老舗サイトでも容赦なし! FC2ブログがアダルト系への規制強化……「小学生」とか書いたらアウト

 多くのアダルト系ブログの楽園だと思われていたFC2ブログが、規制強化で終わりの時を迎えようとしている。

 この問題が注目を集めたのは、多くのエロマンガ読者から信頼を寄せられていたレビューブログ「ヘドバンしながらエロ漫画!」が突如として、凍結されたこと。

 同ブログは、ちょうど開設から10周年。そこで、ブログを運営するレビュアーのへどばん氏が、10周年のお礼記事を書こうとしていた矢先に凍結されてしまったのである。

 凍結された理由は、FC2側がNGワードを大幅に増加させたこと。この件について、へどばん氏は次のようにツイート。

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 事態を説明するツイートによれば、NGワードとされたのは「ショタ」「調教」「催眠」「武器」など多数。これまでNGワードを避けてレビューを継続していたへどばん氏であるが、NGワードの増加で、エロマンガレビューは、ほぼ不可能になった。

 アダルトであっても、独自の基準でNGワードを定めるFC2。「小学生」「中学生」などの用語ですら、機械的にNGと判断されている。昨今、ダウンロード販売系サイトで、物語の背景説明として「ヒロインが小学生の時~」のような表現をしたところNGを食らったという話もある。そうした、機械的に判断して文脈を読まないスタイルを、FC2も積極的に導入しているようだ。

「Twitterが典型例ですが、ネットのサービスは、情報量が多いため、機械的に判断せざるを得ない面があることは否めません。ただ、物語の説明にも使えないというのはかなりの痛手です。別に、どこからか圧力がかかったわけでもないんですが……」(DL販売サイト社員)

 アダルトの楽園のひとつであったFC2も、ついに規制を強化。ネットの中でエロは不自由になっていくのだろうか。

 なお「ヘドバンしながらエロ漫画!」は、新天地への移行作業(http://alwaysthrashed.blog.jp/)が進行中。不幸中の幸いだ。
(文=特別取材班)

不倫20年で「妻バレ」して破局……出産・結婚もあきらめた女が苦悩する「私の存在意義」

 独身女性が既婚男性とつきあっている場合、関係が長くなるにつれ、女性は自身の結婚や出産への選択肢が狭まっていくことを実感していく。そして言葉は悪いが、彼への愛情と天秤にかけるのだ。自分の幸せを追求していくのは人間の常だから、それは当然のことだと思う。だが、実際にはそこで不倫の関係を清算し、新たな道に向かうのは至難の業でもある。

(第1回:「出産リミットが見えて焦りが」長期不倫8年目、結婚と出産願望で揺れる38歳の岐路
(第2回:「40歳を迎えてラクになった」19歳から10年不倫を繰り返した女の、結婚・出産願望
(第3回:「産まないという選択肢はなかった」W不倫12年、“彼”との子どもを育てる女の決意

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 「彼がすべて」の日々を送った

 リサコさん(45歳)は、都内でとある企業の契約社員として働いている。1年ごとに契約が見直されるので、毎年、更改時期になると戦々恐々としているとか。

「大学卒業が1996年で、バブル崩壊の煽りを受けて就職がとても厳しかったんです。今だから白状しますが、私は父のコネでなんとか有名企業に就職できました。そこで出会ったのが、不倫相手となるTだったので、今思えば、無理して有名企業に入らなくてもよかったんじゃないかと後悔がありますね」

 彼女がいる部署に、T氏が課長として異動してきたのが2年後。当時35歳だったT氏はすでに家庭をもっていたが、女性社員たちに人気があった。人当たりがよくて社交的で、男女の差別なく適性を見て仕事を割り振るので、女性たちのやる気が促進されたという。

「私も彼に引き立ててもらって、仕事が楽しくてたまらなくなりました。若手女性だけでチームを組んでプロジェクトを立ち上げたりして。そこで課長とも、ぐっと親しくなったんです。仕事の場でも飲み会などでも、家庭の匂いを漂わせることがほとんどなかったので、私は個人的にひとりの“男”として見るようになっていきました。それがよくないことだとわかったのは、すでに関係を持ってからでしたね」

 関係を迫ったのはリサコさんからだという。学生時代からつきあっていた彼にフラれ、落ち込んでいた時期があった。

「課長が『メシでも行くか』と誘ってくれて。私の様子がおかしいと思ったんでしょう、話を聞いてくれたんです。私は詳しくは話しませんでしたが、結婚を考えていた彼と別れたということは言いました。実際は、彼が私の友だちと関係をもって、彼女が妊娠、結婚することになったんですよ。当時は本当につらくてたまらなかった。課長と2人でもう1軒もう1軒とはしごして、最後は『帰りたくない』と泣いたんです。課長は朝まで付き合うと言ってくれました。私から抱きついてラブホテルに連れ込んだような形でしたね」

 恋人にフラれたのはつらかったが、実際には当時、彼女の心はT課長に移りつつあった。友だちに裏切られたのはショックだったにしても、恋人を失ったことについては、それほどの痛手はなかったかもしれないと、リサコさんはつぶやく。

「ふたりきりになれば、課長と部下といえども男と女。結局、課長も私を拒みきることはできなくて関係を持ったんです。私はそれまで恋人とは感じたことのなかった快感を覚え、課長も『実は僕もきみのことが好きだった。だけどこういう関係になってはいけないと思っていた』と白状してくれました。身も心も相性がよかったんですよね」

 離れられなくなる予感はあった。そこから、2人の関係が始まっていく。彼女はひとり暮らしを始め、彼は3日にあげずやって来た。

 当初は、寝ても覚めても彼のことしか考えられなかったと、リサコさんは振り返る。

「一時期は、会社で彼がほかの女性と話しているのを見るだけで、胸が苦しくなって。どれだけ好きになったらいいんだろう、“好き”という気持ちに限界はあるんだろうか、いろいろ考えました。だけど彼と関係を続けるためには、とにかく私が仕事を頑張らないといけない。そういう結論に達したので、仕事にのめり込みました」

 仕事で頑張れば頑張るほど、課長との距離も近くなる。そう思っていたリサコさんだが、3年後、課長が東京近郊の支社に転勤となった。

「栄転だったんです。だけど、私は心にぽっかり穴があいてしまった。課長も『同じ会社なんだから、リサコのやることは見える。がんばれ』と言ってくれたけど。次に来た課長と折り合いが悪かったこともあって、30歳になったとき転職しました。もちろん、T課長にもいろいろ相談して。会社が変わってもふたりの関係は変わらないと言ってもらえてうれしかったです」

 しかし、次の会社でも彼女は「やりがい」を取り戻すことができなかった。3年で退職、それからは契約社員として仕事をするようになった。

 それでも彼が言った通り、2人の関係は変わらなかった。

「私が揺れたのは35歳を迎えようとするときですね。契約社員でも、その頃はまだ契約更新されるかどうかわからないという状況ではなかったので、仕事は楽しくやっていました。収入もそこそこでしたし。ただ、ふと周りを見渡すと、友だちはほとんど結婚していて、子どももいる。あれ、私、社会に出てから何をしてきたんだろうと恐怖感を覚えたのを思い出します。正社員でもないし、形として見える家族も築いていない。足元がぐらぐらするような感じがありました。この先の人生が怖い。そう思ったけど、彼にはそんなことは言えなかった」

 転勤になっても、彼は足繁くリサコさんの部屋に来てくれた。外で食事をしたり、ときには映画を見に行くこともあった。当時、彼は40代後半に差し掛かっていたところ。思春期の子が2人いたが、ほとんど家庭のことは話さなかった。

「あとから聞くと、子どもが受験だったとか、今年は家族中でインフルエンザにかかったとか、そんなことをつぶやくこともありました。でも私の前ではあまり家庭で何があったという話はしなかった。特に奥さんのことは。その頃で、すでに10年付き合っていたわけですけど、奥さんがどういう人かはまったくわかりませんでしたね」

 それでもときおり、家庭の影がちらつくことはある。10年という時を経て、リサコさんは自分自身が「家庭を持てない境遇」に飛び込んでしまったことが実感されるたび、彼の奥さんが多少なりとも気になっていたという。

「私が結婚や出産を意識すれば、当然、彼の家庭も気になるわけで……。彼の奥さんは、彼が10年にも及ぶ不倫をしていることを知っているのか。知っているはずはない。知ったらどうなるんだろう。そんなことも漠然と考えていました」

 ただ、自分には「どうしても家庭を持ちたい」という意欲がなかったとリサコさんは言う。それは彼がいたせいかどうか、今となってはわからない。ただ、仕事と彼が直接、密接に関与していた20代と違って、30代で転職してからはどこか「もやもやと割り切れない感じ」を抱えていたようだ。

「この人生をどこかで変えないといけないかもしれないと思いながら、彼との関係は続いていたし、仕事もそれほど窮地に陥っていたわけではないので、なんとなく、全てがずるずると来てしまったんですよね。40歳になったとき、出産はあきらめようと決めました。決めたとたんに、いや、今からでも間に合うかもしれないと思い直して、結婚相談所に入会したり学生時代の仲良しにダンナさんの友人を紹介してもらったりしたんです。でも、ほかの男性に会うたびに、『私にはやっぱりTさんしかいない』と、かえって彼のよさばかりが見えてしまう。このまま彼といけるところまでいけばいいんだ、彼以上の男性はいないと思えたのは43歳の頃でしたね」

 半年ほど前のある日の夜、携帯電話に知らない固定電話の番号から電話がかかってきた。出てみると、「Tの妻です」という女性の声。

「思わず黙り込んでしまうと、女性は『もしもし。リサコさんでしょ』と。今、あなたの家のすぐ近くにいるんだけどと言われ、窓の下を見ると女性がこちらを見ながら立っていました。逃げも隠れもできません。仕方く出て行って、近くの喫茶店で会いました」

 心の準備ができていなかった。T氏の妻はリサコさんと同世代だろうか、落ち着いた感じのきれいな人だった。

「どうしてこんなきれいな奥さんがいるのに、私と付き合っているんだろう。まず思ったのはそのことでした」

 妻は終始、冷静だったが、それが逆にリサコさんを追いつめた。

「ヒステリックに騒ぎ立ててくれれば対処のしようがあるんだけど、冷静に理詰めでくるんですよ。いつから付き合っているのか、最初から既婚だと知っていたのか、いけないことだと思わなかったのか……。全てを知っていて、確認をとるような口調でしたね。これはウソをついても意味がないと思ったんですが、いつから付き合っているかという質問に対しては、さすがに1年くらいと言いました。彼女はにやりと口の端を上げるように笑って、『へえ、そうですか……』って。怖かった。『私が知ってしまったからには、あなたに対して精神的な損害賠償を請求します』と言われました。あとで弁護士から話がいきますって。私はほとんど何も言えなかったんですが、奥さんに何か言いたいことはありますかと言われて、『すみません』とひと言だけ。奥さんは立ち上がって、『すみませんと思っているなら、最初からやらないほうがよかったですね』って。冷たい言い方でした。当然ですけど」

 妻が出て行った喫茶店で、彼女はしばらく呆然と座り込んでいた。ようやく立ち上がって店を出ようとしたとき、支払いが済んでいることを店員から伝えられた。自分の夫と関係をもった女の分まで支払う妻の心理を考えて、彼女はいても立ってもいらなくなったという。

「家までとぼとぼ歩いて帰る途中、彼から連絡が来ました。彼はまったく知らなかったんでしょうね。『今日は何かあった?』なんて、いつものメッセージ。なんていうのかなあ、悔しいとか悲しいとか、そういう感情ではなく、今まで感じたことのない『消えてなくなりたい気分』が押し寄せてきました。彼に言うのをやめようかとも思ったんですが、ノーテンキにしている彼にも腹が立ってきて、一部始終を伝えたんです。彼はそれから帰宅するはずだったのに飛んで来てくれました」

 彼の愛はまだ失ってはいない。そこで彼が帰宅するのか自分のほうに来てくれるのかは、リサコさんの立場では重要だ。彼の気持ちが自分にあるなら、貯金など失ってもいいと彼女は思った。

「ところが逆に考えれば、奥さんにとって、それがいちばん腹が立つことですよね。どうやら携帯にGPSがつけられていたようで、彼がその日、私のところに泊まったのがバレたんです」

 翌日夜、彼から公衆電話で電話がかかってきた。妻に携帯を壊された、と。明日、新たに買うから前の携帯には連絡しないようにということだった。

「それから不穏な状態が続いていたんですが、ついに彼の奥さんが自殺を図ってしまったんです。手首をちょっと切っただけらしいので、私は狂言自殺だと思ったけど、彼は自分が妻をそこまで追い込んだと取り乱して。1カ月ほどたったとき、彼が私の前で土下座しました。『もう無理だ』って。奥さんのご両親にも自分の親にも責められたようで、すっかりやつれた彼を見たらもう何も言えなかった。私としてはせめて、それでもほとぼりが冷めたら会えるようにするからという言葉がほしかったけど、彼はもう『オレが死んだと思ってほしい。今もリサコを好きだけど、オレはもう誰も愛さない』と泣いていました。今思えば、彼の一世一代の芝居だったかもしれませんけど、それに私も乗るしかなかったんですよね」

 急に1人になった。仕事の方も会社の業績悪化が原因で、契約社員が切られるというウワサも流れた。ここ数年、毎年誰かが切られているのだ。それが自分であってもおかしくないとリサコさんは感じた。

「さらにTさんの奥さんの弁護士からは100万円で示談にという話も来ました。今、100万円は厳しい。困り果てて、別れたTさんに相談しました。結局、彼が私に100万円くれて、それを払うことに。私も精神的な損害賠償を請求したいくらいですけど、もちろんそれは成立しない。夫の浮気を知ってしまった妻も、20年にわたる関係をぶったぎられた私も、精神的な傷という意味では変わりないような気がするんですけどね」

 正妻であれば訴えることができて、いわゆる愛人関係には何の保証もない。もちろん悪いのは自分だが、「恋愛は1人では成立しない」とリサコさんは言う。それも、またもっともな話である。

 40代半ばになって、リサコさんは不惑どころか戸惑いの連続だ。

「足元がぐらぐらどころか、もはや自分の存在意義さえ見いだせません」

 生きてさえいればいいことがあるよ、と軽々しくは言えない雰囲気が彼女にはあった。

亀山早苗(かめやま・さなえ)
1960年東京生まれ。明治大学文学部卒。不倫、結婚、離婚、性をテーマに取材を続けるフリーライター。「All About恋愛・結婚」にて専門家として恋愛コラムを連載中。近著に『アラフォーの傷跡 女40歳の迷い道』(鹿砦社)『人はなぜ不倫をするのか』(SBクリエティブ)ほか、多数。

Kis-My-Ft2宮田俊哉が『プレバト!!』に登場! 3月22日(木)ジャニーズアイドル出演情報

――翌日にジャニーズアイドルが出演予定の番組情報をお届けします。見逃さないように、録画予約をお忘れなく!

※一部を除き、首都圏の放送情報を元に構成しています。
※番組編成、及び放送日時は変更になることがあります。最新情報は番組公式サイト等をご確認ください。

●TOKIO

8:00~ 9:55 『白熱ライブビビット』(TBS系) 国分太一
11:25~11:30 『国分太一のおさんぽジャパン』(フジテレビ系) 国分太一
18:55~19:25 『Rの法則』(NHK Eテレ) 山口達也
23:56~24:55 『世界くらべてみたら』(TBS) 国分太一

●V6

8:15~ 9:54 『あさイチ』(NHK総合) 井ノ原快彦
21:00~22:00 『ザ・プロファイラー』(NHK BSプレミアム) 岡田准一

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加藤綾子は野際陽子になれるか? 女子アナから女優への道

 4月22日よりスタートする二宮和也(34)主演の日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)に、元フジテレビ社員のフリーアナウンサー・加藤綾子(32)のレギュラー出演が決定した。同ドラマは『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)などで知られる海堂尊の小説『ブラックペアン1988』(講談社)が原作。二宮和也演じる外科医・渡海征司郎が、大学病院の中で発生するさまざまな問題を暴いていくという医療ドラマ。

 加藤綾子が演じるのは、元看護師の治験コーディネーター・木下香織。自分の信念を貫いて医療業界をけん引している木下は、絶対的権力を持つ佐伯教授(内野聖陽)や、“オペ室の悪魔”と呼ばれ皆に恐れられている渡海らと対等に渡り合い、物語を引っ張る重要な役どころだ。決してチョイ役ではない。加藤綾子は「新しいことにこのタイミングで挑戦させて頂けることは本当にありがたいことで、がむしゃらに新人のつもりで吸収できるものはすべて吸収して取り組みたいと思います」とコメントを発表している。

 この配役にネット上では「なんか勘違いしてる」「ドラマ好きな人が嫌がるキャスティング」「本業で頑張ればいいのに」と反射的な嫌悪感からくるであろう批判的な声が多く書き込まれた。さらに、加藤綾子は「クリアアサヒ」のCMに出演した際、『ホンマでっか!? TV』(フジテレビ系)で共演する明石家さんま(62)に「ビールのCMの芝居がヘタクソ!」とネタにされたこともあり、演技力には疑問符が。わずか数秒のCM動画ですら違和感を与える演技力なのに、本格的な芝居ができるのか……と懸念されるのも無理からぬことだ。

 しかし、女子アナを出発点に、名女優へと進化する可能性もゼロではない。昨年6月に惜しまれながら亡くなった野際陽子さんは、女優という印象のほうが圧倒的に強いが、元NHKアナウンサーだった。また、加藤の先輩である元フジテレビアナウンサーの八木亜希子(52)も、女優としてのオファーが途切れない一人。2001年公開の映画『みんなのいえ』でメインの役どころを演じ、自然な演技が好評を博した八木亜希子は、朝の連続テレビ小説『あまちゃん』(NHK)、『真田丸』(NHK)、『カルテット』(TBS系)といった話題のドラマ出演が続いている。2016年に『重版出来!』(TBS系)に出演したフリーアナウンサーの赤江珠緒(43)も、視聴者には好評だった。

 また今回加藤綾子が出演する日曜劇場は、特殊な枠である。2014年の『ルーズヴェルト・ゲーム』に平井理央(35)、2015年の『下町ロケット』に高島彩(39)が出演。直属の先輩たちが出演してきた枠であり、いわば”女子アナの女優登竜門”ともいえる。加藤綾子にとってこの上ない舞台での女優デビューとなるが、新たな魅力を開花させることは出来るのだろうか。放送が楽しみだ。

(ボンゾ)

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羽生結弦には、なぜ“くまのプーさん”が必要なのか? “ぬいぐるみを溺愛する大人”の心理

 平昌オリンピックでの偉業が記憶に新しい男子フィギュアスケートの羽生結弦選手。滑走後、リンクに投げ込まれる大量のぬいぐるみからもわかるように、彼は大の“くまのプーさん”好きで、常にプーさんのぬいぐるみ型ティッシュケースを肌身離さず持ち歩いている。ファンからは、「可愛い」「微笑ましい」との声もある一方、一般的に、ぬいぐるみを溺愛する成人男性が奇異の目で見られるのは事実。果たして、大人になってもぬいぐるみを持つ人の心理とは? 『なぜ心を読みすぎるのか みきわめと対人関係の心理学』(東京大学出版会)の著者で、東京大学大学院人文社会系研究科(社会心理学)の唐沢かおり先生に、話を聞いた。

■羽生選手のプーは“儀式”!?

――羽生選手が、試合会場にくまのプーさんを持っていくのは、どういった心理からと考えられますか?

唐沢かおり先生(以下、唐沢) 羽生選手ご本人がインタビューなどで答えていることから推測すると、精神を安定させるためでしょう。トップアスリートは、緊張を強いられる場面やプレッシャーの大きい状況下でも、コンディションや気持ちを安定させて試合に臨まなければなりません。そのために、ある行動を“儀式的に行う”、また安心感を得るためのものを身につけたり身近に置くなど、自己コントロールする方法を体得している人も多いです。羽生選手の場合は、 “くまのプーさん”がそのような役割を果たしているのではないでしょうか。羽生選手は、もともとプーさんのティッシュケースを使っていたようで、プーさんの顔に癒やされるという言葉などからも、ぬいぐるみに限った話ではなく、プーさんというキャラクターが好きということかもしれません。

――とはいえ、成人男性でぬいぐるみを持ち歩く人は稀かと思います。

唐沢 成人男性でぬいぐるみを持ち歩く人は確かに少数でしょうね。でも、彼女にもらったとか、幼い頃の思い出に関係しているとか、なにかしらの理由があると思うので、ぬいぐるみに愛着を持つこと自体は、特に問題ないと思います。ただ、商談の際にもぬいぐるみを抱いていないと集中できないとか、破産するまで買い集めるなど、あきらかに他者との関係や社会生活に支障をきたすほど、過度の依存がある場合は、何かしらの対応を考えなければいけないと思いますが。

■misonoの家には“ぬいぐるみ部屋”が

――歌手のmisonoさんもぬいぐるみが大好きなんだそうです。自宅には、大量のぬいぐるみで埋め尽くされた部屋があり、悩み事があるとそこで考えごとをしているらしいのですが……。

唐沢 misonoさんのケースは、主に3つの状況が考えられます。1つは、触覚に惹きつけられている。例えば布団も、カチカチの硬い布団より柔らかい方が落ち着きますよね。ぬいぐるみのフカフカした触り心地は気持ちよく、落ち着きを得られるので、悩んだときに、柔らかな布団に包まれたい気持ちと同じ感覚で、ぬいぐるみを求めている可能性もあります。

 もう1つは、ぬいぐるみ一体一体を、1つの存在として認めているケース。それらに囲まれていることで、大勢の友達の中にいるような感覚が得られて、安心できる場合もあります。最後の1つは、ぬいぐるみの個性は関係なく、“かわいい”“好きなキャラクター”という思いから、見ているだけで落ち着くということも考えられます。こればかりは、本人に聞いてみないとわからないですね(笑)。

■ジャニオタがぬいぐるみを持つ理由

――ジャニーズやK‐POPファンの中には、ぬいぐるみをコンサート会場に持ち込み、抱きしめながら鑑賞している人がいます。ぬいぐるみに衣装のコスプレをさせたり、ファン活動の現場以外にも連れていくという人もいます。

唐沢 あこがれの人を常に身近に感じていたいからでしょう。ファン活動とは関係のないシーンでも、ぬいぐるみを手にしていることで、“彼のファンである自分”を確認でき、いつでも相手のことを考えている状態になることができますからね。気持ち的には、好きなアイドルの写真を持ち歩くのと同じですが、ぬいぐるみの方が抱きしめられるなどの接触感を得やすいので、より心理的な近さを感じることができるのかもしれません。また、コンサートでぬいぐるみを持っているほかの人を見ると、お互いファンであることが一目でわかり連帯感が増したり、自分の好きなアイドルが、これだけ多くの人に支持されていることを確認できるということもあるでしょう。

――ジャニーズファンには、ディズニーキャラクターのダッフィーやシェリーメイ、K‐POPファンにはLINEキャラクターのブラウンのぬいぐるみが人気といった傾向もあります。

唐沢 ファン同士の仲間意識が芽生えるのかもしれません。好きなアイドルのシンボルとして同じキャラクターを共有することで、先ほど述べたようなファン同士の連帯感を得られる効果が大きいのではと思います。

――その一方で、ぬいぐるみを連れているファンを、「いい歳して痛い」と嫌悪感を持って見ているファンもいます。同じアイドルを好きなのに、なぜそのような感情が生まれてしまうのでしょうか?

唐沢 多くの人にとってのアイドルである存在が、あたかもそのファン一人に独占されているかのように感じてしまうからではないでしょうか。 アイドルは、舞台上や画面の中にいる遠い存在で、“1対多”の関係。にもかかわらず、ぬいぐるみを持つファンが、アイドルのシンボルを抱きしめるなどして強いつながりを見せると、そのようなことをしていない人は、「アナタだけのアイドルじゃない」「抱きしめて独占しないでほしい」と感じて、心がザワザワするのかもしれません。

――アイドルを独占しようとしているファンのメンタリティを「痛い」と見る人もいるのかもしれません。

唐沢 嫌悪する人が、同じようにぬいぐるみを持たないのは、そういったファン同士の連帯感に入るのがイヤで、心理的に距離を置いているからとも考えられます。

■「ぬいぐるみが好き」はアイデンティティの1つ

――そもそも、なぜ大人になってもぬいぐるみを求めるのでしょうか?

唐沢 幼い子どもの場合は、ぬいぐるみが心を持っているかのように想像して語りかけるなど、友達の代わりとして扱ったり、感触で安心感を得たりすることも多いです。“愛着を持っている”という点では大人も子どもも同じです。愛着を抱く対象が何かは、そのときの環境や興味関心で変わっていき、年を重ねるにつれて、ぬいぐるみの代わりになるものを見つけて離れていく人もいれば、そのままずっとぬいぐるみを大切にする人もいるということなのではないでしょうか。

――大人になってもぬいぐるみが好きだからといって、心理的に問題があるわけではないのですね。

唐沢 ぬいぐるみは子どもが好むイメージが強いだけに、穿った見方をされがちですが、大人がぬいぐるみに愛着を持つことを、特異なことと考える必要はありません。先ほども申した通り、過度の依存でない限り、問題視されることではないと思います。対象が何であれ、その物に自分の気持ちを向けてある種の一体感を覚え、楽しい、うれしいという感情を伴うことは、自己確認できるとともに、「その物が好きな私」も好きになれるのです。それが自己肯定につながって、アイデンティティの確立や活力にもなります。人間は他者との関係で「自分は何者か」を定義するのですが、その対象は多様で、恋人の人もいれば、アイドルの人もいるし、ペットの人もいるし、一方で物やぬいぐるみであったりする人もいる。また一つに縛られる必要もないので、これらすべてという人もいるかもしれない……ということですね。
(取材・文=千葉こころ)

唐沢かおり(からさわ・かおり)
社会的認知を専門とする社会心理学者。University of California, Los Angeles(Ph.D)、京都大学大学院文学研究科博士後期課程、名古屋大学大学院環境学研究科助教授などを経て2010年より東京大学大学院人文社会系研究科教授。『なぜ心を読みすぎるのか みきわめと対人関係の心理学』(東京大学出版会)ほか著作多数。

「安っぽい演出」「胸糞だわ」『anone』広瀬すずの行動に批判続出

 3月21日夜10時から第10話・最終回が放送される、広瀬すず主演のドラマ『anone』(日本テレビ系)。視聴率は初回9.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2話7.2%、第3話6.6%、第4話6.4%、第5話5.9%、第6話5.5%、第7話4.9%と下がり続け、第8話で5.4%と微増したものの、第9話は4.4%でワーストを記録した。

 同作は、幼い頃に更生施設に預けられていた子ども・辻沢ハリカ(広瀬)が主人公。少し変わった性格のハリカは施設で「あなたは“ハズレ”」と呼ばれて虐待を受けていた。現在は、林田印刷所で暮らす亜乃音(田中裕子)と出会い、共同生活をしている。しかし、更生施設で共に過ごし、いまは入院中の紙野彦星(清水尋也)を救うために治療費を集めたいハリカは、ニセ札作りに手を染めていくことになる。

 第9話では、試しにATMに入れたニセ札が返却されなかったことがきっかけで、理市(瑛太)が警察から追われることに。理市は証拠を隠滅して姿を消すため、亜乃音、るい子(小林聡美)、舵(阿部サダヲ)と共に、林田印刷所にあるニセ札作りに関係した資料を片付けていく。

 そんな中、ついに彦星と再会することになったハリカ。しかし、病院に行く道中で彦星に好意を寄せている茉歩(藤井武美)に出会い、彦星が“ほかに好きな人がいる”という理由で、茉歩の父親から治療費の申し出を断ったことを知らされる。そこでハリカは、彦星が傷つくようなひどい言葉を次々と口にし、彦星から嫌われるよう仕向けるのだった。

「ハリカの言動に感動する視聴者がいる一方で、『意味わからん。普通に説得しろよ。あほか』『重病人にこんなこといったら自殺しそう』『彦星くん生きる希望なくなって自殺するんじゃない?』『どう考えてもほかに方法あるよね』『安っぽい演出、なんだこの脚本。胸糞だわ』と冷めた声が続出。しかし、ハリカが心を痛めて泣いているところを彦星の弟が目撃していたため、ハッピーエンドに向かう可能性も残っています」(芸能ライター)

 第10話では、ニセ札作りの容疑で亜乃音が警察に連行され、るい子は余命わずかの舵を看取るためにどこかへ消えてしまい、ひとりぼっちになってしまったハリカ。みんながいつ帰ってきてもいいように、いつも通りの生活を送っていたが、やがてハリカも警察に捕まることに。

「少年院で刑期を終えたハリカは、警察からニセ札作りの主犯格と誤解されている亜乃音を助けるため、理市を捜すようです。最終回では理市がニセ札作りにこだわる理由が明らかになるようで、それぞれのキャラの結末に注目が集まっています」(同)

 いよいよ最終回。果たして、どのような結末を迎えるのだろうか。

御神体に尻をスリスリ、白昼のビーチでセックスも……タイで外国人観光客の不届き行為が頻発中

 東南アジアの国・タイの首都バンコクから車で2時間ほどのところにあるビーチリゾート・パタヤは、日本人だけではなく、欧米人たちにとっても有名な観光スポットだ。

 また、ここにはタイ有数の歓楽街があり、夜になると若い欧米人の旅行客たちが酒を飲んで盛り上がったり、男性たちが夜の女性との一夜の快楽を求めて徘徊したりしている場所でもある。

 とはいえ、昼間のビーチはリゾート地らしく、ビーチチェアに寝そべったり、さまざまなウォータースポーツも楽しめる明るく健全な場所だ。

 そんなパタヤの中でも比較的静かなビーチとして知られるドンタンビーチで、地元の人たちもびっくりの出来事が起こった。

 街が静かに動き始めた朝8時ごろ、まだ人けが少ないビーチの近くにある巨大な排水管の上で、白人らしき男女が一戦交えているところを地元の人が発見したのだ。この2人はおそらく、前夜の歓楽街で出会って盛り上がったまま朝を迎え、ホテルに戻る前に下半身をスッキリさせようとしたものと思われる。

 目撃者の話によると、彼らは3分ほど交わっていたが、それを見つけた人たちがやめるよう大声を出したため、すごすごとその場から立ち去ったという。

 知らせを受けた地元の警察は、カップルの行動を問題視し、「これは、旅行客たちがリラックスする公共の場所で起こった。彼らがどこの国の人間かはわかっていないが、現在、街の評判を守るために、捜査員が彼らを探しているところだ」と発表。現場の聞き込みや監視カメラで彼らの足取りを調査し始めたという。

 もし彼らが逮捕された場合、公然わいせつの罪で5,000バーツ(約1万7,000円)の罰金、または禁固刑に処されることになるという。

 同じ頃、タイ南西部にある人気リゾート地のサムイ島では、島の御神体ともいえる岩に、金髪の女性がそれをけがすような行為をしたとして、現地で怒りの声が上がっている。

 ヒンタと呼ばれるその岩はそそり立つペニスの形に似ており、すぐ近くにはヴァギナにそっくりの岩もあることから、サムイ島の観光名所にもなっている。その一方で、地元では海で死んだおじいさんとおばあさんが岩になったという言い伝えがあり、この2つの岩は神聖視されているのだ。

 3月12日、そのペニス岩でビキニ姿の金髪女性がボトムを下ろし、岩にお尻を押しつけるという行為が目撃された。その光景がカメラに収められており、それを見た地元の人たちは激怒。警察に対しこの女性を見つけ出して謝罪させるよう求めた。

 この女性の身元や所在はわかっていないが、訴えを受けた警察は捜査を開始したという。

 南国のリゾート地で開放的な気分になり、ついハメを外してしまうのは理解できるが、それは夜の歓楽街の中だけにしておくべきであろう。

【平昌パラリンピック】アスリートとメディアの関係性を刷新するかもしれない“成田緑夢の偉業”

 平昌オリンピックに続いて、前回ソチ大会以上の日本人選手の活躍に沸いた平昌パラリンピック。中でも金メダルに輝いたアルペンスキー女子・村岡桃佳とスノーボード男子・成田緑夢、ノルディックスキー男子・新田佳浩らのインパクトは衝撃的だった。

 そんなパラアスリートたちの活躍を連日ダイジェストで伝えてくれたのが『パラリンピックタイム』(NHK総合)。過去のパラリンピックでも同様のダイジェスト番組はあったが、今回の『パラリンピックタイム』を見て感じたのが、“パラスポーツ芸能人”と呼ぶべき存在が明確化されてきたな、ということ。日替わりで、広瀬アリス、武井壮、山里亮太(南海キャンディーズ)らがゲスト出演していたわけだが、彼(女)らに共通していたのは、お飾りの“ひな壇要員”として座っているのではなく、自らの言葉でパラの魅力について語ることができる面々だったこと。そのおかげで、安易な感動話にならず、競技の魅力やアスリートとしてのすごさを浮き彫りにすることができていた。

 広瀬、武井、山里らのトークが安心して聞けるのは、付け焼き刃ではないから。彼(女)らの肩書には、決まって「パラスポーツを体験」「パラスポーツを取材」といった言葉が記されていた。

 実際、広瀬アリスは『ハートネットTV』(NHK Eテレ)で、さまざまなパラスポーツを体験。今このタイミングでNHKの番組に出ることは朝ドラの番宣にも受け取られそうだが、朝の顔は封印し、いかにパラスポーツが大変か・難しいかを一生懸命に訴える姿は好感が持てた。

 武井壮は首都圏で放送中の『ひるまえほっと』(NHK総合)で、「車いすラグビー」「車いす陸上」など、さまざまなパラスポーツに本気で挑戦。パラ競技ならではの独自ルールや特殊な競技環境に最初は戸惑い、失敗しながらも、コツを掴んですぐに上達していく様は、さすが百獣の王。この4月からは『武井壮のパラスポーツ真剣勝負』(BS1)としてレギュラー化されることも決まっている。

 そして個人的に意外だったのが山里亮太。実は山里、斉藤工とともにパラスポーツをテーマにした絵画・作文コンクールで審査員を担当するほどのパラスポーツ通。今回の『パラリンピックタイム』においても、「スポーツって、もう進化はしないかと思っていた。でも、パラスポーツはいろんなことを加えることによって、さらに進化をしている。選手も、サポートする方も、みんなでもっともっと上を目指している。まだまだ伸びる。そこがおもしろいんですよ」と、その魅力を的確に表現していた。

 そんな一家言持つゲストらを抑え、今回も現地リポーターを務め、番組の顔となっていたのがジャニーズの風間俊介。平昌のNHK特設スタジオで、アナウンサーも置かずに一人で切り盛りする姿は、さすがのひと言。リオパラリンピックの際にも風間のパラスポーツへの造詣の深さには驚かされたが、今大会でも抜群の取材力を発揮。そして、どこまでもパラアスリートへの敬意に満ちた言葉選びが印象的だった。

 ジャニーズとパラスポーツといえば、元SMAPの香取慎吾が日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)スペシャルサポーターと、朝日新聞パラリンピックスペシャルナビゲーターを担当。パラサポのウェブマガジン『香取慎吾が見たピョンチャン』、朝日新聞の連載『香取慎吾と歩くパラリンピック』で現地の様子を伝えていた。

 香取は他にも、自身のインスタグラムにおいて、現地からの画像を連日アップ。結果的に、テレビでは風間、新聞・ネットメディアでは香取と、いい塩梅で住み分けができていたように思う。彼らの勢力図が今後どう変わっていくのかは、東京大会に向けてのひとつの注目点かもしれない。

 ただ今回のパラリンピック、「世界への発信力」という意味で、もっともパワーがあった人物は他にいる。スノーボード金メダリストの成田緑夢だ。実は彼、「アスリートYouTuber」を名乗っていて、以前からパラスポーツやスノーボードの魅力を、かなり奇抜な映像企画で訴求し続けてきた人物。今大会では、パラリンピック期間中にもかかわらず、「選手村で髪を切ってみた!」「金メダル初公開!!?」など、平昌の選手村から何度も新作動画をアップし続けていた。

 その極めつきが、閉会式直後にアップした「平昌パラリンピックメダリスト集結!??豪華すぎるゲスト!?」。今大会でメダルを獲得した日本選手4名(森井大輝、村岡桃佳、新田佳浩、成田緑夢)が中心となって、43分間の思い出トークを繰り広げたのだ。

 日本勢が獲得した10個のメダルすべてが無造作にテーブルに並ぶ中での、アスリートたちのプライベートトーク。こんな企画、NHKでも実現できていない。アスリートにこんなことをされたとあっては、放送局側にしてみれば、たまったモノではないはずだ。

 そんな成田がさまざまな媒体のインタビューで、共通して語っていたことがふたつ。「夢や感動、希望、勇気を与えられるアスリートになりたい」。そして、「目の前の一歩に全力で」ということ。YouTuberとしての活動も、その一環であるという。

 かつて、中田英寿がアスリートでは先駆けてブログを始め、引退発表までもメディアを通さずに世に広めたように、今後は成田緑夢のようなアスリートYouTuberが、競技の魅力や選手の生の声を伝えていくことになるのかもしれない。

 冬季大会だけでなく、2020年の東京大会も目指したいと語る成田緑夢。その発信力も含め、今後ますます目が離せないアスリートになりそうな気配だ。
(文=オグマナオト)

【平昌パラリンピック】アスリートとメディアの関係性を刷新するかもしれない“成田緑夢の偉業”

 平昌オリンピックに続いて、前回ソチ大会以上の日本人選手の活躍に沸いた平昌パラリンピック。中でも金メダルに輝いたアルペンスキー女子・村岡桃佳とスノーボード男子・成田緑夢、ノルディックスキー男子・新田佳浩らのインパクトは衝撃的だった。

 そんなパラアスリートたちの活躍を連日ダイジェストで伝えてくれたのが『パラリンピックタイム』(NHK総合)。過去のパラリンピックでも同様のダイジェスト番組はあったが、今回の『パラリンピックタイム』を見て感じたのが、“パラスポーツ芸能人”と呼ぶべき存在が明確化されてきたな、ということ。日替わりで、広瀬アリス、武井壮、山里亮太(南海キャンディーズ)らがゲスト出演していたわけだが、彼(女)らに共通していたのは、お飾りの“ひな壇要員”として座っているのではなく、自らの言葉でパラの魅力について語ることができる面々だったこと。そのおかげで、安易な感動話にならず、競技の魅力やアスリートとしてのすごさを浮き彫りにすることができていた。

 広瀬、武井、山里らのトークが安心して聞けるのは、付け焼き刃ではないから。彼(女)らの肩書には、決まって「パラスポーツを体験」「パラスポーツを取材」といった言葉が記されていた。

 実際、広瀬アリスは『ハートネットTV』(NHK Eテレ)で、さまざまなパラスポーツを体験。今このタイミングでNHKの番組に出ることは朝ドラの番宣にも受け取られそうだが、朝の顔は封印し、いかにパラスポーツが大変か・難しいかを一生懸命に訴える姿は好感が持てた。

 武井壮は首都圏で放送中の『ひるまえほっと』(NHK総合)で、「車いすラグビー」「車いす陸上」など、さまざまなパラスポーツに本気で挑戦。パラ競技ならではの独自ルールや特殊な競技環境に最初は戸惑い、失敗しながらも、コツを掴んですぐに上達していく様は、さすが百獣の王。この4月からは『武井壮のパラスポーツ真剣勝負』(BS1)としてレギュラー化されることも決まっている。

 そして個人的に意外だったのが山里亮太。実は山里、斉藤工とともにパラスポーツをテーマにした絵画・作文コンクールで審査員を担当するほどのパラスポーツ通。今回の『パラリンピックタイム』においても、「スポーツって、もう進化はしないかと思っていた。でも、パラスポーツはいろんなことを加えることによって、さらに進化をしている。選手も、サポートする方も、みんなでもっともっと上を目指している。まだまだ伸びる。そこがおもしろいんですよ」と、その魅力を的確に表現していた。

 そんな一家言持つゲストらを抑え、今回も現地リポーターを務め、番組の顔となっていたのがジャニーズの風間俊介。平昌のNHK特設スタジオで、アナウンサーも置かずに一人で切り盛りする姿は、さすがのひと言。リオパラリンピックの際にも風間のパラスポーツへの造詣の深さには驚かされたが、今大会でも抜群の取材力を発揮。そして、どこまでもパラアスリートへの敬意に満ちた言葉選びが印象的だった。

 ジャニーズとパラスポーツといえば、元SMAPの香取慎吾が日本財団パラリンピックサポートセンター(パラサポ)スペシャルサポーターと、朝日新聞パラリンピックスペシャルナビゲーターを担当。パラサポのウェブマガジン『香取慎吾が見たピョンチャン』、朝日新聞の連載『香取慎吾と歩くパラリンピック』で現地の様子を伝えていた。

 香取は他にも、自身のインスタグラムにおいて、現地からの画像を連日アップ。結果的に、テレビでは風間、新聞・ネットメディアでは香取と、いい塩梅で住み分けができていたように思う。彼らの勢力図が今後どう変わっていくのかは、東京大会に向けてのひとつの注目点かもしれない。

 ただ今回のパラリンピック、「世界への発信力」という意味で、もっともパワーがあった人物は他にいる。スノーボード金メダリストの成田緑夢だ。実は彼、「アスリートYouTuber」を名乗っていて、以前からパラスポーツやスノーボードの魅力を、かなり奇抜な映像企画で訴求し続けてきた人物。今大会では、パラリンピック期間中にもかかわらず、「選手村で髪を切ってみた!」「金メダル初公開!!?」など、平昌の選手村から何度も新作動画をアップし続けていた。

 その極めつきが、閉会式直後にアップした「平昌パラリンピックメダリスト集結!??豪華すぎるゲスト!?」。今大会でメダルを獲得した日本選手4名(森井大輝、村岡桃佳、新田佳浩、成田緑夢)が中心となって、43分間の思い出トークを繰り広げたのだ。

 日本勢が獲得した10個のメダルすべてが無造作にテーブルに並ぶ中での、アスリートたちのプライベートトーク。こんな企画、NHKでも実現できていない。アスリートにこんなことをされたとあっては、放送局側にしてみれば、たまったモノではないはずだ。

 そんな成田がさまざまな媒体のインタビューで、共通して語っていたことがふたつ。「夢や感動、希望、勇気を与えられるアスリートになりたい」。そして、「目の前の一歩に全力で」ということ。YouTuberとしての活動も、その一環であるという。

 かつて、中田英寿がアスリートでは先駆けてブログを始め、引退発表までもメディアを通さずに世に広めたように、今後は成田緑夢のようなアスリートYouTuberが、競技の魅力や選手の生の声を伝えていくことになるのかもしれない。

 冬季大会だけでなく、2020年の東京大会も目指したいと語る成田緑夢。その発信力も含め、今後ますます目が離せないアスリートになりそうな気配だ。
(文=オグマナオト)

「宗教自体が悪いとは言い切れない」母親に信仰を強制された“二世信者”の苦悩

 子どもは親を選べない。親の教育方針や趣味趣向などが子どもに与える影響は少なくないが、否応なしにその環境に身を置く子にとっては相当な苦痛になることもあるだろう。それは、信仰についても同じことがいえそうだ。

 昨年末、コミックエッセイ『よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話』(講談社)を上梓したマンガ家のいしいさやさんは、母親がエホバの証人の信者で、自身も高校生の頃までは二世信者として活動に参加していた。

 母に連れられ、よその家に勧誘にいったり、宗教上の理由でクラスの行事に参加することができなかったりと、幼少期や学生時代は宗教活動中心の生活を送っていたいしいさん。今は親元から離れて宗教とは関係のない生活を送っているが、かつての記憶をマンガにした理由とは? また、「よかれと思って」娘に信仰を課した母親について、いしいさんは現在どう思っているのだろうか? お話を伺った。

■Twitterで公開されたマンガが3万5,000リツイート

 同作はもともと、Twitter上で話題になった作品だ。いしいさんも、「出版するつもりでマンガを描いたわけではない」と話す。

「信者だった時の記憶をマンガにしたのは、精神的に落ち込んでいた時に読んだ認知行動療法の本に『不快な感情になった時のこと、その時どんな感情になったか書いてみましょう』とあったから。それがいつからか、人に見てほしいという気持ちが湧いてきて、Twitterに投稿してみたんです。まさか、こんなに反響をいただけるとは予想していなかったのですが……」

 公開されたいしいさんのマンガは、瞬く間に反響を呼び、なんと3万5,000のリツイートが返ってきた。それが編集者の目に留まり、本を出すきっかけとなったのだ。

 いしいさんの元に届いたコメントの中には、同じような境遇だった人からの共感もあれば、それまで宗教活動とは関わりがなかった人たちからの驚きの声もあったという。確かに、エホバの証人といえば各国に信者をもち、日本にも全国各地に支部を置く比較的規模の大きな新宗教であるが、信者でない者にとって、その日常はベールに包まれている。

「エホバはもともとキリスト教系の宗教ですが、聖書の言葉を文字通り真実だと解釈し、その教えをできるだけ忠実に実行することが求められます。私は、やがて訪れる終末の時にも、信者だけは地上の楽園で永遠に暮らすことができると教えられてきました」

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 いしいさんは5歳のころから、熱心な信者である母親に連れられて、エホバの活動に参加していたという。そして、娘とともに楽園で暮らすことを夢見る母のもと、厳しい掟を守りながら生活を送っていた。

「信者の禁止事項は多岐にわたります。特に、偶像崇拝・淫行・血の誤用(他人や動物の血液を体内に取り入れること)などは厳しく制限されていましたね。淫行には婚前交渉も含まれていて、もしその掟を破ると“排斥”になって、ほかの信者や、同じく信者である家族との接触や会話を禁止されてしまいます。高校生の時に、気になっていた男子から告白されたことがあるのですが、付き合ったら母親がどんな行動に出るかわからなかったので、断ってしまいました」

 ほかにも、異教の行事であるクリスマスや誕生会、七夕まつりなどの祝い事への参加も禁止。偶像崇拝にあたるので、校歌や国家を歌うのも禁止。また、聖書には「争いを避けなければならない」と書かれているため、運動会の応援合戦に参加することも禁止されていたという。

「校歌斉唱の時は、みんな起立しているのに自分だけ座りっぱなしだったり、クラスの行事の時にも自分だけ机に座ってじっとしていました。そうしていると、やっぱり学校では浮いちゃうから、そのうち自分からほかの人と関わるのを避けるようになっていきました。もっとも、エホバでは信者以外の人のことを“世の子”と呼んでいて、必要以上に仲良くすることは禁止されていたんですけどね」

■宗教自体が悪いとは言い切れない

 掟だらけの日々は、いしいさんの学生時代に暗い影を落とすことになった。しかし、それでもいしいさんは「宗教そのものを否定するつもりはない」という。

「エホバは『争いを避けるべき』という考え方なので、少なくとも私の周りの信者たちは、基本的には穏やかで優しい人たちばかりでした。宗教自体が悪いとは言い切れないけど、二世として活動させられていた時は、つらいことも多かった。正直、どこに罪をもっていけばいいのかわからないんです」

 現在いしいさんは宗教から離れているが、同じ境遇の二世の中には、そのまま洗礼を受け、信者として活動を続けている人もいる。

「エホバの信者は奉仕活動などを優先しないといけないので、正社員として働くのも難しいし、掟も多いので、それ以外の場所で生きていくこと自体が、厳しいのではないかと思います。それに、正しいこととダメなことが明確に決まっていて、その通りに暮らしていれば幸せが保証されているというのは、ある意味、葛藤が少なくて楽な部分もあると思います」

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 物心ついた時から、エホバの活動に加わっていたいしいさん。しかし、エホバが説く終末思想や永遠の命などを完全に信じていたわけではなかったと話す。

「正直、神様と言われても、実感が湧かなかった。だから、信仰のせいで学校の行事に参加できない時は、ひたすら恥ずかしくて、つらくて、消えたい気持ちでいっぱいでしたね。それでも掟に従っていたのは、破ると母親にむちで叩かれるから」

 エホバでは親に従順であることが義務付けられており、いしいさんも少しでも反抗しようものなら、すぐにベルトで叩かれていたという。

「そうでなくとも、母親に逆らって悲しませるのは嫌だなと常々思っていました。自分がどうしたいかよりも、いつも母親のことばかりを考えていたから、今でも本当の自分の感情がわからなくなる時があるんです」

 いしいさんの著書『よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話』は、主に母親といしいさんが送ってきた日々を中心に描かれている。同書は単なる宗教の暴露本ではなく、母と娘の関係性についても考えさせられる内容だ。

「高校生の頃は、宗教にのめり込んでいた母親に怒りの矛先が向いた時もありました。その一方で、母親は私のためを思って二世として育ててきたわけですから、それを信じてあげられない自分に対する罪悪感もあります。宗教のせいでつらい思いもしたけど、母親に悪気はないわけです……まだ気持ちの面で、母親や宗教に対する決着はついていないですね」

 謎に包まれたエホバの信者の日常は、知らなかった人にとっては衝撃的な内容だが、親と子とのままならない関係性については、共感を覚える人も多いのではないだろうか。
(松原麻依/清談社)