひどく、奥さんは『あんな部屋上がりたくない』『車で漏らして臭かった』と毛嫌いしていた。奥さんは次第に社長と住むのを嫌がり、月100万円の小遣いをもらうと、モデルの仕事が入ったと東京にさっさと帰っていた」

 自著に、バイアグラなんか飲まないでも日に3回は新妻とできると書いていたのは、どうやら彼の“願望”だったようである。

 フライデーのインタビューでもSは、「(野崎氏と)セックスは1回もしていない」と話している。

「昨年末に出会い、2月に入籍しましたが、結婚前からセックスはしたことがありません。社長の名誉のために言いますが、オンナ好きだったことは間違いありません。
 でも私が出会った頃にはもう、社長はできなくなっていたんです。もちろん、ベッドに呼ばれることは何度も何度かありました。ただそれも、『手を握っていて』とか『一緒に寝て』とか『ほっぺにチューして』と言われるだけで、セックスを求められたことはありません。
 一度だけ、『抜いて欲しい』と頼まれたことがあったので、『頑張るね』と言って手でしたことがあるんですが、それでもダメで、『社長、やっぱり歳だよ』と言ったら『そうか』と」

 哀しい話ではないか。身につまされて涙が出る。

 こうしたことを含めて、ここへきてにわかに「自殺」ではないのかという見方もささやかれているようである。

 女とSEXすることだけが生き甲斐だった男が、自分の意のままにならない萎びたムスコをじっと見て、生きていても仕方がないと自ら死を選んだのではないかというのだ。

 今は、注射一本打てば24時間勃起し続けるED薬もあるそうだが、日に3回がノルマ、SEXするために稼いできた男にとって、そんなものまで使ってSEXするのは、これまでの自分の人生を全否定するようなものだったのかもしれない。

 警察は、何十本もあるビール瓶を調べて、覚せい剤が付着していないかと調べているそうである。

 殺人、それも妻と家政婦に絞り込んでいるそうだ。

 意外に単純な事件なのか、それとも二重三重に伏線が張られている複雑な事件なのか。

 全面解決には、まだまだ時間がかかりそうである。

【巻末付録】

 まずは現代から。巻頭は「独占掲載 女優・原節子の『秘蔵写真』」。もちろんヘア・ヌードではない。

 少しバタくさいが美人である。あの頃の監督の小津安二郎、俳優の佐野周二、みないい男である。

 先日、北鎌倉へ遊びに行った。作家・立原正秋の住んでいた梶原という地を、化粧(けわい)坂を登って、行ってみた。

 立原が時々顔を出したそば屋で、往時を知っているおばあさんから立原の話を聞いた。

 小津の映画なら、このそば屋のおかみは原節子だろうな。北鎌倉は今でも、原節子がひょっこり顔を出しそうな、そんな雰囲気が至る所にある。

 後半は「挑発ランジェリー 板野友美」。可愛い子である。「人気アイドルグループ『夢見るアドレセンス』メンバー 京佳」。袋とじは「現役アイドルがうっかり『素人ナンパAV』出演 衝撃映像を“顔出し”徹底検証」。この子は、国民的アイドルにいて、今は一流ファッションモデル誌のモデルとして活躍している、あの子ではないかと検証したというのである。

 それも間違いなく本人だそうだ。私にはまったくわからないが、そのファッション雑誌のグラビアを一緒に付けてくれればいいのに。

 ポストは、前半、「『“独り飯”が寂しいです』ユン・チェヨン」「河合奈保子」。もちろんヘア・ヌードではない。

 後半は「垂涎のヒップライン 窪真理」。お天気お姉さんとして愛され、今は女優だそうだ。

 袋とじは「VRエロ動画入門」。最近はバーチャルリアリティのエロ動画が簡単に見られるらしい。

 だけどゴーグルをつけて、AVを見てというのは、なんだかめんどくさい気がするのだが。

 これを見ながら外を歩いたら、どうなるのかね。

 まあいい。今週も決定打に欠けて、引き分け。
(文=元木昌彦)

少年期は「万引き」どころじゃなかった“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士に映画『万引き家族』を見せたら……?

“キング・オブ・アウトロー”こと瓜田純士(38)が森羅万象を批評する不定期連載。今回の議題は、第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールに輝いた是枝裕和監督の『万引き家族』だ。少年期は万引きよりも悪いことを山ほどしてきたが、近年は家族の絆と社会的規範をことさら重んじる瓜田。果たしてこの映画にどんな反応を見せるのか?

 新宿の映画館のロビーに妻同伴で現れた瓜田が、いきり立っている。どうやら夫婦ゲンカの真っ最中のようだ。

「このバカ女が! てめえが男だったら蹴り飛ばしているところだぞ!」

 何があったのかを尋ねてみると……。

「チャリでここまで来る最中、俺は新宿育ちだから安全かつ最短のルートを知っているって言ってんのに、嫁が見当違いな道をズンズン先に行っちゃうんですよ。ちょっと待て! と言っても止まってくれないから頭に来て」

 妻も負けていない。記者を盾にしながら、涙目になってこう反撃する。

「純士が鈍臭いねん! この運動音痴のバカ旦那を、私の代わりにシバいたってください!」

 万引き家族ならぬドン引き家族と化した瓜田夫妻をどうにかこうにかなだめつつ、急いで劇場内へ送り込む。私語厳禁の場内で2時間ほど映画の世界に没頭させれば、きっと両者の怒りも収まるだろうという期待を込めて……。

 以下は、上映終了後のインタビューである。

 * * *

――いかがでしたか?

瓜田純士(以下、純士) いやぁ、衝撃的でした。このところ、いろんな映画を褒めてばかりいたから、今回はけなしてやろうと思ったんですけど、文句のつけようがないわ。すごい映画でした。

瓜田麗子(以下、麗子) 一言でまとめると、「アカン!」。最高の意味でもアカンかったし、やっていることのデタラメさもアカンかったし、切なすぎるという意味でもアカンかった。もっと早い段階で軌道修正して、もっといい環境におったら……アカン! 思い出したらまた泣けてきた(と言ってハンカチで目頭を拭う)。

純士 この映画の家族は、共依存で成り立っているんですよ。貧困という問題も絡んで、ものすごくいびつな共依存になっていた。結果、法を犯さざるを得ない部分もあったけど、見えない絆みたいなものに依存しつつ、家族が成り立っていたじゃないですか。そこが刺さりました。他人事じゃないな、と。

――他人事じゃない?

純士 はい。瓜田家に置き換えてもわかることなんで。ウチも、他の家とは明らかに違うんですよ。でも、他の家がどうであれ、ウチらが共有している暗黙のルールみたいなものがあって。この映画の家族と瓜田家の違いは、法を犯しているか、いないか、だけ。一歩間違えたらウチだってこうなってもおかしくないと思っているから、他人事じゃないんですよ。もし俺が法を犯すようなことがあったとしても、ウチらは普通に夫婦のままでいると思う。そういう絶対的な揺るぎない絆が、リリー(・フランキー)さんと安藤サクラの間にもあったから共感できたし、泣けました。

――なるほど。

純士 リリーさんは、貧困が生んだ、一つの大黒柱。やっていることはセコイんだけど、絶対の大黒柱なんですよ。それに気に入られたくて一人前になろうとする子どもたちが、気の毒なんだけどいじらしくて、たまらなかったですね。

麗子 リリーの生い立ちまでは描かれていなかったけど、彼もきっとネグレクトで育ったんやろうな。だから不器用で、浅はかで。

純士 リリーさんの「万引き以外に教えられることがない」みたいなセリフが強烈だったね。工事現場でもろくすっぽ役に立たないポンコツだけど、本当はいろんなことを子どもに教えてあげたいという父性を持っている。でも、学がないから、それをできないというね。ド底辺エレジーだわ、これは。

麗子 そんなリリーやけども、家族との間に絆はあんねんな。

純士 それってすごく重要なこと。血が繋がっていても心が繋がっていない家族って、世の中にいっぱいいるじゃないですか。帰るべき家に帰ることが不幸の始まりだったりするという。

麗子 つい先日、目黒で女児虐待死事件があったばかりやろ。それと映画がダブってもうて、涙が止まらへんかったわ。

純士 ネタバレになるからストーリーについてはあまり触れられないけど、まあとにかく衝撃的な作品でした。

――役者陣の演技はいかがだったでしょう?

麗子 「きれい」とか「格好いい」で一切売っていない点がよかったわ。

純士 軍人の格好をしているのに髪型をセットしているような映画が多い中、今回は「100裸」で来た。そこがすごい。

麗子 安藤は実際、すっぴんの体当たり演技やったんちゃう? エッチのときだけやろ、化粧をしていたんは。

純士 あの濡れ場は最高だったなぁ。「どうしたんだ、化粧なんかして」とリリーさんが言って、目の前の女房を抱きたいんだけど、照れ臭いからそうめんを食っている。セリフはあまりないんだけど、両者の思いが手に取るようにわかる、すごい間合いだったね。

麗子 安藤は、泣いたらめっさきれいやし。

純士 リリーさんの演技も、神がかっていたよね。

麗子 リリーは、あの痩せ方がええねん。こんなオッサン、下町におるおる、思ったわ。

純士 なで肩で、髪の毛が薄くて、釣具の上州屋で買ったような服を着て(笑)。あの貧相な見た目で、「寒ぃ。雪降りそうだな」と言われたら、こっちまで寒くなるという。肩の力が抜けた素のべらんめえ口調とか、ヤバくなったらへどもど言い訳しながらすぐ逃げようとするところとかも、生まれながらの小悪党って感じで最高だったわ。

麗子 子役の2人も、よかったな。

純士 お兄ちゃんに認められたくて、妹がちっちゃい手で不器用に頑張っていたり、そんな妹をかばうためにお兄ちゃんが体を張ってオトリになったりして、どっちも健気だったよね。お兄ちゃんが、父ちゃんの愛情を何度も確かめる場面も切なかったわ。

――女優陣はいかがでしたか?

純士 樹木希林の達観した感じも、松岡茉優の影ある感じも超よかったですよ。「今日なんかいいことあったの?」「その彼はイケメンなの?」「おしゃべりな男はダメよねぇ」なんて厨房にいる女どもが楽しげに語り合っている脇で、リリーさんがバレバレの手品を子どもたちに教えているシーンなんかは、どの家庭にもある幸福な一瞬って感じで微笑ましかったけど、こんな生活いつまでも続けられるわけないだろと思うと悲しくもなったね。

――そのほか、好きなシーンは?

純士 みんなでドタバタしながら子どもの水着を万引きするシーンですね。俺、十代の頃、団地とかの養生をしに行くバイトをしていて、いろんな世帯を玄関越しに覗く機会があったんですよ。「この狭さで、この人数。いったいどうやって暮らしているんだ?」と思うような家庭が結構あったんだけど、そんときの光景を思い出しました。わちゃわちゃしていて貧乏臭いんだけど、どこか楽しげな東京イーストサイドの光景。

麗子 貧乏メシも、うまそうやったな。

純士 そうそう。カレーうどんにコロッケをのっけて食うと、めちゃめちゃ美味しいんだよ。

麗子 純士は、富士そばでいつもそうしているもんな。やっぱ幸せってお金ちゃうな。愛やねん。

純士 でも世間はそういう家族のことをああ見るんだ、というのも見せたかったんだと思うよ。監督は。

麗子 こんな家族、もしニュースで見たら引くもんなぁ。

純士 でもあの人たちが笑顔で暮らしていたのはまぎれもない事実だという。いやぁ、考えさせられる映画でした。

――不満点は?

純士 強いて言うなら、一点だけ。これは好みの問題だろうけど、いくらなんでもあの唐突な終わり方はないかな、と思いました。断ち切りたいけど断ち切れず、バスの窓を開けてしまって「父ちゃん!」と叫んでしまう。俺だったらそこでオシマイにしたかな。

麗子 議論や想像の余地を残すために、あえてああいう終わり方にしたんやと思うで。ああだこうだ、見終わったあとに話せるやん。

純士 話はもう終わりでいいでしょう。それよりも早く家に帰りたい。最近、セブン(瓜田家の飼い猫)が反抗期だから、もうちょっと厳しめの教育をしなくちゃいけないのかなと思い始めていたんだけど、この映画を見て考えを改めました。帰ったら、セブンを思い切り抱きしめてやろうと思います。

 * * *

 口論しながら現れたときはどうなることかと思ったが、自転車で仲良く並走しながら家路につく瓜田夫婦を見送り、ホッと一安心したのだった。
(取材・文=岡林敬太、撮影=おひよ)

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木村拓哉&工藤静香の娘Koki,、本当にキムタク似? Dr.高須幹弥が両者の要素を診断!

【第65回】「高須幹弥センセイ、Koki,にオーラを感じますか?」
 女性ファッション誌「ELLE JAPON」(ハースト婦人画報社)7月号で注目の新人モデルとして表紙を飾り、鮮烈なデビューを果たしたKoki,。木村拓哉と工藤静香の次女ということが判明してからは、「キムタクと瓜二つ」「オーラがスゴイ」など、その容姿が話題となっている。しかし一方で、「キムタクと静香の子っていうバリューがなければ普通の子」との声も。高須クリニック名古屋院院長の高須幹弥先生、プロの目から見たら、Koki,の顔ってどうなんでしょうか?

Koki,は「運のいい」顔
 Koki,さんの顔を、パーツごとに見ていきましょう。

 まず、目は、全体的にあまり大きくなく、横幅もそれほどないところや、広すぎない二重の幅が、木村さんにそっくりです。鼻から口にかけての人中のカタチや、エラや頬骨が突出していないきれいな輪郭、肌が浅黒いところも、木村さん譲りですね。中でも、口は一番木村さんに似ているんじゃないかな。木村さんもKoki,さんも、口角の下がったへの字口。そのせいで、笑っていないと不愛想に見られるところもそっくりだと思います。不愛想に見られるのは少しかわいそうですが、ミステリアスな魅力になることもあるので、欠点とまでは言えないでしょう。

 鼻も、鼻っ柱がグッと奥に引っ込んでいるところは木村さんと同じですね。ただ、Koki,さんは鼻先のやや大きいダンゴ鼻。静香さんは鼻先が細いので、ここはどちらにも似ていないかな。あと、顎の長さもどちらにも似ていないです。遺伝は必ずしも両親のどちらかから受け継がれるわけではなく、祖父母や遠い祖先のカタチが突然出てくることもあるので、ダンゴ鼻や顎の長さは、もしかしたら隔世遺伝などかもしれませんね。

 パーツの配置も木村さんに近く、Koki,さんの顔の9割は木村さん似。静香さんの顔に近いパーツは見当たりません。強いて言うなら、おでこの広さと丸みが静香さん譲りといえるかな。木村さんのおでこは狭くて平らなので、ここは静香さんに似てよかったと思います。

 ちなみに、静香さんは面長で、中顔面と下顔面の長い馬面です。頬骨も横に張っているし、顎が長いし、口元が出ていることで鼻の下も長く見え、間延びした印象なので、どれも遺伝しなくてラッキーだったと思いますよ。遺伝って本当に運ですから。しかも、静香さんは笑うと歯茎が見えるガミースマイルなんですよね。ガミ―スマイルは静香さんの最大の欠点だし、遺伝しやすい特徴のため、似なくて本当によかったです。Koki,さんの顔は、両親のいいところだけを受け継いだ運のいい顔といえると思います。

オーラが見えるのはキムタクファンだけ
 ただ、顔立ち的には特別かわいいわけではありません。不愛想な印象や肌の浅黒さがネックになっていますし、ビジュアルだけなら同年代でもKoki,さんよりかわいい女性はたくさんいますよね。「オーラがある」といわれているようですが、それも「キムタクと静香の子」という先入観から、木村さんやSMAPのファンだった人がそう見えているだけではないでしょうか。もし両親の名前を伏せてデビューしていたら、これほど見た目が注目されることはなかったと思いますよ。

 また、モデルとして活動していくとのことですが、モデルの世界もかなり厳しく、成功するのは一握り。多くのモデルさんが、テレビ番組に出るなどモデル以外の活動もしていますよね。Koki,さんも、身長170センチとスタイル的には向いているものの、ビジュアルは武器にならないので、両親の力に頼らずモデル1本でやっていくなら、かなり突出した才能も必要だと思います。

 なお、顔面の成長は、女性の場合、16歳くらいで止まるといわれています。ただ、最近は成長のスタートが早まっているので、13歳くらいで身長も顔面の成長も止まる女性もいます。Koki,さんは現在15歳ということなので、今後大きく顔が変化することはないでしょう。

高須幹弥(たかす・みきや)
美容外科「高須クリニック」名古屋院・院長。オールマイティーに美容外科治療を担当し、全国から患者が集まる。美容整形について真摯につづられたブログが好評。
・公式ブログ