中国企業がAI搭載のリアルドールを開発! 月400体の量産体制へ「瞳や胸も、お好みのままに……」の

 男女人口比が116:100と、歪みが顕著になっている中国では、約3,300万人の男性がパートナーを得られないという試算になる。そんな中、成長の一途をたどっているのが、ラブドールをはじめとするアダルトグッズ市場だ。今や世界のアダルトグッズの8割が中国で生産されているといい、その市場規模は6,600億円にも達する。世界が注目する巨大マーケットとなりつつあるのだ。

 そんな中国で、ある企業がAIを搭載した超高品質なスマートラブドールを開発。量産を開始したとして話題になっている。

 中国メディア「百家号」(2月3日付)によると、世界最先端技術を搭載した高性能ラブドールを開発したのは、大連市にあるラブドールの製作販売会社Ex doll。同社によると、同製品には人工知能AIが搭載され、会話が可能となったばかりではなく、Wi-Fi対応の家電と接続することにより、家事までこなすというのだ。

 Ex doll社は2016年から人工知能を搭載したスマートドールの研究開発を進めており、2年の歳月を経てスマートラブドールの開発に成功したという。

 販売価格は1体2万5,000元(約41万円)からで、毎月400体が生産販売されている。また、オーダーメイドが可能で、皮膚の色、胸の大きさ、髪型、目の色、身長などを購入者が自由にカスタマイズできる。

 購入はEx doll社の公式ホームページから可能で、すでにヨーロッパやアメリカなど海外からも注文が殺到しているという。Ex doll社は今後、商品の性能を向上させ、一人暮らしのお年寄りや病人、障害者などの医療分野でも活用させていきたいと、メディアの取材に答えている。

「男は仕事で女は家事」という封建的な家庭の在り方が崩壊してしまった今、男性にとって癒しになるのは人間の女性よりも人形なのかもしれない?
(文=青山大樹)

『海月姫』交際スタートも「これは別れる」と破局決定!? 「月9恒例パターン」の声続出

 3月5日夜9時から第8話が放送される、芳根京子主演の『海月姫』(フジテレビ系)。視聴率は初回8.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、第2話6.9%、第3話5.9%、第4話7.5%、第5話5.3%、第6話5.0%、第7話4.9%と苦戦を強いられている。

 同ドラマは、男子禁制のアパート「天水館」でオタク女子仲間、通称“尼~ず(あまーず)”と共同生活を送るクラゲオタク・倉下月海(芳根)が主人公。地味な私生活を過ごす月海だったが、“女装美男子”の鯉淵蔵之介(瀬戸康史)と出会ってから生活が急変する。そして次第に、蔵之介の弟である“童貞エリート”鯉淵修(工藤阿須加)を交えた三角関係へと発展していく。

 第7話では、ついに月海へ思いを伝えた修が、交際を求めるのではなくプロポーズをしようと突き進む。蔵之介は、「そんなことをしたら月海がパニックになる」と諌めるが、修は結婚を前提にした交際を申し込んでしまった。交際がスタートした2人に対して、蔵之介は「良かったじゃん」と言いながらも、どこか複雑な表情を浮かべるのだった。

 そんな中、修は蔵之介の実母・リナ(若村麻由美)にこっそり会いに行き、頼まれていた“尼~ず”制作のドレスを手渡した。すると帰りがけに、リナは「蔵之介に恋人はいるの?」と質問。修は、月海と蔵之介がキスしていた場面を思い浮かべながら、「大切に思っている女性はいると思います」と答えるのだった。

「ついに月海と修が付き合うことになったものの、視聴者からは破局を予想する声が続出。『まだ7話だし、この後別れて蔵之介と付き合うな』『月海は蔵之介とくっつくパターン』『最終的に修が身を引きそう』といった声が上がっています」(芸能ライター)

 第8話では、月海たちがオリジナルのファッションブランド「ジェリーフィッシュ」を出店。すると、アジアでセレクトショップを展開するカイ・フィッシュ(賀来賢人)の目にとまり、ドレスとデザインを買い取りたいと申し出される。さらには、シンガポールに月海を連れて行き、新ブランドを展開したいとまで言い出した。

 そんな中、町の再開発のために取り壊しの計画が進んでいる「天水館」の売買契約がついに成立。再開発を進めるデベロッパーの稲荷翔子(泉里香)からそのことを聞いた月海と蔵之介は、打つ手がなく途方に暮れてしまう。

「第8話から月海をめぐる争いに新たにカイが入ってくるようです。月海は『天水館』を買い取るお金を工面するため、カイについていくようで、次回予告映像では月海とカイが一緒に釣りをして楽しんでいる様子も映っていました」(同)

 果たして月海と「天水館」はどうなってしまうのだろうか。

仲介会社の「仮契約しましょう」、玄関に○○の隣人はNG! 賃貸探しのトラブル回避法

 賃貸住宅で暮らす人にとって、仲介会社や管理会社は暮らしの質を左右すると言えるが、それらのサービスに不満を持つ人は多い。一体、「いい会社」をどう見極めればいいのか。「完全紹介制(一見さんは利用不可)」というユニークな制度のもと、『有吉ゼミ』(日本テレビ系)でも家探しを行う不動産仲介会社「誠不動産」社長・鈴木誠氏に、良い不動産会社の見極め方や、住民トラブルの回避法について聞いた。引っ越しを考えているなら必読!

 とりあえず仮契約」の仲介会社は論外

――不動産の資格というと、「宅建」がありますよね。

鈴木誠氏(以下、鈴木) 宅建は「賃貸仲介」の業務を行う人にとっては、実務で利用されることが少ない資格でして、契約時に「重要事項説明書」を読むために必要な資格といえます。ただ、宅建資格がないと独立もできないですし、不動産業を行う場合5人に1人は宅建保有者がいないと会社を作れないんです。

――不動産は仲介、管理、売買と業務の幅が広いですよね。売買と仲介で比べると、一度で動く金額は売買の方が大きいかと思います。そのような中で、鈴木さんが仲介専業を選択した理由はなんでしょうか。

鈴木 売買の仕事も以前は行っていましたが、賃貸仲介の方が性に合っていたんです。仲介ですと同じお客様に何度も来ていただけることがあります。最初に家賃6万円だったお客様が、次は8万円の物件、次は彼女ができて、結婚して……と、その過程を見られるのがうれしくて。売買ですと、お客様に会うのは多くて2回ですから。

――なるほど。では、いい仲介会社に出会ったら、次の引っ越し時にまたお願いするのもアリなんですね。

鈴木 同じ人を頼るのは手だと思いますよ。ただ、たいていの仲介会社は、会社のある駅から2~3駅くらいまでがカバーできるエリアだと思います。そこから離れると土地勘がなかったり、内見で遠方の物件をいくつも回ったところで決まらないと、お金にならなかったりしますから。また、論外なケースとして「とりあえず申込み」と言う仲介会社はダメですね(正しくは申込みですが、仮契約という言葉を使う会社も)。

――(編集) 年末に賃貸探しをしていたのですが、まさにそのまま言われました。「二番手の方もいますので、さっさと仮契約をしてしまいましょう」と急かされて。

鈴木 「申込み」は大家さんにしてみても「決まったかと思ったらキャンセルが入り、空室のまま」が続き、疲弊してしまいます。「運よく決まってくれればいい」と申込みをひたすら薦める仲介会社は、家を探す人にとっても、大家さんにとっても良くありません。

――「仮申込み」のほか不動産仲介で悪質なケースはありますか?

鈴木 進学で上京してきた学生さんは、右も左もわからないので被害に遭いやすいですね。学生さんのライフスタイルに合わせてではなく、仲介会社が契約させたい物件に押し込むので、学校から遠すぎるという悪質なケースもあります。

 知人から聞いた話ですが、北海道からお子さんが進学で上京される、とのことで、お父さん、お母さんは事前に十件以上候補を選んでいたそうです。そして、ある有名な仲介会社に事前に連絡したところ「空室ですので、ぜひ来てください」と言われ、いざ家族3人で上京したら「そんな物件もうないですよ」と態度が一変し、別の物件を強引に薦められたそうです。

 そこで、ご家族はおかしいな、と思い店を出たところ、ちょうど向かいに私の知人が働く仲介会社があり、いい物件が決まったそうです。進学の家探しはタイムリミットもありますからね。6時間で家を見つけないといけない、とか。

――仲介会社が「推す」物件ってありますよね。

鈴木 「推し」物件は“広告料”のあるケースが多いですね。広告料とはオーナーから仲介会社に「決めてくれてありがとう」と渡されるお金で、家賃の半月~1か月分くらいです。

――本来、仲介会社が受け取る金額は、仲介手数料(たいていが家賃の1カ月分)と決められていますよね。

鈴木 定められています。当社も1カ月分の家賃×消費税をいただいています。

――そこに、広告料が大家さんから別途入るのであれば、入れたい事情も見えてきますね。

鈴木 広告料がついている物件しか紹介しないという方針の仲介会社もありますよ。ただ、本当にいい物件は広告料なしでも決まります。ものすごくいい物件ですと、仲介手数料が通常の半分(家賃の0.5カ月分)しかないという強気な物件すらあります。それでも、そういった物件は条件がいいのですぐ決まるんですよね。

 管理会社の心を動かすテクニック

――仲介で家が決まった後は、管理会社のお世話になるわけですが、管理会社の良し悪しを事前に見抜くポイントはないのでしょうか。

鈴木 難しいですね……。当社も仲のいい管理会社はあるのですが。昔からの管理会社さんの中には融通がまったく利かないところがある一方、新しければ雑だったりするところもありますし。私のところでは、「良くないな」と思う管理会社が管理する物件は、お客様に紹介しません。

――騒音など入居者トラブルが発生したときに、入居者が管理会社を動かすコツはありますか?

鈴木 とにかく、下から、下から行くことです。相手も人ですから。「隣の音うるさいんですけど!!」では当然、管理会社の対応も悪くなります。私も電話するときは、すごい下から行きますよ。

――「私は被害者だ、金を払っているのだからなんとかしろ!」のスタンスでは、何も解決しないどころか、かえってイライラを募らせるだけでしょうね。

鈴木 はい。管理会社も日々そういった電話を受けていますから。なので、「この人、ほかのクレームとは違う……!」と、管理会社の人に「動いてみよう」と思ってもらえることが大切なのですね。

■毎月20億の「家賃未納」がある?

――保証会社(家賃保証会社)への加入が必須の物件も多いですよね。

鈴木 増えてきていると思います。契約時に賃料と管理費の合計の50%、毎年更新料で1万円を払うケースが多いですね。

――私はまったく滞納していないので、理不尽な出費だなと思うのですが。

鈴木 ただ、滞納は多いんです。当社と提携している保証会社は、昨年1カ月で家賃が支払われなかった額が月数十億円ほどになるんだそうです。事務所や店舗も併せてですが。

――年でなく、月数十億円ですか! こういった場合、差し押さえなどをするんですか? 

鈴木 いえ、入居者保護の方が強いのでなかなか難しいですね。3カ月滞納しても追い出せない、というのが裁判所の判例であります。また、3カ月に1回払えば「払う意志がある」とされ、つまり年3~4回払えば住めるぞと。こういった情報が今だとネットで共有されてしまうんです。「滞納に業を煮やした家主が借主の鍵を交換しても、それは交換した家主が悪いと言えるぞ」とか。

――「盗っ人猛々しい」状態ですが、対策はないのでしょうか。

鈴木 保証会社も横のつながりを深めています。滞納が続けばブラックリストに載って、何回も滞納したら、日本の賃貸物件にはどこも住めなくなるようになっていくでしょう。さらに住宅の保証会社だけでなく、クレジットカード、エポスさんやジャックスさんといったクレジットカードとつながりもできていますので、カードの支払いに遅延、未納があれば、住居も借りられなくなる流れができつつありますね。

 不吉なオーラを漂わす、ぎょっとした物件

――さまざまな物件を見てきた鈴木さんが、ぎょっとした物件はありますか?

鈴木 「水のトラブル」「暮らし安心」系のサービス会社さんは、冷蔵庫やドアに貼れるマグネット広告をよく使っていますよね。そのマグネットが、エレベーター中にびっしりと隙間なく貼ってある物件があり、あれは怖かったですね。鳥肌が立ちました。紹介リストからは即外しましたよ。別の物件で、入居者さんが希望していた隣の部屋のドアに、同じようにたくさんのマグネットを円形に貼っていたケースもありました。

――「暮らし安心」どころか「暮らし不吉」ですね。

鈴木 その物件は家賃が高めの、設備のいい一人暮らし用の物件だったのですが、当然、こんな隣人のいる物件はお客様に紹介できないですね。

 あと、大家さんとの同一建物の物件で、大家さんが個性を出しすぎている物件もちょっと危険ですね。例えば、各階に大家さんが人形を置いていたりするのは、「自分のモノ」という意識が強いタイプなので、住みにくいかもしれません。

――いろいろと参考になることばかりですね。今後、仲介業者としてやっていきたいことはありますか?

鈴木 いい仲介業者と悪い業者を見分けるのは難しいものです。CMを流しているからいい業者、なんてこともないため、「どこの業者がいいのか」という目安を作りたくて、社団法人日本賃貸仲介協会を設立しました。この協会では、仲介業務の従事者向けの資格も作り、すでに10何社に加入していただいています。賃貸契約の予定がある方は、日本賃貸仲介協会のホームページを見ていただくと、参考になるかと思います。

(石徹白 未亜)

日本賃貸仲介協会ホームページ

野村周平から広瀬すずへの“公開プロポーズ”が大不評!?「ガチな感じがして気持ち悪い」

 3月4日放送の『おしゃれイズム』(日本テレビ系)で、野村周平(24)が広瀬すず(19)に猛アタックしていることが発覚。野村本人は「冗談」といっていたが、視聴者からは「ガチな感じがして気持ち悪い」と冷ややかな声が上がっている。

 この日番組には、映画『ちはやふる -結び-』に出演する野村と広瀬、新田真剣佑(21)の3人が登場。和気あいあいとしたトークが繰り広げられるなか、3人に「この中で一番暗いのは?」との質問が投げかけられた。

 結果は、本人の票も含めて満場一致で「広瀬が1番暗い」ということに。すると野村は「僕のおかげで明るくなってる感はあるよね?」「僕と出会ってからですよね? 明るくなってきたのは」と語り、MCの上田晋也(47)から「君ら結ばれてるのか?」とのツッコミが。これに野村は「まあ結ばれたいけど……」と乗っかり、スタジオの笑いを誘っている。

「その後も野村は放送内で、日ごろから広瀬に『結婚とかしようよ』とか『いいじゃん俺のこと好きになっちゃえば』などと声をかけていると告白。また広瀬は、舞台挨拶の最中に、野村から小声で『こんなところでなんだけど、結婚しよう?』と言われたことを明かしていました。野村は番組内で“冗談”と注釈していましたが、視聴者からは『冗談のふりしてガチで狙ってるよな』『チャラい男を演じながら猛アタックしてる感じがなんか嫌だ』といった声が。一部の間では、野村に“広瀬すずガチ恋説”が浮上しています」(芸能ライター)

 野村は今回話題になった『おしゃれイズム』以外でも、広瀬に対してアタックを繰り返している。例えば2016年に放送された『マルコポロリ!』(関西テレビ)では、広瀬の素顔について聞かれ「俺のことが好き」と回答。広瀬は「兄妹みたいに、くだらないことを言い合う」と“兄妹”という関係に逃げようとするも、野村は「でも、結構連絡とかくれたりするもんね?」と食い下がっていた。

「他にも野村は、広瀬がInstagramを開設した時も忘れずにお祝いのコメントを寄せたり、映画の舞台挨拶で『ずっと見てるからな』と書いたケーキを送り広瀬に『怖い』と言われたり、さまざまな形でアピールしています。そのため今回注目を集めた『おしゃれイズム』でのやりとりには、『いくらなんでも、しつこすぎて気持ち悪い』と嫌悪感を示す人もちらほら。たび重なる猛アタックで、広瀬ファンを敵に回しつつあるようです」(同)

 一方で女性ファンからは「広瀬すずいいなぁ~」との声が上がっており、需要はある模様。野村から広瀬への公開プロポーズは、まだしばらくの間続きそうだ。

高橋一生“熱愛ゴシップ”で大ダメージ……「ロリコン」「ダサい」女性ファンから非難噴出!

 人気俳優の高橋一生に、女優・森川葵との熱愛ゴシップが報じられた。「15歳も年下の熱愛」と「壊滅的な私服センス」がダブルの原因となって、女性ファンからのイメージダウンは甚だしいが、関係者からは「いずれバレると思っていた」という声もある。

「高橋さんはオフのとき、髪型すら整えないズボラで、部屋着みたいな恰好で出歩くことも多いので、普段着だと、それがかえってオシャレに見えることもあったと思います。でも、逆に彼が意図してオシャレしようとすると、やりすぎてしまって裏目に出たんでしょう。女性の好みも、熱心なファンなら知っているかもしれませんが、わりと若い女性の方が好きなところありますし、少なくとも熟女好きとかではないですよ」(芸能関係者)

 実際、今回のゴシップには所属事務所からメディアに規制があった話もなく、ワイドショーでもそのまま伝えられたことから見ても、身近な関係者にとっては「年下との熱愛」も「私服センス」も、それほど驚く話ではなかったのかもしれない。ただ、世間では、これがちょっとした事件だった。

 何しろ高橋といえば、母性本能をくすぐる甘いルックスで同世代の30代後半や40代以降の熟女ファンが多いことで知られるため、22歳の若手女優との熱愛には落胆の声が多い。ある40代のファン女性はSNSで「年上に甘えるのが上手な人という感じだったので、ロリコンだったのかと思うと引いちゃう自分がいる」とまで書いている。また、別のファンは「以前から年下好きだと思っていた」とも書いている。

「彼はボケたキャラがかわいいし、ちょっとキザなところあるし、変わった想像をするところが大好きなんですけど、過去のインタビューとか読んでいると、持ち物を大切にするというのを『所有物を大事に』とかいう言い回しとか、おとなしく清純な女性が好きだとか、そういうどことなくロリコンっぽいと思わせるところがあったので」

 ただ、かつて交際が発覚した田中麗奈、尾野真千子は同年代の女優であり、ロリコン説は否定できるといってよいだろう。それよりは、むしろ「共演者キラー」であって、仕事現場で恋人を探す活動範囲の狭いタイプと言えるかもしれない。

 一方、「ガッカリした」といわれる私服センスは否定材料が少ないようだ。写真誌「FLASH」(光文社)に撮られた密会時の服装は、ハンチング帽にレザージャケット、緩めのパンツという、黒ずくめのロックファッション。それを特徴づけたのがウォレットチェーンだったが、これこそまさに「女性に不人気な男性ファッション」の筆頭に挙げられるもの。緩いパンツも「だらしなく見える」と低い評価が多いもので、その手の服装が好みの女性もいるにはいるが、全体の割合からすると「ダサい」と言われやすいものだ。

 前出40代の女性ファンによると「帽子は昨年の出演ドラマ『カルテット』(TBS系)でイッセー尾形さんがかぶっていたのをイジるシーンがあって、それとそっくりなものに見えます。ドラマで見て思いついたように入手したのかも」。

 昨年、高橋のプライベートを直撃した番組での姿は、確かに寝起きのようなラフな格好で髪もボサボサ、およそファッションには無頓着に見えたが、それだけに彼女の前では勝負服を“やりすぎた”のかもしれない。何よりドラマでは清潔感のあるジャケットや爽やかなシャツであることが多かっただけに、そのギャップはファンに衝撃を与えたようだ。

 ただ、彼の高い演技力への評価には無関係な話であり、これでファン離れが加速するという見方は早計だろう。相手の森川は以前、メディアで「高橋一生さんの顔がどストライク」と言っていたほどだから、この熱愛は長く続きそうでもあるが……。
(文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)

フィギア選手、体操選手に芸能界まで……ジャニーさんが「ほしそう」な逸材ベスト3

 日本の獲得メダル数が冬季五輪最多の11個となるなど、大いに盛り上がった平昌オリンピック。なかでもジャニオタたちの心をわしづかみにしてしまったのは、男子フィギュアスケート銀メダル獲得の宇野昌磨選手だ。

 今回は、「ジャニーさんが『うちにほしかったYO!』と思ってそうな人材2018 ベスト3」を勝手に発表したい。

【第1位:男子フィギュアスケート 宇野昌磨選手】
 ジャニオタが放っておけないのも無理はない。なにせ色白美肌、何度も見てしまう「美ほっぺ」に、キラキラの目力の強さ、小柄さ、さらに羽生結弦選手との関係性も含めて、ジャニオタ好みど真ん中。

 おまけに「ネクタイ曲がったまま」「ピンバッチが反対」などの無頓着さと、どこでもすぐ寝てしまう幼い子のような無防備さ。その一方で、質量ともに圧倒的練習をこなすストイックさ(ここ、忘れられがち!)と、貪欲に積み重ねられた試合経験値による客観的かつ冷静な分析力と、負けず嫌いさと、輝かしい才能。

 さらに、エキシビションで選手たちがワイワイ楽しそうに集っている中、輪に入れず一番外側にちょこんといたり、端っこで男子選手に挟まれてたり、退場だけ誰よりも早かったりする点も、ジャニオタ好み。そして、ジャニーさん好みとしか思えない。もし、他選手たちがみんなで盛り上がっている中、壁際で1人ゲームをやっている宇野選手を見たら、おそらくジャニーさんはたまらなくなって声を掛けるだろう。

「YOUはみんなのところに行かないの?」
「やりたくない。ゲームしてた方が良い」

 そんな答えが返ってきたら、間違いなくキュン死して、うどん屋に誘うか、貝柱を袋ごと渡すことだろう。

【第2位:体操・白井健三選手】
 こちらも並々ならぬ努力と才能に加え、“天然”といわれる無邪気な言動の数々、さらに「体操チーム」の兄弟感によって、ジャニオタを魅了してきた。

 リオデジャネイロ五輪で男子体操・団体総合金メダルを獲得した際、メダルと一緒にもらった記念品が何かわからず、「これ、何ですか? 歯ブラシ立て?」と聞いたときには、「天使が舞い降りた」と思った人も多かったのではないか。さらに、金メダル獲得から1年後、自身のTwitterで実際に件の「歯ブラシ立て?」に歯ブラシを立ててみて、「意外と様になった」とつぶやくお茶目さも。

 ちなみに、白井選手は、目ヂカラの強さとキリリと男らしい眉毛などが、Sexy Zone・佐藤勝利に似ているともいわれる。さらに、Hey!Say!JUMP・知念侑李にも似ている気がする。一部では、リオデジャネイロ五輪陸上男子400メートルリレーで銀メダルを獲得したケンブリッジ飛鳥選手にも似ているといわれる。ケンブリッジ選手は、中山優馬に似ている気もする。

 造形的に間違いなくジャニーさん好みである上に、眉毛をいじったり髪形を気にしたりしない素朴さも、ドンピシャに理想だろう。世間では、ジャニーズというと「チャラい髪形」と思い込んでいる人も多いが、実は、ジャニーさんは坊主が一番好きというのは、ジャニオタにとっては有名な話だ。全員ひっくるめて「YOUたち、特別かっこいいYO!」と大興奮しそう。

【第3位:ウエンツ瑛士】
 いきなりオチのようで申し訳ないが、もともと子役出身で、「ジャニーズ事務所からのスカウトを断った」とか、「ジャニーさんがWaTのことをジャニーズ事務所の子だと勘違いしていた」など、さまざまなウワサがある。

 そういえば、『火曜サプライズ』(2月13日放送、日本テレビ系)でゲスト・窪田正孝と西荻窪の街を散歩したのだが、焼き鳥屋で「結構テレビ来る」「TOKIOの松岡さん ジャニーズの先輩」と言われ、「ボク、ジャニーズじゃない(笑)」とうれしそうに笑っていたことがあった。

 ジャニーズと間違えられるルックスということもあるが、ウエンツの場合は何よりジャニーさんが夢中になりそうなのは、そのトーク力! 老若男女の懐に入り込む巧みさと、窪田のような人見知りもリラックスさせてしまうフレンドリーさ。ジャニーさんは、もともとおしゃべりの楽しい子が好きというだけに、ウエンツは間違いなくお気に入りになりそう。

 それこそTOKIO・松岡昌宏やV6・井ノ原快彦、Hey!Say!JUMP・薮宏太、ジャニーズWEST・桐山照史など、「ジャニーさんの楽しいおしゃべり友達」の一員になるのではないか。

 ジャニーズどころでなく、はるかに広く世界で大活躍している選手やタレントたちを「ジャニーさん好み」などと言うのもずいぶん失礼な話だ。もちろんそれは十分承知しているが、それでもテレビを見ながら「逸材」を見つけるたび、「ジャニーさんが欲しがりそうだなあ」と妄想してしまうのは、「ジャニオタあるある」のひとつかもしれない。
(田幸和歌子)

『ペコジャニ∞!』、『沸騰ワード10』に「寄せていってる」!? 迷走続きでファンも悲鳴

 関ジャニ∞の冠番組 『ペコジャニ∞!』(TBS系)が、スタートから半年もたたないうちに迷走を繰り返している。番組が主軸にしている企画「三つ巴の料理対決」が、今年に入ってから消失したのだ。

「昨年までは、番組認定の『グルメ四天王』、芸能界の『新グルメスター』、『関ジャニ∞メンバー+専門家』の3組が、自分が一番おいしいと思う一品をプレゼンして競い合っていました。ところが1月29日の2時間スペシャルでは内容が一変。X JAPAN・Toshlが、横山裕とスイーツで対決するという1対1の戦いになっていたのです。しかも、それまで存在していたスタジオでの調理シーンはほぼなく、ロケVTRだけで審査している状況になっていました」(芸能ライター)

 この番組は、2つの料理を競い合う人気番組『どっちの料理ショー』(日本テレビ系)の制作会社が関わっているが、それを踏襲した“三つ巴”対決の構図は見づらいと評価されたのであろう。

 そんなプレゼンショーが消失した一方、その1月29日オンエアでは、関ジャニ∞メンバーが、ある1つのグルメを熱烈に愛する者たちと食べ歩く新企画「熱血!ペコジャニ グルメクラブ」が始動。また2月19日の同じく2時間特番では、ライザップが立ち上げた料理教室をロケするなど、企画内容が変わってきているのだ。

「しかも2月19日の特番は『今話題の3大“食ワード”』と銘打って放送し、ナレーションでも『沸騰中』という言葉を使うなど、人気番組『沸騰ワード10』(日本テレビ系)を彷彿とさせる構成になっていました。そもそも今年からナレーターが、あおい洋一郎氏に変わっています。同氏は『沸騰ワード』のナレーターですから、スタッフは確信犯的に番組を寄せにいっていますね」(放送作家)

 こうしたリニューアルを、打ち切り回避に向けてのマイナーチェンジと前向きに捉えることもできる。実際、ファンの中には、「企画が増えたのはいいこと。対決だけじゃ続かないだろうしね」「ロケ、楽しそうでうれしい」という意見も見られた。

 一方、「『ペコジャニ』はどこに向かうのかな」「打ち切りになる予感しかしない……」と、ブレブレの状況に不安を感じる者も多い。ちなみに2月19日の視聴率は7.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だった。昨年11月27日に4.1%を記録していることからすると大幅な増加だが、2時間スペシャルだったから、という意地の悪い分析もできる。『ペコジャニ∞!』は、打ち切りを免れ4月を迎えることができるだろうか。
(村上春虎)

『ワイドナショー』松本人志の発言カットでフジテレビに批判続出

 3月4日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、松本人志の発言の一部がカットされていたらしい。松本が同日に自身のTwitterで苦言を呈し、ネット上で波紋を広げている。

 番組でレスリング・伊調馨のパワハラ被害騒動を取り上げた際に、五輪出場選手を取り巻く報道の仕方にまで議論が及んだ。松本は「オリンピックも、みんなメダルを取ったりして美しかったし、すごいかっこよかったですけど、あの後の日本国中の、ちょっとしたお祭り騒ぎが僕は大嫌いなんですよね。恩師が出てきてどうたらこうたらとか、番組に出てきて引っ張りだこになるでしょ? 僕が言うなんて本当におかしいですけど、バラエティなんて出なくていいですよ」とコメント。スポーツ選手は競技をしているときに輝いているため、バラエティで私生活を披露したり、競技の裏側のゴタゴタを見るのはあまり好きではないらしい。

「放送を見る限り、松本のコメントや見解は上記の通りでした。しかし実は、さらにもう一言発言していたようで、松本は自身のTwitterに『メダリスト達はバラエティ番組なんて出なくて良いんですよ。の後ジャンクスポーツなんて一番出たらダメですね(笑)をなぜカット?』とツイート。松本は五輪選手のメディア露出に対して否定的な意見を展開したうえで、相方の浜田雅功が担当する『ジャンクSPORTS』(フジテレビ系)を批判して笑いを誘っていたようです」(芸能ライター)

 松本のツイートで真実が明らかになると、ネット上では「オチがないとガチ批判になるじゃん。これは松本がかわいそう」「ここをカットすると松本がただの悪者になっちゃう」「やっぱりカットしてたんだ。松ちゃんが相方の番組に触れないわけがないと思ってた」と松本を擁護する声が続出。そして発言をカットした理由を、自虐ネタをフジテレビが嫌がったと推測する声があがり、「フジは心が狭い」「ここをカットするのが今のフジのダメなところ」とテレビ局批判が起こっている。

「『ワイドナショー』が松本の意向にそぐわなかったことはこれまでもかなり多いようです。17年8月には松本がTwitterで『しゃべっても。謎の事情でカットされ。。。』とコメント。この時は上原多香子の不倫疑惑について番組で語ったことがカットされていたとのことでした。また17年1月には不倫疑惑が浮上したマギーのことを松本が話そうとしたところ、東野幸治から『(その話は)鍵がかかっている』と制止されたこともあります」(同)

 番組に対して苦言を呈すことが多くなっている松本。今後はさらに大きなトラブルが起こるかもしれない。

今井絵理子、「息子が一番」と愛情語るも「親に預けて不倫してたのに?」と世の親怒り

 参議院議員の今井絵理子が、3月4日に自身のブログを更新。「息子を一番愛しています」と長男への愛情を吐露したが、ネット上では「なにを言っても嘘に聞こえるな」「子どもを自分の好感度取り戻す材料に使うなよ」と厳しい声が上がっている。

 今井は、2016年7月に行われた参議院議員選に出馬。見事、初当選を果たして大きな話題を呼んだが、わずか約1年後に、妻子ある橋本健神戸市議(当時)との不倫騒動が世間を賑わせることになった。

「今井と橋本元市議の不倫問題は、新幹線で移動中に、座席で手を繋いでいるところを週刊誌にキャッチされて発覚。今井が“略奪不倫ではない”と否定する一方で、橋本は“概ね事実”と認めるなど、不倫問題は双方に大きな痛手となりました。そんな騒動もあったことから、今井の「息子を一番愛しています」という投稿に対し、ネット上では『親に子ども預けて不倫してたくせに、よく言うよ』『息子が大事なら、不倫なんかするはずない』『私だったらこんな母親は勘弁』『この人が一番愛してるのって、自分自身な気がする』と呆れる声が相次いでいます」(芸能ライター)

 今井が更新したブログでは、今井とともに笑顔を浮かべた長男の姿も公開。今井は「立派なお兄さんになって、キスもハグも嫌がられますが(笑)、私にとって、誰が何と言おうが、息子を一番愛しています」と強い愛情を綴っていた。

「不倫問題が大きく取り沙汰されて、今井は支持者からも『議員を辞めろ』と非難を浴びるなど大きな打撃を受けました。元アイドルグループメンバーという経歴から参議院議員に上り詰めながら、不倫騒動であっという間にアンチが急増。今回のブログでも息子との幸せそうなツーショットを公開するなど、イメージ回復に務める様子が伺え、『子どもの写真まで上げる必要は全くないのに、同情票稼ぎですか』という指摘が相次いでいます」(同)

 ブログには震災後教育の視察や八ッ場ダムの視察、憲法改正に向けた自民党内での会議の様子も写真で紹介していた今井。

「不倫問題以降、なにかと叩かれることになってしまった今井ですが、政治活動は積極的に行っているようです。『まだ辞めてなかったんだ』『不倫問題のときに議員辞職すべきだった』という厳しい意見もありますが、中には『お子さんのためにも、もう過ちは犯さないでほしい』『息子さんに恥じない行動をしてください』と叱咤激励する声もありました」(同)

 不倫問題であまりにも大きな代償を背負うことになった今井。日本の未来を担う参議院議員として、クリーンな活動をしてほしい。

『快楽ヒストリエ』マンガ家・火鳥《楽しい日々》へのささやかな恩返し

 昨年、希代の革命家である外山恒一を取材した。話題は必然的に、やがて訪れる「革命」の具体的なイメージになった。「革命は、人の力でどうにかして起こせるものじゃない。革命様が降臨されるぞと、待ち望んでいる宗教みたいなもの……いくら信仰していても、いざ革命の時には使ってもらえないかもしれないですよね」。

 遠大な人類の歴史を顧みると、人が一人、何かができる時間は、刹那に過ぎない。さまざまな説があるが、人類がアフリカを出発してからだけで14万年あまり。日本の歴史も、2700年目が手の届くところまで来ている。その中で、人の営みはわずかに70年程度。何かの書類に年齢を書いたりした時、あるいは、朝夕の身体の疲れに、人生の黄昏を予感して歩みを止める者は尽きない。自分の限界を感じ、どうしようもない時間の流れの中で、無力さを冷ややかに笑いながら、ただ身を任すのだ。

 でも、絶望の中で生ける屍となる者は少ない。ふとした思いがけないことが、限られたさまざまな枷の中で、それに抗おうとする機会を与えてくれる。日々、世に送り出される文章やマンガ、音楽などには、そうした力があると思っている。

 歴史家のハーバート・ノーマンは、歴史の女神の容貌を奈良中宮寺の弥勒菩薩に仮託した。

「彼女は人間の営み――その愚かしさ偉大さを、この世の情熱や功名心を、無関心や尊大さではなしに限りない忍耐と同情の面もちで見まもっている。私はその顔があざけりにくもらないユーモアにかがやくのを心に描くことができる。多くの月並みな仏像とちがって、この姿には冷ややかな近づきたいものが少しもない。むしろ温か味と共感を、私の印象ではギリシアの像よりも多く、ただよわせている」(『クリオの顔』岩波文庫)

 平成という年号の終わりが、刻一刻と近づいている。耳を澄ませば、その足音が聞こえるようになってきた。人は、いつの世も新しい時代の幕開けよりも、時代の変化への不安に包まれていた。それは、今でも変わらない。

 火鳥『快楽ヒストリエ』という、1点のマンガが単行本になったのは、そんな足音について言及されるようになった、年の暮れだった。コンビニでも販売されている雑誌「快楽天ビースト」(ワニマガジン)の巻末に掲載されているギャグマンガ。いわゆる「エロマンガ」が掲載されている雑誌の中で、このマンガは、ちょっとしたお色気を添える程度。性別や年齢にかかわらず、誰もが気軽に読むことのできる、純粋なギャグマンガである。

 雑誌の中では、明らかに異色の作品の単行本化。それを多くの人が待ち構えていた。雑誌の読者は「待ってました」と買い求めた。その面白さは、SNSなどを通して拡散していった。あたかも、火薬や紙の製法が世界へ広まっていったかのごとく。

 それは、出版元のワニマガジン社にも予想外のことだったのだろう。発売から1カ月あまりを経た現在、初版の在庫は払底し重版の出荷が待たれている。

 この作品がテーマとしているのは、歴史。

 そこでは、失われていた「歴史の真実」が次々と明らかにされていく。

 白亜紀の地層から書物を抱いた人間の化石が発見された。

 8,000万年前……人類は既に購読していたのだ。エロマンガ(快楽天ビースト)を!!

 一揆の総大将・四郎。その知名度に反して謎多き人物である。

 しかし経済的に恵まれており学問に親しんでいたこと……また当時16歳という年齢から、少なくとも女子高生であったことは疑いようがない。

 古代エジプトには、神や王を語るための神聖文字「ヒエログリフ」が存在し、エロマンガは、その対極「ドエログリフ」と呼ばれていた。

 読者の教科書程度の歴史知識を背景に、火鳥は<真実の歴史の探究>を記していく。ともすれば「出落ち」。第1話を頂点に、あとは次第にテンションは下降してしまう危険もある。けれども、連載の開始以来、勢いは途切れることはない。むしろ、回を重ねるごとに描かれる登場人物たちは、生き生きと動いている。

 ギャグマンガゆえに、文字や会話で、その面白さを説明するのは困難である。でも、どうしてもそれをしたくなる衝動と熱が、この作品には確かにある。人類の歴史の中では、わずかに過ぎない人間の一生。その貴重な時間で、この作品にいくばくかの時間を費やしてよかった。ネットで『快楽ヒストリエ』を検索すれば、そんな読者の思いが、画面の向こうから送られてくる。

火鳥(ヒトリ) 今日、ここに来る時に考えてたんです。さぞ歴史への深いなにかがあって描かれたと期待されてるかも知れないけど、どうしよう、面白い答えなんてなにもない……。そうは言っても何か話さないと、読んでくれる人に申し訳ないなって……。

『快楽ヒストリエ』の連載が始まったのは2016年の4月から。「快楽天ビースト」の表紙が変わり、新装刊することになったからと編集さんが声をかけてくれて。このワニマガジンの編集さんはぼくのデビュー以来の付き合いで、連載の話は何年か前にもあったんですよ。その時は一度お断りしたんです。でも、今回は気が変わったというか……首都圏に引っ越すことを決めたタイミングでもあって、連載を持っておこうと思ったんです。

 それで悩みました。ぼくは、何を描いたら、いいんだろうか。

 もともと自分は、直球で18禁そのものは描けないんです。まだ20歳くらいの頃には興味があったんですが、結局描かずじまいで……。一言で言えば、恥ずかしかったんです。照れくささという壁を越えられるほど、エロというジャンルへの情熱がなかった。思うに、ぼくという作家はギャグ、つまり「スケベ」や「変態」が大好きなんであって、エッチなシーンそのものが描きたいわけでは全然ないんです。これが根幹です。一度お誘いを断った理由もそれでした。

 なので、連載を引き受けると決めてからは、ずいぶんと考えました。毎月描き続けることができそうなテーマで、「快楽天ビースト」という雑誌にふさわしい、読者が楽しんでくれるのは、どんな作品なんだろうか……。

 最初の案は、まったく別の作品でした。いわば、四畳半押しかけSFものみたいな内容です。マンガ家のアパートに異星人の女の子たちが集まって、地球人の読んでいるエロマンガをあれやこれやと指摘するような物語です。

 ただ、あまりネームが膨らまずに困ってしまって……。ほら、その手の物語はすでに激戦区というか、相当工夫しないと他の作品に埋もれてしまいますし。

 その時、同時に頭の隅にあったアイディアが『快楽ヒストリエ』でした。ただ、これはぼくにとって「できればやりたくない」腹案だったんです。何しろ、最初に与えられていたページは、8ページ。今は10ページに増えましたけど……その限られたページ数で、毎回さまざまな時代を描いていくのは、絶対に大変だろうと。歴史上の事件をバックボーンにすれば題材には困らないかもしれませんが、1回1回のコストが割に合わないだろう……そう恐れていたんです。

 じゃ、なぜ『快楽ヒストリエ』にしたかというと、ほかに思いつかなかったんです。

 ジリジリと〆切の日が近づいてきて、そろそろネームを描かないとまずいですよって時になって、とうとう観念して編集さんに連絡しました。

《すみません、宇宙人のはやめて、歴史物にします》

 だから、最初に考えていたのは、原始編の物語……原始の地層から快楽天ビーストが見つかったというネタだけだったんですよね。

 * * *

 連載が始まったのは「快楽天ビースト」2016年5月号。単行本の巻末には、雑誌掲載時の号数が記されている。単行本では、原始編以降、日本の歴史をテーマにした作品を時代順に追った上で、世界の歴史をテーマにした作品へと並べられているが、実際の掲載順とは異なる。だから、改めて雑誌掲載順に読んでいくと、新しい発見がある。回を追うごとに、丁寧に描かれた歴史物語のようにキャラクターが生き生きとしていく。とりわけ、生き生きさが増すのは、デフォルメされたモブたちの様子。新撰組に強襲される池田屋に集う尊王攘夷派の志士ならぬエロマンガ家たちであったり、民衆たち。そうした有象無象たちの存在が「真実の歴史」のような錯覚を読者に与えているのだ。

「エロマンガをみんなで読むためだけに集団・定住化したワシらに稲作など無理じゃて」
「これ高床式倉庫。虫やカーチャンたちからエロマンガを守るために片手間でつくった」
(単行本収録・古代編)

火鳥 物語の方向性が固まり始めたのは、モブを描くようになってからかもしれないですね。

 第1回の「原始篇」を今振り返ると、主人公やヒロインは「エロマンガに夢中な変人」という感じ。でも、回を重ねていくうちにエロマンガに熱狂するモブたちが出しゃばってきて、描いている自分も何かをつかんだんです。「全世界エロマンガ第一主義」という素敵な世界観をしっかり示すのが、『快楽ヒストリエ』という作品なのだと。

 その上で、馬鹿馬鹿しい作品を支える一番大事なことは、マジメな資料集めだと思います。とは言っても、たった10ページの連載ですから、赤字にならない程度にね。図書館が最大の味方です。ネットも大いに役立ててはいますけど……、専門書に比べると、ネットには、かいつまんだ情報が多いし、ウソかホントかわからない話も多いので、やっぱり本を読んでおくと安心します。Wikipediaの記事なら、参考文献から主要なものを選んで、自分も目を通しておくとか。もともと歴史の知識はさっぱりなんですよ。なので、連載前に懸念していた通り、そこが毎月の苦労です。

 その点で言えば、編集さんのほうが学があるので、毎回相談しています。単行本ではアオリ文の類は消えちゃってますけど、戦国編の雑誌掲載時、ハシラに「月さびよ明智が人妻の咄せむ…末期のエロス特集号」という句が突然増えていて感心しました。知的だなあって。ぼくも対抗するように翌月、小早川秀秋の持つエロマンガに「三条河原で晒し乳首」と書きました。以来、作中に登場するエロマンガでの歴史ネタは恒例になっているので、これらの言葉遊びも『快楽ヒストリエ』の世界観を支えているのかもしれませんね。

 * * *

 現在、火鳥は31歳。一昨年、千葉に居を構えるまで、ずっと札幌の実家で暮らしてきた。父母と祖父母、それに姉一人。高校生の頃は曾祖母もおり、7人家族だった。マンガ家を目指すまでの人生を聞いた時、火鳥は内気だった幼い頃からの自分のことを、克明に語り始めた。

「おいしいけど……みんなで行ったバーミヤンのほうが、あたたかかったな……」
「カァーーッやっぱ、うめーもんはうめえ!! 仲間なんてただの飾りだな!!」
(「東京火鳥旅」2009年3月14日 pixivに投稿)

火鳥 祖父は若い頃、樺太に住んでいて……。戦争で命からがら脱出したあと、まだ炭鉱で栄えていた夕張に流れて、教師の職を得たそうです。それから、つてをたどって運良く札幌に。

 だから、ぼくは札幌しか知らないんです。でも、それも偶然のなせることだなって思いますね、祖父の話を聞いていると。もしかしたら夕張に生まれていたかもしれない。あるいは、祖父が海の藻屑に消えて、ぼくは生まれなかったかも知れない……。

 幸い、こうしてマンガ家になれた今、思い出すのは子どもの頃の記憶です。物心付く頃には、もう絵を描くのが好きでしたね。

 でも、その頃はマンガ家よりも「画家」になりたかった。なぜかっていえば、画家のほうがカッコイイ気がするから。それだけ。みんなお姫様とかロボットとかを描いている中で、ぼくだけすまし顔で風景画を描いていたら、すげえカッコイイじゃん……みたいな。早すぎる中二病ですよ。

 中身がない憧れですから、ぜんぜん、うまいわけじゃなかったです。でも、運動は苦手で内遊びが好きでした。いつも姉の後ろに隠れていたせいなのかな。とにかく内向的でした。小学校1年の通知箋に、先生がこう書いていたのを覚えています。「グラウンドに遊びにいかないの? と声をかけても、ボール遊びは嫌いなんだと寂しそうに言うので少し心配です」。

 そんな子どもだったから、両親は心配したんでしょうね。苦手なものも少しくらいはできるようにって、子ども向けのスポーツクラブや水泳、それに、音楽の授業でいつも苦労していたので、ピアノ教室にも通わせてくれました。水泳は嫌だったな。習い始めるのが遅かったから、周りの子より年上だったのに、なかなか上達しなくて……。

 でも、曲がりなりにも泳げるようになったから、両親には感謝しています。

 ピアノの先生には淡い恋心を抱いていて、絵を描いてプレゼントした記憶があります。先生が結婚しているって知った時は、ショックでしたね……。6年生まで習いましたが、ピアノそのものには最後まで興味が湧きませんでした。

 マンガは幼稚園ぐらいから読んでいたのかな。ぼくは「ボンボン」(コミックボンボン、講談社)派だったんだけど、祖父が間違えて買ってくることもあって「コロコロ」(月刊コロコロコミック、小学館)も読んでいた。姉が買っていた「なかよし」や「りぼん」も読んでましたね。姉の後ろでアニメの『美少女戦士セーラームーン』(講談社)も……。本当は見たかったけど、女の子のものを見るのが恥ずかしいじゃないですか。だから、チラチラと。うん、最初に興奮したのは、やっぱりセーラームーンだったんじゃないかな。

 でもね、本当に自分の根になっているものを選ぶとしたら、小学2年生くらいから買い始めた「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)だと思います。

 それこそ、すべてのページを暗誦できるくらいに読んでいましたね。『魔法陣グルグル』とか『南国少年パプワくん』、そうそう、梶原あや先生が描いていた『けんけん猫間軒』は特に好きで……自分の描く猫みたいな小さなキャラクターも、あのマンガがあったからなんですよね。

 その頃、自分の内面にも変化がありました。転機と言っていいかもしれない。

 小学校で、札幌雪祭りの時に、市が主催する絵のコンクールがあったんです。それで、特賞をもらったんです。表彰された時は、ちょっとうれしいなと思ったくらい……でも、クラスメイトたちが話しかけてくるようになって。ぼくの絵を見てくれるんです。それまで、絵というのは自分の世界に閉じこもるための道具だと思っていたんですよ。周りは自分と違うから、一人で自分の世界で遊ぶ。ところが、まったく正反対の力があると気付かされたんです。自分の描いている絵を、もし外に向かって見せたら、人とつながることができるんだと。それからですね、マンガ家という職業を考えたのは。

 * * *

「小学校の頃は、一度はマンガ家になりたいと思ったことがある」街を歩いて10人に声をかければ、8人か9人くらいは、そう語る。それくらいに凡庸。だけれども、その夢を叶えられる人は、一握りにも満たない。だから、人は興味を持つ。なぜ、この人は夢を維持し叶えることができたのだろうか、と。

 同人誌即売会があるのでバイトを休みたい。そう頼むと、店長は言うんです。

Q「どんなマンガ描いてるの?」
A「女の子がパンツモリモリ食べるマンガですよ」
……なんて、正直に答えられるわけが無い。
(「東方裏日誌 裏表紙」2008年10月7日pixivに投稿)

火鳥 これ、自分で口に出していうと恥ずかしいんですけど……ぼくは、マンガ家になれないと思ったことがないんですよ。悪い意味でも、なれないという可能性を考えたことがなかった。だから、何も具体的なことをしないままに大人になっちゃったんです。

 高校を卒業するくらいに、やっと気づいたんです。もしかしたら、マンガ家になれない可能性があるんじゃないか……。

 高校の時は、絵は描いていたけれども、ストーリーものは、まったく描いていなかったんです。厨二病というか……設定ばかりつくっては満足する、作品を完成させられないパターンにハマっていました。というのも、それを仲間同士でやるのが楽しくて。

 そう、高校に入学してから、放送部に入ったんです。そこは、オタクの集まりで……クラスの仲間4人くらいで集まっていたんです。濃いヤツらが集まると、観る作品の幅も広がりますよね。

 絵のスキルも、そこでワンステージ上がりました。自分が中学生くらいの頃から、家庭でのインターネットはもう一般的になってきてたんですけど、いわゆる美少女系のイラストを初めて見て。すごいな、うまいな、ちょっと真似して描かなきゃいけないぞと思って模写したりして。それまで、二頭身キャラばかりだった自分の絵が、より人間らしいものになったんです。

『東方Project』にハマったのも、その頃。友達と行った札幌のメロンブックスでデモ映像が流れていて、友達が「面白いよ」と。初めて弾幕系シューティングってものを知ったので、すげーなあ、きれいだけど、こんなのクリアできるのかよって眺めてました。

 まあ、買ってしまったんですよね。買ったのは『東方永夜抄』。当時は「永新参」なんて揶揄されてたらしいですけど、そんなこと知りませんから、ただただプレイしていた。家にネットはあったけれども、不思議と当時、東方のことは調べた覚えがないですね。ただ普通に遊んでたんです。

 キャラ関係だってそうですよ。『東方紅魔郷』とかをプレイしていないから、ぜんぜんわからなくて。あ、咲夜とレミリアだけはわかりやすかった。メイド姿で、お嬢様って呼んでたので。

 ニコニコ動画が流行ってから、ようやくですよね。東方が同人で盛り上がっているのを知ったのは。

 じゃあ、ぼくも描こうかなと思って、描き始めました。ノートに鉛筆で……。

 そのまま、マンガも描かず、同人誌もつくらないまま卒業して大学へ。ここでもオタクレベルがひとつ上がりました。いい場所にあるんですよ。校舎の2駅となり、地下鉄大通駅で降りて35番出口(注:現在閉鎖中)から出る。するとすぐ前が、メロンブックスと、とらのあな。それに、アニメイトと、らしんばんと、ゲーマーズがあるんです。当時はゲーマーズは別の場所でしたけど。「35番出口」といえば札幌のオタクには通じます。大学で得たものはあったとも思うんですが、真面目に勉強するよりは、そこに通い詰めていました。

 飲食系のバイトも始めたんですが、バイト代はみんなコミックスと同人誌に消えました。それでも自分では同人誌の1冊も出していなかったんです。考えるばかりでした。『らき☆すた』とか『ぱにぽに』の同人誌とか、どうかな……と。考えるだけで、そこから踏み出せなかったんです。そしてついに、大学4年生になりました。

 * * *

 大学4年生になった2008年のことだった。高校の放送部のメンバーが、再び同じ目的の下に集った。目指すは10月の同人誌即売会、サンシャインクリエイション41。買う側ではない、描く側になるのだ。こうして、初めての同人誌『東方裏日誌』を携えて、火鳥と仲間たちは東京へと向かった。

始めまして。
杞憂煉獄と申します。
週刊日進月歩にようこそ。

このサイトは、高校時代の馬鹿四人が、数年の時を経て何故か再結集して結成されたサークル「vok41」の拠点サイトです。

「サークル作るんだから、ホームページくらい無いとね」

……とかいう軽はずみな発言により、ホームページを作成する事になったのは良いのですが。今現在僕以外のメンバ三人は同人誌の締め切りに向けての修羅場真っ最中でして、ホームページ作成の件は殆ど僕に丸投げ状態です。
(2008年9月29日の投稿)

火鳥 感謝しています。放送部の仲間たちは、ぼくがなかなか動かず、思い切ったことをしないから、放り込んでやらなきゃという気持ちだったんでしょうね。同人をやろう。〆切はここだ。申し込んだから描こう……と。

 そうして、描いたのが東方の4コマ。最初は、少ない部数しか持っていかなかったんです。でも、ジャンルが爆発していた時期だったからというのもあるんでしょう。完売したんですよね。

 それが自信になりました。もちろん、北海道から出てきているわけだから利益なんかないですよ。それでも、みんなで喜んで打ち上げをして、ほくほくしながら、次は何を描こうかと話しつつ帰ったんです。それからはもう、同人誌を描くのが楽しくって……。東方だけでなくボーカロイドも好きで描きましたが、特に東方はずっと続いています。長くジャンルにいる人はみんな言うけど、10年も描くとは思わなかったですよね。

 サンクリが終わってからは、pixivでも作品を投稿するようになりました。pixivは描き手のモチベーションを上げる設計が本当によくできていて、閲覧数やコメントが増えるようにがんばりました。それから、コミケに初参加するまでの間にも2冊、同人誌を出して……。

 そう、実は最初はサンクリではなく、コミケで初同人誌を出すつもりだったんですよ。それも、ボカロマンガのネタにしたんですけど、申し込み時期が半年前っていうのを誰も知らなかったんです。最初は「夏コミはつらいって聞いているけど、俺たち北海道民は冬コミなら大丈夫だ」なんて話して、いざ申し込もうとしたら、とっくに〆切は過ぎてる。だから、10月のサンクリに参加することになりました。それも幸いしたのかな。サンクリがきっかけでpixivでも活動を始めて、そこから次のコミケまでの間に、自分を知ってくれる人が増えたから。

 * * *

 初めてのコミケは、二泊三日の旅だった。朝、仲間と共に新千歳空港から飛行機に乗った。サークルの仲間との合同誌とは別に『魔理沙がぢになる話』を持ち込んだ。幾人もに素通りされる寂しさの後にやってくる「1冊ください」という、たった一度の言葉のうれしさを感じたかった。

「あちこち力注ぎすぎでしょうw爆笑させていただきましたw」
「完売の時に並んでましたが完売すんのはえぇとか思いながら拍手しましたよwww」
(2009年9月30日pixivに投稿した「【C76レポート】東京火鳥旅2【その3】」に寄せられたコメント)

火鳥 就職活動はしていないし、する気もなかったんです。卒業はできるかと思っていたら単位が足りなくてフェードアウト……中退してました。普通だったら将来について焦るところですけど、もう同人活動を始めてから楽しくて楽しくて、楽しさ以外吹っ飛んでいたんです。そんな中での、初めてのコミケだったんです。

 偶然、隣が『デンキ街の本屋さん』(KADOKAWA)の水あさと先生のサークルで、場所を間違えて段ボールを開けて設営しちゃったり、見本誌票を忘れちゃったり、土下座モンの迷惑をおかけしました。

 そんなドタバタしながらの参加だったんですけど、すごい早さで完売して……号泣してしまったんです。

 こんなに自分を認めてくれる人がいるんだと思って。

 そうしたら、うれしいような申し訳ないような気持ちになって……。結局、無意識下では、ぼくもそこまで楽観的じゃなかったってことですよね。楽しさで吹っ飛んだように見えても、いざ作品を携えて机に並べる、本当に売れるだろうかと待つ。どこかで怖かったんです。自分は、何になれるのだろうか。これからの人生はどうなるんだろうか。そんな自分の気持ちを受け止めてもらえた気がして。そうしたら、涙が止まらなくなって……本当に、ボロボロと泣いてしまったんです。後からレポマンガでは「皆さんから頂いたものは、本当にたくさんありました。それは、売上でした」と、茶化して描いたんだけど……そこにも、たくさんの人がコメントをくれて……「ハハハ正直だ」「お金は大事ですよね、火鳥さんらしい」とかね。日頃の行いのせいか、照れ隠しには誰も気付きませんでした。

 本当に、コミケは……あんないい場所ってないですよね。今でも人生のもっとも楽しい場所はコミケですよ。

 * * *

 同人誌を描き、即売会に参加することは楽しかった。そして、楽しさと共に火鳥は東方の同人で活動する人気作家となっていった。さまざまな雑誌の編集者が、火鳥に名刺を切り、仕事を依頼した。中には、自衛隊の広報マンガという一風変わった仕事もあった。作品を描くことは楽しかった。楽しいけれども、マンガ家には、なりきれていない感覚もあった。マンガ家が一人前として認められる一つのハードルが、月刊誌や週刊誌など、出版社から定期刊行される媒体で連載を持つこと。

「えっ!? メイド長のパンツの串揚げは」「大阪では二度づけ禁止!?」
(2016年10月開催の同人誌即売会「東方紅楼夢12」のためのサークルカット)

火鳥 人生に不安はありました。けれど、駄目人間なので、なんとかなるだろうとも思っていました。

 東京に出てきた理由の一つは、結婚したことです。ぼくの性格では、それくらいのきっかけがないと東京には出てこなかったでしょうから、よいタイミングだったと思います。これを機に全てをプラスの方向に動かしていきたいですね。経済的なことを考えても、ページ数の少ない『快楽ヒストリエ』だけでヒイヒイ言ってる場合ではないですから。

 考えることは、いっぱいあるけれど『快楽ヒストリエ』を描くのは楽しいです。やっぱり、歴史はいろいろと思いを馳せることができるから、面白いんですよね。単行本にする時に、解説ページをつくったんですけど、調べていると描きたくなるネタはいっぱいあります。読んでくれている方にも、毎号「次の作品を読みたい」と、思ってもらえたらうれしいです。

 でもね……何巻も続くような作品ではないとも思っています。次第にネタはかぶってくるだろうし……だから、どうやって終わるかも、ある程度は考えてあります。

 それから、次の作品の構想も。

 こういう作品を描いたので、次は下ネタは封印しようかなと思っています。下ネタのインパクトの強さで目立っていますけど、それだけで読んでもらっているわけではないはず。以前、ある編集さんにも「下ネタを封印したら、よい変化が起こるかもしれない」とアドバイスされたことがあるんです。難しいことですが、それはあるかもなと思って。自衛隊の広報マンガでは、もちろん下ネタは封印して、気を使って描いたんですが、いつもとは違う匂いのする作品が出来上がりました。いや、むしろノリは同じかもしれませんが、自分らしい作風のまま、読者層を新しく広げることはできるかなと。自分は、衝動のままで描くよりも、着地点を決めて描くタイプだと思っています。今は掲載誌が「快楽天ビースト」だから、エロマンガの読者に親しみやすい作品を狙う。そういう小器用さはあるつもりです。

 自分は、どうしても描いて伝えたいというものは、あまりないんです。それよりも、ギャグマンガを描きたい。よくTwitterでエゴサーチをしているんですけれど……ぼくの同人誌の感想で「鬱になった時に、火鳥さんのマンガだけは笑えた」というツイートを見つけたことがあって。それを、大事にしなきゃと思っています。

 だから、昔はTwitterでも、思ったことをなんでもつぶやいてましたが、今は、自分がマンガでやろうとしていることに逆行する弱音なんかは言わないようにしようと。明日も立ち向かわなきゃいけない人が、一時の笑いを得てくれればいいんです。ぼくのマンガに人生を導かれる人はいないでしょうけど……一時の元気を与えることはできるかもしれない。負の感情があったら、ぼくがせき止めて、世界に笑顔を増やさなきゃいけないと、それが自分の持てる矜持です。だから、結石になった時も、マンガにしたんです。その時も喜んでもらえたから……石ができてよかったありがとうと思ったんですよね。

 若い頃に漠然と憧れていた、名作や大作というものからは離れているかもしれませんが……いい意味で、自分の居場所を見つけて、長くマンガを描き続けることが大切かな……描かないとね!

 * * *

 その日の東京は数年ぶりの大雪だった。

 長いインタビューの後、喫茶店から外に出ると、すでに地面は真っ白に化粧していた。繁華街の目抜き通りには、人の姿の少なく、しんとした風景の中に雪だけが舞っていた。

《北海道の出身ですから、寒くはないのではありませんか?》
《懐かしいですけど……やっぱり寒いのは寒いですよ》

 最寄りの地下鉄の駅までのわずかな道のり。上を見上げると、雪と靄にすっかり包まれた高層ビルが見えた。

《霧が晴れたら、塔は高いんですよね》

 答えようがなかった。

《プロになろうと思っていたけど、いざ声をかけられたら、怖かったんです》

 でも、あなたはマンガ家になる夢を叶えて、一躍人気作家になったではないか、と思った。

《プロになった時に、目指す頂きがとても高いのが見えたから……》

 地下鉄の入口まで火鳥を見送ったあと、雪の中の静まりかえった道を歩いた。なぜか、雪を避けて駅に入る気にはならなくて、数駅も歩いた。どうして歴史の女神は、いま私が一時を共に旅したような人生へと火鳥を導いたのだろうかと思った。

《でも、今までたくさんの人に、いろんなものをもらってきたから……》

 雪の町に人の姿は少なかった。誰も歩いた跡のない真っ白な道が、まっすぐに続いていた。

《だから……》

 と、火鳥はいった。

《すこしでも返さないといけないと思っているんです》

(文=昼間たかし)

Twitter:@minatohitori

pixiv:火鳥(ヒトリ)
https://www.pixiv.net/member.php?id=194211